自動処理システム、及びそれを配置するための装置

申请号 JP2017194831 申请日 2017-10-05 公开(公告)号 JP2018024091A 公开(公告)日 2018-02-15
申请人 ザ・ボーイング・カンパニー; The Boeing Company; 发明人 バトリック、ジェームズ エヌ.;
摘要 【課題】処理システムの使用において、再配置し組み立てる場合、所定の 位置 まで移動させる自動処理システムを提供する。 【解決手段】トラック152と連結された自動処理システムを配置するための装置及び方法が開示される。該装置は、駆動要素、操 舵 要素、昇降要素、及びトラック掴み要素を有する自動化されたシャーシ204を含み、搭載した制御装置によってこれらの要素を作動させることによって、シャーシ204は、前記処理システムをトラック152とともに作業面に対して1つの場所から別の場所に搬送することができる。 【選択図】図11
权利要求

表面に対して移動する自動処理システム(150)であって、 少なくとも1つのトラック(152)と、 前記トラック(152)に関連付けられており且つこれに対して移動可能であり、選択的に前記表面に対して処理を行うエンドエフェクタ(158)と、 前記エンドエフェクタ(158)を前記トラック(152)に対して選択的に移動させるアクチュエーターと、 前記エンドエフェクタ(158)及び前記トラック(152)を支持するシャーシ(204)と、 前記シャーシ(204)を前記表面において支持し、前記表面に対する前記シャーシ(204)の移動を選択的に可能にするべく、前記シャーシ(204)に連結された少なくとも3つのホイール(208、208’)と、 前記ホイール(208、208’)に機能的に連結されており、前記シャーシ(204)を前記表面に対して移動させるために前記ホイール(208、208’)を選択的に駆動する駆動要素212と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ(204)を移動させる昇降要素(216)と、 前記シャーシ(204)に連結されており、前記トラック(152)と係合する第1位置と前記トラック(152)とは非係合の第2位置との間で選択的に移動する掴み要素(220)と、 前記駆動要素(212)、前記昇降要素(216)及び前記掴み要素(220)に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置(222)、とを含み、前記制御装置は、選択的に、 前記掴み要素(220)を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記掴み要素を前記トラック(152)と係合させ、 前記昇降要素(216)を作動させることによって、前記シャーシ(204)を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記駆動要素(212)を作動させることによって、前記ホイール(208、208’ )を駆動して、前記エンドエフェクタ(158)及び前記トラック(152)と共に前記シャーシ(204)を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、自動処理システム(150)。表面と係合可能なトラック(152)に沿って走行するデバイスを配置するための装置であって、 前記デバイス及び前記トラック(152)を担持するシャーシ(204)と、 前記シャーシ(204)に連結された少なくとも3つのホイールアセンブリ(238、238’)と、を含み、 前記少なくとも3つのホイールアセンブリ(238、238’)は、前記表面において前記シャーシ(204)を選択的に支持し、前記表面に対する前記シャーシ(204)の移動を選択的に可能にし、 前記3つのホイールアセンブリ(238、238’)のそれぞれは、 ホイール(208、208’)に機能的に連結されており、前記シャーシ(204)を前記表面に対して移動させるために前記ホイール(208、208’)を選択的に駆動する第1のモーター(260)と、 前記シャーシが前記表面に対して移動する際に前記シャーシ(204)を操する第2のモーター248と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ(204)を移動させる昇降要素216と、を含み、 前記装置は、前記シャーシ(204)に連結された掴み要素220であって、前記トラック(152)と係合する第1位置と前記トラック(152)とは非係合の第2位置との間で選択的に移動する掴み要素(220)と、 前記3つのホイール(208、208’)のそれぞれの前記第1のモーター(260)、前記3つのホイール(208、208’)のそれぞれの前記第2のモーター248、前記昇降要素216、及び前記掴み要素(220)に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置(222)と、をさらに含み、前記少なくとも1つの制御装置(222)は、選択的に、 前記掴み要素(220)を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記掴み要素を前記トラック(152)と係合させ、 前記昇降要素(216)を作動させることによって、前記シャーシ(204)を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記第1のモーター(260)及び前記第2のモーター(248)を作動させることによって、前記3つのホイール(208、208’)のそれぞれを駆動及び操舵して、前記デバイス及び前記トラック(152)と共に前記シャーシ(204)を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、装置。表面と係合可能なトラック(152)に沿って走行するデバイスを配置するための装置であって、 前記デバイス及び前記トラック(152)を担持するシャーシ(204)と、 前記シャーシを前記表面において選択的に支持し、前記表面に対する前記シャーシ(204)の移動を選択的に可能にするべく、操舵可能に構成され且つ前記シャーシ(204)に連結された少なくとも3つのホイール(208、208’)と、 前記ホイール(208、208’)に機能的に連結されており、前記シャーシ(204)を前記表面に対して移動させるために前記ホイール(208、208’)を選択的に駆動する駆動要素(212)と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ(204)を移動させる昇降要素(216)と、を含み、 前記シャーシ(204)は、前記シャーシ(204)が前記第1位置にある場合、前記ホイール(208、208’)が実質的に前記表面と係合し、前記シャーシ(204)が前記第2位置にある場合、前記ホイール(208、208’)が実質的に前記表面とは非係合となるように構成されており、 前記装置は、前記シャーシ(204)と共に移動するように前記シャーシに連結された掴み要素(220)をさらにさらに含み、前記掴み要素は、前記トラック(152)と係合して、前記シャーシ(204)が前記トラック(152)に対して移動しないように実質的に固定される第1位置と、前記トラック(152)とは実質的に係合せずに、前記シャーシ(204)が前記トラック(152)に対して移動可能となる第2位置との間で、前記トラック(152)に対して選択的に移動するように構成されており、 前記装置は、前記駆動要素(212)、前記昇降要素(216)及び前記掴み要素(220)に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置(222)をさらに含み、前記制御装置は、選択的に、 前記掴み要素(220)を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記トラック(152)と係合させ、 前記昇降要素216を作動させることによって、前記シャーシ(204)を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記駆動要素212を作動させることによって、前記ホイール(208、208’)を駆動して、前記デバイス及び前記トラック(152)と共に前記シャーシ(204)を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、装置。

说明书全文

自動処理システムは、様々な部品、アセンブリ、及び/又はサブアセンブリの製造、メンテナンス、検査等のために、航空宇宙産業ならびに他の製造部門において使用される。これらの処理システムは、製造されつつある部品の表面を含め、様々な表面に対して移動するよう構成される。例えば、航空機の製造においては、手動又は自動の処理システムが、作業面に取り付けられたガイドトラック(guide track)に支持されて、作業面に対して移動させられ、機械加工、組み立て、検査、メンテナンスなどの処理を行う位置に正確に配置されるようになっている。

自動処理システムは、部品の処理を行うために当該部品の表面に対して移動するように構成されており、その際に、これらのシステムは、有限の長さの1つまたは複数の長状の支持トラック及び/又はガイドトラック(剛性又は可撓性の場合がある)に沿って移動する。このようなトラックの有限の長さによって、システムが作業を行える有効な作業エリアが制限される。従って、特定の作業エリアでの処理が完了すると、トラック及び自動処理システムを第1の場所から取り除き、第2の場所における追加の処理が望まれる場合には当該第2の場所に再配置する必要がある。

最近では、例えば上述したような処理システムの使用において、何度も再配置し組み立てる必要が生じる場合がある。このような処理システムは比較的重く、当該処理システム及び関連付けられたトラックを再配置するためには、かなりの労、及び/又は、カート、ハンドトラック、ホイストなどの装置が必要である。従って、処理システム及びトラックを、作業面の様々な位置で、手動で繰り返し組立てる工程は、不必要に時間がかかり、多くの労働力や設備を必要とし、費用がかさんだり、他の問題を伴ったりすることがある。

従来の伝統的な手法のさらなる制約及びデメリットは、そのようなシステムを、本開示に示した教示及び実施例と比較することによって、当業者に明らかとなるであろう。

上述の問題の少なくともいくつか、並びに他の潜在的な問題に対しても対処する方法及び装置を提供することが望ましいであろう。また、処理システム、及び、当該システムの動作の軌道となる関連付けられたガイド及び/又は支持トラックを、自動で配置及び再配置するための方法及び装置であって、組立時間、労働力、及び/又は昇降及び/又は搬送設備の使用を低減することができる方法及び装置を提供することは、有益であろう。本明細書において、「トラック」とは、処理マシーンをガイド及び/又は支持する長状の構造体を意味する。

従って、実質的に、少なくとも1つの図面に示すように、及び/又は少なくとも1つの図面に関連して説明するように、そして、特許請求の範囲により完全に記載したように、処理システム及び当該システムを運搬するための関連するトラックを作業面に対して自動で配置及び再配置するための方法及び装置が開示される。

本開示の実施例は、概して、処理システムを配置するための方法及び装置に関する。概して、一実施形態において、トラックに沿って移動可能な自動処理システムを配置するための装置は、処理システム及びトラックに連結されるように構成されたシャーシと、シャーシに連結された少なくとも3つのホイールアセンブリとを含む。ホイールアセンブリのそれぞれは、ホイールと、ホイールを駆動するための第1の手段と、ホイールを操するための第2の手段と、ホイールとシャーシとの間隔を調節するための第3の手段とを含む。また、第1の手段、第2の手段、及び第3の手段を制御するために第4の手段を設けてもよく、トラックを掴むために第5の手段を設けてもよい。また、第4の手段は、第5の手段も制御してもよい。

別の実施形態において、装置は、駆動要素、操舵要素、昇降要素、及びトラック掴み要素を有する自動化されたキャリッジ、すなわちシャーシを含み、搭載した制御装置によってこれらの要素を作動させることによって、シャーシは、処理システムをトラックと共に作業面に対して1つの場所から別の場所に搬送することができる。シャーシにはジョーが取り付けられており、処理システムを最初の場所又は次の場所に運搬する際に、当該ジョーが選択的にトラックを掴み、作業面に対して上昇させる。シャーシに連結されたホイールアセンブリは、シャーシ及びジョーを昇降させる昇降要素を含み、ホイールアセンブリは、シャーシを推進するために、それぞれ個別に駆動及び操舵可能である。シャーシの移動は、ホイールアセンブリを介して作用する制御装置によって制御することができ、表面に対する直線運動、曲線運動、回転運動、及び/又は並進運動を含む。

別の例示的な実施形態において、表面と係合可能なトラックを有する自動処理システムを配置するための装置が開示される。一実施例は、自動処理システム及びトラックを選択的に担持するシャーシを有する装置である。シャーシを表面において選択的に支持し、表面に対するシャーシの移動を選択的に可能にする少なくとも3つのホイールが、シャーシに連結されている。駆動要素がホイールに機能的に連結されており、シャーシを表面に対して移動させるためにホイールを選択的に駆動する。昇降要素が、第1位置と、第1位置よりも表面から遠い第2位置との間で、選択的にシャーシを移動させる。そして、トラックと係合する第1位置とトラックとは実質的に係合しない第2位置との間で、トラックに対して選択的に移動する掴み要素が、シャーシに連結されている。

別の実施例において、装置は、駆動要素、昇降要素及び掴み要素に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置をさらに含み、制御装置は、選択的に:掴み要素を作動させることによって、第1位置から第2位置に移動させ、トラックと係合させる;昇降要素を作動させることによって、シャーシを第1位置から前記第2位置に移動させる;駆動要素を作動させることによって、ホイールを駆動して、自動処理システム及びトラックと共にシャーシを表面に対して所定の位置まで移動させる。

他の実施例において、装置は、ホイールと、駆動要素に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置とを含み、駆動要素は、ホイールを駆動する第1のモーター及びホイールを操舵する第2のモーターを含む。制御装置は、選択的に、第1のモーター及び第2のモーターを作動させることによって、シャーシを所定の位置まで推進及び誘導するように構成されている。このような操舵は、シャーシを並進運動によって所定の位置まで移動させることによって行うことができる。また、ホイールは、オムニホイールを含んでもよく、駆動要素は、第1及び第2のモーターに代えて又は加えて、差動電動機を含んでもよい。

さらに別の実施形態は、第1位置においてトラックに対して移動しないよう実質的にシャーシを固定し、第2位置においてトラックに対するシャーシの移動を可能にする掴み要素を含む。

別の実施形態は、第1位置においてホイールが実質的に表面と係合し、第2位置においてホイールが実質的に表面とは非係合状態となるシャーシを含む。

さらなる実施例は、ホイールを表面に取り付ける吸盤を有するホイールの使用を含む。

一実施例において、装置は、制御装置に接続された、シャーシの位置に関する情報を送受信する位置送受信器と、シャーシの位置に関する情報を位置送受信器から受信し、且つ、基準情報を位置送受信器に送信する、全地球測位システム(GPS)送受信器、局在的及び/又は遠隔計測システムなどの、基準送受信器とをさらに含む。

別の実施形態において、表面に対して移動する自動処理システムが開示される。当該システムは、1つ又は複数の取り付け装置によって表面に取り付けられたトラックを含み、取り付け装置は、限定するものではないが、1つ又は複数の吸盤‐圧縮空気装置の組み合わせ構造を含む。エンドエフェクタが、トラックに関連付けられており、トラックに対して移動可能であり、選択的に表面に対して処理を行う。アクチュエーターが、トラックに対してエンドエフェクタを選択的に移動させ、エンドエフェクタ及びトラックを選択的に支持するシャーシが設けられている。シャーシを表面において支持し、表面に対するシャーシの移動を選択的に可能にする、少なくとも3つのホイールが、シャーシに連結されている。シャーシを表面に対して移動させるためにホイールを選択的に駆動する駆動要素が、ホイールに機能的に連結されている。表面に略隣接する下降位置と、表面から離間している第2位置との間で選択的にシャーシを移動させる昇降要素が含まれている。トラックと係合する第1位置とトラックとは係合しない第2位置との間で選択的に移動する掴み要素が、シャーシに連結されている。少なくとも1つの制御装置が、駆動要素、昇降要素及び掴み要素に機能的に連結されており、当該制御装置は、選択的に:掴み要素を第1位置から第2位置に移動させて、トラックと係合させる;昇降要素に、シャーシを第1位置から第2位置に移動させる;駆動要素に、ホイールを駆動させて、エンドエフェクタ及びトラックと共にシャーシを表面に対して所定の位置まで移動させる。

本開示のさらに別の実施形態は、表面と係合可能なトラックに沿って走行するデバイスを配置するための装置を含む。当該装置は、デバイス及びトラックを選択的に担持するシャーシと、表面においてシャーシを選択的に支持し、表面に対するシャーシの移動を選択的に可能にするべく、シャーシに連結された少なくとも3つのホイールとを含む。シャーシを表面に対して移動させるためにホイールを選択的に駆動する駆動要素が、ホイールに機能的に連結されている。第1位置と、第1位置よりも表面から遠い第2位置との間で、選択的にシャーシを移動させる昇降要素が含まれる。トラックと係合する第1位置と、トラックとは係合しない第2位置との間で選択的に移動する掴み要素が、シャーシに連結されている。また、少なくとも1つの制御装置が、駆動要素、昇降要素、掴み要素に機能的に連結されており、制御装置は、選択的に:掴み要素を作動させることによって、第1位置から第2位置に移動させて、トラックと係合させる;昇降要素を作動させることによって、シャーシを第1位置から第2位置に移動させる;駆動要素を作動させることによって、ホイールを駆動して、デバイス及びトラックと共にシャーシを表面に対して所定の位置まで移動させる。

また、一実施形態は、表面に取り付け可能なトラックに沿って走行する自動システムを配置する方法を含み、当該方法は、自動システム及びトラックを担持するように構成されたシャーシを設けることを含み、シャーシは、選択的にシャーシを表面において支持して表面に対するシャーシの移動を可能にするホイールを有する。当該方法は、トラックを表面から取り外すことと、トラックをシャーシと共に移動させるために、トラックを、シャーシに連結された掴み要素と係合させることと、シャーシと掴み要素とトラックを共に表面から上昇させることと、駆動要素によってホイールを駆動することによって、シャーシを、自動処理システム及びトラックと共に、表面に対して所定の位置まで移動させることと、を含む。

また、一実施形態は、ホイールを選択的に操舵することによって、シャーシを所定の位置に配置すること、及び/又は、オムニホイールと、オムニホイールを作動させるためのオムニホイールアクチュエーターとを設け、オムニホイールアクチュエーターによってオムニホイールを選択的に作動させることによって、シャーシを並進運動によって所定の位置まで移動させることを含む。また、トラックを掴み要素と係合させるステップは、トラックに対して移動しないよう実質的にシャーシを固定することと、シャーシが所定の位置にある場合に、トラックを掴み要素とは非係合状態にすることによって、トラックに対するシャーシの移動を可能にすることと、を含む。また、駆動要素によってホイールを推進するステップの前に、ホイールを表面へと前進させてホイールを表面に係合させることができ、シャーシが表面における所定の位置にある場合、ホイールを実質的に後退させて、ホイールを表面とは実質的に非係合状態にすることができる。また、当該方法はトラックを表面から取り外すステップの前に、掴み要素を非係合状態にすることによって、トラックを表面における第1の位置に置くことと、トラックを表面における第1の位置に着脱可能に取り付けることと、をさらに含んでもよい。

さらに、方法の一実施形態は、シャーシに関連付けられたシャーシ位置送信器及びシャーシ位置受信器を設けることと、シャーシ位置送信器を用いてシャーシの位置に関する情報を位置基準に送信することと、シャーシ位置受信器を用いて位置基準からシャーシの位置に関する位置基準情報を受信することと、シャーシが表面における所定の位置にあるかどうかを位置基準情報を用いて確認することと、をさらに含む。他の例示的な方法は、位置基準を設けることと、シャーシ位置送信器から情報を受信するための位置基準受信器、及び、位置基準情報をシャーシ位置送信器に送信するための位置基準送信器を設けることと、位置基準受信器を用いてシャーシ位置送信器からシャーシ位置情報を受信することと、位置基準送信器を用いてシャーシ位置受信器に位置基準情報を送信することと、シャーシが表面における所定の位置にあるかどうかを、位置基準送信器から送信された位置基準情報を用いて確認することと、を含む。

本開示の他の例示的な態様によれば、処理システム及び処理システムを担持するためのトラックを、作業面に対して自動で配置するための方法及び装置が提供される。

本明細書に述べた特徴、機能、利点は、本願の開示の様々な実施例によって個別に達成することができ、あるいは、さらに本開示の他の例示的な態様と組み合わせてもよく、そのさらなる詳細は、以下の記載及び図面を参照することによってより明らかになるであろう。

本開示の例示的な態様を概括的な言葉で説明したが、次に、添付図面を参照する。これらの図面は、必ずしも正確な縮尺率で描かれているものではない。

航空機の製造及びサービス方法のフロー図である。

航空機のブロック図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを作業面に対して自動で配置するための一実施例の装置に支持された処理システムを示す。

処理システムを配置するための一実施例の装置の前方斜視図である。

図4に示した、処理システムを配置するための一実施例の装置の後方斜視図である。

図4に示した、処理システムを配置するための一実施例の装置の左側面図である。

図4に示した、処理システムを配置するための一実施例の装置の正面図である。

図4に示した、処理システムを配置するための一実施例の装置の背面図である。

図4に示した、処理システムを配置するための一実施例の装置の上面図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを作業面に対して自動で配置するための一実施例の装置を概略的に示し、より具体的には、トラックが表面に取り付けられた状態の当該装置を示す図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを作業面に対して自動で配置するための一実施例の装置を概略的に示し、より具体的には、トラックが表面から取り外された状態の当該装置を示す図である。

図11に示した位置から、右に再配置された後の、図11に示した一実施例の装置の概略を示す図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを配置するための装置の一実施例のホイールアセンブリを示す図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを配置するための装置の1つ又は複数のホイールを駆動するための一実施例のホイールアセンブリ駆動システムを示す図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを配置するための装置の一実施例の昇降要素を示し、昇降要素が装置を下降させる状態にある図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを配置するための装置の一実施例の昇降要素を示し、昇降要素が装置を上昇させる状態にある図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを表面に対して配置するための装置の別の例示的なホイールアセンブリを示す図である。

処理システム及びこれに関連付けられたトラックを表面に対して配置するための装置のホイールアセンブリ用の、別の例示的なホイールを示す図である。

本開示の実施例を、以下に添付図面を参照してより詳しく説明する。添付図面には、すべてではないにしてもいくつかの開示の実施例を示している。実際、本開示の様々な例示的な態様は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載した実施例に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施例は、本開示が十分且つ完全なものとなり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることができるように提示したものである。図面全体にわたって、同様の要素には同様の参照符号を付している。

本明細書において、「回路」という用語は、電子部品(すなわちハードウェア)、ならびにハードウェアを構成するもの、ハードウェアによって実行されるもの、及び/又はハードウェアに関連付けられるものなどの任意のソフトウェア及び/又はファームウェア(「コード」)を指す。また、本明細書において、「及び/又は」とは、「及び/又は」で繋げられた、リスト中のアイテムの1つ又は複数を意味する。一例として、「x及び/又はy」は、3つの要素の組{(x)、(y)、(x、y)}のうちの任意の要素を意味する。別の例として、「x、y、及び/又はz」は、7つの要素の組{(x)、(y)、(z)、(x、y)、(x、z)、(y、z)、(x、y、z)}のうちのいずれかの要素を意味する。さらに、本明細書において、「ブロック」及び「モジュール」という用語は、1つ又は複数の回路によって実行することができる機能を指す。加えて、本明細書において、「例示的な」という用語は、非限定的な例、事例、又は実例として役立つことを意味する。また、本明細書において「例えば」という用語は、1つ又は複数の非限定的な例、事例、又は実例のリストを紹介するものである。

以下に説明するように、本開示の実施例は、関連付けられたガイド及び/又は支持トラックと共に、自動処理システムを配置及び再配置するための方法及び装置を含む。一実施例は、自動処理システムを1つの作業エリアから別の作業エリアに運搬するための装置を含む。例えば可撓性レールを含む少なくとも1つのトラックが、自動処理システムに連結されており、当該トラックは、ターンバックル(turnbuckle)及び/又は他のアクチュエーター(図示せず)を含め、様々な構造体を含んでおり、これらの構造体は、自動処理システムによる処理中に、作業面(平面又は曲面の場合がある)の形状に適合するように、可撓性レールを構成及び保持する。処理システムは、デュアル機能部品を含み、これは例えば、可撓性レールを選択的に表面に取り付け、且つ、表面に対する可撓性レールの昇降及び移動を選択的に解除及び/又は容易化する吸盤/圧縮空気装置を含む。多機能エンドエフェクタを可撓性レールに関連付け、当該レールに対して移動可能としてもよい。

より具体的に図面を参照すると、本開示の実施例は、図1に概括的に100として示した航空機の製造及びサービス方法に関連させて、また、図2に概括的に102として示した航空機に関連させて、説明することができる。これらの図面において、サービス方法100の機能及び航空機102の構成要素は、ブロック及び/又はモジュールとして示している。生産開始前の工程として、例示的な方法100は、航空機102の仕様決定及び設計104と、材料調達106とを含む。生産中の工程としては、航空機102の部品及び小組立品(subassembly)の製造108及びシステムインテグレーション110が行われ る。その後、航空機102は、例えば認証及び納品112の工程を経て、就航114に入る。顧客によるサービス中は、航空機102は、定例のメンテナンス及びサービス116(変更、再構成、改装なども含む場合もある)のスケジュールに組み込まれる。

方法100の各工程は、システムインテグレーター、第三者、及び/又はオペレーター(例えば顧客)によって実行または実施することができる。説明のために言及すると、システムインテグレーターは、航空機メーカー及び主要システム(majority-system)下請業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。第三者は、売主、下請業者、供給業者をいくつ含んでいてもよいが、これに限定されない。オペレーターは、航空会社、リース会社、軍事団体(military entity)、サービス組織(service organization)などであってもよい。

図2に示すように、例示的な方法100によって製造される航空機102は、例えば、複数のシステム120と内装122とを備えた機体118を含む。ハイレベルシステム120の例としては、1つ又はそれ以上の駆動系124、電気系126、油圧系126、環境系130が挙げられる。また、その他のシステムをいくつ含んでいてもよい。また、航空宇宙産業に用いた場合を例として説明したが、本開示の原理は、例えば自動車産業などの他の産業に適用してもよい。

ここに具体的に示した装置及び方法は、製造及びサービス方法100における、1つ又は複数のどの段階において採用してもよい。例えば、製造工程108で作製される部品又は小部品は、航空機102のサービス中に作製される部品又は小部品と同様に作製することができる。また、1つ又はそれ以上の装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせを、例えば、実質的に航空機102の組み立て速度を速めたりコストを削減したりすることによって、製造工程108及び110で用いてもよい。同様に、1つ又は複数の装置の実施形態、方法の実施形態、又はそれらの組み合わせを、航空機102のサービス中に、例えば、メンテナンス及びサービス116に用いてもよいが、これに限定されない。

本開示は、航空機102の製造及びサービス方法100、又は、自動車分野、宇宙分野、重工業分野、及び、上艦艇及び潜水艦海運分野などの他の製造環境との関連において、適用することができる。

本開示の一実施形態について述べると、図3は、概括的に200として示す装置を示しており、当該装置は、例示的な自動処理システム、すなわち概括的に150として示す「処理システム」を担持する。当該処理システムは、例えば、航空機の製造中などの部品の組み立て中や、メンテナンス作業、整備などの最中に使用することができる。処理システム150は、概括的に152として示す長状のトラック(track)を含んでおり、当該トラ ックは少なくとも1つの可撓性レール154を含む。当該レールは、処理システム150を別の作業エリアに移動させる必要が生じた際に、容易に移動することができるものである。トラック152の長さが有限であるため、処理システム150の有効作業エリアは、作業面に対するトラック152の長さ及び/又は位置によって制限される。従って、ある作業エリアにおける処理が完了すると、追加の処理が望まれる場合は、トラック152及び処理システム150を1つの場所から取り除き、別の場所に再配置する。処理システム150は、図10〜図12のエンドエフェクタ158などの作業部を含み、当該作業部は、トラック152に対して横方向及び/又は縦方向に移動しうる。処理システム150は、作業面S’(例えば図12参照)において処理(例えば穿孔)作業を行うものであり、1つ又は複数の手動、自動、及び/又はロボット操縦のエンドエフェクタ158を含む。

処理システム150は、様々な構成のものであってよく、アセンブリや部品などの物理的な対象物を処理するよう動作可能な、例えば可搬性のある自動駆動装置である。処理システム150は、特定の作業(例えば穿孔、ボルト締め、及び/又は締結)を、制御された方法で行う際に使用することができる。例えば、処理システム150は、航空機又はその部品(例えば胴体や翼)の製造及び/又は組み立て中に用いることができる。この際、処理システム150を、好ましくは、航空機の翼などの構造体Sのフラット又は輪郭付けされた作業面S’(図10)(又はその他の表面又は構造体)に関連付け、次に、作業面において製造作業(例えば穴の形成)を行うため、作業面に沿って様々な位置に移動させる。トラック152に沿う処理システム150の移動は、処理システム150の駆動ピニオンギヤ(図示せず)がトラック152(図3)のラック部166と係合することによって、容易に行うことができる。オペレーターによって処理システム150及び/又は装置200を制御するために、制御ペンダント168を用いることができる。圧縮空気供給源(図示せず)を圧縮空気供給口170(図3)に接続することによって、デュアル機能部品(dual-function components)160及び/又は真空発生器(図示せず)、並びにシリンダー240、292(図8)(以下に説明する)を操作することができる。

デュアル機能部品160(図3)は、処理システム150の支持及び移動に関連する複数の機能を行うように構成される。デュアル機能部品160は、例えば、(例えばトラック152及び処理システム150を、処理対象である構造体に対して固定することに関連する)吸着又は保持機能、及び、(例えばトラック152及び処理システム150をその支持面に対して移動させることに関する)滑走又はホバリング(hovering)機能、を実現するように構成されている。例えば、デュアル機能部品160は、吸盤/空気軸受けアセンブリを含み、当該アセンブリは、吸盤によって生成される真空を利用して、表面S’に対する処理システム150の固定機能を実現し、且つ、空気軸受の使用によってトラック152及び処理システム150の「滑走」又は「ホバリング」機能を実現するように構成されている。このように、トラック152及び処理システム150が、表面上でホバリング及び滑走できることによって、処理システム150を装置200に対して配置する際に、所望の場合には微調整を容易に行うことができる。

次に図4に注目すると、同図には、装置200の一実施形態が、処理システム150(図3)から切り離された状態にて示されている。以下により詳しく説明するが、装置200は、概括的に204として示すシャーシを含み、当該シャーシは、処理システム150(図3)及びトラック152を選択的に担持する。シャーシ204には少なくとも3つのホイール204(例えば図7参照)が連結されている。ホイール208は、表面S’(図10〜図12)においてシャーシ204を選択的に支持し、表面に対するシャーシの移動を選択的に可能にする。概括的に212として示す駆動要素が、ホイールの1つに機能的に連結されており、シャーシを表面S’に対して移動させるために、ホイールを選択的に駆動させる。追加の駆動要素によって、残りのホイール208の1つ又は複数を駆動してもよい。概括的に216として示す昇降要素が、(図10に示すように)表面S’に略隣接する下降位置と、(図11に示すように)表面S’から略離間している上昇位置との間で、選択的にシャーシを移動させる。概括的に220として示す、少なくとも1つのトラック係合要素すなわちトラック掴み(gripping)要素が、シャーシ204に連結されているか、又はシャーシの一部を形成している。掴み要素220は、選択的に、第1の状態又は第2の状態の形態をとる。第1状態(位置)においては、掴み要素220は、トラック152(図3)と係合し、第2状態(位置)においては、掴み要素220は、トラックとは非係合状態である。掴み要素220は、処理システム150がシャーシ204によって移動させられている際はトラック152に係合し、トラック152が表面に連結されて処理システム150が作業をしている際は、トラック152とは非係合状態である。制御装置222が、駆動要素212、昇降要素216、及び掴み要素220に機能的に連結されている。制御装置222は、掴み要素220をトラック152(図3)に選択的に係合させること、下降位置と上昇位置との間でシャーシ204を移動させるよう選択的に昇降要素216に指示を与えること、及び、表面S’に対して所定の位置まで処理システム150及びトラック152と共にシャーシ204を移動させるために、駆動要素212を作動させて1つ又は複数のホイール208を駆動すること、を行うように構成されている。処理システム150については以下により詳しく説明する。

また、図4に示すように、一実施例の装置200はシャーシ204を含み、当該シャーシは、概括的に224、226として示す、互いに離間する側部と、概括的に230、232として示す、互いに離間する端部とを有するフレームを含む。図4に示した実施例では、シャーシ204は、概括的に236a、236b、236cとして示す3つのコーナー部を有する。コーナー部236a、236b、236cのそれぞれに、1つのホイールアセンブリ238が配置されている。装置200は、3つのホイールアセンブリを有するものとして示しているが、所望の場合には、装置200に4個以上のホイールアセンブリを設けてもよい。

ホイールアセンブリ238の詳細を、図13〜図16に示す。概して、ホイールアセンブリ238は、それぞれが、少なくとも1つのホイール208と、駆動可能なシャフト242を有するシリンダー240とを備える。シャフト242は、ホイール操舵モーター248に連結されており、当該モーターはプレート250に取り付けられている。プレート250は、プレート250とシャーシ204とを連結する支柱254を介して、シャーシ204(図4)に対して回転しないように固定されている。シリンダー240は、空圧式又は油圧式であり、表面S’に対してシャーシ204を選択的に昇降させる昇降要素216(図4)の1つとして機能する。制御装置222(図4)を用いてシリンダー240を制御及び作動させたり、手動及び/又は遠隔操作でこれらを制御したりすることができる。

再び図13〜図16を参照すると、操舵モーター248は、ホイールアセンブリ238のホイール208を、シリンダー240のシャフト242の長軸周りに回転させる。少なくとも1つのホイールアセンブリ238は、操舵モーター248を含む。ホイール操舵モーター248は、有線及び/又は無線接続によって、制御装置222、及び/又は、潜在的には処理システム150のペンダント又は遠隔操作装置168(図3)と通信し、これによって、ホイール操舵モーター248の操舵動作を、制御装置222及び/又は遠隔制御装置の操舵プロトコルソフトウェア及び/又はファームウェア又はコードを用いて制御できるようになっている。所望の場合には、ホイール操舵モーターの制御を手動で行うこともできる。なお、各ホイールアセンブリ238の操舵は、互いに独立して行うことができ、従って、シャーシ204は表面S’に対して様々な動きを行うことができる。少なくとも1つのホイールアセンブリ238は、各ホイールアセンブリ238のホイール208を駆動するためのホイール駆動モーター260(図13)も含む。ホイール操舵モーター248及びホイール駆動モーター260は、それぞれ、サーボモーター、ステッピングモーター、直流モーター、又は他の適当な駆動装置であってよい。

各ホイールアセンブリ238が、それぞれ固有のホイール操舵モーター248及びホイール駆動モーター260を有する場合、各ホイールアセンブリ238を制御装置222又はその他によって独立して制御することができるため、表面S’に対するシャーシ204の移動は、回転運動(シャーシ204は、本質的にそれ自体のフットプリント内、及び/又はその回転中心軸周りにおいて回転可能)、直線運動、曲線運動、及び/又はベクトル運動すなわち並進運動によって行われ、並進運動においては、シャーシ204は、表面S’において1つの位置から別の位置に移動する際に、固定点に対して所定の配向を維持する。

少なくとも1つの制御装置222が、シャーシ204に搭載されており、図4に示すように、制御装置222は、シャーシ204のフランジ270に取り付けられている。なお、制御装置は、様々なサイズ及び形状とすることができ、記載の例に限定されない。例示的な制御装置222は、制御回路、回路、増幅器、1つ又は複数のプロセッサ、ソフトウェア及び/又はファームウェア又はコード、電子メモリ、電源、変圧器等を含み、ホイール操舵モーター248、ホイール駆動モーター260、シリンダー240、及びシリンダー292(以下に説明する)(図5及び図6)に連結され、これらの動作のために用いられる。制御装置222は、ディスプレイ、及び/又は、図4に概括的に280として示す手動コントローラーを含み、270 Technology Way, Rocklin, California 95765のGalil Motion Controlによって販売されているようなモーションコントローラを使用してもよい。

ある時刻における、表面S’に対するシャーシ204(図10)の正確な位置の判定を助けるため、1つ又は複数の近接センサー282(図4)を、1つ又は複数のホイールアセンブリ238(図13)に関連させて設けてもよい。この目的のためには、近接センサー282(図4)は、制御装置222に接続してこれと通信させたり、ペンダント168などの遠隔制御装置及び/又は手動コントローラーに接続したりすればよい。

図5及び図9に示すように、概括的に220として示す1つ又は複数の掴み要素がシャーシ204に関連付けられている。掴み要素は、それぞれがジョー288(図5)を含んでおり、当該ジョーは、トラック152と係合する第1位置(状態)(図11)又はトラック152とは非係合の第2位置(状態)(図12)のいずれかをとる。ジョー288がトラック152と係合すると、一実施例においては、トラック152に対する処理システム150の移動が防止される。ただし、本開示の他の態様によれば、処理システム150とトラック152との間の相対移動(例えばトラック152を横断する方向における)は、掴み要素220がトラック152に係合している場合でも許可してもよい。各掴み要素220は、ジョー288に連結された空圧又は油圧シリンダー292(図5及び図6)を含む。シリンダーがジョー288を作動させることによって、トラック係合位置とトラック非係合位置との間でジョーを移動させる。シリンダー292は、制御装置222及び/又は遠隔制御装置と通信し当該装置によって作動されたり、手動で制御されたりする。あるいは、掴み要素220は、止めピン(図示せず)を含み、このピンが、トラック152に形成された、対応する開口(図示せず)に選択的に係合する構成としてもよい。掴み要素220のさらに別の実施例において、長状トラック152(図3)のラック部166に係合する処理システム150のピニオンギヤ(図示せず)が、トラック152に対する処理システム150の並進を選択的に防止するためのロック部(図示せず)を含んでいてもよい。

図10〜図12に示すように、装置200は、処理システム150を第1の場所(図10)から第2の場所(図12)に容易に自動で再配置することができる。図10を参照すると、装置200は、第1の場所にあり、且つ、表面S’に略隣接する第1下降位置にある。この位置においては、(シャフト242が、それぞれの対応するシリンダー240に対して最上位置にあり、ホイール208はシリンダー208のシャフト242に連結されてシャフトと共に移動するため)ホイール208は格納されており、実質的に表面S’とは非係合状態である。処理システム150を第2の場所に搬送することに備えて、ジョー288は、制御装置222によってシリンダー292を駆動した際に、トラック152に係合する第1状態をとる。デュアル機能部品160(これは、例えば吸盤/圧縮空気装置の組み合わせ構造を含む)がトラック152を表面S’に取り付ける形態をとっていた場合には、(例えば真空作用を弱める又は除去することによって)当該部品160を駆動停止し、装置200、トラック152、及び処理システム150の再配置の前に、トラック152を表面S’から解放する。

図11に示すように、装置200を、第1の場所から、矢印293の方向に移動させるとする。ジョー299がトラック152にしっかりと係合すると、シリンダー240を作動させて、シャーシ204を第1下降位置から第2上昇位置へと上昇させ、これによって、同時に、処理システム及びトラック152が矢印295の方向に上昇する。換言すれば、シリンダー240のシャフト242が表面S’に向かって移動するにつれて、ホイール208が表面S’に向かって前進すなわち伸張して、当該表面に当接し、シャーシ204を矢印295の方向に上昇させる。従って、この状態では、シャーシは、ホイール208によって移動可能に表面S’上に支持されており、これによって、シャーシ204に支持されている処理システム150及びトラック152は、表面S’の所望の部分に対して実際上いかなる方向にも移動できる状態となっている。装置200の移動は、遠隔制御装置によって手動で指示してもよいし、制御装置222のあらかじめプログラムされた操舵及び駆動プロトコルによって自動で制御してもよい。(これによって、制御装置222は、ホイール駆動モーター260及びホイール操舵モーター248を作動させ、シャーシ204を表面S’上の所定の場所まで推進及び操舵する。)シャーシ204が第2の場所まで移動する際、当該シャーシの移動は、例えば、回転運動、曲線運動、直線運動、及び/又は上記の組み合わせである。ジョー288がトラック152にしっかりと係合している間、処理システム150は、概して、トラック152及びシャーシ204に対する移動を制限又は防止される。

例えば図12に示すように、シャーシ204が表面S’上の第2の場所に近接すると、表面S’に計画的に配置した1つ又は複数の位置決め穴又は案内穴296(図10及び図12)を検出することによって、シャーシ204の位置を、より正確に調整することができる。処理システム150は、案内穴検出器(図示せず)を含み、当該検出器が制御装置222及び/又は処理システム150の別の制御装置に接続されている。好適な案内穴検出器は、案内穴を検出するために電子モード、光学モード、サウンドモード、及び/又は機械モードを使用し、一実施形態においては、電子センサー及び/又は機械的触感プローブ(feeler probe)を含むことによって、所定の場所での処理を行うためのシステム150の正確な配置を容易に行うことができる。

シャーシ204が、例えば図2に示した第2の場所などに適切に配置されると、シリンダー240を再び作動させることによって、シャフト242がシリンダーから上方に伸張し、これによって、シャーシ204が、矢印294の方向に降下した位置に配置される。(これは、シャフト242がそれぞれのシリンダーから上方に移動するように、制御装置222がシリンダー240を作動させることによる。)従って、トラック152(シャーシ204によって、処理システム150と共に第2の場所に搬送されている)は、十分に下降し、トラック152を表面S’に載置することができる。トラック152が下降すると、デュアル機能部品160は、表面S’と係合する位置となる。この時点で、部品160を駆動作動させることによって、真空吸着又は他の方法で、トラック152を表面S’に連結する。トラック152が表面S’にしっかりと取り付けられると、ジョー288を作動させてトラック152から外し、これによって、シャーシ204及び処理システム150はトラック152に対して自由に移動可能となり、表面S’において処理機能を実行できる。

表面S’における所定の(例えば第2の)場所にシャーシ204を正確に配置するのを助けるため、シャーシ204は、シャーシ位置送信器及び/又はシャーシ位置受信器(又は両方を組み合わせたシャーシ位置送受信器)298(図10)を追加で備えてもよく、これらは、位置基準送信器及び/又は位置基準受信器(又は両方を組み合わせた位置基準送受信器)300に対して、位置信号及び/又は位置情報を送信したり、信号及び/又は情報を受信したりするものである。位置基準送受信器300は、全地球測位衛星(GPS)装置であってもよいし、局在的な計測システムなどの、位置基準情報を与える局在的装置であってもよい。

なお、デュアル機能部品160に代えて、クランプ、磁気装置、ねじ留め具、ストラップ、ケーブル又はその他の装置などの、他の取り外し可能な取り付け装置を用いてトラック152を表面S’に着脱可能に取り付けてもよい。

図14は、一実施例のホイールアセンブリ238を部分分解図で示している。ホイール駆動モーター260は、例えば可逆モーターであり、モータープーリ308が取り付けられた出力シャフト306と共に示されている。ベルト310がホイールプーリ312に連結されており、当該ホイールプーリは、ホイール208を駆動すべく、ホイール208のシャフト314に連結されている。プーリ308、312の周りにはブラケット316が配置されており、ブラケット316に取り付けられたシールド318がアセンブリを覆っている。

図15は、ホイールアセンブリ238を示しており、当該アセンブリの動きは、2つの自由度を有する。ホイールアセンブリ238は、ホイール208が矢印302で示すように垂直軸を中心としていずれの方向にも360°回転することを可能にし、且つ、ホイール208が矢印302’で示すようにシャーシ204に対して上下動することを可能にする。図15は、シリンダー240に対して上方に伸張された位置にあるシャフト242を示している。各シリンダー240のシャフト242がこの状態にある時、シャーシ204は下降位置にあり、シャフト242の大部分はシリンダー240の上方に伸張している。

図16は、上昇位置にあるシャーシ204を示しており、この状態では、各シリンダー240のシャフト242は、シリンダー240に対して下方に伸張されている。シリンダー240(及びシリンダー292)は、復動シリンダーであるが、所望の場合にはバネ復帰機能を備えた単動シリンダーであってもよい。これに代えて、所望の場合には、シリンダー240に代えて又はこれに加えて、ねじジャッキ(図示せず)などの他の昇降装置を用いてもよい。

図17は、別の例示的なホイールアセンブリを概括的に238’として示している。ホイールアセンブリ238’は、1つのモーター320のみを必要とし、当該モーターは、ポリホイール(polywheel)又はオムニホイール(omni wheel)322に連結され、これを駆動する差動電動機である。当該ホイールは、1つ又は複数の円形のキャリアー328に周方向に配置された一連のローラー324を含む。オムニホイール322としては、一実施形態において、2311 N. Washington St., Kokomo, IN 46901のAndyMark, Inc.から入手可能な、モデル(am-0137)などのメカナム(Mecanum)ホイールを使用してもよい。オムニホイール322及びモーター320は、オムニホイールアクチュエーターによって駆動及び制御することができ、当該アクチュエーターは、制御装置222、及び/又は遠隔制御装置、及び/又は所望の場合には手動であってもよく、シャーシ204を所定の位置に移動させるべく、シャーシ204が表面S’に対してX−Y平面内で様々な方向に移動すること、回転すること、直線運動及び曲線運動に加えベクトル運動すなわち並進運動、及び/又は上記の動きの組み合わせによって移動すること、を可能にする。

別の実施例において、図18に示すように、ホイール208’は、ホイール208’を表面S’に取り付けるための吸盤210を含む。吸盤210は、受動であってもよいし、或るいは、能動すなわち吸盤210が動力によって真空を引くものであってもよい。

なお、シャーシ204を処理システム150とは分離されたもの又は分離可能なものとして説明したが、所望の場合には、シャーシを処理システム150と一体に作製してもよい。

一実施形態において、装置200と処理システム150とが制御装置222を共有してもよいし、それぞれが1つ又は複数の固有の制御装置を有していてもよい。一実施例において、装置200の制御装置は、加工システム150の制御装置と通信してもよいし、これとは独立して動作してもよい。加工システム150の様々な動作や部品を制御するための制御装置部品(図示せず)を設けることもできる。この場合、制御装置部品は、例えば回路及び/又はプログラム可能な回路を含み、これらが装置200及び/又は処理システム150の部品の少なくともいくつかに制御信号を与えることによって、これらの部品が様々な操作を行えるようにする。

装置200及び/又は処理システム150は、両者間の一方向又は双方向の通信を行うための通信コンポーネントを組み入れることなどによって、情報を送信及び/又は受信する構成としてもよい。この場合、装置200及び/又は処理システム150は、例えば、ユーザー入力を受信し、当該ユーザー入力は、装置200及び/又は処理システム150の様々な動作又は機能を制御及び/又は調節する際に用いることができる。ユーザー入力は、例えば、「スタート」「ストップ」「上昇」「下降」「掴み」「解放」「前進」「逆進」「左旋回」「右旋回」及び/又はこれらに類する他のコマンドなどの、動きに関連したコマンドを含む。通信コンポーネントは、装置200及び/又は処理システム150の様々な部品又は機能に関する情報などのステータス情報を送信できるよう構成してもよい。ステータス情報は、ユーザーが使用する他の装置(例えばコンピューター)に送信してもよい。送受信は、1つ又は複数の適当な技術を用いて、無線で行ってもよい。例えば、通信は、赤外線(IR)信号、近距離場通信(NFC)信号、ブルートゥース(登録商標)信号、及び/又はWi−Fi信号を介して行ってもよい。ただし、本開示は、いかなる特定の通信技術にも限定されない。

なお、図面には、1つの装置200を自動処理システム150に取り付けるものとして示したが、所望の場合には、相互に様々な態様及び配向で、複数の装置200を1つ又は複数の処理システム150に連結することもできる。

本開示による発明の要旨の例示的且つ非排他的な例を、以下の付記A1〜F27に記載する。

A1.トラック152に沿って移動可能な自動処理システム150を配置するための装置であって、 前記処理システム150及び前記トラック152に連結されるように構成されたシャーシ204と、 前記シャーシ204に連結された少なくとも3つのホイールアセンブリ238、238’とを含み、 前記少なくとも3つのホイールアセンブリ238、238’のそれぞれは、 ホイール208、208’と、 前記ホイール208、208’を駆動するための第1の手段212と、 前記ホイール208、208’を操舵するための第2の手段248と、 前記ホイール208、208’と前記シャーシ204との間隔を調節するための第3の手段216とを含む、装置。

A2.前記第1の手段212、第2の手段248、及び第3の手段216を制御するための第4の手段222をさらに含む、付記A1に記載の装置。

A3.前記トラック152を掴むための第5の手段220をさらに含む、付記A2に記載の装置。

A4.前記第4の手段222は、前記第5の手段220も制御する、付記A3に記載の装置。

B5.表面と係合可能なトラック152を有する自動処理システム150を配置するための装置であって、 前記自動処理システム150及び前記トラック152を選択的に担持するシャーシ204と、 前記シャーシ204を前記表面において選択的に支持し、前記表面に対する前記シャーシ204の移動を選択的に可能にするべく、前記シャーシ204に連結された少なくとも3つのホイール208、208’と、 前記ホイール208、208’に機能的に連結されており、前記シャーシ204を前記表面に対して移動させるために前記ホイール208、208’を選択的に駆動する駆動要素212と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ204を移動させる昇降要素216と、 前記シャーシ204に連結されており、前記トラック152と係合する第1位置と前記トラック152とは実質的に非係合の第2位置との間で、前記トラック152に対して選択的に移動する掴み要素220とを含む装置。

B6.前記駆動要素212、前記昇降要素216及び前記掴み要素220に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222をさらに含み、前記少なくとも1つの制御装置222は、選択的に、 前記掴み要素220を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記掴み要素を前記トラック152と係合させ、 前記昇降要素216を作動させることによって、前記シャーシ204を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記駆動要素212を作動させることによって、前記ホイール208、208’を駆動して、前記自動処理システム150及び前記トラック152と共に前記シャーシ204を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、付記B5に記載の装置。

B7.前記駆動要素212に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222をさらに含み、前記駆動要素212は、 前記ホイール208、208’を駆動する第1のモーター260と 前記ホイール208、208’を操舵する第2のモーター248とを含み、 前記制御装置222は、選択的に、前記第1のモーター260及び前記第2のモーター248を作動させることによって、前記シャーシ204を所定の位置まで推進及び誘導するように構成されている、付記B5に記載の装置。

B8.前記駆動要素212に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222をさらに含み、 前記駆動要素212は、前記シャーシが前記表面に対して移動する際に、前記シャーシ204の推進と操舵の両方を行うモーター320を含み、 前記制御装置222は、選択的に、前記モーター320を作動させることによって、前記シャーシ204を並進運動によって所定の位置まで推進及び誘導するように構成されている、付記B5に記載の装置。

B9.前記ホイール208、208’は、オムニホイール322であり、 前記駆動要素212には少なくとも1つの制御装置222が機能的に連結されており、 前記駆動要素212は、前記オムニホイールの1つ又は複数に連結されたモーター320を含み、前記モーター320は、前記シャーシが前記表面に対して移動する際に、前記シャーシ204の推進と誘導の両方を行うように前記オムニホイール322を駆動する、付記B5に記載の装置。

B10.前記ホイール208、208’はオムニホイール322であり、 前記駆動要素212に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222をさらに含み、 前記駆動要素212は、前記オムニホイール322の1つ又は複数に連結された、前記シャーシが前記表面に対して移動する際に前記シャーシ204の推進と誘導の両方を行うように前記オムニホイールを駆動する差動電動機320を含み、 前記制御装置222は、選択的に、前記差動電動機320を作動させることによって、前記シャーシ204を並進運動によって所定の位置まで推進及び誘導するように構成されている、付記B5に記載の装置。

B11.前記掴み要素220は、前記第1位置において、前記トラック152に対して移動しないよう実質的に前記シャーシ204を固定し、 前記掴み要素220は、前記第2位置において、前記トラック152に対する前記シャーシ204の移動を可能にする、付記B5に記載の装置。

B12.前記シャーシ204が前記第1位置ににある場合、前記ホイール208、208’は実質的に前記表面と係合し、 前記シャーシ204が前記第2位置にある場合、前記ホイール208、208’は実質的に前記表面とは非係合状態となる、付記B5に記載の装置。

B13.前記ホイール208、208’は、前記ホイール208、208’を前記表面に取り付ける吸盤210を含む、付記B5に記載の装置。

B14.前記少なくとも1つの制御装置222に接続された位置送受信器であって、前記シャーシ204の位置に関する情報を送受信する位置送受信器298と、 前記シャーシ204の位置に関する情報を前記位置送受信器298から受信し、且つ、基準情報を前記位置送受信器298に送信する基準送受信器300とをさらに含む、付記B6に記載の装置。

B15.前記少なくとも1つの制御装置222に接続された位置送受信器298であって、前記シャーシ204の位置に関する情報を送受信する位置送受信器298と、 前記シャーシ204の位置に関する情報を前記位置送受信器298から受信し、且つ、基準情報を前記位置送受信器298に送信する全地球測位衛星送受信器300とをさらに含む、付記B6に記載の装置。

C16.表面に対して移動する自動処理システム150であって、 少なくとも1つのトラック152と、 前記トラック152に関連付けられており且つこれに対して移動可能であり、選択的に前記表面に対して処理を行うエンドエフェクタ158と、 前記エンドエフェクタ158を前記トラック152に対して選択的に移動させるアクチュエーターと、 前記エンドエフェクタ158及び前記トラック152を選択的に支持するシャーシ204と、 前記シャーシ204を前記表面において支持し、前記表面に対する前記シャーシ204の移動を選択的に可能にするべく、前記シャーシ204に連結された少なくとも3つのホイール208、208’と、 前記ホイール208、208’に機能的に連結されており、前記シャーシ204を前記表面に対して移動させるために前記ホイール208、208’を選択的に駆動する駆動要素212と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ204を移動させる昇降要素216と、 前記シャーシ204に連結されており、前記トラック152と係合する第1位置と前記トラック152とは非係合の第2位置との間で選択的に移動する掴み要素220と、 前記駆動要素212、前記昇降要素216及び前記掴み要素220に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222、とを含み、前記制御装置は、選択的に、 前記掴み要素220を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記掴み要素を前記トラック152と係合させ、 前記昇降要素216を作動させることによって、前記シャーシ204を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記駆動要素212を作動させることによって、前記ホイール208、208’を駆動して、前記エンドエフェクタ158及び前記トラック152と共に前記シャーシ204を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、自動処理システム150。

D17.表面と係合可能なトラック152に沿って走行するデバイスを配置するための装置であって、 前記デバイス及び前記トラック152を選択的に担持するシャーシ204と、 前記シャーシ204に連結された少なくとも3つのホイールアセンブリ238、238’と、を含み、 前記少なくとも3つのホイールアセンブリ238、238’は、前記表面において前記シャーシ204を選択的に支持し、前記表面に対する前記シャーシ204の移動を選択的に可能にし、 前記3つのホイールアセンブリ238、238’のそれぞれは、 ホイール208、208’に機能的に連結されており、前記シャーシ204を前記表面に対して移動させるために前記ホイール208、208’を選択的に駆動する第1のモーター260と、 前記シャーシが前記表面に対して移動する際に前記シャーシ204を操舵する第2のモーター248と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ204を移動させる昇降要素216と、を含み、 前記装置は、前記シャーシ204に連結された掴み要素220であって、前記トラック152と係合する第1位置と前記トラック152とは非係合の第2位置との間で選択的に移動する掴み要素220と、 前記3つのホイール208、208’のそれぞれの前記第1のモーター260、前記3つのホイール208、208’のそれぞれの前記第2のモーター248、前記昇降要素216、及び前記掴み要素220に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222と、をさらに含み、前記少なくとも1つの制御装置222は、選択的に、 前記掴み要素220を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記掴み要素を前記トラック152と係合させ、 前記昇降要素216を作動させることによって、前記シャーシ204を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記第1のモーター260及び前記第2のモーター248を作動させることによって、前記3つのホイール208、208’のそれぞれを駆動及び操舵して、前記デバイス及び前記トラック152と共に前記シャーシ204を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、装置。

E18.表面に取り付け可能なトラック152に沿って走行する自動システムを配置する方法であって、 前記自動システム及び前記トラック152を担持するように構成されたシャーシ204であって、選択的に前記シャーシ204を前記表面において支持し前記表面に対する前記シャーシ204の移動を可能にするホイール208、208’を有するシャーシ204を設けることと、 前記トラック152を前記表面から取り外すことと、 前記トラック152を前記シャーシ204と共に移動させるために、前記トラック152を、前記シャーシ204に連結された掴み要素220と係合させることと、 前記シャーシ204及び前記掴み要素220及び前記トラック152を共に前記表面から上昇させることと、 駆動要素212によって前記ホイール208、208’を駆動することによって、前記シャーシ204を、前記自動処理システム150及び前記トラック152と共に、前記表面に対して所定の位置まで移動させること、とを含む方法。

E19.前記トラック152を前記表面から取り外すステップの前に、 前記掴み要素220を非係合状態にすることによって、前記トラック152を前記表面における第1の位置に置くことと、 前記トラック152を前記表面における前記第1の位置に着脱可能に取り付けること、とをさらに含む、付記E18に記載の方法。

E20.前記トラック152を前記表面に着脱可能に取り付けるためのトラック取り付け装置を設けることをさらに含み、 前記トラック152を前記表面から取り外すステップの前に、 前記掴み要素220を非係合状態にすることによって、前記トラック152を前記表面における第1の位置に置くことと、 前記トラック取り付け装置を用いて、前記トラック152を前記表面における前記第1の位置に着脱可能に取り付けること、とをさらに含む、付記E18に記載の方法。

E21.前記ホイール208、208’を駆動するステップは、前記ホイール208、208’を選択的に操舵することによって、前記シャーシ204を前記所定の位置に配置することをさらに含む、付記E18に記載の方法。

E22.前記ホイール208、208’を有する前記シャーシ204を設けるステップは、オムニホイール322と、前記オムニホイールを作動させるオムニホイールアクチュエーター320とを設けることをさらに含み 前記ホイール208、208’を駆動するステップは、前記オムニホイールアクチュエーター320によって前記オムニホイール322を選択的に作動させることによって、前記シャーシ204を並進運動によって前記所定の位置まで移動させることをさらに含む、付記E18に記載の方法。

E23.前記トラック152を、前記掴み要素220と係合させるステップは、 前記トラック152に対して移動しないよう実質的に前記シャーシ204を固定することと、 前記シャーシ204が前記所定の位置にある場合、前記トラック152を前記掴み要素220とは非係合にすることによって、前記トラック152に対する前記シャーシ204の移動を可能にすることと、をさらに含む、付記E18に記載の方法。

E24.前記駆動要素212によって前記ホイール208、208’を駆動するステップの前に、前記ホイール208、208’を前記表面へと前進させて前記ホイール208、208’を前記表面に係合させることと、 前記シャーシ204が前記表面における前記所定の位置にある場合、前記ホイール208、208’を実質的に後退させて、前記ホイールを前記表面とは実質的に非係合にすることと、をさらに含む、付記E18に記載の方法。

E25.前記シャーシ204に関連付けられたシャーシ204位置送信器及びシャーシ位置受信器を設けることと、 前記シャーシ位置送信器298を用いて前記シャーシ204の位置に関する情報を位置基準に送信することと、 前記シャーシ位置受信器300を用いて前記位置基準から前記シャーシ204の位置に関する位置基準情報を受信することと、 前記シャーシ204が前記表面における前記所定の位置にあるかどうかを前記位置基準情報を用いて確認することと、をさらに含む、付記E18に記載の方法。

E26.位置基準を設けることと、 シャーシ位置送信器298から情報を受信するための位置基準受信器300、及び、位置基準情報を前記シャーシ位置送信器298に送信するための位置基準送信器300を設けることと、 前記位置基準受信器300を用いて前記シャーシ位置送信器298からシャーシ位置情報を受信することと、 前記位置基準送信器300を用いて前記シャーシ位置受信器298に位置基準情報を送信することと、 前記シャーシ204が前記表面における前記所定の位置にあるかどうかを前記位置基準送信器300によって送信された前記位置基準情報を用いて確認することと、をさらに含む、付記E18に記載の方法。

F27.表面と係合可能なトラック152に沿って走行するデバイスを配置するための装置であって、 前記デバイス及び前記トラック152を選択的に担持するシャーシ204と、 前記シャーシを前記表面において選択的に支持し、前記表面に対する前記シャーシ204の移動を選択的に可能にするべく、操舵可能に構成され且つ前記シャーシ204に連結された少なくとも3つのホイール208、208’と、 前記ホイール208、208’に機能的に連結されており、前記シャーシ204を前記表面に対して移動させるために前記ホイール208、208’を選択的に駆動する駆動要素212と、 第1位置と、前記第1位置よりも前記表面から遠い第2位置との間で、選択的に前記シャーシ204を移動させる昇降要素216と、を含み、 前記シャーシ204は、前記シャーシ204が前記第1位置にある場合、前記ホイール208、208’が実質的に前記表面と係合し、前記シャーシ204が前記第2位置にある場合、前記ホイール208、208’が実質的に前記表面とは非係合となるように構成されており、 前記装置は、前記シャーシ204と共に移動するように前記シャーシに連結された掴み要素220をさらにさらに含み、前記掴み要素は、前記トラック152と係合して、前記シャーシ204が前記トラック152に対して移動しないように実質的に固定される第1位置と、前記トラック152とは実質的に係合せずに、前記シャーシ204が前記トラック152に対して移動可能となる第2位置との間で、前記トラック152に対して選択的に移動するように構成されており、 前記装置は、前記駆動要素212、前記昇降要素216及び前記掴み要素220に機能的に連結された少なくとも1つの制御装置222をさらに含み、前記制御装置は、選択的に、 前記掴み要素220を作動させることによって、前記第1位置から前記第2位置に移動させて、前記トラック152と係合させ、 前記昇降要素216を作動させることによって、前記シャーシ204を前記第1位置から前記第2位置に移動させ、 前記駆動要素212を作動させることによって、前記ホイール208、208’を駆動して、前記デバイス及び前記トラック152と共に前記シャーシ204を前記表面に対して所定の位置まで移動させ、るように構成されている、装置。

本開示に関連する分野の当業者であれば、上記の説明及び関連図面に示された教示を受けて、様々な改変や他の例示的な態様を思いつくであろう。従って、本開示は、開示された特定の実施例に限定されるものではなく、本開示の改変及び他の例示的な態様も、添付の特許請求の範囲に含まれることを意図している。また、上述の説明および関連する図面は、要素及び/又は機能の特定の例の組み合わせと関連させた実施例を示しているが、要素及び/又は機能の別の組み合わせも、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替の実施例によって提供することができる。例えば、添付の特許請求の範囲に記載されている場合もあるように、上記に明確に記載したものとは異なる、要素及び/又は機能の組み合わせも考えられる。特定の用語が本明細書で使用されているが、それらは、一般的かつ説明的な意味で使用しているだけであり、限定を目的としたものではない。

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