Compressor

申请号 JP2009029751 申请日 2009-02-12 公开(公告)号 JP2010185357A 公开(公告)日 2010-08-26
申请人 Mitsubishi Electric Corp; 三菱電機株式会社; 发明人 TAKAHASHI SHINICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To suppress occurrence of high temperature due to mutual direct contact of metal so that decomposition and polymerization of material having a double bond between carbon atoms are suppressed. SOLUTION: A compressor 200 includes: a compression element 101 having a sliding member 3 and compressing coolant; and an electric element 102 driving the compression element 101, and uses, as the coolant, either a halogenated hydrocarbon having a double bond between carbon atoms in the composition; a hydrocarbon having a double bond between carbon atoms in the composition; or a mixture including at least either a halogenated hydrocarbon having a double bond between carbon atoms in the composition or a hydrocarbon having a double bond between carbon atoms in the composition. In the compressor 200, at least either a surface of a sliding contact part 3a of the sliding member 3 of the compression element 101, or a surface of a sliding contact part of a counter part member 1 with which the sliding member 3 slidingly contacts is made of a nonmetal material. COPYRIGHT: (C)2010,JPO&INPIT
权利要求
  • 摺動部材を有し冷媒を圧縮する圧縮要素と、該圧縮要素を駆動する電動要素とを備え、前記冷媒として、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくともいずれかを含む混合物、のいずれかを用いてなる圧縮機において、
    前記圧縮要素の前記摺動部材の摺接部、又は前記摺動部材が摺接する相手部材の摺接部の、少なくとも一方における表面を非金属で構成したことを特徴とする圧縮機。
  • 前記摺接部の非金属でなる表面は、該摺接部にコーティングにより被覆された被膜であることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  • コーティングが施される基材となる前記摺動部材や相手部材の摺接部は、表面の粗度(Rz)がRz=1.0以下、硬度(HmV)がHmV=2000〜3000であることを特徴とする請求項2記載の圧縮機。
  • 前記被膜は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、DLC-Si(シリコン含有ダイヤモンドライクカーボン)、CrN(窒化クロム)、TiN(窒化チタン)、TiCN(炭窒化チタン)、TiAlN(窒化チタンアルミ)、WC(タングステンカーバイド)、VC(バナジウムカーバイド)、のいずれかでなることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の圧縮機。
  • 前記圧縮要素は、シリンダーと、前記シリンダーの室内を回転するローターと、前記ローターのベーン溝内に収納されて該ローターの回転による遠心力と背圧により前記シリンダーの内周面に摺接しながら前記ベーン溝内を摺動するベーンとを備えており、
    前記摺動部材とは、前記ベーンであり、これが摺接する前記相手部材とは、前記シリンダーであり、これらの摺接部とは、ベーン先端面とシリンダー内周面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
  • 前記圧縮要素は、シリンダーと、前記シリンダーの室内を回転するローターと、前記ローターのベーン溝内に収納されて該ローターの回転による遠心力と背圧により前記シリンダーの内周面に摺接しながら前記ベーン溝内を摺動するベーンとを備えており、
    前記摺動部材とは、前記ベーンであり、これが摺接する前記相手部材とは、前記ローターであり、これらの摺接部とは、ベーン両側面とベーン溝内面であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の圧縮機。
  • 说明书全文

    本発明は、例えば冷凍空調機器に用いられる圧縮機、特に冷媒として、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化素、組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくともいずれかを含む混合物、のいずれかを用いる圧縮機に関する。

    カーエアコンの分野では、低GWP(地球温暖化係数)冷媒としてテトラフルオロプロペン(例えば、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン-1-ene、以下「HFO−1234yf(CF3CF=CH2)」という)が有視されている。

    定置式の空気調和機では、HFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒の代替策が見えないのが現状であるが、炭素の二重結合を有する炭化水素やHFCをベースにして不燃化したもの(例えば二重結合を有する化合物や臭素やヨウ素や酸素などを組み合わせたもの)等が提案されている。

    ところで、密閉容器内に、塩素とフッ素を含まない炭化水素系化合物の冷媒を圧縮する圧縮機およびこの圧縮機を駆動する電動機と、この冷媒と相溶性を有する冷凍機油とを収容する密閉型圧縮機において、5wt%以内の内部離型剤を含有し、あるいは射出成形もしくは押し出し成形時の成形型に離型剤を塗布して製造された直鎖型のPPS樹脂、レゾール型のフェノール樹脂、フッ素樹脂(PTFE、ETFE、FEP、PFA)、PA樹脂、PI樹脂、PBT樹脂、PET樹脂の群から選択される少なくとも1種類よりなる絶縁用構成部材を具備し、炭化水素系化合物の冷媒は、R170(エタン)、R290(プロパン)、R600(n−ブタン)、R600a(I−ブタン)、R1150(エチレン)、R1270(プロピレン)の群から選択される1種類以上の冷媒からなる密閉形電動圧縮機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 なお、PPS樹脂はポリフェニレンスルフィド、PTFEはポリテトラフルオロエチレン、ETFEはエチレンフッ化エチレン共重合体、FEPはフロロエチレンプロピレン共重合体、PFAはペルフロロアルコキシフッ素樹脂、PA樹脂はポリアミド、PI樹脂はポリイミド、PBT樹脂はポリブチレンテレフタレート、PET樹脂はポリエチレンテレフタレートである。

    また、圧縮機をGWP150以下の低GWP冷媒に適合させることにより、地球温暖化への影響を十分抑制するために、圧縮要素の摺動部材を軟質基材に硬質粒子が分散している材料で構成するとともに、摺動部材の表層部に傾斜層を設けて表面を硬質基材リッチにすることにより、油膜形成能力が高くなり、GWPが150以下でR134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)より極性が高い冷媒雰囲気における摺動部材の磨耗を十分抑制することができるようにして、低GWP冷媒用の圧縮機を得られるようにしたものも提案されている。 そして、冷媒としては、R134aより極性が高くかつGWPが150以下であればよく、HFCをベースにして不燃化したもの、例えば二重結合を有する化合物や臭素やヨウ素や酸素などを組み合わせたものでも良いとされている。 また、混合冷媒で少なくとも一つがR134aより極性が高いものを含むものであってもよいということも提案されている(例えば、特許文献2参照)。

    特開2000−274360号公報(図1)

    特開2008−2368号公報(図1)

    炭素の二重結合を有する物質は、安定性に課題があり、分解および重合の可能性がある。 一般に重合の条件となるものは、高温・高圧や触媒である。

    炭素の二重結合を有する物質を冷媒とし、圧縮機として例えばスライディングベーン圧縮機を用いた場合、その圧縮要素の摺動部であるベーン摺動部において、金属相互の直接接触による高温が発生して、炭素の二重結合を有する物質の分解および重合の懸念があり、これらを抑制する対策が必要である。

    本発明の技術的課題は、金属相互の直接接触による高温の発生を抑えて、炭素の二重結合を有する物質の分解および重合を抑制できるようにすることにある。

    本発明に係る圧縮機は、下記の構成からなるものである。 すなわち、摺動部材を有し冷媒を圧縮する圧縮要素と、圧縮要素を駆動する電動要素とを備え、冷媒として、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくともいずれかを含む混合物、のいずれかを用いてなる圧縮機において、圧縮要素の摺動部材の摺接部、又は摺動部材が摺接する相手部材の摺接部の、少なくとも一方における表面を非金属で構成したものである。

    本発明に係る圧縮機においては、圧縮要素の摺動部材の摺接部、又は摺動部材が摺接する相手部材の摺接部の、少なくとも一方における表面を非金属で構成しているので、金属相互の直接接触による摩擦が低減されて、高温の発生を抑えることができ、また摺接部の金属表面も活性化され難くなる。 このため、冷媒として、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素、組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくともいずれかを含む混合物、のいずれかを用いた場合でも、摺動部における冷媒の化学反応による分解や重合が抑制される。 また、スラッジの発生が抑制され、圧縮機の故障や冷凍回路内の詰まりを防止し、長期にわたる信頼性を得ることが可能となる。

    本発明が適用される圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。

    図1のA−A線矢視断面図である。

    実施形態1.
    以下、図示実施形態により本発明を説明する。
    図1は本発明が適用される圧縮機すなわちスライディングベーン圧縮機の全体構成を示す縦断面図である。 図2は図1のA−A線矢視断面図である。

    本実施形態のスライディングベーン圧縮機200は、図1のように密閉容器20内が高圧の縦型のものである。 密閉容器20内の下部には、圧縮要素101が収納されている。 密閉容器20内の上部で圧縮要素101の上方には、圧縮要素101を駆動する電動要素102が収納されている。 圧縮容器20内の底部には、圧縮要素101の各摺動部を潤滑するための冷凍機油30が貯留されている。

    これを更に詳述すると、圧縮要素101は、シリンダー1と、ローター2と、ベーン3と、主軸受4と、副軸受5と、駆動軸6とで構成される。

    内部に圧縮室が形成されるシリンダー1は、図2のように外周が平面的に見て略円形で、内部に平面的に見て略円形の空間であるシリンダー室1aを備えたリング状を呈している。 シリンダー室1aは、軸方向両端が開口している。 シリンダー1は、図1のように側方より見て所定の軸方向の高さを有している。

    このシリンダー1は、主軸受4と副軸受5との間にボルトで固定され、シリンダー室1aは、主軸受4と副軸受5により閉塞されるようになっている。

    主軸受4は、吐出弁(図示せず)を備えている。 なお、この吐出弁は、主軸受4、副軸受5のいずれか一方、又は両方に付けてもよいものである。

    駆動軸6は、主軸受4と副軸受5によって摺動(回動)自在に支持されている。 この駆動軸6には、円柱状のローター2が軸着されている。 ローター2には、ベーン溝2aが形成され、ベーン溝2aには、ベーン3が摺動自在に収納されている。 このベーン3は、背圧室2bの圧力と、ローター2の回転による遠心力とによって、シリンダー室1aの内周面に押し付けられている。 そして、ベーン3は、ローター2と共に回転し、隣り合うベーン3の間に吸入室10と圧縮室11が形成されるようになっている。 そして、吸入室10は、シリンダー1に設けられた吸入口12に連通し、圧縮室11は、主軸受4に設けられた吐出弁(図示せず)に連通している。

    主軸受4には、その外側(電動要素102側)に吐出マフラー7が取り付けられている。 主軸受4の吐出弁から吐出される高温・高圧の吐出ガスは、一旦、吐出マフラー7に入り、その後、吐出マフラー7から密閉容器20内に放出される。 なお、副軸受5側に吐出マフラー7を持つ場合もある。

    密閉容器20の横には、冷凍サイクルからの低圧の冷媒ガスを吸入し、液冷媒が戻る場合に液冷媒が直接、シリンダー1のシリンダー室1aに吸入されるのを抑制する吸入マフラー21が設けられている。 吸入マフラー21は、シリンダー1の吸入口12に吸入管22を介して接続されている。 吸入マフラー21の本体は、溶接等によって密閉容器20の側面に固定されている。

    次に、電動要素102の構成について説明する。
    電動要素102は、固定子13と回転子14とを備える。 固定子13は、密閉容器20の内周面に嵌め合いして固定されている。 回転子14は、固定子13の内側に空隙を介して配置されている。

    密閉容器20には、電力の供給源である電源に接続する端子(ガラス端子)24が、溶接により固定されている。 図1の例では、密閉容器20の上面に端子24が設けられている。 端子24には、電動要素102からのリード線23が接続される。

    次に、本実施形態のスライディングベーン圧縮機の動作について説明する。
    端子24、リード線23から電動要素102の固定子13に電力が供給されることにより、回転子14が回転する。 すると、回転子14に固定された駆動軸6が回転し、それに伴い、ローター2がシリンダー1のシリンダー室1a内で回転する。 この回転による遠心力と背圧室2bの圧力によって、ベーン3はベーン溝2aから突出し、その先端3aがシリンダー室1aの内周面に摺接しながらローター2と共に回転する。 ローター2の回転に伴って、冷媒は、吸入口12から吸入室10に吸入され、その後、圧縮室11で圧縮されて吐出弁そして吐出マフラー7を経て密閉容器20内に吐出される。 更に冷媒は、電動要素102を通過して密閉容器20の上面にある吐出管25より密閉容器20外へ吐出される。

    スライディングベーン圧縮機200が前記運転動作を行う場合、部材相互が摺動する摺動部が以下に示すように複数ある。
    (a)第1の摺動部:シリンダー室1aの内周面とベーン3の先端3a
    (b)第2の摺動部:ローター2のベーン溝2aとベーン3の側面部(両側面)3b
    (c)第3の摺動部:主軸受4の内周面と駆動軸6の主軸部6a
    (d)第4の摺動部:副軸受5の内周面と駆動軸6の副軸部6b

    つまり、圧縮要素101に設けられて摺動部を構成する部材は、シリンダー1、ローター2、ベーン3、主軸受4、副軸受5、及び駆動軸6である。

    先ず、第1の摺動部であるシリンダー室1aの内周面とベーン3の先端3aにおいては、ベーン3の表面に炭素系のDLC-Si(シリコン含有ダイヤモンドライクカーボン)コーティング(非金属の一例)を施した構成となっている。 このため、シリンダー室1aの内周面とベーン3の先端3aとの間の摺動は、金属相互の直接的な接触を避けることができ、高温条件となりにくく、また金属表面も活性化され難いので、冷媒の分解や重合を抑制することができる。

    DLC-Siコーティングは、シリコンを含有したアモルファスカーボンであり、表層硬度(HmV)はHmV=2000〜2500、膜厚tはt=3μm程度である。

    コーティングが施される基材となる前記摺動部を構成する部材、つまりシリンダー1、ローター2、ベーン3、主軸受4、副軸受5、又は駆動軸6は、コーティング後の摺動特性向上の観点から、その表面の粗度(Rz)がRz=1.0以下、その硬度(HmV)がHmV=2000〜3000となるように構成されている。

    第2の摺動部であるローター2のベーン溝2aとベーン3の側面部(両側面)3bにおいても、前述のベーン3の表面にDLC-Siコーティングを施すことにより、金属相互の直接的な接触を避けることができ、高温条件となりにくく、また金属表面も活性化されにくいので、冷媒の分解や重合を抑制することができる。

    第3の摺動部である主軸受4の内周面と駆動軸6の主軸部6a、及び第4の摺動部である副軸受5の内周面と駆動軸6の副軸部6bにおいても、駆動軸6の表面にリン酸マンガン皮膜を形成することで、金属相互の直接的な接触を避けることができる。 これにより、高温条件となり難く、また金属表面も活性化され難くなるので、冷媒の分解や重合を抑制することができる。 なお、駆動軸6における主軸受4および副軸受5と接触のない周面に、リン酸マンガン皮膜を形成してもよい。

    前記のように構成することで、スライディングベーン圧縮機200内の全ての摺動部において、金属相互の直接的な接触を防ぎ、圧縮要素101の部品として用いられている鉄系材料が、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解の触媒として働くことを防止することができる。 このため、スラッジを生成し難くなり、スライディングベーン圧縮機200の故障や冷凍回路内の詰まりが抑制され、長期に亘る信頼性を得ることが可能となる。

    実施形態2.
    前述の実施形態1においては、4箇所の摺動部の全てに対し、それぞれ金属相互の接触を避けるようにすることで、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果も抑制するようにしたものを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものでなく、一部の摺接部、又は摺接部の少なくとも一方における表面を、非金属で構成することで、前述の実施形態1と同様の作用、効果を期待できるものである。 ここでは、第1の摺動部であるシリンダー室の内周面とベーンの先端に係る実施形態2について前述の図1及び図2を用いて説明する。

    前述の実施形態1では、ベーン3の先端3aにDLC-Si(シリコン含有ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施した例について説明したが、ベーン3に施すコーティングの材料としては、その他にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)、CrN(窒化クロム)、TiN(窒化チタン)、TiCN(炭窒化チタン)、TiAlN(窒化チタンアルミ)、WC(タングステンカーバイト)、VC(バナジウムカーバイド)等の使用が可能である。 この場合も、ベーン3の先端3aの摺動面に金属が露出しないため、これらのコーティングにおいても前述の実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合を抑制する効果が得られる。

    また、ベーン3においては、前述のように金属の表面を非金属のコーティングで覆ってもよいが、それ以外に例えばベーン3そのものをセラミック系の材料で構成してもよい。 材質としては、SiC(シリコンカーバイド)、ZrO 2 (二酸化ジルコニウム)、Al 2 O 3 (酸化アルミニウム)、Si 3 N 4 (窒化ケイ素)等があり、これらを用いることで、ベーン3の摺動面に金属が露出しないため、前述の実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果も抑制することができる。

    このように、ベーン3の表面に金属面が露出しないようにすることで、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合を抑制、冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果の抑制が可能となるが、この手法はベーン3が摺接する相手部材、ここではシリンダー室1aの内周面においても適用できるものである。 すなわち、シリンダー室1aの内周面を含む表面にDLC-Si、DLC、CrN、TiN、TiCN、TiAlN、WC、VC等のコーティングを施す。 これにより、シリンダー室1aの内周面の摺動面に金属が露出しないため、前述の実施形態1と同様の効果、つまり組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合の抑制が可能となる。

    また、シリンダー1においても、前述のように金属の表面を非金属系のコーティングで覆う手法以外に、シリンダー1そのものをセラミック系の材料で構成してもよい。 材質としては、SiC、ZrO 2 、Al 2 O 3 、Si 3 N 4等が適用可能であり、これらを用いることで、シリンダー室1aの摺動面に金属が露出しないため、実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果も抑制することができる。

    実施形態3.
    ここでは、第2の摺動部であるローターのベーン溝とベーンの側面部に係る実施形態3について前述の図1及び図2を用いて説明する。

    前述したベーン3の側面部(両側面)3bに、DLC、CrN、TiN、TiCN、TiAlN、WC、VC等のコーティングを施すことにより、第2の摺動部においても、ベーン3の摺動面である側面部(両側面)3bに金属が露出することを防止することができる。 このため、前述の実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合を抑制する効果が得られる。 また、ベーン3の材質を、SiC、ZrO 2 、Al 2 O 3 、Si 3 N 4等のセラミックとすることで、第2の摺動部においてもベーン3の摺動面に金属が露出するのを防ぐことができて、前述の実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果も抑制することができる。

    このように、ベーン3の表面に金属面が露出しないようにすることで、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合を抑制、冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果の抑制が可能となるが、この手法はベーン3が摺接する相手部材、ここではローター2のベーン溝2aにおいても適用できるものである。 すなわち、ローター2のベーン溝2aを含む表面にDLC-Si、DLC、CrN、TiN、TiCN、TiAlN、WC、VC等のコーティングを施す。 これにより、ローター2のベーン溝2aの摺動面に金属が露出しないため、前述の実施形態1と同様の効果、つまり組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の分解や重合の抑制が可能となる。

    また、ローター2においても、前述のように金属の表面を非金属系のコーティングで覆う手法以外に、ローター2そのものをセラミック系の材料で構成してもよい。 材質としては、SiC、ZrO 2 、Al 2 O 3 、Si 3 N 4等が適用可能であり、これらを用いることで、ローター2の摺動面に金属が露出しないため、実施形態1と同様に、組成中に炭素の二重結合を有する冷媒の重合や分解に対する鉄系材料の触媒効果も抑制することができる。

    なお、前述の各本実施形態では、単気筒のスライディングベーン圧縮機200を例に挙げて説明したが、多気筒のスライディングベーン圧縮機や、その他の密閉容器内に圧縮要素と電動要素とを備える、例えばスクロール圧縮機にも本発明を適用できることは言うまでもない。

    1 シリンダー(相手部材)、2 ローター(相手部材)、2a ベーン溝(相手部材の摺接部)、3 ベーン(摺動部材)、3a ベーンの先端(摺動部材の摺接部)、3b ベーンの両側面(摺動部材の摺接部)、101 圧縮要素、102 電動要素、200 スライディングベーン圧縮機(圧縮機)。

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