ペンジュラムスライダポンプ

申请号 JP2014238547 申请日 2014-11-26 公开(公告)号 JP2015117695A 公开(公告)日 2015-06-25
申请人 マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; MAHLE International GmbH; 发明人 ディータ ホーン; クリスティャン リヒター; ミヒャエル サハル; マルク テプラー;
摘要 【課題】ペンジュラム足部空間における動圧の増強が確実に防止されると同時に、内側ロータの関連した半径方向の溝へのペンジュラムの案内に否定的な影響を及ぼすことがないペンジュラムスライダポンプを提供する。 【解決手段】ペンジュラム3は、外側ロータ4に蝶番関節式に取り付けられ、かつそのペンジュラム足部5が内側ロータ2内で半径方向の溝6に案内され、外側ロータ4と、内側ロータ2と、円周方向にて隣接する2つのペンジュラム3とが各チャンバ7を分界する。ペンジュラム足部5は、2つの溝壁8,8’及び溝底9とともに、少なくとも1つの連絡チャネル11を介して関連するチャンバ7に接続されたペンジュラム足部空間10を分界し、少なくとも1つの連絡チャネル11は、溝底9の領域にてペンジュラム足部空間10の中に開口している。 【選択図】図2
权利要求

ペンジュラム(3)を介して外側ロータ(4)に接続された内側ロータ(2)を有するペンジュラムスライダポンプ(1)であって、 前記ペンジュラム(3)は、前記外側ロータ(4)に蝶番関節式に取り付けられ、かつそのペンジュラム足部(5)が前記内側ロータ(2)内で半径方向の溝(6)に案内され、 前記外側ロータ(4)と、前記内側ロータ(2)と、円周方向にて隣接する2つのペンジュラム(3)とが各チャンバ(7)を分界するペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記ペンジュラム足部(5)は、2つの溝壁(8,8’)及び溝底(9)とともに、少なくとも1つの連絡チャネル(11)を介して関連するチャンバ(7)に接続されたペンジュラム足部空間(10)を分界し、前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、前記溝底(9)の領域にて前記ペンジュラム足部空間(10)の中に開口していることを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、回転方向にて、関連する前記ペンジュラム(3)の前又は後に配置されていることを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1のペンジュラムスライダポンプにおいて、 各ペンジュラム足部空間(10)のために少なくとも2つの連絡チャネル(11)が設けられ、当該少なくとも2つの連絡チャネル(11)は、回転方向にて、関連する前記ペンジュラム(3)の前及び後に配置されていることを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜3のいずれか1項のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、溝として形成されかつ端面が蓋体によって閉じられ、又は、前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、穿孔として形成されたことを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜3のいずれか1項のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、一次成形により、特に焼結により、又は鋳込中のコアにより形成されたことを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜3のいずれか1項のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、浸食により形成されたことを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜6のいずれか1項のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記少なくとも1つの連絡チャネル(11)は、直線状又は曲線状に具現されたことを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜7のいずれか1項のペンジュラムスライダポンプにおいて、 前記ペンジュラムスライダポンプ(1)は、油ポンプとして設計されたことを特徴とするペンジュラムスライダポンプ。請求項1〜8のいずれか1項の少なくとも1つのペンジュラムスライダポンプを有する内燃機関を備えた車両であって、前記ペンジュラムスライダポンプは、前記内燃機関及び/又はトランスミッションに油を供給する車両。

说明书全文

本発明は、請求項1の前提部に従い、ペンジュラムを介して外側ロータに接続された内側ロータを有するペンジュラムスライダポンプに関する。

特許文献1によれば、ドライブシャフト上に存在するトルクから、偏心軌道運動で容積式ポンプの吐出動作が達成され得る一般的なペンジュラムスライダポンプが知られている。単一の又は複数部分からなるハウジングの中に円筒形の作動チャンバが形成され、その外側面上に、円周にわたって分散配置された少なくとも5つのソケット溝が設けられ、その中にペンジュラムウェブのヘッドが位置する。偏心座上にてペンジュラム溝を備えた圧リングが回転可能に配置され、圧力リングのペンジュラム溝の下で、足部領域にて、吸入室へ向かうだけでなく吐出室へも向かう複数の流路開口が設けられている。これにより、制御が、特に作動チャンバの入口及び出口の制御が、簡略化される。

特許文献2によれば、回転する内側ロータと、変位可能に取り付けられてペンジュラムにより共回転する外側ロータとからなる、最小化された慣性を持つ他のペンジュラムスライダポンプが知られている。偏心変位可能な外側ロータが内側ロータによって回転可能に駆動され得るように、一度に1個のペンジュラムのみが、その駆動ヘッド、駆動足部及び唯一の滑り逃げ面と滑り接触する。ペンジュラムの接合輪郭又は第2滑り逃げ面は、溝に非接触で案内される。ペンジュラムの駆動ヘッドの断面は駆動足部の断面よりも小さく、その結果、以前は都合の悪いほど大きかった半径方向外側に位置する質量は、低減され得る。また、このゆえに慣性が同様に低減される。

独国特許発明第10334672号明細書

独国特許発明第19532703号明細書

しかしながら、従来技術から公知のペンジュラムスライダポンプは、ペンジュラム足部空間、すなわち内側ロータの2つの溝壁及び1つの溝底と、関連するペンジュラム足部とにより分界された空間が、満たされたり又は空にされたりし得ず、あるいはそれが困難であるという点で不都合である。このゆえに、流体、特に油がある条件下でペンジュラム足部空間に溜まり、その結果として動圧が増強し、この増強した動圧により、内側ロータに対する外側ロータの偏心が非制御の態様で変更され又は影響を受けることが原因となって、ペンジュラムスライダポンプの吐出流量の正確な制御が困難となってしまう。

したがって、本発明は、従来技術から知られる上記不都合が生じないような、一般的なタイプのペンジュラムスライダポンプに代わる、改良された又は少なくとも代替の実施形態を提供するという課題を取り扱う。

本発明によれば、上記課題は、独立請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。

本発明は、ペンジュラム足部空間と、その外に位置する関連チャンバとの間に連絡チャネルを設けるという、全般的な思想に基づく。これにより、ペンジュラム足部空間における動圧の増強が確実に防止されると同時に、ペンジュラムスライダポンプの内側ロータの関連した半径方向の溝へのペンジュラムの案内に否定的な影響を及ぼすことがないように連絡チャネルが設計され又は配置される。ここで、本発明によるペンジュラムスライダポンプは、ペンジュラムを介して外側ロータに接続された内側ロータを有する。ペンジュラムは、外側ロータに蝶番関節式に取り付けられ、かつ同時にそのペンジュラム足部が内側ロータ内で半径方向の溝に案内されている。したがって、外側ロータと、内側ロータと、円周方向にて隣接する2つのペンジュラムとは、ペンジュラムスライダポンプの各吐出/吸入チャンバ(吐出/吸入室)を分界する。更に、ペンジュラム足部は、2つの溝壁及び溝底とともに、前述のペンジュラム足部空間を分界する。本発明によれば、ペンジュラム足部空間は、連絡チャネルを介して外に位置するチャンバに、例えば吸入/吐出チャンバに接続されており、かつ同時に溝底の領域にてペンジュラム足部空間の中に開口している。本発明による連絡チャネルの配設によって、ペンジュラム足部空間を流体(例えば油)で満たしたり、あるいはこれを空にしたりすることが容易に行えるようになり、その結果、従来は当該領域で生じていた好ましくない動圧増強が確実に防止され得る。この動圧防止により、内側ロータに対する外側ロータの偏心は、好ましくない態様で設定値から逸脱することもない。その結果、正確に制御可能な偏心を介して、本発明によるペンジュラムスライダポンプの吐出流量もまた、正確な調整が可能になる。従来技術から公知である従来のペンジュラムスライダポンプでは、ペンジュラム足部空間で増強する動圧が原因となり、ペンジュラム足部空間に存在する流体の非圧縮性のゆえに、ペンジュラムが溝に入る動きが妨げられ、その結果、内側ロータに対する外側ロータの偏心が、この度範囲で拡大していた。これは、外側ロータと、内側ロータと、円周方向にて隣接する2つのペンジュラムとにより分界されたチャンバ容積を生じさせ、したがってペンジュラムスライダセルポンプの吐出流量をも生じさせる。同時に、ペンジュラムスライダポンプを駆動するモータは動圧に打ち勝たねばならず、その結果、より大きな駆動力が要求される。ところが、本発明により溝底の領域にてペンジュラム足部空間の中に開口する連絡チャネルが設けられたことによって、ペンジュラム足部空間を優先的に完全に空にする動作が更に保証され得る結果、ペンジュラムが溝に入る動きが全く妨げられない。これに加えて、底部にてペンジュラム足部空間の中に連絡チャネルが開口していることにより、各ペンジュラムを案内する溝の溝壁が別に損傷を受けず、その結果、各ペンジュラムの低摩擦かつ妨げられることのない案内が可能になるという、大きな効果がもたらされる。

本発明による解決策の有利な他の発展形では、連絡チャネルは、各ペンジュラム足部空間のために、回転方向にて、関連するペンジュラムの前又は後に配置される。連絡チャネルを別々に配置することによって、ポンプ中の力条件が特定の応用に適合され得る。したがって、関連するペンジュラムの前への配置により、制限方向への傾向、すなわち内側ロータの偏心の低減は、軽減され得る。ゆえに、特別な安定性によって特徴付けられる有利な動作状態が達成され得る。応用によっては、例えば偏心のより簡便な調整を達成するために、関連するペンジュラムの後に連絡チャネルが配置されるように、ポンプの特により簡便な限定を可能にすることも考えられる。

実際には、各ペンジュラム足部空間のために2つの連絡チャネルが設けられる。これら2つの連絡チャネルは、回転方向にて、関連するペンジュラムの前及び後に配置される。2つのそのような連絡チャネルを設けることによって、ペンジュラム足部空間を特に効率良くかつ容易に空にすることが可能になる。ペンジュラムが溝に入る移動中に、ペンジュラム足部空間に存在する流体体積が2つの連絡チャネルを介して追い出され得るからである。そのようなペンジュラムスライダポンプによれば、回転方向は、各ペンジュラム足部空間を満たしたり、あるいは空にしたりすることに、もはや影響を及ぼさない。その結果、回転方向に依存しない動作が可能になる。更に、当該配設から、ポンプ中の力関係に関して中立の動作が結果として得られる。

本発明による解決策の他の有利な実施形態では、少なくとも1つの連絡チャネルは、穿孔として設計され、又は、溝としてかつ端面が蓋体によって閉じられるように設計される。連絡チャネルを穿孔として設計すれば、簡便ながら非常に精密な態様で内側ロータに連絡チャネルがすぐに導入され得るという、大きな効果がもたらされる。同じ方法で、連絡チャネルは、対応する連絡断面を介して各ペンジュラム足部空間の溝底と連絡する、内側ロータの端面に配置された溝としても形成され得る。この場合には、内側ロータに溝が形成され、この溝を蓋体により覆うことによって連絡チャネルが形成される。

あるいは、少なくとも1つの連絡チャネルは、特に焼結により、又は鋳込中の適切な鋳込コアにより、当然に一次成形され得る。鋳込コアを用いる場合、鋳込の後に鋳込コアが押し流される結果、そのあとに連絡チャネルが残る。焼結方法は、内側ロータ又は連絡チャネルの製造方法であるとも考えることができる。浸食方法もまた、原理的には、連絡チャネルの製造に適している。

本発明による解決策の他の有利な実施形態では、連絡チャネルは、直線状又は曲線状に具現される。直線状の実施形態によれば、連絡チャネルを例えば単純なドリル作業で製造することができるという、効果がもたらされる。曲線状の連絡チャネルは、例えば種々の設計特性を考慮に入れて、浸食により、又は、鋳込中に適切な適切な塩又は砂のコアを挿入することにより、製造することができる。

本発明の他の重要な特徴及び効果は、従属請求項から、図面から、そして図面を参照した関連する図の説明から得られる。

上記の特徴及び以下に説明する特徴は、記載された各組み合わせにおいて使用できるだけでなく、本発明の範囲から逸脱することなく他の組み合わせ又は単独でも使用できると理解される。

本発明の好ましい例示的な実施形態は、図面に示され、かつ以下の記載においてより詳細に説明される。ここで、同じ参照符号は、同一の又は類似の又は機能的に同一の構成要素を示す。

本発明によるペンジュラムスライダポンプの断面図である。

曲線状の連絡チャネルを有するペンジュラムスライダポンプの詳細図である。

直線状の連絡チャネルを有する場合の図2と同様の図である。

図1によれば、本発明によるペンジュラムスライダポンプ1は、例えば車両における油ポンプとして設計され得るものであり、ペンジュラム3を介して外側ロータ4に接続された内側ロータ2を有する。ここに、ペンジュラム3は、外側ロータ4に蝶番関節式に取り付けられ、かつそのペンジュラム足部5が内側ロータ2内で半径方向の溝6に案内されている。蝶番関節式の取り付けのために、ペンジュラム3は、外側ロータ4上の対応する結合ソケットに取り付けられたペンジュラムヘッドを有する。そのうえ、外側ロータ4と、内側ロータ2と、円周方向にて隣接する2つのペンジュラム3とは、回転位置に応じて吸入チャンバとして又は吐出チャンバとして形成されるチャンバ7を分界する。図2及び図3による詳細図を考慮すれば、ペンジュラム足部5は、2つの溝壁8及び8’並びに溝底9とともに、連絡チャネル11(図1〜図3参照)を介して関連するチャンバ7に接続されたペンジュラム足部空間10を分界し、連絡チャネル11は、溝底9の領域にてペンジュラム足部空間10の中に開口していることが、これらの図から特に明白である。

図1〜図3によるペンジュラムスライダポンプ1では、各ペンジュラム足部空間10が連絡チャネルを介して関連するチャンバ7に接続され、連絡チャネル11は、内側ロータ2の回転方向に応じて、関連するペンジュラム3の前又は後に配置される。これと対照的に、図3を考慮すれば、原理的には、各ペンジュラム足部空間10のために2つの連絡チャネル11が設けられ、当該2つの連絡チャネル11は、回転方向にて、関連するペンジュラム3の前及び後に配置され得ることが、同図から明白である。図3によれば、2つの連絡チャネル11のうちの1つが実線で、他の1つが破線でそれぞれ描かれている。

本発明による連絡チャネル11によれば、ペンジュラム足部空間10を特に簡単かつ迅速に満たしたり、あるいはその大部分を空にしたりすることが可能になり、その結果、ペンジュラム足部空間10内の好ましくない動圧増強が効率良く回避される。動圧の増強は、各ペンジュラム3が関連する溝6に入る動きを困難にし又は妨げるので、また内側ロータ2に対する外側ロータ4の偏心に好ましくない態様で影響を及ぼすので、特に回避されるべきである。偏心が変更され又は不都合な影響を受けた場合には、ペンジュラムスライダポンプ1の吐出特性もまた影響を受ける。各ペンジュラム足部空間10に少なくとも1つの連絡チャネル11を設けることにより、この好ましくない動圧増強は、確実に回避され得る。溝底9の領域に連絡チャネル11の開口を設けることにより、ペンジュラム足部空間10を完全にかつ簡単に空にすることも可能になり、かつまた、溝壁8,8’が好ましい態様でペンジュラム3をもはや当然には案内し得ないような態様での影響を、溝壁8,8’が全く受けない。加えて、各ペンジュラム足部空間10に2つの連絡チャネル11を設けることにより、排出動作及び充填動作が更により高速に実行され得て、その結果、特に円滑に動作するペンジュラムスライダポンプ1が得られる。

純粋に理論的には、連絡チャネル11は、溝として形成され、かつ端面蓋体によって閉じられてもよい(不図示)。これに代えて、例えば図3に示されるように、連絡チャネル11が穿孔として形成されることもあり得る。この場合には、連絡チャネルが直線状に具現される。あるいは、連絡チャネルは、曲線状にも具現され得る(図1及び図2参照)。この場合には、連絡チャネル11は、例えば浸食により、あるいは鋳込中に適切な鋳込コアを挿入することにより形成される。

本発明によれば、各ペンジュラム足部空間10に少なくとも1つの連絡チャネル11が設けられるので、特に各ペンジュラム足部空間10に1つだけの連絡チャネル11が設けられる場合には、ペンジュラム足部空間10を定方向で満たし、あるいは空にすることが可能になる。本発明の連絡チャネル11によれば、ペンジュラムスライダポンプ1はペンジュラム足部空間10内で高い動圧に打ち勝つ必要がもはやないので、摩耗傾向が軽減され得る。各溝6の底部にて、すなわち溝底9の領域にて連絡チャネル11が開口しているので、内側ロータ2にて、すなわち特に溝壁8,8’にてペンジュラム3の摺動面積が小さくなることは全くない。

QQ群二维码
意见反馈