Continuous detonation wave engine and aviation body equipped with its engine

申请号 JP2014510849 申请日 2012-05-09 公开(公告)号 JP2014515091A 公开(公告)日 2014-06-26
申请人 エムベーデーアー フランスMbda France; 发明人 ファレンパン,フランソワ;
摘要 【課題】
【解決手段】
本発明は連続爆轟波エンジンと、そのようなエンジンを備えた飛行体に関する。 その連続爆轟波エンジン(1)は 燃料 /オキシダント混合物で稼動し、噴射基部(10)を含んだ爆燃チャンバ(3)を含む。 その長さは開いた線(17)で規定され、横断面に長形形状を有する。 さらに、噴射システム(4)を含み、燃料/オキシダント混合物を噴射基部(10)の少なくとも一部分で爆燃チャンバ内に噴射する。
权利要求
  • 爆燃燃料/オキシダント混合物で稼動する連続爆轟波エンジンであって、
    少なくとも1つの爆燃チャンバ(3)と、
    上流にて前記爆燃チャンバに爆燃混合物を連続的に噴射するための噴射システム(4)と、を含んでおり、
    前記爆燃チャンバは、前記上流に提供された噴射基部(10)と、該噴射基部の両側でそれぞれ延出する2つの壁部(12、13)とを含んでおり、
    本爆轟波エンジンは、
    爆轟波(22)を前記爆燃混合物内で発生させるために前記爆燃チャンバ(3)内に設置されている発生手段(8)をさらに含んでおり、
    前記爆轟波は前記爆燃混合物内を伝播し、連続的に自動的に爆轟波を発生させ、高温ガスを連続的に生成して前記爆燃チャンバの下流端(9)を通って逃避させる構成であり、
    前記爆燃チャンバ(3)は長さが開いた線(17、18)で定められる噴射基部(10)を含んでおり、横断面が長形形状の爆燃チャンバを形成し、
    前記噴射システム(4)は、前記燃料/オキシダント混合物を前記噴射基部(10)の少なくとも1つの部分(20)にて前記爆燃チャンバ(3)内に噴射させるように設計されていることを特徴とする爆轟波エンジン。
  • 前記噴射基部(10)は開いた曲線(17)で定められることを特徴とする請求項1記載の爆轟波エンジン。
  • 前記噴射基部(10)は開いた直線(18)で定められることを特徴とする請求項1記載の爆轟波エンジン。
  • 前記噴射システムは可変長にわたって噴射を提供できることを特徴とする請求項1または3記載の爆轟波エンジン。
  • 本爆轟波エンジンは、前記爆燃チャンバのために少なくとも1つの冷却回路を含んでおり、冷却回路燃料は前記爆燃チャンバ内に噴射される前に、前記冷却回路中を循環できることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の爆轟波エンジン。
  • 前記冷却回路は前記爆燃チャンバの少なくとも1つの側壁に沿って、少なくともその長さの一部にわたって延出することを特徴とする請求項5記載の爆轟波エンジン。
  • 前記爆燃チャンバ(30)は分岐部(27)を前記噴射基部(10)に有しており、前記分岐部を越えて少なくとも2つの長形枝部(28、29)を設けており、それぞれの枝部には前記噴射システム(4)によって爆燃混合物が供給されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の爆轟波エンジン。
  • 前記噴射システム(4)は、互いに独立的で、継時的に可変である異なる長さにわたって、前記枝部(28、29)に供給できることを特徴とする請求項7記載の爆轟波エンジン。
  • 環状爆燃チャンバ(33、36)をさらに含んでおり、前記分岐チャンバ(30)は前記環状爆燃チャンバ(33、36)に連結されてハイブリッドチャンバ(34、37、38)を形成していることを特徴とする請求項7または8記載の爆轟波エンジン。
  • 前記ハイブリッドチャンバ(37、38)は、可変に供給される長さの同心延出体(39、40)が提供されている環状爆燃チャンバ(36)の形態であることを特徴とする請求項9記載の爆轟波エンジン。
  • 前記同心延出体(39)は前記環状爆燃チャンバ(36)の外部に配置されていることを特徴とする請求項10記載の爆轟波エンジン。
  • 前記同心延出体(40)は前記環状爆燃チャンバ(36)の内部に配置されていることを特徴とする請求項10記載の爆轟波エンジン。
  • 特にガスタービンであるエネルギー発生システムであって、請求項1から12のいずれかに記載の少なくとも1つのエンジン(1)が提供されていることを特徴とするエネルギー発生システム。
  • 特にラムジェット、タービンエンジンあるいはロケットタイプである飛行体の推進システムであって、請求項1から12のいずれかに記載の少なくとも1つのエンジン(1)が提供されていることを特徴とする推進システム。
  • それぞれが噴射を変調できる噴射システム(4)を含んでいる少なくとも2つのエンジン(1)が提供されていることを特徴とする請求項14記載の推進システム。
  • 請求項14または15に記載の少なくとも1つの推進システム(2)が提供されていることを特徴とする飛行体。
  • 说明书全文

    本発明は爆轟燃料/オキシダント(酸化剤)混合物で稼動する連続爆轟波エンジン並びにそのようなエンジンが搭載されている飛行体に関する。

    航空工学および宇宙工学分野で利用される大抵の推進システムは定圧熱学燃焼サイクルに基づいている。

    定容熱力学燃焼サイクルの利用はエンジンの理論性能を大きく向上させる(15%から25%)ことが知られている。 しかし、大抵の航空体の変位速度のために定容燃焼の実現は非常に困難であり、システム構造が複雑となり、その実用性を困難にしている。

    熱力学爆轟サイクルの利用はエネルギー効率の観点においては同様な利点を提供することができる。 爆轟サイクルは定容サイクル(圧力の増加を制限するため、膨張のための十分な時間を与えないよう、その反応は低濃度の混合物内で非常に急速に発生する)に非常に類似しており、その熱力学効率は多少とも改善されている。

    パルス式(間欠)爆燃エンジン(PDE)は、片端が閉じられた管体が新燃料/オキシダント混合物により充填されており、爆轟がこの新混合物内で発生する爆燃エンジンとして知られている。 爆轟波が管体に沿って移動する時間全体にわたって過剰圧力が閉じられた端部から外出し、瞬時に推進力を創出する。 その後、管体での化学反応に起因する高温ガスの完全排出を待ち、新規爆轟波を発生させて新規な推進パルスを取得する前に管体を新混合物で再充填させることが必要である。

    推進力のパルス特性(50Hzから200Hzにて稼動)は、エンジンの残り部分に対して非常に過酷な振動環境を発生させ、加えて、爆轟を開始するために各サイクル中にエネルギーを提供することを必要とする。 このことは、低爆轟燃料/オキシダント剤の組み合わせを使用する意図があるときには全体効率の観点では大きな問題を提起する。 これらの特徴は、その使用を非常に特殊な利用形態(例えば、単純で安価な音速以下のシステム)に限定するか、または、複数のPDEタイプの管体が関与する複雑なシステムに限定する。

    パルス式爆燃エンジンによって発生されるアプリオリ(演繹的)には非常に過酷な振動環境の問題を克服するために連続爆轟波エンジン(CDWE)の利用が可能である。 このような連続爆燃エンジンでは、自立タイプの爆轟波に起因する連続的に生成される高温ガスが環状チャンバ内で発生される。 燃料/オキシダント混合物はこの環状チャンバの一端で連続的に噴射される。 その後に爆轟波が開始する。 この爆轟波は新爆轟混合物内で周辺的に伝播する。 発生される高温ガスは環状チャンバの残り部分内に膨張する。 新混合物の噴射が連続的であるため、爆轟波がその開始点に戻ると、それは新混合物に再遭遇し、その周辺運動を継続する。 すなわち連続的となる。

    従って、数キロヘルツ(30kHzまで)の周波数である一連の周辺爆轟波がチャンバの開いた端部に向かって膨張する高温ガスを発生させるような環状チャンバが利用できる。 よって、定圧燃焼チャンバの場合と同様に、爆燃チャンバから排出されるとき比較的に均質である特徴を備えた超音速流を形成する高温ガスの発生装置が存在する。

    このCDWEエンジンの利点は、熱力学サイクルの観点において、その爆轟が定圧燃焼の場合よりも15%から25%改善された効率(PDEエンジンの場合同様)を有することである。 さらに、その稼動原理は、パルス式爆燃エンジン(PDE)の場合のような非常に過酷な振動環境の発生を妨害する。

    しかしながら、このCDWE連続爆燃エンジンの利用は、爆燃チャンバの閉じた略環状形状の使用によって制限を受ける。 この環状チャンバは、その上流端にリング状の横断面(以降“噴射基部”と称する)を含むが、その幅は一定であり、その長さは、一般的には閉じた輪である閉じた曲線を形成する一般線によって定められる。 しかし、最大稼動レベルは、比較的に狭い範囲の局所的な稼動条件(特に燃料/オキシダント剤混合物の濃度)でのみ達成が可能である。 従って、このチャンバの全てのポイントで十分なエネルギー効率を得るのに必要な条件に適応しながら非常に広範な利用範囲内で稼動する環状チャンバを設計することは困難である。

    従って、本発明の目的は、特にそれら弱点を克服することで上述の連続爆燃エンジンを改良することである。

    この目的の達成のため、本発明によれば、爆轟燃料/オキシダント混合物によって稼動する連続爆轟波エンジンは、
    −少なくとも1つの爆燃チャンバと、
    −上流端で爆燃混合物を爆燃チャンバ内に連続的に噴射するための噴射システムと、
    を含んでおり、この爆燃チャンバは上流端の噴射基部と、噴射基部の両側でそれぞれ延びる2つの壁部とを含んでおり、連続爆轟波エンジンはさらに、
    −爆燃チャンバ内に置かれ、爆燃混合物内で爆轟波を発生させる発生手段を含んでおり、爆轟波は爆燃混合物内で伝播し、連続的な自動発生爆轟波を創出して高温ガスを連続的に生成し、この爆轟エンジンにおいては、
    爆燃チャンバは、その長さが開いた線(open line)によって定められる噴射基部を含んでおり、横断面に長形形状を有する爆燃チャンバを形成し、噴射システムは、燃料/オキシダント混合物を噴射基部の少なくとも1部分で爆燃チャンバ内に噴射するように設置されている。 この噴射システムは特に(発生手段によって発生された波と共に)一連の爆轟波(自然発生されたもの)を爆燃チャンバ内で創出させる特殊局所条件を発生させるように形成されている。

    このように本発明によれば、(閉じた)環形状を有せず(環形状に限定されず)、以下で説明するような複数の他の異なる(開いた)形状を有することができる爆燃チャンバを含んだ連続爆轟波エンジンが得られる。

    この爆燃チャンバは長形上流噴射基部を含み、その長さは任意の開いた(閉じてはいない)形状のものであり、特に直線状または湾曲状であり、環状チャンバではない。 このチャンバはさらに2つの壁部を含んでおり、それら壁部は好適には平行であり、この噴射基部の両側でそれぞれ延びている。 よって、この爆燃チャンバは、縁部で結合する複数面(平面または非平面)を含んだ立体形状を有している。 特にこの爆燃チャンバは任意の六面体(六面を有する多面体)の形態であり、特に平行六面体(平行面の組み合わせを有した六面体)である。 このように直線で形成された長方形噴射基部の場合には、チャンバは、例えば、直方体(その全面が長方形)の一般形状を有することができる。

    本発明の爆燃チャンバに想定できる複数の形状の可能性によって、従来タイプの環状爆燃チャンバエンジンと比較して本発明のエンジンの可能な利用形態が大きく増加した。 よって、以下で解説するように前述の弱点の克服が可能になっている。

    最初の爆轟波(発生手段によって発生)の下流の爆燃チャンバ内部には、新混合物(噴射システムにより噴射)の層が存在するが、この層は高温ガスと接触しており、定義可能(特に経験則)である特定条件下にあるため、新規な自動発生爆轟波を発生させる。 本発明によれば、噴射基部に沿った爆燃チャンバ内のこの一連の連続爆轟波(自動発生すなわち自然発生)は、毎回自動発生させる局所条件の発生(先行波および噴射システムによる)によって得られる。 噴射区域を越えたところで噴射基部に沿って爆轟波は退化して単一圧縮波となる。

    本発明においては、爆燃チャンバの両端(噴射基部の各端部)は互いに独立して開閉することができ、爆轟波の発生(発生手段による)は爆燃チャンバの噴射基部に沿った任意の箇所で可能である。

    本発明の前述の特殊な特徴によって多数の利用形態が考えられ、特に液体燃料推進ロケットエンジン、タービンエンジンシステムまたはラムジェットでさえも可能である。

    1つの特殊な例では、この噴射システムは噴射基部に沿った可変長にわたって噴射を提供できる。 このシステムは以下の利点を提供する。

    −要求される推進力(ラムジェットの場合)または全濃度(タービンエンジンの場合)に関して広範囲の最良の稼動が可能であり、チャンバの長さの大部分または小部分に供給され、残り部分には酸化剤(空気、アプリオリ)が供給されるだけであり、
    −始動時の衝撃の限定および連続的な速度の増加が得られる。

    さらに、この場合には、飛行体の回転軸の両側にそれぞれ推進力を発生させるために、このタイプの2つのエンジンが飛行体に搭載されたら、この回転軸周囲における飛行体の回転は非対称の噴射によって発生できる。 例を挙げれば、航空機のそれぞれの翼にこのようなエンジンを搭載し(噴射基部は対応する翼の後方縁部に沿って提供)、これら2つのエンジンに異なる噴射形態を実行させることで偏揺モーメントを創出することが可能である。 よって、非対称の噴射変調によって航空機を制御する助力を創出することが可能である。

    さらに、有利にはエンジンは、爆燃チャンバのために少なくとも1つの冷却回路を含むことができる。 この冷却回路の燃料はチャンバ内に噴射される前に循環できる。 好適には、この冷却回路は爆燃チャンバの少なくとも1側壁に沿って、少なくともその一部を延びている。

    このように、爆燃チャンバは、チャンバ内に噴射する前に燃料の全部または一部を利用して冷却が可能である。 これで、噴射される燃料の少なくとも一部を回路内の循環時に揮発させることで爆燃チャンバの熱抵抗が確実に提供される。 揮発前燃料の直接噴射によって燃料と空気の爆燃混合物の爆轟の開始および安定性が保障される。 燃料滴下物の揮発の遅延および化学反応に関する問題も防止される。

    さらに1つの特殊例では、この爆燃チャンバは噴射基部に分岐部を有しており、この分岐部を越えて少なくとも2つの長形枝部を提供する。 それぞれの長形枝部には噴射システムによって爆燃混合物が供給され、2つの枝部の爆轟波の伝播によって2本の推進力線を創出する。

    この場合、有利には噴射システムは、それぞれの長形枝部にさらに長く、あるいは短く供給し、このエンジンを備えた飛行体を制御(ベクトル推進)する可能性を提供するように設計することができる。

    さらに、1つの特殊例では、エンジンは分岐チャンバに加えて環状爆燃チャンバを含んでおり、この分岐チャンバは環状チャンバに接続されてハイブリッドチャンバを形成している。 よって、この特殊例は環状チャンバの利点(確実な稼動安定性)と分岐チャンバの利点とを組み合わせている。 以下はこれらの利点である。

    −広範囲の条件(推進力/濃度)にわたる最良稼動:チャンバの長さのさらに長いか短い部分が供給され、残り部分には酸化剤(空気、アプリオリ)のみが供給される。
    −始動時に衝撃制限:環状チャンバのみが始動する。
    −配分された推進力(および配分された制御)が得られる。

    さらに1特殊例では、このハイブリッドチャンバは可変供給長の同心延出部(または枝部)が提供されている環状爆燃チャンバの形態である。 これら同心延出部は環状爆燃チャンバの内部または環状爆燃チャンバの外部に提供できる。 これで、さらに長いか短い延出部に燃料(またはロケットシステムでは燃料と酸化剤)を供給することによって連続的に推進力を変調することが容易になる。 同様に(ラムジェットまたはロケットの)推進力の方向性を制御することも容易になる。

    本発明はさらに前述のごとく、少なくとも1つの連続爆轟波エンジンを備えた飛行体のための推進力システム(例えば、ラムジェット、タービンエンジンまたはロケット型)にも関する。

    1つの特殊例では、この推進力システムには少なくとも2つのこの種のエンジンが提供される。 それぞれのエンジンは噴射を変調させることができる噴射システムを含んでいる。 従って、飛行体の制御を助ける非対称型噴射変調を実行することが可能になる。

    本発明はさらに、上述したようなエンジン及び/又は推進力システムが提供されている飛行体、特に飛行機またはミサイルにも関する。

    本発明は、上述のごとき少なくとも1つの連続爆轟波エンジンが提供されている地上設置式のエネルギー発生システム、特にガスタービンにも適用できる。

    添付図面は本発明が如何に実施されるかを図示している。 これら図面では、同一参照番号は同一要素を表す。

    2つの異なる形状の爆燃チャンバのそれぞれのための本発明による連続爆轟波エンジンの概略斜視図である。

    2つの異なる形状の爆燃チャンバのそれぞれのための本発明による連続爆轟波エンジンの概略斜視図である。

    分岐爆燃チャンバを含んだ本発明によるエンジンの特殊実施例の斜視図である。

    図3の概略平面図である。

    ハイブリッドチャンバを含んだ本発明のエンジンの特殊実施例の概略図である。

    内部延出部および外部延出部をそれぞれに含んでいるハイブリッドチャンバを有したエンジンの実施例を図示する概略図である。

    内部延出部および外部延出部をそれぞれに含んでいるハイブリッドチャンバを有したエンジンの実施例を図示する概略図である。

    本発明の図1で概略的に示すエンジン1は連続爆轟波エンジンであり、飛行体に搭載されることによって、航空工学分野及び/又は宇宙工学分野で使用されるように設計されている推進システム2に属する。

    便利な形態では、この連続爆轟波エンジン1は、燃料とオキシダント(特に空気)の爆燃混合物により稼動し、通常の形態で、少なくとも1つの爆燃チャンバ3と、上流端5で爆燃混合物の成分(燃料とオキシダント;これら成分は従来型の保存手段6と7から得られる)を爆燃チャンバ3内に連続的に噴射するための噴射システム4と、概略的に図示されている発生手段8とを含んでいる。

    これら従来型の発生手段8(例えば、点火ワイヤあるいは予爆燃管)は爆燃チャンバ3内に置かれ、爆燃混合物内で爆轟波を発生させて混合物内に伝播させ、連続自動発生爆轟波を発生させ、高温ガスを連続的に生成し、開いた下流端9を通って爆燃チャンバ3から逃避させる。

    この説明においては、上流および下流の概念は、ガス流方向Eとの関連で定義されている。

    本発明によれば、爆燃チャンバ3は上流端5(流方向Eとの関連)の入口に噴射基部10と称する横断面を含む。 この横断面は、ガス流方向Eに対して定められる爆燃チャンバ3の長手方向を横断する。 この噴射基部10は、横断面に非環状の長形形状を有した爆燃チャンバ3を形成する開いた線(open line)によって決定される長さL1を有する。 噴射基部10の幅L2は可変でもよいが、好適には一定である。

    この上流噴射基部10は、従来の環状チャンバではなく、任意の開いた形状(閉じてはいない)特に直線あるいは曲線である長さを有することができる。 爆燃チャンバ3はさらに、例えば平行で、噴射基部10の両側に沿ってそれぞれ延びる2つの壁部12と13を含む。 従って爆燃チャンバ3は、縁部で遭遇する複数の面(平坦面または非平坦面)、特に6面を有する立体形状を有する。 図1と図2の実施例においては、爆燃チャンバ3は、上流端5の噴射基部10、下流端9の開いた面14、2つの壁部12と13、および開いた線に沿った噴射基部10の2つの端部の2つの面15と16である6面を含んでいる。

    爆燃チャンバ3は任意の六面体(6つの平面を有する多面体)の形態でよく、特に平行六面体(平行面の組を有した六面体)の形態でよい。

    図1の実施例では、噴射基部10の長さは、例えば線17によって図示されているように曲線で提供される。

    さらに、直線(線18で示すような長方形の長さL1)により定められる長方形噴射基部10の場合には、爆燃チャンバ3は図2に図示するように、例えば長方形平行六面体(全面が平坦で長方形)の形状である。

    このように本発明のエンジン1は、環状形状を有さず(環状形状に限定されない)、複数の他の異なる形状を有することができる爆燃チャンバ3を含んでいる。

    さらに本発明によれば、噴射システム4は図2で示すように噴射基部10の少なくとも1部分20で燃料/オキシダント混合物を噴射するように設計されている。 この噴射システム4は特に特殊な局所条件を発生(発生手段8により発生される爆轟波共々)するように設計されており、爆燃チャンバ3内で連続的な爆轟波(自然発生)を創出させる。 この連続的な爆轟波の創出のための特殊な局所条件は、特に経験に即して専門家によって決定できるものである。

    従来の発生手段8(例えば点火ワイヤまたは予爆燃管)が爆燃チャンバ3内に設置され、爆燃波8を爆燃混合物内に発生させ、続いて爆燃波を噴射基部10の長手方向(矢印F)に爆燃混合物内で伝播させ、自動的に発生される連続爆燃波22を発生させる。 この爆轟波は噴射基部10に沿って新爆燃混合物内で伝播し、生成される高温ガスは爆燃チャンバ3の残り部分内に膨張し(爆轟生成物の膨張を示す線23で図示)、爆燃チャンバ3の開いた端部9を通って排出されるであろう。 爆燃チャンバ3の開いた端部9の方向に膨張する高温ガスは異なる用途に利用でき、特にパイプによって加速されることで推進力を得るように利用できる。

    図2で示すように、噴射区域(または部分)20を越えると、噴射基部10に沿って爆轟波は単一の圧縮波24に衰退する。 図2の実施例では、様々な噴射区域25が図示されているが、それらの一部だけに供給される(矢印26)。

    本発明によれば、爆燃チャンバ3の端部15と16は互いに独立的に開閉できる。 さらに発生場所(発生手段8により実行)は噴射基部10の任意の場所とすることができる。

    本発明の爆燃チャンバに想定できる複数の形状のおかげで、専用環状爆燃チャンバを有する従来のエンジンよりもエンジン1の可能な利用性は相当程度に増大している。

    このように、特に液体推進ロケットエンジン、タービンエンジンシステムあるいはラムジェットのために多数の利用形態が考えられる。

    さらに、噴射システム4は空気とは別々に従来の燃料を噴射する。 従って予混合物の噴射は意図されず、爆燃チャンバ3の上流での点火の危険を回避する。 さらに液体炭化素のごとき保存可能な燃料の場合には、再生回路(図示せず)を利用することが可能であり、燃料を予め揮発させ(噴射前)て、予め混合せずに十分な混合と爆轟条件が得られる。 好適には、燃料が循環するこの再生回路(または冷却回路)は、爆燃チャンバ3の少なくとも1側壁に沿って、その長さの少なくとも一部で延びる。

    1特殊実施例では、この噴射システム4は、噴射基部10に沿って可変長で噴射することができる。 よって噴射基部10に沿って様々な噴射区域25を提供でき、そのいくつかに供給できる(図2の矢印26)。 従って、これらの様々な噴射区域25には別々の噴射手段を提供することができる。

    この特定実施例によって、爆燃チャンバ3のさらに大きいか小さい部分に燃料及び/又は酸化剤を供給し、推進力を変調することができる(航空システムのためには燃料噴射の変調だけが提供される)。

    このタイプの2つのエンジン1が飛行体に搭載され、回転軸の両側にそれぞれ推進力が発生されるなら、この飛行体の回転が非同期的噴射によってこの軸周囲に発生される。 簡単に説明すると、このようなエンジン1は飛行機(図示せず)の翼のそれぞれに搭載でき、チャンバ3の噴射基部10は対応する翼の後方縁部に沿って毎回提供され、これら2つのエンジン1に異なる噴射形態を実行させることで偏揺モーメントが創出できる。 よって、(可変供給長を備えた)複数のエンジン1を含んだ推進システム2を提供することで、非対称的な噴射変調による飛行体の制御に貢献する可能性が創出できる。

    さらに、1特殊実施例では、この爆燃チャンバ3は噴射基部10に図3と図4で示すように分岐部27を有しており、この分岐部27を越えて少なくとも2つの長形枝部28と29が提供されて分岐チャンバ30を形成する。 それぞれの枝部28と29には、図4で図示する噴射線を表す一連の点で示すように噴射システム4によって爆燃混合物が供給される。 この特殊実施例は、2つ(以上)の枝部28と29で爆轟波を伝播させることで2つ(以上)の推進力線を創出させる。 もちろん、それぞれのエンジン1は、図面の単純化のためにチャンバのみが図3と図4および図5から図7に示されていても、爆燃チャンバ以外に加えて前述の全ての手段を含み、特に、その稼動に必要な噴射システム4と発生手段8を含んでいる。 図4から図7では爆燃波22の移動方向が矢印Fの手段で示されている。

    分岐チャンバ30の場合には、噴射システム4は、図4の2つの矢印D1とD2で示すように、さらに長いか短い長さにわたって枝部28と29に供給でき、よって噴射条件の非対称化によって(操作可能なパイプなしで)エンジン1を搭載した飛行体の推進力のベクトル制御を実現する可能性を提供する。 これで、これら枝部28と29とには、互いに独立して継時的に変化する長さにわたって供給できる。

    さらに、図5で示す1特殊実施例では、エンジン1は分岐チャンバ30に加えて従来型の環状爆燃チャンバ33を含むことができる。 さらに、この分岐チャンバ30は環状チャンバ33に(さらに長いか短い連結部によって)接続されており、ハイブリッドチャンバ34を得る。 よってこの特殊実施例は環状チャンバの利点(確実な稼動安定性)と分岐チャンバの利点とを組み合わせる:
    広範囲の条件(押力/濃度)にわたる最良稼動:チャンバのさらに長いか短い長さに供給され、残りには酸化剤のみが供給される(空気、アプリオリ);
    始動衝撃の限定:上流に設置された環状チャンバのみが始動;
    配分された推進力(および配分された制御)。

    さらに、このハイブリッドチャンバ34の環状チャンバ33は1以上の分岐部27によって1以上の追加延出体35(または枝部)にも接続できる。

    さらに図6および図7で示す1特殊実施例では、ハイブリッドチャンバ37と38は、延出体39と40が(分岐部27を介して)提供されている環状爆燃チャンバ36の形態で提供できる。 これら延出体39と40は環状チャンバ36に対して同心である。 好適には、例えばその4体が存在するこれら延出体39と40は環状チャンバ36の(内部または外部)周辺に均等に配分されており、矢印D3AからD3BおよびD4AからD4Bで示すように可変供給長を有することができる。 1特殊実施例では、燃料供給長を変動させるために、例えば燃料供給システム4と爆燃チャンバ3との間で回転し、燃料ヘッダに提供された、さらに長いか短い長方形の開口部を露出するディスクを提供することが可能である。

    図6の特定変形例では、同心延出体39は爆燃チャンバ36の内部に放射状に提供されており、図7の変形例では、同心延出体40は環状爆燃チャンバ36の外側で放射状に提供されている。

    これら延出体39と40の、さらに長いか短い長さ(D3AからD3BおよびD4AからD4B)に燃料(ロケットシステムでは燃料と酸化剤)を供給することで推進力を連続的に変調することは容易である。 同様に、(ラムジェットまたはロケットの)推進力の方向性の容易な制御も可能である。

    このようなハイブリッドチャンバ37と38は、特にラムジェット、タービンエンジンまたはロケットエンジンにおける単体の環状チャンバまたは同心環状チャンバの交換に利用できる。

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