過剰空気流を生成する圧縮機及び熱交換器を有する発電システム

申请号 JP2016049072 申请日 2016-03-14 公开(公告)号 JP2016176470A 公开(公告)日 2016-10-06
申请人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ; 发明人 サンジ・エカナヤケ; ウィリアム・セオドア・フィッシャー; ジョセフ・フィリップ・クロシンスキー; マーク・ステファン・メイヤー; ジョージ・ヴァルゲス・マタイ; ライアン・エリック・オベノフ; ロバート・マイケル・オレスタイン; オールストン・イルフォード・シピオ; ゴードン・レイモンド・スミス;
摘要 【課題】過剰空気流を効率的に消費する方法。 【解決手段】発電システムは、第1のタービン構成要素104と、第1の一体形圧縮機106と、第1の一体形圧縮機からの空気と 燃料 とが供給される第1の燃焼器108とを含み、第1の燃焼器が高温燃焼ガスを第1のタービン構成要素に供給するよう構成され、第1の一体形圧縮機が、第1の燃焼器及び第1のタービン構成要素のうちの少なくとも一方の吸入能 力 よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流200を生成する第1のガスタービンシステム102を含む。第2のガスタービンシステム140は、圧縮機が過剰な能力を有していないこと以外は第1のガスタービンシステムと同様の構成要素を含む。制御バルブシステム202は、第1のガスタービンシステムから第2のガスタービンシステムへの過剰空気流の流れを制御する。熱交換器252は、過剰空気流と熱交換するため過剰空気流路250に結合することができる。 【選択図】図1
权利要求

発電システム(100)であって、 第1のタービン構成要素(104)と、第1の一体形圧縮機(106)と、該第1の一体形圧縮機(106)からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器(108)とを含み、前記第1の燃焼器(108)が、高温燃焼ガスを前記第1のタービン構成要素(104)に供給するよう構成され、前記第1の一体形圧縮機(106)が、前記第1の燃焼器(108)及び前記第1のタービン構成要素(104)のうちの少なくとも一方の吸入能よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流(200)を生成する第1のガスタービンシステム(102)と、 第2のタービン構成要素(144)と、第2の圧縮機(146)と、前記第2の圧縮機(146)からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器(148)とを含み、前記第2の燃焼器(148)が、高温燃焼ガスを前記第2のタービン構成要素(144)に供給するよう構成された第2のガスタービンシステム(140)と、 前記過剰空気の流路(250)に沿った前記第1のガスタービンシステム(102)から前記第2のガスタービンシステム(140)への前記過剰空気流(200)の流れを制御する制御バルブシステム(202)と、 前記過剰空気流と熱交換するため前記過剰空気流路(250)に結合された熱交換器(252)と、 を備える、発電システム(100)。前記過剰空気流(200)が、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)に供給される、請求項1に記載の発電システム(100)。前記過剰空気流(200)が、前記第2の燃焼器(148)に供給される、請求項1に記載の発電システム(100)。前記過剰空気流(200)が、前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口(158)に供給される、請求項1に記載の発電システム(100)。前記制御バルブシステム(202)が、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)、前記第2の燃焼器(148)、及び前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口(158)のうちの少なくとも1つへの前記過剰空気流(200)の流れを制御する、請求項1に記載の発電システム(100)。前記制御バルブシステム(202)が、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)への前記過剰空気流(200)の第1の部分を制御する第1の制御バルブ(212)と、前記第2の燃焼器(148)への前記過剰空気流(200)の第2の部分を制御する第2の制御バルブ(214)と、前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口への前記過剰空気流(200)の流れの第3の部分を制御する第3の制御バルブ(216)と、を含む、請求項5に記載の発電システム(100)。前記過剰空気流(200)の少なくとも一部についての流量を測定する少なくとも1つのセンサ(220)を更に備え、前記センサ(220)の各々が、前記制御バルブシステム(202)に動作可能に結合されている、請求項6に記載の発電システム(100)。前記第1のタービンシステム及び前記第2のタービンシステムの各々の排気ガス(172,174)が、蒸気タービンシステム(160)を駆動するため少なくとも1つの蒸気発生器(168,170)に供給される、請求項1に記載の発電システム(100)。前記熱交換器(252)が、前記過剰空気流(200)を冷却するため空気対空気熱交換器を含む、請求項1に記載の発電システム(100)。前記熱交換器(252)が、前記過剰空気流(200)を冷却するため燃料ガス加熱器(260)を含む、請求項1に記載の発電システム(100)。前記熱交換器(252)が、前記過剰空気流(200)を冷却するため液体冷却熱交換器を含む、請求項1に記載の発電システム(100)。前記液体冷却熱交換器が、前記過剰空気流(200)を冷却する蒸気流(266)を生成するボイラー(264)を含む、請求項11に記載の発電システム(100)。前記熱交換器(252)の下流側で、前記第1のガスタービンシステム(102)及び前記第2のガスタービンシステム(140)のうちの少なくとも1つに関して低負荷保持ステータスの間、蒸気流(266)が蒸気タービンシステム(160)に配向される、請求項12に記載の発電システム(100)。発電システム(100)であって、 第1のタービン構成要素(104)と、第1のタービン構成要素(104)と、該第1のタービン構成要素(104)からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器(108)とを含み、前記第1の燃焼器(108)が、高温燃焼ガスを前記第1のタービン構成要素(104)に供給するよう構成され、前記第1のタービン構成要素(104)が、前記第1の燃焼器(108)及び前記第1のタービン構成要素(104)のうちの少なくとも一方の吸入能力よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流(200)を生成する第1のガスタービンシステム(102)と、 第2のタービン構成要素(144)と、第2の圧縮機(146)と、前記第2の圧縮機(146)からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器(148)とを含み、前記第2の燃焼器(148)が、高温燃焼ガスを前記第2のタービン構成要素(144)に供給するよう構成された第2のガスタービンシステム(140)と、 前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)、前記第2の燃焼器(148)、及び過剰空気流路(250)に沿った前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口(158)のうちの少なくとも1つへの前記過剰空気流(200)の流れを制御する制御バルブシステム(202)と、 前記過剰空気流と熱交換するため前記過剰空気流路(250)に結合された熱交換器(252)と、 を備え、 前記制御バルブシステム(202)が、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)への前記過剰空気流(200)の第1の部分を制御する第1の制御バルブ(212)と、前記第2の燃焼器(148)への前記過剰空気流(200)の第2の部分を制御する第2の制御バルブ(214)と、前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口への前記過剰空気流(200)の流れの第3の部分を制御する第3の制御バルブ(216)と、を含み、前記第1のタービンシステム及び前記第2のタービンシステムの各々の排気ガス(172,174)が、蒸気タービンシステム(160)を駆動するため少なくとも1つの蒸気発生器(168,170)に供給される、発電システム(100)。前記熱交換器(252)が、前記過剰空気流(200)を冷却するため空気対空気熱交換器、前記過剰空気流(200)を冷却するため燃料ガス加熱器(260)、前記過剰空気流(200)を冷却するため液体冷却熱交換器からなる群から選択される、請求項14に記載の発電システム(100)。前記熱交換器(252)の下流側で、前記第1のガスタービンシステム(102)及び前記第2のガスタービンシステム(140)のうちの少なくとも1つに関して低負荷保持ステータスの間、蒸気流(266)が蒸気タービンシステム(160)に配向される、請求項14に記載の発電システム(100)。第1のタービン構成要素(104)と、第1の一体形圧縮機(106)と、該第1の一体形圧縮機(106)からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器(108)とを含み、前記第1の一体形圧縮機(106)が前記第1の燃焼器(108)及び前記第1のタービン構成要素(104)のうちの少なくとも一方の吸入能力よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流(200)を生成する第1のガスタービンシステム(102)の前記第1のタービン構成要素(104)から過剰空気流(200)を取り出すステップと、 第2のタービン構成要素(144)と、第2の圧縮機(146)と、前記第2の圧縮機(146)からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器(148)とを含み、前記第2の燃焼器(148)が、高温燃焼ガスを前記第2のタービン構成要素(144)に供給するよう構成された第2のガスタービンシステム(140)に前記過剰空気流(200)を配向するステップと、 前記過剰空気の流路(250)に結合された熱交換器(252)を用いて前記過剰空気流(200)と熱交換をするステップと、 を含む、方法。前記配向するステップが、制御バルブシステム(202)を用いて、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)、前記第2の燃焼器(148)、及び前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口(158)のうちの少なくとも1つへの前記過剰空気流(200)の流れを制御するステップを含む、請求項17に記載の方法。前記制御バルブシステム(202)が、前記第2の圧縮機(146)の吐出部(210)への前記過剰空気流(200)の第1の部分の配向を制御する第1の制御バルブ(212)と、前記第2の燃焼器(148)への前記過剰空気流(200)の第2の部分の配向を制御する第2の制御バルブ(214)と、前記第2のタービン構成要素(144)のタービンノズル冷却入口への前記過剰空気流(200)の流れの第3の部分の配向を制御する第3の制御バルブ(216)と、を含む、請求項18に記載の方法。前記熱交換をするステップが、前記過剰空気流(200)を冷却するための蒸気流を生成するステップを含み、 前記方法が更に、 前記熱交換器(252)の下流側で、前記第1のガスタービンシステム(102)及び前記第2のガスタービンシステム(140)のうちの少なくとも1つに関して低負荷保持ステータスの間、蒸気流(266)を蒸気タービンシステム(160)に配向するステップを含む、請求項17に記載の方法。

说明书全文

本開示は、全体的に発電システムに関し、より詳細には、過剰空気流を生成する圧縮機及び熱交換器を有するガスタービンシステムを備えた発電システムに関する。

発電システムは、多くの場合、1又はそれ以上の蒸気タービンシステムと結合することができる1又はそれ以上のガスタービンシステムを利用して電を生成している。ガスタービンシステムは、回転シャフトを有する多段軸流圧縮機を含むことができる。空気は、圧縮機の入口に流入して圧縮機ブレード段により圧縮され、次いで燃焼器に吐出されて、ここで天然ガスなどの燃料が燃焼して高エネルギー燃焼ガス流を提供し、タービン構成要素を駆動するようにする。タービン構成要素において、高温ガスのエネルギーは仕事に変換され、その一部を使用して、回転シャフトを通じて一体形圧縮機を駆動することができ、残りの部分は、電気を生成するため回転シャフト(例えば、回転シャフトの延伸部)を介して発電機などの負荷を駆動するための有用な仕事に利用可能である。発電システム内では、複数のガスタービンシステムを並行して利用することができる。複合サイクルシステムでは、1又はそれ以上の蒸気タービンシステムもまた、1又は複数のガスタービンシステムと共に利用することができる。この設定では、1又は複数のガスタービンシステムからの高温の排気ガスが1又はそれ以上の熱回収蒸気発生器(HRSG)に送給されて蒸気を生成し、次いで、この蒸気は、1又は複数のガスタービンシステムとは別個の又は一体形の回転シャフトを有する蒸気タービン構成要素に送給される。何れの場合においても、蒸気のエネルギーは仕事に変換され、これを利用して電力を生成するための発電機のような負荷を駆動することができる。

発電システムが開発されるときには、該発電システムの部品は、協働して所望の出力を有するシステムをもたらすように構成される。需要に応じて出力を増大する能力及び/又は厳しい環境設定下で出力を維持する能力は、当該産業分野における継続した課題である。例えば、真夏日では電力消費量が増大し、従って、発電需要が増大する。真夏日の別の課題は、温度が上昇すると圧縮機の流量が減少し、その結果、発電機出力が低下することである。出力を増大させる(又は例えば真夏日に出力を維持する)1つの手法は、1又は複数のガスタービンシステムの燃焼器への空気流を増大させることができる構成要素を発電システムに追加することである。空気流を増大させる1つの手法は、ガスタービン燃焼器に送り込むための補助圧縮機を追加することである。しかしながら、この特定の手法は通常、補助圧縮機用に別個の動力源を必要とするので、効率的ではない。

空気流を増大させる別の手法は、圧縮機の性能を向上させることである。現在のところ、圧縮機は、先行する圧縮機よりも流れ能力が高くなるように改善されている。これらの新しくより高い能力の圧縮機は通常、同様に構成された新しい燃焼器か又は大きな能力を処理可能な旧式の燃焼器の何れにも対応するように製造される。より新しくより高い能力の圧縮機を利用するために旧式のガスタービンシステムの性能を向上させることにおける課題は、システムの他の高価な部品の性能を向上させることなく、大きな能力を処理することが可能ではないシステムと共により高い能力の圧縮機を利用する機構が、現在のところ存在しないことである。圧縮機の性能向上と同時に性能を向上させることが必要とされることが多い他の部品には、限定ではないが、燃焼器、ガスタービン構成要素、発電機、変圧器、スイッチギヤ、HRSG、蒸気タービン構成要素、蒸気タービン制御バルブ、その他が挙げられる。そのため、圧縮機の性能向上が理論的には望ましいにもかかわらず、他の部品の性能を向上させるコストが追加されることで、追加費用に起因して性能向上が望ましくないものとなる。

米国特許第8,479,523号明細書

本開示の第1の態様は、発電システムを提供し、該発電システムが、第1のタービン構成要素と、第1の一体形圧縮機と、該第1の一体形圧縮機からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器とを含み、第1の燃焼器が、高温燃焼ガスを第1のタービン構成要素に供給するよう構成され、第1の一体形圧縮機が、第1の燃焼器及び第1のタービン構成要素のうちの少なくとも一方の吸入能力よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流を生成する第1のガスタービンシステムと、第2のタービン構成要素と、第2の圧縮機と、第2の圧縮機からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器とを含み、第2の燃焼器が、高温燃焼ガスを第2のタービン構成要素に供給するよう構成された第2のガスタービンシステムと、過剰空気の流路に沿った第1のガスタービンシステムから第2のガスタービンシステムへの過剰空気流の流れを制御する制御バルブシステムと、過剰空気流と熱交換するため過剰空気流路に結合された熱交換器と、を備える。

本開示の第2の態様は発電システムを提供し、該発電システムが、第1のタービン構成要素と、第1のタービン構成要素と、該第1のタービン構成要素からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器とを含み、第1の燃焼器が、高温燃焼ガスを第1のタービン構成要素に供給するよう構成され、第1のタービン構成要素が、第1の燃焼器及び第1のタービン構成要素のうちの少なくとも一方の吸入能力よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流を生成する第1のガスタービンシステムと、第2のタービン構成要素と、第2の圧縮機と、第2の圧縮機からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器とを含み、第2の燃焼器が、高温燃焼ガスを第2のタービン構成要素に供給するよう構成された第2のガスタービンシステムと、第2の圧縮機の吐出部、第2の燃焼器、及び過剰空気流路に沿った第2のタービン構成要素のタービンノズル冷却入口のうちの少なくとも1つへの過剰空気流の流れを制御する制御バルブシステムと、過剰空気流と熱交換するため過剰空気流路に結合された熱交換器と、 を備え、制御バルブシステムが、第2の圧縮機の吐出部への過剰空気流の第1の部分を制御する第1の制御バルブと、第2の燃焼器への過剰空気流の第2の部分を制御する第2の制御バルブと、第2のタービン構成要素のタービンノズル冷却入口への過剰空気流の流れの第3の部分を制御する第3の制御バルブと、を含み、第1のタービンシステム及び第2のタービンシステムの各々の排気ガスが、蒸気タービンシステムを駆動するため少なくとも1つの蒸気発生器に供給される。

本開示の第3の態様は、第1のタービン構成要素と、第1の一体形圧縮機と、該第1の一体形圧縮機からの空気と燃料とが供給される第1の燃焼器とを含み、第1の一体形圧縮機が第1の燃焼器及び第1のタービン構成要素のうちの少なくとも一方の吸入能力よりも大きな流れ能力を有して過剰空気流を生成する第1のガスタービンシステムの第1のタービン構成要素から過剰空気流を取り出すステップと、第2のタービン構成要素と、第2の圧縮機と、第2の圧縮機からの空気と燃料とが供給される第2の燃焼器とを含み、第2の燃焼器が、高温燃焼ガスを第2のタービン構成要素に供給するよう構成された第2のガスタービンシステムに過剰空気流を配向するステップと、過剰空気の流路に結合された熱交換器を用いて過剰空気流と熱交換をするステップと、を含む、方法を提供する。

本開示の例示的な態様は、本明細書で記載される問題及び/又は考察していない他の問題を解決するように意図されている。

本開示のこれらの及び他の特徴は、本開示の様々な実施形態を描いた添付図面を参照しながら、本開示の様々な態様の以下の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。

本発明の実施形態による発電システムの概略図。

本発明の別の実施形態による発電システムの概略図。

本開示の図面は縮尺通りではない点に留意されたい。図面は、本開示の典型的な態様のみを描いているものであり、従って、本開示の範囲を限定するものとみなすべきではない。図面では、同じ参照符号は、複数の図面にわたり同じ要素を示している。

上述のように、本開示は、過剰空気流を生成する圧縮機を有するガスタービンシステムを備えた発電システムを提供する。本発明の実施形態は、過剰空気流を利用して発電システムの出力を向上させる方法を提供する。

図1を参照すると、本発明の実施形態による発電システム100の概略図が示される。システム100は、第1のガスタービンシステム102を含む。第1のガスタービンシステム102は、他の構成要素の中でもとりわけ、第1のタービン構成要素104、第1の一体形圧縮機106、及び第1の燃焼器108を含むことができる。本明細書で使用される第1の「一体形」圧縮機106は、圧縮機106とタービン構成要素104が、とりわけ共通の圧縮機/タービン回転シャフト110(ロータ110と呼ばれる場合もある)により共に一体的に結合することができるので、このように呼ばれる。この構造は、別個に動力供給されてタービン構成要素104と一体化されない多くの補助圧縮機とは異なっている。

燃焼器108は、燃焼領域及び燃料ノズル組立体を一般に含む、何れかの現在既知の又は将来開発される燃焼器システムを含むことができる。燃焼器108は、アニュラ燃焼システム又は缶アニュラ燃焼システム(同様に図に例示される)の形態をとることができる。作動時には、第1の一体形圧縮機106からの空気及び天然ガスのような燃料は、燃焼器108に供給される。任意選択的に、希釈剤もまた、何らかの既知の又は将来開発される方式で燃焼器108に供給することができる。第1の一体形圧縮機106によって吸い込まれる空気は、何らかの既知の又は将来開発される入口フィルタハウジング120を通過することができる。理解されるように、燃焼器108は、燃料及び空気混合気の燃焼により高温燃焼ガスを第1のタービン構成要素104に供給するよう構成される。タービン構成要素104において、高温燃焼ガスのエネルギーが仕事に変換され、その一部を用いて、回転シャフト110を通じて圧縮機106を駆動し、残りの部分は、限定ではないが、電気を生成するための発電機122及び/又は回転シャフト(回転シャフト110の延伸部)を介して別のタービンなどの負荷を駆動するための有用な仕事に利用可能である。タービン構成要素104は、回転シャフト110を介して高温燃焼ガス流を仕事に変換するための何らかの既知の又は将来開発されるタービンを含むことができる。

1つの実施形態において、ガスタービンシステム102は、米国サウスカロライナ州グリーンヴィル所在のGeneral Electric Companyから商業的に入手可能な7FBエンジンと呼ばれることもあるモデルMS7001FBを含むことができる。しかしながら、本発明は、何らかの1つの特定のガスタービンシステムに限定されず、例えば、General Electric CompanyのMS7001FA(7FA)及びMS9001FA(9FA)モデルを含む他のシステムに関して実施することができる。

従来のガスタービンシステムモデルとは対照的に、第1の一体形圧縮機106は、タービン構成要素104及び/又は第1燃焼器108の吸入能力よりも大きな流れ能力を有する。すなわち、圧縮機106は、燃焼器108及びタービン構成要素104と適合するよう構成された圧縮機と比べて、性能が向上した圧縮機である。本明細書で使用される「能力」とは、流量能力を指す。例えば、ガスタービンシステム102の初期圧縮機は、約487キログラム/秒(kg/s)(1,075ポンド質量/秒(lbm/s))の最大流れ能力を有することができ、タービン構成要素104は、実質的に同じ最大流れ能力、すなわちおよそ487kg/sを有することができる。しかしながら、ここでは圧縮機106は、初期の圧縮機を交換しており、例えば、約544kg/s(1,200lbm/s)の増大した最大流れ能力を有することができ、他方、タービン構成要素104は、例えばおよそ487kg/sの最大流れ能力を引き続き有する。そのため、タービン構成要素104は、圧縮機106の能力全てを活用することができず、過剰空気流200は、タービン構成要素104の最大能力を上回って圧縮機106により生成される。同様に、一体形圧縮機106の流れ能力は、燃焼器108の最大吸入能力を超えることができる。同様の方式で、タービン構成要素104の出力は、一体形圧縮機106の全流れ能力に晒された場合には、発電機122に対する最大許容入力を超える可能性がある。特定の例示的な流量値を本明細書で説明してきたが、流量能力は、ガスタービンシステム及び利用される新規の高能力一体形圧縮機106に応じて大きく変わる可能性があることは強調される。本明細書で記載されるように、本発明は、発電システム100の他の部品において過剰空気流を利用する発電システム100の様々な実施形態を提供する。

図1に示す実施形態において、発電システム100はまた、1又はそれ以上の第2のガスタービンシステム140を含む。各第2のガスタービンシステム140は、第2のタービン構成要素144、第2の圧縮機146及び第2の燃焼器148を含むことができる。各第2のガスタービンシステム140は、圧縮機146が性能向上又は交換されてはおらず、それぞれのタービン構成要素144及び/又は燃焼器148の流れ能力に適合するよう構成された流れ能力を引き続き有することを除いて、実質的に第1のガスタービンシステム102と同様とすることができる。第1の一体形圧縮機106に関して本明細書で説明されるように、第2の圧縮機146からの空気は、燃料と共に第2の燃焼器148に供給され、第2の燃焼器148は、高温燃焼ガスを第2のタービン構成要素144に供給するよう構成される。任意選択的に、希釈剤も何らかの既知の又は将来開発される方式で第2の燃焼器148に送給することができる。第2の圧縮機146によって吸い込まれる空気は、何らかの既知の又は将来開発される入口フィルタハウジング150を通過することができる。第2のタービン構成要素144において、高温燃焼ガスのエネルギーが仕事に変換され、その一部を用いて、回転シャフト152を通じて圧縮機146を駆動することができ、残りの部分は、限定ではないが電気を生成するための発電機122及び/又は回転シャフト152(回転シャフト152の延伸部)を介して別のタービンなどの負荷を駆動するための有用な仕事に利用可能である。

第2のタービン構成要素144はまた、1又はそれ以上のタービンノズル冷却入口158を含むことができる。当該技術分野において理解されるように、タービン構成要素における固定ノズルは、とりわけタービン構成要素のノズルを冷却するため噴射されることになる冷却流体流れのための複数の入口(図示せず)を含むことができる。ノズル内又はその周辺の通路は、必要に応じて冷却流体を配向する。明確にするためにタービン構成要素144の第1段において1つの入口のみが図示されているが、タービン構成要素144の各段は、例えば、タービン構成要素の周りに円周方向に離間した1又はそれ以上の入口を含むことができることは理解される。加えて、タービンノズル冷却入口158は、第2のタービン構成要素144の第1段又はその近傍で入るものとして例示されているが、理解されるように、実際の何れの段においても1又は複数の入口を設けることができる。

図1にも示されるように、1つの実施形態において、発電システム100は、任意選択的に、蒸気タービンシステム160を含む複合サイクル発電プラントの形態をとることができる。蒸気タービンシステム160は、何らかの既知の又は将来開発される蒸気タービン構成を含むことができる。図示の実施例において、高圧(HP)、中圧(IP)、及び低圧(LP)セクションが例示されているが、必ずしも全ての事例において全てが必須という訳ではない。当該技術分野で知られるように、作動時には、蒸気は、1又は複数の蒸気タービンセクションの入口に流入して、固定ベーンを通って送られ、該固定ベーンは、蒸気を下流側に配向して回転シャフト162に結合されたブレード(ロータ)に衝突させる。蒸気は、残りの段を通過し、ブレードに力を与えて回転シャフト162を回転させるようにすることができる。回転シャフト162の少なくとも1つの端部は、限定ではないが、発電機166などの負荷又は他の機械、及び/又は別のタービン(例えば、ガスタービン102,104のうちの1つ)に取り付けることができる。蒸気タービンシステム160の蒸気は、1又はそれ以上の蒸気発生器168,107、すなわち、熱回収蒸気タービン(HRSG)により生成することができる。HRSG168は、第1のタービンシステム102の排気ガス172に結合することができ、HRSG170は、1又は複数の第2のガスタービンシステム140の排気ガス174に結合することができる。すなわち、ガスタービンシステム102及び/又は1又は複数のガスタービンシステム140の排気ガス172,174はそれぞれ、蒸気タービンシステム160を駆動するため少なくとも1つのHRSG168、170に供給することができる。各ガスタービンシステムは、専用のHRSGに結合することができ、或いは、一部のシステムは、HRSGを共用することができる。後者の場合、2つのHRSG168,170が例示されているが、1つの蒸気発生器だけを設けて、排気ガス172,174の両方をこれに配向するようにしてもよい。燃焼ガス流は、熱回収蒸気発生器168,170を通過した後、熱が奪われ、何らかの既知の又は将来開発されるエミッション制御システム178(例えば、スタック、選択的触媒還元(SCR)ユニット、窒化酸化物フィルタ、その他)を介して排気することができる。図1は、複合サイクルの実施形態を示しているが、蒸気発生器168,170を含む蒸気タービンシステム160を省いてもよい点は強調される。この後者の場合、排気ガス172,174は、エミッション制御システム180に直接渡され、又は他のプロセスで使用されることになる。

発電システム100はまた、その様々な構成要素を制御するため何らかの既知の又は将来開発される制御システム180を含むことができる。制御システム180は、構成要素とは別に図示されているが、構成要素全てと、並びにそれぞれの制御可能な特徴要素(例えば、バルブ、ポンプ、モータ、センサ、配電網、発電機制御装置、その他)と電気的に結合されている。

第1のガスタービンシステム102の詳細に戻ると、本明細書で説明されるように、第1の一体形圧縮機106は、タービン構成要素104及び/又は第1の燃焼器108の吸入能力よりも大きな流れ能力を有し、これにより過剰空気流200が生成される。過剰空気流200は、第1の一体形圧縮機106からその吐出部にて取り出される流れとして図示されている。しかしながら、過剰空気流200は、必要に応じて一体形圧縮機106の何れかの段(例えば、吐出部の上流側の1又はそれ以上の位置、吐出部と該吐出部の上流側の1又はそれ以上の位置、その他)にて適切なバルブ及び関連の制御システムを用いて取り出すことができることは強調される。何れの場合においても、過剰空気流200は、最終的には、1又は複数の第2のタービンシステム140への1又はそれ以上のパイプを含むことができる過剰空気流路250に沿って通過する。図1の実施形態において、1又は複数の第2のガスタービンシステム140への過剰空気流200の流れを制御するため、制御バルブシステム202が設けられる。過剰空気流200は、1つの第2のガスタービンシステム140にのみ配向されるように例示されているが、必要に応じて及び過剰空気流が1つよりも多くのシステムをサポートできる場合には、1又はそれ以上の第2のガスタービンシステム140に過剰空気流を配向することができることは理解される。

発電システム100はまた、過剰空気流200と熱交換するため過剰空気流路250に結合された熱交換器252を含むことができる。熱交換器252は、選択された冷却流体を用いて過剰空気流路250において過剰空気流200と熱交換する何らかの構造の形態をとることができる。1つの実施形態において、熱交換器252は、過剰空気流200を冷却するための空気対空気熱交換器を含むことができる。この場合、熱交換器252は、2つの空気流、すなわち過剰空気流200と空気流254との間で熱交換が可能な何らかの既知の又は将来開発される構造を含むことができる。空気流254は、供給源258(例えば、ブロア、圧縮機、貯蔵タンク、その他)により生成することができる。別の実施形態において、熱交換器252は、過剰空気流200を冷却するため燃料ガス加熱器260を含むことができる。この場合、熱交換器252は、対流又は蒸気加熱式ガス燃料加熱器など、加熱ガス流262を生成するのに燃料(例えば、天然ガス、オイル、その他)を利用する何れかの形態の加熱器を含むことができる。図2に示すように、別の実施形態において、熱交換器252は、液体冷却熱交換器を含むことができる。ここで、熱交換器252は、過剰空気流200を冷却するため蒸気流266を生成するボイラー264を含むことができる。1つの実施形態において、熱交換器252の下流側で、蒸気流266は、例えば、第1のガスタービンシステム(102)及び1又は複数の第2のガスタービンシステム(140)のうちの少なくとも1つに関して低負荷保持ステータスの間、蒸気タービンシステム160(又は別の蒸気タービンシステム)に送給することができる。すなわち、蒸気タービンシステム160用の1又は複数のHRSG168,170によって不十分な蒸気が生成される可能性がある時間期間の間である。上述の実施形態の何れかにおいて、制御バルブ256は、熱交換器252への過剰空気流200の量を制御するよう動作することができる。

過剰空気流200は、制御バルブシステム202により幾つかの方法で第1のガスタービンシステム102から第2のガスタービンシステム140に配向することができる。例示されるように、制御バルブシステム202は、第2の圧縮機146の吐出部210、第2の燃焼器148、及び第2のタービン構成要素144の1又は複数のタービンノズル冷却入口158のうちの少なくとも1つへの過剰空気流200の流れを制御する。制御バルブシステム202は、第2のガスタービンシステム140の所望の部分に過剰空気流200の少なくとも一部を供給するのに必要なあらゆる数のバルブを含むことができる。例示されるように、制御バルブシステム202は、3つのバルブを含むことができる。第1の制御バルブ212は、第2の圧縮機146の吐出部210への過剰空気流200の第1の部分を制御することができる。このようにして、過剰空気流200は、これによる追加のエネルギー消費なしで圧縮機146からの空気の流れに付加することができる。第2の制御バルブ214は、第2の燃焼器148への過剰空気流200の第2の部分を制御し、すなわち、燃焼のための追加空気を用いてを提供することができる。第3の制御バルブ216は、第2のタービン構成要素144の1又は複数のタービンノズル冷却入口158の第3の部分を制御して、とりわけタービン構成要素のノズルに冷却流体を提供することができる。作動時には、図示の実施例は、以下のように機能することができ、すなわち、最初に、制御バルブ212が開放して制御バルブ214,216が閉成した状態で、過剰空気流200が第2の圧縮機146の吐出部210に供給され、次いで、制御バルブ212及び216が閉成し制御バルブ214が開放した状態で、過剰空気流200が燃焼器148に供給され、最後に、制御バルブ212,214が閉成し制御バルブ216が開放した状態で、過剰空気流200が第2のタービン構成要素144の1又は複数のタービンノズル冷却入口158に供給される。各制御バルブ212,214,216は、規定の構成要素に所要の部分流れを提供するため開放位置と閉鎖位置の何れかの位置に位置付けることができる。更に、各制御バルブの後に各構成要素への1つの通路が例示されているが、様々な副部品(例えば、第2のタービン構成要素144上の多数のタービンノズル冷却入口158、燃焼器148の多数の燃焼缶、その他)に過剰空気流200のそれぞれの部分を更に分配するよう、別の配管及び制御バルブを設けてもよい点は強調される。制御バルブシステム202はまた、冷却流体噴射装置252を通過する過剰空気流路250の過剰空気流200を制御する制御バルブ256を含むことができる。同様に例示されるように、例えば、第1の一体形圧縮機106から取り出されるような、各制御バルブ212,214,216の後、冷却流体噴射装置252の前、その他の過剰空気流200の少なくとも一部に関する流量を測定するため、少なくとも1つのセンサ220を設けることができる。各センサ220は、例示の種々の制御バルブの自動動作のための何らかの既知の又は将来開発される産業用制御装置を含むことができる制御バルブシステム202に動作可能に結合される。

制御バルブシステム202並びにひいては過剰空気流200の流れ及びエダクター252の作動は、全体の発電システム100の制御システム180の一部とすることができる何らかの既知の又は将来開発される産業用コントローラを用いて制御することができる。制御システム180は、制御バルブシステム202を制御することを含めて、発電システム100の種々の構成要素の全ての動作を既知の方式で制御することができる。

過剰空気流200を生成する第1の一体形圧縮機106を含む第1のガスタービンシステム102を備えた発電システム100は、従来のシステムに優る複数の利点を提供する。例えば、圧縮機106は、幾つかのガスタービンが利用される場合には極めて高価となる可能性があるシステムにおける全ての構成要素を性能向上させることに比べて、より低コストで発電システム100の発電ブロックピーク、ベース及び真夏日出力を改善することができる。加えて、本発明の実施形態は、性能向上した圧縮機、すなわち圧縮機106の相対コストを低減させ、その結果、より多くの過剰空気流を効率的に消費する方法を提供することにより、性能向上させた圧縮機の実行可能性及び利点を改善する。更に、第1の一体形圧縮機106を含む発電システム100は、以下の例示的なサブシステム、すなわち、タービン構成要素104、発電機122、変圧器(図示せず)、スイッチギヤ、HRSG168、蒸気タービンシステム160、蒸気タービン制御バルブ、その他の何れか1又はそれ以上が小型にされる場合のプロジェクトの実行可能性を改善することにより、システム100の作動エンベロープを拡張する。このようにして、システム100は、圧縮機106,146の両方を性能向上させる場合又は何もしない場合と比べて、例えば、2つのガスタービンと単一の蒸気タービンの複合サイクル(2×1CC)システムにおける単一圧縮機を性能向上させる改善された事象を提供する。

本明細書で使用される用語は、単に特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定することを意図していない。本明細書で使用される単数形態は、前後関係から明らかに別の意味を示さない限り、複数形態も含む。更に、本明細書内で使用する場合に、「含む」及び/又は「備える」という用語は、そこに述べた特徴部、完全体、ステップ、動作、要素及び/又は構成部品の存在を明示しているが、1つ又はそれ以上の特徴部、完全体、ステップ、動作、要素、構成部品及び/又はそれらの群の存在又は付加を排除するものではないことは理解されるであろう。

以下の請求項における全ての全ての手段又はステッププラス機能要素の対応する内部構造、材料、動作、及びその均等物は、明確に特許請求される他の特許請求された要素と組み合せて機能を実行するあらゆる構造、材料又は作用を含むことを意図している。本開示の説明は、例示及び説明の目的で提示されており、開示された形態の開示内容に対して排他的又は限定することを意図するものではない。本開示の範囲及び技術的思想から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。本実施形態は、本開示の原理及び実施可能な用途を最もよく説明するように、また、企図される特定の用途に適するような様々な修正を含む様々な実施形態の開示を当業者が理解できるように選択し説明された。

100 システム 102 第1のガスタービンシステム 104 第1のタービン構成要素 106 第1の一体形圧縮機 108 第1の燃焼器 110 圧縮機/タービン回転シャフト 120 入口フィルタハウジング 122,166 発電機 140 第2のガスタービンシステム 144 第2のタービン構成要素 146 第2の圧縮機 148 第2の燃焼器 150 将来開発されるフィルタハウジング 152 回転シャフトの延伸部 158 ノズル冷却入口 160 蒸気タービンシステム 162 回転シャフト 168,170 蒸気発生器 172,174 排気ガス 178 将来開発されるエミッション制御システム 180 エミッション制御システム 200,254 空気流 202 制御バルブシステム 210 吐出部 214 第2の制御バルブ 216 第3の制御バルブ 220 センサ 250 過剰空気流路 252 熱交換器 256 制御バルブ 260 燃料ガス加熱器 262 加熱ガス流 264 ボイラー

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