Output generating unit as well as the vehicle heat engine and associated with an external heat source

申请号 JP2012546486 申请日 2010-12-22 公开(公告)号 JP2013515912A 公开(公告)日 2013-05-09
申请人 テヴノ フレデリク オリヴィエTHEVENOD, Frederic, Olivier; 发明人 フレデリク オリヴィエ テヴノ;
摘要 本発明は、低温作動ガスを圧縮するための手段と、外部熱源を使用して圧縮された作動ガスを加熱するための手段と、加熱されて圧縮された作動ガスを膨張させるための手段と、低温源との熱交換器を使用して作動ガスを冷却するための手段と、その後、冷却された作動ガスを圧縮手段へ戻すための手段とを備えるヒートエンジンに関する。
权利要求
  • 作動ガスを圧縮するための圧縮手段と、圧縮された前記作動ガスを高温閉路(4)の熱交換器(8)で加熱するための外部熱源と、前記高温閉路の出口で取り込まれる圧縮されて加熱された前記作動ガスを膨張させるための手段とを備えるヒートエンジン(1)であって、膨張された前記作動ガスは、次に、低温源(特に、大気)との熱交換器(11)を通過する低温閉路(3)により前記圧縮手段へと送られることを特徴とする、前記ヒートエンジン。
  • 圧縮手段及び膨張手段はそれぞれ、特に、直線往復運動を有する少なくとも1つのピストンを備えることを特徴とする、請求項1に記載のヒートエンジン。
  • 圧縮手段及び膨張手段が少なくとも1つの共通のピストン(13)によって形成されることを特徴とする、請求項2に記載のヒートエンジン。
  • 高温源が内燃機(2)の排気管(14)を備え、高温閉路(4)が作動ガスと前記内燃機からの排ガスとの間の熱交換器を通過することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 高温源が内燃機(2)の排ガス浄化触媒を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • ヒートエンジン出力シャフト(5)が、特に、クラッチ(7)を介して内燃機出力シャフト(6)に接続されることを特徴とする、請求項4又は5に記載のヒートエンジン。
  • 低温閉路(3)内の圧力は、設定動作では、大気圧よりも高く、特に、0.1〜1MPa(1〜10Bar)程度であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 特に、漏れを補償するために作動ガスを低温閉路内に注入できるコンプレッサ(12)を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 圧力調整手段(80,90)を低温閉路に備えることを特徴とする、請求項7又は8に記載のヒートエンジン。
  • ヒートエンジンの始動時に低温閉路の圧力上昇を開始するために前記低温閉路と選択的に連通され得る圧縮された作動ガスストックを収容するためのタンク(20)を備えることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 特に、タンクを充填するために高温閉路が前記タンク(20)と選択的に連通され得ることを特徴とする、請求項10に記載のヒートエンジン。
  • 加圧作動ガスを蓄積してエネルギーを回収するモータブレーキ動作のため、高温閉路に入るガスの量が前記高温閉路から出るガスの量よりも多くなるようにすることができる流量調整手段(100,110)を、前記高温閉路の入口及び出口に設けることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • モータブレーキ動作中、高温源が少なくとも部分的に不活性化されることを特徴とする、請求項12に記載のヒートエンジン。
  • 高温源が内燃機の排気管(14)から形成され、前記高温源は、モータブレーキで動作する前記内燃機(2)自体の排ガスで利用できる熱を減少させることによって不活性化されることを特徴とする、請求項13に記載のヒートエンジン。
  • 特に、高温源が内燃機(2)の排気管(14)を備える場合に、ヒートエンジン(1)によって生み出される出力を前記高温源で利用できる出力に適合させることができるようにする流量調整手段を、前記高温閉路の入口及び出口に設けることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 流量調整手段は、バルブタイミング、継続期間、吸気及び/又は排気開放のうちの少なくとも1つの調整を備える分配手段であることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 高温閉路の入口及び出口に、ヘッド(121)と圧力平衡ピストン(123)を備えるロッド(122)とを有するバルブ(120)を備え、前記ロッドの方へ向けられる前記ヘッドの背面(131)が前記高温閉路内の圧力に晒され、前記平衡ピストンは、前記ヘッドに面して前記高温閉路内の圧力に晒される面(133)と、前記ヘッドから離間されかつ作動チャンバ(101)を平衡チャンバ(136)と連通させるダクトを通じて作動チャンバ内の圧力に晒される面(134)とを有し、前記ロッド(122)から離れる前記ヘッドの前面(132)が作動チャンバ内の圧力に晒されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載のヒートエンジン。
  • 内燃機(2)と、請求項1〜17のいずれか一項に記載のヒートエンジン(1)とを備える機械出力発生ユニット。
  • 請求項18に記載の機械出力発生ユニットを動力源として備える自動車車両。
  • 说明书全文

    発明の詳細な説明

    本発明は、外部熱源を有するヒートエンジン、関連する出発生ユニット、及び、車両に関する。 本発明は、特に任意の種類の車両、特に陸上車両、海上車両、又は、航空車両における用途にも関するが、据え付けエンジンの用途にも関する排熱の回収にも関連する。

    外部熱源を動作させるヒートエンジンの種々の実施態様が知られている。 しかしながら、これらのヒートエンジンは、収率が低く、(質量及び容積当たりの)出力密度が低い。

    内燃機からの熱損失がそれらの低い収率の主要因である。 環境についての意識及び汚染物質排出に関する法的規制が、熱損失を有効に利用するように人を促している。

    しかしながら、排気で放出されるエネルギーは、低い圧力及び比較的中程度の温度を有するガスの形態を成している。 この放出エネルギーの通常の手段による機械エネルギーへの変換は、効率に問題がある重い、大型の、高価な機械を意味する。 特に、車両の用途においては、重量、体積、及び、エンジンコストが重要な役割を果たす。

    同じ発明者のFR2905728から、内燃機の排ガスからの熱を機械エネルギーへ変換できる外部高温源を有するヒートエンジンが知られている。 大気から取り込まれる空気が、シリンダ内で圧縮されて、熱交換器へ送られ、その後、元のシリンダ内へ送られ、そこで膨張されることにより、ピストンにより収集される機械的なエネルギーが生み出され、その後、空気は大気へと放出される。 熱交換器は、内燃機の排ガス流中に配置され、圧力アキュムレータの役目を果たす。

    本発明の或る目的は、収率及び(質量及び容積当たりの)出力密度が向上された外部熱源を有するヒートエンジンを提供することである。

    本発明の第2の目的は、その重量、体積、及び、コストが少ない外部熱源を有するヒートエンジンを提供することである。

    本発明の第3の目的は、内燃プロセスの終わりに放出されるエネルギーを利用できる、特に車両用途と適合するヒートエンジンを提供することである。

    本発明は、作動ガスを圧縮するための圧縮手段と、圧縮された前記作動ガスを高温閉路で加熱するための外部熱源と、前記高温閉路の出口で取り込まれる圧縮されて加熱された前記作動ガスを膨張させるための手段とを備えるヒートエンジンであって、膨張された前記作動ガスが、次に、低温源(特に、大気)との熱交換器を通過する低温閉路により前記圧縮手段へと送られることを特徴とする、前記ヒートエンジンを提供するものである。

    本発明のこの説明及び以下の文章において、「高温閉路」及び「低温閉路」という用語の形容詞「高温」及び「低温」は、ヒートエンジンの動作時に高温閉路が一般に低温閉路よりも熱いことを単に意味する相対的な意味を有する。

    この構造のおかげにより、膨張の終わりで残圧を直接に再使用して吸気を送ることができ、従って、エンジン作動サイクルの圧力−容積線図におけるマイナス作業排気−圧縮ループを大きく減らすことができる。 ヒートエンジンの収率は、膨張の終わりに圧力を回収することによって最適化される。 膨張の終わりの圧力は、圧縮の初めの圧力としてほぼ完全に回収されるため、問題なく比較的高くなり得る。 従って、エンジンは、少ない作動ガス量で、及び、高温閉路と低温閉路との間で比較的大きい圧力差で、動作する。 この構造により、エンジンの重量、体積、及び、コストを抑制することができる。

    ヒートエンジンの高温源は、内燃機からの排気管を備えることが好ましい。 この場合、高温閉路は、作動ガスと内燃機からの排ガスとの間の熱交換器を通過する。

    それにより、ヒートエンジンは、内燃プロセスの終わりに放出される熱エネルギーを利用できる。 ヒートエンジンは特に車両の用途に適合する。

    ヒートエンジンの高温源は、内燃機の排ガス浄化触媒を備えることもできる。 これにより、内燃機により放出される熱エネルギーに加えて、触媒作用及び残留物の燃焼のおかげにより熱エネルギーへと変換される化学エネルギーの高温源としての使用が可能になる。

    ヒートエンジンによって与えられる機械的作用は、機械的な形で、特に車両に動力を与えるために直接使用できる。 与えられる機械的作用を、電流発生器を駆動させるために使用して、特に熱電ハイブリッド車両を形成することもできる。

    本発明の別の観点では、ヒートエンジンの出力シャフトが内燃機の出力シャフトに対してあるいは更にはトランスミッションシャフトに対して接続される。

    この構成は、それにより内燃機及びヒートエンジンに共通の出力伝達要素を与えることができるという点において特に有利である。 内燃機とヒートエンジンとの結合は熱−熱ハイブリッド機を形成する。 ハイブリッド機の収率は、ヒートエンジンの作用のおかげにより、単独で使用される内燃機の収率よりも高い。

    この構成により、ハイブリッド機は、特にヒートエンジンの始動を容易にするため、あるいは、モータブレーキとしてヒートエンジンを使用するため、必要なときにヒートエンジンを駆動することもできる。

    殆どの内燃機は直線往復運動を有する。 本発明は、ヒートエンジンの圧縮手段及び膨張手段がそれぞれ特に直線往復運動を有する少なくとも1つのピストンを備えることを提案する。 その結果、ヒートエンジンと内燃機との間でほぼ同様の回転速度を達成することができる。 従って、ヒートエンジンの出力シャフトと内燃機の出力シャフトとの間のリンクの重量、体積、及び、コストが減少される。

    同じ目的のため、本発明は、圧縮手段及び膨張手段が少なくとも1つの共通のピストンによって形成されるべきことを示唆する。

    ヒートエンジンの出力シャフトと内燃機の出力シャフトとの間の連結がクラッチを介して行なわれることが好ましい。 クラッチは、内燃機からのヒートエンジンの分離を可能にする。 従って、ヒートエンジンを伴うことなく、内燃機を単独で使用することができ、これは、ヒートエンジンがトルクを十分に生み出すことができないときに一時的に対象となり得る。

    始動時には、内燃機の温度上昇、従って、ヒートエンジンの高温源の温度上昇が徐々に起こる。 内燃機、又は、より一般的には高温源が温度にあるときには、クラッチによりヒートエンジンを遅延態様でのみ作動させることができる。

    内燃機がその動作温度に達していない限り、利用できる最大出力は小さく、摩耗現象が増大されて、排気で利用できる熱出力が低い。 分離は、始動時に機械摩耗を減少させて、利用できる出力を増大させる。

    内燃機が短期間のみにわたって使用される場合、ヒートエンジンは、内燃機を使用して駆動することによりそれを始動させるために必要な作用よりも高い作用を生み出すのに十分な時間を有さない。 従って、クラッチの切り離しにより、最適動作温度外の短期使用中に内燃機の収率を低下させないようにすることができる。

    本発明の別の観点によれば、ヒートエンジンの低温閉路内の圧力は、設定動作では、大気圧よりも高く、特に0.1〜1MPa(1〜10bar)程度である。

    ヒートエンジンにおける作動ガス重量を増大させるため、及び、想定し得る漏れを補償するため、本発明は、作動ガスを低温閉路内へ注入できるコンプレッサを備える。

    ヒートエンジンは、低温閉路内の圧力を調整するための手段を備えることが好ましい。

    本発明によれば、ヒートエンジンの始動時に低温閉路の圧力上昇を開始するために低温閉路と選択的に連通され得る圧縮された作動ガスストックを収容するためのタンクを備えることを考慮し得る。 本発明のこの特徴は、ヒートエンジンを始動させるために必要な外部エネルギー供給を減少させて、この始動段階の継続期間を短くするという利点を有する。

    特にタンクを充填するために、高温閉路をタンクと選択的に連通させることができる。 選択的な連通の制御は、特に十分な圧力を維持するために、高温閉路内の圧力を考慮に入れる。

    本発明は、タンクの充填時に、ガスの流量を高温閉路から出るときよりも高温閉路に入るときの方が高くなるようにすることができる流量調整手段によって十分な圧力を高温閉路内で維持することも考慮する。 流量調整手段は、高温閉路の少なくとも1つの入口及び1つの出口を備える。

    流量調整手段は、ヒートエンジンのモータブレーキ動作を更に可能とする。 モータブレーキは、加圧作動ガスを蓄積してエネルギーを回収することによりなされる。 モータブレーキにより蓄えられるエネルギーは、その後にヒートエンジンによって再蓄積され得る。 モータブレーキの存在以外に、本発明のこの特徴は、連続負荷に晒されないヒートエンジンにおいて、全収率を最適化するという利点を有する。

    出力発生ユニットがモータブレーキとして動作すると、高温源が少なくとも部分的に不活性化される。 少なくとも部分的に不活性化されるとは、高温源によって伝えられる熱エネルギー量が活性化された高温源の動作と比べて減少することを意味する。 熱エネルギー供給が少ないため、高温閉路内の圧力の増大も小さい。 従って、高温閉路内のその低い温度に起因する任意の過度な圧力を回避することにより、より高いガス重量を蓄えることができる。 これもヒートエンジンの全収率を向上させるのに役立つ。

    ヒートエンジンの高温源が内燃機の排気管を備えると、内燃機への燃料供給は、モータブレーキ動作中に少なくとも部分的に不活性化される。 その結果、内燃機の排ガスで利用できる熱が減少され、それにより、ヒートエンジンの高温源が不活性化される。

    内燃機のモータブレーキはエネルギーを回収できるようにしない。 従って、内燃機がモータブレーキとして使用されると、吸収されたエネルギーをその後に内燃機によって再び蓄えることができない。 そのため、吸収されたエネルギーが失われる。

    本発明の別の観点によれば、内燃機により駆動されるヒートエンジンをモータブレーキで動作させることにより高温源のエネルギーレベルを高めることができる。 このとき、内燃機は、一方では、加圧作動ガスを蓄積できるようにするエネルギーをヒートエンジンに対して与え、他方では、高温閉路内の圧力上昇のために必要な熱をヒートエンジンに対して与える。 従って、モータブレーキは、特にヒートエンジンの始動時に高温閉路の圧力上昇をスピードアップできるようにする。

    本発明は、特に高温源の温度が変化する場合に、特に高温源が内燃機の排気管を備える場合に、ヒートエンジンによって生み出される出力を高温源で利用できる出力に適合させることができるようにする流量調整手段を、高温閉路の入口及び出口に設けることも考慮する。

    流量調整手段は、一般に、バルブタイミング、継続期間、吸気及び/又は排気開放のうちの少なくとも1つの調整を備える分配手段である。 バルブタイミングとは、特にヒートエンジンのピストン位置に関して、分配手段を動作させるためのタイミングを意味する。

    直線往復運動を有するピストンを備えるヒートエンジンの場合、本発明は、分配手段がバルブを備えることを考慮する。 本発明の重要な観点によれば、高温閉路の入口に位置される少なくとも1つのバルブ及び/又は高温閉路の出口に位置される少なくとも1つのバルブは、ヘッドと、圧力平衡ピストンが設けられるロッドとを備える。 平衡ピストンは、ヘッドに面して高温閉路内の圧力に晒される面と、ヘッドから離間されかつ作動チャンバを平衡チャンバに連通させるダクトを通じて作動チャンバ内の圧力に晒される面とを有する。 ロッドから離れるヘッドの前面は、作動チャンバ内の圧力に晒される。 ロッドの方に面するヘッドの背面は、高温閉路内の圧力に晒される。

    従って、平衡ピストンは、その2つの面で、ヘッドによって受けられる圧力差と反対の圧力差を受ける。 そのため、高温閉路のガスによってヘッドの背面に及ぼされる押圧力に抗してバルブを閉状態に維持するために非常に高いバネ力を用いることが回避される。 従って、バルブに及ぼされる応力が減少され、それにより、バルブの寿命が延びて、バルブの制御が更に容易になる。

    平衡ピストンは、いわゆる「逆」バルブ動作、すなわち、バルブが作動チャンバ内で前方へ移動することによってではなくチャネル内で後方へ移動することによって開放する動作を排除することもできる。

    本発明によって提供されるヒートエンジンは、熱源として、内燃機からの排ガスを使用できる。 結合は、自動車車両の動力源として特に組み込むことができる機械出力発生ユニットを形成する。

    アセンブリの体積、重量、及び、コストは現在の要件に適合するが、ハイブリッド機の特定の消費(単位出力及び単位時間当たりに消費される燃料の量)が特定に低下される。

    本発明の更なる利点及び特徴は、非限定的な実施態様に関する以下の説明から明らかである。

    本発明による機械出力発生ユニットを概略的に表す図である。

    ヒートエンジンシャフトの度位置に応じた作動チャンバの容積、作動チャンバ内の圧力、及び、バルブの開放を表す線図である。

    バルブが閉じられるときの分配手段の長手方向断面図である。

    バルブが開放しているときの分配手段の長手方向断面図である。

    ヒートエンジンの圧力上昇を示す圧力−容積線図を表している。

    ヒートエンジンの圧力上昇を示す圧力−容積線図を表している。

    ヒートエンジンの圧力上昇を示す圧力−容積線図を表している。

    ヒートエンジンの圧力上昇を示す圧力−容積線図を表している。

    ヒートエンジンの圧力上昇を示す圧力−容積線図を表している。

    ヒートエンジンの断面図を概略的に表している。

    図1に表される機械出力発生ユニットは、ヒートエンジン1と、内燃機2とを備える。 ヒートエンジンは、出力シャフト5に接続されている往復する直線的な動きを有する円形ピストン13を備える。

    図1では上側から見られかつ図10では断面で見られる円形ピストン13は、円形ピストン13の軸と共通の軸13aを有するシリンダ15内にシール状態で軸方向に並進移動可能に装着される。 図1には表されていないが、従来の態様で、円形ピストン13は、出力シャフト5と一体のクランクシャフト16に接続されて、機械エネルギーの流れ方向に応じて円形ピストンの往復動作をクランクシャフトの回転動作へあるいはその逆へ変換する。

    容積式機械の従来の表現では円形ピストンよりも上側にあるクランクシャフトから離れている側で、円形ピストンは、円形ピストンとシリンダヘッド102との間のシリンダ内に画定される1つの作動チャンバ101に隣接している。 シリンダヘッドには、シリンダヘッドの対応するポートを制御する4つの数のバルブ80,90,100,110が設けられており、その機能については後述する。 全てのバルブが閉じられると、作動チャンバが密閉され、シリンダ内での円形ピストンの直線ストロークに沿う円形ピストン位置に応じて作動チャンバの容積が変化する。

    ヒートエンジンの出力シャフト5及び内燃機の出力シャフト6は、選択的に結合可能でかつ分離可能なクラッチ7を介して接続される。 ヒートエンジンは、空気であってもよい作動ガスのために、排気バルブ80によって制御されるポートから吸気バルブ90によって制御されるポートへと至る低温閉路3と、圧縮バルブ100によって制御されるポートから膨張バルブ110によって制御されるポートへと至る高温閉路4とを含む。

    高温閉路4は、作動ガスと内燃機からの排ガス9との間の熱交換を可能にする熱交換器8を通過する。 高温閉路は、内燃機の排ガス浄化触媒10も通過する。 熱交換器は対向流熱交換器であり、すなわち、高温閉路は、排ガス出口側から入って、排ガス入口側から出る。 このとき、高温閉路は、かなり高温の触媒10を通過する。 従って、作動ガスは、それがヒートエンジンの円形ピストン13とシリンダヘッド102との間のシリンダ15内で境界付けられる作動チャンバ101内へ戻るときに、触媒10の温度になる。 高温閉路全体は、膨張段階の初めの作動チャンバ内の圧力に対応するほぼ等しい圧力である。

    低温閉路は、作動ガスと低温源としての大気との間の熱交換を可能にする熱交換器11を通過する。 コンプレッサ12は、作動ガスを低温閉路内へ注入できるようにする。

    図1の好ましい実施態様において、円形ピストン13は、その動きが作動チャンバ101の容積を縮小させる方へ行くときには作動ガスを圧縮するための手段であり、その動きが作動チャンバの容積を拡張させる方へ行くときには作動ガスを膨張させるための手段である。

    圧縮手段によって圧縮される作動ガスは、圧縮バルブ100を備えて流量調整機能を有する分配手段が設けられる入口を通じて高温閉路に侵入する。 高温閉路の出口にも、膨張バルブ110を備えて流量調整機能を有する分配手段が設けられる。 本発明による流量調整手段により、高温閉路を出入りする作動ガスの量を適合させることができる。 これを行なうため、流量調整機能を有する分配手段は、バルブタイミング、継続期間、閉路の入口及び/又は出口での開放(通過断面)のうちの少なくとも1つの調整を備える。

    高温源で利用できる出力が一定であるとき、高温閉路の入口と出口との間で流れる圧縮された作動ガスの流量が増大すれば、高温閉路の温度及び圧力が減少するようになる。 逆に、高温閉路の入口と出口との間で流れる圧縮された作動ガスの流量が減少すれば、高温閉路の温度及び圧力が増大するようになる。

    低温閉路の入口と出口との間の膨張された作動ガスの流量が増大すれば、低温閉路の温度及び圧力が増大するようになる。 低温閉路の入口と出口との間の膨張された作動ガスの流量が減少すれば、低温閉路の温度及び圧力が減少するようになる。 流量調整手段により、温度及び圧力を高温閉路及び低温閉路で変えることができる。

    高温源が内燃機の排気管14を備える場合には、内燃機の回転速度及び/又は負荷の変化が高温源の温度の変化を引き起こす。 高温源の温度の変化は、高温閉路の温度及び圧力の変化を引き起こすようになる。 高温源で利用できる出力は、高温源温度と同じ方向で変化する。

    高温閉路の入口と出口との間及び/又は低温閉路の入口と出口との間の作動ガス流の変化は、ヒートエンジンにより生み出される出力の変化を引き起こす。 流量調整手段は、特に、ヒートエンジンによって生み出される出力を高温源で利用できる出力に適合させることができる。

    交換器及び排気ダクトの他に、高温閉路のダクトは、例えば、最大の断熱をもたらす二重壁タイプを成す。

    ここでは図示しないが、高温閉路に安全バルブを設けることができる。 高温閉路内が過度の圧力である場合には、圧力を下げてエンジンを保護するために、作動ガスの一部がその後に大気中へ解放される。

    高温閉路の出口で、圧縮されて加熱された作動ガスは、膨張手段に動力的作用を与える。 従って、膨張された作動ガスは、部分的に冷却された後に、低温閉路へ送られ、低温源との熱交換器3を通過する。 膨張手段によって膨張された作動ガスは、入口分配手段80を通じて低温閉路に侵入する。 低温閉路の出口にも出口分配手段90が設けられる。

    低温源は、例えば図1に表されるような大気であることが好ましい。 これに代えて及び/又はこれに加えて、特に固定エンジン、路、熱水製造プラントのため、あるいは、車両、搭乗者区画室を加熱するためのシステムにおいて、更なる低温源を選択できる。

    作動ガスは種々の性質を有することができる。 ガスの性質は、ストレス又は制約、特に法的制約に晒される可能性があり、過剰な出費を引き起こす。 これは、大気中の空気が本発明による好ましい作動ガスだからである。 作動ガス漏れの場合、本発明は、低温閉路内に作動ガスを注入することを考慮する。 設定動作において、低温閉路内の圧力は、大気圧よりも高く、特に0.1〜1MPa程度である。 作動ガスの注入はコンプレッサ12を通じて行なわれる。 低温閉路内の圧力を調整するための図示しない手段により、注入されるべきガスの量を自動的に決定できる。

    低温閉路内への作動ガスの注入は、感度の良い圧力増大を低温閉路内で引き起こす。 この圧力増大は、特に、ヒートエンジンの始動をスピードアップするために使用できる。

    ヒートエンジンの始動時の圧力増大は、圧縮された作動ガスストックを収容するタンク20によって達成することもできる。 タンクは、その緊密性が高温閉路及び低温閉路のそれよりも高くなるように設計される。 ヒートエンジンが作動しない状態のままであるときには、タンクにより、数時間から数日の期間にわたって圧縮されたガスストックを維持できる。

    加圧された作動ガスは、高温閉路と選択的に連通することによってタンクへ供給される。 連通は、高温閉路からエネルギーを取り込むため、高温閉路内の圧力が高くかつヒートエンジンが適度な出力需要に晒されるときに行なわれるのが好ましい。 この連通は、安全バルブの開放前に高温閉路内が過度な圧力の場合に行なうこともできる。

    ストックが加圧ガスを含むと、このストックを所定の管理モードに従って高温閉路及び/又は低温閉路と選択的に連通させることができる。 優先的な管理モードにおいて、低温閉路には、特に低温源との交換器の上流側に、作動ガスストックが供給される。 ストックと低温閉路との連通は、圧縮手段の入口の圧力を増大させ、従って、高温閉路において圧縮手段の出口の圧力を増大させる。

    加圧された作動ガスとしてのエネルギーストックによる再蓄積は、ヒートエンジンの始動のためだけでなく、ヒートエンジンが追加の出力を必要とするとき、例えば車両を加速させるときにも使用できる。 逆に、エネルギーの取り込みに対応するストックの充填は、ヒートエンジンの需要が低いとき及び/又はヒートエンジンがモータブレーキで動作するときに行なうことができる。

    モータブレーキは、加圧作動ガスを蓄積してエネルギーを回収することによって行なわれる。 モータブレーキにより蓄えられるエネルギーは、その後、ヒートエンジンによって再び蓄えることができる。 モータブレーキは、高温閉路から出るガス量よりも多くの量のガスを高温閉路に流入させることができる流量調整手段のおかげにより達成される。

    モータブレーキは、高温閉路内の圧力を増大させるようになっている。 従って、このブレーキを使用して、ヒートエンジンの始動をスピードアップさせることができる。 ヒートエンジンが機械に結合される場合には、該機械が出力シャフト5のために必要とされるエネルギーを与え、一方、高温源で利用できる熱が増大するようになる。 従って、これは、更なる負荷を機械にもたらす。

    設定動作では、特にそのような機械出力発生ユニットを備える自動車車両を減速させるために、ヒートエンジンのモータブレーキを内燃機のモータブレーキに結合することができる。 従って、内燃機の排気管によって形成される高温源は、内燃機の排ガスで利用できる熱の減少によって部分的に不活性化される。

    内燃機は、モータブレーキで動作されると、エネルギーを回収できるようにしない。 これは、内燃機が少なくとも部分的に不活性化されるのに対して、機械出力発生ユニットはヒートエンジンだけによってモータブレーキを与えることができることも本発明が考慮するからである。 内燃機のモータブレーキの使用は、ブレーキが更に必要とされるときに補足的に行なわれる。

    バルブを用いる機械のための既知の従来の分配手段をヒートエンジンで使用することができる。 しかしながら、本発明によるヒートエンジンにおいて、幾つかの動作段階において、バルブ、特に高温閉路と関連付けられるバルブ100,110のヘッドの背面に存在する圧力は、作動チャンバを境界付けるこれらのバルブの前面における圧力よりもかなり高い。 そのため、従来のアセンブリは、非常に強力な戻しスプリングを必要とする。 そのような解決策は、分配手段の寿命及び制御を変え得る機械的応力を課す。 これは、本発明が図3、4に表される改良された分配手段を与えるからである。

    分配手段は、ヘッド121と圧力平衡ピストン123を備えるロッド122とを有するバルブ120を備える。 図3は閉じられたバルブを示している。 ロッドから離れて面するヘッドの前面132は、作動チャンバ101内の圧力に晒される。 ロッドの方へ向けられるヘッドの背面131は、高温閉路内の圧力に晒される。 平衡ピストンは、ヘッドの方へ向けられて高温閉路内の圧力に晒される面133を有する。 平衡ピストンは、ヘッドから離間されてダクト135を通じて作動チャンバと連通する平衡チャンバ136内の圧力に晒される面134も有する。 従って、平衡チャンバ内の圧力は作動チャンバ内の圧力とほぼ等しい。

    バルブのロッドはシリンダヘッド102内に摺動可能に装着される。 バルブロッドと同軸の戻しスプリング103が、シリンダヘッドとバルブスプリングワッシャ104との間に位置される。 ワッシャはバルブロッドと一体であり、それにより、スプリングは、バルブを閉じるようになっている応力をバルブに及ぼす。 バルブは、そのヘッドがシリンダヘッドと一体のバルブシート106に押し付けられるときに閉じられると見なされる。 ワッシャを押圧するカム105がバルブを開放してスプリングを圧縮するようになっている。 カムは、バルブタイミング、開放継続期間、バルブの開放のうちの少なくとも1つの流量調整を可能にするために、エンジン仕様の分野の既知の原理に従って作動される。 バルブ開放は、バルブヘッドとバルブシートとの間の距離によって規定される。

    図3の例では、閉じられたバルブが、高温閉路に入るあるいは高温閉路から出るためのチャネル107によって作動チャンバ101を分離する。 一般に、チャネルは40バール(4MPa)の圧力にあり、一方、チャンバ内の圧力は5〜40バール(0.5〜4MPa)の範囲である。 チャンバ内の圧力がダクト内の圧力よりも低いと、バルブヘッドは、バルブ開放へと向かう圧力差を受ける。 しかし、バルブロッドと一体の平衡ピストンは、閉塞へと向かうほぼ同じ値を有する圧力差を受ける。 従って、適度なバネ力を及ぼすスプリング103で十分である。 カムがワッシャ104を押圧する際には、バルブを開放させるために低い圧力で十分である。 バルブが開放すると直ぐに、作動チャンバ内の圧力とダクト内の圧力とが釣り合う。 図4に示されるように、同じ圧力が、バルブヘッドの面と、平衡ピストンの面とに対して及ぼされる。 従って、バルブは、戻しスプリングの作用下で閉じる方向へ自由に摺動できる。

    バルブの開放、作動チャンバの容積211、及び、作動チャンバ内の圧力212が、ヒートエンジンの出力シャフトの角度位置217の関数として図2に表されている。 図2は、設定動作におけるヒートエンジンのサイクルを表している。 角度位置0°は吸気段階の初めに対応する。 吸気中、低温閉路から出るためのバルブ90が開き、一方、容積211が増大する。 低温閉路内に収容される作動ガスの体積は、作動チャンバの容積よりもかなり大きい。 作動チャンバの吸気時の圧力は、低温閉路内の圧力に等しい。 この圧力は、吸気中にわたって略一定のままである。 バルブ90の閉塞202は、吸気段階の終わり及び圧縮段階の初めである。

    圧縮中、全てのバルブが閉じられ、作動チャンバの容積が減少して、圧力が増大する。 チャンバの容積が最小になる前にチャンバと高温閉路との連通203が行なわれる。 この連通は、バルブ100を開放214することによって行なわれる。 この段階では、チャンバ内の圧力が高温閉路内の圧力よりも低い。 従って、開放214は、作動チャンバ内の圧力の急激な増大をもたらす。 チャンバの容積は減少し続け、それにより、チャンバが収容する作動ガスが高温閉路の方へ運ばれて圧縮される。 バルブ100は、作動チャンバがその最小容積に達するときにほぼ閉じられる。

    高温閉路の出口にあるバルブ110の開放215は、圧縮されて加熱された作動ガスのチャンバ内への吸気を可能にし、チャンバの容積が増大する。 バルブ110の閉塞は、圧縮されて加熱された作動ガスの膨張段階の初め204である。 この膨張中、チャンバの容積が増大し、一方、チャンバ内の圧力及び温度が減少する。 チャンバの容積がその最大値に近づく間、バルブ80の開放216は、低温閉路内への作動ガスの排出段階の初め205である。 バルブのこの開放216は、作動チャンバ内の圧力の急激であるが僅かな減少を伴って始まり、一方、作動チャンバの容積が減少し、それにより、ガスが低温閉路内へ移送される。 移送中にわたって圧力は略一定である。 バルブ80の閉塞206は、作動チャンバの容積がその最小値に達するときにはこの排出段階の終わりであり、新たな吸気段階の初めに対応する。

    図2は、設定動作におけるヒートエンジンの典型的なサイクルを表している。 ここには図示されないバルブを、特にヒートエンジンの始動時に、図示した態様とはかなり異なる態様で開放又は閉塞することができる。

    しかしながら、高温閉路から出るためのバルブの開放は、高温閉路に入るためのバルブの閉塞よりも優先的にかなり先行し、それにより、バルブ交差中(ガス動態を最適化するためにバルブが同時に開放する短い期間)にチャンバとの連通を維持する。 また、低温閉路から出るためのバルブの開放は、低温閉路に入るためのバルブの閉塞よりも優先的にかなり先行し、それにより、バルブ交差中にチャンバとの連通を維持する。

    図5〜図9は、圧縮手段及び膨張手段を与える単一の作動チャンバを備える本発明によるヒートエンジンの圧力−容積線図を表している。 これらの図は、高温閉路及び低温閉路の圧力上昇を伴うヒートエンジンの始動を示している。 ここに表される始動は、最初に図5〜図7において熱伝達を伴うことなく高温閉路の圧力上昇を伴い、その後、図8において高温源の温度上昇を伴い、最後に、低温閉路の圧力上昇を伴って、連続的に行なわれる。 横座標の容積値は立方センチメートルで示され、縦座標の圧力値はバールで示される。

    図5〜図7の例に示される高温閉路の圧力上昇が行なわれる一方で、低温閉路がコンプレッサ12を通じて大気と連通する。 図5は、ヒートエンジンの始動サイクルを表している。

    ヒートエンジン内への作動ガスの吸気301は、チャンバがその最大容積に達するまで等圧的に行なわれる。 その後、ピストン動作の方向が逆にされ、一方、低温閉路から出るためのバルブが閉じられて、高温閉路に入るためのバルブが開放303するまで断熱圧縮302がなされる。 しかし、高温閉路は大気圧にある。 これは、図5に示されるように、高温閉路と連通するための手段の開放がチャンバ内の圧力の急激な減少303をもたらすからである。 高温閉路の容積は作動チャンバの容積よりもかなり大きく、作動チャンバの最小容積までのその後のピストン動作は、高温閉路内の新鮮な作動ガスの略等圧的な注入304である。

    その後、高温閉路に入るためのバルブが閉じられ、高温閉路から出るためのバルブが開く。 僅かな等温膨張305が起こる。 高温閉路に出入りするためのバルブの交差に起因して。 線図では、作動ガスの等温圧縮304と等温膨張305とが重なり合っているように見える。 高温閉路から出るためのバルブ、膨張がほぼ断熱的に行なわれる306。 ヒートエンジンが始動段階にあり、高温閉路内の圧力が低い場合には、膨張の終わりの圧力が大気圧よりも低い。

    低温閉路は大気圧にある。 低温閉路に入るためのバルブの開放は、チャンバ内の圧力の急激な増大307を引き起こす。 チャンバは低温閉路と連通するため、排気308はほぼ等圧的に行なわれる。 従って、線図では、排気308が吸気307と重なり合っているように見える。

    図5に示されるように始動する場合、エンジンの熱力学的サイクルは反時計回り方向で描かれる。 エンジンは、高温閉路の圧力上昇をもたらすために外部エネルギー供給源から利益を得る。 この最初のサイクルの終わりに、高温閉路内の圧力は、低温閉路内の圧力よりもかなり高い。

    図6は、始動後の10番目のサイクルを表している。 図6は、圧力が高温閉路内で増大したという点だけが図5と異なる。 図6の熱力学的サイクルの領域は、図5のサイクルの領域よりもかなり小さい。 従って、10番目の始動サイクル中のエンジンへのエネルギー供給は、最初の始動サイクル中よりも少ない。

    図7は、機械始動後の50番目のサイクルを表している。 高温閉路内の圧力は、出口バルブの閉塞時に3.5バールに達する。 断熱圧縮302と断熱膨張306とがほぼ重ね合わされる。 熱力学的サイクルの領域は小さいが、該サイクルは常に反時計回り方向で描かれる。 しかしながら、ヒートエンジンによるエネルギー消費量は非常に低い。

    図7に表されるサイクルの後、高温源が作動される。 この移行により、高温閉路内の圧力を増大させることができる。 各サイクルは、圧縮された新鮮な空気を高温閉路内へ導入し、それにより、圧力増大が促進される。 高温閉路内の圧力は増大し続ける。 図8は、70サイクル後のヒートエンジンの熱伝達を伴う20サイクルの線図を表している。 断熱圧縮302の終わりに、高温閉路内の圧力はチャンバ内の圧力よりも高い。 高温閉路の入口バルブの開放は、急激な圧力増大309をチャンバ内に引き起こす。 膨張306の終わりに、チャンバ内の圧力は低温閉路内の圧力よりも高い。 低温閉路の入口バルブの開放は、圧力の急激な減少310をチャンバ内に引き起こす。 熱力学的サイクルが時計回り方向で進み、その結果、ヒートエンジンがプラスの作業をもたらす。

    図8に表されるサイクルの後、特にタンク20内に収容される作動ガスの解放により、低温閉路内で圧力が上昇される。 バルブ90を通じて作動チャンバ101内へ取り入れられる作動ガスの圧力が増大する。 従って、圧縮の終わりの高温閉路内の圧力が増大する。 図9は、低温閉路が大気圧よりも高い圧力にある90サイクル後のヒートエンジンの20サイクルの線図である。 高温閉路の入口バルブの開放は、チャンバ内の圧力を40バールの値まで急激に増大させる。 低温閉路内の圧力は5バールに設定される。

    断熱圧縮302の終わりに、高温閉路内の圧力はチャンバ内の圧力よりも高い。 高温閉路の入口バルブの開放は、圧力の急激な増大をチャンバ内に引き起こす。 膨張306の終わりに、チャンバ内の圧力は低温閉路内の圧力よりも高い。 低温閉路の入口バルブの開放は、圧力の急激な減少310をチャンバ内に引き起こす。

    ここに図示しない別の観点において、あるいは、それに加えて、エンジンの始動は、高温源からの熱伝達によって行なわれる。

    本発明による機械出力発生ユニットは、以下のようにモデル化できる:

    (式中、


    :内燃機の排気で利用できる熱出力;


    :内燃機の排気から抽出され得る有用な熱出力;


    ECH :排ガス質量流量;


    CH :排ガス質量熱容量;


    :排ガスが高温交換器8に入るときの排ガスのケルビン温度;


    :排ガスが高温交換器8から出るときの排ガスのケルビン温度;及びT

    :低温源、ここでは大気圧のケルビン温度;


    であるものとする)。

    900℃の排ガス入口圧力の場合、以下の収率を評価できる:

    (式中、


    η

    REG :再生収率;


    η

    :サイクル収率;


    η

    :全収率;


    η

    ECH :熱交換器収率;


    η

    EXT :抽出収率;


    η

    :熱交換器収率;


    :産出出力;及びP

    :内燃機からの排気から抽出され得る有用な動作可能な出力;


    であるものとする)。

    1.0Lの容量を有するヒートエンジンに関連付けられた、6000rpmで86kWを供給する1.8Lの容量を有するガソリン内燃機と関連付けられるヒートエンジンにおいては、熱交換器の制約及び分配手段の駆動を考慮に入れると、以下の値を一般に考慮できる:
    − 排ガス流量:340Kg/h;
    − 高温閉路内の作動ガス流量:410Kg/h;
    − 低温閉路内の作動ガス流量:485Kg/h;
    − 交換器の入口の排ガス温度:900℃;
    − 交換器の出口の排ガス温度:310℃;
    − 一定圧力での排ガス熱容量:Cp=1.25;
    − 一定圧力での作動ガス熱容量:Cp=1.12;
    − 高温閉路圧力:40バール;
    − 低温閉路圧力:5バール;
    − 高温閉路の入口温度:280℃;
    − 高温閉路の出口温度:810℃;
    − 低温閉路の入口温度:220℃;
    − 低温閉路の出口温度:50℃;
    − 排ガス熱出力:103kW;
    − 高温閉路の熱交換器での作動ガスへの排ガスの熱伝達:67kW;
    − 低温閉路の熱交換器での大気への作動ガスの熱伝達:24kW;
    − 圧縮手段を冷却することによる熱伝達:15kW;
    − 供給される機械出力:6000rpmで28kW;
    − 特定トルク:53Nm/L;
    − 特定出力感度:6000rpmで30kW/L;及び− 全収率:28%。

    この例では、作動チャンバは、チャンバ内の全ての作動ガス内容物が高温閉路及び低温閉路を通過するのを防止するゼロでない最小容積を通り過ぎる。 チャンバと高温閉路とが連通する際、チャンバ内の圧力は、低温閉路と連通する際の圧力よりも高い。 作動チャンバがその最小値にあるときに作動チャンバ内に残るガス質量は、圧縮の終わりと排気の終わりとで同じではない。 これは、高温閉路内の流量がこの例では低温閉路内の流量よりもかなり低くなる傾向があるからである。

    当然のことながら、本発明は前述した例に限定されず、本発明の範囲から逸脱することなくこれらの例に対して多数の変更を行なうことができる。

    図示しない別の手段では、ヒートエンジンの出力シャフト5と内燃機の出力シャフト6とが機械的なジョイント又はギアによって接続される。

    図示しない他の別の手段では、ヒートエンジンの出力シャフト5及び内燃機の出力シャフト6が少なくとも2つのギア比を有するギアボックスを含む。

    圧縮手段と膨張手段とが別個のときには、これらの手段は、代替的にあるいは付加的に、ヒートエンジンの出力シャフトに対して特に機械的に接続される、Moineau型リニアエンジン等によって、あるいは、更にはタービンエンジンによって形成され得る。

    図示しない或る実施態様において、低温閉路には、低温閉路を大気と選択的に連通させることができるようにする連通手段が設けられる。

    ヒートエンジンの始動を同時に行なうことができる。 すなわち、特にヒートエンジンの始動時に、高温源の温度上昇と低温閉路及び高温閉路の圧力上昇とを同時に行なうことができる。

    特にコンプレッサ12の作用下でかつタンク20の連通状態で、ヒートエンジンの始動前に低温閉路及び高温閉路の圧力上昇を始めることを考えることもできる。 この解決策は、ヒートエンジンのより迅速な始動を可能にするとともに、高温源からのより良好なエネルギー回収を可能にし、それにより、連続始動に相当する全収率を得ることができるという利点を有する。

    従って、自動車車両に適用される本発明による発生ユニットの場合、ヒートエンジンの圧力上昇は、車両ドアが開放すると直ぐに、あるいは、車両がONに切り換えられると直ぐに、あるいは更には、ユーザによって所定の態様で、開始され得る。

    吸気手段の制御及び駆動は、内燃機の分野の当業者に知られるシステムを用いることができる。 吸気手段の駆動は、特に、いわゆる「デスモドロミック」制御、あるいは更には、いわゆる「カムレス」電磁制御によって行なうことができる。

    タンク20内の作動ガスストックのための他の管理モードを考えることができる。 本発明によって与えられる別の管理モードでは、ストックが最初に高温閉路内の圧力を増大させるために高温閉路と連通される。 平衡に達すると、タンクが高温閉路から分離され、その後、タンクが低温閉路と連通される。

    タンク20内の作動ガスストックの他の管理モードでは、ストックが、好ましくはコンプレッサ12の作用と共に、高温閉路と低温閉路とに同時に連通される。 この管理モードにより、高温閉路及び低温閉路内の大気圧よりも高い初期圧でヒートエンジンを始動させることができる。

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