Steam turbine power plant

申请号 JP5514689 申请日 1989-03-09 公开(公告)号 JP2808456B2 公开(公告)日 1998-10-08
申请人 三菱重工業株式会社; 发明人 KUDOME MASATOSHI; IWAMOTO KEIICHI; SASAGAWA EISHIRO;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】蒸気タービンと、該蒸気タービンで膨張した蒸気を排気として受ける排気ダクト、前記蒸気タービンからの前記排気を高温熱源とする高温部及び冷却水を低温熱源とする低温部を有すると共に、該冷却水により前記排気を凝縮して給水にする熱交換手段と、前記熱交換手段の前記低温部及び前記高温部に、該低温部及び該高温部間の温度差に基づいて電位差を発生するように接続された半導体熱電変換手段とを備える蒸気タービン発電プラント。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、蒸気タービン発電プラント、殊にタービン排気ダクト(排気ライン)に適用する半導体熱電変換装置に関する。

    従来の技術 従来の蒸気タービン発電プラントの基本的なプラントシステム構成を第8図に基づいて説明すると、図中、符号01は復器、02は給水ポンプ、03は給水加熱器、04はボイラ、及び05は蒸気タービンであって、復水器01内の復水が給水ポンプ02により昇圧されて給水処理装置(図示せず)で処理される。

    その後、給水ヒータ03で加熱され、給水管06を経てボイラ04へ供給され、過熱により蒸気となる。

    そして、発生蒸気は主蒸気管07を経て前記蒸気タービン05に導入され膨張仕事によりタービン05を駆動してそのタービンに連結する発電機05′を回して電を発生する。

    そこで、蒸気タービン05で仕事をした蒸気は若干を湿り度を有する低圧湿り蒸気となり、排気ダクト08を経て前述の如き復水器01に再投入され、冷却水により冷却され凝縮復水する。

    また、第9図に示す蒸気タービンプラントのi−s線図(エンタルピ−エントロピ線図)に基づいて以上の蒸気サイクルを説明すると、ボイラ04で発生した圧力P 1
    温度te、エンタルピieの高温高圧蒸気(点a)が、蒸気タービン05出口で圧力P 2まで膨張し、温度tl、エンタルピilの湿り蒸気、つまりタービン排気(点b)となる。

    そして、その排気が復水器01で冷却により凝縮しエンタルピicなる復水(点c)となり、復水は給水ポンプ02
    で昇圧され(点d)、給水加熱器03を経てボイラ04で過熱されること(点a)となる。

    発明が解決しようとする課題 以上述べた従来の蒸気タービン発電プラントは、しかし次のような問題があった。

    蒸気タービンプラントは熱エネルギを保有する高温高圧の蒸気をタービンで膨張し機械エネルギーに一旦変え、発電機を回して電気を発生するが蒸気の保有するエネルギの約60%以上が潜熱であり、これを機械仕事に変換出来ない。

    即ち、この場合の蒸気流量をWとすると、蒸気タービンプラントの総入熱はW・(ie−ic)(第9図参照)となるが、そのうちW・(il−ic)に相当する凝縮潜熱が復水器01へ、厳密には復水器01を通る冷却水へ棄てられている。

    このため、最新鋭の発電プラントでも、(タービンプラント効率η TP )=(ie−el)/(ie−ic)×100%は5
    0%以下となり発電効率は低いのが現状である。

    例えば高性能の蒸気タービンでは再熱再生方式を採用し、排気圧0.05ata程度まで膨張し、湿り度約10%程度の飽和蒸気で入熱の約55%が復水器に棄てられており、
    前記タービンプラント効率η TPは約45%程度である。

    そこで、本発明の目的は、以上の復水器における多大な廃棄熱を回収し有効利用すべく、その熱を電力に変換して取出すことにより総合タービンプラント効率の向上を図る装置を提供することである。

    課題を解決するための手段 本発明による蒸気タービン発電プラントは、このような従来の課題を解決するために、蒸気タービンと、該蒸気タービンで膨張した蒸気と排気として受ける排気ダクトと、前記蒸気タービンからの前記排気を高温熱源とする高温部及び冷却水を低温熱源とする低温部を有すると共に、該冷却水により前記排気を凝縮して給水にする熱交換手段と、前記熱交換手段の前記低温部及び前記高温部に、該低温部及び該高温部間の温度差に基づいて電位差を発生するように接続された半導体熱電変換手段とを備えるものである。

    作用 タービン排気の保有潜熱の一部は、低温熱源である冷却水に棄てられるが、残部は半導体熱電変換手段により電気に変換され、負荷に供給される。 従って、電子エネルギに相当する熱エネルギ分が回収され、それにより総合タービンプラント効率η TCの向上になる。 しかも、蒸気タービンの排気は、半導体熱電変換手段の熱電性能が最適値となるような排気温度に容易にすることができるため、半導体熱電変換手段自体の熱電変換率が最大となり、総合タービンプラント効率の更なる向上をもたらす。

    実施例 以下第1〜7図を参照して、本発明の一実施例について詳述する。 なお、前述した第8図において用いられた符号と同一の符号は同一もしくは同等の部材を表しており、それらについては重複を避けるために説明を省略する。

    しかして本発明によれば第1及び2図に示す基本的な蒸気タービンサイクルにおいて、従来の如き復水器01
    (第8図参照)は不要とされ、その代りに蒸気タービン5の排気を高温熱源とし、かつ冷却水を低温熱源とする半導体熱電変換装置1がタービン排気ダクト8に設置されている。

    この半導体熱電変換装置1は排気の保有潜熱を電気に変換すると共に、タービン排気を凝縮するものである。

    即ち、本発明は半導体熱電変換装置が高温熱源として一定温度(温度変化の少ない)の熱源を必要とすることに着目する一方、タービン排気が飽和蒸気又は若干の過熱度を有する過熱蒸気であることに注目し、その潜熱(凝縮熱)を利用して半導体熱電変換装置で電気を得るようにすると共に、タービン排気を凝縮して復水器を不要としたものである。

    次に、このような半導体熱電変換装置1の構造組成を第3〜6図に基づいて説明すると、第3図は変換装置の概観を示し、第4及び5図は変換装置内の熱交換器のタービン排気側接触面(第4図)及び冷却水側接触面(第5図)を夫々示す。 また、第6図は前記半導体素子材、
    つまり熱電変換材料の配置及びその接続方式の例を示しており、プレート型熱交換器に類似して伝熱効率を高めるために溝付或いはハニカム構造2a等を有する熱交換手段としての多数の熱交換器2(第3〜5図参照)が、やはり熱効率の点から対向して流動する高温熱源に供するタービン排気と低温熱源に供する冷却水との各通路3,4
    に挾まれて、該変換装置1内に配列されている。

    なお、変換装置1底部にはタービン排気通路3に連絡する復水タンク(溜)1′が設けられている。

    これらのプレート型熱交換器つまり平板状の熱交換器2内(第6図参照)にはN型及びP形の半導体素子(半導体熱電変換手段)6が交互に配列されており、その原理はこれら2種の素子を夫々一方を高温部(タービン排気通路3)側におき、他方を低温部(冷却水通路4)側において、両高温部を連結するとき、N形、P形の素子の相違により両低温部の間に電位差(電圧)を生じるので、その間に電力需要側の負荷7側を接続するようにしたものである。

    なお、図中、符号6aは各素子の高温接合部、6bは低温接合部、及び6cは接続電極を夫々示し、接続電極6cを通して所定の電圧が得られるように、N形、P形の半導体素子6が多数直列に接続され、かつ高温熱源温度T′l
    と低温熱源温度Tcとの差が生じることにより、熱交換器2を介して高温側から低温側へ流れる熱の一部がN形、
    P形半導体素子6にて直接電気に変換し、残りの熱量は冷却水に棄てることとなる。

    従って、このように半導体素子6からなる熱交換器2、冷却水通路4、及び復水タンク1′を内包する熱電変換装置1は、発電装置であると同時に従来の復水器01
    の機能を担う凝縮器でもある。

    また、第7図に示すようにN形、P形の半導体素子6
    の熱電変換性能に関しては、各種熱電変換材料A〜F
    (ただし、材料を特定することが本旨ではないのでこの場合各材料名は省略する)の性能指数Zと温度(差)T
    とに依存するので、高い熱電変換効率η TEを得るためには、素子材自体の性能並びにその組合せの良否による最適値、つまり高い性能指数Zとかつ広い温度範囲でなるべく大きい最適温度Tとを選定することが必要である。

    次にその作用について説明する。

    半導体熱電変換装置1内のプレート型熱交換器に類似した多数の熱交換器2の一方の接触面には、排気ダクト8を経てタービン排気通路3内に高温熱源となるタービン排気を流動させ、同時に他方の接触面には、前記タービン排気に対向して冷却水通路4内に低温熱源となる冷却水を流動させる。

    この熱源温度の差の発生により、特にタービン排気の保有潜熱の一部が復水タンク1′に導入される前に、各熱交換器2内に直列に配列されたN形、P形半導体素子6を介して直接、低温接合部6b側に加わる直流の電圧に変換されるので、発電機5′(従来の発電機05′と同様である)と共にその電圧、即ち電気エネルギを電力需要側の負荷7に供給できる。

    換言すれば、電気エネルギとして有効に取出された(回収された)潜熱の一部熱量分だけ総合タービンプラント効率η TCを高めることが可能になる。

    この場合、例えばタービン排気温度が従来より設定されているtlのときのタービンプラント効率をη TPとし、
    また変換装置1、厳密には総熱交換器2の入熱に対する電気出力の割合(熱電変換率)をη TEとすると、前記η
    TCは次式で求められる。

    η TC =η TP +(1.0−η TP )×η TE …(1) ただし(1.0−η TP )の値は冷却水通路4の冷却水に棄て去られる潜熱の損失(排熱)割合を示す。

    その後、タービン排気通路3を通過した排気は凝縮して、変換装置1底部に設けた復水タンク1′内に復水として溜められ、再び給水に供される。

    しかして、その熱交換器2に使用される半導体素子(熱電変換材料)6は、第7図に示す如くタービン排気温度tl付近をカバーする素子Bが選択されることとなる。

    しかしながら、実際上のタービン排気温度tlは100℃
    以下にあって、このような低温度域においては高い熱電交換性能を有する熱電変換材料があまり多くなく、また仮に素子Bを選択できても、タービン排気温度はその素子B自体の性能指数Zの最適値を取り得る理想的なタービン排気温度t′lより下廻るケースが多い。

    従って、従来の中でも最新鋭の高効率蒸気タービンプラント(通常その排気温度は50℃以下)に本実施例の熱電交換装置1を併設しても総合タービンプラント効率改善の効果は極めて少ない。

    そこで、この対策として本実施例によれば、多少のタービンプラント効率η TPを犠牲にしてもタービン排気温度をTlからT′l(第2図b′参照)に引上げるように蒸気タービン5を設計することにより総合タービンプラント効率を増加させることができる。

    即ち、t′lなる排気温度は排気圧を従来の値よりも上げることにより得られる、ほぼ排気圧P 2 ′に相当する飽和温度である。 そして、この排気温度t′lのときのタービンプラント効率をη′ TP =(ie−i′l)/(ie
    −ic)×100%、また入熱に対する電気出力の変換率をη′ TEとすると、まず前述の如き理由から、P 2 ′>P 2 ,
    i′l>ilの下で、 η TC >η TP ≧η′ TP …(2) (ただしTl=T′lのとき、η TP =η′ TP ) となる。

    このことより、η′ TPは通常η TPよりも下廻るものの、このギャップの解消がなされるべく、前記半導体素子6の熱電変換性能(性能指数Z)が最高となる近傍においては、熱電変換率はη TEからη′ TEに値が上昇するため、 η TC =η′ TP +(1.0−η′ TP )×η′ TE …(3) となることより、(3)式>(1)式を満足するタービン排気温度T′lの値を決定すれば良い。

    発明の効果 以上詳述したように発明によれば、次の如き効果を得ることができる。

    (1)総合タービンプラント効率の改善を図ることができる。

    (イ)従来、復水器に棄てられていたタービン廃棄を高温熱源とし、また冷却水を低温熱源とするので、半導体熱電変換装置でタービン排気の保有潜熱の一部を直接電気に変換することができるため、タービンプラント効率が向上する。

    1つの例としてタービンプラント効率η TP =45%なる蒸気タービンのタービン排熱(損失)は(1.0−η TP
    ≒0.55即ち55%程度ある。 このプラントに復水器の代わりに該変換装置を設定しても、高温熱源温度(タービン排気温度)が約40℃と低く、また低温熱源温度(冷却水温度)約20℃との温度差も少ない。

    このため、熱電変換効率η TEは低くなり、数%(例えば2%)程度である。

    従って、総合タービンプラント効率は、(1)式より η TC =0.45+(1.0−0.45)×0.02≒0.46 即ち45〜46%程度の向上が認められる。

    (ロ)更に、熱電変換性能が熱源温度に依存することに鑑み、殊にタービン排気温度t′lが従来の温度tlよりも高温とし、使用される半導体素子の熱電変換性能に対して最適となる飽和圧まで膨張させ得るタービン設計とすることにより、熱電変換率η′ TE自体を向上させ、総合タービンプラント効率の一層の向上が図れる。

    即ち、前記の例に従ってこれを説明すると、t′l>
    tlとすることにより半導体素子の熱電変換性能η′ TEが大幅に改善し、前記2%等に対して約10%程度を達成することが可能である。

    ここで、簡単のためにタービン排気が温度t′l=10
    0℃の飽和蒸気の場合、タービンプラント効率η′ TPは前記のη TPに比べて自ずと低下し、約41%程度となる。

    その反面、総合タービンプラント効率は、(3)式より η TC =0.41+(1.0−0.41)×0.1≒0.47 即ち47%となり、結果として、より大きな総合タービンプラント効率の改善が可能となる。

    (2)蒸気タービンプラントの所要設備の合理化が図れる。

    (イ)復水器が復水ライン上から不要となり、この周辺の設備を簡素化できる。

    (ロ)温排水量が低減できるため、これに関するポンプ等の動力源、エネルギの低減やスペースの有効利用が図れる。

    (ハ)前記(1)項目の(ロ)においては、タービン排気圧が高いため、例えば1ata以下の運転条件で設置していた低圧段を不要とすることができる。 よって蒸気タービンを大幅にコンパクト化でき、かつタービンの製作期間及びそのコストを低減することができる。

    しかも、以上の如くタービンプラント効率の改善、並びに湿り蒸気の減少によるエロージョン防止効果等が得られ、蒸気タービンプラント全体の信頼性、寿命が向上する。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は本発明による蒸気タービン発電プラントの一例を示す基本的なプラントシステム図、第2図はそのi−
    s線図、第3図は半導体熱電変換装置を示す概観及び一部構造断面図、第4図は熱電変換装置内に配置する熱交換器のタービン排気(高温熱源)に接触する外表面を示す模式図、第5図はその冷却水(低温熱源)に接触する外表面を示す模式図、第6図は第4及び5図のV−V線断面図、第7図は各種熱電変換材料の一般的な性能指数Z−熱源(タービン排気)温度Tの相関図、第8図は従来の蒸気タービン発電プラントを示す基本的なプラントシステム図、第9図はそのi−s線図である。 1……半導体熱電変換装置、2……熱交換器(熱交換手段)、3……タービン排気通路(高温部)、4……冷却水通路(低温部)、5……蒸気タービン、6……半導体素子(半導体熱電変換手段)、8……タービン排気ダクト。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−163746(JP,A) 実開 昭63−29964(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl. 6 ,DB名) F01K 19/10 F01K 17/04 Z F01K 11/00 F28B 1/02 F01K 9/00 Z

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