多機能糞便廃棄物・ごみ処理装置及び関連方法

申请号 JP2017544836 申请日 2015-11-09 公开(公告)号 JP2018502717A 公开(公告)日 2018-02-01
申请人 ビル アンド メリンダ ゲイツ ファウンデーション; 发明人 ジャニッキ ピーター;
摘要 本技術の少なくとも1つの観点は、高含 水 率有機廃棄物、例えば糞便スラッジや生ごみを電気に変換する一方で更に飲料水を生じさせて集めるよう構成された自蔵式処理施設を提供する。
权利要求

発電及び飲料生成のための多機能廃棄物処理システムであって、 水及び固形分を含むスラッジを収容するよう構成された第1の加圧容器を有する第1段燃料乾燥機組立体を含み、前記第1段乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器に隣接して位置する第2の加圧容器を有し、前記第2の加圧容器は、前記スラッジから隔離された高温排出水蒸気を収容するよう構成され、前記高温排出水蒸気は、前記スラッジを加熱するとともに部分的に乾燥させ、そして第1のスラッジ水を蒸気相の状態で生じさせるとともに濃化スラッジを生じさせ、 前記濃化スラッジを受け取るよう構成された第3の加圧容器及び該第3の内側乾燥容器に隣接して位置する第4の加圧容器を有する第2段燃料乾燥機組立体を含み、前記第4の加圧容器は、前記第1のスラッジ水が前記濃化スラッジから隔離されるよう前記第1のスラッジ水を蒸気相で受け取るとともに収容するよう構成され、蒸気相の前記第1のスラッジ水は、前記濃化スラッジを加熱するとともに乾燥させ、それにより第2のスラッジ水を蒸気相でもたらすとともに乾燥した固形燃料材料をもたらし、前記第1のスラッジ水の少なくとも一部分は、液相の状態に凝縮され、 前記第1及び前記第2のスラッジ水を蒸気相か液相かのいずれか又はこれら両方の相の状態で受け入れる水処理システムを含み、前記水処置システムは、凝縮器、浄化器、及びフィルタを含み、蒸気相の前記第1又は前記第2のスラッジ水は、凝縮され、液相の前記第1及び前記第2のスラッジ水は、浄化されるとともに濾過されて飲料水が提供され、 前記第2段燃料乾燥機組立体からの前記乾燥固形燃料を燃やしてボイラ内に水蒸気を発生させるよう構成された燃焼器組立体を含み、 前記ボイラからの前記水蒸気によって動供給されるとともに電気を発生させるよう構成された蒸気動力供給式発電機組立体を含み、前記蒸気動力供給式発電機組立体は、前記高温排出水蒸気を生じさせる、システム。前記第1の加圧容器は、前記第2の加圧容器内に収容されている、請求項1記載のシステム。前記第3の加圧容器は、前記第4の加圧容器内に収容されている、請求項1記載のシステム。前記第1段燃料乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器内に回転可能に支持された蒸気加熱式オーガを含む、請求項1記載のシステム。前記第1段燃料乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器内に配置されていて、前記第2の加圧容器に対して前記スラッジを移動させるよう前記第2の圧力容器に対して動くことができる複数の板状スクレーパを含む、請求項1記載のシステム。前記蒸気動力供給式発電機組立体は、蒸気エンジン及び発電機を含む、請求項1記載のシステム。前記第1段及び前記第2段燃料乾燥機組立体、前記水処理システム、及び前記発電機組立体は、フレームに取り付けられた状態で前記フレームと一緒にユニットとして運搬可能である、請求項1記載のシステム。発電及び飲料水生成のための自蔵式多機能糞便廃棄物処理システムであって、 燃料乾燥機組立体を含み、前記燃料乾燥機組立体は、水と固形燃料材料の混合物を含む湿潤糞便スラッジの流れを受け入れるよう構成されている燃料入口を備えた燃料経路を含み、前記燃料乾燥機組立体は、前記湿潤糞便スラッジを沸騰させて前記固形燃料材料から水を熱的に分離し、それにより乾燥状態の燃料を提供するよう構成された加熱器部分を含み、前記燃料乾燥機は、第1の水蒸気出口及び乾燥燃料出口を有し、前記燃料乾燥機組立体は、水蒸気入口及び前記燃料経路から隔離された流体出口を備えている流体経路を有する凝縮器部分を含み、 前記第1の水蒸気出口に結合されるとともに前記湿潤糞便スラッジから遊離された水蒸気を飲料水として使用可能に凝縮するよう構成されている清水凝縮器組立体を含み、 前記燃料乾燥機組立体の前記乾燥燃料出口に結合された乾燥燃料燃焼器組立体を含み、前記乾燥燃料燃焼器組立体は、燃焼器部分を含むとともに前記燃焼器区分からの熱を受け取るよう構成されたボイラを含み、前記ボイラは、水入口及び第2の水蒸気出口を有し、 前記ボイラの前記第2の水蒸気出口に結合されるとともに電気を発生させるよう構成された蒸気動力供給式発電機を含み、前記蒸気動力供給式発電機は、前記凝縮器部分の前記水蒸気入口に結合された第3の水蒸気出口を有し、 前記燃料乾燥機の前記凝縮器部分の前記流体出口に結合された水入口を有する水ポンプを含み、前記水ポンプは、前記ボイラの前記水入口に結合された水出口を有し、 前記ボイラは、前記ボイラに入る水の流れを水蒸気の流れに変換して前記蒸気動力供給式発電機に動力供給するよう構成されている、システム。燃料乾燥機は、燃料キャリヤ内に設けられていて、乾燥プロセス中、前記糞便スラッジを移動させて該糞便スラッジを沸騰させるよう構成された蒸気加熱式オーガを有する、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、各乾燥機段は、前記凝縮器部分に結合され、各乾燥機段は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気からの熱を用いて前記糞便スラッジからの水を蒸発させることによって前記糞便スラッジを乾燥させるよう構成されている、請求項8記載のシステム。前記第1の乾燥機段は、前記糞便スラッジからスラッジ水蒸気を発生させ、前記第2の乾燥機段は、前記スラッジを乾燥させるために前記第1の乾燥機段からの前記スラッジ水蒸気を用いる、請求項10記載のシステム。前記第1の乾燥機段は、水蒸発に起因して前記糞便スラッジから第1の乾燥機水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段に結合されるとともに前記第1の乾燥機水蒸気を前記糞便スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第1の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第2の乾燥機段は、前記第1の水蒸気キャリヤ部分から隔離されていて前記蒸気動力供給式発電機からの前記排出水蒸気を前記糞便スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第2の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分からの熱が前記水蒸気キャリヤ部分内を移動している前記糞便スラッジを乾燥させる、請求項10記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を前記凝縮器部分内に受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機は、前記燃料入口に連結された第1の乾燥機段を有し、該第1の乾燥機段は、前記凝縮器に結合されるとともに前記排出水蒸気からの熱で前記糞便スラッジからの前記水の第1の部分を蒸発させるよう構成された第1の加熱器部分を含み、前記燃料乾燥機は、前記第1の乾燥機段に連結されるとともに前記第1の乾燥機段から受け取った濃化糞便スラッジからの前記水の前記第2の部分を前記排出水蒸気からの熱で蒸発させるよう構成された第2の乾燥機段を有する、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体の前記凝縮器は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を前記第1の水蒸気入口に通して受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機組立体は、前記燃料入口に連結されるとともに前記凝縮器部分に隣接して位置する単一段乾燥機部分を含み、前記単一段乾燥機部分は、前記凝縮器内の前記排出水蒸気からの熱を用いて水を前記糞便スラッジから蒸発させるよう構成されている、請求項8記載のシステム。前記燃焼器部分は、流動床燃焼器組立体である、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体、前記清水凝縮器、前記乾燥燃料燃焼器組立体、前記蒸気動力供給式発電機、及び前記水ポンプは、フレームに取り付けられた状態で、前記フレームと一緒にユニットとして運搬可能である、請求項8記載のシステム。前記蒸気動力供給式発電機は、単動液体冷却式蒸気エンジンである、請求項8記載のシステム。発電及び飲料水生成のためのスラッジ処理システムであって、 スラッジ乾燥機組立体を含み、前記スラッジ乾燥機組立体は、水と固形燃料材料の混合物を含むスラッジの流れを受け入れるよう構成されているスラッジ入口を備えた燃料経路を含み、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記スラッジを加熱するとともに水を前記固形燃料材料から熱的に分離して乾燥状態の燃料材料を提供するよう構成された加熱器部分を含み、前記加熱器部分は、第1の水蒸気出口を有し、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記加熱器部分に隣接して位置する凝縮器部分を含むとともに前記燃料経路から隔離された流体経路並びに水蒸気入口及び流体出口を含み、 前記第1の水蒸気出口に結合されるとともに前記スラッジから遊離された水蒸気を飲料水として使用可能に凝縮するよう構成された清水凝縮器組立体を含み、 前記スラッジ乾燥機組立体に結合されるとともに該乾燥機組立体からの前記乾燥状態の燃料材料を受け入れるよう構成された燃焼器組立体を含み、前記燃焼器組立体は、前記乾燥状態の燃料材料を受け入れて該乾燥状態の燃料材料を燃やすよう構成された燃焼器を含むとともに水入口と第2の水蒸気出口との間に延びる流体経路内に水蒸気を生じさせるために前記燃焼器からの熱を受け入れるよう構成されたボイラを含み、 蒸気エンジン及び前記蒸気エンジンによって駆動される発電機を備えたパワープラントを含み、前記蒸気エンジンは、前記ボイラから水蒸気を受け入れるよう前記ボイラの前記第2の水蒸気出口に結合され、前記発電機は、電気を発生させるよう構成され、前記蒸気動力供給式発電機は、前記凝縮器部分の前記水蒸気入口に結合された第3の水蒸気出口を有し、 前記蒸気エンジンから排出された前記水蒸気からの熱は、前記スラッジ乾燥機内の前記スラッジ中の水を沸騰させ、 前記蒸気エンジンから排出された前記水蒸気は、液体としての水の流れに凝縮され、 前記ボイラは、前記蒸気動力供給式発電機に動力供給するために前記液体としての水の流れを受け入れて該液体としての水の流れを水蒸気の流れに変換するよう構成されている、システム。前記スラッジ乾燥機組立体の加熱器部分は、前記スラッジを流通させるスラッジキャリヤ部分と、水蒸気キャリヤとを含み、前記水蒸気キャリヤは、前記スラッジキャリヤに隣接して位置するとともに前記スラッジに隣接して位置決めされていて前記水蒸気キャリヤ中の水蒸気からの熱を前記スラッジに送るようになっており、前記加熱器部分は、前記燃料キャリヤ内に可動的に設けられるとともに前記燃料キャリヤ中の前記スラッジを前記水蒸気キャリヤに対して移動させるよう構成された複数の推進部材を更に含む、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、各乾燥機段は、前記凝縮器部分に連結され、各乾燥機段は、前記蒸気エンジンからの排出水蒸気からの熱を用いて水を前記スラッジから蒸発させることによって前記スラッジを乾燥させるよう構成されている、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジからスラッジ水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段からの前記スラッジ水蒸気を用いて前記スラッジを乾燥させる、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、前記第1の乾燥機段は、水蒸発に起因して前記スラッジから第1の乾燥機水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段に結合されるとともに前記第1の乾燥機水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第1の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第2の乾燥機段は、前記第1の水蒸気キャリヤ部分から隔離されるとともに前記蒸気エンジンからの前記排出水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第2の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分からの熱は、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分内を移動している前記スラッジを乾燥させる、請求項18記載のシステム。前記第1の乾燥機段は、第1の燃料キャリヤと、前記第1の燃料キャリヤに隣接している第1の水蒸気キャリヤと、前記第1の燃料キャリヤ内に可動的に設けられるとともに前記第1の燃料キャリヤを通って前記第1の水蒸気キャリヤの先へ前記スラッジを移動させるよう構成された複数の推進部材とを有し、前記第2の乾燥機段は、第2の燃料キャリヤと、前記第2の燃料キャリヤ内に設けられるとともに前記第2の燃料キャリヤに対して静止している複数の蒸気加熱式部材と、前記第2の燃料キャリヤ内に回転可能に設けられるとともに前記第2の燃料キャリヤ内の前記スラッジを前記蒸気加熱式部材の先へ移動させるよう構成された第2の水蒸気キャリヤ組立体とを有する、請求項18記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体の凝縮器部分は、前記蒸気エンジンからの排出水蒸気を受け入れるよう位置決めされ、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記凝縮器部分に結合されるとともに前記スラッジからの前記水の第1の部分を前記排出水蒸気からの熱で蒸発させるよう構成された第1の加熱器部分を備える第1の乾燥機段と、前記第1の乾燥機段に連結されるとともに前記第1の乾燥機段から受け取った濃化湿潤燃料からの水の第2の部分を前記排出水蒸気からの熱で蒸発するよう構成された第2の乾燥機段とを含む、請求項18記載のシステム。前記凝縮器部分は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機組立体は、前記凝縮器部分に隣接して設けられるとともに前記凝縮器内の前記排出水蒸気からの熱を用いて前記糞便スラッジから水を蒸発させるよう構成された単一段乾燥機部分を含む、請求項18記載のシステム。前記燃焼器部分は、乾燥燃料燃焼のための燃焼器床を有する火室及び燃焼用空気を前記燃焼器床に提供するよう構成された空気火格子を含む流動床燃焼器組立体であり、前記ボイラは、前記水入口に連結されるとともに流通する水を加熱するよう構成された第1の熱交換器と、前記第1の熱交換器に結合された蒸気ドラムと、前記蒸気ドラムに結合されるとともに加熱状態の飽和流体を前記蒸気ドラムから受け入れるよう構成された蒸発器とを有し、前記蒸気ドラムは、前記蒸発器から水蒸気の流れを受け入れるよう構成され、前記ボイラは、前記蒸気ドラムに結合されるとともに前記蒸気ドラムから乾燥状態の水蒸気を受け入れるよう構成された第2の熱交換器を更に有し、前記第2の熱交換器は、前記第2の水蒸気出口に連結されている、請求項18記載のシステム。糞便スラッジ収容タンクと、 前記糞便スラッジ収容タンクに連結されるとともに前記糞便スラッジを前記スラッジ乾燥機組立体の前記スラッジ入口に提供するよう構成されたスラッジ運搬装置とを更に含む、請求項18記載のシステム。発電及び飲料水生成のための糞便廃棄物処理システムであって、 蒸気動力供給式発電システムを含み、前記発電システムは、相互に連結されているボイラ組立体と、蒸気エンジンと、凝縮器とを含み、前記発電システムは、前記ボイラ組立体、前記蒸気エンジン組立体、及び前記凝縮器を通って一次水を運ぶ一次水回路を含み、前記蒸気エンジン組立体の作動により電気が発生し、 前記蒸気エンジン組立体から生じた電気の少なくとも一部分を受け取る糞便スラッジシステムを含み、前記糞便スラッジシステムは、スラッジ乾燥機組立体と、糞便スラッジの流れを前記スラッジ乾燥機組立体に送り出すよう構成されたスラッジ送り出しシステムを含み、前記凝縮器は、前記スラッジ乾燥機組立体に取り付けられるとともに第1の熱を前記糞便スラッジの前記流れに送って前記糞便スラッジからの第1の水蒸気として水を遊離させるとともに前記糞便スラッジ中の固形燃料材料を乾燥させるよう構成され、 前記スラッジ乾燥機組立体に連結されるとともに前記第1の水蒸気を受け入れて該第1の水蒸気を清浄な液体としての飲料水として収集部分中に収集可能に凝縮させるよう構成された水収集システムを含み、 前記糞便スラッジシステム及び前記発電システムの前記ボイラに連結された燃焼器システムを含み、前記燃焼器システムは、前記糞便スラッジシステムからの前記乾燥状態の固形分を燃やして熱を前記ボイラ組立体中の水回路に提供するよう構成された燃焼器を含み、前記ボイラ組立体は、水蒸気を前記蒸気エンジンに提供する、システム。前記スラッジ乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジからスラッジ水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段からの前記スラッジ水蒸気を用いて前記スラッジを乾燥させる、請求項28記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を含み、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジ送り出しシステムからの糞便スラッジの実質的に連続した流れを受け入れるとともに部分的に乾燥した濃化糞便スラッジの実質的に連続した流れを前記第2の乾燥機段に提供し、前記第2の乾燥機段は、実質的に乾燥状態の固形燃料材料を前記燃焼器に提供し、前記第1及び前記第2の乾燥機段からの水蒸気が前記水収集システムに提供される、請求項28記載のシステム。

発電及び飲料水生成のための多機能廃棄物処理システムであって、 水及び固形分を含むスラッジを収容するよう構成された第1の加圧容器を有する第1段燃料乾燥機組立体を含み、前記第1段乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器に隣接して位置する第2の加圧容器を有し、前記第2の加圧容器は、前記スラッジから隔離された高温排出水蒸気を収容するよう構成され、前記高温排出水蒸気は、前記スラッジを加熱するとともに部分的に乾燥させ、そして第1のスラッジ水を蒸気相の状態で生じさせるとともに濃化スラッジを生じさせ、 前記濃化スラッジを受け取るよう構成された第3の加圧容器及び該第3の内側乾燥容器に隣接して位置する第4の加圧容器を有する第2段燃料乾燥機組立体を含み、前記第4の加圧容器は、前記第1のスラッジ水が前記濃化スラッジから隔離されるよう前記第1のスラッジ水を蒸気相で受け取るとともに収容するよう構成され、蒸気相の前記第1のスラッジ水は、前記濃化スラッジを加熱するとともに乾燥させ、それにより第2のスラッジ水を蒸気相でもたらすとともに乾燥した固形燃料材料をもたらし、前記第1のスラッジ水の少なくとも一部分は、液相の状態に凝縮され、 前記第1及び前記第2のスラッジ水を蒸気相か液相かのいずれか又はこれら両方の相の状態で受け入れる水処理システムを含み、前記水処置システムは、凝縮器、浄化器、及びフィルタを含み、蒸気相の前記第1又は前記第2のスラッジ水は、凝縮され、液相の前記第1及び前記第2のスラッジ水は、浄化されるとともに濾過されて飲料水が提供され、 前記第2段燃料乾燥機組立体からの前記乾燥固形燃料を燃やしてボイラ内に水蒸気を発生させるよう構成された燃焼器組立体を含み、 前記ボイラからの前記水蒸気によって動力供給されるとともに電気を発生させるよう構成された蒸気動力供給式発電機組立体を含み、前記蒸気動力供給式発電機組立体は、前記高温排出水蒸気を生じさせる、システム。前記第1の加圧容器は、前記第2の加圧容器内に収容されている、請求項1記載のシステム。前記第3の加圧容器は、前記第4の加圧容器内に収容されている、請求項1記載のシステム。前記第1段燃料乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器内に回転可能に支持された蒸気加熱式オーガを含む、請求項1記載のシステム。前記第1段燃料乾燥機組立体は、前記第1の加圧容器内に配置されていて、前記第2の加圧容器に対して前記スラッジを移動させるよう前記第2の圧力容器に対して動くことができる複数の板状スクレーパを含む、請求項1記載のシステム。前記蒸気動力供給式発電機組立体は、蒸気エンジン及び発電機を含む、請求項1記載のシステム。前記第1段及び前記第2段燃料乾燥機組立体、前記水処理システム、及び前記発電機組立体は、フレームに取り付けられた状態で前記フレームと一緒にユニットとして運搬可能である、請求項1記載のシステム。発電及び清水生成のための多機能湿潤廃棄物処理システムであって、 燃料乾燥機組立体を含み、前記燃料乾燥機組立体は、水と固形燃料材料の混合物を含む湿潤状態の有機物を主成分とするスラッジの流れを受け入れるよう構成されている燃料入口を備えた燃料経路を含み、前記燃料乾燥機組立体は、前記スラッジを沸騰させて前記固形燃料材料から水を熱的に分離し、それにより乾燥状態の燃料を提供するよう構成された加熱器部分を含み、前記燃料乾燥機は、第1の水蒸気出口及び乾燥燃料出口を有し、前記燃料乾燥機組立体は、水蒸気入口及び流体出口を備えている流体経路を有する凝縮器部分を含み、前記流体経路は、前記燃料経路から隔離されており、 前記第1の水蒸気出口に結合されるとともに前記スラッジから気化した水を清浄な液体としての水に凝縮するよう構成されている清水凝縮器組立体を含み、 前記燃料乾燥機組立体の前記乾燥燃料出口に結合された乾燥燃料燃焼器組立体を含み、前記乾燥燃料燃焼器組立体は、燃焼器部分を含むとともに前記燃焼器区分からの熱を受け取るよう構成されたボイラを含み、前記ボイラは、第1の水入口及び第2の水蒸気出口を有し、 前記ボイラの前記第2の水蒸気出口に結合されるとともに電気を発生させるよう構成された蒸気動力供給式発電機を含み、前記蒸気動力供給式発電機は、前記凝縮器部分の前記水蒸気入口に結合された第3の水蒸気出口を有し、 前記燃料乾燥機の前記凝縮器部分の前記流体出口に結合された第2の水入口を有する水ポンプを含み、前記水ポンプは、前記ボイラの前記第1の水入口に結合された水出口を有し、 前記ボイラは、前記ボイラに入る水の流れを水蒸気の流れに変換して前記蒸気動力供給式発電機に動力供給するよう構成されている、システム。前記燃料乾燥機組立体は、燃料キャリヤ内に設けられていて、乾燥プロセス中、前記スラッジを移動させて該スラッジを加熱するよう構成された蒸気加熱式オーガを有する、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機セグメントを有する多セグメント乾燥機であり、各乾燥機セグメントは、前記凝縮器部分に結合され、各乾燥機セグメントは、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気からの熱を用いて前記スラッジからの水を気化させることによって前記スラッジを乾燥させるよう構成されている、請求項8記載のシステム。前記第1の乾燥機セグメントは、前記スラッジからスラッジ水蒸気を発生させ、前記第2の乾燥機セグメントは、前記スラッジを乾燥させるために前記第1の乾燥機セグメントからの前記スラッジ水蒸気を用いる、請求項10記載のシステム。前記第1の乾燥機セグメントは、前記スラッジから気化した水から第1の乾燥機水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機セグメントは、前記第1の乾燥機セグメントに結合されるとともに前記第1の乾燥機水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第1の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第2の乾燥機セグメントは、前記第1の水蒸気キャリヤ部分から隔離されていて前記蒸気動力供給式発電機からの前記排出水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第2の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分からの熱が前記水蒸気キャリヤ部分内を移動している前記スラッジを乾燥させる、請求項10記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を前記凝縮器部分内に受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機は、前記燃料入口に連結された第1の乾燥機セグメントを有し、該第1の乾燥機セグメントは、前記凝縮器に結合されるとともに前記排出水蒸気からの熱で前記スラッジからの前記水の第1の部分を気化させるよう構成された第1の加熱器部分を含み、前記燃料乾燥機は、前記第1の乾燥機セグメントに直列に連結されるとともに前記第1の乾燥機セグメントから受け取った濃化スラッジからの前記水の前記第2の部分を前記排出水蒸気からの熱で気化させるよう構成された第2の乾燥機セグメントを有する、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体の前記凝縮器部分は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を前記第1の水蒸気入口に通して受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機組立体は、前記燃料入口に連結されるとともに前記凝縮器部分に隣接して位置する乾燥機部分を含み、前記乾燥機部分は、前記凝縮器内の前記排出水蒸気からの熱を用いて水を前記スラッジから気化させるよう構成されている、請求項8記載のシステム。前記燃焼器部分は、流動床燃焼器組立体である、請求項8記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体、前記清水凝縮器、前記乾燥燃料燃焼器組立体、前記蒸気動力供給式発電機、及び前記水ポンプは、フレームに取り付けられた状態で、前記フレームと一緒にユニットとして運搬可能である、請求項8記載のシステム。前記蒸気動力供給式発電機は、単動液体冷却式蒸気エンジンである、請求項8記載のシステム。発電及び清水生成のためのスラッジ処理システムであって、 スラッジ乾燥機組立体を含み、前記スラッジ乾燥機組立体は、水と固形燃料材料の混合物を含むスラッジの流れを受け入れるよう構成されているスラッジ入口を備えた燃料経路を含み、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記スラッジを加熱するとともに水を前記固形燃料材料から熱的に分離して乾燥状態の燃料材料を提供するよう構成された加熱器部分を含み、前記加熱器部分は、第1の水蒸気出口を有し、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記加熱器部分に隣接して位置する凝縮器部分を含むとともに前記燃料経路から隔離された流体経路並びに水蒸気入口及び流体出口を含み、 前記第1の水蒸気出口に結合されるとともに前記スラッジから蒸発した水を清浄な液体としての水に凝縮するよう構成された清水凝縮器組立体を含み、 前記スラッジ乾燥機組立体に結合されるとともに該乾燥機組立体からの前記乾燥状態の燃料材料を受け入れるよう構成された燃焼器組立体を含み、前記燃焼器組立体は、前記乾燥状態の燃料材料を受け入れて該乾燥状態の燃料材料を燃やすよう構成された燃焼器を含むとともに水入口と第2の水蒸気出口との間に延びる流体経路内に水蒸気を生じさせるために前記燃焼器からの熱を受け入れるよう構成されたボイラを含み、 蒸気エンジン及び前記蒸気エンジンによって駆動される発電機を備えたパワープラントを含み、前記蒸気エンジンは、前記ボイラから水蒸気を受け入れるよう前記ボイラの前記第2の水蒸気出口に結合され、前記発電機は、電気を発生させるよう構成され、前記蒸気動力供給式発電機は、前記凝縮器部分の前記水蒸気入口に結合された第3の水蒸気出口を有し、 前記蒸気エンジンから排出された前記水蒸気からの熱は、前記スラッジ乾燥機内の前記スラッジ中の水を沸騰させ、 前記蒸気エンジンから排出された前記水蒸気は、液体としての水の流れに凝縮され、 前記ボイラは、前記発電機に動力供給するために前記液体としての水の流れを受け入れて該液体としての水の流れを水蒸気の流れに変換するよう構成されている、システム。前記スラッジ乾燥機組立体の前記加熱器部分は、前記スラッジを流通させるスラッジキャリヤ部分と、水蒸気キャリヤとを含み、前記水蒸気キャリヤは、前記スラッジキャリヤに隣接して位置するとともに前記スラッジに隣接して位置決めされていて前記水蒸気キャリヤ中の水蒸気からの熱を前記スラッジに送るようになっており、前記加熱器部分は、前記燃料キャリヤ内に可動的に設けられるとともに前記燃料キャリヤ中の前記スラッジを前記水蒸気キャリヤに対して移動させるよう構成された複数の推進部材を更に含む、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、各乾燥機段は、前記凝縮器部分に連結され、各乾燥機段は、前記蒸気エンジンからの排出水蒸気からの熱を用いて前記スラッジ中の水を沸騰させることによって前記スラッジを乾燥させ、それにより乾燥状態の固形燃料材料を提供するよう構成されている、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジからスラッジ水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段からの前記スラッジ水蒸気を用いて前記スラッジを乾燥させる、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機セグメントを有する多セグメント乾燥機であり、前記第1の乾燥機セグメントは、前記スラッジから気化した水から第1の乾燥機水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機セグメントは、前記第1の乾燥機セグメントに結合されるとともに前記第1の乾燥機水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第1の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第2の乾燥機セグメントは、前記第1の水蒸気キャリヤ部分から隔離されるとともに前記蒸気エンジンからの前記排出水蒸気を前記スラッジに隣接したところに運ぶよう構成された第2の水蒸気キャリヤ部分を有し、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分からの熱は、前記第1及び前記第2の水蒸気キャリヤ部分内を移動している前記スラッジを乾燥させる、請求項18記載のシステム。前記第1の乾燥機セグメントは、第1の燃料キャリヤと、前記第1の燃料キャリヤに隣接している第1の水蒸気キャリヤと、前記第1の燃料キャリヤ内に可動的に設けられるとともに前記第1の燃料キャリヤを通って前記第1の水蒸気キャリヤの先へ前記スラッジを移動させるよう構成された複数の推進部材とを有し、前記第2の乾燥機セグメントは、第2の燃料キャリヤと、前記第2の燃料キャリヤ内に設けられるとともに前記第2の燃料キャリヤに対して静止している複数の蒸気加熱式部材と、前記第2の燃料キャリヤ内に回転可能に設けられるとともに前記第2の燃料キャリヤ内の前記スラッジを前記蒸気加熱式部材の先へ移動させるよう構成された第2の水蒸気キャリヤ組立体とを有する、請求項22記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体の前記凝縮器部分は、前記蒸気エンジンからの排出水蒸気を受け入れるよう位置決めされ、前記スラッジ乾燥機組立体は、前記凝縮器部分に結合されるとともに前記スラッジからの前記水の第1の部分を前記排出水蒸気からの熱で気化させるよう構成された第1の加熱器部分を備える第1の乾燥機段と、前記第1の乾燥機段に連結されるとともに前記第1の乾燥機段から受け取った濃化湿潤スラッジからの水の第2の部分を前記排出水蒸気からの熱で気化させるよう構成された第2の乾燥機段とを含む、請求項18記載のシステム。前記凝縮器部分は、前記蒸気動力供給式発電機からの排出水蒸気を受け入れるよう構成され、前記燃料乾燥機組立体は、前記凝縮器部分に隣接して設けられるとともに前記凝縮器内の前記排出水蒸気からの熱を用いて前記スラッジから水を気化させるよう構成された乾燥機部分を含む、請求項18記載のシステム。前記燃焼器部分は、乾燥燃料燃焼のための燃焼器床を有する火室及び燃焼用空気を前記燃焼器床に提供するよう構成された空気火格子を含む流動床燃焼器組立体であり、前記ボイラは、前記水入口に連結されるとともに流通する水を加熱するよう構成された第1の熱交換器と、前記第1の熱交換器に結合された蒸気ドラムと、前記蒸気ドラムに結合されるとともに加熱状態の飽和流体を前記蒸気ドラムから受け入れるよう構成された蒸発器とを有し、前記蒸気ドラムは、前記蒸発器から水蒸気の流れを受け入れるよう構成され、前記ボイラは、前記蒸気ドラムに結合されるとともに前記蒸気ドラムから乾燥状態の水蒸気を受け入れるよう構成された第2の熱交換器を更に有し、前記第2の熱交換器は、前記第2の水蒸気出口に連結されている、請求項18記載のシステム。スラッジ収容タンクと、 前記スラッジ収容タンクに連結されるとともに前記スラッジを前記スラッジ乾燥機組立体の前記スラッジ入口に提供するよう構成されたスラッジ運搬装置とを更に含む、請求項18記載のシステム。発電及び飲料水生成のための糞便廃棄物処理システムであって、 蒸気動力供給式発電システムを含み、前記発電システムは、相互に連結されているボイラ組立体と、蒸気エンジンと、凝縮器とを含み、前記発電システムは、前記ボイラ組立体、前記蒸気エンジン組立体、及び前記凝縮器を通って一次水を運ぶ一次水回路を含み、前記蒸気エンジン組立体の作動により電気が発生し、 前記蒸気エンジン組立体から生じた電気の少なくとも一部分を受け取る糞便スラッジシステムを含み、前記糞便スラッジシステムは、スラッジ乾燥機組立体と、糞便スラッジの流れを前記スラッジ乾燥機組立体に送り出すよう構成されたスラッジ送り出しシステムを含み、前記凝縮器は、前記スラッジ乾燥機組立体に取り付けられるとともに第1の熱を前記糞便スラッジの前記流れに送って前記糞便スラッジからの第1の水蒸気として水を遊離させるとともに前記糞便スラッジ中の固形燃料材料を乾燥させるよう構成され、 前記スラッジ乾燥機組立体に連結されるとともに前記第1の水蒸気を受け入れて該第1の水蒸気を清浄な液体としての飲料水として収集部分中に収集可能に凝縮させるよう構成された水収集システムを含み、 前記糞便スラッジシステム及び前記発電システムの前記ボイラに連結された燃焼器システムを含み、前記燃焼器システムは、前記糞便スラッジシステムからの前記乾燥状態の固形分を燃やして熱を前記ボイラ組立体中の水回路に提供するよう構成された燃焼器を含み、前記ボイラ組立体は、水蒸気を前記蒸気エンジンに提供する、システム。前記スラッジ乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を有する2段乾燥機であり、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジからスラッジ水蒸気を生じさせ、前記第2の乾燥機段は、前記第1の乾燥機段からの前記スラッジ水蒸気を用いて前記スラッジを乾燥させる、請求項28記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体は、一連の第1及び第2の乾燥機段を含み、前記第1の乾燥機段は、前記スラッジ送り出しシステムからの糞便スラッジの実質的に連続した流れを受け入れるとともに部分的に乾燥した濃化糞便スラッジの実質的に連続した流れを前記第2の乾燥機段に提供し、前記第2の乾燥機段は、実質的に乾燥状態の固形燃料材料を前記燃焼器に提供し、前記第1及び前記第2の乾燥機段からの水蒸気が前記水収集システムに提供される、請求項28記載のシステム。前記スラッジ収容タンクは、糞便スラッジ収容タンクであり、前記スラッジ運搬装置は、糞便スラッジを前記スラッジ乾燥機組立体の前記スラッジ入口に提供するよう構成されている、請求項27記載のシステム。前記清水凝縮器組立体に結合されるとともに前記清水を受け入れるよう構成された水濾過システムを更に含み、前記水濾過システムは、前記清水を濾過して飲料水を提供する1つ又は2つ以上のフィルタを含む、請求項18記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体の前記スラッジ入口は、有機物を主成分とするスラッジの流れを受け入れるよう構成されている、請求項18記載のシステム。前記燃料乾燥機組立体は、前記加熱器部分内に設けられた蒸気加熱式オーガを含み、前記蒸気加熱式オーガは、前記乾燥プロセス中、前記スラッジを移動させるとともに加熱するよう構成されている、請求項18記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体は、前記加熱器部分内に設けられた回転可能な中空のオーガを含み、該オーガは、前記蒸気エンジンから排出された水蒸気を受け入れて前記オーガを加熱するよう構成され、前記オーガは、前記乾燥プロセス中、前記スラッジを移動させるとともに加熱するよう構成されている、請求項18記載のシステム。前記清水凝縮器組立体に結合されるとともに前記清水を受け入れるよう構成された水濾過システムを更に含み、前記水濾過システムは、前記清水を濾過して飲料水を提供する1つ又は2つ以上のフィルタを含む、請求項8記載のシステム。前記流体乾燥機組立体の前記流体入口は、糞便スラッジの流れを受け入れるよう構成されている、請求項8記載のシステム。前記スラッジ乾燥機組立体は、前記加熱器部分内に設けられた回転可能な中空のオーガを含み、該オーガは、前記蒸気エンジンから排出された水蒸気を受け入れて前記オーガを加熱するよう構成され、前記オーガは、前記乾燥プロセス中、前記スラッジを移動させるとともに加熱するよう構成されている、請求項8記載のシステム。

说明书全文

本技術、すなわち本発明は、多機能糞便廃棄物・ごみ処理システム、機器、及び関連方法に関する。

世界の多くの地域は、し尿及び他のごみ若しくはちゅうかい(厨芥)を取り扱うための開放式衛生システムを利用し、他の地域は、未処理下を開放下水口又は地上水中に排出する不衛生な汚水処理システム又は他のシステムを利用している。かかる貧弱な衛生条件は、これらの地域における健康上の重要問題となっている。不適当な衛生システムを用いているこれら地域の多くはまた、清浄な飲料水の維持にも悪戦苦闘しており、これにより潜在的な健康上の問題が更に増えている。これら地域は、発電に利用できる資源が制限されている場合が多く、あるいは、発電のためのコストがとてつもなく高い。したがって、廃棄物を環境から遠ざけたままにし、清浄な飲料水の確保をもたらすとともに維持し、そして安価な電気を発生させる適当な衛生システムが要望されている。

本発明は、先行技術で見受けられる欠点を解決するとともに追加の利益を提供する仕方で廃棄物を処理する一方で、発電を行うとともに飲料水を生じさせる多機能システムを提供する。この技術の少なくとも1つの観点は、高含水率有機廃棄物、例えば糞便スラッジやごみを電気に変換する一方で更に飲料水を生じさせて集めるよう構成された自蔵式処理施設を提供する。

本発明の多くの観点は、以下の図面を参照すると良好に理解できる。図に示されているコンポーネントは、必ずしも縮尺通りではない。むしろ、本発明の原理を明確に示すことに強調が置かれている。参照がしやすいようにするため、本開示内容全体を通じて、同一の参照符号が同一又は少なくとも全体として同様な又は類似したコンポーネント又は特徴を示すために使用されている場合がある。

本発明の技術による多機能廃棄物処理システムのコンポーネントの概略流れ図である。

図1の多機能廃棄物処理システムの等図である。

本発明の一観点としてのスラッジ保持・送り出しシステムの等角図である。

スラッジ保持・送り出しシステムの実施形態の送り込み組立体の等角図である。

図2のシステムから取り外されて示されているスラッジ乾燥機組立体の等角図である。

図4の送り込み組立体のコンベヤ組立体に連結されたスラッジ乾燥機組立体の端部分の拡大部分等角図である。

図5のスラッジ乾燥機組立体内での処理中におけるスラッジ流れの概略等角図である。

スラッジの流れを収容した蒸気加熱式トラフ内に回転可能に位置決めされている蒸気加熱式オーガを含むスラッジ乾燥機組立体の部分等角図である。

図8のオーガから分離された状態で示されているトラフの拡大等角図である。

図8のトラフから分離された状態で示されているオーガの拡大等角図である。

スラッジの流れを収容した蒸気加熱式トラフ内に回転可能に位置決めされている蒸気加熱式オーガ部材を含む別の実施形態としてのスラッジ乾燥機組立体の部分等角図である。

図11のトラフから分離された状態で示されている蒸気加熱式オーガの拡大等角図である。

本発明の実施形態としての高圧第1段スラッジ乾燥機組立体の等角図である。

本発明の実施形態としての高圧第1段スラッジ乾燥機組立体の等角図である。

本発明の実施形態としての2段スラッジ乾燥機組立体の概略流れ図である。

図1の廃棄物処理システムの飲料水処理システムの概略流れ図である。

図1の廃棄物処理システムの別の実施形態の飲料水処理システムの概略流れ図である。

図5のスラッジ乾燥機組立体に取り付けられた乾燥燃料ビン組立体の等角図である。

スラッジ乾燥機組立体から取り外された状態で示されている図17の乾燥燃料ビン組立体の拡大部分透視等角図である。

図1のシステム内に設けられている流動床燃焼器に取り付けられた図18の乾燥燃料ビン組立体の概略側面図である。

図19の流動床燃焼器の火室及び排出ビンの部分切除等角図である。

図20の火室から取り外された状態で示されている燃焼用空気圧縮機及びインライン型バーナ組立体の拡大等角図である。

図20の火室から取り外された状態で示されている空気分配火格子の等角図である。

図1のシステムの乾燥燃料燃焼器及びボイラの拡大部分切除等角図であり、ボイラを通る加熱状態の排出ガスの経路を示す図である。

図23の乾燥燃料燃焼器から取り外された状態で示されているエコノマイザハウジング及びマルチクロン組立体の拡大部分等角図である。

図23の乾燥燃料燃焼器組立体から取り外された状態で示されているエコノマイザハウジング及び灰オーガの拡大部分等角図である。

図23の乾燥燃料燃焼器・ボイラ組立体の拡大部分切除等角図である。

別の実施形態のボイラの配管要素の部分切除等角図である。

別の実施形態としての流動床燃焼器及びボイラの等角図であり、モジュール式ボイラコンポーネントが開放露出位置で示されている状態を示す図である。

図28の流動床燃焼器及びボイラの等角図であり、モジュール式ボイラコンポーネントが積み込み作動位置で示されている状態を示す図である。

図1のシステムから取り外された状態で示されている蒸気エンジン及び発電機を含むパワープラント組立体の等角図である。

本発明の実施形態としてのカムシャフト、カム、ロッカーアーム、及びバルブトレーンを含むエンジンヘッド組立体の部分切除拡大平面等角図である。

吸気カム、吸気及び排気弁、並びに、関連のロッカーアームを含む図31の蒸気エンジンのヘッド組立体の拡大部分断面等角図である。

図31の33‐33線に実質的に沿って見た蒸気エンジンのヘッド組立体の拡大断面図である。

付録Aは、本技術の観点に関する追加の情報及び計算結果を含む。

本開示内容は、本発明のある特定の実施形態に従って発電を行うとともに飲料水を生成するよう構成された多機能廃棄物処理システムに関する。本発明の幾つかの特定の細部が本発明のある特定の実施形態の完全な理解を提供するよう以下の説明及び図1〜図33に記載されている。しかしながら、当業者であれば理解されるように、本発明が追加の実施形態で実施でき、以下に説明する特定の特徴のうちの幾つかを用いないで本発明の他の実施形態を実施することができる。

図1は、多機能廃棄物処理システム10のコンポーネントの概略流れ図、図2は、本発明の実施形態による廃棄物処理システム10の等角図である。以下により詳細に説明するように、システム10は、湿潤状態の廃棄物スラッジ12の流れを受け取ってこれを処理し、そして乾燥状態の固形燃料材料、電気、及び飲料水を生じさせるよう構成されている。システム10の1つ又は2つ以上の実施形態を、水及び糞便物及び/又は他のごみ、例えば有機廃棄物の入っている湿潤スラッジを含む廃棄物の処理と関連して図示するとともに本明細書において説明する。しかしながら、システム10は、他の湿潤廃棄物の流れを処理するよう構成できる。一実施形態では、システムは、水を主成分とする液体及び最大約50%までの全固形分の混合物を含む湿潤スラッジを処理するよう構成され、かかる固形物を水から分離して乾燥させ、それにより可燃性固形燃料材料を得ることができる。幾つかの形態では、システム10は、最大約15%までの全固形分を含む湿潤スラッジに利用でき、他の実施形態では、システム10は、約20%〜50%の全固形分を有するスラッジに使用できるよう構成される。他の実施形態のシステム10は、スラッジ中に含まれる他の範囲の全固形分に使用されるよう構成できる。

スラッジ12は、スラッジ乾燥機組立体14を通って流れ、このスラッジ乾燥機組立体は、スラッジから水を蒸発させて水蒸気を発生させ、その結果、可燃性固形燃料材料をもたらすのに十分固形物を乾燥させる。この説明の目的上、スラッジから蒸発した水蒸気をスラッジ蒸気という。遊離したスラッジ蒸気は、十分な期間にわたって極めて高温であり、その結果、スラッジ蒸気は無菌性である(すなわち、病原体がない)。システム10は、無菌性スラッジ蒸気を水処理システム16内に収容してこれを凝縮させ、それにより清浄な飲料水をもたらす。システム10はまた、乾燥後の固形燃料材料を燃焼器、例えば流動床燃焼器18内で燃やす。幾つかの実施形態では、他の乾燥燃料、例えば石炭、木材ペレット、ごみ又は他の有機材料を必要ならば追加して追加の燃料を提供するのが良い。図示の実施形態のシステム10は、最高150kW(約200hp)までの電気を連続的に生じさせるとともに約8500kg又は8.5m3の糞便スラッジ及び1100kg以上のごみを毎日処理するよう構成されている。

燃焼器18内の燃料燃焼から得られる熱を用いてボイラ20を加熱し、ボイラ20は、水を実質的に閉じられた一次水回路21内で加圧して電気を発生させる水蒸気駆動式パワープラント22によって使用できるよう水蒸気を発生させる。一次水回路21内の水を一次水と言い、かかる一次水は、一次水回路内の配設場所に応じて、一次水又は一次液体としての水であると言える。蒸気エンジン26及び発電機25を含むパワープラント22から排出された一次水蒸気は、燃料乾燥機組立体14によって熱源として用いられ、その後、一次水蒸気は、凝縮器24を通って流れ、変換されて一次液体水に戻され、そしてポンプ輸送されてボイラ20に戻される。パワープラント22からの電気の一部分は、システム10の電気コンポーネントに電供給し、残りの電気は、送電線網に提要されるのが良く又は局所的に用いられ、例えば外部電気器具に電力供給するよう提供されるのが良い。

図示の実施形態の処理システム10は、湿潤スラッジを処理して発電を行うとともに飲料水を生成させる上で実質的に外部電気、水又は外部下水施設を実質的に必要としない自蔵式システムである。一実施形態では、図示のシステム10は、約15m×3mのフットプリントを有する体積を占めるよう構成されるのが良く、このフットプリントは、典型的な輸送容器に対応しており、したがって、システム10は、輸送可能であると言える。したがって、システム10は、広範な地理的位置、例えば不適当な下水システムを備えている場合があり、そして追加の電気源及び清浄で新鮮な飲料水から恩恵を受けることができる広範な地理的位置、例えば未開発都市部に使用するのに好適である。図示の実施形態のシステム10のコンポーネントについて以下に詳細に説明する。

スラッジ保持・送り出しシステム 図3に示されている図示の実施形態のシステム10は、スラッジ貯蔵・送り出しシステム30を含む。スラッジ貯蔵・送り出しシステム30は、実質的に生であって湿潤状態のスラッジを受け入れる貯蔵又は保持タンク32を含む。保持タンク32は、数日間にわたってシステム10の連続作動を可能にするよう選択された量の湿潤スラッジを保持するよう寸法決めされているのが良く、その後、保持タンク32を補充する必要がある。例えば、図示の実施形態では、保持タンク32は、約30m3の湿潤スラッジを収容するよう設計されており、それにより、約3日間の作動が可能であり、システム10は、毎日約9〜10m3のスラッジを処理することができる。保持タンク32の頂部は、スラッジ送り出しビークルがスラッジ12をタンク内に容易に移すことができるよう地面の近くに設置されるのが良い。保持タンク32の底部は、スラッジ送り込み組立体34に連結された出口に向かって傾斜しているのが良い。一実施形態では、送り込み組立体34は、保持タンク32からの湿潤スラッジを乾燥機組立体14の入口40に運搬する完全に又は部分的に包囲されたコンベヤ38、例えばオーガ又はベルトコンベヤを含むのが良い。

図4は、実施形態としてのスラッジ送り込み組立体34の等角図であり、この場合、保持タンク32は、コンベヤ38上に湿潤スラッジを堆積させる出口36を備えたドラグチェーン型スプレッダボックスを含む。コンベヤ38は、地面に対して選択された角度をなして上方に延びて入口40に隣接したところでスラッジ乾燥機組立体14に結合している。図示の実施形態では、コンベヤ38は、地面に対して約30°の角度をなして上方に傾斜しており、ただし、他の角度を他の実施形態において用いることができる。

スラッジ乾燥機組立体 図5は、図2の組立体から取り外された状態からスラッジ乾燥機組立体14の等角図である。スラッジ貯蔵・送り出しシステム30(図3)から運ばれた湿潤スラッジをスラッジ乾燥機組立体14のスラッジ入口40中に送り込む。図6で理解されるように、スラッジ送り込み組立体34のコンベヤ38の端部に連結されたスラッジ移送オーガ52が湿潤スラッジを乾燥機組立体の入口40に送り込む。スラッジ乾燥機組立体14中へのスラッジの流れは、実質的に連続している。図6は、入口40を含むスラッジ乾燥機組立体14の端部分の拡大部分等角図である。湿潤スラッジの受け入れに加えて、スラッジ乾燥機組立体14はまた、パワープラント22(図1)の蒸気エンジン26から排出された一次水蒸気を受け入れる。蒸気エンジン26を約207kPa(約30psia)で出た排出一次水蒸気は、1つ又は2つ以上の管状シェル42中に流れ、これら管状シェルの各々は、管状スラッジキャリヤ44を有する。排出一次水蒸気からの熱は、スラッジキャリヤ44内のスラッジを沸騰させ、それによりスラッジから水を蒸発させ(スラッジ蒸気を発生させ)、それにより、スラッジが乾燥して固形燃料材料が提供される。

図示の実施形態のスラッジ乾燥機組立体14は、各々がシェル42を形成する2本の包囲された状態の大径管を含み、シェル42は、中空のスラッジキャリヤ44を形成する小径の管を収容している。各スラッジキャリヤ44は、回転可能な中空オーガ46を収容し、スラッジキャリヤ44は、入口40を通ってスラッジを受け入れて、スラッジは、中空オーガ46を少なくとも部分的に包囲するようになっている。図示の実施形態では、各シェル42は、蒸気エンジン26(図1)からの排出一次水蒸気を受け入れる水蒸気入口48を有し、その結果、高温一次水蒸気は、シェルの内部領域中にかつスラッジキャリヤ44の周りに流れ、それによりスラッジキャリヤ44内のスラッジを加熱する。したがって、一次水蒸気は、スラッジから物理的に隔離される一方で依然として熱をスラッジに伝達することができ、この熱は、スラッジを沸騰させると同時に一次水蒸気を冷却する。加うるに、スラッジ乾燥機組立体14に入った一次水蒸気の一部分は、中空オーガ46内の領域中に流れてこれまたオーガ46を通るスラッジを加熱する。図示の実施形態では、各中空オーガ46は、駆動モータ47に連結され、駆動モータ47は、スラッジキャリヤ44内のオーガ46を回転させるとともに湿潤スラッジをスラッジが乾燥しながらスラッジキャリヤ44中を軸方向に連続的に動かす。一実施形態では、各駆動モータ47は、独立可変周波数駆動装置によって制御される専用の5馬力インバーターデューティ3相電気モータである。他の実施形態では他の駆動モータを用いることができる。

2つのスラッジキャリヤ44は、これらの端部が移送ハイジング50によって互いに連結され、移送ハウジング50は、各々これらを通るスラッジ通路を有し、かかるスラッジ通路により、スラッジは、一方のスラッジキャリヤ44を通って軸方向に流れ、移送ハウジング50内のスラッジ通路を通って流れ、そして他方のスラッジキャリヤ44を通って他方の方向に軸方向に流れることができる。

図7は、入口40からのスラッジ乾燥機組立体中のスラッジ流れの概略等角図である。スラッジがスラッジキャリヤ44を通って循環して動いているとき、スラッジ中の水が沸騰して除かれる。スラッジからの固形燃料材料が十分に乾燥すると、この固形燃料材料は、スラッジキャリヤ44の側部及び対応のシェル42に形成されている1つ又は2つ以上の乾燥燃料出口54を通ってスラッジ乾燥機組立体14を出る。乾燥燃料出口54は、一次水蒸気からのスラッジ材料の隔離状態を維持するようスラッジキャリヤ44とシェル42との間で封止されている。図示の実施形態では、乾燥燃料出口54は、長方形の開口部であり、ただし、乾燥燃料出口は、他の形状(すなわち、正方形、丸形、楕円形など)及び寸法を有することができる。

作用を説明すると、スラッジ乾燥機組立体14内のスラッジレベルは、追加の湿潤スラッジが移送オーガ52(図6)によってスラッジキャリヤ44中に送り込まれると、増大する。スラッジキャリヤ44を通って動いているスラッジ内の固形分は、代表的には、これらが乾燥を燃料出口54に至る時点までに十分に乾燥し、十分に乾燥した状態の固形燃料材料は、乾燥燃料出口54からこぼれ出て以下に説明する乾燥燃料ホッパ56(図2)中に入る。スラッジが回転中の中空オーガ46を経てスラッジキャリヤ44を通って動いているスラッジが砕けやすいままの状態であるようにするために、適量の乾燥スラッジは、再循環して入口40に隣接したところで乾燥システムの始まりのところに戻る。スラッジのうちの何割かは、多数回にわたってスラッジ組立体を通って再循環するのが良く、その後、乾燥燃料ホッパ56(図2)中に入る。

また、乾燥中のスラッジのこの再循環はスラッジが「ねばねばした」段階と称される状態に達するのを阻止し、この場合、「ねばねば」段階では、スラッジ含水量は、乾燥物の1キログラム当たり約0.3523kgH2O又は25%〜75%乾燥固形分である。スラッジが流体のような特性を示す「湿潤」又は「ペースト」ゾーンの場合とは異なり、「ねばねば段階」では、スラッジとスラッジキャリヤ44の加熱された壁との接触度は、劇的に減少し、これは、蒸発率にマイナスの影響を及ぼす。スラッジが「ねばねば」段階を超えて「粒状」段階まで乾燥すると、乾燥中のスラッジは、スラッジキャリヤ44の加熱状態の壁との均一な接触状態をますます維持し、それにより、蒸発率がその元の値に戻ることができる。熱伝達効率の減少に加えて、「ねばねば」ゾーン中の材料は、かなり高い剪断強度を示し、その結果、スラッジ材料は、回転オーガ46によって運ばれるのではなく、回転オーガ46にくっつく恐れが高くなる。幾分かの乾燥スラッジの材料の再循環は、スラッジ乾燥機組立体の内容物が「粒状」ゾーン内に又はこの近くに常時留まるようにするのを助け、それにより「ねばねば」ゾーンの形成が回避される。

図5に示されている例示の実施形態では、スラッジ乾燥機組立体14の同心管状設計は、耐久性が極めて高い。しかしながら、乾燥燃料出口54は、加圧管状シェル42の側壁を貫き、それにより管状構造が弱体化する場合がある。したがって、1つ又は2つ以上の補剛リブ64が乾燥燃料出口54の周りでシェル42に取り付けられ、それにより構造的健全性を維持するのを助けるとともに管状構造体が乾燥機組立体内の一次水蒸気の熱及び圧力を受けて可塑変形するのを妨げる。

スラッジキャリヤ44からの乾燥後の固形燃料材料の除去に加えて、スラッジから遊離したスラッジ蒸気は、各スラッジキャリヤ44の内部領域と連通状態にある蒸気出口ポート66を通ってスラッジ乾燥機組立体14から除去される。スラッジ蒸気は、蒸気出口ポート66から導管を通って水処理システム16(図1)まで流れ、これについては、以下に詳細に説明する。図示の実施形態では、少なくとも1つの蒸気出口ポート66がスラッジ乾燥機組立体の各端部のところに設けられ、ただし、出口ポートを他の位置に配置しても良い。

一次水蒸気からの熱がスラッジに伝達されているとき、一次水蒸気が冷却し、その結果、スラッジ乾燥機組立体14が凝縮器として働き、この場合、一次水蒸気は、シェル42内で凝縮して一次液体水になる。凝縮液は、スラッジから隔離されたままであり、これを凝縮液サイホン管組立体によってシェル42から除去され、凝縮液サイホン管組立体は、一次液体水を抽出してこれを1本又は2本以上の一次水ライン62中に差し向け、これら一次水ライン62は、一次液体水を一次水回路21(図1)に沿ってスラッジ乾燥機組立体14から運び去る。図2に示されている例示の実施形態では、スラッジ乾燥機組立体14は、システム10内に設けられており、シェル42及びスラッジキャリヤ44は、水平に対して傾けられ、例えば、約1°の傾斜角をなしており、それによりサイホン管組立体による一次水の流出が容易になる。流出された一次液体水は、ボイラ20及び蒸気エンジン26によって使用できるよう一次水回路21に沿って循環して戻され、その後、再び水蒸気としてスラッジ乾燥機組立体14に戻る。

図8は、スラッジを混合して乾燥させるために排気された一次水蒸気によって最大約100psig及び328°F(164.4℃)まで加熱された複数の回転及び静止圧力容器を含む別の実施形態としてのスラッジ乾燥機組立体70の部分等角図である。図示の乾燥機組立体70は、回転可能なオーガ74を収容した閉鎖密閉トラフ72を有し、回転可能なオーガ74は、スラッジをトラフ72に沿って軸方向にトラフ72の一端部のところに設けられた出口に向かって移動させる。トラフ72は、一端部のところに設けられている入口を通って湿潤スラッジの流れを受け入れ、その結果、オーガ74の少なくとも一部分がスラッジ内に位置するようにする。トラフ72は、トラフ72内のコンポーネントを示すために分かりやすくする目的で蓋又は端部を図示しない状態で図8に示されている。蓋及び端部は、乾燥プロセス中、スラッジ及び遊離スラッジ蒸気を完全に収容するようトラフ本体76に封着されている。一実施形態では、油圧作動式蓋により、スラッジ乾燥機組立体70の内部コンポーネントの全てに対する完全かつ容易な接近が可能であるとともにトラフ72内への蒸気、煙、及びガスの密封が可能である。したがって、トラフ72内のヘッドスペースからのスラッジ蒸気及び揮発物は、浄化(すなわち、水蒸気)及び/又は再燃焼(すなわち、ガス及び/又は揮発物)のために捕捉されて再処理される。

図9は、オーガ74が取り外された状態で示されている蒸気加熱式トラフ72の拡大等角図である。トラフ72は、細長いマニホルドパイプ80によって相互に連結された複数の静止状態の互いに間隔を置いて配置された湾曲している水蒸気管78を収容しており、マニホルドパイプ80は、蒸気タービン26(図1)から高温排出一次水蒸気を受け入れてこの一次水蒸気を湾曲水蒸気管78に均等に分配する。したがって、スラッジが入口の近くでトラフ72に入ってオーガ74を経てトラフ72に沿って移動しているときに、スラッジは、湾曲水蒸気管78の少なくとも一部分にわたって移動し、それにより、スラッジを沸騰させるとともに乾燥させる。スラッジがトラフ本体76の端部のところの出口に達するときまでに、スラッジは、十分に乾燥している。加うるに、一次水蒸気は、湾曲水蒸気管78内で凝縮し、凝縮液が一次水回路21に連結されている戻りマニホルドパイプ82内に集められる。

図10は、トラフ72から分離された状態で示されている蒸気加熱式加圧オーガ74の拡大等角図である。オーガ74は、排出一次水蒸気を受け入れる中空の中央シャフト84を有している。オーガ74は、複数の湾曲した水蒸気管86を更に有し、水蒸気管86は、中央シャフト84の内部と連通した状態で中央シャフト84から螺旋状に遠ざかるように半径方向に延びる。したがって、湾曲水蒸気管86は、中央シャフト84から一次水蒸気を受け入れる。

オーガ74は、湾曲水蒸気管86がトラフ72内の水蒸気管78相互間の空間を通過するようトラフ72内で回転するように構成されている。オーガの湾曲水蒸気管86を中央シャフト84に対して僅かに傾斜させるのが良く、それにより、これら湾曲水蒸気管86がスラッジに係合してこのスラッジを湾曲水蒸気管78上でトラフ中を軸方向に押し、それによりスラッジを加熱して沸騰させる。中央シャフト84及び湾曲水蒸気管86内の高温一次水蒸気もまた、スラッジを加熱し、その結果、一次水蒸気がオーガ74内で凝縮する。オーガの中央シャフト84の一端部は、凝縮液を一次液体水としてオーガから外方に、そして一次水回路21(図8)に沿って差し向ける凝縮液出口を有する。図示の実施形態では、回転オーガ74は、混合作用をもたらし、この混合作用は、スラッジをトラフ72の一端から他端に移動させるセルフレベリング効果をもたらす。オーガ74はまた、乾燥燃料出口から出る乾燥固形燃料材料を計量する。少なくとも1つの実施形態では、1つ又は2つ以上の乾燥燃料オーガを乾燥燃料出口に隣接したところでトラフ72に連結し、それにより乾燥固形燃料材料を乾燥燃料ホッパ56まで運ぶのが良い。

図11及び図12は、トラフ本体76、湾曲水蒸気管78、及び軸方向に延びるマニホルドパイプ80を備えたトラフ72を有していて、図8と関連して上述したスラッジ乾燥機組立体70と実質的にほぼ同じスラッジ乾燥機組立体70の別の実施形態の等角図である。したがって、湾曲水蒸気管78及びマニホルドパイプ80を備えたトラフ72は、一次水蒸気によって加熱される静止圧力容器を構成している。この変形実施形態では、オーガ90がトラフ72内に回転可能に配置された状態で駆動モータ92によって駆動される。

オーガ90は、実質的に中空の中央シャフト94を有し、中央シャフト94は、これから半径方向に突き出た複数の中空の真っ直ぐなフィンガ管96に連結されている。フィンガ管96の各々は、オーガ90が回転し、そして蒸気加熱式フィンガ管96がスラッジ中を動いて乾燥中のスラッジを乾燥燃料出口に向かって軸方向にゆっくりと移動させているときに追加の強度及び剛性をそれぞれのフィンガ管96にもたらすよう中央シャフト94に固定された支持ウェブ98を有している。一実施形態では、支持ウェブ98もまた、中央シャフトの長手方向軸線に対して傾けられるのが良く、支持ウェブ98は、混合を容易にするとともに/あるいは乾燥中のスラッジをトラフ72の長さに沿って小刻みに移動させるようスラッジの一部分に係合することができる。

例示目的で、オーガ90の中央シャフト94は、24インチ(60.96cm)直径の剛性管であり、この管は、この管の周りの長さに沿って分布して設けられた約140本の突出した5インチ(12.7cm)フィンガ管96に作動的に連結されている。フィンガ管96は、作動中、一次水蒸気の凝縮時に適正な凝縮液除去を保証するよう水蒸気充填式中央シャフト94の内部に延びている。フィンガ管96の各々及び関連の支持ウェブ98は、駆動モータの最大トルクがフィンガ管96のうちの単一の1本の端部に十分にかけられた場合、駆動モータの最大トルクの力に対応するよう構成され、他方、実際の材料応力をオーガの設計圧力及び温度、例えば最高約100psig及び328°F(164.4℃)について材料の許容応力以下に維持する。一実施形態では、フィンガ管96は、2本のフィンガ管96が当初、スラッジ材料に正確に言って同時には係合しない形態をなして中央シャフト94の長さに沿って下方へ全体として螺旋に配置されたパターンで差し向けられ、それにより、衝撃荷重がオーガの丸1回転全体を通じて均等に分散している。加うるに、隣り合う平板状のフィンガ管グループが乾燥プロセス中、トラフ72を通るスラッジの流れを容易にするために約45°だけ回転的にオフセットしている。

上述したように、トラフ72内で生じたスラッジ蒸気を蒸気出口から抜き出す。一実施形態では、蒸気出口は、トラフの端パネルに隣接して位置決めされており、スラッジは、乾燥プロセス中、この蒸気出口に向かって移動する。トラフ72から取り出されたスラッジ蒸気は、水処理システム16中に流れ込み、ここで、スラッジ蒸気は、以下に詳細に説明するように、清浄にされて集められる。

一実施形態では、システム10は、非常に湿潤した状態のスラッジ(例えば、固形分が約15%以下の固形物から成るスラッジ)を処理するために用いられる。システム10は、2段スラッジ乾燥機システムを利用して湿潤スラッジを乾燥させ、2段スラッジ乾燥機システムは、高圧第1段乾燥機組立体200及び低圧第2段乾燥機組立体220を含む。図13A及び図13Bは、本発明の実施形態としての高圧第1段乾燥機組立体200の等角図である。第1段乾燥機組立体200は、細長い大径の外側パイプ202を含み、この外側パイプは、1本又は2本以上のタイロッド205によって互いに構造的に相互連結された複数の互いに間隔を置いた状態で軸方向に整列した円板状スクレーパ又はスクレーパディスク204を収容している。この説明を分かりやすくする目的、外側パイプ202は、内部コンポーネントを見えにくくするのを避けるために全体として透明なものとして図13A及び図13Bに示されている。

各円板状スクレーパ204は、他の円板状スクレーパ204に設けられた孔206と軸方向に整列した複数の孔206を有している。複数の水蒸気管208が実質的に、外側パイプ202の長さに沿ってかつ円板状スクレーパ204の整列状態の孔206を通って延びている。円板状スクレーパ204は、外側パイプの内面に係合した支承体209を更に有している。外側パイプ202の端部は、水蒸気管208の内部と連通してマニホルド部分210に連結されている。マニホルド部分210のうちの1つ(すなわち、内側マニホルド210a)は、一次水回路に連結されるとともに蒸気エンジン26(図1)から排出された高温一次水蒸気を受け入れるよう構成されている水蒸気入口ポート202を有している。一次水蒸気は、入口マニホルド210aから外側パイプ202内の水蒸気管208中に流れる。

外側パイプ202は、スラッジ入口ポート211を有し、このスラッジ入口ポートは、極めて湿潤状態にあるスラッジの流れをパイプの内部領域中に差し向けて湿潤スラッジが高温水蒸気管208に直接係合するようにする。構造的に相互に連結されている円板状スクレーパ204は、往復動駆動シャフト212に連結され、この駆動シャフト212は、入口マニホルド210aを密封的に貫通してアクチュエータ213、例えば油圧シリンダに結合している。アクチュエータ213は、駆動シャフト212を押したり引いたりし、それにより、円板状スクレーパ204をユニットとして外側管202内でかつ湿潤スラッジ中を前後軸方向に移動させる。水蒸気管202内の高温一次水蒸気は、スラッジ中の水を沸騰させてスラッジ水蒸気を発生させ、それによりスラッジの含水量を減少させる。

細長いオーガ組立体214がスラッジと係合可能に入口マニホルド210aを密封的に貫通して外側パイプの内部領域中に延びている。スラッジが水の蒸発に起因して濃化しているとき、オーガ組立体214は、濃化されたスラッジを外側パイプ202に通して乾燥機組立体204の入口ポート211と反対側に位置する外側パイプ202の端部のところに設けられているスラッジ出口ポート215まで移動させるのを助ける。次に、抽出された濃化スラッジをスロットル220に通して圧力を減少させ、そしてこのスラッジを第2段乾燥機組立体220(図14)中に差し向けるが、これについては、以下に詳細に説明する。

水蒸気管208中の一次水蒸気が湿潤スラッジを加熱して沸騰させているとき、一次水蒸気が凝縮し、その結果生じる一次液体水が水蒸気管208から流出して出口マニホルド210b内の収集領域中に流れる。一次液体水は、収集領域から流れ出て一次水出口ポートを通り、そして一次水回路212内の液体水を冷却する放熱器又は放熱器190(以下において説明する)に結合された導管中に流れ込む。スラッジから遊離されたスラッジ蒸気を乾燥プロセス中加熱して高温状態に維持し、その結果、スラッジ蒸気が外側パイプ202内に位置している間に滅菌される。図14で理解されるように、スラッジ蒸気は、回収ポート216を通って外側パイプ202から抽出され、そしてスラッジ蒸気を水処理システム16まで運ぶスラッジ蒸気出口導管218内に入れられる。次に、スラッジ蒸気をサイクロン、1つ又は2つ以上の前置フィルタ(25ミクロン以下のフィルタ)、及び1つ又は2つ以上の精密濾過用フィルタ(1ミクロン以下)により濾過する。次に、濾過済み・滅菌済みのスラッジ蒸気を第2段乾燥機組立体220中に差し向ける。

図示の実施形態では、第2段乾燥機組立体220は、トラフ72内の湾曲水蒸気パイプ78中に流れ、そして回転オーガ74又は90中に流れる高温水蒸気が、蒸気エンジンからの高温一次水蒸気ではなく、第1段乾燥機組立体200(図13)からの濾過・滅菌済みスラッジ蒸気であることを除き、図8〜図10又は図11及び図12のスラッジ乾燥機組立体と実質的に同一である。この実施形態では、第1段乾燥機組立体200からの濾過滅菌済みスラッジ蒸気からの熱は、第2段乾燥機組立体220中の糞便スラッジを乾燥させるために用いられる。したがって、この2段スラッジ乾燥機システムにより、一次水が実質的に同一の量である場合、処理されるべきスラッジの量を2倍にすることができる。

加熱加圧されたスラッジ蒸気が湾曲パイプ78及び/又はオーガ74/90を通って流れた後、スラッジ蒸気が凝縮する。戻りマニホルドパイプ82及びオーガの中空中央シャフト84から抽出した結果としての凝縮液は、水処理システム16に流れる。加うるに、第2段乾燥機組立体220内における乾燥プロセスにより、水が沸騰して乾燥糞便スラッジから除去され、スラッジ蒸気は、乾燥機組立体70のトラフ72から出て水処理システム16(図15)に流れる。

水処理システム 図15は、水処理システム16の概略流れ図である。スラッジ蒸気は、水蒸気濾過システム100中に流れ、水蒸気濾過システム100は、水蒸気をスラッジ蒸気中に存在する場合のある他の粒子から分離するサイクロンを含む。残りのガス及び粒子(例えば、揮発物又はVOCなど)を燃焼器18に運び戻して再燃焼させ、その結果、VOCを大気中に放出することなく壊し、それによりスラッジ処理中における大気中への悪臭の放出を著しく減少させ又はなくす。次に、分離されたスラッジ水蒸気を1つ又は2つ以上の前置フィルタ、例えば大孔フィルタ(すなわち、25ミクロンフィルタ)に通し、次に精密濾過用水蒸気フィルタ(すなわち、1ミクロンフィルタ)に通す。次に、濾過後のスラッジ水蒸気は、凝縮器104に流れ、凝縮器104は、スラッジ水蒸気を凝縮させて結果的に生じた無菌液体水を収集する。濾過後のスラッジ水蒸気及び結果として生じる凝縮水は、幾分かの不純物を含んでいる場合があるが、濾過済み水蒸気及び凝縮液体水には病原体が存在しない。と言うのは、スラッジ蒸気は、スラッジ蒸気中に病原体が存在したとしてもこれを殺すのに十分長く極めて高い温度にさらされたからである。

次に、無菌水をばっ気法、次に漂白法、そして次に選択された浄化フィルタ、例えば1つ又は2つ以上のチャコールフィルタを用いる濾過法によって浄化する。浄化後の清浄な飲料水を次に清水貯蔵タンク108内に捕捉し、清水をここから計量分配し又は小出しすることができる。

図16は、2段乾燥機組立体を用いる実施形態と関連した水処理システム16の概略流れ図である。この実施形態では、第1段乾燥機組立体200からの高圧スラッジ蒸気は、水処理システム16を通って流れ、そして上述したように濾過され、次に、第2段乾燥機組立体220内で用いられる。第2段乾燥機組立体220内のスラッジ蒸気からの凝縮液を集めて水処理システム16に通し、ここで、凝縮液を上述したようにばっ気法、漂白法、及び濾過法により浄化する。水処理システム16に入った第2段乾燥機組立体220からのスラッジ蒸気もまた濾過し(すなわち、サイクロン、前置フィルタ、及び精密濾過用フィルタにより)、凝縮させ、そして結果的に生じた凝縮液を浄化して貯蔵タンク108内に集める。

乾燥固形燃料取り扱いシステム 次に、乾燥後の固形燃料材料が上述したようにスラッジ乾燥機組立体14/70/200/220から出ているときの乾燥固形燃料材料に戻ってこれを参照すると、乾燥固形燃料材料は、乾燥燃料ホッパ56に入る。図17は、補剛リブ64に隣接したところでスラッジ乾燥機組立体14に取り付けられている乾燥燃料ホッパ56の等角図である。図18は、スラッジ乾燥機組立体14から取り出された状態で示されている乾燥燃料ホッパ56の拡大部分透視等角図である。図示の実施形態の乾燥燃料ホッパ56は、開放頂側部を通って乾燥固形燃料材料を受け入れるビンを有する。加熱コイル110がビンの側部に取り付けられており、この加熱コイルは、ビンを加熱してどのような源であってもこれからの液体としての水の凝縮の影響が乾燥固形燃料材料に及ばないようにする。加熱コイル110からの熱はまた、固形燃料材料を更に駆動することができる。一実施形態では、燃料ビンの加熱コイル110は、スラッジ乾燥機組立体14(図17)によって生じたスラッジ蒸気の一部分を受け入れる水蒸気コイルであるのが良く、その結果、ビンの内容物が約120℃(約240°F)を超える温度まで予熱されるようになる。

水又は水分が幾分ホッパ56内に入り込んで乾燥固形燃料材料を浸軟させる場合、又は乾燥燃料固形材料が非常に湿っているので効率的に燃やすことができない場合、ホッパ56を空にする必要がある。したがって、ホッパ56は、湿潤燃料を湿潤スラッジ保持タンク32(図1)に戻す湿潤燃料送り出しオーガ115を有する。

図18及び図19で理解されるように、図示の実施形態のホッパ56は、ホッパビンの底部に結合された乾燥燃料コンベヤ112を有する。コンベヤ112は、燃料送り込みオーガ組立体114に連結され、この燃料送り込みオーガ組立体は、乾燥固形燃料材料を燃焼器18(図19)の火室又は流動床116まで運び、ここで、乾燥固形燃料材料が砂粒子が浮遊している状態の中で燃やされる。図示の実施形態では、送り込みオーガ114は、乾燥固形燃料材料を流動床116よりも約12cm(4.5インチ)上方のところでしかも燃焼ファンから受け取った燃焼用空気の流れとほぼ同じ高さのところで流動床燃焼器18中に送り込み、これについては以下に詳細に説明する。図示の実施形態は、乾燥燃料送り込みオーガ組立体114を利用しているが、固形燃料材料を燃焼器中に提供するためには他の燃料送り出しシステムを用いる必要があり、かかる燃料送り出しシステムとしては、重力供給式システム、又は他のペイン(pain)システムが挙げられる。

一実施形態では、廃棄物処理システム10(図1)は、必要ならば乾燥固形燃料材料と一緒に流動床燃焼器18内で燃やすことができる補助燃料、例えば石炭、木材ペレット、有機ごみ又は他の適当な乾燥燃料を収容した補助乾燥燃料ホッパ118(図1)を含むのが良い。補助乾燥燃料ホッパ118は、燃焼器18に連結されていて補助燃料を燃焼のために流動床116に送る送り込みオーガ120(図19)を更に有する。送り込みオーガ120は、砂、石灰石又は他の選択された床材料を燃焼器18の流動床116に追加するために使用することも可能である。

燃焼器組立体 図19に示されているように、流動床燃焼器18は、乾燥固形燃料材料を燃やすとともにボイラ20を加熱するようボイラ20の下側部分に連結されている。図示の実施形態の燃焼器18は、流動床116を収容した火室122及び関連の熱伝達機器を有する。図20は、放出オーガ128によって灰又はアッシュ放出ビン126に連結されている火室122の部分切除等角図である。図22は、火室122から取り外された状態で示された空気分配火格子130の拡大等角図である。図示の空気分配火格子130は、流動床116を均一かつ安定した仕方で流動化するよう構成され、この空気分配火格子は、燃焼器組立体18内における燃焼プロセスのための一次燃焼用空気を供給する。図示の流動床116は、砂から成るが、石灰石若しくは他の適当な材料又はこれらの混合物を用いることができる。空気分配火格子130は、反り、制動、又は詰まりなく長期間にわたって動作するよう構成されている。空気分配火格子130はまた、これを容易にかつ迅速に交換し又は補修して燃焼器18及び関連システム10の停止時間を最小限に抑えることができるような仕方で火室122内に組み込まれている。

空気分配火格子130は、空気入口142を備えた断熱空気分配パイプ140及び空気入口142の下流側で空気分配パイプ140に連結された複数のスパージャ型空気マニホルド管144を有する。マニホルド管144は、互いに平行でありかつ互いにかなり近接した状態で間隔を置いて配置されており、それにより灰及び小さな砂粒子が放出オーガ120による放出ビン126(図20)への除去を可能にするようマニホルド管144相互間に容易に落下することができる。しかしながら、互いに間隔を置いて設けられたマニホルド管144は、クリンカ(焼塊)及び大きな未燃焼材料が放出オーガ入口中に落下するのを阻止する。各マニホルド管144は、火格子フォーマットの状態で分布して配置された複数のバブルキャップ空気ノズル146に連結されている。バブルキャップ空気ノズル146は、火室内での均一な流動化を可能にするよう流動床116の上方でフリーボード部分中への滑らかでありかつ均等な空気分布をもたらす。

図21に示されている例示の実施形態では、空気分配火格子130は、インライン型バーナ組立体138に連結されており、インライン型バーナ組立体138を作動させると、例えば流動床116(図20)の初期始動及びウォームアップ中、到来する燃焼用/誘導用空気を必要に応じて予熱することができる。インライン型バーナ組立体138は、燃焼ファン148からの空気の流れを受け入れるシュラウド付き加熱器150を含む。加熱器150は、燃焼用空気を空気分配火格子130(図20)経由で流動床116に提供するよう空気分配パイプ140(図22)の空気入口142に連結されている。図示の実施形態の燃焼ファン148は、約50インチ(127cm)H2Oまで圧縮された最大750ft3(21.24m3)/分の適当な流量で空気をもたらす。加熱器150は、必要なときに燃焼用空気を予熱するために天然ガス、プロパン、ブタン、又は他の適当な燃料で作動することができる。燃焼器18が動作温度の近くまでいったんウォームアップすると、インライン型バーナ組立体138はもはや不要であり、燃焼ファン148は、固形燃料材料と一緒に燃焼のために加熱状態の空気を流動床116にもたらす。

ボイラ 燃焼器組立体18は、ボイラ20内に配置され、乾燥固形燃料材料を燃やしたときに生じる熱は、加熱状態の排出ガスの連続した流れをもたらし、この加熱排出空気の流れは、排出ガス経路158(図23)に沿ってボイラ20を通って流れ、そして一次水経路160(図24)に沿ってボイラ20を通って全体として逆方向に流れている一次液体水の連続流れを沸騰させて高圧水蒸気を生じさせ、この高圧水蒸気は、蒸気エンジン26(図1)に動力供給する。ボイラ20及びそのコンポーネントを排出ガス経路158(図23)と関連して、次に一次水経路160と関連して説明する。

図23は、乾燥燃料燃焼器18及びボイラ20の拡大部分切除等角図であり、ボイラを通る加熱状態の排出ガス経路158を示している。ボイラ20の下側部分は、流動床116内に少なくとも部分的に埋め込まれるとともにこの流動床のすぐ上に位置決めされた蒸発器162を有する。したがって、流動床116内で固形燃料材料を燃やしたことに起因して生じる高温の熱は、蒸発器162の周りを流れてこれを効率的に加熱する。排出ガス経路158は、蒸発器162から上方に、蒸発器162に連結された一次加熱器164上でこれに沿って、次に一次加熱器164に連結された二次加熱器166上でこれに沿って流れる。排出ガス経路158は、二次加熱器166から一次エコノマイザ168上でこれに沿って、次に二次エコノマイザ170上でこれに沿って流れる。排出ガス排出経路158に沿って流れる加熱排出ガスは、これが蒸発器162、一次加熱器164、二次加熱器166、一次エコノマイザ168、及び二次エコノマイザ170の各々に順次熱を伝達しているときに冷える。二次エコノマイザ170は、排気出口174に連結された状態でエコノマイザハウジング172内に収容されている。排気ガスが二次エコノマイザ170に達して二次エコノマイザ170上でこれに沿って流れるときまでに、排出ガスは、低位熱しか二次エコノマイザ170に伝達せず、その後、排気出口174を出る。

図24は、排気出口174に連結されたエコノマイザハウジング172及びマルチクロン組立体176の拡大部分等角図である。排出ガスは、マルチクロン組立体176に入って1つ又は2つ以上の従来型サイクロンを通って流れ、それにより排出流から残存する灰又は粒子を除去し、それによりマルチクロン組立体176を出る清浄な排出ガスをもたらす。排出ガスを化学的に処理された水柱で泡立たせることができ、それにより追加の汚染物を除去し、その後大気に放出することができる。実質的に粒子のない排出ガスがマルチクロン組立体176を出て大気に開かれた排気筒178を通って流れる。図示の実施形態では、誘引ファン180がマルチクロン組立体176と排気筒178との間に配置され、この誘引ファンは、排気ガス経路158全体に沿うそして排気筒178から出る排気ガスの流れを容易にするよう構成されている。図示の実施形態では、ファン180は、約8インチ(20.32cm)のH2O真空を約775scfmの流量で引き込むことができ、ただし、他の実施形態では排出ガス経路158に沿う排気ガスの流れ及び流量を制御するために他のファン又は排気引き込みシステムを用いることができる。

図25は、エコノマイザハウジング172の拡大部分等角図であり、このエコノマイザハウジングは、このハウジングの底部に設けられた灰収集領域182及び灰収集領域182に連結された灰オーガ184を有している。排出ガスがエコノマイザハウジング172に入るときまでに、排出ガスは、実質的に冷え、排出ガスとともに流れている場合のある重い灰粒子は、灰収集領域182中に落下してこの中に集まる。灰オーガ184は、集められた灰をエコノマイザハウジング172から運び去ってこれを収集ビン又は他の収集システム(図示せず)中に運び込むよう構成されている。

ボイラの前に位置する一次水回路 次に一次水経路160を参照すると、一次水の流れは、液相の状態でボイラ20に入る。スラッジ乾燥機組立体14と関連して上述したように、蒸気エンジン26からの一次水流れは、スラッジ乾燥機組立体内で凝縮して液相になる。図1に示された例示の実施形態では、スラッジ乾燥機組立体14からの一次液体水の流れは、放熱器又はラジエータ190を通過して一次水回路21に沿う流れの続行に先立って、一次液体水を冷却するのを助けることができる。

一次水(「給水」と呼ばれる場合がある)が水蒸気/蒸気及び液相の状態で一次水回路21を通って動いているとき、一次水のうちの何割かが失われる場合がある。例えば、何割かの一次水が、蒸気エンジン26内での水蒸気のブローバイによって失われる場合があり、この場合、水蒸気がエンジン内のシリンダ壁に沿ってピストンの先へ抜ける。加うるに、一次水のうちの何割かがシステム10から取り出されてシステム10内の最も低い箇所のところで破棄される場合があり、沈殿して一次水から除去される場合のある使用済み化学物質又は鉱物が除去され、この沈殿除去は、ブローダウンと呼ばれている。水品質及びシステム10に応じて、ブローダウンは、一次水の全流量の最大約5%となる場合がある。したがって、補給水を放熱器190から見て下流側に配置された水質調節装置192経由で一次水回路21に追加するのが良い。

水質調節装置192はまた、化学物質又は添加剤を一次水に液相の状態にある間に添加することができる。幾つかの実施形態では、化学物質及び/又は添加剤が一次水回路21に導入された補給水に添加される。例えば、補給水は、一次水回路に入る前に化学添加剤により軟化させる(軟水にする)のが良く、その後この補給水が一次水回路に入ってボイラ20内のパイプのスケーリングを減少させる。化学添加剤はまた、加熱効率に悪影響を及ぼす場合があり又は一次水を一次水回路21内で流通させる導管の動作寿命を潜在的に短くする場合のある不純物及び腐食生成物を最小限に抑えるよう使用できる。加うるに、水質調節装置192を用いると、硬水としての公用水である場合がある到来する水を処理することができ、その後補給水が一次水回路21中に追加される。

一次水は、水質調節装置192から流れて給水タンク194内に集められ、その後、一次液体水がボイラ20内に導入される。給水タンク194は、一次水回路21中の損失を計算に入れて、一次液体水が戻された後にシステムが適当な品質の補給水及び化学物質を測定して追加する仕方を有するようにするレベルスイッチを有するのが良い。一次液体水は、給水ポンプ196によって給水タンク194から引き出され、この給水ポンプ196は、一次液体水をボイラ20中にポンプ輸送する。

ボイラ内の一次水経路 次にボイラ20に戻ってこれに着目すると、図26は、ボイラ20を通る一次水経路160を示す拡大部分切除等角図である。給水ポンプ196(図1)から受け取った一次液体水は、低温の加圧水として二次エコノマイザ170に隣接して位置する水入口198からボイラ20中に導入される。ポンプ196からの低温一次水は、約4130kPa(600psia)まで加圧され、そしてこの低温一次水は、二次エコノマイザ170を通って流れ、この一次水は、ボイラ20内の排出ガス経路158(図23)の最も低温の部分のところで排出ガスによって加熱される。図示の実施形態では、二次エコノマイザ170は、一次液体水をその飽和点まで加熱し、この飽和点は、4.135MPaで約525Kである。

一次水は、二次エコノマイザ170から一次エコノマイザ168を通って流れ、この一次エコノマイザ内において、一次水がその沸点まで加熱される。一次水は、水蒸気として一次エコノマイザ168から流れ出て蒸気ドラム199中に流れ込み、ここで、乾燥した飽和蒸気が飽和液体から分離される。蒸気ドラム199内の飽和液体が蒸発器164中に戻されて再導入される。乾燥一次水蒸気は、蒸気ドラム199から流れ出て順次二次及び一次加熱器166,164を通って流れる。一次水蒸気は、高温過熱蒸気として一次加熱器164を出、この高温過熱蒸気は、蒸気エンジン26に通じる一次水経路160の下流側部分に沿ってボイラ20から流れ出る。

図23及び図26に示されているボイラ20は、2つの加熱器164/166及び2つのエコノマイザ168/170を有しているが、他の実施形態のボイラ20は、加熱器を1つしか備えておらずしかも/あるいはエコノマイザを1つしか備えていなくても良い。例えば、図27は、変形実施形態のボイラ組立体222の配管コンポーネントの部分切除等角図であり、このボイラ組立体222は、蒸発器228及び蒸気ドラム199に結合された加熱器224を1つだけ、そしてエコノマイザ226を1つだけ有する。この変形実施形態では、蒸気ドラム199は、蒸発器228の反対側の側部に水壁232を形成する複数の垂直パイプに連結され、このことは、蒸発器228、流動床116、及び火室122を遮蔽して水壁相互間の熱を保持するとともに水壁232を通って流れている飽和水を加熱するのを助ける。したがって、水壁232の使用は、ボイラ内で必要な耐火材の量をなくし又は減少させるのに役立つ。

図28及び図29は、別の実施形態によるボイラ240の等角図である。ボイラ240は、図27に類似したコンポーネントレイアウトを有し、1つの加熱器224及び1つのエコノマイザ226が蒸発器228に横付けに配置されており、それにより、流動床116の上方の蒸発器区分内における著しく大きなフリーボードの実現が可能である。この実施形態は、蒸気ドラム199から延びる水壁232を更に有する。加うるに、ボイラ240は、ハウジング241を有し、加熱器224、エコノマイザ226、及び蒸発器228は各々、ハウジング241に連結された1本若しくは2本以上のレール又はスライダ上に可動的に支持されたフレーム構造体242に取り付けられている。

各フレーム構造体242及びそのそれぞれのボイラコンポーネント(すなわち、加熱器224、エコノマイザ226、及び/又は蒸発器228)は、開放露出位置(図28)と閉鎖動作位置(図29)との間で引き出しの動作に類似した並進可能な仕方でハウジング241に対してユニットとして動くことができる。加熱器224、エコノマイザ226、及び/又は蒸発器228のうちの任意のもの又は全てをシステム10(図1)が稼働していないときに例えば保守又は交換のためにモジュール方式で開放露出位置に動かすことができる。ボイラコンポーネントを開放露出位置に動かすことができる前に、一次水経路160を構成する相互に連結されている状態の配管のうちの幾つかを切り離すことが必要な場合がある。加熱器224、エコノマイザ226、及び/又は蒸発器228を摺動させてハウジング241内に及び閉鎖動作位置に戻すことができ、そして相互連結配管を再連結することができる。このモジュール方式は、システム10の潜在的な停止時間並びにボイラ240の定期的な保守を実施する上でのコストを大幅に減少させることができる。

別の実施形態では、ボイラ20は、中央燃焼室及び流動床を有する同心ボイラであるのが良い。全体として円筒形の蒸発器が燃焼室と同軸に配置され、加熱器とエコノマイザは、蒸発器の外方に半径方向に同心状に設けられている。他の実施形態では、他の形態及び/又はコンポーネント及び/又はコンポーネント配置を有するボイラを有することができる。

パワープラント 図30は、蒸気エンジン29によって駆動される発電機28を備えたパワープラント組立体22の等角図である。図示の実施形態では、発電機28は、最大約150kW(200hp)の動作出力を備えた175kW誘導発電機である。発電機28から生じた電気は、所内動力に電力供給するために利用され、かかる所内動力としては、空気ブロワ、ポンプの全て、オーガを回転させるモータなどが挙げられる。過剰の電気は、局地的使用に利用でき又は選択された送電網に提供できる。

発電機28を駆動する蒸気エンジン26は、ボイラ20(図1)から過熱一次水蒸気を受け入れ、そして一次水蒸気は、エンジン内で約207kPa(約30psia)まで膨張する。蒸気エンジンは、最高約480℃(900°F)までの温度で高温水蒸気を利用するとともに長い持続時間にわたり高圧、例えば約4130kPa(600psia)で動作するよう構成されたヘッド組立体300を備える多気筒往復動ピストンエンジンである。図示の実施形態では、エンジン26は、6気筒エンジンであり、ただし、他のエンジン、例えばV‐8往復動ピストンエンジンを用いることができる。

図31は、ブロックから取り外されたエンジンのヘッド301の部分切除拡大平面等角図である。図示のヘッド組立体300は、鋼で作られていて各シリンダについて水蒸気入口ポート302を有するヘッド301を含む。水蒸気入口ポートは、全体としてシリンダヘッドの頂部に設けられている。ヘッド組立体300は、各シリンダについてポペット弁306及び関連のロックアーム308を備えた弁トレーン304を含む。カムシャフト310が吸気及び排気ポペット弁306a,306bの各々について複数の正確に輪郭付けられたカム312を有する。カムシャフト310及び関連のカム312の回転により、蒸気エンジン26の特定の動作パラメータについて吸気弁306a及び排気弁306bの開閉が制御される。

蒸気エンジン26の往復動水蒸気サイクルは、エンジンのシリンダ内におけるエンジンのピストンの2ストロークにわたって起こる4つの別々の事象から成る。上死点(TDC)で始まり、シリンダの吸気弁306aが開き、過熱高圧水蒸気(ボイラから受け入れた)は、水蒸気入口ポート302を通ってシリンダ内に流れ、その間、ピストンは、下死点(BDC)に向かって下方に動く。水蒸気の指定されたカットオフ体積では、吸気弁306aが閉じ、ピストンがBDCまでの動力又はパワーストロークを完了する。BDCでは、排気弁306bが開き、ピストンがTDCに向かって上方に動くと排気用ストロークが始まる。TDCの前の指定された時期に、排気弁306bが閉じ、したがって、シリンダ圧力がボイラ圧力の近くまで上昇する。これにより、吸気弁306aが開いているときに、絞り損失が最小限に抑えられる。

図示の実施形態の蒸気エンジン26が約4130kPa(600psia)のボイラ圧力に基づいて水蒸気で動作しているとき、吸気及び排気弁306a,306bは、ボイラ圧力及びエンジントルクの限度が所与の場合、エンジンの効率及び出力を最大にするために正確なカム輪郭及び弁トレーン装置により注意深く制御されなければならない。図示の実施形態では、約4130kPa(600psia)のボイラ圧力では、各シリンダに関するカットオフ比(すなわち、シリンダのカットオフ容積と全容積の比)は、約11%である。したがって、吸気弁306aは、シリンダの11%を高圧一次水蒸気で満たすのに十分に長く開かれなければならない。蒸気エンジン26(図30)は、約9.8の圧縮比のエンジンについて約70ccの典型的な従来の間隙容積ではなく、約17.7ccの間隙容積を提供するよう構成されている。17.7ccのこの間隙容積は、11%の所望のカットオフ比を達成するために28°のクランクシャフト回転をもたらす。カムシャフト310は、クランクシャフトの2倍早く回転するので、カムシャフト310及びカム312は、14°の回転内で各吸気弁306aを開閉しなければならない。この迅速な動作は、カム輪郭及び吸気弁306aの形態によって制御される。

図31及び図32は、ヘッド組立体300の拡大断面図であり、吸気カム312a、吸気弁306a、及び関連のロックアーム308aを示している。図示の実施形態のエンジンのカットオフ比が11%に過ぎないものであると仮定すると、各吸気カム312aのためのカム輪郭、それぞれのロックアーム308aを迅速かつ正確に回動させて関連の吸気弁306aを開閉するよう構成された極めて小さなローブ(突出部)314を含む。この小さなローブの形状は、カム輪郭上にかなり急峻な移行領域316を備えなければならず、それによりカムフォロア318が辿らなければならない実質的に凹状で半径の小さな曲線が作られる。図示の実施形態では、カムフォロア318は、それぞれの吸気カム312aの上方でロックアーム318a内に設けられた1対の軸受320によって回転可能に支持された回転カムフォロアである。回転カムフォロア318及びロックアーム308a内の軸受320のこの配置により、カムフォロア318は、エンジン26の作動中、慣性負荷を取り扱うことができる。

図33に示されているように、吸気弁306aが閉じられているとき、その弁ヘッド319は、ヘッド301内の弁座321の頂部上に封止可能に載り、水蒸気入口ポート302は、一次水蒸気を吸気弁306aの上方に(すなわち、弁ヘッドの頂部上に)送り出す。弁トレーン304は、カムフォロア318がそのそれぞれのカム312の上方に垂直に位置決めされた状態で構成さており、カムフォロア318は、ロックアームのピボットピン322から間隔を置いて配置されている。また、ロックアーム308の遠位端部は、吸気弁のシャフト326の頂部に螺着されたカラー324の底面の下に位置決めされた状態でこれに当接している。吸気カム312aが回転し、カムフォロア318が小さなローブ314に係合すると、ロックアーム308は、ピボットピン322を中心として上方に回動して吸気弁306aを上方に引き、それにより弁ヘッド319を弁座321から離床させ、それにより吸気弁306aをちょっとの間開く。したがって、吸気弁306aは、プルポペット弁(pull poppet valve )である。カムのローブ314がカムフォロア318を通過すると、吸気弁306aが迅速に閉じられる。吸気弁306aとは異なり、排気弁306bは、かかる迅速な応答作用を必要とせず、この排気弁は、プッシュポペット弁(push poppet valve)であって良い。

図示のシリンダヘッド形態は、高温高圧水蒸気がシリンダヘッドの頂部上に位置するようなものであり、入口弁306aは、高圧水蒸気と同じ側に位置する必要があり、そうでなければ、入口弁306aは、水蒸気圧力によって開くことになる。入口弁の位置が水蒸気入口ポート402の下でヘッドの頂部上に存在していると、高圧水蒸気は、吸気弁306aを閉鎖状態に保持する。図示の実施形態では、吸気弁306aは、ばね328に連結され、ばね328は、追加の力をもたらして吸気弁を持ち上げて開くのを助け、それによりカットオフ容積(11%以下)を達成するためのピストンがTDCから動くと、水蒸気をシリンダ中に入れる。

図示の実施形態の蒸気エンジン26の構成はまた、特に極めて長い期間にわたって高いRPM(すなわち、1850以下)では、作動中におけるエンジンの温度制御を向上させることができる。水蒸気圧力がピストンの各側に交互に加えられ、ピストンの各側で交互に排気される複動シリンダを用いる従来型蒸気タービンとは異なり、図示の実施形態の蒸気タービン26は、単動シリンダを有する。水蒸気が特に低動作温度で(すなわち、始動の際)ピストンの周りで漏れるのを回避するため、本発明のエンジン26は、エンジンの温度を制御するために放熱器と加熱器の両方を備えたエンジン中に入れられる液体冷却剤を利用する。エンジン26が始動していてまだウォームアップされていないとき、加熱器は、エンジンのシリンダを水の沸点よりも十分に高い温度に保ち、したがって、水蒸気が凝縮することはない。高圧水蒸気が高温なので、エンジンがいったん作動すると、温度制御システムは、冷却モードにある。したがって、温度制御システムは、エンジン温度を注意深く制御し、エンジン26が油を劣化させる高すぎる温度になるのを阻止するとともに低すぎる温度(すなわち、約160°F(71.1℃)未満)になるのを阻止し、この場合、クランクケース内の油及びブローバイによりピストンを越える水が混じり合って分離するのが困難なエマルションを形成する。

制御装置 図示の実施形態の糞便スラッジ廃棄物処理システム10は、通常の作動中、オペレータからの監督を最小限にした状態で、相互接続されるとともにシステム10全体の制御を可能にするよう構成された複数の自動化されるとともに一体化されているコンピュータ化制御装置を更に含む。機器及びプロセスの制御及び監視は、主として、センサからの入力を集めて制御機器、例えば弁及びモータについて出力レベルを設定する中央プログラム可能論理制御装置(PLC)によって達成される。PLCはまた、発電システム及び始動中に用いられるプロパンバーナに関する専門的制御装置の動作を制御するよう構成されている。PLCはまた、システム全体を管理可能なサブシステム、例えば清水/水蒸気、燃焼、燃料取り扱い、及び発電に分割するよう構成されている。制御入力がサブシステムを互いに所望の程度まで結合を解除するために設けられる。サブシステムは、個々の出力のための設定値を提供するよう制御ループに更に分割されるのが良い。

清水/水蒸気サブシステムは、一定の温度及び圧力で水蒸気をパワープラント22に提供するとともに熱(水蒸気の形態で)をスラッジ乾燥機組立体14に係合して十分に乾燥した固形燃料を生じさせるよう構成されている。制御ループがシステムに入る補給水の量、蒸発器に入る凝縮物の量、蒸気エンジンをバイパスする水蒸気の量、及びスラッジ乾燥機組立体に加えられる熱を調節するよう用いられる。清水/水蒸気サブシステムはまた、システムに入る外部からの水をモニタして外部からの水、例えば水道水をモニタするとともに処理し、そしてブローダウンシステムを通るボイラ水の全溶解固形分を制御するよう構成されている。

燃焼サブシステムは、清水/水蒸気サブシステムが水蒸気の正確な量及び正確な温度を生じさせるのを保つのに十分な熱を提供するよう構成されている。流動床を通る空気の流れを調節して始動中にプロパンバーナを動作させるとともに燃焼室内の空気圧力を制御する制御ループが設けられている。このシステムはまた、燃焼エミッション及び排気ガス取り扱い・保守仕事、例えば除去及び流動床材料交換をモニタする。

燃料取り扱いサブシステムは、正確な量の乾燥燃料を燃焼プロセスにもたらして乾燥プロセスから生じた廃水を取り扱うよう構成されている。正確な量の湿潤燃料を提供し、スラッジ乾燥機組立体内における固形燃料材料の停止時間を調節し、燃焼器中への乾燥固形燃料材料を計量し、そして水凝縮及び処理プロセスを取り扱うために制御ループが用いられる。

発電サブシステムは、電力を利用時に送電網に提供するよう構成されている。このサブシステムは、電力出力を調節するとともにエンジン絞りの調節によりエンジン速度及びトルクを調節する制御ループを含む。制御サブシステム及び低レベルループを高レベル制御装置に組み込んで始動及びシャットダウンシーケンスを取り扱うとともに非常時及び警報状況を適切に取り扱うのが良い。

上記のことから理解されるように、例示目的で本発明の特定の実施形態を本明細書において説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の改造を行うことができる。加うるに、特定の実施形態又は実施例との関連で説明した本発明の観点を他の実施形態において組み合わせることができ又は省くことができる。本発明のある特定の実施形態と関連した利点をこれら実施形態との関連で説明したが、他の実施形態もまた、かかる利点を奏することができる。加うるに、本発明の範囲に含まれるよう必ずしも全ての実施形態がかかる利点を奏する必要はない。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載による場合を除き、限定されることはない。

QQ群二维码
意见反馈