機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体

申请号 JP2016104642 申请日 2016-05-25 公开(公告)号 JP2017211839A 公开(公告)日 2017-11-30
申请人 横河電機株式会社; 发明人 降旗 良平; 高野 礼子; 池月 雄哉;
摘要 【課題】機器情報の推移を理解容易に表示する、機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体を提供する。 【解決手段】機器保全装置は、保全対象の機器の機器情報を取得する機器保全装置であって、取得した機器情報の比較対象を選択する比較対象選択部と、選択された比較対象からの機器情報の推移に基づき生成される比較表示を機器毎に表示する表示部とを備える。 【選択図】図11
权利要求

保全対象の機器の機器情報を取得する機器保全装置であって、 取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択部と、 選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示部と を備える、機器保全装置。前記比較表示を表示する機器情報の種類を選択する情報種類選択部をさらに備え、 前記表示部は、選択された前記種類の前記比較表示を表示する、請求項1に記載の機器保全装置。前記情報種類選択部は、前記種類を前記機器の種別毎に選択する、請求項2に記載の機器保全装置。前記情報種類選択部は、前記種類を前記機器の通信種別毎に選択する、請求項2又は3に記載の機器保全装置。前記比較表示の表示態様を選択する表示態様選択部をさらに備え、 前記表示部は、選択された前記表示態様で前記比較表示を表示する、請求項1から4のいずれか一項に記載の機器保全装置。前記表示態様選択部は、矢印、予め定められた記号、前記機器情報の差分、文字又はグラフの、少なくともいずれか一の表示態様を選択する、請求項5に記載の機器保全装置。前記表示態様選択部は、前記表示態様を前記機器の種別毎に選択する、請求項5又は6に記載の機器保全装置。前記表示態様選択部は、前記表示態様を前記機器の通信種別毎に選択する、請求項5から7のいずれか一項に記載の機器保全装置。保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得ステップと、 取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択ステップと、 選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示ステップと を含む、機器保全方法。保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得処理と、 取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択処理と、 選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示処理と をコンピュータに実行させる、機器保全プログラム。保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得処理と、 取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択処理と、 選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示処理と をコンピュータに実行させる機器保全プログラムが記録された記録媒体。

说明书全文

本発明は、機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体に関する。

従来から、化学等の工業プラント、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等のプラントや工場等(以下、これらを総称する場合には「プラント」という)においては、フィールド機器と呼ばれる測定器又は操作器等の現場機器と、これらを制御する制御装置とが通信手段を介して接続された分散制御システム(DCS:Distributed Control System)が構築されており、高度な自動操業が実現されている。このような分散制御システムが構築されたプラントにおいては、異常な動作の予防、測定精度の維持等の観点から、作業者によるフィールド機器(以下、「機器」と略す場合がある。)の保全が定期又は不定期に行われる。

フィールド機器の保全は、例えば、フィールド機器との間で有線通信又は無線通信が可能な機器保全装置を用いて行われる。この機器保全装置は、例えばフィールド機器の保全を行うための専用のプログラムがインストールされた、ノート型又はタブレット型のコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、又はスマートフォン等である。フィールド機器は、1又は複数の機器情報を保有することができる。機器情報とは、フィールド機器に係る情報であって、例えば、フィールド機器の動作を設定するための情報、フィールド機器状態を示す情報、又はフィールド機器の識別情報等である。機器保全装置は、フィールド機器に設定された機器情報を読み出して確認し、フィールド機器に対して新たな機器情報を設定し、又はフィールド機器に設定された機器情報を変更することができる。

機器保全装置には、フィールド機器に対してフィールド機器に設定された機器情報を変更したときに、変更した機器情報を機器保全装置の表示部に表示して、機器情報の変更を確認できる装置がある(例えば、特許文献1を参照)。

また、プラントのプロセスデータを処理した数値情報を表示するプラント監視装置においては、所定の期間におけるプロセスデータを処理した数値情報の推移(傾向)を表示装置に表示するものがある(例えば、特許文献2を参照)。

特開2015−109011号公報

特開2013−222316号公報

しかし、フィールド機器の使用状況、フィールド機器の種類、保全作業の実施状況等によって、機器情報の確認、設定又は変更(以下、「機器情報の確認等」という。)作業の頻度(不定期を含む)が異なるため、機器情報によっては機器情報の推移を把握するための期間が適切ではない場合があった。すなわち、例えば、毎日の頻度で変更される機器情報は、比較的短い期間で推移を把握できるが、月に1回の頻度で変更される機器情報は、より長い期間でなければ推移を把握することができないといったように、推移を把握可能な期間が異なる場合がある。また、機器保全装置の表示部に変更した機器情報を表示するだけでは、変更された機器情報の内容理解し、機器情報の変更による影響を判断するのが難しい場合があった。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、機器情報の推移を理解容易に表示する、機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。

(1)上記の課題を解決するため、本発明の機器保全装置は、保全対象の機器の機器情報を取得する機器保全装置であって、取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択部と、選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示部とを備える。

(2)また、本発明の機器保全装置において、前記比較表示を表示する機器情報の種類を選択する情報種類選択部をさらに備え、前記表示部は、選択された前記種類の前記比較表示を表示する。

(3)また、本発明の機器保全装置において、前記情報種類選択部は、前記種類を前記機器の種別毎に選択する。

(4)また、本発明の機器保全装置において、前記情報種類選択部は、前記種類を前記機器の通信種別毎に選択する。

(5)また、本発明の機器保全装置において、前記比較表示の表示態様を選択する表示態様選択部をさらに備え、前記表示部は、選択された前記表示態様で前記比較表示を表示する。

(6)また、本発明の機器保全装置において、前記表示態様選択部は、矢印、予め定められた記号、前記機器情報の差分、文字又はグラフの、少なくともいずれか一の表示態様を選択する。

(7)また、本発明の機器保全装置において、前記表示態様選択部は、前記表示態様を前記機器の種別毎に選択する。

(8)また、本発明の機器保全装置において、前記表示態様選択部は、前記表示態様を前記機器の通信種別毎に選択する。

(9)上記の課題を解決するため、本発明の機器保全方法は、保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得ステップと、取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択ステップと、選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示ステップとを含む。

(10)上記の課題を解決するため、本発明の機器保全プログラムは、保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得処理と、取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択処理と、選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示処理とをコンピュータに実行させる。

(11)上記の課題を解決するため、本発明の記録媒体は、保全対象の機器の機器情報を取得する機器情報取得処理と、取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択処理と、選択された前記比較対象からの前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する表示処理とをコンピュータに実行させる機器保全プログラムが記録されている。

本発明によれば、機器情報の推移を理解容易に表示する、機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体を提供することができる。

実施形態における機器保全装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

実施形態における機器保全装置の機能構成の一例を示すブロック図である。

実施形態における機器保全装置の比較表示の設定処理の一例を示すフローチャートである。

実施形態における機器保全装置の比較表示の表示処理の一例を示すフローチャートである。

実施形態における機器保全装置が表示する比較表示の比較対象の設定画面の一例を示す図である。

実施形態における比較表示に表示する機器情報の種類の選択の一例を示す図である。

実施形態における比較表示に表示する機器情報の種類の選択の一例を示す図である。

実施形態における比較表示に表示する機器情報の種類の選択の一例を示す図である。

実施形態における機器保全装置が表示する情報種類選択画面及び表示態様選択画面の一例を示す図である。

実施形態における機器保全装置が表示するメイン画面の一例を示す図である。

実施形態における機器保全装置が表示するメイン画面の比較表示の一例を示す図である。

実施形態における機器保全装置が表示する矢印の方向による比較表示の表示態様の一例を示す図である。

以下、図面を参照して本発明の一実施形態における機器保全装置、機器保全方法、機器保全プログラム及び記録媒体について詳細に説明する。

先ず、図1を用いて、機器保全装置のハードウェア構成を説明する。図1は、実施形態における機器保全装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。

図1において、機器保全装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、タッチパネル15、通信I/F(Interface)16、及びカードスロット17を有する。機器保全装置1は、フィールド機器2と通信可能に接続される。

機器保全装置1は、ノート型PC、タブレット型PC、PDA、又はスマートフォン等の汎用装置、又は機器保全専用の装置である。機器保全装置1は、フィールド機器の保全を行うための機器保全プログラムを含み、機器保全プログラムが実行されることによってフィールド機器の保全作業を支援する。機器保全装置1は、保全作業を実施する作業者によってプラント内で可搬され、作業者によって操作される。

CPU11は、RAM12、ROM13又はHDD14に記憶されたプログラムを実行することにより、機器保全装置1の制御を行う。機器保全プログラムは、例えば、機器保全プログラムを記録した記録媒体、又はネットワークを介した機器保全プログラムを提供するサーバ等から取得されて、HDD14にインストールされ、RAM12にCPU11から読出し可能に記憶される。

タッチパネル15は、操作入力機能と表示機能とを有する操作表示機能を有する。タッチパネル15は、フィールド機器の保全に係る保全情報等の情報を表示する。また、タッチパネル15は、作業者に対して指先又はタッチペン等を用いた操作入力を可能にする。本実施形態における機器保全装置1は操作表示機能を有するタッチパネル15を用いる場合を説明するが、機器保全装置1は、表示機能を有する表示装置と操作入力機能を有する操作入力装置とを有するものであってもよい。その場合、本実施形態は、タッチパネル15の表示画面は表示装置の表示画面、タッチパネル15の操作は操作入力装置の操作として実施することができる。なお、タッチパネル15は、ヘッドマウント型、メガネ型、腕時計型のディスプレイ等の種々の形態によって実現されてもよい。

通信I/F16は、有線通信又は無線通信を介した、フィールド機器2との通信又は他の装置との通信を制御する、例えばネットワークアダプタである。他の装置とは、例えば、図示しない、他の機器保全装置、保全情報を管理する保全情報管理サーバ、DCS(Distributed Control System:分散制御システム)制御装置、FA(Factory Automation)コンピュータ、PLC(Programmable Logic Controller)等である。

通信I/F16は、フィールド機器2において使用可能な通信プロトコルを用いてフィールド機器2との通信を制御する。プラントで使用される様々なフィールド機器2においては種々の通信プロトコルが用いられている。したがって、通信I/F16は、フィールド機器2毎にそれぞれ対応した通信プロトコル等の通信種別においてフィールド機器2との通信を制御する。例えば、通信I/F16は、ISA(International Society of Automation:国際計測制御学会)の無線通信規格であるISA100を通信種別として使用するフィールド機器2との通信を制御する。また、通信I/F16は、HART(Highway Addressable Remote Transducer)(登録商標)、BRAIN(登録商標)、FOUNDATION Fieldbus、PROFIBUS等の工業計器専用の通信種別を使用するフィールド機器2との通信を制御してもよい。また、通信I/F16は、無線LAN通信、有線LAN通信、赤外線通信、近距離無線通信等の汎用通信種別を使用するフィールド機器2やDCS等との通信を制御してもよい。

カードスロット17は、PCカードを挿入するスロットである。カードスロット17は、機器保全装置1において挿入されたPCカードの機能を利用可能にする。PCカードは、例えば、特定の通信を実現させる通信機能やストレージ機能を提供することができる。

機器保全装置1が通信可能に接続されるフィールド機器2は、例えば、差圧計、温度計、流量計等の機器保全装置1に対して物理量(圧力、温度等)の信号を入力する入力機器、又は調節弁等の機器保全装置1から調節弁の開度を変更する制御信号を出力する出力機器である。図1においては、フィールド機器2を省略して1つのみを図示したが、上述の通り、プラントでは様々なフィールド機器2が使用され、機器保全装置1は複数のフィールド機器2と接続される。 以上で、図1を用いた、機器保全装置1のハードウェア構成の説明を終了する。

次に、図2を用いて、機器保全装置の機能構成を説明する。図2は、実施形態における機器保全装置100の機能構成の一例を示すブロック図である。なお、以下の説明においては、図1を適宜参照する。

図2(A)において、機器保全装置100は、通信部101、機器情報保管部102、表示データ生成部103、保全実行部104、及び保全情報保存部105の各機能を有する。機器保全装置100の上記各機能は、図1で示したCPU11においてプログラムを実行することによって実現することができる。すなわち、機器保全装置100の上記各機能は、ソフトウェアによって実現される機能モジュールである。

通信部101は、通信I/F16を介して、フィールド機器2との通信又は他の装置との通信を制御して、フィールド機器2のパラメータを取得する。フィールド機器2のパラメータとは、フィールド機器2の機器情報の一例であり、本実施形態においては、機器情報とパラメータを同義として説明する。

フィールド機器2のパラメータは、例えば、フィールド機器2の機器タグ、機器アドレス、製造者、機器ID又は機器タイプ、モデル名、通信規格等のフィールド機器2を特定するための情報、フィールド機器2の動作を定めるための設定値、フィールド機器2の状態を示す情報、若しくはフィールド機器2において測定された測定値等である。すなわち、パラメータには、機器ID等の固定値であるもの、フィールド機器の設定値や測定値等の変動可能な値であるものを含んでいてもよい。なお、以下で説明するフィールド機器2から取得したパラメータの比較は、パラメータが変動可能な値である場合における比較である。

通信部101は、通信部101が制御する通信種別によって、例えば、ISA100、HART、BRAIN等の通信種別(通信規格)のフィールド機器2のパラメータの設定、パラメータの読出し、パラメータの確認等を行う。通信部101は、無線LAN通信、有線LAN通信、赤外線通信、近距離無線通信等の制御を行ってもよい。通信部101は、それぞれの通信に対応した制御を行うためのプログラムモジュールを有するものであってもよい。通信部101は、それぞれの通信に必要なプログラムモジュールを追加してインストールできるようにしてもよい。通信部101は、通信I/F16を介して接続されているフィールド機器2を自動的に(又は手動的に)認識して、認識したフィールド機器2のパラメータを取得することができる。

なお、フィールド機器2のパラメータの取得は、上述した通信による情報の取得に限定されるものではない。例えば、作業者が目視でフィールド機器2のタグ名やモデル名を確認してキー入力したり、機器保全装置1に備えつけのカメラでタグ名やモデル名の記載のあるフィールド機器2の銘板を撮影して、撮影画像からタグ名やモデル名を認識したりして、フィールド機器2から取得するものであってもよい。

また、フィールド機器2のパラメータの取得のタイミングは任意である。例えば、パラメータの取得は、作業者の保全項目の実行によって不定期に行われる。また、パラメータの取得は、フィールド機器2の種別又は通信種別等のフィールド機器2の種類に応じて予め定められた周期(頻度)で定期的に行われる場合もある。

機器情報保管部102は、フィールド機器2の機器情報(パラメータ)とこれに対応した保全項目の情報を保管する。機器情報保管部102において保管される保全項目は、フィールド機器2に設定されているパラメータの確認、フィールド機器2に対するパラメータの設定、所定の試験、所定の調整等である。保全項目には、保全項目の実行結果を報告するための報告書の出力等を含んでいてもよい。本実施形態において機器情報保管部102が保管する保全項目は、例えば、ループテスト(ループ試験)、ゼロ点調整、スパン調整、ワンタッチレポート、詳細な診断情報の表示、タグ/アドレス/ロール設定、設定制限の設定/解除、DTM(Device Type Manager)のインストール、DD(Device Description)のインストール、パラメータ取得、バルブのキャリブレーション、機器のスコーク、ISA100プロビジョニング、機器のオンサービス/オフサービス切替、サービスモード切替、バルブのパーシャルストロークテスト(部分作動検査)である。

機器情報保管部102は、それぞれのフィールド機器2とそのフィールド機器2において実行される保全項目とを対応付けて、対応付けた情報を読出し可能に保管する。機器情報保管部102は、1つのフィールド機器2に対して1又は複数の保全項目を対応付けることができる。上記保全項目の中には、所定のフィールド機器2において実行できる保全項目と実行できない保全項目とがある。例えば、バルブのキャリブレーションの保全項目は、バルブを有するフィールド機器2においては実行可能であるが、バルブを有さない温度計等のフィールド機器2においては実行できない。機器情報保管部102は、それぞれのフィールド機器2において実行可能な保全項目をフィールド機器2に対応付けて保管する。フィールド機器2のパラメータと保全項目との対応付けは、例えば、予め対応が設定された設定ファイルに基づき行うことができる。設定ファイルには、例えば機器タイプ、通信規格等の情報と保全項目を対応付けるものであってもよい。また、フィールド機器2と保全項目との対応付けは、作業者によって任意に設定できるようにしてもよい。フィールド機器2と保全項目との対応付けは、保全項目を実行する際に作業者によって設定されてもよい。

なお、フィールド機器2においては、保全項目を対応付けない(0個の保全項目を対応付ける)場合があってもよい。例えば、故障中又は不使用中等のフィールド機器2に対しては、保全項目を対応付けないことを保管することにより保全作業が不要であることを示すことができる。機器情報保管部102は、対応付けた情報を、例えばHDD14に保管してもよい。

また、機器情報保管部102は、過去にフィールド機器から取得したパラメータを記憶する。フィールド機器2のパラメータは、フィールド機器2の種別毎に異なる場合がある。例えば、フィールド機器2の種別が差圧計等の入力機器である場合とバルブ等の出力機器である場合においてパラメータの内容が異なる。また、フィールド機器2のパラメータは、フィールド機器2の通信種別毎に異なる場合がある。例えば、フィールド機器2の通信種別がISA100である場合と、HARTである場合においてパラメータの内容が異なる。すなわち、機器情報保管部102は、フィールド機器2毎に異なるタイミングで取得された、フィールド機器2毎に異なる内容のパラメータを保管することができる。本実施形態においては、フィールド機器2から過去に取得したパラメータとその後に取得したパラメータとを比較して表示する比較表示をタッチパネル15に表示する。比較表示は、比較対象のパラメータの推移に基づき生成される、パラメータの推移を作業者に認識させるための表示である。比較表示は、パラメータの推移を作業者に認識させる、図形、文字、アイコン、記号、パラメータの差分値、グラフ等である。比較表示の例は、図9等を用いて後述する。比較対象のパラメータは、後述する情報種類選択画面から選択することができる。機器情報保管部102は、過去に取得したパラメータを保管することにより、情報種類選択画面から保管されたパラメータを選択可能にする。

表示データ生成部103は、タッチパネル15に表示する表示データを生成する。本実施形態において表示データ生成部103は、図2(B)に示す機能を有する。図2(B)において、表示データ生成部103は、比較対象選択部201、情報種類選択部202、表示態様選択部203及び機器情報表示部204の各機能を有する。

比較対象選択部201は、比較対象を選択するための比較対象選択画面を生成してタッチパネル15に表示して選択可能にする。以下の説明では、選択画面を生成して選択結果を取得することを「選択する」というものとする。すなわち、比較対象選択部201は、取得した機器情報の比較対象を選択する。比較対象とは、フィールド機器2のパラメータを比較する対象である。パラメータの比較は、過去に取得したパラメータとその後に取得されたパラメータとの比較することにより行う。比較対象選択部201による比較対象の選択方法は任意である。比較対象のパラメータは2以上の任意の数である。比較対象選択部201による比較対象の選択方法の例は図5を用いて後述する。

情報種類選択部202は、比較表示を表示するパラメータの種類を選択するための情報種類選択画面を生成してタッチパネル15に表示する。すなわち、情報種類選択部202は、比較表示を表示する機器情報の種類を選択する。パラメータの種類とは、それぞれのフィールド機器2から取得されるパラメータの種類であって、フィールド機器2によっては数十種類のパラメータを有している。情報種類選択部202は、フィールド機器2から取得されるパラメータの中からタッチパネル15に表示する比較表示を選択可能にする。パラメータの種類の例は、図7及び図8を用いて後述する。

また、情報種類選択部202は、パラメータの種類の選択を、フィールド機器2の種別(機種別)毎に選択可能に表示する。パラメータの種類は上述の通り、フィールド機器2によっては数十種類あるが、パラメータの種類は、フィールド機器2の種別が同一の場合同一となる(パラメータの種類の一部が同一となる場合を含む)。したがって、比較表示を表示するパラメータの種類をフィールド機器2の種別毎に設定することにより、同一機種の設定を一度に行うことが可能となり設定作業の効率化を図ることができる。

また、情報種類選択部202は、パラメータの種類の選択を、フィールド機器2の通信種別毎に選択可能に表示する。パラメータの種類は、フィールド機器2の通信種別が同一の場合同一となる(パラメータの種類の一部が同一となる場合を含む)。したがって、比較表示を表示するパラメータの種類をフィールド機器2の通信種別毎に設定することにより、同一通信種別の設定を一度に行うことが可能となり設定作業の効率化を図ることができる。

表示態様選択部203は、比較表示の表示態様を選択するための表示態様選択画面を生成してタッチパネル15に表示する。すなわち、表示態様選択部203は、比較表示の表示態様を選択する。比較表示の表示態様とは、比較表示の種類(表示シンボルの種類)、表示色、表示の大きさ、表示位置、他の比較表示との表示順位等である。比較表示の表示態様には、比較表示の非表示を含んできてもよい。なお、表示態様選択画面の例は、図9を用いて後述する。

機器情報表示部204は、メイン画面を生成してタッチパネル15に表示する。メイン画面は、例えば、機器保全装置1が起動された後に最初に表示される表示である。メイン画面は、機器保全装置1が起動された後に、図示しないログイン画面においてログイン操作が行われた後、又は初期設定がされた後に表示されるものであってもよい。機器情報表示部204は、通信部101によって通信接続されて取得されたフィールド機器2のパラメータをメイン画面に表示する。機器情報表示部204は、取得された複数のフィールド機器2のパラメータを機器毎に表示するようにしてもよい。また、機器情報表示部204は、情報種類選択部202で選択されたパラメータの比較表示を、表示態様選択部203で選択された表示態様でメイン画面に表示する。本実施形態においては、機器情報表示部204は、フィールド機器2から取得されたパラメータと比較表示とを併せて表示する場合を図10も用いて後述する。しかし、機器情報表示部204は、フィールド機器のパラメータと比較表示とを別個の位置又は別個の表示画面に表示するものであってもよい。

なお、本実施形態において「表示する」という場合、タッチパネル15に画像を表示することを言うとともに、タッチパネル15に表示する画像データを生成することを含む。また、本実施形態において「表示部」という場合、タッチパネル15のような表示装置(ハードウェアデバイス)を言うとともに、表示装置に表示する表示データを生成する機能を有するものであってもよい。すなわち、タッチパネル15に表示する表示データを生成する表示データ生成部103は、表示部の一態様である。

保全実行部104は、作業者の実行ボタン押下等の操作に応じて保全項目をフィールド機器2に対して実行させる。保全項目は、操作された保全項目毎に実行される。例えば、1つの保全項目の実行ボタンが操作された場合、1つの保全項目が実行される。保全実行部104は、例えば、保全項目に関する設定、保全項目の進行状況の表示、又は保全項目の実行結果の表示等を行ってもよい。

保全情報保存部105は、保全実行部106で実行された保全項目の結果を保存する。保全項目の結果とは、例えば、保全項目の実行日時、保全項目の実行結果、保全項目の実行結果に基づく保全計画等である。保全情報保存部107において保存された保全項目の結果は、機器情報表示部204によって読み出されて、比較表示において比較されるものであってもよい。

なお、図2においては、機器保全装置10が有する、通信部101、機器情報保管部102、表示データ生成部103、保全実行部104、及び保全情報保存部105の各機能がソフトウェアによって実現される場合を説明した。しかし、機器保全装置10が有する上記1つ以上の機能は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。また、機器保全装置10が有する上記各機能は、1つの機能を複数の機能に分割して実施してもよい。また、機器保全装置10が有する上記各機能は、2つ以上の機能を1つの機能に集約して実施してもよい。 以上で、図2を用いた、機器保全装置100の機能構成の説明を終了する。

次に、図3及び図4を用いて、比較表示の設定処理と比較表示の表示処理を説明する。先ず、図3は、実施形態における機器保全装置100の比較表示の設定処理の一例を示すフローチャートである。 なお、図3及び図4で説明する機器保全装置100の処理は、例えば、機器保全装置100のCPU11によって、図2で説明した各機能を実行することに実施することができる。なお、以下の説明においては、図1及び図2を適宜参照する。

図3において、機器保全装置100は、比較表示の設定をフィールド機器2に対して個別に行うか否かを判断する(ステップS11)。比較表示の設定をフィールド機器2に対して個別に行うか否かは、例えば、後述する情報種類選択画面においてフィールド機器2を特定するタグID等が入力されたか否かによって判断することができる。比較表示の設定を個別に行うと判断した場合(ステップS11:YES)、機器保全装置100は、比較表示として表示するパラメータ(機器情報)の選択を個別選択にするように設定する(ステップS12)。パラメータの選択を個別選択することにより、例えば監視に注意が必要なフィールド機器2等、特定のフィールド機器について個別のパラメータ選択が可能になる。

一方、比較表示の設定を個別に行わないと判断した場合(ステップS11:NO)、機器保全装置100は、比較表示の設定をフィールド機器2の機器種別で行うか否かを判断する(ステップS13)。比較表示の設定をフィールド機器2の機器種別で行うか否かは、例えば、後述する機器種別選択画面においてフィールド機器2の種別が選択されたか否かによって判断することができる。比較表示の設定を機器種別で行うと判断した場合(ステップS13:YES)、機器保全装置100は、比較表示として表示するパラメータの選択を機器種別選択にするように設定する(ステップS14)。パラメータの選択を機器種別選択することにより、例えば機器種別で共通するパラメータの比較表示をまとめて設定することが可能になる。

一方、比較表示の設定を機器種別で行わないと判断した場合(ステップS13:NO)、機器保全装置100は、比較表示の設定をフィールド機器2の通信種別で行うか否かを判断する(ステップS15)。比較表示の設定をフィールド機器2の通信種別で行うか否かは、例えば、後述する通信種別選択画面においてフィールド機器2の通信種別が選択されたか否かによって判断することができる。比較表示の設定を通信種別で行うと判断した場合(ステップS15:YES)、機器保全装置100は、比較表示として表示するパラメータの選択を通信種別選択にするように設定する(ステップS16)。パラメータの選択を通信種別選択することにより、例えば通信種別で共通するパラメータの比較表示をまとめて設定することが可能になる。

一方、比較表示の設定を通信種別で行わないと判断した場合(ステップS15:NO)、機器保全装置100は、ステップS11の処理に戻り、ステップS11〜ステップS15の処理において、パラメータの個別選択、機器種別での選択、又は通信種別での選択のいずれかの選択がされるのを待機する。なお、いずれかの選択がされるのを待機しているときに比較表示の設定が、それぞれの設定画面が閉じられる等によって中断されたときには、図3のフローチャートに示す処理を終了する。

ステップS12、ステップS14又はステップS16の処理を実行した後、機器保全装置100は、比較表示をするパラメータ(機器情報)の選択画面を表示して、選択結果を設定する(ステップS17)。パラメータの選択画面は、ステップS12の処理において個別選択が設定された場合、ステップS14の処理において機器種別選択が設定された場合、又はステップS16の処理において通信種別選択が設定された場合においてそれぞれ異なる。機器保全装置100は、それぞれの設定画面において選択されたパラメータを比較表示として表示するパラメータとして設定し、図4で説明する比較表示の表示処理において参照する。なお、個別選択が設定された場合のパラメータの選択画面は図9を用いて後述する。機器種別選択が設定された場合のパラメータの選択画面は図6(A)を用いて後述する。また、通信種別選択が設定された場合のパラメータの選択画面は図6(B)を用いて後述する。選択されたパラメータの設定は、例えば、図1のHDD14等に記憶する。

ステップS17の処理を実行した後、機器保全装置100は、比較表示の比較対象を選択するための比較対象選択画面を表示して、選択結果を設定し(ステップS18)、図3のフローチャートに示す処理を終了する。なお、比較対象選択画面は、図5を用いて後述する。また、図3においては、ステップS17の比較対象の選択処理は、ステップS11〜ステップS16の処理と連続して実行される場合を示したが、比較対象の選択処理は、ステップS11〜ステップS16の処理とは別個に行うものであってもよい。

図4は、実施形態における機器保全装置の比較表示の表示処理の一例を示すフローチャートである。図4のフローチャートに示す比較表示の表示処理は、図3のフローチャートに示す比較表示の設定処理を実行した後に実行される処理である。

図4において、機器保全装置100は、フィールド機器2との通信接続処理をする(ステップS21)。通信接続処理は、有線接続又は無線接続のいずれであってもよい。有線接続の場合、例えば、機器保全装置100の端子をフィールド機器の所定の端子に接続することにより行われる。通信接続処理は、それぞれの通信種別の接続手順に従って実行される。

ステップS21の処理を実行した後、機器保全装置100は、フィールド機器2からパラメータ(機器情報)を取得する。所得したパラメータは、例えば、HDD14に記憶する。機器情報の取得方法は任意である。機器保全装置100は、例えば、ステップS21の通信接続処理がされた後に自動的に又は手動でパラメータを取得するようにしてもよい、また、機器保全装置100は、所定の時間間隔で自動的にパラメータを取得してもよい。また、機器保全装置100は、予め決められた所定の取得スケジュールに従って自動的にパラメータを取得してもよい。

ステップS22の処理を実行した後、機器保全装置100は、比較対象の検索処理を実行する。比較対象の検索処理とは、ステップS22の処理で取得したパラメータと比較するパラメータを検索する処理である。検索は、図3のステップS17の処理で設定したパラメータにおける、ステップS18の処理で設定した比較対象のパラメータを検索対象(検索条件)とする。機器保全装置100は、過去にフィールド機器2から取得したパラメータの中から検索対象のパラメータを検索してそのパラメータを取得して比較対象とする。機器保全装置100は、例えば、指定期間において取得した所定のパラメータを比較対象として検索する。

ステップS23の処理を実行した後、機器保全装置100は、比較表示を生成する(ステップS24)。比較表示は、ステップS22において取得したパラメータに基づき、予め選択された表示態様で生成される。ステップS24の処理を実行した後、機器保全装置100は、生成した比較表示をメイン画面に表示する(ステップS25)。ステップS25の処理を実行した後、機器保全装置100は、パラメータを再取得するか否かを判断する(ステップS26)。パラメータの再取得は、ステップS22の処理と同様に任意に実行することができる。

パラメータを再取得すると判断した場合(ステップS26:YES)、機器保全装置100は、ステップS21の処理に戻り、ステップS21からステップS25の処理を再度実行する。例えば、パラメータを所定の時間間隔で繰り返して取得する場合、パラメータを再取得するかは、前回のパラメータの取得から所定の時間が経過したか否かで判断することができる。パラメータを再取得することにより、取得の度に比較表示を再生成して表示することが可能となる。

一方、パラメータを再取得しないと判断した場合(ステップS26:NO)、機器保全装置100は、処理を終了するか否かを判断する(ステップS27)。処理を終了すると判断した場合(ステップS27:YES)、機器保全装置100は、図4のフローチャートに示す処理を終了する。一方、処理を終了しないと判断した場合(ステップS27:NO)、機器保全装置100は、ステップS26の処理を再度実行し、パラメータの再取得又は処理の終了を待機する。

なお、図4で示した比較表示の表示処理においては、比較表示の生成をパラメータの取得の度に実行する場合を示したが、例えば、比較表示の生成は、所定回数のパラメータの取得がされたときに実行するようにしてもよい。また、比較表示の生成とパラメータの取得のタイミングは非同期であってもよい。 以上で、図3及び図4を用いた、比較表示の設定処理と比較表示の表示処理の説明を終了する。

次に、図5を用いて、比較表示の比較対象の設定画面を説明する。図5は、実施形態における機器保全装置が表示する比較表示の比較対象の設定画面の一例を示す図である。図5に示す比較対象の設定画面は、図2の比較対象選択部201において生成されてタッチパネル15に表示される。

図5において、設定画面1010は、ラジオボタン1011、データ指定部1012、開始日時指定部1013、終了日時指定部1014、数値処理指定部1015及び保存ボタン1016を含む。

ラジオボタン1011は、比較対象のパラメータのデータとして、「前回取得時のデータ」、「指定したデータ」、又は「期間データ」のいずれか1つを選択するためのボタンである。「前回取得時のデータ」は、前回取得した1つのデータを比較対象とするものである。「指定したデータ」は、データ指定部1012において取得日時を指定した1つのデータを比較対象とするものである。データ指定部1012は、パラメータを取得した日時を選択可能に表示する。複数の日時においてパラメータを取得したときには、データ指定部1012は、プルダウンによって1つの取得日時を選択可能にする。「期間データ」は、開始日時指定部1013と終了日時指定部1014とにおいて開始日時及び終了日時を指定する。開始日時と終了日時の間において、複数のパラメータが取得されている場合がある。数値処理指定部1015は、開始日時と終了日時の間において取得されたパラメータの数値処理を指定する。例えば、平均値は、取得されたパラメータの平均値演算を指定して、平均値を比較対象として設定する。最大値は取得されたパラメータの中の最大値、最小値は取得されたパラメータの中の最小値を比較対象として設定する。

保存ボタン1016は、ラジオボタン1011等によって設定された内容を保存するためのボタンである。保存ボタン1016を押下することにより、設定内容が比較表示に反映される。

なお、図5においては、比較対象の選択を上記方法で行う場合を示したが、比較対象の選択方法は上記に限定されるものではない。例えば、選択対象を時期又は期間等の時間的要件で指定する場合としては、パラメータの取得間隔が所定時間以上であるもの、パラメータの取得が所定の曜日や所定の時間帯であるもの等である。また、選択対象を時間的要件で指定する場合に代えて、パラメータの値を要件とする指定、作業者(例えば、作業者ID)を要件とする指定、設備の稼働状況や製品の生産量等の生産情報を要件とする指定によって比較対象を選択するものであってもよい。例えば、パラメータの値を要件とする指定方法としては、取得したパラメータの中で、パラメータが正常(正常値、正常範囲等)であると判断されたものを保存しておき、これを比較対象の選択対象としてもよい。一方、取得したパラメータの中で、パラメータが異常(異常値、異常範囲等)であると判断されたものを保存しておき、これを比較対象の選択対象としてもよい。 以上で、図5を用いた、比較表示の比較対象の設定画面の説明を終了する。

次に、図6、図7及び図8を用いて、比較表示に表示する機器情報(パラメータ)の種類の選択について説明する。図6は、実施形態における比較表示に表示する機器情報の種類の選択の一例を示す図である。図6に示す比較対象の設定画面は、図2の情報種類選択部202において生成されてタッチパネル15に表示される。

図6(A)は、比較表示に表示するパラメータをフィールド機器の種別で選択する場合の選択画面である。図6(A)の選択画面は、「AA」、「AB」等の種別を選択可能なチェックボックスを含む。「AA」、「AB」等の種別は、例えばフィールド機器2のシリーズ名である。例えば、種別「AA」は差圧計のシリーズ、種別「AB」は温度計のシリーズ、さらに種別「AC」は流量計のシリーズである。図6(A)の選択画面において複数の機器種別を選択したときには、選択した複数の機器種別について同じパラメータの選択が適用されるものとする。チェックボックスによって複数の機器種別を選択できるようにすることにより、複数の機器種別について適用する比較対象の設定を同時に行うことが可能となる。

図6(B)は、比較表示に表示するパラメータをフィールド機器の通信種別で選択する場合の選択画面である。図6(B)の選択画面は、「通信A」〜「通信H」までの通信種別を選択可能なチェックボックスを含む。「通信A」、「通信B」等の通信種別は、例えばフィールド機器2の、ISA100、HART等の通信プロトコルである。図6(B)の選択画面において複数の機器種別を選択したときには、図6(A)の選択画面と同様に、選択した複数の通信種別について同じパラメータの選択が適用されるものとする。チェックボックスによって複数の通信種別を選択できるようにすることにより、複数の通信種別について適用する比較対象の設定を同時に行うことが可能となる。

図7は、図6(A)において、フィールド機器2の機器種別を選択した場合におけるフィールド機器の選択画面である。図7(A)は、図6(A)において、種別「AA」が選択されたときのパラメータの選択画面である。図7(A)は、「PV(Primary Value:第1数値)」、「PV URV(Upper Range Value:上限値)」、「PV LRV(Lower Range Value:下限値)」、「PROTECT(書き込禁止)」等のパラメータを選択可能なチェックボックスを有する。チェックボックスによって複数のパラメータを選択できるようにすることにより、複数のパラメータを同時に比較対象として選択することが可能となる。なお、本実施形態では、比較表示に選択されたパラメータをメイン画面に表示するため、選択できるパラメータの数を所定の範囲内に制限するようにしてもよい。機器種別を選択することにより、その機種から取得されるパラメータの一覧が表示されるため、作業者によるパラメータの設定ミスを低減することが可能となる。

図7(B)は、図6(A)において、種別「AB」が選択されたときのパラメータの選択画面である。図7(B)は、「PV」、「PV URV」、「PV HRV(High Range Value:上限値)」等のパラメータを選択可能なチェックボックスを有する。図7(B)は、図7(A)と、選択できるパラメータが一部異なることを示している。

図8は、図6(B)において、フィールド機器2の通信種別を選択した場合におけるフィールド機器の選択画面である。図8(A)は、図6(B)において、通信種別「通信A」が選択されたときのパラメータの選択画面である。図8(A)は、「PV」、「SV(Secondary Value:第2数値)」等のパラメータを選択可能なチェックボックスを有する。また、図8(B)は、図6(B)において、通信種別「通信B」が選択されたときのパラメータの選択画面である。

なお、本実施形態においては、フィールド機器2の機器種別又は通信種別を選択することにより一意のパラメータが表示される場合を示したが、パラメータの中には設備の保全において殆ど利用しないものが含まれる場合がある。したがって、例えば、図7又は図8のパラメータ選択画面において、よく使うパラメータが優先して表示されるようにしてもよい。例えば、機器保全装置1は、パラメータを取得又は変更する回数を機器情報毎にカウントして優先度を算出して、それに基づき表示されるようにしてもよい。

また、機器種別と通信種別の組み合わせ等、他の条件に応じて選択できるパラメータを変更するものであってもよい。 また、図6において、複数の機器種別又は通信種別が選択されたときには、複数の機器種別又は通信種別に応じて選択できるパラメータを変更するものであってもよい。 以上で、図6、図7及び図8を用いた、比較表示に表示するパラメータの種類の選択についての説明を終了する。

次に、図9を用いて、情報種類選択画面及び表示態様選択画面を説明する。図9は、実施形態における機器保全装置が表示する情報種類選択画面及び表示態様選択画面の一例を示す図である。図9において、情報種類選択画面1020は、種類選択部1021、パラメータ選択部1022、表示対象1023、表示シンボル選択部1024、保存ボタン1025を有する。

種類選択部1021は、フィールド機器2の種類を選択するプルダウンメニューである。種類選択部1021で選択されるフィールド機器2の種類とは、上述したフィールド機器2の機器種別又は通信種別である。すなわち、種類選択部1021は、図6(A)及び図6(B)で説明した選択画面に相当する機能を有しているものとする。

パラメータ選択部1022は、種類選択部1021で選択されたフィールド機器2の種類に応じたパラメータを選択可能に表示する、すなわち、パラメータ選択部1022は、図7(A)、図7(B)、図8(A)及び図8(B)で説明したパラメータ選択画面に相当する機能を有しているものとする。

表示対象1023は、パラメータ選択部1022において選択された表示対象のパラメータを表示する。表示対象1023は、パラメータ選択部1022のチェックボックスが選択されたパラメータ、パラメータ選択部1022からドラッグアンドドロップされたパラメータ、又は、表示対象1023に表示されるプルダウンメニューによって選択されたパラメータを表示する。プルダウンメニューは、パラメータ選択部1022に表示される全部のパラメータ、又は一部のパラメータを優先的に表示するものとする。例えば、過去に取得したパラメータ、プルダウンメニューへの表示が設定されたパラメータ等を優先させてもよい。なお、表示対象1023に表示されたパラメータは、並び替え、変更又は削除が可能であるものとする。表示対象1023で選択されたそれぞれのパラメータの右側に図示する「○」印の中に「×」印は、選択を取り消すための取消しボタンである。取消しボタンが押下されたときには、そのパラメータの表示が消えて選択が解除される。

表示シンボル選択部1024は、表示態様選択画面の一例であって、図2で説明した比較表示の表示態様の一例である表示シンボルを選択するチェックボックスである。表示シンボル選択部1024は、矢印、記号、差分、文言、トレンドの各表示シンボルを1又は複数選択可能に表示している。表示シンボル選択部1024において選択された表示シンボルの設定は、全てのパラメータに適用するようにしても一部のパラメータに適用するようにしてもよい。表示シンボル選択部1024において選択された表示シンボルは、メイン画面に表示される。表示シンボルの詳細は、図11を用いて後述する。

保存ボタン1025は、情報種類選択画面1020において設定された内容を保存するためのボタンである。 以上で、図9を用いた、情報種類選択画面1020の説明を終了する。

次に、図10及び図11を用いて、メイン画面を説明する。図10は、実施形態における機器保全装置が表示するメイン画面の一例を示す図である。図11は、実施形態における機器保全装置が表示するメイン画面の比較表示の一例を示す図である。

図10において、メイン画面1030は、メイン画面1030は、上述のように、例えば、機器保全装置1が起動された後に最初に表示される表示である。メイン画面1030は、フィールド機器2のパラメータの表示及び登録をする画面である。メイン画面1030は、メニューバー1031、機器基本情報表示1033、パラメータ取得ボタン1034、メモ/画像表示1035、及びパラメータ表示1040を有する。ここで、機器基本情報表示1033、パラメータ取得ボタン1034、及びメモ/画像表示1035を、以下「機器情報1032」という。図10は、タグIDが「TAG 1234」のフィールド機器2におけるメイン画面の表示例を示している。複数のフィールド機器を表示する場合、機器情報1032及びパラメータ表示1040は、フィールド機器の台数分表示される。パラメータ表示1040は、機器情報1032が複数台数分表示されたときには、それぞれの機器情報1032の図10図示右側に表示される。メイン画面1030において、パラメータ表示1040は、機器情報1032に対応して、機器情報1032とともに表示される。パラメータ表示1040の表示態様は、図10のようにメイン画面1030において機器情報1032の右側に表示される場合に限定されず、例えば、メイン画面1030と別ウインドで表示されるものであってもよい。なお、パラメータ表示1040の詳細は、図11を用いて後述する。

メニューバー1031は、「ファイル(F)」、「表示(V)」、「操作(A)」、「ツール(T)」、及び「ヘルプ(H)」の大項目のメニューを有する。なお、括弧書きの文字は、所定のキーと共に押下すうることによりメニューバーを操作することができるショートカットキーである。大項目のメニューを選択するとさらに詳細なメニュー項目がプルダウンで選択可能になる。本実施形態においてはメニューバー1001の中で「操作(V)」のメニューを操作したときのメニューボタンは、パラメータ取得ボタン1034等のボタンと同様の機能を有する。

機器基本情報表示1033は、接続されたフィールド機器2の、アイコン、機器タグ、製造者、機器アドレス、機器ID、ライトプロテクトの状態等を表示する。パラメータ取得ボタン1034は、全パラメータ又はゼロ点調整のパラメータを取得するための実行ボタン、取得したパラメータを外部ファイルに出力するためのボタン等を表示することができる。メモ/画像表示1035は、保全対象のフィールド機器2に対して予め入力されたコメント(メモ又は付箋)を表示するコメント表示欄と、フィールド機器2の写真を表示する写真表示欄とを有する。

メイン画面1030は、セグメントビューワ切替ボタン1036、機器ナビゲータ切替ボタン1037、操作ログ切替ボタン1038を有する。メイン画面1030は、セグメントビューワ切替ボタン1036が押下されている状態で表示される。操作ログ切替ボタン1038は、保全情報保存部105において保存された実行情報等の保全情報を表示するための表示画面を表示する。

図11において、パラメータ表示1040は、パラメータ項目1041、パラメータ値1042、単位表示1043、矢印表示1044、記号表示1045、差分表示1046、文言表示1047、トレンド表示1048及び比較対象1049を有する。矢印表示1044、記号表示1045、差分表示1046、文言表示1047及びトレンド表示1048は、比較表示の表示例である。比較表示は、図9で説明した表示シンボル選択部1024において選択されたものが表示される。図11は、表示シンボル選択部1024において全てのチェックボックスが選択されたときの表示例である。

矢印表示1044は、図5の設定画面1010において設定された比較対象とその後に取得されたパラメータとの差分を矢印の向きで視覚化した表示シンボルである。矢印の向きの表示態様については、図12を用いて後述する。なお、数値を持たない「PROTECT」等のパラメータについては、矢印表示1044、差分表示1046及びトレンド表示1048は表示しない。

記号表示1045は、パラメータの差分を予め定められた記号で視覚化した表示シンボルである。記号表示1045は、例えば、パラメータの差分の増減が正常であるときには「○」印を表示し、パラメータの差分の増減が注意を要するものであるときには「△」印を表示し、さらにパラメータの差分の増減が異常であるときには「×」印を表示する。パラメータの差分の増減による、正常等の判断基準(所定の閾値との比較等)は、予め設定しておくことができる。記号表示1045を表示することにより、矢印表示1044又はトレンド表示1048等で表示されるパラメータの増減のみでは直ちに理解できないパラメータの異常等を視認しやすくなる。

差分表示1046は、パラメータの差分を数値で表す表示シンボルである。差分表示1046で表示する数値の桁数は、予め設定しておくことができる。文言表示1047は、パラメータの変化について、予め定められた文字(テキスト)の情報を表示する表示シンボルである。例えば、パラメータ項目1041における「PROTECT」のパラメータは、パラメータの書き込み禁止が設定されているか否かを示すものであり、文言表示1047には、設定に変更があったときには「変更あり」の文字が表示される。一方、文言表示1047には、設定に変更がないときには「変更なし」の文字が表示される。トレンド表示1048は、所定期間におけるパラメータの推移をグラフで視覚化した表示シンボルである。比較対象1049は、比較対象のパラメータの取得日時を示す。

なお、パラメータ表示1040の表示態様は、図11の表示例に限定されるものではない。例えば、パラメータ項目1041、パラメータ値1042、単位表示1043、矢印表示1044、記号表示1045、差分表示1046、文言表示1047又はトレンド表示1048は、表示色、フォント、点滅の有無、枠線やアンダーライン等による装飾等を変更する表示態様を有していてもよい。また、表示態様は、パラメータ表示1040におけるパラメータの表示順序を異常の有無等の条件によって変更するものであってもよい。また、比較表示の表示態様には、例えば、静止画又は動画の画像表示等を含んでもよい。なお、比較表示に、音声、振動等の表示以外の報知態様を組み合わせてもよい。 以上で、図10及び図11を用いた、メイン画面1030の説明を終了する。

次に、図12を用いて、図11の矢印表示1044の矢印の方向による比較表示の表示態様を説明する、図12は、実施形態における機器保全装置が表示する矢印の方向による比較表示の表示態様の一例を示す図である。

図12は、図11のパラメータ項目1041、パラメータ値1042、単位表示1043及び矢印表示1044を抜粋したものである。図12は、矢印の方向として、水平表示1051、急上昇表示1052、上昇表示1053及び下降表示1054を例示している。水平表示1051は、パラメータの増減が前回比(例えば、比較対象となる値との比)で±0%である場合の表示態様である。急上昇表示1052は、パラメータの増減が前回比で+10〜+50%である場合の表示態様である。上昇表示1053は、パラメータの増減が前回比で0〜+10%である場合の表示態様である。また、下降表示1054は、パラメータの増減が前回比で0〜−10%である場合の表示態様である。矢印表示1044の表示態様によって作業者は、パラメータの増減の大きさを容易に視認することが可能となる。図12に示す矢印表示1044の表示態様は、予め設定して保存しておくことができる。

なお、図12においては、比較表示の中で矢印表示1044の表示態様を設定する場合を説明したが、他の比較表示についても同様に表示態様を設定することができるものとする。 以上で、図12を用いた、矢印の方向による比較表示の表示態様の説明を終了する。

以上説明したように、本実施形態における機器保全装置は、保全対象の機器から取得した機器情報を表示する表示部を備える機器保全装置であって、前記表示部は、取得した前記機器情報の比較対象を選択する比較対象選択画面と、選択された前記比較対象の前記機器情報の推移に基づき生成される比較表示を前記機器毎に表示する機器情報表示画面とを表示することにより、機器情報の推移を理解容易に表示することができる。

なお、本実施形態においては、比較表示をメイン画面1030に表示するものを例示したが、比較表示の表示態様はこれに限定されるものではない。例えば、比較表示が、アイコンや文字等の情報にタッチすることで別ウインドが起動して表示されたり、別ウインドに遷移又は切替って表示されたりするものであってもよい。また、表示パネルが複数配置されている場合、メイン画面1030と比較表示がそれぞれ別の表示パネルにおいてともに表示されるものであってもよい。また、比較表示は、タッチパネル15における矩形等の所定の領域において表示される場合を示したが、例えば、比較表示は、タッチパネル上での領域を特定せずに、タッチパネルに対する長押し、スワイプ、ピンチ等所定の操作を行うことにより操作可能な対象であってもよい。また、比較表示は、ハードウェアスイッチ等に設けられたランプやディスプレイに表示されて、操作されるものであってもよい。

また、比較表示は、表示色、表示の大きさ、フォント等を経時的に変更するものであってもよい。例えば、比較表示の表示色を青から黄、または黄から赤に変更するようにしてもよい、また、比較表示の表示とともに、音声、振動等の報知手段を用いてパラメータの推移を報知してもよい。

また、本実施形態で説明した装置を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。

さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。

以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。

1 機器保全装置 11 CPU 12 RAM 13 ROM 14 HDD 15 タッチパネル 16 通信I/F 17 カードスロット 2 フィールド機器 101 通信部 102 機器情報保管部 103 表示データ生成部 104 保全実行部 105 保全情報保存部 201 比較対象選択部 202 情報種類選択部 203 表示態様選択部 204 機器情報表示部

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