Pipe fitting sleeve and the assembly method

申请号 JP20363393 申请日 1993-07-26 公开(公告)号 JPH0830545B2 公开(公告)日 1996-03-27
申请人 ケニス、ジエー、カーステンセン; 发明人 KENISU JEE KAASUTENSEN;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 A. P. I規格の丸ねじまたはのこ歯ね
    じを有する管のための管継手スリーブであって、 連結される前記管(80,82:100,106)は、
    該管のノーズ端の傾斜面(35)から最終ねじ付き部分
    (36)にかけて前記所定のねじが形成されたねじ付き
    テーパ部(32,42)が設けられ、かつ外径が前記傾
    斜面(35)に向かって漸次小さくなっており、 前記管を連結するためのスリーブ(60)は、内周面の
    中央部分から前記管(80,82:100,106)の
    外径より大きい内径を有する終端凹所(70)にかけて
    前記管に形成されているテーパとは逆のテーパを有する
    ねじ付きテーパ部(14,16)を有し、このねじ付き
    テーパ部(14,16)は、前記管のねじ付きテーパ部
    (32,42)と整合している前記A. P. I規格のの
    こ歯ねじまたは丸ねじを有しており前記スリーブ(60)の内側中央に配置される金属製の
    中央位置決め基準リング(62)が前記スリーブ(6
    0)と一体的に形成され、前記中央位置決め基準リング
    (62)が管の軸方向に間隔をおいて有する位置決め用
    の基準肩部(62a,62b)と前記スリーブ(60)
    のねじ付きテーパ部(14,16)との境界部分に一対
    の溝(67,68)が形成され、該溝(67,68)に
    傾斜面(64a,65b)を有する一対の中央シール
    (64,65)を配置し外側シール(74,75)は、前記スリーブ(60)の
    前記終端凹所(70)の円周溝(72,73)にそれぞ
    れ保持され、前記管(80,82:100,106)が
    前記基準肩部(62a,62b)に当接するように十分
    挿入されたときに前記管のねじ付きテーパ部(32,4
    2)の各端部のねじ山が前記外側シール(74,75)
    に食い込むことにより密閉し前記スリーブ(60)のねじ付きテーパ部(14,1
    6)は、管のノーズ(34,44)が前記位置決め用基
    準肩部(62a,62b)に所定位置で当接することに
    よって、前記中央シール(64,65)が前記A. P.
    I規格化された管(80,82:100,106)の傾
    斜面(35)により許容範囲内の一定圧縮力の下で係合
    されることにより、常時安定した緊密シールが形成され
    、 ことを特徴とする管継手スリーブ。
  • 【請求項2】 前記スリーブ(60)の内面がプラスチ
    ックコーティングされた管継手スリーブであって前記中央位置決め基準リング(62,112)の内面は
    粗く仕上げられており、その上にプラスチックコーティ
    ングの内側表面層(114)が施されており、該内側表
    面層(114)は、前記中央位置決め基準リング(6
    2,112)の内周面から角部を回って前記基準肩部
    (62a,62b)にまで施されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項3】 管(156)の先端面が、基準肩部(1
    50a,150b)の表面に対して正確に平行でないと
    きに、該管(156)の先端面によって変形される環状
    の突起 (152,153)が、前記基準肩部(150
    a,150b)の表面に同心状に設けられていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項4】 中央シール(64,65)は、連結され
    る管(80,82:100,106:156)のノーズ
    に形成された傾斜面(35)により圧縮されることによ
    り、スリーブ(60)の軸心に対して約25°の角度と
    なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項5】 前記管(80,82:100,106:
    156)がスリーブ(60)内に挿入されるときに、摩
    擦によって前記外側シール(74,75)が回転しない
    ように、前記円周溝(72,73)には、その側面が約
    60°の角度で広がり、前記外側シール(74,75)
    に対して大きな面積を有していることを特徴とする請求
    項4に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項6】 外側シール(74,75)の内周面は、
    連結される管のねじ付きテーパ部のテーパ角度と同じ角
    度で傾斜し、さらに、外側シール(74,75)の内径
    が挿入される管の少なくともねじ部分を越えて挿入され
    るのに十分な大きさを有していることを特徴とする請求
    項5に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項7】 所定の水準を越える内圧によって外側に
    変形し、内圧を放出できる外側シール(74,75)を
    有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項8】 前記所定水準以上の内圧を放出した後に
    所定の位置に戻り、外圧に対して密封をなす外側シール
    (74,75)を有することを特徴とする請求項7に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項9】 前記中央位置決め基準リング(62,1
    12,150)の内周面が、管(80,82:100,
    106:156)の内周面と一致していることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか一項に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項10】 前記中央位置決め基準リング(62,
    112,150)の長さが、生じる軸方向応力に応じて
    管継手の係合長さを変えられるように一定の範囲内で選
    択可能であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    一項に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項11】 外側シール(74,75)が、最終ね
    じ付き部分で管(80,82:100,106:15
    6)に接していることを特徴とする請求項1〜10のい
    ずれか一項に記載の管継手スリーブ。
  • 【請求項12】 A. P. I規格ののこ歯ねじまたは丸
    ねじを有する管(80,82:100,106:15
    6)のスリーブ(60)による組立方法であって軸方向に間隔をおいて配置された基準肩部(62a,6
    2b:150a,150b)を有し、使用中の配管の軸
    方向応力に対する軸方向長さを有する固定の中央位置決
    め基準リング(62,112,150)および該基準リ
    ングの少なくとも両肩部に隣接すべく設けられた中央シ
    ール(64,65)を内部中央に有しているスリーブ
    (60)を選択し前記中央シール(64,65)が前記管によって一定圧
    力を受けるように該管を前記固定された中央位置決め基
    準リング(62)に突き当たるまで螺入しさらに、スリーブ(60)の他端から第2の管を基準リ
    ング(62)に突き当たるまで螺入する 、 ことを特徴とする管の組立方法。
  • 【請求項13】 中央部分の両側にそれぞれ逆の傾斜が
    付いたねじ部分を有するA. P. I規格のスリーブを用
    い、ねじ部分の隣接部分において連結された管と接触す
    る中央シールと外側シールとを挿入する工程を有するこ
    とを特徴とす る請求項12に記載の管の組立方法。
  • 【請求項14】 外側シール(74,75)を受けるた
    めに終端凹所(70)に円周溝(72,73)を削設す
    ることによって、スリーブを修正することを特徴とする
    請求項13に記載の管の組立方法。
  • 【請求項15】 第1の管の挿入深さを制御する内側当
    接面を形成するためにスリーブの一端から基準部材(1
    40)を挿入する工程と、 内側当接面と接触するまで第1の管を挿入した後に基準
    部材(140)を取り除く工程と第2の管を中央位置決め基準リングに当接するように螺
    合させる工程と、 を有することを特徴とする請求項14に記載の管の組立方法。
  • 【請求項16】 スリーブおよび管のテーパが決められ
    た制作許容誤差の内にあることを確認する予備検査の工
    程を有していることを特徴とする請求項15に記載の管の組立方法。
  • 【請求項17】 スリーブに対して管の挿入が選択され
    た標準値の±0,31cm以内であるようにスリーブと
    管の基準面と比較することを特徴とする請求項16に記載の管の組立方法。
  • 【請求項18】 スリーブとA. P. I規格の管との機
    械的に係合しシールされた正確な継手を形成する方法で
    あって係合における最大有効変化が0.63cm以内にあるよ
    うなテーパが設けられた管およびスリーブを予備検査
    し、スリーブの中央における決められた軸方向長さの中
    央位置決め基準リングを有するスリーブの形状を選択
    し、その際、軸方向長さは管の使用中の軸方向応力によ
    って決められ、第1の管をスリーブの一端から中央位置
    決め基準リングと金属−金属係合するまで螺着させ、そ
    の後、第2の管をスリーブの反対側から中央位置決め基
    準リングと金属−金属係合するまで螺着させることを特
    徴とする請求項12〜17のいずれか一項に記載の管の組立方法。
  • 【請求項19】 スリーブと管との間におけるねじ係合
    領域を内圧および外圧に対して絶縁する工程を有してい
    ることを特徴とする請求項18に記載の管の組立方法。
  • 【請求項20】 管のノーズが中央位置決め基準リング
    と金属−金属係合した際の前記ねじ係合領域は、その各
    端部における前記管とスリーブとの間の空隙が弾性シー
    ルされることによって、絶縁されていることを特徴とす
    る請求項19に記載の管の組立方法。
  • 【請求項21】 スリーブに対して寸法的に充分係合し
    た管に弾性材料を圧縮することによって、密封が形成さ
    れていることを特徴とする請求項20に記載の管の組立方法。
  • 【請求項22】 スリーブのねじ部のテーパがテーパ付
    き基準面に対して所定の係合深さを生ずることを保証す
    るために、スリーブを予備検査する工程を含んでいるこ
    とを特徴とする請求項21に記載の管の組立方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】この発明は、特に厳しい運転状態に曝される産出井戸に用いられる管及びケースの管継手に関する。

    【0002】

    【従来の技術】産油井戸の管およびケースは、特に厳しい運転状態に曝される産出井戸に用いられる管製品である。 それらはたとえば長いパイプラインに接続した場合に非常に高い機械的な荷重に耐えなければならず、同時に内圧と外圧の両方および腐蝕性環境にほとんど影響を受けないようにしなければならない。 たとえばその非常に高い圧は、もし加圧ガスあるいは液体がねじ領域の間に浸透すると、収納スリーブに対し管のねじ付き端部が異なって変形してしまい、時々パイプラインを切り離してしまう。

    【0003】従来これらの問題に対する対策として、米国特許第4,009,893 号明細書、同第4,154,466 号明細書、同第4,209,193 号明細書および同第4,253,687 号明細書に記載されているように強い強度のセクションおよびねじあるいは直角ねじに基づく特殊な継手装置が採用されていた。

    【0004】かかる実際の技術は、石油工業において広く用いられている1978年発行の刊行物“Turbular Conne
    ction Data “第2版、 Weatherford/Lamb著(Weather
    fordInternational Company 発行)に示されている。 この本は、今日業界において一般に用いられているようなアメリカ石油協会(API )で標準化された“8ラウンド”管および“バトリス”管を含む沢山の継手、およびねじ領域における内部シール、腐食バリヤーなどに用いる特別な継手を示している。

    【0005】特殊なボックス(スリーブ)およびピン(管あるいはケース)の継手は理論的に得られるが、それらは標準化されておらず高価であるのでほとんど実用的でない。 最近色々な等級および重さにおける8ラウンドおよびバトリス形のAPI 規格の管が在庫品として沢山あり、これらは経済的理由によって使用しなければならない。

    【0006】同時にパイプラックおよび掘削リグフロアにおいて行なわれる作業はもっとも少ない普通の工程を含まなければならず、また速やかに、普通におよび安価に実施できなければならない。 特にAPI 規格の管が用いることができる作業状態の範囲を広げることが望まれ、これは特殊な器具あるいは器械が必要とされるような作業環境を減少する。

    【0007】さらに厳しい状態に対し、組み立て中において回転数を数え、トルクを監視し、あるいは支持圧力を測定するような器具が採用できるようにする。 トルクの測定は、摩擦係数、ねじの形状とピッチ、ねじの平滑性と潤滑性がすべて読み取りに影響するので、係合に対する適確なガイドではない。 組み立てが完了した場合、
    ガスあるいは液体のシールの完全性について試験するために器具が使用できるようにする。

    【0008】上述の両方の器具の使用は、API 規格の管の役割を広げることができないだけでなく非常に高価である。 非常にきつく作られた接続部において、管の挿入端はテーパ付きねじのこの最も細い部分に降伏点に近い高い応力がかかる。 作業員における軽い不注意が管に過負荷を生じたり、すりきずを生じさせる。 数回の係合作業のあと管にある前進ねじには、適切な組み立てであってもすりきずあるいは永久変形が生ずる。 圧力シールを保証するために支持圧力を増大することには必然的に限界がある。 またシールに対するきついねじ係合における信頼は、ねじの損傷および別の非不変形性について許容しなければならない公差のために、あまり信頼できない。 これらの点の認識は上述の現場機械の幅広い使用を生ずる。

    【0009】実際の運転およびコストについての要求は、現場におけるリークフリーの継手を組み立てることを含む厳しい特別な問題について注意が集中している。
    API規格の管はボックスおよびピンにおけるねじの特殊な長さとテーパ角度を有し、テーパに対し許容できる所定の公差を有している。 スリーブあるいはボックスは両端から内方に中央ねじ付き部分に向かって、あるいは最小内径の峰部に向かって雌ねじを有し、従ってピンは組み立て中に曝される力だけによって制限される挿入深さにねじ込むことができる。

    【0010】API 規格の管について掘削リグフロアの上におけるピンとボックスの確実な接続は大きな問題を有している。 ねじ領域にある“最終スクラッチマーク”
    は挿入の公称深さが測定できる基準となるが、組み立てなければならない管およびケースの非常に長いラインにおいて速足で環境的に不完全な状態において最終スクラッチ位置を監視するためには実用できない。 更に多くの不完全性および欠陥はシールの問題に関係し、たとえ機械的係合が充分であってもこの理由のため管の使用が妨げられる。 現在においてそのような管は非常に限られた方法でしか使用できないか、あるいは捨てられなければならない。

    【0011】API 規格の管についての詳細は1973年3
    月発行のAPI Standard 5B(第10版)および1980年3月発行のそのSupplement 1からわかり、これらの文献は American Petroleum Institute, Production Dep
    artment(住所,211 North Erary,Suite 1700, Dallas,
    Texas 75201 )によって発行されている。 この規格はテーパの角度、ピッチ、形状、有効ねじ長さ、並びに手締め係合の準およびパワー締め付け組み立てに対する理論的位置と規定する零点の水準のような要素を決めている。 テーパの字句は一般に管ねじの角度と寸法の両方に関係し、これはともに管端部の理想的なスリーブへの挿入深さを決定する。

    【0012】なおこの規格において丸ねじあるいはバトリスねじについて嵌め合いねじ形状の間に空隙が必要である。 たとえば丸ねじにおいてこれは“ルートヘリックス(root helix )”と呼ばれ、この小さな空隙は連続的な通路を形成し、この通路を通って高圧液体の漏洩あるいは増強が生ずる。

    【0013】管のテーパがボックスねじテーパから両極端の許容限度にある場合、あるいは寸法変化が両極端の許容限度にある場合、適切なねじ係合は井戸の前あるいは井戸のあとでも最終スクラッチマークを参照して決められた公称位置を生ずる。 充分にぴったりしたねじ係合が必要とされる内部および外部シールを形成するという仮定は、曝される非常に高い圧力でルートヘリックスの中においてねじの損傷および圧力上昇という問題のために組み立てに対し充分な基礎とはならない。

    【0014】なお米国特許第2,980,451 号明細書、同第
    3,047,316 号明細書、同第3,054,628 号明細書、同第3,
    381,259 号明細書、同第3,923,324 号明細書並びにそれらの明細書の引用特許のいくつかに記載されているように、管とボックスとのねじ結合領域の中に置かれたシール要素を用いることが、古くから一般に行なわれている。

    【0015】そのようなシールは一般に Atlas-Bradfor
    d シールとして市販され、それらの利点はそれらの欠点と比べて考えなければならない。 それらはねじ係合部の長さおよび井戸の直径を減少するという意味においてねじ付き構造の部分に組み込まれる。 更にそれらはねじ係合領域の危険な部分における内部応力を上昇する。

    【0016】また挿入管のねじは、変形するかあるいはシールにねじを切り、その不完全性あるいは不揃い性がシールを組み立て中において、外してしまうか壊わしてしまうということが実際にわかっている。 そのようなシールは、またねじ領域の外側端に対しても配置され、同様に内圧を釈放するための障壁を形成する。 これは内圧が対向する管とボックスねじとの間にその長さのほとんどを通して浸透でき、ラインの切り離しを生じてしまうような異なった変形を生じてしまうことを意味する。

    【0017】別の管継手は、ねじ領域の一端あるいは両端における金属−金属シールを使用することに基づいている。 金属−金属シールは、ほぼ完全な鏡面仕上げを必要とするので、金属表面間の接触は、特に現場において一方あるいは他方の表面にすりきず、かききずあるいは他の損傷を生ずるので、確実なシールを形成することができない。

    【0018】さらに、表面がこれらのシールに対し要求される正確な精度で正確に設置されねばならない場合、
    製造コストは数倍に高くなり、寿命期間を越える実際の運転状態において、ねじ係合領域への腐蝕性の高圧液体の浸透は、大災害を起こすだけでなく、ねじの腐食、管接合剤あるいは潤滑剤の枯渇、および継手の脆弱化のために時間を消費するという問題を生ずる。 また外圧は継手装置に不利に作用する。

    【0019】ケースにおける漏洩は、例えば、包囲する管を管の内圧より高い圧力である高圧で低速流の環境で取りまく。 そのような圧力は継手のねじ部分の内部において生じ、上述したように不利に作用する。

    【0020】

    【発明が解決しようとする課題】設計および掘削リグフロア装置に関するすべての改良にもかかわらず、またA.
    PI 規格管の在庫品を用いることができるように管継手を改善する必要が残されている。 さらにそのように改善すべき管継手は掘削リグフロアにおける確実で一様な管組み立てを容易にし、標準管組み立てに対し使用される時間を不要としなければならない。 またAPI 規格の管継手を用いるパイプラインのように別の関係において正確なシールおよび機械的な係合が必要である。

    【0021】ある長いパイプラインにおいては、腐食性の液体が溶接温度で損傷されるような合成樹脂被覆を必要とするので、ねじ付きの管継手が用いられている。 熱膨張および建設工事によって管軸心に沿って非常に高い応力が発生されるが、同時に圧力シールが維持されねばならない。

    【0022】

    【課題を解決するための手段】本発明に基づく参考例のねじ付き管継手は、正確に分離されて相対向して面する一対の基準肩部と共同し、これらの基準肩部は、API
    規格に合う管スリーブの中に精密位置決めリングを中央に配置することによって形成される。 管がスリーブとねじ係合されると、基準肩部の隣においてスリーブの中で変形可能な内側シールリングは挿入された管のノーズ端の傾斜面と接する。 またスリーブの外側端にある外側シールリングは、管の反対側端と係合する。

    【0023】このようにして金属−金属接触が正確な軸方向位置を保証し、この位置においてねじ表面の充分な寸法係合が存在し、一方ねじ領域は圧縮されたシールによって気密にされ、ただ管に沿う軸方向応力に対し作用するだけでよい。 管の内圧あるいは外圧の何れもねじ領域の中に浸透できない。 しかも同時に選択された支持圧力は、精密位置決めリングにおける基準肩部の間の特別な間隔を有するスリーブを選ぶことによって軸方向応力に対し設定できる。 もし内側シールリングが損傷するか消失してしまっても外側シールリングが所定の圧力に対し障壁を形成する。 もし圧力が連続して生ずる場合、外側シールリングは外側に圧力を逃がし、その後ふたたびこの外側シールリングは外圧に対し有効に作用する。 内側シールリング内径は管の内径と一致して配置され、内部の乱流は最小に減少される。

    【0024】本発明に基づく継手の一参考例において、
    API 規格のスリーブは、ねじ中央峰部を削設することによって簡単に修正でき、スリーブはこの峰部の中に圧縮可能な内側シールリングに対する中央座面を形成し、
    その内側シールリングの中に精密位置決めリングが嵌め合わされる。

    【0025】内側シールリングの両側端は係合された管のノーズの傾斜面と嵌まり合う傾斜シール面を有している。 スリーブの両端凹所には荷重支持領域の外側において弾塑性の外側シールリングを収容するために円周溝が設けられている。

    【0026】これらの外側シールリングは丁度終端スクラッチマークの外側で管と係合し、外圧に応じて圧縮する。 しかもそれらは所定の大きさを越えた外圧に応じて外側に広がって圧力を逃がし、その後ふたたび外圧シールとして有効に作用する。

    【0027】これらの外側シールリングが置かれている円周溝は、管係合中において外側シールリングの回転を阻止するため摩擦接続を生ずるために広がり角度を持った側壁を有している。

    【0028】本発明に基づく方法において、固有の基準肩部の位置の決定および管スリーブの修正は、必要な場合掘削リグフロアから離れて管継手の半分の組み立て中において行なわれる。 一方の管は適切なねじ込み係合で過度の応力なしに所望の挿入位置までねじ込まれる。

    【0029】修正されたAPI 規格の管に対し一時的なプリセットプラグによって位置決めされ、このプリセットプラグはその後取り除かれ、精密位置決めリングが、
    挿入された管のノーズと接触される。 この位置において内側シールリングは管のノーズと接触され、外側シールリングは管のねじ付きテーパの根もとに圧縮される。 それから精密位置決めリングは反対側の管のノーズに対する位置決め基準を形成する。

    【0030】管を掘削リグフロアの上でパイプラインに組み立てるために要求される工程は、次の管を対向する基準肩部と金属−金属接触するまで回転するだけである。 この点において内側および外側の両シールリングは管継手の別の半分と同じように新たに挿入された管と係合される。 既存のスリーブはパイプラックにおいてねじ領域の中央峰部分を削設し、内側シールリングを挿入することによって修正できる。 精密位置決めリングは、所定の軸方向応力に対し組み立て強さを制御するために選ばれた長さにされる。

    【0031】さらに本発明に基づいて、挿入位置が限界範囲(たとえば合計で±1/2″)の中だけで変化できるように、管およびスリーブのテーパに対する予備審査が採用される。管の端部とぴったり合うゲージリングにある平滑な内側テーパは管のテーパが充分であるかどうか確認するために用いられ、一方平滑なゲージプラグはスリーブのテーパを同様にチェックするために用いられる。

    【0032】この予備審査はAPI 規格に合う管およびスリーブの不良品を除去し、スリーブに対する管の位置をシールの完全性および引張り荷重のもとでの性能を保証するように設定する。

    【0033】API 規格の修正されたスリーブに管を接続する工程において、プリセットプラグが第1の管のスリーブへの挿入深さを制御するためにスリーブの中にねじ込まれる。 その後このプリセットプラグは取り除かれ、精密位置決めリングが挿入される。

    【0034】本発明に基づく装置の実施例において、スリーブは、精密位置決めリングと一体に作られ、この精密位置決めリングは、両側端に基準肩部を有し、各基準肩部とねじ領域との接続部に内側シールを有し、さらに終端凹所に外側シールを有している。 かかるシールは曲げに対し強く、中央領域の圧力による膨張に対して強く、従って方向性井戸に有利に使用される。 これらの管スリーブをパイプラインを組み立てるために用いる場合、充分なシールおよびねじ係合が、位置決めリングの基準肩部に対する管の金属−金属接触を保証することによって簡単に保証される。

    【0035】本発明に基づく継手は特に、合成樹脂が被覆された管に対し有利に適用でき、というのは衝突金属面が特別な修正なしに完全な合成樹脂シールを備えているからである。 管の内部および精密位置決めリングの内部への吹き付けにおいて充分な被覆が側面に供給されるので、それらが突き合わされ圧縮されると継手の内部における腐食性ガスは内側シールからも遮断される。

    【0036】さらに本発明に基づいて精密位置決めリングの基準肩部に同心円の環状突起の接触面が設けられる。 基準肩部の平面に対し僅かに傾斜された挿入済みの管端部は、完全に係合するために突状部分をこすり付け変形しようとするので、完全な接触が達成される。

    【0037】さらに本発明に基づいて修正されたAPI
    規格の管あるいはバレットノーズは、2分割構造のシールリングを用いかつ凹面状基準肩部を持った修正スリーブによって受け入れることができる。

    【0038】

    【実施例】以下、図面に示す参考例及び実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。 第1図ないし第5図に示した本発明に関する参考例において、産出井戸用の管継手
    10は修正されたAPI 規格の管あるいはケースから構成されている。

    【0039】スリーブあるいはボックス12は、その中央領域から両側に分れている第1のねじ付きテーパ14と第2のねじ付きテーパ16とを有し、その寸法および公差は
    API 規格の限度内にある。

    【0040】API 規格のスリーブにおいてねじ付きテーパ14、16は、中央の峰領域において一緒になり、この峰領域は参考例に基づいて、両側にテーパ縁を持った内側シールリング20に対する中央座面18を形成するために機械加工されている。

    【0041】この内側シールリング20は、好ましくは D
    u Pont Company社(Wilmington, Delaware)製造の商品名“RYTON”として売られている材料で作られている。 この材料はエラストマーであり、これは力および圧力がかかった状態においてリークフリーシールを形成するために変位でき、硫化水素のような化学物質および深い最終運転において曝される圧力や温度に対し耐えることができる。 また高温状態において膨張し(3%まで)
    危険な環境における良好なシールを形成する。

    【0042】内側シールリング20の中には、精密位置決めリング22が配置され、このリング22はスリーブ12の軸心方向に細長い形をし、使用されたスリーブの形および寸法に対し選ばれ、また、使用された管本体の壁厚に合わせた肉圧を有している。 後で述べるように使用される管の重さおよび等級は、組み立てに必要な支持圧力とともに、第1の基準肩部22a、第2の基準肩部22bの間にある軸方向間隔を決定する。 管の壁厚は面一な形状にするために精密位置決めリング22の内径を決定する。

    【0043】スリーブ12の両側端には、ねじ付きテーパ
    14,16のすぐ隣りの終端凹所部分において、外側シールリング26が挿入されて置かれる円周溝24が機械加工されている。

    【0044】第1の管30の先端は、スリーブ12の中にねじ込まれ、管30にあるねじ付きテーパ32はスリーブ12のねじ付きテーパ14と堅く噛み合い、管30のノーズ34で精密位置決めリング22における第1の基準肩部22aと係合する。 第1の管30の係合深さは後述するように制御できる。 しかし正確に位置決めした場合、第1の管30のノーズ34は、第1の基準肩部22aに係合するだけでなく、内側シールリング20の側面を圧縮する。 ノーズ34の近くで第1の管30にある25°の傾斜面35は、中央シールリング
    20にある対応した傾斜シール面20aに係合し、高い内圧に対する緊密なシールを形成する。

    【0045】第1の管30の最終ねじ付き部分36、即ちねじ付きテーパ32の外側隣の最大直径部分は、同時に外側シールリング26に係合し、この外側シールリング26をスリーブ12に対し内側に圧縮する。 これは外圧によって圧縮されるだけで緊密なシールを形成する。

    【0046】第2図および第5図からわかるように、外側シールリング26の側面は、スリーブ12の終端凹所における円周溝24から約60°の角度で外側に傾いている。 このスリーブ12の終端凹所は、スリーブ12の機械的に負荷されない部分であり、ねじ付き領域の外側にあり、予想される外圧に対したやすく耐えることができる。

    【0047】外側シールリング26における広がり角度は、摩擦係合部の底および側壁に対する接触面積を大きくする。 外側シールリング26が第1の管30の最終ねじ付き部分36によって係合されると、潤滑剤はシールリング
    26の内側において広がることができ、シールリング26
    は、傾斜側面および狭い円周面が円周溝24に摩擦係合し、外側シールリング26を回転したり、挿入された管30
    に対し圧縮以外の作用をしたりする傾向をなくする。

    【0048】同じようにして、スリーブ12にある第2のねじ付きテーパ16と係合するねじ付きテーパ42を持った第2の管40は第2の基準肩部22bに突き当たり、そのノーズ44は、内側シールリング20の傾斜シール面20bを押圧し、一方その最終ねじ付き部分46は、第2の外側シールリング28を圧縮する。 ねじ潤滑剤がねじ係合領域において用いられ、組み立て前に供給されると良い。

    【0049】さらに幾つかのシールの総変形量は、内圧および外圧がそれぞれシールの完全性を増大するように内側シールリング20および外側シールリング26、28に作用するので、図示したものより大きくあるいは小さくできる。

    【0050】参考例に基づく構造によれば、管継手は従来妥協を余儀なくされていた数々の要求を満足することができる。 管30、40のノーズ(34、44)と基準肩部22
    a、22bとの間の金属−金属接触によって形成された正確なねじ結合によって荷重支持強さが得られる。

    【0051】たとえ高圧シールがねじ領域において支持圧力だけでは存在しない場合でも、管の公差は荷重支持強さを保証するに充分である。 しかもシールの要求は、
    管の端部が正確に位置決めされているので同時にかなえられ、内側シールリング20および外側シールリング26、
    28は、正確に係合し圧縮される。 その結果、ねじ結合領域は普通の環境のもとでそのような漏洩に曝されない。

    【0052】同時に位置決めリング22の内周面は、管3
    0、40の内周面と一致して並べられるので、ラインに沿う流路は継手の中央における乱流領域を生じない。 さらに管ノーズとリング22の基準肩部22a、22bとの当接は、密着された流路を形成し、これは内部の加圧ガスあるいは加圧液体が外側に浸透しようとすることを著しく制限する。

    【0053】スリーブ12の外側端において外側シールリング26、28は、それらが係合する管の最終ねじ付き部分
    36、46によって圧縮されるように形成されかつ位置決めされている。 外圧はシールの完全性をさらに向上する。
    内側シールリング20が壊れたり欠陥がある場合、内部流体がねじ領域の中に洩れ、外側シールリング26、28のゆがみは、外側への漏洩をある圧力限界まで制限するのに適している。 外側シールリング26、28の寸法および形状の選択は、選択された内圧に耐えるようにするために正確に変えられる。

    【0054】外側シールリング26、28におけるねじテーパに合ったかすかなテーパおよび中央領域における管ねじ部を越えるに充分な大きさの内径は、第5図に示す非圧縮状態において理解できる。 この形状は、外圧に応じて緊密なシールを形成するが、設定圧力レベル、ここでは2000psi の圧力レベルを越える内圧を放出するための変形に適している。 寸法およびテーパの変更は、選択された設定レベルを増加したり減少したりするため採用される。 従って始めに選ばれたレベルを越える内圧において、継手が完全に緩むのではなく、ガスが管の外側に放出される。 外側シールリング26、28は、その完全性を維持し、漏洩が終了した場合ふたたび外圧に対する有効な障壁として作用する。

    【0055】長いパイプラインあるいはケースラインにおいて生ずる機械的応力の観点から、リークフリーシールを形成するために、極端に緊密な組み立てを生ずる構想は不要である。 支持応力は、使用される軸方向荷重(たとえばラインの長さおよび重さ)の意味だけで決定できる。 従ってこれは容認された習慣から設定された出発点を制定し、この出発点において管の終端領域は、リークフリーシールを保証するために降伏点に近づけて負荷され、その結果のすり傷により使用回数の減少および過負荷の危険が生ずる。

    【0056】漏洩のために感じられる高圧のガスあるいは水あるいは溶解する油を処理した水のような流体に管継手をさらすことによって管継手を試験するような掘削リグの試験は、幾つかの状態において必要とされる。 同じ理由のためにAPI 規格の管は高い圧力および軸方向応力を伴なう幅広い範囲の用途に対し用いられる。 非常に高価な管継手および非常に長いパイプラインあるいはケースラインおよび高圧供給に対し一般に採用される管は、多数の危険な状態を少数に制限できる。 不完全な管およびシール作用に関し欠陥のある管だけはいまや使用できる。

    【0057】特別な用途に対する管の等級および重さの選択は、特殊なケースおよび完成状態に対し要求される係合の度合を選ぶことによって行なわれる。 たとえば幾つかのガス井戸は、ただ短かいラインを必要とするが、
    非常に高い圧力がかかり、これらの用途に対し軸方向荷重は、非常に長いラインに対するよりも僅かである。 従ってそのような用途に対しねじ係合の小さな緊密さが用いられ、従ってパイプラインの分解および組み立てはいっそう速やかに行なわれる。

    【0058】この目的のために参考例に基づく装置は、
    有用な精密位置決めリングの1つを用いることができる。 4つの異なった軸方向長さを持った一組の精密位置決めリング22および内側シールリング20は用途の全範囲を覆うのに充分である。 この例の場合、8ラウンドのA.
    PI 規格管に対し、これは最小の1.905cm から最大の3.
    175cm まで変化する。 言い変えれば高い応力に対し耐える管継手は、管継手に対し各管において2ターン(1ターン=0.317cm )以上回転され、これはかすかにぴったりと係合され、従って長い精密位置決めリングを有する。 所望の中間間隔はこれらの限界の間において用いられるが、限界内における2つの中間寸法(全部で4つ)
    は一般に満足できる。

    【0059】内側シールリング20の長さを変えることによって、相応して内部シールを形成する傾斜シール面20
    aは、管のノーズの近くにある傾斜側面に一層確実に係合する。 ねじの峰を削設することによって得られる中央座面領域は同様に調和されることが認められる。

    【0060】参考例に基づく装置において、管のテーパはただその寸法および角度だけが主な変数である。 管のテーパが充分な範囲内にあるかどうかを試験し、不良の管については、この理由のために排除されることについての技術は後述する。 この特徴のため管が予め審査されている場合、管のノーズ部が隣の基準肩部に係合する際、積極的に保証された金属−金属接触が自動的に内側および外側シールの両方を保証する。 さらにシール構造によって生ずる内部応力の増加はなく、ねじ係合部の充分な完全性が維持され、運転のすべての特長が維持される。 スリーブの管への手締めによる接続は前と同様に維持される。 もし現場において不可能である場合、目視チェックは、係合された際のスリーブに対する最終スクラッチ位置で行なわれる。

    【0061】参考例に基づいて修正されたAPI 規格の構造について、在庫品は、ねじ部を中央座面18を形成するために中央峰部に削設すること、およびスリーブ12の終端凹所における円周溝24を加工することによって簡単に改良された継手に変更することができる。

    【0062】組み立て内側シールリング20および外側シールリング26、28は、手作業で挿入できるが、精密位置決めリング22は後で述べるように基準面に対する位置に挿入するために大きな力が必要である。 この作業は、すべてパイプラインあるいは管貯造庫において実施でき、
    この種の装置は、普通の組み立て装置において用いられているので特別な機械加工は不要であり、また管の監視および保管も不要である。

    【0063】次に第6図ないし第9図は、本発明に係る実施例を示す図であり、これらの図を参照して本発明のスリーブ60について説明する。 このスリーブ60は、中央位置決め基準リング62を有し、この基準リング62は、スリーブ本体と一体に形成され、係合される管の内周面と一致する内周面と、選ばれた間隔によって軸方向に隔てられた終端肩部62a、62bを有している。 所定の範囲内における4つの異なった間隔は、参考例においてすでに述べたように、色々な組み立て緊密性を得るために用いられる。

    【0064】第1および第2の中央シール64、65は、終端肩部62aおよび62bとスリーブ60の隣のねじ付き部分との間にそれぞれ配置された溝67、68の中に位置されている。 これらのシール64、65はすでに述べたように管にある25°の傾斜面と嵌り合う傾斜面64a、65bを有している。

    【0065】スリーブ60の終端凹所70において一対の円周溝72、73がすでに述べたようにシール74、75を保持する。

    【0066】第6図ないし第9図に示した実施例の構造は、第1図ないし第5図に基づく構造のすべての利点を有している。 第1の管80と第2の管81がそれぞれ終端肩部62a、62bでそれぞれノーズ−金属接触で充分に係合されている場合に過大でない充分なねじ結合が保証される。 同時に中央シールおよび終端シールが前述したように形成される。 この構造は精密な管継手で掘削リグフロアの上で完全に作ることができるので、多種多様に組み立てができるという利点を有している。 さらに製作された管継手は厚肉の一体の中央部分を有し、従って曲げに対し強く、内圧のための膨張に対しても強い。 従ってこのような管継手は、パイプラインが大きく傾斜した角度を有するか、あるいは高い圧力にともなって方向が変るような状態における使用に対し好適である。

    【0067】この方式は、第10図および第11図に示すようないわゆるバレット−ノーズ形管についても使用できる。 バレット−ノーズ形管90は、前述した平らな端部および傾斜側面と異なって凸面形状に加工されている管端
    92を有している。 この形式の管90に対し精密位置決めリング94は、凹面状の基準肩部94a、94bを有し、内側シールリングは、凹面状の傾斜シール面98aを持ったマイナーシールリング98と、凹面状の傾斜シール面96aを持った主要シールリング96の2つの部分で組み立てられている。

    【0068】第10図に示したように、圧縮されていない状態における傾斜シール面96a、98aは、精密位置決めリング94に比べ大きな寸法にされ、凹面状の傾斜シール面96a、98aの脇に突出形成された突出部分(第10図の主要シールリング96に図示して段部およびマイナーシールリング98の段部)は、もし精密位置決めリング94がそれらの上に荷重をかけた場合に壊れてしまう。

    【0069】このようにしてこの装置は、まず主要シールリング96の中に置かれ、位置決めリング94を主要シールリング96における平らな内側表面に滑り込ませ、その後にマイナーシールリング98を挿入することによって組み立てられ、それによって管90のバレット−ノーズに充分な金属シール接触が生ずる。 スリーブ99は、第1図ないし第5図に関連して述べたと同じように存在している。

    【0070】第12図は、管に合成樹脂を被覆した実施例を示し、これは非常に腐食しやすい環境における管に優れた抵抗を与えるために広く使用される。 実際は、管の内側表面は、採用される耐熱性および耐食性の人造ポリマー基混合物(たとえば“RYTON”)の粘着性を良くするためにざらざらにされている。 さらに管の内側からノーズおよび傾斜部分の回りに伸びる通路および管の2つあるいは3つのねじに合成樹脂を供給する被覆技術が用いられる。

    【0071】API 規格の管継手について管端部と衝突する角に危険な領域が存在する。 というのは、供給される合成樹脂がこの領域およびねじ部分において厚くなること、およびねじ係合部がスリーブの中に挿入された場合に合成樹脂を圧縮するよりも壊してクラックを入れてしまうからである。

    【0072】第12図に拡大して示したように、内側表面に合成樹脂接着剤層102 を持った第1の管100 は、管10
    0 のノーズ端コーナーに少量の被覆層104 も有している。 第2の管106 は管ノーズのすぐ隣にある被覆層110
    とともに同様の内側層108 を有している。

    【0073】これらはすべて境界被覆層であり、精密位置決めリング112 が粗い内側面を持っているので必要とされ、このリング112 も合成樹脂の内側表面層114 を有し、この層114 は、端面にリップ表面115 、116 として伸びている。 このようにして金属接触が形成されると、
    それぞれ管100 、106 における被覆層104 、110 の領域は、合成樹脂リップ表面115 、116 に対し圧縮され、管の長さに沿う完全なシールを形成するためにリップ表面
    115 、116 を圧縮し変位する。 さらに管の内周と一致する精密位置決めリング112 の内面はこの範囲において乱流を著しく減少し、そうでない場合に合成樹脂被覆がもっと厚くなってしまっている管の端部において生じてしまうような大きな速度ヘッドを減少する。

    【0074】本発明に基づく方式および装置の利用は、
    使用できないほど過度に緩いか急なテーパを持った管を予備審査することによって非常に容易にされる。 API
    規格は総合変化が1.27cmとなる±2ねじの両極端のテーパ(スリーブにおける緩いテーパと管の急勾配のテーパなど)についての組み合わせを許すに充分なテーパの偏差を許している。

    【0075】しかし本発明に基づいて、一方のねじを最大の側における最大の差にするためにテーパが変化するようなパイプを用いることが望まれる。 これは公称位置から0.317cm の最大変化を構成し、これはテーパから生ずるだけでねじ自体の状態あるいは誤差からは生じない。

    【0076】現場の経験から、API 規格の公差に対し製作されたパイプの2%から6%だけがこの要求にかなわないことがわかっており、これはスリーブを管に係合する前に、現場、パイプラックあるいは同様な場所でチェックしなければならない。 第14図のゲージリング120
    および第15図のゲージプラグ130はこの予備審査のための普通の機構である。

    【0077】第14図のゲージリング120 はリングの幅広い端部124 から狭い端部126 に傾斜している内側円錐面
    122を有している。 狭い端部126 の隣に設けられた
    127はのぞき窓128 を有し、こののぞき窓128 は、ゲージリング120 の中心軸心に沿う軸方向長さを有し、これは内側円錐面122 によって規定された開口の中に挿入される管のノーズ端部に対する変位可能範囲に相応している。

    【0078】前記ゲージリング120 が、平らな内側円錐面122 によって規定された標準のテーパよりも緩いテーパを持っている管のノーズ端部の上にぴったりはめ合わされると(管の直径はほぼ不変である)、ゲージリング
    120 は、管端部が必要とされるのぞき窓128 の中央にくるまでねじ部分の上を滑らず、ゲージリング120 の狭い端部126 の近くまでしか滑り込まない。 他方においてテーパが所望の基準値より鋭いか急である場合、管の端部はのぞき窓128 の中央を通り過ぎてしまう。 どちらの場合でも管はノーズがのぞき窓128 の境界部の中に拘束されない場合は満足できない。

    【0079】同じようにしてゲージプラグ130 は、スリーブにおけるテーパをチェックするために用いられる。
    平らな外側円錐面132 は大きなベース136 にある挿入端
    134から傾斜し、この大きなベース136 から耳部137 が伸びており、この耳部137 はのぞき窓138 を有し、もしスリーブにおけるテーパが緩すぎると挿入が許されず、
    スリーブの端部はのぞき窓138 まで届かず、さらにテーパが急すぎるとその挿入はのぞき窓138 を通り過ぎてしまう。 何れの場合にもスリーブの端部の相対位置は直接テーパに左右され、これはゲージリング120 あるいはゲージプラグ130の平らな内側円錐面122あるいは外側円錐面132によって決定される。

    【0080】別の工具が本発明に基づく組み合わせ技術に利用でき、これは第16図にプリセットプラグ140 として示されている。 このプリセットプラグ140 は手締めあるいは機械締めのために用いられ雄形工具で取り外せる本体142 からなっている。 従って、本体142 は、基準肩部143 で終えている円形外側面を有し、これは本体142
    の中央軸心に対し垂直な平面内にある。

    【0081】ねじ付き部分144 は、所望の形式のAPI
    規格のスリーブ12と嵌り合うために精密雄ねじ領域を規定するために本体142 から同心的に伸びている。 ねじ付き部分144 を越えて突き出しているプリセットプラグ14
    0 の端部146 は、基準肩部143 から正確に隔てられている交換可能な堅い端面148 を有している。

    【0082】前記プリセットプラグ140 がスリーブ12の中にねじ込まれると、基準肩部143はスリーブ12の端部に対し係合される。 それから端面148 は概知の位置において反対側端から挿入すべき第1の管30に対する挿入深さを決定する。 管30は管のノーズ34と端面148 との間の金属−金属接触が得られるまで簡単に締め付けられる。
    それからプリセットプラグ140 が取り外され、それによって内側シールリングおよび精密位置決めリング(図示せず)が管のノーズに密着でき、管継手は掘削リグフロアの上における使用に対し準備が整う。

    【0083】スリーブとの一体型並びにスリーブとの別体型のいずれのタイプの精密位置決めリングにおいても用いることができる精密位置決めリングの実施例を第13
    図に示されている。 この精密位置決めリング150 (概略図示のために修正API 規格の管に対する挿入可能な分解要素として図示)は、基準肩部150a、150bを互に隔てている。 しかしこれらの表面は、同心的に中央に配置された環状突起152 、153 をそれぞれ有している。 もし挿入された管156 のノーズ端が対向する基準肩部150bに対し平行な面の中に正確に位置していない場合、ノーズの前方縁は完全接触が行なわれる前に基準肩部に深い溝を切削しようとする。

    【0084】管端部が製作の際に正確に切削されないのでこのような平行の欠陥が生じ、それが 393分の数cmを越えない場合でも、その不一致は基準肩部150bおよびシール(図示せず)に対する管156 の正確な位置に対し大きく作用する。 しかし変形可能な環状突起が衝突された場合こすりつけ作用が生じ、このこすりつけ作用は、接触金属面を適合させ、固形金属−金属接触におけるその周辺の回りにおいて対向する要素の充分な嵌め合い結合を保証する。

    【0085】第17図に系統図で示した本発明に基づく方法は、上述したような修正されるか量産されたスリーブを用いることができ、少なくとも管を有利に予備審査できる。 即ち挿入深さが標準値に比べて± 0.317cm となるように決定するために第14図のゲージリング120を用いて各管端部のテーパがチェックされる。 寸法およびテーパ角度だけがこの決定に影響をおよぼし、ねじピッチあるいは形状をチェックする必要はない。

    【0086】量産されたスリーブが用いられる場合には、品質管理をチェックする間にテーパの予備審査が行なわれると良く、発生される軸方向応力に対して要求される組み立て堅さの度合を選択することが必要とされるだけである。

    【0087】パイプラインの長さおよび遭遇される別の状態に基づいて、発生される軸方向応力は管の等級および重さと管継手に対するテーパの挿入度に関して作業員によって決定される。

    【0088】特別の長さの精密位置決めリングを持ったスリーブの選択は、これらの基準によって決定される。
    管継手の組み立ては両方の管に対し金属接触が得られるまでの係合を必要とするだけであり、これは一方の管に対してはパイプラックで行なうことができ、他方の管に対してはリグフロアの上で行なわれる。 実施された精密な寸法管理は過負荷や変形の危険なしに引張り荷重に対し完全なねじ係合を保証する。

    【0089】API 規格に基づく“パワー締め組み立て”を行なう試み、あるいは高圧に対して快適なシールが得られるまで支持加重を増加する試みは不要である。
    寸法係合部において同時に形成される内側および外側の弾塑性シールが差圧に対して好ましい障壁を形成する。
    またこれらがねじ領域を絶縁するので、ねじの連続性の重要性が減少され、拒絶できる欠点を構成するに十分な不完全性に関する従来のねじ切り、マーク、あるいは不揃いは今や大きな問題ではない。

    【0090】このようにして今までそのような不完全性のために拒絶された管は今や色々な用途に利用できる。

    【0091】API 規格のスリーブが修正される場合、
    その工程は長いが、最終組み立てにおける結果は同じである。 またスリーブは第15図のゲージプラグ130を用いて基準値の±0.317cm の中にある事を保証するために、
    テーパについて予備審査される。

    【0092】許容できるスリーブは、次に内側シールリングのための中央座面を形成するためにねじの中央峰領域を削設し、また外側シールリングのために終端凹所における円周溝を設置することによって修正される。 中央座面領域は精密位置決めリングおよび設置すべき内側シールリングの長さに比例している。 内側・外側シールリングは手作業でその位置に押し込まれ、第16図のプリセットプラグ104が最大深さにまで挿入される。

    【0093】プリセットプラグ140は、使用される精密位置決めリングに相応して選ばれ、従って充分に係合された場合に、その端面は、第1の管のノーズ端部の完全挿入平面にある。 第1の管を端面にまでねじ込むことによって、第1の管が正確に位置決めされ、プリセットプラグ140は取り外しできる。 選択された精密位置決めリングの第1の管のノーズとの堅い接触までの挿入は大きな力を必要とするので、肩で突く工具が用いられる。

    【0094】精密位置決めリングが置かれると継手は、
    リグフロアの上で第2の管を受ける準備ができる。 作業員はただ突きさすだけで良く、精密位置決めリングとの金属接触が得られるまで各部分を先の部品に回転するだけで良い。 適切な機械的な係合および内圧と外圧に対する充分なシールを保証するためにはこの堅い係合だけで充分である。

    【0095】以上本発明に基づく有利な方式、装置および方法について述べたが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求範囲の実施態様項に述べたすべての変形例についても含まれるものである。

    【0096】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡単な構成でシール性が極めて高く、製造コストも安価であり、API規格の管に容易に対応することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】図1図は、本発明に係る参考例に基づく修正されたAPI 規格の要素を用いた管継手の一部断面斜視図。

    【図2】図2は、図1の管継手の断面図。

    【図3】図3は、図2図における3−3線に沿う断面図。

    【図4】図4は、図1ないし図3における管継手のねじ領域の拡大断面図。

    【図5】図5は、終端シールの圧縮されていない状態の部分断面図。

    【図6】図6は、本発明の実施例を示すの管継手の一部断面斜視図。

    【図7】図7は、図6の管継手の断面図。

    【図8】図8は、図7における8−8線に沿う断面図。

    【図9】図9は、図7における一部断面拡大図。

    【図10】図10は、バレットノーズ形管を用いた参考例に基づく管継手の分解斜視図。

    【図11】図11は、図10の管継手の断面図。

    【図12】図12は、管に合成樹脂を被覆した実施例の一部断面図。

    【図13】図13は、不揃いの管を保証するために用いる精密位置決めリングの斜視図。

    【図14】図14は、本発明に基づく組み立て技術に用いられるゲージリングの一部断面斜視図。

    【図15】図15は、組み立て技術に用いられるゲージプラグの一部断面斜視図。

    【図16】図16は、本発明に基づく組み立て技術に用いられるプリセットプラグの一部断面斜視図。

    【図17】図17は、本発明に基づく方法に採用される工程の系統図。

    【符号の説明】

    10 管継手、 12 スリーブ 14 ねじ付きテーパ 16 ねじ付きテーパ 18 中央座面 20 内側シールリング 20a 傾斜シール面 20b 傾斜シール面 22 精密位置決めリング 22a 基準肩部 22b 基準肩部 24 内周溝 26 外側シールリング 28 外側シールリング 30 第1の管 32 ねじ付きテーパ 34 ノーズ 35 傾斜面 36 最終ねじ付き部分 40 第2の管 42 ねじ付きテーパ 44 ノーズ 46 最終ねじ付き部分 60 スリーブ 62 基準リング 62a 終端肩部 62b 終端肩部 64 中央シール 65 中央シール 70 終端凹所 72 円周溝 73 円周溝 74 外側シールリング 75 外側シールリング 80 第1の管 82 第2の管 90 バレット−ノーズ形管 94 精密位置決めリング 96 主要シールリング 98 マイナーシールリング 99スリーブ 100 第1の管 102 合成樹脂被覆層 104 合成樹脂被覆層 114 合成樹脂被覆層 106 第2の管 112 精密位置決めリング 115 リップ表面 116 リップ表面 150精密位置決めリング 150a 基準肩部 150b 基準肩部 152 環状突起 153 環状突起 156 管 120 ゲージリング 122 内側円錐面 124 幅広い端部 126 狭い端部 127 耳部 128 のぞき窓 130 ゲージプラグ 132 外側円錐面 134 挿入端 136 ベース 137 耳部 138 のぞき窓 140 プリセットプラグ 142 本体 143 基準肩部 144 ねじ付き部 146 プラグの先端 148 プラグの端面

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