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How to adjust the drilling conditions to be applied to the well for a bit

申请号 JP53450697 申请日 1997-03-21 公开(公告)号 JP2000507659A 公开(公告)日 2000-06-20
申请人 ドレッサー・インダストリーズ・インコーポレイテッド; 发明人 ゴールドマン,ウィリアム・エイ; スミス,リー・モーガン;
摘要 (57)【要約】 所定の井戸用ビットに適用する掘削条件を調整する方法は、前記ビットによって掘削される区間における、地質の圧縮強度の検査を含む。 前記所定のビットと同じサイズ及び設計の臨界ビット構造が、前記検査された圧縮強度とほぼ同一の圧縮強度の物質を掘削した後の摩耗を、摩耗した構造に対する各掘削データと共に分析する。 前記分析から、前記各圧縮強度に対して、望ましくないビットの過剰な摩耗が発生する可能性が高くなる上限である、パワー制限を決定する。 所定のビットを動作させる回転速度及びビット荷重のような掘削条件を、パワー制限以下の所望のパワー動作を維持するように調整する。 いくつかの実現可能な回転速度/ビット荷重の組み合わせから所望の動作パワーが得られる場合、これらの条件を最適化する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 所定の井戸用ビットに適用される掘削条件を調整する方法であって、 前記ビットによって掘削される区間における地質の圧縮強度を検査するステップと、 前記所定のビットと同じサイズ及び設計の臨界ビット構造が、前記検査された圧縮強度とほぼ同一の圧縮強度の物質を掘削した後の前記臨界ビット構造の摩耗を、前記摩耗した構造に対する各掘削データと共に分析するステップと、 前記分析から、前記各圧縮強度に対して、望ましくないビット摩耗が発生する可能性が高くなる上限として、パワー制限を決定するステップと、 前記所定のビットを動作させて、前記パワー制限以下の所望の動作パワーを維持するように掘削条件を調整するステップとから成ることを特徴とする方法。 2. 請求項1記載の方法において、 複数の構造及びそれぞれの掘削データが同様に分析され、 更に、前記分析から、電気信号の相関対の第1タイプの系列を発生するステップを含み、前記各対の2つの信号が、それぞれ、前記構造の各1つに対する摩耗率と動作パワーとに対応し、 前記パワー制限が、前記第1タイプの系列の前記信号から発生されることを特徴とする方法。 3. 請求項2記載の方法において、前記構造の少なくとも1つが、前記所定のビットに用いられるサイズ及び設計の別個の部分であり、研究室条件で同様に分析されることを特徴とする方法。 4. 請求項2記載の方法において、前記構造の少なくとも1つが、前記所定のビットと同じサイズ及び設計の完全なビットであり、現場の掘削において同様に摩耗されることを特徴とする方法。 5. 請求項2記載の方法において、前記掘削条件は、前記所望の動作パワーを前記パワー制限未満であるが、合理的にできるだけその周囲に維持するように調整されることを特徴とする方法。 6. 請求項2記載の方法において、前記掘削条件が、前記所定のビットに適用される条件を含み、ビットの振動が、前記ビットによって地質に伝達される力を、前記区間の小さな増分域において変動させ、前記適用する条件が、ピーク伝達力を参照して前述のように調整されることを特徴とする方法。 7. 請求項2記載の方法において、前記調整される条件が、回転速度とビット荷重であることを特徴とする方法。 8. 請求項7記載の方法において、該方法は、更に、電気信号の相関対の第2 タイプの系列を発生するステップを含み、各対のそれぞれの信号が、回転速度値とビット荷重値に対応し、各対の前記回転速度及びビット荷重値から、理論的に、前記パワー制限に対応するパワーが得られ、 前記ビットが、前記第2タイプの系列における信号の前記対の1つに対応する回転速度及びビット荷重で動作されることを特徴とする方法。 9. 請求項8記載の方法において、該方法は更に、実質的に不利なビット運動特性が発生する可能性が高くなる前記パワー制限に対して、回転速度制限を決定するステップを含み、前記ビットを前記回転速度制限未満の回転速度で動作させることを特徴とする方法。 10. 請求項9記載の方法において、該方法は更に、実質的に不利なビット運動特性が発生する可能性が高くなる前記パワー制限に対して、ビット荷重制限を決定するステップを含み、前記ビットを前記ビット荷重制限未満のビット荷重で動作させることを特徴とする方法。 11. 請求項10記載の方法において、該方法は更に、 前記パワー制限に対して、前記回転速度制限より低く、望ましくないビット運動特性が発生する可能性が高くなる、限界回転速度を決定するステップと、 前記パワー制限に対して、前記荷重ビット制限よりも低く、望ましくないビット運動特性が発生する可能性が高くなる、限界荷重ビットを決定するステップと、 前記限界回転速度以下の回転速度、及び前記限界ビット荷重以下のビット荷重で前記ビットを動作させるステップとを含むことを特徴とする方法。 12. 請求項11記載の方法において、該方法は更に、前記限界ビット荷重に合理的にできるだけ近い範囲で、回転速度及びビット荷重で前記ビットを動作させるステップを含むことを特徴とする方法。 13. 請求項12記載の方法において、該方法は更に、切削の最大深度が得られる荷重ビットと回転速度の組み合わせを判定し、前記切削の最大深度に対応するビット荷重又は前記限界ビット荷重の内小さい方に近いビット荷重、又はそれに等しいビット荷重で、前記ビットを動作させるステップを含むことを特徴とする方法。 14. 請求項10記載の方法において、該方法は更に、 前記パワー制限に対して、前記回転速度制限よりも低く、望ましくないビット動作特性が発生する可能性が高くなるように、限界回転速度を決定するステップと、 前記パワー制限に対して、前記ビット荷重制限未満であり、望ましくないビット動作特性が発生する可能性が高くなるように、限界ビット荷重を決定するステップと、 前記パワー制限に対して、前記ビットに対して切削の最大深度を得るビット荷重を判定するステップと、 前記限界回転速度以下の回転速度、並びに前記切削の最大深度に対応するビット荷重又は前記限界ビット荷重の内小さい方に近いビット荷重、又はそれに等しいビット荷重で、前記ビットを動作させるステップとを含むことを特徴とする方法。 15. 請求項8記載の方法において、該方法は更に、前記パワー制限に対して、実質的に不利なビット運動特性が発生する可能性が高くなるように、荷重ビット制限を決定し、前記荷重ビット制限未満の荷重ビット制限で前記ビットを動作させるステップを含むことを特徴とする方法。 16. 請求項8記載の方法において、該方法は更に、複数の前記第2タイプの信号系列を、各々異なる摩耗量に対して同様に発生し、前記第2タイプの適切な系列に応じて、前記ビットが摩耗するに連れて、前記ビット荷重を周期的に増大させるステップを含むことを特徴とする方法。 17. 請求項16記載の方法において、該方法は更に、前記ビット荷重を増大させるに連れて、前記回転速度を変化させるステップを含むことを特徴とする方法。 18. 請求項17記載の方法において、該方法は更に、前記ビットの摩耗をリアル・タイムで測定又はモデリングするステップを含むことを特徴とする方法。 19. 請求項8記載の方法において、前記圧縮強度検査が、異なる圧縮強度の複数の地質層を含み、該方法は更に、 圧縮強度の各々について、それぞれかかる第1及び第2タイプの信号系列を同様に発生するステップと、 前記地質を貫通する前記ビットの前進を監視するステップと、 前記ビットが現在掘削中の地質の圧縮強度に対して、前記各信号系列に応じて、前記ビットの動作を周期的に変更するステップとを含むことを特徴とする方法。 20. 請求項1記載の方法において、前記圧縮強度は、前記ビットを用いて前記区間を掘削しつつリアル・タイムでモデリングを行うことによって、検査することを特徴とする方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 井戸用ビットに適用する掘削条件を調整する方法発明の背景本発明は、掘削条件、具体的には、井戸用ビット(well bit)に適用される回転速度及びビット荷重(weight-on-bit)の調整、更に好ましくは最適化に関するものである。 尚、ここで用いる場合、「井戸用ビット」という用語は、通常の井戸掘削ビット(刃)及びコア掘りビット(coring bit)を含むものとする。 過去において、かかる掘削条件の調整は、科学というよりも技巧(又は勘による作業とも言える)の問題であることが多かった。 本発明者の知るところによれば、このような調整に対してより科学的な手法を採用しようとした努の成果が少なくともいくつかは見られる。 例えば、米国特許第5,449,047号は、掘削システムの「自動」制御を開示している。 その基本的な手法は、単に所定の範囲の岩石圧縮強度に対して、所定の切削深度( 回転当たりの)を経験的に維持するに過ぎない。 EMGalle(E.M.ゲール)及びHBWoods(H.B.ウッズ)による"Best Constant Weight and Rotary Speed for Rotary Rock Bits"(回転式岩石ビットのための最良一定荷重及び回転速度)( API Drilling and Production Practice ,1963,第48〜73頁)は、所定の掘削作業のいずれにおいても、ビット荷重が変化した場合、回転速度もそれに応じて自動的に変化し(あるいは、その逆となり)、ビット荷重と回転速度との積は当該掘削作業全体を通して一定である、 という仮定の下で動作する方法について記載する。 (これらの変数の1つが変化すると、他の変数に応答的な変化を生じるが、2つの積が常に一定であるという仮定は有効でないことを、本発明者は発見した。)この仮定の下で進めると、この方法は、研究室における検査の使用し、ビットの破損(failure)を招くビット荷重及び回転速度の組み合わせを見出し、これらの組み合わせを回避することを含んでいる。 H.Word(H.ワード)及びM.Fisbeck(M.フィスベック)によって1979年オクラホマ州Tulsaにおける34th Annual Petroleum Mechanical Engineering Conference(第34回年に一度の石油機械技術会議)において発表された"Drilling Parameters and the Journal Bearing Bit"(掘削パラメータ及びジャーナル軸受ビット)という別の技術論文は、最後に述べた論文を更新したが、基本的な想定及び方法論を変化させた訳ではない。 上述の方法はいずれも、掘削作業全体を最適化するのではなく、またその可能性もない。 発明の概要本発明は、少なくとも破局的なビットの摩耗を回避するための、普遍性を高めた有効な評価基準を提供しようとするものであり、本発明の好適な実施形態では、容認できない程加速するビット摩耗率を回避し、ビットの寿命と食込み率(penetration rate)のようなその他のパラメータとの間のバランスを取ることを可能とするものである。 究極的な調整対象となる掘削条件は、回転速度及びビット荷重であることが好ましいが、前述の評価基準は、その一方でも、他方でも、 これらのパラメータ自体の双方でもなく、その代わりにパワーとしている。 パワーを基本的な評価基準として用いることにより、本発明の好適な形態では、所望のパワーを得る回転速度及びビット荷重の組み合わせの選択を行い、更にこの範囲内で最適化するための更に別の評価基準を用いることが可能となる。 本発明の最も基本的な形態では、ビットによって掘削される区間における地質の圧縮強度を検査する。 所定のビットと同じサイズ及び設計の臨界ビット構造が、そのように検査された圧縮強度とほぼ同一の圧縮強度の物質を掘削した後の当該臨界ビット構造の摩耗を、摩耗した構造に対する各掘削データと共に分析する。 この分析から、それぞれの圧縮強度に対して、望ましくないビットの摩耗が発生する可能性が高くなる上限として、パワー制限を決定する。 本発明の非常に基本的な形態では、「望ましくない」ビットの摩耗として、破局的なビットの破損を選択することができる。 しかしながら、更に非常に好適な実施形態では、不当に加速された摩耗率を望ましくないものと考え、パワー制限を用いることによってこれを回避する。 いずれの場合でも、これを行うには、所定のビットを動作させて、パワー制限以下の望ましい動作パワーを維持するように、掘削条件を調整する。 このように分析した「臨界構造」は、所定のビット設計において、おそらく最も速く摩耗する構造、及び/又は最初に破損する構造として定義し、この構造をビット寿命の制限要因とする。 例えば、多結晶ダイアモンド・コンパクト(「P DC:polycrystaline diamond compact」)型ドラッグ・ビットでは、カッター即ち多結晶ダイアモンド・コンパクトは常に臨界構造となる。 一方、ローラ・コーン型ビットでは、臨界構造は、典型的に、ベアリング又はジャーナル構造である。 本発明の好適な実施形態では、複数のかかる構造及びそれらの各掘削データを、同様に分析する。 これらの分析から、第1タイプの電気信号の相関対の系列を発生する。 かかる各対の2つの信号は、それぞれ、前述の構造のそれぞれに対する、摩耗率及び動作パワーに対応する。 第1タイプの系列のこれらの信号から、 パワー制限を求める。 多数の臨界構造を分析し、かかる信号の相関対の系列を発生することの利点は、(完全な破損とは異なり)過剰な加速摩耗が発生するパワー制限を判定する際の確信度が非常に高いことである。 したがって、これらの好適な実施形態は、単に破局的なビット摩耗を回避する以上のことが可能であり、 食い込み率のような他の要因に対して、合理的な摩耗率のバランスを取る(したがって、ビットの寿命のバランスを取る)ことが可能となる。 ここで、信号又は数値に関して「対応する」というのは、「機能的に関連する」ことを意味し、対象の関数は、単純な同等関係の可能性もあるが、そうでなくてもよいことは理解されよう。 「正確に対応する」が電気信号に関して用いられる場合、当該信号が対象のパラメータそのものの値に直接変換されることを意味する。 ビット部分の「摩耗率」は、単位時間毎の長さ(新しい部品の外形から測定する)として、又は単位時間毎の(部品の)材料体積のいずれかを単位として定義することができる。 調整対象の掘削条件は、回転速度及びビット荷重であることが好ましい。 通常、安全係数を組み込むことが好ましい、即ち、パワー制限よりいくらか低いパワー・レベルであるが、合理的に可能な限り、この制限近くのパワー・レベル周囲を維持することが好ましい。 したがって、例えば、「合理的に」とは、前述の安全係数の使用、及び調整対象の掘削条件に対する種々の現実的な制約に対する調節を含む。 より具体的な例として、所定のリグには、安全係数を考慮にいれても、理論的に望ましいパワー制限近くでの動作が許されない、回転速度の制限を有するものもある。 同様に、未ださほど深くない孔では、十分なビット荷重を与えて、 理論的に望ましいパワー制限に近付けて動作させることは、実際上不可能である。 本発明の好適な実施形態は、更に、第2タイプの電気信号の相関対の系列を発生することを含む。 各対のそれぞれの信号は、回転速度値及びビット荷重値に対応し、各対の回転速度及びビット荷重値から、理論的に、パワー制限に対応するパワーが得られる。 言い換えると、一定の岩石強度及びビットの摩耗条件についても、理論的に前述の制限におけるパワーとなり得る、回転速度及びビット荷重の多数の異なる組み合わせがある。 ビットは、この第2系列における信号対の1 つに対応する回転速度及びビット荷重で動作させることが好ましい。 「対応する」とは、機能的に関連付けることを思い出せば、これは、例えば、ある程度のビット振動は殆ど常に発生しているので、信号対の1つに正確に対応する回転速度及びビット荷重値よりも多少低い値で動作させればよく、これによって、安全係数が含まれることを意味することが理解されよう。 また、ピーク軸方向及び横方向振動やビットのふれまわりのような、実質的に不利なビット運動特性が発生する可能性が高くなるパワー制限に対する回転速度制限を決定することも可能である。 このように、この速度制限を超えての動作によって望ましいパワーが得られる場合もあるとしても、この回転速度の制限未満でビットを動作させることが好ましい。 同様に、ピークねじれ振動やいわゆる「 スティック・スリップ」のような、他の種類の非常に不利なビット運動特性が発生する可能性が高くなるパワー制限に対するビット荷重制限を決定することが可能である。 同様に、この後者の制限未満のビット荷重でビットを動作させることが望ましい。 好適な実施形態では、前述の回転速度制限未満の限界回転速度を、パワー制限に対して決定する。 これを超えると、軸方向及び横方向の振動増大のような望ましくないビット運動特性が発生する可能性が高くなる。 同様に、前述のビット荷重制限未満であり、ねじれ振動の増大のような他の種類の望ましくないビット運動特性が発生する可能性が高くなる、限界ビット荷重をパワー制限に対して決定することも好ましい。 明らかに、この限界回転速度以下の回転速度、及び限界ビット荷重以下のビット荷重でビットを動作させることは、更に一層好ましいことである。 更に、ほぼ最適な回転速度にできるだけ近く、そして限界ビット荷重に合理的にできるだけ近いビット荷重の組み合わせで、動作させることは更にまた好ましいことである。 また、複数のかかる信号の第2系列を発生することも好ましい。 各系列は異なるビット摩耗度に対応するが、同じ岩石強度に対するものである。 更に、ビット摩耗のモデリング又は監視を行い、これら他の第2タイプの系列を用いることによって、ビット荷重を増大させ、対応してビットが摩耗するにつれて回転速度を変更することが好ましい。 同様に、対象のビットが、圧縮強度が異なる複数の地質層即ち地層を貫通して掘削することが予測される場合が多い。 このような場合、かかる圧縮強度各々について、かかる第1及び第2タイプの信号系列をそれぞれ発生し、地質を貫通するビットの前進を監視し、当該ビットが現在掘削している地質の圧縮強度に対するそれぞれの信号系列にしたがって、ビットの動作を周期的に変更することが好ましい。 本発明の更なる詳細及びその実施方法は、その様々な卓越した特徴、目的及び利点と共に、以下の詳細な説明並びに図面及び請求の範囲によって明白となろう。 図面の簡単な説明図1は、入力データを発生することができ、本発明を適用可能な、コンピュータに関連付けた掘削作業を示す概略図である。 図2は、パワー限度を示すグラフである。 図3は、比較的軟質な岩石に対する第2タイプの信号系列を示すグラフである。 図4は、図3と同様であるが、比較的硬質な岩石に対するグラフである。 図5は、本発明に使用可能な摩耗モデリング・プロセスを概略的に示す図である。 図6は、作業関係評価(rated work relationship)を示すグラフである。 図7は、地質摩耗性(formation abrasivity)による作業損失を示すグラフである。 詳細な説明図1は、地球の地質10を示す。 ここでは、所定の井戸用ビット18が、当該ビット18と同じサイズ及び構造のビット24及び26によって既に掘削された掘削区間20及び22にほぼ対応する、地質10の区間14を掘削する場合について検討する。 ビット18で各孔(図示せず)の穿孔を開始する前に、ビット18によって掘削することを望む地質区間の圧縮強度を検査(assay)する。 これは、当技術分野において公知の方法で都合よく行うことができ、近隣の孔区間20及び22からの、井戸の経過記録(well log)、放出された掘削物の分析、及びコアの分析のような、28及び30で図式的に示す掘削データを分析する。 説明のこの部分では、検定結果が、区間14全体にわたって一定の圧縮強度を示すという、非常に単純な場合を想定する。 次に、パワー制限を発生する。 図2を参照すると、本発明者の研究が示されており、動作パワーが増大するに連れて、いずれの所定のビットの摩耗率もかなり予測可能なパターンを追従する傾向があることがわかる。 曲線c 1は、比較的軟質な岩石、即ち、圧縮強度が比較的低い岩石に対するこのパターンを表す。 摩耗率は、点p Lまではパワーの増大と共にほぼ線形に増大することがわかる。 パワーがそれ以上増大すると、摩耗率は更に急速に、即ち指数的に増大し始める。 これらの激しい摩耗率は、摩擦力の増大、温度上昇、及び振動強度(インパルス負荷)の増大によるものである。 最後に、摩耗率は、破局的ビット破損を表す点e Lに到達する。 この破局的な摩耗は、実際の現場での掘削における定常状態の下では、この終点におけるパワーで生ずるが、過剰な振動による衝撃負荷が大きい場合には、更に低いパワー、即ち、p L及びe Lの間のどこかで発生する可能性もある。 曲線c 2は、圧縮強度が比較的高い岩石に対する同様の曲線である。 この場合も、摩耗率は、パワー増大と共にほぼ線形に増大し(曲線c 2の傾斜によって示されるように、より高い率で、かつ点p Hまでであるが)、その後摩耗率は、点e Hの破局的破損に至るまで、更に急速に増大し始める。 適切なパワー制限を発生するためには、ビット18と同様の形式の臨界構造(critical structure)を分析する。 さほど好適ではない本発明の実施形態では、 かかる分析は、例えば、適切な基板上に装着された単一の多結晶ダイアモンド・ コンパクト(diamond compact)を、研究室において地質区間14について検査したものとほぼ同じ圧縮強度の物質に対して実施し、破損が観察されるまで、動作パワーを徐々に増大させていく。 しかしながら、この破損は、例えば、このように分析された特定のカッターのある特異性の関数というように、異常である可能性があり、いずれの場合でも、点e H又はe Lのような破局的破損に対するパワー値のみを与える。 本発明では、かかる破局的な破損を回避するだけでなく、曲線の点p H及びe H間並びに点p L及びe L間の部分に例示されるような、摩耗率の指数的増大を生ずるパワー・レベルでの動作も回避することが好ましい。 したがって、好適な実施形態では、ビット18と同じサイズ及び設計の複数の臨界構造が、前述のように検査したのとほぼ同じ圧縮強度の物質を掘削し、各掘削データの分析を行う。 これらの構造は、特に、ビット18がPDCドラッグ・ タイプであり、その臨界構造がカッターである場合、研究室の条件で摩耗し分析した、別個のビット部分即ちサブアセンブリ(subassemblies)である場合がある。 しかしながら、そのように分析された構造の少なくともいくつかが、現場の掘削で摩耗した完全なビットの中に組み込まれていれば、役に立つ。 例えば、これらは、孔20及び22からのビット24及び26を含むことができ、これらを、 それぞれの掘削データ32及び34と共に分析する。 これら後者のビット及びそれぞれの掘削データは、以下で説明する、本発明の更に別の態様にもデータを与えることができる。 いずれの場合でも、このように分析された臨界構造からのデータから、対応する電気信号を発生し、コンピュータ36において処理して、第1タイプの一連の電気信号の相関対を発生する。 この電気信号の相関対の第1タイプ系列について入念に調べる前に、図1の簡略化及び明確化のために、2つの摩耗したビット及びそれらの各孔及び掘削データのみについて示すことを注記しておく。 しかしながら、好適な実施形態では、 信号の第1タイプ系列は、これよりも多数の摩耗したビット及びその各掘削データから発生する。 これらは、同じ地質10からでも、比肩し得る圧縮強度の地層を有する他の現場及び/又は多数の研究所の検査からのものを用いることもできる。 電気信号の相関対の第1タイプ系列では、各対の2つの信号が、それぞれ、各摩耗ビットの摩耗率及び動作パワーに対応する。 図2は、これらの信号間の関係を示す、数学的な表現、具体的にはグラフである。 曲線c 1は、比較的圧縮強度が低い岩石に対する前述の第1タイプの系列を表す。 曲線c 1に対応する信号の系列を処理することにより、コンピュータ36 は、対象の低圧縮強度に対するパワー制限、例えば、点p Lにおけるパワー値に対応する電気パワー制限信号を発生することができる。 このパワー制限を超えると、過剰な摩耗が発生する可能性が高い。 同様に、比較的高い圧縮強度に対して、第1タイプの信号の相関対の第2タイプ系列も発生し、これらの信号間の関係のグラフ表現を、曲線C 2に示す。 この場合も、これらの信号から、電気パワー制限信号を発生することができ、この信号は臨界点p Hにおけるパワー制限に対応する。 臨界点p Hでは、摩耗率がパワーの増大と共に線形に増大するのを停止し、指数的に増大し始める。 本発明の好適な実施形態によれば、信号の相関対から成る、第1タイプの追加系列を、中間の圧縮強度について発生する。 かかる各系列の信号から、各圧縮強度に対するパワー制限信号を発生する。 これら他の系列は、図の簡略化及び明確化のために、図2にはグラフとして示さないことにする。 これらを図示した場合、p L及びp Hのようなパワー制限値として選択した点、及び全ての曲線のパワー制限点が繋がってしまい、その繋がりの結果、曲線c 3は、所望の範囲における事実上全ての圧縮強度に対するパワー制限を与えることになってしまうことがわかる。 コンピュータ36は、これら種々の系列を処理し、曲線c 3に対応する信号の他のタイプの系列を得るように構成されていることは認められよう。 曲線c 1が所望の範囲における最低の圧縮強度に対するものであり、曲線c 2が最高の圧縮強度に対するものであると仮定すると、P lim-min及びP lim-maxの値は、対象のビット設計に対して実現性のあるパワー範囲のパワー制限を表す。 尚、曲線c 3 は、理論的に、カッター(又は歯)の冶金学及びダイアモンドの品質の関数として見なすことも可能であるが、これらの要因は、実際の問題としては、無視し得るものであることを注記しておく。 本発明の最も基本的な態様は、所定のビット18を動作させ、当該ビットによって現在掘削されている岩石について検査した圧縮強度に対するパワー制限以下の所望の動作パワー・レベルを維持する、掘削条件を調整することを含む。 好ましくは、選択するパワー制限は、摩耗率が指数的に増大し始める、P Lのような点である。 しかしながら、さほど好適でない実施形態では、更に高くすることも可能である。 このように、範囲中最も軟質な岩石を掘削する場合、条件を調整し、パワーP lim-max以下のパワーを維持する。 好ましくは、パワーをパワー制限未満に維持し、安全係数を備える。 しかしながら、パワーは、ほぼパワー制限に対して合理的にできるだけ近くに保持することが望ましい。 「合理的にできるだけ近い」とは、前述の安全係数を考慮するだけでなく、実際の制限、例えば、トルク制限、流速制限等のような、使用する掘削リグ(drilling rig)の制限をも考慮することを意味する。 この表現を「周囲(about)」によって変更している。 その理由は、本発明の好適な形態のこの態様の精神は、機能し得る様々な変形を含むことを意味し、その最大値は、例えば、動作時間の制約(cost)又は適切な安全係数に対する所定のオペレータの評価によって変動し得るからである。 パワー制限に合理的に可能な限り近づけて動作させることによって、パワーに直接比例する食込み率が最大に高くなる。 余りに速く掘削し始めたために、生じた切削の品質が有効泥重量(effective mud weight)を、地質の断裂傾度(fractur e gradient)を超過する可能性がある点まで増大させるというような極端な場合を除いて、通常、食込み率を最大に高めることは望ましいことである。 このように調整される掘削条件は、ビットに適用される条件、即ち、回転速度及びビット荷重を含む。 ビットの振動は、既知の手段を通じて掘削する間に検出可能であり、ビットによって地質に伝達される力が、掘削中又は掘削すべき区間の小さな増分域において変動する原因となる場合がある。 このような場合、例えば、平均伝達力ではなく、これらの変動間のピーク伝達力を参照して、適用する条件を調整することが好ましい。 本発明の好適な形態の他の態様によれば、回転速度及びビット荷重には多数の組み合わせがあり、そのいずれでも、パワー制限に対応するパワーが得られる。 本発明は、選択した特定の組み合わせを最適化する方法を含む。 図3は、対象の設計の新たなビットに対する、第2タイプの系列の信号対に対応する値を表す曲線c 4を含む。 曲線c 4に対応する系列は、以下で更に詳しく説明するように、ビット18と同じサイズ及び設計の多数のビットからの履歴データから発生し、区間14について検査したのとほぼ同じ圧縮強度の掘削地層を有する。 c 4のような曲線は、個々の履歴データからの回転速度値をビット荷重値に対してプロットし、次いで外挿補間によって連続曲線を得ることによって得ることができる。 当履歴データの回転速度及びビット荷重値にそれぞれ対応する電気信号の相関対に、同等の処理を実行するようにコンピュータ36をプログラムすることができ、更にコンピュータ36は曲線c 4のようなグラフ表現も生成可能であることは、当業者には認められよう。 履歴データを用いて、コンピュータ36に入力する対応する電気信号を発生することができ、次いでコンピュータ3 6は、かかる信号対の十分な追加信号対を、元の入力からのパターンとの一貫性を保って発生し、ビット荷重及び回転速度信号の相関対の第2タイプの系列を得る。 この第2の系列から、グラフ表現c 4を外挿補間することができる。 実際には、コンピュータ36が発生する。 曲線c 4 (及び/又は対応する信号列)を、履歴掘削データ(又は対応する信号)と相関付けることにより、回転速度値Nが限界所望値(marginal desirable value)、即ち、望ましくないビット動作特性が発生する可能性が高い値となる点p N-marを判定することができる。 具体的には、回転速度が余りにも高すぎること、及び/又は対応するビット荷重が余りにも小さすぎることのために、不可避な横方向及び/又は軸方向振動が増大し始める。 回転速度が更に高くなる他の点p N-limでは、これらの望ましくないビット運動特性、即ち、軸方向及び/又は横方向振動のピークが、例えば、ビットのふれまわり(bit whirl)によって発生する。 したがって、p N-lim付近又はそれ以上で動作させることは、更に一層望ましくない。 p N-limにおけるビット荷重は、かかる振動を減衰させるために必要な最少ビット荷重であり、ここではときとして「スレショルド」ビット荷重とも呼ぶことにする。 同様に、ビット荷重wが限界所望値となり、この点を超えると、他の種類の望ましくないビット動作特性、即ち、ねじれ振動の増大が発生する点p w-marを突き止めることも可能である。 p w-limでは、これら望ましくない動作のピーク及び(連続的なビット回転ではなく律動的な)「スティック・スリップ(stick-slip)」が発生するので、p w- limにおけるビット荷重付近又はそれを超える荷重で動作させることは、更に一層望ましくない。 通常、曲線c 4上のいずれの点も、対象の圧縮強度及び新しいビットに対するパワー制限に対応する回転速度及びビット荷重を含むが、点p N-mar及びp w-mar 間の範囲内で動作させることが望ましいのは明白である。 図示のように、曲線c 4は、正確にパワー制限に対応する。 したがって、前述の安全機構(safety feature)を含ませるためには、点p N-mar又はp w-marのいずれよりも狭い範囲で動作させることが更に一層望ましい。 更に一層好ましくは、ビット荷重値wが、p w -marにおけるビット荷重値未満であるが、合理的にほぼこれにできるだけ近いの値となる、曲線c 4上の点に対応する値で動作させる。 その理由は、回転速度が高い程、ドリル・ストリング(drill string)の潜在的な振動に使われ得るエネルギが増大するからである(ビット自体とは逆である)。 図3は比較的軟質な岩石に関連することを念頭におくと、合理的にできるだけp w-marに近付けるということは、この場合、実際にはp w-marからむしろ離れるということがわかるであろう。 これは、非常に軟質な岩石では、ビット荷重値がp w-marにおけるビット荷重値よりもかなり低いp dcにおいて、ビットは切削の最大深さに到達し、そこでビットの切削構造が完全に岩石内に埋め込まれるからである。 PDC及びローラ・コーン・ビット(roller cone bits)では、カッターが完全に埋め込まれる以上に、追加の荷重をビットに加えることは、不合理であり無駄である。 ダイアモンド含浸ビットでは、ビット荷重をp dcにおけるよりもいくらか大きめで動作させることが望ましい場合がある。 これは、ダイアモンドが含浸されているマトリクス・ビット本体を部分的に埋め込む。したがって、マトリクスはダイアモンドと共に摩耗するので、ダイアモンドは常にマトリクスよりもいくらか突出することになる(時として「自己刃付け(self-sharpening)」 と呼ばれる状態)。したがって、最適な回転速度及びビット荷重値は、点p dc又はその付近におけるものとなる。追加の履歴掘削データから、第2タイプの相関信号の別の系列を、対象のタイプのひどく摩耗したビットについて発生することができ、これらは曲線c 5に対応する。摩耗の度合いが低い、この第2タイプの中間系列も発生することができるが、図の簡略化及び明確化のために、図3にはその曲線を示していない。いずれの場合でも、コンピュータ36は、当技術分野では公知の方法で、これら種々の信号列を処理し、曲線c 6 ,c 7 ,c 8 ,c 9 ,及びc 10に対応する、第3タイプの信号系列を発生するように構成することができる。曲線c 6は、p N-limタイプの値が摩耗と共に変化していくことに対応する。曲線c 7は、p dcタイプの値が、ビットの摩耗と共に変化していくことに対応する。曲線c 8は、p cdタイプの値が、ビットの摩耗と共に変化していくことに対応する。曲線c 9は、p w-mar型の値が、ビットの摩耗と共に変化していくことに対応する。曲線c 10は、p w-li mタイプの値が、摩耗と共に変化していくことに対応する。このように、掘削が進む際に、ビット18の摩耗の測定及び/又はモデル化を行い、周期的にビット荷重を増大させ、対応して回転速度を変化させることが望ましく、また、曲線c 6及びc 10の間の範囲に止めることが好ましく、曲線c 7及び曲線c 9の間はより好ましく、曲線c 8又はその付近が更に一層好ましい。図4は図3と同様であるが、比較的硬質な(圧縮強度が高い)岩石についての信号の系列を表す。ここでも、新ししくかつひどく摩耗したビットに対する第2 タイプの信号の系列にそれぞれ対応する2本の曲線c 11及びc 12を示す。この硬質の岩石では、点p w-marを過ぎると、ビット荷重の増大は望ましくないねじれ振動を生ずるが、この点p w-marは、点p dcよりも小さなビット荷重値を有し、 したがってp w-limにおけるよりも小さい荷重値を有する。このように、硬質の岩石では、安全係数を考慮しても、軟質の岩石の場合よりも、p w-marに大幅に近いp optにおいて得られる最適な値の対で動作することが可能である。ビット摩耗の度合いを変化させるために、p optと類似の他の値の対を見出すことができる。これらに対応する信号から、電気信号対の系列を発生し、対応する曲線c 13をコンピュータ36によって外挿補間することができる。これまでと同様、「合理的にできるだけ近く」とは、安全係数のみでなく、実際の制限も考慮することを意味する。例えば、理論的に最適な回転速度及びビット荷重値の対が、特定のドリル・ストリングの幾何学的形状(drill string geometry)又は孔の幾何学的形状に関しては、ドリル・ストリングの共振を生ずる場合もあり、これは回避しなければならない。他のかなり異常な例では、岩石が余りに硬く、しかもモータのトルク発生能力が余りに低いために、リグが十分なビット荷重を与えることができず、p N-lim におけるスレシホルド・ビット荷重にさえも到達しないという場合が考えられる。この場合、p N-lim及びp w-1im間に止まることさえも不可能である。このため、この範囲周囲に合理的にできるだけ近くで、例えば、p N-limにおけるそれよりも小さなビット荷重及び対応して高い回転速度で動作させることになろう。また、図3及び図4における種々の曲線上に示すような値は、通常有効であるが、特定の掘削作業における異常な状態(aberrant condition)のために、理論的には発生しないはずの回転速度及びビット荷重において、望ましくないビット及び/又はドリル・ストリングの運動が発生する場合があることにも留意されたい。したがって、かかる運動をリアル・タイムで(掘削中に)検出し、かかる運動が検出されたときはいつでも適切な補正処置を施す、当技術分野では公知の手段を備えて、状態を補正しつつ、最適値のできるだけ近くに止まるようにすることが望ましい。上述の一般的な概念を念頭に入れて、次に、図3及び図4における曲線に対応するタイプの信号の系列を得るための信号処理方法の一例について説明する。対象の岩石強度σについて、履歴経験的摩耗及びパワー・データを用いて、対応する電気信号を発生し、これらの信号をコンピュータ36によって処理し、c 1又はc 2のような制限パワー曲線に対応する、第1タイプの信号対の系列を発生する。次に、履歴経験的データ、例えば、トルク及び振動測定値を示す孔20及び2 2からの経過記録から、制限トルク値を判定することができる。即ち、横方向及び軸方向振動が最大となるトルク値T N-lim 、即ち、対象のσ及び摩耗条件に対するp N-Limに対応する値、及びねじれ振動が最大となる(「スティック・スリップ」を生ずる)トルク値T w-lim 、即ち、対象のσ及び摩耗条件に対するp wl imに対応する値を判定する。好ましくは、対象のσ及び摩耗条件に対するp N-ma r及びp w-marにそれぞれ対応するトルク値T N-mar及びT w-marを同様に判定する。好ましくは、対象のσ及び摩耗条件に対してたくさんのトルク及び振動データがあるとよい。これらは、対応する電気信号に変換され、コンピュータ36に入力される。これらの信号はコンピュータ36によって処理され、トルク値T N-li m 、T N-mar 、T w-mar及びT w-limに対応する信号を生成する。少なくともσが小さい場合、即ち、岩石が軟質の場合、そしてこ好ましくはいずれの場合でも、切削の最大深さに到達する(即ち、切削構造が完全に埋め込まれる)トルクに対応するトルク値T dcも判定する。この値及びその対応する電気信号もp dcに対応することがわかるであろう。 T dcを判定するデータは、研究室の検査によって得ることができる。あるいは、現場における実際の掘削作業では、T dCは、固定の回転速度及び最小ビット荷重で掘削し始め、次いでトルク及び食い込み率を監視しながら、ビット荷重を徐々に増大させていくことによって判定することも可能である。食い込み率は、それが平となるか、あるいは低下する点まで、ビット荷重と共に上昇する。この点におけるトルクがT dcである。前述のトルク値の各々について、対応する電気信号を処理し、対応する回転速度及びビット荷重値に対応する信号を生成し、こうして、図3及び図4に示すような曲線上の対応する点を突き止めることが可能である。値w、即ち、対象のトルクTに対応するビット荷重を決定し、対応する信号を発生しコンピュータ36に入力することができる。あるいは、信号系列又は系列群を展開し特定のビットに対する完全な事前ガイドライン(advance guideline)を得る場合、現場のデータから、摩耗と共に変化する値μを定義すると役立つ場合がある。 μ=(T−T 0 )/(w−w 0 ) (1) ただし、T 0 =スレショルド・ビット荷重に対するトルク w 0 =スレシホルド・ビット荷重 次に、コンピュータ36はT,T 0 ,w 0及びμ信号を処理し、次の式を解くことに等しい電子的動作を行い、 w=(T−T 0 )/μ+w 0 (2) これにより、対象のトルクに対応するビット荷重に対応する信号を生成する。次に、コンピュータ36は、以下の式を解くことに等しい電子的動作を行なう。 N=P lim /(2πμ+dc)w60 (3) 又は、軸方向成分及びねじれ成分の双方を用いることが望ましい場合(横方向成分は無視することができる)は、 N=P lim /(2π+d c /μ)T60 (3a) ただし、N=回転速度 P lim =前述のように予め決定されているパワー制限 d c =1回転当たりの食い込み(又は「切削の深さ」) あるいは、ねじれ成分のみを用いることが望ましい場合、これらの式は以下のようになる。 N=P lim /120Πμw (4) 又は N=P lim /120ΠT (4a) コンピュータは、式(3)、(3a)、(4)又は(4a)における変数及び定数に対応する信号を処理することによって、これを行なう。こうして、対象のトルクTに対応するビット荷重w及び回転速度Nにそれぞれ対応する信号、即ち、曲線c 4 ,c 5 ,c 11 ,及びc 12によって表される第2タイプの系列に対する第1の信号対を得たことになる。例えば、用いたトルクがT N- limであった場合、点P N-limを突き止めることができる。同じビット摩耗条件及び岩石強度σについて追加のトルク信号を同様に処理することにより、全ての基準点p N-lim 、p N-mar 、p dc 、p w-mar及びp w-limを含む、c 4のような曲線に対応する、第2タイプの対の系列全体に展開することができる。次に、対象の強度σの岩石において、対象のサイズ、設計及び摩耗条件のビットを用いて掘削する場合、p dcにおいてp w-lim >wでなければ、p N-lim及びp w-lim間の範囲に含まれるこの系列内にある1対の信号に対応する回転速度及びビット荷重で動作させる。 p dcにおいてp w-lim >wの場合、p N-lim及びp dcの間の値で動作させる。更に好ましくは、p N-mar及びp w-marの間、又はp N-mar及びp dcの間のいずれか小さい範囲を与える方で動作させる。更に一層好ましくは、p dc又はp w-ma rの内ビット荷重が低い方のいずれかの周囲に、合理的にできるだけ近づけて動作させる。 p dcの方がビット荷重が低く、ビットがPDC即ちローラ・コーン型である場合、所望の安全係数に応じて、p dcにおける値又はそれよりもいくらか低めで動作させる。しかしながら、ビットがダイアモンド含浸型の場合、p dc又はそれよりも多少高めで動作させる方がよい場合もある。同じ岩石強度σであるが異なる摩耗条件についての信号を同様に処理することによって、第2タイプの信号対の系列群に展開することができる。これらは、曲線c 11及びc 12間の領域のように、曲線群又は領域として図示することができる。次に、例えば、曲線c 8及びc 13に対応する、第3タイプの系列に展開することができる。更に、ビットの摩耗の監視又はモデリングを行うことによって、ビットの摩耗に連れて適用するビット荷重wを増大させ、対応して回転速度Nを調節することによる最適化を行うことができる。さほど好適でない実施形態では、例えば、T dc又はT w-marのいずれか小さい方に合理的にできるだけ近いトルクT optを単純に選択し、次いで先に説明したように処理して、対応するw及びNを得てもよい。異なる摩耗条件についてこれを繰り返せば、例えば、曲線c 13に対応する、第3タイプの系列を単純に発生することができる。しかしながら、仮説的な最適動作条件の変更のためのガイドラインを与えるためには、図3及び図4に示すような範囲に展開することが好ましい。例えば、特定のストリング及びホールの幾何学的形状でp optにおいて動作させると、ストリングに共振が発生する場合、オペレータはp N-mar及びp w-mar間の別の条件集合を選択することができる。データを発生し処理して信号系列を発生するには、多くの代替方法が可能であり、前述のものは一例に過ぎないことは、当業者には理解されよう。前述のように、この点までは、σが区間14にわたって一定であると仮定した。しかしながら、実際の掘削作業では、σは1つのビットによって掘削される区間にわたって変動する可能性がある。したがって、所定の岩石強度に対する第2 及び第3タイプの信号系列に展開するために用いる方法には無関係に、対象のビットが切削するように設計された、他の岩石強度について、前述のプロセスを繰り返すことが望ましい。例えば、所定のビットについて、ビットが掘削することが予測される最も軟質な岩石について、図3に示すような曲線に対応する信号系列、最も硬質な岩石について、図4に示すような曲線に対応する他の信号系列、 及び中間の岩石強度についての更に他のかかる系列に展開するとよい。これによって、現場にいるオペレータに、対象のビットの最適使用について、一層詳細な情報を提供することができる。次に、例えば、当該ビットによって掘削される区間の検査が異なる岩石強度の地層を含む場合、これらの地層の各々における動作を最適化することができる。更に別の例として、検査が隣接する孔に基づくものである場合、MWD測定は、 何らかの理由で、異なる強度の岩石が対象の孔の中で遭遇していることを示し、 それに応じて動作条件を変更することができる。更に一層好適な実施形態では、比較的小さな深さの増大と共にσが変化するに連れて、リアル・タイムでσをモデリングすることが可能である。これは、本願と同時に出願された、"Method of Assaying Compressive Strength of Rock"( 岩石の圧縮強度の検査方法)と題する本発明者の同時係属中の米国特許出願第号に説明されている。その内容はこの言及により本願にも含まれるものとする。前述のように、本発明を最大限利用するためには、ビットが掘削する区間全体においてビットの摩耗が進展する際のビットの摩耗をモデリングし、あるいは利用可能な技術によって、ビットの摩耗又はそれをリアル・タイムで示すなんらかのパラメータを測定することにより、ビット荷重及び回転速度を周期的に、当該ビットの現摩耗条件に対する新しい最適値に調節可能とすることが賢明である。米国特許第3,058,532号、第2,560,328号、第2,580, 860号、第4,785,895号、第4,785,894号、第4,655, 300号、第3,853,184号、第3,363,702号、及び第2,92 5,251号のような、米国特許は、直接ビット摩耗をリアル・タイムで検出することを趣旨とする種々の技術を開示する。 Holbrook(ホルブルック)の米国特許第5,305,836号は、リアル・タイムでビット摩耗をモデリングする技法を開示する。ビット摩耗をモデリングする他の方法に、以下のようなものがある。 図5を参照する。摩耗モデリングは、ビット18と同一サイズ及び設計の、2 4のような井戸掘削ビットの動作検査から開始する。図1におけると同様、少なくとも部分的にビット24を用いて、井戸穿孔即ち孔部20を掘削する。より具体的には、ビット24は、開始点I及び終点Tの間で孔20を掘削し終えている。この例示実施形態では、開始点Iは、ビット24が最初に孔20で作業を始めた点であり、終点Tは、ビット24を引き抜いた点である。しかしながら、作業自体を検査する目的のために、点I及びTは、ビット24が掘削した間、及び後述の必要なデータを発生可能な間で識別可能ないずれかの2点とすることができる。基本的な理論的根拠は、以下の公知の関係を用いることによって、作業を検査することである。 Ω b =F b D (5) ただし、Ω b =ビットの作業 F b =ビットにおける総合力 D=掘削した距離 点I及びT間の孔20の区間の長さは、ライン50によって概略的に示すように、孔20の掘削時に発生可能な多数の井戸データの1つとして、判定し記録することができる。これを適切な形態に変換し、コンピュータ36に入力して処理するためには、この長さ、即ち、点I及びT間の距離を、多数の、例えば、各々1/2フィート程度の小さな距離増分域に再分割することが好ましい。ライン5 2で示すように、これらの増分距離値の各々について、対応する電気増分距離信号を発生し、コンピュータ36に入力する。作業(ワーク)を判定するために、各々点I及びT間の距離の各増分域におけるビットの力に対応する、複数の増分有効力電気信号(electrical incremental actual force signal)も発生する。しかしながら、全ビット力を直接判定することに固有の難点のために、52に示すように、井戸データ50からの他のパラメータに対応する信号を、各距離の増分域について入力する。これらは、理論的には、加えられた軸方向の力、ねじれ力、及び加えられたあらゆる横方向の力を含む、真の全ビット力を判定することができる可能性がある。しかしながら、横方向の力は、故意に加えられたのでない(故意に加えられたのであれば、それは既知である)場合、即ち、スタビライザが底面孔構造体(bottom hole assembly)にはない場合、横方向力は非常に小さいので、無視することができる。一実施形態では、増分有効力信号を発生するために用いられる井戸データは次の通りである。 −例えば、ポンドを単位とするビット(w)上の荷重 −例えば、ポンドを単位とする、掘削流体の油圧衝撃力(F i ) −rmp(N)を単位とする、回転速度 −例えば、フィート*ポンドを単位とする、トルク(T) −例えば、フィート/時間を単位とする、食い込み率(R) −適用可能な場合、例えば、ポンドを単位とする、横方向力(F l ) 52に示すように、各増分域に対するこれらのデータをそれぞれ対応する信号に変換し、入力することにより、コンピュータ36のプログラミング又はコンフィギュレーションを行い、以下の式を解くことに等しい電気的動作を行うことによって、増分有効力信号を発生する。 Ω b =[(w+F i )+120ΠNT/R+F l ]D (6) ただし、横方向力F lは無視することができ、その項及び対応する電気信号を除去する。驚くべきことに、この力のねじれ成分が最も支配的であり重要であることが発見され、さほど好適でない実施形態では、作業の検査は、この力の成分のみを用いて行うことができる。その場合、対応する式は以下のようになる。 Ω b =[120ΠNT/R]D (7) 別の実施形態では、増分有効力信号を発生する際、コンピュータ36は、以下の式の電気的同等物を用いてもよい。 Ω b =20ΠTD/d c (8) ここで、dは、1回転当たりの切削の深さを表し、以下の関係で定義される。 d c =R/60N (9) 次いで、増分有効力信号及びそれぞれの増分距離信号を処理し、ブロック54 に示すように、点I及びT間の掘削においてビット24が行った全作業に対応する電気信号を生成するように、コンピュータ36のプログラミング又はコンフィギュレーションを行う。ライン56で示すように、この信号は、公知の方法で、 人間が認知し得る数値に容易に変換し、コンピュータ36によって出力することができる。全作業54を生成するための増分有効力信号及び増分距離信号の処理は、いくつかの異なる方法で行うことができる。例えば、一形態では、コンピュータは、増分有効力信号及び増分距離信号を処理し、始点及び終点間においてビットが与えた力の加重平均に対応する電気的加重平均力信号を生成する。 「加重平均」とは、1つ以上の増分有効力信号に対応する各力値に、力を加えた距離増分域の数によって「重み付け」することを意味する。次に、コンピュータは、単に、加重平均力に点I及びT間の全距離を乗算することに等しい電気的処理を行い、全作業値に対応する信号を生成する。別の形態では、各増分域に対するそれぞれの増分有効力信号及び増分距離信号を処理し、それぞれの電気増分実作業信号を生成し、その後、これらの増分実作業信号を蓄積し、全作業値に対応する全作業電気信号を生成する。更に別の形態では、コンピュータは、増分有効力信号及び増分距離信号から、 力対距離の関数を導出し、その関数を積分することに等しい電気的処理を行うことも可能である。前述の3種類の方法は、信号を処理して全作業信号の同等物を生成するだけではなく、これらは、本発明の種々の部分を形成し以下で説明する他のプロセスとの関連において同等物と見なされる、多種類の別の処理の例示でもある。今や、掘削中にビットが過度に振動するときを判定するための技術が利用可能である。点I及びTの間の区間の少なくとも一部でこれが発生したと判定された場合、適切にコンピュータ36のプログラミング及び入力を行い、対象の増分域についてそれぞれの増分有効力信号を生成することが好ましい場合があり得る。増分有効力信号の各々は、各増分域に対する平均ビット力に対応する。これは、 増分有効力信号の判定に用いる変数の各々に対して平均(平均)値を用いることによって行うことができる。ドリル・ビットの摩耗は、関数的に、ビットによって行われた作業の累積に関係する。点I及びT間の掘削においてビット24が行った作業を判定することに加えて、この区間を掘削した際のビット24の摩耗を測定する。対応する電気信号を発生し、履歴データ58,52の一部としてコンピュータに入力する。 (したがって、この目的のために、点Iはビット24を最初に孔20で作業を開始した点とし、点Tはビット24を除去する点でなければならない。)追加の孔22 及び60、並びにそれらの各ビット26及び62について、同じ処理を行う。図6は、かかるデータに対応する信号を用いて、コンピュータ36が電気的に何をすることができるかを表す図である。図6は、ビットの摩耗対作業を示す図である。前述のデータを用いて、コンピュータ36は対応する信号を処理し、それぞれの作業及び摩耗信号を相関付け、孔20,22及び60の各々に対するこのグラフ上の点、及びその各々のビットを突き止めることに等しい電子的処理を行うことができる。例えば、点24'は、ビット24に対して相関付けられた作業及び摩耗を表すことができ、点26'は、ビット26に対して相関付けられた作業及び摩耗を表すことができ、点62'は、ビット62に対して相関付けられた作業及び摩耗を表すことができる。他の点p 1 ,p 2及びp 3は、図5には示されていない、同じ設計及びサイズの更に他のビットに対する作業及び摩耗を表す。これらの点に対応する信号を処理することによって、コンピュータ36は、適切な電気信号によって定義される関数を発生することができる。この関数は、グラフで表現すると、概略的に曲線c 20の形態のスムーズな曲線の形状となる。かかる曲線は、スムーズな連続曲線を発生するために、特定の経験的データに対応する個々の点全てを正確に通過しない場合もあり得ることは認められよう。この連続的な「作業関係評価(rated work relationship)」は、それ自体の右側の出力64とすることができ、摩耗のモデリングにも使用することができる。ビットが実際にはもはや有用でなくなる前に耐久可能な最大ビット摩耗を表す終点p maxを判定し、作業関係評価から対応する作業量を判定することは有用である。したがって、点p maxは、最大摩耗最大作業点を表す。ここでは、ときとしてこれを、対象のビット形式の「作業等級(work rating)」と呼ぶ。また、曲線c 20の鏡像即ち曲線c 22によって表される関係に展開することも役立つことがある。この曲線は、前述の信号から得られる、残余の有効ビット寿命対作業の関係をプロットする。曲線c 20及びc 22によって表される関数に対応するコンピュータ内の電気信号は、好ましくは、図6に示すように、64において出力される場合、視覚的に認知可能な形態に変換することが好ましい。別の関連で既に述べたが、ビットの振動は、ビット力が個々の増分域において大きく変動する原因となり得る。作業関係評価に展開する際、このような場合には、かかる各増分域におけるビットの最大力に対応する各ピーク力信号を発生することが好ましい。当該増分域の岩石強度に対する最大許容力に対応する制限値も、以下に説明するように判定することができる。曲線c 1を得る際に使用することが潜在的に考慮されるいずれのビットについても、ピーク力信号に対応する値を、この制限値と比較し、当該値が制限値以上である場合、各ビットを、作業関係評価信号を発生するためのビットから除外すべきである。この比較は、勿論、前述の制限値に対応する制限電気信号を利用して、コンピュータ36によって電子的に行うことができる。前述の制限値を判定するための理論的根拠は、図2に関連して先に説明したパワー制限を基本とする。一旦適切な岩石強度に対する制限パワーをこのように判定したなら、単にこのパワーを食い込み率で除算することによって、対応する最大力制限を外挿補間することができる。あるいは、実際のビット・パワーを直接パワー制限と比較することも可能である。いずれの場合でも、処理はコンピュータ36によって電子的に行うことができる。他の要因が振動強度に影響を及ぼす可能性もあり、これらも好適な実施形態において考慮することができる。かかる他の要因には、ドリル・ストリングの幾何学的形状及び剛性、孔の幾何学的形状、及びドリル・ストリング内の中性点より下の底面孔構造体の質量が含まれる。ピータ力信号を発生する方法は、振動の問題がない場合の増分域について、増分有効力信号を発生する際に先に説明した方法と同じでよい。即ち、例えばwのような変数の各々について、対象の区間に対する当該変数の最大即ちピーク値を用いることを除いて(最大値を用いるべきRは除外する)、式(5)、(6)又は(7)+(8)の電子的同等物を用いる。作業関係評価66は、68に示すように、摩耗性に関する情報を発生する際に用いることができる。一方、摩耗性は、摩耗のモデリングを改良するため、及び/又はパワー制限を調節するために用いることができる。即ち、摩耗性を検出した場合、掘削中の区間の当該部分について、パワー制限を低下させるべきである。摩耗性自体に関しては、追加の履歴データ、即ち、摩耗性データ70を、「ハード・ストリンガ(hard stringer)」74のような摩耗性地層(abrasive stratum )を貫通して掘削された追加の井戸即ち孔72、及びハード・ストリンガ74を含む区間を掘削したビット76から得る必要がある。尚、ここで用いる場合、地層の一部分が「摩耗性」であるという表現は、対象の岩石が、頁岩と較べると、例えば、石英又は砂岩のように比較的摩耗性であるという意味であることを注記しておく。岩石の摩耗性は、本質的に、岩石表面形状及び岩石強度の関数である。形状係数を必ずしも粒度に関連付けることはないが、むしろ粒成(grain angularity)即ち「鮮鋭度(sharpness)」に関連付ける。再び図5に移り、摩耗性データ70は、データ50と同じ形式の井戸72からのデータ78、即ち、作業を判定するために必要な井戸データ、及びビット76 に対する摩耗測定値80を含む。加えて、摩耗性データは、ビット78によって掘削される摩耗性媒体74の体積82も含む。後者は、全体としてブラック・ボックス84で示すように、孔72からの井戸の経過記録の分析によって、公知の方法で判定することができる。本発明の他の態様に関して、86に示すように、データをそれぞれの電気信号に変換し、コンピュータ36に入力する。コンピュータ16は、これらの信号を処理することによって摩耗性を定量化し、次の式を解くことと同等の電子的処理を行う。 λ=(Ω rated −Ω b )/V abr (10) ここで、λ=摩耗性 Ω b =実際のビット作業(ビット56の摩耗量に対する) Ω rated =作業評価(同じ量の摩耗に対する) V abr =掘削した摩耗性媒体の体積 例えば、あるビットが1,000トン−マイルの作業を行い、摩耗性媒体を2 00立方フィート掘削した後、50%の摩耗を伴って引き抜かれたと仮定する。また、図7に示すように、この特定のビットについての履歴作業関係評価が、摩耗は1,000トン−マイルにおいて40%のみでなければならず、1,200 トン−マイルの作業では50%でなければならないことを示すと仮定する。言い換えると、10%過剰な摩耗(abrasive wear)が、200トン−マイルの作業の追加に対応する。摩耗性は、掘削する摩耗性媒体200立方フィート毎に200 トン−マイル、即ち、1(トン*マイル/ft 3 )のビット寿命短縮として定量化される。この測定単位は次元的に研究所の摩耗性検査と同等である。摩耗性媒体の体積百分率は、岩質成分の留分(fraction)を定量化する井戸の経過記録から判定することができる。掘削された摩耗性媒体の体積は、掘削された岩石全体の体積に摩耗性成分の体積部分を乗算することによって、判定することができる。あるいは、岩質データは、ブラッタ・ボックス84で示すように、掘削技法を使用する間の測定によって、孔72からのログから取ることも可能である。作業関係評価66、及び適切であれば、摩耗性68は、更に、ビット18が孔14を穿孔する際の、ビット18の摩耗を遠隔的にモデリングするためにも用いることができる。図5に示す例示の実施形態では、ビット18によって穿孔される孔14の区間は、表面から硬質の地質74を貫通し、更にこれを越えて延びている。掘削技法を使用する間の測定、及び他の使用可能な技術を用いると、50において発生したタイプのデータは、88に示すように、井戸14の現基準に基づいて発生することができる。このデータが現基準に基づいて発生するので、ここでは「リアル・タイム・データ」と呼ぶことにする。 90に示すように、リアル・ タイム・データをそれぞれの電気信号に変換し、コンピュータ36に入力する。履歴データに関して同じプロセス、即ち、54で示すプロセスを用い、コンピュータは、ビット18によって掘削される各増分域毎に、増分有効力信号及び対応する増分距離信号を発生することができる。更に、コンピュータは、ビット18 に対する増分有効力信号及び増分距離信号を処理し、ビット18によって掘削される各増分域毎に、それぞれの増分実作業電気信号を生成し、周期的にこれらの増分実作業信号を累積する。一方、これによって、現在ビット18によって行われていた作業に対応する現作業電気信号を生成する。次に、作業関係評価66に対応する信号を用いて、コンピュータは定期的に現作業信号を、使用中のビット、即ち、ビット18の摩耗を示す現摩耗電気信号に変換することができる。これらの基本ステップは、ビット68が硬質のストリンガ54又はその他の摩耗性地層を掘削しているとは考えられない場合でも実行する。好ましくは、現摩耗信号が、対象のサイズ及び設計のビットに対する作業定格(work rating)又はそれ未満における値に対応する所定の制限に到達した場合、ビット68を引き出す。井戸70は井戸52の近くにあるので、前述の摩耗性の例で説明したように、 ビット68が硬質のストリンガ54を掘削し、48において生成された摩耗性信号を処理して、74において生成された現摩耗信号を調節すると結論付けることは、したがって、論理的である。再度繰り返すが、使用中のビット18の過剰な振動を監視することも役に立つ場合がある。かかる振動を検出した場合、前述のように、かかる過剰な振動が発生したそれぞれの増分域について、それぞれのピーク力信号を発生すべきである。この場合も、これらの増分域各々の岩石強度に対する最大許容力に対応する制限も判定し、対応する信号を発生する。コンピュータ36は、電子的にかかるピーク力信号の各々をそれぞれの制限信号と比較し、現摩耗信号に対応するそれを超過する可能性のある摩耗を検査する。修正処置を取ることができる。例えば、 動作パワー・レベル、即ち、ビット上の荷重及び/又は回転速度を低下させるとよい。いずれの場合でも、現摩耗信号92は、94に示すように、ある種の視覚的に認知可能な形態で、出力することが好ましい。前述の例は、摩耗時間の実モデリング・プロセスを例示するものである。同様の電子処理方法論を用いるが、ビット18によって掘削される肉眼岩石(lithology)はビット76によって掘削されたものと同一であるとの仮定の下で動作させることによって、予測摩耗モデルを予め生成することも可能であることは理解されよう。次に、ビットの摩耗を考慮するためのビット荷重及び回転速度の前述の調節は、この予測モデルを基準とすることができる。非常に好適な実施形態では、事前予測モデルを備え、しかしながらリアル・タイム摩耗モデリングも行って、事前予測モデルの確認及び/又は調節を行い、更に対応する回転速度及びビット荷重の調節を行う。前述の実施形態に対する多数の変更が、当業者には想起されるであろう。したがって、本発明の範囲は、以下に続く請求の範囲によってのみ限定されることを意図するものである。

    【手続補正書】 【提出日】1998年11月16日(1998.11.16) 【補正内容】 【図1】

    【図2】 【図3】 【図4】 【図5】 【図6】 【図7】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AL,AM,AT,A U,AZ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN ,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE, HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG ,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,UZ,VN

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