Method of coloring the hydrogel material in the vat dye

申请号 JP50221396 申请日 1995-05-26 公开(公告)号 JPH10501310A 公开(公告)日 1998-02-03
申请人 ピルキントン バーンズ ハインド インコーポレイテッド; 发明人 ジョン エム エヴァンス;
摘要 (57)【要約】 ヒドロゲル材料、例えばコンタクトレンズを、バット染料のロイコ 硫酸 エステルを、相溶性モノマー溶液中に溶解し、 酸化 開始剤をモノマー溶液に加え、モノマー溶液および染料を、同一の溶液中で酸化および重合することにより着色する方法を開示する。 1つの観点において、酸化および重合を、同時に行う一方、他の観点において、バット染料の可溶性ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化および重合を、同一の反応媒体中で、連続的に行う。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 着色したヒドロゲル材料を製造するにあたり: (a)バット染料のロイコ硫酸エステルを、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物を含む組成物中に溶解して、モノマー溶液を生成し; (b)酸化開始剤を、前記(a)において生成したモノマー溶液に加え; (c)バット染料の前記ロイコ硫酸エステルをモノマー溶液中で不溶性バット染料に酸化し; (d)前記(c)において生成したモノマー組成物を、これを重合条件下に置くことにより重合する ことを特徴とする、着色したヒドロゲル材料の製造方法。 2. 酸化工程(c)と重合工程(d)とを同時に開始することを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 3. 酸化工程(c)と重合工程(d)とを連続的に開始することを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 4. 前記酸化工程(c)を前記重合工程(d)を開始する前に開始することを特徴とする請求の範囲3記載の方法。 5. 前記重合工程(d)を前記酸化工程(c)を開始する前に開始することを特徴とする請求の範囲3記載の方法。 6. 工程(a)において生成した組成物がさらに、少なくとも1種の親水性官能基を有しないエチレン系不飽和モノマーを含むことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 7. 工程(a)において生成した組成物がさらに、相溶性不揮発性親水性溶媒を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 8. 工程(a)において生成した組成物が、相溶性不揮発性親水性溶媒を加えられていないことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 9. 工程(a)において生成した組成物がさらに、架橋剤を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 10. 工程(a)において生成した組成物がさらに、親水性官能基および架橋剤を含まない少なくとも1種のエチレン系不飽和モノマーを含むことを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 11. 前記組成物がさらに相溶性不揮発性親水性溶媒を含むことを特徴とする請求の範囲10記載の方法。 12. 着色したヒドロゲル材料を製造するにあたり: (a)バット染料のロイコ硫酸エステルを、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマー中に溶解して、モノマー溶液を生成し; (b)酸化開始剤を、前記(a)において生成したモノマー溶液に加え; (c)ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化およびモノマー組成物の重合を、モノマー組成物を重合条件下に置くことにより、同時に開始する ことを特徴とする、着色したヒドロゲル材料の製造方法。 13. 着色したヒドロゲル材料を製造するにあたり: (a)バット染料のロイコ硫酸エステルを、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマー中に溶解して、モノマー溶液を生成し; (b)酸化開始剤を、前記(a)において生成したモノマー溶液に加え; (c)モノマー溶液中の前記ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化を開始し、これをモノマー中に分散させ;その後 (d)前記(c)において生成したモノマー組成物を、これを重合条件下に置くことにより重合する ことを特徴とする、着色したヒドロゲル材料の製造方法。 14. 着色したヒドロゲル材料を製造するにあたり: (a)バット染料のロイコ硫酸エステルを、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマー中に溶解して、モノマー溶液を生成し; (b)酸化開始剤を、前記(a)において生成したモノマー溶液に加え; (c)前記(b)において生成したモノマー組成物の重合を、モノマー組成物を重合条件下に置くことにより開始し;その後 (d)前記(c)において生成したポリマー組成物中の前記ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化を開始し、これを前記ポリマー組成物中に分散させる ことを特徴とする、着色したヒドロゲル材料の製造方法。 15. ヒドロゲル材料が眼の装置であることを特徴とする請求の範囲1記載の方法。 16. 相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物および約0 . 05〜約0.5重量%のバット染料のロイコ硫酸エステルを含むことを特徴とする組成物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 ヒドロゲル材料をバット染料で着色する方法 発明の背景発明の分野 本発明は、着色ヒドロゲル材料の製造に関する。 さらに特に、本発明は、着色をバット染料を用いることにより行う、着色したヒドロゲル材料、例えばコンタクトレンズの製造に関する。 従来技術長年、柔軟な親性コンタクトレンズは、透明無色製品として製造されていた。 コンタクトレンズが透明であることにより、レンズが患者の目でほとんど目立たないのが確実になるが、これらのレンズは、紛失したかまたは無秩序に着色された表面上に落下した際には、配置するのが困難である。 この問題を解決するために、着色を普通にレンズに加えていた。 この着色は、レンズの全体にわたるか、外辺部を透明なままとするか、虹彩の直径により定められる領域全体にわたるか、または虹彩に極めて近接した(superadjacent)ドーナツ形状の領域のみとすることがある。 この着色は、色が濃いことがあり、若干のレンズは、虹彩の色を増強するために開発された。 他の着色は、目で目立たないかまたは色知覚に影響しないように十分淡いが、レンズを容易に配置するのに十分強い。 この後者のタイプの着色は、しばしば風合い着色(handling tint)、「ロケーター」着色("loc ator" tint)または「視程」着色("visibility" tint)と表されている。 風合い着色の適用は、通常、レンズをその最終的な水和形態に完全に製造した後に、レンズに行っていた。 このような方法は、米国特許第4,891,046 号、同第4,157,892号明細書に記載されている。 米国特許第4,891 ,046号明細書には、親水性コンタクトレンズをジクロロトリアジン染料で、 2段階方法により着色することが記載されている。 この方法の第1段階において、ポリマー形成組成物の過酸化物開始重合により得られた親水性ポリマーから形成したレンズを、ジクロロトリアジン染料の水溶液中に浸漬する。 特定の条件下で、染料は、レンズ中に拡散する。 その後、染料が含浸したレンズを、染料とポリマー主鎖上の水酸基との反応を触媒する塩基の水溶液中に浸漬し、この結果、 染料が、ポリマー主鎖上/中に、共有結果により包含される。 従って、このような方法は、染料を、ポリマー主鎖に、レンズ(ポリマー)自体の製造とは別個の工程で共有結合により包含させることを伴い、これにより、製造工程が不都合に延長し、費用が増大する。 また、このような反応性染料が、モノマー段階で共有結合により包含されることは、業界で開示されている。 例えば、米国特許第4,997,897号明細書には、モノマー反応性染料をモノマー段階で包含させて、染料が、レンズポリマーマトリックスの一部となるようにすることが開示されている。 この文献に記載されているモノマー反応性染料には、反応性ビニル官能基を染料分子上に包含させるために、多段階で合成することが必要である。 このようにして、染料は、重合中に、ポリマー中に、共有結合により一体化される。 しかし、このような多段階合成を行って、ヒドロゲル形成に有用なモノマーを形成することにより、重合前に染料に合成する段階を含む製造工程が不都合に延長する。 同様に、米国特許第5,151,106号および同第5,292,350号明細書には、反応性染料を重合中に用いられるモノマー中に含ませることにより、 親水性ポリマーを着色する方法が記載されている。 この反応性染料は、ポリマー組成物内に物理的に輸送され、その後、ポリマー組成物を、反応性染料のポリマーへの共有結合を触媒する塩基の水溶液と接触させる。 例えば、ヒドロキシエチルメタクリレートポリマーの−OH基は、アルカリ性条件下で、反応性染料とエーテル結合を形成する。 この方法では、反応性染料が、モノマー混合物中で溶解性であることが必要であり、レンズの水和中または水和後に、「色留め料」の環境下に置くことが必要である。 米国特許第5,151,106号明細書において、酸化開始剤は、この方法においては、レンズポリマーの重合を行うためには用いることができない。 その理由は、反応性染料の多くが、酸化により脱色を受けやすいからである。 この方法の他の欠点は、レンズを洗浄し、再び平衡にして、 生理的食塩水中に貯蔵するという余分な段階が、製造工程において必要であることである。 従って、染料のポリマー主鎖への、重合中または重合後の共有結合に関連する共通の概念は、このような結合には、染料を、形成したポリマーに共有結合させるかまたは染料を、染料が重合中にポリマー中に包含されるようにする、反応性ビニル基を含むように変性させる、付加的な工程が必要であることである。 しかし、このような付加的工程段階は、有効な全体の着色工程に役立たない。 前記に対して、業界では、また、不溶性バット染料をヒドロゲル材料中に、非共有結合により包含させる方法が開示されている。 例えば、欧州特許第0 12 2 771 B号明細書には、ヒドロゲル材料を、膨潤が水および不溶性バット染料の溶解性ロイコ硫酸エステル先駆物質より強い膨潤剤と、同時に接触させて、溶解性ロイコ硫酸エステルをヒドロゲル材料中に包含させる方法が開示されている。 その後、ヒドロゲル材料を、酸化剤で処理して、溶解性ロイコ硫酸エステルを不溶性バット染料に転化して、これによりほとんどすべてのバット染料は、ヒドロゲル材料内に物理的に固定される。 明らかなように、この着色方法は、 ヒドロゲル材料が形成した後に、いくつかの別個の工程段階を含む。 着色剤をヒドロゲル材料中に、非共有結合により包含させる他の方法は、着色剤を内部型の表面上に含ませる第1段階、次にモノマーを型に加え、その後モノマーをRawlingsの米国特許第5,034,166号明細書に記載されたように重合させる段階を含む。 しかし、この方法では、着色剤を内部型上に精密に配置することが必要であり、このために方法の困難さが増大する。 着色剤をヒドロゲル材料中に、非共有結合により包含させる他の方法は、水不溶性であるモノマー溶解性染料を包含させて、水和したヒドロゲル材料中に閉じ込めることを含む。 しかし、このようなヒドロゲル材料は、モノマー溶解性染料の不所望な浸出をうけやすく、この結果、退色が発生し、さらには、モノマー溶解性染料が、例えば眼の装置として用いるヒドロゲル材料の使用中に浸出しうるという点で、患者に有毒性を発生する懸念がある。 着色剤をヒドロゲル材料(例えばコンタクトレンズ)中に非共有結合により包含させる尚他の既知の方法は、モノマー不溶性染料の微細な分散体/懸濁液を、 プレポリマー混合物中で用いることを含む。 重合により、不溶性染料は、ヒドロゲル材料中に分散する。 しかし、この方法に関連する1つの問題は、モノマー不溶性染料が、不所望な凝結および凝集形成をしやすいことである。 従って、染料および他の着色剤をヒドロゲル材料中に非共有結合により包含させる従来の方法は、有効な全体の着色工程に役立たない。 前記の観点から、業界においては、余分な工程または着色用化学物質以外の余分な化学物質を必要としない着色を用いて、ヒドロゲル材料(例えばコンタクトレンズ)を製造する簡単な方法が必要とされている。 発明の要約 本発明は、部分的には、着色および重合工程を単一の反応媒体中で行い、これにより全体の着色工程を簡単にする、バット染料を用いて着色したヒドロゲル材料の製造方法に関する。 特に、当該方法の1つの観点において、本発明は、着色したヒドロゲル材料を製造するにあたり: (a)不溶性バット染料のロイコ硫酸エステルを、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物中に溶解して、モノマー溶液を形成し; (b)酸化開始剤を、前記(a)において生成したモノマー溶液に加え; (c)バット染料のロイコ硫酸エステルをモノマー溶液中で不溶性バット染料に酸化し; (d)前記(c)において生成したモノマー組成物を、これを重合条件下に置くことにより重合することを特徴とする、着色したヒドロゲル材料の製造方法に関する。 1つの例において、モノマー溶液中のバット染料のロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化を、モノマー組成物の重合の開始と同時に開始する。 驚異的なことには、この観点において、重合工程と酸化工程とを同時に開始するため、着色工程を単に重合工程中に、重合前にも重合後にも付加的な工程段階を必要とすることなく、含ませることができる。 他の例において、モノマー溶液中のバット染料のロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化およびモノマー組成物の重合を、連続して行う。 この例において、製造工程は、酸化および重合を同一の反応媒体中で行うため、簡単になる。 また、本発明は、前記した方法において用いる新規な組成物に関する。 特に、 当該組成物の1つの観点において、本発明は、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物および約0.05〜約0.5重量%のバット染料のロイコ硫酸エステルを含む組成物に関する。 好適例の詳細な説明 本発明の新規な方法は、着色したコンタクトレンズを、親水性レンズを製造するのに用いる親水性エチレン系不飽和モノマーまたはモノマーの混合物中にバット染料のロイコ硫酸エステルを溶解し、酸化開始剤をモノマーに加え、モノマーおよび染料を酸化し、重合することにより製造することを含む。 これらの方法において、バット染料のロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化および相溶性モノマー溶液の重合を、同時にまたは連続して行うことができる。 同時に行う際には、本発明の方法の特に好適な観点は、バット染料のロイコ硫酸エステルを酸化し、モノマー溶液を重合する両方の作用を有する酸化開始剤を用いることである。 驚異的なことには、この方法に関しては、余分な工程またはバット染料以外の余分な化学物質は、レンズを着色するためには全く不必要である。 これらの化学物質および、バット染料で着色されるヒドロゲル材料を製造するのに通常用いられる工程のみが必要である。 他の例において、酸化を、モノマー溶液を重合条件下に置く前または置いた後に行い、この結果、酸化および重合を連続して行うことができる。 連続的酸化および重合方法は、同時の酸化および重合方法よりは好適ではないが、この方法は、反応を、単一の反応媒体中で簡単に連続して行うことができるという利点を有するのは事実である。 しかし、本発明を一層詳細に説明する前に、以下の用語を定義する。 定義本明細書中で用いる以下の用語の定義は、以下の通りである: 「バット染料」または「水不溶性バット染料」とは、特定の必要な適用方法、 バット処理操作により区別される、よく知られた群の染料をいう。 バット染料は、水溶性ロイコ形態に容易に還元することができる。 次に、その後の酸化により、不溶性着色形態の染料が得られる。 「バット染料のロイコ硫酸エステル」とは、バット染料のよく知られた水溶性塩をいう。 加水分解および酸化により、バット染料のロイコ硫酸エステルは、バット染料の水不溶性形態に転化する。 多くの種の有用な水溶性ロイコ硫酸エステルが、長年にわたり考えだされ、合成されている。 これらのエステルの多くは、 市場で入手でき、このようなエステルの混合物が、任意所望の範囲の色相を適切に発するのに十分な色である。 本発明において用いる特定のロイコ硫酸エステルおよび対応するその後のバット染料は、臨界的ではなく、これには、例にすぎないが、以下のロイコ硫酸エステルが含まれる: ジブロモジベンゾ(b,def)クリセン−7,14−ジオン16,23−ジヒドロジナフト(2,3−a:2',3'−i)ナフト(2', 3':6,7)−インドロ(2,3−c)カルバゾール−5,10,15,17 ,22,24−ヘキソンN,N'−(9,10−ジヒドロ−9,10−ジオキソ−1,5−アントラセンジイル)ビス−ベンズアミド6,6'−ジエトキシ−Δ−2,2'−(3H,3'H)ビベンゾ(b)チオフェン−3,3'−ジオン7,16−ジクロロ−6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロン16,17−ジメトキシジナフト(1,2,3−cd:3',2',1'−1m )ペリレン−5,10−ジオン 一般的には、バット染料のこれらの可溶化されたロイコ硫酸エステルの分子構造は、可溶化されたΔ−2,2'(3H,3'H)ビスインドール−3,3'− ジオンに関して次式:

    および可溶化された6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロンに関して次式: で表される構造式で例示され、極めて親水性が高い硫酸ナトリウム原子団が複数あることは、これらの物質が水性媒体中で溶解性である原因であることが、受け入れられている。 バット染料の可溶化されたロイコ硫酸エステルは、水分に敏感であり、これにより、これらは、加水分解される。 加水分解された後には、これらは、空気により酸化されやすくなり、方法は、光、特に比較的短い波長の光により、効力が上昇する。 これらの理由によって、ロイコエステルを、適切な環境、例えば光の不存在下で真空デシケーター中に貯蔵するのが賢明である。 構造式を以下に示す、バット染料の2種のロイコ硫酸エステルにおいて、Δ− 2,2'(3H,3'H)ビスインドール−3,3'−ジオンの加水分解および酸化形態は次式 で表され、6,15−ジヒドロ−5,9,14,18−アントラジンテトロンの加水分解および酸化形態は次式 で表される。 「相溶性親水性エチレン系不飽和モノマー」とは、少なくとも0.05重量% の少なくとも1種のバット染料のロイコ硫酸エステルを可溶化することができ、 このモノマーが少なくとも1種の親水性官能基(例えば水酸基、カルボキシル基、アミド基等)を含み、前記モノマーが十分な量でポリマー中に含まれた際に、 生成したポリマーが少なくとも5重量%の水を吸収することができる、親水性エチレン系不飽和モノマーをいう。 好ましくは、生成したポリマーは、10〜95重量%の水、さらに好ましくは、20〜70重量%の水を吸収することができる。 他の好適例において、相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーは、少なくとも0.5重量%までの少なくとも1種のバット染料のロイコ硫酸エステルを可溶化する。 本発明において用いるのに適する相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーは、 バット染料の選択されたロイコ硫酸エステルのモノマーへの溶解度を確認し、当該モノマーのポリマーにより吸収された水の量を測定することにより、容易に決定することができる。 このような決定は、業界においてよく知られている。 本発明において用いる特定の相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーは臨界的ではなく、本発明において用いるのに適するモノマーには、例にすぎないが、ヒドロキシ低級アルキルアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシ低級アルコキシ低級アルキルアクリレートまたはメタクリレートおよびアルコキシ低級アルキルアクリレートまたはメタクリレートが含まれる。 「低級アルキル」または「低級アルコキシ」は、ここでは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基またはアルコキシ基を意味するものと定義する。 特定の親水性モノマーには、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ブタンジオールモノメタクリレートモノアクリレート、グリセリルアクリレート、グリセリルメタクリレート、ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド等が含まれる。 ヒドロキシアルキルアクリレートおよびメタクリレート、特に2−ヒドロキシエチルメタクリレートが一般的に好ましい。 「親水性官能基を有しないエチレン系不飽和モノマー」とは、相溶性エチレン系不飽和親水性モノマーと組み合わせて、コンタクトレンズにおいて用いるのに適するヒドロゲルコポリマーの製造において普通に用いられるコモノマーをいい、このモノマーは、親水性官能基を有しない。 このようなモノマーには、スチレン、アクリレートまたはメタクリレート、例えばメチルメタクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、s−ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート並びにフッ素化アクリレートおよびメタクリレート、例えばトリフルオロメチルメタクリレート、トリフルオロメチルアクリレート、2',2',2'−トリフルオロエチルメタクリレート、2',2',2'−トリフルオロエチルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート等、アリールアクリレートおよびメタクリレート、例えばフェニルアクリレート、フェニルメタクリレート等が含まれる。 他の適切なモノマーには、アリルまたはアリールビニルエーテル、例えばエチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等が含まれる。 「架橋剤」とは、本明細書中に記載したポリマー組成物を製造するのに用いる少なくとも1種のモノマーにおいて見出される反応性基と共有結合を形成することができる、少なくとも2つの反応性基を有するモノマーをいう。 適切な反応性基には、例えば、重合反応に関係することができるビニル基が含まれる。 反応性基は、代表的には、適切な主鎖、例えばポリオキシアルキレン主鎖(そのハロゲン化誘導体を含む)、ポリアルキレン主鎖、グリコール主鎖、グリセロール主鎖、ポリエステル主鎖、ポリアミド主鎖、ポリ尿素主鎖、ポリカーボネート主鎖等における置換基である。 本明細書中に記載した好ましい組成物において用いる架橋剤は、業界においてよく知られており、用いられる特定の架橋剤は、臨界的ではない。 しかし、好ましくは、反応性ビニル基を、架橋剤の主鎖に、エステル結合、例えばアクリレートおよびメタクリレート誘導体、例えばウレタンジアクリレート、ウレタンジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート等において見出されるエステル結合を介して結合する。 しかし、他の適切なビニル化合物には、例えばジおよび高級ビニルカーボネート、ジおよび高級ビニルアミド(例えばCH

    2 =CH−C(O)NHCH

    2 CH

    2 NH−C(O)C H=CH

    2 )、ジビニルベンゼン等が含まれる。 好ましい架橋剤には、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラデカエチレングリコールジメタクリレート、テトラデカエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10− デカンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、 ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2,2'ビス[p−(γ−メタクリルオキシ−β−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]ブロパン、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、 N,N'−メチレンビスアクリルアミド等が含まれる。 このような物質は業界においてよく知られており、市場で入手できるかまたはそれ自体業界において知られている方法により製造することができる。 架橋剤は、好ましくは少なくとも2個、さらに好ましくは2〜約6個のビニル官能基を有し、好ましくは、数平均分子量が約100〜約2,500である。 さらに好ましくは、ビニル官能基は、ポリオキシアルキレン主鎖(そのハロゲン化誘導体を含む)、ポリアルキレン主鎖、グリコール主鎖、グリセロール主鎖、ポリエステル主鎖またはポリカーボネート主鎖に結合したアクリレートまたはメタクリレート基である。 「相溶性不揮発性親水性溶媒」とは、沸点が約70℃より高く、着色したヒドロゲル材料を製造するのに用いられる試薬とも、着色したヒドロゲル材料自体とも反応性でない溶媒をいう。 適切なこのような溶媒には、例えば水,メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセロール、N−メチルピロリドン、塩化メチレン、多価アルコールおよび二価アルコールのホウ酸エステル等が含まれる。 適切な多価アルコールおよび二価アルコールは、米国特許第4,495,3 13号および同第5,039,459号明細書中に開示されており、これら両方の全体を、参照として本出願中に包含する。

    方法論着色したヒドロゲル材料を製造するのに用いる方法は、第1に、所要量の試薬を、普通の反応容器中で一緒にすることを含む。 代表的には、所要量の相溶性親水性エチレン系不飽和モノマーまたはこのようなモノマーの混合物を、第1に、 バット染料のロイコ硫酸エステルと、任意の随意の試薬、例えば架橋剤および任意の親水性官能基を有しないエチレン系不飽和モノマーと一緒にする。 驚異的なことには、これらの条件下で、バット染料の選択されたロイコ硫酸エステルは、 モノマー組成物に可溶であり、従って、水を組成物に加えてこのエステルの溶解度を変化させる必要がないことが見いだされた。 一般的に、親水性エチレン系不飽和モノマーの、用いるモノマーの合計量に対する量は、約1〜100重量%として、残りを親水性官能基を有しないエチレン系不飽和モノマーとすることができる。 選択された各モノマーの特定の量は、生成したポリマー組成物として望ましい特性に依存し、これには、ポリマー組成物が少なくとも約10重量%の水を吸収する能力が含まれ、次に、親水性エチレン系不飽和モノマーの相対的親水性および任意の他のコモノマーの相対的親水性および生成したポリマーのそれぞれの相対量に依存する。 このような要因は、当業者により容易に確認することができる。 これが水を吸収する能力のために、生成したポリマー組成物は、しばしば「ヒドロゲル」または「ヒドロゲル材料」と呼ばれる。 単一のモノマーから製造されるヒドロゲルを用いることができる一方、コポリマー、ターポリマー等のヒドロゲルを代表的に用いる。 その理由は、1種より多いモノマーを用いると、最終生成物のその意図される用途に関する広範囲の特性を調整するための手近なビヒクルが得られるからである。 コポリマーまたは高級ヒドロゲルの例には、以下の表1に示すポリマー組成物が含まれる: 本発明において用いるのに適する市場で入手できるコポリマー、ターポリマー等には、テトラフィルコン(tetrafilcon)A、ポリマコン(polymacon)、ビフィルコン(bifilcon)A45、クロフィルコン(crofilcon)A、スルフィルコン(surfil con)A、ペルフィルコン(perfilcon)A、ネトラフィルコン(Netrafilcon)A等が含まれる。 一般的に、十分な量の、バット染料の選択されたロイコ硫酸エステルまたはこの混合物を、モノマー組成物に加えて、ヒドロゲル材料における酸化および重合後の所望の色相および色相の深さを得る。 好ましくは、バット染料の選択されたロイコ硫酸エステルまたはこの混合物を、組成物中で用いる親水性官能基を有しないすべてのエチレン系不飽和モノマーを含む用いるモノマーの合計量に対して、約0.05〜約0.5重量%の範囲で用いる。 本発明の方法により製造したヒドロゲル材料は、架橋しているのが好ましく、 従って好ましいモノマー/バット染料のロイコ硫酸エステルの成分の1つは、架橋剤である。 用いる際には、架橋剤を、架橋生成物を提供するのに十分な量で用いるが、好ましくは、用いるモノマーおよびロイコ硫酸エステルの合計重量を基準として、約0.1〜約5重量%、さらに好ましくは約0.1〜約0.5重量% の量で用いる。 所望の成分をすべて一緒にした後、組成物を、以下に述べる2つの方法のうちの1つで、着色したヒドロゲル材料に転化する。

    同時酸化および重合第1の方法において、バット染料のロイコ硫酸エステルを水不溶性バット染料に酸化し、モノマーを重合させて、その後水和させてヒドロゲル材料にするための着色したポリマー組成物を生成することを、同時に開始する。 このような同時酸化および重合を達成するには、酸化および重合を両方行う二官能価試薬を用いる。 このような二官能価試薬には、熱重合開始剤、例えばビニル含有モノマーの重合において用いるための、よく知られている過酸化物が含まれるが、酸化基が存在するため、ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化もまた発生する。 このような酸化基が存在するため、このような熱開始剤は、ときどき本明細書中では、「酸化開始剤」と呼ぶ。 本明細書に記載した方法において用いるのに適する他の酸化開始剤には、例えば、非化学的開始剤、例えばバット染料のロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への光酸化を開始し、同時に重合を開始することができる、紫外線(UV)が含まれる。 同様に、高温を酸素雰囲気中で用いると、酸化を開始することができる。 特定の酸化開始剤の例には、例えば、化学的酸化開始剤、例えばt−ブチルペルオキシピバレート(TBPP)、t−ブチルペルオキシネオデカノエート(T BPN)、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、アセチルペルオキシド、ステアロイルペルオキシド等が含まれる。 用いる特定の酸化開始剤は、臨界的ではない。 一般的に、化学的酸化開始剤を用いる際には、これを、ロイコ硫酸エステルの選択されたバット染料への酸化およびモノマー組成物の重合を開始するのに十分な量で用いる。 しかし、好ましくは、化学的酸化開始剤を、組成物中のモノマー(すべての架橋剤を含む)およびロイコ硫酸エステルの合計量に対して、約0. 01〜約1重量%の範囲内で用いる。 酸化および重合反応は、代表的には、約20〜約100℃において行い、一般的に、約1〜120分以内に完了する。 しかし、明らかなように、重合および酸化は、同一の速度で進行するとは考えられず、これらの条件下で、反応を、さらに酸化または重合が完了するように延長することが必要である。

    連続的酸化および重合他の例において、バット染料のロイコ硫酸エステルの、水不溶性バット染料への酸化および、モノマー組成物の重合を、連続して開始することができる。 1つの好適例において、バット染料のロイコ硫酸エステルの酸化を、モノマー組成物の重合を開始する前に、用いられる条件下で、重合よりも酸化に対して高い選択性を有する開始剤を用いることにより、開始する。 このような選択的酸化開始剤は、業界において知られており、これには、例えば、少量の紫外線、低い重合能力を有する酸化体等が含まれる。 この例において、酸化を開始した後、モノマー組成物の重合を開始するのに、 重合開始剤を反応媒体に加え、および/または反応媒体を重合条件下に置く。 このような重合開始剤は、業界においてよく知られており、これには、熱開始剤、 紫外線開始剤およびγ線または電子ビームが含まれる。 熱重合開始剤を、代表的には、モノマーの混合物に、不活性雰囲気(例えばアルゴン)下で加え、混合物を、約20〜約75℃の比較的高い温度に、約1〜約48時間維持する。 適切な熱開始剤は、前記したもののであり、前記した量で用いる。 紫外線(UV)により誘発された重合を、適切な紫外線開始剤をモノマー組成物中に、不活性雰囲気(例えばアルゴン)下で混合し、この混合物を、適切な紫外線源下に維持することにより、達成することができる。 好ましくは、紫外線により誘発された重合を、周囲条件下で、約5分〜約24時間にわたり行う。 適切な紫外線開始剤は、業界においてよく知られており、これには、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ビス−アゾイソブチロニトリル等が含まれる。 用いる特定の紫外線開始剤は、臨界的ではなく、重合反応を触媒するのに十分な開始剤を用いる。 好ましくは、開始剤を、組成物の合計重量を基準として、約1重量%までの量で用いる。 電子ビームまたはγ線のいずれかにより行った重合には、開始剤を用いることは必要ではなく、重合される配合物を、単に、十分な量の電子ビームまたはγ線に、重合条件下で、従来の方法を用いて露光するのみである。 あるいはまた、モノマー混合物の重合を、選択されたバット染料のロイコ硫酸エステルの酸化の前に、単にモノマー組成物をロイコ硫酸エステルを酸化する前に重合する重合試薬を用いることにより、行うことができる。 重合により、硫酸エステルを、ポリマー組成物中に分散/可溶化させて、次に従来の方法、例えば光への露光、キセロゲルの酸化溶液、例えば亜硝酸ナトリウム水溶液等での水和により、酸化する。 酸化および重合を、同時にまたは連続して開始する場合のいずれにおいても、 これらの反応は、完成コンタクトレンズの製造を容易にするように行うのが好ましい。 例えば重合を、コンタクトレンズの構造に対応する型において行うことができる。 あるいはまた、重合を、ポリマー棒材を形成するように行って、これを機械加工(旋盤加工)して、適切な寸法のコンタクトレンズを提供することができる。 後者の例においては、重合を、ガラス製試験管中で行い、重合後に、試験管を破壊して、ポリマー棒材を提供する。 キセロゲル形態のこの棒材を、機械加工、例えば旋盤加工、切断、フライス削りして、これにより、棒材をコンタクトレンズに、棒材から小さい柱体またはボタンを切断して、次に旋盤加工することにより、製造することができる。

    後処理段階重合および酸化の後、同時に行った場合にも、連続的に行った場合にも、その後の酸化の完了を、別の後重合段階において達成することができる。 1つの好適例において、酸化の完了を達成するには、ポリマー組成物を、オートクレーブ中で、約105〜約130℃の温度で、約10分〜約1時間加熱する。 酸化工程の完了により、組成物の色または色相が仕上がる。 同様に、後重合硬化工程を、随意に用いて、典型的にはポリマーの硬度を増大させる重合工程を完了する。 後硬化工程は、ポリマーを、約60〜130℃の温度に、約2〜約24時間加熱することを含むことができる。 形成したポリマー材料は、代表的には、微量を超える量の水を含まず、業界においては、キセロゲル組成物と呼ばれる。 この組成物を次に、従来の手法を用いて水和して、少なくとも10重量%の水を、ポリマー材料中に含ませ、これによりポリマーをキセロゲル組成物からヒドロゲル組成物に変化させる。 あるいはまた、所要量の水または、ヒドロゲル形成に必要な他の相溶性不揮発性親水性溶媒を、モノマー/ロイコ硫酸エステル混合物中に、酸化および重合前に直接含ませることができる。 この例において、水または他の他の相溶性不揮発性親水性溶媒は、ロイコ硫酸エステルを可溶化するのを補助し、用いる際には、 好ましくは、生成したポリマー組成物の合計重量を基準として、約75重量%までの量で用いることができる。 水の場合においては、その後の酸化および重合の結果、別の水和段階を必要とせずに、直接ヒドロゲル配合物が生成することが予期される。 本発明の方法は、例えば、不溶性バット染料を第1に、その水溶性ロイコ硫酸エステルから、酸化し、水溶液から沈殿させ、次に沈殿物を洗浄し、乾燥し,次に所望の着色ヒドロゲル製品を製造するのに用いられるモノマー溶液中に分散させることにより生じ、ヒドロゲル材料をバット染料で着色する従来の方法に関する、有効な製造方法を提供する。

    用途本明細書に記載した親水性ポリマーは、特に、眼の装置、例えばコンタクトレンズおよび眼内レンズにおいて普通に用いられるヒドロゲル材料を製造するのに有用である。 好ましくは、これらの親水性ポリマーを本発明の方法において用いて、コンタクトレンズを製造する。 さらに、親水性ポリマーは、水和の前に、例えば使い捨ておむつ等のような製品において水を吸収するのに有用である。 本発明を以下の特定の実施例により、一層詳細に例示する。 これらの実施例は、例示のために示すものであり、本発明の開示または以下の請求の範囲を限定する意味はないことを理解されたい。 実施例および明細書中の他の箇所の中のすべての百分率は、他に特定しない限り、重量%である。

    実施例以下に示す実施例において、ポリマー組成物の水含量を示す。 他に特記しない限り、これらの水含量の値は、以下のようにして計算した:

    平衡含水率の測定平衡含水率(EWC)を、ポリマー試料をリン酸緩衝液中に一夜を通して浸漬することにより測定した。 試料を取り出し、ティッシュペーパーで軽く押して乾燥し、その後秤量した。 次に、水和した試料を、真空オーブン中に60℃で一夜を通して置いた。 次の日、試料を再び秤量した。 平衡含水率を、以下の方程式を用いて計算した: (式中のXは水和したポリマーの質量であり、 Yは脱水したポリマーの質量である。) EWCは、本明細書中では、ときどき%水と表す。 以下の実施例において、実施例1、2および6は、ロイコ硫酸エステルの不溶性バット染料への酸化とモノマー組成物の重合とを同時に行い、次に生成したポリマー組成物を水和させる実施例である。 実施例3は、ロイコ硫酸エステルの酸化を開始し、次に連続してモノマー組成物の重合を開始し、次に生成したポリマー組成物を水和させる実施例である。 実施例4は、モノマー組成物の重合を開始し、次に連続してロイコ硫酸エステルの酸化を開始し、次に生成したポリマー組成物を水和させ、生成したポリマーを水和させる実施例である。 実施例5は、バット染料のロイコ硫酸エステルへの酸化およびモノマー組成物の重合を、水の存在下で同時に行い、ヒドロゲル材料を直接生成する実施例である。

    実施例1 0.1重量%のバットグリーン(Vat Green)#1 染料のロイコ硫酸エステルの溶液を、架橋剤として0.5重量%のエチレングリコールジメタクリレートを含むヒドロキシエチルメタクリレート中に構成した。 茶色味を帯びた蛍光性緑色溶液が生成した。 この溶液に、0.9重量%のアゾビスイソブチロニトリルを加え、 次にこの溶液を、レンズ型中に注入し、60℃における熱処理を5時間行うことにより、重合/酸化した。 生成したポリマー組成物を、次に後硬化段階により処理し、この段階では、この組成物を90℃で2時間加熱した。 次に、このポリマー物質を、型から取り外し、緩衝液中で水和して、コンタクトレンズの形態であり、わずかに淡い緑色に着色した、着色が耐オートクレーブ消毒性であり、材料が約38重量%の水を含む、着色したヒドロゲル材料を得た。

    実施例2 0.1重量%のバットブルー(Vat Blue)#6染料のロイコ硫酸エステルの溶液を、架橋剤として0.5重量%のエチレングリコールジメタクリレートを含むヒドロキシエチルメタクリレート中に構成した。 オレンジ色の溶液が生成した。 この溶液に、0.9重量%のアゾビスイソブチロニトリルを加え、次にこの溶液を、 レンズ型中に注入し、60℃における熱処理を5時間行うことにより、重合/酸化した。 生成したポリマー組成物を、次に後硬化段階により処理し、この段階では、この組成物を90℃で2時間加熱した。 次に、このポリマー物質を、型から取り外し、緩衝液中で水和して、コンタクトレンズの形態であり、青色に着色した、着色が耐オートクレーブ消毒性であり、材料が約38重量%の水を含む、着色したヒドロゲル材料を得た。

    実施例3 0.1重量%のバットブルー#6染料のロイコ硫酸エステルの溶液を、架橋剤として0.5重量%のエチレングリコールジメタクリレートを含むヒドロキシエチルメタクリレート中に構成した。 オレンジ色の溶液が生成した。 この溶液に、0 . 3重量%のt−ブチルペルオキシネオデカノエートを加えた。 分配する前に、 モノマー溶液を、室温に30分間維持し、これにより、溶液は青色に変化し、このことは、少なくとも一部のロイコ硫酸エステルが不溶性バット染料に酸化されたことを示す。 次にこの溶液を、レンズ型中に注入し、60℃における熱処理を5時間行うことにより、重合した。 生成したポリマー組成物を、次に後硬化段階により処理し、この段階では、この組成物を90℃で2時間加熱した。 次に、このポリマー物質を、型から取り外し、緩衝液中で水和して、コンタクトレンズの形態であり、青色に着色した、着色が耐オートクレーブ消毒性であり、材料が約38重量%の水を含む、着色したヒドロゲル材料を得た。

    実施例4 0.1重量%のバットオレンジ(Vat Orange)#5染料のロイコ硫酸エステルの溶液を、架橋剤として0.5重量%のエチレングリコールジメタクリレートを含むヒドロキシエチルメタクリレート中に構成した。 この溶液に、0.9重量%のアゾビスイソブチロニトリルを加え、次にこの溶液を、レンズ型中に注入し、60 ℃における熱処理を5時間行うことにより、重合/酸化した。 生成したポリマー組成物を、次に後硬化段階により処理し、この段階では、この組成物を90℃で2時間加熱した。 次に、このポリマー物質を、型から取り外し、緩衝液中で水和して、コンタクトレンズの形態であり、材料が約38重量%の水を含む、透明なヒドロゲル材料を得た。 亜硝酸ナトリウム水溶液と接触させることにより、このヒドロゲル材料は、着色が耐オートクレーブ消毒性である淡いオレンジ色となった。 本実施例の酸化段階を、ヒドロゲル材料を型から取り外した後に行った一方、 これは、水和段階の一部として容易に行うことができ、これにより、この段階を、従来ヒドロゲル材料を製造するのに用いられている全体の方法に包含させることができる。

    実施例5モノマー、架橋剤およびバットグリーンNo. 1染料のロイコ硫酸エステルを含む組成物が、さらに約38重量%の水を含む以外は、実施例1の手順を繰り返した。 同時酸化および重合により、生成したポリマーは、別の水和段階を用いることを必要とすることなく、着色したヒドロゲル材料あった。 前記実施例は、本発明の方法を例示する。 付加的なポリマー組成物を、前記に例示した方法により、容易に着色することができることを理解されたい。 例えば、前記表Iに記載したポリマー組成物を、単に適切なポリマー組成物を本実施例に記載した組成物の代わりに用いることにより、これらの方法で着色することができる。 同様に、他のバット染料を、着色したヒドロゲル材料中に、単に選択されたバット染料の適切なロイコ硫酸エステルを、本実施例に例示したバット染料のロイコ硫酸エステルの代わりに用いることにより、包含させることができる。

    実施例6 0.2重量%のC. I. バットブルー#6染料のロイコ硫酸エステルを、74部のN−ビニルピロリドン、25部のメチルメタクリレートおよび0.2部のアリルメタクリレートを含む混合物中に溶解した。 黄色/オレンジ色の溶液が生成した。 この溶液に、開始剤として0.6部のアゾビスイソブチロニトリルを加え、 この溶液を、コンタクトレンズを形成するために製造された型中に分配した。 充填した型を、60℃で5時間加熱し、次に90℃で2時間後硬化させることにより、硬化させた。 重合の完了時に、レンズをレンズ型から取り外して、青色乾燥レンズを得た。 次にこのレンズを抽出し、水和して、74重量%の水を含む着色したヒドロゲルコンタクトレンズを得、これを、緩衝生理的食塩水溶液中に貯蔵した。 レンズの青色着色は、耐オートクレーブ消毒性であった。 他の例において、染料を、比較的親水性が高いモノマー、N−ビニルピロリドン中に溶解し、残りのモノマーおよび開始剤を、コンタクトレンズ型中に分配する前に加え、混合した。 さらに、モノマー混合物は、0〜2.0%の従来の官能性紫外線吸収モノマーを含むことができ,35〜70℃の範囲内の温度で硬化させることができる。 本発明を好適例により記載したが、変法および修正を、当業者に明らかなように行うことができることを理解されたい。 このような変法および修正は、本明細書に添付した請求の範囲内にあるものと考慮されたい。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,UZ,VN

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