Mineral dyes for wood and other support

申请号 JP50067799 申请日 1998-05-01 公开(公告)号 JP2002502328A 公开(公告)日 2002-01-22
申请人 ステファン・ビー・オーガー; 发明人 ステファン・ビー・オーガー;
摘要 (57)【要約】 本発明は、金属塩および酸素源を塗布して適用なる支持体に有効量を浸透させ、該支持体との 接触 下において反応するようにし、該 基板 の表面内において固定された鉱物性化合物を生ぜしめる。 相互に相溶性である金属塩、酸素源および支持体の本発明の組み合わせは、現場において反応させ、支持体を改質して長期間にわたって所望の効果をあげられるようにする。 本発明によって生成する鉱物性化合物は、支持体に結合し、安定性があり、長期間にわたってあるいは恒久的な効果があり、さらに支持体において固定され不溶化される。 鉱物性化合物は支持体の表面で結合または包含され、支持体の繊維または基材に染み込むか、あるいは支持体に取り込まれ、または埋め込まれるといってもよい。 所望の効果は色であることが好ましい。 所望の効果の種類によって、さまざまな種類の金属塩が使用できる。 酸素源としては過 酸化 物が好ましく、また支持体としては木材、綿、紙といったセルロース製品、皮革または石材が好ましい。 本発明は、支持体処理の方法、処理キット、および処理済み製品を企図している。 本発明は、木材製品において、軟質木材に有用である、 水 性で毒性のない染料を提供する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 所定の色を支持体に付与するキットにおいて、 (a) 鉱物性塩の水性溶液と、 (b) 過酸化物の水性溶液と を含み、鉱物性塩の溶液および過酸化物の溶液が、有効量を支持体に順次塗布した場合に、支持体の存在下で互いに反応して、支持体に所定の色を付与することができることを特徴とするキット。 2. 支持体の処理方法において、 (a)支持体を金属塩を含有する調製品に接触させ、有効量の該調製品が支持体に浸透するようにする工程と、引き続いて、 (b)支持体を酸素源を含む調製品に接触させ、有効量の該調製品が支持体に浸透するようにする工程と を含み(但し、これら工程の順序は問わない)、2種の前記調製品が支持体との接触下において互いに反応して、支持体の特性に安定した変化を付与することを特徴とする支持体の処理方法。 3. 酸素源が過酸化物であり、両調製品とも水溶液である請求の範囲第2項記載の方法。 4. 金属塩が、鉄、銀、亜鉛、セリウム、銅、マグネシウム、モリブデン、 ニッケル、錫、クロミウム、アルミニウム、バリウム、カルシウム、ナトリウム、カリウムおよびチタン並びにこれらの組み合わせの塩からなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 5. 金属塩が、アルミニウム、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、クロム、コバルト、銅、金、イリジウム、鉛、マグネシウム、マンガン、 水銀、モリブデン、ニッケル、ニオブ、オスミウム、プラチナ、プルトニウム、 カリウム、ロジウム、セレニウム、珪素、銀、ナトリウム、タンタル、トリウム、錫、チタン、タングステン、ウラン、バナジウムおよび亜鉛、並びにこれらの組み合わせの塩からなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 6. 金属塩が、硫酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、酢酸塩、硝酸塩、過マンガン酸塩、チオ硫酸塩および酸化物、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 7. 金属塩が、硫酸銀、過塩素酸銀、硝酸銀、硫酸銀、塩化鉄(2価)、過塩素酸亜鉛、過塩素酸鉄(2価)、硫酸鉄(2価)、酢酸銅、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸マグネシウム、チオ硫酸カリウム、硝酸カリウム、過マンガン酸カリウム、硝酸銅、二水酸化炭酸銅(2価)、硫酸銅、硫酸チタニウム(3価)、 硝酸マグネシウム、過塩素酸セリウム(3価)、および硝酸セリウム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 8. 金属塩が、酸化モリブデン(6価)、硫酸亜鉛、塩化銅(3価)、過塩素酸ニッケル、硫酸ニッケル、過塩素酸銅(2価)、硫酸錫(2価)、塩化錫( 1価)、硫酸クロミウム(3価)、硫酸アルミニウム、過塩素酸セリウム(3価)、過酸化亜鉛、水素化チタニウム、過塩素酸クロミウム(3価)、亜鉛粉、塩化マンガン(2価)、塩化アルミニウム、塩化チタニウム(4価)、塩化銀および硫酸チタニウム(2価)、並ひにこれらの組み合わせからなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 9. 酸素源が過酸化物である請求の範囲第2項記載の方法。 10. 酸素源が、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化亜鉛、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、および過酸化リチウム、並びにこれらの組み含わせからなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 11. 支持体が木材である請求の範囲第2項記載の方法。 12. 支持体が木材の類似品である請求の範囲第2項記載の方法。 13. 支持体が、綿、麻、亜麻、紙、および他のセルロース製品からなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 14. 支持体が皮革である請求の範囲第2項記載の方法。 15. 支持体が、多孔性プラスチック、粘土、陶磁、セメント、コンクリート、石、煉瓦、および石材からなる群から選択される請求の範囲第2項記載の方法。 16. 支持体が織物である請求の範囲第2項記載の方法。 17. 支持体に付与される効果が色である請求の範囲第2項記載の方法。 18. 工程(a)が工程(b)の前に行われる請求の範囲第2項記載の方法。 19 工程(b)が工程(a)の前に行われる請求の範囲第2項記載の方法。 20. 上記の2工程の間に支持体を乾燥させる工程を含む請求の範囲第2項記載の方法。 21. 調製品が水溶液であり、この方法の処理条件下で、該溶液の凝固点および沸点の間で塗布する請求の範囲第2項記載の方法。 22. 支持体の表面に目塗り用上塗り剤を塗布する工程を含む請求の範囲第2項記載の方法。 23. 請求の範囲第2項記載の方法によって製造された支持体を具備することを特徴とする物品。 24. 変更する特性が色である請求の範囲第23項記載の物品。 25. 固定された物理的特性を付与する化合物を有する物品であって、該化合物が、金属塩および過酸化物が該物品に順次塗布された場合、該物品との接触下において金属塩と過酸化物との間で生ずる化学反応によって生成することを特徴とする物品。 26. 固定された物理的特性が色である請求の範囲第25項記載の物品。 27. その構成品が、竹、籐、紙、ボール紙、皮革、粘土、綿、羊毛、他の布類、麻、亜麻、再生繊維素製品、煉瓦、コンクリート、板石、タイル、セメント、および他の石材からなる群から選択される請求の範囲第25項記載の物品。 28. その構成品が木材である請求の範囲第25項記載の物品。 29. 物品が継続して切れる木材であり、固定された色が土色であり、金属塩の毒性が低く、かつ物品に本質的に酸素源の残留物がない請求の範囲第26項記載の物品。 30. 支持体を処理するキットにおいて、 (a)金属塩の調製品と、 (b)酸素源の調製品と、 を含み、これらの調製品は支持体に塗布された場合に該支持体に浸透するように適合され、両調製品とも、有効量を順次塗布された場合に互いに化学反応を起こして、固定された物理的特性を支持体に付与するよう適合されていることを特徴とするキット。 31. 金属塩の調製品および/または酸素源の調製品が、シックナー、アルコール、乳化剤、着色剤、顔料、染料、脱色剤、目塗り剤、艶出し剤、毛染め料、アクリル艶出し剤、ラテックス艶出し剤、ポリウレタン、ゲル化剤、小片化剤、界面活性剤、緩衝剤、クエン酸、タンニン酸、酢酸、他の酸、塩基、色、塩、 安定剤、抗菌剤、抗真菌剤、殺虫剤、防虫剤、紫外線保護剤および防火剤、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される添加剤を含有する請求の範囲第30項記載のキット。 32. 金属塩の調製品が水溶液であり、約0.001%から約20%(w/ v)までの金属塩を含む請求の範囲第30項記載のキット。 33. 酸素源の調製品が水溶液であり、約0.1%から約50%(w/v) までの過酸化物を含む請求の範囲第30項記載のキット。 34. 金属塩の調製品が水性溶液であり、約0.025%から約8%(w/ v)までの金属塩を含む請求の範囲第30項記載のキット。 35. 酸素源の調製品が水溶液であり、約0.3%から約15%までの過酸化物を含む請求の範囲第30項記載のキット。 36. 調製品が濃縮物で、使用者が希釈するのに適切なものである請求の範囲第30項記載のキット。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 木材および他の支持体用の鉱物性染料 背景技術 本発明は、木材および他の支持体用の性の鉱物性染料に関するものである。 より厳密には、本発明は、金属塩および酸素源を支持体と反応させ、安定した色または支持体の保護などの所望の効果を得る方法に関するものである。 市場に出回っていて容易に入手できる多くの商品化された染料は油性または溶剤性であったり、ますます厳しくなる環境関係の規制や保健上問題がある危険な薬品を含んでいる。 したがって、危険な薬品を含まない水性の染料および艶出し剤へのニーズが高まっている。 連邦および州が先導して、(例えば石油、鉱物性有機溶剤、トルエン、ベンゼンといった)揮発性の有機化合物を使用した染料を禁止する法律を制定している。 木材および他の材質の着色や艶出しに使われている大部分の水性製品は、主に、アクリル樹脂などの結合剤に懸濁する顔料あるいは染料を基材としており、これらが木材の表面に広がり、結合剤によって固定される。 このような製品は、毒性は低いが、従来の染料が持つ問題を悪化させている。 つまり、マツなどの木材を着色する際、染料は柔らかいパルプ部には深く浸透するが、木が成長する季節の休止期に形成された年輪の回りの堅い部分でははじかれてしまう。 例えば、M inwax(TM)のような染料はマツをカエデ風の一般的な色に着色できるが、そうすることでマツに特徴的なはっきりした木目をより際だたせてしまう。 このような製品は使用結果がほとんど出ず、染色のパターンにもむらができる傾向にある。 したがって、堅材にも軟材にもむらなく着色できる染料があればたいへんに有利である。 そのような染料はカエデ風の全体色を出しつつ木目の模様も微妙に出るようになり、より効果的に軟材を堅材の外観に似させることができる。 また、水性染料は木材の木目を持ち上げる傾向があるので、後にサンドペーパーをかけて磨く必要がある。 マツなどの、成長が速く継続的に切ることができる、すなわち「回復可能な」 木材資源に対して、ますます希有で高価になっているマホガニー、黒檀、アメリカスギなどの種のような絶滅の危機にさらされている堅材の外観を与えることができるような、環境に優しい着色処理法の需要がある。 建築、家具、木工の分野で、軟材に効果的な新しく改良された水性染料が必要となっている。 同様に、紙やボール紙などの木材製品、衣類や室内装飾材の織物、加工ポリマー製品に対する、環境に優しい着色処理の需要がある。 従来の染料は乾燥に比較的長い時間がかかり、12.8℃(55°F)かそれ以上の温度でのみ塗布することができる。 例えば、気温が低い気候で用いられる外装用木工品に対するもののような、この温度範囲外でも塗布できる染料のニーズがある。 従来の染料は結合剤と、顔料あるいは染料で構成されている。 これらの着色剤の多くは「一時的な」もので、特に外装環境で時間の経過とともに色あせする。 安定した着色剤で、しかも恒久的で時間の経過にも色あせせず、それどころか色がより鮮やかになり多少暗くなるようなものは、従来の染料からの改良とされる。 従来の染料は乾燥して硬化した木材のみに使用できる。 湿っていたり、「生木」のような硬化していない木材に塗布できる染料の需要がある。 従来の染料はスギなどの芳香性木材の表面をコーティングするため、木材の自然な芳香の放出を妨げてしまう。 木材の芳香をまったく妨げない染料は有利である。 従来の油性染料を水性のアクリル艶出し剤とともに上塗りするのは難しい。 そこで、いかなる種類の油性あるいは水性艶出し剤とも上塗りできる染料は明らかに有利である。 Cabot Stains Bleaching Oil(TM)のような、木材のエージングをシミュレートするのに用いられる染料は外装品のみに適用し、塗布してから木材にエージング効果が現れるまで多くの月数がかかる。 内装品にも使え、効果がすぐに現れるようなエージング処理剤は明らかに有利である。 他のエージング処理は、材質にとって過酷な酸、脱色剤、および毒性がある他の薬品の使用を必要とし、また古い木材の木目パターンをまねるために、異なった種類の染料を重ね塗りするなどの、複雑で手間がかかり、かつ木材に有害な技法を必要とする。 エージング処理剤として好まれるのは、毒性がなく一般人でも塗布できるものであろう。 例えば、Leach,による米国特許第4,752,297号明細書および同4.313,976号明細書のように、CCA(銅−クロム−ヒ素)圧処理済み保護材木における、 あまり美しくない緑色を補償するための、いくつかの着色処理が開発されている。 これらの処理は有機酸や他の有機化合物に依存する。 その主な目的が木材の保護にあるため、作ることができる調色に限りがあり、一般的な応用性はない。 木材の処理にアルカリ土類金属ベースの水溶液を用いる方法は、Gaines et al .による米国特許第4,757,154号明細書に説明されている。 この方法では木材を高温・高圧にさらし、あまり美しくない析出物を取り除くのに、サントペーパーで磨く必要があるので、木材を染色するのには可能な方法ではない。 木工業者の中には、鉄分を多く含む肥料に木材を浸してほこりをかぶったような灰色の色調を出す者もいる。 しかし、このような方法では、着色が不安定で、むらがあり、時間の経過とともに色あせし、湿気にさらされると色が溶脱し、塗布過剰の場合はあまり美しくない析出物が生成するので、通常は使用されない。 発明の概要 本発明においては、金属塩および酸素源が浸透または含浸するように有効量を適切な支持体に順次塗布し、この支持体と接触た状態で反応させ、該支持体の表面内に固定された鉱物性化合物を生ぜしめる。 相互に相溶性である金属塩、酸素源および支持体の本発明の組み合わせは、現場において反応させ、支持体を改質して長期間にわたって所望の効果をあげられるようにする。 本発明によって生成する鉱物性化合物は、支持体に結合し、安定性があり、長期間にわたってあるいは恒久的な効果があり、さらに支持体において固定され不溶化される。 鉱物性化合物は支持体の表面で結合または包含され、支持体の繊維または基材に染み込むか、あるいは支持体に取り込まれ、または埋め込まれるといってもよい。 所望の効果は色であることが好ましい。 所望の効果の種類によって、さまざまな種類の金属塩が使用できる。 酸素源としては過酸化物が好ましく、また支持体としては木材、綿、紙といったセルロース製品、皮革または石材が好ましい。 本発明は、 支持体処理の方法、処理キット、および処理済み製品を企図している。 本発明は、木材や他の支持体に恒久的でむらのない着色効果をもたらす水性で毒性のない染料に対して長い間望まれていたニーズを満たすものである。 本発明は、木材および他の支持体に対する染料、防腐剤、艶出し剤の、数ある成熟した技術分野の中にはあるが、未だ発見または使用されたものではない。 木材染色産業は、毒性のある薬品の使用を減らす方法やマツなど染色が難しいが比較的安価な木材をより効果的に染色する方法、エージングの外観をシミュレートする方法を探してきた。 このような方法の需要は高く、使用可能なあらゆる処理方法が試みられる傾向にある。 本発明はこれら従来の努力が失敗した点を考慮している。 本方法では揮発性有機溶剤および毒性のある化合物、高温、高圧の必要性を避けている。 これらは従来の方法で使われていた要素であるが、これらを廃したにもかかわらず、染色能力を落とさずに、結果を改良するに至っている。 さまざまな種類の木材や他の支持体に塗布でき、優れた恒久的結果をもたらす。 従来の処理法では不適切だった環境、温度の下でもすばやく効果が現れ、未経験者でも使えるほど簡単なものである。 本発明は以下に挙げるような、従来は認識されずにあった問題をも解決する。 その問題とは、支持体を着色するために該支持体を水溶性鉱物性塩および酸素源といかにして反応させるか、継続して切ることができる種の木材を絶滅の危機にさらされている種の木材に代替して後者の使用を制限しながらいかに消費者の美的感覚を満足させるか、単一の染色法をさまざまな種類の木材および木材以外の支持体にいかに使用するかといったものである。 また、本発明は、一般的に解決できないと思われていた、軟材、生木材、その他関連材質のむらのない染色および速やかなエージングという問題をも解決する。 本発明が提供する利点は従来評価されていないものも含まれており、その中には、さまざまな上塗り艶出し剤との適応性、木材の木目を目立つ程度に持ち上げずに染色できること、支持体の芳香性を保つこと、などが挙げられる。 本発明が従来の技法と異なるのは、従来知られも示唆もされていなかった改質にある。 例えば、鉱物性塩および過酸化物溶液を用いて、驚くべき着色効果を生み出した点にある。 正に、本発明は、色が処理中に発現して定着するという2工程の処理よりも、着色顔料を用いて単一工程で行う処理をむしろ好むという従来の技法が教示するところとは逆である。 セルロースおよび他の材質の着色、防腐への本発明におけるアプローチは、水溶性の鉱物性塩が支持体の材質中に浸透し、その後酸化され、何らかの方法でその材質に結合するという処理である。 この処理法は、従来の市場には例のないものであり、商用市場、消費者市場の両者において重要な利点を提供する。 好適例においては、本発明における染料は完全に水性であるのが好ましい。 処理にあたってあらゆる結合剤、石油製品、有機溶剤、アクリル樹脂、染料、あるいはその他の高価で毒性のある材料を必要としないものがよい。 構成する材質についても、環境および人体に与える影響が少ないものとする。 製品のユニークな特徴、外装用にも使用可能な恒久性、極端に柔らかい軟材もむらなく染色しかつ極端に堅い堅材にも浸透する能力、木材のエージングのシミュレーション性、および結果として現れる色の鮮やかさは、環境および人体への影響をまったく気にしない使用者にとっても十分魅力あるものである。 本発明における支持体の着色方法は、 (a)金属塩の調製品を支持体に塗布し、 (b)別に、酸素源の調製品を支持体に塗布し、 金属塩および酸素源が支持体に浸透し、かつ支持体と接触状態で反応し、安定した水溶性の染色部または他の固定した物理的特性を支持体に生ゼしめるものである。 工程(a)は工程(b)の前にも後にも行うことができ、この2つの工程の間に、支持体を乾燥させる工程を加えることも可能である。 好ましくは、調製品は水性溶液であり、また本方法に関し選定される特定の処理条件下で決定される、 凝固点から沸点までの間の溶液温度で塗布する。 この処理法にはさらに、支持体の表面に目塗り用上塗り剤を施す工程を加えることもできる。 好適例においては、支持体は継続的に切ることができる木材であり、染料は比較的むらがなく、金属塩は毒性が低く危険物とはみなされないもので、鉱物性塩の調製品および酸素源の調製品は水性溶液で、酸素源は基本的に残渣を生成しないものである。 好ましくは、金属塩の調製品および酸素源の調製品は水性溶液とする。 金属塩は適当な任意鉱物性塩とすることができ、好ましくは、鉄、銀、亜鉛、 セリウム、銅、マグネシウム、モリブデン、ニッケル、錫、クロム、アルミニウム、チタン、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、コバルト、金、 イリジウム、鉛、マンガン、水銀、ニオブ、オスミウム、プラチナ、プルトニウム、カリウム、ロジウム、セレン、珪素、ナトリウム、タンタル、トリウム、タングステン、ウラン、バナジウム、またはこれら組合せの塩とする。 鉱物を用いて染色する主な目的は、所望の色を支持体に付与すること、支持体を保護すること、またはその両方である。 金属塩は、還元処理に供されると支持体の存在下で酸素源と反応し得る金属イオンを放出して色を生成するする酸化物、硫酸塩、塩化物、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、チオ硫酸塩、酢酸塩、硝酸塩の内から選ぶことが好ましい。 その他の適切な塩には、ハロゲン化物、燐酸塩、炭酸塩、硝酸塩、蓚酸塩、珪酸塩、酒石酸塩、蟻酸塩、クロム酸塩、有機塩などがあるが、金属イオンまたは化合物の溶解性が十分で支持体に浸透し、酸素源の調製品と反応して、所望の色または他の固定特性が支持体に施される限り、その他の塩でもよい。 好適な金属塩は、硫酸銀、塩化鉄(2価)、過塩素酸亜鉛、過塩素酸セリウム(3価)、過塩素酸鉄(2価)、硫酸鉄(2価)、過塩素酸銀、酢酸銅、硝酸マグネシウム、および硝酸セリウムである。 他の好適な金属塩には、酸化モリブデン(6価)、硫酸亜鉛、塩化銅(2価)、過塩素酸ニッケル、硫酸ニッケル、過塩素酸銅(2価)、硫酸錫(2価)、塩化錫(1価)、硫酸クロミウム(3価) 、硫酸アルミニウム、過塩素酸セリウム(3価)、過酸化亜鉛、水素化チタニウム、過塩素酸クロミウム(3価)、チタニウム塩と組み合わせた亜鉛粉、塩化マンガン(2価)、塩化アルミニウム、塩化チタニウム(4価)、塩化銀、および硫酸チタン(2価)がある。 好ましくは、酸素源は過酸化物とする。 過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化亜鉛、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、または過酸化リチウムでもよい。 酸素源はまた、水酸化ナトリウムのような水酸化物でもよい。 酸素源は、安定した色または他の物理的特性が支持体に付与されるように、支持体に浸透し金属塩と反応を起こす能力があるものとする。 支持体は、好ましくは建材または織物であり、好ましくは軟材、堅材、竹、籐のようなセルロース材、または綿や紙、ボール紙のような他のセルロース材の製品とする。 また、支持体はラテックス塗りの表面のような、あらかじめ上塗りされたものでもよい。 さらに、皮革、織物、または多孔性プラスチック、あるいは、陶磁や石膏、セメント、コンクリート、石、煉瓦またはその組み合わせのような石材(メートンリー)でもよい。 好ましくは、支持体に施される効果は色であり、代表的には土色調である。 支持体において所望の色を生成したり他の効果が安定して結合されるよう、支持体は金属塩の調製品および酸素源の調製品が順次浸透し、かつこれらと接触できるような材質とする。 支持体は、好ましくは木材、または木や竹、葦、またはファイバーボード、合板、ベニヤ板などの農産資源から生産される堅い繊維に富んだセルロースベースの製品など、木材に類似した製品とする。 金属塩の調製品および/または酸素源の調製品はさらに、シックナー、アルコール、乳化剤、着色料、顔料、染料、脱色剤、目塗り剤、艶出し剤、毛染め料、 アクリル艶出し剤、ラテックス艶出し剤、ポリウレタン、ゲル化剤、小片化剤、 界面活性剤、緩衝剤、クエン酸、タンニン酸、酢酸、他の酸、塩基、色、塩、安定剤、抗菌薬、抗真菌薬、殺虫剤、防虫剤、紫外線保護剤、および防火剤からなる群選択される相溶性のある添加剤を含めることができる。 当業者が入手可能な、現在知られている、または将来得られる、上記以外の添加剤については、本発明の構成要素の働きに干渉しない限り、また適切な貯蔵寿命および他の特性がある限りは使用できる。 本発明は、本方法によって生産される、着色された、あるいはその他の状態に変化させられた支持体に関するものである。 着色された、あるいはその他の状態に変化させられた支持体は、その変化が表面に限られていても内部にまで及んでいても、色または他の所望の特性を付与する安定した二次組成物を有し、この組成物は金属塩および酸素源との間で支持体と接触した状態で起こる化学反応の生成物を含むものである。 さらに、本発明は支持体の処理用キットに関する。 このキットは(a)金属塩の調製品および(b)酸素源の調製品が含まれる。 これらの調製品は塗布されると支持体に浸透し、有効量が順次塗布されると互いに反応して、支持体上または支持体中に固定される安定した不溶性の化合物を生成して、色または他の所望の特性を付与するように適用される。 金属塩の調製品は、好ましくは、約0.001%から約20%(w/v)までの金属塩を含む水性溶液とするが、約0.025%から約8%までの金属塩を含む水性溶液がより好ましい。 酸素源の調製品は、好ましくは約0.1%から約5 0%(w/v)までの過酸化物を含む水性溶液とするが、約0.3%から約15 %までの過酸化物を含む水性溶液がより好ましい。 これらの成分の濃度については、溶液の飽和点でも、あるいは適当な懸濁液の、より高濃度状態であってもよい。 さらなる詳細、目的、利点は以下の説明を考慮することにより明らかになるであろう。 発明を実施するための最良の形態 本発明の好適例の説明にあたり、説明を明瞭にするために特定の用語を用いる。 しかし、本発明はここで選ばれた用語に限ることなく、各特定要素は、類似の目的を果たす、類似の機能をする技術的同等品すべてを含むと理解されるべきである。 説明を簡素化するため、この説明記述では主として木材製品への応用について述べる。 しかし、多くの場合、ここで述べられている処理法および組成物はまた、木材以外のさまざまな種類の製品に対しても適用可能である。 本発明での処理法は2工程の方法で、好ましくは、毒性のない水性の鉱物性溶液および低毒性で水性の酸化溶液を用い、これらの溶液を順次、艶出ししていない木材製品に塗布する。 この方法は、竹や籐といった木材に類似の製品、紙、再生セルロース製品、綿および他の布類、皮革、ある種の多孔性プラスチック、タイル、セメント、および他の石材、さらに他の支持体用材料の着色および艶出しに適用できる。 使用者はまず、木材または他の製品にブラシ、スプレーなどの手段で水性溶液”A”を塗布し、温度および湿度によって左右されるが約5−30分放置して製品を乾燥させ、その後第2の水性溶液”B”を塗布する。 色の変化が即座に始まり、さらに約5〜30分ほどで溶液”B”が乾くと製品は恒久的に染色される。 溶液はまた、支持体を溶液に浸して塗布することもできる。 この塗布は、標準的な温度および圧力でも、あるいは肉厚の支持体への完全な浸透を確実に行わせるために、材木の代表的な圧力処理によるような極限条件またはその組み合わせでも行える。 本発明における処理法は、ある種の木材を一般的にそれより高価なものの仕上げにみせることができる(つまり、マツをカエデのように、ハンノキをクルミのように、また竹の合板をオークのようにみせる。)。 特に、本着色処理法は、マホガニー、黒檀、およびアメリカスギのような、ますます絶滅の危機にさらされている木材のように着色することができる。 他の用途として、本処理法は美的理由から新しい木材に老朽化した外観を与えたり(エージング)、研ぎ直しの必要がある骨董品の家具、古風な建築、塀、屋根板に新しい木材を挿入する際に目立たないようにすることができる。 そのような用途では、粗いサンドペーパーや砂吹き機で磨いたり、のみをかけたり、のこぎり傷をつけるなどして表面を傷つけ、鉱物が染み込んで不規則な染色がなされるようにするとよい。 さらに他の用途では、表面が滑らかであっても染色結果が木材の節や年輪あたりで幾分暗くなる傾向にあるが、染色結果をできるだけむらのないものにしたい場合である。 それでもなお、本発明による処理法を使った染色は、従来の水性染料に比べればむらがないといえるであろう。 溶液”A”は(栄養補強食品にみられる鉄分を多く含む化合物の変形のような)さまざまな鉱物性塩、および木材の表面に容易に浸透する他の天然化合物を含む。 溶液”B”は、多くの薬棚にある過酸化水素に似た、過酸化物の希釈溶液のような酸化剤を含む。 好適な溶液'゛B”は幾分かより濃縮されている方がよい。 本発明は、その作用メカニズムを限定するものではないが、酸素源が酸化反応を起こし、溶液”A”の鉱物が木材のセルロース繊維あるいは支持体の他の基材と、またはこれらの中で結合すると考えられる。この過程をここでは「架橋」と呼ぶことにする。 架橋反応の化学的性質は、色の変化が溶液”A”、溶液” B”、および支持体の組み合わせによって生ずるという事実によて示唆されている。 得られる色は、透明な溶液およびそれらの成分と違って、水溶性ではない。 また、代表的には、もし溶液”A”と溶液”B”を支持体に塗布する前に混合してしまうと、本発明による染色には有用ではない、灰色かかった黒色または灰色がかった茶色の沈澱物が生成して美観を損ねる。 溶液の濃度が高く、過酸化物を使っていると、かかる反応は酸素が過酸化物から放出される際の泡を伴う。 本処理法では、木材の繊維あるいは他の製品の基材を水溶性形態の鉱物の溶液に浸し、次いでこの鉱物を繊維または基材内において酸化させて、色、手触り、 および木材の全体的な外観または他の特性を変化させる。 本発明による着色処理は鉱物性塩を安定した不溶性の形に変えるが、おそらくは酸化物、配位化合物、 あるいは他の不溶性化合物または錯体になると考えられ、これらをここでは「架橋化合物」と呼ぶことにする。 金属塩の調製品は支持体に浸透し、鉱物イオンを十分に浸透させる。 このイオンがその後酸素源によって不溶性の着色化合物に変換される。 したがって、金属酸化物が酸に可溶となり支持体に浸透するよう塗布され、次いで適切な酸素源と反応して所望の色あるいは他の効果を生成するならば、本発明においては金属酸化物が金属塩として作用することができ、前記定義内とされる。 酸化モリブデン(4価)のような可溶性の酸化物を用いると、この金属酸化物は支持体に直接浸透し、反応を起こして色を生成する。 また、溶液”A”は塩素酸チタンのような1種の金属の塩と亜鉛粉のような単体の金属の混合物を含むことができる。 これは、塩によって単体の金属が酸化され、金属塩を生成し、これが本発明による反応を起こすからである。 本発明による着色料は、吸収、機械的混合、エントラップメント、極性引力、 あるいは共有結合によって、支持体に物理的にも化学的にも結合できる。 セルロース質製品および皮革製品の場合、反応は支持体物品のセルロースまたはコラーゲン基材に及ぶと想定されるが、着色化合物がこれらと化学反応を起こさずに、 かかる支持体の基材内に物理的に閉じ込められたままになっていても、本発明の範囲に影響を及ぼすものではない。 石材の場合は、着色化合物が支持体中で不溶性となり固定される限り、支持体が金属塩および酸素源と反応を起こしても起こさなくてもよい。 しかし、本発明の範囲は、このように仮定した作用メカニズムに限ることを意図してるものではない。 本発明はまた、他の所望の安定した物理的効果を支持体に付与するための方法および組成物をも包含するが、その場合、色は2次的な要因でもよい。 例えば、 金属塩および酸素源の組み合わせ方によっては、本発明による処理の結果、手触り、電導性、光電感度、抗真菌性、抗菌性、防虫性、あるいは防火性が改善されることがある。 したがって、本発明の範囲は、支持体に溶液”A”の調製品および溶液”B”の調製品を支持体に順次塗布して所望の安定した物理的変化付与し、支持体上または支持体内に反応生成物が固定または結合するようにそれらを反応させる方法を包含する。 場合によっては、異なった効果を得るために、溶液”B”を溶液”A”の前に塗布することもある。 異なる鉱物性溶液および異なる酸化剤が著しく異なる効果を木材に引き起こし、これらの仕上げ法はさまざまな材質への特定の用途に対して適合させることができる。 本発明は、水溶性または他の鉱物性塩、酸化剤、および他の物質を水溶液に混合して調製された種々の溶液”A”および溶液”B”を含む組成物およびキットに関する。 処理された製品は、以下のようなさまざまな商業的用途がある。 すなわち、石油、アクリル、ラテックスの木材艶出し剤の代替品としての木材用染料、新しい木材を古い木材にような外観にするための木材エージングシステム、竹など木材に類似した製品を着色、保護するための染料、布や麻、亜麻、織物、皮革、およびその他類似の製品を着色するための布染料、抗生物作用あるいは抗菌作用による木材あるいは他の支持体の防腐剤、およびタイルやセメント、コンクリート、煉瓦、石および類似の製品を着色するための石材染料などである。 本発明は屋内用、屋外用いずれにも用いることができ、木材製品に対してもそれ以外の製品に対しても使用できる。 認められるように、金属塩を選んで使うと、着色効果に加えて所望の防腐、抗菌、および/または殺虫などの特性を提供でき、従来の保護処理との組み合わせも可能である。 若干の用途では、本発明の2工程処理において、色は金属イオンを支持体に結合させる酸素源の能力に対して2次的なものである場合がある。本発明におけるキットは、プラスチックの瓶などの2本の容器で配布することができ、1本は溶液”A”用、もう1本は溶液”B”用である。好ましくは、瓶Aおよび瓶Bは、基本鉱物性塩あるいは酸化剤を水に溶かした濃縮溶液を含み、 最終消費者がこれらを1ガロンまたは適切な量の水で希釈して用いる。あるいはまた、製品は粉末またはタブレットの形態で配布してもよいが、最終消費者はこれを水に完全に溶かす必要がある。また、製品は、すぐに使える状態として完全に希釈した液体の形態で配布可能であるが、水の種類および希釈技術のために出荷コストが高くなり、化変性が低くなる。このような決定は、消費者がさまざまな方法を受け入れるかどうか(例えば、プロ市場かアマ市場か)、および水性状態と乾燥状態における、ある種の薬品の貯蔵寿命の維持が比較的難しいことを考慮して、当業者であれば容易に下せることである。好適処方は、硫酸鉄および硫酸銀のような毒性のない物質のみを使用し、クロムやコバルト、鉛など毒性のある重金属の使用は避ける。これは、規制上の取締まり、出荷要件、ラベル付け要件、廃品処理要件を最低限にとどめることにある。好ましい用途としては、塩化鉄などのような、通常は鉱物性塩の形態である低毒性の鉱物の水溶性溶液を溶液”A”とし、過酸化ナトリウムあるいは過酸化水素を溶液”B”の酸素源とする。取扱いや廃棄物処理に特別な注意を必要とするが、適切な結果を得るために、より毒性のある金属を使うこともできる。他の酸素源を用いることもでき、本発明は水または水性溶液以外の調製材で実行することも可能である。例えば、処方自体が鉱物性塩および酸素源を反応形態で支持体に伝達することができる限り、ゲル、ペースト、乳化剤、または他の濃厚調製品を使用できる。代表的には、かかる濃厚調製品は水溶液であるが、用途によっては、油分あるいは懸濁を含む乳化剤が適当ある。好適例においては、溶液”A”の種々の調製品を生成せしめるために、1種または多種の鉱物の重量を測定し、精製水と混合する。溶液”B”の調製品を生成せしめるために、液体の過酸化水素あるいは粉末の過酸化ナトリウムを水と混合する。あるいはまた、所望の場合には、水酸化ナトリウムを過酸化水素溶液に加え、中和または緩衝剤処理してもよい。本発明によると、クエン酸または他の有機酸および無機酸のような所定の他の化合物も酸素源として作用し得るが、ただし、それらは本発明に係る金属塩と支持体との接触下において反応して所望の効果を生ずることが条件となる。鉱物性染料を塗布する場合の最初の工程は、ブラシ、パッド、ローラ、スプレー装置あるいは他の適切な方法で、木材または他の支持体に十分な量の溶液”A ”を塗布して、溶液を浸透させることである。この溶液は一般に無色・透明か、 または多少濁りがあり、水を塗布した時と同じような様子で木材の色を変える。溶液”A”の中にはオレンシ色やピンク色、乳白色、灰色のものもある。しかし、このような色付きの溶液でも、薄い彼膜状に塗布されると、酸素源が塗布されるまでは目立った色はない。随意に添加される染料、シックナー、界面活性剤、 および他の添加剤により溶液”A”の外観が変わることがある。温度あるいは湿度などにもよるが、5〜30分経つと溶液”A”は乾燥し、木材は溶液塗布前とそう変わりない外観になる。多少灰色がかることもある。次の工程は、溶液”A”を塗布した時と同様の方法で溶液”B”を木材あるいは他の支持体に塗布することである。溶液”B”が濃厚な場合は、木材の色が即座に変化する。薄い溶液の場合は、色は徐々に発現し、発現か終わるまでに5分以上かかる。この過程は、写真を焼き付ける過程、あるいはインスタント写真が現像されるのを見ている状態、または見えないインクが見えるようになる状態を思い起こさせるものである。溶液”B”の強い反復処理は、ブラシの跡を露呈させてしまう傾向が大いにあり、所望の効果によっては良くも悪くもある。染色された木材の最終的な色の深さは溶液”A”中の鉱物の濃度にむしろ依存する。溶液”A”に初めから2種以上の鉱物性塩を混合しておくことや溶液”B”に初めから2種の過酸化物を混合しておくことに加えて、2種類の溶液”A”や溶液”B”を調製しておいて最初に1種、次にもう1種の溶液”A”を塗布したり、最初に過酸化水素性の溶液”B”、続いて過酸化ナトリウム性の溶液”B”を塗布することもできる。したがって、本処理方法の2つの基本的工程は、例えば、持ち上がった部分を異なる色で強調したい場合のような効果に対しては、2工程以上が必要となることもある。以下に述べるさまざまな木材サンプルの色および色調は言葉で記述されているが、2つの異なる処方で処理された2つの異なる木材サンプルの視覚的印象は、 実際には非常に異なる視覚的印象のニュアンスを持っていても、同じ「灰色がかった茶色」として記述することがある。本発明によって生じる色は一般的には土色であり、この意味するところは、灰色、オレンシ色、黄色、赤、緑および青の変形を含む、茶色に関連した調色で、その範囲も明るいものから実質的には黒までを含む。また、オパールのような光彩を放つ効果あるいは虹色の光彩を放つ効果も実現可能である。さらに、アルミニウム酸化物を用いると、鮮やかな着色効果も実現可能である。エージングのシミュレーション効果には灰色が好ましい。エージングのシミュレーションでは表面を傷つけたり顔料または他の着色料を加えたりして、効果を変化させることもできる。本発明により木材を染色するのに用いる鉱物性塩および酸化物は以下の通りである:硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硝酸セリウム(3価)、過塩素酸セリウム(3価)、硝酸銅(2価)、酢酸銅(2価)、二水酸化炭酸銅(2価)、硫酸銅、硫酸鉄(2価)、過塩素酸鉄(2価)、塩化鉄(2価)、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸マグネシウム、チオ硫酸カリウム、硝酸カリウム、過マンガン酸カリウム、硫酸銀、過塩素酸銀、硝酸銀、硫酸チタン(3価)、および過塩素酸亜鉛。本発明において用いることができる他の鉱物性塩は以下の通りである:硫酸アルミニウムカリウム、酸化モリブデン(6価)、硫酸亜鉛、塩化銅(2価)、過塩素酸ニッケル、硫酸ニッケル、過塩素酸銅(2価)、硫酸錫(2価)、塩化錫(1価)、硫酸クロミウム(3価)、硫酸アルミニウム、水素化チタン、過塩素酸クロム(3価)、亜鉛粉、塩化マンガン(2価)、塩化アルミニウム、塩化チタン(4価)、塩化銀、および硫酸チタン(2価)。本発明により支持体を着色したり他の効果を施すために、支持体に接触して酸素源とともに化学反応を起こすことができる他の鉱物は、遷移元素、ランタニド、およびアクチニドを含む、元素の周期表における第2列から第6列までの元素の塩からなる群から選ぶことができる。好ましくは、以下の金属から選ぶ:アルミニウム、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、クロム、コバルト、銅、金、イリジウム、鉛、マグネシウム、マンガン、水銀、モリブデン、ニッケル、ニオブ、オスミウム、プラチナ、プルトニウム、カリウム、ロジウム、 セレニウム、珪素、銀、ナトリウム、タンタル、トリウム、錫、チタン、タングステン、ウラン、バナジウム、および亜鉛。木材および他の支持体に塗布するため、本発明は任意水溶性の鉱物性塩、あるいは酸、アルコールまたは他の水性物質のような溶媒に可溶性である、酸化された鉱物性化合物を用いることができる。酸素源および支持体と反応して、支持体に結合する着色化合物を形成することができる任意、酸化された鉱物性化合物も使用できる。このような化合物をここでは総称して便宜上「金属塩」と呼ぶが、 鉱物元素のあるものは金属ではなく、また化合物のあるものは塩ではなく酸化物である。酸素源は、本発明により、木材、竹、皮革、セルロース、および他の適切な支持体の存在下で、鉱物性塩を酸化できるものならいかなる酸化剤でもよい。好ましい酸素源は過酸化物や、ペルオキシ基(−O−O−)を含む化合物である。本発明は任意有機過酸化物または無機過酸化物をも用いることができる。これらには、Kirk Othmer著Concise Encyclopedia of Chemical Technology(1985)の84 5−850頁に説明されているものを含む(この著書はここでは参考として組み込まれている。)。したがって、酸素源は超酸化物あるいはオゾニド、またはペルオキソ酸でもよい。さらに、次亜塩素酸塩あるいは二酸化塩素でもよいが、これらは比較的毒性があり不安定である。当業者は、所望の結果を得るために、以下のパラメータを変えたり制御することができる。すなわち、木材の色生成反応、結果として生じる色および質感の外観は、溶液”A”で用いる種々の鉱物により大きく変化する。しかし、これらは再現可能で、特定の外観を与えるのに、必要に応じて選ぶことができる。効果は、溶液”A”で用いる鉱物の純度により変化する。以下の実施例では試薬級のものを用いているが、技術級あるいはそれより低い級のものは商業的用途に対して適切である。効果はまた、溶液”B”の酸素源によっても変化する。過酸化ナトリウム、過酸化水素およびそれらの組み合わせは所望の効果をもたらす。他の無機および有機の過酸化物や酸素源も適切である。効果は水源によっても変化する。以下の実施例では精製水を用いている。蒸留水と鉱物に富む井戸水とは多少異なった効果が現れるだろう。しかし、一般には、水道水あるいは脱イオン処理された水を使っても十分な結果が得られる。場合によっては、添加剤でpH値あるいはイオン強度を変化させるのもよい。効果は、鉱物あるいは過酸化物が溶解または懸濁している溶液によって変化する。以下の実施例では水が用いられているが、非水溶性の鉱物については他の液体を用いることもできる。十分な浸透が得られる限り、鉱物を溶液の代わりにゲル、ワックス、ローション、あるいはクリームの中に溶解させたり懸濁させて、 木材または支持体に擦り込むこともできる。また、木材または支持体は適切な酸素源による浸透が可能でなければならず、その媒体は色生成反応に干渉しないよう、相溶性がなければならない。効果は、溶液の濃度によって変化する。一般に、希薄な溶液ほど色濃度が低い結果となるが、場合によっては実際には異なる色の外観をもらたすこともある。生じる効果は、溶液が塗布される環境の温度によってはあまり変化しない。処理を行う環境は、凝固点である0℃(32°F)より高くても若干低い温度でもよい。また、湿度および温度条件にもよるが、着色された木材は乾燥しており、 (所望に応じ)1時間以内に上塗りの準備ができる。極端な低温での塗布では、 鉱物および/または酸化剤をアルコールあるいは他の水以外の溶媒に溶かすことができる。以下の実施例では、試験は室温で行われたが、凝固点近くの温度で行われた実験でも、同様の結果を出すと思われた。本発明はまた、適切であれば、 極端な高温あるいは高圧、低圧のいずれの環境でも塗布できる。生成反応、結果として生じる色および支持体の質感の外観は、支持体の材質によって変化する。以下の実施例では五葉マツの一種を用いたが、本発明の方法では、ノーザン・パイン、ポンデローサ・マツ、ハンノキ、ボプラ、カエデ、オーク、トネリコ、ヒマラヤスギ、サクラ、クルミ、オビンジ、および他の木材にも塗布が成功している。ただし、もちろん、結果はそれぞれの種類の木材の色、色調、および特性により大きく変化する。さらに、竹の合板、綿、皮革、および石材でも実験に成功している。竹の合板は非常に堅い木材製品で、従来の染料製品では着色が難しかったが、本発明により着色が可能になった。本発明による酸素源の存在下で鉱物性塩が結合できる材質でできている限り、他の支持体も適切である。効果は、溶液”A”および溶液”B”を塗布する順序によって変化する。一般に、溶液”B”から始めて溶液”A”で終えると、木材と類似の色が出るが、木目のニュアンスが落ちる結果となる。このことが好ましい用途もあるだろう。例えば、木材のエージングのシミュレーションでは溶液”A”を最初に塗布する。エージングの外観は望まず、むらのない色を出したい場合は溶液”B”を最初に塗布する。溶液”B”を最初に塗布すると、木材における結合色がより表面的な浸透となる場合があるが、厚みのない支持体では適切なことがある。織物あるいは皮革のような多孔性の支持体では、むらのない着色を確実にするために、支持体を溶液に浸すのがよい。結果はまた、溶液”A”または溶液”B”に含まれる添加剤によっても変化する。添加剤には、顔料あるいは染料、クエン酸、脱色剤、アルコール、溶媒、シックナー、タブレット化剤、アクリルおよび他の樹脂の適切な上塗り剤のような艶出し剤、あるいは木材を酸化すると同時に目塗りを行うポリウレタンがある。あるいはまた、上塗り用目塗り剤は染料の上に塗布できる。上塗りは随意に溶液”B”に含めることもできる。 (または、溶液”A”が最後に塗布される場合は溶液”A”に含める。) 本発明により着色された木材は、促進曝露条件下に供され、日光や熱湯、凝固点以下の温度に晒され、水に浸された。色あせに耐えるか、実際には、このような状態に晒されることによって色が多少暗くあるいは暖色になる。これらの試験は、屋内および屋外での用途に対して、この製品が、業者が使用するのにも未経験者が使用するのにも適した、非常に恒久的な着色を生じることを示している。実施例 以下のすべての処方では、溶液”A”は鉱物を水に溶かした溶液である。濃度はパーセント、(w/v)、あるいは鉱物のグラム数および水の容積が示されている。溶液”B”は過酸化水素の15%(w/v)溶液、あるいは(水1リットル当たり3.0グラムの酸素源から作られた)過酸化ナトリウムの0.3%溶液である。これらすべての場合、特に指定のない限り、支持体は五葉マツの一種である。これ以外の木材あるいは他の支持体でも同様の結果が得られるが、色は幾分異なる。これらの実験は、18.3〜23.9℃(65〜75°F)あたりの室温で行われた。溶液”B”を塗布すると、色は1秒以下から1分までにおいて発現した。異なる温度での実験では、結果の差異はほとんどなかった。溶液”B” の強度によって化学反応の速度が変化するが、最終的に得られる色は類似している。色を決定する基本的な変数は溶液”A”中の鉱物である。実施例1〜10では、示されている鉱物の質量は水1リットルに溶解したものである。実施例 1 溶液”A”:0.25g硫酸銀(Ag 2 SO 4 ) 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の金色かかった茶色 実施例 2 溶液”A”:20g塩化鉄(2価)(FeCl 2・XH 2 O)+ 0.5g硫酸銀(Ag 2 SO 4 ) 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の灰色がかった茶色、エージングの外観 溶液”B”:過酸化水素 結果:中濃度の暖かい黄色がかった茶色 実施例 3 溶液”A”:1.5g塩化鉄(2価) 溶液”B”:過酸化水素 結果:明るい濃度の暖かい茶色で、赤みがかった色調 実施例 4 溶液”A”:1.5g塩化鉄(2価)+1.0g過塩素酸亜鉛 (Zn)(ClO 4 ) 2・6H 2 O) 溶液”B”:過酸化水素 結果:中濃度のオレンシ色がかった茶色、目切れ部で暗い茶色から 黒の強調 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の灰色、目切れ部で黒 実施例 5 溶液”A”:1.5g過塩素酸セリウム(3価)(Ce(ClO 4 ) 3・6H 2 O) 溶液”B”:過酸化水素 結果:明るい濃度から中濃度の黄色がかった茶色 実施例 6 溶液”A”2.0g過塩素酸鉄(2価)(Fe(ClO 4 ) 2・6H 2 O) 溶液”B”:過酸化水素 結果:明るい濃度から中濃度の暖かい茶色、エージングの外観 実施例 7 溶液”A”:2.0g過塩素酸鉄(2価)(Fe(ClO 4 ) 2・6H 2 O) +0.25g硫酸銀 (Ag 2 SO 4 ) 溶液”B”:過酸化水素 結果:中濃度の暖かい茶色、エージングの外観 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の灰色がかった茶色、エージングの外観 実施例 8 溶液”A”:1.5g硫酸鉄(2価)(FeSO 4・7H 2 O) 溶液”B”:過酸化水素 結果:中濃度の暖かい茶色、エージングの外観 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の暖かい灰色 実施例 9 溶液”A”:0.5g過塩素酸銀(AgCIO 4・H 2 O) 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の暖かい茶色、エージングの外観 実施例 10 溶液”A”:1.0g硫酸鉄(2価)+0.5g過塩素酸銀 溶液”B”:過酸化水素 結果:中濃度の暖かい茶色、エージングの外観 溶液”B”:過酸化ナトリウム 結果:中濃度の灰色かかった茶色、エージングの外観 実施例 11 溶液”A”:酢酸銅、50mlのH 2 Oに1グラム希釈 過酸化水素使用で:暖かいオレンジ色がかった茶色、中濃度 過酸化ナトリウム使用で:反応なし 実施例 12 溶液”A”:50mlのH 2 Oに塩化鉄(2価)0.5グラムおよび硫酸銀0.5グラム 過酸化水素使用で:灰色かかった茶色、中濃度 過酸化ナトリウム使用で:オレンシ色がかった茶色、暗い濃度 実施例 13 溶液”A”:100mlのH 2 Oに過塩素酸鉄(2価)8グラムおよび硫酸銀 0.25グラム 過酸化水素使用で:暗い、エージングの外観 過酸化ナトリウム使用で:ほぼ黒色、黒檀のような外観 実施例 14 溶液”A”:100mlのH 2 Oに過塩素酸鉄(2価)4グラムおよび硫酸銀 0.1クラム 過酸化水素使用で:暖かいオレンジ色がかった茶色、中濃度 過酸化ナトリウム使用で:暖かい赤みを帯びた茶色、中濃度 実施例 15 溶液”A”:200mlのH 2 Oに過塩素酸鉄(2価)4グラムおよび硫酸銀 0.1グラム 過酸化水素使用で:暖かい灰色、エージングの外観、明るい濃度 過酸化ナトリウム使用で:赤みを帯びた灰色、エージングの外観、 明るい濃度 実施例 16 溶液”A”:150mlのH 2 Oに塩化鉄(2価)2.5グラムおよび硫酸銀 0.5グラム 過酸化水素使用で:最小限の反応 過酸化ナトリウム使用で:銀の光沢がある灰色がかった黒色、暗い濃度 過酸化ナトリウムおよび過酸化水素の混合で 赤みを帯びた暖かい灰色がかった黒色、暗い濃度 実施例 17 溶液”A”200mlのH 2 Oに過塩素酸鉄(2価)1グラム 過酸化水素使用で:灰色がかった茶色、エージングの外親、明るい濃度 過酸化ナトリウム使用で:オレンジ色かかった茶色、エージングの外観、 明るい濃度 実施例 18 溶液”A”:200mlのH 2 Oに塩化鉄(2価)1グラム 過酸化水素使用で:灰色がかった茶色、エージングの外観、明るい濃度から 中濃度 過酸化ナトリウム使用で:濃い茶色、エージングの外観、明るい濃度から 中濃度 実施例 19 溶液”A”:400mlのH 2 Oに塩化鉄(2価)1グラム 過酸化水素使用で:灰色がかった茶色、エージングの外観、明るい濃度 過酸化ナトリウム使用で:暖かい茶色、エージングの外観、明るい濃度 実施例 20 溶液”A”:250mlのH 2 Oに硝酸マグネシウム 1グラム 過酸化水素使用で:最小限の結果 過酸化ナトリウム使用で;黄色の外観、中濃度 実施例 21 溶液”A”:250mlのH 2 Oに硝酸セリウム1グラム 過酸化水素使用で:最小限の結果 過酸化ナトリウム使用で:黄色の外観、中濃度 以下のすべての実施例では、過酸化水素は15%溶液中にあり、過酸化ナトリウムはH 2 O1リットルに2グラムを希釈したものである。実施例 22 過塩素酸銀:H 2 O1リットルあたり 15グラム コンクリートでの結果 過酸化水素使用で:効果なし 過酸化ナトリウム使用で:砲金灰色から黒色 実施例 23 塩化鉄(2価):H 2 O1リットルあたり2グラム 綿の布での結果 過酸化水素使用で:明るい灰色 過酸化ナトリウム使用で:オレンシ色がかった茶色 実施例 24 塩化鉄(2価):H 2 O1リットルあたり2グラム 色がうすく仕上げ処理していない皮革での結果: 過酸化水素使用で:暖かい金色みのある茶色 過酸化ナトリウム使用で:灰色を帯びた黄褐色 実施例 25 塩化鉄(2価):H 2 O1リットルあたり2グラム 紙での結果 過酸化水素使用で:明るい灰色 過酸化ナトリウム使用で:濃いセピア色 本明細書に示され論じられている具体例は、当業者に対して本発明者が知る限りの最良の形態で本発明を使用することを教える意図があるのみである。本明細書のいかなる部分も、本発明の範囲を限定するとみなされるものではない。本発明の上述の具体例への変更およびその変種は、本発明から外れない限り可能であるが、これは上述の教えに鑑みて、当業者によって理解されるところである。したがって、本発明の主張およびその同等物の範囲内では、特に記述のない限り、本発明が実践されるということが理解されるべきである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW

    QQ群二维码
    意见反馈