Retro-reflective ink

申请号 JP2000593673 申请日 2000-01-12 公开(公告)号 JP2002534576A 公开(公告)日 2002-10-15
申请人 リフレック パブリック リミテッド カンパニー; 发明人 サガー・ブライアン;
摘要 (57)【要約】 特に一液型もしくは二液型の再帰反射インクを調製するために用いられる成分の組合せであって、再帰反射要素と、前記再帰反射要素に付加的なおよび/または前記再帰反射要素の少なくとも一部を構成するマイクロビーズと、インクを載せる基体に該再帰反射要素およびマイクロビーズを付着させるためのバインダーと、ならびに該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤と、を含み、該カップリング剤は印刷プロセスが実行されるまで反応しないことを特徴とする、上記成分の組合せ。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 特に一液型もしくは二液型の再帰反射インクを調製するために用いられる成分の組合せであって、 再帰反射要素と、 前記再帰反射要素に付加的なおよび/または前記再帰反射要素の少なくとも一部を構成するマイクロビーズと、 インクを載せる基体に該再帰反射要素およびマイクロビーズを付着させるためのバインダーと、ならびに 該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤と、を含み、 該カップリング剤は印刷プロセスが実行されるまで反応しないことを特徴とする、上記成分の組合せ。
  • 【請求項2】 印刷された基体が硬化する温度にまで温度が上昇しない限り該カップリング剤が反応しないことを特徴とする、請求項1記載の組合せ。
  • 【請求項3】 該マイクロビーズの少なくとも幾つかが再帰反射コーティングされていないことを特徴とする、請求項1または2記載の組合せ。
  • 【請求項4】 該バインダー/カップリング剤系が: バインダーとしてポリ塩化ビニリデン共重合体およびカップリング剤として(
    3−アミノプロピル)シラントリオールおよび/またはブロック化1,6ヘキサメチレンジイソシアネート三量体と、 バインダーとしてアクリル共重合体およびカップリング剤として(3−アミノプロピル)シラントリオールおよび/またはブロック化1,6ヘキサメチレンジイソシアネート三量体と、並びに バインダーとしてポリウレタンおよびカップリング剤としてブロック化1,6
    ヘキサメチレンジイソシアネート三量体と、 からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1、2または3記載の組合せ。
  • 【請求項5】 顔料;湿潤剤、任意で尿素および/または2,3プロパンジオール;緩衝剤、任意でリン酸アンモニウムまたはリン酸ナトリウム系の緩衝剤;分散剤;消泡剤;増粘剤;架橋剤;軟化剤;カーボンブラック;紫外線吸収物質;毛羽立ち防止剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー;光漏れ抑制剤;帯電防止剤および撥水剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー;、 からなる群より選択される1以上の成分をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項6】 該バインダーのビーズに対する体積比が50%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項7】 該マイクロビーズの全てまたは殆ど全てが非金属化されており、および該再帰反射要素が反射性フレーク粒子を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項8】 該バインダーが、該再帰反射要素および/またはマイクロビーズが組み込まれている液状担体媒質の少なくとも一部を形成していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項9】 該バインダーおよび再帰反射要素/マイクロビーズが、一液型再帰反射インク、または第2液としてカップリング剤を有する二液型再帰反射インクであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項10】 二液型インクであって、該カップリング剤が反応性ポリイソシアネートおよび/またはアルコキシシリルアルキル誘導体を含むことを特徴とする、請求項9記載の組合せ。
  • 【請求項11】 該マイクロビーズにケイ酸塩(任意でケイ酸ナトリウム)
    および/またはシラン(任意でビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]
    アミノ等のアミノシラン)、および/または塩化第一錫を適用することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の組合せ。
  • 【請求項12】 該マイクロビーズが、任意でアルミニウムコーティングにより金属化され、該金属は該塩化第一錫上に重ねられることを特徴とする、請求項11記載の組合せ。
  • 【請求項13】 該マイクロビーズが、任意でアルミニウムコーティングにより金属化され、該ケイ酸塩および/またはシランが該金属化ビーズ上に重ねられ、および該シランが存在する領域は該ケイ酸塩が存在する領域上に重ねられることを特徴とする、請求項11または12記載の組合せ。
  • 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の組合を含む、一液型もしくは二液型の再帰反射インク。
  • 【請求項15】 水系であることを特徴とする、請求項14記載のインク。
  • 【請求項16】 スクリーン印刷に適するように調製される、請求項14または15記載のインク。
  • 【請求項17】 室温での粘性が40パスカル以下、好ましくは10〜30
    パスカルであることを特徴とする、請求項14、15または16記載のインク。
  • 【請求項18】 再帰反射インクの製造に使用されるマイクロビーズであって、該マイクロビーズにケイ酸塩(任意でケイ酸ナトリウム)および/またはシラン(任意でビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ等のアミノシラン)および/または塩化第一錫を塗布することを特徴とする、上記マイクロビーズ。
  • 【請求項19】 任意でアルミニウムコーティングにより金属化され、該金属は塩化第一錫上に重ねられることを特徴とする、請求項18記載のマイクロビーズ。
  • 【請求項20】 任意でアルミニウムコーティングにより金属化され、該ケイ酸塩および/またはシランが該金属化ビーズ上に重ねられ、および該シランが存在する領域は該ケイ酸塩が存在する領域上に重ねられることを特徴とする、請求項18または19記載のマイクロビーズ。
  • 【請求項21】 以下の特徴: 1.8〜2.2、好ましくは約1.9の屈折率; 10〜100ミクロン、好ましくは25〜70ミクロンの中央径を有するビーズ形状; およびチタン/バリウムガラスの組成; のうち1以上を有する、請求項18〜20のいずれかに記載のマイクロビーズ。
  • 【請求項22】 請求項18〜21のいずれかに記載のマイクロビーズを含む再帰反射インク。
  • 【請求項23】 該インクを載せる基体に該マイクロビーズを付着させるためのバインダーを含む、請求項22記載のインク。
  • 【請求項24】 該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤を含み、該カップリング剤は印刷プロセスが実行されるまで反応しないことを特徴とする、請求項23記載のインク。
  • 【請求項25】 一液型再帰反射インクを製造するための方法であって、 マイクロビーズを製造する工程と、および 液状担体媒質中にマイクロビーズを懸濁する工程と、を含み、 該液体担体媒質が、該インクを載せる基体に該マイクロビーズを付着させるためのバインダーと、該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤と、を含み、該カップリング剤は印刷された基体が硬化する温度にまで温度が上昇しない限り反応しないことを特徴する、上記方法。
  • 【請求項26】 該マイクロビーズにアルミニウムコーティングを施す工程を含む、請求項25記載の方法。
  • 【請求項27】 アルミニウムコーティングを施す前に塩化第一錫を用いた該マイクロビーズの前処理工程を含む、請求項26記載の方法。
  • 【請求項28】 該マイクロビーズを塩化第一錫の希釈水溶液で処理することを特徴とする、請求項27記載の方法。
  • 【請求項29】 該マイクロビーズは真空蒸着プロセスにより半球状に金属化され、その際マイクロビーズは、蒸着プロセス中ずっとこれを搬送させるための接着剤コーティングが施されたポリエステルもしくはポリオレフィンフィルム等のフィルム上に保持され、該接着剤コーティングはスチレン/ブタジエン系接着剤を含むことを特徴とする、請求項25〜28のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項30】 金属化の後、該フィルムをクエン酸水溶液に通すことを特徴とする、請求項29記載の方法。
  • 【請求項31】 該接着剤表面から該マイクロビーズを剥離させるために該フィルムを超音波により処理することを特徴とする、請求項29または30記載の方法。
  • 【請求項32】 該マイクロビーズを該インクに含める前に、ケイ酸塩、任意でケイ酸ナトリウムの希釈水溶液を用いて処理することを特徴とする、請求項28〜31のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項33】 該マイクロビーズを該インクに含める前に、シラン、好ましくはアミノシランを用いて処理することを特徴とする、請求項25〜32のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項34】 該マイクロビーズを該ケイ酸塩処理した後、シラン、任意でビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン等のアミノシランを用いて処理することを特徴とする、請求項29に従属する請求項32または33記載の方法。
  • 【請求項35】 カップリング剤として液状担体媒質に、アミノシラン等のアミノシラントリオールおよび/またはブロック化ポリイソシアネートを添加することを特徴とする、請求項25〜34のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項36】 バインダーおよびカップリング剤を含む液体担体媒質を調製し、該媒質に該マイクロビーズを添加することを特徴とする、請求項25〜3
    5のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項37】 該液体担体媒質中にさらに1以上の添加物が加えられることを特徴とする請求項36記載の方法であって、前記該添加剤が、 顔料;湿潤剤、任意で尿素および/または2,3プロパンジオール;緩衝剤、
    任意でリン酸アンモニウムまたはリン酸ナトリウム系の緩衝剤;分散剤と;消泡剤;増粘剤;架橋剤;軟化剤;カーボンブラック;紫外線吸収物質;毛羽立ち防止剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー;光漏れ抑制剤;帯電防止剤および撥水剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー; からなる群から選択されることを特徴とする、上記方法。
  • 【請求項38】 2工程で、すなわち、該バインダーおよびカップリング剤の添加前後で、該液体担体媒質に濃縮剤を添加することを特徴とする、請求項3
    7記載の方法。
  • 【請求項39】 請求項25〜38のいずれかに記載の方法により製造されるインク。
  • 【請求項40】 請求項14〜17、22〜24および39のいずれかに記載のインクを用いてコーティングまたは印刷された基体。
  • 【請求項41】 投影イメージ表示用スクリーンまたはクロマキー用のスタジオ背景の形式である、請求項40記載の基体。
  • 【請求項42】 可撓性テープ形式である、請求項40記載の基体。
  • 【請求項43】 請求項14〜17、24、39のいずれかに記載のインクを該基体に載せる工程を含む、基体に再帰反射コーティングを施す方法であって、該インクは一液型インクとして調製され、該インクが該基体に印刷またはコーティングされた後に該カップリング剤が活性化されることを特徴とする、上記方法。
  • 【請求項44】 該カップリング剤が高温での該インクコーティングの硬化により活性化されることを特徴とする、請求項43記載の方法。
  • 【請求項45】 該カップリング剤が該印刷プロセス中および/または後に紫外線または高エネルギー照射により活性化されることを特徴とする、請求項4
    3記載の方法。
  • 【請求項46】 3ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上、より好ましくは12
    ヶ月以上の保存寿命を有する、一液型再帰反射インク。
  • 【請求項47】 3ヶ月間以上、好ましくは6ヶ月間以上、より好ましくは12ヶ月間以上の保存後に、10〜30パスカルの粘性を有する、一液型再帰反射インク。
  • 【請求項48】 綿、ナイロンまたはポリエステル生地の基体に載せてIS
    O6330の5A法により5サイクル洗濯した場合、再帰反射性の低下が40%
    を超えない(好ましくは30%を超えない、より好ましくは20%を超えない)
    ような洗濯耐性を有する、一液型再帰反射インク。
  • 【請求項49】 ポリマー系マトリックス中に再帰反射要素を含む再帰反射インクを用いて印刷またはコーティングされ、溶ける前に炭になる構造成分を含む、防火性または難燃性生地。
  • 【請求項50】 難燃剤の適用により防火性または難燃性とされた、請求項49記載の生地。
  • 【請求項51】 該難燃剤がProban(登録商標)、Pyrovate
    x(登録商標)、または同様の物質であって、セルロース誘導体に塗布されることを特徴とする、請求項50記載の生地。
  • 【請求項52】 該生地がアラミド繊維を含むことを特徴とする、請求項4
    9〜52のいずれかに記載の生地。
  • 【請求項53】 該インクが該布に適用されると不燃性となることを特徴とする、請求項49〜52のいずれかに記載の生地。
  • 【請求項54】 該インクは水系であり、および該ポリマー系マトリックスがポリ塩化ビニリデンを含むことを特徴とする、請求項53記載の生地。
  • 【請求項55】 該ポリマー系マトリックスがポリ塩化ビニリデンまたは他の不燃性プラスチゾルを含むことを特徴とする、請求項53記載の生地。
  • 【請求項56】 該インクが請求項1〜17、22〜24、39または46
    〜48のいずれかに記載のインクを含むことを特徴とする、請求項49〜55のいずれかに記載の生地。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 本発明は、再帰反射(Retroreflective)インクおよびこれを製造するための方法に関する。

    【0002】 再帰反射コーティング組成物は、多くの特許、例えば米国特許第2,963,
    378号(Palmquistら)、第3,099,637号、第3,228,
    897号および第3,420,597号(Nellessen)、第3,535
    ,019号(Longletら)、ならびに第4,103,060号および第4
    ,263,345号(Binghamら)の主題であった。 再帰反射インクは、
    3M社によって長年にわたり市販されてきた。 この製品は、ダークグレーとして入手可能であり、バインダー分散系、半球体コーティングしたガラス微小球もしくはビーズおよびカップリング剤を含みこれらを使用直前に混ぜ合わせて使用する三液系として販売されていた。

    【0003】 一液型インクは、国際特許出願公開第WO94/06869号(M N. E
    llis)、欧州特許第EP0 729 592号(Reflective T
    echnology Industries Limited)および米国特許第5,650,213号(Reflective Technology In
    c. )で提案されており、これらの文献は、顔料の組込みも開示している。 米国特許第5,650,213号は、実際に市販されている通常範囲の顔料粒径の範囲、ならびに従来のスクリーン印刷技術によって印刷することが可能なインクを生成するための選択範囲であろうと思われるバインダー/ビーズおよびバインダー/(ビーズおよび顔料)の体積比の範囲を明示している。

    【0004】 特に印刷の直前に混合する必要のない手軽な一液型インクにおける反射コーティングの性能に関する問題には、保存寿命、色落ち耐性、および摩耗耐性が含まれる。 これらの重要な領域は相互に関係している。 例えば、バインダー系は保存期間を過ぎてもビーズを沈降させないようなものでなければならず、また、その保存中にビーズにカップリングしてはならず、なお且つ印刷すると、色落ち耐性/摩耗耐性を十分持ったままの状態でビーズを基体に付着させつつ該ビーズを再帰反射光に適切に露光させるものでなければならない。

    【0005】 これらの問題の厳密性は、3M社による三液系の販売、および米国特許第5,
    650,213号に従って製造されたインクが、その特許権者であるRefle
    ctive Technology Inc. によるプリント生地の製造用に専ら調製されており、プリンタ用には販売されていない、という事実を説明するものである。

    【0006】 本発明は、これらおよび他の問題に目を向け、良好な色落ち耐性/摩耗耐性を有する保存寿命の長い一液型再帰反射インク系を提供する。

    【0007】 本発明の一態様に従って、特に一液型もしくは二液型の再帰反射インクを調製するために用いられる成分の組合せであって、再帰反射要素と、前記再帰反射要素に付加的なおよび/または前記再帰反射要素の少なくとも一部を構成するマイクロビーズと、インクを載せる基体に該再帰反射要素およびマイクロビーズを付着させるためのバインダーと、ならびに該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤と、を含み、該カップリング剤は印刷プロセスが実行されるまで反応しないことを特徴とする組合せが提供される。

    【0008】 上記成分の組合せを用いて製造された一液型インクは、周囲条件(即ち気温約20℃)で保存した場合に、3ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上、およびより好ましくは12ヶ月以上の保存寿命を有し得る。 またこのようなインクは、周囲条件で3ヶ月以上の長期間保存した場合、レオロジーに大きな変化を示さず、適度な再帰反射特性および洗濯耐性を保持する。 このように、本発明の一液型再帰反射インクは、3ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上、およびより好ましくは12ヶ月以上保存した後に10〜30パスカルの粘性を保持することができ、綿、ナイロンまたはポリエステルの基体に塗布してISO6330の5A法により5サイクル洗濯したときに、再帰反射性の低下が40%を超えない(好ましくは30%
    を超えない、より好ましくは20%を超えない)ような洗濯耐性を示すこともできる。

    【0009】 カップリング剤は、通常は周囲温度(つまり20℃)では実質的に反応しないものである。 典型的には、印刷された基体が硬化する温度(例えば60〜200
    ℃の範囲内の温度、例えば130〜180℃)にまで温度が上昇しない限り該カップリング剤は反応しない。

    【0010】 カップリング剤は、温度の上昇により活性化され得る。 しかし、カップリング剤が他の手段(例えば紫外線または他の高エネルギー照射等への露光)により活性化される可能性を除外するものではない。

    【0011】 典型的には、バインダーはポリマー系であり、カップリング剤は、該ビーズを該ポリマーバインダーにカップリングさせる役割を果たす。

    【0012】 他の態様から見ると、本発明は、インクを載せる基体にマイクロビーズを付着させるためのバインダーと該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるカップリング剤とを含む液体担体媒質中にマイクロビーズを含む一液型もしくは二液型の再帰反射インクであって、該マイクロビーズは該担体媒質中に組込まれており、該カップリング剤はインクが印刷されるまで活性化されないことを特徴とするインクに関する。

    【0013】 この二液系は、カップリング剤用の別個のパックを含む。

    【0014】 このインクは、再帰反射および/または非再帰反射マイクロビーズを含み得る。 典型的には、再帰反射コーティングを持たないマイクロビーズの割合は、総マイクロビーズ含有量の50体積%以下を占めるが、再帰反射性を提供するために反射性フレークをマイクロビーズと組合せて使用する場合は最大100%を占める場合がある。

    【0015】 これらのバインダーおよびカップリング剤は、以下の組合せからなる群より選択され得るが、これらに限定されない:バインダーとしてポリ塩化ビニリデン共重合体およびカップリング剤として(3−アミノプロピル)シラントリオールおよび/またはブロック化1,6ヘキサメチレンジイソシアネート三量体;バインダーとしてアクリル共重合体およびカップリング剤として(3−アミノプロピル)シラントリオールおよび/またはブロック化1,6ヘキサメチレンジイソシアネート三量体;ならびにバインダーとしてポリウレタンおよびカップリング剤としてブロック化1,6ヘキサメチレンジイソシアネート三量体。

    【0016】 該マイクロビーズは、アルミニウムコーティングを有してもよく、インクに含ませる前にケイ酸塩で前処理することができる。 これらは例えばケイ酸ナトリウムを用いて前処理することができる。 これらは、シラン、特にアミノ基等の反応基を有するシランで処理することができ、この処理は、ケイ酸塩での処理後およびインクに含める前に行っても良い。 好適なアミノシランは、ビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミンである。

    【0017】 該インクは顔料を含んでいてもよく、特に顔料を含む場合は、非再帰反射性(
    通常は非金属化を意味する)マイクロビーズを含むことができる。 顔料の含有量は典型的にはインクに対して5重量%である。

    【0018】 マイクロビーズは、塩化第一錫を用いて金属化する前に前処理することができる。

    【0019】 インクは、スクリーン印刷に適するように(例えば粘性、粒径等に関して)、
    調製することができる。 マイクロビーズは、10〜100ミクロンの範囲(例えば25〜70ミクロン)の中央径を有することができる。 典型的には、金属化再帰反射マイクロビーズを用いたインクの場合、中央径は約40ミクロンであり、
    非再帰反射マイクロビーズを他の反射要素(例えば反射性フレーク粒子)と共に用いたインクの場合、マイクロビーズは典型的には約60ミクロンの中央径を有する。

    【0020】 マイクロビーズは再帰反射性であってもなくても、好適には、1.8〜2.2
    の範囲(例えば約1.9)の屈折率を有するチタン/バリウム系ガラス等の屈折率の高いガラスで構成される。

    【0021】 インクは湿潤剤を含むことができ、湿潤剤は、尿素および/または2,3プロパンジオールを含んでいても良く、系のものであってもよい。 インクは適度なpHを確保するために緩衝剤を含むことができ、このような緩衝剤は、例えばリン酸アンモニウム緩衝液またはリン酸ナトリウム緩衝剤を含む。 分散剤や、消泡剤、増粘剤、架橋剤および軟化剤等もインクに含ませることができる。

    【0022】 インクの中に存在することができる他の構成成分は以下の物質からなる群より選択することができる:カーボンブラック;紫外線吸収物質;毛羽立ち防止剤(
    anti−scuffing agent)、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー;光漏れ抑制剤(light spill−suppressing
    agent);帯電防止剤および撥水剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー。

    【0023】 また非水系インクも本発明の範囲内に含まれる。 この場合、水系媒質中での侵食に対してアルミニウムコーティングを保護する必要性の重要度は低くなる。

    【0024】 驚くべきことに、米国特許第5,650,213号の教示によれば、反射率、
    洗濯耐性、摩耗耐性および保存寿命の点で実質的に品質が良いインクは、50%
    以下のバインダー/ビーズの体積比で生産される。 本質上、より少ない量の不透明なバインダーを用いると、従来のバインダー/ビーズ比を使用した場合に比べてよりしっかり且つ永久的に、多くのビーズを付着させることができる。

    【0025】 スクリーン印刷用インクの場合、室温における粘性は望ましくは40パスカル以下であり、好ましくは10〜30パスカルである。

    【0026】 また本発明は、一液型の再帰反射インクを製造するための方法も含む。 この方法は、マイクロビーズを製造する工程と、液状担体媒質中にこのマイクロビーズを懸濁する工程と、を含み、該液体担体媒質は、インクを載せる基体に該マイクロビーズを付着させるためのバインダーと、該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるためのカップリング剤と、を含み、該カップリング剤は、印刷された基体が硬化する温度(例えば60〜200℃の範囲内、通常は130〜180℃)にまで温度が上昇しない限り反応しない。

    【0027】 この方法は、ガラスマイクロビーズへのアルミニウムコーティングの塗布を含む。 マイクロビーズはアルミニウムコーティングを施す前に塩化第一錫で前処理され、塩化第一錫の希釈溶液で処理することができる。

    【0028】 マイクロビーズは真空蒸着プロセスで半球状に金属化される。 このプロセスにおいて、マイクロビーズは、蒸着プロセスのあいだこれを搬送させるために接着剤コーティングされたフィルム上に保持される。 この接着剤コーティングはスチレン/ブタジエン系または他の接着剤を含み、濡れるとその粘着性を失う。 該フィルムは、ポリエステルフィルムまたはポリオレフィンフィルムを含み得る。 金属化を行った後、約2のpK 値を有するクエン酸水溶液または他の水溶液の中にこのフィルムを通し、該接着剤表面からのマイクロビーズの剥離を促すために超音波で処理することができる。 金属化のためにビーズを付着させるための他の方法と対比すると、この方法は少なくともクエン酸浴を補充することなく繰返し再利用することができるので、簡単である。

    【0029】 マイクロビーズは、インクに含める前にケイ酸塩で処理することができ、これは、ケイ酸ナトリウムの希釈水溶液であってもよい。 またビーズ(このようなケイ酸ナトリウム処理を行ったものまたは行っていないもの)は、インクに含ませる前にアミノシランなどのシランで処理することもでき、このようなシラン処理はケイ酸塩処理の後に行うことができる。 具体的な有用なアミノシランは、ビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミンである。 これらの処理は、別々または集合的に、マイクロビーズへのアルミニウムコーティングの付着および印刷による基体へのマイクロビーズの付着の耐久性を強化すると思われる。

    【0030】 カップリング剤としてアミノアルキルシラントリオールおよび/またはブロック化ポリイソシアネートを液体担体媒質に加えることができる。

    【0031】 一液系ではなく二液系が必要である場合(以下を参照されたい)、カップリング剤として、アミノシラン等のアルコキシシリルアルキル誘導体(マイクロビーズを処理するために使用されるのと同じアミノシランであってもよい)および/
    またはポリイソシアネート(典型的にはマイクロビーズがアミン処理される場合)を液体担体媒質に添加することもできる。

    【0032】 インクを調製する際、バインダーおよびカップリング剤を含む液体担体媒質を調製してもよく、この媒質にマイクロビーズが加えられる。 マイクロビーズを含むこの媒質に顔料を加えることができる。

    【0033】 この液体担体媒質に組込まれる他の1以上の添加物は、以下の物質からなる群より選択することができる:顔料;湿潤剤、任意で尿素および/または2,3プロパンジオール;緩衝剤、任意でリン酸アンモニウムまたはリン酸ナトリウム系の緩衝剤;分散剤;消泡剤;増粘剤;架橋剤;軟化剤;カーボンブラック;紫外線吸収物質;毛羽立ち防止剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー;光漏れ抑制剤;帯電防止剤および撥水剤、任意でシリコーンまたはフルオロポリマー。

    【0034】 増粘剤を含める場合、増粘剤は2段階で、つまりバインダーおよびカップリング剤の添加前後で、媒質に加えることができる。

    【0035】 本発明の他の態様に従って、再帰反射インクの製造に使用されるマイクロビーズが提供される。 このマイクロビーズには、ケイ酸塩(任意でケイ酸ナトリウム)および/またはシラン(任意でビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミノ等のアミノシラン)および/または塩化第一錫が塗布されている。

    【0036】 マイクロビーズは、任意でアルミニウムコーティングにより金属化することができ、この場合この金属は塩化第一錫の上に重ね塗りされる。

    【0037】 マイクロビーズを、任意でアルミニウムコーティングにより金属化し、ケイ酸塩および/またはシランをこの金属化ビーズ上に重ね塗りすることができ、この場合、該ケイ酸塩が存在する領域上に該シランが存在する領域を重ねあわせる。

    【0038】 また本発明の範囲には、このようなマイクロビーズを組込んだインク、および本発明の様々な態様のインクでコーティングもしくはプリントされた生地等の基体も含まれる。

    【0039】 特定の用途、特に、例えばフィルムおよびテレビスタジオにおけるバックドロップや特別な効果のスクリーン用に再帰反射インクでプリントもしくはコーティングされる場合において、使用する生地は、耐火性または難燃性であることが望ましい。

    【0040】 しかし、幾つかの再帰反射インクの特殊な性質は、多くの通常の耐火性または難燃性の生地材料と組み合せて使用する際に問題を生じる。

    【0041】 本発明の他の態様は、問題となる用途においてバックドロップまたは画面として特に満足の得られる、再帰反射インクでプリントもしくはコーティングされた耐火性または難燃性の生地に関する。

    【0042】 本発明は、ポリマー系マトリックス中に再帰反射要素を含む再帰反射インクを用いてプリントまたはコーティングされ、溶ける前に炭になる構造的成分を含む、防火性または難燃性の生地を含む。

    【0043】 生地は、セルロース誘導体に、市販されているProban(登録商標)やP
    yrovatex(登録商標)等の難燃剤を塗布することにより防火性または難燃性とすることができる。 あるいは、生地はもともと、アラミド等の耐火性または難燃性のものであってもよい。

    【0044】 インクは、望ましくは少なくとも生地に塗布された後は不燃性である。 ポリマー系マトリックスは、ポリ塩化ビニリデン(例えば水系インクの場合において)
    、ポリ塩化ビニル、または他の非可燃性プラスチゾルを含み得る。

    【0045】 この目的に適したインクの例を後で表2および3に示す。

    【0046】 本発明の様々な態様のインクでコーティングされた基体は、様々な用途、例えば再帰反射コーティングを有する可撓性テープ(例えば境界線を画定したりおよび/または犯罪現場、建設工事現場、道路工事および他の危険地帯などのエリアの周囲に非常線を張ったりする際に使用されるテープ)等で使用することができる。

    【0047】 他の重要な用途は、クロマキーおよび同様の目的で使用されるスタジオ背景用マテリアルとして使用される再帰反射物質である。 これは、GB−A−2312
    565およびGB−A−2321814に開示されており、これらの開示内容は本明細書中に参考として組込まれる。 このように、可撓性シート状の基体を、本発明のインクでコーティングまたはプリントして、少なくとも60℃〜直の入射角で少なくとも1/4の正規化再帰反射率を示す(即ちGB−A−23125
    65およびGB−A−2321814に記載されたもののような)スタジオ背景用マテリアルを作製することができる。

    【0048】 本発明の再帰反射コーティングを施された基体に、毛羽立ちおよび/または湿気(すなわち撥水コーティング)から該再帰反射コーティングを保護するための1以上のコーティングをさらに施すことができる(例えば、再帰反射コーティングの上にフルオロポリマーコーティングを施すなど)。 基体に帯電防止コーティングを施すこともできる。 あるいは、再帰反射インクで基体をプリントまたはコーティングした後にこのようなコーティングで基体をコーティングする代わりに、毛羽立ち防止、撥水および/または帯電防止特性を付与する成分をインクに組込ませても良い。

    【0049】 基体は広範囲の物質から選択することができる。 このような物質には、綿、ポリエステル、ナイロン、絹、毛、ビスコースおよびアクリルなどの編織物(例えば織物や編物)が含まれる。

    【0050】 以下、添付の図面を参照しながら、本発明に従ったインクおよびインクを作製するための方法を説明する。

    【0051】 本発明のインク調製物の例を表1〜4に示す。

    【0052】

    【表1】

    【0053】

    【表2】

    【0054】

    【表3】

    【0055】

    【表4】

    【0056】 だいたい、表1〜4に作表した順序でこれらの成分を加える。 増粘剤は2段階で加える。 顔料(表には記載していない)は、所望の色を発色させるために適当な量で最後に加える。

    【0057】 粘性は、Brookfield粘度計で、10rpmで回転する#5スピンドルを用いて測定した。

    【0058】 表5は、表1〜4のインクに使用される有標製品の化学的性質および供給元を示す。

    【0059】

    【表5】

    【0060】 再帰反射マイクロビーズを本発明の一態様の方法に従って作製する。 この方法は、何年間も商業的に使用されてきたものに概ね類似するものである。 つまりガラス製微小球を基体上の接着剤層に埋めこみ、真空蒸着装置の中で該ガラス製微小球の露出表面をアルミニウム層でコーティングすることにより行われる。 しかし、僅かではあるが重要な差がある。 本発明の方法(それ自体は半球状にコーティングされたマイクロビーズの製造のための新規且つ独創的方法である)は、これらを用いるインクの種類にかかわらず、図1の実施例により示される。

    【0061】 リール11a上に供給される例えば幅1500mmのフィルム1000mを含み得るキャリア材11(例えばポリエステルフィルム)を、浴13の中に漬けたリックローラー12に接触させることにより、スチレン/ブタジエン系接着剤1
    5からなる18ミクロンの層14でコーティングする。 この時のコーティングの厚みは例えばドクターブレード/ローラー装置16によって決められる。

    【0062】 ビーズ17(図1への挿入図を参照)は、ホッパー18から接着剤層14上に分散され、ローラー装置19によって該接着剤層14にプレスされる。 過剰なビーズは例えば吸引装置20により除去される。

    【0063】 屈折率1.9、サイズ40ミクロンのガラスビーズが用いられ、ローラー装置19の後に、該挿入図の中に断面図で示される。

    【0064】 次にビーズを載せたキャリア材11を真空蒸着装置21に通過させてアルミニウムを約0.3ミクロンの厚みまでコーティングする。 リールに巻きつけられたキャリア材11を真空蒸着装置の中に入れ、巻取りリール上に送ってこれに固定し、次に該蒸着装置を真空にして、アルミニウム源を起動し、キャリア材をリールからリールへと渡してこれをアルミニウム蒸気にさらす。 次に、コーティングされたビーズを載せたキャリア材11を、温度40℃〜50℃のクエン酸水溶液(1%)の浴22に通し、一連のローラ23上に渡して数分間、該浴の中で休止時間を設ける。 またキャリア材11は超音波プレート24も通過し、該プレート24はマイクロビーズを放出させ、放出されたビーズは浴22の底に落ちる。 キャリア材11を1000m走行させた後、マイクロビーズを浴22の底から吸い出し、水で濯いで乾燥する。

    【0065】 クエン酸浴の効果は、スチレン/ブタジエン接着剤の粘着を失わせ、マイクロビーズを放出させることである。 キャリア材11は乾燥させるとその粘着力を回復し、さらにコーティングする必要なく、ビーズ製造をさらに続けるために再利用することができる。 クエン酸浴22も同様に、クエン酸を補給することなく再利用することができる。

    【0066】 コーティングする前、ガラスビーズを塩化第一錫の希釈水溶液で前処理した後、乾燥および再篩がけを行う。 これにより、印刷されたデザインの反射性の耐久性がかなり改善されることが分かっている。

    【0067】 コーティング後、ビーズをケイ酸ナトリウムの希釈水溶液で処理する。 この処理はアルミニウムコーティングを不動態化し(passivate)て、水性環境における侵食が起こりにくくすると同時に、ケイ酸ナトリウムはチタン/バリウムガラスおよび/またはアルミニウムと反応して、インクの中のカップリング剤と反応することができるコーティングされたマイクロビーズの表面上の反応部位の数が増える、と考えられる。

    【0068】 このケイ酸ナトリウム処理が蒸着プロセスの近くで実行される場合、このプロセスから得たビーズは濯ぎ後乾燥する前に使用することができる。 約40kgの湿った金属化ビーズ(10mg程度の水を含む)を、1.4kgのケイ酸ナトリウムを含む20kgの水溶液と混合し、5分間攪拌する。 次にビーズを沈降させ、ケイ酸ナトリウム溶液をデカントし、ビーズを水道水で洗浄し、最後に脱イオン水で濯ぐ。

    【0069】 特に、調製物中に低い(例えば0.5%未満)レベルのあるカップリング剤を用いる(保存寿命をかなり改善する)場合、色落ち耐性における大きな改良点は、アミノシラン、特にビス−[γ−(トリメトキシシリル)プロピル]アミンで金属化ビーズをさらに処理することにより得られる。

    【0070】 これらのビーズ調製処理を組み合わせることによる効果は、12ヶ月をゆうに超える保存寿命を有し、且つカップリング剤の量が0.5%という低さであっても40℃にて複数回洗浄しても再帰反射率を大きく損なうことのないインクを提供することである。

    【0071】 図2は、本発明の典型的なインクの製造ステップを示すブロック図である。 これらのステップは以下の通りである: 30 ガラスマイクロビーズの製造、所望のサイズ範囲(約40ミクロンが理想サイズである)にまで必要であれば篩にかける; 31 塩化第一錫での前処理、乾燥; 32 金属化; 33 クエン酸溶液中で回収; 34 濯ぎ; 35 乾燥; 36 金属化ビーズのケイ酸ナトリウム処理; 37 濯ぎ; 38 アミノシラン前処理; 39 液体担体媒質の混合; 40 処理した金属化ビーズ(および所望の場合は非金属化ビーズ)を担体媒質に添加; 41 顔料を加える。

    【0072】 記載された方法により調製された、本明細書中に詳細に記載される一液系として機能するインク調製物は、長い保存寿命を有し、6ヶ月を超えた後(多くの場合、調製後1年を超えた後)でも使用可能である(高い保存温度での加速エージング(aging)測定に基づく)。 これらは、上記様々な手段によって可能となった低いバインダー/ビーズ体積比において、高い初期再帰反射率を示す。

    【0073】 色落ち耐性および摩耗耐性は、9%という低いバインダー体積でも許容可能であり、ポリ塩化ビニリデンおよびTrixeneを含む調製物中のバインダー含有量を低下させると実際に摩耗耐性が増加する。

    【0074】 これらの種々の新規な成分および各成分の組合せは、一液型インクの製造に関してそれぞれ貢献しており、高温でのみ反応するカップリング剤とバインダーを組み合わせることの重要性を特に重要視してきたが、そのことが本明細書中に開示された唯一の新規かつ発明的な主題であることを示唆するものではない。 このバインダー/カップリング剤系を用いた場合であっても、金属化の前後両方でのビーズの前処理は、大きな効果を有し、高温に対して耐性がないであろう基体上に印刷するためのインクの調製において有利なものである。 このような場合、印刷直前にインクにカップリング剤を混合する二液系に頼る必要がある。 このような状況では、カップリング剤として反応性ポリイソシアネートを使用することができる。 もちろん二液系インクの方が、旧式の三液系よりも利用するのに好都合であり、およびビーズの前処理によって可能となる。

    【0075】 非金属化されたビーズを加える場合(全体的な再帰反射率を低下させるが、金属化ビーズに関する鉛色っぽさを抑えることにより、顔料を加えたインクの色の輝度を強めるという、極めて明白な効果を与える)、この非金属化ビーズは、ビーズの前処理、特にケイ酸塩およびシランでの処理を行うことも有利である。

    【0076】 また非金属化ビーズは、同様の調製物においても、同様の前処理を行って、金属化ビーズを用いずに鏡様仕上げを行ったフレーク粒子と共に使用することができる。 このようなコーティング組成物(ブラッシングにより塗布するのに適していると言われている)は、米国特許第3 835 087号(Searight
    ら、1974年9月10日発行)に記載されており、この記載の印刷用インクは市販されている。

    【0077】 本発明の他の態様において、非金属化ガラス微小球およびフレーク粒子を含む一液型インクは、インクを載せる基体にマイクロビーズおよびフレーク粒子を付着させるためのバインダーと該マイクロビーズをカップリングさせて該バインダーを架橋させるカップリング剤とを含む液体担体媒質を含み、該カップリング剤は基体のインクが硬化する温度にまで温度が上昇しない限り反応しないことを特徴とする。

    【0078】 上記バインダー/カップリング剤系は好適であり、該マイクロビーズはケイ酸ナトリウムおよびアミノシランによる前処理によって何らかの利益を得、塩化第一錫の前処理は不要である。

    【0079】 好適なフレーク物質はIriodin123(Merckにより供給される二酸化チタンでコーティングされたマイカフレーク)である。 最適な粒径は5〜3
    5ミクロンであり、該フレークは約7.5重量%で存在し得る。

    【0080】 ガラスマイクロビーズの平均サイズは60ミクロン(大きなビーズは例えば最大70ミクロンまで)であってもよく、さらに大きなものを使用してもよいが、
    より微細なスクリーン印刷のメッシュサイズには適していない。 高品質(例えば屈折率1.9)のビーズは低屈折率のビーズよりも良い結果を生じ、最良の結果は、60ミクロンのTSTF(twice sieved twice fir
    ed 、2回篩2回焼成)ビーズを用いて得られる。

    【0081】 着色した場合の反射力(coloured reflectivity)は、
    光干渉顔料(Iriodin 200シリーズ)を用いて達成されるが、金光沢マイカ顔料(Iriodin 300シリーズ)および金属光沢顔料(Irio
    din 500シリーズ)は、特に着色された生地にプリントした場合に興味深い効果をもたらす。

    【0082】 表6は、このような範囲のインクの成分を示す。

    【0083】

    【表6】

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 金属化ビーズの製造を表す図である。

    【図2】 インクを製造するための過程を表すブロック図である。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9921394.4 (32)優先日 平成11年9月10日(1999.9.10) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (31)優先権主張番号 9921618.6 (32)優先日 平成11年9月14日(1999.9.14) (33)優先権主張国 イギリス(GB) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 2H042 EA07 EA14 EA21 2H113 AA03 BA09 BB02 BB06 BB22 BC00 BC09 CA33 DA49 DA53 DA62 FA08 4J039 AD04 AD09 AE04 AE11 AF04 BA04 BA06 BA10 BA25 BC09 BC10 BC32 BC37 BC57 BE22 BE25 BE30 GA04 GA10

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