記録装置、記録装置の洗浄方法

申请号 JP2014031417 申请日 2014-02-21 公开(公告)号 JP6244968B2 公开(公告)日 2017-12-13
申请人 セイコーエプソン株式会社; 发明人 山口 健司;
摘要
权利要求

記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動し、 前記洗浄要求レベルは、前記記録媒体の属性に基づくことを特徴とする記録装置。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動し、 前記洗浄要求レベルは、前記記録媒体に記録する画像データに基づくことを特徴とする記録装置。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動し、 前記洗浄要求レベルは、前記液体の消費量に基づくことを特徴とする記録装置。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動し、 前記洗浄部は、洗浄される前記搬送ベルトの表面状態を感知するセンサーを有し、 前記洗浄要求レベルは、前記センサーが感知した結果に基づくことを特徴とする記録装置。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動し、 前記洗浄ユニットは、前記搬送ベルトが移動する方向および前記搬送ベルトが移動する方向と交差する方向のそれぞれに複数配置されていることを特徴とする記録装置。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備える記録装置の洗浄方法であって、 前記記録媒体の属性に基づく洗浄要求レベルに応じ、前記洗浄ユニットを選択的に稼動させることを特徴とする記録装置の洗浄方法。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備える記録装置の洗浄方法であって、 前記記録媒体に記録する画像データに基づく洗浄要求レベルに応じ、前記洗浄ユニットを選択的に稼動させることを特徴とする記録装置の洗浄方法。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備える記録装置の洗浄方法であって、 前記液体の消費量に基づく洗浄要求レベルに応じ、前記洗浄ユニットを選択的に稼動させることを特徴とする記録装置の洗浄方法。記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、 前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、 前記洗浄部は、洗浄される前記搬送ベルトの表面状態を感知するセンサーを有する記録装置の洗浄方法であって、 前記センサーが感知した結果に基づく洗浄要求レベルに応じ、前記洗浄ユニットを選択的に稼動させることを特徴とする記録装置の洗浄方法。

说明书全文

本発明は、記録媒体を搬送する搬送ベルトを備える記録装置、および該記録装置における洗浄方法に関する。

従来から、記録媒体を無端の搬送ベルトに載置して搬送する搬送機構を備える記録装置が使用されている。このような記録装置では、記録媒体の端部に記録を行う際にインクが記録媒体の端部からはみ出して搬送ベルトの表面に付着してしまう場合がある。また、記録媒体に、布帛などインクの透過性が高い材料を使用する場合、記録媒体の表面(記録面)から裏面にインクが滲み出して搬送ベルトの表面にインクが付着してしまう場合がある。 これに対し、例えば、特許文献1には、搬送ベルトの表面を洗浄するために、周面が高分子多孔質体からなる拭き取りローラーを具備した洗浄部を備える記録装置が記載されている。 また、特許文献2には、搬送ベルトを洗浄する洗浄ローラーを複数設け、下流側の洗浄ローラーが拭き取った汚れを洗浄する洗浄液を上流側の洗浄ローラーの洗浄用に活用することにより、洗浄液が効率良く使用できるとする画像記録装置が記載されている。

特開平11−192694号公報

特開2005−212277号公報

しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の記録装置では、記録媒体の種類や、記録する画像の仕様(画像の大きさや位置、画質、インクの種類など)によって、搬送ベルトの洗浄が不要な場合や極わずかで良い場合であっても洗浄の方法やその程度が変わらないため、洗浄が過剰・無駄になってしまう場合があった。その結果、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄や洗浄に要する電を浪費してしまったりするという問題があった。

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。

[適用例1] 本適用例に係る記録装置は、記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備え、洗浄要求レベルに応じて選択された前記洗浄ユニットが稼動することを特徴とする。

本適用例の記録装置は、記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、記録媒体を搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部とを備えている。また、洗浄要求レベルに応じて選択された洗浄ユニットが稼動する。従って、本適用例によれば、洗浄ユニットは、洗浄要求レベルに応じて稼動するため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。換言すると、搬送ベルトの表面(記録媒体が載置される面)が充分清浄に保たれている場合には、洗浄ユニットが稼動しない状態にすることができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例2] 上記適用例に係る記録装置において、前記洗浄要求レベルは、前記記録媒体の属性または前記液体の属性に基づくことを特徴とする。

本適用例によれば、洗浄要求レベルが、記録媒体の属性または液体の属性に基づいている。記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の量は記録媒体の材料やその特性などの記録媒体の属性や液体の材料やその特性など液体の属性によって異なってくる。従って、本適用例によれば、洗浄要求レベルが、これらの情報に基づいているため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例3] 上記適用例に係る記録装置において、前記洗浄要求レベルは、前記記録媒体に記録する画像データに基づくことを特徴とする。

本適用例によれば、洗浄要求レベルが、記録媒体に記録する画像データ、つまり液体を付与する位置とその量に基づいているため、記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の状態(位置や量)に対応して選択された洗浄ユニットが稼動する。そのため、より有効に、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例4] 上記適用例に係る記録装置において、前記洗浄要求レベルは、前記液体の消費量に基づくことを特徴とする。

本適用例によれば、洗浄要求レベルが、液体の消費量、つまり記録媒体に液体を付与する量に基づいている。記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の量と液体の消費量と相関がある場合、搬送ベルトに滲み出してくる液体の量に対応して選択された洗浄ユニットが稼動することになる。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例5] 上記適用例に係る記録装置において、前記記録媒体の属性および/または前記液体の属性が入力される入力部を備えていることを特徴とする。

本適用例の記録装置は、記録媒体の属性および/または液体の属性が入力される入力部を備えている。記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の量は、記録媒体の材料やその特性などの記録媒体の属性および液体の材料やその特性など液体の属性によって異なってくる。本適用例によれば、洗浄要求レベルが、これらの情報に基づいているため、記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の状態に対応して選択された洗浄ユニットが稼動する。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例6] 上記適用例に係る記録装置において、前記記録媒体の属性には、前記記録媒体の重量および/または密度が含まれ、前記液体の属性には、前記液体の種類が含まれることを特徴とする。

本適用例によれば、記録媒体の属性には、記録媒体の重量および/または密度が含まれ、液体の属性には、液体の種類が含まれる。記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の量は、記録媒体の重量や密度および液体の種類によって異なってくる。また、搬送ベルトに付着した液体の洗浄性(汚れの落としやすさ)は、液体の種類によって異なってくる。本適用例によれば、洗浄要求レベルが、これらの情報を含む記録媒体の属性や液体の属性に基づいているため、記録媒体を透過して搬送ベルトに滲み出してくる液体の状態や洗浄性に対応して選択された洗浄ユニットが稼動する。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例7] 上記適用例に係る記録装置において、前記洗浄部は、洗浄される前記搬送ベルトの表面状態を感知するセンサーを有し、前記洗浄要求レベルは、前記センサーが感知した結果に基づくことを特徴とする。

本適用例によれば、洗浄部は、洗浄される搬送ベルトの表面状態を感知するセンサーを有している。また、洗浄要求レベルは、センサーが感知した結果に基づいている。洗浄要求レベルが、センサーが感知した搬送ベルトの表面状態に基づいているため、搬送ベルトの汚れ(液体の付着状態)に応じて稼動する洗浄ユニットが選択される。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例8] 上記適用例に係る記録装置において、前記洗浄ユニットは、前記搬送ベルトが移動する方向および前記搬送ベルトが移動する方向と交差する方向のそれぞれに複数配置されていることを特徴とする。

本適用例によれば、洗浄ユニットは、搬送ベルトが移動する方向に複数配置されているため、例えば、上流側に位置する洗浄ユニットで洗浄しきれなかった場合であっても、下流側に位置する洗浄ユニットで更に洗浄を行うことができる。また、搬送ベルトが移動する方向と交差する方向、つまり搬送ベルトの幅方向にも複数配置されているため、例えば、搬送ベルトの幅方向の片側にのみ汚れがあった場合には、その位置に対応する洗浄ユニットが稼動することで必要な洗浄を行うことができる。つまり、洗浄ユニットを汚れの位置に対応して独立して稼動させることができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

[適用例9] 本適用例に係る記録装置の洗浄方法は、記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、前記記録媒体を搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備える記録装置の洗浄方法であって、洗浄要求レベルに応じ、前記洗浄ユニットを選択的に稼動させることを特徴とする。

本適用例の記録装置の洗浄方法は、記録媒体に液体を付与して記録を行う記録部と、記録媒体が載置され記録媒体を搬送する搬送ベルトと、搬送ベルトを洗浄する複数の洗浄ユニットを有する洗浄部と、を備える記録装置の洗浄方法である。本適用例によれば、洗浄要求レベルに応じ、洗浄ユニットを選択的に稼動させる。従って、搬送ベルトの表面(記録媒体が載置される面)が充分清浄に保たれている場合には、洗浄ユニットが稼動しない状態にすることができる。洗浄ユニットは、洗浄要求レベルに応じて稼動するため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルトの洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルトの表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

実施形態1に係る「記録装置」としての捺染装置を示す概略図

洗浄部が備える洗浄ローラーと搬送ベルトとの関係を示す斜視図

実施形態1(実施例2)に係る捺染装置の洗浄部を示す概略図

(a)実施形態2に係る捺染装置が備える洗浄ローラーを示す斜視図、(b)同洗浄ローラーの配置を示す平面図

以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。また、Z軸方向が上下方向、Z方向が上方向、Y軸方向が前後方向、+Y方向が手前方向、X軸方向が左右方向、+X方向が左方向、X—Y平面が水平面としている。

(実施形態1) 図1は、実施形態1に係る「記録装置」としての捺染装置100を示す概略図である。 捺染装置100は、「記録媒体」としての布帛1に「液体」としてのインクを付与して画像を印刷(記録)することで布帛1の捺染を行う記録装置である。 捺染装置100は、記録部10、供給部20、搬送部30、回収部40、洗浄部50、乾燥部60、制御部70などを備えている。

布帛1としては、例えば綿、絹、ウール、化学繊維、混紡などの布帛が用いられる。本実施形態では、ロール方式で供給される帯状の布帛に対して画像を印刷する場合の構成を例に挙げて説明するが、これに限られることは無く、記録媒体を搬送する搬送ベルトが用いられる記録装置であれば、他の構成(例えば、枚葉式の記録媒体を対象とする構成)であっても良い。

記録部10は、インクジェット方式によりインク滴を吐出して布帛1に付与することにより画像を形成し印刷(記録)するインク吐出ヘッド11を備えている。インク吐出ヘッド11は、例えば、4つのノズル列12を有し、ノズル列12毎に異なる色のインク(例えば、シアン:C、マゼンタ:M、イエロー:Y、ブラック:K)が吐出されるようになっている。 なお、インク吐出ヘッド11は、布帛1の幅方向に延在し固定して配列されたラインヘッド式、あるいは、可動のキャリッジに搭載され、布帛1の幅方向に移動しながらインクを吐出するシリアルヘッド式のいずれであっても良い。

供給部20は、ロール状の巻かれた布帛1を支持する軸部21、および軸部21を着脱可能に、また、回転可能に支持する軸受部22を有し、インクが吐出される前の、つまり、所望の画像形成(印刷)が行われていない布帛1を収容する。 軸受部22は、軸部21を回転駆動させる回転駆動部(図示省略)を有し、布帛1が送り出される方向に軸部21を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部70によって制御される。なお、搬送部30によって布帛1が安定的に引き出される場合には、必ずしも回転駆動部を有する必要はない。

搬送部30は、供給部20から記録部10を経由し回収部40までの搬送経路で布帛1を搬送する。搬送部30は、搬送ローラー31,32、布帛押着ローラー33、搬送ベルト34、ベルト回転ローラー35、ベルト駆動ローラー36などを有している。

搬送ベルト34は、無端状に形成されており、ベルト回転ローラー35およびベルト駆動ローラー36に懸架されている。つまり、ベルト回転ローラー35およびベルト駆動ローラー36は、搬送ベルト34の内周面を支持する。 搬送ベルト34は、ベルト回転ローラー35とベルト駆動ローラー36との間の部分が床面9に平行になるように、所定の張力が作用した状態で保持されている。なお、ベルト回転ローラー35とベルト駆動ローラー36との間に、搬送ベルト34を内周面から支持する支持部が設けられた構成であっても構わない。

搬送ベルト34の表面(支持面34a)には、布帛1を粘着させる粘着層(図示省略)が設けられている。搬送ベルト34は、粘着層が設けられた支持面34aで布帛1を支持する。布帛押着ローラー33は、記録部10よりも搬送経路の上流側の搬送ベルト34の上部に設置されている。布帛押着ローラー33は、布帛1を、粘着層を有する支持面34aに押着し、搬送ベルト34から離れる(浮く)のを防止する。

ベルト駆動ローラー36の回転により搬送ベルト34が回転し、搬送ベルト34の回転に伴ってベルト回転ローラー35が回転する。搬送ベルト34の回転により、搬送ベルト34(支持面34a)に支持される布帛1が所定の搬送方向に搬送される。搬送経路において、ベルト回転ローラー35は、ベルト駆動ローラー36の上流側に配置されている。つまり、ベルト回転ローラー35からベルト駆動ローラー36へ向かう方向(図1において+X方向)が搬送方向である。

搬送ローラー31は、供給部20から布帛押着ローラー33までの搬送経路において布帛1を中継する。搬送ローラー32は、布帛1を搬送ベルト34の支持面34aから剥離し、乾燥部60、回収部40までの搬送経路において布帛1を中継する。 乾燥部60は、搬送ローラー32と回収部40との間に設けられており、インク種に応じた乾燥機構(例えばヒーターや紫外線照射器)によりインクが吐出された後の布帛1を乾燥する。

回収部40は、帯状の布帛1がロール状に巻かれる軸部41、および軸部41を着脱可能に、また、回転可能に支持する軸受部42を有し、付与されたインクが乾燥された後の、つまり所望の画像形成が行われた後の布帛1を収容する。 軸受部42は、軸部41を回転駆動させる回転駆動部(図示省略)を有し、布帛1が巻き取られる方向に軸部41を回転させる。回転駆動部の動作は、制御部70によって制御される。

制御部70は、表示部71を備える例えばパーソナルコンピューターであり、捺染装置100の各部を統括的に制御する。具体的には、制御部70は、予め入力された画像データに基づいて行う記録制御として記録部10の制御(インク吐出ヘッド11に対するインクの吐出制御)や、搬送部30に対する搬送駆動制御などを、また、以下の説明する洗浄部50の稼動制御などを行う。

図2は、洗浄部50が備える洗浄ローラー52と搬送ベルト34との関係を示す斜視図である。図1および図2を参照して洗浄部50の説明をする。

洗浄部50は、搬送ベルト34の表面(支持面34a)を洗浄する複数の洗浄ユニット51を有している。洗浄部50は、記録部10との間に、ベルト回転ローラー35とベルト駆動ローラー36に懸架された搬送ベルト34を挟むように位置し、搬送ベルト34の表面(支持面34a)を下方から洗浄するように配置されている。 洗浄ユニット51は、搬送ベルト34が移動する上流側から下流側に向かって複数並んで配置され、それぞれに洗浄ローラー52、洗浄槽53、押圧機構54などを有している。

洗浄ローラー52は、搬送ベルト34の幅と同じか、あるいはやや長めの幅を有する回転ローラーであり、支持面34aを洗浄するブラシ52aと、搬送ベルト34が移動する方向(搬送方向)と交差する方向に回転軸を構成する軸部52bなどを有している。軸部52bが、駆動モーター(図示省略)により回転することで、支持面34aに当接するブラシ52aが回転して支持面34aを洗浄する。 洗浄ローラー52の回転方向は、洗浄ユニット51が設置される位置毎に設定することができる。回転方向の組み合わせや回転スピードなどは、後述する洗浄ユニット51の稼動制御と合わせて洗浄効果を評価することにより適宜設定することが好ましい。

洗浄槽53は、ブラシ52aに付着したインク、その他の異物を取り除き洗浄する洗浄液を貯留する槽である。洗浄ローラー52の下部(ブラシ52a)が貯留した洗浄液に晒されるように配置されている。 洗浄液は、洗浄ユニット51の可動中において、随時、洗浄槽53の供給口から供給され、ブラシ52aを洗浄して排液口から排液される(図示省略)。洗浄ユニット51が非可動の場合には、洗浄液の供給および排液が停止する。洗浄液としては、水や水溶性溶剤(アルコール水溶液など)が使用される。

押圧機構54は、洗浄ローラー52の軸部52bおよび洗浄槽53を支え、これらを上下させることにより、支持面34aに対する洗浄ローラー52の押圧を変え、洗浄の度合いを調整する機構である。洗浄ユニット51が非可動の場合には、押圧機構54によって、ブラシ52aが支持面34aに当接しない高さまで下げられ、洗浄ローラー52の回転を停止する。

本実施形態の記録装置は、以上のような構成において、洗浄要求レベルに応じ選択された洗浄ユニット51が稼動することを特徴としている。つまり、複数備えられた洗浄ユニット51の内、搬送ベルト34(支持面34a)の洗浄の必要性に応じ、必要充分な範囲の洗浄ユニット51を稼動させることにより、搬送ベルト34(支持面34a)を所望の洗浄された状態に維持している。 洗浄要求レベルとは、洗浄の必要性の度合いを示す情報であり、様々な方法により設定することができる。以下、具体的な実施例を説明する。

<実施例1> 本実施例の捺染装置100aは、複数備えられた洗浄ユニット51の内、稼動させる洗浄ユニット51を予め選択して設定することができる記録装置である。つまり、洗浄部50が、作業者のマニュアルモードで稼動する最も基本的な構成の記録装置である。

捺染装置100aは、洗浄部50の洗浄能力を最強〜最弱の範囲で可変に設定できる。例えば、洗浄実施レベル強、中、弱、および不要の4レベルの中から設定可能であり、それぞれの洗浄能力に合わせて、予め設定された洗浄ユニット51が予め設定された仕様で稼動する。 例えば、図2に示すように、洗浄部50が、3本の洗浄ローラー52(つまりは、3つの洗浄ユニット51)で構成されている場合、洗浄実施レベル強では、この3本の洗浄ローラー52がフル稼動状態(最も洗浄能力が高い状態)になるように設定されている。また、洗浄実施レベル中では2本、洗浄実施レベル弱では1本の洗浄ローラー52が稼動するように設定されている。

洗浄実施レベルとは、洗浄の強度(洗浄能力、洗浄効果)を示すレベルであり、上記のような4レベル(洗浄実施レベル強、中、弱、および不要)だけでなく、それぞれの中間レベルが設定されても良い。洗浄能力は、例えば、洗浄ローラー52の回転方向、回転速度、押圧力などによって大きく変わるため、予め洗浄効果を評価しておくことによりそれぞれの洗浄実施レベルの中間レベルを設定することができる。

洗浄要求レベル(洗浄の必要性の度合い)は、使用が予定される記録媒体の種類等の属性と、それぞれの記録媒体に対する印刷(記録)画像の仕様(画像の大きさや位置、画質)、インクの種類等の属性などによって、予め、捺染装置100aを稼動させる前に評価実験を行い、対応する必要充分な洗浄実施レベルを定めておく。その評価結果に応じて、例えば、布帛1xに対し、インクxを用いて画像xを印刷する場合には、洗浄実施レベル強を選択する、布帛1yに対し、インクyを用いて画像yを印刷する場合には、洗浄実施レベル弱を選択する、などの方法により記録を行うことができる。

以上述べたように、本実施形態の本実施例による記録装置、記録装置の洗浄方法によれば、以下の効果を得ることができる。 予め評価し設定した洗浄要求レベルに応じ選択された洗浄ユニット51が稼動する。従って、洗浄ユニット51は、洗浄要求レベルに応じて稼動するため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。換言すると、搬送ベルト34の表面(支持面34a)が充分清浄に保たれている場合には、洗浄ユニットが稼動しない状態にすることができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化(特に粘着層の粘着力の劣化)が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

<実施例2> 図3は、実施例2に係る捺染装置100bの洗浄部50bを示す概略図である。 本実施例の捺染装置100bは、洗浄部50bが、洗浄ユニット51毎に、洗浄される搬送ベルト34の表面状態を感知するセンサー80を有し、洗浄要求レベルは、センサー80が感知した結果に基づくことを特徴としている。

洗浄部50bは、例えば、3つの洗浄ユニット51(51x,51y,51z)を備えている。また、それぞれの洗浄ユニット51(51x,51y,51z)は、搬送ベルト34が移動する上流側にセンサー80(80x,80y,80z)を備えている。 センサー80は、搬送ベルト34の表面(支持面34a)の表面状態を検出するセンサーであり、例えば、搬送ベルト34の幅方向に延在して幅方向の全体を検出可能な、光源を備えたラインセンサーである。センサー80は、搬送ベルト34の移動に伴い、支持面34aの状態を2次元画像として取得することができる。センサー80が取得した画像データは、制御部70に送られ、制御部70における画像認識により、支持面34aの状態を判定することができる。

それぞれのセンサー80(80x,80y,80z)が取得した画像データにより、それぞれの下流側に位置する洗浄ユニット51(51x,51y,51z)の稼動/非稼動が決定される。つまり、センサー80により、支持面34aの表面状態が洗浄要と判定された場合のみ、洗浄ユニット51が稼動する。 なお、センサー80が取得した支持面34aの画像データにより判断するのは、洗浄ユニット51の稼動/非稼動だけではなく、実施例1の場合と同様に、中間レベルの洗浄実施レベル(洗浄ローラー52の回転方向、回転速度、押圧力などの違いによる中間レベル)の選択であっても良い。 また、使用するインクの種類等の属性によって、支持面34aに付着するインクの状態を示す画像が異なる場合や、同程度の画像であっても、洗浄性(汚れの落としやすさ)が悪い場合が想定されるため、必要充分な洗浄がされるように、予め、画像の判定基準を設定し、確認しておくことが好ましい。

本実施例による記録装置、記録装置の洗浄方法によれば、以下の効果を得ることができる。 洗浄部50bは、洗浄ユニット51毎に洗浄される搬送ベルト34の表面状態を感知するセンサー80を有している。また、洗浄要求レベルは、センサー80が感知した結果に基づいている。洗浄要求レベルが、センサー80が感知した搬送ベルト34の表面状態に基づいているため、搬送ベルト34の汚れ(インクの付着状態)に応じて選択された洗浄ユニット51が稼動する。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

<実施例3> 実施例1で説明した捺染装置100aは、作業者が評価し設定した洗浄要求レベルに応じて洗浄実施レベルを決定するマニュアルタイプの洗浄部50を備え、実施例2で説明した捺染装置100bは、センサー80の検出結果によって洗浄ユニット51の洗浄実施レベルが自動設定されるオートタイプの洗浄部50bを備えていた。 本実施例の捺染装置100cは、必要な情報を入力すると、捺染装置100cが、予め設定された条件テーブルに従って稼動させる洗浄ユニット51を選択する、あるいは、洗浄実施レベルを決定し、それに応じた洗浄ユニット51の稼動をすることを特徴としている。入力する必要な情報とは、具体的には記録媒体(例えば布帛1)の属性情報および/または液体(インク)の属性情報であり、記録媒体を透過して搬送ベルト34に滲み出してくる液体の量に密接に関係する情報である。

記録媒体の属性は、例えば、記録媒体の材料、材料の構成、厚さ、重さ、密度など、液体の透過率に関わる情報が含まれる。また、液体の属性は、例えば、インクの種類、組成など記録媒体に対する透過率や、搬送ベルト34に付着したインクの洗浄性に関わる情報が含まれる。 液体の透過率とは、単位面積当たりに付与した液体の量に対する記録媒体の裏面に滲み出した液体の量の割合を示す情報である。印刷する画像データにより、記録媒体に付与するインクの量の分布が分かるため、記録媒体に対するインクの透過率が分かれば、裏面に滲み出すインクの量とその位置が推定(算出)できる。

例えば、記録媒体の裏面にインクの滲み出しが危惧されない材質(透過率=0)であれば、記録媒体に印刷される画像がどのような画像であっても、洗浄要求レベルはおのずと低くなり、洗浄の実施は、インクの滲み出し以外の要因(例えば、布帛1の幅を上回る位置に対するインクの吐出など)に対応するもので充分である。逆に、インクの滲み出しが顕著な材質の場合には、画像データに応じて(記録媒体に付与するインクの量に応じて)、搬送ベルト34へインクが滲み出し付着するため、想定される洗浄要求レベルに応じ、必要充分な洗浄を行う必要がある。

このように、記録媒体およびその属性情報、液体およびその属性情報などの情報をインプットすることによって、記録媒体に対する液体の透過率が導かれることにより、得られた透過率と画像データの情報に基づいて、洗浄要求レベルおよびそれに対応する洗浄実施レベルを設定することができる。

捺染装置100cは、記録媒体の属性および/またはインクの属性が入力される入力部を備えている。具体的には、制御部70としての例えばパーソナルコンピューターの入力部によって、記録媒体の属性および/またはインクの属性が制御部70に入力される。

また、制御部70は、記録媒体の属性情報、インクの属性情報などの情報をインプットすることによって、記録媒体に対するインクの透過率が導かれる条件テーブルを備えている。この条件テーブルは、記録媒体として使用されることが想定される材質および構成仕様の材料を用い、その記録媒体に対して使用することが想定されるインクを使用して予め評価し透過率を求めておくことで、変換テーブルとして構成することができる。 記録媒体の構成仕様とは、例えば、布帛の織り方(織り密度)、単位面積当たりの布帛の重量などである。いくつかの構成仕様の布帛に対して、対応するインクの透過率を予め評価し求めておくことで、重量や密度により外挿して変換するテーブルを構成することができる。

捺染装置100cは、布帛1に印刷を行うに際し、布帛1の属性情報と使用するインクの属性情報を制御部70に入力し、印刷する画像データを指定することで洗浄実施レベルを決定し、それに応じた洗浄ユニット51の稼動をする。具体的には、上述した変換テーブルによって、入力された布帛1の属性情報とインクの属性情報から透過率を求め、画像データから搬送ベルト34に滲み出すインクの量(洗浄要求レベルに該当)を算出して洗浄実施レベルを決定し、それに応じた洗浄ユニット51の稼動をする。

なお、条件テーブルは、このように、予め評価したデータから外挿して透過率および洗浄要求レベルを求める変換テーブルに限定するものではない。例えば、予め評価したデータに基づき作成した洗浄要求レベルおよび洗浄実施レベルの対応テーブルであっても良い。対応テーブルとは、具体的には、使用する記録媒体とインクの種類を想定される範囲に限定し、この限定された範囲において対応する洗浄要求レベルを予め求めて対応付けしておくテーブルである。この場合には、記録媒体名と使用するインク名を入力することで、対応する洗浄要求レベルおよび洗浄実施レベルが導出され、それに応じた洗浄ユニット51が稼動する。

本実施例による記録装置、記録装置の洗浄方法によれば、以下の効果を得ることができる。 捺染装置100cは、記録媒体(例えば布帛1)の属性および/または液体(インク)の属性が入力される入力部を備え、入力部から入力された記録媒体の属性、液体の属性、布帛1に記録する画像データに基づいて洗浄要求レベルを導出する。洗浄要求レベルは、布帛1に対するインクの透過率および布帛1に付与されるインクの密度(位置とその量)に基づいているため、稼動される洗浄ユニット51の数は、布帛1を透過して搬送ベルト34に滲み出してくるインクの量に対応した数となる。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

(実施形態2) 次に、実施形態2に係る「記録装置」としての捺染装置101について説明する。なお、説明にあたり、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略する。

捺染装置101は、洗浄ユニットが、搬送ベルト34が移動する方向および搬送ベルト34が移動する方向と交差する方向のそれぞれに複数配置されていることを特徴としている。 捺染装置101は、捺染装置100が備える洗浄部50に代わり洗浄部500を備え、洗浄部500は、複数の洗浄ユニット510を備え、それぞれの洗浄ユニット510は、洗浄ローラー520、洗浄槽530、押圧機構540などを有している(図示省略)。

図4(a)は、洗浄ローラー520を示す斜視図、図4(b)は、洗浄ローラー520および洗浄ユニット510の配置を示す平面図である。 洗浄ローラー520の長さは、搬送ベルト34の幅より短い長さであり、洗浄ユニット510は、搬送ベルト34の幅方向において、複数が並ぶように配置されている。 図4(b)に示す例では、洗浄ローラー520の長さは、搬送ベルト34の幅の3分の1程度の長さであり、3つ並ぶ列が3列(第1,3,5列)、2つ並ぶ列が2列(第2,4,6列)交互に、洗浄ユニット510が千鳥状の配置となるように配置されている。 洗浄ユニット510は、洗浄要求レベルに応じ、それぞれが独立して稼動する。

このような構成の捺染装置101においても、洗浄要求レベルおよび対応する洗浄実施レベルを様々な方法により設定することができる。以下、具体的な実施例を説明する。

<実施例4> 本実施例の捺染装置101aは、複数備えられた洗浄ユニット510の内、稼動させる洗浄ユニット510を予め選択して設定することができる記録装置である。つまり、洗浄部500が、作業者のマニュアルモードで稼動する最も基本的な構成の記録装置である。

捺染装置101aは、洗浄ユニット510毎に、稼動/非稼動や中間レベルの洗浄実施レベル(洗浄ローラー520の回転方向、回転速度、押圧力などの違いによる中間レベル)を設定することができる。 例えば、記録媒体の裏面にインクの滲み出しが危惧されない材質(透過率=0)の場合、洗浄の実施は、インクの滲み出し以外の要因(例えば、布帛1の幅を上回る位置に対するインクの吐出など)に対応するもので充分である。その場合には、例えば、洗浄要求レベルに応じ、図4(b)に示す配置の洗浄ユニット510において、1A、3A、5A、1C、3C、5Cの位置の洗浄ユニット510の内の必要充分な数の洗浄ユニット510を稼動させる。また、逆に、インクの滲み出しが顕著な材質の場合には、画像データに応じて(記録媒体に付与するインクの位置および量に応じて)、搬送ベルト34へインクが滲み出し付着するため、想定される位置の洗浄要求レベルに応じ、洗浄ユニット510を稼動させる。

つまり、本実施例によれば、洗浄ユニット510を汚れの位置に対応して独立して稼動させることができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

<実施例5> 本実施例の捺染装置101bは、図3に示される実施例2の洗浄ユニット51と同様に、洗浄ユニット510毎に、洗浄される搬送ベルト34の表面状態を感知するセンサー80を有し、洗浄要求レベルは、センサー80が感知した結果に基づくことを特徴としている。

実施例2と同様に、それぞれのセンサー80が取得した画像データにより、それぞれの下流側に位置する洗浄ユニット510の稼動/非稼動や中間レベルの洗浄実施レベル(洗浄ローラー520の回転方向、回転速度、押圧力などの違いによる中間レベル)が決定される。

つまり、本実施例によれば、搬送ベルト34の汚れた位置のインクの付着状態に応じて選択された洗浄ユニット510が稼動する。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

<実施例6> 本実施例の捺染装置101cは、必要な情報を入力すると、捺染装置101cが、予め設定された条件テーブルに従って稼動させる洗浄ユニット510を選択する、あるいは、洗浄実施レベルを決定し、それに応じた洗浄ユニット510の稼動をすることを特徴としている。入力する必要な情報とは、実施例3で説明した内容と同じである。

捺染装置101cは、実施例3(捺染装置100c)と同様に、記録媒体の属性および/または液体(インク)の属性が入力される入力部を備えている。具体的には、制御部70としての例えばパーソナルコンピューターの入力部によって、記録媒体の属性および/またはインクの属性が制御部70に入力される。

また、制御部70は、実施例3と同様に、記録媒体の属性情報、インクの属性情報などの情報をインプットすることによって、記録媒体に対するインクの透過率が導かれる条件テーブルを備えている。 なお、条件テーブルは、実施例3で説明した対応テーブルであっても良い。

本実施例によれば、捺染装置101cは、入力部から入力された記録媒体(例えば布帛1)の属性、液体(インク)の属性、布帛1に記録する画像データに基づいて洗浄要求レベルを導出する。洗浄要求レベルは、布帛1に対するインクの透過率および布帛1に付与されるインクの位置および量に基づいているため、稼動される洗浄ユニット510は、布帛1を透過して搬送ベルト34に滲み出してくるインクの位置および量に対応する。そのため、必要充分な範囲で洗浄を行うことができる。その結果、搬送ベルト34の洗浄が過剰・無駄にならず、搬送ベルト34の表面の劣化が早まってしまったり、洗浄水や洗浄に要する電力を浪費してしまったりすることが抑制される。

1…布帛、10…記録部、11…インク吐出ヘッド、12…ノズル列、20…供給部、21…軸部、22…軸受部、30…搬送部、31,32…搬送ローラー、33…布帛押着ローラー、34…搬送ベルト、34a…支持面、35…ベルト回転ローラー、36…ベルト駆動ローラー、40…回収部、41…軸部、42…軸受部、50…洗浄部、51…洗浄ユニット、52…洗浄ローラー、52a…ブラシ、52b…軸部、53…洗浄槽、54…押圧機構、60…乾燥部、70…制御部、71…表示部、80…センサー、100,101…捺染装置、500…洗浄部、510…洗浄ユニット、520…洗浄ローラー、530…洗浄槽、540…押圧機構。

QQ群二维码
意见反馈