Plant growing apparatus |
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申请号 | JP2007181539 | 申请日 | 2007-07-10 | 公开(公告)号 | JP4933369B2 | 公开(公告)日 | 2012-05-16 |
申请人 | 小林 昭雄; 株式会社フジキン; | 发明人 | 小林昭雄; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 植物と、該植物周囲領域の少なくとも一部を取り囲む液膜を形成するカーテン形成手段と、前記液膜により囲まれた領域の少なくとも温度と湿度を制御する内部環境制御手段を備え、 該内部環境制御手段は、 一端部が前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配される気体吹込みパイプと、 該気体吹込みパイプに取り付けられる送風機を備え、 前記気体吹込みパイプが前記液膜を横切らないことを特徴とする植物育成装置。 前記液膜により囲まれた領域と領域外部が略完全に遮断されていることを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段が、 前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の温度を検知する温度センサと、 前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の湿度を検知する湿度センサと、 前記温度センサが検知する温度に応じて該温度センサが送信する温度信号と、前記湿度センサが検知する湿度に応じて該湿度センサが送信する湿度信号を受信するとともに、前記送風機に制御信号を送信し、該送風機で送風する気体の流量を制御する制御盤を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段が、 一の気体成分を貯蔵するとともに、前記気体吹込みパイプに接続する気体貯蔵タンクと、 前記気体貯蔵タンクと前記気体吹込みパイプの接続経路中に設けられる開閉弁を更に備えることを特徴とする請求項3記載の植物育成装置。 前記気体貯蔵タンクに、二酸化炭素、酸素、エチレン、テルペン類のうち少なくともいずれかが貯蔵されていることを特徴とする請求項4記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段が、 前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の気体成分濃度を検知する気体濃度センサを更に備え、 前記制御盤が、前記気体濃度センサから気体濃度信号を受信するとともに、前記送風機で送風する気体の流量及び/又は前記開閉弁の開閉を制御することを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載の植物育成装置。 前記液膜を形成する液体が、重炭酸塩及び/又は有機酸塩を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記液膜を形成する液体が、水又は水単独よりも大きい粘性を有する流体であることを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記液膜を形成する液体が、水と親和性をもつ物質を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記水と親和性をもつ物質が、砂糖、エチレングリコール、ポリマーのうち一種以上であることを特徴とする請求項9記載の植物育成装置。 前記液膜を形成する液体が、香料及び/又は吸入薬を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段が、前記気体吸込みパイプに取り付けられるヒータを更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記ヒータが、前記液膜により囲まれた領域に配されることを特徴とする請求項12記載の植物育成装置。 前記ヒータが、前記送風機より、前記気体吹込みパイプにおける下流側に取り付けられていることを特徴とする請求項12又は13記載の植物育成装置。 前記温度、湿度センサ及び気体濃度センサと前記制御盤を接続するケーブルが、前記液膜を横切らないことを特徴とする請求項6記載の植物育成装置。 前記液膜により囲まれた領域に配される光源を更に備えることを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記光源が、発光ダイオード、白色電球、ハロゲンランプ、誘導太陽光及び蛍光灯から選択される一種以上であることを特徴とする請求項16記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段に、一端部が前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配される排気口を更に備え、該排気口は前記液膜を横切らないことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の植物育成装置。 前記植物周囲領域の少なくとも一部を取り囲む液膜を形成するカーテン形成手段が、 前記液膜を形成するために前記液体を、前記植物より上方に供給するための液体循環パイプと、 前記液体循環パイプから放出される液体を受けるように配されるとともに、前記植物より上方に配置される液膜形成ベッセルを備え、 前記カーテン形成手段は、前記液膜形成ベッセルに供給される液体が、該液膜形成ベッセルの周縁を溢れ出すことにより液膜を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置。 前記液膜形成ベッセルに供給される液体の流量を制御することにより、前記液膜の形状を調節可能とすることを特徴とする請求項19記載の植物育成装置。 前記気体吹き込みパイプから供給される気体の流量を制御することにより、前記液膜の形状を調節可能とすることを特徴とする請求項2記載の植物育成装置。 前記内部環境制御手段が、 前記液膜を横切る障害物を更に備え、 前記障害物で、前記液膜で囲まれた領域と外部を連通することにより前記内部環境を制御可能であることを特徴とする請求項1記載の植物育成装置。 |
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说明书全文 | 本発明は、液体からなるカーテンを形成する液膜により囲まれた領域で植物を育成するための装置であって、前記領域には、植物を育成するために必要な二酸化炭素等の気体の必要量を確保するとともに、前記領域の湿度や温度を調節可能とする装置に関する。 従来、水を空間に噴出又は流下させる手段を用いた噴水装置を設置することにより、住環境に憩いの場が提供されている。 噴水装置は、今日では公園や駅周辺等の野外のみならず、デパート、博物館であるような屋内にも設置され、見る人の目を楽しませている。 このような噴水装置として、例えば、特許文献1には、音に反応して異なる発光色を点滅させる多色光源を備えた噴水装置が開示されている。 上記の如く、流水を用いた幻想的な空間を提供することにより、視覚的効果だけでなく、「癒し」を提供することができる。 この「癒し」を提供するための他の装置として、例えば特許文献3には、水中ポンプにより水を空間に噴出させるとともに、花器を噴水受け器に組み込んだ卓上型噴水装置が開示されている。 この発明によると、流水によるイオン放出や加湿効果が得られるとともに植物観賞も行うことができると記載されている。 特許文献3で開示されているように、流水と植物をうまく融合させることができれば、高い癒し効果を得ることが可能となる。 そこで、例えば、ドーム状のカーテンの閉鎖空間に植物を設置可能とする装置を発明することにより、癒し効果に加えてさらに幻想的な空間をも提供できると考えられる。 一方で、植物育成のための閉鎖空間は、従来、箱を用いて形成されてきた。 このように箱を用いた閉鎖空間は、次のような問題を有していた。 使用される箱が不透明であれば、その中が見えない。 また、アクリル等の透明な箱を使用しても、水遣り等の植物の手入れをする度に箱を移動させる必要がある。 このように植物の手入れの度に箱を移動させる必要があるため、閉鎖空間の環境は大きく崩される。 加えて、箱表面は時間が経つごとに汚れてくるので、内部が見えなくなるだけでなく視覚的効果に劣る。 さらに、このような箱内で植物を育成することは一般的に行われていることであり、ディスプレイとして魅力的ではない。 次に、従来使用されている箱に代わって流水によるカーテンの内部環境に植物を置いて、植物が育成可能か否かを検討すると、ドーム状のカーテンの内部はその外部と遮断されているために、植物の光合成に必要な二酸化炭素が不足すること、また、カーテンの内部環境の高湿度は、特定の植物に対しては適さないこと等の理由で、カーテンの内部環境で植物を育成することは困難であると言わざるを得ない。 このため、カーテンの内部環境に、植物を育成するために十分な量の二酸化炭素を確保して、湿度や温度調節をすることを可能とする手段が必要とされる。 該手段としては、例えば、定期的にカーテンを開けて内側と外側の気体を入れ替える、或いは植物を移動させる手段等が挙げられる。 しかしながら、このような手段は、装置の規模や植物の量が大きくなれば、多大な労力を要するとともに作業が繁雑になるために適切な手段であるとはいえない。 即ち、本発明の課題は、液体からなるカーテンにより囲まれた領域で植物が育成可能であるような装置を提供することとする。 詳細には、植物を育成するために必要な気体、例えば二酸化炭素をカーテンの液膜により囲まれた領域に必要量確保することができるとともに、該領域で植物を育成するために適した湿度、温度及び光に調節可能とする植物育成装置を提供することとする。 請求項1に係る発明は、植物と、該植物周囲領域の少なくとも一部を取り囲む液膜を形成するカーテン形成手段と、前記液膜により囲まれた領域の少なくとも温度と湿度を制御する内部環境制御手段を備え、該内部環境制御手段は、一端部が前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配される気体吹込みパイプと、該気体吹込みパイプに取り付けられる送風機を備え、前記気体吹込みパイプが前記液膜を横切らないことを特徴とする植物育成装置に関する。 請求項4に係る発明は、前記内部環境制御手段が、一の気体成分を貯蔵するとともに、前記気体吹込みパイプに接続する気体貯蔵タンクと、前記気体貯蔵タンクと前記気体吹込みパイプの接続経路中に設けられる開閉弁を更に備えることを特徴とする請求項3記載の植物育成装置に関する。 請求項7に係る発明は、前記液膜を形成する液体が、重炭酸塩及び/又は有機酸塩を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の植物育成装置に関する。 請求項10に係る発明は、前記水と親和性をもつ物質が、砂糖、エチレングリコール、ポリマーのうち一種以上であることを特徴とする請求項9記載の植物育成装置に関する。 請求項14に係る発明は、前記ヒータが、前記送風機より、前記気体吹込みパイプにおける下流側に取り付けられていることを特徴とする請求項12又は13記載の植物育成装置に関する。 請求項17に係る発明は、前記光源が、発光ダイオード、白色電球、ハロゲンランプ、誘導太陽光及び蛍光灯から選択される一種以上であることを特徴とする請求項16記載の植物育成装置に関する。 請求項20に係る発明は、前記液膜形成ベッセルに供給される液体の流量を制御することにより、前記液膜の形状を調節可能とすることを特徴とする請求項19記載の植物育成装置に関する。 請求項1に記載の植物育成装置は、植物と、該植物周囲領域の少なくとも一部を取り囲む液膜を形成するカーテン形成手段と、前記液膜により囲まれた領域の少なくとも温度と湿度を制御する内部環境制御手段を備え、該内部環境制御手段は、一端部が前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配される気体吹込みパイプと、該気体吹込みパイプに取り付けられる送風機を備え、前記気体吹込みパイプが前記液膜を横切らない植物育成装置である。 請求項2に記載の植物育成装置は、前記液膜により囲まれた領域と領域外部が略完全に遮断されていることを特徴とする植物育成装置である。 請求項3に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段が、前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の温度を検知する温度センサと、前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の湿度を検知する湿度センサと、前記温度センサが検知する温度に応じて該温度センサが送信する温度信号と、前記湿度センサが検知する湿度に応じて該湿度センサが送信する湿度信号を受信するとともに、前記送風機に制御信号を送信し、該送風機で送風する気体の流量を制御する制御盤を更に備える植物育成装置である。 請求項4に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段が、一の気体成分を貯蔵するとともに、前記気体吹込みパイプに接続する気体貯蔵タンクと、前記気体貯蔵タンクと前記気体吹込みパイプの接続経路中に設けられる開閉弁を更に備える。 請求項5に記載の植物育成装置は、前記気体貯蔵タンクに、二酸化炭素、酸素、エチレン、テルペン類のうち少なくともいずれかが貯蔵されている植物育成装置である。 請求項6に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段が、前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに、該領域の気体成分濃度を検知する気体濃度センサを更に備え、前記制御盤が、前記気体濃度センサから気体濃度信号を受信するとともに、前記送風機で送風する気体の流量及び/又は前記開閉弁の開閉を制御する植物育成装置である。 請求項7に記載の植物育成装置は、前記液膜を形成する液体が、重炭酸塩及び/又は有機酸塩を含有する植物育成装置である。 請求項8に記載の植物育成装置は、前記液膜を形成する液体が、水又は水単独よりも大きい粘性を有する流体である植物育成装置である。 請求項10に記載の植物育成装置は、前記水と親和性をもつ物質が、砂糖、エチレングリコール、ポリマーのうち一種以上である植物育成装置である。 請求項12に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段が、前記気体吸込みパイプに取り付けられるヒータを更に備える植物育成装置である。 請求項14に記載の植物育成装置は、前記ヒータが、前記送風機より、前記気体吹込みパイプにおける下流側に取り付けられている植物育成装置である。 請求項15に記載の植物育成装置は、前記温度、湿度センサ及び気体濃度センサと前記制御盤を接続するケーブルが、前記液膜を横切らない植物育成装置である。 請求項16に記載の植物育成装置は、前記液膜により囲まれた領域に配される光源を更に備える植物育成装置である。 請求項18に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段に、一端部が前記液膜により囲まれた領域に配されるとともに他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配される排気口を更に備え、該排気口は前記液膜を横切らない植物育成装置である。 請求項19に記載の植物育成装置は、前記植物周囲領域の少なくとも一部を取り囲む液膜を形成するカーテン形成手段が、前記液膜を形成するために前記液体を、前記植物より上方に供給するための液体循環パイプと、前記液体循環パイプから放出される液体を受けるように配されるとともに、前記植物より上方に配置される液膜形成ベッセルを備え、前記カーテン形成手段は、前記液膜形成ベッセルに供給される液体が、該液膜形成ベッセルの周縁を溢れ出すことにより液膜を形成する植物育成装置である。 請求項21に記載の植物育成装置は、前記気体吹き込みパイプから供給される気体の流量を制御することにより、前記液膜の形状を調節可能とする植物育成装置である。 請求項22に記載の植物育成装置は、前記内部環境制御手段が、前記液膜を横切る障害物を更に備え、前記障害物で、前記液膜で囲まれた領域と外部を連通することにより前記内部環境を制御可能である植物育成装置である。 以下、本発明の植物育成装置を、図面を参照しつつ説明する。 前記内部環境制御手段(2)は、一端部が前記液膜(51)により囲まれた領域に配されるとともに他端部が前記液膜(51)により囲まれた領域の外部に配される気体吹込みパイプ(25)と、該気体吹込みパイプに取り付けられる送風機(26)を備える。 図1中では、この送風機(26)は、気体吹込みパイプ(25)の上流側の端内部に配されているが、その配置場所は特に限定されず、少なくとも送風機(26)の送風が、気体吹込みパイプを通るように配置される。 を前記気体吹込みパイプ(25)は、前記液膜(51)を横切らないように配されている。 前記内部環境制御手段(2)は、前記液膜(51)により囲まれた領域に配されるとともに該領域の温度を検知する温度センサ(21)と、前記液膜(51)により囲まれた領域に配されるとともに該領域の湿度を検知する湿度センサ(22)を更に備えてもよい。 この場合、前記内部環境制御手段(2)は、前記温度、湿度センサ(21,22)から検知信号を受信する制御盤(200)を更に備え、該制御盤(200)は、温度信号受信器(201)、湿度信号受信器(202)及び送風機制御器(203)が備わる。 前記温度センサ(21)が、内部環境(4)の温度を検知した後、温度信号を温度信号受信器(201)に送る。 前記湿度センサ(22)は、内部環境(4)の湿度を検知した後、湿度信号を湿度信号受信器(202)に送る。 前記内部環境制御手段(2)は、気体吹込みパイプ(25)に取り付けられるヒータを更に備えてもよい。 このヒータは、前記液膜により囲まれた領域の外部に備えられても、内部環境(4)に備えられてもよいが、好ましくは、内部環境(4)に備えられる。 また、ヒータ(27)は、図1中に示す如く、気体吹込みパイプ(25)の、前記送風機(26)より下流側に取り付けられてもよい。 気体吹込みパイプ(25)内に、送風機(26)とヒータ(27)の両方が備わると、送風機により吹込まれた気体が、ヒータ(27)を通ることによって、吹き込まれた気体の温度と湿度を効率よく調節することができるから、内部環境(4)の温度と湿度も詳細に調節できる。 前記気体吹込みパイプ(25)は、その外周面に断熱材を使用していることが望ましい。 この断熱材を使用することにより、外気やヒータ(27)により熱されたパイプ(25)から熱が放出することを防ぐことができる。 したがって、パイプ(25)からの熱放出の影響を受けずに、内部環境(4)の温度及び湿度が調節可能となる。 本実施形態においては、前記温度センサ(21)及び湿度センサ(22)と、前記制御盤(200)を接続するケーブル(23、24)が、前記液膜(51)を横切らない。 或いは、前記温度、湿度センサ(23,24)と前記制御盤(200)の電気的接続を、ケーブル(23、24)を使用せず、無線で行ってもよい。 前記気体吹込みパイプ(25)を介して、領域外部の空気の他に、二酸化炭素、酸素、エチレン、テルペン類のうち少なくとも1種が内部環境(4)へ送込まれてもよく、前記気体成分を内部環境へ送り込むことにより、植物がよく育つという利点がある。 詳細には、植物ホルモンの1つであるエチレンは、種子発芽や根毛の分化を促進する効果を有し、或いは、テルペン類を用いると、植物の抗菌活性力を強化することができる。 前記気体吹込みパイプ(25)を介して気体成分を送込む手段は特に限定されない。 好ましくは、前記気体成分を封入したタンクを前記気体吹込みパイプ(25)の上流側に接続することにより送込まれてもよく、具体的には、図2で示す内部環境制御手段により行われることが望ましい。 この実施形態によると、育成される植物(41)の種類や成長状況等を考慮して所望の気体成分を気体貯蔵タンク(207)に封入して、弁制御器(210)と送風機制御器(203)を操作することにより、任意の量、任意の時間帯に気体成分を内部環境(4)へ送込むことができる。 さらに、本発明に係る内部環境制御手段(2)は、内部環境(4)の気体成分濃度を検知するために内部環境(4)に気体濃度センサ(29)を備えてもよい。 この実施形態において、好ましくは、前記気体濃度センサ(29)により検知される気体成分が、前記気体貯蔵タンク(207)に貯蔵されている。 即ち、例えば、内部環境手段(2)に、気体濃度センサ(29)が備えられ、このセンサ(29)が二酸化炭素の濃度を検知する時、気体貯蔵タンク(207)に二酸化炭素が貯蔵されている。 この場合、気体濃度センサ(29)が、所定値未満の二酸化炭素濃度を検知した時、気体濃度信号受信器(206)がこの信号を受信して、制御盤(200)を介して、二酸化炭素が貯蔵されている気体貯蔵タンク(207)に接続する開閉弁(208)を開くように信号を送るとともに、送風機(26)で送風する気体の流量を増やすように信号を送る。 そして、気体貯蔵タンク(207)に貯蔵されている二酸化炭素は開閉弁を通過し、気体吹込みパイプ(25)を通って内部環境へ送り込まれる。 前記制御盤(200)と気体濃度センサ(29)を接続するケーブル(209)は、温度センサ(21)及び湿度センサ(22)のケーブル(23、24)と同様に、前記液膜(51)を横切らない。 或いは、気体濃度センサ(29)と制御盤(200)の電気的接続を、ケーブル(209)を使用せず、無線で行ってもよい。 内部環境の温度、湿度、気体成分濃度に加えて、内部環境制御手段(2)は、内部環境(4)の光を検知するために内部環境(4)に光センサ(図示せず)を備えてもよい。 本発明の植物育成装置において、好ましくは、制御盤(200)により内部環境(4)の温度、湿度、気体成分濃度、及び光が制御されている。 したがって、植物の育成に最適な環境を作り出すことができる。 前記気体吹込みパイプ(25)を介して送込まれる気体の量は、内部環境(4)の温度、湿度、気体濃度に応じて、或いは、育成される植物(41)の種類や成長状況等に応じて適宜決定される。 或いは、送込まれる気体量を変化させることにより、カーテンの形状を変更させることができる。 さらに、内部環境制御手段(2)には、一端部が前記液膜により囲まれた領域に配され、他端部が前記液膜により囲まれた領域の外部に配されるとともに、前記液膜を横切らない排気口(図示はしないが、気体吹込みパイプ(25)と略同じ形態であってもよい)を更に備えてもよい。 本実施形態において、排気口内に、送風機が配されてもよい。 送風機により内部環境(4)の気体を排気することにより、内部環境(4)の温度、湿度調整をすばやく行うことができる。 本発明に係る内部環境制御手段には、さらに、前記液膜(51)を横切る障害物(図示せず)を更に備えてもよい。 この実施形態によると、液膜(51)を横切る障害物を備えることにより、前記内部環境とその外部を連通させて、例えば内部と外部の気体を移動可能とすることにより、内部環境の温度、湿度および気体濃度を制御することができる。 次に、カーテン形成手段(3)について説明する。 カーテン形成手段(3)は、液体(17)を収容する水槽(12)と、液体(17)に浸漬されるポンプ(11)、該ポンプ(11)から略垂直上方向に延びるように配される液体循環パイプ(13)を備える。 前記液体循環パイプ(13)が略垂直上方向に延びている部分(13a)の高さは、少なくともカーテン(液膜)(51)及び植物(41)の高さより長い。 詳細には、液体循環パイプ(13)が、該垂直上方向に延びている部分(13a)の最高部から略直角に折れ、そこから水平に延びる部分(13b)の末端から、さらに略垂直下方向に延びている部分(13c)により構成される場合、略垂直上方向に延びている部分(13a)の長さから、略垂直下方向に延びている部分(13c)の長さを差し引いた数が、カーテン(液膜)(51)の高さと略等しい値となる。 また、該垂直上方向に延びている部分(13a)の最高部から略直角に折れた水平に延びる部分(13b)の長さの値は、少なくとも、前記カーテンの液体(17)が落下した際の水面との接触点を結んだ略円形の半径より大きい。 前記カーテン形成手段(3)は、前記フィルタ(14)から放出される液体を受け取り可能なように配される液膜形成ベッセル(15)を更に備える。 この液膜形成ベッセル(15)は、円形縁を有する略円形皿部材(15a)と、その円形縁の外周に形成される外周斜面板(15b)により形成されている。 前記フィルタ(14)から略円形皿部材(15a)に入った液体が溢れ出して外周斜面板(15b)を滑り落ちることにより、液膜(51)のカーテンが形成される。 本明細書でいうカーテンは、前記液膜(51)により形成されている。 このカーテンは、円錐状又は半円錐状の液膜(51)により形成され、その内側(即ち、内部環境(4))で植物の育成が可能となる。 前記液膜形成ベッセル(15)の形状は任意に設計可能であるが、例えば、前記外周斜面板(15b)と略円形皿部材(15a)の間の角度が小さいほど、形成されるカーテンは直径の小さい半円錐状形状となり、逆に角度が大きいほど、形成されるカーテンは直径の大きい円錐状形状となる。 或いは、液膜形成ベッセル(15)の直径を大きくすると、円筒形状に近いカーテンを形成することができる。 前記液膜形成ベッセル(15)は、吊り下げ部材(16)により、上方から吊り下げられてもよい。 或いは、該液体循環パイプ(13)と液膜形成ベッセル(15)を、適切な固定部材(図示せず)により固定することにより、液膜形成ベッセル(15)を固定してもよい。 内部環境(4)には、植物(41)が配される。 図1中には、テーブル(30)上に植物(41)が置かれているが、例えば、テーブル(30)の代わりに、水槽(12)の底面を隆起させて、該隆起部分の少なくとも一部が液体(17)の液面より上に現れるように設計されて、その現れた部分に植物を置いてもよい。 本発明の植物育成装置(1)の内部環境(4)は、高湿、低湿、高温、低温、乾燥等の如何なる状態にも制御可能であるから、如何なる植物も育成することができる。 前記植物(41)には、高湿環境でよく生育するコケ類や、乾燥を好むサボテンも含まれる。 前記液体(17)には、重炭酸塩及び/又は有機酸塩を含有してもよい。 これにより、前記気体吹込みパイプ(25)から二酸化炭素等の植物に必要な気体を導入することに加えて、前記液体(17)から植物育成を促進する気体を発生させることができる。 例えば、前記液体(17)に、重炭酸ナトリウム(NaHCO 3 )を含有すると、液膜から二酸化炭素を発生させることが可能となる。 したがって、内部環境(4)に植物育成のために十分な量の二酸化炭素を確保することができる。 前記液体(17)は、好ましくは、水又は水単独よりも大きい粘度を有する流体とすることができる。 この場合、液膜(51)が破れにくい。 また、液膜(51)が、水槽に向かって流れ落ちて水槽(12)中の液体(17)と混合される際に、しぶきが立ちにくい。 したがって、鑑賞者が本植物育成装置(1)に近づいても、しぶきにより衣服を濡らす問題がないから、内部環境(4)に置かれる植物を近距離で鑑賞することができる。 前記高い粘性率を有する流体(17)とするためには、好ましくは、親水性物質、即ち、水と親和性をもつ物質を添加する。 この水と親和性をもつ物質としては、例えば、砂糖、エチレングリコール、ポリマー等が挙げられ、これらを単独で、或いは混合して使用してもよい。 前記液体(17)に添加され得る他の成分として、水の腐食やコケの発生を防ぐために防腐剤を適宜使用してもよい。 また、蛍光色素等の着色剤を使用することにより、有色のカーテンを形成すると、より幻想的な空間を演出することができる。 植物育成装置(1)は、内部環境(4)に、照明部材(61)等の光源を更に備えても良い。 前記光源としては、例えば、発光ダイオード、白色電球、ハロゲンランプ、蛍光灯等の発光体及び誘導太陽光等の光源が挙げられる。 これら光源は、単独で、或いは組み合わせて複数取り付けられてよい。 照明部材(61)で、植物(41)に照明が当てられることにより、室内においても植物の光合成に必要な光を得ることができるとともに、その優れた視覚的効果により更に幻想的なディスプレイとなる。 図3は、本発明の植物育成装置の他の実施形態を示す図である。 尚、図中記される符号は、図1中の同じ符号で示した要素と実質的に同じものを示す。 図4は、本発明の植物育成装置の他の実施形態を示す図である。 本実施形態において、液体循環パイプ(13)、ポンプ(11)、液膜形成ベッセル(15)等を、透明部材により形成してもよく、この場合、カーテン内の植物(41)がより映えるため視覚的効果を奏する。 前述の図1乃至4で示した実施形態において、「内部環境」とは、水槽(12)内の液体(17)の液面と、液膜(51)により囲まれた円錐形状の空間内の環境をいう。 以下に示す図5における「内部環境」とは、水槽(12)内の液体(17)の液面と、液膜(51)、装飾壁(72)と装飾材(73)により囲まれる空間の環境をいう。 図5で示す実施形態においても、カーテンが破れていない状態であるとともに、装飾壁(72)とカーテンとの間に開口部が存在しないことが望ましい。 装飾壁(72)は、岩の装飾壁である。 岩壁(72)の下方には植物を育成することができる。 また、岩表面にはコケ等の植物も育成することができる。 液体循環パイプ(13)は、装飾壁(72)で覆われている。 さらに、図5には水槽(12)内に、装飾材(73)(図中は岩である)を備える。 この装飾材(73)は、液膜(51)の落下線上に配置される。 本実施形態によると、液膜(51)が落下して、装飾材(72)に当たることにより発生する音を楽しむことができるから、聴覚的効果を奏する。 本発明の植物育成装置(1)には、任意に、音響装置を備えてもよい。 この実施形態によると、音楽に合わせて、例えば、気体吹込みパイプ(25)により送込まれる気体量を調節してカーテンを揺らすことができるから、ディスプレイ効果に優れる。 本発明の植物育成装置(1)は、屋内と屋外の両方で使用可能である。 例えば屋外で使用される場合は、本発明に係るカーテンは、風速3m/s程度の風により破れることがないように形成されることが望ましい。 本発明の植物育成装置(1)において、前記液膜(51)により囲まれた領域と領域外部が略完全に遮断されているとは、前記液膜(51)が破れていない状態であることを意味する。 或いは、図5で示す如く、カーテンと構造物により、内部環境を形成する場合は、カーテンが破れていない状態であるとともに、構造物とカーテンとの間に開口部が存在しないことを意味する。 1 植物育成装置 2 内部環境制御手段 3 カーテン形成手段 17 液体 21 温度センサ 22 湿度センサ 23 ケーブル 24 ケーブル 25 気体吹込みパイプ 26 送風機 27 ヒータ 29 気体濃度センサ 51 液膜200 制御盤207 気体貯蔵タンク208 開閉弁 |