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シートベルトシステム用シートベルトストラップ

申请号 JP2014535065 申请日 2012-10-11 公开(公告)号 JP2014534108A 公开(公告)日 2014-12-18
申请人 カール シュタール ゲーエムベーハー ウント セーオー ケーゲー; カール シュタール ゲーエムベーハー ウント セーオー ケーゲー; 发明人 ブリールマン、ローランド; レンナー、ユルゲン;
摘要 【課題】耐擦り傷性に関して耐用年数の長い自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップを提供する。【解決手段】自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップ1は、縦糸3及び横糸4で織られた織物2を具備する。シートベルトストラップ1の織構造は、少なくともシートベルトストラップ1の幅の一部に亘って、1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ。【選択図】図2
权利要求
  • 自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップであって、
    縦糸及び横糸で織られた織物を具備し、
    前記シートベルトストラップの織構造は、少なくとも前記シートベルトストラップの幅の一部に亘って、1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ
    シートベルトストラップ。
  • 請求項1に記載のシートベルトストラップであって、
    前記シートベルトストラップの少なくとも中央部に、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項2に記載のシートベルトストラップであって、
    前記シートベルトストラップの幅全域に亘って、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記1/2綾及び前記2/1綾は、特定回数繰り返す毎に交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項4の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記1/2綾及び前記2/1綾は、繰り返し単位毎に交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項4又は請求項5に記載のシートベルトストラップであって、
    各繰り返し単位は、3本以上の縦糸を有する シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項3の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記1/2綾及び前記2/1綾は、1本の縦糸毎に交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項7に記載のシートベルトストラップであって、
    各繰り返し単位は、6本以上の縦糸を有する シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項8の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記織構造は、前記綾目が特定回数繰り返された後に前記綾目の進行方向が変更される織構造である シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項9の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記横糸の織り合わせは、前記シートベルトストラップの長手方向において特定間隔ごとに変更される シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項10の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記シートベルトストラップは、前記シートベルトストラップの長手方向と垂直な方向に、1つの中央部と、中央から離れて位置する2つの耳部とを有し、
    一方又は両方の前記耳部の織構造は、前記1/2綾及び前記2/1綾を有する シートベルトストラップ。
  • 請求項11に記載のシートベルトストラップであって、
    前記シートベルトストラップの前記中央部の織構造は、1/2綾以外且つ2/1綾以外の構造を有する シートベルトストラップ。
  • 請求項12に記載のシートベルトストラップであって、
    前記シートベルトストラップの前記中央部の織構造は、2/2綾である シートベルトストラップ。
  • 請求項11から請求項13の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記少なくとも1つの耳部は、前記シートベルトストラップの前記長手方向に垂直な方向に内側部及び外側部を有し、
    前記織布は、相互に同時に挿入された2本の横糸を有し、
    前記2本の横糸のうち一方は、前記内側部及び前記外側部に亘って延在し、
    前記2本の横糸のうち他方は、前記内側部に亘ってのみ延在し前記外側部には延在しない シートベルトストラップ。
  • 請求項14に記載のシートベルトストラップであって、
    前記同時に挿入された2本の横糸は、少なくとも略等しい糸繊度を有する シートベルトストラップ。
  • 請求項14に記載のシートベルトストラップであって、
    前記内側部及び前記外側部に亘って延在する前記横糸の糸繊度は、前記内側部に亘ってのみ延在し前記外側部には延在しない前記横糸の糸繊度より低い シートベルトストラップ。
  • 請求項14から請求項16の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記一方の横糸の素材の特性と、前記他方の横糸の素材の特性とは異なる シートベルトストラップ。
  • 請求項11から請求項17の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    一方又は両方の前記耳部の前記縦糸の糸繊度は、前記中央部の前記縦糸の糸繊度より低い シートベルトストラップ。
  • 請求項18に記載のシートベルトストラップであって、
    一方又は両方の前記耳部の前記縦糸の糸繊度は、前記中央部の前記縦糸の糸繊度より2倍以上低い シートベルトストラップ。
  • 請求項1から請求項19の何れか一項に記載のシートベルトストラップであって、
    前記少なくとも1つの耳部の幅全域に亘って、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 請求項11に記載のシートベルトストラップであって、
    前記1/2綾及び前記2/1綾は、1本の縦糸毎に交互に並ぶ シートベルトストラップ。
  • 自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップの製造方法であって、
    縦糸及び横糸で織物を製造し、
    前記シートベルトストラップの織構造が少なくとも前記シートベルトストラップの幅の一部に亘って1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ織構造となるように、前記シートベルトストラップを1/2綾及び2/1綾で織る 製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、縦糸及び横糸で織られた織物を具備する自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップと、シートベルトストラップの製造方法とに関する。

    特許文献1には、本明細書で議論されるタイプのシートベルトストラップが開示される。 特許文献1のシートベルトストラップは、1/2綾の織構造を有することができる。 この場合、特有の美観を得るために、アクリル糸が使用される。 アクリルの強度値はシートベルトストラップの典型的な素材の強度値よりも低いため、アクリルは約2%の割合しか使われない。 原則として、制止システムの分野で比較的強度の低い糸を導入することは、問題があると考えられる。

    特許文献2には、別のシートベルトストラップが開示される。 単色の織模様構造を作るため、4通りの縦糸位相からなる2/2綾が基本構造とされ、1以上の縦糸位相が欠落する。 これにより、ベルト表面に凹みによる織柄が構成される。

    特許文献3には、車の座席用ベルトとして用いられ、縦糸及び横糸からなる織構造を有するベルトが開示される。 ベルトの少なくとも縦方向の一部で、横糸が縦糸より長く延在し得るように横糸が構成される。

    特許文献4には、別のシートベルト用シートベルトストラップが開示される。 ここで、織布は、リブ構造を有する。 リブ構造は、シートベルトストラップの横方向に延在し、シートベルトストラップの長手方向に平行に配列される。

    特許文献5に開示のシートベルトストラップは、200〜350本、特に245〜305本の縦糸からなる平織構造を有する。 この糸の線密度は1000〜1200dtex(デシテックス)である。

    特許文献6には、複数の縦糸及び少なくとも1本の横糸で製造されるベルトが開示される。 ベルトの端部で、横糸が縦糸に対してループ状に掛け渡される。 横糸が掛け渡される縦糸は、連続する複数の工程においてそれぞれ異なる。

    特許文献7に開示のシートベルトストラップは、複数の縦糸と、横糸と、押さえ糸とを有する。 押さえ糸は、横糸のループ内を通り、複数の縦糸の間に位置し、シートベルトストラップ表面に対して横糸及び/又は複数の縦糸に覆われる。

    特許文献8に開示のシートベルトストラップは、内側部と、柔軟性のある右端部と、柔軟性のある左端部と、右横糸と、左横糸とを有する。 右横糸は、内側部及び右端部にのみ設けられる。 左横糸は、内側部及び左端部にのみ設けられる。

    特許文献9はシートベルトストラップと、シートベルトストラップの製造方法とを開示する。 単繊維の横糸を用いてシートベルトストラップを製造する。

    特許文献10は、シートベルトストラップの別の製造方法と、それにより得られるシートベルトストラップとを開示する。

    特開平3−273960号公報

    欧州特許公報第0350169号

    ドイツ実用新案公報第202008016号

    ドイツ公開特許公報第102009001545号

    ドイツ公開特許公報第102009024044号

    ドイツ公開特許公報第102004015327号

    ドイツ公開特許公報第102009058039号

    ドイツ公開特許公報第102006010775号

    ドイツ特許公報第19962919号

    ドイツ公開特許公報第102009002869号

    ドイツ公開特許公報第2719382号

    ドイツ公開特許公報第2925413号

    ドイツ公開特許公報第2945078号

    欧州公開特許公報第0021104号

    ドイツ特許公報第3345508号

    これら公知のシートベルトストラップは、場合によっては摩擦により波打つおそれがあるという欠点を持つ。

    特許文献11、特許文献12、特許文献13又は特許文献14には、所謂袋を有するシートベルトストラップが開示される。 同様の従来技術は、特許文献15にさらに開示される。

    しかしながら、これら公知の袋耳を有するシートベルトストラップには欠点がある。 すなわち、このような袋耳を製造するのは非常に込み入っており難しい。 このため、これら公知のシートベルトストラップの製造コストは比較的高い。 これらシートベルトストラップの耳部の柔軟性及びとりわけ耐擦り傷性が、期待される望ましい基準を満たすようにするために、場合によってはシートベルトストラップにポリアクリレート、ポリエチレン又はシリコン等の種々の添加物を添加する。 これにより、製造コストがさらに高くなる。

    以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、耐擦り傷性に関して耐用年数の長い自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップを提供することにある。

    本発明の一実施形態に係るシートベルトストラップは、自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップであって、縦糸及び横糸で織られた織物を具備し、前記シートベルトストラップの織構造は、少なくとも前記シートベルトストラップの幅の一部に亘って、1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ。

    本発明によれば、シートベルトストラップの織布に、2/2綾(四つ綾とも言う)ではなく、1/2綾及び2/1綾(三つ綾とも言う)を用いる。 これにより、織布内の縦横糸の交点の数が著しく増加し、従って、織布の強度が著しく増加する。 これにより、本発明のシートベルトストラップの当該部分(1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ部分)に関し、摩擦係数が向上し、耐擦り傷性が良好となり、波形及びたるみが発生する傾向が低下する。 その結果、シートベルトストラップ1の耐用年数が長くなり、従って、ありがちな苦情の数が減少する。 また、ねじれが発生する傾向も著しく低下し、その結果、織布の当該部分(1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ部分)の耐擦り傷性が向上する。

    本発明に係るシートベルトストラップによれば、堅牢性が向上することにより、予想される劣化の発生もまた相当程度減少する。 これにより、シートベルトストラップ工学における基本的要件である耐用年数が長くなる。

    使用される横糸の数を減らしたとしても、従来技術に係るシートベルトストラップの特性と同一の特性を有するシートベルトストラップを実現することができる。 これにより、公知のシートベルトストラップと同品質のシートベルトストラップを実現しながらも、重量を減らすことができる。 また、とりわけ賃金コストや材料コストを削減することにより、コストを削減することができる。

    本発明に係るシートベルトストラップの両面の耐擦り傷性を同等とするため、本発明によれば、前記シートベルトストラップの少なくとも中央部に、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ。

    特に有利な実施形態によれば、前記シートベルトストラップの幅全域に亘って、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ。 これにより、シートベルトストラップ全体が上記利点を有することとなる。

    また、シートベルトシステムのシートベルトストラップは、自動車内にあり直接視認されるため、特定の美観を有する必要がある。 このため、特に有利な実施形態によれば、前記1/2綾及び前記2/1綾は、特定回数繰り返す毎に交互に並ぶ。 これにより、シートベルトストラップの幅全域に亘って所望のシートベルトストラップの美観性が得られるという、自動車業界の要求に応えることができる。 同時に、シートベルトストラップの両面の技術特性(とりわけ、耐擦り傷性)を、略同等とすることができる。

    前記1/2綾及び前記2/1綾は、繰り返し単位毎に交互に並ぶ。 これにより、シートベルトストラップの幅全域に亘って、特に高い耐擦り傷性及び均質性が得られる。

    これに関連して、特に有利な実施形態によれば、各繰り返し単位は、3本以上の縦糸を有する。

    さらに、本発明の極めて有利な別の実施形態によれば、前記1/2綾及び前記2/1綾は、1本の縦糸毎に交互に並ぶ。 この種の実施形態によれば、高い対称性が得られるとともに、耐擦り傷性が良好となる。

    これに関連して、特に有利な実施形態によれば、各繰り返し単位は、6本以上の縦糸を有する。

    本発明に係るシートベルトストラップの外観をさらに向上させるため、本発明の有利な実施形態によれば、前記織構造は、前記綾目が特定回数繰り返された後に前記綾目の進行方向が変更される織構造である。

    また、上述した縦糸の織り合わせの変更に加えて、前記横糸の織り合わせは、前記シートベルトストラップの長手方向において特定間隔ごとに変更される。 この種の手法により、表面の外観に関して各種の視覚的特性が得られるとともに、シートベルトストラップの耐擦り傷性が得られる。

    本発明のさらに別の極めて有利な実施形態によれば、前記シートベルトストラップは、前記シートベルトストラップの長手方向と垂直な方向に、1つの中央部と、中央から離れて位置する2つの耳部とを有し、一方又は両方の前記耳部の織構造は、前記1/2綾及び前記2/1綾を有する。

    本発明によれば、シートベルトストラップの織布に、2/2綾(四つ綾とも言う)又は1/1袋織ではなく、1/2綾及び2/1綾(三つ綾とも言う)を用いる。 これにより、織布内の縦横糸の交点の数が著しく増加する。 従って、織布の強度が著しく増加する。 その結果、耐擦り傷性が良好となる。 従って、上記耳部において繊維切れが発生する傾向が低下する。 これにより、本発明に係るシートベルトストラップの耳部の耐用年数が長くなり、従って、ありがちな苦情の数が減少する。 実地試験によれば、本発明のような耳部を実現することで、耳部の耐擦り傷性が相当程度向上する。

    公知の高評価の手法に比べて、シートベルトストラップの耳部の質が有利に向上し、ましてや直接的に向上する。 従って、本発明に係るシートベルトストラップの一単位時間あたりの製造量は、公知の高評価の手法の一単位時間あたりの製造量より多い。 その結果、本発明に係るシートベルトストラップの製造コストは、公知の高評価のシートベルトストラップの製造コストより低くなる。 従って、本発明に係るシートベルトストラップは、少なくとも、高評価の各手法と比べて、低価格で製造できるとともに、高品質である。

    本発明のさらに別の有利な実施形態によれば、前記シートベルトストラップの前記中央部の織構造は、1/2綾以外且つ2/1綾以外の構造を有する。 本実施形態によれば、シートベルトストラップの織布の中央部に用いられる構造のタイプは、重要な意味を持たない。 これにより、例えば、ある自動車メーカーが特定のタイプの構造を採用したい場合などに、特に利点がある。

    さらに、前記シートベルトストラップの前記中央部の織構造は、2/2綾である。 この2/2綾は、多くの自動車メーカーから要求のあるタイプの構造であり、従って、シートベルトシステム用シートベルトストラップに広く使用されている。 極めて有利な態様としては、このタイプの構造は、本発明において耳部に用いられているタイプの構造と容易に組み合わせることができる。

    本発明の極めて有利な実施形態によれば、前記少なくとも1つの耳部は、前記シートベルトストラップの前記長手方向に垂直な方向に内側部及び外側部を有し、前記織布は、相互に同時に挿入された2本の横糸を有し、前記2本の横糸のうち一方は、前記内側部及び前記外側部に亘って延在し、前記2本の横糸のうち他方は、前記内側部に亘ってのみ延在し前記外側部には延在しない。 本発明によれば、2本の横糸を使用し、1本の横糸のみ少なくとも1つの耳部の外側部を貫通する。 その結果、外側部において、縦糸に対する横糸の比率が低くなる。 従って、縦横糸の交点の数も少なくなる。 その結果、このように製造された耳部の外側部の柔軟性が、極めて良好になる。 耳部の外側部の柔軟性が向上することにより、本発明に係るシートベルトストラップの装着時の快適性が極めて良好になる。 その快適性は、袋耳を使用した従来の手法のシートベルトストラップの装着時の快適性さえ上回るほどである。 とりわけ重要な点としては、従来の高評価の手法と比べて、製造時の必須要件が著しく少ない。

    本発明の一実施形態であって、単純に実現可能な実施形態によれば、前記同時に挿入された2本の横糸は、少なくとも略等しい糸繊度を有する。

    しかしながら、上記に替えて、前記内側部及び前記外側部に亘って延在する前記横糸の糸繊度は、前記内側部に亘ってのみ延在し前記外側部には延在しない前記横糸の糸繊度より低くすることもまた可能である。 内側部及び外側部に亘って延在する横糸の糸繊度を低くすることで、耳部の外側部の柔軟性をさらに向上することができる。 ここでは原則として、如何なる所望の組み合わせも実現可能である。 これにより、一部のメーカー及び/又はシートベルトシステムのユーザーの様々な要求に対応することができる。

    さらに別の一実施形態によれば、シートベルトストラップの技術特性に影響するように、前記一方の横糸の素材の特性と、前記他方の横糸の素材の特性とは異なる。

    耳部の柔軟性をさらに向上させるため、本発明のさらに有利な実施形態によれば、一方又は両方の前記耳部の前記縦糸の糸繊度は、前記中央部の前記縦糸の糸繊度より低い。

    本発明に係るシートベルトストラップの耳部の柔軟性に関し、特に有利な一実施形態によれば、一方又は両方の前記耳部の前記縦糸の糸繊度は、前記中央部の前記縦糸の糸繊度より2倍以上低い。

    本発明に係る考えうる別の有利な実施形態によれば、前記少なくとも1つの耳部の幅全域に亘って、前記1/2綾及び前記2/1綾が交互に並ぶ。 このように1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶことで、本発明に係るシートベルトストラップの両耳部の耐擦り傷性が同等となる。

    とりわけ、前記1/2綾及び前記2/1綾は、1本の縦糸毎に交互に並ぶ。 このように1/2綾及び2/1綾が1本の縦糸毎に交互に並ぶことで、このように製造された耳部の対称性が特に高いものとなる。

    本発明に係るシートベルトストラップの製造方法は、自動車用シートベルトシステム用シートベルトストラップの製造方法であって、縦糸及び横糸で織物を製造し、前記シートベルトストラップの織構造が少なくとも前記シートベルトストラップの幅の一部に亘って1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ織構造となるように、前記シートベルトストラップを1/2綾及び2/1綾で織る。

    この方法によれば、特に単純に、効率的に、コスト効率よく、本発明に係るシートベルトストラップを製造するとともに、上記各利点を実現することができる。

    シートベルトストラップを示す模式図である。

    第1の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    第2の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    第3の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    第4の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    本発明のさらに別の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    本発明のさらに別の実施形態に係るシートベルトストラップを示す織目図である。

    図7のシートベルトストラップを示す模式図である。

    以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。

    図1は、シートベルトシステム用シートベルトストラップ1を示す模式図である。 なお、シートベルトシステム全体は図示しない。 シートベルトシステムは、例えば、自動車に好適である。 シートベルトストラップ1は、織布2を有する。 織布2は、それ自体周知のように、複数の縦糸3及び複数の横糸4を有する。 ここでは単に一例として、縦糸3及び横糸4は、平織構造を有する。 原則として、複数の横糸4は、少なくとも1本の横糸が、織布2の端で何度も折り返されたものである。 とはいえ、織布類の慣例上、以下、複数の横糸4と記述することがある。

    図2、3、4及び5は、シートベルトストラップ1の織布2を示す織目図である。 慣例上、色付きのマス目は、縦糸3が横糸4の上を通ることを示す。 一方、白色のマス目は、横糸4が縦糸3の上を通ることを示す。 一般的な方法で、この織目図を、織機を制御するプログラムに変換することができる。 そのため、ここではこれ以上詳しく説明しない。

    図2〜5に記載の各シートベルトストラップ1は全て、1/2綾と2/1綾とを交互に繰り返す、という特徴を持つ。 特に、各実施形態に係るシートベルトストラップ1は、摩擦係数が向上し、耐擦り傷性が良好となり、波形やたるみの影響を受けにくい、という利点を奏する。 その結果、シートベルトストラップ1の耐用年数が長くなる。 加えて、容易に製造できるので、材料コスト及び製造コストが抑えられると考えられる。

    図2は、第1の実施形態に係るシートベルトストラップ1の一例を示す。 1/2綾と2/1綾とを、特定回数繰り返す毎に(ここでは4回繰り返す毎に)交互に並べる。 周知のように、繰り返し単位とは、織模様の基本単位を構成するのに必要な糸の本数(すなわち、次の織模様が発生するまでの、縦糸及び横糸の最小数)を示す。 図2に示す具体例によれば、各繰り返し単位は、3本の縦糸3を有する。 最初の12本の縦糸3の次に(すなわち、4回繰り返した後に)、織模様は、2/1綾から1/2綾に変わる。 従って、織布2の範囲Aが2/1綾であり、範囲Aに続く範囲Bが1/2綾である。 このとき、シートベルトストラップ1の表面の範囲Aに存在する縦糸3の本数は、範囲Bの表面に存在する縦糸3の本数よりもはるかに多い。 要するにここでは、5つの範囲A、B、C、D及びEが構成される。 範囲A、C及びEは2/1綾であり、範囲B及びDは1/2綾である。 本実施形態によれば、シートベルトストラップ1の全域に亘って、長手方向に延在する縞模様が生じる。 これにより、シートベルトストラップ1のデザインを、公知のシートベルトシステム用シートベルトストラップ(2/2綾構造)のデザインに極めて類似したものとすることができる。 これにより、シートベルトストラップ1が非常に採用されやすくなる。

    従って、ここでは、シートベルトストラップ1の幅全域に亘って5本の縞模様が存在する。 1/2綾に織られた縦糸3の本数は、2/1綾に織られた縦糸3の本数より少ない。 当然のことながら、縞模様の数を異ならせてもよいし、シートベルトストラップ1の幅全域に亘って縞模様の幅を異ならせてもよい。 これらは同時に採用してもよいし、何れか一方を採用してもよい。 シートベルトストラップ1の幅全域に亘って、1/2綾に織られた縦糸3の本数と、2/1綾に織られた縦糸3の本数とを一致させる実施形態とすることもできる。

    さらに別の実施形態(図示せず)としては、1/2綾と2/1綾とを、繰り返し単位(すなわち、織構造の基本単位を構成するのに必要な縦糸及び横糸の最小数)毎に交互に並べることもできる。

    図3は、第2の実施形態に係るシートベルトストラップ1の織布2の織目図の一例を示す。 1/2綾と2/1綾とが、1本の縦糸3毎に交互に並ぶ。 左端から見ると、1本目の縦糸3が2/1綾に織られ、2本目の縦糸3が1/2綾に織られる。 次いで、3本目の縦糸3が再び2/1綾に織られ、4本目の縦糸3が1/2綾に織られる。 これがシートベルトストラップ1の幅全域に亘って連続する。 この場合、繰り返し単位が6本の縦糸3であることは、明らかである。 すなわち、織模様が6本の縦糸3毎に繰り返すことは、明らかである。 このタイプの構造においてこのように頻繁に変更することで、図3に示す織模様図により得られる織布2が、極めて均一な表面となるとともに、シートベルトストラップ1の両面が本質的に同一となる。 好適には、シートベルトストラップ1の幅全域に亘って、1/2綾に織られた縦糸3の本数と、2/1綾に織られた縦糸3の本数とが本質的に同数である。 その結果、シートベルトストラップ1の両面が、本質的に同一の技術特性を持つ。

    図4に示す第3の実施形態に係る織目図は、図3に示す織目図と極めて類似している。 この場合も、1本の縦糸3毎に、1/2綾と2/1綾とが交互に並ぶ。 しかしながら、図3のシートベルトストラップ1は、長手方向の縞模様を持たない。 これに対して図4では、綾目を交互にし(変更し)、織布2が特定の度合いの縞状態となる。 この場合も、シートベルトストラップ1の幅全域に亘って、A、B、C、D及びEのデザインの縞模様が延在する。 縞模様A、C及びEは、所謂Zツイル(左下がり模様)であり、縞模様B及びDは、Sツイル(右下がり模様)である。 縞模様B及びDの特定の1本目の縦糸3を、2本の横糸4に下側で置き換えることで、綾織の途中でこのように変更することができる。 次いで、縞Bの次の縦糸3(すなわち、2本目の縦糸3)は、隣接する2本の縦糸3が同じように織られることが無いように(すなわち、1/2綾と2/1綾とが交互に並ぶように)、通常の方法で織られる。 次の縦糸3を正確に置き換えることで、極めて堅牢な織り合わせを達成することができるという利点もある。

    図5は、第4の実施形態に係るシートベルトストラップ1の織目図を示す。 図5に示すように、織布2の長手方向で横糸4の織り合わせを変えるとともに、縦糸3の織り合わせも変える。 3本の縦糸3を有する繰り返し単位を総計5回繰り返した後(すなわち、15本の縦糸3毎に)、綾織構造の様式を変更する。 一方、総計6本の横糸4毎に、横糸4の織り合わせを変更する。 その結果、シートベルトストラップ1にダイヤ模様が生じる。 当然のことながら、異なる本数の縦糸3及び/又は横糸4毎に綾織構造の様式を変更することにより、シートベルトストラップ1のダイヤ模様の大きさを変更してもよい。 図5に示す織目図では、明瞭性のため、一部の繰り返し単位毎に空列が挿入される。 図5に示すように、シートベルトストラップ1の両耳部の構造は、シートベルトストラップ1の中央部の構造と異なる。 すなわち、両耳部では、例えば図2を参照して上に説明した1/2綾と2/1綾とを交互に行う。

    シートベルトストラップ1の幅全域及び長手全域に亘って1/2綾と2/1綾との組み合わせを変更することで、種々のデザインとすることができる。

    上記第1〜第4の実施形態によれば、斜めの綾目とするために、特定の隣接する縦糸3に対して上側に縦糸3を置き換える。

    図6、7及び8は、本発明の種々の実施形態に係るシートベルトストラップ1を示す。 図6及び7は織目図であり、図8は模式図である。

    図6の織目図によれば、シートベルトストラップ1は、中央部Aと、中央部Aに対して横方向に隣接する2つの耳部Bに細分される。 明瞭性のため、図6及び7は、シートベルトストラップ1の幅全域に亘っては図示しておらず、両耳部Bのうち一方(すなわち、シートベルトストラップ1の左側にある方)を図示している。 原則として、シートベルトストラップ1の右側にある他方の耳部Bは、図示されている耳部Bと同一に構成される。 なお、シートベルトストラップ1は、長手方向に短い一部分しか図示していないが、好適には、シートベルトストラップ1は、長手全域に亘って図6に示す部分と同様に構成される。

    図6に示すように、耳部Bが1/2綾及び2/1綾で構成されることは明らかである。 上述の各利点を奏するのに最適であるので、好適には、2つの耳部Bは相互に同一の構造を有する。 しかしながら、原則として、一方の耳部Bのみを1/2綾及び2/1綾で構成し、他方の耳部を他の方法で構成することもできる。

    さらに図6によれば、耳部Bの幅全域に亘って1/2綾と2/1綾とが交互に並ぶ。 ここでは、1本の縦糸3毎に1/2綾及び2/1綾が交互に並ぶ。 これにより、シートベルトストラップ1の外観が極めて均一になるとともに、表面が極めて均一になる。 しかしながら、理論上、隣り合う複数の縦糸3を1/2綾に織り、その次に、隣り合う複数の縦糸3を2/1綾に織ることもできる。

    さらに図6によれば、織布2の中央部Aは2/2綾構造を有する。 原則として、織布2の中央部Aを1/2綾又は2/1綾以外の構造(例えば、平織構造)に織ることもできる。

    図6の実施形態によれば、2つの耳部Bはそれぞれ、シートベルトストラップ1の長手方向に垂直な方向に、1/2綾及び2/1綾で構成された部分を1つしか有さない。 一方、図7の実施形態のように、両耳部Bはそれぞれ、シートベルトストラップ1の長手方向に垂直な方向に、内側部B'及び外側部B"を有する。この場合も、耳部Bの内側部B'及び外側部B"には、1/2綾及び2/1綾が構成される。 この場合も、好適には、1本の縦糸3毎に1/2綾及び2/1が交互に並ぶ。 しかしながら、図8の模式図(簡素化のため、縦糸3は図示せず)から明らかなように、織布2は、毎回同時に挿入される2本の横糸4a及び4bを有する。 すなわち、2本の横糸針は図示しないが、図6の実施形態の1本の横糸4が、2本の横糸4a及び4bで置き換えられる。 織布2が2本の横糸4a及び4bを有するとしても、織布2の中央部Aにいかなる影響も与えない。 とりわけ、2本の横糸4a及び4bは、横糸4と同じ強度を得ることができる。 しかしながら、両耳部Bに関する限り、2本の横糸のうち1本(すなわち、ここでは横糸4a)が内側部B'だけでなく外側部B"にも亘って延在し、一方、他方の横糸4bが内側部B'に亘ってのみ延在し外側部B"には延在しないものと規定される。 これにより、外側部B"の横糸の分量が減り、その結果、織布2の外側部B"又は両外側部B"(すなわち、2つの耳部Bの端部)の感触が中央部Aに比べて相当程度柔軟性に富むとともに、両耳部Bの両内側部B'に比べても柔軟性が増加する。言い換えれば、両外側部B"における横糸4と縦糸3との割合により、織布2の両外側部B"の硬度が低下する。

    2本の横糸4a及び4bは、2本の横糸針を用いて、シートベルトストラップ1の一端側から同時に平行に挿入することができる。 あるいは、2本の横糸4a及び4bは、互いに反対の2本の横糸針を用いて、それぞれシートベルトストラップ1の両側から同時に挿入することができる。

    考えうる別の実施形態によれば、同時に挿入された2本の横糸4a及び4bの糸繊度は、少なくとも略等しい。 しかしながら、織布2の幅全域に亘って延在する横糸4aの糸繊度を、内側部B'にだけ延在し外側部B"には延在しない横糸4bより低くするように構成することもできる。任意であるが、織布2の幅全域に亘って延在する横糸4aの糸繊度を、内側部B'にだけ延在し外側部B"には延在しない横糸4bより高くするように構成することもできる。

    単に一例として記載するが、図6の横糸4の糸繊度を1100dtex(デシテックス)とすると、図7及び8に示す2本の横糸4a及び4bの糸繊度はそれぞれ550dtexである。 あるいは、例えば、横糸4aを400dtexとし、横糸4bを700dtexとして構成することもできる。 しかしながら、2本の横糸4a及び4bの糸繊度は、全く異なる組み合わせとすることもできる。

    従って好適には、シートベルトストラップ1の強度に関する問題を未然に完全に防ぐため、2本の横糸4a及び4bの糸繊度の合計が1本の横糸4が使われた場合の1本の横糸4の全体の繊度と等しくなるように、2本の横糸4a及び4bの糸繊度が選択される。

    2本の横糸4a及び4bを挿入するのに2本の横糸針が必要となる点を除き、図7及び8に示す横糸4a及び4bの糸繊度の合計と図6に示す横糸4の糸繊度とが等しくなるように横糸4a及び4bの糸繊度が選択される限り、1本の横糸4が織布2に構成されるか2本の横糸4a及び4bが織布2に構成されるかは重要ではない。

    2本の横糸4a及び4bは、同一の素材から成ってもよい。 しかしながら、横糸4a及び4bに、それぞれ異なる特性を有する素材を使用することもできる。

    一実施形態(図示せず)によれば、例えば、横糸4aは熱で収縮する糸である。 これにより、織布2の中央部Aの方向により近づくように耳部Bを引っ張ることができる。

    従って、図6、7及び8に示す各実施形態によれば、シートベルトストラップ1の両耳部Bは、中央部Aと異なるように構成される。 従って、両耳部Bの特性と中央部Aの特性とは、異なるものになる。

    図6に示す一実施形態並びに図7及び8に示す一実施形態によれば、織布2の縦糸3の一方の耳部B又は両耳部Bの糸繊度は、中央部Aの縦糸3の糸繊度より低い。 これにより、両耳部Bの柔軟性がさらに向上する。 これに関連して、特定の一実施形態によれば、一方の耳部B又は両耳部Bの縦糸3の糸繊度は、中央部Aの縦糸3の糸繊度より、2倍以上低い。 例えば、中央部Aの縦糸3の糸繊度を1100dtex又は1670dtex、両耳部Bの縦糸3の糸繊度を550dtexに構成することができる。 両耳部Bの縦糸3を選択するに当たり、糸の技術特性(例えば、破断点伸び、破断荷重、繊維数、1メートル毎の撚り数及び熱収縮特性)を考慮することができる。 この場合、一方の耳部B又は両耳部Bの糸の本数を、中央部Aの糸の本数より多くすることもできる。 これにより、耐擦過性に優れ、及び/又は、耐擦り傷性が向上すると考えられる。 少数の太い糸を使用することとは対照的に、多数の細い糸を使用することで、縦横糸の交点の数が増加する。

    同様に、一方の耳部B又は両耳部Bに、伸び特性の異なる(とりわけ、中央部Aの伸び特性よりも高い伸び特性を持つ)素材を採用することも考えられる。 使用状況に応じては、両耳部Bの破断荷重を高くすることではなく、まさに両耳部Bの摩擦特性をよりよいレベルにすることが重要である場合がある。 この場合、この事実を考慮して異なる糸繊度及び/又は素材の両耳部Bを用いることができる。

    図6、7及び8に記載の全ての実施形態において、2つの耳部Bの幅は約1〜4mmである。 図6に示す具体例では、耳部Bは9本の縦糸3を有する。 一方、図7に示す具体例では、内側部B'は9本の縦糸3を有し、耳部Bの外側部B"は10本の縦糸3を有する。しかしながら、これらの具体例は単に例示であり、多種の要因に左右された結果異なるものとなる。同様に、図7及び図8に示す内側部B'及び外側部B"のサイズは単なる例示である。 特定の使用状況によっては、一方の内側部B'又は外側部B"を他方の内側部B"又は外側部B'よりも広くすることが実用的である。

    上記各具体例において、シートベルトストラップ1は、縦軸に対して対称な構造を有する。 しかしながら、これは絶対条件ではない。 とりわけ、従来の各手法を用いて一方の耳部Bを構成することもできる。 この場合、必要な柔軟性及び耐擦り傷性が得られる程度に、補助的な糸(図示せず)を用いて一方の耳部Bをメッシュ状とすることもできる。

    図6〜8に示す各実施形態に替えて、織模様の様式に関係なく、シートベルトストラップ1の左右両端(両耳)を従来の手法(すなわち、図6〜8を参照してここに記載した手法以外の手法)で構成することもできる。

    図2〜5に示す実施形態のシートベルトストラップは、例えば、所謂Rukaflex耳、横畝織耳、袋耳、1/2袋耳又は3/4袋耳を使用してもよい。 各耳の実施形態は当業者には公知であるため、ここではこれ以上説明しない。

    また、使用される織模様の様式に関係なく、両耳部の各糸繊度を異ならせることもできる。 例えば、中央部の糸より、両耳部の糸を細くすることができる。

    上述の各実施形態及び組み合わせは、シートベルトストラップ1についての、考え得る各種のデザインの基本を示すものである。

    1…シートベルトストラップ 2…織布 3…縦糸 4…横糸

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