Beating equipment

申请号 JP2004328796 申请日 2004-11-12 公开(公告)号 JP4521757B2 公开(公告)日 2010-08-11
申请人 兵庫県; 株式会社片山商店; 桑村繊維株式会社; 津田駒工業株式会社; 財団法人新産業創造研究機構; 发明人 周平 大江; 和彦 小紫; 祐一 津田; 象三 片山;
摘要
权利要求
  • 織前が経糸方向と鋭角に交わる斜め織り織機の筬打ち装置において、
    緯入れ方向に延在し角度的に回転するロッキングシャフトと、
    上方又は下方から視てそれぞれが前記ロッキングシャフトと鋭角に交差する軸線を有して緯入れ方向に間をおいて配置され、前記軸線の周りを角度的回転可能にフレームに支持された複数の第1の揺動レバーと、
    前記第1の揺動レバー毎に設けられ前記ロッキングシャフトの角度的回転を前記第1の揺動レバーの角度的回転に変換する複数の揺動伝達装置と、
    前記第1の揺動レバー毎に設けられ前記第1の揺動レバーに軸支されると共に、前記第1の揺動レバーに軸支される軸線方向と交差する軸線方向でスレーを軸支する複数の第1の連結部材とを含む、斜め織り織機の筬打ち装置。
  • 各揺動伝達装置は、前記ロッキングシャフトに相対的移動不能に取り付けられている第2の揺動レバーと、該第2の揺動レバー及び前記第1の揺動レバーの角度的回転を許容するように前記第2の揺動レバー及び前記第1の揺動レバーに連結されている第2の連結部材とを有する、請求項1に記載の筬打ち装置。
  • 各揺動伝達装置は2つの球面軸受を有し、該2つの球面軸受は各第2の連結部材の両端部にそれぞれ配置され、各第1の揺動レバー及び各第2の揺動レバーは前記球面軸受を介して枢軸的に各第2の連結部材に連結されている、請求項2に記載の筬打ち装置。
  • 各揺動伝達装置は一対のカサ歯車を有し、
    前記一対のカサ歯車の一方は前記ロッキングシャフトと軸線が一致して前記ロッキングシャフトに相対的移動不能に組み付けられ、
    前記一対のカサ歯車の他方は前記第1の揺動レバーと軸線が一致して前記第1の揺動レバーに相対的移動不能に組み付けられている、請求項1に記載の筬打ち装置。
  • 前記第1の連結部材が前記第1の揺動レバーに軸支される軸線方向とスレーを軸支する軸線方向とは、ほぼ直交する、請求項1から4のいずれか1項に記載の筬打ち装置。
  • 前記ロッキングシャフトは、下方に位置する前記第1の揺動レバーの軸線と上方に位置する前記第1の連結部材との間に配置されており、
    前記第1の揺動レバーは、自身の軸線から前記ロッキングシャフトを避けて伸びて前記第1の連結部材を軸支する、請求項1から5のいずれか1項に記載の筬打ち装置。
  • 前記ロッキングシャフトと前記第1の揺動レバーの軸線とは、45°以上65°以下で交差する、請求項1から6のいずれか1項に記載の筬打ち装置。
  • 说明书全文

    本発明は、経糸と緯糸が鋭に交わる織布を織る斜め織り織機の筬打ち装置に関する。

    ベルトの基布等、織布の織り幅方向には伸縮性を必要とし、長手方向には伸縮性を必要としない用途のために、経糸と緯糸が鋭角に交差する斜め織り織物が用いられており、経糸方向が緯入れ方向と鋭角に交差する斜め織り織機によって製織することができる。

    特許文献1にはそのような斜め織り織機の1つが記載されており、筬打ち装置は、緯入れ方向に伸びるクランクシャフトと、クランクシャフトの緯入れ方向における一方側と他方側に、すなわちクランクシャフトの左側と右側にそれぞれ連結されてクランクシャフトの回転により揺動される複数のスレーソードと、緯入れ方向に伸びる摺動溝を有し複数のスレーソードに支持されるスレ−と、機台に固定されて経糸方向に伸びる溝カムと、筬が嵌装される摺動レバーとを備え、該摺動レバーは、スレ−の摺動溝に緩挿されると共に、端部に配設されたカムボールが溝カムの案内溝に係合されている。

    スレーソードによるスレ−の前後方向の揺動に伴って、摺動レバーは溝カムの案内溝に沿って経糸方向に移動して前後方向と緯入れ方向に移動し、摺動レバーが緯入れ方向の移動に伴ってスレ−の摺動溝を移動するので、摺動レバーに嵌装されている筬は、織前との平行状態が維持されながら筬打ちされる(特許文献1)。

    しかし、筬を嵌装している摺動レバーは、スレ−の摺動溝を摺動しながら緯入れ方向に移動するから、摺動レバーとスレーとの間に大きな摺動抵抗が生じて移動抵抗が大きく、クランクシャフトには大きな負荷が加わる。 その結果、筬打ち装置は、筬を高速に揺動させることができない。

    特公昭48−20473号公報

    本発明の目的は、筬打ち運動の高速化を図ることにある。

    本発明に係る筬打ち装置は、織前が経糸方向と鋭角に交わる斜め織り織機に用いられる。 筬打ち装置は、緯入れ方向に延在し角度的に回転するロッキングシャフトと、上方又は下方から視てそれぞれが前記ロッキングシャフトと鋭角に交差する軸線を有して緯入れ方向に間をおいて配置され、前記軸線の周りを角度的回転可能にフレームに支持された複数の第1の揺動レバーと、該第1の揺動レバー毎に設けられ前記ロッキングシャフトの角度的回転を前記第1の揺動レバーの角度的回転に変換する複数の揺動伝達装置と、前記第1の揺動レバー毎に設けられ前記第1の揺動レバーに軸支されると共に、前記第1の揺動レバーに軸支される軸線方向と交差する軸線方向でスレーを軸支する複数の第1の連結部材とを含む。

    本発明によれば、スレーが緯入れ方向に間をおいて複数の第1の連結部材に軸支、すなわち回転可能に支持され、更に第1の連結部材が第1の揺動レバーに軸支されており、スレ−は、第1の連結部材を介して緯入れ方向に間をおいて複数の第1の揺動レバーに相対変位可能に支持される。 複数の第1の揺動レバーは、緯入れ方向に間をおいてフレームに支持されているから、これによってスレ−は、第1の揺動レバーと相対変位して、第1の揺動レバーの角度的回転位置、すなわち揺動位置に係わらず、緯入れ方向との平行、すなわち織前との平行が維持される。 したがって、スレ−に支持されている筬は、織前との平行状態を維持されながら揺動運動、すなわち筬打ち運動を行う。

    筬打ち装置は、筬の織前との平行状態を維持するために従来のような摺動運動を必要とせず、摺動運動によるエネルギーの消費が生じないから、高速に筬打ち運動をすることができる。

    また、従動側である第1の揺動レバーの軸線は、上方又は下方から視て、駆動側であるロッキングシャフトと交差しているが、第1の揺動レバーは、揺動伝達装置によってロッキングシャフトの角度的回転方向、すなわちロッキングシャフトの揺動方向と異なる方向に揺動することができ、複数の第1の揺動レバーに支持されているスレ−は、ロッキングシャフトの揺動方向と異なる方向に揺動することができる。

    各揺動伝達装置は、前記ロッキングシャフトに相対的移動不能に取り付けられている第2の揺動レバーと、該第2の揺動レバー及び前記第1の揺動レバーの角度的回転を許容するように前記第2の揺動レバー及び前記第1の揺動レバーに連結されている第2の連結部材とを有するようにしてもよい。

    前記ロッキングシャフトと第1の揺動レバーの軸線とは交差するので、前記ロッキングシャフトに相対的移動不能に取り付けられている、すなわち固定されている第2の揺動レバーの角度的回転面、すなわち揺動面と、第1の揺動レバーの揺動面とは、互いに交差する。 しかし、第2の連結部材は、第2の揺動レバー及び第1の揺動レバーの角度的回転を許容するように、第2の揺動レバー及び第1の揺動レバーに連結されているので、2つの前記揺動面が交差しているのに拘わらず、前記ロッキングシャフトと第1の揺動レバーとは第2の連結部材を介して連結され、前記ロッキングシャフトの揺動が第1の揺動レバーに伝達可能となる。

    さらに各揺動伝達装置は2つの球面軸受を有し、該2つの球面軸受は各前記第2の連結部材の両端部にそれぞれ配置され、各前記第1の揺動レバー及び各前記第2の揺動レバーは球面軸受を介して枢軸的に各前記第2の連結部材に連結されていてもよい。

    前述のように、第2の揺動レバーの揺動面と第1の揺動レバーの揺動面とは、互いに交差するので、第2の連結部材が、第2の揺動レバー及び第1の揺動レバーの角度的回転を許容するように、第2の揺動レバー及び第1の揺動レバーに連結されるためには、第2の連結部材と第2の揺動レバーの揺動面との連結箇所における交差角、及び第2の連結部材と第1の揺動レバーの揺動面との連結箇所における交差角は、共にロッキングシャフトの角度的回転に伴って変化する必要がある。 各第1の揺動レバー及び各第2の揺動レバーは、球面軸受を介して各第2の連結部材に連結されているので、2つの前記交差角は、共にロッキングシャフトの角度的回転に伴って容易に変化することが可能であり、ロッキングシャフトの揺動が第1の揺動レバーに、円滑にかつ確実に伝達される。

    各揺動伝達装置は一対のカサ歯車を有し、一対のカサ歯車の一方は前記ロッキングシャフトと軸線が一致して前記ロッキングシャフトに相対的移動不能に組み付けられ、一対のカサ歯車の他方は前記第1の揺動レバーと軸線が一致して前記第1の揺動レバーに相対的移動不能に組み付けられてられてもよい。 ロッキングシャフトの揺動が、第1の揺動レバーに確実に伝達される。

    斜め織り織機を含めて織機において、ワープラインは送出装置と織前を繋ぐ直線であり、また経糸の開口運動面とロッキングシャフトの軸線を含む面は、互いに直交するので、軸線を含む2つの前記面が、ワープラインを含み緯入れ方向に広がる面にほぼ平行に形成されて互いに平行に形成されていれば、筬打ち運動に伴って筬羽は経糸の開口運動面を移動する。 したがって、筬打ち運動及び開口運動の際に、筬羽が経糸を擦って経糸品質が損なわれるのを抑えることができる。

    前記第1の連結部材が前記第1の揺動レバーに軸支される軸線方向とスレーを軸支する軸線方向とは、ほぼ直交するようにしてもよい。 スレ−は織前との平行を維持するために、第1の揺動レバーの角度的回転、すなわち揺動に伴って、第1の揺動レバーと相対変位する必要がある。 前記第1の連結部材が前記第1の揺動レバーに軸支される軸線方向と前記スレーを軸支する軸線方向とが、ほぼ直交していれば、スレ−は、第1の連結部材を介しての一方の軸支によって主として織前との前後方向の間隔が緯入れ方向で等しくなるように、第1の揺動レバーと相対変位し、第1の連結部材を介しての他方の軸支によって主として織前との高さ方向の間隔が緯入れ方向で等しくなるように、第1の揺動レバーと相対変位されることができ、効率よくかつ容易にスレ−の織前との平行が維持される。

    前記ロッキングシャフトは、下方に位置する前記第1の揺動レバーの軸線と上方に位置する前記第1の連結部材との間に配置されており、前記第1の揺動レバーは、自身の軸線から前記ロッキングシャフトを避けて伸びて前記第1の連結部材を軸支するようにしてもよい。

    そのようにすれば、大きな前後方向スペースを必要としない筬打ち装置を得ることができる。

    ロッキングシャフトと前記第1の揺動レバーの軸線とは、45°以上65°以下で交差するようにしてもよく、必要な特性の斜め織り織物を製織することができる。

    (実施例1)
    上方から視た平面図である図1を参照するに、本発明の筬打ち装置10を備えた斜め織り織機12において、複数の経糸14は、巻かれている送出ビーム16から、バックロール18、テンションロール15、ガイドロール17、複数の綜絖枠20及び筬22を経て織前24に繋がっている。

    筬22の筬羽23群は、間隙が通過する経糸14に沿うように配列されおり、筬打ち運動や開口運動の際に、経糸14を擦るのが抑えられる。

    ガイドロール17と織前24を繋ぐワープラインは、ほぼ平方向に伸びている。 綜絖枠20は、上下動することにより、綜絖枠20及び筬22の近傍に位置する経糸14を上下に移動させ、開口を形成する。 緯糸26は、開口内に緯入れされる。

    緯入れされた緯糸26は、筬22によって織前24に筬打ちされ、製織される。 製織された織布28は、織前24から、ガイドロール30を経て布巻ロール32に巻き取られる。

    綜絖枠20、ロッキングシャフト36及び筬22は、緯入れ方向Yに延在して経糸方向Xと鋭角に交差しており、本実施例では経糸14との交差角度θが45°になるように配置されている。

    筬打ち装置10は筬22を織前24との平行を維持させながら経糸方向Xに揺動させ、緯糸26と経糸14が鋭角(45°)に交わる織布28が製織される。

    筬打ち装置10の斜視図である図2、筬打ち装置10の平面図である図3、図3において矢印M方向から視た筬打ち装置10の左側面図4、及び図3において矢印N方向から視た、すなわち織前24から視た正面図である図5を参照するに、筬打ち装置10は、緯入れ方向Yに延在し角度的に回転するロッキングシャフト36と、緯入れ方向Yに間をおいて配置された複数の第1の揺動レバー38と、第1の揺動レバー38毎に配設されロッキングシャフト36の角度的回転を第1の揺動レバー38の角度的回転に変換する複数の揺動伝達装置52と、第1の揺動レバー38毎に配設され第1の揺動レバー38に軸支される、すなわち回転可能に支持される複数の第1の連結部材74とを含む。

    図3に図示するように、各第1の揺動レバー38は、図4におけるZ方向、すなわち上方から視て、ロッキングシャフト36と鋭角に交差する軸線48を有する。 各第1の揺動レバー38の軸線48を含む面は、ワープラインを含みかつ緯入れ方向Yに広がる面にほぼ平行に形成され、ロッキングシャフト36を含む面、すなわちロッキングシャフト36の軸線34を含む面とは、互いに平行に形成されている。

    各第1の揺動レバー38は、各軸線48の周りを角度的回転可能にフレーム66に支持されている。 第1の揺動レバー38に軸支される第1の連結部材74は、第1の揺動レバー38に軸支される軸線70の方向と交差する方向、すなわち軸線70と直交する軸線72で、リードホルダブラケット76を軸支する。

    複数のリードホルダブラケット76は、リードホルダ84に緯入れ方向Yに離間して取り付けられて一体化し、リードホルダ84と複数のリードホルダブラケット76とは、スレ−を構成している。 したがって、リードホルダ84は、リードホルダブラケット76を介し、緯入れ方向Yに離間して配設される複数の第1の連結部材74によって支持されて、複数の第1の揺動レバー38に支持されおり、第1の揺動レバー38と共に揺動しながら軸線70及び軸線72の周りを回転する。

    複数の第2の揺動レバー44は、所謂割締めによってロッキングシャフト36に相対的移動不能に取り付けられている。

    第1の揺動レバー38の軸線48は、後述のように経糸方向Xと直交せず、Z方向から視た、すなわち上方から視たロッキングシャフト36の軸線34との交差角度θ1は、経糸方向Xと緯入れ方向Yとの交差角45°を越えており、本実施例では56°をなしている。

    本実施例では、各第1の揺動レバー38の軸部46は、ロッキングシャフト36の下方に配置されている。 しかし、複数の第1の揺動レバー38の軸部46は、ロッキングシャフト36に対して上方に配置されていてもよいし、ロッキングシャフト36に対して、織機の前後方向における前側すなわち巻取側、又は後側すなわち送出側に配置されていてもよい。

    第1の揺動レバー38の軸部46は、ブラケット64に圧入されている焼結含有メタル62を介して、回転可能にブラケット64に支持されている。 ブラケット64は、斜め織り織機12のフレーム66にボルト68によって組み付けられている。

    複数の第1の揺動レバー38のレバー部50は、ロッキングシャフト36との接触を避けるために、湾曲して形成されている。 詳細には、第1の揺動レバー38は、軸部46からロッキングシャフト36の外周面に沿って湾曲して上方に伸びるレバー部50を有し、レバー部50の先端で第1の連結部材74を軸支している。

    各揺動伝達装置52は、ロッキングシャフト36に相対的移動不能に取り付けられ先端がコの字の断面形状の第2の揺動レバー44と、第2の連結部材53と、第2の連結部材53の両端にそれぞれ固定された2つの球面軸受54とを有し、球面軸受54の外輪は溶接等によって第2の連結部材53と一体化している。

    各第1の揺動レバー38は、軸部46から伸び先端がコの字の断面形状のアーム部51を有し、第1の揺動レバー38のアーム部51の先端と第2の揺動レバー44の先端は、取付ボルトによって球面軸受54の内輪を固定している。 従ってアーム部51と第2の揺動レバー44の先端は、球面軸受54を介して第2の連結部材53の両端にそれぞれ枢軸的に連結される。

    球面軸受54は外輪が、本実施例のように第2の連結部材53と溶接、一体成形および螺合等によって一体化されてもよいし、アーム部51及び第2の揺動レバー44に嵌合や溶接等によって一体化されてもよい。

    第1の揺動レバー38と第2の揺動レバー44とは、互いに交差する面をそれぞれ揺動する。 換言すると、第1の揺動レバー38が揺動する揺動面と第2の揺動レバー48が揺動する揺動面とは、一致せずまた平行でない。

    このため、2つの前記揺動面上の第2の連結部材53の両端との各連結箇所において、第2の揺動レバー44の揺動に伴って、第2の連結部材53と第2の揺動レバー44の揺動面とが形成する角度、すなわち交差角度が変化し、また第2の連結部材53と第1の揺動レバー38の揺動面との交差角度が変化する。

    しかし、球面軸受54を介して、第1の揺動レバー38と第2の揺動レバー44は、第2の連結部材53の両端に連結されているので、前記交差角度が変化することが許容される。 すなわち、第2の連結部材53は、第2の揺動レバー44及び第1の揺動レバー38の角度的回転を許容するように、第2の揺動レバー44及び第1の揺動レバー38に連結されている。

    第1の連結部材74は、第1の揺動レバー38のレバー部50の先端に設けられた貫通孔78に緩挿されてレバー部50に連結されている軸部75と、貫通孔を有しコ字断面形状のリードホルダブラケット76の内面間に緩挿されてボルト82を介しリードホルダブラケット76に連結されおり、リードホルダブラケット76をボルト82を介して軸支すると共に上面が円弧面を有するブロック体部とからなる。 軸部75の下端にはボルト80によって座金が固定されており、ブロック体部の下面と前記座金とで、第1の連結部材74は、軸部75の軸線70方向の第1の揺動レバー38との相対移動が規制されている。

    図4は筬打ち状態を示し、2点鎖線は、織前24から最後退時の筬22の位置を示す。 図4に示すように、第1の連結部材74の軸部75の軸線70は、筬22の筬羽23の延在方向とほぼ一致して延在しており、リードホルダ84と織前24との間隔において、主としてワープライン方向間隔、すなわち主として水平方向間隔が、緯入れ方向Y、すなわち織前24の左右で等しくなるように、第1の連結部材74は、第1の揺動レバー38の揺動に伴って第1の揺動レバー38と相対回転する。

    第1の連結部材74のブロック体部の貫通孔は、軸線72が軸部75の軸線70と直交すると共に、リードホルダブラケット76の内面間に緩挿されるブロック体部の前後面を直角に貫通しており、リードホルダ84と織前24との間隔において、主としてワープラインと直交する方向間隔、すなわち主として上下方向間隔が、織前24の左右で等しくなるように、リードホルダブラケット76は、第1の揺動レバー38の揺動に伴って第1の連結部材74と相対回転する。

    筬22は、下口金をリードホルダ84に形成された溝86にくさび88と共に差し込まれる。 筬22の下口金は、リードホルダ84に螺合されたボルトを締め付けることにより、くさび88によって溝86の側面に押しつけられ、筬22はリードホルダ84に固定される。

    図3において矢印N方向から視た図5、すなわち巻取側の緯入れ方向Yと直交する方向から視た図5、及び図5を上方から視た模式図である図6を参照して、筬22の動きを説明する。 筬羽Aは、筬22を構成する複数の筬羽23のうちの1つであり、第1の連結部材74の軸線70の延長線上に位置している。

    ロッキングシャフト36は、斜め織り織機12の主軸(図示せず)の回転により、角度的に回転される。 これにより、ロッキングシャフト36は、第2の揺動レバー44、第2の連結部材53、第1の揺動レバー38、第1の連結部材74を介して筬22を揺動させる。

    筬22が最前進位置22aに位置したときに、筬羽Aが織前24に接触している位置を、筬羽AのビーティングポイントPとする。 筬打ち時には該ビーティングポイントPはP0に位置する。

    ロッキングシャフト36が、筬22を最前進位置22aから最後退位置22bに揺動させるために、一方の角度的な回転をすると、複数の第1の揺動レバー38は一方の角度的な回転をする。 これに伴い、複数の第1の揺動レバー38は、第1の連結部材74を介して筬22を最前進位置22aから最後退位置22bに向けて後退させる。

    筬22が最前進位置22aから最後退位置22bに後退すると、第1の連結部材74の軸線72は、第1の揺動レバー38の軸線48に直角の方向X1に移動し、軸線72の移動に伴って筬羽AのビーティングポイントPは、P0からP1に移動し、緯入れ方向Yにおいて距離L2だけ移動する。

    しかし、実際には、筬22は、常に緯入れ方向に延在する、すなわち常に織前24対して平行になるように、さらに軸線72の周りを角度的に回転する。 つまり、筬22はさらに軸線72の周りを角度αだけ回転するから、筬羽AのビーティングポイントPは、実際には、緯入れ方向Yにおいて距離L2から距離L1を減算した距離L0だけ移動し、P2に位置する。

    従って、筬羽AのビーティングポイントPはP0とP2を繋ぐ線に沿って移動する。 本実施例ではP0とP2を繋ぐ線を経糸方向Xと一致させており、筬打ち運動の際に経糸14が筬羽23に擦られて損傷するのを抑えている。

    図6において、経糸方向Xと緯入れ方向Yとの交差角をθとし、緯入れ方向Yと第1の揺動レバー38の軸線48の交差角をθ1とすると、緯入れ方向YとP0−P1線の交差角は、90°−θ1である。 90°−θ1<θであるから、90°−θ<θ1となる。 本実施例ではθ=45°であるから、交差角θ1は45°よりも大きい角度となる。

    ここで、距離L1は、第1の連結部材74の軸線72と筬羽AのビーティングポイントPとの間の寸法をHとすると、H×sinαで得られるので、緯入れ方向Yと第1の揺動レバー38の軸線48の交差角θ1は、個々の筬打ち装置10によって異なり、筬羽23のビーティングポイントの移動方向が、経糸方向Xと一致するように決定され、本実施例では交差角θ1は56°である。 なお、第1の連結部材74の軸線72の位置をできるだけ上方にすれば、寸法Hは小さくなり、距離L1も小さくなるので、軸線48を経糸方向Xとより直交させることができる。

    本実施例では第1の揺動レバー38は、軸部46、レバー部50及びアーム部51が一体に形成されているが、それぞれ別部材によって形成され、割締めや溶接によって一体化してもよい。 また、第1の揺動レバー38は、軸部46を有せず代わりに貫通孔を有し、フレーム66に固定される軸が該貫通孔に挿通されて第1の揺動レバー38を軸支してもよい。

    (実施例2)
    図7に示すように、第1の揺動レバー38は、レバー部50の先端部40と基部部分とに組み付けられた補強部材90を備えている。 レバー部50と補強部材90の間に十分な揺動空間が設けられおり、ロッキングシャフト36はレバー部50と補強部材90との間に配置される。

    補強部材90は、レバー部50の先端部40と基部部分とを連結する。 これにより、第1の揺動レバー38はレバー部50の強度が向上する。 このため、筬22を高速に揺動させることができる。 なお、補強部材90は、ボルト91によって組み付けられており、ロッキングシャフト36を織機に装着した後でも、取付、取り外しが可能なため、筬打ち装置10の組立や補修の際に支障となることはない。

    (実施例3)
    図8を参照するに、第1の揺動レバー38は、スレーソード92とスレーソードシャフト94とを含む。 スレーソード92は、割締めによってスレーソードシャフト94に相対的移動不能に組み付けられている。

    揺動伝達装置52は、スレーソードシャフト94にキー96によって相対的移動不能に組み付けられたスパイラルベベルギア98と、ロッキングシャフト36にキー100によって相対的移動不能に組み付けられたスパイラルベベルギア102とを含む。 スパイラルベベルギア98及びスパイラルベベルギア102の歯は螺旋状に延在している。 スパイラルベベルギア98とスパイラルベベルギア102とは、ロッキングシャフト36の角度的回転をリードホルダ84に伝達すべく歯合している。

    スパイラルベベルギア98とスパイラルベベルギア102とが歯合しているから、ロッキングシャフト36とスレーソードシャフト94とは、実施例1、2及び3の場合と異なり、互いに逆の方向に角度的回転をする。 したがって、ロッキングシャフト36の揺動は、実施例1、2及び3の場合の揺動と、主軸の回転角度において180°の差が生じる関係を有する。

    スパイラルベベルギア98とスパイラルベベルギア102との歯数比は、ロッキングシャフト36の角度的回転量及び筬22の揺動量によって決定される。

    本発明は、上記実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。

    本発明に係る筬打ち装置を備えた斜め織り織機の一実施例の概略平面図である。

    本発明の実施例1の筬打ち装置の一部の斜視図である。

    図2の平面図である。

    図3において矢印M方向から視た筬打ち装置の側面図である。

    図3において矢印N方向から視た筬打ち装置の正面図である。

    図5を上方から視た模式図である。

    本発明の実施例2の筬打ち装置の一部を示す側面図である。

    本発明の実施例3の筬打ち装置を示す側面図である。

    符号の説明

    10 筬打ち装置 12 斜め織り織機 14 経糸 16 送出ビーム 18 バックロール 20 綜絖枠 22 筬 23 筬羽 24 織前 26 緯糸 28 織布 30 ガイドロール 32 布巻ロール 34 ロッキングシャフトの軸線 36 ロッキングシャフト 38 第1の揺動レバー 40 第1の揺動レバーの先端部 44 第2の揺動レバー 46 第1の揺動レバーの軸部 48 第1の揺動レバーの軸部の軸線 50 第1の揺動レバーのレバー部 51 第1の揺動レバーのアーム部 52 揺動伝達装置 53 第2の連結部材 54 球面軸受 62 焼結含有メタル 64 ブラケット 66 織機のフレーム 70 第1の連結部材の軸線 72 第1の連結部材の軸線 74 第1の連結部材 75 第1の連結部材の軸部 76 リードホルダブラケット 78 貫通孔 84 リードホルダ 90 補強部材

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