リグノセルロース材料の処理のための方法

申请号 JP2015510499 申请日 2013-05-03 公开(公告)号 JP6374861B2 公开(公告)日 2018-08-15
申请人 ヴァーディア, インコーポレイテッド; 发明人 ジャンセン, ロバート; グレゴワール, クレール; トラビサーノ, フィリップ; マドセン, リー; マティス, ネタ; ハル−タル, ヤエル; エリアフ, シャイ; ローソン, ジェイムズ アラン; ラピドット, ノア; バーク, ルーク; エイアル, アハロン エム.; バウアー, ティモシー アレン; セイド, ハジット; マクウィリアムズ, ポール; ベルマン, ジブ−ブラディミール; ハラック, バッセム; ズビエリー, マイケル; ゲルシンスキー, エレーナ; カーデン, アダム;
摘要
权利要求

性リグノセルロース加水分解物糖ストリームを精製する方法であって、 (i)前記水性糖ストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去するステップと、 (ii)(i)の処理された水性糖ストリームをアミン抽出剤と直接接触させて、混合物を形成するステップと、 (iii)前記混合物から、前記アミン抽出剤、鉱酸、有機酸および不純物を含む第1の有機ストリーム、ならびに1種または複数の糖を含む第2の水性ストリームを分離するステップと (iv)前記第1のストリームを塩基溶液と接触させて、中和されたアミン抽出剤を形成するステップと を含み、 ここで、前記アミン抽出剤が、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンおよび希釈剤を含む、方法。前記第1のストリームが、0.5%w/w未満の糖を含む、請求項1に記載の方法。前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の酸を含む、請求項1に記載の方法。前記第2のストリームが、0.5%w/w未満のアミンを含む、請求項1に記載の方法。前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の不純物を含む、請求項1に記載の方法。不純物が、前記糖ストリームから前記アミン抽出剤中に抽出される、請求項1に記載の方法。前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である、請求項1に記載の方法。前記希釈剤が、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む、請求項1に記載の方法。前記希釈剤が、ヘキサノールまたは2−エチル−1−ヘキサノールを含む、請求項1に記載の方法。前記アミンが、トリラウリルアミンである、請求項1に記載の方法。前記第2のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。前記アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。前記アミンが除去された加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む、請求項11または12に記載の方法。前記第1のストリームを塩基溶液と接触させる前に、前記第1のストリームを水性ストリームで洗浄して、前記第1のストリームから糖を除去するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。前記洗浄された第1のストリームが、0.1%重量/重量未満の糖を含む、請求項14に記載の方法。前記中和されたアミン抽出剤の少なくとも一部を水で洗浄し、前記洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。前記第1のストリームが、前記アミン抽出剤、前記酸、および前記不純物を含む、請求項1に記載の方法。前記不純物が、フルフラールおよび酸可溶性のリグニンから選択される、請求項17に記載の方法。前記酸が、無機酸である、請求項17に記載の方法。有機酸である第2の酸をさらに含む、請求項19に記載の方法。前記第1のストリームが、前記アミン抽出剤、無機酸、有機酸、およびフルフラールを含む、請求項1に記載の方法。前記希釈剤が、ヘキサノールまたは2−エチル−1−ヘキサノールを含み、前記アミンが、トリラウリルアミンである、請求項1に記載の方法。

说明书全文

相互参照 本願は、米国特許法第119条(e)項の下、2012年5月3日に出願された米国仮特許出願第61/642,338号、2012年6月21日に出願された米国仮特許出願第61/662,830号、2012年8月27日に出願された米国仮特許出願第61/693,637号、2012年7月17日に出願された米国仮特許出願第61/672,719号、2012年10月30日に出願された米国仮特許出願第61/720,313号、2012年8月6日に出願された米国仮特許出願第61/680,183号、2012年8月7日に出願された米国仮特許出願第61/680,661号、2012年10月30日に出願された米国仮特許出願第61/720,325号、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/785,891号、2012年8月6日に出願された米国仮特許出願第61/680,181号、2012年8月9日に出願された米国仮特許出願第61/681,299号、2012年10月18日に出願された米国仮特許出願第61/715,703号、および2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/786,169号の利益を主張し、各々の米国仮特許出願の全体の内容は、本明細書中に参考として援用される。

政府支援の研究に関する陳述 本発明は、エネルギー省(Department of Energy)により授与された助成金番号DE−EE0005003の下、政府支援により成された。政府は本発明に一定の権利を有する。

参照による組込み 本明細書に列挙されているあらゆる刊行物、特許、および特許出願は、それぞれ個々の刊行物、特許、または特許出願が、参照によって組み込まれるようにあたかも具体的に個々に示されているのと同程度に、参照によって本明細書に組み込まれる。

本発明は、リグニン、セルロースおよびヘミセルロースポリマーを含有するリグノセルロースバイオマス材料のプロセッシングに関する。

リグノセルロースバイオマス材料は、餌および食品補助のためのアミノ酸、プラスチック産業のためのモノマーおよびポリマー、ならびに異なるタイプの燃料のための再生可能な供給源、ポリオール糖代用品(キシリトール、ソルビトール、マンニトール(manitol)等)、ならびにC5およびC6糖から合成できる数々の他の化学物質を生成するための、再生可能な供給源である。それにもかかわらず、バイオマスからC5およびC6糖を抽出するための効率的で対費用効果の高いプロセスは、まだ達成困難である。リグノセルロースバイオマス材料は、リグノセルロースポリマーだけでなく、少量の多種多様な親油性または両親媒性化合物、例えば脂肪酸、ロジン酸、フィトステロイド、ならびにタンパク質および灰分要素を含有する複合材料である。ヘミセルロースポリマーを加分解すると、糖分子上のエステル結合も加水分解され得るので、非置換糖分子と共に、著しく多量のメタノールおよび酢酸が放出される。乳酸、グルクロン(glucoronic)酸、ガラクツロン酸、ギ酸およびレブリン(levullinic)酸などの追加的な有機酸も、セルロース加水分解物において典型的に見出される。これらに加えて、リグニンポリマーは、穏やかな加水分解条件下では、水溶性の短鎖リグニン分子をいくつか放出する傾向がある。結果的に、典型的な加水分解物は、複数の構成成分を含む非常に複雑な溶液になる。このことにより、糖を分離し精製して、抽出された有用な等級の糖を得ることは著しく困難である。

発明の要旨 本発明は、糖ストリームを精製する方法を提供する。方法は、(i)糖ストリームをアミン抽出剤と接触させて、混合物を形成するステップと、(ii)混合物から、アミン抽出剤および酸または不純物を含む第1のストリーム、ならびに1種または複数の糖を含む第2のストリームを分離するステップとを含む。任意選択で、第1のストリームは、有機ストリームであり、第2のストリームは、水性ストリームである。任意選択で、第1のストリームは、0.5%w/w未満の糖を含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満の酸を含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満のアミンを含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満の不純物を含む。任意選択で、不純物は、糖ストリームからアミン抽出剤中に抽出される。いくつかの実施形態では、方法は、ステップ(i)の前に、糖ストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去するステップをさらに含む。任意選択で、アミン抽出剤は、アミンおよび希釈剤を含む。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、5.5:4.55である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である。任意選択で、希釈剤は、アルコールを含む。任意選択で、希釈剤は、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む。任意選択で、希釈剤は、ヘキサノールを含む。任意選択で、アミンは、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである。任意選択で、アミンは、トリラウリルアミンである。いくつかの実施形態では、方法は、充填蒸留塔を使用して第2のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む。任意選択で、第2のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤は除去される。いくつかの実施形態では、方法は、糖ストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、糖ストリームをアミン抽出剤と接触させて第1の混合物を形成する前に、糖ストリーム中の残留している酸に、糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させるステップをさらに含む。任意選択で、方法は、加水分解させる前に、糖ストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む。任意選択で、方法は、加水分解させる前に、糖ストリーム中の酸の濃度を増大するステップをさらに含む。任意選択で、酸の濃度は、0.5%超に増大される。いくつかの実施形態では、方法は、糖ストリームをアミン抽出物と接触させる前に、オリゴ糖ストリームを、糖ストリームと組み合わせるステップをさらに含み、糖ストリーム中の残留している酸が、オリゴ糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する。任意選択で、方法は、第1のストリームを塩基溶液と接触させて、中和されたアミン抽出剤を形成するステップをさらに含む。任意選択で、接触は、70℃で実施される。任意選択で、方法は、第1のストリームを塩基溶液と接触させる前に、第1のストリームを水性ストリームで洗浄して、第1のストリームから糖を除去するステップをさらに含む。任意選択で、洗浄された第1のストリームは、0.1%重量/重量未満の糖を含む。任意選択で、方法は、中和されたアミン抽出剤の少なくとも一部を水で洗浄し、洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む。任意選択で、方法は、洗浄され中和されたアミン抽出剤ストリームの一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む。任意選択で、接触は、80〜90℃で実施される。

本発明はさらに、酸性ヘミセルロース糖ストリームから酸を除去する方法を提供する。方法は、(i)酸および1種または複数のヘミセルロース糖を含む酸性ヘミセルロース糖ストリームを、アミン抽出剤と接触させて、アミン混合物を形成するステップと、(ii)アミン混合物から、酸およびアミン抽出剤を含む第1のストリーム、ならびにヘミセルロース糖ストリームを含む第2のストリームを分離するステップとを含む。いくつかの実施形態では、方法は、ステップ(i)の前に、リグノセルロース原料を酸性水溶液と接触させるステップと、リグノセルロース原料から酸性水溶液を分離し、それによってリグノセルロースストリームおよび酸性ヘミセルロース糖ストリームを形成するステップとをさらに含む。任意選択で、第1のストリームは有機ストリームであり、第2のストリームは水性ストリームである。任意選択で、第1のストリームは、0.5%w/w未満のヘミセルロース糖を含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満の酸を含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満のアミンを含む。任意選択で、第2のストリームは、0.5%w/w未満の不純物を含む。任意選択で、不純物は、酸性ヘミセルロース糖ストリームからアミン抽出剤中に抽出される。任意選択で、アミン抽出剤は、アミンおよび希釈剤を含む。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、5.5:4.55である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である。任意選択で、希釈剤は、アルコールを含む。任意選択で、希釈剤は、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む。任意選択で、希釈剤は、ヘキサノールを含む。任意選択で、アミンは、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである。任意選択で、アミンは、トリラウリルアミンである。任意選択で、酸性水溶液は、0.1〜2%の酸を含む。任意選択で、酸は、H2SO4および/またはSO2および/またはH2SO3および/またはHClを含む。いくつかの実施形態では、方法は、充填蒸留塔を使用して第2のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む。任意選択で、第2のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤は除去される。いくつかの実施形態では、方法は、第2のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された糖ストリームを形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、アミンが除去された糖ストリームを弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された糖ストリームを形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、糖ストリームを蒸発させ、それによって濃縮された糖溶液を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、糖ストリームを、キシロース富化ストリームおよび混合糖ストリームに分画するステップをさらに含む。任意選択で、糖は、イオン交換樹脂を使用して分画される。任意選択で、イオン交換カラムは、アニオン交換樹脂である。任意選択で、アニオン交換樹脂は、200〜400μmの範囲の粒径を有する。任意選択で、アニオン交換樹脂は、280〜320μmの範囲の粒径を有する。任意選択で、分画は、擬似移動床方式(simulated moving bed mode)で実施される。任意選択で、分画は、逐次的擬似移動床方式で実施される。任意選択で、逐次的擬似移動床クロマトグラフィーシステムは、ステップ1中に供給ストリームを吸着剤に通過させ、第1のラフィネートストリームを吸着剤から洗い流し、ステップ2中に第2のラフィネートストリームを脱着剤ストリームで吸着剤から洗い流し、ステップ3中に脱着剤をリサイクルさせて吸着剤に戻すステップ1〜3を含み、キシロース富化ストリームは、ステップ1およびステップ2の両方で抽出される。任意選択で、クロマトグラフィーシステムの脱着剤の流量は、抽出物の流量およびラフィネートの流量の合計に等しい。いくつかの実施形態では、方法は、キシロース富化ストリームからキシロースを晶出させるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1のストリームを塩基溶液と接触させて、中和された抽出剤を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1のストリームを塩基溶液と接触させる前に、第1のストリームを水性ストリームで洗浄して、第1のストリームからヘミセルロース糖を除去するステップをさらに含む。任意選択で、洗浄された第1のストリームは、0.1%重量/重量未満の糖を含む。いくつかの実施形態では、方法は、中和された抽出剤を水で洗浄し、洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、洗浄され中和された抽出剤の一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む。任意選択で、リグノセルロースストリームを使用して、バイオエネルギーペレットを作製する。

本発明はさらに、第1の画分および第2の画分の混合物を含む液体試料を分画する方法を提供する。方法は、(i)ステップ1中に供給ストリームを吸着剤に通過させ、第1のラフィネートストリームを吸着剤から洗い流し、ステップ2中に第2のラフィネートストリームを脱着剤ストリームで吸着剤から洗い流し、ステップ3中に脱着剤をリサイクルさせて吸着剤に戻すステップ1〜3を含む逐次的擬似移動床クロマトグラフィーシステムによって、液体試料を分画するステップと、(ii)クロマトグラフィーシステムから1つまたは複数の生成物ストリームを回収するステップとを含み、生成物ストリームが、ステップ1およびステップ2の両方で抽出される。任意選択で、液体試料は、第3の画分をさらに含む。任意選択で、クロマトグラフィーシステムの脱着剤の流量は、抽出物の流量およびラフィネートの流量の合計に等しい。任意選択で、クロマトグラフィーシステムは、イオン交換樹脂を含む。任意選択で、イオン交換樹脂は、アニオン交換樹脂である。任意選択で、イオン交換樹脂は、200〜400μmの範囲の粒径を有する。任意選択で、イオン交換樹脂は、280〜320μmの範囲の粒径を有する。

本発明はさらに、ヘミセルロース糖混合物を提供する。混合物は、以下の特徴、(i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.50重量/重量、(ii)モノサッカライド全体に対するグルコースの比率<0.25重量/重量、(iii)モノサッカライド全体に対するキシロースの比率>0.18重量/重量、(iv)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率<0.10重量/重量、(v)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率>0.01重量/重量、(vi)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(vii)最大500ppmの量の1種または複数のフェノール、および(viii)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノールの1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、または6個または7個または8個以上を含む。任意選択で、乾燥固体全体に対するモノサッカライドの比率が、>0.70重量/重量である。任意選択で、乾燥固体全体に対するモノサッカライドの比率が、>0.90重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するグルコースの比率が、<0.15重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するグルコースの比率が、<0.13重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するグルコースの比率が、<0.06重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するキシロースの比率が、>0.20重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するキシロースの比率が、>0.50重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するキシロースの比率が、>0.70重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率が、>0.02重量/重量である。任意選択で、モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率が、<0.08重量/重量である。任意選択で、混合物は、最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大400ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、混合物は、最大300ppmの量のフェノールを含有する。

本発明はさらに、キシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物を提供する。混合物は、以下の特徴、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.10重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.50重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.10重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.05重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.10重量/重量、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.02重量/重量、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05重量/重量、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、および(x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノールの1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、<0.07である。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、<0.05である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.40重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.70重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.80重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.09である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.05である。任意選択で、混合物は、最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大60ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.05ppmの量のフェノールを含有する。

本発明はさらに、キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物を提供する。混合物は、以下の特徴、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率>0.15重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率>0.20重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率>0.02重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率>0.02重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するキシロースの比率<0.20、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率>0.01、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、および(x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノールの1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、>0.20重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、>0.23重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、>0.25重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.10重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.25重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.35重量/重量である。任意選択で、混合物は、最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大60ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.05ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、<0.30重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、<0.15重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、<0.10重量/重量である。

本発明はさらに、母液のヘミセルロース糖混合物を提供する。混合物は、以下の特徴、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.15重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.40重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.15重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.06重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.20重量/重量、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.03、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.04、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、および(x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノールの1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、<0.12である。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、<0.10である。任意選択で、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、<0.20である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.50重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.60重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、>0.70重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.30である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.20である。任意選択で、溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.10である。任意選択で、混合物は、最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最mn大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大60ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.05ppmの量のフェノールを含有する。

本発明はさらに、セルロース糖ストリームを生成する方法を提供する。方法は、(i)リグノセルロースストリームおよび酸ストリームを向流で、複数の撹拌槽反応器に通過させて、酸性加水分解物ストリームおよび酸性リグニンストリームを生成するステップと、(ii)酸性リグニンストリームから、酸性加水分解物ストリームを分離するステップとを含み、複数の撹拌槽反応器は、第1の反応器、最終反応器、および1つまたは複数の中間反応器を含み、リグノセルロースストリームは、第1の反応器に入り、酸ストリームは、最終反応器に入り、酸性加水分解物ストリームは、第1の反応器から出、リグニンストリームは、最終反応器から出る。いくつかの実施形態では、方法は、ステップ(i)の前に、リグノセルロース原料を酸性水溶液と接触させるステップと、リグノセルロース原料から酸性水溶液を分離し、それによって酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロースストリームを形成するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、ステップ(i)の前に、リグノセルロースストリームの粒径を、400〜5000ミクロンに低減するステップをさらに含む。任意選択で、酸性加水分解物ストリームは、1種または複数のセルロース糖を含む。任意選択で、酸性加水分解物ストリームが、1種または複数のヘミセルロース糖をさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、(iii)酸および1種または複数のセルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、(iv)第1の混合物から、酸およびS1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップとをさらに含み、酸は、酸性加水分解物ストリームからS1溶媒抽出剤中に抽出される。任意選択で、接触は、50℃で実施される。いくつかの実施形態では、方法は、(v)1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを蒸発させて、濃縮された第2のストリームを形成するステップと、(vi)先のステップ(iii)および(iv)を反復して、酸およびS1溶媒抽出剤を含むストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含むストリームを形成するステップとをさらに含む。任意選択で、酸性加水分解物ストリームをS1溶媒抽出剤と接触させる前に、酸性加水分解物ストリームを蒸発させ、それによって酸性加水分解物ストリーム中の酸の濃度を低減して共沸混合物を形成する。任意選択で、第1のストリームは有機ストリームであり、第2のストリームは水性ストリームである。いくつかの実施形態では、方法は、(v)第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第2の混合物を形成するステップと、(vi)第2の混合物から、酸およびアミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて第2の混合物を形成する前に、第2のストリーム中の残留している酸に、糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解させる前に、第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む。任意選択で、第2のストリームをアミン抽出物と接触させる前に、オリゴ糖ストリームが第2のストリームに添加され、第2のストリーム中の残留している酸が、オリゴ糖ストリームおよび第2のストリームの混合物中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する。任意選択で、第3のストリームは有機ストリームであり、第4のストリームは水性ストリームである。任意選択で、酸性加水分解物ストリームは、フィルター、膜、またはハイドロクロンを使用してリグニンストリームから分離される。任意選択で、酸ストリームは、少なくとも40%重量/重量の酸を含む。任意選択で、S1溶媒抽出剤は、アルコールを含む。任意選択で、S1溶媒抽出剤は、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールもしくは灯油、またはそれらの混合物を含む。任意選択で、S1溶媒抽出剤は、ヘキサノールを含む。任意選択で、アミン抽出剤は、アミンおよび希釈剤を含む。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、5.5:4.55である。任意選択で、アミンと希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である。任意選択で、希釈剤は、アルコールを含む。任意選択で、希釈剤は、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む。任意選択で、希釈剤は、ヘキサノールを含む。任意選択で、アミンは、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである。任意選択で、アミンは、トリラウリルアミンである。任意選択で、グノセルロース原料は、主にセルロースおよびリグニンを含む。任意選択で、リグノセルロースストリームが第1の反応器に入る前に、1つまたは複数の中間槽から出た酸性加水分解物ストリームの少なくとも一部は、リグノセルロースストリームに添加される。任意選択で、リグノセルロースストリームは加熱される。任意選択で、酸加水分解物ストリームは、22〜33%重量/重量の酸を含有する。いくつかの実施形態では、方法は、充填蒸留塔を使用して、第4のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む。任意選択で、第4のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤は除去される。いくつかの実施形態では、方法は、第4のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第2のストリームをアミン抽出物と接触させる前に、オリゴ糖ストリームを第2のストリームと組み合わせるステップをさらに含み、第2のストリーム中の残留している酸が、オリゴ糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する。いくつかの実施形態では、方法は、酸およびS1溶媒抽出剤を含む第1のストリームを、水溶液と接触させて、脱酸された抽出剤および水性逆抽出物を形成するステップをさらに含み、酸は、第1のストリームから水性逆抽出物中に抽出される。任意選択で、接触は、50℃で実施される。いくつかの実施形態では、方法は、第1のストリームを水溶液と接触させて、脱酸された抽出剤および水性逆抽出物を形成する前に、第1のストリームを共沸性酸溶液またはより高い濃度の酸溶液と接触させて、第1のストリームから糖を回収するステップをさらに含む。任意選択で、水性逆抽出物が、15〜20%の酸を含み、下流プロセスで使用される。いくつかの実施形態では、方法は、第1の圧下で水性逆抽出物を蒸発させ、それによって蒸発前の水性逆抽出物の酸濃度よりも高い酸濃度を有する超共沸性酸溶液を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の圧力よりも高い第2の圧力下で超共沸性酸溶液を蒸発させて、超共沸性の気体状の酸を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、超共沸性の気体状の酸を水溶液に吸収させて、濃縮酸溶液を生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第3のストリームを塩基溶液と接触させて、中和されたアミン抽出剤を形成するステップをさらに含む。任意選択で、接触は、70℃で実施される。いくつかの実施形態では、方法は、第3のストリームを塩基溶液と接触させる前に、第3のストリームを水性ストリームで洗浄して、第3のストリームからセルロース糖を除去するステップをさらに含む。任意選択で、洗浄された第3のストリームは、0.1%重量/重量未満のセルロース糖を含む。いくつかの実施形態では、方法は、中和されたアミン抽出剤の少なくとも一部を水で洗浄し、洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、洗浄され中和されたアミン抽出剤ストリームの一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む。任意選択で、接触は、80〜90℃で実施される。

本発明はさらに、オリゴ糖を加水分解する方法を提供する。方法は、(i)酸および1種または複数のセルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、(ii)第1の混合物から、酸およびS1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップであって、酸が、酸性加水分解物ストリームからS1溶媒抽出剤中に抽出されるステップと、(iii)第2のストリーム中の残留している酸に、糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップと、(iv)セルロース糖ストリームを、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップとを含む。いくつかの実施形態では、方法は、分画する前に、オリゴ糖ストリームを第2のストリームに添加するステップをさらに含み、第2のストリーム中の残留している酸は、第2のストリームおよびオリゴ糖ストリームの混合物中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解し、それによってセルロース糖ストリームを形成する。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解させる前に、第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解させる前に、第2のストリーム中の酸の濃度を増大するステップをさらに含む。任意選択で、酸の濃度は、0.5%超に増大される。任意選択で、流入ストリームをS1溶媒抽出剤と接触させる前に、酸性加水分解物ストリームを蒸発させ、それによって酸性加水分解物ストリーム中の酸の濃度を低減して共沸混合物を形成する。いくつかの実施形態では、方法は、セルロース糖ストリームをアニオン交換体と接触させて、ストリームから酸を除去するステップをさらに含む。任意選択で、加水分解は、1.2%重量/重量以下の濃度のHClによって触媒される。任意選択で、加水分解は、0.7%重量/重量以下の濃度のHClによって触媒される。任意選択で、加水分解は、60℃〜150℃の範囲の温度で実施される。任意選択で、第2の加水分解物は、糖全体のうち少なくとも70%重量/重量の単糖を含有する。任意選択で、前記第2の加水分解物の糖全体の含量が、前記酸の濃度が低い(low acid)水性混合物の糖含量の少なくとも90%重量/重量である。

本発明はさらに、高濃度のC6糖混合物を提供する。混合物は、以下の特徴、(i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.85重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するグルコースの比率が0.40〜0.70重量/重量の範囲、(iii)1〜200ppmの塩化物、(iv)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(v)最大500ppmの量のフェノール、および(vi)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノールの1個以上、2個以上、3個以上、または4個以上、5個以上、または6個以上を含む。任意選択で、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率が、>0.90重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率が、>0.95重量/重量である。任意選択で、溶解した糖全体に対するグルコースの比率が、0.40〜0.60重量/重量の範囲である。任意選択で、溶解した糖全体に対するグルコースの比率が、0.50〜0.60重量/重量の範囲である。任意選択で、塩化物の濃度は、10〜100ppmの範囲である。任意選択で、塩化物の濃度は、10〜50ppmの範囲である。任意選択で、混合物は、最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含有する。任意選択で、混合物は、最大400ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、混合物は、最大100ppmの量のフェノールを含有する。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.03〜0.12重量/重量の範囲である。任意選択で、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.05〜0.10重量/重量の範囲である。任意選択で、溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が、0.005〜0.015重量/重量の範囲である。任意選択で、溶解した糖全体に対するガラクトースの比率が、0.025〜0.035重量/重量の範囲である。任意選択で、溶解した糖全体に対するマンノースの比率が、0.14〜0.18重量/重量の範囲である。

本発明はさらに、高純度リグニンを生成する方法を提供する。方法は、(i)リグニンを含む水溶液のpHを、酸性pHに調整するステップと、(ii)酸性リグニン水溶液を、可溶性が制限された溶媒を含むリグニン抽出溶液と接触させ、それによってリグニンおよびリグニン抽出溶液を含む第1のストリーム、ならびに水溶性不純物を含む第2のストリームを形成するステップと、(iii)第1のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製された第1のストリームを得るステップと、(iv)リグニンから可溶性が制限された溶媒を分離し、それによって高純度リグニン組成物を得るステップとを含む。任意選択で、分離ステップは、精製された第1のストリームを水と接触させることによってリグニンを沈殿させることを含む。任意選択で、精製された第1のストリームを熱水と接触させ、それによって可溶性が制限された溶媒をフラッシュ蒸発させる。任意選択で、分離ステップが、リグニンから可溶性が制限された溶媒を蒸発させることを含む。任意選択で、蒸発させることは、スプレー乾燥することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、リグニン粒子を水から濾過するステップをさらに含む。任意選択で、リグニンを含む水溶液が、リグニン材料をアルカリ溶液に溶解させることによって生成される。任意選択で、リグニンを含む水溶液は、パルプ化、ミリング、生物精製、クラフトパルプ化、亜硫酸パルプ化、苛性パルプ化(caustic pulping)、油圧機械式パルプ化(hydro−mechanical pulping)、リグノセルロース原料の穏やかな酸加水分解、リグノセルロース原料の濃縮酸加水分解、リグノセルロース原料の超臨界水または超亜臨界水加水分解(sub−supercritical water hydrolysis)、リグノセルロース原料のアンモニア抽出から選択されるプロセスによって生成される。任意選択で、リグニン材料は、脱酸されたリグニンであって、ステップ(i)の前に、酸性リグニンを炭化水素溶媒と接触させて混合物を形成するステップと、炭化水素溶媒を加熱して、混合物から酸を除去し、それによって脱酸されたリグニンを得るステップとをさらに含む。任意選択で、リグニン水溶液のpHは、3.5〜4に調整される。任意選択で、第1のストリームは有機ストリームであり、第2のストリームは水性ストリームである。任意選択で、リグニン材料は、ヘミセルロース糖をリグノセルロース原料から抽出し、その後酸を使用してセルロースを加水分解することによって得られた酸性リグニンである。任意選択で、リグニン材料は、脱酸されたリグニンである。任意選択で、水溶液は、水である。任意選択で、水溶液は、酸味料である。

本発明はさらに、脱酸されたリグニンを生成する方法を提供する。方法は、酸性リグニンを炭化水素溶媒と接触させるステップと、炭化水素溶媒を加熱して酸性リグニンから酸を除去し、それによって脱酸されたリグニンを得るステップとを含む。任意選択で、酸性リグニンは、リグノセルロース原料からヘミセルロースおよびセルロース材料を除去することによって得られる。任意選択で、炭化水素は、ISOPARKである。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、メチルエチルケトンである。任意選択で、酸性リグニンを炭化水素溶媒と接触させる前に、酸性リグニンを洗浄水溶液で洗浄して、残留している糖および酸を除去する。任意選択で、洗浄水溶液は、本発明の特定の実施形態による水性逆抽出物である。任意選択で、リグニン材料は、水溶液の向流で洗浄される。任意選択で、リグニン材料は、複数の段階で洗浄される。任意選択で、高純度リグニンは、(i)最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(ii)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(iii)少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(iv)最大1%重量/重量の量の硫黄、(v)最大0.05%重量/重量の量の窒素、(vi)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、(vii)250℃を超える5%分解温度、(viii)300℃を超える10%分解温度、(ix)低灰分含量、(x)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、(xi)少なくとも0.9の縮合度(degree of condensation)、(xii)1.0未満のメトキシル含量、および(xiii)0.4未満のO/C重量比からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個または13個の特徴を特徴とする。

本発明はさらに、(i)最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(ii)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(iii)少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(iv)最大1%重量/重量の量の硫黄、(v)最大0.05%重量/重量の量の窒素、(vi)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、(vii)250℃を超える5%分解温度、(viii)300℃を超える10%分解温度、(ix)低灰分含量、(x)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、(xi)少なくとも0.9の縮合度、(xii)1.0未満のメトキシル含量、および(xiii)0.4未満のO/C重量比からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個または13個の特徴を特徴とする、リグニン組成物を提供する。任意選択で、リグニン組成物は、最大1ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基を含む。任意選択で、リグニン組成物は、最大0.5ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基を含む。任意選択で、リグニン組成物は、少なくとも2.7ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基を含む。任意選択で、リグニン組成物は、少なくとも3.0ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基を含む。任意選択で、リグニン組成物は、少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を含む。任意選択で、リグニン組成物は、少なくとも0.9ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を含む。

本発明はさらに、(i)乾物ベースで少なくとも97%のリグニン、(ii)最大0.1%重量/重量の量の灰分含量、(iii)最大0.05%重量/重量の量の全炭水化物含量、および(iv)200℃で最大5%重量/重量の量の揮発物含量からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個または4個の特徴を特徴とする、リグニン組成物を提供する。任意選択で、混合物は、最大0.05%重量/重量の量の非溶融性粒子含量を有する。

本発明はさらに、バイオマスから高純度リグニンを生成する方法を提供する。方法は、(i)バイオマスからヘミセルロース糖を除去し、それによってリグニンを含有する残部を得るステップであって、リグニンを含有する残部がリグニンおよびセルロースを含むステップと、(ii)リグニンを含有する残部をリグニン抽出溶液と接触させて、リグニン抽出物およびセルロース残部を生成するステップであって、リグニン抽出溶液が、可溶性が制限された溶媒、有機酸および水を含み、可溶性が制限された溶媒および水が、有機相および水相を形成するステップと、(iii)セルロース残部からリグニン抽出物を分離するステップであって、リグニン抽出物が、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンを含むステップとを含む。任意選択で、ヘミセルロース糖の除去は、実質的な量のセルロース糖を除去しない。任意選択で、リグニン抽出溶液中の可溶性が制限された溶媒および水は、約1:1の比率である。いくつかの実施形態では、方法は、セルロース残部を精製してセルロースパルプを得るステップをさらに含む。任意選択で、セルロースパルプは、最大10%重量/重量の量のリグニンを含む。任意選択で、セルロースパルプは、最大7%重量/重量の量のリグニンを含む。いくつかの実施形態では、方法は、リグニン抽出物を強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製されたリグニン抽出物を得るステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、可溶性が制限された溶媒をリグニン抽出物から分離し、それによって高純度リグニンを得るステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、可溶性が制限された溶媒をリグニンから蒸発させることを含む。任意選択で、蒸発させることは、スプレー乾燥することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、セルロース残部を、可溶性が制限された溶媒および水で洗浄し、それによってセルロースパルプを得るステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、セルロースパルプを酸と接触させて、セルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを生成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、(i)酸および1種または複数のセルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、(ii)第1の混合物から、酸およびS1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップとをさらに含み、酸は、酸性加水分解物ストリームからS1溶媒抽出剤中に抽出される。いくつかの実施形態では、方法は、(iii)1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを蒸発させて、濃縮された第2のストリームを形成するステップと、(vi)先のステップ(iii)および(iv)を反復して、酸およびS1溶媒抽出剤を含むストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含むストリームを形成するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、(v)第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第2の混合物を形成するステップと、(vi)第2の混合物から、酸およびアミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解酵素を含む水性懸濁物中でセルロースパルプを加水分解するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、(i)温度制御槽内で、セルロースパルプ、加水分解酵素および酸性付与剤(acidulating agent)を含む懸濁物をかき混ぜるまたは撹拌するステップと、(ii)懸濁物から、セルロースパルプを含む第1のストリーム、および加水分解セルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップと、(iii)第1のストリームをさらに加水分解するために、温度制御槽に戻すステップとをさらに含む。任意選択で、分離ステップが、フィルター、膜、遠心分離機、ハイドロサイクロン(hydrocylone)から選択される分離デバイスを使用して実施される。任意選択で、水性懸濁物に溶解したグルコースの濃度が、加水分解酵素の阻害レベル未満に制御される。いくつかの実施形態では、方法は、(i)第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、(ii)第1の混合物から、酸およびアミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、第4のストリーム中の残留している酸に、糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解させる前に、第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解させる前に、第2のストリーム中の酸の濃度を増大するステップをさらに含む。任意選択で、酸の濃度は、0.5%超に増大される。いくつかの実施形態では、方法は、第4のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、方法は、(iv)第1のストリームをアルカリ溶液と接触させ、それによって残留固体リグニンをセルロースパルプに溶解させるステップと、(v)溶解したリグニンから残部のセルロースパルプを分離し、それによってリグニンを含む水溶液を形成するステップと、(vi)リグニンを含む水溶液のpHを、酸性pHに調整するステップと、(vii)酸性リグニン水溶液を、可溶性が制限された溶媒を含むリグニン抽出溶液と接触させ、それによってリグニンおよびリグニン抽出溶液を含む第3のストリーム、ならびに水溶性不純物を含む第4のストリームを形成するステップと、(viii)第3のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製された第3のストリームを得るステップと、(ix)リグニンから可溶性が制限された溶媒を分離し、それによって高純度リグニン組成物を得るステップとをさらに含む。任意選択で、分離ステップは、濾過によって実施される。任意選択で、分離ステップが、精製された第1のストリームを水と接触させることによってリグニンを沈殿させることを含む。任意選択で、精製された第3のストリームを熱水と接触させ、それによって可溶性が制限された溶媒をフラッシュ蒸発させる。任意選択で、分離ステップが、リグニンから可溶性が制限された溶媒を蒸発させることを含む。任意選択で、蒸発させることは、スプレー乾燥することを含む。

本発明はさらに、変換産物を製造するための方法を提供する。方法は、(i)発酵槽を準備するステップと、(ii)本発明の特定の実施形態によるヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態によるキシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態によるキシロースストリーム(例えば、晶出させたキシロースストリームまたは再溶解させたキシロースストリーム)、本発明の特定の実施形態によるキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態による母液のヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態による高濃度C6糖混合物からなる群から選択される少なくとも一員を含む媒体を、発酵槽内で発酵させて、変換産物を製造するステップとを含む。本発明はさらに、(i)本発明の特定の実施形態によるヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態によるキシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態によるキシロースストリーム(例えば、晶出させたキシロースストリームまたは再溶解させたキシロースストリーム)、本発明の特定の実施形態によるキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態による母液のヘミセルロース糖混合物、本発明の特定の実施形態による高濃度C6糖混合物からなる群から選択される少なくとも一員を準備するステップと、(ii)少なくとも一員の糖を、化学的プロセスを使用して変換産物に変換するステップとを含む、変換産物を製造する方法を提供する。いくつかの実施形態では、方法は、変換産物をプロセッシングして、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィン(polyolefm)ベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される消費者製品を製造するステップを含む。任意選択で、変換産物として、アルコール、カルボン酸、アミノ酸、ポリマー産業のためのモノマーおよびタンパク質からなる群から選択される少なくとも一員が挙げられる。任意選択で、洗浄剤は、糖ベースの界面活性剤、脂肪酸ベースの界面活性剤、脂肪アルコールベースの界面活性剤、または細胞培養由来の酵素を含む。任意選択で、ポリアクリルベースの製品は、プラスチック、床磨き剤(floor polish)、カーペット、塗料、コーティング、接着剤、分散剤、凝集剤(flocculant)、エラストマー、アクリルガラス、吸収性物品、尿漏れ防止パッド、生理用ナプキン、婦人用衛生製品およびおむつからなる群から選択される。任意選択で、ポリオレフィン(polyole fin)ベースの製品は、ミルク用入れ物(milk jug)、洗浄剤瓶、マーガリンチューブ、ゴミ入れ容器、配水管、吸収性物品、おむつ、不織布、HDPE玩具およびHDPE洗浄剤パッケージからなる群から選択される。任意選択で、ポリプロピレンベースの製品は、吸収性物品、おむつおよび不織布からなる群から選択される。任意選択で、ポリ乳酸ベースの製品は、農業製品および乳製品のパッケージ、プラスチック瓶、生分解性製品、ならびに消耗品からなる群から選択される。任意選択で、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品は、農業製品のパッケージ、プラスチック瓶、塗工紙、成型または押出物品、婦人用衛生製品、タンポンアプリケーター、吸収性物品、使い捨ての不織布、拭き取り用品、医療手術用衣類、接着剤、エラストマー、フィルム、コーティング、水性分散剤、繊維、医薬品の中間体および結合剤からなる群から選択される。任意選択で、変換産物は、エタノール、ブタノール、イソブタノール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールおよびバイオディーゼルからなる群から選択される少なくとも一員を含む。いくつかの実施形態では、方法は、変換産物をプロセッシングして、イソブテン縮合生成物、ジェット燃料、ガソリン、ガソホール、ディーゼル燃料、ドロップイン燃料、ディーゼル燃料添加剤およびそれらの前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の製品を製造するステップを含む。任意選択で、ガソホールは、エタノール富化ガソリンまたはブタノール富化ガソリンである。任意選択で、製品は、ディーゼル燃料、ガソリン、ジェット燃料およびドロップイン燃料からなる群から選択される。

本発明はさらに、消費者製品、消費者製品の前駆体、または本明細書に記載の変換産物を製造する方法による変換産物から製造された消費者製品の成分を提供する。本発明はさらに、消費者製品、消費者製品の前駆体、または本明細書に記載の変換産物を製造する方法によって製造された少なくとも1種の変換産物を含む消費者製品の成分を提供し、変換産物は、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸、ヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価もしくは多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質および医薬品からなる群から選択される。任意選択で、製品は、エタノール富化ガソリン、ジェット燃料、またはバイオディーゼルである。任意選択で、消費者製品は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する。任意選択で、消費者製品は、本発明の特定の実施形態による成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された追加的な成分を含む。任意選択で、成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された追加的な成分は、本質的に同じ化学組成を有する。任意選択で、消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分は、少なくとも100ppbの濃度のマーカー分子をさらに含む。任意選択で、マーカー分子は、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールまたはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化(sugar caramelization)に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸およびグリセロールからなる群から選択される。

本発明はさらに、リグニンを変換産物に変換する方法を提供する。方法は、(i)本発明の特定の実施形態による組成物を準備するステップと、(ii)組成物中の少なくとも一部のリグニンを、変換産物に変換するステップとを含む。任意選択で、変換ステップは、水素によって処理することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、リグニンから水素を生成するステップを含む。任意選択で、変換産物は、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、トルエン、ならびにキシレンからなる群から選択される少なくとも1種の品目を含む。任意選択で、変換産物は、燃料または燃料成分を含む。任意選択で、変換産物は、パラキシレンを含む。任意選択で、変換産物から製造された消費者製品、または変換産物を一成分もしくは一構成成分として含有する消費者製品。任意選択で、産物は、リグノスルホネート、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質、パラキシレン、ならびに医薬品からなる群から選択される少なくとも1種の化学物質を含有する。任意選択で、産物は、パラキシレンを含有する。任意選択で、産物は、分散剤、乳化剤、錯化剤(complexant)、凝集剤、塊状凝集剤(agglomerant)、ペレット化添加剤、樹脂、炭素繊維、活性炭、抗酸化剤、難燃剤、液体燃料、芳香族化学物質、バニリン、接着剤、結合剤、吸収剤、毒素結合剤(toxin binder)、発泡体、コーティング、フィルム、ゴムおよびエラストマー、捕捉剤、燃料、ならびに増量剤(expander)からなる群から選択される。任意選択で、産物は、食品、餌、材料、農業、輸送および建設からなる群から選択される分野で使用される。任意選択で、産物は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する。任意選択で、産物は、本発明の特定の実施形態による成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された成分を含有する。任意選択で、本発明の特定の実施形態による成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された成分は、本質的に同じ化学組成を有する。任意選択で、産物は、少なくとも100ppbの濃度のマーカー分子を含有する。任意選択で、マーカー分子は、フルフラールおよびヒドロキシメチルフルフラール、それらの縮合生成物、有色化合物、酢酸、メタノール、ガラクツロン(galcturonic)酸、グリセロール、脂肪酸、ならびに樹脂酸からなる群から選択される。 本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。 (項目1) 糖ストリームを精製する方法であって、 (i)前記糖ストリームをアミン抽出剤と接触させて、混合物を形成するステップと、 (ii)前記混合物から、前記アミン抽出剤および酸または不純物を含む第1のストリーム、ならびに1種または複数の糖を含む第2のストリームを分離するステップと を含む、方法。 (項目2) 前記第1のストリームが有機ストリームであり、前記第2のストリームが水性ストリームである、項目1に記載の方法。 (項目3) 前記第1のストリームが、0.5%w/w未満の糖を含む、項目1に記載の方法。 (項目4) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の酸を含む、項目1に記載の方法。 (項目5) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満のアミンを含む、項目1に記載の方法。 (項目6) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の不純物を含む、項目1に記載の方法。 (項目7) 不純物が、前記糖ストリームから前記アミン抽出剤中に抽出される、項目1に記載の方法。 (項目8) ステップ(i)の前に、前記糖ストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。 (項目9) 前記アミン抽出剤が、アミンおよび希釈剤を含む、項目1に記載の方法。 (項目10) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7である、項目9に記載の方法。 (項目11) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、5.5:4.55である、項目9に記載の方法。 (項目12) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である、項目9に記載の方法。 (項目13) 前記希釈剤が、アルコールを含む、項目9に記載の方法。 (項目14) 前記希釈剤が、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む、項目9に記載の方法。 (項目15) 前記希釈剤が、ヘキサノールを含む、項目9に記載の方法。 (項目16) 前記アミンが、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである、項目9に記載の方法。 (項目17) 前記アミンが、トリラウリルアミンである、項目9に記載の方法。 (項目18) 充填蒸留塔を使用して前記第2のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。 (項目19) 前記第2のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤が除去される、項目18に記載の方法。 (項目20) 前記糖ストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。 (項目21) 前記アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目20に記載の方法。 (項目22) 前記加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目20または項目21に記載の方法。 (項目23) 前記加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む、項目20〜22のいずれかに記載の方法。 (項目24) 前記単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む、項目23に記載の方法。 (項目25) 前記糖ストリームをアミン抽出剤と接触させて第1の混合物を形成する前に、前記糖ストリーム中の残留している酸に、前記糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させるステップをさらに含む、項目1に記載の方法。 (項目26) 加水分解させる前に、前記糖ストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む、項目25に記載の方法。 (項目27) 加水分解させる前に、前記糖ストリーム中の前記酸の濃度を増大するステップをさらに含む、項目25に記載の方法。 (項目28) 前記酸の濃度が、0.5%超に増大される、項目27に記載の方法。 (項目29) 前記糖ストリームを前記アミン抽出物と接触させる前に、前記オリゴ糖ストリームを、項目1に記載の前記糖ストリームと組み合わせるステップをさらに含み、前記糖ストリーム中の前記残留している酸が、前記オリゴ糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する、項目23に記載の方法。 (項目30) 前記第1のストリームを塩基溶液と接触させて、中和されたアミン抽出剤を形成するステップをさらに含む、項目1に記載の方法。 (項目31) 前記接触が、70℃で実施される、項目30に記載の方法。 (項目32) 前記第1のストリームを塩基溶液と接触させる前に、前記第1のストリームを水性ストリームで洗浄して、前記第1のストリームから糖を除去するステップをさらに含む、項目30に記載の方法。 (項目33) 前記洗浄された第1のストリームが、0.1%重量/重量未満の糖を含む、項目32に記載の方法。 (項目34) 前記中和されたアミン抽出剤の少なくとも一部を水で洗浄し、前記洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む、項目30に記載の方法。 (項目35) 前記洗浄され中和されたアミン抽出剤ストリームの一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む、項目34に記載の方法。 (項目36) 前記加熱が、80〜90℃で実施される、項目35に記載の方法。 (項目37) 酸性ヘミセルロース糖ストリームから酸を除去する方法であって、 (i)酸および1種または複数のヘミセルロース糖を含む酸性ヘミセルロース糖ストリームを、アミン抽出剤と接触させて、アミン混合物を形成するステップと、 (ii)前記アミン混合物から、前記酸および前記アミン抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに前記ヘミセルロース糖ストリームを含む第2のストリームを分離するステップと を含む、方法。 (項目38) ステップ(i)の前に、リグノセルロース原料を酸性水溶液と接触させるステップと、前記リグノセルロース原料から前記酸性水溶液を分離し、それによってリグノセルロースストリームおよび前記酸性ヘミセルロース糖ストリームを形成するステップとをさらに含む、項目37に記載の方法。 (項目39) 前記第1のストリームが有機ストリームであり、前記第2のストリームが水性ストリームである、項目37に記載の方法。 (項目40) 前記第1のストリームが、0.5%w/w未満のヘミセルロース糖を含む、項目37に記載の方法。 (項目41) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の酸を含む、項目37に記載の方法。 (項目42) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満のアミンを含む、項目37に記載の方法。 (項目43) 前記第2のストリームが、0.5%w/w未満の不純物を含む、項目37に記載の方法。 (項目44) 不純物が、前記酸性ヘミセルロース糖ストリームから前記アミン抽出剤中に抽出される、項目37に記載の方法。 (項目45) 前記アミン抽出剤が、アミンおよび希釈剤を含む、項目37に記載の方法。 (項目46) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7である、項目45に記載の方法。 (項目47) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、5.5:4.55である、項目45に記載の方法。 (項目48) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である、項目45に記載の方法。 (項目49) 前記希釈剤が、アルコールを含む、項目45に記載の方法。 (項目50) 前記希釈剤が、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む、項目45に記載の方法。 (項目51) 前記希釈剤が、ヘキサノールを含む、項目50に記載の方法。 (項目52) 前記アミンが、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである、項目45に記載の方法。 (項目53) 前記アミンが、トリラウリルアミンである、項目45に記載の方法。 (項目54) 前記酸性水溶液が、0.1〜2%の酸を含む、項目38に記載の方法。 (項目55) 前記酸が、H2SO4および/またはSO2および/またはH2SO3および/またはHClを含む、項目54に記載の方法。 (項目56) 充填蒸留塔を使用して前記第2のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む、項目45に記載の方法。 (項目57) 前記第2のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤が除去される、項目56に記載の方法。 (項目58) 前記第2のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された糖ストリームを形成するステップをさらに含む、項目37に記載の方法。 (項目59) 前記アミンが除去された糖ストリームを弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された糖ストリームを形成するステップをさらに含む、項目58に記載の方法。 (項目60) 前記糖ストリームを蒸発させ、それによって濃縮された糖溶液を形成するステップをさらに含む、項目58または項目59に記載の方法。 (項目61) 前記糖ストリームを、キシロース富化ストリームおよび混合糖ストリームに分画するステップをさらに含む、項目58〜60のいずれかに記載の方法。 (項目62) 前記糖が、イオン交換樹脂を使用して分画される、項目61に記載の方法。 (項目63) 前記イオン交換カラムが、アニオン交換樹脂である、項目62に記載の方法。 (項目64) 前記アニオン交換樹脂が、200〜400μmの範囲の粒径を有する、項目63に記載の方法。 (項目65) 前記アニオン交換樹脂が、280〜320μmの範囲の粒径を有する、項目63に記載の方法。 (項目66) 前記分画が、擬似移動床方式で実施される、項目61に記載の方法。 (項目67) 前記分画が、逐次的擬似移動床方式で実施される、項目61に記載の方法。 (項目68) 前記逐次的擬似移動床クロマトグラフィーシステムが、ステップ1中に供給ストリームを吸着剤に通過させ、第1のラフィネートストリームを前記吸着剤から洗い流し、ステップ2中に第2のラフィネートストリームを脱着剤ストリームで前記吸着剤から洗い流し、ステップ3中に前記脱着剤をリサイクルさせて前記吸着剤に戻すステップ1〜3を含み、前記キシロース富化ストリームが、ステップ1およびステップ2の両方で抽出される、項目67に記載の方法。 (項目69) クロマトグラフィーシステムの前記脱着剤の流速が、前記抽出物の流速および前記ラフィネートの流速の合計に等しい、項目67に記載の方法。 (項目70) 前記キシロース富化ストリームからキシロースを晶出させるステップをさらに含む、項目61〜69のいずれかに記載の方法。 (項目71) 前記第1のストリームを塩基溶液と接触させて、中和された抽出剤を形成するステップをさらに含む、項目37に記載の方法。 (項目72) 前記第1のストリームを塩基溶液と接触させる前に、前記第1のストリームを水性ストリームで洗浄して、前記第1のストリームからヘミセルロース糖を除去するステップをさらに含む、項目71に記載の方法。 (項目73) 前記洗浄された第1のストリームが、0.1%重量/重量未満の糖を含む、項目72に記載の方法。 (項目74) 前記中和された抽出剤を水で洗浄し、前記洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む、項目71に記載の方法。 (項目75) 前記洗浄され中和された抽出剤の一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む、項目74に記載の方法。 (項目76) 前記リグノセルロースストリームを使用して、バイオエネルギーペレットを作製する、項目38に記載の方法。 (項目77) 第1の画分および第2の画分の混合物を含む液体試料を分画する方法であって、 (i)ステップ1中に供給ストリームを吸着剤に通過させ、第1のラフィネートストリームを前記吸着剤から洗い流し、ステップ2中に第2のラフィネートストリームを脱着剤ストリームで前記吸着剤から洗い流し、ステップ3中に前記脱着剤をリサイクルさせて前記吸着剤に戻すステップ1〜3を含む逐次的擬似移動床クロマトグラフィーシステムによって、前記液体試料を分画するステップと、 (ii)前記クロマトグラフィーシステムから1つまたは複数の生成物ストリームを回収するステップと を含み、 前記生成物ストリームが、ステップ1およびステップ2の両方で抽出される、方法。 (項目78) 前記液体試料が、第3の画分をさらに含む、項目77に記載の方法。 (項目79) 前記クロマトグラフィーシステムの脱着剤の流速が、前記抽出物の流速および前記ラフィネートの流速の合計に等しい、項目77に記載の方法。 (項目80) 前記クロマトグラフィーシステムが、イオン交換樹脂を含む、項目77に記載の方法。 (項目81) 前記イオン交換樹脂が、アニオン交換樹脂である、項目80に記載の方法。 (項目82) 前記イオン交換樹脂が、200〜400μmの範囲の粒径を有する、項目80に記載の方法。 (項目83) 前記イオン交換樹脂が、280〜320μmの範囲の粒径を有する、項目80に記載の方法。 (項目84) 以下の特徴、 (i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.50重量/重量、 (ii)モノサッカライド全体に対するグルコースの比率<0.25重量/重量、 (iii)モノサッカライド全体に対するキシロースの比率>0.18重量/重量、 (iv)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率<0.10重量/重量、 (v)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率>0.01重量/重量、 (vi)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、 (vii)最大500ppmの量の1種または複数のフェノール、および (viii)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノール の1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、または6個または7個または8個以上を含む、ヘミセルロース糖混合物。 (項目85) 乾燥固体全体に対する前記モノサッカライドの比率が、>0.70重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目86) 乾燥固体全体に対する前記モノサッカライドの比率が、>0.90重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目87) モノサッカライド全体に対する前記グルコースの比率が、<0.15重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目88) モノサッカライド全体に対する前記グルコースの比率が、<0.13重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目89) モノサッカライド全体に対する前記グルコースの比率が、<0.06重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目90) モノサッカライド全体に対する前記キシロースの比率が、>0.20重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目91) モノサッカライド全体に対する前記キシロースの比率が、>0.50重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目92) モノサッカライド全体に対する前記キシロースの比率が、>0.70重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目93) モノサッカライド全体に対する前記フルクトースの比率が、>0.02重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目94) モノサッカライド全体に対する前記フルクトースの比率が、<0.08重量/重量である、項目84に記載の混合物。 (項目95) 最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目84に記載の混合物。 (項目96) 最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目84に記載の混合物。 (項目97) 最大400ppmの量のフェノールを含む、項目84に記載の混合物。 (項目98) 最大300ppmの量のフェノールを含む、項目84に記載の混合物。 (項目99) 以下の特徴、 (i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.10重量/重量、 (ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.50重量/重量、 (iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.10重量/重量、 (iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.05重量/重量、 (v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.10重量/重量、 (vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.02重量/重量、 (vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05重量/重量、 (viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、 (ix)最大500ppmの量のフェノール、および (x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノール の1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む、キシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物。 (項目100) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、<0.07である、項目99に記載の混合物。 (項目101) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、<0.05である、項目99に記載の混合物。 (項目102) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.40重量/重量である、項目99に記載の混合物。 (項目103) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.70重量/重量である、項目99に記載の混合物。 (項目104) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.80重量/重量である、項目99に記載の混合物。 (項目105) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.09である、項目99に記載の混合物。 (項目106) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.05である、項目99に記載の混合物。 (項目107) 最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目99に記載の混合物。 (項目108) 最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目99に記載の混合物。 (項目109) 最大60ppmの量のフェノールを含む、項目99に記載の混合物。 (項目110) 最大0.05ppmの量のフェノールを含む、項目99に記載の混合物。 (項目111) 以下の特徴、 (i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率>0.15重量/重量、 (ii)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率>0.20重量/重量、 (iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率>0.02重量/重量、 (iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率>0.02重量/重量、 (v)溶解した糖全体に対するキシロースの比率<0.20、 (vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率>0.01、 (vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05、 (viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、 (ix)最大500ppmの量のフェノール、および (x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノール の1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む、キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物。 (項目112) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、>0.20重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目113) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、>0.23重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目114) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、>0.25重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目115) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.10重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目116) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.25重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目117) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、>0.35重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目118) 最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目111に記載の混合物。 (項目119) 最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目111に記載の混合物。 (項目120) 最大60ppmの量のフェノールを含む、項目111に記載の混合物。 (項目121) 最大0.05ppmの量のフェノールを含む、項目111に記載の混合物。 (項目122) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、<0.30重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目123) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、<0.15重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目124) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、<0.10重量/重量である、項目111に記載の混合物。 (項目125) 以下の特徴、 (i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.15重量/重量、 (ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.40重量/重量、 (iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.15重量/重量、 (iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.06重量/重量、 (v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.20重量/重量、 (vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.03、 (vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.04、 (viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、 (ix)最大500ppmの量のフェノール、および (x)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノール の1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、または10個以上を含む、母液のヘミセルロース糖混合物。 (項目126) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、<0.12である、項目125に記載の混合物。 (項目127) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、<0.10である、項目125に記載の混合物。 (項目128) 溶解した糖全体に対する前記オリゴサッカライドの比率が、<0.20である、項目125に記載の混合物。 (項目129) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.50重量/重量である、項目125に記載の混合物。 (項目130) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.60重量/重量である、項目125に記載の混合物。 (項目131) 溶解した糖全体に対する前記キシロースの比率が、>0.70重量/重量である、項目125に記載の混合物。 (項目132) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.30である、項目125に記載の混合物。 (項目133) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.20である、項目125に記載の混合物。 (項目134) 溶解した糖全体に対する、グルコースおよびフルクトースの合計の比率が、<0.10である、項目125に記載の混合物。 (項目135) 最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目125に記載の混合物。 (項目136) 最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目125に記載の混合物。 (項目137) 最大60ppmの量のフェノールを含む、項目125に記載の混合物。 (項目138) 最大0.05ppmの量のフェノールを含む、項目125に記載の混合物。 (項目139) (i)リグノセルロースストリームおよび酸ストリームを向流で、複数の撹拌槽反応器に通過させるように移動させて、酸性加水分解物ストリームおよび酸性リグニンストリームを生成するステップと、 (ii)前記酸性リグニンストリームから、前記酸性加水分解物ストリームを分離するステップと を含む、セルロース糖ストリームを生成する方法であって、 前記複数の撹拌槽反応器が、第1の反応器、最終反応器、および1つまたは複数の中間反応器を含み、前記リグノセルロースストリームが、前記第1の反応器に入り、前記酸ストリームが、前記最終反応器に入り、前記酸性加水分解物ストリームが、前記第1の反応器から出、前記リグニンストリームが、前記最終反応器から出る、方法。 (項目140) ステップ(i)の前に、リグノセルロース原料を酸性水溶液と接触させるステップと、前記リグノセルロース原料から前記酸性水溶液を分離し、それによって酸性ヘミセルロース糖ストリームおよび前記リグノセルロースストリームを形成するステップとをさらに含む、項目139に記載の方法。 (項目141) ステップ(i)の前に、前記リグノセルロースストリームの粒径を、400〜5000ミクロンに低減するステップをさらに含む、項目139に記載の方法。 (項目142) 前記酸性加水分解物ストリームが、1種または複数のセルロース糖を含む、項目139に記載の方法。 (項目143) 前記酸性加水分解物ストリームが、1種または複数のヘミセルロース糖をさらに含む、項目142に記載の方法。 (項目144) (iii)酸および1種または複数のセルロース糖を含む前記酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、 (iv)前記第1の混合物から、前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップと をさらに含み、 前記酸が、前記酸性加水分解物ストリームから前記S1溶媒抽出剤中に抽出される、項目139に記載の方法。 (項目145) 前記接触が、50℃で実施される、項目144に記載の方法。 (項目146) (v)前記1種または複数のセルロース糖を含む前記第2のストリームを蒸発させて、濃縮された第2のストリームを形成するステップと、 (vi)項目144のステップ(iii)および(iv)を反復して、前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含むストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含むストリームを形成するステップと をさらに含む、項目144に記載の方法。 (項目147) 前記酸性加水分解物ストリームを前記S1溶媒抽出剤と接触させる前に、前記酸性加水分解物ストリームを蒸発させ、それによって前記酸性加水分解物ストリーム中の前記酸の濃度を低減して共沸混合物を形成する、項目144に記載の方法。 (項目148) 前記第1のストリームが有機ストリームであり、前記第2のストリームが水性ストリームである、項目144に記載の方法。 (項目149) (v)前記第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第2の混合物を形成するステップと、 (vi)前記第2の混合物から、前記酸および前記アミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップと をさらに含む、項目144に記載の方法。 (項目150) 前記第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて第2の混合物を形成する前に、前記第2のストリーム中の前記残留している酸に、前記糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップをさらに含む、項目149に記載の方法。 (項目151) 加水分解させる前に、前記第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む、項目150に記載の方法。 (項目152) 加水分解させる前に、前記第2のストリーム中の前記酸の濃度を増大するステップをさらに含む、項目150に記載の方法。 (項目153) 前記酸の濃度が、0.5%超に増大される、項目152に記載の方法。 (項目154) 前記第2のストリームをアミン抽出物と接触させる前に、オリゴ糖ストリームが前記第2のストリームに添加され、前記第2のストリーム中の残留している前記酸が、前記オリゴ糖ストリームおよび前記第2のストリームの混合物中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する、項目149に記載の方法。 (項目155) 前記第3のストリームが有機ストリームであり、前記第4のストリームが水性ストリームである、項目149に記載の方法。 (項目156) 前記酸性加水分解物ストリームが、フィルター、膜、またはハイドロクロンを使用して前記リグニンストリームから分離される、項目139に記載の方法。 (項目157) 前記酸ストリームが、少なくとも40%重量/重量の酸を含む、項目139に記載の方法。 (項目158) 前記S1溶媒抽出剤が、アルコールを含む、項目144に記載の方法。 (項目159) 前記S1溶媒抽出剤が、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールもしくは灯油、またはそれらの混合物を含む、項目144に記載の方法。 (項目160) 前記S1溶媒抽出剤が、ヘキサノールを含む、項目144に記載の方法。 (項目161) 前記アミン抽出剤が、アミンおよび希釈剤を含む、項目149に記載の方法。 (項目162) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7である、項目161に記載の方法。 (項目163) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、5.5:4.55である、項目161に記載の方法。 (項目164) 前記アミンと前記希釈剤の比率が、3:7〜6:4の間である、項目161に記載の方法。 (項目165) 前記希釈剤が、アルコールを含む、項目161に記載の方法。 (項目166) 前記希釈剤が、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコールまたは灯油を含む、項目161に記載の方法。 (項目167) 前記希釈剤が、ヘキサノールを含む、項目161に記載の方法。 (項目168) 前記アミンが、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである、項目161に記載の方法。 (項目169) 前記アミンが、トリラウリルアミンである、項目161に記載の方法。 (項目170) 前記リグノセルロース原料が、主にセルロースおよびリグニンを含む、項目140に記載の方法。 (項目171) 前記リグノセルロースストリームが前記第1の反応器に入る前に、1つまたは複数の中間槽から出る前記酸性加水分解物ストリームの少なくとも一部が、前記リグノセルロースストリームに添加される、項目139に記載の方法。 (項目172) 前記リグノセルロースストリームが加熱される、項目171に記載の方法。 (項目173) 前記酸加水分解物ストリームが、22〜33%重量/重量の酸を含有する、項目139に記載の方法。 (項目174) 充填蒸留塔を使用して、前記第4のストリームから希釈剤を除去するステップをさらに含む、項目149に記載の方法。 (項目175) 前記第4のストリーム中の少なくとも95%の希釈剤が除去される、項目174に記載の方法。 (項目176) 前記第4のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目149に記載の方法。 (項目177) 前記アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目176に記載の方法。 (項目178) 前記加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目176または項目177に記載の方法。 (項目179) 前記加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む、項目176〜178のいずれかに記載の方法。 (項目180) 前記単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む、項目179に記載の方法。 (項目181) 前記第2のストリームをアミン抽出物と接触させる前に、前記オリゴ糖ストリームを前記第2のストリームと組み合わせるステップをさらに含み、前記第2のストリーム中の前記残留している酸が、前記オリゴ糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解する、項目179に記載の方法。 (項目182) 前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含む前記第1のストリームを、水溶液と接触させて、脱酸された抽出剤および水性逆抽出物を形成するステップをさらに含み、前記酸が、前記第1のストリームから前記水性逆抽出物中に抽出される、項目144に記載の方法。 (項目183) 前記接触が、50℃で実施される、項目182に記載の方法。 (項目184) 前記第1のストリームを水溶液と接触させて、脱酸された抽出剤および水性逆抽出物を形成する前に、前記第1のストリームを共沸性酸溶液またはより高い濃度の酸溶液と接触させて、前記第1のストリームから糖を回収するステップをさらに含む、項目182に記載の方法。 (項目185) 前記水性逆抽出物が、15〜20%の酸を含み、下流プロセスで使用される、項目182に記載の方法。 (項目186) 第1の圧力下で前記水性逆抽出物を蒸発させ、それによって前記蒸発前の前記水性逆抽出物の酸濃度よりも高い酸濃度を有する超共沸性酸溶液を生成するステップをさらに含む、項目182に記載の方法。 (項目187) 前記第1の圧力よりも高い第2の圧力下で前記超共沸性酸溶液を蒸発させて、超共沸性の気体状の酸を生成するステップをさらに含む、項目186に記載の方法。 (項目188) 前記超共沸性の気体状の酸を水溶液に吸収させて、濃縮酸溶液を生成するステップをさらに含む、項目187に記載の方法。 (項目189) 前記第3のストリームを塩基溶液と接触させて、中和されたアミン抽出剤を形成するステップをさらに含む、項目149に記載の方法。 (項目190) 前記接触が、70℃で実施される、項目189に記載の方法。 (項目191) 前記第3のストリームを塩基溶液と接触させる前に、前記第3のストリームを水性ストリームで洗浄して、前記第3のストリームからセルロース糖を除去するステップをさらに含む、項目189に記載の方法。 (項目192) 前記洗浄された第3のストリームが、0.1%重量/重量未満のセルロース糖を含む、項目190に記載の方法。 (項目193) 前記中和されたアミン抽出剤の少なくとも一部を水で洗浄し、前記洗浄されたアミン抽出剤をリサイクルさせるステップをさらに含む、項目189に記載の方法。 (項目194) 前記洗浄され中和されたアミン抽出剤ストリームの一部を、10%石灰と共に加熱することによって処理するステップをさらに含む、項目193に記載の方法。 (項目195) 前記加熱が、80〜90℃で実施される、項目194に記載の方法。 (項目196) (i)酸および1種または複数のセルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、 (ii)前記第1の混合物から、前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップであって、前記酸が、前記酸性加水分解物ストリームから前記S1溶媒抽出剤中に抽出されるステップと、 (iii)前記第2のストリーム中の残留している酸に、前記糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップと、 (iv)前記セルロース糖ストリームを、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップと を含む、オリゴ糖を加水分解する方法。 (項目197) 分画する前に、オリゴ糖ストリームを前記第2のストリームに添加するステップをさらに含み、前記第2のストリーム中の残留している前記酸が、前記第2のストリームおよび前記オリゴ糖ストリームの混合物中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解し、それによってセルロース糖ストリームを形成する、項目196に記載の方法。 (項目198) 加水分解させる前に、前記第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む、項目196に記載の方法。 (項目199) 加水分解させる前に、前記第2のストリーム中の前記酸の濃度を増大するステップをさらに含む、項目196に記載の方法。 (項目200) 前記酸の濃度が、0.5%超に増大される、項目199に記載の方法。 (項目201) 前記流入ストリームを前記S1溶媒抽出剤と接触させる前に、前記酸性加水分解物ストリームを蒸発させ、それによって前記酸性加水分解物ストリーム中の前記酸の濃度を低減して共沸混合物を形成する、項目196に記載の方法。 (項目202) 前記セルロース糖ストリームをアニオン交換体と接触させて、前記ストリームから酸を除去するステップをさらに含む、項目196に記載の方法。 (項目203) 前記加水分解が、1.2%重量/重量以下の濃度のHClによって触媒される、項目196に記載の方法。 (項目204) 前記加水分解が、0.7%重量/重量以下の濃度のHClによって触媒される、項目196に記載の方法。 (項目205) 前記加水分解が、60℃〜150℃の範囲の温度で実施される、項目196に記載の方法。 (項目206) 前記第2の加水分解物が、糖全体のうち少なくとも70%重量/重量の単糖を含有する、項目196に記載の方法。 (項目207) 前記第2の加水分解物の前記糖全体の含量が、前記酸の濃度が低い水性混合物の糖含量の少なくとも90%重量/重量である、項目196に記載の方法。 (項目208) 以下の特徴、 (i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.85重量/重量、 (ii)溶解した糖全体に対するグルコースの比率が0.40〜0.70重量/重量の範囲、 (iii)1〜200ppmの塩化物、 (iv)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、 (v)最大500ppmの量のフェノール、および (vi)最大0.1%重量/重量の量のヘキサノール の1個以上、2個以上、3個以上、または4個以上、5個以上、または6個以上を含む、高濃度のC6糖混合物。 (項目209) 溶解した糖全体に対する前記モノサッカライドの比率が、>0.90重量/重量である、項目208の混合物。 (項目210) 溶解した糖全体に対する前記モノサッカライドの比率が、>0.95重量/重量である、項目208の混合物。 (項目211) 溶解した糖全体に対する前記グルコースの比率が、0.40〜0.60重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目212) 溶解した糖全体に対する前記グルコースの比率が、0.50〜0.60重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目213) 前記塩化物の濃度が、10〜100ppmの範囲である、項目208の混合物。 (項目214) 前記塩化物の濃度が、10〜50ppmの範囲である、項目208の混合物。 (項目215) 最大0.005%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目208に記載の混合物。 (項目216) 最大0.001%重量/重量の量のフルフラールを含む、項目208に記載の混合物。 (項目217) 最大400ppmの量のフェノールを含む、項目208に記載の混合物。 (項目218) 最大100ppmの量のフェノールを含む、項目208に記載の混合物。 (項目219) 溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.03〜0.12重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目220) 溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.05〜0.10重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目221) 溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が、0.005〜0.015重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目222) 溶解した糖全体に対するガラクトースの比率が、0.025〜0.035重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目223) 溶解した糖全体に対するマンノースの比率が、0.14〜0.18重量/重量の範囲である、項目208の混合物。 (項目224) (i)リグニンを含む水溶液のpHを、酸性pHに調整するステップと、 (ii)前記酸性リグニン水溶液を、可溶性が制限された溶媒を含むリグニン抽出溶液と接触させ、それによって前記リグニンおよび前記リグニン抽出溶液を含む第1のストリーム、ならびに水溶性不純物を含む第2のストリームを形成するステップと、 (iii)前記第1のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製された第1のストリームを得るステップと、 (iv)前記リグニンから前記可溶性が制限された溶媒を分離し、それによって高純度リグニン組成物を得るステップと を含む、高純度リグニンを生成する方法。 (項目225) 前記分離ステップが、前記精製された第1のストリームを水と接触させることによって前記リグニンを沈殿させることを含む、項目224に記載の方法。 (項目226) 前記精製された第1のストリームを熱水と接触させ、それによって前記可溶性が制限された溶媒をフラッシュ蒸発させる、項目225に記載の方法。 (項目227) 前記分離ステップが、前記リグニンから前記可溶性が制限された溶媒を蒸発させることを含む、項目224に記載の方法。 (項目228) 前記蒸発させることが、スプレー乾燥することを含む、項目226に記載の方法。 (項目229) 前記リグニン粒子を前記水から濾過するステップをさらに含む、項目225に記載の方法。 (項目230) 前記リグニンを含む水溶液が、リグニン材料をアルカリ溶液に溶解させることによって生成される、項目224に記載の方法。 (項目231) 前記リグニンを含む水溶液が、パルプ化、ミリング、生物精製、クラフトパルプ化、亜硫酸パルプ化、苛性パルプ化、油圧機械式パルプ化、リグノセルロース原料の穏やかな酸加水分解、リグノセルロース原料の濃縮酸加水分解、リグノセルロース原料の超臨界水または超亜臨界水加水分解、リグノセルロース原料のアンモニア抽出から選択されるプロセスによって生成される、項目224に記載の方法。 (項目232) リグニン材料が、脱酸されたリグニンであって、ステップ(i)の前に、酸性リグニンを炭化水素溶媒と接触させて混合物を形成するステップと、前記炭化水素溶媒を加熱して、前記混合物から酸を除去し、それによって脱酸されたリグニンを得るステップとをさらに含む、項目224に記載の方法。 (項目233) 前記リグニン水溶液のpHが、3.5〜4に調整される、項目224に記載の方法。 (項目234) 前記第1のストリームが有機ストリームであり、前記第2のストリームが水性ストリームである、項目224に記載の方法。 (項目235) 前記リグニン材料が、ヘミセルロース糖をリグノセルロース原料から抽出し、その後酸を使用してセルロースを加水分解することによって得られた酸性リグニンである、項目224に記載の方法。 (項目236) 前記リグニン材料が、脱酸されたリグニンである、項目224に記載の方法。 (項目237) 前記水溶液が、水である、項目224に記載の方法。 (項目238) 前記水溶液が、酸味料である、項目224に記載の方法。 (項目239) 酸性リグニンを炭化水素溶媒と接触させるステップと、前記炭化水素溶媒を加熱して前記酸性リグニンから酸を除去し、それによって脱酸されたリグニンを得るステップとを含む、脱酸されたリグニンを生成する方法。 (項目240) 前記酸性リグニンが、リグノセルロース原料からヘミセルロースおよびセルロース材料を除去することによって得られる、項目232または項目239に記載の方法。 (項目241) 前記炭化水素が、ISOPARKである、項目232または項目239に記載の方法。 (項目242) 前記可溶性が制限された溶媒が、メチルエチルケトンである、項目224に記載の方法。 (項目243) 前記酸性リグニンを前記炭化水素溶媒と接触させる前に、前記酸性リグニンを洗浄水溶液で洗浄して、残留している糖および酸を除去する、項目232または項目239に記載の方法。 (項目244) 前記洗浄水溶液が、項目182に記載の前記水性逆抽出物である、項目243に記載の方法。 (項目245) 前記リグニン材料が、前記水溶液の向流で洗浄される、項目243に記載の方法。 (項目246) 前記リグニン材料が、複数の段階で洗浄される、項目243に記載の方法。 (項目247) 前記高純度リグニンが、 (i)最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、 (ii)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、 (iii)少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、 (iv)最大1%重量/重量の量の硫黄、 (v)最大0.05%重量/重量の量の窒素、 (vi)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、 (vii)250℃を超える5%分解温度、 (viii)300℃を超える10%分解温度、 (ix)低灰分含量、 (x)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、 (xi)少なくとも0.9の縮合度、 (xii)1.0未満のメトキシル含量、および (xiii)0.4未満のO/C重量比 からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個または13個の特徴を特徴とする、項目224に記載の方法。 (項目248) (i)最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、 (ii)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、 (iii)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、 (iv)最大1%重量/重量の量の硫黄、 (v)最大0.05%重量/重量の量の窒素、 (vi)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、 (vii)250℃を超える5%分解温度、 (viii)300℃を超える10%分解温度、 (ix)低灰分含量、 (x)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、 (xi)少なくとも0.9の縮合度、 (xii)1.0未満のメトキシル含量、および (xiii)0.4未満のO/C重量比 からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個または13個の特徴を特徴とする、リグニン組成物。 (項目249) 最大1ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目250) 最大0.5ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目251) 少なくとも2.7ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目252) 少なくとも3.0ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目253) 少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目254) 少なくとも0.9ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を含む、項目248に記載のリグニン組成物。 (項目255) (i)乾物ベースで少なくとも97%のリグニン、 (ii)最大0.1%重量/重量の量の灰分含量、 (iii)最大0.05%重量/重量の量の全炭水化物含量、および (iv)200℃で最大5%重量/重量の量の揮発物含量 からなる群から選択される少なくとも1個、2個、3個または4個の特徴を特徴とする、リグニン組成物。 (項目256) 最大0.05%重量/重量の量の非溶融性粒子含量を有する、項目255に記載の組成物。 (項目257) バイオマスから高純度リグニンを生成する方法であって、 (i)前記バイオマスからヘミセルロース糖を除去し、それによってリグニンを含有する残部を得るステップであって、前記リグニンを含有する残部がリグニンおよびセルロースを含むステップと、 (ii)前記リグニンを含有する残部をリグニン抽出溶液と接触させて、リグニン抽出物およびセルロース残部を生成するステップであって、前記リグニン抽出溶液が、可溶性が制限された溶媒、有機酸および水を含み、前記可溶性が制限された溶媒および水が、有機相および水相を形成するステップと、 (iii)前記セルロース残部から前記リグニン抽出物を分離するステップであって、前記リグニン抽出物が、前記可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンを含むステップとを含む、方法。 (項目258) 前記ヘミセルロース糖の前記除去が、実質的な量の前記セルロース糖を除去しない、項目257に記載の方法。 (項目259) 前記リグニン抽出溶液中の前記可溶性が制限された溶媒および前記水が、約1:1の比率である、項目257に記載の方法。 (項目260) 前記セルロース残部を精製してセルロースパルプを得るステップをさらに含む、項目257に記載の方法。 (項目261) 前記セルロースパルプが、最大10%重量/重量の量のリグニンを含む、項目260に記載の方法。 (項目262) 前記セルロースパルプが、最大7%重量/重量の量のリグニンを含む、項目260に記載の方法。 (項目263) 前記リグニン抽出物を強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製されたリグニン抽出物を得るステップをさらに含む、項目257に記載の方法。 (項目264) 前記可溶性が制限された溶媒を前記リグニン抽出物から分離し、それによって高純度リグニンを得るステップをさらに含む、項目257または項目263に記載の方法。 (項目265) 分離するステップが、前記可溶性が制限された溶媒を前記リグニンから蒸発させることを含む、項目263に記載の方法。 (項目266) 前記蒸発させることが、スプレー乾燥することを含む、項目265に記載の方法。 (項目267) 前記セルロース残部を、前記可溶性が制限された溶媒および水で洗浄し、それによってセルロースパルプを得るステップをさらに含む、項目257に記載の方法。 (項目268) 前記セルロースパルプを酸と接触させて、セルロース糖を含む酸性加水分解物ストリームを生成するステップをさらに含む、項目267に記載の方法。 (項目269) (i)酸および1種または複数のセルロース糖を含む前記酸性加水分解物ストリームを、S1溶媒抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、 (ii)前記第1の混合物から、前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含む第1のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップと をさらに含み、 前記酸が、前記酸性加水分解物ストリームから前記S1溶媒抽出剤中に抽出される、項目268に記載の方法。 (項目270) (iii)前記1種または複数のセルロース糖を含む前記第2のストリームを蒸発させて、濃縮された第2のストリームを形成するステップと、 (vi)項目269のステップ(iii)および(iv)を反復して、前記酸および前記S1溶媒抽出剤を含むストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含むストリームを形成するステップと をさらに含む、項目269に記載の方法。 (項目271) (v)前記第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第2の混合物を形成するステップと、 (vi)前記第2の混合物から、前記酸および前記アミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップと をさらに含む、項目269に記載の方法。 (項目272) 加水分解酵素を含む水性懸濁物中で前記セルロースパルプを加水分解するステップをさらに含む、項目267に記載の方法。 (項目273) (i)温度制御槽内で、前記セルロースパルプ、前記加水分解酵素および酸性付与剤を含む懸濁物をかき混ぜるまたは撹拌するステップと、 (ii)前記懸濁物から、セルロースパルプを含む第1のストリーム、および加水分解セルロース糖を含む第2のストリームを分離するステップと、 (iii)前記第1のストリームをさらに加水分解するために、前記温度制御槽に戻すステップと をさらに含む、項目272に記載の方法。 (項目274) 前記分離ステップが、フィルター、膜、遠心分離機、ハイドロサイクロンから選択される分離デバイスを使用して実施される、項目273に記載の方法。 (項目275) 前記水性懸濁物に溶解したグルコースの濃度が、前記加水分解酵素の阻害レベル未満に制御される、項目273に記載の方法。 (項目276) (i)前記第2のストリームをアミン抽出剤と接触させて、第1の混合物を形成するステップと、 (ii)前記第1の混合物から、前記酸および前記アミン抽出剤を含む第3のストリーム、ならびに前記1種または複数のセルロース糖を含む第4のストリームを分離するステップと をさらに含む、項目273に記載の方法。 (項目277) 前記第4のストリーム中の前記残留している酸に、前記糖ストリーム中の少なくともいくつかのオリゴ糖を単糖に加水分解させ、それによってセルロース糖ストリームを形成するステップをさらに含む、項目269または項目273に記載の方法。 (項目278) 加水分解させる前に、前記第2のストリームをより低い糖濃度に希釈するステップをさらに含む、項目277に記載の方法。 (項目279) 加水分解させる前に、前記第2のストリーム中の前記酸の濃度を増大するステップをさらに含む、項目277に記載の方法。 (項目280) 前記酸の濃度が、0.5%超に増大される、項目279に記載の方法。 (項目281) 前記第4のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留アミンを除去し、それによってアミンが除去された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目276に記載の方法。 (項目282) 前記アミンが除去された加水分解物を弱塩基性アニオン交換体と接触させて、中和された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目281に記載の方法。 (項目283) 前記加水分解物を蒸発させて、濃縮された加水分解物を形成するステップをさらに含む、項目276または項目281に記載の方法。 (項目284) 前記加水分解物を、単糖ストリームおよびオリゴ糖ストリームに分画するステップをさらに含む、項目276〜283のいずれかに記載の方法。 (項目285) 前記単糖ストリームを精製または濃縮するステップをさらに含む、項目284に記載の方法。 (項目286) (iv)前記第1のストリームをアルカリ溶液と接触させ、それによって残留固体リグニンを前記セルロースパルプに溶解させるステップと、 (v)前記溶解したリグニンから前記残部のセルロースパルプを分離し、それによってリグニンを含む水溶液を形成するステップと、 (vi)リグニンを含む水溶液のpHを、酸性pHに調整するステップと、 (vii)前記酸性リグニン水溶液を、可溶性が制限された溶媒を含むリグニン抽出溶液と接触させ、それによって前記リグニンおよび前記リグニン抽出溶液を含む第3のストリーム、ならびに水溶性不純物を含む第4のストリームを形成するステップと、 (viii)前記第3のストリームを強酸性カチオン交換体と接触させて、残留カチオンを除去し、それによって精製された第3のストリームを得るステップと、 (ix)前記リグニンから前記可溶性が制限された溶媒を分離し、それによって高純度リグニン組成物を得るステップと をさらに含む、項目273に記載の方法。 (項目287) 前記分離ステップが、濾過によって実施される、項目286に記載の方法。 (項目288) 前記分離ステップが、前記精製された第1のストリームを水と接触させることによって前記リグニンを沈殿させることを含む、項目286に記載の方法。 (項目289) 前記精製された第3のストリームを熱水と接触させ、それによって前記可溶性が制限された溶媒をフラッシュ蒸発させる、項目288に記載の方法。 (項目290) 前記分離ステップが、前記リグニンから前記可溶性が制限された溶媒を蒸発させることを含む、項目286に記載の方法。 (項目291) 前記蒸発させることが、スプレー乾燥することを含む、項目290に記載の方法。 (項目292) (i)発酵槽を準備するステップと、 (ii)項目84〜98のいずれか一項に記載のヘミセルロース糖混合物、項目99〜110のいずれか一項に記載のキシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物、項目70に記載のキシロースストリーム、項目111〜124のいずれか一項に記載のキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物、項目125〜138のいずれか一項に記載の母液のヘミセルロース糖混合物、項目208〜223のいずれか一項に記載の高濃度C6糖混合物からなる群から選択される少なくとも一員を含む媒体を、前記発酵槽内で発酵させて、変換産物を製造するステップと を含む、方法。 (項目293) (i)項目84〜98のいずれか一項に記載のヘミセルロース糖混合物、項目99〜110のいずれか一項に記載のキシロース富化ストリームのヘミセルロース糖混合物、項目70に記載のキシロースストリーム、項目111〜124のいずれか一項に記載のキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物、項目125〜138のいずれか一項に記載の母液のヘミセルロース糖混合物、項目208〜223のいずれか一項に記載の高濃度C6糖混合物からなる群から選択される少なくとも一員を準備するステップと、(ii)前記少なくとも一員の糖を、化学的プロセスを使用して変換産物に変換するステップと を含む、方法。 (項目294) 前記変換産物が、アルコール、カルボン酸、アミノ酸、ポリマー産業のためのモノマーおよびタンパク質からなる群から選択される少なくとも一員を含む、項目292または項目293に記載の方法。 (項目295) 前記変換産物をプロセッシングして、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィンベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される消費者製品を製造するステップを含む、項目292または項目293に記載の方法。 (項目296) 前記洗浄剤が、糖ベースの界面活性剤、脂肪酸ベースの界面活性剤、脂肪アルコールベースの界面活性剤、または細胞培養由来の酵素を含む、項目295に記載の方法。 (項目297) 前記ポリアクリルベースの製品が、プラスチック、床磨き剤、カーペット、塗料、コーティング、接着剤、分散剤、凝集剤、エラストマー、アクリルガラス、吸収性物品、尿漏れ防止パッド、生理用ナプキン、婦人用衛生製品およびおむつからなる群から選択される、項目295に記載の方法。 (項目298) 前記ポリオレフィンベースの製品が、ミルク用入れ物、洗浄剤瓶、マーガリンチューブ、ゴミ入れ容器、配水管、吸収性物品、おむつ、不織布、HDPE玩具およびHDPE洗浄剤パッケージからなる群から選択される、項目295に記載の方法。 (項目299) 前記ポリプロピレンベースの製品が、吸収性物品、おむつおよび不織布からなる群から選択される、項目295に記載の方法。 (項目300) 前記ポリ乳酸ベースの製品が、農業製品および乳製品のパッケージ、プラスチック瓶、生分解性製品、ならびに消耗品からなる群から選択される、項目295に記載の方法。 (項目301) 前記ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品が、農業製品のパッケージ、プラスチック瓶、塗工紙、成型または押出物品、婦人用衛生製品、タンポンアプリケーター、吸収性物品、使い捨ての不織布、拭き取り用品、医療手術用衣類、接着剤、エラストマー、フィルム、コーティング、水性分散剤、繊維、医薬品の中間体および結合剤からなる群から選択される、項目295に記載の方法。 (項目302) 前記変換産物が、エタノール、ブタノール、イソブタノール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールおよびバイオディーゼルからなる群から選択される少なくとも一員を含む、項目292または項目293に記載の方法。 (項目303) 前記変換産物をプロセッシングして、イソブテン縮合生成物、ジェット燃料、ガソリン、ガソホール、ディーゼル燃料、ドロップイン燃料、ディーゼル燃料添加剤およびそれらの前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の製品を製造するステップを含む、項目302に記載の方法。 (項目304) 前記ガソホールが、エタノール富化ガソリンまたはブタノール富化ガソリンである、項目303に記載の方法。 (項目305) 前記製品が、ディーゼル燃料、ガソリン、ジェット燃料およびドロップイン燃料からなる群から選択される、項目303に記載の方法。 (項目306) 項目292または項目293に記載の変換産物から製造された、消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分。 (項目307) カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸、ヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質および医薬品からなる群から選択される項目292または項目293に記載の方法によって製造された少なくとも1種の変換産物を含む、消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分。 (項目308) エタノール富化ガソリン、ジェット燃料またはバイオディーゼルである、項目307に記載の消費者製品。 (項目309) 炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する、項目307に記載の消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分。 (項目310) 項目306に記載の成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された追加的な成分を含む、消費者製品。 (項目311) 前記成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された前記追加的な成分が、本質的に同じ化学組成を有する、項目310に記載の消費者製品。 (項目312) 少なくとも100ppbの濃度のマーカー分子を含む、項目306に記載の消費者製品。 (項目313) 前記マーカー分子が、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールまたはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸およびグリセロールからなる群から選択される、項目312に記載の消費者製品。 (項目314) (i)項目248〜256のいずれか一項に記載の組成物を準備するステップと、 (ii)前記組成物中の少なくとも一部のリグニンを、変換産物に変換するステップと を含む、方法。 (項目315) 前記変換ステップが、水素によって処理することを含む、項目314に記載の方法。 (項目316) リグニンから水素を生成するステップを含む、項目314または315に記載の方法。 (項目317) 前記変換産物が、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、トルエン、ならびにキシレンからなる群から選択される少なくとも1種の品目を含む、項目314に記載の方法。 (項目318) 前記変換産物が、燃料または燃料成分を含む、項目314に記載の方法。 (項目319) 前記変換産物が、パラキシレンを含む、項目314に記載の方法。 (項目320) 項目314に従って製造された変換産物、前記変換産物から製造された消費者製品、または前記変換産物を一成分もしくは一構成成分として含有する消費者製品。 (項目321) リグノスルホネート、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質、パラキシレン、ならびに医薬品からなる群から選択される少なくとも1種の化学物質を含む、項目320に記載の産物。 (項目322) パラキシレンを含む、項目320に記載の産物。 (項目323) 分散剤、乳化剤、錯化剤、凝集剤、塊状凝集剤、ペレット化添加剤、樹脂、炭素繊維、活性炭、抗酸化剤、難燃剤、液体燃料、芳香族化学物質、バニリン、接着剤、結合剤、吸収剤、毒素結合剤、発泡体、コーティング、フィルム、ゴムおよびエラストマー、捕捉剤、燃料、ならびに増量剤からなる群から選択される、項目320に記載の産物。 (項目324) 食品、餌、材料、農業、輸送および建設からなる群から選択される分野で使用される、項目320に記載の産物。 (項目325) 炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する、項目320に記載の産物。 (項目326) 項目320に記載の成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された成分を含む、製品。 (項目327) 項目320に記載の前記成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された前記成分が、本質的に同じ化学組成を有する、項目320に記載の製品。 (項目328) 少なくとも100ppbの濃度のマーカー分子を含む、項目320に記載の製品。 (項目329) 前記マーカー分子が、フルフラールおよびヒドロキシメチルフルフラール、それらの縮合生成物、有色化合物、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸、グリセロール、脂肪酸、ならびに樹脂酸からなる群から選択される、項目328に記載の製品。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図1〜6は、本発明のいくつかの実施形態によるリグノセルロース材料を処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図7は、富化キシロース画分ならびにグルコース、アラビノースおよびさまざまなDP2+構成成分を含有するミックス糖溶液を得るための、精製糖ミックスのクロマトグラフィー分画化を描写しているグラフである。

図8Aは、HClを含有する水溶液中のセルロースの加水分解のための向流撹拌反応器システムの単純化されたスキームを表す図である。

図8Bは、30日の連続動作にわたって、4撹拌槽を含めた図8Aに記載されているシステムを利用するユーカリ加水分解活動中に捕集された結果を要約している図である。黒色の線は、酸および溶解した糖の標的値を表し;灰色の線は、各段階(槽)の酸および糖レベルを表しているグラフである。

図9Aは、加水分解システムから出てくる水性相ストリームにおける酸のレベル(灰色の線)、溶媒抽出A後のレベル(黒色の線)および溶媒抽出B後のレベル(薄灰色の線)を描写しているグラフである。

図9Bは、溶媒中への酸抽出に続く溶媒中の糖のレベル(灰色の線)、および酸溶液中へ糖をスクラブした後の溶媒中の糖のレベル(黒色の線)を描写しているグラフである。

図9Cは、負荷溶媒ストリームにおける酸のレベル(薄灰色の線)、逆抽出後の溶媒中における酸のレベル(黒色の線)、および水性相における結果として得られたレベル(灰色の線)を描写しているグラフである。

図10は、溶媒抽出後(灰色の線)および第2の加水分解後(黒色の線)の水溶液中における%一糖/全糖を描写しているグラフである。DP1はモノサッカライドを表す。

図11Aは、第2の加水分解後の水性ストリームにおける残留塩酸のレベルを表すグラフである。

図11Bは、水性相からアミン溶媒相中への酸性度のパーセント除去を表すグラフである。

図12は、制限による精製後のS1溶媒の不純物分析を表すグラフである。酢酸ヘキシルの蓄積だけが認められ、一方全ての他の主要な不純物は非常に低いレベルで維持され、より有効にアセテートを除去するためには精製プロセスがわずかにより強くあるべきであることを表示している。

図13は、水溶液から蒸留されるHClガスの流れを、より低い濃度のHCl溶液に向けることによって得られた>41%の超共沸性HCl溶液の生成を描写しているグラフである。

図14Aは、リグニン洗浄するためのシステムの単純化されたスキームを表す図である。

図14Bは、段階ごとのリグニン洗浄システムにおける酸および糖の平均濃度:黒色の線−酸濃度;灰色の線−糖濃度を描写しているグラフである。糖濃度は30%超から3%未満に低減され、一方酸濃度は33%超から5%未満に低減される。

図15(A)は、高純度リグニンの

31 P NMRスペクトルを表すグラフである。

図15(B)は、リグニンの

13 C NMRスペクトルを表すグラフである。

図16は、本発明のいくつかの実施形態による、例証的なセルロース性糖分画化の単純化されたフローダイアグラムである。

図17は、本発明のいくつかの実施形態による、リグノセルロースのバイオマス材料を処理する例証的な方法の略図である。

図18は、本発明のいくつかの実施形態による、ヘミセルロース糖の抽出および精製の例証的な方法の略図である。GACは、顆粒化活性化炭素を表す。MBは、混床(例えば、混床カチオン/アニオン樹脂)を表す。

図19は、本発明のいくつかの実施形態による、セルロース加水分解および主な糖精製の例証的な方法の略図である。

図20は、本発明のいくつかの実施形態による、リグニンプロセッシングの例証的な方法の略図である。

図21は、本発明のいくつかの実施形態による、リグニン精製の例証的な方法の略図である。

図22は、本発明のいくつかの実施形態による、セルラーゼによるセルロースの加水分解の例証的な方法を描写している図である。

図23は、本発明のいくつかの代替的リグノセルロースバイオマスプロセッシングおよび酸回収実施形態による、単純化されたフロースキームを表す図である。

図24は、本発明のいくつかの代替的リグノセルロースバイオマスプロセッシングおよび酸回収実施形態による、単純化されたフロースキームを表す図である。

図25は、本発明の様々な例証的な実施形態における、流入ストリームとして働くリグニンストリームを生成する例証的な加水分解システムのスキーム概要を表す図である。

図26aは、本発明のいくつかの例証的なセルロース糖精製実施形態による、脱酸システムのスキーム概要を表す図である。

図26bは、本発明のいくつかの例証的なセルロース糖精製実施形態による、任意選択の溶媒および/または水除去システムのスキーム概要を表す図である。

図26cは、本発明のいくつかの例証的なセルロース糖精製実施形態による、任意選択の予備蒸発モジュールのスキーム概要を表す図である。

図26dは、任意選択の追加的または代替的な構成成分を描写している図26aの脱酸システムと同様の脱酸システムのスキーム概要を表す図である。

図27は、本発明の代替的なセルロース糖精製実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図28は、本発明の代替的なセルロース糖精製実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図29は、本発明の代替的なセルロース糖精製実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図30は、流れ制御構成成分を表示している図26bにおけるシステムと同様のシステムの略図である。

図31aは、モノサッカライドの発酵および化学的変換の代替実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図31bは、モノサッカライドの発酵および化学的変換の代替実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図32は、本発明の代替的なセルロース糖精製実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図33は、本発明の代替的なセルロース糖精製実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図34は、本発明の代替的なリグニンプロセッシング実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図35は、本発明の代替的なリグニンプロセッシング実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図36は、本発明の代替的なリグニンプロセッシング実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図37は、N

2中でインキュベートされた本発明の例証的な実施形態による高純度リグニンの試料に関する温度の関数として重量パーセントを表示している熱重量測定分析データ(TGA)のプロットを表す図である。

図38は、空気中でインキュベートされた図37中の通りのリグニンの試料に関する温度の関数として重量パーセントを表示している熱重量測定分析データ(TGA)のプロットを表す図である。

図39は、本発明のいくつかの例証的なリグニンプロセッシング実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。

図40は、本発明の代替的なリグニン可溶化実施形態による方法の単純化されたフロースキームを表す図である。PPTTPは、「所定の圧力−温度−時間プロファイル」を表す。

図41は、いくつかの例証的なリグニン変換プロセスによる方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図42Aは、本発明のいくつかの実施形態による、セルロースパルプおよび残留リグニンを処理するための方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

図42Bは、反応器内における、異なる出発セルロースパルプ負荷での溶液中のグルコース濃度を示すグラフである(10〜20%wtの乾燥固体)。

図42Cは、ヘミセルロース抽出、続いて酸/溶媒リグニン抽出(E−HDLM)によって得られたセルロースパルプ、および市販のSigmacell綿リンターの比較的糖化を例示する図である。

図43は、本発明の代替的なリグニン可溶化実施形態による方法の単純化されたフロースキームを表す図である。

発明の詳細な説明 導入 本発明は、ヘミセルロース(hemicelluose)糖、セルロース糖、リグニン、セルロースおよび他の高価値製品を製造するための、リグノセルロースバイオマスのプロセッシングおよび精製に関する。

本明細書に開示の実施形態によるリグノセルロースバイオマスのプロセッシングおよび精製の概要は、図17に提示されている。一般に、リグノセルロースバイオマスのプロセッシングプロセスおよび精製プロセスは、(1)事前処理1770、(2)ヘミセルロース糖の抽出1700および精製1710、(3)セルロース加水分解1720およびセルロース糖精製1730、(4)リグニンのプロセッシング1740および精製1750、ならびに(5)直接的なリグニン抽出1760を含む。

これらのプロセスを使用して、様々な製品を作製することができる。例えば、ヘミセルロース糖の抽出1700および精製1710により、ヘミセルロース糖混合物、キシロース、およびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物、ならびにバイオエネルギーペレットが生成される。セルロース加水分解1720およびセルロース糖精製1730プロセスにより、セルロース糖混合物が生成される。リグニンのプロセッシング1740および精製1750プロセスにより、高純度リグニンおよび高純度セルロースが生成される。直接的なリグニン抽出1760プロセスにより、高純度リグニンが生成される。

リグノセルロースバイオマスのプロセッシングおよび精製は、事前処理1770で開始され、この事前処理中に、リグノセルロースバイオマスは、例えば樹皮を剥がされ、細かく砕かれ、細かく刻まれ、乾燥され、または粒子に粉砕され得る。

ヘミセルロース糖抽出1700中、ヘミセルロース糖をリグノセルロースバイオマスから抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700Aおよびリグノセルロース残部ストリーム1700Bを形成する。リグノセルロース残部ストリーム1700Bは、主にセルロースおよびリグニンからなる。驚くべきことには、ヘミセルロース糖は、穏やかな条件下で、例えば低濃度の酸、加熱および任意選択で圧力を用いてバイオマスを処理することによって有効に抽出し、単糖に変換できる(例えば、糖全体の>90%)ことが、本発明で発見された。

酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aは、ヘミセルロース糖精製1710で精製され、ヘミセルロース糖と共に抽出された酸および不純物は、溶媒抽出によってヘミセルロース糖ストリームから容易に除去することができる(さらなる詳細については図18を参照。例えば、図18のアミン抽出1831)。酸および不純物がヘミセルロース糖ストリームから除去されたら、ストリームを中和し、任意選択でより高い濃度になるまで蒸発させる。高純度ヘミセルロース糖混合物1710−P1が得られ、それを分画すると、キシロースおよびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1710−P3を得ることができる。次に、キシロースを晶出させると、キシロース1710−P2が得られる。

リグノセルロース残部1700−Bは、主にセルロースおよびリグニンを含有する。いくつかの方法では、リグノセルロース残部1700−Bをプロセッシングして、燃料として燃焼することができるバイオエネルギーペレット1700−Pを作製することができる。

いくつかの方法では、リグノセルロース残部1700−Bを直接的にプロセッシングして、リグニンを抽出することができる。このプロセスにより、高純度リグニン1760−P1および高純度セルロース1760−P2が生成される。本発明の新規なリグニン精製プロセスでは、可溶性が制限された溶媒が利用され、99%超の純度を有するリグニンを生成することができる。

いくつかの方法では、リグノセルロース残部1700−Bをセルロース加水分解1720して、主にC6糖を含有するセルロース糖混合物1730−Pを得ることができる。本明細書に記載の新規なセルロース加水分解プロセスでは、同じ一組の装置を使用して、異なるリグノセルロース材料をセルロース加水分解処理することができる。リグノセルロース残部1700−Bのセルロース加水分解1720により、酸性加水分解物ストリーム1720−Aおよび酸性リグニンストリーム1720−Bが得られる。

次に、酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、セルロース糖精製1730を受ける(さらなる詳細については図19を参照。例えば、図19のセルロース糖精製1920)。酸性加水分解物ストリーム1720−A中の酸は、新規な溶媒(solve)抽出システムを使用して除去することができる。脱酸された主な糖ストリームをさらに分画して、モノサッカライドからオリゴサッカライドを除去する。酸は回収することができ、溶媒は、精製し、リサイクルさせることができる。得られたセルロース糖混合物1730−Pは、非常に高い単糖含量を有し、特に高グルコース含量を有する。

酸性リグニンストリーム1720−Bは、リグニンプロセッシング1740およびリグニン精製1750を受けて、高純度リグニン1750−Pを生じる(さらなる詳細については図20〜21を参照)。最初に、未加工リグニンストリーム1720−Bを、リグニンのプロセッシング1740中にプロセッシングして、任意の残留している糖および酸を除去する。脱酸されたリグニン1740−Aを精製して、高純度リグニンを得る(リグニン精製1750)。本発明の新規なリグニン精製プロセスでは、可溶性が制限された溶媒が利用され、99%超の純度を有するリグニンを生成することができる。

以下のセクションI〜VIIIは、本明細書に開示のいくつかの実施形態によるリグノセルロースバイオマスのプロセッシングおよび精製を例示している。セクションIでは、事前処理1770について論じる。セクションIIおよびIIIでは、ヘミセルロース糖の抽出1700および精製1710について論じる。セクションIVおよびVでは、セルロース加水分解1720およびセルロース糖精製1730について論じる。セクションVIおよびVIIでは、リグニンのプロセッシング1740および精製1750について論じる。セクションVIIIでは、直接的なリグニン抽出1760について論じる。 I.事前処理

ヘミセルロース糖抽出1700の前に、リグノセルロースバイオマスを、任意選択で事前処理することができる。事前処理は、バイオマスサイズの低減(例えば、機械的な破壊または蒸発)を指し、これは、バイオマスのリグニン、セルロースおよびヘミセルロースの組成に実質的に影響を及ぼさない。事前処理により、下流プロセス(例えば、ヘミセルロース糖抽出)のより効率的で経済的なプロセッシングが容易になる。好ましくは、リグノセルロースバイオマスを、樹皮を剥がし、細かく砕き、細かく刻み、かつ/または乾燥して、事前処理されたリグノセルロースバイオマスを得る。事前処理では、例えば、超音波エネルギー、または水、加熱、蒸気もしくは加圧蒸気を含む熱水処理を利用することもできる。事前処理は、様々なタイプの容器、反応器、導管、フロースルーセル等で行い、または展開することができる。いくつかの方法では、ヘミセルロース糖抽出1700の前に、リグノセルロースバイオマスを事前処理しておくことが好ましい。いくつかの方法では、事前処理は必要なく、すなわち、リグノセルロースバイオマスは、ヘミセルロース糖抽出1700で直接使用することができる。

任意選択で、リグノセルロースバイオマスをミルまたは粉砕して、粒径を低減することができる。いくつかの実施形態では、リグノセルロースバイオマスは、平均粒径が100〜10,000ミクロン、好ましくは400〜5,000、例えば100〜400、400〜1,000、1,000〜3,000、3,000〜5,000、または5,000〜10,000ミクロンの範囲になるように粉砕される。いくつかの実施形態では、リグノセルロースバイオマスは、平均粒径が10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、1,000、または400未満になるように粉砕される。 II.ヘミセルロース糖の抽出

本発明は、リグノセルロースバイオマスからヘミセルロース糖を抽出する有利な方法を提供する(ヘミセルロース糖抽出1700)。好ましくは、リグノセルロースバイオマスを抽出するために、酸性水溶液が使用される。酸性水溶液は、任意の無機酸または有機酸を含有することができる。好ましくは、無機酸が使用される。例えば、溶液は、無機酸または有機酸、例えばH2SO4、H2SO3(溶解した酸としてまたは気体SO2として導入することができる)、HCl、および酢酸を含有する酸性水溶液であり得る。酸性水溶液は、0〜2%またはそれを超える量、例えば0〜0.2%、0.2〜0.4%、0.4〜0.6%、0.6〜0.8%、0.8〜1.0%、1.0〜1.2%、1.2〜1.4%、1.4〜1.6%、1.6〜1.8%、1.8〜2.0%重量/重量またはそれを超える量の酸を含有することができる。好ましくは、抽出のための水溶液は、0.2〜0.7%のH2SO4および0〜3,000ppmのSO2を含む。酸性水溶液のpHは、例えば1〜5、好ましくは1〜3.5の範囲であり得る。

いくつかの実施形態では、抽出に高温または高圧が好ましい。例えば、100〜200℃の範囲、または50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、110℃、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、180℃、190℃もしくは200℃超の温度を使用することができる。好ましくは、温度は、110〜160℃または120〜150℃の範囲である。圧力は、1〜10mPa、好ましくは1〜5mPaの範囲であってもよい。溶液は、0.5〜5時間、好ましくは0.5〜3時間、0.5〜1時間、1〜2時間、または2〜3時間加熱することができ、任意選択で1時間冷却され得る。

不純物、例えば灰分、酸可溶性のリグニン、脂肪酸、酢酸およびギ酸などの有機酸、メタノール、タンパク質および/またはアミノ酸、グリセロール、ステロール、ロジン酸ならびに蝋状材料は、同じ条件下でヘミセルロース糖と一緒に抽出することができる。これらの不純物は、溶媒抽出によって(例えば、アミンおよびアルコールを含有する溶媒を使用して)、水相から分離することができる。

ヘミセルロース糖抽出1700の後、リグノセルロース残部ストリーム1700−Bを、濾過、遠心分離または沈降を含む任意の関連手段によって、酸性ヘミセルロース糖ストリーム(steam)1700−Aから分離して、液体ストリームおよび固体ストリームを形成することができる。酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aは、ヘミセルロース糖および不純物を含有する。リグノセルロース残部ストリーム1700−Bは、主にセルロースおよびリグニンを含有する。

リグノセルロース残部ストリーム1700−Bは、さらに洗浄して、バイオマスの細孔内に捕捉された追加的なヘミセルロース糖および酸性触媒を回収することができる。回収した溶液は、リサイクルさせて酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aに戻し、またはリサイクルさせてヘミセルロース糖抽出1700反応器に戻すことができる。残留リグノセルロース残部ストリーム1700−Bは、機械で圧縮して、固体含量を増大することができる(例えば、乾燥固体含量40〜60%)。圧縮ステップに由来する濾液は、リサイクルさせて酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aに戻し、またはリサイクルさせてヘミセルロース糖抽出1700反応器に戻すことができる。任意選択で、残留リグノセルロース残部1700−Bを粉砕して、粒径を低減する。次に任意選択で、圧縮したリグノセルロース残部を乾燥させて、含水量を例えば15%未満に低減する。乾燥物質をさらにプロセッシングして、リグニンおよびセルロース糖を抽出することができる(図17のプロセス1720および1760)。あるいは、乾燥物質を、ペレット1700−Pにペレット化することができ、このペレットは、熱および電気の産生のためのエネルギー供給源として燃焼させることができ、またはバイオオイルに変換するための原料として使用することができる。

あるいは、リグノセルロース残部ストリーム1700−Bをさらにプロセッシングして、リグニンを抽出することもできる(図17のプロセス1760)。リグニン抽出の前に、リグノセルロース残部ストリーム1700−Bを、前述の通り分離し、洗浄し、圧縮することができる。

驚くべきことには、ヘミセルロース糖抽出1700により、単一の抽出プロセスで、少なくとも80〜95%の単糖を含有するヘミセルロース糖ストリームが生成され得ることが見出された。例えば、ヘミセルロース糖ストリームは、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%超の単糖を含有することができる。さらに、本発明の方法により、最小量のリグノセルロース分解生成物、例えばフルフラール、レブリン酸、およびギ酸が生成される。さらに、理論値で93%超のキシロース収率を達成することができる。本発明の方法を使用すると、全体的に、18〜27%の糖全体および少なくとも70%、75%または80%またはそれを超えるヘミセルロース糖を抽出することができる。

次に、酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aは、ヘミセルロース糖精製1710を受ける。精製により、様々なヘミセルロース糖生成物を得ることができる。例示的な精製生成物として、ヘミセルロース糖混合物1710−P1、キシロース1710−P2、およびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1710−P3が挙げられる。 III.ヘミセルロース糖の精製

ヘミセルロース糖精製1710の前に、ヘミセルロース糖抽出1700に由来する酸性ヘミセルロース糖ストリーム1700−Aを任意選択で濾過し、遠心分離し、または蒸発によって濃縮することができる。例えば、ヘミセルロース糖ストリームを強酸性カチオン交換体(例えば、H+形態)と接触させて、すべての塩を、それらのそれぞれの酸に変換することができる。

ヘミセルロース糖の精製を、図18に示されている本発明の例示的な一実施形態に従ってさらに詳細に例示する。図18に例示されている通り、最初に、酸性ヘミセルロース糖ストリーム1800−Aを、強カチオン交換樹脂で処理し、次にアミン抽出1831し、この抽出の間に、酸および不純物がヘミセルロース糖ストリームからアミン抽出剤中に抽出される。次に、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム1831−Aを、強酸性カチオン交換体1833を含むイオン交換1832によって精製し、その後、任意選択で弱塩基性アニオン交換体1834によって精製する。アミンが除去され中和されたヘミセルロース糖ストリーム1832−Aを、任意選択で蒸発1835させて、ヘミセルロース糖混合物1836を形成する。任意選択で、アミンが除去され中和されたヘミセルロース糖ストリーム1832−Aを、蒸発1835の前に、粒状活性炭と接触させることによって精製することもできる。

ヘミセルロース糖混合物1836を、任意選択で分画して(図18のプロセス1837)、高純度のC5糖、例えばキシロースを得ることができる。分画は、任意の手段によって、好ましくは擬似移動床(SMB)または逐次的擬似移動床(SSMB)を使用して実施することができる。擬似移動床プロセスの例は、例えば米国特許第6,379,554号、米国特許第5,102,553号、米国特許第6,093,326号、および米国特許第6,187,204号に開示されており、逐次的擬似移動床プロセスの例は、英国特許第2240053号、ならびに米国特許第4,332,623号および米国特許第4,379,751号および米国特許第4,970,002号に見出すことができ、それら全体の内容のそれぞれは、参照によって本明細書に組み込まれる。例示的なSMBまたはSSMB設定では、樹脂床は、一連の別々の容器に分割され、これらの容器のそれぞれは、一連の4つの帯域(供給、分離、供給/分離/ラフィネートおよび安全性)を経て配列しており、再循環ループによって接続されている。マニフォールドシステムは、容器を接続しており、このプロセスに収容されている4つの媒体のそれぞれを、各容器に対して(または各容器から)適切な配列で方向付けている。それらの媒体は、一般に、供給物、溶出剤、抽出物およびラフィネートと呼ばれる。例えば、供給物は、ヘミセルロース糖混合物1836であってもよく、溶出剤は水であってもよく、抽出物はキシロース富化溶液であり、ラフィネートは、高分子量の糖および他の単糖、すなわちアラビノース、ガラクトースおよびグルコースを含有する水溶液である。任意選択で、溶出剤は、樹脂をヒドロキシル形態で維持するために低濃度の水酸化物イオンを含む水溶液であってもよく、または溶出剤は、樹脂をプロトン化形態で維持するために低濃度の酸を含む水溶液であってもよい。例えば、キシロースがミックスの約65〜70%である糖ミックスを30%含む供給物を、SSMBを使用して分画して、キシロースが約82%以上である糖を約16〜20%含む抽出物およびわずか15〜18%のキシロースを有する糖ミックスを5〜7%含むラフィネートを得ることができる。

分画のためにSSMBが使用される場合、キシロースは、抽出物フローから出、より高分子量の糖ならびにグルコース、ガラクトースおよびアラビノースは、ラフィネートフローから出る。任意選択で、キシロースストリーム1837−Aを粒状活性炭と接触させることによって精製し、混合床で精製した後、より高い濃度になるまで蒸発させることができる(図18のプロセス1838)。次に、精製したキシロースストリーム1839−Aを、任意選択で再び蒸発させ、晶出させる(例えば、図18に番号1841で示したプロセスを参照)。生成物は、キシロース結晶1842およびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1843である。

アミン抽出剤ストリーム1831−Aは、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、および水酸化マグネシウム)を含有する水溶液で逆抽出することができる(例えば、図18に番号1850で示したプロセスを参照)。溶媒の一部は、石灰溶液(例えば、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、またはそれらの組合せ)を使用してさらに精製することができ(例えば、図18に番号1860で示したプロセスを参照)、精製された溶媒は、リサイクルさせてアミン抽出1831に戻すことができる。

ヘミセルロース糖精製の具体的な実施形態(図1〜7)

ヘミセルロース糖精製のいくつかの好ましい実施形態を、図1〜7に例示する。図1では、ヘミセルロース糖抽出101中に、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物を、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)リグノセルロースバイオマスから抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームを生成する。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出101では、圧力調理(例えば、120〜150℃、1〜5mPa)を用いる。酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出102して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。一例では、アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出103を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部を、精製および濾過104した後、リサイクルさせてアミン抽出102に戻す。ストリームの他の部分は、再使用するためにアミン抽出102に直接戻すことができる。

図2では、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物は、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)ヘミセルロース糖抽出201で抽出される。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出201により、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームが生成される。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出201では、圧力調理を用いる。いくつかの実施形態では、酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出202して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出203を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部を、精製および濾過204した後、再使用するためにリサイクルさせてアミン抽出202に戻す。ストリームの他の部分は、再使用するためにアミン抽出202に直接戻すことができる。逆抽出203から生じた水性ストリームは、カチオン交換205を受け、次に蒸留206される。いくつかの実施形態では、蒸留206により、酸が生成される。

図3では、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物を、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)ヘミセルロース糖抽出301で抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームを生成する。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出301では、圧力調理を用いる。いくつかの実施形態では、酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出302して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。いくつかの実施形態では、アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出303を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部は、精製および濾過304を受けた後、アミン抽出302で再使用される。ストリームの他の部分は、再使用するためにアミン抽出302に直接戻すことができる。リグノセルロース残部ストリームを、乾燥し、必要に応じてミルし、ペレット化して、リグノセルロースペレットを生成する(図3のプロセス310)。

図4では、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物を、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)ヘミセルロース糖抽出401で抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームを生成する。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出401では、圧力調理を用いる。いくつかの例では、酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出402して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。いくつかの実施形態では、アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出403を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部は、精製および濾過404を受けた後、アミン抽出402で再使用される。ストリームの他の部分は、再使用するためにアミン抽出402に直接戻すことができる。次に、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームは、精製407される。図示した例では、次に、精製した糖ストリームを蒸発器410内で濃縮し、その後409で分画して、高濃度のキシロースを含有するストリームおよびキシロース欠乏ヘミセルロース糖ストームを得る。次に、高濃度のキシロースを含有するストリームを晶出408させて、糖生成物の結晶を作製する。得られた母液は、蒸発器410にリサイクルされる。

図5では、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物を、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)ヘミセルロース糖抽出501で抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームを生成する。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出501では、圧力調理を用いる。いくつかの実施形態では、酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出502して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。いくつかの実施形態では、アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出503を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部は、精製および濾過504を受けた後、アミン抽出502で再使用される。ストリームの他の部分は、再使用するためにアミン抽出502に直接戻すことができる。次に、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームは、精製507される。図示した例では、次に、精製した糖ストリームを蒸発器510内で濃縮し、その後509で分画して、高濃度のキシロースを含有するストリームおよびキシロース欠乏ヘミセルロース糖ストームを得る。次に、高濃度のキシロースを含有するストリームを晶出させて(プロセス508)、糖生成物の結晶を作製する。得られた母液は、蒸発器510にリサイクルされる。

図6では、ヘミセルロースの少なくとも一部および不純物を、液体抽出によって(例えば、酸性水溶液を使用して)ヘミセルロース糖抽出601で抽出して、酸性ヘミセルロース糖ストリームおよびリグノセルロース残部ストリームを生成する。いくつかの実施形態では、ヘミセルロース糖抽出601では、圧力調理を用いる。いくつかの実施形態では、酸性ヘミセルロース糖ストリームを、少なくとも20個の炭素原子を有するアミンを含有するアミン抽出剤を使用してアミン抽出602して、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームおよびアミン抽出剤ストリームを得る。いくつかの実施形態では、アミン抽出剤ストリームを水洗した後、塩基を用いて逆抽出603を行う。次に、アミン抽出剤ストリームの少なくとも一部は、精製および濾過604を受けた後、アミン抽出602で再使用される。リグノセルロース残部ストリームをミルし、ペレット化して(プロセス610)、リグノセルロースペレットを生成する。次に、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームは、精製607される。図示した例では、次に、精製した糖ストリームを蒸発器610内で濃縮し、その後609で分画して、高濃度のキシロースを含有するストリームおよびキシロース欠乏ヘミセルロース糖ストームを得る。次に、高濃度のキシロースを含有するストリームを晶出608させて、糖生成物の結晶を作製する。得られた母液は、蒸発器610にリサイクルされる。

図7は、キシロースが富化された画分、ならびにグルコース、アラビノースおよび様々なDP2+構成成分を含有するミックス糖溶液を得るために精製した糖ミックスの、クロマトグラフィーによる画分を示す。

これらの例示的なヘミセルロース糖精製の実施形態のより詳細な説明を、以下に提示する。 1.アミンの抽出

先に論じた通り、ヘミセルロース糖ストリーム1800−Aを、アミン塩基および希釈剤を含有するアミン抽出剤で抽出して、(1つまたは複数の)鉱酸、有機酸、フルフラール、酸可溶性のリグニンを除去することができる(例えば、図1〜6に番号X02(Xは、図に応じて1、2、3、4、5、または6である)で示したプロセス、図18のプロセス1831を参照)。抽出は、酸を抽出するのに適した任意の方法によって実施することができる。好ましくは、ヘミセルロース糖ストリーム1800−Aは、アミン抽出剤の向流、例えば、アミン抽出剤フローに対して逆方向のヘミセルロース糖ストリーム1800−Aフローで抽出される。向流抽出は、任意の適切なデバイス、例えば、ミキサー−セトラーデバイス、撹拌槽、カラム、またはこの抽出方式に適した任意の他の装置で実施することができる。好ましくは、アミン抽出は、エマルション形成を最小限に抑え、相が分離するまでの時間を短縮するように設計されたミキサー−セトラーで実施される。ミキサー−セトラーは、各相を一緒に混合する第1の段階を有し、その後、重力により各相を分離することができる静止状態の沈下段階を有する。当技術分野で公知の様々なミキサー−セトラーを使用することができる。いくつかの方法では、相分離は、適切な遠心分離機にミキサー−セトラーを組み込むことによって増強することができる。

典型的に、糖の大部分は、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム1831−B中に残存するが、有機酸または無機酸(例えば、ヘミセルロース糖抽出で使用した酸)および不純物の大半は、アミン抽出剤ストリーム1831−A中に抽出される。アミン抽出剤ストリーム1831−Aを、向流方式で水性ストリームと接触させて、アミン抽出剤ストリームに吸収された任意の残留している糖を回収することができる。いくつかの実施形態では、アミン抽出剤ストリーム1831−Aは、5、4、3、2、1、0.8、0.6、0.5、0.4、0.2、0.1%w/w未満のヘミセルロース糖を含有する。いくつかの実施形態では、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム1831−Bは、5、4、3、2、1、0.8、0.6、0.5、0.4、0.2、0.1%w/w未満の酸を含有する。いくつかの実施形態では、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム1831−Bは、5、4、3、2、1、0.8、0.6、0.5、0.4、0.2、0.1%w/w未満のアミンを含有する。いくつかの実施形態では、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム1831−Bは、5、4、3、2、1、0.8、0.6、0.5、0.4、0.2、0.1%w/w未満の不純物を含有する。

アミン抽出剤は、10〜90%重量/重量または好ましくは20〜60%重量/重量の、少なくとも20個の炭素原子を有する1種または複数のアミンを含有することができる。このような(1つまたは複数の)アミンは、第一級、第二級および第三級アミンであり得る。第三級アミンの例として、トリラウリルアミン(TLA;例えば、COGNIS ALAMINE 304、Cognis Corporation製;Tucson AZ;USA)、トリオクチルアミン、トリイソオクチルアミン、トリカプリリルアミンおよびトリデシルアミンが挙げられる。

アミン抽出で使用するのに適した希釈剤として、アルコール、例えばブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、およびトリアコンタノールが挙げられる。好ましくは、希釈剤は、長鎖アルコール(例えば、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコール)、または灯油である。希釈剤は、追加的な構成成分を有することができる。より好ましくは、希釈剤は、n−ヘキサノールまたは2−エチル−ヘキサノールを含む。最も好ましくは、希釈剤は、n−ヘキサノールを含む。いくつかの実施形態では、希釈剤は、n−ヘキサノールから本質的になり、またはn−ヘキサノールからなる。

任意選択で、希釈剤は、1種または複数の追加的な構成成分を含有する。いくつかの方法では、希釈剤は、1種もしくは複数のケトン、少なくとも5個の炭素原子を有する1種もしくは複数のアルデヒド、または別のアルコールを含有する。

好ましくは、アミンは、トリラウリルアミンであり、希釈剤は、ヘキサノールである。アミンおよび希釈剤の比率は、任意の比、例えば3:7〜6:4重量/重量の間であってもよい。いくつかの方法では、アミン抽出溶液は、トリラウリルアミンおよびヘキサノールを1:7、2:7、3:7、6:4、5.5:4.55、4:7、5:7、6:7、7:7、5:4、3:4、2:4、または1:4重量/重量の比率で含有する。好ましくは、アミン抽出溶液は、トリラウリルアミンおよびヘキサノールを3:7重量/重量の比率で含有する。

アミン抽出は、アミンが溶ける任意の温度で、好ましくは50〜70℃で実施することができる。任意選択で、2つ以上の抽出ステップ(例えば、2、3、または4つのステップ)を使用することができる。アミン抽出剤ストリーム(有機相)とヘミセルロース糖ストリーム1800−A(水相)の比率は、0.5〜5:1重量/重量、1〜2.5:1重量/重量、または好ましくは1.5〜3.0:1重量/重量であり得る。 2.逆抽出

アミン抽出剤ストリーム1831−Aは、無機酸および有機酸、ならびにバイオマスから抽出された不純物および糖分解生成物を含有する。酸は、逆抽出ステップでアミン抽出剤ストリーム1831−Aから抽出することができる(例えば、図1〜6に番号X03(Xは、それぞれ1、2、3、4、5、または6である)で示したプロセス、図18のプロセス1850を参照)。

任意選択で、逆抽出1850の前に、アミン抽出剤ストリーム1831−Aを水溶液で洗浄して、ストリーム中の任意の糖を回収することができる。典型的に、洗浄した後、アミン抽出剤ストリーム1831−Aは、5%、2%、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%未満の糖を有する。

逆抽出媒体は、塩基を含有する水溶液である。例えば、抽出媒体は、NaOH、Na2CO3、Mg(OH)2、MgO、またはNH4OHを含有する溶液であってもよい。塩基の濃度は、1〜20重量/重量%、好ましくは4〜10重量/重量%であり得る。好ましくは、最適な塩基は、酸を負荷した有機ストリーム中の酸と反応すると、可溶性塩を生成する。好ましくは、逆抽出媒体中の塩基の量は、有機ストリーム中の酸の化学量論的当量を2〜10%超過する。

逆抽出1850は、任意のデバイス、例えば、ミキサー−セトラーデバイス、撹拌槽、カラム、またはこの逆抽出方式に適した任意の他の装置で実施することができる。好ましくは、逆抽出は、エマルション形成を最小限に抑え、相が分離するまでの時間を短縮するように設計されたミキサー−セトラー、例えば高速分離のための低乳化ミキサーを備えているか、または分離を強化するために遠心分離機と連携させたミキサー−セトラーで実施される。逆抽出により、有機相から少なくとも93%の鉱酸および少なくとも85%の有機酸を除去することができる。

逆抽出1850は、複数の反応器で実施することができる。一例では、逆抽出1850は、4つの反応器で実施される。第1の反応器では、塩基の量は、カルボン酸の量と等価であり、カルボン酸だけを逆抽出して、それらの(1つまたは複数の)塩(例えば、ナトリウム塩)の溶液を生成する。第2の反応器では、鉱酸は、逆抽出される。各反応器から出たストリームを別個に処理して、有機酸を回収することができる。任意選択で、逆抽出ステップから出た複数の水性ストリームを組み合わせることができる。典型的に、組み合わせたストリームは、少なくとも3%の鉱酸アニオン(例えば、硫酸および/または亜硫酸がヘミセルロース糖抽出1700で使用される場合には、硫酸イオン)、および0.2〜3%の酢酸、ならびに低濃度の他の有機酸を含有する。水性ストリームは、水中で使用される希釈剤の可溶性に応じて、低濃度の、典型的に0.5%未満の有機相の希釈剤を含有していてもよい。好ましくは、逆抽出から出た水性ストリームは、これらのストリーム中に存在する化学物質を分離できるように保持される。一例では、嫌気性消化にとって有害なCa2+およびSO42−は、好気性処理とは別個の経路をたどる。

有機相の希釈剤は、蒸留によって水相から除去することができ、多くの場合、これらの希釈剤は、希釈剤溶媒単独よりも低い沸点を有する水と、不均一系共沸混合物を形成することができ、したがって、希釈剤を留去するのに必要なエネルギーは、希釈剤よりも大過剰の水に起因して著しく少ない。蒸留された溶媒は、回収し、さらに使用するためにリサイクルさせて溶媒リザーバーに戻すことができる。希釈剤を取り除いた水相は、施設の廃棄物処理ユニットに送ることができる。 3.溶媒の精製

ここで、酸を除去した後に中和されたアミン抽出剤ストリームを水で洗浄して、逆抽出物から残留塩を除去することができる。ブレンドされた特定の抽出剤は、水で部分的に飽和され得ることが特に好ましい(例えば、特定のアルコールの場合と同様)。洗浄ストリームは、逆抽出水性ストリームと組み合わせることができる。洗浄されたアミン抽出剤の一画分、典型的にアミン抽出剤ストリームの総重量の5〜15%は、図1〜6にX04として示されている精製および濾過ステップ(図18のプロセス1860も参照)に回すことができる。残留アミン抽出剤は、図1〜6にX02として示したアミン抽出にリサイクルされる。

精製ステップ(図1〜6のX04、図18のプロセス1860)に回される画分は、石灰懸濁物(例えば、5%、10%、15%、20%、25%重量/重量の石灰溶液)で処理することができる。石灰懸濁物に対する溶媒の比率は、4〜10、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、または9〜10の範囲であってもよい。処理は、任意の適切なデバイス、例えば恒温混合槽で実施することができる。溶液は、80〜90℃で少なくとも1時間加熱することができる。石灰は、残留有機酸および有機酸エステルと反応し、暗色から明色への変化によって可視化される通り、有機相中に存在する有機不純物、例えば酸可溶性のリグニンおよびフルフラールを有効に吸着する。汚染された石灰および不純物は、濾過または遠心分離して、精製された有機相を回収することができ、この有機相は、水で洗浄され、リサイクルさせてアミン抽出ステップ(図1〜6のX02、図18のプロセス1831)に戻される。水性ストリームは、他の水生廃棄物ストリームに回すことができる。石灰反応によって形成され得る任意の固体ケーキは、例えばイオン交換再生に由来する残留している酸のための中和塩として、廃水処理施設で使用することができる。

逆抽出水性ストリームは、有機酸の塩を含有する。このストリームをカチオン交換体と接触させて、すべての塩をそれらのそれぞれの有機酸に変換することができる(例えば、図2、5および6に番号X05(Xは、それぞれ2、5、または6である)で示したプロセスを参照)。あるいは、有機酸は、強い鉱酸で溶液を酸性化することによって、酸形態に変換することができる。酸性化ストリームを蒸留すると、ギ酸および酢酸を収集することができる(例えば、図2、5および6に番号X06(Xは、それぞれ2、5、または6である)で示したプロセスを参照)。残留水性ストリームは、破棄に回される。 4.糖の精製

酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームは、さらに精製することができる(例えば、図4〜6を参照)。例えば、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム中の希釈剤は、充填蒸留塔を使用して除去することができる。蒸留により、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリーム中の少なくとも70%、80%、90%、または95%の希釈剤を除去することができる。希釈剤の蒸留ステップがあってもなくても、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームを強酸性カチオン(SAC)交換体と接触させて、任意の残留金属カチオンおよび任意の残留アミンを除去することもできる。好ましくは、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームは、充填蒸留塔を使用した後、強酸性カチオン交換体を使用して精製される。

次に好ましくは、酸欠乏ヘミセルロース糖ストリームを、弱塩基アニオン(WBA)交換体と接触させて、過剰のプロトンを除去することができる。アミンが除去され中和されたヘミセルロース糖ストリームは、pHを調整し、任意の通常の蒸発器、例えば多重効用蒸発器または機械的蒸気再圧縮(MVR)蒸発器で、溶解した糖が25〜65%重量/重量、好ましくは30〜40%重量/重量になるまで蒸発させることができる。

ヘミセルロース糖ストリーム中に存在する任意の残留溶媒も、蒸発によって除去することができる。例えば、水と不均一系共沸混合物を形成する溶媒は、分離し、溶媒サイクルに戻すことができる。任意選択で、濃縮された糖溶液を活性炭と接触させて、残留有機不純物を除去することができる。また、濃縮された糖溶液を混合床樹脂システムと接触させて、任意の残留イオンまたは有色実体を除去することができる。任意選択で、ここで精製した糖溶液は、通常の蒸発器またはMVRによってさらに濃縮することができる。

得られたストリームは、例えば溶解した糖全体のうち85〜95%重量/重量のモノサッカライドを含む、高度に精製されたヘミセルロース糖混合物である(例えば、図18の1836)。糖の組成は、出発バイオマスの組成に応じて決まる。軟木バイオマスから生成されたヘミセルロース糖混合物は、糖溶液中に糖全体のうち65〜75%(重量/重量)のC6サッカライドを有することができる。対照的に、堅木バイオマスから生成されたヘミセルロース糖混合物は、糖全体のうち80〜85%重量/重量のC6糖を含有することができる。あらゆる場合のストリームの純度は、これらの糖を利用する発酵プロセスおよび/または触媒プロセスにとって十分な純度であり得る。

高度に精製されたヘミセルロース糖混合物1836は、(i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.50重量/重量、(ii)モノサッカライド全体に対するグルコースの比率<0.25重量/重量、(iii)モノサッカライド全体に対するキシロースの比率>0.18重量/重量、(iv)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率<0.10重量/重量、(v)モノサッカライド全体に対するフルクトースの比率>0.01重量/重量、(vi)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(vii)最大500ppmの量のフェノール、および(viii)痕跡量のヘキサノールを含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上の特徴を特徴とする。例えば、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、低グルコース含量、および高キシロース含量を有する混合物であり得る。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、低グルコース含量、高キシロース含量、および低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を有する混合物である。いくつかの実施形態では、混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、低グルコース含量、高キシロース含量、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、および痕跡量のヘキサノールを特徴とする。

いくつかの実施形態では、得られたストリームは、高い単糖(monomeric)比率を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率は、0.50、0.60、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、または0.95重量/重量超である。いくつかの実施形態では、得られたストリームは、低グルコース含量を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、モノサッカライド全体に対するグルコースの比率は、0.25、0.20、0.15、0.13、0.10、0.06、0.05、0.03、または0.02重量/重量未満である。いくつかの実施形態では、得られたストリームは、高キシロース含量を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、モノサッカライド全体に対するキシロースの比率は、0.10、0.15、0.18、0.20、0.30、0.40、0.50、0.60、0.70、0.80または0.85重量/重量超である。

いくつかの糖混合物1836では、溶解した糖全体に対するフルクトースの比率が、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.15、0.20、0.25または0.30重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1836では、溶解した糖全体に対するフルクトースの比率が、0.001、0.002、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、または0.09重量/重量超である。

先のヘミセルロース糖混合物は、非常に低濃度の不純物(例えば、フルフラールおよびフェノール)を含む。得られたいくつかのストリームでは、糖混合物は、最大0.1%、0.05%、0.04%、0.03%、0.04%、0.01%、0.075%、0.005%、0.004%、0.002%、または0.001%重量/重量の量のフルフラールを有する。得られたいくつかのストリームでは、糖混合物は、最大500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppm、60ppm、50ppm、40ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、1ppm、0.1ppm、0.05ppm、0.02ppm、または0.01ppmの量のフェノールを有する。ヘミセルロース糖混合物は、さらに、痕跡量のヘキサノール、例えば0.01〜0.02%、0.02〜0.05%、0.05〜0.1%、0.1%〜0.2%、0.2〜0.5%、0.5〜1%重量/重量、または1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、0.005、0.002、0.001%重量/重量未満のヘキサノールを特徴とする。

この高純度糖溶液を使用して、PCT/IL2011/00509(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている通り、工業製品および消費者製品を製造することができる。さらに、65〜75%重量/重量のC6糖を含有する軟木糖生成物は、C6糖だけを利用できる種に対する発酵供給物として使用することができ、得られたC5および生成物のミックスは、分離することができ、次にC5を精製して、PCT/US2011/50435(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている通りC5製品を得ることができる。

発酵製品として、アルコール、カルボン酸、アミノ酸、ポリマー産業のためのモノマーおよびタンパク質からなる群から選択される少なくとも一員が挙げられ、方法は、前記発酵製品をプロセッシングして、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィンベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される製品を製造するステップをさらに含む。

これらの発酵製品は、単独で使用することができ、あるいは食品もしくは餌、医薬品、栄養補助食品、様々な消費者製品を作製するためのプラスチックパーツもしくは部品、燃料、ガソリン、化学添加剤、または界面活性剤としての他の構成成分と共に使用することができる。

触媒は、通常、バイオマスに関連する不純物および糖分解生成物に対して感受性が高いので、高純度糖溶液生成物は、化学的触媒変換に適している。典型的に、純度は、95、96、97、98%超、好ましくは99、99.5、または99.9%超である。この生成物は、例えば、残留希釈剤、例えばヘキサノール、1−エチルヘキサノール、灯油または使用される任意の他の希釈剤、ならびにフルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールもしくはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸、またはグリセロールを含む少量のマーカー分子を含有する。 5.糖の分画

いくつかのバイオマス材料は、高濃度の単糖を、それらのヘミセルロース糖組成の一部として含有する。例えば、ユーカリおよびバガスは、高濃度のキシロースを含有する。キシロースなどの単糖には、特定の用途があり、糖混合物と比較してはるかに高い工業的価値がある。したがって、糖ストリームを分画して、糖の晶出および高純度単糖製品の製造を容易にするために高濃度の単糖を得ることは、非常に有益である。

ヘミセルロース糖混合物1836を、任意選択で蒸発によって濃縮し、分画1837して(例えば、クロマトグラフィー分離によって)、75、78、80、82、84、85、86、88、90%超のキシロースを有するキシロース富化ストリーム1837−A、およびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1837−Bを生成することができる。キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1837−Bは、C5/C6糖混合物を発酵させることができる発酵プロセスのための基材として、化学変換のための基材として、またはエネルギーを生じる嫌気性消化のための基材として使用することができる。

キシロース濃度の濃縮を達成するためのクロマトグラフィーによる分画は、カラムを満たす材料としてイオン交換樹脂(例えば、カチオン交換樹脂およびアニオン交換樹脂)を用いて実施することができる。カチオン交換樹脂には、強酸性カチオン交換樹脂および弱酸性カチオン交換樹脂が含まれる。強酸性カチオン交換樹脂は、一価または多価金属カチオン形態、例えばH+、Mg2+、Ca2+またはZn2+形態であり得る。好ましくは、樹脂は、Na+形態である。強酸性カチオン交換樹脂は、典型的に、好ましくは3〜8%、好ましくは5〜6.5%のジビニルベンゼンで架橋されたスチレン骨格を有する。弱酸性カチオン交換樹脂は、一価または多価金属カチオン形態、例えばH+、Mg2+またはCa2+形態、好ましくはNa+形態であり得る。

クロマトグラフィーによる分画は、バッチ方式または擬似移動床(SMB)方式または逐次的擬似移動床(SSMB)方式で実施することができる。クロマトグラフィーによる分画の温度は、典型的に、20〜90℃、好ましくは40〜65℃の範囲である。分画される溶液のpHは、酸性であってもよく、または2.5〜7、好ましくは3.5〜6.5、最も好ましくは4〜5.5の範囲に調整することができる。典型的に、分画は、分離カラムで約1m/時間〜10m/時間の線流量で実施することができる。

アニオン交換樹脂は、従来は通常、溶液の脱塩、すなわちイオン交換または脱色、すなわち吸着のために使用されてきた。本発明のいくつかの実施形態では、樹脂と溶液の間の正味のイオン交換または吸着は、ほとんどまたは全くあり得ない。その場合、主に正味のイオン交換を企図したカラムではなく、アニオンタイプのイオン交換樹脂が、そのクロマトグラフィー基材としての特性により使用される。

クロマトグラフィー分離は、強力に保持された構成成分を除去することによって次の分離サイクルの前にカラムを再生するために、サイクル間で追加的な試薬を定期的に使用する必要が生じるほど、供給混合物中の主な構成成分が吸着剤によって強力には保持されないという点で、他のカラムベースの分離(例えば、イオン交換または吸着)とは異なっている。一般に、クロマトグラフィーカラムは、再生前に複数のサイクルで再使用できるが、その後、周期的なクレンジングまたは再生がある程度必要である。イオン交換または吸着カラムの機能は、構成成分をしっかり結合することであり、これには樹脂を再使用するために頻繁な再生が必然的に必要になる。それに対して、クロマトグラフィーカラムの機能は、カラムを通過する構成成分に特異的な移動性を提供して分離を行うが、主な構成成分をしっかりと結合させすぎないことである。クロマトグラフィーカラムの再生は、少量の構成成分または不純物が樹脂に偶発的に結合することに起因して、時々必要になる場合がある。樹脂の再生に必要な試薬が最小量であるということは、イオン交換分離を上回るクロマトグラフィー分離の主な利点である。クロマトグラフィー分離の運用コストは、主に希釈生成物から水(または他の溶媒)を蒸発させるのに必要なエネルギーに起因して生じ、それ程でないにせよ、まれに生じる樹脂の交換または再生に起因して生じる。

大規模クロマトグラフィー分離の好ましい方法は、逐次的擬似移動床(SSMB)または擬似移動床(SMB)である。両方の方法では、適切な吸着剤が充填され、連続して接続されているいくつかのカラムが使用される。供給物および溶媒(リサイクルされた溶媒を含み得る)のための入口ポートと、2種類以上の生成物(または分離された他の画分)のための出口ポートが存在する。分離される混合物溶液の注入は、液体フローの方向に沿ってカラム間で周期的に切り替えられ、それによってポートおよび液体に対する吸着剤の連続移動が模擬される。SMBは、連続向流タイプの操作である。SSMBは、より発展的な方法であり、逐次的操作が必要である。SMBおよび他の旧式法を上回る利点として、SSMB法では、必要なカラムの数がSMBよりも少なく、したがって樹脂も少なくて済み、したがって関連する設置費用が大型システムでも著しく低減されること、圧力プロファイルがより良好に制御され、感受性がより高い樹脂を容易に使用できること、達成可能な回収/純度が、SMBシステムで得られるよりも高いことが挙げられる。

精製したミックス糖溶液X09からのキシロースの分画は(Xは、図4〜6の4、5、または6を示す。図18のプロセス1837)、好ましくは約280〜320μmの粒径を有する強塩基性アニオン(SBA)交換体を使用して達成され得る。この粒径が大きい方が、米国特許第6451123号で使用されたはるかに小さい粒径よりも有利である。粒径がより大きいと、カラム背圧が、工業的に実用的な範囲まで低減される。適切な市販のSBA樹脂は、Finexから購入することができ(AS 510 GC Type I、強塩基性アニオン、ゲル形態)、類似の等級は、Lanxess AG、Purolite、Dow Chemicals Ltd.またはRohm&Haasを含む他の製造者から購入することができる。SBA樹脂は、硫酸塩または塩化物形態、好ましくは硫酸塩形態であり得る。SBAは、低濃度のNaOHによってヒドロキシル基で部分的に含浸されており、塩基と硫酸塩の範囲は、それぞれ3〜12%と97〜88%である。樹脂上にこのレベルのOH基を維持するために、糖の吸着によって除去されたヒドロキシルを置き換えるのに十分な低レベルのNaOHを脱着パルスに含め、したがってキシロースが他の糖よりもこの樹脂上に長く保持されるようにすることができる。分画は、SSMB方式により約40〜50℃で実施して、糖全体のうち少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも83%、好ましくは少なくとも85%のキシロースを含有するキシロースリッチなストリームおよび少なくとも80%、少なくとも85%のキシロース回収率のミックス糖ストリームを得ることができる。

いくつかの方法では、SSMB配列は、3つのステップを含む。第1のステップでは、吸着剤を脱着剤ストリームに曝露し、脱着剤ストリームで洗い流すことによって、生成物ストリームを抽出する(「脱着剤により抽出する」ステップ)。同時に、供給ストリームが吸着剤を通過し、ラフィネートストリームが、吸着剤から洗い流される(「ラフィネートを供給する」ステップ)。第2のステップでは、吸着剤を脱着剤ストリームに曝露し、脱着剤ストリームで洗い流すことによって、ラフィネートストリームを抽出する(「脱着剤によりラフィネートを抽出する」ステップ)。第3のステップでは、脱着剤をリサイクルさせて吸着剤に戻す(「リサイクル」ステップ)。

典型的に、生成物は、ラフィネートの流量が脱着剤の流量に等しくなるような様式で抽出されるが、これでは、標的生成物の回収を達成するための脱着剤の消費量が増大する。好ましくは、いくつかのSSMB配列では、生成物は、2つ以上のステップで(例えば、ステップ1だけでなく、ステップ2でも)抽出される。いくつかの方法では、生成物ストリームは、第1のステップだけでなく、第2のステップ(すなわち、「脱着剤によりラフィネートを抽出する」ステップ)でも抽出される。生成物が、2つ以上のステップで抽出される場合、脱着剤の流量は、抽出物の流量とラフィネートの流量の合計に等しい。いくつかの実施形態では、脱着剤の流量は、抽出物の流量とラフィネートの流量の合計とほぼ同じである。いくつかの実施形態では、脱着剤の流量は、抽出物の流量とラフィネートの流量の合計の50〜150%、60〜140%、70〜130%、80〜120%、90〜110%、95〜105%、96〜104%、97〜103%、98〜102%、99〜101%、または99.5〜100.5%以内である。SSMB配列におけるこの変化により、必要な脱着剤が低減され、はるかに小さい脱着剤体積で標的生成物が回収されると同時に、四つの(4個の)帯域および六つの(6個の)カラムにおけるSSMBクロマトグラフィープロファイルならびに純度が維持される。

分画X09の後、糖ストリームを、任意選択でH+形態の弱酸性カチオン(WAC)交換樹脂と接触させて、糖ストリームを中和することができる。この酸性化により、糖ストリームを蒸発させると同時に、糖の安定性を維持することができる。WAC樹脂は、鉱酸によって、または好ましくは糖精製ステップX07(Xは、図4〜6の4、5、または6を示す)で使用したSAC樹脂の廃棄物の酸ストリームと接触させることによって再生することができる。WAC中和ステップの後、ミックス糖ストリームは、任意選択で蒸発器X10(Xは、図4〜6の4、5、または6を示す)に送ることができ、キシロースリッチなストリームは、糖晶析装置X08(Xは、図4〜6の4、5、または6を示す)に送られる。

キシロース富化ストリーム1837−Aは、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.10重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.50重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.10重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.05重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.10重量/重量、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.02重量/重量、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05重量/重量、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、ならびに(x)痕跡量のヘキサノールを含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上の特徴を特徴とする。例えば、糖混合物1837−Aは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率および溶解した糖全体に対するキシロースの高比率を特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1837−Aは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、および低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1837−Aは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、および痕跡量のヘキサノールを特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1837−Aは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の低比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、ならびに痕跡量のヘキサノールを特徴とする混合物である。

いくつかの実施形態では、キシロース富化ストリーム1837−Aは、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、または0.90重量/重量超である。いくつかの実施形態では、キシロース富化ストリーム1837−Aは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、0.002、0.005、0.007、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、または0.30重量/重量未満である。いくつかの実施形態では、キシロース富化ストリーム1837−Aは、低グルコース/フルクトース含量を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率が、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.25、または0.30重量/重量未満である。いくつかの実施形態では、キシロース富化ストリーム1837−Aは、糖全体に対するキシロースの高比率、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、ならびに低グルコースおよびフルクトース含量を有する糖混合物である。

いくつかの糖混合物1837−Aでは、溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20または0.30重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1837−Aでは、溶解した糖全体に対するガラクトースの比率が、0.0005、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、または0.10重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1837−Aでは、溶解した糖全体に対するマンノースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20または0.30重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1837−Aでは、溶解した糖全体に対するフルクトースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20または0.30重量/重量未満である。

糖混合物1837−Aは、非常に低濃度の不純物(例えば、フルフラールおよびフェノール)を含む。いくつかの糖混合物1837−Aでは、糖混合物は、最大0.1%、0.05%、0.04%、0.03%、0.04%、0.01%、0.075%、0.005%、0.004%、0.002%、または0.001%重量/重量の量のフルフラールを有する。いくつかの糖混合物1837−Aでは、糖混合物は、最大500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppm、60ppm、50ppm、40ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、1ppm、0.1ppm、0.05ppm、0.02ppm、または0.01ppmの量のフェノールを有する。糖混合物はさらに、痕跡量のヘキサノール、例えば0.01〜0.02%、0.02〜0.05%、0.05〜0.1%、0.1%〜0.2%、0.2〜0.5%、0.5〜1%重量/重量、または1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、0.005、0.002、0.001%重量/重量未満のヘキサノールを特徴とする。

キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1837−Bは、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率>0.15重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率>0.10重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率>0.02重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率>0.02重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するキシロースの比率<0.20、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率>0.01、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.05、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、ならびに(x)痕跡量のヘキサノールを含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上の特徴を特徴とする。例えば、糖混合物は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率、および溶解した糖全体に対するグルコース/フルクトースの高比率を特徴とする混合物であり得る。いくつかの実施形態では、糖混合物1837−Bは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコース/フルクトースの高比率、および低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコース/フルクトースの高比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、および痕跡量のヘキサノールを特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物は、高キシロース濃度、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の高比率、ならびに低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を特徴とする混合物である。

いくつかの実施形態では、キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1837−Bは、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、または0.65重量/重量超である。いくつかの実施形態では、キシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物1837−Bは、高グルコース/フルクトース含量を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率が、0.05、0.10、0.13、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、または0.55重量/重量超である。いくつかの実施形態では、キシロース欠乏リカー(liquor)は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの高比率、ならびに高グルコースおよびフルクトース含量を有する糖混合物である。

いくつかの糖混合物1837−Bでは、溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.08、0.10、0.12、0.20、または0.30重量/重量超である。いくつかの糖混合物1837−Bでは、溶解した糖全体に対するガラクトースの比率が、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.08、0.10、0.12、0.20、または0.30重量/重量超である。いくつかの糖混合物1837−Bでは、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.30、0.20、0.18、0.17、0.16、0.15、0.12、0.10、または0.05重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1837−Bでは、溶解した糖全体に対するマンノースの比率が、0.005、0.006、0.007、0.008、0.010、0.015、または0.020重量/重量超である。いくつかの糖混合物1837−Bでは、溶解した糖全体に対するフルクトースの比率が、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、または0.20重量/重量未満である。

糖混合物1837−Bは、非常に低濃度の不純物(例えば、フルフラールおよびフェノール)を含む。得られたいくつかのストリームでは、糖混合物は、最大0.1%、0.05%、0.04%、0.03%、0.04%、0.01%、0.075%、0.005%、0.004%、0.002%、または0.001%重量/重量の量のフルフラールを有する。糖混合物1837−Bでは、糖混合物は、最大500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppm、60ppm、50ppm、40ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、1ppm、0.1ppm、0.05ppm、0.02ppm、または0.01ppmの量のフェノールを有する。糖混合物はさらに、痕跡量のヘキサノール、例えば0.01〜0.02%、0.02〜0.05%、0.05〜0.1%、0.1%〜0.2%、0.2〜0.5%、0.5〜1%重量/重量、または1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、0.005、0.002、0.001%重量/重量未満のヘキサノールを特徴とする。 6.糖の晶出

この例示的な説明は、図4、5および6に番号X08(Xは、それぞれ4、5、または6である)で示したプロセス(図18のプロセス1841)に関する。純粋なキシロースは、過飽和混合糖液から晶出することが公知である。これを達成するために、X07の糖精製から生じた糖溶液ストリームを、蒸発X10によって濃縮し、X09でクロマトグラフィー分離によって分画して、75、78、80、82、84、85、86、88、90%超のキシロースを有するキシロース富化ストリーム(図18の1837−Aに相当する)、およびキシロースが除去されたヘミセルロース糖混合物(図18の1837−Bに相当する)を生成する。分画X09から出たキシロース富化ストリーム(図18の1837−Aに相当する)を、晶出モジュールX08(図18のプロセス1841)に供給して、キシロース結晶を生成する。

いくつかの方法では、キシロース富化ストリーム1837−Aを、任意選択でさらに蒸発させた後、晶出モジュール1841に供給して、キシロース結晶を生成する。結晶は、任意の適切な手段、例えば遠心分離によって母液から収集することができる。晶出技術に応じて、結晶は、適切な溶液、例えば水溶液または溶媒で洗浄することができる。結晶は、乾燥させることができ、または水に再溶解させてキシロースシロップを作製することができる。典型的に、潜在的に存在するキシロースの45〜60%の収率を、20〜35時間、好ましくは24〜28時間サイクルで晶出させることができる。

晶出した後、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、非常に高含量のキシロース、例えば>57%のキシロース、>65%のキシロース、より典型的には>75%のキシロースを含有しているので、リサイクルさせて分画ステップに戻すことができる。あるいは、母液のヘミセルロース糖混合物1843を嫌気性消化に送って、この分画から得られるエネルギーを収集することができる。

いくつかの実施形態では、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、高キシロース濃度を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、糖混合物は、65、67、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、または85%重量/重量超のキシロースを有する。

ある堅木および特定の草、例えばバガスから生じた糖溶液ストリームは、少なくとも60%のキシロース、より典型的には60〜80%または66〜73%重量/重量のキシロースを含有し得る。キシロースは、フルフラールおよびテトラヒドロフランの細菌産生および化学的産生のための原材料として使用することができる。キシロースは、キシリトールを調製するための出発材料、歯の手入れおよび糖尿病管理に有益な特性を有する低カロリー代替甘味料として使用することもでき、および上気道感染症の排除に寄与することが示されている。これらの有益な特性を前提として、キシリトールは、食品および飲料、歯磨き粉および洗口製品、チューインガム、ならびに菓子製品に組み込まれる。キシリトールの世界市場は、他の非還元ポリオール糖(ca.ソルビトール、マンニトール)と比較して高価なので制限されている。本発明の方法は、キシロースおよびキシリトールの対費用効果の高い製造方法を提供する。

母液のヘミセルロース糖混合物1843は、(i)溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率<0.15重量/重量、(ii)溶解した糖全体に対するキシロースの比率>0.40重量/重量、(iii)溶解した糖全体に対するアラビノースの比率<0.15重量/重量、(iv)溶解した糖全体に対するガラクトースの比率<0.06重量/重量、(v)溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率<0.20重量/重量、(vi)溶解した糖全体に対するマンノースの比率<0.03、(vii)溶解した糖全体に対するフルクトースの比率<0.04、(viii)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(ix)最大500ppmの量のフェノール、ならびに(x)痕跡量のヘキサノールを含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上の特徴を特徴とする。例えば、糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率および溶解した糖全体に対するキシロースの高比率を特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、および低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、および痕跡量のヘキサノールを特徴とする混合物である。いくつかの実施形態では、糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の低比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、ならびに痕跡量のヘキサノールを特徴とする混合物である。

いくつかの実施形態では、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するキシロースの高比率を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、または0.85重量/重量超である。いくつかの実施形態では、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率を特徴とする糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの比率が、0.005、0.007、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.30、または0.35重量/重量未満である。いくつかの実施形態では、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、低グルコース/フルクトース含量を有する糖混合物である。いくつかの糖混合物では、溶解した糖全体に対するグルコースおよびフルクトースの合計の比率が、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20、0.25、0.30、または0.35重量/重量未満である。いくつかの実施形態では、母液のヘミセルロース糖混合物1843は、糖全体に対するキシロースの高比率、溶解した糖全体に対するオリゴサッカライドの低比率、ならびに低グルコースおよびフルクトース含量を有する糖混合物である。

いくつかの糖混合物1843では、溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30または0.35重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1843では、溶解した糖全体に対するガラクトースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.010、0.015、0.020、0.025、0.030、0.035、0.040、0.05、0.06、0.065、0.07、0.08、0.09、または0.10重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1843では、溶解した糖全体に対するマンノースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20または0.30重量/重量未満である。いくつかの糖混合物1843では、溶解した糖全体に対するフルクトースの比率が、0.001、0.002、0.003、0.004、0.005、0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.20または0.30重量/重量未満である。

糖混合物1843は、非常に低濃度の不純物(例えば、フルフラールおよびフェノール)を含む。いくつかの糖混合物1843では、糖混合物は、最大0.1%、0.05%、0.04%、0.03%、0.04%、0.01%、0.075%、0.005%、0.004%、0.002%、または0.001%重量/重量の量のフルフラールを有する。いくつかの糖混合物1843では、糖混合物は、最大500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppm、60ppm、50ppm、40ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、1ppm、0.1ppm、0.05ppm、0.02ppm、または0.01ppmの量のフェノールを有する。糖混合物はさらに、痕跡量のヘキサノール、例えば0.01〜0.02%、0.02〜0.05%、0.05〜0.1%、0.1%〜0.2%、0.2〜0.5%、0.5〜1%重量/重量、または1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、0.005、0.002、0.001%重量/重量未満のヘキサノールを特徴とする。 7.ヘミセルロース糖生成物

このセクションは、糖精製ステップX07で生成され、またはステップX09(Xは、それぞれ図4、5および6の4、5または6である)でキシロース富化ストリームから分画された混合糖ストリームを使用することに関する。この高純度混合糖生成物は、発酵プロセスで使用することができる。このような発酵プロセスでは、クロストリジウム、大腸菌(例えば、Escherichia coli)、サルモネラ、ザイモモナス、ロドコッカス、シュードモナス、バチルス、エンテロコッカス、アルカリゲネス、ラクトバチルス、クレブシエラ、パエニバチルス、コリネバクテリウム、ブレビバクテリウム、ピキア、カンジダ、ハンゼヌラおよびサッカロマイセス属由来の微生物または遺伝子組換え微生物(GMO)を用いることができる。特に対象となり得る宿主として、Oligotropha carboxidovorans、Escherichia coli、Bacillus licheniformis、Paenibacillus macerans、Rhodococcus erythropolis、Pseudomonas putida、Lactobacillus plantarum、Enterococcus faecium、Cupriavidus necator、Enterococcus gallinarium、Enterococcus faecalis、Bacillus subtilisおよびSaccharomyces cerevisiaeが挙げられる。また、これらの種の公知の株のいずれかを、出発微生物として利用することができる。任意選択で、微生物は、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces hygroscopicus、またはSaccharopolyspora erytraeaから選択される放線菌であってもよい。様々な例示的な実施形態では、微生物は、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas aeruginosa、Bacillus subtilisまたはBacillus cereusから選択される真正細菌であってもよい。いくつかの例では、微生物または遺伝子組換え微生物は、グラム陰性菌である。

発酵により作製された変換産物は、例えば、アルコール、カルボン酸、アミノ酸、ポリマー産業のためのモノマーまたはタンパク質であり得る。特定の一例は乳酸であり、これは様々な使途を有するポリマーであるポリ乳酸を構築するモノマーである。

変換産物をプロセッシングして、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィンベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される消費者製品を製造することができる。洗浄剤は、糖ベースの界面活性剤、脂肪酸ベースの界面活性剤、脂肪アルコールベースの界面活性剤または細胞培養由来の酵素を含むことができる。

ポリアクリルベースの製品は、プラスチック、床磨き剤、カーペット、塗料、コーティング、接着剤、分散剤、凝集剤、エラストマー、アクリルガラス、吸収性物品、尿漏れ防止パッド、生理用ナプキン、婦人用衛生製品およびおむつであり得る。ポリオレフィンベースの製品は、ミルク用入れ物、洗浄剤瓶、マーガリンチューブ(tub)、ゴミ入れ容器、配管用パイプ、吸収性物品、おむつ、不織布、HDPE玩具またはHDPE洗浄剤パッケージであり得る。ポリプロピレンベースの製品は、吸収性物品、おむつまたは不織布であり得る。ポリ乳酸ベースの製品は、農業製品または乳製品のパッケージ、プラスチック瓶、生分解性製品または消耗品であり得る。ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品は、農業製品のパッケージ、プラスチック瓶、塗工紙、成型もしくは押出物品、婦人用衛生製品、タンポンアプリケーター、吸収性物品、使い捨ての不織布もしくは織布、医療手術用衣類、接着剤、エラストマー、フィルム、コーティング、水性分散剤、繊維、医薬品の中間体、または結合剤であり得る。変換産物は、エタノール、ブタノール、イソブタノール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールまたはバイオディーゼルであり得る。

キシロースを、クロラムブシルと反応させると、ベンゼンブタン酸,4−[ビス(2−クロロエチル)アミノ]−,2−β−D−キシノピラノシルヒドラジドという抗癌剤および/または抗転移薬剤として有用なグリコシル化クロラムブシル類似体を得ることができる。キシロースを、臭化フェネチルおよび1−ブロモ−3,3−ジメトキシプロパンと反応させると、真性糖尿病、高脂血症、新生物およびウイルス感染症を予防しかつ/または治療するためのα−グルコシダーゼ阻害剤として使用される(2S,3S,4S)−2H−ピロール,3,4−ジヒドロ−3,4−ビス(フェニル−メトキシ)−2−[(フェニルメトキシ)メチル]−,1−オキシドが得られる。

糖ミックス生成物は、燃料製品、例えばイソブテン縮合生成物、ジェット燃料、ガソリン、ガソホール、ディーゼル燃料、ドロップイン燃料、ディーゼル燃料添加剤またはそれらの前駆体に変換することができる。この変換は、発酵または触媒型化学変換によって行うことができる。ガソホールは、エタノール富化ガソリンおよび/またはブタノール富化ガソリンであり得る。

消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分は、変換産物から作製することができ、または例えば、カルボン酸または脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸、ヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価もしくは多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質および医薬品などの少なくとも1種の変換産物を含むことができる。例えば、製品は、エタノール富化ガソリン、ジェット燃料、またはバイオディーゼルであり得る。

消費者製品は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有することができる。消費者製品は、前述の消費者製品の成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された追加的な成分を含むことができる。ある場合には、成分、およびリグノセルロース材料以外の原材料から生成された追加的な成分は、本質的に同じ化学組成を有する。消費者製品は、少なくとも100ppbの濃度のマーカー分子を含むことができる。マーカー分子は、例えばヘキサノール、1−エチルヘキサノール、フルフラールもしくはヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールもしくはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸またはグリセロールであり得る。 IV.セルロース加水分解

ヘミセルロース糖が抽出されたら、リグノセルロース残部ストリーム1700−Bをセルロース加水分解1720して、酸性加水分解物ストリーム1720−Aおよび酸性リグニンストリーム1720−Bを得ることができる(図17を参照)。好ましくは、セルロース加水分解の前に、バイオマスをミルまたは粉砕して、粒径を低減する(例えば、図3および図6、番号310および610を参照)。ヘミセルロース糖が抽出されたら、リグノセルロース残部はかなりミルまたは粉砕しやすくなる。したがって、この段階でバイオマスをミルまたは粉砕することは、エネルギー消費が少ないので好ましい。

粉砕された粒子は、チップなどの粉砕されていない粒子と比較すると、加水分解液に懸濁させることができ、容器から容器に循環させることができる。異なるリグノセルロースバイオマス材料由来の粉砕された粒子は、類似のまたは同じ操作パラメータを使用して、同じ組の装置によってプロセッシングすることができる。粒径が低減されると、下流セルロース加水分解プロセスが大幅に促進される。好ましくは、リグノセルロースバイオマスは、平均粒径が100〜10,000ミクロン、好ましくは400〜5,000、例えば、100〜400、400〜1,000、1,000〜3,000、3,000〜5,000、または5,000〜10,000ミクロンの範囲になるように粉砕される。好ましくは、リグノセルロースバイオマスは、平均粒径が10,000、9,000、8,000、7,000、6,000、5,000、4,000、3,000、1,000、または400未満になるように粉砕される。

セルロース加水分解のために、酵素的手段および化学的方法を含む任意の加水分解方法およびシステムを使用することができる。例えば、国際公開第2012061085号(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に開示されている通り、擬似移動床システムをセルロース加水分解のために使用することができる。一実施形態では、本発明は、撹拌槽加水分解システムを使用してセルロース糖を抽出する方法を企図する(図8Aを参照)。この向流システムは、セルロース糖の酸加水分解に有利である。複数の槽が使用される場合、このシステムにより、各個々の槽に合わせた別個の温度制御が可能になる。システムは、様々なリグノセルロースバイオマス材料に適合させることができる。

図8Aに例示されている通り、含水量が5〜85%重量/重量のリグノセルロース残部ストリーム1700−Bは、ハンマーミルおよびピンミルを含む任意の工業用ミルによって、粒径400〜5000ミクロン(好ましくは約1400ミクロン)にミルまたは粉砕される。含水量が15%を超える場合、粉砕されたリグノセルロース残部は、水分≦15%になるまで乾燥される。加水分解システムは、図8Aに図示されている通り、連続して接続されているいくつかのn個の撹拌槽(例えば、n=1〜9、好ましくは4)を含む。酸、溶解した糖および懸濁したバイオマスを含有する槽内の水性液体は、各槽内で溶液の撹拌を引き起こす高圧高流量ポンプによってリサイクルされる。フローラインには、液体および溶解した分子、すなわち酸および糖の少なくともいくらかを透過させ、それによって透過液(または濾液)ストリームを生成する固体/液体分離デバイス(例えば、フィルター、膜、またはハイドロサイクロン)が取り付けられている。供給液の少なくともいくらかを、固体/液体分離デバイスによって保持して残余分ストリームを生成し、したがって反応器内の液体を撹拌する。酸濃度が少なくとも41%である超共沸性HCl溶液は、槽nに供給される。槽nの分離ユニットの透過液は、反応器n−1に供給され、残余分の少なくとも一部は、リサイクルさせて槽nに戻される。槽n−1の透過液は、槽n−2に供給され、その残余分は、リサイクルさせて槽n−1等に戻される。この連続の槽1を出る透過液は、酸性加水分解物ストリーム1720−Aである。各撹拌槽反応器内の固体濃度は、3〜15%重量/重量の間、3〜5%重量/重量の間、5〜10%重量/重量の間、または10〜15%重量/重量の間に維持され得る。全体的に、バイオマスは、10〜48時間にわたってこのシステムに保持される。各反応器の温度は、別個に5〜40℃の範囲に制御される。

いくつかの実施形態では、粉砕されたリグノセルロース残部ストリーム1700−Bは、一連の撹拌槽反応器(例えば、1〜9個の反応器、好ましくは4個の反応器)の第1段階に添加される。反応器内のリカーをかき混ぜ、または再循環させることによって、スラリーが混合される。槽1の残余分の少なくともいくらかは、槽2に供給され、槽2の残余分の少なくともいくらかは、槽3等に供給される。最終的には酸性リグニンストリーム1720−Bは、槽nを出て、リグニン洗浄システムに向かう。

いくつかの実施形態では、濃縮された(>35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、または好ましくは42%)塩酸が、この連続の最終反応器に添加され、より低濃度(約25%、26%、27%、28%、29%、30%、または好ましくは31%)の塩酸が、この連続の第1の反応器から出る。

いくつかの実施形態では、加水分解された糖は、この連続の第1の反応器から出る。酸およびセルロース糖を含有する酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、加水分解物が追加的な精製のために第1の反応器を出るまで、最終反応器から第2の反応器へ、第2の反応器から最終反応器等に移される。例示的な一反応器システムでは、第1の反応器を出る加水分解物は、8〜16%の間の糖および塩酸を有する。いくつかの実施形態では、酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%超の溶解した糖を含有し得る。いくつかの実施形態では、酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、22%、24%、26%、28%、30%、32%、34%、または36%超のHClを含有し得る。いくつかの実施形態では、酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、32%、30%、28%、26%、24%、22%、または20%未満のHClを含有し得る。

すべての反応器内の温度は、5〜80℃、例えば15〜60℃、好ましくは10〜40℃の範囲に維持される。すべての反応器内のバイオマスの総保持時間は、1〜5日、例えば1〜3日、好ましくは10〜48時間の範囲であり得る。

好ましくは、複数の撹拌槽反応器が使用される場合、中間反応器(例えば、反応器2または3)を出る水性酸加水分解物ストリームの少なくとも一部は、1700−Bストリームが第1の反応器に導入される前に、リグノセルロース残部ストリーム1700−Bと混合される。1700−Bストリームは、第1の反応器内で強酸と接触させられる前に、中間反応器からの水性酸加水分解物ストリームによって事前に加水分解される。好ましくは、事前に加水分解される(pre−hydrolysis)混合物は、15〜60℃、好ましくは25〜40℃の範囲、最も好ましくは40℃の温度で、5分間〜1日、好ましくは15〜20分間加熱される。一例では、ユーカリは、撹拌槽反応器を使用して加水分解される。最初にユーカリ木材を酸に導入すると、セルロース糖のオリゴマーが急速に溶解した結果として粘度が最初に増大するが、粘度が高くなると、そのシステム中に水溶液を送り込み、再循環させる能力が妨害される。粉砕されたリグノセルロース残部ストリーム1700−Bを中間反応器の加水分解物と共に高温で短時間撹拌すると、粘度低下を伴って、溶解したオリゴマーからモノマーへのさらなる加水分解が促進される。別の例では、ユーカリは最初に、段階2から出た酸溶液(すなわち約33%の濃度)と、35〜50℃で15〜20分間接触させられる。事前に加水分解されたユーカリは、そのシステムにかなり急速に供給することができ、撹拌槽反応器内でさらに加水分解される。

撹拌槽反応器は、硬木、軟木、およびバガスを含む様々な材料に使用することができる。4つの反応器の撹拌槽システムを使用した例示的な結果は、図8Bに提示されている。

セルロース加水分解の後、リグノセルロースバイオマス中の残留残渣は、酸性リグニンストリーム1720−Bを形成する。酸性リグニンストリーム1720−Bは、本明細書でより詳細に記載される通り、さらにプロセッシングし精製して、新規なリグニン組成物を生成することができる。セルロース加水分解によって生成された酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、下記の通りさらに精製される。 V.セルロース糖の精製

本発明は、糖を精製する方法を提供する。具体的には、本発明の方法は、鉱酸(例えば、HClまたはH2SO4)を含有する酸性加水分解物ストリーム1720−Aから、糖を効率的に精製する。本明細書に開示の実施形態による流出セルロース糖組成物は、高含量の単糖を有する。

本発明のいくつかの実施形態によるセルロース糖を精製する例示的な方法は、図19(プロセス1900)に提示されている。酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、S1溶媒抽出1921を受けることができ、その間に、酸性加水分解物ストリーム1720−Aは、S1溶媒抽出剤と接触させられ、酸は、1720−AストリームからS1溶媒抽出剤中に抽出される。得られた混合物は、酸およびS1溶媒抽出剤を含有する第1のストリーム1921−A(有機ストリーム)、ならびにセルロース糖を含有する第2のストリーム1921−B(水性ストリーム)に分離される。

任意選択で、S1溶媒抽出1921は、複数のステップ、例えば2つ以上のステップで実施することができる。好ましくは、S1溶媒抽出1921は、2つのステップ1921−Iおよび1921−IIで実施される。いくつかの方法では、抽出1921−I中、酸性加水分解物ストリーム1720−Aの酸濃度は、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満またはそれ未満に低減され、部分的に脱酸された加水分解物が生じる。いくつかの方法では、部分的に脱酸された加水分解物を蒸発させて水を除去し、高い糖および酸濃度(例えば、13%〜14%重量/重量の間の酸濃度)を得る。好ましくは、濃縮され部分的に脱酸された加水分解物を、抽出1921−II中に再びS1溶媒で抽出して、5%未満、4%未満、3%未満、好ましくは2〜3%の間またはそれ未満の酸を含有する糖ストリームを得る。

いくつかの方法では、ストリーム1921−Aを、20〜25%のHClストリームで抽出することによって洗浄して、糖を回収する。いくつかの方法では、抽出1921−A、抽出1921−B、第1のストリーム1921−Aの接触、および逆抽出1950は、40〜60℃、45〜55℃、好ましくは50℃で実施される。

いくつかの方法では、第2のストリーム1921−Bは、下流分画プロセス1930に由来するオリゴ糖1931で希釈され、任意選択で追加的な水性ストリームで希釈される。オリゴ糖1931が第2のストリーム1921−Bと組み合わせられる場合、オリゴ糖は、第2のストリーム1921−B中に残留している酸によって加水分解される(図19の「第2の加水分解」プロセス1929)。

第2のストリーム1921−Bを、任意選択で強酸性カチオン交換体1922と接触させて、塩をそれらのそれぞれの酸に変換することができる。次に、糖ストリームをアミン抽出剤で抽出して、(1つまたは複数の)鉱酸、有機酸、フルフラール、酸可溶性のリグニンを除去し(図19のプロセス1923)、この間に糖ストリームは、アミンおよび希釈剤を含むアミン抽出剤と接触させられる。得られた混合物は、酸およびアミン抽出剤を含有する第3のストリーム1923−A(有機ストリーム)、ならびにセルロース糖を含有する第4のストリーム1923−B(水性ストリーム)に分離される。いくつかの方法では、アミン抽出剤との接触は、50〜80℃、55〜70℃、好ましくは70℃で実施される。

次に、第4のストリーム1923−Bを蒸発によって精製して、残留希釈剤を除去し、この希釈剤を水相に溶解させた後、強酸性カチオン交換体1925を含むイオン交換手段1924によって処理してアミンを除去し、任意選択で弱塩基性アニオン交換体1926によって処理する。任意選択で、アミンが除去され中和された加水分解物1924−Aを蒸発させて(図19のプロセス1927)、セルロース糖ストリーム1928を形成することができ、このストリームをさらに分画して、高度のグルコースなどのC6単糖を得ることができる(図19のプロセス1930)。分画することにより、オリゴ糖ストリーム1931から単糖ストリーム1932が分離される。

任意選択で、単糖ストリーム1932を、より高い濃度になるまで蒸発させ(プロセス1933)、その後イオン交換体を使用して中和することができる(プロセス1934)。次に任意選択で、中和された単糖ストリームを再び蒸発させて(図19のプロセス1935)、セルロース糖混合物1936を生成する。

糖欠乏ストリーム1921−A中の酸は、回収することができる(図19のプロセス1940)。溶媒の少なくとも一部は、精製し、リサイクルさせてS1溶媒抽出1921に戻すことができる。さらに、S1溶媒の一部を、石灰溶液(例えば、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、またはそれらの組合せ)を使用して精製することができ、精製された溶媒は、リサイクルさせてS1溶媒抽出1921に戻すことができる。

第3のストリーム1923−Aは、塩基を含有する水溶液で逆抽出することができる(図19のプロセス1950)。逆抽出されたアミンは、リサイクルさせてアミン抽出1923に戻すことができる。溶媒の少なくとも一部は、石灰溶液((例えば、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、またはそれらの組合せ))を使用して精製することができ(図19のプロセス1960)、精製された溶媒は、リサイクルさせてアミン抽出1923に戻すことができる。

これらの例示的なセルロース糖精製の実施形態のより詳細な説明を、以下に提示する。 1.事前蒸発

セルロース加水分解の後、S1溶媒抽出1921の前に、酸性加水分解物ストリーム1720−Aを任意選択で蒸発させて(図19のプロセス1910)、糖を濃縮し、鉱酸(例えば、HCl)を除去することができる。例えば、ストリーム中のHCl濃度(例えば、約33%)は、その共沸混合物(約22%)の濃度よりも高く、糖ストリームを最初に蒸発させて、気体状の酸を除去して、共沸混合物を形成することができる。次に、1720−Aストリームを、共沸混合物を標的にする糖濃度になるまで蒸発させ、それによって多重効用濃縮を可能にする。約30%の乾燥固体含量を有する蒸発させた糖溶液は、このプロセスによって得ることができる。

蒸発させた糖ストリーム(例えば、共沸性HClを有する)は、下記の通り抽出剤(図19のプロセス1921)で抽出することができる。あるいは、酸性加水分解物ストリーム1720−A(例えば、超共沸性HCl、例えば、22〜33%またはそれを超えるHClを有する)は、蒸発ステップなしに抽出剤で直接抽出することができる。 2.抽出

好ましい抽出剤は、S1溶媒を含有する抽出剤である(図19のプロセス1921)。抽出で使用するのに適したS1溶媒は、1気圧で100℃〜200℃の間の沸点を有し、水と不均一系共沸混合物を形成する溶媒である。いくつかのS1溶媒では、不均一系共沸混合物は、1気圧で100℃未満の沸点を有する。例えば、S1溶媒は、アルコールまたは灯油を含有する溶媒であってもよい。S1溶媒を作製するのに適したアルコールの例として、ブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、およびトリアコンタノールが挙げられる。好ましくは、S1溶媒は、長鎖アルコール(例えば、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコール)、または灯油である。より好ましくは、S1溶媒は、n−ヘキサノールもしくは2−エチル−ヘキサノール、またはそれらの混合物を含む。最も好ましくは、S1溶媒は、n−ヘキサノールを含む。いくつかの実施形態では、S1溶媒は、n−ヘキサノールから本質的になり、またはn−ヘキサノールからなる。

任意選択で、S1溶媒は、1種または複数の追加的な構成成分を含む。いくつかの方法では、S1溶媒は、1種もしくは複数のケトン、少なくとも5個の炭素原子を有する1種もしくは複数のアルデヒド、または別のアルコールを含む。

抽出は、向流システムで実施することができる。任意選択で、抽出は、複数の抽出カラム、例えば2つの抽出カラムで実施することができる。第1のカラムでは、酸を抽出剤中に抽出し、糖ストリーム中の酸濃度を共沸混合物の酸濃度未満にしておく。任意選択で、カラム1を出た抽出剤を共沸性酸水溶液で洗浄して、抽出剤に吸収された任意の糖を回収して水溶液に戻すことができ、それを加水分解にリサイクルさせることができる。ここで、共沸混合物の酸濃度未満の酸濃度を有する糖ストリームが蒸留される。糖溶液は再濃縮され、それによって再びより高い酸濃度が達成される。再濃縮された糖溶液を抽出剤で抽出して、残留している酸を除去することができる。全体的な酸の回収率は、97.5%を超え得る。

共沸性酸水溶液で洗浄された抽出剤の一部(例えば、5〜20%、10〜15%)を様々な方法によって精製して、酸、エステル、可溶性不純物、例えばフルフラールおよびフェノールを除去することができる。例えば、抽出剤は、国際公開第2012018740(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に開示されている通り、石灰で処理することによって精製することができる。好ましくは、抽出剤は、10%濃度の石灰で処理される。好ましくは、精製は、石灰と溶媒を5〜10:1の比率で使用して実施される。混合物は、例えば85℃で1時間加熱される。混合物中の残留塩は、濾過または遠心分離などの分離手段によって除去することができる。次に、精製された抽出剤は、リサイクルさせて洗浄された抽出剤に戻される。 3.酸の回収

第1のストリーム1921−A(酸を負荷したS1溶媒抽出剤)は、水で逆抽出して、酸を回収することができる(図19のプロセス1940)。酸を回収した後、酸を含まない抽出剤(例えば、0.3〜0.5%未満の酸含量を有する)は、抽出に戻される。約15〜20%の酸を含有する水溶液は回収され、それを下流プロセスで、例えばリグニンを洗浄するために使用することができる。

任意選択で、酸の回収1940の前に、第1のストリーム1921−Aを水溶液(好ましくは酸性水溶液)で洗浄して、ストリーム中の任意の糖を回収することができる。いくつかの方法では、第1のストリーム1921−Aは、共沸性酸溶液で洗浄される。典型的に、洗浄した後、アミン抽出剤ストリーム1923−Aは、5%、2%、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%未満の糖を有する。

酸の回収は、任意の適切な方法によって実施することができる。好ましくは、酸の回収は、少なくとも1つの低圧蒸発器および少なくとも1つの高圧蒸発器を有する蒸発モジュール内で、逆抽出物の少なくとも一画分を処理することによって実施される。

いくつかの方法では、蒸発モジュールにより、超共沸性HCl水溶液および準共沸性HCl水溶液を生成することができる。例えば、低圧蒸発器により、超共沸性HCl水溶液を生成し、高圧蒸発器により、準共沸性HCl水溶液を生成する。いくつかの実施形態では、「高圧」は、大気圧を超えることを指し、「低圧」は、大気圧未満であることを示す。「超共沸性」および「準共沸性」は、周囲温度および周囲圧力における、水/HCl混合物の共沸性HCl濃度に対するHCl濃度を示す。「準共沸性」

いくつかの他の方法では、蒸発モジュールにより、準共沸性酸凝縮物および超共沸性気体状HClを生成する。任意選択で、低圧蒸発器により、例えば、最大2%、1%、0.1%または0.01%のHClをそのまま含有する準共沸性酸凝縮物を生成する。任意選択で、高圧蒸発器により、超共沸性気体状HClを生成する。好ましくは、低圧蒸発器により、準共沸性酸凝縮物を生成し、高圧蒸発器により、超共沸性気体状HClを生成する。

リサイクルさせたHClストリームは、高圧蒸発器に由来する気体状HClを含む(例えば、吸収体において水溶液中に吸収された後)。気体状HClを共沸性ストリームと混合して、二段階の流下液膜式(falling film)吸収体システムによる加水分解で42%の酸を生成することができる。

第1のストリーム1921−Aは、石灰懸濁物(例えば、5%、10%、15%、20%、25%重量/重量の石灰溶液)でさらに処理することができる。石灰懸濁物に対する溶媒の比率が、4〜10、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、または9〜10の範囲であってもよい。処理は、任意の適切なデバイス、例えば恒温混合槽で実施することができる。溶液は、80〜90℃で少なくとも1時間加熱することができる。石灰は、残留有機酸および有機酸エステルと反応し、暗色から明色への変化によって可視化される通り、有機相中に存在する有機不純物、例えば酸可溶性のリグニンおよびフルフラールを有効に吸着する。汚染された石灰および不純物を、濾過または遠心分離して、精製された有機相を回収することができ、この有機相は、水で洗浄され、リサイクルさせてS1溶媒抽出1921に戻される。水性ストリームは、他の水生廃棄物ストリームに回すことができる。石灰反応によって形成され得る任意の固体ケーキは、例えばイオン交換再生に由来する残留している酸のための中和塩として、廃水処理施設で使用することができる。 4.第2の加水分解

第2のストリーム1921−B(酸が除去された糖ストリーム)は、残留量の、典型的に2〜3%の酸およびオリゴ糖をまだ含有している。本発明の方法は、任意選択で、第2の加水分解ステップ1929を提供し、ここで糖ストリーム中に残留している酸により、オリゴ糖から単糖への変換が触媒される。

任意選択で、第2のストリーム1921−Bは、下流分画ステップから回収されたオリゴ糖ストリーム1931、および任意選択で追加的な水性ストリームと組み合わされる。

第2の加水分解は、60℃超、例えば70℃〜130℃、80℃〜120℃または90℃〜110℃の温度で実施することができる。好ましくは、反応は120℃で実施される。第2の加水分解は、少なくとも10分、20分〜6時間の間、30分〜4時間の間、または45分〜3時間の間で実施することができる。好ましくは、反応は、約1時間実施される。

典型的にこれらの条件下では、第2の加水分解によって、糖が最小限に分解されるかまたは全く分解せずに、単糖の収率が増大する。第2の加水分解の前に、糖ストリームは、典型的に30〜50%のオリゴ糖を含有している。

第2の加水分解の後、糖全体の一画分としての糖ストリームの単糖含量は、70%、75、80%、85%、または90%超になり得る。好ましくは、第2の加水分解後の糖ストリームは、86〜89%、またはさらには90%超の単糖を糖全体の一画分として含有する。典型的に、加水分解中の単糖の分解は、1%未満、0.2%未満、0.1%未満または0.05%未満になり得る。

第2の加水分解法は、より一般的には任意のオリゴ糖ストリームを加水分解するために適用され得る。好ましくは、オリゴ糖ストリーム(例えば、第2のストリーム1921−B、回収されたオリゴ糖ストリーム1931、または第2のストリーム1921−Bと回収されたオリゴ糖ストリーム1931の混合物)は、第2の加水分解の前に希釈される(例えば、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%重量/重量未満の糖濃度まで)。いくつかの第2の加水分解法では、糖ストリーム中の酸濃度は、酸を糖ストリームに添加することによって増大することができる。いくつかの方法では、第2の加水分解を実施するための酸濃度は、0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%、1.0%、2.0%、または5.0%である。好ましくは、糖ストリームは、0.6〜0.7%の酸および11%の糖を含有する。 5.アミン抽出

好ましくは、抽出および/または第2の加水分解1929に由来する糖ストリームを脱酸して、ストリーム中の酸を欠乏させる。任意選択で、ストリームを、最初に強酸性カチオン交換体1922と接触させて、塩をそれらのそれぞれの酸に変換することができる。次に、糖ストリームを、アミン塩基および希釈剤を含有する抽出剤で抽出して(例えば、向流により)、(1つまたは複数の)鉱酸、有機酸、フルフラール、酸可溶性のリグニンを除去することができる(図19のプロセス1921)。アミン抽出は、ヘミセルロース糖精製に関連して先に記載した条件と同一または類似の条件下で実施することができる。

アミン抽出剤は、10〜90%または好ましくは20〜60%重量/重量の、少なくとも20個の炭素原子を有する1種または複数のアミンを含有することができる。このような(1つまたは複数の)アミンは、第一級、第二級および第三級アミンであり得る。第三級アミンの例として、トリラウリルアミン(TLA;例えば、COGNIS ALAMINE 304、Cognis Corporation製;Tucson AZ;USA)、トリオクチルアミン、トリイソオクチルアミン、トリカプリリルアミンおよびトリデシルアミンが挙げられる。

アミン抽出で使用するのに適した希釈剤として、アルコール、例えばブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、オクタデカノール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、およびトリアコンタノールが挙げられる。好ましくは、希釈剤は、長鎖アルコール(例えば、C6、C8、C10、C12、C14、C16アルコール)、または灯油である。希釈剤は、追加的な構成成分を有することができる。より好ましくは、希釈剤は、n−ヘキサノールまたは2−エチル−ヘキサノールを含む。最も好ましくは、希釈剤は、n−ヘキサノールを含む。いくつかの実施形態では、希釈剤は、n−ヘキサノールから本質的になり、またはn−ヘキサノールからなる。

任意選択で、希釈剤は、1種または複数の追加的な構成成分を含有する。いくつかの方法では、希釈剤は、1種もしくは複数のケトン、少なくとも5個の炭素原子を有する1種もしくは複数のアルデヒド、または別のアルコールを含有する。

好ましくは、アミンは、トリラウリルアミンであり、希釈剤は、ヘキサノールである。好ましくは、アミン抽出溶液は、トリラウリルアミンおよびヘキサノールを3:7の比率で含有する。

アミン抽出は、アミンが溶ける任意の温度で、好ましくは50〜70℃で実施することができる。任意選択で、2つ以上の抽出ステップ(例えば、2、3、または4つのステップ)を使用することができる。ヘミセルロース糖ストリーム1800−A(水相)に対するアミン抽出剤ストリーム(有機相)の比率が、0.5〜5:1、1〜2.5:1、または好ましくは1.5〜3.0:1であり得る。

アミン抽出法は、より一般的には、任意の糖ストリーム(例えば、ヘミセルロース糖ストリーム、セルロース糖ストリーム、混合糖ストリーム)、特に弱酸性糖ストリーム(例えば、1〜5%、0.1〜1%、1〜2%、2〜3%、3〜4%、5〜6%重量/重量の酸を含有する)を精製するか、またはそれから不純物を除去するために適用することができる。本発明のいくつかの実施形態によるアミン抽出法は、不純物を含有する糖ストリームを精製するか、またはそれから不純物を除去するのに特に有用である。糖ストリーム中の典型的な不純物として、灰分、酸可溶性のリグニン、脂肪酸、有機酸、例えば酢酸およびギ酸、メタノール、タンパク質および/またはアミノ酸、グリセロール、ステロール、ロジン酸、ならびに蝋状材料が挙げられる。典型的に、糖ストリームは、アミン抽出法を使用して、1%未満、0.8%、0.6%、0.5%、0.4%、0.2%重量/重量またはそれ未満の不純物を有するように精製することができる。いくつかの方法では、糖ストリームは、1%未満、0.8%、0.6%、0.5%、0.4%、0.2%重量/重量またはそれ未満の酸を有するように精製することができる。 8.逆抽出

第3のストリーム1923−A(酸を負荷したアミン抽出剤)は、無機酸および有機酸、ならびにバイオマスから抽出された不純物および糖分解生成物を含有する。酸は、逆抽出ステップ1950で、第3のストリーム1923−Aから抽出することができる。逆抽出は、ヘミセルロース糖精製に関連して先に記載した条件と同一または類似の条件下で実施することができる。

任意選択で、逆抽出1950の前に、アミン抽出剤ストリーム1923−Aを水溶液で洗浄して、ストリーム中の任意の糖を回収することができる。典型的に、洗浄した後、アミン抽出剤ストリーム1923−Aは、5%、2%、1%、0.5%、0.2%、0.1%、0.05%未満の糖を有する。 9.溶媒の精製

ここで、酸を除去した後に中和されたアミン抽出剤ストリームを水で洗浄して、逆抽出物から残留塩を除去することができる(図19のプロセス1960)。ブレンドされた特定の抽出剤は、水で部分的に飽和され得ることが特に好ましい(例えば、特定のアルコールの場合と同様)。洗浄ストリームは、逆抽出水性ストリームと組み合わせることができる。溶媒精製1960は、ヘミセルロース糖精製に関連して先に記載した条件と同一または類似の条件下で実施することができる。

精製ステップに回された画分(図19のプロセス1960)は、石灰懸濁物(例えば、5%、10%、15%、20%、25%重量/重量の石灰溶液)で処理することができる。石灰懸濁物に対する溶媒の比率が、4〜10、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、8〜9、または9〜10の範囲であってもよい。処理は、任意の適切なデバイス、例えば恒温混合槽で実施することができる。溶液は、80〜90℃で少なくとも1時間加熱することができる。石灰は、残留有機酸および有機酸エステルと反応し、暗色から明色への変化によって可視化される通り、有機相中に存在する有機不純物、例えば酸可溶性のリグニンおよびフルフラールを有効に吸着する。汚染された石灰および不純物を、濾過または遠心分離して、精製された有機相を回収することができ、この有機相は、水で洗浄され、リサイクルさせてアミン抽出ステップ(図19のプロセス1923)に戻される。水性ストリームは、他の水生廃棄物ストリームに回すことができる。石灰反応によって形成され得る任意の固体ケーキは、例えばイオン交換再生に由来する残留している酸のための中和塩として、廃水処理施設で使用することができる。 10.糖の精製

第4のストリーム1923−B(脱酸水性ストリーム)中の糖は、さらに精製することができる。糖の精製は、ヘミセルロース糖精製に関連して先に記載した条件と同一または類似の条件下で実施することができる。

例えば、第4のストリーム1923−Bを強酸性カチオン(SAC)交換体1925と接触させて、任意の残留金属カチオンおよび任意の残留アミンを除去することができ、好ましくはその後、弱塩基性アニオン(WBA)交換体1926と接触させて、過剰のプロトンを除去する。アミンが除去され中和された加水分解物1924−Aは、pHを調整し、任意の通常の蒸発器、例えば多重効用蒸発器または機械的蒸気再圧縮(MVR)蒸発器で、溶解した糖が25〜65%重量/重量、好ましくは30〜40%重量/重量になるまで蒸発させることができる(図19のプロセス1927)。水相中に存在する任意の残留溶媒も、蒸発によって除去することができる。例えば、溶媒は、水と不均一系共沸混合物を形成し、分離し、溶媒サイクルに戻すことができる。濃縮された糖溶液は、混合床樹脂システムと接触させて、任意の残留イオンまたは有色実体を除去することができる。所望に応じて、ここで精製した糖溶液は、通常の蒸発器またはMVRによってさらに濃縮することができる。

得られたセルロース糖ストリーム1928は、高いモノマー比率、例えば溶解した糖全体のうち約85〜95%のモノサッカライドを有する、高度に精製された糖溶液である。糖の組成は、出発バイオマスの組成に応じて決まる。あらゆる場合のストリームの純度は、これらの糖を利用する発酵プロセスおよび/または触媒プロセスにとって十分な純度であり得る。 11.糖の分画

セルロース糖ストリーム1928は、単糖ストリーム1932およびオリゴ糖ストリーム1931に分画することができる(図19のプロセス1930)。セルロース糖ストリーム1928は、高度に濃縮された糖ストリームである。いくつかの実施形態では、セルロース糖ストリーム1928は、少なくとも40%、45%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%または58%またはそれらの中間値またはそれを超える濃度の糖全体を含み得る。任意選択で、1928ストリームは、40〜75%、45〜60%、または48〜68%重量/重量の糖全体を含む。

図16は、本発明の例示的な一実施形態によるセルロース糖を分画する方法の簡単な流れ図である。図16のプロセス1610に示されている通り、いくつかの実施形態では、セルロース糖ストリーム1928をアニオン交換体と接触させた後、1610で1928ストリームをクロマトグラフィー樹脂に供給する。アニオン交換体は、弱塩基性樹脂アニオン交換体(WBA)またはアニオン 少なくとも20個の炭素原子を有するアミンであり得る。

次に、セルロース糖ストリーム1928(セルロースの単糖およびオリゴ糖の混合物)は、クロマトグラフィー樹脂に供給される。任意選択で、第2の加水分解に由来する糖を、低い酸濃度(例えば、0.5、0.4、0.3、0.2または0.1%未満のHCl)のセルロース糖ストリーム1928に組み込むことができる。

次に、クロマトグラフィー樹脂に水溶液(任意選択で水)を供給して、1610で供給された混合物に対してオリゴ糖が富化された(糖全体と比較して)オリゴマーカット1622、および1610で供給された混合物に対して単糖が富化された(糖全体と比較して)モノマーカット1624を生成する(図16のプロセス1620)。いくつかの実施形態では、モノマーカット1624は、糖全体のうち少なくとも80、82、84、86、88、90、92、94、96または98%(重量)の単糖を有することができる。プロセス1620でクロマトグラフィー樹脂に供給される水溶液は、前の蒸発ステップに由来する水、または同時係属出願のPCT/US2012/064541(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている通り、圧力洗浄に由来するヘミセルロース糖ストリームであってもよい。いくつかの実施形態では、オリゴマーカット1622は、1610で供給された樹脂から回収された糖全体の少なくとも5、10、20、30、40、50%またはそれらの中間値またはそれを超えるパーセンテージを含む。

いくつかの実施形態では、オリゴマーカット1622は、さらにプロセッシングすることができる。例えば、オリゴマーカット1622は、濃縮または蒸発させることができる。いくつかの実施形態では、オリゴマーカット1622中のオリゴ糖は、加水分解され(プロセス1630)、それによってオリゴマーカット1622中のオリゴマーに対するモノマーの比率が増大する。いくつかの実施形態では、加水分解1630は、1.5、1.0、0.8、0.7、0.6、または0.5%以下の濃度のHClによって触媒される。いくつかの実施形態では、加水分解1630は、重量ベースで1.5、1.2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5%以下の濃度のHClによって触媒される。いくつかの実施形態では、加水分解1630は、0.3〜1.5%、0.4〜1.2%または0.45〜0.9%重量/重量の濃度のHClによって触媒される。いくつかの実施形態では、加水分解430は、60〜150℃の間、70〜140℃の間、または80〜130℃の間の温度で実施される。単糖が富化された(糖全体に対して)第2の加水分解物1632は、オリゴマーカット1622中のオリゴ糖の少なくとも一部を加水分解1630することによって生成され得る。いくつかの実施形態では、第2の加水分解物1632に由来する糖は、1610で供給される糖混合物の一部分として使用される。

いくつかの実施形態では、第2の加水分解物1632は、全糖含量に対して少なくとも70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、または95%の単糖を含有する。いくつかの実施形態では、第2の加水分解物1632の全糖含量は、少なくとも86、88、90、92、94、96、98、99、99.5、または99.9重量%の糖含量である。

モノマーカット1624は、単糖ストリーム1932を形成する。任意選択で、単糖ストリーム1932は、イオン交換体1934を使用して中和される前に、より高い濃度になるまで蒸発させることができる(図19のプロセス1933)。次に、中和された単糖ストリームは、任意選択で再び蒸発させられる(図19のプロセス1935)。最終生成物は、高濃度セルロース糖混合物1936である。

得られた高濃度セルロース糖混合物1936は、(i)溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率>0.85、(ii)溶解した糖全体に対するグルコースの比率が0.40〜0.70の範囲、(iii)1〜200ppmの塩化物、(iv)最大0.01%重量/重量の量のフルフラール、(v)最大500ppmの量のフェノール、および(vi)痕跡量のヘキサノールを含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上の特徴を特徴とする。例えば、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライド(特にグルコース)の高比率を特徴とする混合物であり得る。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースの高比率、および1〜200ppmの塩化物を特徴とする。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースの高比率、および低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)を特徴とする。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースの高比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、および痕跡量のヘキサノールを特徴とする。いくつかの実施形態では、糖混合物は、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの高比率、溶解した糖全体に対するグルコースの高比率、低不純物含量(例えば、低含量のフルフラールおよびフェノール)、痕跡量のヘキサノール、および1〜200ppmの塩化物を特徴とする。

高濃度C6糖混合物は、高モノサッカライド含量を有する。いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、溶解した糖全体に対するモノサッカライドの比率が0.60、0.65、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.95、または0.99超である糖混合物を含有する。いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、溶解した糖全体に対するグルコースの比率が0.40〜0.70、0.40〜0.50、0.50〜0.60、0.60〜0.70、または0.40〜0.60の範囲である糖混合物を含有する。いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、高モノサッカライド含量を有し、溶解した糖全体に対するグルコースの比率が0.40〜0.70の範囲である糖混合物を含有する。

いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、溶解した糖全体に対するキシロースの比率が0.03〜0.12、0.05〜0.10、0.03〜0.05、0.05〜0.075、0.075〜0.10、0.12〜0.12、0.12〜0.15、または0.15〜0.20の範囲である糖混合物を含有する。いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、溶解した糖全体に対するアラビノースの比率が0.005〜0.015、0.025〜0.035、0.005〜0.010、0.010〜0.015、0.015〜0.020、0.020〜0.025、0.025〜0.030、0.030〜0.035、0.035〜0.040、0.040〜0.045、または0.045〜0.050の範囲である糖混合物を含有する。いくつかの実施形態では、単糖ストリームは、溶解した糖全体に対するマンノースの比率が0.14〜0.18、0.05〜0.10、0.10〜0.15、0.15〜0.20、0.20〜0.25、0.25〜0.30、または0.30〜0.40の範囲である糖混合物を含有する。

糖混合物は、非常に低濃度のフルフラールおよびフェノールなどの不純物を有する。得られたいくつかのストリームでは、糖混合物は、最大0.1%、0.05%、0.04%、0.03%、0.04%、0.01%、0.075%、0.005%、0.004%、0.002%、または0.001%重量/重量の量のフルフラールを有する。得られたいくつかのストリームでは、糖混合物は、最大500ppm、400ppm、300ppm、200ppm、100ppm、60ppm、50ppm、40ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、1ppm、0.1ppm、0.05ppm、0.02ppm、または0.01ppmの量のフェノールを有する。糖混合物は、さらに、痕跡量のヘキサノール、例えば0.01〜0.02%、0.02〜0.05%、0.05〜0.1%、0.1%〜0.2%、0.2〜0.5%、0.5〜1%重量/重量、または1、0.5、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01、0.005、0.002、0.001%重量/重量未満のヘキサノールを特徴とする。さらに、糖混合物は、痕跡量の塩化物、例えば1〜10、10〜20、20〜30、30〜40、40〜50、50〜100、100〜150、150〜200、10〜100、または10〜50ppmの塩化物を特徴とする。 VI.リグニンのプロセッシング

セルロース加水分解の後、リグノセルロースバイオマス中の残留残渣は、主にリグニンである。本発明は、ユニークなプロセッシングおよび精製システムを使用して、新規なリグニン組成物を作製する方法を提供する。本発明のいくつかの実施形態に従ってリグニンをプロセッシングする例示的な方法は、図20に提示されている(プロセス2000)。 1.リグニンの洗浄

リグニン洗浄プロセス2020は、撹拌槽反応器の最終反応器から出た酸性リグニンストリーム1720−Bに残っている遊離糖および塩酸を除去するように設計される。任意選択で、洗浄の前に、リグニンの湿式粉砕2010が実施される。湿式粉砕2010は、洗浄効率の増大に寄与する。

リグニン洗浄プロセス2020では、多数の洗浄段階(例えば、2つの洗浄段階)を使用することができる。ある方法では、2〜9個または3〜10個の洗浄段階が使用される。各洗浄段階は、分離器(例えば、ハイドロクロン、ふるい、フィルター、膜)からなっていてもよく、その場合、酸、糖、および固体リグニンの混合物は、前の段階に移動する液体ストリーム、および洗浄の次の段階に移動する濃縮された固体リグニンストリームを用いて分離される。各洗浄段階の温度は、同じでも異なっていてもよい。例えば、最終段階は、初期反応器と比較してわずかに高温で、例えば10℃〜20℃に対して25℃〜40℃で実施することができる。好ましくは、方法では、7段階向流システムを使用する。

いくつかの方法では、各洗浄段階は、ハイドロサイクロンで実施される。ハイドロサイクロンの圧力は、40〜90psigであってもよい。いくつかの方法では、2つの洗浄ストリームにより、2個を超えるハイドロサイクロンが供給される。例えば、第1の洗浄ストリームは、HCl濃度が40〜43%であり、第2の洗浄ストリームは、HCl濃度が32〜36%である。第1の洗浄ストリームは、第1のハイドロサイクロンに入ることができ、第2の洗浄ストリームは、最終ハイドロサイクロンに入る。任意選択で、洗浄温度は、洗浄物中のHCl濃度が低下するにつれて上昇する。

好ましくは、洗浄システムは、最終洗浄段階に添加される共沸性酸溶液を含む向流である。遊離糖および濃縮された酸を含有しているリグニンは、第1の洗浄段階に入る。共沸性濃縮を使用することは、溶液を水で希釈しないため有利であり、水を使用すると、酸溶液の再濃縮にかかる費用が必然的に増大する。

任意選択で、洗浄システムは、最終洗浄段階に添加される弱酸洗浄物(5〜20%のHCl濃度)を含む向流である。遊離糖および濃縮された酸を含有しているリグニンは、第1の洗浄段階に入る。

多段階洗浄プロセスでは、リグニンと共に洗浄プロセスに入る遊離糖の最大99%および過剰の酸の90%を除去することができる。洗浄されたリグニンは、さらなるプロセッシングのために最終段階を出る。

糖精製プロセス中の酸の回収に関連して先に論じた通り、酸を負荷した抽出剤を水で逆抽出して、酸を回収することができる。回収された酸ストリームは、約50℃の温度で約15〜23%の酸を含有する。好ましくは、この回収された酸ストリームは、リグニン洗浄のために使用される。

リグニン洗浄から出た酸ストリームは、最大38〜42%の酸を含有している場合があり、加水分解にリサイクルさせることができる。

リグニン洗浄を出たリグニンは、0.5〜1.5%の糖を含有している場合がある。リグニンを圧縮して、過剰の液体を除去することができる。圧縮したリグニンは、最大35〜50%の固体、好ましくは1%未満の残留している糖および13〜20%のHClを含有し得る。 2.脱酸

次に、洗浄された(および任意選択で圧縮された)リグニン2020−Aを、炭化水素溶媒2040−Aと接触させることによって脱酸する(図20のプロセス2040)。任意選択で、接触の前に、湿式粉砕2030が実施される。湿式粉砕は、脱酸効率の増大に寄与する。この効率の増大は、接触時間の短縮および/または供給ストリームに対する洗浄ストリームの比率低下の観点によるものである。

様々な炭化水素溶媒を使用することができる。好ましくは、炭化水素は、大気圧で100〜250℃の間、120〜230℃の間、または140〜210℃の間の沸点を有する。本発明に適した炭化水素の例として、ドデカンおよび様々なイソパラフィン流体(例えば、米国ExxonMobil Chemical製のISOPAR G、H、J、K、LまたはM)が挙げられる。いくつかの方法では、選択されたイソパラフィン流体は、実質的に水不溶性である。

いくつかの脱酸プロセスでは、炭化水素溶媒をリグニンと混合して、スラリーを作製する。例えば、炭化水素溶媒は、炭化水素(例えば、Isopar K)と乾燥リグニンの比率を約7/1、9/1、11/1、15/1、30/1、40/1または45/1w/w(またはそれらの中間値またはより高い比率)にしてリグニンと混合される。好ましくは、9部の炭化水素(例えば、Isopar K)が、1部の洗浄されたリグニンストリーム(例えば、約20%のそのままの固体リグニン)と接触させられる。

次に、混合物を蒸発させて、スラリーから酸を除去する。酸は、炭化水素溶媒と一緒に蒸発する。蒸発させた酸は、回収し、加水分解プロセスにリサイクルさせることができる。

脱酸されたリグニンストリームは、2%、1.5%、1.0%、0.5%、0.3%、0.2%または0.1%未満のHClを含むことができる。脱酸されたリグニンストリームは、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%または99%の固体リグニンを含有することができる。

任意選択で、脱酸されたリグニンを乾燥して、炭化水素溶媒を除去する。好ましくは、乾燥し脱酸されたリグニンは、5%未満の溶媒および0.5%未満の酸を有する。 VII.リグニンの精製

乾燥し脱酸されたリグニンをペレット化して、燃料ペレットを作製することができ、または下記の通りさらにプロセッシングして、新規なリグニン組成物を生成することができる。本発明のいくつかの実施形態によるリグニン精製の例示的な方法は、図21に提示されている(プロセス2100)。 1.アルカリ可溶化

本発明のいくつかの例示的な実施形態によれば、リグニン(例えば、脱酸されたリグニン)を可溶化させて、リグニン水溶液を生成する。例えば、リグニンは、パルプ化、ミリング、クラフトパルプ化、亜硫酸パルプ化、苛性(caustic)パルプ化、油圧機械式パルプ化、リグノセルロース原料の穏やかな酸加水分解、リグノセルロース原料の濃縮酸加水分解、リグノセルロース原料の超臨界水または超亜臨界(sub−supercritical)水加水分解、リグノセルロース原料のアンモニア抽出から選択される生物精製プロセスによって可溶化することができる。好ましくは、リグニンは、アルカリ溶液を使用して可溶化される。図19に示した例示的な一実施形態では、脱酸されたリグニン2040−Bまたは乾燥し脱酸されたリグニン2050−Aをアルカリ溶液に溶解させて、アルカリリグニン溶液2110−Aを形成する。アルカリ可溶化2110は、100℃、110℃、120℃もしくは130℃超、または200℃、190℃、180℃、170℃、160℃もしくは150℃未満の温度で実施することができる。好ましくは、アルカリ可溶化2110は、160〜220℃、170〜210℃、180〜200℃、または182〜190℃で実施される。反応は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90もしくは120分、または10、9、8、7、6、5.5、5、4.5、4もしくは3.5時間未満で実施することができる。好ましくは、アルカリ可溶化2110は、約6時間(例えば、182℃で)実施される。調理時間および/または調理温度の増大は、リグニンの断片化および/または分解の増大に寄与する。

アルカリ可溶化では、少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%またはそれらの中間値またはそれを超えるパーセンテージ(重量ベースで100×塩基/(塩基+水)と表した場合)のアルカリ濃度を使用することができる。任意選択で、アルカリ溶液は、アンモニアおよび/または水酸化ナトリウムおよび/または炭酸ナトリウムを含む。

アルカリ可溶化すると、脱酸に由来する残留炭化水素(例えば、IsoPar Kまたはドデカン)は、別個の有機相に容易に分離され、その有機層は、デカントされ、リサイクルされる。 2.可溶性が制限された溶媒の精製

リグニン水溶液(例えば、アルカリリグニン溶液)は、可溶性が制限された溶媒を使用してプロセッシングして、新規な高純度リグニン材料を調製することができる(図21のプロセス2120)。驚くべきことには、リグニンは、可溶性が制限された溶媒2120−B(例えば、メチルエチルケトン)に溶解し得ること、および可溶性が制限された溶媒を使用して精製したリグニンは、予期しなかった優れた特性を有することが発見された。いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒は、20℃で水に約30%wt未満の溶媒が溶ける水溶性を有する有機溶媒である。

例えば、アルカリ溶液は、酸味料2120−A(例えば、HCl)と接触させることができ、それと同時にまたはその後、可溶性が制限された溶媒2120−Bと混合して、酸性リグニンを含有する二相システムを形成することができる。当技術分野で公知の様々な酸味料を使用して、アルカリ溶液のpHを7.0、6.0、5.0、4.0、3.0、2.0、または1.0未満に調整することができる。好ましくは、pHは、約4.0、例えば約3.5〜4.0である。酸味料2120−Aは、塩基性リグニンを酸性リグニンに変換する。リグニンは、溶媒相に溶解するが、水溶性不純物および塩は、水相中に留まる。溶媒相中のリグニンは、水で洗浄し、任意選択で強酸性カチオン交換体を使用して精製して、残留カチオンを除去することができる。

可溶性が制限された溶媒は、低い水溶性を有するべきであり、可溶性は、室温で35%wt未満、28%wt未満、10%wt未満であるべきである。溶媒は、水と二相を形成すべきであり、溶媒への水の可溶性は、室温で最大20%、最大15%、最大10%、最大5%であるべきである。好ましくは溶媒は、酸性条件において最大100℃の温度で安定であるべきである。好ましくは、溶媒は、水と、100℃未満の沸点を有する不均一系共沸混合物を形成すべきであり、ここで共沸混合物の組成は、全共沸混合物のうち少なくとも50%の溶媒、少なくとも60%の溶媒を含有する。溶媒は、ケトン、アルコールおよびエーテルまたは他の極性官能基から選択される少なくとも1つの親水性官能基を有するべきである。好ましくは前記溶媒は、安価で市販されているものであるべきである。

本発明に適した溶媒の例として、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、メシチルオキシド、ジアセチル、2,3−ペンタンジオン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ジメチルフラン、2−メチルフラン、2−エチルフラン、1−クロロ−2−ブタノン、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、アニソール、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、2−フェニルエタノール、トルエン、1−フェニルエタノール、フェノール、m−クレゾール、2−フェニルエチルクロリド、2−メチル−2H−フラン−3−オン、γ−ブチロラクトン、アセタール、メチルエチルアセタール、ジメチルアセタールが挙げられる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、4〜8個の炭素原子を有するエステル、エーテルおよびケトンの1種または複数を含む。

高純度の固体リグニンを得るために、可溶性が制限された溶媒は、リグニンから分離される(図21のプロセス2140)。例えば、可溶性が制限された溶媒は、蒸発させることができる。好ましくは、可溶性が制限された溶媒は、高温(例えば、75℃、85℃、90℃)で、酸性リグニンを含有する溶媒溶液を水と混合することによって、リグニンから分離することができる。沈殿したリグニンは、例えば濾過または遠心分離によって回収することができる。固体リグニンは、リグニン溶液を作製するのに適した任意の溶媒(例えば、フェニルエチルアルコール)に溶解することができる。

あるいは、酸性リグニンを含有する可溶性が制限された溶媒の溶液は、別の溶媒(例えば、トルエン)と混合することができる。可溶性が制限された溶媒は、蒸発させることができるが、補充溶媒(例えば、トルエン)は、溶液中に留まる。所望の溶媒中のリグニン溶液を調製することができる。 3.高純度リグニン

可溶性が制限された溶媒を精製する方法を使用して得られた高純度リグニンは、天然のリグニンよりも優れた、予期しなかった特性を有する。高純度リグニンは、少量の脂肪族ヒドロキシル基および多量のフェノール性ヒドロキシル基を有していることが発見されたが、このことは、側鎖に沿って切断または縮合が生じ、フェノール部分の間で縮合が生じることを示している。本発明の高純度リグニンは、天然リグニンまたは他の工業用リグニンと比較してより多くの縮合が生じる。本発明の高純度リグニンは、メトキシル含量および脂肪族鎖が少なく、脱メチル化度が非常に高い。

いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、(a)最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(b)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(c)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(d)最大1%重量/重量の量の硫黄、(e)最大0.05%重量/重量の量の窒素、(f)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、(g)250℃を超える5%分解温度、(h)300℃を超える10%分解温度、(i)低灰分含量、(j)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、(k)少なくとも0.9の縮合度、(l)1.0未満のメトキシル含量、(m)0.4未満のO/C重量比、(n)乾物ベースで少なくとも97%のリグニン、(o)最大0.1%重量/重量の量の灰分含量、(p)最大0.05%重量/重量の量の全炭水化物含量、(q)200℃で最大5%重量/重量の量の揮発物含量、および(r)最大0.05%重量/重量の量の非溶融性粒子含量を含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上、14個以上、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上の特徴を特徴とする。

いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、(a)乾物ベースで少なくとも97%のリグニン、(b)最大0.1%重量/重量の量の灰分含量、(c)最大0.05%重量/重量の量の全炭水化物含量、(d)200℃で最大5%重量/重量の量の揮発物含量、および(e)最大0.05%重量/重量の量の非溶融性粒子含量を含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上の特徴を特徴とする。例えば、高純度リグニンは、(a)乾物ベースで少なくとも97%のリグニン、(b)最大0.1%重量/重量の量の灰分含量、(c)最大0.05%重量/重量の量の全炭水化物含量、および(d)200℃で最大5%重量/重量の量の揮発物含量を特徴とするリグニンであり得る。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、高純度を有する。ある場合には、高純度リグニンは、80、85、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、99.7、または99.9%超の純度である。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低灰分含量を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大5、2、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.05、0.02、0.01%重量/重量の量の灰分含量を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低炭水化物含量を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.005、0.0075、0.01、0.015、0.020、0.025、0.030、0.035、0.04、0.045、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.5、1.0、2.0、5.0%重量/重量の量の全炭水化物含量を有する。ある場合には、高純度リグニンは、200℃で最大0.1、0.2、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10%重量/重量の量の揮発物含量を有する。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低い非溶融性粒子含量を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.005、0.0075、0.01、0.015、0.020、0.025、0.030、0.035、0.04、0.045、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.5、1.0、2.0、5.0%重量/重量の量の非溶融性粒子含量を有する。

いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、(a)最大2ミリモル/gのリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(b)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(c)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(d)最大1%重量/重量の量の硫黄、(e)最大0.05%重量/重量の量の窒素、(f)最大0.1%重量/重量の量の塩化物、(g)250℃を超える5%分解温度、(h)300℃を超える10%分解温度、(i)低灰分含量、(j)式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、(k)少なくとも0.9の縮合度、(l)1.0未満のメトキシル含量、および(m)0.4未満のO/C重量比を含む1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上の特徴を特徴とする。例えば、高純度リグニンは、(a)最大2ミリモル/gのリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(b)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、および(c)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を特徴とするリグニンであり得る。いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、(a)最大2ミリモル/gのリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(b)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(c)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(d)最大1%重量/重量の量の硫黄、および(e)最大0.05%重量/重量の量の窒素を特徴とする。いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、(a)2ミリモル/g未満のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、(b)少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、(c)少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基、(d)最大1%重量/重量の量の硫黄、(e)最大0.05%重量/重量の量の窒素、および(f)最大0.1%重量/重量の量の塩化物を特徴とする。いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、その熱分解特性、例えば、250℃を超える5%分解温度、300℃を超える10%分解温度を特徴とする。いくつかの実施形態では、高純度リグニンは、式CaHbOc(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)、少なくとも0.9の縮合度、1.0未満のメトキシル含量、および0.4未満のO/C重量比を特徴とする。他の実施形態では、高純度リグニンは、0.40、0.39、0.38、0.37、0.36、0.35、0.34、0.33、0.32、0.31、0.30、0.29、0.28、0.27、0.26、0.25、0.24、0.23、0.22、0.21、0.20未満、または0.20〜0.22、0.22〜0.24、0.24〜0.26、0.26〜0.28、0.28〜0.30、0.32〜0.34、0.34〜0.36、0.36〜0.38もしくは0.38〜0.40のO/C重量比を特徴とする。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低含量の脂肪族ヒドロキシル基を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.2、1.4、1.6、1.8、1.9、または2.0ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、高含量のリグニンフェノール性ヒドロキシル基を有する。ある場合には、高純度リグニンは、2.0、2.2、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、または4.0ミリモル/g超のリグニンフェノール性ヒドロキシル基を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、高含量のリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。ある場合には、高純度リグニンは、0.20、0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.60、0.70、0.80、0.90、1.0ミリモル/g超のリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低含量の脂肪族ヒドロキシル基、高含量のリグニンフェノール性ヒドロキシル基、および高含量のリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。ある場合には、本発明の高純度リグニンは、最大2ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、少なくとも2.5ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、および少なくとも0.35ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。ある場合には、本発明の高純度リグニンは、最大1ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、少なくとも2.7ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、および少なくとも0.4ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。ある場合には、本発明の高純度リグニンは、最大0.5ミリモル/gの量のリグニン脂肪族ヒドロキシル基、少なくとも3.0ミリモル/gのリグニンフェノール性ヒドロキシル基、および少なくとも0.9ミリモル/gのリグニンカルボン酸ヒドロキシル基を有する。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低含量の硫黄を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5.0、10.0%重量/重量の量の硫黄を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低含量の窒素を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.005、0.0075、0.01、0.015、0.020、0.025、0.030、0.035、0.04、0.045、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.5、1.0、2.0、5.0%重量/重量の量の窒素を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低含量の塩化物を有する。ある場合には、高純度リグニンは、最大0.01、0.02、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.5、0.75、1.0、2.0%重量/塩化物の量の塩化物を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低灰分含量を有する。

本発明の高純度リグニンは、優れた熱特性、例えば熱安定性も有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、100、150、200、210、220、230、240、250、260、270、280、290、または300℃を超える5%分解温度を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、200、250、275、280、290、300、310、320、330、340、350、360、370、380、390、または400℃を超える10%分解温度を有する。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、式CaHbOcを特徴とし得る(式中、aは9であり、bは10未満であり、cは3未満である)。ある場合には、bは、9.5、9.0、8.5、8.0、7.5または7.0未満である。ある場合には、cは、2.9、2.7、2.6、または2.5未満である。他の実施形態では、高純度リグニンは、0.40、0.39、0.38、0.37、0.36、0.35、0.34、0.33、0.32、0.31、0.30、0.29、0.28、0.27、0.26、0.25、0.24、0.23、0.22、0.21、0.20未満、または0.20〜0.22、0.22〜0.24、0.24〜0.26、0.26〜0.28、0.28〜0.30、0.32〜0.34、0.34〜0.36、0.36〜0.38もしくは0.38〜0.40のO/C重量比を特徴とする。

いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、高い縮合度を有する。ある場合には、本発明の高純度リグニンは、少なくとも0.7、0.8、0.9、0.95、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、または1.5の縮合度を有する。いくつかの実施形態では、本発明の高純度リグニンは、低メトキシル含量を特徴とする。ある場合には、本発明の高純度リグニンは、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、または0.5未満のメトキシル含量を有する。 4.下流のプロセッシング

例示的な逆溶媒(anti−solvent)プロセッシング:いくつかの実施形態では、脱溶媒(desolventization)のために逆溶媒が使用される。例えば、メチルエチルケトン(MEK)は、100グラムの水溶液(この実施形態では、MEKである可溶性が制限された溶媒に溶解した酸性リグニン)に27.5グラム溶ける。いくつかの実施形態では、MEKに溶解したリグニンを水中にスプレーすることによって(例えば、周囲温度で)、MEKを水に溶解させる。MEK水混合物(適切な水:MEK比率の)へのリグニンの可溶性は低いので、リグニンは沈殿する。いくつかの実施形態では、MEKは、その共沸混合物(73.5℃、89%MEK)を蒸留することによって、混合物から分離される。

各溶媒/逆溶媒の組合せは、本発明の追加的な一実施形態である。例示的な溶媒/逆溶媒の組合せとして、MEK−水、MEK−デカノール、およびMEK−デカンが挙げられる。

蒸留による例示的なプロセッシング:いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒(例えば、MEK;沸点=79.6℃)は、それに溶解したリグニンから蒸留して除去される。いくつかの実施形態では、蒸留は、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒を、高温ガスと接触させる(例えば、スプレー乾燥する)ことを含む。任意選択で、高温ガスとの接触は、事前に蒸発を行った後に実施され、それによって可溶性が制限された溶媒中のリグニン濃度が増大する。いくつかの実施形態では、蒸留は、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒を、高温液体と接触させることを含む。いくつかの実施形態では、接触は、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒を、高温液体にスプレーすることを含む(任意選択で、事前にいくらか濃縮した後)。いくつかの実施形態では、高温液体は、水および/または油および/またはIsopar Kを含む。いくつかの実施形態では、高温液体は、逆溶媒を含む。いくつかの実施形態では、蒸留は、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒を、高温固体表面と接触させることを含む。

いくつかの実施形態では、高温液体は、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒と接触させられる。高温液体の親水性/疎水性の特性は、分離された固体リグニンの表面特性に影響を及ぼす。いくつかの実施形態では、リグニンが溶解している可溶性が制限された溶媒と高温液体の接触を用いる蒸留の実施形態では、リグニン溶媒の化学的性質は、分離された固体リグニンの表面特性に影響を及ぼす。いくつかの実施形態では、高温液体は、分離された固体リグニン上の反応性官能基の性質および利用性に影響を及ぼす。いくつかの実施形態では、分離された固体リグニン上の反応性官能基の性質および利用性は、例えば他のポリマーとの配合効率に寄与する。いくつかの実施形態では、高温液体の温度は、分離された固体リグニンの分子量に影響を及ぼす。

例示的な紡糸プロセス:いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンを高温液体にスプレーすること、および/または逆溶媒と接触させることによって、湿式紡糸法に適した形態のリグニンが生成される。これらのプロセスは、例えば2種類の液体の絶対的および/もしくは相対的温度、ならびに/または可溶性が制限された溶媒に溶解しているリグニンの濃度などの様々なパラメータを調整することによって、湿式紡糸法に適した形態のリグニンを生成するために適合させることができる。いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンの濃度は、リグニン/溶媒の溶液の粘度に寄与する。

例示的な修飾試薬:いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンが接触させられる高温液体は、修飾試薬を含む。任意選択で、高温液体は、修飾試薬である。いくつかの実施形態では、リグニンは、高温液体と接触すると、修飾試薬と反応し、かつ/または修飾試薬によってコーティングされる。

例示的なコーティングプロセス:可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンを高温固体表面と接触させることによって蒸留を完遂するいくつかの例示的な実施形態によって、固体表面はリグニン層でコーティングされる。いくつかの実施形態によれば、このようなコーティングは、固体表面を被包するように働く。このタイプの被包は、例えば、肥料配合物を持続放出させ、かつ/または湿気バリアを提供するのに有用である。いくつかの実施形態では、コーティングされる固体は、繊維として提供される。得られたコーティングされた繊維は、例えば複合材料の製造に有用である。いくつかの実施形態では、リグニンは、揮発性溶媒(例えば、MEK)に溶解させられる。揮発性の可溶性が制限された溶媒を使用することは、熱的に感受性が高い固体をコーティングする能力に寄与する。いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンに、可塑剤が添加される。任意選択で、可塑剤は、得られるコーティングの改善に寄与する。

ポリマー組織化:いくつかの実施形態では、可溶性が制限された溶媒に溶解したリグニンを、直線配置を有する第2のポリマーと共にスプレーして、棒状のリグニン分子の組立てを形成させる。高い縦横比を有する得られたコポリマー配置は、建築適用(例えば、炭素繊維)に有用である。 VIII.リグノセルロースバイオマスからの直接的なリグニン抽出

ヘミセルロース糖抽出に関連して先に論じた通り、本発明は、一態様では、ヘミセルロース糖が抽出された後、リグノセルロースバイオマスからリグニンを直接抽出する新規な方法を提供する。方法は、可溶性が制限された溶媒を利用し、様々なサイズのバイオマス粒子に対応できる。したがって、リグニン抽出の前に粒子を粉砕する必要はない。

バイオマスからヘミセルロース糖を抽出することにより、リグニンを含有する残部が生じる。いくつかの方法では、ヘミセルロース糖を抽出しても、実質的な量のセルロース糖は除去されない。例えば、ヘミセルロース糖を抽出しても、1、2、5、10、15、20、30、40、50、60%重量/重量超のセルロースは除去されない。いくつかの方法では、リグニンを含有する残部は、リグニンおよびセルロースを含有する。いくつかの方法では、リグニンを含有する残部は、50、45、40、35、30、25、20、15、10、5、2、1%未満のヘミセルロースを含有する。いくつかの実施形態では、リグニンは、ヘミセルロース糖を除去することなく、リグノセルロースバイオマスから直接抽出することができる。

リグニン抽出溶液は、可溶性が制限された溶媒、酸、および水を含有する。本発明に適した可溶性が制限された溶媒の例として、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルプロピルケトン、メシチルオキシド、ジアセチル、2,3−ペンタンジオン、2,4−ペンタンジオン、2,5−ジメチルフラン、2−メチルフラン、2−エチルフラン、1−クロロ−2−ブタノン、メチルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、アニソール、酢酸エチル、酢酸メチル、ギ酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル、ギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、2−フェニルエタノール、トルエン、1−フェニルエタノール、フェノール、m−クレゾール、2−フェニルエチルクロリド、2−メチル−2H−フラン−3−オン、γ−ブチロラクトン、アセタール、メチルエチルアセタール、ジメチルアセタール、モルホリン、ピロール、2−ピコリン、2,5−ジメチルピリジンが挙げられる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、4〜8個の炭素原子を有するエステル、エーテルおよびケトンの1種または複数を含む。例えば、可溶性が制限された溶媒は、酢酸エチルを含むことができる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、酢酸エチルから本質的になり、または酢酸エチルからなる。

リグニン抽出を実施するのに適した、水に対する可溶性が制限された溶媒の比率が、バイオマス材料および使用される特定の可溶性が制限された溶媒に応じて変わり得る。一般に、溶媒と水の比率が、100:1〜1:100、例えば50:1〜1:50、20:1〜1:20の範囲であり、好ましくは1:1である。

リグニン抽出のために、様々な無機酸および有機酸を使用することができる。例えば、溶液は、無機酸または有機酸、例えばH2SO4、HCl、酢酸およびギ酸を含有することができる。酸性水溶液は、0〜10%またはそれを超える酸、例えば0〜0.4%、0.4〜0.6%、0.6〜1.0%、1.0〜2.0%、2.0〜3.0%、3.0〜4.0%、4.0〜5.0%またはそれを超える酸を含有することができる。好ましくは、抽出および加水分解のための水溶液は、0.6〜5%、好ましくは1.2〜1.5%の酢酸を含む。酸性水溶液のpHは、例えば0〜6.5の範囲であり得る。

リグニン抽出では、高温および/または高圧を用いることが好ましい。例えば、リグニン抽出温度は、50〜300℃、好ましくは160〜200℃、例えば175〜185℃の範囲であり得る。圧力は、1〜10mPa、好ましくは1〜5mPaの範囲であり得る。溶液は、0.5〜24時間、好ましくは1〜3時間加熱することができる。

リグニンは、可溶性が制限された溶媒(有機相)中に抽出され、残留固体は、主にセルロースを含有する。固体相を洗浄して残留リグニンを除去した後、セルロースは、パルプを製造するために使用することができ、または加水分解(酸性または酵素的)のための出発材料として使用することができる。本発明のいくつかの実施形態による、セルラーゼによるセルロースの加水分解の例示的な方法を、図22に示す。いくつかの例示的な実施形態では、セルロース加水分解およびセルロース糖精製は、先のセクションIVおよびVに記載した条件と同一または類似の条件下で実施することができる。残留リグニンは、先のセクションVIおよびVIIに記載した手順を使用してプロセッシングし、精製することができる。

任意選択で、溶媒のpHは、3.0〜4.5(例えば、3.5〜3.8)に調整される。このpH範囲では、リグニンは、プロトン化され、有機相中に容易に抽出される。溶媒およびリグニンを含む有機相を、強酸性カチオン交換体と接触させると、残留金属カチオンが除去される。高純度固体リグニンを得るために、可溶性が制限された溶媒は、リグニンから分離され、例えば蒸発させられる。好ましくは、可溶性が制限された溶媒は、酸性リグニンを含有する溶媒溶液を高温(例えば、80℃)の水と混合することによって、リグニンから分離することができる。沈殿したリグニンは、例えば濾過または遠心分離によって回収することができる。固体リグニンは、リグニン溶液を作製するのに適した任意の溶媒(例えば、フェニルエチルアルコール)に溶解することができる。

あるいは、酸性リグニンを含有する可溶性が制限された溶媒の溶液は、別の溶媒(例えば、トルエン)と混合することができる。可溶性が制限された溶媒は、蒸発させることができるが、補充溶媒(例えば、トルエン)は、溶液中に留まる。所望の溶媒中のリグニン溶液を調製することができる。

図43は、本発明の特定の実施形態による、ヘミセルロース欠乏リグノセルロース物質からのリグニンの酸−溶媒抽出および溶媒可溶性リグニンの精製のためのプロセスの模式的説明である。このプロセスによって、溶媒および溶解したリグニンを含むストリーム200が得られ、ここで残留灰分は、1000ppm未満、好ましくは500ppm未満であり、多価カチオンは、リグニン(乾燥ベースで)に対して500ppm未満、好ましくは200ppm未満であり、残留炭水化物は、リグニン(乾燥ベースで)に対して500ppm未満である。溶液は、粒子状物質を含まない。 IX.廃水処理

有機溶質に保存されているエネルギーを利用し、環境要件に適合させるために、有機物質を含有する水性廃棄物ストリームを嫌気性消化装置で処理して、燃焼できるメタンを生成することができる。しかし、嫌気性消化装置は、所与の化学的酸素要求量(COD)レベル当たりの硫酸イオンが高すぎることによって害を受けることが公知であり、また、消化装置内に炭酸カルシウムが蓄積するのを防止するために、400ppm未満のカルシウムイオンを有する流入ストリームに制限される。前述の通り、本発明の様々な段階で生成される水性廃棄物ストリームは、これらの要件に適合する。さらに先に開示した通り、逆抽出は、いくつかのステップで実施することができ、有機物質に対する無機イオンレベルをより良好に制御することができる。 X.リグニンの適用

本明細書に開示の実施形態による高純度リグニン組成物は、低灰分含量、低い硫黄および/または亜リン酸濃度を有する。このような高純度リグニン組成物は、触媒汚染および/または中毒の低減に寄与することによって、触媒反応において使用するのに特に適している。低硫黄含量を有するリグニン組成物は、特に、例えばガソリンまたはディーゼル燃料の燃料添加剤として使用することが特に望ましい。

高純度リグニンの他の潜在的に可能ないくつかの適用として、炭素繊維の製造、アスファルトの製造が挙げられ、バイオポリマーの構成成分としても使用できる。これらの使途として、例えば、石油採掘用添加剤、コンクリート添加剤、染料分散剤、農業化学物質、動物の餌、工業用結合剤、製紙業用の特殊ポリマー、貴金属回収助剤、木材防腐剤、硫黄を含まないリグニン製品、自動車のブレーキ、木材パネル製品、バイオ分散剤、ポリウレタンフォーム、エポキシ樹脂、プリント回路基板、乳化剤、捕捉剤、水処理用配合物、壁板強化用添加剤、接着剤、バニリンの原材料、キシリトール、およびパラクマリル、コニフェリル、シナピルアルコールの供給源が挙げられる。

本発明の追加的な実施形態を、セクションXI〜XIVに開示する。 XI.代替のリグノセルロースバイオマスのプロセッシングおよび酸の回収の実施形態

このセクションに開示される実施形態は、一般に、糖および/またはリグニンを生成するためのリグノセルロース基材のプロセッシング、ならびに酸の回収(例えば、HClの回収)に関する。

例えば、本明細書に開示のいくつかの実施形態は、S1溶媒ベースの抽出剤からHClを逆抽出して準共沸性HCl溶液を生成し、その後、大気圧を超える圧力で蒸留して気体HClを生成することによって、濃度37%超のHCl溶液を生成するために使用することができる。次に、気体HClを準共沸性HCl溶液に吸収させて、濃度37%超のHCl溶液を生成する。 第1の例示的な方法

図23は、いくつかの実施形態による方法の簡素化された流れ図である。図23では、破線は、溶媒フローを示し、実線は、HCl(気体または水溶液)および/または糖および/またはリグニンのフローを示す。

図示した例示的な方法は、リグノセルロース材料(図示せず)を、リサイクルされたHClストリーム(例えば、130および/または160に由来する)で加水分解110して、水性加水分解物(図の110から下方に進行する)および固体リグニンストリーム(すなわち図の110から右方向に進行する、固体リグニンを含むストリーム)を形成するステップを含む。任意選択で、固体リグニンストリームは粉砕される(例えば、110の後および160の前)。いくつかの実施形態では、加水分解物は、糖混合物および20%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%もしくは35%重量/重量超のHCl/[HClおよび水]のHClを含み、かつ/またはリグニンストリームは、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%もしくは35%重量/重量超のHCl/[HClおよび水]のHClを含む。

図示した例示的な方法は、加水分解物を、S1溶媒を含むリサイクルされた抽出剤で抽出するステップ(120Aおよび/または120B)も含む。抽出は、少なくとも2つの抽出ステップ(120Aおよび120B)を含む。いくつかの実施形態では、120Aに由来する抽出物は、20%重量/重量超、25%重量/重量超、30%重量/重量超、35%もしくは40%重量/重量超、またはそれを超えるHCl/[HClおよび水]を含む。S1溶媒の性質に起因して、酸および水は、糖よりも優先的に抽出される。

任意選択で、方法は、糖混合物中のオリゴ糖に対する単糖の比率を増大し(例えば、第2の加水分解124によって)、その混合物を精製して(例えば、クロマトグラフィー128によって)、糖全体のうち少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%重量/重量の単糖および1%未満、0.7%未満、0.5%未満、0.3未満、0.1%未満または0.01%重量/重量未満のHClをそのまま含有する精製された混合物(129)を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、糖混合物中のオリゴ糖に対する単糖の比率を増大することは、クロマトグラフィー分離128して、オリゴマーカットからモノマーカットを分離することを含む。いくつかの実施形態では、モノマーカットは、精製された糖129として収集され、オリゴマーカットは、128から124の上向きの矢印によって示されている通り、第2の加水分解124にリサイクルされる。

第2の加水分解124およびクロマトグラフィー128に関連する抽出120Aおよび120Bによる、加水分解110に由来する糖混合物の処理は、PCT/US2012/024033(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている。

図示した例示的な方法は、抽出物を水溶液で逆抽出して(例えば、130および/または132)、脱酸された抽出剤および水性逆抽出物を形成するステップも含む。水溶液は、水であってもよい。水溶液は、1種または複数の溶質を含むこともできる。

図示した例示的な方法は、脱酸された抽出剤をリサイクルされた抽出剤に組み込むステップも含む(132から120Bへの破線)。いくつかの実施形態では、抽出剤の少なくとも一部は、精製135に回される。例示的な精製135の方法は、PCT/US2011/046153(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されている。

図示した例示的な実施形態は、水とHClの混合物を加水分解物から蒸発111させた後に抽出することを含む(120Aおよび/または120B)。いくつかの実施形態では、蒸発させた混合物は、吸収体150に向かう。いくつかの実施形態では、蒸発させた混合物の少なくとも一部は、凝縮され、高圧蒸発器142に向かう(図24を参照)。任意選択で、蒸発させた混合物を吸収体150に送ることは、蒸発モジュール145におけるエネルギー消費量を低減することに寄与する。いくつかの実施形態では、120Aから130へのストリームの液体体積の低下またはHCl濃度の低下は、145におけるエネルギー消費量を低減することに寄与する。いくつかの実施形態では、蒸発111に由来する水とHClの混合物の少なくとも一部(吸収体150を通過した後)により、固体リグニンストリームを洗浄する(例えば、162および/または160において)。

いくつかの実施形態では、130で生成された水性逆抽出物は、リサイクルされたHClストリームに組み込まれ、加水分解110に到達する。いくつかの実施形態では、130からの逆抽出物は、抽出120Aに戻る(図24を参照)。

いくつかの実施形態では、単糖比率の増大は、クロマトグラフィー分離128およびオリゴ糖の酸触媒型(第2の)加水分解124の少なくとも一方を含む。任意選択で、単糖比率の増大は、クロマトグラフィー分離128およびオリゴ糖の酸触媒型の加水分解124の両方を含む。

いくつかの実施形態では、オリゴ糖は、一対の少なくとも2つの抽出ステップ(例えば、120Aおよび120B)の間で単糖に加水分解される(124)。他の実施形態では、方法は、(1つまたは複数の)抽出ステップの後または(1つまたは複数の)抽出ステップの前に(図示せず)、オリゴ糖を単糖に加水分解するステップ(124)を含む。いくつかの実施形態では、加水分解124は、抽出120Aを出た水性ストリーム中に残留している酸によって触媒される。任意選択で、酸は、クロマトグラフィー128に由来する水性ストリームによってさらに希釈され、加水分解124に回される。

いくつかの実施形態では、単糖比率の増大は、抽出120Aおよび120Bの後に、混合物で実施されるクロマトグラフィー分離128を含む。いくつかの実施形態では、精製は、抽出120Aおよび120Bの後に、混合物で実施されるクロマトグラフィー分離128を含む。いくつかの実施形態では、単糖比率の増大および精製は、抽出120Aおよび120Bの後に、混合物で実施されるクロマトグラフィー分離128を含む。任意選択で、クロマトグラフィー分離128により、糖カットおよびオリゴマーカットが生成される。いくつかの実施形態では、糖カットは、精製された混合物129として働き、オリゴマーカットは、オリゴ糖が富化されている。いくつかの実施形態では、オリゴマーカットは、HClが富化されている。いくつかの実施形態では、クロマトグラフィー分離128は、増大および精製の両方に寄与する。いくつかの実施形態では、単糖比率の増大は、オリゴ糖の酸触媒型の加水分解124を含み、オリゴマーカットは、酸触媒型の加水分解124にリサイクルされる(128からの矢印を参照)。

いくつかの実施形態では、リグニンストリームは、糖を含有する。固体リグニンストリームは、逆抽出物の少なくとも一画分または希釈された逆抽出物の少なくとも一画分で洗浄される。洗浄されたリグニンストリームおよび洗浄リカーが生成される。洗浄リカーは、リサイクルされたHClストリームの少なくとも一部として含まれる。図23では、このことは、132から吸収体150を介して第2のリグニン洗浄162に至る逆抽出物フローとして生じる。固体リグニンは、第2のリグニン洗浄162から脱酸164へと前方に流れ、洗浄リカーは、第1のリグニン洗浄160を介して加水分解110へと後方に進む。いくつかの実施形態では、洗浄リカーは、リグニンストリーム中に元々存在していた糖のうち70%、75%、80%、85%、90%または95%重量/重量またはその中間値またはパーセンテージを含む(洗浄の前)。いくつかの実施形態では、固体リグニンストリームは、蒸発111に由来する水とHClの混合物の少なくとも一部で洗浄される(例えば、162および/または160において)。いくつかの実施形態では、水およびHClの混合物の少なくとも一部は、リグニンを洗浄する前に吸収体150を通過する。リグニンストリームをリサイクルされたHClストリームで洗浄する例示的な方法は、PCT/IL2011/000424(あらゆる目的で参照によって本明細書に組み込まれる)に、より詳細に記載されている。脱酸されたリグニン165は、0.5%重量/重量未満、0.3%重量/重量未満または0.2%重量/重量未満のHClを含有する。

いくつかの実施形態では、132に由来する逆抽出物の少なくとも一画分は、蒸発モジュール145で処理される。図示されている例示的な蒸発モジュール145は、少なくとも1つの低圧蒸発器140および少なくとも1つの高圧蒸発器142を含む。いくつかの実施形態では、蒸発モジュール145により、準共沸性酸凝縮物および超共沸性気体状HClが生成され、リサイクルされたHClストリームは、気体状HClを含む。任意選択で、低圧蒸発器140により、準共沸性酸凝縮物が生成される。任意選択で、高圧蒸発器142により、超共沸性気体状HClが生成される。いくつかの実施形態では、準共沸性酸凝縮物は、最大2%、1%、0.1%または0.01%重量/重量の量のHClをそのまま含有する。いくつかの実施形態では、リサイクルされたHClストリームは、142に由来する気体状HClを含む(例えば、吸収体150において水溶液に吸収された後)。

いくつかの実施形態では、固体リグニンストリームを、逆抽出物の別の画分で洗浄して、洗浄されたリグニンストリームおよび洗浄リカーを生成する。いくつかの実施形態では、この他の画分は、142に由来する気体状HClを含み、これは132に由来する逆抽出物と吸収体150において合わさり、第2のリグニン洗浄162に進む。いくつかの実施形態では、この他の画分は、蒸発111に由来する水とHClの混合物の少なくとも一部を含み、これは132に由来する逆抽出物と吸収体150において合わさり、第2のリグニン洗浄162に進む。

いくつかの実施形態では、蒸発モジュール145により、超共沸性HCl水溶液および準共沸性HCl水溶液が生成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの低圧蒸発器140により、超共沸性HCl水溶液が生成され、少なくとも1つの高圧蒸発器142により、準共沸性HCl水溶液が生成される。

いくつかの実施形態では、リグニンストリームを脱酸164して、脱酸されたリグニンおよび脱酸HClストリームを形成し、脱酸HClストリームをリサイクルされたHClストリームに組み込む。図23では、脱酸HClストリームは、低圧蒸留140を介して高圧蒸留142に進む。いくつかの実施形態では、142に由来する気体状HClは、吸収剤150を介して加水分解110にリサイクルされ、かつ/または希釈液体HClの水性フローは、逆抽出130を介して加水分解110にリサイクルされる。いくつかの実施形態では、脱酸164は、低圧蒸留140の結果物として形成された共沸性HCl溶液および/もしくは超共沸性HCl溶液、ならびに/または高圧蒸留142の結果物として形成された準共沸性HCl溶液の存在下で実施される。いくつかの実施形態では、164に由来する脱酸HClストリームを、高圧蒸留器を含有する蒸発モジュール145で処理して、準共沸性HCl溶液および気体状HClを形成し、気体状HClストリームをリサイクルされたHClストリームに組み込む。いくつかの実施形態では、高圧蒸留ユニット142により、準共沸性HCl溶液および気体状HClストリームが形成される。

いくつかの実施形態では、逆抽出物130および/または132は、水および/または希釈(準共沸性)酸溶液(例えば、低圧蒸留140の凝縮物として形成される)および/または準共沸性HCl溶液(例えば、高圧蒸留142の結果物として形成される)を用いて実施される。いくつかの実施形態では、逆抽出物は、希釈段階および濃縮段階の二段階(130および132)で実施される。任意選択で、希釈段階は、水および希釈酸溶液(例えば、低圧蒸発140の凝縮物として形成される)の少なくとも1つを用いて実施される。いくつかの実施形態では、濃縮段階は、共沸性HCl溶液、超共沸性HCl溶液(例えば、低圧蒸発140の結果物として形成される)および準共沸性HCl溶液(例えば、高圧蒸発142の結果物として形成される)の少なくとも1つを用いて実施される。

いくつかの実施形態では、120Aに由来する抽出物は、最初に濃縮段階の逆抽出130を経由して濃縮された逆抽出物を形成し、次に希釈段階の逆抽出を経由して希釈された逆抽出物を形成する。いくつかの実施形態では、抽出物は糖を含み、濃縮された逆抽出物は、それらの糖の少なくとも70%を含む。任意選択で、方法は、濃縮された逆抽出物を、リサイクルされたHClストリームに組み込むステップを含む(図23の130から110への矢印)。本発明の他の例示的な実施形態では、濃縮された逆抽出物は、抽出120Aに組み込まれ、そこで任意選択で糖の回収に寄与する(図24を参照)。任意選択で、濃縮された逆抽出物をリサイクルされたHClストリームに組み込むことは、糖の回収に寄与する。

逆抽出が二段階(130および132)で実施される場合、第2の段階(132)で逆抽出剤中のHCl濃度を低減することは、その第2の段階でHClの抽出効率を増大することに寄与する。

いくつかの実施形態では、希釈された逆抽出物の一画分を、少なくとも1つの低圧蒸発器140および少なくとも1つの高圧蒸発器142を含有する蒸発モジュール145で処理して、準共沸性酸凝縮物および(超共沸性)気体状HClを生成し、方法は、気体状HClをリサイクルされたHClストリームに組み込むステップを含む。任意選択で、低圧蒸発器140により、準共沸性の希釈酸凝縮物を生成する。任意選択で、高圧蒸発器142により、気体状HClを生成する。

いくつかの実施形態では、リグニンストリームを、132に由来する希釈された逆抽出物の一画分で洗浄し(吸収体150を通過した後、図23)、かつ/または111に由来する混合物の一画分で洗浄して(図24)、洗浄されたリグニンストリームおよび糖を含有する洗浄リカーを生成する。いくつかの実施形態では、洗浄されたリグニンストリームは、脱酸164へと前方に進み、洗浄リカーは後方に流れ、したがってリサイクルされたHClストリームに組み込まれ、加水分解110に到着する。

いくつかの実施形態では、固体リグニンストリームは、糖を含み、132に由来する希釈された逆抽出物の一画分で洗浄される。任意選択で方法は、132に由来する希釈された逆抽出物のその画分に、洗浄する前にHClを吸収させるステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、111に由来する混合物の少なくとも一部に、洗浄する前にHClを吸収させるステップ(150)を含む(図24を参照)。

いくつかの実施形態では、方法は、超共沸性HClを濃縮されたHClストリームと接触させて、中間濃度のHCl溶液を生成するステップを含み、かつ/または方法は、準共沸性HClを濃縮されたHClストリームと接触させて、中間濃度のHCl溶液を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたHClストリームは、気体状ストリームであり(例えば、142および/または111に由来する)、接触は、気液吸収体への吸収を含む(例えば、150において)。いくつかの実施形態では、方法は、111で生成された前記加水分解物に由来する蒸発させた水とHClの混合物を、少なくとも1つの他のHClストリームと接触させるステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、固体リグニンストリームを、中間濃度のHCl溶液(例えば、150に由来する)で洗浄162するステップを含む。 追加的な例示的方法

再び図23を参照すると、いくつかの実施形態は、リグノセルロース材料を、洗浄リカー(任意選択でリグニン洗浄リカー)を含有するリサイクルされたHClストリームで加水分解110するステップを含む方法に関する。いくつかの実施形態では、加水分解110により、水性加水分解物および固体リグニンストリームが形成される。任意選択で、加水分解物は、糖混合物および20%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%もしくは35%重量/重量超のHCl/[HClおよび水]のHClを含み、かつ/またはリグニンストリームは、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%もしくは35%重量/重量超のHCl/[HClおよび水]のHClおよび糖を含有する。

いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物を、S1溶媒を含むリサイクルされた抽出物(任意選択で脱酸されている)で抽出するステップ(120Aおよび/または120B)を含む。いくつかの実施形態では、抽出は、20%重量/重量超または25%重量/重量超のHCl/[HClまたは水]を含有する抽出物を形成するために、少なくとも2つの抽出ステップを含む(120Aおよび120Bが図示されている)。いくつかの実施形態では、抽出は、単一の抽出ステップで実施される。

任意選択で、方法は、糖混合物中のオリゴ糖に対する単糖の比率を増大し、その糖混合物を精製して、糖全体のうち少なくとも70%重量/重量の単糖および1%重量/重量未満のHClを含有する精製された混合物を生成するステップを含む(例えば、第2の加水分解124および/またはクロマトグラフィー128によって)。

いくつかの実施形態では、方法は、抽出物を水溶液で逆抽出して(130および/または132)、脱酸された抽出剤を形成するステップを含む。いくつかの実施形態では、逆抽出は、少なくとも2つの逆抽出段階(130および132)を含む。任意選択で、これらの逆抽出の一方は、濃縮された逆抽出物およびHCl欠乏抽出物を形成する濃縮段階(130)であり、他方は、希釈された逆抽出物および脱酸された抽出剤を形成する希釈段階(132)である。

いくつかの実施形態では、方法は、固体リグニンストリームを、132に由来する逆抽出物の少なくとも一画分を含有するリグニン洗浄ストリームで洗浄して、洗浄されたリグニンストリームおよび洗浄リカーを生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、洗浄ストリームは、吸収体150を通過し、ここでHCl濃度は、気体状HClと接触することによって増大する。

いくつかの実施形態では、方法は、洗浄されたリグニンストリームを脱酸164して、脱酸され洗浄されたリグニン165および脱酸HClストリームを形成するステップを含む(164から140への矢印)。

いくつかの実施形態では、方法は、少なくとも1つの低圧蒸発器140でLP−HCl水溶液を蒸発させて(すなわち132から140に供給する)、準共沸性の希釈酸凝縮物および超共沸性HCl水溶液を生成し、少なくとも1つの高圧蒸発器142でHP−HCl水溶液を蒸発させて(すなわち140から142に供給する)、気体状HClおよび準共沸性HCl水溶液を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、LP−HCl水溶液は、準共沸性HCl溶液および/または希釈された逆抽出物および/または脱酸HClストリームを含む。いくつかの実施形態では、HP−HCl水溶液は、超共沸性HCl溶液および/または脱酸HClストリームまたは希釈された逆抽出物を含む。いくつかの実施形態では、濃縮逆抽出段階130では、低圧蒸発140に由来する超共沸性溶液、または高圧蒸発142に由来する準共沸性溶液を逆抽出剤として用いる。いくつかの実施形態では、低圧蒸発140に由来する準共沸性酸凝縮物は、逆抽出の希釈段階132で逆抽出剤として働く。

いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物に由来する水とHClの混合物を、事前に蒸発111させた後、抽出するステップ(120Aおよび/または120B)を含む。この混合物の様々な可能な使途および/または蒸発モジュール145におけるエネルギー消費量に対するそれらの効果は、本明細書で先に記載した通りである。いくつかの実施形態では、蒸発111に由来する水とHClの混合物の少なくとも一部により、固体リグニンを洗浄する(例えば、162および/または160において)。いくつかの実施形態では、この洗浄は、混合物の少なくとも一部が吸収体150を通過した後に行われる。

いくつかの実施形態では、リグニン洗浄ストリームは、132に由来する希釈された逆抽出物の一画分、および高圧蒸発142で生成された前記気体状HClの一画分を含む(150から162への矢印)。

いくつかの実施形態では、方法は、超共沸性HClを濃縮されたHClストリームと接触させて、中間濃度のHCl溶液を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、方法は、準共沸性HClを濃縮されたHClストリームと接触させて、中間濃度のHCl溶液を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、濃縮されたHClストリームは、気体状ストリーム(例えば、142に由来する)であり、接触は、気液吸収体への吸収を含む(例えば、150において)。いくつかの実施形態では、方法は、加水分解物に由来する蒸発させた水とHClの混合物を、少なくとも1つの他のHClストリームと接触させるステップを含む(図23の111から150への矢印および/または図24の111から142への矢印)。いくつかの実施形態では、固体リグニンストリームの洗浄(例えば、162において)では、中間濃度のHCl溶液(例えば、150に由来する)を用いる。 追加的な例示的流路

ここで図24を参照すると、いくつかの実施形態では、HCl/水のストリームは、低圧蒸発ユニット140から逆抽出130および/またはリグニン脱酸164に回される。いくつかの実施形態では、HCl/水のストリームは、低圧蒸発ユニット140から吸収体150に回される(例えば、図示されている通り、111に由来するストリームと混合することによって)。 例示的システム

再び図23を参照すると、本発明のいくつかの実施形態は、蒸発モジュール145に由来し、任意選択で高圧蒸発ユニット142に由来する気体状HClのフローを受け取り、気体状HClを水溶液に吸収させて、濃縮されたHCl溶液を生成するように適合された、吸収体150を含むシステムを提供する。いくつかの実施形態では、吸収体150は、事前蒸発モジュール111に由来するHClおよび水の混合物を吸収する。

いくつかの実施形態では、システムは、濃縮されたHCl溶液(150に由来する)を、向流フローの酸性リグニンストリームと接触させるように適合されたリグニン脱酸モジュール(160+162+164)を含む。いくつかの実施形態では、システムは、リグノセルロース材料の酸加水分解物のS1溶媒抽出物を逆抽出することによって水溶液を提供するように適合された、逆抽出モジュール(132および/または130)を含む。いくつかの実施形態では、システムは、S1溶媒抽出物を逆抽出モジュール(132および/または130)に提供するように適合された抽出モジュール(120Aおよび/または120B)を含む。いくつかの実施形態では、システムは、リグノセルロース材料を受け取り、酸性リグニンストリーム、ならびに糖およびHClを含有する加水分解物を流出するように適合された加水分解容器110を含む。いくつかの実施形態では、システムは、溶媒リサイクルループを含む(132から120Bへの破線の矢印を参照。精製135ありまたはなし。いくつかの実施形態では、システムは、少なくとも1つの低圧蒸発ユニット140および少なくとも1つの高圧蒸発ユニット142を含む蒸発モジュール145を含む。いくつかの実施形態では、システムは、加水分解物から水とHClの混合物を蒸発させ、混合物の少なくとも一部を吸収体150に回すように構成された事前蒸発モジュール111を含む。いくつかの実施形態では、低圧蒸発ユニット140は、逆抽出モジュール132によって提供された逆抽出物から、準共沸性酸凝縮物および超共沸性HCl溶液を生成するように適合されている。いくつかの実施形態では、高圧蒸発ユニット142は、気体状HClおよび準共沸性HCl溶液を生成するように適合される。 例示的な蒸発の考察

いくつかの実施形態では、低圧蒸発140は、約50℃および約100ミリバール(最低値)で実施される。いくつかの実施形態では、高圧蒸発142は、約135℃および約4バール(最低値)で実施される。 XII.代替的なセルロース糖精製実施形態

図26aは、202として一般に表示されている糖精製モジュールの例証的な実施形態の略図である。この明細書は、HClを例証的な酸と称するが、他の酸も用いることができる。このセクションにおける例としてHClが具体的に参照される。他の酸(例えば硫酸)が使用され得る。

モジュール202は、超共沸性HCl水溶液中の糖混合物を含めた流入ストリーム131aを受けるとともに流出ストリーム131bにおいてオリゴ糖に対する単糖の比率を増大させるように適応された二次加水分解ユニット240、ならびに単糖が富化されているモノマー留分230およびオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分280を生成させるために前記流出ストリームを分離するように適応されたクロマトグラフィー構成成分270を含めたシステムである。いくつかの実施形態において、ストリーム131aには、HClの水溶液中に少なくとも20%重量/重量の糖が含まれる。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分280は、二次加水分解ユニット240にリサイクルされる。任意選択で、このリサイクルは、加水分解中における酸および/または糖の濃度の低減に寄与する。

いくつかの実施形態において、オリゴマーからのモノマーの分離は絶対ではない。いくつかの実施形態において、モノマー留分230には、全糖の百分率として少なくとも65%重量/重量、70%重量/重量、75%重量/重量、80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量、95%重量/重量、97.5%重量/重量または99%重量/重量(または中間以上の百分率)の単糖が含まれる。他の実施形態において、オリゴマー留分280には、全糖の百分率として少なくとも65%重量/重量、70%重量/重量、75%重量/重量、80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量、95%重量/重量、97.5%重量/重量または99%重量/重量(または中間以上の百分率)のオリゴ糖が含まれる。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分280には残留している酸が含まれる。

いくつかの実施形態において、該システムには、流入ストリーム130および流出ストリーム131bまたは131cの少なくとも1つを、S1溶媒155を含有する抽出剤と接触させるように適応された酸抽出器(2つの抽出器210aおよび210bが描写されている)が含まれる。いくつかの実施形態において、抽出による酸の除去は、モノマーの再オリゴマー化における低減、および/または樹脂に対する損傷における低減、および/または主要加水分解反応器110(図25)へ酸をリサイクルする能力に寄与する。いくつかの実施形態において、酸抽出器には、連続して配置されている少なくとも2つの酸抽出器210aおよび210bが含まれる。いくつかの例証的な実施形態において、該配置は、二次加水分解反応器240が少なくとも2つの酸抽出器(210aおよび210b)の任意のペア間に配列されるように図に描写されている。

いくつかの実施形態において、該システムには、二次加水分解ユニット240から流出ストリーム131bを濾過するために位置された濾過ユニット250が含まれる。いくつかの実施形態において、該システムには、流出ストリーム131cまたは133から残留している酸156を除去するように適応されたイオン交換構成成分251が含まれる。いくつかの実施形態において、酸抽出器210bの提供は、156での残留している酸の量における低減に寄与する。いくつかの実施形態において、該システムには、二次加水分解ユニット240とクロマトグラフィー構成成分270との間に配列された蒸発ユニット260が含まれる。蒸発ユニット260は、クロマトグラフィーユニット270に入るストリーム131eにおける全糖濃度を増大させる。任意選択で、より高い糖濃度は、270でのオリゴマーからのモノマーの分離の効率に寄与する。いくつかの実施形態において、該システムには、前記二次加水分解反応器の上流に配列された蒸発ユニット(290;図26c)が含まれる。ユニット290は、図26cの文脈において、より詳細に記載されている。

モジュール202は、酸抽出器210(2つの抽出器210aおよび210bは、図面に描写されている)およびクロマトグラフィー構成成分270を含めたシステムとして記載することもできる。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー構成成分270は、擬似移動床(SMB)および/または逐次的擬似移動床(SSMB)技術を用いる。いくつかの実施形態において、SSMB方式で作動する12カラムが使用される。本発明の他の例証的な実施形態において、より大きい数またはより小さい数のカラムが用いられる。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー構成成分は、単糖が富化されているモノマー留分230からオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分280を分離する機能を果たす(本明細書における富化は、全糖に対するものである)。

描写されている例証的な酸抽出器210aおよび210bは、超共沸性HCl水溶液中に糖混合物を含有する流入ストリームである流入ストリーム130から酸を抽出するように適応されている。いくつかの実施形態において、糖混合物には、超共沸性HCl水溶液中における少なくとも20%重量/重量;少なくとも22%重量/重量;少なくとも24%重量/重量;少なくとも26%重量/重量または少なくとも28%重量/重量の糖が含まれる。いくつかの実施形態において、超共沸性HCl水溶液には、22%重量/重量、23%重量/重量、24%重量/重量、25%重量/重量、26%重量/重量、27%重量/重量、28%重量/重量、29%重量/重量、30%重量/重量または中間以上の百分率の%HCl/[HClおよび水]が含まれる。本発明の他の例証的な実施形態によると、超共沸性HCl水溶液には、40%重量/重量未満、38%重量/重量、36%重量/重量、34%重量/重量または32%重量/重量未満のHCl/[HClおよび水]が含まれる。いくつかの実施形態において、適応としては、相対的流量および/または抽出剤組成および/または温度条件の調節が挙げられる。いくつかの実施形態において、抽出は、S1溶媒(上文に定義されている通り)を含めた抽出剤を用いて、流出糖ストリーム131aを生成することである。いくつかの実施形態において、S1溶媒としては、n−ヘキサノールおよび2−エチル−ヘキサノールの少なくとも1つが挙げられる。いくつかの実施形態において、S1溶媒はヘキサノールであり、抽出は、45℃〜55℃、任意選択で約50℃の温度で行われる。図26aにおいて、抽出剤は、明確にするために溶媒155として描写されている。実際の実施において、S1溶媒に加えて材料が抽出剤中に存在し得る。いくつかの実施形態において、これらの追加的な材料は、抽出剤リサイクルに由来する。

クロマトグラフィー構成成分270は、流出ストリーム131aから糖を分離することでオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分280および単糖が富化されているモノマー留分230を生成するように適応されている(クロマトグラフィー構成成分270への流入ストリームに対する)。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー構成成分270には、イオン交換樹脂が含まれる。例証的な適応としては、樹脂選択、流量および溶出条件が挙げられる。

いくつかの実施形態において、酸抽出器(210+210b)は、流入ストリーム130と、溶媒155を含めた抽出剤との間に対向流を生成する。抽出中のある時点で、HCl 140(破線矢印)はストリーム130から分離され、抽出剤中の溶媒155(実線矢印)と一緒に流れ始める。いくつかの実施形態において、結果として生ずるS1/HCl液相は、20%重量/重量超、22%重量/重量、24%重量/重量、26%重量/重量、28%重量/重量、30%重量/重量、32%重量/重量、34%重量/重量、36%重量/重量、38%重量/重量または40%重量/重量[HCl/(HClおよび水)]を含有する。任意選択で、結果として生ずるS1/HCl液相は、50%重量/重量未満、48%重量/重量未満、46%重量/重量未満、44%重量/重量未満または42%重量/重量未満[HCl/(HClおよび水)]を含有する。

いくつかの実施形態において、対向流は、溶媒155を含有する抽出剤を回収モジュール150から酸抽出器210bの底部端へ送達することによって創出され、一方、流入ストリーム130は酸抽出器210aの上部端へ送達される。いくつかの実施形態において、1つまたは複数のポンプ(描写されていない)は、溶媒155を含有する抽出剤および/または流入ストリーム130を(1つまたは複数の)抽出器210へ送達する。いくつかの実施形態において、酸抽出器210には、少なくとも1つのパルスカラムが含まれる。任意選択で、パルスカラムはBatemanパルスカラム(Bateman Litwin、Netherlands)である。

Batemanパルスカラムには、下降するストリーム130と上昇する抽出剤155とがカラムを通過する場合にそれらの間の接触を確実にする交互のディスク&ドーナッツ形状バッフルが充填されている大直径垂直パイプが含まれる。抽出剤155における溶媒は、少なくとも35%重量/重量、40%重量/重量、45%重量/重量、50%重量/重量、55%重量/重量、60%重量/重量、65%重量/重量、70%重量/重量、75%重量/重量、80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量もしくは少なくとも92%重量/重量または中間以上の百分率の酸140を、ストリーム130から除去する。

いくつかの実施形態において、糖は、酸枯渇ストリーム131aにおける(1つまたは複数の)抽出器210を出て、二次加水分解モジュール240に入る。

本発明の様々な例証的な実施形態は、糖精製、ならびにHClおよび/または溶媒のリサイクルに関連する検討の両方に取り組む。混乱を防ぐために、糖ストリーム130がモジュール202の中を進むことでモノマー留分230として出現する場合には、以下の記載が糖ストリーム130に続く。いくつかの実施形態において、モノマー留分230には実質的に酸がない(例えば、現状ベースで0.1未満または0.05%未満)。他の実施形態において、モノマー留分230には、現状ベースで0.9%重量/重量未満、0.8%重量/重量、0.7%重量/重量、0.6%重量/重量、0.5%重量/重量、0.4%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量またはなお0.1%重量/重量未満のHClが含まれる。

それがモジュール202の中を移動すると、流入糖ストリーム130の順次記載にここで戻り:ストリーム130は、抽出器210(本明細書において、210aおよび210bとして描写されている)の中を流れ、S1溶媒155およびHCl 140の両方を含めた抽出剤で抽出される。いくつかの実施形態において、ストリーム130には、210aでの抽出より前に、水溶液中で少なくとも20%の全糖および超共沸濃度のHClが含まれる。これらの全糖には、30%、40%、50%、60%もしくはなお70%(重量ベース)ものオリゴサッカライドまたは中間以上の百分率が含まれ得る。

いくつかの実施形態において、糖は、抽出器210aおよび210bから酸還元ストリーム131aとして出現する。任意選択で、210での抽出は水および/またはHClを除去するので、131aでの糖濃度は、130での糖濃度より高い。オリゴ糖に対する単糖の比率は、この段階で実質的に未変化のままである。HCl濃度は、210での抽出によって低減されている。HCl 140およびS1溶媒155は、抽出器210aから回収モジュール150へと出る。いくつかの実施形態において、HCl 140およびS1溶媒155は蒸留にかけられる。回収モジュール150は、分離されたHCl(破線矢印)を加水分解反応器110へリサイクルし、分離された溶媒155を抽出器210bに送る。いくつかの実施形態において、回収モジュール150は、セクションXIに記載されている通り逆抽出を用いる。

いくつかの実施形態において、酸還元ストリーム131aは、二次加水分解反応器240に流れ、ここで、それは任意選択で、クロマトグラフィーユニット270からのオリゴマー留分280(細破線矢印)と混合される。いくつかの実施形態において、加水分解反応器240は、(1つまたは複数の)酸抽出器210とクロマトグラフィー構成成分270との間に配列される。

オリゴマー留分280は、全糖およびHClの両方に関してストリーム131aよりも希釈されるので、この混合は、二次加水分解240における糖濃度(およびHCl濃度)を低減する働きをする。任意選択で、追加的な水性ストリームがこの段階で付加されることで、全糖濃度をさらに低減し、および/または酸濃度を低減し、および/またはオリゴ糖の割合を増大させる。任意選択で、糖濃度の低減は、オリゴマーのより低い平衡濃度に寄与する。

例えば、オリゴマー留分280は、追加的な糖、主にオリゴ糖を運ぶ。この混合の効果は、HCl濃度が、現状ベースで、1.0%重量/重量、0.9%重量/重量、0.8%重量/重量、0.7%重量/重量、0.65%重量/重量、0.5%重量/重量以下に低減されることである。任意選択で、HCl濃度は、0.3%重量/重量〜1.5%重量/重量の間、0.4%重量/重量〜1.2%重量/重量の間、または0.45%重量/重量〜0.9%重量/重量の間に低減される。いくつかの実施形態において、240での全糖濃度は、25%重量/重量より下、22%重量/重量より下、19%重量/重量より下、16%重量/重量より下、13%重量/重量より下、またはなお10%重量/重量より下に低減される。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分280は、オリゴ糖戻りループとしての機能を果たす。

この混合に続いて、希釈HClにおける結果として生じた糖溶液は、モジュール240における二次加水分解反応に供される。いくつかの実施形態において、この二次加水分解は、少なくとも1時間、少なくとも2時間もしくは少なくとも3時間、または中間以上の時間の間続く。任意選択で、この二次加水分解は、1時間〜3時間、任意選択で約2時間持続する。いくつかの実施形態において、温度は、150℃より下、140℃、130℃、120℃、110℃、100℃もしくは90℃より下または中間以下の温度に維持される。いくつかの実施形態において、温度は、60℃〜150℃の間、70℃〜140℃の間、または80℃〜130℃の間に維持される。いくつかの実施形態において、モジュール240において行われる二次加水分解は、全糖の80%〜90%、任意選択で85%〜88%、任意選択で約86%の単糖割合をもたらす。いくつかの実施形態において、モジュール240において行われる二次加水分解は、全糖の少なくとも72%重量/重量、74%重量/重量、76%重量/重量、78%重量/重量、80%重量/重量、82%重量/重量、84%重量/重量、86%重量/重量、88%重量/重量、またはなお少なくとも90%重量/重量の単糖割合をもたらす。いくつかの実施形態において、結果として生ずる二次加水分解物131bは、全糖の少なくとも20%重量/重量、22重量/重量、24%重量/重量、26%重量/重量、28%重量/重量、30%重量/重量、32%重量/重量、34%重量/重量、36%重量/重量、38%重量/重量、40%重量/重量、42%重量/重量、44%重量/重量、46%重量/重量、48%重量/重量または50%重量/重量を含有する。

単純にするために単一の二次加水分解反応器240が酸抽出器(210aおよび210b)とクロマトグラフィー構成成分270との間に描写されているが、1つまたは複数の加水分解反応器240が提供され得る。

いくつかの実施形態において、(1つまたは複数の)加水分解反応器(240は、95℃、100℃、105℃、110℃、115℃、120℃もしくは125℃または中間以下の温度で作動する。いくつかの実施形態において、(1つまたは複数の)加水分解反応器240は、1.8バール、1.9バール、2.0バール、2.1バールまたは2.2バールの圧力で作動する。いくつかの実施形態において、加水分解反応は、1時間〜3時間、1.5時間〜2.5時間または1.7時間〜2時間の間続く。いくつかの実施形態において、240での加水分解反応は、95℃にて約2時間の間大気圧で行われる。本発明の他の例証的な実施形態において、240での加水分解反応は、125℃にて約1.7時間の間約2バールで行われる。

いくつかの実施形態において、結果として生ずる二次加水分解物131bは、モジュール240を離れ、濾過ユニット250に進む。いくつかの実施形態において、二次加水分解反応器240からの出口ストリームを濾過するために、濾過ユニット250が位置される。いくつかの実施形態において、濾過ユニット250は、二次加水分解物131bからの微粒子を除去する。いくつかの実施形態において、これらの粒子は、フィルターから周期的に洗い流され、酸(例えばHCl)、S1溶媒および水の混合物を任意選択で使用して、(1つまたは複数の)抽出器210に送り戻される。いくつかの実施形態において、濾過ユニット250には、マイクロ濾過構成成分が含まれる。いくつかの実施形態において、濾過された二次加水分解物131cは、二次加水分解反応器240とクロマトグラフィー構成成分270との間に配列されたアニオン交換体251に進む。

いくつかの実施形態において、アニオン交換体251には、弱塩基性アニオン交換樹脂(WBA)および/または少なくとも20個の炭素原子を含めたアミンが含まれる。いくつかの実施形態において、アニオン交換体251は、ストリーム131cから残留している酸(例えばHCl)156を分離させる。ストリーム156は、代替実施形態によると、酸、その塩またはそれらの組合せを含有する。いくつかの実施形態において、251でのアニオン交換体はアミンであり、156での塩としては、塩化アミンが挙げられる。いくつかの実施形態において、251でのアニオン交換体としてのアミンの使用は、糖からの色の除去に寄与し、および/または下流の糖精白における低減に寄与する。

いくつかの実施形態において、アニオン交換体の再生は、HCl負荷アニオン交換体を塩基で処理することによる。いくつかの実施形態において、塩基は、アルカリ金属およびアンモニアの水酸化物、重炭酸塩および炭酸塩から選択される。いくつかの実施形態において、再生は、アルカリ金属またはアンモニアの塩化物塩を形成し、該塩は、HClおよび塩基を再形成するために処理される。いくつかの実施形態において、塩基はアンモニウム塩基であり、塩化アンモニウムが形成され、少なくとも部分的に促進剤として使用される。

任意選択で、残留しているHClまたは塩156は、廃棄物として捨てられる。いくつかの実施形態において、アニオン交換体251に入るHClの80%重量/重量超、82%重量/重量、84%重量/重量、86%重量/重量、88%重量/重量、90%重量/重量、92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量または98%重量/重量超は、ストリーム156に出る。いくつかの実施形態において、ストリーム132におけるHCl濃度は、現状ベースで、2.5%重量/重量未満、2%重量/重量、1.5%重量/重量、1.0%重量/重量、0.5%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量、0.1%重量/重量、0.05%重量/重量未満または0.01%重量/重量未満である。

いくつかの実施形態において、アニオン交換体251にはアミンが含まれ、40℃〜60℃、任意選択で約50℃の(1つまたは複数の)温度で作動する。いくつかの実施形態において、アニオン交換体251を出るストリーム132は、カチオン交換体モジュール253に進む。いくつかの実施形態において、カチオン交換体モジュール253は、二価のカチオン(例えばMg++および/またはCa++)を糖ストリームから分離する。いくつかの実施形態において、糖131dは、二価のカチオンストリーム157から別々に溶出される。いくつかの実施形態において、アニオン交換体251および/またはカチオン交換体モジュール253は、カチオン交換体モジュール253を出るストリーム131dにおける全糖の濃度を希釈する。いくつかの実施形態において、糖ストリーム131dは、蒸発ユニット260によって濃縮される。いくつかの実施形態において、蒸発ユニット260は、アニオン交換体251とクロマトグラフィー構成成分270との間に位置される。いくつかの実施形態において、蒸発ユニット260は、60℃、70℃、80℃もしくは90℃の温度または中間以上の温度で作動する。いくつかの実施形態において、蒸発ユニット260は、150mbar、250mbar、350mbar、450mbar、550mbar、650mbar、750mbar、850mbarもしくは950mbarの圧力または中間以上の圧力で作動する。いくつかの実施形態において、温度および/または圧力の条件は、制御された様式にて蒸発ユニット260内で蒸発中に変動する。任意選択で、ユニット260の含有物は、いくつかの部分に分割され、各部分は異なる条件下で蒸発される。いくつかの実施形態において、前の部分からの熱が、次の部分を蒸発させる。

蒸発ユニット260は、ストリーム131dから水142を除去する。任意選択で、蒸発ユニット260からの水142の少なくとも一部分は、クロマトグラフィー構成成分270のための溶出液としておよび/または二次加水分解モジュール240での希釈剤として働く。水の蒸発は、糖濃度が増大する原因となる。糖濃度におけるこの増大は、殊にHClが存在するならば、糖のオリゴマー化(再オリゴマー化)に寄与することができる。いくつかの実施形態において、HCl 140および/または156の除去は、再オリゴマー化における低減に寄与する。こうした再オリゴマー化を低減するための例証的な仕方が、このセクションの「例証的な平衡の検討」において考察される。

濃縮され濾過された二次加水分解物131eは、少なくとも32%重量/重量、任意選択で少なくとも35%重量/重量の糖とともに、蒸発ユニット260を離れる。ある実施形態において、131dは、40%重量/重量〜75%重量/重量の間、45%重量/重量〜60%重量/重量の間、または48%重量/重量〜68%重量/重量の間の糖とともに、蒸発ユニット260を離れる。いくつかの実施形態において、糖濃度における増大は、クロマトグラフィー分離の効率における増大に寄与する。

いくつかの実施形態において、濃縮され濾過された二次加水分解物131eは、少なくとも30%重量/重量、40%重量/重量、50%重量/重量または60%重量/重量以上の百分率の全糖とともに、蒸発ユニット260を離れる。濃縮され濾過された二次加水分解物131eは、任意選択でイオン交換樹脂が含まれるクロマトグラフィー構成成分270に進む。濃縮され濾過された二次加水分解物131eには、251でのHCl 156の除去により、加水分解物131cより低い濃度の酸が含まれる。いくつかの実施形態において、濃縮され濾過された加水分解物131eには、現状ベースで1%重量/重量未満、0.9%重量/重量未満、0.8%重量/重量未満、0.7%重量/重量、0.6%重量/重量、0.5%重量/重量、0.4%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量、0.1%重量/重量または0.05%重量/重量のHClが含まれる。「例証的な平衡の検討」は、このセクションに記載されている。

ストリーム131eは、クロマトグラフィー樹脂上に供給され、水溶液を使用して溶出される。いくつかの実施形態において、蒸発器260から送達された水溶液142は、溶出ストリームとして働くことができる。この溶出は、オリゴマー留分280(二次加水分解モジュール240への細破線矢印)およびモノマー留分230を生成する。

クロマトグラフィー分離270には、糖混合物と、および溶出ストリームと接触させることが含まれる。溶出ストリームは、水または水溶液である。いくつかの実施形態において、水溶液は該プロセスの別の段階で形成される。いくつかの実施形態において、ヘミセルロース糖の水性ストリームが使用される。任意選択で、ヘミセルロース糖の水性ストリームは、熱水でリグノセルロース材料を予備処理する生成物である。熱水でリグノセルロース材料を予備処理するための例証的な方法は、PCT/US2012/064541(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に記載されている。

いくつかの実施形態において、カチオン交換樹脂がクロマトグラフィー分離270のために用いられる。いくつかの実施形態によると、樹脂は、アルカリ金属またはアンモニウムのカチオンが少なくとも部分的に負荷される。

いくつかの実施形態において、モノマー留分230は、本来は混合物130に存在していた糖の80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量、95%重量/重量もしくは97.5%重量/重量または中間以上の百分率を含有する。いくつかの実施形態において、これらの糖は、約80%重量/重量〜98%重量/重量、任意選択で約89%重量/重量〜90%重量/重量の単糖および約2%重量/重量〜20%重量/重量、任意選択で約10%重量/重量〜11%重量/重量のオリゴ糖である。いくつかの実施形態において、これらの糖は、糖全体のうちの、少なくとも80%重量/重量、少なくとも82重量/重量、少なくとも84%重量/重量、少なくとも86%重量/重量、少なくとも88%重量/重量、少なくとも90%重量/重量、少なくとも92%重量/重量、少なくとも94%重量/重量、少なくとも96重量/重量、少なくとも98%重量/重量または中間以上の百分率の単糖である。いくつかの実施形態において、モノマー留分230は、少なくとも20%重量/重量、少なくとも22重量/重量、少なくとも24%重量/重量、少なくとも26%重量/重量、少なくとも28%重量/重量、少なくとも30%重量/重量、少なくとも32%重量/重量、少なくとも34%重量/重量、少なくとも36%重量/重量、少なくとも38%重量/重量、少なくとも40%重量/重量、少なくとも42%重量/重量、少なくとも44%重量/重量、少なくとも46%重量/重量、少なくとも48%重量/重量または少なくとも50%重量/重量の全糖を含有する。オリゴマー留分中に残っている任意の糖は、リサイクルの後続の回において大いに回収することができる。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分中に残っている糖は、オリゴマーリッチな混合物から、主に単糖である混合物に変換することができる。

精製プロセスは、明確にするために線形進行として記載されているが、実際には、それは部分的に連続的および/または循環的の両方であってよい。 任意選択の追加的な精製構成成分

図26bは、一般にモジュール204として描写されているモジュール200の追加的な任意選択の構成成分を描写している。任意選択のモジュール204は、モジュール202の流出230をさらに精製する。描写されている例証的なモジュール204には、任意の残っている残留溶媒155をモノマー留分230から除去するように適応された脱溶媒機272が含まれる。この溶媒は、回収モジュール150に、または抽出ユニット210にそれを送ることによって回収することができる(210aは、図面に表示されている)。糖は、下流の発酵に悪く影響する可能性のある不純物を除去するように適応された精製媒体274へと続く。いくつかの実施形態において、精製媒体274には、任意選択でカラム中に提供された顆粒状炭素が含まれる。任意選択で、顆粒状炭素は、有色本体、有色前駆体、ヒドロキシメチルフルフラール、窒素化合物、フルフラール、およびタンパク質性材料を含めて不純物を除去する。これらの材料の各々は、発酵を阻害する潜在性を有する。

いくつかの実施形態において、精製媒体274にはイオン交換樹脂が含まれる。いくつかの実施形態において、イオン交換樹脂は、任意のアニオンおよび/またはカチオンを除去する。いくつかの実施形態において、これらのアニオンおよび/またはカチオンとしては、アミノ酸、有機酸および鉱酸が挙げられる。任意選択で、イオン交換樹脂としては、強酸性カチオン樹脂および弱塩基性アニオン樹脂の組合せが挙げられる。

いくつかの実施形態において、精製媒体274は、強カチオン樹脂および強塩基性アニオン樹脂の組合せを使用する混床系で糖を精白する。いくつかの実施形態において、この段階での糖濃度は約34%〜36%である。いくつかの実施形態において、モノマー留分230の固体含量を増大させるように適応された濃縮器276が用いられる。濃縮器276は、任意選択で水を蒸発させる。いくつかの実施形態において、結果として生ずる精製糖流出230’は、モノマーとして存在する糖を70%重量/重量以上、80%重量/重量以上、90%重量/重量または95%重量/重量以上有する77%重量/重量〜80%重量/重量の糖の溶液である。

いくつかの実施形態において、結果として生ずる生成物(例えば、230から結果として得られる)には、少なくとも50%重量/重量、60%重量/重量、65%重量/重量、70%重量/重量または75%重量/重量の糖が含まれる。いくつかの実施形態において、結果として生ずる生成物には、全糖に対して少なくとも92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量、97%重量/重量または98%重量/重量の単糖が含まれる。いくつかの実施形態において、結果として生ずる生成物には、現状ベースで0.3%重量/重量未満、0.2%重量/重量、0.1%重量/重量または0.05%重量/重量のHClが含まれる。 例証的な任意選択の予備蒸発モジュール

図26cは、一般にモジュール205として描写されているモジュール200の追加的な任意選択の構成成分を描写している。それが含まれるような実施形態において、任意選択のモジュール205は、抽出器210aの上流に位置される(図26a)。いくつかの実施形態において、流入ストリーム130(上に記載されている通り)は、予備蒸発モジュール290に入る。予備蒸発には、任意選択で、蒸留および/または真空圧力の適用が含まれる。モジュール290における予備蒸発は、HClおよび水の気体状混合物292ならびに修正された流入ストリーム131gを生成する。いくつかの実施形態において、修飾された流入ストリーム131gは、流入ストリーム130よりも高い糖濃度および低いHCl濃度を有する。例えば、いくつかの実施形態において、モジュール290は、25%重量/重量から30%重量/重量に、ストリームにおける糖濃度を増大させる。いくつかの実施形態において、モジュール290は、HCl濃度を33%重量/重量から27%重量/重量に[HCl/(HClおよび水)]減少させる。

いくつかの実施形態において、モジュール290は、50℃〜70℃、任意選択で約55℃〜60℃の温度で作動する。いくつかの実施形態において、モジュール290は、100mbar〜200mbar、任意選択で120mbar〜180mbar、任意選択で約150mbarの圧力で作動する。いくつかの実施形態において、290での蒸発は、供給ストリーム130におけるHCl濃度よりも高いHCl濃度を有する蒸気相を生成する。それらの実施形態によると、290での予備蒸発は、HCl濃度を、130におけるその濃度に対して少なくとも2%重量/重量、4%重量/重量、6%重量/重量、8%重量/重量、10%重量/重量、12%重量/重量、14%重量/重量または16%重量/重量減少させる。いくつかの実施形態において、290での予備蒸発は、全糖濃度を、130におけるその濃度に対して少なくとも2%重量/重量、4%重量/重量、6%重量/重量、8%重量/重量、10%重量/重量、12%重量/重量、14%重量/重量または16%重量/重量増大させる。

いくつかの実施形態において、290からの蒸気相におけるHCl濃度は、30%重量/重量超、35%重量/重量、40%重量/重量、42%重量/重量、44%重量/重量、46%重量/重量、48%重量/重量、50%重量/重量、52%重量/重量、54%重量/重量、56%重量/重量、58%重量/重量もしくは60%重量/重量または中間以上の百分率[HCl/(HClおよび水)]である。

予備蒸発モジュール290が含まれるような本発明の実施形態によると、ストリーム131gは、図26aにおける抽出器210aのための流入ストリームとして130に取って代わる。 アニオン交換体としてのアミン抽出剤の使用における例証的な検討

図26dは、一般に206として表示されている任意選択の追加的または代替的な構成成分を有する図26aの脱酸システムと同様の脱酸システムを描写する。図26aにおいても使用されている図26dにおける数字は、構成成分またはストリームなどを表示する。図26aにおいて描写されており、上文に説明されているいくつかの項目は、明確にするために図26dにおいて描写されていない。描写されている例証的な立体配置206は、アニオン交換251でアミン抽出剤を用いる本発明の実施形態に適当である。

いくつかの実施形態において、濾過された二次加水分解物131cは、6%重量/重量〜16%重量/重量、7%重量/重量〜15%重量/重量、8%重量/重量〜14%重量/重量、9%重量/重量〜13%重量/重量または10%重量/重量〜12%重量/重量の糖を含有する。いくつかの実施形態において、濾過された二次加水分解物131cは、現状ベースで1.2%重量/重量未満、1.1%重量/重量、1.0%重量/重量、0.9%重量/重量、0.8%重量/重量または0.7%重量/重量のHClを含有する。いくつかの実施形態において、濾過された二次加水分解物131cは、現状ベースで0.2%重量/重量超、0.3%重量/重量、0.4%重量/重量または0.5%重量/重量のHClを含有する。

いくつかの実施形態において、251でのアミンは、抽出剤の一部として提供される。例えば、いくつかの実施形態において、抽出剤には、重量により40%〜70%、45%〜65%、48%〜60%または50%〜55%のアミンが含まれ、希釈剤も含まれる。251での抽出剤における使用に適当なアミンとしては、トリ−ラウリルアミン(TLA;例えば、Cognis Corporation;Tucson AZ;USAからのCOGNIS ALAMINE 304)、トリ−オクチルアミン、トリ−カプリリルアミンおよびトリ−デシルアミンが挙げられる。全てこれらは第3級アミンである。本発明の他の例証的な実施形態において、少なくとも20個の炭素原子を有する第2級および第1級アミンが用いられる。251での抽出剤における使用に適当な希釈剤としては、長鎖アルコール(例えば、ヘキサノールおよび/またはドデカノール)が挙げられる。いくつかの実施形態において、希釈剤は追加的な構成成分を含有する。

いくつかの実施形態において、251でのアミン抽出剤の有機相:水性相の比率(131c水性相に対する)は、1:1〜1:4の間;1:1.2〜1:3.5の間;1:1.4〜1:3.0の間、任意選択で約1:2である。いくつかの実施形態において、251でのアミンを用いる抽出は、4段階以下、3段階以下、2段階以下、または1段階で起こる。いくつかの実施形態において、各段階は、ミキサーセトラー内で起こる。いくつかの実施形態において、所与の段階における混合は、10分未満、8分、6分、4分もしくは2分または中間以下の時間の間続く。いくつかの実施形態において、所与の段階における沈降は、10分未満、8分、6分、4分、2分もしくは1分または中間以下の時間の間続く。いくつかの実施形態において、251でのアミンを用いる抽出は、40℃〜80℃;45℃〜75℃;50℃〜70℃または約60℃で起こる。

いくつかの実施形態において、251を出る糖ストリーム132(例えば、図26dにおける132a)は、1000ppm未満、800ppm未満、700ppm未満、600ppm未満、500ppm未満、400ppm未満、300ppm未満、200ppm未満もしくは100ppm未満のHClまたは中間以下の量のHClを含有する。いくつかの実施形態において、251を出る糖ストリーム132(例えば、図26dにおける132a)は、20ppm超、40ppm超、60ppm超もしくは80ppm超または中間以上の量のHClを含有する。

いくつかの実施形態において、抽出物156は塩化アミンを含有する。いくつかの実施形態において、抽出物156には、残留している糖が含まれる。任意選択で、これらの糖は、水で洗浄することによって回収される。

いくつかの実施形態において、アミン抽出251を出る糖ストリーム(ラフィネート)132aは、水溶液中におけるアミン(例えばTLA)の低可溶性により、少量のアミンだけを含有する。任意選択で、ラフィネート132aは、約40%重量/重量〜80%重量/重量(または飽和);約45%重量/重量〜75%重量/重量(または飽和)もしくは約50%重量/重量〜70%重量/重量、任意選択で約60%重量/重量の糖に濃縮され(蒸発器260)、および/またはクロマトグラフィー分離270より前にカチオン交換体253上で処理される。いくつかの実施形態において、カチオン交換体253は、ストリーム157におけるラフィネート132bからアミン(例えばTLA)を除去する。

いくつかの実施形態において、任意選択の剥離ユニット252は、ラフィネート132aから残留ヘキサノール133(251で希釈剤として使用された)を蒸発させる。いくつかの実施形態において、回収されたヘキサノール133は、描写されている通り、抽出210bにおいて使用される。本発明の他の例証的な実施形態において、回収されたヘキサノール133は、251での抽出剤中における希釈剤の一部として使用される(描写されていない)。ヘキサノール枯渇ラフィネート132bは、カチオン交換体253および/または蒸発260に進む。蒸発260は、糖の濃度を約60糖%に増大させ、および/または任意の残っているヘキサノールを除去する。 逆抽出による例証的なアミン回収

また図26dに言及すると、251でのアミンを用いる抽出は、アミンの塩化物塩を含めた抽出物156を生成する。いくつかの実施形態において、逆抽出255は、再生アミン258、および塩256を生成する。逆抽出255は、塩基257(例えばNa2CO3;NH3またはNaOH)を用いる。いくつかの実施形態において、Na2CO3が塩基257として働き、CO2 249が生成される。本発明の他の例証的な実施形態において、NaOHが塩基257として働き、NaOHが塩256(NaCl)の水分解電気透析によって再生される。塩基性水溶液(リサイクルされた一部の塩256(256rとして表示されている)で希釈された塩基257)と抽出物156との接触は、塩化アミンを再生アミン258および塩化物塩(例えばNaCl;256)に転換する。Na2CO3が塩基として働くならば、CO2 249も生成される。アミン(例えばTLA)は水と不混和性であるので、再生アミン258は、逆抽出255における水性相から分離し、アミン抽出の別の回のためのアニオン交換251に簡単に戻ることができる。過剰の塩256は、生成物ストリーム256pとして除去される。

いくつかの実施形態において、塩256は、10%重量/重量、12%重量/重量、14%重量/重量、16%重量/重量、18%重量/重量もしくは20%重量/重量または中間以上の百分率のNaCl溶液として逆抽出255から回収する。いくつかの実施形態において、逆抽出255は、抽出物156を、塩基257(例えばNa2CO3)が添加されているリサイクルされた20%のNaCl溶液(破線矢印によって表示されている通りの256から)と接触させる。逆抽出255は、再生アミン258および塩256を生成する。いくつかの実施形態において、塩256の一部分は、逆抽出255にリサイクルされる。残っている塩256は、任意選択で、生成物ストリームとして除去される。いくつかの実施形態において、255での有機相:水性相の比率は、7:1〜1:1の間;6:1〜2:1の間;5:1〜3:1の間または4.5:1〜3.5:1の間である。いくつかの実施形態において、逆抽出255は単一ステップで行われる。

いくつかの実施形態において、再生アミン258を含めた有機相には、現状ベースで<0.3%重量/重量;<0.25%重量/重量;<0.2%重量/重量;<0.15%重量/重量;<0.1%重量/重量または<0.05%重量/重量のHClが含まれる。

いくつかの実施形態において、塩基257(例えばNa2CO3)の量は、156におけるHClに対して、化学量論的であるか、または化学量論より10%重量/重量、15%重量/重量、20%重量/重量、25%重量/重量もしくは30%重量/重量高いか、または化学量論より中間以下の百分率高い。例えば、ストリーム156に抽出カルボン酸も含まれるならば、使用される塩基は、塩化物イオンおよびカルボン酸の両方をそれらの塩形態に移行させるのに十分な量であるべきである。いくつかの実施形態において、これはアミンの再生をもたらす。いくつかの実施形態において、逆抽出255は、60℃〜100℃;65℃〜95℃;70℃〜90℃または75℃〜85℃で行われる。

いくつかの実施形態において、再生アミン258を含めた有機相は、251(描写されていない)に戻るより前に、残留している塩(例えば、NaCl、および/または有機酸塩)を除去するために水溶液で洗浄される。 例証的な希釈剤の検討

いくつかの実施形態において、アミン抽出251に入る(アミンによって抽出されるため)ストリーム131cは、抽出210aおよび/または210bからの残留ヘキサノール155を含有する。例えば、残留ヘキサノールの量は、本発明の様々な例証的な実施形態において0.05%;0.1%;0.2%;0.3%;0.4%もしくは0.5%または中間量である。上に記載されている通り、251でのアミン抽出は、アミンおよび希釈剤を含めた抽出剤を用いる。いくつかの実施形態において、抽出剤の希釈剤構成成分としては、ヘキサノールが挙げられる。いくつかの実施形態において、ヘキサノール濃度(251での抽出剤の希釈剤の一部として)は、251での全抽出剤に対して、35%、40%,45%、50%55%もしくは60%または中間以下の百分率である。これらの実施形態によると、アミン抽出251および抽出物156からの両方のラフィネート132a(および塩生成物256)は、少量のヘキサノールを含有する。例えば、ラフィネート132aは、本発明の様々な例証的な実施形態において0.3%、0.4%、0.5%または0.6%のヘキサノールを含有する。

いくつかの実施形態において、塩256は、本発明の様々な例証的な実施形態において0.10%、0.14%、0.18%、0.22%、0.26%、0.38%を含有する。例証的な実施形態において、ラフィネート132aおよび塩256の両方は濃縮され、ラフィネート132a中におけるヘキサノール133は剥離器252で留去される。

いくつかの実施形態において、抽出剤におけるヘキサノール濃度は、251での次のアミン抽出サイクルより前に、「補給」ヘキサノールを提供することによって所望レベル(例えば44%)で維持される。補給ヘキサノールの量は、例えば、抽出剤中におけるヘキサノールの所望レベルに対して約1.5%である。いくつかの実施形態において、補給ヘキサノールは、ラフィネート132aからのヘキサノール133の蒸留およびアミン抽出251へのヘキサノール133の送達によって提供される。いくつかの実施形態において、再生アミン258を含めた有機相は、残留している塩の洗浄およびヘキサノール再導入を組み合わせるため、縮合ヘキサノール133を含めた水溶液で洗浄される。

本発明の他の例証的な実施形態において、アミン抽出剤(例えばTLA)の希釈剤には、主な構成成分として、灯油および/または10を超える、例えばC12、C14もしくはC16の鎖長のアルコールが含まれる。これらの実施形態によると、ストリーム131cからのヘキサノールは、アミン抽出剤に蓄積する。いくつかの実施形態において、アミン抽出剤における蓄積ヘキサノールは、蒸留によって除去される。 例証的なカルボン酸の検討

いくつかの実施形態において、糖ストリーム131cは、加水分解110(図25)から結果として得られたカルボン酸のアニオンを含有する。例えば、これらのカルボン酸としては、本発明の各種実施形態において、酢酸および/またはギ酸が挙げられる。

いくつかの実施形態において、糖溶液131c中におけるプロトンの当量数は、アニオンの当量数より小さい(塩化物を含める)。いくつかの実施形態において、溶液131cは、アミン抽出251より前に、酸形態におけるカチオン交換体253’上で処理される。いくつかの実施形態において、カチオン交換体253’は、溶液131c中におけるアニオンを、それらの酸形態に変換する。いくつかの実施形態において、カチオン交換体253’は、有機不純物を除去し、ならびに/またはアミン抽出251における相接触および/もしくは相分離の改善に寄与する。

いくつかの実施形態において、アミン抽出251は、ストリーム131cにおける糖からHClおよび/または有機酸を除去する。いくつかの実施形態において、こうした除去は、下流に設置されている精白構成成分に対する負荷の減少に寄与する。いくつかの実施形態において、60%重量/重量、65%重量/重量、70%重量/重量、75%重量/重量、80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量もしくは95%重量/重量または中間以上の百分率の有機酸は、アミン抽出251によって除去される。

いくつかの実施形態において、塩基(例えばNa2CO3)を用いる逆抽出255は、2つの段階に分割される。第1の段階において、Na2CO3の量はカルボン酸の量と等価であり、カルボン酸だけが逆抽出されて、それらの(例えばナトリウム)(1つまたは複数の)塩の溶液を生成する。第2の段階において、HClは逆抽出される。その場合において、第1の段階は、塩基を用いるがリサイクルNaCl溶液を用いないで行われる。第2の段階は、上文に記載されている通り、リサイクルNaClを使用する。

これらのカルボン酸の検討は、弱塩基性アニオン交換樹脂が251で用いられる場合、HCl除去にも当てはまる。こうした弱塩基性アニオン交換樹脂は、その上、カチオン交換体処理253’後にカルボン酸を吸着する。 第1の例証的な方法

図27は、一般に300として描写されている本発明の例証的な実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法300には、S1溶媒を含めた抽出剤を用いて超共沸性HCl水溶液中の糖混合物310を抽出すること320が含まれる。いくつかの実施形態において、超共沸性HCl溶液には、22%重量/重量、23%重量/重量、24%重量/重量、25%重量/重量、26%重量/重量、27%重量/重量、28%重量/重量、29%重量/重量、30%重量/重量または中間以上の百分率の%HCl/[HClおよび水]の水溶液が含まれる。いくつかの実施形態において、超共沸性HCl溶液には、40%重量/重量、38%重量/重量、36%重量/重量、34%重量/重量もしくは32%重量/重量または中間以下の百分率の%HCl/[HClおよび水]が含まれる。

いくつかの実施形態において、方法300には、糖混合物から、20%重量/重量超、22%重量/重量、24%重量/重量、26%重量/重量、28%重量/重量、30%重量/重量、32%重量/重量、34%重量/重量、36%重量/重量、38%重量/重量もしくは40%重量/重量のHCl/[HClおよび水]および/または50%重量/重量未満、48%重量/重量、46%重量/重量、44%重量/重量もしくは42%重量/重量のHCl/[HClおよび水]を含有するS1/HCl液相324を分離すること322が含まれる。任意選択で、方法300には、例えば蒸留および/または逆抽出によってHClからS1を分離することが含まれる。いくつかの実施形態において、この分離は、上記セクションXIに、および同時係属の出願WO/2011/151823(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に記載されている通り、リグニンストリーム120(図25)の洗浄と同時に行われる。

いくつかの実施形態において、糖混合物310には、加水分解物130(図25または26a)および/または抽出物からのS1抽出剤の洗浄から受けた酸ストリームが含まれる。任意選択で、抽出物からのS1抽出剤の洗浄には、逆抽出が含まれる。

いくつかの実施形態において、該方法には、結果として生ずる水性相をアニオン交換体と接触させること330、および糖混合物からHCl負荷アニオン交換体334を分離すること332が含まれる。

描写されている例証的な方法300には、(混合物からの糖の)オリゴ糖に対する単糖の比率を増大すること340で、少なくとも70%重量/重量、75%重量/重量、80%重量/重量、85%重量/重量、90%重量/重量、95%重量/重量、96%重量/重量、97.5%重量/重量もしくはなお99%重量/重量または中間以上の百分率の、重量による単糖(全糖に対する)を含有する単糖富化混合物342を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、この増大は、二次加水分解(図26aにおける240を参照されたい)および/またはクロマトグラフィー分離(図26aにおける270を参照されたい)によって達成することができる。いくつかの実施形態において、これらの技法の組合せが用いられる。したがって、増大すること340は、描写されている通り、分離322の後および/または分離332の後に起こり得る。

いくつかの実施形態において、増大すること340には、クロマトグラフィー分離を行うことが含まれる(図26aにおける270を参照されたい)。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー分離270への供給には、HCl/(HClおよび水)ベースで1.0%重量/重量未満、0.9%重量/重量、0.7%重量/重量、0.5%重量/重量、0.3%重量/重量もしくは0.1%重量/重量または中間以下の百分率のHClが含まれる。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー分離270には、分離のためにカチオン交換樹脂を用いることが含まれる。いくつかの実施形態において、カチオン交換樹脂は、アルカリ金属(例えばナトリウムまたはカリウム)および/またはアンモニウムのカチオンが少なくとも部分的に負荷されている。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー分離270には、樹脂を、糖混合物と、および溶出ストリームと接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、溶出ストリームは、水または水溶液である。いくつかの実施形態において、水溶液はプロセスの別の段階で形成される。いくつかの実施形態において、水性ストリームには、ヘミセルロース糖が含まれる。任意選択で、ヘミセルロース糖を含有するストリームは、熱水で基質112(図25)を予備処理することから結果として得られる。基質112の例証的な熱水処理は、同時係属の出願PCT/US2012/064541(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に開示されている。カチオン交換樹脂を用いるような実施形態において、溶出には、一部の場合においてヘミセルロース糖を含めた水溶液と接触させることが含まれる。

増大すること340にクロマトグラフィー分離(図26aにおける270を参照されたい)が含まれるような本発明の実施形態において、オリゴ糖に対する単糖の比率は、80%重量/重量、82%重量/重量、84%重量/重量、84%重量/重量、86%重量/重量、88%重量/重量、90%重量/重量、92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量もしくは98%重量/重量または中間以上の百分率に増大される。

いくつかの実施形態において、加水分解させることは、抽出すること320と、接触させること330(図26aにおける240を参照されたい)との間で起こる。いくつかの実施形態において、加水分解させること240による増大すること340は、オリゴ糖に対する単糖の比率を72%重量/重量、74%重量/重量、76%重量/重量、78%重量/重量、80%重量/重量、82%重量/重量、88%重量/重量もしくは90%重量/重量または中間以上の百分率に増大する。

いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー分離(図26aにおける270を参照されたい)は、重量ベースで、糖混合物310に対してオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分(280;図26a)、および糖混合物310に対して単糖が富化されているモノマー留分(230;図26a)を生成する。アニオン交換体との接触330が含まれないような本発明の実施形態において、単糖富化混合物には、残留HClが含まれ得る。

増大すること340に二次加水分解240およびクロマトグラフィー分離270の両方が含まれるような本発明の例証的な実施形態において、単糖富化混合物342(例えば、図26aにおけるモノマー留分230)中におけるオリゴ糖に対する単糖の比率は、72%重量/重量、74%重量/重量、76%重量/重量、78%重量/重量、80%重量/重量、82%重量/重量、84%重量/重量、86%重量/重量、88%重量/重量、90%重量/重量、92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量もしくは98%重量/重量または中間以上の百分率である。

いくつかの実施形態において、糖混合物310を抽出すること320は、図27に描写されている通り、混合物中におけるオリゴ糖に対する単糖の比率を増大すること340の開始より前に完了する。本発明の多くの実施形態において、抽出すること320は100%未満であるので、抽出すること320が完了された後に、混合物はまだHClを含有する。本発明の他の例証的な実施形態において、増大すること340には、糖混合物310(図27に描写されていない)を抽出すること320の開始より前に、オリゴ糖から単糖へ加水分解させること(例えば、図26aにおける240)が含まれる。ストリーム130が240に直接進むならば、この選択肢は図26aに描写されている。

いくつかの実施形態において、加水分解させることは、分離すること322と、接触させること330との間で起こる(図26aにおける240を参照されたい)。いくつかの実施形態において、クロマトグラフィー分離(図26aにおける270を参照されたい)は、重量ベースで、糖混合物310に対してオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分(280;図26a)、および糖混合物310に対して単糖が富化されているモノマー留分(230;図26a)を生成する。

描写されている例証的な方法300には、混合物310からS1/HCl液相324を分離すること322(例えば、抽出320による)が含まれる。いくつかの実施形態において、S1/HCl液相324には、20%超、25%、30%、35%またはなお40%超のHCl/[HClおよび水]が含まれる。いくつかの実施形態において、S1/HCl液相324には、50%重量/重量未満、48%重量/重量、46%重量/重量、44%重量/重量または42%重量/重量のHCl/[HClおよび水]が含まれる。

いくつかの実施形態において、S1溶媒としては、n−ヘキサノールまたは2−エチル−ヘキサノールが挙げられる。任意選択で、これらの2つの溶媒の1つは、別のS1溶媒と組み合わされる。いくつかの実施形態において、S1溶媒は、n−ヘキサノールから本質的になる。いくつかの実施形態において、S1溶媒は、2−エチル−ヘキサノールから本質的になる。任意選択で、S1溶媒としては、少なくとも5個の炭素原子を有する別のアルコールおよび/または1種もしくは複数のケトンおよび/または1種もしくは複数のアルデヒドが挙げられる。いくつかの実施形態において、S1溶媒は、1atmで100℃〜200℃の間の沸点を有し、水との不均一共沸混合物を形成し、この共沸混合物は1atmで100℃未満の沸点を有する。

いくつかの実施形態において、抽出すること320としては、向流抽出が挙げられる。いくつかの実施形態において、抽出320は、HCl濃度を10%重量/重量未満、5%重量/重量、2.5%重量/重量もしくは1%重量/重量または中間以下の百分率に低減する働きをする。いくつかの実施形態において、単糖富化混合物342は、少なくとも20%重量/重量、22%重量/重量、24%重量/重量、26%重量/重量、28%重量/重量、30%重量/重量、32%重量/重量、34%重量/重量、36%重量/重量、38%重量/重量、40%重量/重量、42%重量/重量、44%重量/重量、46%重量/重量、48%重量/重量もしくは50%重量/重量または中間以上の百分率の全糖を含有する。いくつかの実施形態において、この濃度は、混合物310における濃度より高い。

いくつかの実施形態において、単糖富化混合物342には、全糖のうち25重量/重未満%、20重量/重量%、15重量/重量%または10重量/重量%または5重量/重量%、3重量/重量%以下のオリゴ糖(即ち二量体以上のオリゴマー)が含まれる。いくつかの実施形態において、接触させること330でのアニオン交換体は、弱塩基性樹脂(WBA)である。任意選択で、WBAの再生335は、塩基との接触による。いくつかの実施形態において、塩基としては、1種または複数のアルカリ金属および/またはアンモニアの水酸化物および/または重炭酸塩および/または炭酸塩が挙げられる。いくつかの実施形態において、再生335は、(1つまたは複数の)アルカリ金属および/またはアンモニアの塩化物塩を形成し、該塩は、HClおよび塩基を再形成するために処理される。いくつかの実施形態において、塩基はアンモニウム塩基であり、塩化アンモニウムが該塩として形成される。任意選択で、塩化アンモニウムの形成は、該プロセスに価値を付加し、なぜならば、塩化アンモニウムは促進剤として有用であるからである。

いくつかの実施形態において、接触させること330は、描写されている通り、前記抽出すること320の後に起こる。いくつかの実施形態において、接触させること330は、糖混合物130(131a)上で行われる二次加水分解240(図26a)の後に起こる。いくつかの実施形態において、接触させること330は、クロマトグラフィー分離270(図26a)の前に起こる。いくつかの実施形態において、接触させること330は、二次加水分解240の濃度と同様の酸濃度を有するストリームを用いる。いくつかの実施形態において、接触させること330は、HCl濃度を、HCl/(HClおよび水)ベースで1%重量/重量未満、0.9%重量/重量、0.7%重量/重量、0.5%重量/重量、0.3%重量/重量もしくは0.1%重量/重量または中間以下のHCl濃度に低下させる。いくつかの実施形態において、接触させること330の後の混合物は、クロマトグラフィー分離より前に濃縮される(図26aにおける260および270を参照されたい)。任意選択で、この段階での酸の非存在は、非有意なレベルまでの糖の再オリゴマー化および/または分解における低減に寄与する。

いくつかの実施形態において、接触させること330でのアニオン交換体は、少なくとも20個の炭素原子を含むアミンである。いくつかの実施形態において、アミンは、第3級アミン、例えばトリ−オクチルアミン、トリ−カプリリルアミン、トリ−デシルアミンまたはトリ−ラウリルアミンである。

いくつかの実施形態において、方法300には、抽出させること320より前に糖混合物310を調製するために、超共沸性HCl水溶液中のHCl濃度を減少することが含まれる。いくつかの実施形態において、この減少は、2%重量/重量、4%重量/重量、6%重量/重量、8%重量/重量、10%重量/重量、12%重量/重量、14%重量/重量もしくは16%重量/重量または中間以上の相対百分率の相対的減少である。任意選択で、290での蒸発(図27c)は、この減少に寄与する。

いくつかの実施形態において、方法300には、抽出すること320より前に、糖混合物310における糖濃度を増大させることが含まれる。いくつかの実施形態において、この増大は、2%重量/重量、4%重量/重量、6%重量/重量、8%重量/重量、10%重量/重量、12%重量/重量、14%重量/重量もしくは16%重量/重量または中間以上の相対百分率の相対的増大である。任意選択で、290での蒸発(図26c)は、この増大に寄与する。 プロセスによる例証的な生成物

いくつかの実施形態は、方法300によって生成される組成物に関する。いくつかの実施形態において、該組成物には、現状ベースで重量により少なくとも50%の糖、全糖に対して少なくとも90%の単糖、および現状ベースで0.3%未満のHClが含まれる。いくつかの実施形態において、該組成物における相対的なモノマー濃度は、全糖に対して92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量、97%重量/重量もしくは98%重量/重量または中間以上の百分率である。いくつかの実施形態において、該組成物には、少なくとも55%重量/重量、60%重量/重量、65%重量/重量、70%重量/重量または75%重量/重量の重量による全糖が含まれる。いくつかの実施形態において、該組成物には、現状ベースで0.2未満、0.1または0.05のHClが含まれる。 第2の例証的な方法

図28は、一般に400として描写されている、本発明の別の例証的な実施形態による糖精製の方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法400には、セルロース性単糖およびオリゴ糖を含めた酸の濃度が低い糖水性混合物に、クロマトグラフィー方式における樹脂を供給すること410が含まれる。いくつかの実施形態において、該方法には、二次加水分解(例えば、図26aにおける240)からの糖を酸の濃度が低い糖水性混合物に組み込むことが含まれる。本明細書において使用される場合の、および対応する請求項における「酸の濃度が低い」という用語は、現状ベースで0.5%重量/重量未満、0.4%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量または0.1%重量/重量のHClを示す。いくつかの実施形態において、糖混合物は水溶液として提供される。任意選択で、該混合物には残留S1溶媒が含まれる。適当な樹脂は、このセクションの「例証的なクロマトグラフィー樹脂」に記載されている。任意選択で、強酸性カチオン樹脂が用いられる。

いくつかの実施形態において、糖混合物には、少なくとも40%重量/重量、45%重量/重量、50%重量/重量、51%重量/重量、52%重量/重量、53%重量/重量、54%重量/重量、55%重量/重量、56%重量/重量もしくは58%重量/重量または中間以上の濃度の全糖が含まれる。任意選択で、糖混合物には、40%重量/重量〜75%重量/重量の重量による全糖、いくつかの実施形態において約45%重量/重量〜60%重量/重量、いくつかの実施形態において約48%重量/重量〜68%重量/重量が含まれる。

描写されている例証的な方法400には、樹脂に水溶液(任意選択で水)を供給すること420で、410で供給される混合物に対して(全糖と比較して)オリゴ糖が富化されているオリゴマー留分422、および410で供給される混合物に対して(全糖に対して)単糖が富化されているモノマー留分424を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、モノマー留分424は、(重量により)糖全体のうちの少なくとも80%、82%、84%、86%、88%、90%、92%、94%、96%もしくは98%または中間以上の百分率の単糖である。

いくつかの実施形態において、420で供給される水溶液には、前の蒸発ステップ(例えば、図26aにおける142)からの水が含まれる。いくつかの実施形態において、420で供給される水溶液には、同時係属の出願PCT/US2012/064541(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に記載されている通り、圧力洗浄からのヘミセルロース糖のストリームが含まれる。

任意選択で、オリゴマー留分422には、410で供給される樹脂から回収される全糖の少なくとも5%重量/重量、少なくとも10%重量/重量、任意選択で20%重量/重量、任意選択で30%重量/重量、任意選択で40%重量/重量、任意選択で50%重量/重量または中間以上の百分率が含まれる。

いくつかの実施形態において、オリゴマー留分422は調整に供される。いくつかの実施形態において、調整には、オリゴマー留分422中のオリゴ糖を加水分解させること430が含まれる。他の調整戦略(描写されていない)には、濃縮および/または水蒸発が含まれる。いくつかの実施形態において、調整は、オリゴマーに対するモノマーの比率を増大させる。いくつかの実施形態において、加水分解させること430は、現状ベースで多くて1.5%重量/重量;1.0%重量/重量;0.8%重量/重量、0.7%重量/重量、0.6%重量/重量もしくは0.5%重量/重量または中間以下の百分率の濃度でHClによって触媒される。

調整に加水分解430が含まれるような本発明の例証的な実施形態において、単糖で富化されている(全糖に対して)二次加水分解物432は、オリゴマー留分422におけるオリゴ糖の少なくとも一部分の加水分解によって生成される。任意選択で、加水分解430は、131a(図26a)およびオリゴマー留分422の混合物上での加水分解240(図26a)と一緒に行われる。任意選択で、オリゴマー留分422は131aにおける糖を希釈し、この希釈は加水分解速度を改善する。

いくつかの実施形態において、二次加水分解物432からの糖は、上向き矢印によって表示されている通り、410で供給される糖混合物の一部として使用される。

いくつかの実施形態において、加水分解させること430は、重量ベースで多くて1.5%重量/重量、1.2%重量/重量、1%重量/重量、0.9%重量/重量、0.8%重量/重量;0.7%重量/重量;0.6%重量/重量もしくは0.5%重量/重量または中間以下の値の濃度でHClによって触媒される。いくつかの実施形態において、加水分解させること430は、0.3%重量/重量〜1.5%重量/重量;0.4%重量/重量〜1.2%重量/重量または0.45%重量/重量〜0.9%重量/重量の濃度でHClによって触媒される。いくつかの実施形態において、加水分解させること430は、60℃〜150℃の間;70℃〜140℃の間、または80℃〜130℃の間の温度で行われる。

いくつかの実施形態において、二次加水分解物432は、糖全体の含量に対して、少なくとも70%重量/重量;少なくとも72%重量/重量;74%重量/重量;76%重量/重量;78%重量/重量;80%重量/重量;82%重量/重量;84%重量/重量;86%重量/重量;88%重量/重量または90%重量/重量;(または中間以上の百分率)の単糖を含有する。いくつかの実施形態において、二次加水分解物432の糖全体の含量は、410で供給される混合物の糖含量の少なくとも86%重量/重量、88%重量/重量、90%重量/重量、92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量、98%重量/重量、99%重量/重量もしくはなお99.5%重量/重量または重量による中間以上の百分率である。

いくつかの実施形態において、方法400には、アニオン交換体を用いるセルロース性単糖およびオリゴ糖を含めた糖混合物を処理すること409が含まれる。これらの実施形態によると、409からの処理混合物は、描写されている通り、410に進む。いくつかの実施形態において、アニオン交換体には、弱塩基性樹脂アニオン交換体(WBA)および/または少なくとも20個の炭素原子を有するアミンのアニオンが含まれる。 第3の例証的な方法

図29は、一般に500として描写されている本発明の別の例証的な実施形態による糖精製方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法500には、オリゴ糖および単糖の混合物510を加水分解させること530が含まれる。詳細には、方法500には、少なくとも1.5%のHClおよび/または38%重量/重量未満のHClの水溶液中、少なくとも20%重量/重量、22%重量/重量、24%重量/重量、26%重量/重量、28%重量/重量、30%重量/重量、32%重量/重量、34%重量/重量、36%重量/重量、38%重量/重量もしくは40%重量/重量または中間以上の百分率の全濃度で、オリゴ糖および単糖の混合物を提供すること510が含まれる。

いくつかの実施形態において、510で提供される混合物は、20%重量/重量〜38%重量/重量、22%重量/重量〜36%重量/重量、24%重量/重量〜30%重量/重量または26%重量/重量〜32%重量/重量のHClを有する。本発明の他の例証的な実施形態において、510で提供される混合物は、現状ベースで、1.7%重量/重量〜6%重量/重量、1.9%重量/重量〜5.5%重量/重量、2.1%重量/重量〜5%重量/重量、2.3%〜4.5%重量/重量のHClを有する。いくつかの実施形態において、510で提供される混合物は、30%の全糖および/または27%のHCl(例えば、予備蒸発290は存在するが抽出210aは存在しないならば)を有する。本発明の他の例証的な実施形態において、510で提供される混合物は、25%の全糖および/または33%のHCl(例えば、予備蒸発290および抽出210aの両方が存在しないならば)を有する。いくつかの実施形態において、510で提供される混合物には、少なくとも4%のHCl;少なくとも6%のHClまたは少なくとも8%のHCl(重量により)が含まれる。いくつかの実施形態において、510で提供される混合物には、10%未満のHCl;8%未満のHCl;6%未満のHClまたは4%未満のHCl(重量により)が含まれる。いくつかの実施形態において、方法500には、25%より下;22%より下;20%より下;18%より下または16%より下(重量により)の混合物における糖濃度を低減すること520が含まれる。いくつかの実施形態において、HCl濃度は、低減すること520の後で4、6、8または10を超えたままである。

描写されている例証的な方法500には、加水分解させること530が含まれる。加水分解530は、単糖で富化されている二次加水分解物532(全糖に対して)を生成する。

いくつかの実施形態において、方法500には、二次加水分解物532をアニオン交換体と接触させること540が含まれる。いくつかの実施形態において、接触させること540は、反応の触媒(例えばHCl)からの加水分解物532における糖の分離550を容易にする。

いくつかの実施形態において、分離550には、HCl負荷アニオン交換体554からの水性の脱酸された加水分解物552の回収が含まれる。いくつかの実施形態において、HCl 140は、アニオン交換体を再生するために負荷アニオン交換体554から洗浄される。いくつかの実施形態において、この再生は、塩を形成する塩基で洗浄することを介するので、140には塩化物塩が含まれ、HClそれ自体は含まれない。

いくつかの実施形態において、540でのアニオン交換体には、弱塩基性樹脂アニオン交換体(WBA)および/または少なくとも20個の炭素原子を有するアミンが含まれる。

いくつかの実施形態において、加水分解530は、触媒としてHClなどの鉱酸を用いる。任意選択で、富化は、混合物中におけるオリゴ糖の少なくとも一部分の加水分解から結果として得られる。任意選択で、加水分解物532は、その中の糖の全量に対して、少なくとも72%重量/重量、少なくとも78%重量/重量、少なくとも82%重量/重量、少なくとも88%重量/重量、少なくとも90%重量/重量もしくは少なくとも93%重量/重量の単糖または中間以上の百分率を含有する。

いくつかの実施形態において、510での混合物におけるHCl濃度は、2重量%〜3重量%の範囲、例えば2.5重量%または2.6重量%であってよい。いくつかの実施形態において、加水分解530は、現状ベースで0.5重量%;0.6重量%;0.7重量%;0.8重量%;0.9重量%;1.0重量%;1.1重量%;1.2重量%;1.3重量%;1.4重量%または1.5重量%のHCl、0.3重量%〜1.5重量%;0.4重量%〜1.2重量%または0.45重量%〜0.9重量%によって触媒される。いくつかの実施形態において、加水分解させること530は、多くて1.2%の濃度でHClによって触媒される。

いくつかの実施形態において、HCl百分率は、加水分解530より前に混合物を希釈することによって低減される。いくつかの実施形態において、希釈は、オリゴマー留分280を用いる(図26aを参照されたい)。いくつかの実施形態において、加水分解させること530は、60℃〜150℃の間の範囲;70℃〜140℃の間または80℃〜130℃の間における温度で行われる。任意選択で、糖の1%未満の非加水分解性の分解は、加水分解530中に起こる。いくつかの実施形態において、(二次)加水分解物532の糖全体の含量は、510で提供される混合物の糖含量の、少なくとも90重量%;95重量%;97.5重量%または99重量%(または中間以上の百分率)である。いくつかの実施形態において、単糖で富化されている加水分解物532は、糖全体のうちの、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、少なくとも85重量%または少なくとも90重量%(または中間以上の百分率)の単糖を含有する。

いくつかの実施形態において、方法500には、加水分解物532から水260を蒸発させること(図26aを参照されたい)が含まれる。任意選択で、この蒸発の少なくとも一部は、70℃未満または80℃未満の温度で起こる。任意選択で、全糖の少なくとも63%、任意選択で少なくとも70%は、蒸発260の後のモノマーである。いくつかの実施形態において、加水分解物532における単糖の10%未満、5%、2.5%もしくはなお1%未満または中間以下の百分率は、蒸発260中にオリゴマー化する(図26aを参照されたい)。

いくつかの実施形態において、接触させること540は、蒸発させることより前であり(図26aにおける251および260を参照されたい)、水性の脱酸された加水分解物132(図26a)が形成される。

いくつかの実施形態において、方法500には、カチオン交換体を用いる水性の脱酸された加水分解物552(任意選択で、蒸発の前)から二価のカチオンを除去すること558が含まれる。任意選択で、除去558は糖濃度を低下させるが、というのは、カチオン交換体から糖を洗浄するために、いくらかの水が添加されるからである。

描写されている例証的な方法500には、加水分解物552(任意選択で、除去558の後)に、クロマトグラフィー方式(図26aにおける270を参照されたい)における樹脂を供給すること560、および樹脂に水溶液を供給すること570で、加水分解物552に対してオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分572(全糖に対する割合で)、および加水分解物552に対して単糖が富化されているモノマー留分574(全糖に対する割合で)を生成することが含まれる。任意選択で、水溶液を供給すること570は、樹脂から糖を放出する働きをする。いくつかの実施形態において、該樹脂はイオン交換樹脂である。

再び図26aに言及すると、クロマトグラフィー分離270への供給131eは、二次加水分解240への供給131aに対して単糖が富化されており、一方、クロマトグラフィー処理270からのモノマー留分230は、供給ストリーム131eと比較して単糖が富化されている。

任意選択で、オリゴマー留分572はリサイクルされるので(上向き矢印)、510で提供される混合物には、前のオリゴマー留分572からの糖が含まれる。

いくつかの実施形態において、方法500には、水性の脱酸された(即ち、酸の濃度が低い)加水分解物552を形成するために、加水分解物532からHCl負荷アニオン交換体554を分離すること550が含まれる。任意選択で、接触させること540は、蒸発手順(図26aにおける260を参照されたい)より前であり、水性の脱酸された加水分解物552が形成される。 第4の例証的な方法

図32は、一般に方法1000として表示されている流入糖ストリームにおける糖全体に対する単糖の比率を増大させるための方法の単純化されたフローダイアグラムである。いくつかの実施形態において、方法1000には、流入糖ストリーム1008におけるオリゴ糖を加水分解させること1010で、単糖を含めた流出ストリーム1012を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、流入ストリーム1008は、単糖およびオリゴ糖の混合物である。いくつかの実施形態において、ストリーム1008には、全糖に対して、30重量%、40重量%、50重量%、60重量%、70重量%または80重量%のオリゴ糖(または中間以上の百分率)が含まれる。いくつかの実施形態において、ストリーム1008は、20%、25%、30%、35%もしくは40%または中間以上の濃度の全糖濃度を有する。いくつかの実施形態において、ストリーム1008は、20重量%、25重量%、30重量%もしくは35重量%または中間以上の濃度のHCl/[HClおよび水]濃度を有する。

いくつかの実施形態において、方法1000には、流出ストリーム1012からの単糖をクロマトグラフ的に富化すること1020で、モノマー留分1030を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、モノマー留分1030には、全糖の百分率として80重量%、85重量%、90重量%、95重量%、97.5重量%または99重量%以上のモノマーが含まれる。

いくつかの実施形態において、方法1000には、以下の任意選択の作用の少なくとも2つが含まれる: (i)流入糖ストリーム1008からHCl(および/または水)1007を蒸発すること1009; (ii)流入糖ストリーム1008および/または流出ストリーム1012を、S1溶媒を含めた抽出剤(1013および/または1016)と接触させること(1011および/または1014);ならびに (iii)流出ストリーム1012を、ストリームから酸を除去するように適応されたアニオン交換体1019と接触させること1017。

いくつかの実施形態には、作用(i)および(ii)だけが含まれる。本発明の他の例証的な実施形態には、作用(i)および(iii)だけが含まれる。本発明のさらに他の例証的な実施形態には、作用(ii)および(iii)だけが含まれる。本発明のさらに他の例証的な実施形態には、作用(i)、(ii)および(iii)の3つ全てが含まれる。作用(i)が含まれるような本発明の実施形態の中で、液体1007には、任意選択でHClおよび/または水が含まれる。任意選択で、蒸発1009は、ストリーム1008においてHCl濃度を低減するおよび/または全糖濃度を増大させる働きをする。作用(ii)が含まれるような実施形態の中で、いくつかの実施形態には、流入糖ストリーム1008を、S1溶媒を含めた抽出剤1013と接触させること1011だけが含まれ;他の実施形態には、流出ストリーム1012を、S1溶媒を含めた抽出剤1016と接触させること1014だけが含まれ;さらに他の実施形態には、流入糖ストリーム1008を接触させること1011、および流出ストリーム1012を、S1溶媒を含有する抽出剤1016と接触させること1014の両方が含まれる。図26aに描写されている通り、いくつかの実施形態において、抽出剤1016は、抽出剤1013として再使用される(図26aの210aおよび210b、ならびに付随の説明を参照されたい)。

いくつかの実施形態において、方法1000には、抽出剤1013を接触させること1011、ならびに蒸発1009およびアニオン交換体1019と接触させること1014の少なくとも1つが含まれる。 第5の例証的な方法

図33は、一般に1100として描写されている本発明の別の例証的な実施形態による糖精製方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法1100には、超共沸性HCl水溶液中の糖混合物1108を脱酸すること1109が含まれる。いくつかの実施形態において、超共沸性HCl水溶液は、上文に記載されている通りのHCl濃度を有する。脱酸すること1109には、S1溶媒を含めた抽出剤を用いて抽出すること1110、ならびに次いでアニオン交換体と接触させること1112、および重量ベースで糖混合物1108に対してオリゴ糖が富化されているオリゴマー留分1122および糖混合物1108に対して単糖が富化されているモノマー留分1124をクロマトグラフ的に分離すること1120が含まれる。いくつかの実施形態において、1112でのアニオン交換体には、弱塩基性樹脂(WBA)および/または少なくとも20個の炭素原子を含むアミンが含まれる。

いくつかの実施形態において、方法1100には、オリゴマー留分1122からの糖を加水分解させること1130で、単糖1132を形成することが含まれる。

再び図26aに言及すると、方法1100は、ストリーム131aをアニオン交換体251へ回送し、ストリーム132をクロマトグラフィー構成成分270へ回送する(任意選択で、描写されている通り、カチオン交換体253および/または蒸発器260を介して)。 例証的なハイブリッド方法

再び図26aに言及すると、いくつかの実施形態において、ストリーム131aの一部分は、240での二次加水分解を用いずアニオン交換体251へ回送され、一方、ストリーム131aの第2の一部分は、二次加水分解240を介してアニオン交換体251に進む。両方の一部分は、最終的に、クロマトグラフィー構成成分270に達し(同じものまたは異なるもののいずれか)、結果として生ずる(1つまたは複数の)オリゴマー留分280は、240での二次加水分解に戻される。 例証的な溶媒選択の検討

いくつかの実施形態において、S1含有抽出剤を用いる糖混合物の抽出320(図27)は、抽出剤への糖混合物からのHClの選択的移行または選択的抽出をもたらすことで、S1/HCl液相(324)およびHCl枯渇糖混合物(例えば、図26aにおける131a)を形成する。

水上でのHClの抽出の選択性(SA/W)は、抽出剤を用いて加水分解物を平衡化すること、ならびに平衡化相における酸および水の濃度を分析することによって決定することができる。その場合において、選択性は: SA/W=(CA/CW)org/(CA/CW)aq である。

式中、(CA/CW)aqは、水性相における酸濃度と水濃度との間の比率であり、(CA/CW)orgは、有機相における酸濃度と水濃度との間の比率である。

SA/Wは、様々なパラメータ、例えば温度など、および水性相における他の溶質、例えば炭水化物の存在に依存し得る。水上での酸の選択的抽出は、SA/W>1になる。

いくつかの実施形態において、糖混合物310からのHClの抽出320は、少なくとも一部の条件下で、少なくとも約1.1、任意選択で少なくとも約1.3および任意選択で少なくとも約1.5のSA/Wを提供する。

同様に、炭水化物上での酸の選択性(SA/C)は、前記抽出剤を用いて加水分解物を平衡化すること、および平衡化相における酸および炭水化物のモル濃度を分析することによって決定することができる。その場合において、選択性は: SA/C=(CA/CC)org/(CA/CC)aq である。

式中、(CA/CC)aqは、酸濃度と水性相における炭水化物(単数または複数)の濃度との間の比率であり、(CA/CC)orgは、酸濃度と有機相における炭水化物(単数または複数)の濃度の比率である。

SA/Cは、様々なパラメータ、例えば温度など、および水性相における他の溶質、例えばHClの存在に依存し得る。炭水化物上での酸の選択的抽出は、SA/C>1になる。

いくつかの実施形態において、抽出剤による糖混合物310からのHClの抽出320は、少なくとも一部の条件下で、少なくとも約2、任意選択で少なくとも約5および任意選択で少なくとも約10のSA/Cを有する。

N−ヘキサノールは、相対的に高いSA/Wおよび相対的に低いSA/Cを有する。2−エチル−1−ヘキサノールは、相対的に低いSA/Wおよび相対的に高いSA/Cを有する。

2種のヘキサノールのこれらの特徴は、それらの2つを組み合わせること、または補助溶媒との組合せにおいてそれらの1つを使用することに焦点を合わせるため、HClから糖を分離させるという文脈においてそれらを使用するための以前の努力の原因となった(例えば、ForsterらへのUS4,237,110を参照されたい)。

いくつかの実施形態において、n−ヘキサノールまたは2−エチル−1−ヘキサノールは、抽出320における唯一のS1溶媒として用いられる。 例証的な一次加水分解の効率

いくつかの実施形態において、リグノセルロース基質112におけるポリサッカライドの少なくとも70%wt(任意選択で、80重量%超、90重量%、95重量%)は、加水分解反応器110内で可溶性炭水化物に加水分解する。いくつかの実施形態において、加水分解媒体における可溶性炭水化物の濃度は、加水分解反応の進行とともに増大する。 例証的な抽出剤の検討

任意選択で、抽出剤としては、アルコールおよび対応する塩化アルキルの混合物が挙げられる。任意選択で、抽出剤としては、ヘキサノールおよび塩化ヘキシルが挙げられる。いくつかの実施形態において、抽出剤としては、2−エチル−1−ヘキサノールおよび2−エチル−1−ヘキシルクロリドが挙げられる。任意選択で、抽出剤としては、ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、塩化ヘキシルおよび2−エチル−1−ヘキシルクロリドが挙げられる。任意選択で、アルコール/塩化アルキルのw/w比率は、約10超、任意選択で約15超、任意選択で約20超、および任意選択で約30超である。いくつかの実施形態において、抽出剤としては、水も挙げられる。いくつかの実施形態において、非炭水化物不純物は、選択的に、抽出剤に抽出され、抽出物131a(図26a)における炭水化物の精製を引き起こす。任意選択で、選択的抽出度は、30%、任意選択で40%、任意選択で50%、任意選択で60%、任意選択で70%;任意選択で80%;任意選択で90%または中間以上の百分率が達成されるように変動する。 例証的な選択的移行パラメータ

任意選択で、抽出320は、糖混合物310からHClを抽出剤に選択的に移行させることで、抽出物131aおよびS1/HCl液相324を形成する。いくつかの実施形態において、糖混合物からHClの少なくとも85%、少なくとも88%、少なくとも92%または少なくとも95%(重量により)は、抽出剤に移行される。いくつかの実施形態において、抽出物131aは、残留HClを含有する。任意選択で、残留HClは、糖混合物310におけるHClの約0.1重量%〜約10重量%、任意選択で約0.5重量%〜約8重量%、および任意選択で約2重量%〜約7重量%と等価である。 例証的な重量比率

いくつかの実施形態において、オリゴマー留分280または422における全可溶性炭水化物濃度は、1重量%〜30重量%の間、任意選択で2重量%〜20重量%の間、および任意選択で3重量%〜10重量%の間の範囲である。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分422におけるHCl濃度は、0.2重量%未満、0.1重量%未満または0.05重量%未満である。 例証的な二次加水分解条件

いくつかの実施形態において、オリゴマー留分422(図28)におけるオリゴマーの加水分解430(図28)および/または340(図27)は、60℃超、任意選択で70℃〜130℃の間、任意選択で80℃〜120℃の間、および任意選択で90℃〜110℃の間の温度で行われる。いくつかの実施形態において、加水分解430および/または340は、少なくとも10分、任意選択で20分〜6時間の間、任意選択で30分〜4時間の間、および任意選択で45分〜3時間の間進む。

いくつかの実施形態において、これらの条件下での二次加水分解は、糖の分解がほとんどないまたは全くない単糖の収率を増大させる。いくつかの実施形態において、全糖の画分としてのモノマーは、加水分解340および/または430の後で、70重量%超、任意選択で80重量%超、任意選択で85重量%超および任意選択で90重量%超である。いくつかの実施形態において、加水分解中の単糖の分解は、1重量%未満、任意選択で0.2重量%未満、任意選択で0.1重量%未満および任意選択で0.05重量%未満である。 例証的なクロマトグラフィー樹脂

いくつかの実施形態は、イオン交換(IE)樹脂を用いる(例えば、410および/または270で)。

それらの官能性基が異なるイオン交換樹脂の4つの主要型:強酸性(例えば、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムまたはポリAMPSなど、スルホン酸基を使用する)、強塩基性(例えば、第4級アミノ基、例えばトリメチルアンモニウム基、例えばポリAPTACを使用する)、弱酸性(例えば、カルボン酸基を使用する)および弱塩基性(例えば、ポリエチレンアミンなど、第1級、第2級および/または第3級アミノ基を使用する)がある。

これらの4つの主要型の各々に属する樹脂は市販されている。いくつかの実施形態において、これらの4つの型の1つまたは複数の樹脂が用いられる。

いくつかの実施形態において、410(図28)および/または270(図26b)で用いられる樹脂は、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムが樹脂上の水素イオンと少なくとも部分的に取って代わる強酸性カチオン交換樹脂である。

強酸性カチオン樹脂としては、PUROLITE Resin PCR 642H+および/または642KなどのPurolite(登録商標)樹脂(The Purolite Company、Bala Cynwood、PA、USA)が挙げられる。

いくつかの実施形態において、精製媒体274(図26b)には樹脂が含まれる。任意選択で、この樹脂は、強カチオン樹脂および強塩基性アニオン樹脂の組合せを使用する混床系である。この文脈における使用に適当な混床樹脂も、The Purolite Company(Bala Cynwood、PA、USA)から利用可能である。 例証的なアニオン交換体

多種多様な弱塩基性樹脂(WBA)が市販されている。これらの多くは、本発明の各種実施形態の文脈における(例えば、図26aにおける251で)使用に適当である。適当な樹脂としては、DOWEX 66(Dow Chemical Co.;USA)ならびにA100および/またはA103Sおよび/またはA105および/またはA109および/またはA111および/またはA120Sおよび/または133Sおよび/またはA830および/またはA847(The Purolite Co.;USA)が挙げられる。

いくつかの実施形態において、20個未満の炭素原子を有する多種多様なアミン抽出剤が利用可能である。本発明の実施形態における使用に適当な例証的なアミン抽出剤としては、第3級アミン、例えばトリ−オクチルアミン、トリ−カプリリルアミン、トリ−デシルアミンまたはトリ−ラウリルアミンが挙げられる。 例証的なIX

多種多様なイオン交換体(IX)が市販されている。これらの多くは、本発明の各種実施形態の文脈における(例えば、図26aにおける253で)使用に適当である。適当な樹脂としては、DOWEX 88(Dow Chemical Co.;USA)またはC100および/もしくはC100Eおよび/もしくはC120Eおよび/もしくはC100X10および/もしくはSGC650および/もしくはC150および/もしくはC160(The Purolite Co.;USA)などの強酸性カチオン交換樹脂が挙げられる。 例証的な平衡の検討

HClは、オリゴ糖の加水分解および単糖のオリゴマー化の両方を触媒する。適当な時間期間をかけて、平衡が確立される。反応方向は、糖濃度およびモノマー:オリゴマーの比率によって影響される。反応速度は、温度および/またはHCl濃度によって影響され得る。

再び図26aおよび二次加水分解ユニット240に言及すると:いくつかの実施形態において、流入糖濃度は、平衡条件に対して過剰なオリゴマーを有する。クロマトグラフィーユニット270から戻るオリゴマー留分を用いる希釈は、平衡条件からなおさらに遠くへモノマー:オリゴマーバランスをシフトする。これらの条件下で、HClは反応を加水分解の方向に推進される。

加水分解ユニット240から離れる糖組成物は、平衡条件にさらにずっと近くなり、というのは、オリゴマーが加水分解されたからである。しかしながら、蒸発260は、該バランスをモノマー過剰にシフトし得る。これが起こる場合、HClは、モノマーの再オリゴマー化を触媒する傾向がある。クロマトグラフィー分離270は、二次加水分解240の糖濃度より有意に高い糖濃度での実施形態によって作動される。糖の濃縮中の再オリゴマー化を回避するために、酸156は、本発明のいくつかの実施形態においてアニオン交換体251と接触させることによって除去される。

二次加水分解反応の平衡において、単糖とオリゴ糖との間の比率は全糖濃度の関数である。反応の速度は、温度によっておよびHCl濃度によって設定される。資本コストおよび運用コストを考慮すると、温度およびHCl濃度の選択は最適化の問題である。任意の場合において、平衡は達せられ得る。別法として、該反応は、平衡に達するより前に停止することができる。それは、単糖の分解ならびに運用コストおよび資本コストなどのいくつかの因子の最適化の問題である。いくつかの実施形態において、二次加水分解は、それが少なくとも70重量%、75重量%、80重量%、85重量%もしくは90重量%の平衡比率または中間以上の百分率に達すると停止される。 例証的な流れ制御の検討

いくつかの実施形態において、変動する粘度程度を有する液体は、1つのモジュールまたは構成成分から別のモジュールまたは構成成分に輸送されなければならない。いくつかの実施形態において、糖濃度および/または溶媒濃度および/またはHCl濃度は、溶液の粘度に寄与する。いくつかの実施形態において、この輸送は、少なくとも部分的に重力に頼る。いくつかの実施形態において、液体を輸送するためにポンプが用いられ得る。いくつかの実施形態において、液体は、異なる方向におよび/または異なる速度で移動する。任意選択で、一部の液体は、後の使用のためにリザーバー内に保持される。いくつかの実施形態において、制御器は、1つまたは複数の液体の流れを調節する働きをする。

図30は、一般に800として表示されている図26aの糖精製モジュールの流れ制御構成成分と同様の糖精製モジュールの流れ制御構成成分を表示する略図である。システム100の文脈において、モジュール800は、モジュール200に類似する。数字「1」で始まる数は、上文において記載されている溶液またはストリームを指す。数字「8」で始まる数の多くは、図26aにおける数字「2」で始まる同様の数を指し、本明細書における流れ制御構成成分とのそれらの関係の点からのみ記載されている。

いくつかの実施形態において、ポンプ811aは、酸抽出器810aおよび810bを通るS1ベースの抽出剤155の流れを提供する。該流れは、それに沿ってHCl 140を運ぶ。抽出器は連続して配置され、流れは810bから810aを介してポンピングされる。いくつかの実施形態において、単一の抽出器810が使用される。

ポンプ812aは、糖混合物130の流れを(1つまたは複数の)酸抽出器810aに提供する。いくつかの実施形態において、制御器890は、抽出剤による酸の効率的抽出を確実にするため、ポンプ812aおよび811aの流量を調節する。任意選択で、正確な相対的流量は、この効率に寄与する。いくつかの実施形態において、ポンプ812aおよび811aは、上文に記載されている通りのBatemanパルスカラムの一部として提供される。いくつかの実施形態において、ポンプ812aおよび/または811aにおける流量が変動されることで、所望の抽出効率度を提供するように酸抽出器810aを適応させる。

いくつかの実施形態において、酸低減ストリーム131aは、抽出器810aから出現し、ポンプ842によって二次加水分解モジュール840を介して引き出される。再び、制御器890は、所望の加水分解度が達成されるのを確実にするためにモジュール840を通る流量を調節する。任意選択で、追加的なポンプ832は、描写されている通り、ストリーム131aを二次加水分解モジュール840に移動する。結果として生ずる二次加水分解物131bは、濾過ユニット850にポンピングされる。任意選択で、濾過ポンプ852は、ユニット内のフィルターを介して加水分解物131bを引き出し、および/または濾過された二次加水分解物131cをアニオン交換体851にポンピングする。いくつかの実施形態において、別個のポンプ848は、フィルターからの蓄積残骸を洗浄するため、濯ぎ流れ(右方を指している矢印)を濾過ユニット850に周期的に提供する。いくつかの実施形態において、制御器890は、フィルターユニット850の適切な動作を確保するため、ポンプ848と842および/または852との動作を連携させる。

いくつかの実施形態において、濾過されたストリーム131cは、脱酸された加水分解物132を生成するため、ポンプ854によってアニオン交換体851を介してポンピングされる。いくつかの実施形態において、別個のポンプ849は、HCl 156の希釈ストリームを生成するため、洗浄ストリームをアニオン交換体851に送達する。いくつかの実施形態において、制御器890は、アニオン交換体851の適切な動作を確保するため、ポンプ854と849および/または856との動作を連携させる。

いくつかの実施形態において、ポンプ856は、カチオン交換体モジュール853を介して脱酸された加水分解物132を引き出す。流出ストリーム131dは、カチオン含量が低減されている。いくつかの実施形態において、別個のポンプ852は、溶出されたカチオン157のストリームを生成するため、洗浄ストリームをモジュール853に送達する。いくつかの実施形態において、制御器890は、モジュール853の適切な動作を確保するため、ポンプ852と856および/または862との動作を連携させる。

いくつかの実施形態において、出口ストリーム131dは、水を蒸発させることによって糖濃度を増大させる蒸発ユニット860に、ポンプ862によって引き込まれる。結果として生ずる濃縮され濾過された二次加水分解物131eは、ポンプ872によってクロマトグラフィー構成成分870にポンピングされる。

いくつかの実施形態において、蒸発器860によって生成される水142は、溶出流体としての使用のためクロマトグラフィーユニット870に、捕集機構864によってポンピングされる。クロマトグラフィーユニット870は、いくつかの実施形態において試料供給と溶出との間を循環的に交互するので、捕集機構864には、任意選択で、水リザーバーならびにポンプが含まれる。

いくつかの実施形態において、制御器890は、試料ストリームおよび溶出ストリームを用いてクロマトグラフィーユニット870内に樹脂を循環的に供給するため、捕集機構864およびポンプ872の作用を連携させる。この循環的な供給および溶出は、ポンプ872によって加水分解ユニット840にリサイクルされるオリゴマー留分280、およびモジュール204にポンプ872によって任意選択でポンピングされるモノマー留分230を生成する(図26b)。

任意選択で、制御器890は、様々なモジュールならびに/またはユニットの入口および/もしくは出口に位置されているセンサー(描写されていない)からのフィードバックに応答する。いくつかの実施形態において、これらのセンサーとしては流れセンサーが挙げられ、制御器890は相対的流量を調節する。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分とモノマー留分との間の分割は、試料供給後の溶出物の床体積の点から、クロマトグラフィーユニット870における樹脂の歴史的性能データに基づいてなされる。

いくつかの実施形態において、センサーには、パラメータ検出器が含まれる。任意選択で、パラメータ検出器は、糖濃度および/または酸濃度をモニタリングする。いくつかの実施形態において、糖濃度は、屈折率および/または粘度をアッセイすることによって測定される。任意選択で、酸濃度は、pH測定によってモニタリングされる。いくつかの実施形態において、オリゴマー留分とモノマー留分との間の分割は、屈折率によってアッセイされた通りの特定の糖の濃度および/またはpHから概算された通りの酸濃度の点から、クロマトグラフィーユニット870における樹脂の実際の性能データに基づいてなされる。 例証的なモノマー濃度

再び図26aに言及すると、本発明の様々な例証的な実施形態において、二次加水分解240によって生成される単糖富化混合物131bには、全糖に対して72重量%、74重量%、76重量%、78重量%、80重量%、82重量%、84重量%、86重量%、88重量%もしくは90重量%または中間以上の百分率の重量による単糖が含まれる。いくつかの実施形態において、本発明の様々な例証的な実施形態において、クロマトグラフィー270からのモノマー留分230には、全糖に対して80重量%、82重量%、84重量%、86重量%、88重量%、90重量%、92重量%、94重量%、96重量%、98重量%、99重量%もしくは99.5重量%または中間以上の百分率の重量による単糖が含まれる。 動作の例証的な順序

再び図26aに言及すると、本発明の多くの例証的な実施形態には、二次加水分解ユニット240およびクロマトグラフィー構成成分270、ならびに他の構成成分および/またはユニットの様々な組合せが含まれる。

いくつかの実施形態において、ストリーム130からの糖は、二次加水分解ユニット240に直接進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、アニオン交換体251に、および次いで(任意選択で、カチオン交換体モジュール253を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130からの糖は、二次加水分解ユニット240に直接進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、および次いで蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は290で予備蒸発され(図26c)、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、アニオン交換体251に、および次いで(任意選択で、カチオン交換体モジュール253を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は290で予備蒸発され(図26c)、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、および次いで蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は酸抽出器210aで抽出され、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、アニオン交換体251に、および次いで(任意選択で、カチオン交換体モジュール253を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は、290で予備蒸発され(図26c)、酸抽出器210aで抽出され、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、アニオン交換体251に、および次いで(任意選択で、カチオン交換体モジュール253を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は290で予備蒸発され(図26c)、酸抽出器210aで抽出され、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)酸抽出器210bに、蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は290で予備蒸発され(図26c)、酸抽出器210aで抽出され、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。

いくつかの実施形態において、ストリーム130は酸抽出器210aで抽出され、次いでストリーム130からの糖は二次加水分解ユニット240に進み、二次加水分解物131bは、(任意選択で、濾過ユニット250を介して)蒸発ユニット260に、および次いでクロマトグラフィーユニット270に進む。 追加的な例証的方法および関連生成物

図31aは、一般に900として描写されている本発明の別の例証的な実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法900には、発酵槽を提供すること910、および単糖を含めた媒体を発酵すること920で、変換産物930を生成することが含まれる。一部の例において、図25ならびに26aおよび/または26bおよび/または26cに描写されているプロセスは、単一の植物または系において、発酵すること920と一緒に行われる。

図31bは、一般に901として描写されている本発明の別の例証的な実施形態による方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法901には、単糖含有溶液の提供すること911、および化学的プロセス921を使用して溶液中の糖を変換産物931に変換することが含まれる。

いくつかの実施形態において、単糖、または単糖含有溶液は、単糖富化混合物(例えば342または1032)として、および/またはモノマー留分(例えば230または574)として、および/または単糖を含有する加水分解物(例えば510、532または552)として提供され得る。

いくつかの実施形態において、発酵920および/または化学的プロセス921は、US7,629,010;US6,833,149;US6,610,867;US6,452,051;US6,229,046;US6,207,209;US5,959,128;US5,859,270;US5,847,238;US5,602,286;およびUS5,357,035に記載されている通りであり、これらの内容を参照により組み込む。各種実施形態において、上記の米国特許に記載されているプロセスは、本明細書に記載されている通りの1つまたは複数の方法と、例えば、本明細書に記載されている通りの二次加水分解および/またはクロマトグラフィーと組み合わされる。

いくつかの実施形態において、発酵920は、遺伝子修飾生物体(GMO)を用いることができる。広範囲のGMOは、本明細書に記載されている方法によって生成される糖と潜在的に適合性がある。GMOとしては、Clostridium、Escherichia、Salmonella、Zymomonas、Rhodococcus、Pseudomonas、Bacillus、Enterococcus、Alcaligenes、Lactobacillus、Klebsiella、Paenibacillus、Corynebacterium、Brevibacterium、Pichia、Candida、HansenulaおよびSaccharomycesの属の一員が挙げられる。特に重要であり得る宿主としては、Oligotropha carboxidovorans、Escherichia coli、Bacillus licheniformis、Paenibacillus macerans、Rhodococcus erythropolis、Pseudomonas putida、Lactobacillus plantarum、Enterococcus faecium、Enterococcus gallinarium、Enterococcus faecalis、Bacillus subtilisおよびSaccharomyces cerevisiaeが挙げられる。その上、これらの種の公知菌株のいずれも、出発微生物として利用することができる。様々な例証的な実施形態において、微生物は、Streptomyces coelicolor、Streptomyces lividans、Streptomyces hygroscopicus、またはSaccharopolyspora erytraeaから選択される放線菌である。様々な例証的な実施形態において、微生物は、Escherichia coli、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas putida、Pseudomonas aeruginosa、Bacillus subtilisまたはBacillus cereusから選択される真正細菌である。

いくつかの例証的な実施形態において、GMOはグラム陰性細菌である。いくつかの例証的な実施形態において、組換え微生物は、Zymomonas、Escherichia、AlcaligenesおよびKlebsiellaの属から選択される。いくつかの例証的な実施形態において、組換え微生物は、Escherichia coli、Cupriavidus necatorおよびOligotropha carboxidovoransの種から選択される。いくつかの例証的な実施形態において、組換え微生物はE.coli菌株である。

いくつかの実施形態において、発酵920は、乳酸を変換産物930として生成する。化学商品として、例えば様々な工業ポリマーの生成における使用のための乳酸の潜在性は公知である。これは、例えば、米国特許第5,142,023号;同5,247,058号;同5,258,488号;同5,357,035号;同5,338,822号;同5,446,123号;同5,539,081号;同5,525,706号;同5,475,080号;同5,359,026号;同5,484,881号;同5,585,191号;同5,536,807号;同5,247,059号;同5,274,073号;同5,510,526号;および同5,594,095号に記載されている。(Cargill、Inc. of Minneapolis、Minn.によって所有されているこれらの17の特許の完全開示を、参照により本明細書に組み込む。)乳酸の生成および単離のための改善された技法を開発することに一般の関心がある。その上、それらの潜在的商業価値により、他の貴重な関連のラクテート生成物、例えばラクチド、ラクテートエステルおよびアミドなど、ならびにオリゴマーの単離に大きな関心があり;例えば同17の特許を参照されたい。

一般に、大量の乳酸は、特に、本明細書に記載されている通りの例証的な方法によって生成される糖、例えば、適当なミネラルおよびアミノ酸ベースの栄養素と一緒に媒体中のデキストロースなどを使用して、大規模な工業的な微生物発酵プロセスの実行によって容易に生成することができる。典型的に、こうした生成は、少なくとも45℃、通常およそ48℃の培養液温度で起こる。

乳酸生成に関する懸念の論点としては、とりわけ、微生物作用のための適正な環境、発酵プロセスからの乳酸および乳酸塩いずれかまたは両方の分離および単離、ならびに単離された乳酸または乳酸由来の生成物に関与する下流の単離および生成を保証するための、発酵系内のpHの適切な制御が挙げられる。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載されている例証的な方法によって生成される糖は、以下の米国特許に記載されている通りに発酵生成物に組み込まれ、これら特許の各々の内容を本明細書によって参照により組み込む:US7,678,768;US7,534,597;US7,186,856;US7,144,977;US7,019,170;US6,693,188;US6,534,679;US6,452,051;US6,361,990;US6,320,077;US6,229,046;US6,187,951;US6,160,173;US6,087,532;US5,892,109;US5,780,678;およびUS5,510,526。

いくつかの実施形態において、変換産物(930または931)は、例えば、アルコール、カルボン酸、アミノ酸、ポリマー産業のためのモノマー、またはタンパク質であり得る。いくつかの実施形態において、変換産物(930または931)は、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィンベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される消費者製品を製造するためにプロセッシングされる。任意選択で、洗浄剤には、糖ベースの界面活性剤、脂肪酸ベースの界面活性剤、脂肪アルコールベースの界面活性剤または細胞培養由来の酵素が含まれる。任意選択で、ポリアクリルベースの製品は、プラスチック、床磨き剤、カーペット、塗料、コーティング、接着剤、分散剤、凝集剤、エラストマー、アクリルガラス、吸収性物品、尿漏れ防止パッド、生理用ナプキン、婦人用衛生製品およびおむつである。任意選択で、ポリオレフィンベースの製品は、ミルク用入れ物、洗浄剤瓶、マーガリンチューブ、ゴミ入れ容器、配水管、吸収性物品、おむつ、不織布、HDPE玩具またはHDPE洗浄剤パッケージである。任意選択で、ポリプロピレンベースの製品は、吸収性物品、おむつまたは不織布である。任意選択で、ポリ乳酸ベースの製品は、農業製品もしくは乳製品のパッケージ、プラスチック瓶、生分解性製品または消耗品である。任意選択で、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品は、農業製品のパッケージ、プラスチック瓶、塗工紙、成型もしくは押出物品、婦人用衛生製品、タンポンアプリケーター、吸収性物品、使い捨ての不織布もしくは拭き取り用品、医療手術用衣類、接着剤、エラストマー、フィルム、コーティング、水性分散剤、繊維、医薬品の中間体、または結合剤である。任意選択で、変換産物930または931は、エタノール、ブタノール、イソブタノール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールまたはバイオディーゼルである。

いくつかの実施形態において、方法900または901には、変換産物930または931のプロセッシングで、少なくとも1種の製品、例えば、イソブテン縮合生成物、ジェット燃料、ガソリン、ガソホール、ディーゼル燃料、ドロップイン燃料、ディーゼル燃料添加剤またはそれらの前駆体などを製造することが含まれる。

任意選択で、ガソホールは、エタノール富化ガソリンおよび/またはブタノール富化ガソリンである。

いくつかの実施形態において、変換産物930または931によって製造される製品は、ディーゼル燃料、ガソリン、ジェット燃料またはドロップイン燃料である。

本発明の様々な例証的な実施形態としては、変換産物930または931から製造される、消費者製品、消費者製品の前駆体、および消費者製品の成分が挙げられる。

任意選択で、消費者製品、消費者製品の前駆体、または消費者製品の成分としては、少なくとも1種の変換産物930または931、例えば、カルボン酸または脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸、ヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価、または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質および医薬品などが挙げられる。

例えば、製品は、エタノール富化ガソリン、ジェット燃料、またはバイオディーゼルであり得る。

任意選択で、消費者製品は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する。任意選択で、消費者製品には、上に記載されている通りの消費者製品の成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される追加的な成分が含まれる。いくつかの実施形態において、該成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される追加的な成分は、本質的に同じ化学組成である。任意選択で、消費者製品には、少なくとも100ppbの濃度でマーカー分子が含まれる。

いくつかの実施形態において、マーカー分子は、例えば、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールもしくはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸またはグリセロールであり得る。 XIII.代替的なリグニンプロセッシング実施形態

図25は、一般に100として表示されている流入ストリームとして働くリグニンストリームを生成する例証的な加水分解システムの略図である。システム100には、リグノセルロースの基質112を取り入れるとともに2つの出口ストリームを生成する加水分解容器110が含まれる。第1の出口ストリームは、溶解された糖とともにHClの水溶液を含有する酸性加水分解物130である。第2の出口ストリーム120は、リグニンストリームである。HClおよび水を除去するためのリグニンストリーム120のプロセッシングは、この出願の1つの焦点である。除去されたHClをリサイクルすることは、この出願の追加的な焦点である。HClを希釈することなくこのリサイクルを達成するための仕方は、本明細書に記載されているいくつかの例証的な実施形態の重要な特色である。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム120は、乾物ベースでリグニンに対して5%重量/重量未満、3.5%重量/重量未満、2%重量/重量未満または1%重量/重量未満のセルロースを含有する。

いくつかの実施形態において、加水分解容器110は、同時係属の国際出願PCT/US2011/057552(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に記載されている型である。いくつかの実施形態において、加水分解容器には、1つまたは複数の他の型の加水分解反応器が含まれ得る。いくつかの実施形態において、基質112はマツ材を含有する。加水分解物ストリーム130のプロセッシングは、糖精製モジュール201において起こり、残留HClが実質的にない精製糖230を生成する。システム100の概要の目的で、モジュール201が、加水分解容器110に回送される濃HClのリサイクルストリーム140を生成することは、注目するのに十分である。いくつかの実施形態において、HCl 140は、溶媒ベースの抽出剤155で抽出することによって加水分解物130から回収される。任意選択で、この抽出は、精製モジュール201において起こる。いくつかの実施形態において、抽出剤155は、溶媒回収モジュール150においてHCl 140から分離される。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム120には、有意な量のHClおよび溶解した糖が含まれる。 例証的な方法

図34は、一般に200として表示されているリグニンストリームをプロセッシングするための方法の単純化されたフローダイアグラムである。供給ストリーム208は、図25のリグニンストリーム120に対応する。

方法200には、供給ストリーム208を洗浄すること(210aおよび/または210b)が含まれる。供給ストリーム208には、超共沸性HCl水溶液中に溶解された1種または複数の糖および固体リグニンが含まれる。多くの場合、ストリーム208における固体リグニンは、該溶液で湿潤または含浸されている。いくつかの実施形態において、洗浄すること(210aおよび/または210b)は、リグニンから糖を除去する働きをする。いくつかの実施形態において、洗浄すること(210aおよび/または210b)は、少なくとも5%wtのHClを含めた洗浄用HCl溶液(207aおよび/または207b)で行われることで、洗浄糖溶液(212aおよび/または212b)および洗浄リグニンストリーム214を形成する。いくつかの実施形態において、洗浄リグニンストリーム214には、固体リグニン、水およびHClが含まれる。

方法200には、洗浄リグニンストリーム214をリサイクル炭化水素218と接触させること220で、脱酸リグニン222ストリームならびにHClおよび水を含有する蒸気相224を形成することも含まれる。いくつかの実施形態において、リサイクル炭化水素218を洗浄リグニンストリーム222と接触させること220は、65℃、70℃、75℃、80℃、85℃もしくは90℃または中間以上の温度で起こる。任意選択で、接触させること220は、炭化水素218が沸騰する温度で行われる。いくつかの実施形態において、蒸気相224は、炭化水素218(描写されていない)も含有する。いくつかの実施形態において、脱酸リグニンストリーム222には、固体リグニンおよび重量により2%未満のHClが含まれる。

いくつかの実施形態において、方法200には、蒸気相224を縮合すること230で、縮合HCl水溶液232を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、方法200には、洗浄すること210aおよび/または210bにおいて縮合HCl水溶液232を使用すること234が含まれる。いくつかの実施形態において、方法200には、リグノセルロース材料112の加水分解110において縮合HCl水溶液232を使用すること236が含まれる(図25を参照されたい)。いくつかの実施形態において、縮合すること230は、追加的な回収炭化水素231を生成する(描写されていない)。いくつかの実施形態において、回収炭化水素231は、脱酸リグニン222〜218からリサイクルされる233。いくつかの実施形態において、リサイクルすること233には、遠心分離、蒸気縮合、蒸発および蒸留の1つまたは複数が含まれる。 例証的な洗浄の検討

いくつかの実施形態において、208での供給ストリームにおけるリグニンの濃度は、現状ベースで5%重量/重量〜50%重量/重量、15%重量/重量〜45%重量/重量、20%重量/重量〜40%重量/重量、または25%重量/重量〜35%重量/重量の間である。いくつかの実施形態において、供給ストリームにおけるHClの濃度は、35%重量/重量〜45%重量/重量、37%重量/重量〜44%重量/重量、38%重量/重量〜43%重量/重量、または39%重量/重量〜42.5%重量/重量の間のHCl/[HClおよび水]である。いくつかの実施形態において、ストリーム208における糖の濃度は、現状ベースで、5%重量/重量〜35%重量/重量、10%重量/重量〜30%重量/重量、12%重量/重量〜27%重量/重量、15%重量/重量か〜25%重量/重量の間である。

いくつかの実施形態において、グルコースは、供給ストリーム208における全糖の少なくとも50%重量/重量、少なくとも60%重量/重量、少なくとも70%重量/重量、少なくとも80%重量/重量または少なくとも90%重量/重量を含有する。いくつかの実施形態において、グルコースは、供給ストリーム208における全糖の50%重量/重量〜80%重量/重量、50%重量/重量〜85%重量/重量、50%重量/重量〜90%重量/重量、50%重量/重量〜95%重量/重量、50%重量/重量〜99%重量/重量、60%重量/重量〜80%重量/重量、60%重量/重量〜85%重量/重量、60%重量/重量〜90%重量/重量、60%重量/重量〜95%重量/重量または60%重量/重量〜99%重量/重量を含有する。いくつかの実施形態において、ストリーム208は、1種または複数のC5糖を含有し、C5糖は、ストリーム208における全糖の50%未満、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満または5%未満である。

いくつかの実施形態において、供給ストリーム208を洗浄すること210aおよび/または210bには、少なくとも1つの向流接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、溶液207aおよび/または207bにおけるHCl濃度は、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%または少なくとも40wt%である。

いくつかの実施形態において、洗浄用供給ストリーム208には、少なくとも5%wtのHClを含有する第1の溶液207aを用いる第1の向流接触させること210aで、第1の洗浄糖溶液212aを形成すること、および少なくとも5%wtのHClを含有する第2の溶液207bを用いて第2の向流接触させること210bで、第2の洗浄糖溶液212bを形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、第1の溶液207a中のHCl濃度は、少なくとも35%wt、少なくとも37%wt、少なくとも39%wt、少なくとも41%wtまたは少なくとも42%wtである。いくつかの実施形態において、第2の溶液207b中のHCl濃度は、少なくとも20%wt、少なくとも25%wt、少なくとも28%wt、少なくとも30%wtまたは少なくとも32%wtである。いくつかの実施形態において、洗浄リグニンストリーム214における糖濃度は、現状ベースで、5%未満、4%、3%、2%または1%である。

いくつかの実施形態において、洗浄段階の数は変動する。図34において、2つの洗浄段階が描写されている(210aおよび210b)。本発明の他の例証的な実施形態において、より多数の洗浄段階が実行される。例えば、3から10の洗浄段階が、本発明のいくつかの実施形態において実行される。いくつかの実施形態において、洗浄の温度は、段階間で変化する。例えば、いくつかの実施形態において最終段階(単数または複数)は、初期段階と比較してわずかな昇温、例えば、10℃〜20℃と比較して25℃〜40℃で行われる。いくつかの実施形態において、各洗浄段階は、ハイドロサイクロンにおいて実施される。任意選択で、ハイドロサイクロンにおける圧力は、40psig〜90psigである。いくつかの実施形態において、2つの洗浄ストリーム(207aおよび207b)は、2つ超のハイドロサイクロンに役立つ。いくつかの実施形態において、洗浄ストリーム207aは40%〜43%のHCl濃度を有し、洗浄ストリーム207bは32%〜36%のHCl濃度を有する。いくつかの実施形態において、ストリーム207aは第1のハイドロサイクロン(供給ストリーム208の視点から)に入り、ストリーム207bは最後のハイドロサイクロン(供給ストリーム208の視点から)に入る。任意選択で、洗浄温度は、HCl濃度が洗浄において減少すると増大する。 例証的な任意選択の粉砕

いくつかの実施形態において、洗浄すること210(210aおよび/または210b)より前に供給ストリーム208を湿潤粉砕することが行われる。任意選択で、湿潤粉砕することは、洗浄の効率における増大に寄与する。いくつかの実施形態において、接触させること220より前にストリーム214を湿潤粉砕することが行われる。任意選択で、湿潤粉砕することは、脱酸の効率における増大に寄与する。この増大した効率は、接触させること220のための低減された時間、ならびに/または供給ストリーム208に対する洗浄ストリーム210aおよび/もしくは210bの比率における低減の点からである。 例証的な接触の検討

いくつかの実施形態において、接触させること220に用いられる炭化水素は、大気圧で100℃〜250℃、120℃〜230℃、または140℃〜210℃の間の沸点を有する。適当な炭化水素としては、イソパラフィン流体(例えばExxonMobil Chemical、USAからのISOPAR G、H、J、K、LまたはM)が挙げられる。いくつかの実施形態において、選択されたイソパラフィン流体は、水に実質的に不溶性である。いくつかの実施形態において、ドデカンが、接触させること220での炭化水素218として用いられる。

いくつかの実施形態において、炭化水素218として9部のIsopar Kが、1部の洗浄リグニンストリーム214(例えば、現状ベースで約20%固体リグニン)と接触させられる220。これらの実施形態によると、220において接触させられるIsopar Kに対する乾燥リグニンの比率は、約7/1w/w;9/1w/w;11/1w/w;15/1w/w;30/1w/w;40/1w/wまたは45/1w/w(または中間以上の比率)である。

いくつかの実施形態において、洗浄すること210aおよび/または210bは、40psig〜90psigの間の圧力である。いくつかの実施形態において、接触させること220は大気圧で行われる。いくつかの実施形態において、脱酸リグニンストリーム222には、現状ベースで2%未満、1.5%未満、1.0%未満、0.5未満%、0.3未満%、0.2%未満または0.1%未満のHCl重量/重量が含まれる。いくつかの実施形態において、脱酸リグニンストリーム222は、現状ベースで少なくとも60%重量/重量、少なくとも70%重量/重量、少なくとも80%重量/重量、少なくとも90%重量/重量、少なくとも95%重量/重量、少なくとも96%重量/重量、少なくとも97%重量/重量、少なくとも98%重量/重量または少なくとも99%重量/重量の固体リグニンを含有する。 例証的な縮合の検討

いくつかの実施形態において、縮合HCl水溶液232におけるHCl濃度は、HCl/(HClおよび水)として20%重量/重量超、22%重量/重量超、24%重量/重量超、26%重量/重量超または28%重量/重量超である。 追加的な例証的なリサイクルループ

いくつかの実施形態において、方法200には、リグノセルロース材料を加水分解させる際に洗浄糖溶液212aまたは212bを使用することが含まれる(例えば、図25における110で)。いくつかの実施形態において、方法200には、リグノセルロース材料の加水分解において第1の洗浄糖溶液212aを使用することが含まれる。いくつかの実施形態において、方法200には、リグノセルロース材料の加水分解において第2の洗浄糖溶液212bを使用することが含まれる。 例証的な加水分解の検討

いくつかの実施形態において、リグノセルロース材料112(図25)としては、針葉樹(例えばマツ)が挙げられる。いくつかの実施形態において、リグノセルロース材料112としては、広葉樹(例えばユーカリまたはカシ)が挙げられる。いくつかの実施形態において、110(図25)で加水分解する温度は、25℃未満、23℃未満、21℃未満、19℃未満、17℃未満または15℃未満である。 第2の例証的な方法

図35は、いくつかの実施形態による、一般に300として表示されているリグニンストリームをプロセッシングするための方法の単純化されたフローダイアグラムである。いくつかの実施形態において、供給ストリーム308は、図25のリグニンストリーム120に対応する。

方法300には、固体リグニン、超共沸性HCl水溶液および少なくとも1種の糖を含有する供給ストリーム308を脱酸すること310で、脱酸リグニンストリーム312を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、ストリーム312には、固体リグニンおよび現状ベースで2%未満、1.5%未満、1.0%未満、0.5%未満、0.3%未満、0.2未満または0.1%未満のHCl重量/重量が含まれる。いくつかの実施形態において、ストリーム312には、少なくとも70%重量/重量、少なくとも75%重量/重量、少なくとも80%重量/重量、少なくとも85%重量/重量、少なくとも90%重量/重量または少なくとも95%重量/重量の固体(または中間以上の百分率)であるリグニンが含まれる。

描写されている方法には、アルカリ溶液318中の312の固体リグニンを蒸解すること320で、溶解リグニンを含めたアルカリ溶液322を形成することも含まれる。いくつかの実施形態において、アルカリ溶液322において溶解されたリグニンの収率は、ストリーム312におけるリグニンの量の少なくとも85%重量/重量、90%重量/重量、92.5%重量/重量、95%重量/重量、97.5%重量/重量、99%重量/重量、99.5%重量/重量または実質的に100%重量/重量である。いくつかの実施形態において、322での溶解リグニンの濃度は、少なくとも5%重量/重量、7%重量/重量、8%重量/重量、10%重量/重量、15%重量/重量、20%重量/重量もしくは25%重量/重量または中間以上の百分率(溶解固体として表現される)である。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、100℃超、110℃超、120℃超または130℃超の温度で行われる。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、200℃より低い、190℃より低い、180℃より低い、170℃より低い、160℃より低いまたは150℃より低い温度で行われる。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、160℃〜220℃、170℃〜210℃、180℃〜200℃、または182℃〜190℃の間の温度で行われる。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、少なくとも10分、少なくとも20分、少なくとも30分、少なくとも40分、少なくとも50分、少なくとも60分、少なくとも70分、少なくとも80分、少なくとも90分または少なくとも120分の持続期間を有する。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、10時間未満、9時間未満、8時間未満、7時間未満、6時間未満、5.5時間未満、5時間未満、4.5時間未満、4時間未満または3.5時間未満の持続期間を有する。いくつかの実施形態において、蒸解時間は約6時間である(例えば、182℃で)。いくつかの実施形態において、蒸解時間におけるおよび/または蒸解温度における増大は、リグニンの破砕および/または分解における増大に寄与する。いくつかの実施形態において、蒸解すること320は、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満または2%未満の溶媒を含有するアルカリ溶液において蒸解することである。任意選択で、蒸解すること320は、実質的に溶媒がないアルカリ溶液において蒸解することである。蒸解すること320は、実際にセルロースがない組成物上で行われることで、それは木材パルプ化と非常に異なる。

いくつかの実施形態において、アルカリ溶液318のアルカリ濃度は、重量ベースで100X塩基/(塩基および水)として表現される場合、320でのアルカリ濃度が少なくとも5%重量/重量、6%重量/重量;7%重量/重量、8%重量/重量、9%重量/重量、10%重量/重量、11%重量/重量、12%重量/重量、13%重量/重量、14%重量/重量、15%重量/重量または中間以上の百分率であるように調整される。下記の表は、実験室規模の実験からの、蒸解すること320での構成成分の例証的な量および関係を例示する。

実験室規模の実験からの例証的な条件

表1の3ラインからの実験室規模の条件は、以下の通りに最大準工業手順まで拡大した: 50%の水分/揮発物で30lbsのリグニン(15lbsの乾燥リグニン固体) 50%の苛性溶液で提供される10.5lbsのNaOH乾燥固体 150lbsの水(50%の苛性溶液中に10.5lbsの水が含まれる) 15lbsのIsoPar K(湿潤リグニン中;図34における222で残留している溶媒)

拡大した準工業手順において、リグニン/NaOHの比率は1.42であり、アルカリ濃度は6.5%であった(上記の表における3ラインと比較されたい)。

いくつかの実施形態において、リグニンストリーム312は、脱酸310からの残留炭化水素(例えばドデカン)を含有する。蒸解すること320の際に、ストリーム312におけるリグニンがアルカリ水性相に溶解することで、残留炭化水素は、デカントおよびリサイクルされる別々の有機相に簡単に分離する。いくつかの実施形態において、アルカリ溶液318には、アンモニアおよび/または水酸化ナトリウムおよび/または炭酸ナトリウムが含まれる。

方法300には、溶解リグニンを精製すること330で、精製リグニン沈殿物333を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、精製すること330には、溶解リグニンを含有するアルカリ溶液332を水溶性溶媒334と接触させること331で、固体リグニン沈殿物333および水溶性溶媒を含めたアルカリ溶液336を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、水溶性溶媒334には、メタノールおよび/またはエタノールおよび/またはアセトンが含まれる。

いくつかの実施形態において、沈殿物333は塩基性リグニンを含有する。いくつかの実施形態において、分離337は、水溶性溶媒334をリサイクルすること338および/またはアルカリ溶液318をリサイクルすること339を容易にする。分離337には、任意選択で、蒸発(例えば蒸留)および/または冷却すること、および/またはpH調整が含まれる。 例証的なリグニン状態

いくつかの実施形態において、リグニンは、プロトン化形態−ROH−におけるおよび/または解離形態−RO(−)における(1つまたは複数の)酸性フェノール官能基を運ぶ。いくつかの実施形態において、リグニンは、プロトン化形態−RCOOH−および/または解離形態−RCOO(−)における(1つまたは複数の)カルボン酸官能基を運ぶ。本明細書において称される「酸官能基」は、プロトン化形態または解離形態のいずれかであるフェノールおよびカルボン酸官能基の組合せである。いくつかの実施形態において、酸性リグニンは、酸官能基の半分超がプロトン化形態であるリグニンであり、塩基性リグニンは、酸官能基の半分超が解離形態であるリグニンである。 第3の例証的な方法

図36は、一般に400として表示されているリグニンストリームをプロセッシングするための方法の単純化されたフローダイアグラムである。いくつかの実施形態において、供給ストリーム308は、図25のリグニンストリーム120に対応する。方法400は、大部分の点で図35における方法300と同様である。方法400と方法300との間の主要な差異は、精製すること330が行われる仕方にある。精製すること330におけるこの差異は、リグニンの異なる形態をもたらす(即ち、432に対する333)。

方法400のいくつかの実施形態において、312での固体リグニンは酸性である。いくつかの実施形態において、アルカリ溶液318における蒸解すること320は、溶解された塩基性リグニンを含有するアルカリ溶液322を生成する。描写されている方法400のいくつかの実施形態において、溶液322から塩基性リグニンを精製すること330には、アルカリ溶液322を酸味料428と接触させること431で、精製された酸性リグニン432を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、HClの溶液は酸味料428として働く。いくつかの実施形態において、酸味料428は、pHが3.7に、3.6に、3.5に、または3.4に減少するまで添加される。

いくつかの実施形態において、精製された酸性リグニン432中、酸官能基の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも95%はプロトン化形態である。いくつかの実施形態において、塩基性リグニン中、酸官能基の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または少なくとも95%は解離形態である。いくつかの実施形態において、精製された酸性リグニン432は、溶媒334中に溶解される。いくつかの実施形態において、脱酸リグニンストリーム312は、現状ベースで2%未満、1.5%未満、1.0%未満、0.5%未満、0.3%未満、0.2未満または0.1%未満のHCl重量/重量を含有する。 追加的な例証的な精製選択肢

ここで図35および図36の両方に言及すると:

いくつかの実施形態において、精製すること330には、アルカリ溶液322を水溶性溶媒334と接触させること331で、塩基性固体リグニン沈殿物333、および沈殿物333を分離させる前記水溶性溶媒を含有するアルカリ溶液336を形成すること、ならびに分離された塩基性固体リグニン沈殿物333(図35)を酸味料428と接触させること431(図36)が含まれる。いくつかの実施形態において、精製すること330には、アルカリ溶液322を酸味料428と接触させること431で、酸性固体リグニン沈殿物432を形成することが含まれる。一部の場合において、アルカリ溶液322の添加は、リグニンを可溶化するだけに十分である量である(即ち化学量論)。いくつかの実施形態において、精製すること330には、アルカリ溶液322を、酸味料428と、および可溶性が制限された溶媒(例えばMEK;描写されていない)と接触させること431で、そこに溶解されている酸性リグニン432を含有する溶媒溶液を形成することが含まれる。任意選択で、溶媒は、分離される(例えば、蒸発によって)ことで、固体の精製された酸性リグニンおよびリサイクルされるべき溶媒ストリーム(描写されていない)を形成する。いくつかの実施形態において、脱酸310からの残留炭化水素(例えばISOPARK)は、アルカリ溶液322の上部に別個の相を形成し、可溶性が制限された溶媒との接触より前に除去される。例えば、いくつかの実施形態において、リグニンは、可溶性が制限された溶媒が添加される前に、蒸解すること(320)容器の底部からデカントされる。いくつかの実施形態において、精製すること330には、前記分離された塩基性(固体)リグニン沈殿物333を、酸味料428と、および可溶性が制限された溶媒(描写されていない)と接触させることで、溶解された酸性リグニン432を含有する溶媒溶液を形成することが含まれる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、分離される(例えば、蒸発によって)ことで、固体精製された酸性リグニンおよびリサイクルされるべき溶媒ストリーム(描写されていない)を形成する。 例証的な脱酸選択肢

方法300(図35)および方法400(図36)のいくつかの実施形態において、脱酸すること310には、供給ストリーム308におけるリグニンを炭化水素(任意選択で、リサイクルされた炭化水素)と接触させることで、固体の、任意選択で酸性のリグニンを含有する脱酸リグニンストリーム312を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、ストリーム312には、固体リグニン、ならびに現状ベースで2%重量/重量未満、1.5%重量/重量未満、1%重量/重量未満、0.5%重量/重量未満、0.3%重量/重量未満、0.2%重量/重量未満または0.1%重量/重量未満のHCl、ならびにHClおよび水を含有する蒸気相224、ならびに任意選択で炭化水素が含まれる。この選択肢は、上文で図34の文脈において記載されている。 例証的な洗浄選択肢

方法300および方法400のいくつかの実施形態において、ストリーム308におけるリグニンは、現状ベースで少なくとも5%wtのHClを含めた洗浄用HCl溶液で洗浄されることで、洗浄糖溶液、ならびに固体リグニン(任意選択で、酸性)、水およびHClを含有する洗浄リグニンストリームを形成する。この選択肢は、図34の文脈に記載されている。任意選択で、洗浄することは、脱酸することより前に行われる。 例証的な精製変動

いくつかの実施形態において、分離された塩基性固体リグニン沈殿物を酸味料428と接触させること431には、酸味料428の溶液で洗浄することが含まれる。任意選択で、この洗浄することは、2つの以上の段階の接触させること/431で、および/または向流方式で行われる。いくつかの実施形態において、塩基性リグニン沈殿物を酸味料428と接触させること431は、塩基性リグニン沈殿物を酸性固体リグニン432に変換する。いくつかの実施形態において、アルカリ溶液322を酸味料428と接触させること431には、超大気圧下でCO2と接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、超大気圧は、2バール、4バール、6バール、8バールもしくは10バールまたは中間以上の圧力である。

実施形態の一部において、アルカリ溶液322を接触させること431には、酸味料428と、および可溶性が制限された溶媒と同時に接触させることが含まれる。他の実施形態において、アルカリ溶液322を酸味料428と接触させることは、可溶性が制限された溶媒と接触させることより前に行われる。本発明の他の例証的な実施形態において、アルカリ溶液322を酸味料428と接触させることは、可溶性が制限された溶媒と接触させることの後に行われる。いくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒は、大気圧で150℃未満、140℃未満、130℃未満、120℃未満または110℃未満の沸点を有する。

例証的なカチオン除去

再び図36に言及すると、方法400には、精製された酸性リグニン432(可溶性が制限された溶媒中に溶解されている)からのカチオンの除去が含まれる。いくつかの実施形態において、イオン交換440は、可溶性が制限された溶媒(例えばMEK)中の精製された酸性リグニン432からカチオン443を除去することで、低カチオンリグニン442を生成する。いくつかの実施形態において、イオン交換440は、強酸性カチオン交換(SAC)樹脂(例えば、H+形態のPUROLITE C150;Purolite、Bala Cynwyd、PA、USA)を用いる。アニオン交換は、調製すること710(図39)の一部として見なすことができる。

下記の表は、PUROLITE C150を用いるイオン交換440にかけられたリグニン432の2つのバッチからの低カチオンリグニン442上に残っているカチオン濃度を要約している。より低い全カチオン濃度を有するバッチIIは、リグニン量当たりより多くの樹脂、およびより遅い供給速度を用いた。

SAC処理後のリグニンに伴うカチオン

例証的な糖濃度

いくつかの実施形態において、脱酸リグニンストリーム312における糖濃度は、現状ベースで5%重量/重量未満、4%重量/重量未満、3%重量/重量未満、2%重量/重量未満または1%重量/重量未満である。いくつかの実施形態において、アルカリ溶液322における糖濃度は、現状ベースで3%重量/重量未満、2%重量/重量未満、1%重量/重量未満、0.5%重量/重量未満または0.3%重量/重量未満である。 例証的な溶媒

いくつかの実施形態は、可溶性が制限された溶媒を用いる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒には、4個〜8個の炭素原子を有するエステル、エーテルおよびケトンの1種または複数が含まれる。いくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒には酢酸エチルが含まれる。任意選択で、可溶性が制限された溶媒は、酢酸エチルから本質的になるか、または酢酸エチルからなる。いくつかの実施形態は水溶性溶媒を用いる。任意選択で、水溶性溶媒には、メタノール、エタノールおよびアセトンの1種または複数が含まれる。 例証的な酸味料

いくつかの実施形態において、酸味料428には、1種または複数の鉱酸および/または1種または複数の有機酸が含まれる。いくつかの実施形態において、酸味料428には、酢酸および/またはギ酸および/またはSO2および/またはCO2が含まれる。 追加的な例証的な方法

図39は、いくつかの実施形態による、一般に700として表示されている固体リグニンを調製するための方法の単純化されたフローダイアグラムである。方法700には、可溶性が制限された溶媒(例えばMEK)中へ酸性リグニン722を溶解すること720および脱溶解すること730で、固体リグニン732を生成することが含まれる。いくつかの実施形態において、酸性リグニン722は、酸を用いるリグノセルロース基質708におけるセルロース(図25における112に対応する)を加水分解させること710によって形成される。いくつかの実施形態において、酸性リグニン722はリグニンストリーム120(図25)から誘導され、基質112におけるセルロースの実質的に全てが110で加水分解された後に残るリグニンが含まれる。

いくつかの実施形態において、調製すること710には、アルカリ溶液から酸性リグニン(例えば、図36の432)を沈殿させること、および可溶性が制限された溶媒(例えばメチルエチルケトン;MEK)中に酸性リグニンを溶解させることが含まれる。いくつかの実施形態において、調製すること710には、アルカリ溶液から塩基性リグニンを沈殿させること(例えば、331を水溶性溶媒334と接触させることによって、ppt.333を形成する;図27);および塩基性リグニン333を酸性化することで酸性リグニン432を形成すること、および可溶性が制限された溶媒中に酸性リグニン432を溶解させることが含まれる。いくつかの実施形態において、調製すること710には、溶解された塩基性リグニン(例えば、図35の322)を含めたアルカリ溶液を、酸味料(例えば、図36の428)と、および可溶性が制限された溶媒と接触させることで、溶解された酸性リグニンを含有する溶媒溶液を形成することが含まれる。いくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒のアルカリ溶液322に対する比率は、1:3〜10:1の間である。いくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒のアルカリ溶液322に対する比率は約3:1である。これらの条件下で、接触させることは、2つの相を生成する。

いくつかの実施形態において、酸味料428(例えばHCl)が添加されることで、3.7、3.6まで、3.5まで、3.4まで、3.3までもしくは3.2までのpHまたは中間のpHを得る。いくつかの実施形態において、十分な量の酸味料428を用いて接触させること431の際に、有機相は水性相およびリグニン沈殿物から分離し、可溶性が制限された溶媒(例えばMEK)中に部分的に溶解する。いくつかの実施形態において、無機異物(例えば灰分および/または塩)が水性相中に溶解する。

いくつかの実施形態において、脱溶解すること720には、710で調製された可溶性が制限された溶媒中に溶解された酸性リグニンを逆溶媒(例えば、水および/または(1つまたは複数の)炭化水素)と接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、方法700には、可溶性が制限された溶媒の蒸発が含まれる。(例えば、逆溶媒は水であり、および蒸発としてはMEKの共沸蒸留が挙げられる。)

いくつかの実施形態において、脱溶解すること720には、可溶性が制限された溶媒を蒸発させることが含まれる。いくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒を蒸発することには、スプレー乾燥すること、および/または熱い液体と接触させること、および/または熱い固体表面と接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、熱い固体表面と接触させることは、熱い固体表面上で固体リグニンのコーティングを生成する。

いくつかの実施形態において、熱い液体は、可溶性が制限された溶媒の沸点を少なくとも10℃超える沸点を有する。こうした液体の例としては、水、炭化水素および芳香族化合物が挙げられる。

いくつかの実施形態において、方法700には、脱溶解すること720中にリグニンを湿潤スピニングすることが含まれる。いくつかの実施形態において、方法700には、リグニンを修飾試薬と接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、修飾試薬は、可溶性が制限された溶媒に添加される。いくつかの実施形態において、修飾試薬は、脱溶解するために使用される逆溶媒に添加される。いずれかの場合においても、リグニンは、可溶性が制限された溶媒が逆溶媒と接触する時に、修飾試薬と接触する。いくつかの実施形態において、修飾試薬を添加することは、脱溶解の前または最中に起こる。

例えば、可塑剤(即ち、修飾試薬)は、本発明のいくつかの実施形態において、可溶性が制限された溶媒に添加される。いくつかの実施形態において、修飾試薬には、界面活性剤が含まれる。いくつかの実施形態において、修飾試薬は、リグニンとの物理的および/または化学的相互作用を有する。

いくつかの実施形態において、方法700には、固体表面を固体リグニン722でコーティングすることが含まれる(例えば、脱溶解すること720中で)。脱溶解すること720のためにスプレー乾燥することを用いる方法700のいくつかの実施形態において、該方法には、線形配置を有する第2のポリマーをリグニンに同時スプレーすることが含まれる。いくつかの実施形態において、この同時スプレーすることは、結果として生ずる固体リグニン722のロッド様アセンブリの形成に寄与する。 例証的な組成物

いくつかの実施形態は、上文に記載されている通りの方法によって調製されるリグニン組成物に関する。こうした組成物は、乾物ベースで少なくとも97%重量/重量のリグニン(即ち、3%重量/重量未満の非リグニン材料)を有する。いくつかの実施形態において、こうした組成物は、0.1%重量/重量未満の灰分含量、および/または0.05%重量/重量未満の全炭水化物含量、および/または200℃で5%重量/重量未満の揮発物含量を有する。いくつかの実施形態において、該組成物は、0.05%重量/重量未満の非溶融性粒子含量(>1ミクロンの直径;150℃で)を有する。いくつかの実施形態において、該組成物には、乾物ベースで97%重量/重量〜99%重量/重量、97%重量/重量〜99.5%重量/重量、97%重量/重量〜99.9%重量/重量、または98%重量/重量〜99%重量/重量の濃度でリグニンが含まれる。いくつかの実施形態において、リグニン濃度は、約97.5%重量/重量、約98%重量/重量、約98.5%重量/重量、約99%重量/重量、または約99.5%重量/重量である。いくつかの実施形態において、灰分含量は、0.001%重量/重量〜0.1%重量/重量、0.01%重量/重量〜0.1%重量/重量、0.05%重量/重量〜0.1%重量/重量または0.001%重量/重量〜0.05%重量/重量である。いくつかの実施形態において、灰分含量は、約0.1%重量/重量、約0.05%重量/重量、約0.02%重量/重量、約0.01%重量/重量、または約0.005%重量/重量である。いくつかの実施形態において、揮発物含量は、0.01%重量/重量〜5%重量/重量、0.05%重量/重量〜5%重量/重量、0.3%重量/重量〜5%重量/重量、0.4%重量/重量〜5%重量/重量、0.5%重量/重量〜5%重量/重量、1%重量/重量〜5%重量/重量、0.1%重量/重量〜1%重量/重量、0.1%重量/重量〜2%重量/重量、または0.1%重量/重量〜1%重量/重量である。いくつかの実施形態において、揮発物含量は、約0.01%重量/重量、約0.02%重量/重量、約0.03%重量/重量、約0.04%重量/重量、約0.05%重量/重量、約0.06%重量/重量、約0.07%重量/重量、約0.08%重量/重量、約0.09%重量/重量、約0.1%重量/重量、約0.12%重量/重量、約0.15%重量/重量、約0.2%重量/重量、約0.3%重量/重量、約0.4%重量/重量、約0.5%重量/重量、約0.6%重量/重量、約0.7%重量/重量、約0.8%重量/重量、約0.9%重量/重量、約1.0%重量/重量、約1.5%重量/重量、約2.0%重量/重量、約2.5%重量/重量、約3.0%重量/重量、約4.0%重量/重量、または約5.0%重量/重量である。いくつかの実施形態において、リグニン組成物は、500ppm未満、200ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、または5ppm未満の塩化物含量を有する。いくつかの実施形態において、塩化物含量は、約200ppm、約100ppm、約50ppm、約20ppm、約10ppm、約5ppm、または約1ppmである。いくつかの実施形態において、塩化物含量は、0.1ppm〜10ppm、1ppm〜20ppm、1ppm〜50ppm、または1ppm〜100ppmである。

本発明は、0.1%重量/重量未満の灰分含量;0.05%重量/重量未満の全炭水化物含量;200℃で5%未満の揮発物含量;および140℃、150℃、160℃、170℃または180℃を超える沸点の炭化水素を少なくとも1ppm含むリグニン組成物:(即ち、3%未満の非リグニン材料)を提供する。いくつかの実施形態において、炭化水素濃度は、1ppm〜10ppm、1ppm〜20ppm、1ppm〜30ppm、1ppm〜40ppm、1ppm〜50ppm、1ppm〜100ppm、1ppm〜1,000ppm、10ppm〜100ppm、20ppm〜100ppm、50ppm〜200ppm、50ppm〜500ppmである。いくつかの実施形態において、炭化水素濃度は、約1ppm、5ppm、10ppm、15ppm、20ppm、25ppm、30ppm、35ppm、40ppm、または50ppmである。任意選択で、該組成物は、0.05%未満の非溶融性粒子含量(>1ミクロンの直径;150℃で)を有する。いくつかの実施形態において、非溶融性粒子含量は、0.0001%重量/重量〜0.05%重量/重量、0.001%重量/重量〜0.05%重量/重量、または0.01%重量/重量〜0.05%重量/重量である。いくつかの実施形態において、非溶融性粒子含量の濃度は、約0.001%重量/重量、約0.005%重量/重量、約0.01%重量/重量、約0.02%重量/重量、約0.03%重量/重量、約0.04%重量/重量、約0.05%重量/重量である。 例証的な熱重量プロファイル

図37および38は、市販されているKraft Lignin(Sigma−Aldrich;St.Louis;Mo;USA)についての熱重量プロファイルと相対的な、本発明の例証的な実施形態によるリグニンについての熱重量プロファイルを提示している。図37は、N2においてインキュベートされた本発明の例証的な実施形態によるリグニンおよび従来のKraftリグニンの試料に関する温度の関数として重量パーセントを表示する熱重量測定分析データ(TGA)のプロットである。TGAデータの導関数の分析は、本発明の試験された例証的な実施形態によるリグニンは約420℃まで安定であるが、一方Kraftリグニンは、310℃で有意に分解されることを表示した。

図38は、空気中でインキュベートされた図37における通りのリグニンの試料に関する温度の関数として重量パーセントを表示する熱重量測定分析データ(TGA)のプロットである。TGAデータの導関数の分析は、本発明の試験された例証的な実施形態によるリグニンは、約420℃で完全に酸化されるが、一方Kraftリグニンは、この温度で炭になることを表示した。 XIV.代替的リグニン可溶化実施形態

図40は、一般に方法100として表示されているリグノセルロースプロセッシング方法を描写する単純化されたフロースキームである。描写されている方法100には、リグノセルロース基質110から、灰分、1種または複数の親油性材料、および1種または複数のヘミセルロース糖を抽出すること130で、少なくとも1つの抽出物ストリーム132ならびにセルロースおよびリグニンを含有する抽出基質135を形成することが含まれる。灰分、1種または複数の親油性材料、リグニン、および1種または複数のヘミセルロース糖を抽出すること130は、任意の順序で起こり得る。例えば、抽出は順次または同時に起こり得る。いくつかの実施形態において、1種または複数の抽出溶質は、1種または複数の他の抽出溶質とは別々に基質から分離される。任意選択で、これには2種以上の抽出物が含まれる。描写されている例証的な方法によると、抽出物ストリーム132は、抽出基質135から分離される。

方法100には、抽出基質135中におけるリグニンを可溶化すること140で、乾燥ベースで少なくとも60%のセルロースを含有する固体セルロース組成物150およびリグニンストリーム142を生成することも含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、70%、80%、90%、またはなお95%以上のセルロースが含まれる。いくつかの実施形態において、可溶化すること140には、アルカリ溶液(例えば、pH≧9.0)および/または有機溶媒および/または塩基および/または超臨界溶媒および/またはスルホン化剤および/または酸化剤と接触させることが含まれる。

方法100には、酸を用いる固体セルロース組成物150を加水分解させること160で、可溶性糖および酸を含めた加水分解物162を形成すること、ならびに加水分解物162を脱酸すること170で、脱酸された糖溶液172を形成することも含まれる。いくつかの実施形態において、加水分解させること160は容器内で行われ、固体セルロース組成物150における利用可能な糖の少なくとも90%は≦16時間の容器内滞留時間を有する。

いくつかの実施形態において、基質における1種または複数の溶質の抽出性を増大させる化学反応は、抽出より前または同時に行われる。例えば、リグニンは、スルホン化剤または酸化剤と反応されることで、それを可溶化し、それをより抽出可能にすることができる。いくつかの実施形態において、抽出条件は、基質における1種または複数の潜在的溶質の可溶性を増大させるように調整することができる。潜在的溶質の可溶性を増大させるために変えることができる抽出条件としては、温度、酸化度およびpHが挙げられる。いくつかの実施形態において、基質が(例えば、粉砕することまたは微粉砕によって)機械的に処理されることで、適用溶媒(抽出液体)への、1種または複数の潜在的溶質の移行速度を増大させる。いくつかの実施形態において、基質は化学的に修飾されることで、1種または複数の基質構成成分を抽出条件下でより可溶性にする。

いくつかの実施形態において、抽出には、溶質としてのポリマーから放出されるモノマーまたはオリゴマーのサブユニットの除去が含まれる。例えば、ヘミセルロースは、100℃で水中1%以下の可溶性を有する水不溶性ポリマー糖から主になる。しかしながら、適切な条件下で、脱重合は、100℃で水中1%超の可溶性を有する糖(例えば、キシロース、マンノース、またはアラビノースなどのモノマー;これらのモノマーの1種または複数を含有するオリゴマー)を放出する。親油性(Lipohilic)材料としては、脂肪性の水不溶性化合物、例えばトール油、ピッチおよび樹脂、テルペン、ならびに他の揮発性有機化合物が挙げられる。

いくつかの実施形態において、抽出130は、1種または複数のタンパク質性材料を抽出する。いくつかの実施形態において、抽出130は、基質からペクチンまたはガラクツロン(galactauronic)酸のオリゴマーを除去する。いくつかの実施形態において、抽出することには、単一抽出物ストリーム132を生成する単一抽出130が含まれる。他の実施形態において、抽出することには、2つの以上の抽出物ストリーム132を生成する2つ以上の抽出130が含まれる。いくつかの実施形態において、単一抽出は、複数段階で行われる。いくつかの実施形態において、加水分解160は、触媒としてHClを用いる。任意選択で、加水分解させること160には、固体セルロース組成物150をHCl溶液と接触させることが含まれ、ここで、HCl/(HCl+H2O)は、少なくとも25重量/重量、30%重量/重量、35%重量/重量、37%重量/重量、39%重量/重量または少なくとも41%重量/重量である。いくつかの実施形態において、加水分解物162のリグニン含量は、最大5%重量/重量、4%重量/重量、3%重量/重量、2%重量/重量または1%重量/重量の量である。任意選択で、加水分解物162は、リグニンが本質的にない。いくつかの実施形態において、加水分解物162の固体含量は、最大5%、4%、3%、2%または1%の量である。任意選択で、加水分解物162は、固体が本質的にない。いくつかの実施形態において、脱酸すること170には、S1溶媒と接触させることが含まれる。任意選択で、S1溶媒には、ヘキサノールおよび/または2−エチルヘキサノールが含まれる。

いくつかの実施形態において、方法100には、所定の圧力−温度−時間プロファイル(PPTTP)108をリグノセルロース基質110に適用することが含まれる。いくつかの実施形態において、PPTTP 108は、少なくとも3、3.2、3.4、3.6、3.8、または4.0のシビアリティファクターを特徴とする。いくつかの実施形態において、PPTTP 108は、5未満、4.8、4.6、4.4または4.2のシビアリティファクターを特徴とする。任意選択で、PPTTP 108は、3.4〜4.2、任意選択で3.6〜4.0、任意選択で3.8〜24のシビアリティファクターを特徴とする。 例証的な抽出条件

いくつかの実施形態において、抽出すること130には、基質110におけるポリサッカライドを加水分解させること(加水分解160と混同されるべきでない)、および形成された水溶性ポリサッカライドを除去することが含まれる。任意選択で、除去することには、洗浄することおよび/または加圧することが含まれる。いくつかの実施形態において、基質110の水分含量は、この加水分解中および除去中の両方において、少なくとも40%、少なくとも50%または少なくとも60%である。

いくつかの実施形態において、この加水分解中および除去中の両方において、基質の温度は、少なくとも50℃、少なくとも60℃、少なくとも70℃、少なくとも80℃または少なくとも90℃である。

いくつかの実施形態において、この加水分解させることは100℃超の温度で行われ、除去することは100℃より低い温度で行われる。いくつかの実施形態において、この加水分解させることは超大気圧で行われ、除去することは大気圧で行われる。任意選択で、除去することには、酸の溶液で洗浄することが含まれる。いくつかの実施形態において、該酸には、硫酸および/または亜硫酸が含まれる。硫酸を用いるような実施形態において、濃度は任意選択で5%以下である。

いくつかの実施形態において、抽出すること130には、水溶性有機溶媒を含有する抽出剤と接触させることが含まれる。適当な水溶性有機溶媒の例としては、アルコールおよびケトンが挙げられる。いくつかの実施形態において、溶媒には、アセトンが含まれる。任意選択で、溶媒には、亜硫酸、酢酸または亜リン酸などの弱酸が含まれる。いくつかの実施形態において、抽出すること130には、アルカリ溶液(pH≧9.0)および/または有機溶媒および/または塩基および/または超臨界溶媒および/またはスルホン化剤および/または酸化剤と接触させることが含まれる。いくつかの実施形態において、抽出すること130は、昇温で基質110と溶媒を接触させることを伴う。いくつかの実施形態において、抽出すること130は、昇温でアルカリまたはアルカリ溶液と接触させることを伴う。いくつかの実施形態において、抽出すること130は、酸化することおよび/またはスルホン化することおよび/または反応性流体と接触させることを伴う。抽出すること130のための様々な方法は、Carvalheiroら(2008年; Journal of Scientific & Industrial Research 67巻:849〜864頁);E. Muurinen (Dissertation entitled: 「Organosolv pulping: A review and distillation study related to peroxyacid pulping」 (2000年) Department of Process Engineering、Oulu University、Finland)およびBizzariら(CEH Marketing research report: Lignosulfonates (2009年)14〜16頁)に記載されている。 例証的な抽出基質の特徴

いくつかの実施形態において、抽出基質135中のリグニンに対するセルロースの比率は、0.6超、0.7超またはなお0.8超である。いくつかの実施形態において、抽出基質135には、≦0.5%の灰分が含まれる。いくつかの実施形態において、抽出基質135には、≦70PPMの硫黄が含まれる。いくつかの実施形態において、抽出基質135には、≦5%の可溶性炭水化物が含まれる。いくつかの実施形態において、抽出基質135には、≦0.5%のトール油が含まれる。 例証的な固体セルロース組成物の特徴

いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、乾物ベースで少なくとも80%、85%、90%、95%、または98%のセルロースが含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150中におけるセルロースは、少なくとも40%、50%、60%、70%または80%が結晶性である。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150中におけるセルロースの50%未満、40%、30%または20%は結晶性セルロースである。

いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、リグノセルロース基質110中において少なくとも85%、90%、95%または98%のセルロースが含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、リグノセルロース基質110中において50%未満、60%未満、70%未満または80%未満の灰分が含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、リグノセルロース基質110中において50%未満、60%未満、70%未満または80%未満のカルシウムイオンが含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、リグノセルロース基質110中において30%重量/重量未満、20%重量/重量、10%重量/重量またはなお5%重量/重量未満の親油性材料が含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、リグノセルロース基質110中においてリグニンが最大30%重量/重量、20%重量/重量、10%重量/重量または5%重量/重量の量で含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、10%wt未満、8%wt、6%wt、4%wt、2%wt、または1%wtの濃度で水溶性炭水化物が含まれる。いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150には、110中において≦50%重量/重量、≦40%重量/重量、≦30%重量/重量またはなお≦20%重量/重量のアセテート官能基の量で酢酸が含まれる。

いくつかの実施形態において、リグノセルロース基質110には、ペクチンが含まれる。任意選択で、固体セルロース組成物150には、基質110中において50%重量/重量未満、40%重量/重量、30%重量/重量、または20%重量/重量のペクチンが含まれる。いくつかの実施形態において、リグノセルロース基質110には、二価のカチオンが含まれる。任意選択で、固体セルロース組成物150には、基質110中に存在する50%重量/重量未満、40%重量/重量、30%重量/重量、または20%重量/重量の二価のカチオンが含まれる。 例証的な酸加水分解パラメータ

いくつかの実施形態において、酸加水分解160は容器内で行われ、固体セルロース組成物150の≦99%は加水分解物162として容器から除去され、一方、固体セルロース組成物150の≧1%は残留固体として除去される。これらの実施形態における使用に適当な例証的容器立体配置は、同時係属のPCT出願US2011/57552(参照により本明細書において全ての目的で組み込む)に記載されている。いくつかの実施形態において、該容器は細流床を用いる。任意選択で、容器の底部からの固体除去は本質的にない。いくつかの実施形態において、該容器はドレインを有していない。

いくつかの実施形態において、固体セルロース組成物150中における利用可能な糖の少なくとも90%は、≦16時間;≦14時間;≦12時間;≦10時間;≦15時間またはなお≦2時間の容器内滞留時間を有する。 例証的なヘミセルロースストリームの特徴

いくつかの実施形態において、抽出すること130は、乾物ベースで少なくとも90%重量/重量、少なくとも92%重量/重量、少なくとも94%重量/重量、少なくとも96%重量/重量または少なくとも97%重量/重量の純度を特徴とするヘミセルロース糖ストリーム(抽出物ストリーム132として描写されている)を生成する。

いくつかの実施形態において、ヘミセルロース糖ストリームは、10超:1、15超:1または20超:1の糖のヒドロキシメチルフルフラールに対するw/w比率を有する。いくつかの実施形態において、ヘミセルロース糖ストリームは、100PPM未満、75PPM、50PPMHまたはなお25PPM未満のヒドロキシメチルフルフラール含量を有する。

任意選択で、ヘミセルロース糖ストリームには、可溶性繊維が含まれる。

いくつかの実施形態において、ヘミセルロース糖ストリームには、基質110中のアセテート官能基の少なくとも50%重量/重量、少なくとも60%重量/重量、少なくとも70%重量/重量またはなお少なくとも80%重量/重量と等価の量で酢酸が含まれる。

いくつかの実施形態において、基質110にはペクチンが含まれ、ヘミセルロース糖ストリームには、ペクチン中のメタノールの少なくとも50%重量/重量、少なくとも60%重量/重量、少なくとも70%重量/重量または少なくとも80%重量/重量と等価の量でメタノールが含まれる。

いくつかの実施形態において、ヘミセルロース糖ストリームには、二価のカチオンが、110中のそれらの含量の少なくとも50%重量/重量、少なくとも60%重量/重量、少なくとも70%重量/重量、少なくともまたはなお少なくとも80%重量/重量と等価の量で含まれる。 例証的な糖変換

いくつかの実施形態において、方法100(図40)には、脱酸された糖溶液172を発酵すること180で、変換産物182を生成することが含まれる。他の実施形態において、方法100(図40)には、脱酸された糖溶液172を非生物学的プロセス181にかけることで、変換産物182を生成することが含まれる。例証的な非生物学的プロセスとしては、BlommelおよびCartwrightによる「Production of Conventional Liquid Fuels from Sugars」 (2008年)という表題の白書に、ならびにUS6,699,457;US6,953,873;US6,964,757;US6,964,758;US7,618,612およびPCT/US2006/048030;(参照により本明細書において全ての目的で組み込む)に記載されている通り、熱分解、ガス化および「バイオフォーミング」または「水性相改質(APR)」が挙げられる。

いくつかの実施形態において、方法100には、変換産物182をプロセッシングすること190で、洗浄剤、ポリエチレンベースの製品、ポリプロピレンベースの製品、ポリオレフィンベースの製品、ポリ乳酸(ポリラクチド)ベースの製品、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品およびポリアクリルベースの製品からなる群から選択される消費者製品192を製造することが含まれる。

いくつかの実施形態において、洗浄剤は、糖ベースの界面活性剤、脂肪酸ベースの界面活性剤、脂肪アルコールベースの界面活性剤、または細胞培養由来の酵素を含有する。いくつかの実施形態において、ポリアクリルベースの製品は、プラスチック、床磨き剤、カーペット、塗料、コーティング、接着剤、分散剤、凝集剤、エラストマー、アクリルガラス、吸収性物品、尿漏れ防止パッド、生理用ナプキン、婦人用衛生製品、およびおむつから選択される。いくつかの実施形態において、ポリオレフィンベースの製品は、ミルク用入れ物、洗浄剤瓶、マーガリンチューブ、ゴミ入れ容器、配水管、吸収性物品、おむつ、不織布、HDPE玩具およびHDPE洗浄剤パッケージから選択される。いくつかの実施形態において、ポリプロピレンベースの製品は、吸収性物品、おむつおよび不織布から選択される。いくつかの実施形態において、ポリ乳酸ベースの製品は、農業製品および乳製品のパッケージ、プラスチック瓶、生分解性製品ならびに消耗品から選択される。いくつかの実施形態において、ポリヒドロキシアルカノエートベースの製品は、農業製品のパッケージ、プラスチック瓶、塗工紙、成型または押出物品、婦人用衛生製品、タンポンアプリケーター、吸収性物品、使い捨ての不織布および拭き取り用品、医療手術用衣類、接着剤、エラストマー、フィルム、コーティング、水性分散剤、繊維、医薬品の中間体ならびに結合剤から選択される。本発明の他の例証的な実施形態において、変換産物182には、エタノール、ブタノール、イソブタノール、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコールおよびバイオディーゼルからなる群の少なくとも一員が含まれる。

これらの実施形態によると、方法100には、変換産物182をプロセッシングすること190で、イソブテン縮合生成物、ジェット燃料、ガソリン、ガソホール、ディーゼル燃料、ドロップイン燃料、ディーゼル燃料添加剤、およびそれらの前駆体からなる群から選択される少なくとも1種の消費者製品192を製造することが含まれ得る。いくつかの実施形態において、ガソホールはエタノール富化ガソリンまたはブタノール富化ガソリンである。いくつかの実施形態において、消費者製品192は、ディーゼル燃料、ガソリン、ジェット燃料およびドロップイン燃料からなる群から選択される。 糖からの例証的な消費者製品

本発明は、変換産物182から製造される消費者製品192、消費者製品192の前駆体、または消費者製品192の成分も提供する。こうした消費者製品192、消費者製品192の前駆体、および消費者製品192の成分の例としては、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸、ヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価、または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質、および医薬品から選択される少なくとも1種の変換産物182が挙げられる。

いくつかの実施形態において、消費者製品192は、エタノール富化ガソリン、ジェット燃料、またはバイオディーゼルである。任意選択で、消費者製品192、または消費者製品のその前駆体、またはその成分は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する。いくつかの実施形態において、消費者製品192には、上に記載されている通りの成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される追加的な成分が含まれる。いくつかの実施形態において、該成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される追加的な成分は、本質的に、同じ化学組成である。いくつかの実施形態において、消費者製品192には、少なくとも100ppbの濃度でマーカー分子が含まれる。いくつかの実施形態において、マーカー分子は、フルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、フルフラールまたはヒドロキシメチルフルフラールの縮合生成物、糖カラメル化に由来する有色化合物、レブリン酸、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸、およびグリセロールからなる群から選択される。

いくつかの実施形態において、可溶化すること140は、リグニンストリーム142を生成する。 例証的なリグニンストリームの特徴

図41は、一般に方法200として表示されているリグニンストリームをプロセッシングするための方法の単純化されたフロースキームである。描写されている実施形態200において、リグニンストリーム208は、図40のリグニンストリーム142に対応する。

いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208は、少なくとも90%重量/重量、92%重量/重量、94%重量/重量、96%重量/重量または97%重量/重量以上の純度を特徴とする。リグニンストリーム208の純度は、溶媒フリーベースで測定される。いくつかの実施形態において、溶媒としては、水および/または有機溶媒が挙げられる。リグニンストリーム208における不純物の濃度は現状ベースである。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、最大0.5%重量/重量、0.4%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量、0.1%重量/重量または0.05%重量/重量の量における塩化物(Cl)含量が含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、最大0.5%重量/重量、0.4%重量/重量、0.3%重量/重量、0.2%重量/重量、または0.1%重量/重量の量における灰分含量が含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、100PPM未満、50PPM未満、25PPM未満、10PPM未満、1PPM未満、0.1PPM未満、または0.01PPM未満の濃度でリンが含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、最大5%重量/重量、3%重量/重量、2%重量/重量、または1%重量/重量の量における可溶性炭水化物含量が含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、少なくとも10PPM、少なくとも25PPM、少なくとも50PPM、またはなお少なくとも100PPMの全濃度で1種または複数のフルフラールが含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、≦0.3%重量/重量、≦0.2%重量/重量または≦0.1%重量/重量の二価のカチオンが含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、≦0.07%重量/重量、≦0.05%重量/重量または≦0.03%重量/重量の硫黄が含まれる。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208には、溶液中にリグニンおよび/または液体中に固体リグニンの懸濁物が含まれる。いくつかの実施形態において、液体としては、水および/または有機溶媒が挙げられる。別法として、リグニンストリーム208は、湿潤固体または乾燥固体として提供することができる。溶液中のリグニンを含めたような実施形態において、リグニン濃度は、10%重量/重量超、20%重量/重量、30%重量/重量または40%重量/重量超であり得る。 例証的なリグニン変換方法

再び図41に言及すると、いくつかの実施形態において、方法200には、リグニンストリーム208におけるリグニンの少なくとも一部分を変換産物212に変換すること210が含まれる。いくつかの実施形態において、変換すること210は、脱重合、酸化、還元、沈殿(溶液の中和によって、および/または溶媒除去によって)、熱分解、水素化分解、ガス化、またはスルホン化を用いる。いくつかの実施形態において、変換210は、任意選択で、溶液中にある間または沈殿後にリグニンに対して行われる。いくつかの実施形態において、変換すること210には、水素でリグニンを処理することが含まれる。いくつかの実施形態において、変換すること210には、リグニンから水素を生成することが含まれる。

いくつかの実施形態において、変換産物212としては、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価、または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、トルエン、ならびにキシレンからなる群から選択される少なくとも1種の品目が挙げられる。いくつかの実施形態において、変換産物としては、燃料または燃料成分が挙げられる。任意選択で、変換産物としては、パラキシレンが挙げられる。

いくつかの実施形態において、変換すること210には、水性相改質が含まれる。いくつかの実施形態において、変換すること210には、少なくとも1つのバイオフォーミング反応が含まれる。例証的なバイオフォーミング反応型としては、触媒水素化処理および触媒縮合、ゼオライト(例えば、ZSM−5)酸縮合、塩基触媒縮合、水素化、脱水、アルケンオリゴマー化ならびにアルキル化(アルケン飽和)が挙げられる。いくつかの実施形態において、変換することは、変換産物212および222をそれぞれ生成する少なくとも2つの段階(例えば210および220)において起こる。任意選択で、第1の段階(210)には、水性相改質が含まれる。いくつかの実施形態において、第2の段階220には、触媒水素化処理および触媒縮合の少なくとも1つが含まれる。

任意選択で、方法200は、生成物212および/または222の1トン当たり0.07トン未満の水素消費を特徴とする。 例証的なリグニン生成物

本発明は、リグニンストリーム208から製造される消費者製品、消費者製品の前駆体または消費者製品の成分も提供する。いくつかの実施形態において、消費者製品は、0.5%wt未満の灰分含量、および/または0.5%wt未満の炭水化物含量、および/または0.1%wt未満の硫黄含量、および/または0.5%wt未満の抽出物含量を特徴とする。いくつかの実施形態において、リグニンストリーム208から製造される消費者製品としては、バイオオイル、カルボン酸および脂肪酸、ジカルボン酸、ヒドロキシルカルボン酸、ヒドロキシルジカルボン酸およびヒドロキシル脂肪酸、メチルグリオキサール、一価、二価、または多価アルコール、アルカン、アルケン、芳香族、アルデヒド、ケトン、エステル、バイオポリマー、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ビタミン、抗生物質、および医薬品の1種または複数が挙げられる。いくつかの実施形態において、消費者製品としては、分散剤、乳化剤、錯化剤、凝集剤、塊状凝集剤、ペレット化添加剤、樹脂、炭素繊維、活性炭、抗酸化剤、液体燃料、芳香族化学物質、バニリン、接着剤、結合剤、吸収剤、毒素結合剤、発泡体、コーティング、フィルム、ゴムおよびエラストマー、捕捉剤、燃料、ならびに増量剤の1種または複数が挙げられる。いくつかの実施形態において、該製品は、食品、餌、材料、農業、輸送および建設からなる群から選択される分野において使用される。任意選択で、消費者製品は、炭素−12に対して約2.0×10−13以上の比率の炭素−14を有する。

いくつかの実施形態は、上に記載されている通りの成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される成分を含有する消費者製品に関する。いくつかの実施形態において、該成分、およびリグノセルロース材料以外の原料から生成される成分は、本質的に同じ化学組成である。

いくつかの実施形態において、消費者製品には、少なくとも100ppbの濃度でマーカー分子が含まれる。いくつかの実施形態において、マーカー分子は、フルフラールおよびヒドロキシメチルフルフラール、それらの縮合生成物、有色化合物、酢酸、メタノール、ガラクツロン酸、グリセロール、脂肪酸ならびに樹脂酸からなる群から選択される。

いくつかの実施形態において、該製品は、分散剤、乳化剤、錯化剤、凝集剤、塊状凝集剤、ペレット化添加剤、樹脂、炭素繊維、活性炭、抗酸化剤、液体燃料、芳香族化学物質、バニリン、接着剤、結合剤、吸収剤、毒素結合剤、発泡体、コーティング、フィルム、ゴムおよびエラストマー、捕捉剤、燃料、ならびに増量剤からなる群から選択される。

本明細書に記載されている実施例および実施形態は例示的な目的だけのためであり、特許請求されている発明の範囲を限定すると意図されるものではないことが理解される。本明細書に記載されている実施例および実施形態に照らし合わせた様々な修飾または変化は、当業者に示唆され、この出願および添付の特許請求の範囲の趣旨および権限内に含まれるべきであることも理解される。本明細書において引用されている全ての公報、特許、および特許出願は、全ての目的でそれらの全体を本明細書によって参照により組み込む。 (実施例1) 小規模のヘミセルロース糖抽出

表1は、様々なバイオマス型のヘミセルロース糖抽出から結果として得られた液の化学分析の要約を提供している。%単糖は、糖重量全体のうちの%重量として表現される。全ての他の結果は、乾燥バイオマスに対する%重量として表現される。

全ての処理を、スターラーおよび加熱冷却システムが備えられている0.5Lの圧力反応器内で実施した。反応器にバイオマスおよび液体を、表に与えられている量で投入した。反応器を、表に表示されている温度に加熱し、反応器が指定温度より5℃下に達した時点で時間カウントを開始した。時間が経過した時点で反応器を冷ました。固体および液体を分離し、得られた液の含量を分析し、全てのデータを乾燥バイオマス重量に対して逆算した。HPLC法を適用して、液中の%全糖、%単糖および%酢酸を評価した。%分解生成物は、%フルフラール(GCまたはHPLC分析)、%ギ酸(HPLC)および%レブリン酸(HPLC)の合計である。酸可溶性リグニンをNREL TP−510−42627方法に従って分析した。 表1:結果として得られた液の処理条件および化学分析

1 HPLCによって測定された、液中の%全糖(%TS) 2 DB−乾燥バイオマス 3 HPLCによって測定された、液中の溶解した糖全体のうちの%モノマー 4 HPLCによって測定された、液中の%酢酸 5 %分解生成物=%フルフラール+%ギ酸+%レブリン酸。GCまたはHPLCによって測定された%フルフラール、HPLCによって測定された%ギ酸および%レブリン酸 6 0.5%H2SO4+0.2%SO2 7 0.7%H2SO4+0.03%酢酸 (実施例2) ヘミセルロース糖抽出後のリグノセルロース物質の大規模な化学分析

表2は、ヘミセルロース糖抽出後のバイオマスの様々な型の化学分析の要約を提供している。

マツ(A1202102−5参照):新鮮なテーダ(Loblloly)マツチップ(145.9Lbの乾燥木材)をRapid Cycle Digester(RDC、Andritz、Springfield、Ohio)内に供給した。別個の槽内で0.3%のH2SO4および0.2%のS02を水に添加することによって、酸水溶液(500Lb)を調製した。溶液を135Cに加熱し、次いでダイジェスターに添加することで、木材を覆った。温度を維持しながら、溶液を木材の中に40分間循環させた。60分後、結果として得られた液を液槽に排出し、スチームを使用して木材をサイクロンに吹き飛ばすことで、木材(128.3Lbの乾燥木材)を捕集し、蒸気を排気した。抽出された木材を、糖含量、炭水化物組成、灰分、元素(ICPによって)、およびDCM抽出物について分析した。半枯渇リグノセルロース材料の分析は、42.4%のアラビナン、10.5%のガラクタン、9.6%のキシラン、14.3%のマンナン(Manan)、および11.8%のグルカンの抽出を示し、主にヘミセルロースが抽出されることを表示している。分析は、ASL、抽出物および灰分を含めて、「その他」11.6%も示している。残っている固体中における炭水化物の全体的画分は、「その他」のこの除去により、出発バイオマスの全体的画分に対する測定誤差内で異なっているのではない。しかしながら、抽出された木材チップが、より暗い色であり、新鮮なバイオマスより脆性であることは簡単に認められる。

マツ(A1204131−14(K1)参照):新鮮なテーダマツチップ(145.9Lbの乾燥木材)をRapid Cycle Digester(RDC、Andritz、Springfield、Ohio)内に供給した。別個の槽内で0.3%のH2SO4および0.2%のS02を水に添加することによって、酸水溶液(500Lb)を調製した。溶液を135Cに加熱し、次いでダイジェスターに添加することで木材を覆った。温度を維持しながら、溶液を木材の中に180分間循環させた。180分後、結果として得られた液を液槽に排出し、スチームを使用して木材をサイクロンに吹き飛ばすことで、木材(121.6Lbの乾燥木材)を捕集し、蒸気を排気した。材料を上に記載されている通りに分析した。半枯渇リグノセルロース材料の分析は、83.9%のアラビナン、84.3%のガラクタン、50.1%のキシラン、59.8%のマンナンの抽出を示し、グルカンの抽出を示さず、ヘミセルロースの有効な抽出を表示している。分析は、リグニン、抽出物および灰分を含めて、「その他」21.8%の抽出も示している。

ユーカリ(A120702K6−9参照):新鮮なEucalyptus Globulusチップ(79.1Kgの乾燥木材)をRapid Cycle Digester(RDC、Andritz、Springfield、Ohio)内に供給した。別個の槽内で0.5%のH2SO4および0.2%のS02を水に添加することによって、酸水溶液を調製した。溶液を145Cに加熱し、次いでダイジェスターに添加することで木材を覆った。温度を維持しながら、溶液を木材の中に60分間循環させ、次いで循環を別の60分間続けながら加熱を停止し、溶液を冷却させておいた。120分後、結果として得られた液を液槽に排出し、スチームを使用して木材をサイクロンに吹き飛ばすことで、木材(58.8Kgの乾燥木材)を捕集し、蒸気を排気した。材料を上に記載されている通りに分析した。分析は、炭水化物の20.1%が、これらの糖の70%、モノマーとして存在する液中糖の91%を含有する木材(乾燥木材ベース)キシロースから抽出されたことを示した。これらの条件下で、液中の酢酸濃度は3.6%(乾燥木材ベース)であり、ヘミセルロース糖からのアセテート基の最大除去;酸可溶性リグニンの4.2%(乾燥木材ベース)を示した。これらの結果は、置換キシロサン(xylosans)からのアセテート基の加水分解と一緒に、ヘミセルロースおよび特にキシロースの有効な抽出を表示している。同時に、有意な量の酸可溶性リグニン、抽出物および灰分も液中に抽出される。 表2:ヘミセルロース糖抽出後のリグノセルロース物質の化学分析

1 ヘミセルロース糖抽出:135℃60分間、0.3%のH2S04、0.2%のS022 ヘミセルロース糖抽出:135℃180分間、0.3%のH2S04、0.2%のS023 ヘミセルロース糖抽出:145℃60分間+冷却60分、0.3%のH2S04、0.2%のS02。 (実施例3) 広葉樹を用いるアミン抽出から結果として得られた水性および有機ストリーム。

ユーカリチップ(実施例2に例証されている通り)のヘミセルロース糖抽出から結果として得られた酸性ヘミセルロース糖ストリームを、この小規模実験に使用した。抽出前の水性ストリームを、0.5%のH2SO4および0.2%のSO2を含有する溶液中のユーカリを抽出すること、固体から液体を分離すること、および液体を強カチオン交換樹脂と接触させることによって調製した。提供された結果はバッチ実験で得られ、ここで、有機相(アミン抽出剤;トリ−ラウリルアミン:ヘキサノールの比率3:7)の水性相(ヘミセルロース糖ストリーム)に対する比率は4:1、60℃で接触時間15分であった。硫酸および酢酸の高効率的な抽出が、酸可溶性リグニン(75%)の良好な抽出、および有機相への糖(2%)の最小損失と一緒に観察される。

表3は、水溶液の%重量として表現される、アミン抽出前後の水性ストリームの化学分析を提供している。 表3:アミン抽出前後の水性ストリームの化学組成

(実施例4) アミン抽出剤からの酸の逆抽出。

実施例3のアミン抽出剤を、1:1の比率にて15分間60℃で1%炭酸ナトリウム溶液と接触させた。酢酸の84%および硫酸の89%がアミン抽出剤有機相から逆抽出されたことを観察した。有機酸は逆抽出から回収することができる。別法として、逆抽出は廃棄物処理に回すことができる。表4は、逆抽出前後におけるアミン抽出剤中の酸濃度を要約している。

表4:逆抽出前後の有機ストリームにおける鉱酸および酢酸の濃度

(実施例5) ユーカリ糖組成物

ユーカリ糖組成物(DH2C001):0.5%のH2SO4および0.2%のSO2を含有する水溶液を用いて、固体に対して2.66液体比率で、かき混ぜた温度制御槽内にて、130〜135℃の平均温度で3時間の間、約1200Lbの木材(乾燥ベース)を処理することによって、Eucalyptus Globulusチップを抽出した。捕集液を捕集し、チップを水で洗浄し、洗浄水を次いで使用して、必要に応じて酸を添加することによって次のバッチの酸溶液を調製した。ヘミセルロース枯渇チップを次いでほぼ1400ミクロンに製粉し、ほぼ15%の水分に乾燥させた。

酸性ヘミセルロース糖ストリームは、SACカラムの中を流れた。糖ストリームを次いで、30:70の比率でトリ−ラウリルアミン:ヘキサノールを有する抽出剤を用いて2回バッチ式で抽出した。抽出剤対糖ストリームの比率2:1。結果として得られた水性相をさらに、SACカラム、WBA樹脂および混床樹脂を使用することによって精製した。結果として得られたストリームのpHを0.5%のHClで4.5に調整し、糖溶液をほぼ70%のDS最終濃度に蒸発させた。

結果として得られたヘミセルロース糖混合物を、70〜80%の全糖濃度に蒸発させることで、それを浸透圧的に安定にした。表5Aは、結果として得られたヘミセルロース糖混合物の化学分析を提供している。 表5A:ユーカリチップのヘミセルロース糖抽出および精製によって生成されたヘミセルロース糖混合物の化学分析

バガス糖組成物(DB4D01):バガス(Baggase)を木材シュレッダー内で刻んだ。温度制御槽内で、60Lbのバガス(乾燥ベース)を次いで、0.5%のH2SO4を含有する水溶液を用いて、固体に対する液体比率14.2で処理した。温度制御槽の平均温度を130〜135℃で3時間の間維持した。溶液をポンピングによって循環させた。結果として得られた液を捕集し、固体を水で洗浄した。洗浄水を次いで使用して、必要に応じて酸を添加することによって次のバッチのための酸溶液を調製した。ヘミセルロース枯渇リグノセルロース物質を捕集し、乾燥させた。

酸性ヘミセルロース糖ストリームは、SACカラムの中を流れた。糖ストリームを次いで、一連のミキサーセトラー(2段階)内にて、30:70の比率でトリ−ラウリルアミン:ヘキサノールを有する抽出剤を用いて連続的に抽出した。抽出剤対糖ストリームの比率を、2:1〜1.5:1の範囲に保持した。結果として得られた水性相をさらに、SAC樹脂、WBA樹脂、粒状活性炭および混床樹脂を使用することによって精製した。結果として得られたストリームのpHを0.5%のHClで4.5に調整し、糖溶液をほぼ30%のDS濃度に蒸発させた。結果として得られた糖ストリームは、約7%のアラビノース、2.5%のガラクトース、6.5%のグルコース、65%のキシロース、1.5%のマンノース、4%のフルクトースおよび14%のオリゴサッカライド(全て%重量/全糖)を含有する。この糖溶液をさらに、SSMBシステム上での分画化によってプロセッシングし、キシロースリッチな画分およびキシロース枯渇画分をもたらした。各画分を蒸発によって濃縮した。表5Bは、結果として得られたキシロースリッチな糖溶液の化学分析を提供している。 表5B:バガスのヘミセルロース糖抽出および精製によって生成されたヘミセルロース糖混合物の化学分析

(実施例6) ヘミセルロース糖混合物からのキシロースの分画化

17%重量/重量のグルコース、71%重量/重量のキシロース、7%重量/重量のアラビノース、0.3%重量/重量のガラクトース、0.2%重量/重量のマンノース、および5%重量/重量の混合二量体サッカライドを含有するヘミセルロース糖混合物から、キシロースを分画した。この混合物の組成は、広葉樹チップ(例えば、ユーカリチップ)および一部の草(例えば、バガス)由来のヘミセルロース糖の組成の代表である。

250mlのFinex AS 510 GC、I型、SBA、ゲル形態、スチレンジビニルベンゼンコポリマー、官能性基トリメチルアミン、比重1.1〜1.4g/cm3、平均ビーズサイズ280ミリミクロンを利用して、パルス試験を行った。ゲルはサルフェート形態であった。それを60mM OHの1.5床体積(BV)で予備条件づけし、樹脂を8〜12%のOHに調整し、残部をサルフェート形態にしておいた。5mlの試料を注入し、3ml/分で水溶出が続いた。混合物からのキシロースの有効な分画化が観察され、ミックス糖は0.61および0.65BVでピークとなり、キシロースは0.7BVでピークとなった。パルス試験の結果を図7に記載する。

パルス試験において、カラムに試料を負荷し、溶出液で洗浄した。溶出画分を捕集し、分析した。異なる糖について、溶出は、異なる溶出プロファイルにつながるカラム材料との異なる相互作用をもたらした。溶出プロファイルに基づき、溶出条件が連続的な方法(例えば、SSMB)に適用されることで糖を分画することができるかどうかを決定することができる。例証的な溶出プロファイルを図7に提供する。

パルス試験クロマトグラムは、キシロースが最後に溶出し、全ての他の単糖およびオリゴマーが最初に溶出することを実証している。実証された分離は、このクロマトグラフィー分画化を擬似移動床(SMB)方式または逐次的擬似移動床(SSMB)連続システムに規模拡大するのを支えるのに十分である。 (実施例7) 向流連続加水分解システムにおけるヘミセルロース枯渇リグノセルロース材料の加水分解

ユーカリ材チップを、実施例1および2に記載されている通りヘミセルロース糖抽出に供した。ヘミセルロース枯渇リグノセルロース残部材料を、この実施例で使用した。

撹拌槽加水分解反応器システムを図8Aに記載する。自動制御およびモニタリングされる4槽システムを使用した。製粉されたヘミセルロース枯渇リグノセルロース材料(例えば、平均サイズほぼ1400ミクロンの粒子)を、およそ33%のHClおよび8%の糖を含有する水溶液中に懸濁する。懸濁物は約5%の固体を有する。懸濁物を槽1に5gphの速度で供給する。同時に、42%のHCl溶液をおよそ2gphで槽4に供給する。各槽での溶液をポンプによって50gpmの速度で循環させることで、槽内の溶液を混合状態で適切に保持し、流れループの一部である分離膜の中の良好な横断面流れを可能にする。槽1の膜からの透過液を、脱酸および精製するための加水分解物捕集槽に回す。槽1の残余分を、さらに加水分解のための槽に戻し、槽1における一定レベルを維持するために流れの一部を槽2に移行させる。連続している全ての槽を、透過液流れおよびレベル制御の同じパラメータで設定する。典型的な酸および糖の濃度を図8Bに描写する。各槽の温度は、典型的に、槽1から4までについてそれぞれ60F、55F、50F、50Fで保持する。槽4の残余分を、同じレベル制御に基づくリグニン洗浄プロセスに移行させる。

ヘミセルロース枯渇ユーカリの30日連続加水分解の結果を図8Bに描写する。黒色の線は、反応器1から4までおよびそれを洗浄(脱酸する)に移行させる加水分解物捕集槽での%HClについての標的値、および槽1から4までおよび捕集槽についての%糖(溶液中の溶解した糖全体に対応する)値を示し、一方灰色の線は、同じ点について30日にわたって捕集された平均値を示す。該システムの向流性質を視覚化する:酸は反応器4で該システムに入り、3、2、および1に向かって進行する。糖を連続的に溶解したことで、糖レベルは同じ方向で増大した。固体塊は反応器1で入り、2,3および4の中を進行および減少する。

ヘミセルロース枯渇リグノセルロース材料が反応器1に入る前に追加的な反応器(「反応器0」)が使用される場合、高オリゴマー可溶性糖の加水分解が加速され得る。反応器0において、ヘミセルロース枯渇リグノセルロース材料を、15〜20分間昇温(35〜45℃)で酸と接触させる。これらのオリゴマーが、より小さいユニットに加水分解し続けると、粘度は鋭く落ちる。反応器0を使用した場合、全ての段階の平均%糖が増大したことが観察された。典型的に、この加水分解システムは、オリゴ糖および単糖として加水分解物中に溶解するための、97%超のセルロースポリマーおよびヘミセルロースポリマーの余物を生み出す。加水分解を離れる固体は、リグニンおよび5%未満、通常3%未満の結合セルロースを本質的に含む。 (実施例8) ヘキサノール抽出、逆抽出、および酸回収

加水分解システムにおいて生成される加水分解物は抽出システムに流れて、水性相から酸を除去し、さらなる使用のためにそれを回収する。抽出剤としてヘキサノールを利用する2つの抽出カラム(抽出Aおよび抽出B)を含めた向流抽出システムにおいてHClを抽出する。全ての抽出および逆抽出のプロセスは50℃で行う。図9Aは、抽出システムに移動する加水分解物中のHClのレベル(上の線)、該レベルはほぼ30%である;抽出Bに移動する抽出A後の酸のレベル(暗色四)、該レベルはほぼ8%である;抽出B後の残留している酸のレベル(灰色三角)、該レベルは5%未満、典型的に2〜3%である;の30日かけて捕集したデータを示している。水を酸で共抽出し、その結果として水性相はより濃縮し、典型的な糖レベルは16〜20%である。

水性相を次いで、さらなる処理に向ける。負荷された有機相を最初に洗浄することで、溶媒および糖を回収し、次いで、糖をリサイクルするための酸を回収するために逆抽出に向ける。溶媒洗浄は、20〜25%重量/重量でHCl溶液を用いる抽出のために使用されるカラムと同様のカラム内で行う。図9Bは、典型的に0.2〜0.4%である洗浄カラムに入る抽出B後の溶媒相における糖のレベル(上の線)、および典型的に0.05%未満である洗浄された溶媒相における糖のレベル(下の線)を描写している。次に、別の向流抽出カラム内で、1%未満のHClを含有する水性相に逆らって流すことによって、溶媒を逆抽出する。図9Cは、30日の実行にわたって蓄積されたデータを示し、ここで、逆抽出に入る溶媒におけるHClのレベルはほぼ8%であり(灰色三角)、逆抽出後の溶媒におけるHClのレベルは0.5%未満であり(最下部の線)、逆抽出を離れる水性相における酸のレベルはほぼ18.5%である。 (実施例9) 二次加水分解

抽出から出てくる糖溶液は、典型的に、約2.5%のHClおよび16〜20%の糖を含有するが、しかし典型的に、これらの糖の60〜70%しかモノマーとして存在しない。13%未満の糖および約0.6%の残留している酸を有するために、糖溶液を希釈した。溶液を撹拌槽内で120℃に約45分間加熱し、結果として得られた組成物は90%超のモノマーを含んでいた。それを60℃より低く冷却することで、モノマーの再縮合を予防した。30日かけて捕集したデータを図10に描写し、二次加水分解前(下の線)および二次加水分解後の%単糖(糖全体のうち)を示す。 (実施例10) アミン精製

二次加水分解後の糖溶液をアミン抽出プロセスに送り、ここで溶液を、45:55の比率でトリ−ラウリルアミンおよびヘキサノールを含有する抽出剤と接触させた。1.8:1 wt:wtの抽出剤対糖供給の比率(O/A)を使用し、抽出を50〜60℃の温度で制御した。抽出をミキサーセトラー内で実施する。残留している酸を有機相に抽出し、残留している有機酸、フルフラールおよびフェノール性分子(リグニン関連)も、この相に抽出した。図11Aは、アミン精製に入る水性相において測定されたpHを示し、図11Bは、有機相の滴定によって測定された通りのアミン/ヘキサノール相への酸抽出の算出効率を示す。負荷された抽出剤を別のミキサーセトラーに送り、ここで、溶媒を塩基(典型的に、Mg(OH)2またはNaOH)で逆抽出した。最終的に、溶媒を第3のミキサーセトラーに送り、ここで、溶媒を水で洗浄した。洗浄した時点で、溶媒をリサイクルさせて第1の抽出段階に戻した。 (実施例11) 主要な溶媒抽出ステップからのヘキサノール精製

主要抽出プロセスからの溶媒は、酸および水と一緒に、加水分解物中に存在する不純物の多くを抽出する。加えて、有機酸は、酸性条件下で反応することで、アルコール溶媒(例えば、酢酸ヘキシル、ギ酸ヘキシル)とのエステルを形成する。前の抽出プロセスからの逆抽出された溶媒の画分(例えば、ほぼ10%)を分離し、石炭で(例えば、10%の石炭スラリーを含有する水性相で)処理した。そうすることによって、これらの不純物を除去した。石炭の添加は、反応器に投入したヘキサノールおよそ1.5重量%で設定した。2相系を80℃で3時間の間かき混ぜた。溶液を次いで<50℃に冷却し、該相をミキサーセトラー内で分離し、溶媒相を水で洗浄した後に、抽出溶媒供給に戻した。

フルフラール、ギ酸ヘキシル、酢酸ヘキシル、塩化ヘキシルおよびヒドロキシメチルフルフラールを含めて、処理ヘキサノール中の不純物のレベルを、ガスクロマトグラフィーによって検出した。30日の動作にわたって捕集したデータを図12に描写する。集積していく不純物は酢酸ヘキシルだけであった。酢酸ヘキシルの加水分解の速度は、これらの不純物の中で最も遅く、これは処理条件または画分を増大することによって対処することができる。 (実施例12) 酸回収:HCl吸収体における42%の酸の生成

蒸発によってプロセスからリサイクルされたHClガスは、市販の流下膜吸収体(SGL)の中を流れた。HClガスの完全な吸収を保証するため、2つの吸収体を使用した。吸収体を5〜10℃で保持した(例えば、チラーを使用する)。吸収体におけるHCl溶液によってHClガスを吸収することで、HCl濃度を高濃度(例えば、41%超)に増大させた。30日動作期間中に捕集したデータを図13に示すが、これは、標的濃度が一般に達成されることを示している。 (実施例13) リグニン洗浄

例証的なリグニン洗浄システムを図14Aに示す。加水分解システムからのリグニンはリグニン洗浄システムに入り、ここで、それを向流システムにおいて5〜20%のHCl溶液で洗浄した。7洗浄段階のシステムを使用した。各段階での酸および糖の濃度(30日のデータ捕集にわたる平均結果)を図14Bに示す。段階1において、リグニン懸濁物は、約4%の糖および約34%のHClを有していた。糖および酸の濃度は7段階かけて減少した。段階7を離れる懸濁物は、典型的に、2.0%未満の糖および27%強のHClを含む。 (実施例14) 可溶性が制限された溶媒精製から得られた高純度リグニンの化学構造特徴付け

実施例13に従って、リグニン固体を洗浄した。洗浄リグニンをIsopar K中で100℃に加熱することで、リグニンを脱酸した。脱酸されたリグニンを次いで液相から分離した。固体脱酸されたリグニン(ほぼ20Lb)を、NaOH溶液(28lbのNaOHおよび197lbの水)を用いて、かき混ぜた反応器内で360oFに6時間の間加熱した。溶解リグニン溶液を冷却させておいた。Isopar Kの有機相および水性相を分離した。リグニン水溶液をメチルエチルケトン(MEK)とほぼ1:2体積/体積の比率で接触させた。水溶液のpHを3.3〜3.5にHClで調整した。MEK相を捕集し、強酸性カチオン交換体と接触させた。精製リグニン溶液を熱水浴(ほぼ85℃)中に滴下することによってフラッシュ蒸発させた。沈殿したリグニンを濾過し、フィルタープレス上にて水で洗浄した。

高純度リグニンおよび市販のリグニンの元素分析を下記の表に提供する:

高純度マツリグニンの誘導結合プラズマ(ICP)分析を下記に提供する:

マツリグニンの熱的特性を下記の表に提供する。

NMRの結果は、高純度リグニンが、下記の表および図15に示される通り、低脂肪族性ヒドロキシル基および高フェノール性ヒドロキシル基を有することを表示した。天然リグニンについての値は、文献で報告されている値である。 高純度リグニンおよび天然リグニンにおけるヒドロキシル基含量

リグニンの13C NMR特徴付け

*「Effects of two−stage dilute acid pretreatment on the structure and composition of lignin and cellulose in loblolly pine」。Ragauskas AJ、Bioenerg.Res 2008年;1巻(3〜4号):205〜214頁。 #「Lignin structural modifications resulting from ethanol organosolv treatment of loblolly pine」。Ragauskas AJ、Energ Fuel 2010年;24巻(1号):683〜689頁。 ^「Quantitative characterization of a hardwood milled wood lignin by nuclear magnetic resonance spectroscopy」。Kadla JF. J Agr Food. Chem. 2005年;53巻(25号)9639〜9649頁。 (実施例15) 直接的リグニン抽出

ヘミセルロース糖をユーカリチップから抽出した後、残部は主にセルロースおよびリグニンであった。酢酸を含有する有機水溶液を使用し、下に記載されているプロセスに従って、残部を脱リグニンした。

1:10の比率で溶液の1.2%酢酸w/wを含有するメチルエチルケトン(MEK)および水の50/50v/v溶液(100mLの水、100mLのMEK、および2.2gの酢酸)と、ユーカリ材チップ(20.0g)を混合した。混合物を175℃で4時間の間、かき混ぜた反応器内で処理した。次いで該システムを30℃に冷却させておいた後に、反応器を開いた。スラリーをデカントし、さらなる分析のために固体を捕集した。

反応後、127gの遊離液体があり、そのうち47.2gが有機および79.8gが水性であった。有機相は、1.1gの酢酸、10.4gの水、および5.5gの溶解固体(0.1gの糖、および主にリグニンである5.4gのその他)を含有していた。水性相は、1.4gの酢酸、2.1gの溶解固体(1.5gの糖のおよび0.6gのその他)を含有していた。

液体のデカント後、黒色のスラリーおよび白色の沈殿物が瓶の底にあった。この材料を真空濾過し、液体の色が非常に淡黄な色になるまで50/50v/vのMEK/水(119.3gのMEK、148.4gの水)を用いて室温で徹底的に洗浄した。3つの相を捕集した;有機19.7g、水性215g、および白色固体7g乾燥。有機相は、0.08gの酢酸および0.37gの溶解固体を含有していた。水性相は、0.56gの酢酸および0.6gの溶解固体を含有していた。

全ての有機相を統合した。溶液のpHをpH3.8に調整する。溶液を次いで、水性相(塩を含有する)および有機相(リグニンを含有する)に分離させておいた。リグニン含有有機相を回収し、強酸性カチオンカラムを使用して精製した。有機溶液を次いで、80℃の水浴に滴下により添加することでリグニンを沈殿した。

白色沈殿物の13C固体NMR分析は、それが主にセルロース(パルプ)を含むことを表示している。リグニンの量は検出可能でない。反応はユーカリ材チップを脱リグニンすることに成功している。 (実施例16) マツ材からの加水分解セルロース糖の分析

マツ材チップを、実施例1および2に記載されている通り、ヘミセルロース糖抽出に供した。PCT/US2011/057552(全ての目的で参照により本明細書に組み込む)に記載されている通り、擬似移動床加水分解システムを使用して、セルロース加水分解を実施した。実施例8および9に記載されている通り、セルロース糖精製を行った。実施例10と同様の糖精製のためのアミン抽出の代わりに、強塩基性アニオン交換体を使用した(アミンが、SBA樹脂である固相中にあることを除いて全て同じである)。セルロース糖の組成を下記の表に記載した。

マツ材からの加水分解セルロース糖の分析を下記に提供する:

(実施例17) マツ材からのヘミセルロース糖の分析

実施例1および2に記載されている通り、マツ材チップをヘミセルロース糖抽出に供した。固相アミンを含有する強塩基性アニオン交換体を使用したことを除いて実施例3および5に記載されている通りに、ヘミセルロース糖を精製した。結果として得られた糖溶液を濃縮した。ヘミセルロース糖の組成を下記の表に記載した。

マツ材からのヘミセルロース糖の分析を下記に提供する:

(実施例18) ユーカリからのヘミセルロース糖の分析

実施例1および2に記載されている通り、ユーカリ材チップをヘミセルロース糖抽出に供した。実施例3および5に記載されている通り、ヘミセルロース糖を精製した。ヘミセルロース糖の組成を下記の表に記載した。

ユーカリからのヘミセルロース糖の分析を下記に提供する:

(実施例19) 糖ストリームの分析

実施例1および2に記載されている通り、バガスをヘミセルロース糖抽出に供する。実施例3および5に記載されている通り、ヘミセルロース糖を精製する。実施例6に記載されている通り、結果として得られた糖溶液を濃縮および分画することで、80%超のキシロースを含有するキシロースリッチな溶液、およびオリゴ糖および単糖を含有する第2のストリームを得る。糖混合物の組成を下記の表に示す。

(実施例20) セルラーゼによるセルロースの加水分解

ヘミセルロースおよびリグニン抽出後、セルロースパルプ(ユーカリパルプ)を残部として得た。0.05Mのアセテート緩衝剤中、pH4.55、5%/セルロース、セルラーゼ:セロビアーゼ1:1中において10〜20%の固体を有するセルロースパルプ懸濁物を調製した。懸濁物を55℃で撹拌した。溶解した糖の分析のため、該液の試料を周期的に取った。溶解している糖は主にグルコースであったが、パルプ中に残っている一部の残留ヘミセルロース糖が含まれ得る。溶解した糖は、7.78%のリグニンおよび94.22%のホロセルロースを含有していた(89.66%のグルコース)。%固体が増大するにつれて、全体的収率が減少した(酵素負荷が同じである限り)。しかしながら収率は、図42Bで見られる通り、Sigmacell(綿リンター由来のSigma # S5504、50型、50um)を使用して同条件下で加水分解させた基準試料と比較して、より高かった。セルラーゼミックス酵素によってセルロースパルプをよく糖化する(だが、それはまだ一部の残留リグニンを含有している)。E−HDLMの反応速度は基準材料より高い (実施例21) より高い生成物回収のためのSSMB配列の改善

ヘミセルロース糖ミックスからのキシロースの分離を、合目的に構築されたProSep SSMB Operationモデル、12カラム回転機構設計SSMBシステム(後文において、ProSep SSMB Operation 2.0)上で行った。改善した配列は6段階を含有しており、この各々は2つのカラムを有している。カラムに、Finex AS 510 GC、I型、SBA、ゲル形態、スチレンジビニルベンゼンコポリマー、官能性基トリメチルアミン、比重1.1〜1.4g/cm3、平均ビーズサイズ280ミリミクロンを詰めた。ゲルはサルフェート形態であった。それを60mMのOHの1.5床体積(BV)で予備条件づけし、樹脂を8〜12%のOHに調整し、残部をサルフェート形態のままにした。下記の表は、ProSep SSMB Operation 1.0(オリジナルモデル)の一般的パルス配列とProSep SSMB Operation 2.0の改善配列とを比較する。

ProSep SSMB Operation 2.0の改善配列に従って、キシロースを分離した。約30%重量/重量糖を含有する供給溶液を提供した。供給溶液は、糖全体のうち約65%重量/重量のキシロースを含有していた。約16.4%の糖を含有する生成物ストリームを抽出した。生成物ストリームは、糖全体のうち80%重量/重量超(例えば、一部の場合において、82%重量/重量超、84%重量/重量、85%重量/重量)のキシロースを含有していた。回収は80%重量/重量超であった。約5%重量/重量の全糖を含有するラフィネートを得た。ラフィネートは、糖全体のうち約16.5%重量/重量だけを含有していた。

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