アセチレン発生設備、アセチレン発生設備の制御方法及びアセチレンガスの製造方法

申请号 JP2012506036 申请日 2010-11-15 公开(公告)号 JPWO2012066611A1 公开(公告)日 2014-05-12
申请人 電気化学工業株式会社; 发明人 大森 博昭; 博昭 大森;
摘要 アセチレン発生機への給 水 制御をより高 精度 に行うことが可能なアセチレン発生設備、アセチレン発生設備の制御方法及びアセチレンガスの製造方法を提供する。カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機1と、アセチレン発生機1にカルシウムカーバイドを供給する供給タンク2と、アセチレン発生機1に水を供給する水供給部3と、アセチレン発生機1から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器4と、アセチレン発生機1から排出されるアセチレンガスの 温度 を検出するガス温度検出器5と、アセチレンガスの発生量とアセチレンガスの温度とに基づいて、アセチレン発生機1に供給する水の流量を制御する制御装置6とを備える。
权利要求
  • カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機と、
    前記アセチレン発生機にカルシウムカーバイドを供給する供給タンクと、
    前記アセチレン発生機に水を供給する水供給部と、
    前記アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器と、
    前記アセチレン発生機から排出される前記アセチレンガスの温度を検出するガス温度検出器と、
    前記アセチレンガスの発生量と前記アセチレンガスの温度とに基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する制御装置と を備えるアセチレン発生設備。
  • 前記水供給部から供給される水の温度を検出する水温度検出器を更に備え、
    前記制御装置が、前記アセチレンガスの発生量、前記アセチレンガスの温度及び前記水の温度に基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する請求項1に記載のアセチレン発生設備。
  • 前記制御装置が、
    前記ガス温度検出器が検出した前記アセチレンガスの温度を用いて前記ガス流量検出器が検出した前記アセチレンガスの発生量の測定値を補正する補正部と、
    補正後の前記アセチレンガスの発生量を用いて前記アセチレン発生機に供給する前記水の必要供給流量を算出する算出部と、
    前記必要供給流量と基準値とを比較する比較部と、
    前記必要供給流量が前記基準値を満たさない場合に、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる調整部と を備える請求項1に記載のアセチレン発生設備。
  • カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機と、
    前記アセチレン発生機にカルシウムカーバイドを供給する供給タンクと、
    前記アセチレン発生機に水を供給する水供給部と、
    前記水供給部が供給する水の温度を検出する水温度検出器と、
    前記アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器と、
    前記アセチレンガスの発生量と前記水の温度に基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する制御装置と を備えるアセチレン発生設備。
  • 前記制御装置が、
    前記水温度検出器が検出した前記水の温度に基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の供給倍率を補正する補正部と、
    補正後の前記水の供給倍率と前記アセチレンガスの発生量とに基づいて前記アセチレン発生機に供給する前記水の必要供給流量を算出する算出部と、
    前記必要供給流量と基準値とを比較する比較部と、
    前記必要供給流量が前記基準値を満たさない場合に、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる調整部と を備える請求項4に記載のアセチレン発生設備。
  • 前記アセチレン発生機が、
    前記アセチレン発生機の上部に設けられた前記カルシウムカーバイドの投入口と、
    前記アセチレン発生機の内部に設けられ、前記投入口に接続された反応段と、
    前記反応段に連結され、前記反応段に水を供給する複数のスプレーノズルと、
    前記反応段の下段に設けられ、前記カルシウムカーバイドと前記水とを反応させて得られる副生消石灰を混合する混合段と を備え、
    前記制御装置が、前記複数のスプレーノズルから供給する水の流量比を制御する請求項1〜5のいずれか1項に記載のアセチレン発生設備。
  • 前記供給タンク内が、不活性ガスにより前記アセチレン発生機内よりも高い圧力に加圧されている請求項1〜6のいずれか1項に記載のアセチレン発生設備。
  • 前記ガス温度検出器及び前記ガス流量検出器が、前記アセチレン発生機の後段に接続された水封器の出口を流れるアセチレンガスの温度及び流量を検出する請求項1〜3のいずれか1項に記載のアセチレン発生設備。
  • アセチレン発生機内にカルシウムカーバイドと水とを供給し、前記カルシウムカーバイドと前記水とを反応させてアセチレンガスを発生させる工程と、
    前記アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出する工程と、
    前記アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの温度を検出する工程と、
    前記アセチレンガスの発生量と前記アセチレンガスの温度とに基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程と を含むアセチレン発生設備の制御方法。
  • 前記アセチレンガスの発生量と前記アセチレンガスの温度とに基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、
    検出されたアセチレンガスの温度により、検出されたアセチレンガスの発生量の測定値を乾きガスの体積に補正し、補正後の前記アセチレンガスの発生量に基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程を含む請求項9に記載のアセチレン発生設備の制御方法。
  • 前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、
    検出した前記アセチレンガスの温度を用いて、検出した前記アセチレンガスの発生量の測定値を補正し、補正後の前記アセチレンガスの発生量を用いて前記アセチレン発生機に供給する水の必要供給流量を算出する工程と、
    前記必要供給流量と基準値とを比較する工程と、
    前記必要供給流量が前記基準値を満たさない場合に、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程と を含む請求項9に記載のアセチレン発生設備の制御方法。
  • 前記水供給部が供給する水の温度を検出する工程を更に備え、
    前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、検出された水の温度により水の蒸発量補正を行い、水の蒸発量補正結果に基づいて前記アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程を含む請求項9に記載のアセチレン発生設備の制御方法。
  • アセチレン発生機内にカルシウムカーバイドと水とを供給し、前記カルシウムカーバイドと前記水とを反応させてアセチレンガスを発生させる工程と、
    前記アセチレン発生機内に供給する水の温度を検出する工程と、
    前記アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出する工程と、
    前記アセチレンガスの発生量と前記水の温度に基づいて、前記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程と を含むアセチレン発生設備の制御方法。
  • 請求項9〜13に記載のアセチレン発生設備の制御方法を用いたアセチレンガスの製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、アセチレン発生設備、アセチレン発生設備の制御方法及びアセチレンガスの製造方法に関する。

    工業的にアセチレンを発生する方法としては、カルシウムカーバイド(CaC 2 、以下「カーバイド」という。)とを反応させる方法が古くから行われており、湿式法と乾式法が知られている。 湿式法はカーバイドに対して10当量以上の水を反応させる必要があり、副生成する消石灰と水の混合物の処理が煩雑になるため、今日では乾式法が主流となっている。

    従来の乾式アセチレン発生設備としては、例えば特公昭31−7838号公報に記載のアセチレン設備が知られている。 この設備では、アセチレン発生機において、カーバイドと反応理論量の1.9〜3倍量の水とを混合し、混合物を撹拌しながら、アセチレン発生機内部に設けられた棚板上に順次降下させている。 発生機内で発生したアセチレンガスは、発生機上部に設けられた取出管から取り出される。 特公昭31−7838号公報には、運転時にアセチレン発生機へ供給する水の給水量は、原料カーバイドの品位の測定値に対して制御を行い、カーバイド供給量は発生アセチレンの流量とカーバイド品位の測定値とから制御を行うことが記載されており、これら二要素に比例的関係を持たせて両者を互いに制御する自動制御としてもよいことも記載されている。

    特公昭31−7838号公報

    しかしながら、特許文献1に記載された発明のように、原料カーバイドの品位の測定値に基づいて給水量を制御する方法では、制御の安定性が不十分である。 つまり、供給する水の急激な温度変化や、品位の異なる原料が供給された場合の反応の急変等には、対応しきれない場合がある。

    そこで、本発明は、アセチレン発生機への給水制御をより高精度に行うことが可能なアセチレン発生設備、アセチレン発生設備の制御方法及びアセチレンガスの製造方法を提供する。

    上記課題を解決するために、本発明は一側面において、カーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機と、アセチレン発生機にカーバイドを供給する供給タンクと、アセチレン発生機に水を供給する水供給部と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの温度を検出するガス温度検出器と、アセチレンガスの発生量とアセチレンガスの温度とに基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する制御装置とを備えるアセチレン発生設備である。

    本発明に係るアセチレン発生設備の別の一実施形態においては、水供給部から供給される水の温度を検出する水温度検出器を更に備え、制御装置が、アセチレンガスの発生量、アセチレンガスの温度及び水の温度に基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する。

    本発明に係るアセチレン発生設備の更に別の一実施形態においては、制御装置が、ガス温度検出器が検出したアセチレンガスの温度を用いてガス流量検出器が検出したアセチレンガスの発生量の測定値を補正する補正部と、補正後のアセチレンガスの発生量を用いてアセチレン発生機に供給する水の必要供給流量を算出する算出部と、必要供給流量と基準値とを比較する比較部と、必要供給流量が基準値を満たさない場合に、アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる調整部とを備える。

    本発明は別の一側面において、カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機と、アセチレン発生機にカルシウムカーバイドを供給する供給タンクと、アセチレン発生機に水を供給する水供給部と、水供給部が供給する水の温度を検出する水温度検出器と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器と、アセチレンガスの発生量と水の温度に基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する制御装置とを備えるアセチレン発生設備である。

    本発明に係るアセチレン発生設備の一実施形態においては、制御装置が、水温度検出器が検出した水の温度に基づいて、アセチレン発生機に供給する水の供給倍率を補正する補正部と、補正後の水の供給倍率とアセチレンガスの発生量とに基づいてアセチレン発生機に供給する水の必要供給流量を算出する算出部と、必要供給流量と基準値とを比較する比較部と、必要供給流量が基準値を満たさない場合に、アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる調整部とを備える。

    本発明に係るアセチレン発生設備の別の一実施形態においては、アセチレン発生機が、アセチレン発生機の上部に設けられたカルシウムカーバイドの投入口と、アセチレン発生機の内部に設けられ、投入口に接続された反応段と、反応段に連結され、反応段に水を供給する複数のスプレーノズルと、反応段の下段に設けられ、カルシウムカーバイドと水とを反応させて得られる副生消石灰を混合する混合段とを備え、制御装置が、複数のスプレーノズルから供給する水の流量比を制御する。

    本発明に係るアセチレン発生設備の更に別の一実施形態においては、供給タンク内が、不活性ガスによりアセチレン発生機内よりも高い圧に加圧されている。

    本発明に係るアセチレン発生設備の更に別の一実施形態においては、ガス温度検出器及びガス流量検出器が、アセチレン発生機の後段に接続された水封器の出口を流れるアセチレンガスの温度及び流量を検出する。

    本発明は更に別の一側面において、アセチレン発生機内にカルシウムカーバイドと水とを供給し、カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させる工程と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出する工程と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの温度を検出する工程と、アセチレンガスの発生量とアセチレンガスの温度とに基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程とを含むアセチレン発生設備の制御方法である。

    本発明に係るアセチレン発生設備の制御方法の一実施形態においては、アセチレンガスの発生量とアセチレンガスの温度とに基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、検出されたアセチレンガスの温度により、検出されたアセチレンガスの発生量の測定値を乾きガスの体積に補正し、補正後のアセチレンガスの発生量に基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程を含む。

    本発明に係るアセチレン発生設備の制御方法の別の一実施形態においては、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、検出したアセチレンガスの温度を用いて、検出したアセチレンガスの発生量の測定値を補正し、補正後のアセチレンガスの発生量を用いてアセチレン発生機に供給する水の必要供給流量を算出する工程と、必要供給流量と基準値とを比較する工程と、必要供給流量が基準値を満たさない場合に、アセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程とを含む。

    本発明に係るアセチレン発生設備の制御方法の更に別の一実施形態においては、水供給部が供給する水の温度を検出する工程を更に備え、上記アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程が、検出された水の温度により水の蒸発量補正を行い、水の蒸発量補正結果に基づいてアセチレン発生機に供給する水の流量を増加又は減少させる工程を含む。

    本発明は更に別の一側面において、アセチレン発生機内にカルシウムカーバイドと水とを供給し、カルシウムカーバイドと水とを反応させてアセチレンガスを発生させる工程と、アセチレン発生機内に供給する水の温度を検出する工程と、アセチレン発生機から排出されるアセチレンガスの発生量を検出する工程と、アセチレンガスの発生量と水の温度に基づいて、アセチレン発生機に供給する水の流量を制御する工程とを含むアセチレン発生設備の制御方法である。

    本発明は更に別の一側面において、上記アセチレン発生設備の制御方法を用いたアセチレンガスの製造方法である。

    本発明によれば、アセチレン発生機への給水制御をより高精度に行うことが可能なアセチレン発生設備、アセチレン発生設備の制御方法及びアセチレンガスの製造方法が提供できる。

    本発明の第1の実施の形態に係るアセチレン発生設備の概略図を示す。

    本発明の第1の実施の形態に係るアセチレン発生設備の給水制御方法の一例を示すフローチャートである。

    本発明の第2の実施の形態に係るアセチレン発生設備の概略図を示す。

    本発明の第2の実施の形態に係るアセチレン発生設備の給水制御方法の一例を示すフローチャートである。

    次に図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 以下の図面は模式的なものであり、厚みと平均寸法の関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。 また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。 以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。

    (第1の実施の形態)
    <アセチレン発生設備>
    本発明の第1の実施の形態に係るアセチレン発生設備は、図1に示すように、カーバイドと水を反応させてアセチレンガスを発生させるアセチレン発生機1と、アセチレン発生機1にカーバイドを供給する供給タンク2と、アセチレン発生機1に水を供給する水供給部3と、アセチレン発生機1から排出されるアセチレンガスの発生量を検出するガス流量検出器4と、アセチレン発生機1から排出されるアセチレンガスの温度を検出するガス温度検出器5と、アセチレンガスの発生量とアセチレンガスの温度とに基づいて、アセチレン発生機1に供給する水の流量を制御する制御装置6とを備える。

    アセチレン発生機1は更に、アセチレン発生機1で発生したアセチレンガスを精製するアセチレン精製部7と、アセチレン発生機1で発生した副生消石灰を排出する副生消石灰排出部8とが接続されている。 アセチレン精製部7は、除塵冷却塔7aと脱硫塔7bと水封安全器7cとを備え、アセチレン発生機1で発生したアセチレンガスを精製する。 副生消石灰排出部8は、熟成器8aと、シールタンク8bと、傾斜形スクリューコンベア8cとを備え、アセチレン発生機1で生成される副生消石灰に含まれる未反応カーバイドを更に反応させて副生消石灰を系外へ排出させる。

    図1に示すように、アセチレン発生機1は多段攪拌方式になっており、一般には円筒状である。 アセチレン発生機1は、上段で大部分の反応を完了し、下段で攪拌混合し、未反応カーバイドを反応させることで変換効率を上げている。 例えば図1に示すアセチレン発生機1は10段で構成されており、第1段及び第2段が反応段12a、12b、第3〜第10段が、混合段13となっている。

    反応段12a、12bには、カーバイドの投入口11a、11bが連結されている。 投入口11a、11bには、スクリュー手段21a、21bが接続されており、カーバイドが、供給タンク2からスクリュー手段21a、21bを介して反応段12a、12b内に供給される。 反応段12a、12bには、水を供給するための複数の給水スプレー15a、15bが連結されている。 給水スプレー15a、15bには、スプレーノズルが6本ずつ、計12本使用されている。 図1に示す円筒状のアセチレン発生機1では、投入口11a、11bからスプレーノズルが2本ずつ円周方向に沿って並んで配置されている。 各スプレーノズルから水が霧状に散布され、水とカーバイドとが接触する構成になっている。 スプレーノズルから噴霧される水の流量は、給水スプレー毎に独立制御することが可能である。 これにより、例えば、原料の投入口11a、11bに近いノズルの流量を上げ、遠ざかるに従い流量を下げる制御や、アセチレン発生機1の立ち上げ時における原料投入時に、給水スプレー15a、15b下部への原料到達を待ってから散水開始する制御が可能である。

    水供給部3としては、例えばポンプ等が利用可能である。 水供給部3は、例えば川水、井戸水、工業用水又はアセチレン設備内で回収された回収水等を必要に応じて発生機1へ供給するための切替手段(図示せず)が接続されていてもよい。 水供給部3は制御装置6に電気的に接続されており、制御装置6により、水供給部3の流量(給水スプレー15a、15bから供給する水の流量)が制御される。

    ガス流量検出器4及びガス温度検出器5は、アセチレン発生機1の出口側に接続されている。 図1では、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5が、アセチレン精製部7の水封器7cの出口に接続され、水封器7cの出口の配管を流れるアセチレンガスの流量を検出している。 ガス流量検出器4及びガス温度検出器5の位置は、除塵冷却塔7a以降であれば特に限定されない。 アセチレン発生機1とアセチレン精製部7とを接続する通路18では、粉塵や水蒸気が多い環境のため、測定には適さない場合がある。 ガス流量検出器4及びガス温度検出器5は制御装置6に電気的に接続されており、制御装置6により、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5が検出した流量及び温度が常時或いは一定の期間毎に記録される。

    供給タンク2には、破砕設備にて予め粉砕したカーバイドが貯蔵されている。 カーバイドは、粒度が小さすぎると温度が上昇しすぎて副反応が生じやすくなる場合がある一方で、粒度が大きすぎると反応が十分に進行しない場合がある。 このため、カーバイドは、平均粒径4mm以下、好ましくは平均粒径0.8〜1.3mm程度の粒度に粉砕されていることが好ましい。 供給タンク2は原料で満杯になっており、窒素ガス等の不活性ガスでシールされている。 供給タンク2内の圧力は、窒素ガス等の不活性ガスを充填することによってアセチレン発生機1よりも0.3〜0.5kPa程度高い圧力に加圧されるのが好ましい。 これにより、アセチレン発生機1で発生するアセチレンガスの供給タンク2へ逆流が抑制され、アセチレン発生設備の安全性が向上する。

    制御装置6は、アセチレン発生機1、供給タンク2、水供給部3、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5を制御する。 制御装置6は、条件記憶部61、補正部62、算出部63、比較部64及び調整部65を備える。 条件記憶部61は、アセチレン発生設備の制御に必要な条件、例えば、各設備の運転条件、基準値、アセチレン発生機1に必要な水の供給流量(以下「必要供給流量」という)を計算するための計算式及び各種測定パラメータ間の関係データ、必要供給流量の計算に必要な給水倍率等の情報を記憶する。

    補正部62は、ガス温度検出器5が検出したアセチレンガスの温度の測定値を用いて、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量(流量)の測定値を補正する。 具体的には、補正部62は、例えば(1)〜(3)式に基づいて、検出されたアセチレンガスの温度により、ガス温度検出器5の測定値をアセチレンガスの乾きガスの体積値である補正ガス量(15℃、101.325kPa、乾きガス換算)に補正する。

    補正ガス量[m 3 /h]=測定値[m 3 /h]×(P 0 +P DG )÷P 0 ×(T 0 +15)÷(T 0 +t)×V C2H2 (t) ・・・(1)

    C2H2 (t)[−]={P 0 +P DG −E(t)}/ (P 0 +P DG ) ・・・(2)

    E(t)[kPa(abs)]=0.611×10^{7.5t/(t+237.3)} ・・・(3)

    ここで、P 0 [kPa(abs)]は標準圧力(=101.325kPa)、T 0 [K]は標準温度(=273.15℃)、t[℃]はガス温度検出器5が検出したアセチレンガスの温度、V C2H2 (t)はt[℃]におけるアセチレン体積分率[−]、P DG [kPa(G)]は水封安全器7c内の圧力、E(t)[kPa(abs)]はt[℃]における飽和水蒸気圧を示す近似式(Tetens(1930)の式)である。

    アセチレンガス温度tと、飽和水蒸気圧E(t)及びアセチレン体積分率V C2H2 (t)の関係データの一例を表1に示す。 なお、表1は、水封器7cの圧力P DGを2.0kPa(G)とした場合の例を示している。 補正部62は、アセチレンガスの温度の測定値(t[℃])と表1の関係データから、アセチレン体積分率V C2H2を決定し、決定したアセチレン体積分率V C2H2に基づいて(1)により補正ガス量を算出しても良い。

    算出部63は、補正部62が算出した補正後のアセチレンガスの発生量を用いて、アセチレン発生機1に供給する水の必要供給流量を算出する。
    例えば、カーバイド1モル(64.1g)を水2モル(36g)と反応させると、式(4)に示すように、アセチレンガスが23.4L(15℃、101.325kPa換算)発生する。

    CaC 2 +2H 2 O→C 22 +Ca(OH) 2・・・(4)

    (4)式より、アセチレンガスを1L発生させるためには、水は1.538g(1.538mL)必要となるため、アセチレンガスの発生量に基づく理論供給流量は(5)式となる。

    理論供給流量[m 3 /h]=1.538×ガス発生量[m 3 /h] ・・・(5)

    しかしながら、実際には反応熱により反応水が蒸発するとともに、反応の結果生じる副生消石灰中にも水分が含まれる。 反応熱により蒸発する水分量と副生消石灰に含まれる水分量とを考慮すると、必要供給流量は(6)式で示される。 (6)式の「給水倍率」とは、理論供給流量(反応理論量)に対し、何倍の水を供給するかを示す数値である。

    必要供給流量[m 3 /h]=1.538×ガス発生量[m 3 /h]×給水倍率・・・(6)

    算出部63は、補正部62が補正した補正ガス量の値を(6)式の「ガス発生量」に代入することにより必要供給水量を計算する。 なお、給水倍率は、カーバイドの品位等により多少変化するが、本実施形態では3.00±0.20[−]を基準値とする。

    比較部64は、算出部63が算出した必要供給流量と条件記憶部61に記憶された基準値とを比較する。 「基準値」は、運転時の実際の供給流量の値、又は供給流量の値から一定の範囲以内(例えば、供給流量値±5%以内)と規定することができる。 調整部65は、必要供給流量が基準値を満たさない場合に、アセチレン発生機1への水の供給流量が必要供給流量となるように、アセチレン発生機1に供給する水の流量を増加又は減少させる。

    <給水制御方法>
    次に、実施の形態に係るアセチレン設備に供給する水の制御方法について、図2のフローチャートを用いて説明する。

    ステップS101において、発生させたいガス量、供給倍率、基準値等、運転に必要な情報が、条件記録部61に入力される。 値の変更がない場合は、前入力値を保持する。 引き続き、ステップS102において、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5により、発生したアセチレンガスの温度及び流量が検出され、検出結果が条件記憶部61に記憶される。 ステップS103において、制御装置6の補正部62が、ガス温度検出器5が検出したアセチレンガスの温度の測定値を用いて、(1)〜(3)式に基づいて、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量(流量)の測定値を補正し、条件記憶部61に記憶する。 補正部62は、アセチレンガスの温度の測定値と表1の関係データからアセチレン体積分率V C2H2を決定し、決定したアセチレン体積分率V C2H2に基づいて(1)を用いて補正ガス量を算出しても良い。

    ステップS104において、算出部63が、補正部62が補正した補正ガス量と給水倍率の値を条件記憶部61から読み出して、(6)式を用いて、アセチレン発生機1に供給する水の必要供給流量を算出し、条件記憶部61に記憶する。

    ステップS105において、比較部64が、条件記憶部61に記憶された基準値及び算出部63が算出した水の必要供給流量を読み出して、必要供給流量と基準値とを比較する。 必要供給流量が基準値を満たす場合にはステップS101に戻る。 必要供給流量が基準値を満たさない場合には、ステップS106において、調整部65が、アセチレン発生機1に供給する水の流量が必要供給流量となるように、水の流量を増加又は減少させる。 ステップS106において、流量調整をした後は、ステップS101に戻り、ステップS101〜S106を繰り返すことにより、給水量の制御を連続的に行う。

    第1の実施の形態に係るアセチレン設備の制御方法によれば、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5により、アセチレンガスの発生量及びその温度がリアルタイムで検出でき、その検出結果に基づいて、制御装置6が水供給部3の水の供給流量を自動的に制御する。 これにより、原料カーバイドの品位に基づいて制御を行う従来例に比べてアセチレン発生機1への給水制御をより高精度に行うことができ、品位の異なるカーバイドが供給された場合の反応の急変等が生じた場合においても、速やかに発生機1内を適正な条件に調節することができ、アセチレンガスをより安定的に発生させることができる。

    <アセチレンガスの製造方法>
    次に、図1のアセチレンガス発生設備を用いたアセチレンガスの製造方法の一例を説明する。

    1. 原料供給工程 破砕設備にて予め粉砕したカーバイドが、原料ホッパー(図示せず)の底部から例えば、スクリューコンベア、バケットコンベア、及びフローコンベア等によって、供給タンク2に搬送される。 運転中、供給タンク2は常にカーバイドで満杯となるように供給され、窒素ガス等の不活性ガスによりシールされる。 供給タンク2の底部から、スクリュー手段21a、21bによってアセチレン発生機1へカーバイドが供給される。

    2. アセチレン発生工程 カーバイドはアセチレン発生機1の第1段及び第2段棚上に投入口11a、11bから投入され、回転軸17を中心に回転する回転腕(図示せず)に複数取り付けられた撹拌羽根(図示せず)により中心部に向って拡散移送される。 カーバイドは、噴霧状に散布された反応水と混和しアセチレンガスを発生しつつ中心部の回転軸17周辺より第3段棚上に落下する。 第3段では第1段とは逆に中心部より外周部に向って反応しながら移送される。 以降、未反応のカーバイド及び副生消石灰は同様のジグザグ移動を繰り返しながら順に下段に移動し、最下段でアセチレン発生機1での反応が終了する。 発生機1内は、アセチレンの分解爆発を抑えるため、140℃以下、より好ましくは90〜130℃程度に制御することが好ましい。 その後、アセチレンガスはアセチレン精製部7の除塵冷却塔7aへと送られる一方で、副生消石灰は副生消石灰排出部8へと送られる。 本実施形態では、アセチレン発生工程において、アセチレン発生機1に供給する水の流量は、上述した制御装置6により、適正な流量に自動制御される。

    3. 除塵工程 発生機1で生じたアセチレンガスは除塵冷却塔7aに送られる。 この際に、大粒径の副生消石灰が除塵冷却塔7aに入り込まないように、ガス道を確保しながら発生機1へ押し戻すことができるように、除塵冷却塔7aの前段にリボンスクリューを上下2段設置するのが好ましい。 除塵冷却塔7aに流入するアセチレンガスは80〜95℃程度の温度であり、リボンスクリューで除去できない粉塵消石灰を同伴している。 除塵冷却塔7aは、下段のスプレー室と充填物を詰めた上段の充填室とに分かれている。 除塵冷却塔7aの下段から流入するアセチレンガスは、スプレー室内を上方に流動していく間に、霧状に散布されるスプレー水によって粉塵消石灰が洗い流されると共に冷却される。 次いで、アセチレンガスは、リング状、ペレット状又はハニカム状などの形状の充填物が詰まった充填室内を蛇行しながら更に上昇していく。 充填室の上方からは冷却水が散布されており、アセチレンガスが充填室を通過する間にスプレー室では洗い流されなかった粉塵消石灰が除去される。 ガスの冷却も更に進行し、常温まで冷却される。 除塵冷却塔7aをアセチレンガスが通過する間にアセチレンガスが水中に溶解してロスするのを防止するため、排水温度は70〜80℃に維持することが望ましい。

    4. 脱硫工程 除塵冷却塔7aを通過したアセチレンは、次いで脱硫塔7bに流入する。 一般に、原料カーバイドには不純物として硫化カルシウムが混入しているため、アセチレン発生機1では水との反応により硫化水素が発生している。 そこで、脱硫塔7bにて水酸化ナトリウムの水溶液(以下「NaOH水溶液」と記載)を用いて硫化水素を除去する。 脱硫塔7b内には充填物が詰められており、アセチレンガス中に含まれる少量の硫化水素は脱硫塔7b内を蛇行しながら上昇していく間に、脱硫塔7bの上方から散布されるNaOH水溶液と反応して硫化ナトリウムとなって洗い流される。 使用後のNaOH水溶液は脱硫水槽に受け入れて脱硫効果が持続する限り循環使用することで使用量削減が可能である。

    5. 水封安全器 脱硫工程を経たアセチレンガスは、逆流防止のための水封安全器7cへ導かれる。 水封器7cの出口側通路には、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5が接続されており、発生したアセチレンガスの温度及び流量が測定される。 水封安全器7cを通過した後は、貯蔵用のガスホルダーに送られる。

    6. 副生消石灰排出工程 一方、アセチレン発生工程で副生する消石灰は、熟成器8aと、シールタンク8bと、傾斜形スクリューコンベア8cとを備える副生消石灰排出部8へ導入され、アセチレン発生機1で生成される副生消石灰に含まれる未反応カーバイドを更に反応させて副生消石灰が系外へ排出される。

    (第2の実施の形態)
    <アセチレン発生設備>
    第2の実施の形態に係るアセチレン発生設備は、図3に示すように、水供給部3が供給する水の温度を検出する水温度検出器9を備え、制御装置6が、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量、ガス温度検出器5が検出したアセチレンガスの温度及び水温度検出器9が検出した水の温度の3つの測定パラメータに基づいて、アセチレン発生機1に供給する水の流量を制御する点が、図1に示すアセチレン発生設備と異なる。

    水温度検出器9としては、供給する水の温度を検出できる機器であれば特に限定されない。 水温度検出器9は制御装置6に電気的に接続されており、水温度検出器9が検出した温度が制御装置6により、常時或いは一定の期間毎に記録される。

    (5)式及び(6)式に示したように、必要供給流量は、理論供給流量に対して給水倍率を乗じることにより求められる。 給水倍率は、通常は約3.00を基準とし、カーバイドと水の反応により得られる副生消石灰中の水分と発生機1内の攪拌機の負荷状態等を考慮して設定される。 しかしながら、水供給部3が供給する水の温度が大きく変化すると、発生機1の水分蒸発に影響し、同じ給水倍率でも、副生消石灰の水分が大きく変化する。 その結果、アセチレン発生機1内において水分過多状態又は水分不足状態が発生し、攪拌機の過負荷、未反応のカルシウムカーバイドの増加、又は消石灰の流れ出し等が生じる場合がある。 特に、運転中に給水の種類を変更する(再生水から工業用水への変更等)時には、給水温度の変化が、設備に大きな影響を及ぼす場合がある。

    第2の実施の形態に係るアセチレン発生設備においては、補正部62が、第1の実施の形態で示した機能に加えて、更に、水温度検出器9が検出した水の温度(給水温度)から給水倍率をより適正な値に補正する。 例えば、補正部62は、例えば(7)式に基づいて、検出された水の温度により水の蒸発量補正を行い、水の蒸発量補正結果に基づいて、給水倍率をより適正な値に補正する。 具体的には、通常時の給水温度平均と給水温度測定値との差より、補給する水の熱容量(比熱×温度)の差を算出し、これを蒸発潜熱に換算することで補正給水倍率を求める。

    補正給水倍率[−]=給水倍率(補正前)×{1+(t−t0)×4.186÷2254} ・・・(7)

    式(7)中、t[℃]は給水温度測定値、t0[℃]は通常時の給水温度平均、4.186[kJ/kg・℃]は水の比熱、2254[kJ/kg]は水の蒸発潜熱を表す。

    補正部は、条件記憶部61に記憶された表2に示すような給水温度と給水倍率の関係データに基づいて、水の温度が一定以上変化した場合(例えば5℃以上、10℃以上、20℃以上変化した場合)に、給水倍率をより適正な値に補正するようにしてもよい。 表2に、給水温度と給水倍率の関係の一例を示す。

    算出部63は、補正部62の補正結果を(6)式に代入して必要供給流量を計算する。 このように、アセチレンガスの発生量、アセチレンガスの温度、水の温度の3つの測定パラメータに基づいて必要供給流量が算出されることにより、アセチレン発生機1へのより高精度な給水制御が可能となる。

    <給水制御方法>
    次に、第2の実施の形態に係るアセチレン設備に供給する水の制御方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。

    ステップS201において、発生させたいガス量、供給倍率、基準値等、運転に必要な情報が、条件記録部61に入力される。 値の変更がない場合は、前入力値を保持する。 引き続き、ステップS202において、ガス流量検出器4及びガス温度検出器5により、発生したアセチレンガスの温度及び流量が検出され、水温度検出器9により、水供給部3が供給する水の温度が検出され、検出結果が条件記憶部61に記憶される。 ステップS203において、補正部62が、ガス温度検出器5が検出したアセチレンガスの温度の測定値を用いて、(1)式に基づいて、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量(流量)の測定値を補正し、補正結果(補正ガス量)を条件記憶部61に記憶する。 補正部62は、アセチレンガスの温度の測定値と表1の関係データからアセチレン体積分率V C2H2を決定し、決定したアセチレン体積分率V C2H2に基づいて補正ガス量を求めても良い。

    ステップS204において、補正部62は更に、水温度検出器9が検出した水の温度を条件記憶部61から読み出して、(7)式に基づいて、検出された水の温度により水の蒸発量補正を行い、補正給水倍率を計算し、補正結果を条件記憶部61に記憶させる。 なお、補正部62は条件記憶部61に記憶された表2に示すような給水温度と給水倍率の関係データに基づいて、水の温度が一定以上変化した場合(例えば5℃以上、10℃以上、20℃以上変化した場合)に、給水倍率をより適正な値に補正するようにしてもよい。

    ステップS205において、算出部63が、補正部62が補正した補正ガス量及び給水倍率を条件記憶部61から読み出して、(6)式を用いて、アセチレン発生機1に供給する水の必要供給流量を算出し、条件記憶部61に記憶する。 ステップS206において、比較部64が、条件記憶部61に記憶された基準値及び算出部63が算出した水の必要供給流量を読み出して、必要供給流量と基準値とを比較する。 必要供給流量が基準値を満たす場合にはステップS201に戻る。 必要供給流量が基準値を満たさない場合には、ステップS207において、調整部65が、アセチレン発生機1に供給する水の流量が必要供給流量となるように、増加又は減少させる。 ステップS207において流量調整をした後は、ステップS201に戻り、ステップS201〜S207を繰り返すことにより、給水量の制御を連続的に行う。

    第2の実施の形態に係るアセチレン設備の制御方法によれば、ガス温度検出器4及びガス流量検出器5及び水温度検出器9により、供給する水の温度及びアセチレンガスの発生量及び温度がリアルタイムで検出され、その検出結果に基づいて、制御装置6が水供給部3の水の供給流量を制御する。 これにより、従来に比べてアセチレン発生機1への給水制御をより高精度に行うことができ、供給する水の急激な温度変化又は原料状態の急変が生じた場合においても速やかに発生機1内を適正な条件に調整でき、アセチレンガスを安定的に発生させることができる。

    (その他の実施の形態)
    上記のように本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。 この開示から当業者には様々な代替実施の形態及び運用技術が明らかとなろう。 例えば、第2の実施の形態のステップS204は省略しても構わない。 即ち、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量に対する補正を行わずに、算出部63が、ガス流量検出器4が検出したアセチレンガスの発生量と、水温度検出器9が検出した水の温度の2つのパラメータに基づいて、アセチレン発生機1に供給する水の必要供給流量を算出するような態様であっても構わない。 このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論であり、その要旨を逸脱しない範囲において変形が可能である。

    1…アセチレン発生機2…供給タンク3…水供給部4…ガス流量検出器5…ガス温度検出器6…制御装置7…アセチレン精製部8…副生消石灰排出部9…水温度検出器11a、11b…投入口12a、12b…反応段13…混合段15a、15b…給水スプレー61…条件記憶部62…補正部63…算出部64…比較部65…調整部

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