洗浄装置

申请号 JP2016538096 申请日 2014-12-02 公开(公告)号 JP2017507770A 公开(公告)日 2017-03-23
申请人 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung; メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung; 发明人 ギュンター ハウケ、; ギュンター ハウケ、; セバスチャン マリー、; セバスチャン マリー、; ディーツ、 ラエティツィア ガルシア; ディーツ、 ラエティツィア ガルシア; ミヒャエル ウケリス、; ミヒャエル ウケリス、; アンドレアス バイラウ、; アンドレアス バイラウ、; ミヒャエル へーバール、; ミヒャエル へーバール、;
摘要 本発明は、 液晶 混合物をフローチャンバー(2)内に導き、そこから排出されるために入口開口部(3)および入口開口部の反対側に配置される出口開口部(4)を有するフローチャンバー(2)を有し、入口開口部(3)の領域でフローチャンバー(2)内に配置される少なくとも1つのフロー分配要素(5)を有し、および出口開口部(4)の領域に配置される少なくとも1つのフィルター要素(6)を有する、好ましくは、液晶混合物の洗浄のための洗浄装置(1)に関する。フローチャンバー(2)の流れ方向に測定した長さは、流れ方向に対して横断面のフローチャンバー(2)の最大内寸法よりも少なくとも2倍大きい。洗浄手段は、好ましくは、吸着剤が、フローチャンバー(2)内に配置される。フローチャンバー(2)は、少なくとも1つの区画内で円柱型の構造を有し、内幅は、区画内の直径に相当する。洗浄装置(1)は、金属、プラスチック、または金属/プラスチック複合材料で作られる。付着低減内側コーティングがフローチャンバー(2)の内面(7)に適用され、フローチャンバー(2)の内面(7)は、1μm未満の粗さを有する。加熱および/または冷却要素が、洗浄装置(1)に取り付けられる。【選択図】図1
权利要求

液晶混合物をフローチャンバー(2)内に導き、そこから排出することを可能とするために入口開口部(3)および入口開口部の反対に配置される出口開口部(4)を有するフローチャンバー(2)を有し、入口開口部(3)の領域でフローチャンバー(2)内に配置される少なくとも1つのフロー分配要素(5)を有し、および出口開口部(4)の領域に配置される少なくとも1つのフィルター要素(6)を有し、フローチャンバー(2)の流れ方向に測定する長さが、流れ方向に対して横方向のフローチャンバー(2)の最大内寸法よりも少なくとも1倍大きい精製装置(1)。長さが、最大内寸法よりも少なくとも1倍大きいことを特徴とする請求項1に記載の精製装置(1)。長さが、最大内寸法よりも少なくとも2〜34倍大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の精製装置(1)。精製剤が、フローチャンバー(2)内に配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の精製装置(1)。精製剤としてフローチャンバー(2)内に吸着剤が配置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の精製装置(1)。精製剤が、界面活性吸着剤であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の精製装置(1)。精製剤が、フローチャンバー(2)内に配置される酸化アルミニウム、修飾シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、シリカゲルおよび/またはゼオライトであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の精製装置(1)。フローチャンバー(2)が、少なくとも区画内で円柱状構造を有し、内寸法は、この区画の直径に相当することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の精製装置(1)。入口開口部(3)の領域および出口開口部(4)の領域に少なくとも1つのフロー分配要素(5)および少なくとも1つのフィルター要素(6)がいずれもフローチャンバー(2)内に配置されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の精製装置(1)。精製装置(1)が、金属、プラスチックまたは金属/プラスチック複合材料からなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の精製装置(1)。付着低減内側コーティングがフローチャンバー(2)の内面(7)に適用されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の精製装置(1)。フローチャンバー(2)の内面(7)が、1μm未満の粗さを有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の精製装置(1)。加熱および/または冷却要素が、精製装置(1)に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の精製装置(1)。少なくとも1つのフロー分配要素(5)が、フローチャンバー(2)に接続手段(8)によって着脱可能に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の精製装置(1)。精製装置(1)が、フローチャンバー(2)から少なくとも1つのフロー分配要素(5)を密閉する少なくとも1つのシール(9)を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の精製装置(1)。シール(9)が、プレートシール、O−リングシールまたは被覆O−リングシールとして設計されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の精製装置(1)。フロー分配要素(5)が中空円筒状のコネクター(10)に接続されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の精製装置(1)。コネクター(10)が、容器の接続のためのクイック−フィットコネクター(11)を有することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか1項に記載の精製装置(1)。フロー分配要素(5)が、カバー手段と一体化されていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の精製装置(1)。液晶混合物の精製のための請求項1〜19のいずれか1項に記載の精製装置(1)。液晶混合物の精製のための請求項1〜19のいずれか1項に記載の特徴を有する精製装置(1)の使用。

说明书全文

本発明は、とくに液晶混合物の精製のための精製装置およびその使用を開示する。

液晶ディスプレイの増大する普及のために、液晶混合物への要求も増加している。液晶混合物は、一般的に、種々の出発物質、すなわち2種以上のメソゲン化合物、任意に1種以上の安定剤、ドーパント等を互いに混合し、均質化する混合装置で製造される。液晶混合物の精製は、一般的に撹拌操作によって行われ、吸着剤が精製すべき出発混合物に添加され、それによって精製操作が行われる。吸着剤の量は、とりわけ液晶混合物の量および混合物の種類に依存する。吸着剤は、混合装置に導入され、撹拌機によって精製すべき液晶混合物と混合し、必要に応じて、追加的に熱にさらす。このようにして調製した懸濁液は、続いて、フィルターユニット、たとえば、プレートフィルターを用いてろ過し、吸着剤に付着または吸着剤内に吸着した成分を有する吸着剤は液晶混合物から分離される。したがって、精製は、少なくとも2段階、吸着とその後のろ過で行われる。しかしこのタイプの精製は、あまり効率的ではなく、溶媒の残留物または吸着によって除去すべき極性化合物が液晶混合物に残ることが見出された。これらの残留物は、しばしば液晶ディスプレイの機能の損失をもたらす。

本発明の目的は、構造的に簡単な方法で液晶混合物の効率的な精製を実現する液晶混合物の精製のための精製装置を提供することにある。液晶混合物の精製は、できる限り、迅速かつ効率的に実施することを可能にすべきである。また、可能であれば、精製操作が、液晶混合物の製造に必要な混合または充填操作に、構造の複雑性を低減して一体化することを可能とすべきである。

この目的は、液晶混合物をフローチャンバー内に導き、そこから排出することを可能とするために入口開口部および入口開口部の反対に配置される出口開口部を有するフローチャンバーを有し、入口開口部の領域でフローチャンバー内に配置される少なくとも1つのフロー分配要素を有し、および出口開口部の領域に配置される少なくとも1つのフィルター要素を有し、フローチャンバーの流れ方向に測定される長さが、流れ方向に対して横方向のフローチャンバーの最大内寸法よりも少なくとも1倍大きい精製装置を提供することによって達成される。長さは、有利には少なくとも2倍、とくに有利には、少なくとも3〜34倍最大内寸法よりも大きい。

本発明に係る精製装置は、液晶混合物の精製のために使用される。液晶混合物は、入口開口部を通ってフローチャンバーへ導かれ、入り口開口部の領域に配置されたフロー分配要素によって流れ方向に対して横の断面全体にわたってできるだけ均一に分布する。フロー分配要素は、好ましくは、多孔性構造であり、フロー中のフローチャンバーを通過する流入液晶混合物の均一な分布が細孔によって確実となる。フロー分配要素は、織物として構成することもできる。

精製剤または吸着剤を有利には、フローチャンバー内に配置してもよく、液晶混合物は、その中をまたはその周りを通過する。液晶混合物と精製剤または吸着剤との相互作用のために、非常に効果的な除去すべき液晶混合物の成分の精製または分離をフローチャンバーを通過するフロー中に行うことができる。出口開口部を覆い、それを通して液晶混合物が、フローチャンバーから出る際に通過しなければならない、フィルター素子は、精製剤、または吸着剤およびそれに付着またはその中に吸着する成分およびより大きい粒子を保持し、そのため、精製された液晶混合物のみがフローチャンバーから出ることができる。

この配置によって、フローチャンバーの基本的に幅方向全体にわたる最適な液分布が達成される。結果として生ずる液晶混合物のフローチャンバーへの均一な導入が、次に液晶混合物の流速および精製装置の吸着効率に好ましい効果を有する。実験により、本発明に係る精製装置において、従来技術から既知の混合装置と比較して、液晶混合物の精製時間が、実質的に半減することが示された。また、混合容器中の液晶組混合物の長い滞留は必要ではない。むしろ、例えば、貯蔵また輸送容器に充填する直前にフローチャンバーを介したフローのみで、十分な品質で液晶混合物を精製することができることが達成される。

フローチャンバーでは、吸着剤が、好ましくは、配置される。本発明の目的のために、吸着剤は、吸着する剤と呼ぶこともできる。吸着は、種々の濃縮操作の総称であり、吸着と吸収が含まれる。吸着では、物質は、二つの相の間の界面に蓄積する一方、吸収では、物質の濃縮が相内で起こる。両操作は、本発明の精製装置内で発生することができる。吸着剤は、少なくとも50%の量でフローチャンバー内の内部空間を充填すると有利である。しかしながら、吸着剤の量は、精製すべき液晶混合物の量および任意の生成物の要件(例えば、純度)に応じて、予め特定することができる。

当業者に既知のすべての吸着剤が、精製のために適する。吸着剤は、とくに好ましくは、酸化アルミニウム、シリカゲル、例えばRP2、RP4、RP8およびRP18のような変性シリカゲル、ケイ酸マグネシウムまたは種々のモジュールを有するゼオライトである。種々の吸着剤の混合物もまた使用できる。本明細書では、吸着剤は、2つの異なる孔および/または粒径を有していてもよい。好ましくは、単に1つの吸着剤または2つの吸着剤の混合物が使用される。本明細書では、2つの吸着剤の混合物は、互いに任意の混合割合で混合することができる。始めにシリカゲルまたは酸化アルミニウムを用いて精製し、続いてゼオライトを用いて精製することがしばしば望ましい。吸着剤の粒径と細孔サイズは、精製すべき液晶混合物に依存して変化することができ、広い範囲の粒径を本発明のカラムに用いることができる。適する粒径は、たとえば、60〜500μmであり、30〜63μmでもある。好適な吸着剤は4〜30nm、とくに4〜15nmの細孔サイズを有する。吸着剤の比表面積は、一般的に30〜1000m2/gである。

非常に特に好ましい吸着剤を、以下に記載する。: 例えば、メルク社からの酸化アルミニウムおよびゼオライト 例えば、グレースからのモレキュラーシーブ、シリカゲル 例えばVWRからのLichroprep、Geduran

好ましい吸着剤は、その表面の性質を修飾してもまたよく、たとえば、特定の化学的または生物学的な捕捉分子を備えてもよい。

より高い耐久性値を達成でき、分含有量が減少し、溶媒および/または極性化合物の割合を最小限に抑えることができるため、内寸法に対する長さの適する比が、液晶混合物の精製の効率を大きく改善することが見出された。導入された種々の物質の均質化を向上させるために液晶混合物の調製中に溶媒がしばしば使用される。しかし、これらの溶媒は、液晶混合物から、再び除去しなければならず、これまで、効率的な操作ではなかった。また、従来技術から知られている精製方法に必要な時間の消費は相当であり、本発明に係る精製装置の使用により大幅に低減することができる。

吸着剤の使用時、混合物の含水量をさらに大きく減らすことができることも同様に見出され、これは、同様に最終生成物の大きな改善につながる。

本発明の精製装置において、フローチャンバーは、好ましくは、少なくとも1つの区画内では、円柱状構造を有し、フローチャンバーの内寸法は、この区画の直径に相当する。フローチャンバーの円柱状形状のために、とくに流入液晶混合物の有利なフロー分布の場合、単純な構造と共に効率的な空間利用と容易な洗浄の可能性が確保できる。

精製装置の円柱状構造は、液晶混合物の調製または充填するために必要な、または使用される更なる容器への精製装置の配置を容易にする。したがって、精製装置は、混合装置または貯蔵容器に直接接続することができ、混合装置または貯蔵容器への導入前に液晶混合物を精製することができる。このようにして、液晶混合物からの妨害物質または成分の迅速および特に効率的な除去が可能である。したがって、精製された液体混合物の純度および収率は、従来技術から知られている方法を用いて、中間の精製工程の比較的複雑な方法で精製する混合物の場合よりもはるかに高い。

直径:本発明の精製装置による長さ比は、多数の実験によって確立され、吸着プロセスの流速または流量と効率のバランスを示す。基本的にすべての妨害物質および成分(極性化合物、溶媒など)の吸着および結果として生ずる堆積が、ほとんど追加する労もなく、可能な限り高い流量で達成できることを意味する。これにより、精製のための処理時間を低減することができ、低い製造コストを可能にする。

従来から知られている混合装置に比べ、本発明の装置を用いる液晶混合物の精製は、抵抗値に関し、さらに良好な結果、減少した含水量および/または含溶媒量、極性化合物の減少および粒子含量の減少を示す。さらに、従来技術に比べて処理時間を大幅に短縮することができ、混合容器およびプレートフィルターの精製の複雑性を低減し、簡便化する。

好ましくは、入口開口部の領域および出口開口部の領域に少なくとも1つのフロー分配要素と少なくとも1つのフィルター要素が、それぞれの場合に、フローチャンバー内に配置されることが提供される。フローは、変更することなく、両側からフローチャンバー内に起こり、または入口開口部は、任意に、出口開口部としておよび入口開口部としての出口開口部としても使用される。精製装置の用途範囲は、拡大し、処理施設内での取り付けが容易になる。

本発明に係る精製装置の更なる利点は、低重量を有し、輸送可能であることにある。また、精製装置は、たとえば、混合装置または精製された液晶混合物の収容のために提供された貯蔵容器などの容器に簡易かつ迅速に接続することができる。

この目的のために、精製装置は有利には、とくにクイック−フィットコネクター(たとえば、クランプ接続)として設計される、接続手段を有し、たとえば、後続の混合装置または貯蔵容器などの容器に迅速かつ簡単に接続できる。

本発明の好ましい態様では、精製装置は、金属、プラスチック、または金属−プラスチック複合材料からなる。フローチャンバーまたはカラムおよびその構成要素は、好ましくはステンレススチールで作られている。ステンレススチールは水、蒸気、湿度、弱無機および有機酸に耐性があり、カラムの長寿命と長いメンテナンス間隔を保証する。カラムの製造のために用いられる材料は、十分な強度、かたさおよび過圧または減圧および温度などの内部および物理的条件で扱われる化学物質に対して耐性がある、すべての金属または非金属材料が実質的に使用される。さらに、好ましくは、たとえば、合金又は非合金鋼、ジルコニウム、チタン、ガラス、エナメルまたはプラスチックが好ましい。プラスチックまたはエナメルコーティングされた鉄またはスチール構造もまたよい。

さらに、フローチャンバーの内面に付着低減内側コーティングが適用されることが好ましい。好ましい実施態様では、内面、すなわち、フローチャンバー内で生成物に面する面が、付着低減内側コーティングを有する。特に、プラスチック、好ましくは、ポリマー、特に好ましくは、ポリテトラフルオロエチレンをコーティングとして使用することができる。これは、液晶混合物の連続的な貫流を助ける。さらに、一連の実験は、適切なコーティング材料を使用する場合、精製された液体混合物の生成物の品質が、フローチャンバーの内面またはコーティング自体によって損なわれ得ないことを示している。

これらの利点は、また、有利には、Ra1μm未満、好ましくは、Ra<0.8μmの平均粗さを有するフローチャンバーの内面によって支持することができ、ここで、平均粗さは、フローチャンバーの表面上の任意の所望の測定点の表面の中心線からの距離の平均を意味し、中心線は、中心線に対するプロファイル偏差の合計が最小となるように表面の実際のプロファイルと交差する。粗さプロファイルの特徴的な量の測定は、本明細書では、EN ISO 4288(1998年4月時点)に従って行う。フローチャンバーは、好ましくは、0.3μm未満の大幅に少ない粗さを有する滑らかな壁の内面を有する。これは、吸着材料だけでなく、液晶混合物の内面への付着を回避することができ、これによって、チャンバーまたは吸着剤内の液体の流れを高めることができる。滑らかな壁の内面はとくに、ステンレススチールの研磨、不動態化、酸洗いや電解研磨することによって達成することができる。

精製のための最適な反応温度を達成するために、さらに精製装置に加熱および/または冷却要素を組み込むことが有利である。精製装置および特にフローフローチャンバーは、フローチャンバーの外側にパイプラインまたは溶接されたハーフパイプ形状を有する従来の温度制御装置、たとえばサーモスタットジャケット、特に外部二重ジャケットを取り付けることができる。熱を導入するため電気加熱マフ(muff)を用いてもまたよい。加熱または冷却媒体は、液体または気体であってもよい。それはまた、フローチャンバーまたは精製装置の外壁に電気加熱する任意の構造であることもまたできる。特に、サーモスタットジャケットを用いることで、作業工程を加速することができる。驚くべきことに、熱によって、精製されるべき物質の親和性または吸着材料の吸着性が増加し、一つの精製工程後の液晶混合物の純度が、相当改善できることが見出された。

少なくとも1つのフロー分配要素は、有利には、接続手段によってフローチャンバーに着脱自在に固定される。接続手段は、とくに、クランプ接続またはフランジ接続であることができる。

本発明の好ましい実施態様では、精製装置は、フローチャンバーから、少なくとも1つの流れ分配要素を密閉する少なくとも一つのシールを有する。有利なことに、シールは、コネクターおよびフロー分配要素間に配され、シールはコネクターによってフロー分配要素にプレスされる。シールは、フロー分配要素によって流れ抵抗が引き起こされるにもかかわらず、フローチャンバーからの液晶混合物の漏れ及び異物および不純物の侵入がないことを確実にする。

好ましくは、入口開口部の領域および出口開口の領域の両方に配置されたシールは、有利には、プラスチックで作られる。とくに、たとえば、O−リング、C−リングまたは円錐形として、設計された、ポリテトラフルオロエチレンなどの材料が、ここでは適切であることが見出された。また、プレートシールまたはジャケットO−リングシールもまたシールとして用いることができる。また、半径方向に突き出した過フッ素化エラストマー材料のシールリップまたはシールを有する押出シールは、有利であり得る。また、可動ピストンにより、カラムの容積が、バッチ量に応じて調整することができる、いわゆる「ピストン原理」を挙げなければならない。

フロー分配要素は、有利には、中空円筒状のコネクターに接続され、それによって、液晶混合物は、フロー分配要素に導入される。コネクターは、好ましくは、フロー分配要素の中心に配され、円柱状構造のフローチャンバーの場合、フローチャンバーの円柱部と同軸であることが好ましい。フロー分配要素とコネクターは、好ましくは一体部分からなることもまた有利である。フロー分配要素とコネクターは、好ましくは、金属、とくにステンレススチールまたはプラスチックからなる。

コネクターは、クイック−フィットコネクターによって、とくにクランプ接続によって製造工程のプロセスチェーン(工程連鎖)中に直前または直後に用いられる容器に、直接接続されることが好ましい。このタイプのコネクターは、有利に広く使用され、異なるデザインの容器に接続することができ、例えば、必要に応じて異なるデザインの混合装置または貯蔵容器に接続することができる。

液体混合物は、コネクターを介して、直接フローチャンバーに導入することができ、分離精製およびろ過工程が必要ないため、高い処理速度、つまり、短い製造時間が達成される。さらに、液晶混合物の汚染の危険性が最小限に抑えられる。さらに精製装置の異物の混入または非溶解粒子の凝集を避けるために、追加のフィルター要素をコネクターの上流に導入してもよい。さらに、異物や凝集は、フローチャンバーの入口開口部の領域に追加のフィルターユニットにより濾過することができる。

好ましいフィルター要素は、プラスチック又は金属で作られ、焼結金属、プラスチック織物、金属織物からなる構造が有利である。入口開口部の領域での好ましいフィルター要素は、異物や非溶解粒子が、チャンバーに入ることができない第一の効果を有し、第二には、フローチャンバーの断面にわたって液晶混合物の均一な分布が起こることである。さらに、フローチャンバーの出口開口部の領域におけるフィルター要素の使用により精製液晶混合物中には吸着剤が残存せず、その結果、液晶ディスプレイの機能の後の損失を生じないことを確実にする。有利なことに、異なる細孔サイズの複数の異なる設計のフィルター要素は、精製装置内に使用および配置することができる。

精製装置は、カバー手段、とくに取外し可能に接続することができる蓋によって覆うことができ、蓋は、クランプ接続またはフランジ接続によってフローチャンバーに接続される。これにより、フローチャンバーは、外部の力作用および汚染物質の侵入から保護される。さらに、精製装置に可能な最もコンパクトな形状を高めるために、フロー分配要素を、カバー手段と一体化してもよい。カバー手段は、さらに、好ましくは、中央に配置されたコネクターのための開口部を含む。カバー手段は、たとえば、金属またはプラスチックなどからなることができる。

カバー手段は、好ましくは、接続手段、とくにクイックフィットコネクタを有し、それによって、フローチャンバーまたは精製装置に接続される。精製装置もまたクイックフィットコネクタによって容器に接続することができる。好ましく用いられるクイックフィットコネクタは、たとえば、標準クランプ接続である。クランプ接続は、特に素早く、容易に交換および洗浄できる利点がある。DIN標準32676および11864−1−3によるクランプ接続が特に好ましい。

本発明の概念の有利な態様を、図面(図1)に記載された例示的実施形態を参照して、より詳細に説明する。

図1は、円柱状の内部空間を有するフローチャンバー2を有する精製装置1を示す。極性化合物、粒子、水、溶剤等の液晶混合物から除去すべき物質の吸着を行う吸着剤(図示せず)が、フローチャンバー2内に配置される。

液晶混合物は、図の上端に配置された入口開口部3を介して、フローチャンバー2に導入することができ、入口開口部の反対に配置された出口開口部4を介して再びフローチャンバー2から流出することができる。

フィルター要素6に接触するフロー分配要素5が入口開口部3に直接隣接して配置される。液晶混合物は、フロー分配要素5およびフィルター要素6を通してフローチャンバー2の内部空間を通る。フロー分配要素5は、比較的狭い入口開口部3から流入する液晶混合物をフローチャンバー2の円柱状の内部空間の断面領域全体にわたって均一に分配し、流れる液晶混合物の吸着剤または界面活性吸着剤への最大限の効果的な接触持続時間が達成される。

フロー分配要素5およびフィルター要素6によって生成される流れ抵抗にもかかわらず、しばしば加圧された流入液晶混合物の入口開口部3の領域での精製装置1からの望ましくない流出を防止するためおよびフローチャンバー2の安全な充填を保証するために環状シール9を入口開口部3の領域に設ける。シール9は、フロー分配要素5に接触する。シール9およびフロー分配要素5間の接触が接触手段8によって確実となり、実施形態では、クランプ接続である。

フロー分配素子5は、少なくとも50%、または図示された実施形態において、フィルター要素6の表面の75%を超えて覆うように設計される。これにより、液晶混合物が、フローチャンバー2に入る前および前ろ過(pre−filter)と同時にフローチャンバー2の実質的に全幅にわたって分布する。これにより、大幅に吸着プロセスを改善し、反応時間を短縮することができる。

図示の実施形態では、流れ方向は、上端に配置された入口開口部3から底部に配置された出口開口部4へと流れる。フローチャンバー2は、約2倍、直径よりも大きく、したがって流れ方向に対して横方向のフローチャンバー2の最大内寸法よりも大きい流れ方向の長さを有する。驚くべきことに、ある液晶混合物では、この種類の長さ:直径比が、短い反応時間と十分に良好な精製品質が達成され、改善された効率に反映されることが見出された。

吸着剤への液晶混合物の汚染を除くために、出口開口部4の領域にフィルター要素6が配置される。さらに出口開口部4の前のフロー分配要素5が、入口開口部3の領域の第1のフロー分配要素5によって分かれた流れが再結合し、コネクター10に搬送されることを確実にする。液晶混合物は、続いて、図示してないが、容器に導かれ、適する接続手段11(たとえばクランプ接続)によって精製装置1に接続することができる。

コネクター10は、コネクター10に着脱自在に取り付けられたカバー手段12(本実施態様では、蓋キャップ)を有する。カバー手段12は、さらに、簡単かつ迅速な取り付けを可能とする、クランプ接続によってコネクター10に固定される。

精製装置1は、対称な構造を有し、すなわち、入口開口部3および出口開口部4もまた、交換することができ、精製操作に意図された流れ方向も逆にすることができる。フロー分配要素5およびフィルター要素6は、いずれの場合も両側または開口部3および4の両方に配置される。コネクター10は、いずれの場合も開口部3および4の両方に配置され、カバー手段12によってシールすることができ、前または続く容器に直接接続される。液晶混合物の製造プラント内の精製装置1の簡便かつ信頼性の高い取り付けが促進され、迅速な精製およびそれに続く液晶混合物の充填が精製装置1を用いて行うことができるために、精製装置1のこの構造はとくに有利である。

上記精製方法は、液晶混合物の精製に特に適する。少なくとも2種の有機物質、好ましくはメソゲン、とくに、液晶物質を含む液晶混合物をここでは、本発明の装置を用いて精製し、有機物質は、好ましくは、一般式Iの化合物より選択される。

式中、 R1およびR2は、それぞれ互いに独立に、H、15個までの炭素原子を有するアルキル基を表し、該基は置換されていないか、CNまたはCF3によって一置換されているか、またはハロゲンによって少なくとも一置換されており、ただし加えて、これらの基の中の1個以上のCH2基は、酸素原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、

−C≡C−、−CH=CH−、−CF2O−、−OCF2−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、およびR1およびR2の一方は、F、Cl、CN、SF5、NCS、SCN、OCNも表してよい。

環A、B、C、DおよびEは、それぞれ互いに独立に、以下を表し、

r、sおよびtは、それぞれ互いに独立に、0、1、2または3を表し、ただし、r+s+t≦3であり、 Z1〜4は、それぞれ互いに独立に、−CO−O−、−O−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−(CH2)4−、−CH=CH−CH2O−、−C2F4−、−CH2CF2−、−CF2CH2−、−CF=CF−、−CH=CF−、−CF=CH−、−CH=CH−、−C≡C−または単結合を表し、 L1およびL2は、それぞれ互いに独立に、HまたはFを表す。

r+s+t=0の場合、Z1およびZ4は、好ましくは、それらが単結合を表さない場合、それらが2個の酸素を介して互いに結合しないように選択される。

個々のメソゲン物質を含む精製すべき液晶混合物は、さらに、重合性化合物、いわゆる反応性メソゲン(RM)もまた含むことができ、例えば、米国特許6,861,107号中で開示されており、混合物に基づいて好ましくは0.12〜5質量%、特に好ましくは0.2〜2質量%の濃度で使用される。このタイプの混合物は、いわゆる高分子安定化VA(PS−VA)モード、負のIPS(PS−IPS)、または負のFFS(PS−FFS)モード用に使用でき、反応性メソゲンの重合は液晶混合物中で起こるよう意図されている。このための条件は、液晶混合物自身が、反応性メソゲンが反応する条件下で同様に重合する個々の重合性物質を一切有していないことである。

重合性メソゲンまたは「反応性メソゲン」(RM)としても知られる液晶化合物は、式IIの化合物より好ましくは選択される。

式中、個々の基は以下の意味を有する: A1およびA2は、それぞれ互いに独立に、芳香族、複素環式芳香族、脂環式または複素環式基を表し、好ましくは、4〜25個の炭素原子を有し、縮合環も含んでもよく、Lによって一置換または多置換されていてもよく、 Z1は、存在するそれぞれで同一または異なって、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH2−、−CH2O−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−(CH2)n−、−CF2CH2−、−CH2CF2−、−(CF2)n−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CR0R00−または単結合を表し、 L、RaおよびRbは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、SF5、NO2、炭素基または炭化水素基を表し、ただし、化合物は、P−Sp−基を表すかまたは含むL、RaおよびRbの少なくとも1個の基を含み、 R0およびR00は、それぞれ互いに独立に、Hまたは1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、 Pは、重合性基を表し、 Spは、スペーサー基または単結合を表し、 mは、0、1、2、3または4を表し、 nは、1、2、3または4を表す。

重合性化合物は、1つの重合性基(単反応性)、2またはそれより多く(二または多反応性)、好ましくは2つの重合性基を有することができる。

上および下において、以下の意味を適用する。

用語「メソゲン基」は当業者には既知であり文献に記載されており、引力的および斥力的相互作用の異方性のために、低分子または高分子物質中において液晶(LC)相の発生に本質的に寄与する基を表す。メソゲン基を有する化合物(メソゲン化合物)は、それ自身では必ずしもLC相を有する必要はない。メソゲン化合物は、他の化合物と混合後および/または重合後のみにLC相挙動を示すことも可能である。典型的なメソゲン基は、例えば、剛直な棒または円盤形状の単位である。メソゲンまたはLC化合物の関連で使用される用語および定義の概説が、Pure Appl.Chem.第73巻(第5号)、第888頁(2001年)およびC.Tschierske、G.Pelzl、S.Diele、Angew.Chem.2004年、第116巻、第6340〜6368頁に与えられている。

用語「スペーサー基」は上および下で「Sp」とも呼ばれ、当業者には既知であり文献に記載されており、例えば、Pure Appl.Chem.第73巻(第5号)、第888頁(2001年)およびC.Tschierske、G.Pelzl、S.Diele、Angew.Chem.2004年、第116巻、第6340〜6368頁を参照。他に示さない限り、上および下において、用語「スペーサー基」または「スペーサー」は、屈曲性の基を表し、重合性メソゲン化合物(「RM」)中でメソゲン基および重合性基を互いに結合している。Spは、好ましくは、単結合または1〜16個の炭素原子のアルキレンを表し、ただし、1個以上のCH2基は、2個の酸素原子が互いに直接結合しないように、−O−、−CO−、−COO−または−OCO−で置き換えられていてもよい。

用語「有機基」は、炭素基または炭化水素基を表す。

用語「炭素基」は、少なくとも1つの炭素原子を有し、更なる種類の原子を含まないか(例えば、−C≡C−のように)、または、例えば、N、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどの更なる1種類以上の原子を含んでいてもよい(例えば、カルボニル基など)一価または多価の有機基を表す。用語「炭化水素基」は、1個以上の水素原子を付加的に含み、例えば、N、O、S、P、Si、Se、As、TeまたはGeなどの1種類以上ヘテロ原子を含んでいてもよい炭素基を表す。

「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIを表す。

用語「アルキル」、「アリール」、「ヘテロアリール」などは多価の基も包含し、例えば、アルキレン、アリーレン、ヘテロアリーレンなどである。

本出願において用語「アルキル」は、1〜9個の炭素原子を有する直鎖状および分岐状のアルキル基を包含し、好ましくは、直鎖状の基メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびノニルである。1〜5個の炭素原子を有する基が特に好ましい。

本出願において用語「アルケニル」は、2〜9個の炭素原子を有する直鎖状および分岐状のアルケニル基を包含し、好ましくは、2〜7個の炭素原子を有する直鎖状の基である。特に好ましいアルケニル基は、C2〜C7−1E−アルケニル、C4〜C7−3E−アルケニル、C5〜C7−4−アルケニル、C6〜C7−5−アルケニルおよびC7−6−アルケニル、特には、C2〜C7−1E−アルケニル、C4〜C7−3E−アルケニルおよびC5〜C7−4−アルケニルである。好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニルなどである。5個までの炭素原子を有する基が特に好ましい。

本出願において用語「フルオロアルキル」は末端フッ素を有する直鎖状の基を包含し、即ち、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルである。しかしながら、フッ素の他の位置が除外されるわけではない。

本出願において用語「オキサアルキル」または「アルコキシ」は、式CnH2n+1−O−(CH2)mの直鎖状の基を包含し、ただし、nおよびmは、それぞれ互いに独立に1〜6を表す。好ましくは、n=1およびm=1〜6である。

用語「アリール」は、芳香族炭素基またはそれらより誘導される基を表す。用語「ヘテロアリール」は、1つ以上のヘテロ原子を含む上の定義による「アリール」を表す。

重合性基Pは、例えば、フリーラジカルまたはイオン性連鎖重合、重付加または重縮合などの重合反応に適するか、または、例えば、高分子主鎖上への付加または縮合といった高分子類似反応に適する基である。特に好ましくは連鎖重合のための基で、特に、C=C二重結合またはC≡C三重結合を含むものであり、および、例えばオキセタンまたはエポキシド基などの開環重合に適する基である。

重合性化合物は、当業者に既知で、例えば、Houben−Weyl、Methoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Thieme−Verlag、Stuttgartなどの有機化学の標準的な著作に記載されている方法に類似して調製される。

典型的で好ましい反応性メソゲン(RM)は、例えば、国際公開パンフレット第93/22397号公報、欧州特許第0 261 712号、ドイツ国特許第195 04 224号、国際公開パンフレット第95/22586号、国際公開パンフレット第97/00600号、米国特許第5,518,652号、米国特許第5,750,051号、米国特許第5,770,107号および米国特許第6,514,578号に記載されている。より特に参照される反応性メソゲンを表Eに記載する。

本方法は有機化合物からなる混合物の調製のために使用でき、1種類以上の有機化合物は、好ましくは、メソゲン性、好ましくは、それ自体が液晶である。メソゲン化合物は、好ましくは、1種類以上の液晶化合物を含む。本方法の生成物は、好ましくは、均一な液晶混合物である。より広義には、本方法は、均一な液相の有機物質よりなりそれらの中では不溶(例えば、微粒子)な添加剤を含む混合物の調製も包含する。よって、本方法は、連続で均一な有機相に基づく懸濁状または乳濁状の混合物を調製するためにも使用できる。しかしながら、このタイプの変法は、一般にはそれほど好ましくない。

適切な添加剤により、これまでに開示されてきた任意のタイプのLCDディスプレイ中で使用できるように本発明による液晶相を改変でき、例えば、ECB、VAN、IPS、FFS、TN、TN−TFT、STN、OCB、GH、PS−IPS、PS−FFS、PS−VAまたはASM−VAディスプレイである。

液晶混合物は、例えば、Ciba社製のTinuvin(登録商標)などのUV安定剤、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、ナノ粒子、微粒子および1種類以上のドーパントなどの当業者に既知で文献に記載されている添加剤も例えば更に含んでよい。例えば、0〜15%の多色性色素を添加でき、導電性を改良するために更に導電性塩、好ましくは、4−ヘキソキシ安息香酸エチルジメチルドデシルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸テトラブチルアンモニウムまたはクラウンエーテルの錯形塩(例えば、Hallerら、Mol.Cryst.Liq.Cryst.第24巻、第249〜258頁(1973年)参照)を、または、誘電異方性、粘度および/もしくはネマチック相の配向を改変するための物質を加えることができる。このタイプの物質は、例えば、ドイツ国出願公開第22 09 127、22 40 864、23 21 632、23 38 281、24 50 088、26 37 430および28 53 728号公報に記載されている。

液晶混合物の調製において混合容器中の式Iの化合物と結合できる適切な安定剤およびドーパントは、下の表CおよびDで与えられている。

本出願および以下の例において、液晶化合物の構造は頭文字で示されており、その化学式への変換は下の表AおよびBに従って行われる。全ての基CnH2n+1およびCmH2m+1は、nおよびm個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖状のアルキル基であり;n、m、kおよびzは整数であり、好ましくは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12を表す。用語「(O)CmH2m+1」はOCmH2m+1またはCmH2m+1を意味する。表Bのコードは、それ自体で明らかである。

表Aには、親構造のための頭文字のみが示されている。それぞれの場合において、これは親構造のための頭文字の後にダッシュにより分離され、置換基R1*、R2*、L1*およびL2*のためのコードが続く。

液晶混合物の調製に適切であり、本発明による精製方法において使用できる好ましいメソゲンまたは液晶物質を、表AおよびBに特に列記する。

式Iの1種類以上の化合物に加えて、表Bの少なくとも1、2、3、4または4種類以上の化合物を含む液晶混合物が特に好ましい。

<表C> 表Cは、液晶混合物に一般に添加される使用可能なドーパントを示す。混合物は、好ましくは、0〜10質量%、特には、0.01〜5質量%、特に好ましくは、0.01〜3質量%のドーパントを含む。

<表D> 液晶混合物中に例えば、0〜10質量%の量で添加できる安定剤を以下に示す(式中、n=1〜12)。

本発明による混合物中での使用、好ましくはPSAおよびPSA−VA用途またはPS−IPS/FFS用途に、適切な重合性化合物(反応性メソゲン)を以下の表Eに示す。

<表E> 表Eに、本発明による液晶混合物中の反応性メソゲン化合物として好ましく使用できる例示的化合物を示す。液晶混合物が1種類以上の反応性化合物を含む場合、反応性化合物は0.01〜5質量%の量で好ましくは使用される。重合開始剤または2種類以上の重合開始剤の混合物を添加することが必要な場合もある。開始剤または開始剤の混合物は、混合物に基づいて0.001〜2質量%の量で、好ましくは添加される。適切な開始剤は、例えばIrgacure(BASF)またはIrganox(BASF)である。

好ましい実施形態において、液晶混合物は表Eの化合物の群より選択される1種類以上の化合物を含む。

以下の実施例は、本発明を制限せずに説明することを意図する。

上および下で、パーセントデータは質量パーセントを表す。全ての温度は摂氏度(セルシウス)で示される。m.pは融点を表し、cl.p=透明点である。さらに、C=結晶状態、N=ネマチック相、S=スメチック相およびI=等方相である。これらの記号の範囲のデータは転移温度を表す。さらに、 V0は、20℃における容量閾電圧(V)を表す。 Δnは、20℃および589nmにおいて測定した光学的異方性を表す。 Δεは、20℃および1kHzにおける誘電異方性を表す。 cl.pは、透明点(℃)を表す。 K1は、20℃における「スプレイ(splay)」変形に対する弾性定数(pN)を表す。 K3は、20℃における「ベンド(bend)」変形に対する弾性定数(pN)を表す。 γ1は、20℃において磁場の回転法により決定される回転粘度(mPa・s)を表す。 LTSは、試験セル中で決定される低温安定性(ネマチック相)を表す。

以下の例は、本発明を限定することなく説明することを意図する。

以下の組成の液晶混合物を図1に記載の精製装置を用い以下のように精製した。

350kgのバッチサイズを有する液晶混合物を10kgの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜15μm、粒径60〜200μm)および6kgのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)で処理する。200gのバッチサイズには、4gの酸化アルミニウムおよび1.5gのゼオライトを用いる。

例1に従った精製LC混合物は、PS−VA用途に好ましくは適する。

100kgのバッチサイズを有する例2に従ったLC混合物は、例1と同様に4.5kgの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜15μm、粒径60〜200μm)および2.5kgのシリカゲル(メルク社、粒径40〜100μm)で処理する。

例2に従った精製混合物は、PS−VA用途に好ましくは適する。

100kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に2.8kgの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜15μm、粒径60〜200μm)および1.7kgのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)で処理する。1000gのバッチサイズには、27gの酸化アルミニウムおよび14gのゼオライトを用いる。

例3に従ったLC混合物は、PS−VA用途に好ましくは適する。

85kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に1.7kgのケイ酸マグネシウム(メルク社、粒径150〜250μm)および1.1kgのシリカゲル(メルク社、粒径63〜100μm)で処理する。500gのバッチサイズには、10gの酸化アルミニウムおよび4.6gのシリカゲルを用いる。

例4に従ったLC混合物はPS−VA用途に好ましくは適する。

56kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に2.1kgのシリカゲル(メルク社、粒径60〜200μm)および0.9kgのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)で処理する。400gのバッチサイズには、20gのシリカゲルおよび9gのゼオライトを用いる。

例5に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

29kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に890gのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)で処理する。300gのバッチサイズには、5.7gのゼオライトを用いる。

例6に従ったLC混合物はIPSまたはFFS用途に好ましくは適する。

265kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に10.6kgの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜10μm、粒径40〜200μm)で処理する。

例7に従ったLC混合物はIPSまたはFFS用途に好ましくは適する。

530kgのバッチサイズを有するこの混合物は、始めに例1と同様に10.6kgのシリカゲルRP8(メルク社、細孔径6〜30μm、粒径10〜40μm)で精製する。さらに、後の処理で、4.3kgのゼオライト(メルク)を必要とする。

例8に従ったLC混合物はIPSまたはFFS用途に好ましくは適する。

3kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に15gの酸化アルミニウム(メルク社、粒径40〜63μm)で精製する。100kgのバッチサイズには、4.3kgの酸化アルミニウムおよび1.7gのゼオライト(Grace、粒径100〜500μm)を用いる。

例9に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

530kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に10.6kgのシリカゲルRP8(メルク社、細孔径6〜30μm、粒径10〜40μm)で精製する。さらに、後の処理で、4.3kgのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)を必要とする。

例10に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

3kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に147gのシリカゲルRP4(メルク社、細孔径6〜30μm、粒径10〜40μm)で精製する。

例11に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

143kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に715gのケイ酸マグネシウム(メルク社、粒径150〜250μm)で精製する。

例12に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

3kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に212gの酸化アルミニウム(メルク社、粒径63〜200μm)で処理する。さらに100gのゼオライト(メルク社、粒径150〜350μm)を用いる。

例13に従ったLC混合物はIPSまたはFFS用途に好ましくは適する。

1.5kgのバッチサイズを有するこの混合物は、106gの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜15μm、粒径40〜63μm)および40gのシリカゲル(メルク社、粒径63〜100μm)で処理する。24kgのバッチサイズには、1.6kgの酸化アルミニウムおよび0.8kgのシリカゲルを用いる。

例14に従ったLC混合物はTN−TFT用途に好ましくは適する。

16kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に460gのシリカゲルRP8(メルク社、細孔径6〜30μm、粒径10〜40μm)で精製する。

例15に従ったLC混合物はVA用途に好ましくは適する。

132kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に2.6kgの酸化アルミニウム(メルク社、細孔径6〜15μm、粒径63〜200μm)および1kgのシリカゲル(メルク社、粒径63〜100μm)で処理する。500kgのバッチサイズには、16kgの酸化アルミニウムおよび8kgのシリカゲルを用いる。

例16に従ったLC混合物はPS−VAおよびPS−FFS用途に好ましくは適する。

1kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に53gのケイ酸マグネシウム(メルク社、粒径150〜250μm)で処理する。

例17に従ったLC混合物はVA用途に好ましくは適する。

16kgのバッチサイズを有するこの混合物は、例1と同様に460gのシリカゲルRP8(メルク社、細孔径6〜30μm、粒径10〜40μm)で処理する。

例18に従ったLC混合物はVA用途に好ましくは適する。

混合例1〜18はさらに表CおよびDからの、1種以上の安定剤を含んでもよく、好ましくは、1種以上およびドーパントを含んでも良い。

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