Fiber treatment agent

申请号 JP2012247041 申请日 2012-11-09 公开(公告)号 JP2014095165A 公开(公告)日 2014-05-22
申请人 Takemoto Oil & Fat Co Ltd; 竹本油脂株式会社; 发明人 INAGAKI KUNIYASU; TAKEUCHI HIROZUMI; ICHIKAWA TOSHIMI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a fiber treatment agent that can sufficiently suppress the accumulation of scum in a vortex flow air fine spinning and can give high-speed spinnability.SOLUTION: A fiber treatment agent comprising one or two or more lubricants selected from among a lubricant (A), a lubricant (B) and a lubricant (C) as given below and having a kinematic viscosity at 30°C of 1×10to 100×10m/s is used as a fiber treatment agent for use in a vortex flow air fine spinning. A lubricant (A): a 5-70C aliphatic ester compound; a lubricant (B): a linear polyorganosiloxane having a kinematic viscosity at 30°C of 5×10to 100×10m/s; and a lubricant (C): a mineral oil having a kinematic viscosity at 30°C of 5×10to 100×10m/s.
权利要求
  • 渦流空気精紡用の繊維用処理剤であって、下記の潤滑剤(A)、下記の潤滑剤(B)及び下記の潤滑剤(C)から選ばれる一つ又は二つ以上から成り、30℃における動粘度が1×10 −6 〜100×10 −6 /sであることを特徴とする繊維用処理剤。
    潤滑剤(A):炭素数5〜70の脂肪族エステル化合物 潤滑剤(B):30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /sである線状ポリオルガノシロキサン 潤滑剤(C):30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /sである鉱物油
  • 潤滑剤(A)から選ばれるものを含有する請求項1記載の繊維用処理剤。
  • 30℃における動粘度が5×10 −6 〜50×10 −6 /sである請求項1又は2記載の繊維用処理剤。
  • 说明书全文

    本発明は繊維用処理剤に関する。 近年の紡績工程は、生産コストの低減や生産性の向上を図るため、高速リング精紡、高速ローター式オープンエンド精紡、渦流空気精紡等の高速紡績への転換が進んでいる。 しかし、このように紡績速度が高速化すると、単位時間に紡績機械を通過する繊維量が速度に比例して多くなるため、スカムの堆積が増大して清掃周期が短くなり、操業性を低下させるようになっている。 本発明は特に渦流空気精紡用の繊維用処理剤に関し、渦流空気精紡機を用いて繊維を紡績するときにスカムの発生を抑え、良好な高速紡績性を与える繊維用処理剤に関する。

    従来、繊維用処理剤として、アルキルリン酸エステルカリウム塩を含有する各種の繊維用処理剤が提案されている。 かかる繊維用処理剤には、1)アルキルリン酸エステルカリウム塩と、アルキルアミノエーテル型ノニオンのリン酸中和物との2成分系(例えば特許文献1参照)、2)アルキルリン酸エステルカリウム塩と、アルキルアミノエーテル型ノニオンのリン酸中和物と、高分子量のポリオキシエチレン化合物との3成分系(例えば特許文献2参照)、3)アルキルリン酸エステルカリウム塩と、高分子量のポリオキシエチレン化合物との2成分系(例えば特許文献3参照)、4)アルキルリン酸エステルカリウム塩と、パラフィンワックス乳化物と、カチオン型界面活性剤との3成分系(例えば特許文献4参照)等の提案がある。 ところが、これら従来の繊維用処理剤では、高速リング精紡の場合にはアンチノードリングに、また高速ローター式オープンエンド精紡の場合にはローター内に、更に渦流空気精紡の場合にはスピンドルにスカムが堆積するという問題がある。 なかでも渦流空気精紡の糸紡出速度は、高速リング精紡や高速ローター式オープンエンド精紡の糸紡出速度に比べてはるかに速いため、スカムが堆積するという問題が大きい。 このようにスカムが堆積すると、それだけ清掃周期が短くなって操業性を低下させるだけでなく、繊維が大きな損傷を受けて糸強が低下したり、白粉や糸切れが著しく増加する。 渦流空気精紡において、スカムの堆積を防止するため、界面活性剤を供給するようにした装置も提案されているが(例えば特許文献5)、かかる界面活性剤として従来から繊維用処理剤に用いられてきたアルキルリン酸エステルカリウム塩を含有するようなものを用いると、スカムの堆積を充分に抑えることができない。

    特開昭60−224867号公報

    特開昭57−158297号公報

    特開平3−174067号公報

    特開平6−108361号公報

    特開2008−95208号公報

    本発明が解決しようとする課題は、渦流空気精紡においてスカムの堆積を充分に抑え、良好な高速紡績性を与えることができる繊維用処理剤を提供する処にある。

    本発明者らは、前記の課題を解決すべく研究した結果、渦流空気精紡には特定の繊維用処理剤を用いることが正しく好適であることを見出した。

    すなわち本発明は、渦流空気精紡用の繊維用処理剤であって、下記の潤滑剤(A)、下記の潤滑剤(B)及び下記の潤滑剤(C)から選ばれる一つ又は二つ以上から成り、30℃における動粘度が1×10 −6 〜100×10 −6 /sであることを特徴とする繊維用処理剤に係る。

    潤滑剤(A):炭素数5〜70の脂肪族エステル化合物

    潤滑剤(B):30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /sである線状ポリオルガノシロキサン

    潤滑剤(C):30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /sである鉱物油

    本発明に係る繊維用処理剤(以下、単に本発明の処理剤という)は、渦流空気精紡に用いる繊維用処理剤である。 渦流空気精紡は圧縮空気の旋回流(渦流)により糸を紡ぐようにした紡績方法で、かかる紡績方法に用いる渦流空気精紡機それ自体は公知であり(例えば特開2001−73235号公報、特開2007−284813号公報及び特開2011−38210号公報参照)、これには例えば村田機械株式会社製の商品名ボルテックス(登録商標)が挙げられる。

    本発明の処理剤は、前記した潤滑剤(A)、前記した潤滑剤(B)及び前記した潤滑剤(C)から選ばれる一つ又は二つ以上から成るものであるが、なかでも潤滑剤(A)から選ばれるものを含有して成るものが好ましく、潤滑剤(A)を50〜100質量%、潤滑剤(B)を0〜20質量%及び潤滑剤(C)を0〜50質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものがより好ましい。

    潤滑剤(A)は、炭素数5〜70の脂肪族エステル化合物である。 かかる脂肪族エステル化合物には、1)メチルオレアート、ブチルステアラート、オクチルステアラート、オレイルラウラート、イソトリデシルステアラート等の、脂肪族1価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル、2)1,6−ヘキサンジオールジオレアート、トリメチロールプロパンモノオレアートモノラウラート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル、3)ジラウリルアジパート、ジオレイルアジパート等の、脂肪族1価アルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステルが挙げられる。 なかでも潤滑剤(A)としては、炭素数15〜60の脂肪族エステル化合物が好ましい。

    潤滑剤(B)は、30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /sである線状ポリオルガノシロキサンである。 かかる線状ポリオルガノシロキサンには、線状ポリジメチルシロキサン、変性基を有する線状ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。 この場合の変性基としては、エチル基、フェニル基、フロロプロピル基、アミノプロピル基、カルボキシオクチル基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基、ω―メトキシポリエトキシ・ポリプロポキシプロピル基等が挙げられる。

    潤滑剤(C)は、30℃における動粘度が5×10 −6 〜100×10 −6 /s(5cst〜100cst)である鉱物油である。

    本発明の処理剤は30℃における動粘度が1×10 −6 〜100×10 −6 /sのものとするが、5×10 −6 〜50×10 −6 /sのものとするのが好ましい。 渦流空気精紡において、本発明の処理剤を繊維に付着させる手段は特に制限されないが、渦流空気精紡に用いる圧縮空気に混入させて繊維に噴霧し、付着させる手段が好ましく、この場合、本発明の処理剤の30℃における動粘度を前記のように5×10 −6 〜50×10 −6 /sのものとすると、かかる処理剤は繊維に対しより均一に噴霧することができ、結果として繊維に対しより均一に付着させることができる。

    本発明の処理剤は、本発明の効果を損なわない範囲内で目的に応じて適宜、消泡剤、外観調節剤、酸化防止剤、防腐剤、防錆剤等の他の成分を併用することができるが、これらは可及的に少量とするのが好ましい。

    前記したように、本発明の処理剤を、渦流空気精紡に用いる圧縮空気に混入させて繊維に噴霧する場合、かかる処理剤はそのまま使用してもよいし、や低粘度の鉱物油等で希釈して使用してもよいが、良好な噴霧性を得るためには、非水系の処理剤をそのまま使用するか、希釈する場合でも鉱物油等の油性の希釈剤を用い非水系で使用する。

    以上説明した本発明によると、渦流空気精紡において、スピンドル先端やホルダー部分におけるスカムの堆積を充分に抑え、良好な高速紡績性を与えることができるという効果がある。

    以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。 尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。

    試験区分1(繊維用処理剤の調製)
    ・実施例1〜13及び比較例1〜15
    潤滑剤(A)として表1に記載の脂肪族エステル化合物を用い、また潤滑剤(B)又は(C)として表2に記載の線状ポリオルガノシロキサン又は鉱物油を用いて、これらを必要に応じて表3に記載の比率で混合し、表3に記載した各例の繊維用処理剤を調製した。 尚、比較例15は繊維用処理剤を調製せず、したがって使用しなかった例である。

    試験区分2(練条スライバーの調製)
    ポリエステルステープル製造工程において、オクタデシルリン酸エステルカリウム塩70部、α−ノニルフェニル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=10)15部及びα−ドデシルアミノ−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(n=10)15部の割合からなる油剤を、ポリエステルステープル繊維に対し0.15%となるよう付着した繊度1.3×10 −4 g/mで繊維長38mmのセミダルのポリエステルステープル繊維を用いた。 このポリエステルステープル繊維をフラットカード(豊和工業社製)に供してカードスライバーとし、更にこのカードスライバーをPDF型練条機(石川製作所製)に供して太さ3.2g/mの練条スライバーを調製した。

    試験区分3(渦流空気精紡における繊維用処理剤の評価)
    試験区分1で調製した各例の繊維用処理剤について、噴霧性及びスカム堆積性を以下の方法で評価し、結果を表3にまとめて示した。

    ・噴霧性 渦流空気精紡機(村田機械株式会社製の商品名ボルテックス(登録商標))の精紡に用いる圧縮空気に、繊維用処理剤をミスト化させて混入させつつ、温度25℃、相対湿度65%、圧縮空気の圧力0.55MPaの条件下にて5時間噴霧した。 繊維用処理剤の噴霧状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。 結果を表3にまとめて示した。

    噴霧性の判定基準 ◎:噴霧性良好 ○:若干、配管部に液溜まりがみられるが、全体として噴霧性良好 △:配管部に液溜まりがみられるが、短時間であれば噴霧可能 ×:噴霧不可能

    ・スカム堆積性 試験区分2で調製した練条スライバーを渦流空気精紡機(村田機械株式会社製の商品名ボルテックス(登録商標))に供し、紡出速度360m/分にて30番手の糸を紡出する際、その精紡に用いる圧縮空気に噴霧性良好又は噴霧可能な繊維用処理剤を、温度25℃、相対湿度65%、圧縮空気の圧力0.55MPaの条件下にて、練条スライバーの通過量に対して0.03%となる量をミスト化により混入させ、噴霧した。 5時間後、スピンドル先端部へのスカムの堆積及びスピンドルホルダー部へのスカムの堆積を目視にて観察し、以下の基準で評価した。 結果を表3にまとめて示した。

    スピンドル先端部及びスピンドルホルダー部へのスカム堆積性の評価基準 ◎:堆積物なし ○:僅かに堆積物はあるが、清掃の必要なし △:堆積物はあるが、定期的な清掃までは必要なし ×:堆積物があり、定期的な清掃が必要





    表3において、
    D−1:α−オクチル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=4)
    D−2:α−ドデシル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(n=2)
    D−3:α−ノニル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=6)ポリオキシプロピレン(n=2)
    D−4:α−ブチル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=10)ポリオキシプロピレン(n=10)
    D−5:α−ブチル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=20)ポリオキシプロピレン(n=20)
    D−6:α−ヒドロキシ−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=5)ポリオキシプロピレン(n=45)
    D−7:α−ココイル−ω−ヒドロキシポリオキシエチレン(n=10)
    D−8:オクタデシルリン酸エステルカリウム塩 D−9:オクチルリン酸エステルカリウム塩 D−10:ブチルリン酸エステルカリウム塩 *1:噴霧性が不良のため、スカム堆積の評価ができなかった。

    表3の結果からも明らかなように、本発明によれば、渦流空気精紡においてスピンドル先端やホルダー部分におけるスカムの堆積を充分に抑え、良好な高速紡績性を与えることができる。

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