Antifouling cleaning method

申请号 JP2004101733 申请日 2004-03-31 公开(公告)号 JP3777465B2 公开(公告)日 2006-05-24
申请人 小林製薬株式会社; 发明人 剛 坂本;
摘要
权利要求
  • 芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を含有する親水処理剤 (但し、塩素剤を含有するトイレ用洗浄剤を除く)を固体表面にコーティングした後、前記固体表面に付着した汚れを前記親水処理剤を含有する洗浄液で洗い流すことを特徴とする防汚洗浄方法。
  • 芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を含有する親水処理剤 (但し、塩素剤を含有するトイレ用洗浄剤を除く)を便器表面にコーティングした後、前記便器表面に付着した汚れを前記親水処理剤を含有する洗浄液で洗い流すことを特徴とするトイレ便器の防汚洗浄方法。
  • 前記芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物が、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の水溶性塩又はメラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の水溶性塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の防汚洗浄方法。
  • 前記親水処理剤が、さらに界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防汚洗浄方法。
  • 说明书全文

    本発明は、被処理面に親性を付与することが可能な親水処理剤に関し、さらに詳しくは、陶磁器、ガラス等の硬質表面;ステンレス等の金属表面;ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、メラミン、レーヨン等のプラスチック表面;羊毛等の天然素材表面等の固体表面を親水化し、水に濡れやすくする親水処理剤に関するものである。

    従来、便器等の固体表面に汚垢が付着するのを防止するコーティング剤として、特許文献1に記載されているように、フッ素系両親媒性物質を含有するものが知られている。

    上記コーティング剤は、固体表面に疎水性を付与する疎水処理剤であり、処理後の固体表面は撥水性を発揮するようになるため、例えば、65〜70%もの水分を含む大便のような含水汚垢の付着を効果的に抑制することが可能となる。

    特開2000−144177号公報

    しかしながら、上記コーティング剤においては、いったん汚垢が固体表面に付着してしまうと、水洗によって汚垢を除去するのは、コーティング処理されていない表面よりも逆に困難であるという問題が生じていた。

    その原因について本発明者が種々検討を行なったところ、以下の理由が考えられた。 すなわち、上記コーティング剤は水に接触する環境で使用されるため、コーティング剤中に含まれるフッ素系両親媒性物質は水に溶解または分散する性質を有することが必要とされる。

    つまり、フッ素系両親媒性物質は、疎水性と親水性の両方の性質を備えており、このような化合物によって処理された固体表面は、確かに撥水性は発揮するものの、脂肪酸のような油分をはじく程度にまで疎水化されるには至らない。

    一方、汚垢の構成成分について具体的に大便を例に挙げて見てみると、固形分の約8割が脂肪酸によって構成されている。 したがって、いったん大便が便器に付着すると、大便を構成する脂肪酸とコーティング処理された便器とは互いに同程度の疎水性を有することからなじみがよく、良好な密着性を示すことになる。

    さらに、便器に付着した便を水洗により洗い流す場合、水中では疎水性物質は互いに引き合う性質があるために、大便と便器との密着性はより増大し、その結果、両者の界面の間に水が浸入しにくくなり、水洗だけでは便器に付着した便を除去しにくくなるものと考えられた。

    以上の検討結果より、固体表面に付着した汚垢を水洗で落としやすくするためには、固体表面を水に対して濡れやすくなるように親水化するのが効果的であると推察されるが、十分な親水化能を有する親水処理剤は知られていないのが現状である。

    そこで、本発明は、親水化性能に優れた親水処理剤を提供することを目的とする。

    上記課題を解決するために、本発明者らが検討を行なった結果、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物が固体表面に対する優れた親水化性能を有しており、この化合物によって親水化処理された固体表面は、水に対する接触が低下し、水に濡れやすくなることで固体表面に付着した汚垢を水洗で容易に落とすことが可能になることを見いだして本願発明を完成させるに至った。

    すなわち、本願発明は、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を含有する親水処理剤を提供するものである。 ここで、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物としては、ナフタレンスルホン酸系ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸系ホルマリン縮合物、アニリンスルホン酸系ホルマリン縮合物等が挙げられる。

    これらは親水化性能の点からアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、モノ,ジ,トリエタノールアミン塩等の水溶性塩として用いるのが好ましく、特にナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の水溶性塩がより好ましい。

    芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物の水溶性塩は、例えば、ナフタレン、メラミン、アニリン等をスルホン化剤を用いてスルホン化した後、ホルマリンを添加して縮合させ、中和して製造することができる。

    本発明に係る親水処理剤は親水化性能に優れている。 したがって、固体表面に汚垢が付着しても固体表面と汚垢との界面に水が容易に浸入し、固体表面から汚垢を浮かせて除去する効果、すなわち、優れた防汚性を発揮することから防汚洗浄剤として好適に使用することができる。

    ただ、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物の水溶性塩は親水化性能には優れているものの、洗浄力はあまり高くない。 したがって、本発明の親水処理剤を防汚洗浄剤として使用する場合、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物のほかに、洗浄成分として界面活性剤を配合すれば、固体表面上に汚垢が付着した場合に、界面活性剤の作用により固体表面と汚垢との界面にいっそう水が浸入しやすくなり、より防汚性に優れた洗浄剤を得ることができる。

    この場合、界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤のいずれを使用してもよいが、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物自体がスルホン基を有し、アニオン性の性質を備えてる点から、類似する性質を備えるアニオン界面活性剤を用いるのが好ましい。

    さらにアニオン界面活性剤の中でもスルホン酸塩型アニオン界面活性剤又は硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤を用いると、防汚性を相乗的に高めることができる、泡立ちがよいことから使用感がよくなる等の効果を奏する点でより好ましい。

    具体的に、スルホン酸塩型アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、N−アシルメチルタウリン酸塩等を挙げることができる。 また、硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等を挙げることができる。

    本発明の親水処理剤には、上記界面活性剤のほかに、香料、消臭成分、着色剤、油性成分の乳化可溶化剤、殺菌剤、キレート剤、増量剤、溶解性調整剤、漂白剤、撥水剤、充填剤、pH調整剤、増粘剤、薬剤安定性向上剤、成形性向上剤、無機系ビルダー、有機系ビルダー、酵素等を適宜配合することができる。

    本発明の親水処理剤を用いて固体表面を親水化処理するには、親水処理剤を予め水又は溶剤に溶解させ、得られた親水処理剤溶液に固体表面を浸漬してもよいし、該溶液を固体表面に噴霧することも可能である。 また、親水処理剤を固形形状に成形し、洗浄水に接触させて徐々に水中に溶解するようにし、親水処理剤が溶解した洗浄水で固体表面を洗浄するようにしてもよい。

    本発明の親水処理剤は、防汚洗浄剤以外にもその優れた親水化性能をいかして各種用途に用いることができるのは勿論である。 たとえば、メッキ処理やエッチング処理等のように水溶液中で行なう処理に先立って、試料表面の濡れ性を高めるために用いたり、ガラスや鏡の曇り止め用として、あるいは帯電防止剤等として使用することもできる。 この場合、各用途に合わせて配合成分を適宜選択すればよい。

    本発明の親水処理剤を防汚洗浄剤以外の用途に用いる場合でも、固体表面の親水化効果を高めるためには、固体表面に付着した汚れをできるだけ除去しておくのが望ましい。 したがって、親水処理剤には、前述のごとく、界面活性剤を配合するのが好ましく、界面活性剤としてスルホン酸塩型アニオン界面活性剤又は硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤を用いるのがより好ましい。

    本発明では、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を含有する親水処理剤を用いて固体表面を処理したため、固体表面を効果的に親水化することが可能となり、優れた防汚効果を得ることができる。 特に、本発明の親水処理剤は、防汚洗浄剤として好適に使用することができ、界面活性剤を配合することで、より一層防汚効果を向上させることが可能となる。

    [親水処理剤水溶液の調製]
    本発明に係る親水処理剤を使用して便器表面を親水化処理し、その親水化性能及び防汚性について評価を行なった。 具体的には、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物として、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物及びメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の2種類を使用し、これを水に溶解させて2ppmおよび10ppm濃度の水溶液を調製した。

    また、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物と、アニオン界面活性剤とを併用した場合の親水化性能及び防汚性についても評価を行なった。 具体的には、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを同量ずつ配合したものを水に溶解して2ppm及び10ppm濃度の水溶液に調製し、これらを合わせて6種類の本発明品の試験液を作製した。

    比較品としては、フッ素化合物、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム及び水溶性カチオン化ポリマーを使用して10ppm濃度の水溶液を調製し、さらに水単体の計5種類の試験液を作製した。 本発明品及び比較品合わせて11種類の試験液の詳細を表1に示す。

    [便器表面の親水化処理]
    表1に示す11種類の試験液を使用して便器の親水化処理を行なった。 具体的には、INAX製便器を2×3cmにカットしたテストパネルに各試験液を塗布し、室温にて30分間乾燥させる工程を3回繰返し、テストパネル表面がコーティングされた状態とした。

    [評価試験]
    (1)親水化性能の評価 上記親水化処理後のテストパネルを用い、その表面に蒸留水を着滴させたときの水滴の接触角を接触角計(協和界面化学社製cax−150)により測定し、パネル表面の親水化の程度を評価した。 結果を表2に示す。

    (2)実際の便器を使用した防汚性評価 上記試験液をトイレ用防汚洗浄剤として使用したときの防汚性について評価した。 具体的には、トイレタンク内に上記試験液を収容し、フラッシュして30分間室温で乾燥させる工程を3回繰返し、便器表面がコーティングされた状態にする。

    そこに大便のモデル汚垢を一定量塗り付ける。 その後、トイレタンク内に収容した試験液をフラッシュし、便器の汚れの残り具合を目視で確認する。 なお、モデル汚垢としては、サラダ油とカーボンブラックとを重量比で100:2の割合で混合したものを使用した。 評価は以下の判定基準に基づいて行なった。 結果を表3に示す。
    ◎:汚れが付いていない。
    ○:汚れが僅かに付いている。
    △:汚れが少し付いている。
    ×:汚れがかなり付いている。

    [評価結果]
    表2より、本発明品で処理したいずれのテストパネルも、水の接触角が30°未満であり、親水化処理によりテストパネル表面が良好に親水化されているのが確認された。 実際に、便器を使用した防汚性評価試験においても、表3に示すように、本発明品についてはいずれも防汚性は良好で、パネル表面に付着した汚垢をきれいに除去することが可能であるという結果が得られた。 特に、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とα−オレフィンスルホン酸ナトリウムとを併用した本発明品5及び6は、防汚性が相乗的に高くなっている。

    すなわち、本発明品6に含まれるナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とα−オレフィンスルホン酸ナトリウムの濃度は、それぞれを単独使用した本発明品1及び比較品3の1/2であるにもかかわらず、防汚性の評価はナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物10ppm濃度である本発明品2と同等であり、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物とα−オレフィンスルホン酸ナトリウムを併用することにより、防汚性が大幅に向上することが確認された。

    一方、比較品については、いずれも水の接触角が30°以上となっており、汚垢が付着しやすい状態であることが判る。 特に、水溶性カチオン化ポリマーを用いた比較品4の水接触角は70°と最も高く、次いでフッ素化合物を用いた比較品1、2で60°という結果となった。

    比較品を用いて、実際に便器を使用した防汚性評価試験を行なったところ、水接触角が30°であった比較品3の評価が△で最もよく、比較品3よりも水接触角が高くなっている比較品1、2及び4はいずれも評価が×となった。 以上の結果より、水の接触角と、防汚性とは密接な関係があることが確認された。

    次に、親水処理剤として、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物に洗浄成分として界面活性剤を添加し、さらに硫酸ナトリウム、色素及び香料を加えてプレス成形したものを作製した。 これをトイレ用防汚洗浄剤として用い、実際の便器の防汚性評価を行なった。 以下に詳細を記す。

    [トイレ用防汚洗浄剤の調製]
    各試料の処方を表4に記す。 表中、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物としては、実施例1で用いたナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物と、メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物の2種類を用い、洗浄成分として洗浄力と持続性とを考慮してアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤とを併用した。

    アニオン界面活性剤としては、アミノ酸塩、脂肪酸塩、スルホン酸塩型界面活性剤、硫酸エステル塩型界面活性剤を用い、これらを種々組み合わせて使用した。 また、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ポリオキシブチレンのブロック共重合体(EO/PO/BOブロック共重合体)を使用した。

    比較品としては、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を添加せずにそれ以外の成分のみを配合したものを作製した。 なお、比較品においては、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物が減った分だけ増量剤である硫酸ナトリウムを増量し、その他成分の配合量は一定とした。

    [実際の便器を使用した評価試験]
    トイレタンクの放水タップの下に表4で作製したトイレ用防汚洗浄剤を配し、タップから放出された水がトイレ用防汚洗浄剤に接触するようにセットした。 次に、タンク内の水をフラッシュしてトイレ用防汚洗浄剤を溶解させ、タンク内に防汚洗浄剤の水溶液(およそ10〜15ppm)が貯蔵されるようにした。

    ここまで準備した上で、タンク内の防汚洗浄剤の水溶液をフラッシュして30分間室温で乾燥させる工程を3回繰返し、便器表面がコーティングされた状態にした。 そこに前述のモデル汚垢を一定量塗り付けた後、トイレタンク内の防汚洗浄剤の水溶液を1回だけフラッシュし、便器の汚れの残り具合を目視で確認した。 判定基準は前述の通りの4段階とした。 結果を表4に示す。

    [評価結果]
    表4より、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を配合した本発明品7〜16はいずれも防汚性が○以上となっているのに対して、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物を配合しない比較品6〜14はいずれも防汚性は×となった。

    本発明品の中でも、特に、アニオン界面活性剤の1種類としてスルホ脂肪酸エステル塩を除くスルホン酸塩型アニオン界面活性剤を使用した場合(本発明品7〜10)、又は、硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤を使用した場合(本発明品11、12)は、その他のアニオン界面活性剤を使用した時に比べて著しく防汚性が向上している。

    以上の結果から、芳香族スルホン酸系ホルマリン縮合物と、スルホン酸塩型アニオン界面活性剤又は硫酸エステル塩型アニオン界面活性剤とを併用することによって防汚性が相乗的に高められることが確認された。

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