The use of preparations containing pigments and dyes for decorating colored wood raw material |
|||||||
申请号 | JP2004544083 | 申请日 | 2003-10-06 | 公开(公告)号 | JP2006503135A | 公开(公告)日 | 2006-01-26 |
申请人 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト; | 发明人 | シュトーア アンドレアス; クルツ ヴァルター; ジークラー マンフレート; クリューゼマン ユリアーネ; | ||||
摘要 | 木質原料を装飾着色するための、少なくとも1種の顔料と前記顔料に対して0.5〜10質量%の少なくとも1種の染料とを含有する液体着色剤調製物の使用。 | ||||||
权利要求 | 木質原料を装飾着色するための、少なくとも1種の顔料と前記顔料に対して0.5〜10質量%の少なくとも1種の染料とを含有する液体着色剤調製物の使用。 調製物が(A)少なくとも1種の顔料(B)少なくとも1種の染料(C)少なくとも1種の分散剤(D)水又は水と少なくとも1種の保水剤との混合物、及び(E)場合により、着色剤調製物のために慣用の他の成分を含有する、請求項1記載の使用。 調製物が成分(B)として少なくとも1種のアニオン性染料又はカチオン性染料を含有する、請求項1又は2記載の方法。 調製物が成分(C)として少なくとも1種の非イオン性界面活性添加物、少なくとも1種のアニオン性界面活性添加物又は前記界面活性添加物の混合物を含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。 調製物が保水剤として難蒸発性の水中で可溶性か又は水と混和可能な有機溶剤を含有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の使用。 調製物が、それぞれ調製物の全質量に対して、 成分(A)10〜70質量% 成分(B)0.05〜7質量% 成分(C)1〜50質量% 成分(D)10〜88.95質量%、及び着色剤調製物のために慣用の他の成分0〜5質量% を含有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。 MDF板、HDF板及びチップボードを原料着色するための、請求項1から6までのいずれか1項記載の使用。 層状又はマーブル状に多色に着色された板を製造するための、請求項7記載の使用。 電導性の黒色に着色された板を製造するための、請求項7記載の使用。 請求項1から6までのいずれか1項記載の着色剤調製物で着色された木質原料。 |
||||||
说明书全文 | 発明の詳細な説明 本発明は、木質原料を装飾着色するための、少なくとも1種の顔料と前記顔料の質量に対して0.5〜10質量%の少なくとも1種の染料とを含有する液体着色剤調製物の使用に関する。 更に、本発明は、前記着色剤調製物で着色された木質原料に関する。 木質原料の分野では、殊に、中密度の繊維板(medium density fibreboard, MDF板)及び高圧縮された繊維板(high density fibreboard, HDF板)の市場が極めて成長している。 MDF板及びHDF板は従来のチップボードと同様に加工することができる。 しかしながらこれらはその均質な構造により、溝が付与された部材の製造にも適当であるため、家具の組立てにおいて非常に定着している。 例えば、部屋用の装備品及び(例えば展示スタンド構造における)装飾目的のための装備品、並びに既に高品質である家具をも、前記板から組立て、引き続き無色のラッカー塗装のみを行うか又は無色のオーバーレイで被覆し、木質構造が見える状態を保つことができる。 従来、チップボード及びMDF板の着色のためには通常着色剤が使用され、これは板製造の際に、バインダーに添加されるか、又はこれとは別に樹脂処理の前又は後にチップ/繊維に施与される。 バインダーとして、アミノプラスト樹脂、例えば尿素−又は尿素−メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が使用されるが、しかしながらイソシアネート、例えばジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート(MDI)が単独でか又はアミノプラストと組み合わせて使用される。 例えば、EP−A−903208には、カチオン性染料又は直接染料を用いたMDF板の原料着色が記載されている。 染料で着色された繊維板は確かに輝きのある色調を有するが、しかしながらわずかな耐光性しか示さないため、耐久財、例えば居住範囲のための家具の製造にはあまり適当でない。 顔料を繊維板の原料着色のために使用する場合、確かに耐光性及び耐熱性を有する色彩が達成されるが、しかしながらこれは所望の輝きを示さない。 例えば、カーボンブラック配合物の使用下では、濃い輝きのある黒色ではなく、濁った灰色調が得られるに過ぎない。 更に、青色顔料配合物の使用下では輝きのある青色が得られるのではなく、むしろ緑がかった青色が得られ、それというのも、木材本来の黄色がかった茶色により青色調が緑色調へと変化してしまうためである。 WO−A−01/24983には、顔料を用いた木材の特別な着色法が提案されており、その際、木材をまず初めに少量の弱塩基塩の存在下で、その後有機酸の存在下で、可溶性顔料前駆体を用いて処理し、この可溶性顔料前駆体を引き続き相応する顔料へと熱的に変換する。 しかしながら前記方法は極めて費用がかかり、それというのも、複数の処理工程並びに顔料前駆体の別個の製造が必要であるためである。 EP−A−49777には、全ての一連の用途のための顔料と染料とを含有する液体着色剤調製物が記載されており、特にこの場合、チップボードのための接着剤の着色にも言及されている。 明確に開示された着色剤調製物は、大抵は顔料に対して少なくとも30質量%の、過剰の染料を含有する。 本発明は、有利な適用特性、殊に高度の輝き、耐光性及び耐熱性を有する色彩を可能にする、木質原料を着色するための着色剤調製物を提供するという課題に基づいていた。 それに応じて、木質原料を装飾着色するための、少なくとも1種の顔料と前記顔料に対して0.5〜10質量%の少なくとも1種の染料とを含有する液体着色剤調製物の使用が見出された。 前記着色剤調製物を木質原料の着色に使用する場合、強度の輝きのある色調が得られ、それというのも、染料はその木質繊維に対する親和性に基づいて木質繊維に引き寄せられ、それにより木材本来の色彩が隠蔽されるためである。 それにより、顔料の色彩の印象が完全に引き立つ。 驚異的にもこの場合、本発明によるわずかな染料の量は、一様な強力な色彩を得るのに十分である。 更に、前記の顔料染料調製物を用いて得られた色彩は、耐光性に関して、純粋な染料の色彩よりも明らかに優れているため、本発明により使用することのできる着色剤調製物は、特に木質原料の装飾着色のために使用することができる。 有利に、本発明により使用することのできる着色剤調製物は、(A)少なくとも1種の顔料、(B)少なくとも1種の染料、(C)少なくとも1種の分散剤及び(D)水又は水と少なくとも1種の保水剤との混合物を含有する。 成分(A)として、本発明により使用することのできる着色剤調製物中には有機もしくは無機顔料が含有されていてよい。 当然のことながら、該着色剤調製物は種々の有機顔料もしくは種々の無機顔料の混合物、又は有機顔料と無機顔料との混合物を含有していてもよい。 顔料は有利に微粒子状の形で存在している。 従って顔料は通常、0.1〜5μm、殊に0.1〜3μm、殊に0.1〜1μmの平均粒径を有する。 有機顔料は通常、有機有彩顔料及び黒色顔料である。 無機顔料は同様に着色顔料(有彩顔料、黒色顔料及び白色顔料)並びに光沢顔料であってよい。 以下に適切な有機着色顔料のための例を挙げる: 適切な無機着色顔料は例えば次のものである: 光沢顔料は単相又は多相に構成された小片状顔料であり、その遊色効果(Farbenspiel)は干渉現象、反射現象及び吸収現象の相互作用によって際だっている。 例としてアルミニウム小片及び1回もしくは複数回、特に金属酸化物により被覆されたアルミニウム、酸化鉄及び雲母の小片が挙げられる。 通常、本発明により使用することができる着色剤調製物は、顔料(A)10〜70質量%、有利に10〜60質量%を含有する。 成分(B)として、本発明により使用することができる着色剤調製物は、少なくとも1種の染料を含有する。 この場合殊に、水中で可溶性であるか、又は、水と混和可能であるか又は水中で可溶性である有機溶剤中で可溶性である染料が適当である。 有利に、使用される染料(B)は顔料(A)とその都度同等の色調を有しており、それというのも、このようにして木質原料の殊に強力な色彩を達成することができるためである。 しかしながら、色調が異なる染料(B)を使用することもでき、それにより色彩のシェーディングが可能である。 殊にカチオン性染料及びアニオン性染料が適当であり、その際、カチオン性染料が有利である。 適当なカチオン性染料(B)は、殊に、ジアリールメタン及びトリアリールメタン、キサンテン、アゾ、シアニン、アザシアニン、メチン、アクリジン、サフラニン、オキサジン、インジュリン、ニグロシン及びフェナジンの系列に由来し、その際、アゾ、トリアリールメタン及びキサンテンの系列からの染料は有利である。 詳細には、例示的に以下ものが挙げられる:CI Basic Yellow 1、2及び37;CI Basic Orange 2;CI Basic Red 1及び108;CI Basic Blue 1、7及び26;CI Basic Violet 1、3、4、10、11及び49;CI Basic Green 1及び4;CI Basic Brown 1及び4。 カチオン性染料(B)は、外部の塩基性基を含有する着色剤であってもよい。 適当な例は、ここではCI Basic Blue 15及び161である。 カチオン性染料(B)として、相応する体質を可溶化酸性試薬の存在で使用することもできる。 例として、CI Solvent Yellow 34;CI Solvent Orange 3;CI Solvent Red 49;CI Solvent Violet 8及び9;CI Solvent Blue 2及び4;CI Solvent Black 7が挙げられる。 適当なアニオン性染料は、殊に、アゾ、アントラキノン、金属錯体、トリアリールメタン、キサンテン及びスチルベンの系列からのスルホン酸基含有化合物であり、その際、トリアリールメタン、アゾ及び金属錯体(特に銅、クロム及びコバルト錯体)の系列からの染料が有利である。 詳細には例えば以下のものが挙げられる:CI Acid Yellow 3、19、36及び204;CI Acid Orange 7、8及び142;CI Acid Red 52、88、351及び357;CI Acid Violet 17及び90;CI Acid Blue 9、193及び199;CI Acid Black 194;アニオン性クロム錯体染料、例えばCI Acid Violet 46、56、58及び65;CI Acid Yellow 59;CI Acid. Orange 44、74及び92;CI Acid Red 195;CI Acid Brown 355及びCI Acid Black 52;アニオン性コバルト錯体染料、例えばCI Acid Yellow 119及び204、CI Direct Red 80及び81。 水溶性染料は有利である。 水溶性を促進するカチオンとして、この場合殊にアルカリ金属カチオン、例えばLi + 、Na + 、K + 、アンモニウムイオン及び置換されたアンモニウムイオン、殊にアルカノールアンモニウムイオンが挙げられる。 本発明により使用することのできる着色剤調製物は、染料(B)を、それぞれ顔料(A)に対して一般に0.5〜10質量%、有利に1〜8質量%の量で含有する。 調製物の全質量に対して、これは通常0.05〜7質量%、特に0.1〜5.6質量%の量に相当する。 有利な顔料/染料の組み合わせは、例えば:CI Pigment Pigment Blue 15:1及びCI Basic Violet 4;CI Pigment Green 7及びCI Basic Green 4;CI Pigment Red 48:2及びCI Direct Red 80;CI Pigment Black 7及びCI Basic Violet 3である。 成分(C)として、本発明により使用することができる着色剤調製物は少なくとも1種の分散剤を含有する。 殊に適当な分散剤(C)は、非イオン性界面活性添加物及びアニオン性界面活性添加物並びに前記添加物の混合物である。 有利な非イオン性界面活性添加物(C)は、殊にポリマーをベースとする。 混合されていないポリアルキレンオキシド、有利にC 2 −C 4 −アルキレンオキシド及びフェニル置換C 2 −C 4 −アルキレンオキシド、殊にポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド及びポリ(フェニルエチレンオキシド)の他に、特にブロックコポリマー、殊にポリプロピレンオキシドブロックド及びポリエチレンオキシドブロック又はポリ(フェニルエチレンオキシド)ブロック及びポリエチレンオキシドブロックを有するポリマー、及び前記アルキレンオキシドのランダムコポリマーが適当である。 前記ポリアルキレンオキシドは、アルキレンオキシドと、スターター分子、例えば、それぞれアルキル、殊にC 1 −C 12 −アルキル、有利にC 4 −C 12 −もしくはC 1 −C 4 −アルキルにより置換されていてよい飽和又は不飽和の脂肪族及び芳香族アルコール、フェノール又はナフトール、飽和又は不飽和の脂肪族及び芳香族アミン、飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸及びカルボン酸アミドとの重付加により製造することができる。 通常、スターター分子1モル当たり、1〜300モル、有利に3〜150モルのアルキレンオキシドが使用される。 この場合、適当な脂肪族アルコールは通常6〜26個のC原子、有利に8〜18個のC原子を含有し、非分枝鎖、分枝鎖又は環式に構成されていてよい。 例としてオクタノール、ノナノール、デカノール、イソデカノール、ウンデカノール、ドデカノール、2−ブチルオクタノール、トリデカノール、イソトリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール(セチルアルコール)、2−ヘキシルデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール(ステアリルアルコール)、2−ヘプチルウンデカノール、2−オクチルデカノール、2−ノニルトリデカノール、2−デシルテトラデカノール、オレイルアルコール及び9−オクタデカノール並びにこれらのアルコールの混合物、例えばC 8 /C 10 −、C 13 /C 15 −及びC 16 /C 18 −アルコール及びシクロペンタノール及びシクロヘキサノールが挙げられる。 脂肪の分解及び還元により天然の原料から得られる飽和及び不飽和の脂肪アルコール、及びオキソ合成からの合成脂肪アルコールは殊に重要である。 アルコールへのアルキレンオキシド付加物は通常、200〜5000の平均分子量M nを有する。 上記の芳香族アルコールのための例として、非置換フェノール及びα−及びβ−ナフトール以外に、ヘキシルフェノール、ヘプチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、イソノニルフェノール、ウンデシルフェノール、ドデシルフェノール、ジ−及びトリブチルフェノール及びジノニルフェノールが挙げられる。 適切な脂肪族アミンは上記の脂肪族アルコールに相応する。 ここでもまた、有利に14〜20個のC原子を有する飽和及び不飽和の脂肪アミンは特に重要である。 芳香族アミンとして例えばアニリン及びその誘導体が挙げられる。 脂肪族カルボン酸として特に、有利に14〜20個のC原子を有する飽和及び不飽和の脂肪酸、及び水素化された、部分水素化された、及び水素化されていない樹脂酸並びに多価カルボン酸、例えばジカルボン酸、例えばマレイン酸が適切である。 適切なカルボン酸アミドはこれらのカルボン酸から誘導される。 これらの一価のアミン及びアルコールへのアルキレン付加物以外に、少なくとも二官能価アミン及びアルコールへのアルキレンオキシド付加物が極めて殊に重要である。 少なくとも二官能価のアミンとして特に式H 2 N−(R−NR 1 ) n −H(R:C 2 〜C 6 −アルキレン、R 1 :水素又はC 1 〜C 6 −アルキル、n=1〜5)に相応する2価〜5価のアミンが有利である。 詳細には例えば次のものが挙げられる:エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、プロピレンジアミン−1,3、ジプロピレントリアミン、3−アミノ−1−エチレンアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、ジヘキサメチレントリアミン、1,6−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)ヘキサン及びN−メチルジプロピレントリアミン、その際、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミンが特に有利であり、かつエチレンジアミンが極めて殊に有利である。 有利にはこれらのアミンをまずプロピレンオキシドと、及び引き続きエチレンオキシドと反応させる。 エチレンオキシドのブロックコポリマーの含分は、通常、約10〜90質量%である。 多価アミンをベースとするブロックコポリマーは通常、1000〜40000、有利には1500〜30000の平均分子量M nを有する。 少なくとも二官能価のアルコールとして2価〜5価のアルコールが有利である。 例えばC 2 〜C 6 −アルキレングリコール及び相応するジ−及びポリアルキレングリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール−1,2及び−1,3、ブチレングリコール−1,2及び−1,4、ヘキシレングリコール−1,6、ジプロピレングリコール及びポリエチレングリコール、グリセリン及びペンタエリトリットが挙げられ、その際、エチレングリコール及びポリエチレングリコールが特に有利であり、かつプロピレングリコール及びジプロピレングリコールが極めて殊に有利である。 少なくとも二官能価のアルコールへの特に有利なアルキレンオキシド付加物は中心のポリプロピレンオキシドブロックを有しており、つまりプロピレングリコール又はポリプロピレングリコールから出発し、該グリコールをまず別のプロピレンオキシドと反応させ、かつ次いでエチレンオキシドと反応させる。 エチレンオキシドのブロックコポリマーの含分は、通常、10〜90質量%である。 多価アルコールをベースとするブロックコポリマーは一般に1000〜20000、有利には1000〜15000の平均分子量M nを有する。 このようなアルキレンオキシドブロックコポリマーは公知であり、例えば商品名Tetronic (R)及びPluronic (R) (BASF)で市販されている。 アニオン性界面活性添加物(C)は、殊にスルホネート、スルフェート、ホスホネート又はホスフェートをベースとする。 適切なスルホネートのための例は、芳香族スルホネート、例えばp−C 8 〜C 20 −アルキルベンゼンスルホネート、ジ−(C 1 〜C 8 −アルキル)ナフタリンスルホネート及びナフタリンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物及び脂肪族スルホネート、例えばC 12 〜C 18 −アルカンスルホネート、α−スルホ脂肪酸−C 2 〜C 8 −アルキルエステル、スルホコハク酸エステル及びアルコキシ−、アシルオキシ−及びアシルアミノアルカンスルホネートである。 アリールスルホネートが有利であり、その際、ジ−(C 1 〜C 8 −アルキル)ナフタリンスルホネートが特に有利である。 ジイソブチル−及びジイソプロピルナフタリンスルホネートは極めて殊に有利である。 適切なスルフェートのための例はC 8 −C 20 −アルキルスルフェートである。 アニオン性界面活性添加剤(C)のもう1つの重要な群は、非イオン性添加剤として挙げたポリエーテルのスルホネート、スルフェート、ホスホネート及びホスフェートである。 これらはリン酸、五酸化リン及びホスホン酸もしくは硫酸及びスルホン酸との反応によりリン酸モノエステル又はリン酸ジエステル及びホスホン酸エステル又は硫酸モノエステル及びスルホン酸エステルへと変換することができる。 これらの酸性エステルは、上記のスルホネート及びスルフェートと同様に、有利には水溶性の塩の形で、特にアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びアンモニウム塩として存在しているが、しかし遊離酸の形でも使用することができる。 有利なホスフェート及びホスホネートは特にアルコキシル化、特にエトキシル化された脂肪アルコール及びオキソアルコール、アルキルフェノール、脂肪アミン、脂肪酸及び樹脂酸から誘導され、有利なスルフェート及びスルホネートは特にアルコキシル化された、とりわけエトキシル化された脂肪アルコール、アルキルフェノール及びアミン、及び多価アミン、例えばヘキサメチレンジアミンをベースとする。 このようなアニオン性界面活性添加物は公知であり、例えば商品名Nekal (R) (BASF)、Tamol (R) (BASF)、Crodafos (R) (Croda)、Rhodafac (R) (Rhodia)、Maphos(BASF),Texapon (R) (Cognis)、Empicol (R) (Albright&Wilson)、Matexil (R) (ICI)、Soprophor (R) (Rhodia)及びLutensit(BASF)で市販されている。 他の適切なアニオン性界面活性添加物(C)は、水溶性カルボキシレート基含有ポリマーをベースとする。 これを、含まれる極性基と非極性基との割合を調節することにより、有利にその都度の用途とその都度の顔料に適合させることができる。 前記添加物を製造するために使用されるモノマーは、殊にエチレン性不飽和モノカルボン酸、エチレン性不飽和ジカルボン酸並びに酸官能基を有しないビニル誘導体である。 前記モノマー群のための例として以下が挙げられる: 前記モノマーのホモポリマー、殊にポリアクリル酸の他に、特に、前記モノマーのコポリマーが添加物(C)として適当である。 コポリマーは、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー及びグラフトコポリマーであってよい。 有利に、ポリマー添加物(C)のカルボキシル基は、水溶性を保証するために少なくとも部分的に塩形で存在する。 例えばアルカリ金属塩、例えばナトリウム塩及びカリウム塩及びアンモニウム塩が適当である。 通常、ポリマー添加物(C)は1000〜250000の平均分子量M wを有し、酸価は通常40〜800である。 有利なポリマー添加物(C)のための例は、ポリアクリル酸並びにスチレン/アクリル酸−、アクリル酸/マレイン酸−、ブタジエン/アクリル酸−及びスチレン/マレイン酸−コポリマーであり、これらはその都度付加的なモノマー成分としてアクリル酸エステル及び/又はマレイン酸エステルを含有してよい。 殊に有利なポリマー添加物(C)は、通常1000〜250000の平均分子量M w及び≧200の酸価を有するポリアクリル酸、及び、一般に1000〜50000の平均分子量M w及び≧50の酸価を有するスチレン/アクリル酸−コポリマーである。 このようなアニオン性界面活性添加物は同様に公知であり、例えば商品名Sokalan (R) (BASF)、Jon-cryl (R) (Johnson Polymer)、Neoresin (R) (Avecia)並びにOrotan (R)及びMorez (R) (Rohm & Haas)で市販されている。 本発明により使用することのできる着色剤調製物は、通常、分散剤(C)の含分1〜50質量%、殊に1〜40質量%を含有する。 水は、本発明により使用することのできる着色剤調製物の液体担体材料である。 有利に、着色剤調製物は、水と保水剤との混合物を液相として含有する。 保水剤として、殊に難蒸発性であり(即ち通常>100℃の沸点を有する)、従って保水作用を有し、かつ水中で可溶性であるか又は水と混合可能である有機溶剤が役立つ。 適当な保水剤の例は、多価アルコール、有利に2〜8個のC原子、殊に3〜6個のC原子を有する非分枝鎖及び分枝鎖多価アルコール、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール及び1,3−プロピレングリコール、グリセリン、エリトリット、ペンタエリトリット、ペンチトール、例えばアラビトール、アドニトール及びキシリトール、並びにヘキシトール、例えばソルビトール、マンニトール及びズルシトールである。 更に、例えばジアルキレングリコール、トリアルキレングリコール及びテトラアルキレングリコール並びにこれらのモノ−(特にC 1 〜C 6 −、殊にC 1 〜C 4 −)アルキルエーテルも適当である。 例示的に、ジ−、トリ−及びテトラエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチル−、−エチル−、−プロピル−及び−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチル−、−エチル−、−プロピル−及び−ブチルエーテル、ジ−、トリ−及びテトラ−1,2−及び−1,3−プロピレングリコール及びジ−、トリ−及びテトラ−1,2−及び−1,3−プロピレングリコールモノメチル−、−エチル−、−プロピル−及び−ブチルエーテルが挙げられる。 通常、本発明により使用することができる着色剤調製物は、液相(D)を10〜88.95質量%、有利に10〜80質量%含有する。 水が保水性の有機溶剤との混合物で存在する場合には、この溶剤は一般に相(D)に対して1〜80質量%、有利に1〜60質量%を占める。 更に、着色剤調製物は、なお通常の添加剤、例えば殺生剤、消泡剤、抗沈殿剤及びレオロジー変性剤を含有することができ、この場合この添加剤の含分は一般に5質量%までであることができる。 本発明により使用することができる着色剤調製物は、種々の方法で得ることができる。 有利に、最初に顔料分散液が製造され、この顔料分散液には、染料が固体として添加されるか又は殊に溶解された形で添加される。 着色剤調製物は全種類の木質原料の着色のために非常に適当である。 MDF板、HDF板及びチップボードの着色は殊に重要である。 この場合、本発明により使用することができる着色剤調製物を、MDF板、HDF板及びチップボードのためのベースとして利用される、木質繊維ないし木質チップとバインダーとからなる混合物に、種々の方法でかつ製造プロセスの種々の箇所で添加することができる。 アミノプラスト、例えば尿素−及び尿素−メラミン−ホルムアルデヒド樹脂をベースとするバインダーを使用する場合、着色剤調製物を、通常他の添加剤、例えば硬化剤及びパラフィン分散液を含有する分散液の形で使用されるバインダーと一緒に、又はバインダーと別個に、木質繊維ないし木質チップへの樹脂処理の前又は後に施与することができる。 イソシアネート(MDI)をバインダーとして使用する場合、着色剤調製物はバインダーとは別個に使用される。 アミノプラストとイソシアネートとを組合せて樹脂処理する場合、着色剤調製物を所望の場合にはアミノプラスト成分に添加することができる。 チップボードを製造する場合、連続式ミキサー中で予備乾燥されたチップに樹脂処理を行う。 大抵、種々のチップ分級物を別個のミキサー中で様々に樹脂処理し、その後別個に堆積させるか(多層板)又は一緒に堆積させる。 この場合、全てのチップ分級物か、又は外側層のためのチップもしくは内側層のためのチップのみを着色することができる。 MDF板及びHDF板の製造の際に、繊維をリファイナーの後にブローラインにおいて樹脂処理する。 その後、樹脂処理された繊維を乾燥機に導通させ、この繊維を、湿度が7〜13質量%となるように乾燥させる。 場合により、繊維をまず乾燥させ、後になってから、特別な連続式ミキサー中で樹脂処理する。 ブローラインとミキサー樹脂処理とからなる組合せも可能である。 板を組み立てるために、樹脂処理されたチップもしくは繊維を堆積させてマットを形成させ、場合により予備冷間圧縮し、加熱されたプレス中で170〜240℃で圧縮し、板を形成させる。 本発明により使用することができる着色剤調製物を用いて、有利な方法で木質原料を原料着色することに成功する。 浸透性を有し、均質で、輝きがあり、色が強く、並びに耐光性及び耐熱性を有する色彩が、従来到達できなかった青色の色調範囲においても達成される。 板を多色に着色することにより、特別な効果を得ることができる。 例えば、種々に着色された繊維を層状に圧縮することができる。 この方法により、板の識別のために役立つ色層(例えば、耐湿度性のための緑、耐火性のための赤)を板の内側に隠し、外側に向けて所望の通りに着色された表層及び下層により被覆することができる。 殊に魅力的な色効果は、種々に着色された繊維を混合し、引き続き圧縮することにより達成可能である。 この場合、個性的な木質原料となるマーブル状の板を得ることができる。 このマーブル状の板を用いて、例えば比類のない家具部材、広告用品及び玩具を製造することができる。 更に、別の種々の材料、例えば別の木質繊維及び木屑物、例えば樹皮を組み込むことができ、これは特別な構造及び効果をもたらす。 更に、導電性カーボンブラックを含有する着色剤調製物を用いた着色により、導電性MDF板及びチップボードを製造することもでき、これらは例えば導電性の床及び天板のために重要である。 更に、導電性板を静電粉末噴霧法により塗装することができる。 実施例 1. 着色剤調製物の製造 チップボード及び繊維板を着色するために、以下の着色剤調製物を使用した。 1.1. 緑色の着色剤調製物 撹拌ボールミル中で湿潤破砕することにより、以下: 1.2. 赤色の着色剤調製物 撹拌ボールミル中で湿潤破砕することにより得られる、以下: 1.3. 黒色の着色剤調製物 撹拌ボールミル中で湿潤破砕することにより、以下: 1.4. 青色の着色剤調製物 撹拌ボールミル中で湿潤破砕することにより、以下: 1.5. 導電性の黒色の着色剤調製物 撹拌ボールミル中で湿潤破砕することにより、以下: 2. 着色チップボードの製造 チップボードの製造のために、別に記載がない限り、第1及び2表に記載された接着剤バッチを使用した: 2.1. 緑色に着色されたチップボードの製造 第1表からの接着剤バッチを使用し、その際、中央層チップに関しては1.8質量部の着色剤調製物No. 1.1をバッチに添加し、カバー層チップに関しては1.5質量部の着色剤調製物No. 1.1をバッチに添加した。 樹脂処理の後、チップを堆積させて3層のマットを形成させ、予備圧縮し、200℃で圧縮して板を形成させた。 得られたチップボードは、均質で輝きのある耐光性を有する緑色彩を示した。 2.2. イソシアネート結合中央層を有する緑色に着色されたチップボードの製造 カバー層チップを2.1. と同様に樹脂処理した。 中央層チップを、樹脂処理の直前に水中に(質量比1:1)乳化させたイソシアネート(MDI)3.5質量%で樹脂処理した。 それとは別個に、中央層チップに、着色剤調製物No. 1.1 0.3質量%、パラフィン分散液0.8質量%及び水4質量%を混合した。 樹脂処理の後、チップを堆積させて3層のマットを形成させ、予備圧縮し、200℃で圧縮して板を形成させた。 得られたチップボードは、均質で輝きのある耐光性を有する緑色彩を示した。 2.3. 赤色に着色されたチップボードの製造 第1表からの接着剤バッチを使用し、その際、中央層チップに関しては1.8質量部の着色剤調製物No. 1.2をバッチに添加し、カバー層チップに関しては1.5質量部の着色剤調製物No. 1.2をバッチに添加した。 樹脂処理の後、チップを堆積させて3層のマットを形成させ、予備圧縮し、200℃で圧縮して板を形成させた。 得られたチップボードは、均質で輝きのある耐光性を有する赤色彩を示した。 2.4. 青色に着色されたチップボードの製造 第1表からの接着剤バッチを使用し、その際、中央層チップに関しては2.4質量部の着色剤調製物No. 1.4をバッチに添加し、カバー層チップに関しては2.0質量部の着色剤調製物No. 1.4をバッチに添加した。 樹脂処理の後、チップを堆積させて3層のマットを形成させ、予備圧縮し、200℃で圧縮して板を形成させた。 得られたチップボードは、均質で輝きのある耐光性を有する青色彩を示した。 2.5. 黒色に着色された導電性チップボードの製造 第2表からの接着剤バッチを使用した。 樹脂処理の後、チップを堆積させて3層のマットを形成させ、予備圧縮し、200℃で圧縮して板を形成させた。 得られたチップボードは均質で輝きのある耐光性を有する黒色彩を示し、3×10 5 Ωcmの体積抵抗率並びに4×10 6 Ωcmの表面抵抗を有していた。 3. 着色MDF板の製造 MDF板の製造のために、別に記載がない限り、第3及び4表に記載された接着剤バッチを使用した: 3.1. 黒色に着色されたMDF板の製造 第3表からの接着剤バッチに、着色剤調製物No. 1.3 19.0質量部を添加した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は、均質で輝きのある耐光性を有する黒色彩を示した。 3.2. 黒色に着色されたイソシアネート結合MDF板の製造 繊維を、樹脂処理の直前に水中に(質量比1:1)乳化させたイソシアネート(MDI)3.5質量%で樹脂処理した。 それとは別個に、繊維に、着色剤調製物No. 1.3 4質量%及びパラフィン分散液0.8質量%を混合した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は、均質で輝きのある耐光性を有する黒色彩を示した。 3.3. 青色に着色されたMDF板の製造 第3表からの接着剤バッチに、着色剤調製物No. 1.4 4.7質量部を添加した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は、均質で輝きのある耐光性を有する青色彩を示した。 3.4. 赤色に着色されたMDF板の製造 第3表からの接着剤バッチに、着色剤調製物No. 1.2 4.7質量部を添加した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は、均質で輝きのある耐光性を有する赤色彩を示した。 3.5. 緑色に着色されたMDF板の製造 第3表からの接着剤バッチに、着色剤調製物No. 1.1 2.4質量部を添加した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は、均質で輝きのある耐光性を有する緑色彩を示した。 3.6. 青−黒−マーブル状のMDF板の製造 3.1及び3.3と同様に樹脂処理して乾燥させた繊維を、パドルミキサー中で青:黒=3:1の質量比で混合し、その後、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は青−黒−マーブル状を示した。 3.7. 層状に青−黒に着色されたMDF板の製造 3.3と同様に樹脂処理して乾燥させた青く着色したチップを堆積させてマットを形成させ、予備冷間圧縮した。 この上に、3.1と同様に樹脂処理して乾燥させた黒く着色した繊維を堆積させ、同様に予備圧縮した。 その後、マットを220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は一方の面では均質で輝きのある青色彩を示し、他方の面では均質で輝きのある黒色彩を示す。 3.8. 青−黒−マーブル状のMDF板の製造 3.1及び3.3と同様に樹脂処理して乾燥させた繊維を、パドルミキサー中で青:黒=3:1の質量比で混合し、その後、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は青−黒−マーブル状を示した。 3.9. 青−緑−赤−マーブル状のMDF板の製造 3.3、3.4及び3.5と同様に樹脂処理して乾燥させた繊維を、パドルミキサー中で青:緑:赤=1:1:1の質量比で混合し、その後、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は青−緑−赤−マーブル状を示した。 3.10. 黒色に着色された導電性MDF板の製造 第4表からの接着剤バッチを使用した。 樹脂処理した繊維を引き続き乾燥機中で湿度が約8質量%となるように乾燥させ、堆積させてマットを形成させ、予備圧縮し、220℃で圧縮して板を形成させた。 得られたMDF板は均質で輝きのある耐光性を有する黒色彩を示し、1.3×10 5 Ωcmの表面抵抗を有していた。 |