特に電子的装置のカプセル化のための感圧接着剤

申请号 JP2015527819 申请日 2013-07-04 公开(公告)号 JP6307079B2 公开(公告)日 2018-04-04
申请人 テーザ・ソシエタス・ヨーロピア; 发明人 カイテ−テルゲンビューシャー・クラウス; エリンガー・ヤン;
摘要
权利要求

少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物を少なくとも70重量%(感圧接着剤の組成全体に対し)含む、浸透物から保護するために電子的装置をカプセル化のための、感圧接着剤であって、含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が5:95〜55:45の間であり、感圧接着剤が少なくとも部分的に素化された粘着樹脂の少なくとも1種を更に含む、感圧接着剤。含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が15:75〜50:50の間であることを特徴とする請求項1に記載の感圧接着剤。1種または複数の含フッ素熱可塑性エラストマーが、 フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレンから成るターポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンもしくはクロロトリフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーまたはポリフッ化ビニリデンで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、 テトラフルオロエチレン/プロピレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、および/あるいは テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成る非晶質でゴム状のコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成るコポリマーで構成されており、ペルフルオロアルキルビニルエーテルの含有率が軟質セグメントの場合より低い少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー から成る群から、単独でまたは任意に組み合わせて選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の感圧接着剤。熱可塑性含フッ素エラストマーが含フッ素液状エラストマー中で膨潤または溶解可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の感圧接着剤。感圧接着剤が、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、およびテトラフルオロエチレンから成る含フッ素液状エラストマーと、液状エラストマーと同じターポリマーから成る軟質セグメントを含む含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せ、または テトラフルオロエチレン/プロピレンコポリマーもしくはテトラフルオロエチレン/ペルフルオロプロピルビニルエーテルコポリマーである含フッ素液状エラストマーと、液状エラストマーと同じコポリマーから成る軟質セグメントを有する含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の感圧接着剤。含フッ素液状エラストマーとして、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンを基礎とするエラストマー、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンを基礎とするエラストマー、テトラフルオロエチレン/プロピレンを基礎とするエラストマー、ヘキサフルオロプロピレン/エチレンを基礎とするエラストマー、フルオロシリコーンエラストマー、および/またはフッ素置換されたホスファゼンエラストマーが使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の感圧接着剤。液状エラストマーの数平均分子量Mzが500〜20,000であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の感圧接着剤。感圧接着剤が架橋されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の感圧接着剤。感圧接着剤が、可塑剤、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、プロセス安定化剤、光保護剤、加工助剤、末端ブロック強化樹脂、ポリマーから成る群から選択された1種または複数の添加剤を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の感圧接着剤。感圧接着剤が、ナノスケールの充填剤、透明な充填剤、ならびに/または酸素及び/または水蒸気を化学的もしくは物理的に結合できる充填剤から選択される1種または複数の充填剤を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の感圧接着剤。上記粘着樹脂が、ロジンおよびロジン誘導体をベースとする部分的または完全に水素化された樹脂、ジシクロペンタジエンの水素化ポリマー、C5、C5/C9、またはC9モノマー流をベースとする部分的、選択的または完全に水素化された炭化水素樹脂、α−ピネンおよび/またはβ−ピネンおよび/またはδ−リモネンをベースとするポリテルペン樹脂、C8およびC9芳香族類の水素化ポリマー、またはこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の感圧接着剤。ロジンおよびロジン誘導体をベースとする部分的または完全に水素化された樹脂が、完全に水素化されたロジンのグリセリンエステルであることを特徴とする、請求項11に記載の感圧接着剤。少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物ならびに少なくとも1種の少なくとも部分的に水素化された粘着樹脂を含む、浸透物から保護するための電子的装置のカプセル化のための接着剤。接着剤が上記混合物を、接着剤の組成全体に対し少なくとも70重量%含んでいる、請求項13に記載の接着剤。含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が5:95〜55:45の間であることを特徴とする請求項13または14に記載の接着剤。浸透物から保護するための(光)電子的装置のカプセル化のための、感圧接着剤または感圧接着剤を用いて形成された片面もしくは両面で接着性の接着テープの使用であって、感圧接着剤が少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物を含んでおり、感圧接着剤が少なくとも部分的に水素化された粘着樹脂の少なくとも1種を更に含んでいる、使用。感圧接着剤が上記混合物を、接着剤の組成全体に対し少なくとも70重量%含んでいる、請求項16に記載の使用。感圧接着剤が、請求項1〜12のいずれか一つに記載の感圧接着剤であることを特徴とする請求項16または17に記載の使用。感圧接着剤および/または電子的装置のカプセル化すべき領域が、感圧接着剤の適用の前、最中、および/または後に加熱されることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一つに記載の使用。感圧接着剤が、電子的装置への適用後に、部分的または最終的に架橋されることを特徴とする請求項16〜18のいずれか一つに記載の使用。電子構造物と、感圧接着剤とを備えており、 電子構造物が少なくとも部分的には感圧接着剤によりカプセル化されている電子的装置において、 感圧接着剤が請求項1〜12のいずれか一つに基づいて形成されていることを特徴とする電子的装置。

说明书全文

本発明は、特に電子的装置のカプセル化のための感圧接着剤に関する。

(光)電子的装置は、市販製品においてますます頻繁に使用されており、または市場への導入間近にある。このような装置には、無機電子構造物または有機電子構造物、例えば有機半導体、有機金属半導体、またはポリマー半導体が含まれ、またはそれらの組合せも含まれる。これらの装置および製品は、所望の用途に応じて剛性にまたは柔軟に形成されるが、柔軟な装置に対する需要が次第に増している。このような装置の製造は、例えば凸版印刷、凹版印刷、スクリーン印刷、平版印刷のような、または熱転写印刷、インクジェット印刷、もしくはデジタル印刷などのいわゆる「ノンインパクトプリンティング」のような印刷方法によっても行われる。しかし例えば化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)、プラズマ促進化学もしくは物理気相成長法(PECVD)、スパッタリング、(プラズマ)エッチング、または蒸着のような真空方法もよく使用されており、その際、構造化は一般的にマスクによって行われる。

既に市販されている、またはその市場可能性が注目されている(光)電子的用途に関する例としては、ここでは電気泳動もしくはエレクトロクロミックを用いた構成物もしくはディスプレイ、表示装置およびディスプレイ装置における有機発光ダイオードもしくはポリマー発光ダイオード(OLEDもしくはPLED)、または照明として挙げればエレクトロルミネセンスランプ、発光電気化学セル(LEEC)、有機太陽電池、好ましくは色素太陽電池もしくはポリマー太陽電池、無機太陽電池、好ましくは特にケイ素、ゲルマニウム、銅、インジウム、および/またはセレンをベースとする薄層太陽電池、有機電界効果トランジスタ、有機スイッチング素子、有機光増幅器、有機レーザダイオード、有機センサもしくは無機センサ、またはさらに有機もしくは無機ベースのRFIDトランスポンダを挙げることができる。

無機および/または有機の(光)電子機器の分野、とりわけ有機(光)電子機器の分野における(光)電子的装置の十分な耐用期間および機能を実現するための技術的な課題は、その中に内包されたコンポーネントを浸透物から保護することである。この浸透物とは、多種の低分子有機化合物または低分子無機化合物、特に蒸気および酸素であり得る。

無機および/または有機の(光)電子機器の分野における、とりわけ有機原料を使用する場合の多くの(光)電子的装置は、水蒸気からも酸素からも影響を受けやすく、その際、多くの装置に関しては、水蒸気の侵入がより大きな問題としてランク付けされる。したがって電子的装置の耐用期間中はカプセル化による保護が不可欠であり、というのもそうしなければ、使用期間中に性能が低下していくからである。つまり、例えば構成要素の酸化により、例えばエレクトロルミネセンスランプ(ELランプ)もしくは有機発光ダイオード(OLED)のような発光装置の場合は光が、電気泳動ディスプレイ(EPディスプレイ)の場合にはコントラストが、または太陽電池の場合には効率が、非常に短い期間内に著しく低下する可能性がある。

無機および/または有機の(光)電子機器の場合、特に有機(光)電子機器では、酸素および/または水蒸気のような浸透物に対する浸透バリアとなる柔軟な接着溶液に対する特別な需要がある。それだけでなく、このような(光)電子的装置に対しては多くのさらなる要求がある。したがって柔軟な接着溶液は、2つの土台の間の優れた付着を達成するだけでなく、それに加えて高いせん断強度および剥離強度、化学耐性、耐老朽化性、高い透明性、簡単な加工性、ならびに高い柔軟性および曲げ性のような特性を満たさなければならない。

色素太陽電池に関しては特異的な要求が存在しており、色素太陽電池では両方の電極の間の領域が、酸化還元電解液、例えばヨウ素(I2)およびヨウ化カリウムから成る溶液で満たされている。一般的には、イオン液体および/または溶剤(例えばバレロニトリル、3−メトキシバレロニトリル)も電解液の構成要素である。色素太陽電池技術に関する実験室規模から大面積の適用への過程での1つの大きな障害は、電解液を長期的に安定して封止することである。したがって柔軟な接着溶液は上に挙げた特性だけでなく、電解液に対する高い耐性も有さなければならない。

それゆえ従来技術に基づいて一般的に行われている手法では、水蒸気および酸素を透過しない2つの土台の間に電子的装置を据える。その後、縁を封止する。柔軟でない構成物にはガラスまたは金属土台が用いられ、これらの土台は高い浸透バリアを提供するが、機械的負荷に対しては非常に脆弱である。さらにこれらの土台は装置全体の厚さを比較的大きくする。金属土台の場合はこれに加えて透明でない。これに対し柔軟な装置には、多層状に実施できる平面土台、例えば透明または不透明なフィルムが用いられる。これに関しては、様々なポリマーからの組合せも、無機層もしくは有機層も使用することができる。このような平面土台の使用は、柔軟で極めて薄い構成を可能にする。その際、多様な用途に対し、例えばフィルム、織布、不織布、および紙、またはそれらからの組合せのような非常に様々な土台が考えられる。

できるだけ優れた封止を達成するためには、特殊なバリア接着剤が使用される。(光)電子部品を封止するための優れた接着剤は、酸素および特に水蒸気に対する低い浸透性を有しており、装置への十分な付着性を有しており、かつ装置の表面をうまく流れることができる。装置での表面流動性が低いと、装置表面の濡れが不完全なことにより、また細孔が残ってしまうことにより、接着剤の特性に関係なく酸素および水蒸気の横からの侵入が可能となるので、界面でのバリア作用が低下する可能性がある。接着剤と土台の間の接触が徹底されている場合にのみ、接着剤の特性が、接着剤のバリア作用に対する決定的な要因となる。

バリア作用を特徴づけるには、一般的に酸素透過率OTR(Oxygen Transmission Rate)および水蒸気透過率WVTR(Water Vapor Transmission Rate)を提示する。それぞれの透過率は、特定の温度および分圧条件ならびに場合によっては相対湿度のようなさらなる測定条件の下で薄膜を通り抜ける酸素または水蒸気の面積当たりおよび時間当たりの流量を示す。OTRまたはWVTRに関する値が低ければ低いほど、それぞれの材料はカプセル化のためにより良く適している。その際、浸透性の提示は、単にWVTRまたはOTRに関する値に基づくだけでなく、常に、例えば材料の厚さなどのような、浸透の平均経路長に関するデータまたはある特定の通抜経路長に基づく規格化も含んでいる。

浸透性Pは、気体および/または液体に対する物体の透過性に関する尺度である。低いP値は優れたバリア作用を示す。浸透性Pは、定常条件下での、特定の浸透経路長、分圧、および温度における、規定の材料および規定の浸透物に関する特異的な値である。浸透性Pは、拡散項Dおよび溶解度項Sの積で表される。すなわちP=D×S

溶解度項Sは、ここでは浸透物に対するバリア接着剤の親和力を表している。水蒸気の場合は、例えば疎水性材料によって低いS値が達成される。拡散項Dは、バリア材料中での浸透物の可動性に関する尺度であり、分子の可動性または自由体積のような特性に直接的に左右される。強架橋された材料または高結晶質の材料ではしばしば比較的低いD値が達成される。しかしながら高結晶質の材料は一般的にあまり透明ではなく、比較的強い架橋は柔軟性を相対的に低くする。浸透性Pは、通常は分子の可動性が増すとともに上昇し、例えば温度が上昇する場合またはガラス転移点を超える場合にも上昇する。

低い溶解度項Sは、優れたバリア特性を達成するためにはたいていの場合は不十分である。これに関する古典的な例は、特にシロキサンエラストマーである。この材料は極めて疎水性であるが(小さな溶解度項)、その自由に回転可能なSi−O結合(大きな拡散項)により、水蒸気および酸素に対するバリア作用は比較的低い。つまり優れたバリア作用のためには、溶解度項Sと拡散項Dの適切なバランスが必要である。

接着剤のバリア作用を高めるための手法は、特に水蒸気および酸素の透過性への影響に関して、両方のパラメータDおよびSを考慮しなければならない。これらの化学的特性に加え、浸透性への物理的な影響の効果、特に平均浸透経路長および界面特性(接着剤の表面流動挙動、付着性)も考慮に入れなければならない。理想的なバリア接着剤は、土台に非常に良好に付着するとともに、D値もS値も低い。

このために、これまではとりわけエポキシドをベースとした液体接着材料および付着剤が使用されてきた(WO98/21287A1(特許文献1)、US4,051,195A(特許文献2)、US4,552,604A(特許文献3))。これらは強架橋により低い拡散項Dを示す。その主な使用分野は、剛性の装置の縁を貼り付けることであるが、中程度に柔軟な装置にも使用される。硬化は熱または紫外線によって行われる。硬化により収縮が生じるため、硬化の際に接着剤と土台の間にテンションがかかり、さらにこのテンションが層間剥離を引き起こし得るので、面全体を貼り付けることはほとんど不可能である。

この液体接着材料の使用は一連の欠点を伴う。低分子成分(VOC−揮発性有機化合物)は、装置のうちの影響を受けやすい電子構造物を損傷させる可能性があり、生産中の取扱いを困難にする可能性がある。この接着材料は、装置のそれぞれの個々の構成要素に手間をかけて施さなければならない。正確な位置決めを保証するためには、高価なディスペンサおよび固定機構を調達する必要がある。加えてこの種の塗布は、高速で連続的なプロセスの妨げとなり、その後で必要なラミネート加工ステップ中も、低い粘性ゆえ、狭い制限範囲内での規定の層厚および貼付幅の達成が困難となる可能性がある。

さらに、このような強架橋される接着材料は、硬化後には僅かな柔軟性しか示さない。熱架橋系の使用は低い温度範囲では制限され、または2成分系の場合は可使時間、つまりゲル化が起こるまでの処理時間によって制限される。高い温度範囲内、および特に長い反応時間の場合もまた、影響を受けやすい(光)電子構造物が、この種の系の使用可能性を制限する。(光)電子構造物に対する最高使用可能温度は時には60℃でしかない。なぜならこの温度を超えると既に事前損傷が生じる可能性があるからである。特に、有機電子機器を内包しており、かつ透明なポリマーフィルムにより、またはポリマーフィルムおよび無機層から成る複合体によりカプセル化された柔軟な装置は、使用の可能性を狭く制限する。これは、大きな圧力でのラミネート加工ステップにも当てはまることである。より良い保持性を達成するためには、ここでは温度負荷が掛かるステップをなくすこと、および比較的低い圧力でラミネート加工することが好ましい。

最近では、熱硬化可能な液体接着材料の代わりに、放射線硬化型接着材料も度々使用されるようになっている(US2004/0225025A1(特許文献4))。放射線硬化型接着材料を使用することで、電子的装置に長期間持続する熱負荷が掛かることは回避される。

特に、(光)電子的装置が柔軟であるべき場合には、使用される接着剤が剛性でありすぎず、かつ脆性でありすぎないことが重要である。したがって、このような貼付には感圧接着剤および熱活性化接着性の接着フィルムが特に適している。下地の表面をよく流れ、しかし同時に高い貼付強度を達成するため、接着剤は、最初はできるだけ軟性であり、ただし後で架橋できることが望ましい。架橋メカニズムとしては、接着剤の化学的なベースに応じ、温度硬化および/または放射線硬化を実施することができる。温度硬化が適度にゆっくりである一方で、放射線硬化は数秒以内に開始させることができる。したがって放射線硬化、特にUV硬化は、特に連続的な製造方法の場合に好ましい。

DE102008060113A1(特許文献5)は、ブチレンブロックコポリマー、特にイソブチレンブロックコポリマーをベースとする感圧接着剤を利用して、浸透物に対し電子的装置をカプセル化するための方法、およびカプセル化方法におけるそのような接着剤の使用を記載している。DACP値およびMMAP値により特徴づけられた特定の樹脂をエラストマーと組み合わせることが好ましい。接着剤はこれに加えて透明であることが好ましく、かつUVブロック特性を示すことができる。バリア特性として、接着剤は、WVTR<40g/m2・dおよびOTR<5000g/m2・d barを有することが好ましい。この方法では、感圧接着剤を適用の最中および/または後に加熱することができる。感圧接着剤を、例えば放射線化学的に架橋することができる。このような架橋を有利に実施し得る物質クラスが提案されている。しかしながら、透明性および柔軟性が高い場合に、特に低い体積浸透性および界面浸透性を生じさせる具体的な例は示されていない。

EP1518912A1(特許文献6)は、光カチオン硬化可能な化合物と、光カチオン開始剤とを含む、エレクトロルミネセンス要素のカプセル化のための接着剤を教示している。硬化は、光刺激により暗反応として行われる。接着剤はエポキシベースであることが好ましい。脂肪族水酸化物およびポリエーテルを共架橋性成分として添加することができる。これに加え、付着性および凝集性を調整するために粘着樹脂を含むことができる。これにはポリイソブチレンも属し得る。個々の成分の適合性に関して特別な提示はなされておらず、ポリマーのモル質量についても提示されていない。

WO98/21287A1

US4,051,195A

US4,552,604A

US2004/0225025A1

DE102008060113A1

EP1518912A1

JP53086786A

US4,158,678A

JP53003495A

JP56057811A

US4,361,678A

US2007/0135552A1

WO02/026908A1

Donatas Satasの「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」(Satas & Associates、Warwick 1999)

Fluoroelastomer Handbook:The Definite Users Guide and Databook、Alber L. Moore、2005 William Andrew Publishing/Plastics Design Library

A. G. Erlatら、「47th Annual Technical Conference Proceedings−Society of Vacuum Coaters」、2004、654〜659頁

M. E. Grossら「46th Annual Technical Conference Proceedings−Society of Vacuum Coaters」、2003、89〜92頁

本発明の課題は、例えばソーラーモジュール用の有機光電池の分野または有機発光ダイオード(OLED)の分野での、影響を受けやすい機能層への酸素および水蒸気の有害な影響を、有害な物質に対する優れたバリア作用によって阻止することができ、天候またはUV光のような外的影響に対して長期的に安定であり、(光)電子構成物に対して不活性であり、機能要素の様々な部品を相互に結合することができ、貼付プロセスにおいて取り扱いやすく、柔軟かつきれいな加工を可能にし、それにもかかわらずメーカーで簡単に処理し得る感圧接着剤を提供することである。特に、本発明の課題は色素太陽電池をカプセル化するための、これらの電池内で使用される電解液に対して不活性の感圧接着剤を提供することである。

この課題は、請求項1でさらに詳しく特徴づけられているような感圧接着剤によって解決される。従属請求項では本発明の有利な実施形態が記載されている。本発明による感圧接着剤の変形形態は本発明の一部である。さらに、本発明による接着剤の使用が本発明思想に含まれる。

したがって本発明は、少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物を少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも90重量%(それぞれ感圧接着剤の組成全体に対し)含む、浸透物に対する電子的装置のカプセル化のための感圧接着剤であって、含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が5:95〜55:45の間、好ましくは15:75〜50:50の間、特に好ましくは25:75〜40:60の間である感圧接着剤に関する。

本発明による接着剤は感圧接着剤として実施されている。したがって以下では接着剤および感圧接着剤の概念を一般に同義に使用する。

感圧接着剤とは、比較的弱い押圧力下で既に被接着下地との持続的な結合が可能であり、かつ使用後に実質的に残留物なく被接着下地から再剥離し得る接着剤のことを言う。感圧接着剤は、室温で永久感圧接着性に作用し、つまり十分に低い粘性および高い初期粘着性を有し、したがって感圧接着剤は、小さな押圧力で既にその時々の被接着下地の表面を濡らす。接着剤の貼付性はその付着特性に基づき、再剥離性はその凝集特性に基づく。

これに属するのは、特にDonatas Satasの「Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology」(Satas & Associates、Warwick 1999)(非特許文献1)に対応する感圧接着特性を有する接着剤、とりわけダルキスト(Dahlquist)基準を満たす接着剤である。

1種または複数の含フッ素熱可塑性エラストマーは、 ・フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレンから成るターポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンもしくはクロロトリフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーまたはポリフッ化ビニリデンで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、 ・テトラフルオロエチレン/プロピレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、および/あるいは ・テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成る非晶質でゴム状のコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成るコポリマーで構成されており、ペルフルオロアルキルビニルエーテルの含有率が軟質セグメントより低い少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー から成る群から選択されるのが好ましい。

含フッ素熱可塑性エラストマーの特殊な例は、 ・フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレンから成るターポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンもしくはクロロトリフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーまたはポリフッ化ビニリデンで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを含むエラストマー、 ・テトラフルオロエチレン/プロピレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを含むエラストマー、および/あるいは ・テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成る非晶質でゴム状のコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成るコポリマーで構成されており、ペルフルオロアルキルビニルエーテルの含有率が軟質セグメントより低い少なくとも1つの硬質セグメントとを含むエラストマー である。

これらの含フッ素熱可塑性エラストマーは、JP53086786A(特許文献7)およびUS4,158,678A(特許文献8)で開示されている。

含フッ素熱可塑性エラストマーは、JP53003495A(特許文献9)およびUS4,158,678A(特許文献8)に記載の方法に基づいて製造されるのが好ましい。

含フッ素熱可塑性エラストマーは透明であるという利点を有している。

透明性つまり透過度(時にはまた単に短く透過性と言う)とは、一般的に%で提示され、光を通す物体の裏側に届く光出力の、表側に当たっている光出力に対する比を意味している。透過性は、反射および吸収によって制限される。

つまり、透過度=(1−反射度−吸収度)である。

熱可塑性エラストマーは、75%超の透過性、特に90%超の透過性を、それぞれ350〜1150nmの波長の場合に有することが好ましい。

本発明の好ましい一実施形態では、含フッ素熱可塑性エラストマーおよび含フッ素液状エラストマーは、熱可塑性含フッ素エラストマーが含フッ素液状エラストマーと適合するように、つまり前者のエラストマーが後者のエラストマー中で自由に膨潤または溶解するように組み合わされる。成分の好ましい質量比のすべてで相分離を回避するため、熱可塑性エラストマーの軟質セグメントのモノマー組成または含フッ素コポリマーもしくはターポリマーのモノマー組成は、液状エラストマーのモノマー組成に倣って選択される。そうでなければ、液状成分のマイグレーションおよび感圧接着剤の特性変化が起こる。

エラストマーの好ましい組合せの1つは、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、およびテトラフルオロエチレンから成る含フッ素液状エラストマーと、この液状エラストマーと同じターポリマーから成る軟質セグメントを含む含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せである。エラストマーのもう1つの好ましい組合せは、テトラフルオロエチレン/プロピレンコポリマーまたはテトラフルオロエチレン/ペルフルオロプロピルビニルエーテルコポリマーである含フッ素液状エラストマーと、この液状エラストマーと同じコポリマーから成る軟質セグメントを有する含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せである。

含フッ素熱可塑性エラストマーの硬質セグメントの例は、テトラフルオロエチレンおよびエチレンを含む結晶質のコポリマーセグメント、ポリフッ化ビニリデンセグメント、テトラフルオロエチレンおよびペルフルオロプロピルビニルエーテルから成る結晶質のコポリマーセグメントである。

本発明による組成物は、含フッ素熱可塑性エラストマーおよび含フッ素液状エラストマーを、室温〜約200℃の温度で、ゴムローラ、カレンダロール、または混錬機を用い、均質な化合物が得られるように混合することによって製造することができる。必要とあれば、組成物と相溶性の溶剤を使用することができる。エラストマー組成物は、溶剤なしでも高い温度で加工し得るのではあるが、その加工を容易にするために溶液の形態で使用することができる。その代わりに本発明の接着組成物は、エラストマーの水分散液を混合し、それから水を除去することによって製造することができる。

含フッ素(熱可塑性)エラストマーおよび液状含フッ素エラストマーが適切な溶剤中に溶解されるのが好ましい。これは、例えば低級ケトンおよびエステルであることができる。

本発明で使用される含フッ素液状エラストマーは、エラストマーの分子量を低減させる方法によって製造することができ、この方法はJP56057811A(特許文献10)およびUS4,361,678A(特許文献11)で開示されている。

含フッ素エラストマーが安定化された分子端部を有しており、ほとんど化学反応しないことが好ましく、これにより接着特性の老朽化が阻止される。

含フッ素液状エラストマーの好ましい例は、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンを基礎とするエラストマー、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンを基礎とするエラストマー、テトラフルオロエチレン/プロピレンを基礎とするエラストマー、ヘキサフルオロプロピレン/エチレンを基礎とするエラストマー、フルオロシリコーンエラストマー、およびフッ素置換されたホスファゼンエラストマーである。液状エラストマーの数平均分子量Mzは500〜20,000、好ましくは500〜10,000である。これらの液状エラストマーは、単独でまたは混合物として使用することができる。

接着組成物の接着力または特性を改善するため、ポリマー鎖内またはポリマー鎖末端に、−OHまたは−COOHのような官能基を導入することができる。このような基は、式:CF2=CFCH2CH2OHまたはCF2=CFCF2COOHの化合物を統計的に共重合することにより、ポリマー鎖内に導入することができる。

感圧接着剤の付着性、したがって熱間せん断強度を改善するため、感圧接着剤を架橋することができる。これは、アミンによる架橋、ビスフェノール(例えばビスフェノールAF)による架橋を介し、または過酸化物を介して行うことができる。このような架橋プロセスは、当業者に公知であり、特に高架橋されたフッ素ゴムの製造に用いられている。フッ素ポリマーの架橋についての詳細は、例えば「Fluoroelastomer Handbook:The Definite Users Guide and Databook、Alber L. Moore、2005 William Andrew Publishing/Plastics Design Library(非特許文献2)」から読み取ることができる。

本発明に基づく使用に関しては、アミンによる架橋を用いるのが好ましく、この場合、特に少なくとも二官能性の第一級および/または第二級アミンが使用される。第一級および/または第二級アミンの例を挙げるとすれば、ここではMomentiveのEpikureシリーズ(例えばEpikure925、トリエチレンテトラミン、3,6−ジアザオクタン−1,8−ジアミン)、HuntsmanのJeffamine(例えばJeffamine SD 2001、第二級ポリエーテルアミン)、またはBASFのBaxxodurである。優れた耐老朽化性を達成するため、脂肪族アミンを用いるのが好ましい。

上記の第一級および/または第二級アミンと組み合わせて、有機強塩基(好ましくはアミジンまたはグアニジンのような第三級アミン)、例えばHuntsmanのJeffcatシリーズにおいて入手可能であるような例えばDBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン)、TBD(1,5,7−トリアザビシクロ(4.4.0)デカ−5−エン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン)などを用いるのが好ましい。なぜならこれが、架橋反応の促進を通常の方法に比べて低い温度で可能にするからである。

強塩基は、十分に長い可使時間を達成するため、フッ素エラストマーの割合に対して最大1.0重量%までで用いられるのが好ましい。好ましくは0.005〜0.5重量%、特に好ましくは0.01〜0.2重量%で用いられる。

感圧接着剤の十分な架橋密度、したがって凝集性を達成するため、第一級および/または第二級アミンは、0.1重量%〜10重量%の間、好ましくは0.25重量%〜5重量%の間、特に好ましくは0.5重量%〜3重量%の間で用いられる。

これに加え、任意選択で酸捕捉剤、例えばナノスケールのMgOまたはCaOのような金属酸化物が、発生するHFを捕えるために用いられる。ナノスケールの金属酸化物は、透明な感圧接着剤を可能にし、かつ表面積が大きいので比較的少ない量で用いることができる。

アミン架橋の際の例えばヘキサメチレンジアミンのみによる標準的な架橋または水酸化カルシウムのような無機塩基を伴うビスフェノール(例えばビスフェノールAまたはビスフェノールAF)による架橋は、170℃超の架橋温度を15〜30分間必要とする。過酸化物およびTAIC(トリアリルイソシアヌレート)のような架橋剤による架橋も可能であるが、ポリマー鎖内に組み込まれたキュアサイドモノマー(Cure−Side Monomer)が必ず必要である。キュアサイドモノマーが存在しない場合、完全な架橋は不可能である。架橋のもう1つの可能性は電子線硬化である。

有利には、本発明による感圧接着剤において充填剤を用いることができる。好ましくは、接着剤の充填剤としてナノスケールのおよび/または透明な充填剤が使用される。ここでは、充填剤が少なくとも一つの次元で最大限の延びが約100nm、好ましくは約10nmである場合に、その充填剤をナノスケールと呼ぶ。特に好ましいのは、小板状の晶子構造および高いアスペクト比を有する塊状で透明な充填剤が、均質な分布で使用されることである。小板状の晶子構造および100を大きく超えるアスペクト比を有する充填剤は、一般的に数nmの厚さしか有さないが、晶子の長さもしくは幅は最大数μmであり得る。このような充填剤もナノ粒子と呼ぶ。加えて、充填剤の、寸法の小さな粒子状の形態は、感圧接着剤の透明な形態のために特に有利である。例として挙げるとすれば、ここでは例えばSiO2、BaSO4、またはMgOをベースとするナノスケールの充填剤である。

接着材料マトリクス中で、前述の充填剤によりラビリンス状の構造を構成することにより、例えば酸素および水蒸気の拡散経路は、酸素および水蒸気が接着材料層を通り抜けて浸透することを減少させるように延長される。結合剤マトリクス中でのこの充填剤の分散性が改善されるように、この充填剤の表面を有機化合物により変性することができる。このような充填剤の使用自体は、例えばUS2007/0135552A1(特許文献12)およびWO02/026908A1(特許文献13)から知られている。

本発明のさらなる有利な一実施形態では、酸素および/または水蒸気と特別なやり方で相互作用し得る充填剤も使用される。この場合、(光)電子的装置内に侵入する酸素または水蒸気は、この充填剤と化学的または物理的に結合される。この充填剤は「ゲッター」、「スカベンジャー」、「乾燥剤」、または「吸収剤」とも呼ばれる。このような充填剤には、これに限定されないが例として挙げるとすれば、酸化性金属と、金属および遷移金属のハロゲン化物、塩、ケイ酸塩、酸化物、水酸化物、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩と、過塩素酸塩と、活性炭およびその変種とが含まれる。例として、塩化コバルト、塩化カルシウム、臭化カルシウム、塩化リチウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛、二酸化ケイ素(シリカゲル)、酸化アルミニウム(活性アルミニウム)、硫酸カルシウム、硫酸銅、亜ジチオン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ベントナイト、モンモリロナイト、珪藻土、ゼオライト、およびアルカリ(土類)金属の酸化物、例えば酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化鉄、および酸化マグネシウム、またはカーボンナノチューブも挙げられる。例えばポリオレフィンコポリマー、ポリアミドコポリマー、PETコポリエステルのような有機吸収剤、またはたいていは例えばコバルトのような触媒と組み合わせて使用されるハイブリッドポリマーをベースとしたさらなる吸収剤もさらに使用することができる。さらなる有機吸収剤は、例えば弱架橋されたポリアクリル酸、アスコルベート、グルコース、没食子酸、または不飽和油脂である。

バリア作用に関する充填剤のできるだけ優れた有効性を達成するためには、充填剤の割合が少なくなり過ぎないようにするべきである。この割合は、好ましくは少なくとも3重量%、さらに好ましくは少なくとも7重量%、およびとりわけ好ましくは少なくとも10重量%である。典型的には、接着剤の接着力を著しく低下させ過ぎない、または他の特性を損なうことのない、できるだけ高い割合で充填剤を使用する。本発明による混合物は充填剤を含むことができ、詳しくは最大30重量%(接着剤の組成全体に対し)含むことができる。好ましいのは、充填剤の割合が20重量%、好ましくは15重量%(接着剤の組成全体に対し)を超えないことである。

さらに、充填剤ができるだけ細かく分布し、かつ表面積ができるだけ大きいことが有利である。これは、より高い効率およびより高い積載能力を可能にし、特にナノスケールの充填剤によって達成される。充填剤は必ず必要なわけではなく、接着剤は、充填剤を単独でまたは任意に組み合わせて添加しなくても機能する。

さらなる有利な一実施形態によれば、本発明による接着剤は、好ましくは少なくとも部分的に水素化された粘着樹脂の少なくとも1種を含んでおり、有利には、コポリマーと適合するか、または硬質ブロックと軟質ブロックから形成されたコポリマーが用いられる場合には主に軟質ブロックと適合する粘着樹脂(軟質樹脂)を含んでいる。

この粘着樹脂が、25℃超の粘着樹脂軟化温度を有する場合が有利である。それだけでなく、これに加えて20℃未満の粘着樹脂軟化温度を有する少なくとも1種の粘着樹脂が用いられる場合が有利である。これについては必要に応じ、一方で接着技術的な挙動を、しかしもう一方では貼付下地上での表面流動挙動も微調整することができる。

感圧接着剤において、樹脂としては、例えば、ロジンおよびロジン誘導体をベースとする水素化されていない、部分的または完全に水素化された樹脂、特に完全に水素化されたロジンのグリセリンエステル、ジシクロペンタジエンの水素化ポリマー、C5、C5/C9、またはC9モノマー流をベースとする部分的、選択的、または完全に水素化された炭化水素樹脂、α−ピネンおよび/またはβ−ピネンおよび/またはδ−リモネンをベースとするポリテルペン樹脂、好ましくは純粋なC8およびC9芳香族類の水素化ポリマーが可能である。前述の粘着樹脂は、単独で使用することも、混合して使用することも可能である。

その際、室温で固体の樹脂も液体の樹脂も使用することができる。高い耐老朽化性およびUV安定性を保証するためには、水素化度が少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の水素化樹脂が好ましい。

さらに、30℃より高いDACP値(ジアセトンアルコール曇り点)および50℃より高いMMAP値(混合メチルシクロヘキサンアニリン点)、特に37℃より高いDACP値および60℃より高いMMAP値を有する非極性樹脂が好ましい。DACP値およびMMAP値は、それぞれ特定の溶剤中での溶解度を示す。この範囲を選択することにより、特に高い浸透バリアが、とりわけ水蒸気に対して達成される。

意外にも、20℃未満のDACP値および0℃未満のMMAP値を有する極性樹脂が適合する。このような樹脂により、接着力を明らかに上昇させることができる。

接着剤には、老朽化防止剤(オゾン劣化防止剤、酸化防止剤、光保護剤など)のような通常の混和剤を添加することができる。

接着剤のための添加剤として利用できるのは、典型的には、 ・可塑剤、例えば可塑化オイル、もしくは例えば低分子ポリブテンなどの低分子液体ポリマー ・一次酸化防止剤、例えば立体障害フェノール ・二次酸化防止剤、例えばホスファイトもしくはチオエーテル ・プロセス安定化剤、例えばC−ラジカルスカベンジャー ・光保護剤、例えばUV吸収剤もしくは立体障害アミン ・加工助剤 ・湿潤添加剤 ・付着促進剤 ・末端ブロック強化樹脂、ならびに/または ・場合によっては、好ましくはエラストマー性質のさらなるポリマー;これに対応して利用可能なエラストマーに含まれるのは、なかでも純粋な炭化水素をベースとするエラストマー、例えば天然のもしくは合成されたポリイソプレンもしくはポリブタジエンのような不飽和ポリジエン、化学的に実質的に飽和状態のエラストマー、例えば飽和エチレンプロピレンコポリマー、α−オレフィンコポリマー、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、および化学的に官能化された炭化水素、例えばハロゲン含有の、アクリレート含有の、アリル含有の、もしくはビニルエーテル含有のポリオレフィンである。

混和剤も必ず必要なわけではなく、接着剤は、混和剤を単独でまたは任意に組み合わせて添加しなくても機能する。

さらに好ましいのは、特定の実施形態ではスペクトルの可視光(約400nm〜800nmの波長領域)内で透明な接着剤を使用することである。所望の透明性は、特に無色の粘着樹脂を使用することで達成することができる。したがって、このような感圧接着剤は、(光)電子構造物を覆う面全体での使用にも適している。面全体を貼り付けることは、電子構造物がほぼ中心に配置される場合、縁封止に比べ、浸透物が構造物に達する前に浸透物が面全体にくまなく拡散しなければならないという利点を提供する。これにより浸透経路が明らかに延長される。浸透経路は透過性に反比例するので、この実施形態において、例えば液体接着材料による縁封止に比べて延長された浸透経路は、総合的なバリア性に良い影響を及ぼす。

その際「透明性」とは、光の可視領域において、接着剤の平均透過率が少なくとも75%、好ましくは90%より高いことを意味し、この考察は未補整の、つまり界面反射損失を差し引いていない透過率に関している。

接着剤のヘイズは、5.0%未満、好ましくは2.5%未満を示すのが好ましい。

本発明による含フッ素熱可塑性エラストマーおよび本発明による含フッ素液状エラストマーは、例えばDaikinのDai−El(例えばGシリーズまたはT500シリーズおよびG−101)、DupontのViton(例えばViton A−100およびA−200)、3MのDyneon(例えばFC2211、FC2230、またはFE5832X)、またはSolvay PlasticsのTecnoflon(例えばN215またはN535)の名称で市販されている。

好ましい実施形態では、含フッ素エラストマー(熱可塑性および/または液状)中のフッ素含有率は少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも60重量%、特に好ましくは少なくとも65重量%である。

熱可塑性タイプを用いるのが好ましく、なぜならこのタイプは完全に透明だからである。

本発明による接着剤は、片面または両面で接着性の接着テープにおいて使用し得ることが特に有利である。この種の提供形態は、接着剤の特に簡単かつ均一な適用を可能にする。

この場合、「接着テープ」という一般的な表現は、片面または両面に(感圧)接着剤が施された支持体材料を含んでいる。この支持体材料は、すべての平面的な形成物、例えば2次元に延びたフィルムまたはフィルム切片、延びた長さおよび限られた幅を有するテープ、テープ切片、ダイカット(例えば(光)電子的装置の縁取りまたは境界画定の形で)、多層構成物、およびその類似物を含む。その際、多様な用途のために、例えばフィルム、織布、不織布、および紙のような非常に様々な支持体を接着剤と組み合わせることができる。さらに「接着テープ」という表現には、いわゆる「転写式接着テープ」、つまり支持体のない接着テープも含まれる。転写式接着テープの場合、接着剤はむしろ適用前に、剥離層を備えかつ/または抗付着特性を有する柔軟なライナーの間に施されている。適用するためには、通常はまず1枚のライナーを取り除き、そして接着剤を適用し、その後、第2のライナーを取り除く。したがってこの接着剤は、(光)電子的装置内の2つの表面を結合するために直接的に使用することができる。

ただし、2枚のライナーを用いてではなく、1枚だけの両面で剥離性に加工されたライナーを用いて作られる接着テープも可能である。この場合、接着テープシートはその上面が、両面で剥離性に加工されたライナーの片面で覆われており、接着テープシートの下面は、両面で剥離性に加工されたライナーの背面、特に巻物またはロールでの1つ隣りの巻きによって覆われている。

接着テープの支持体材料として、ここではポリマーフィルム、複合フィルム、または有機層および/もしくは無機層を備えたフィルムもしくは複合フィルムを使用することが好ましい。このようなフィルム/複合フィルムは、フィルム製造に使用されるすべての一般的に流通しているプラスチックから成ることができ、これに限定されないが例として挙げるとすれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、特に1軸延伸もしくは2軸延伸により生成された配向ポリプロピレン(OPP)、環状オレフィンコポリマー(COC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート(PEN)、エチレンビニルアルコール(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリエーテルスルホン(PES)、またはポリイミド(PI)である。

加えて支持体は、有機または無機のコーティングまたは層と組み合わせることができる。これは例えば塗装、印刷、蒸着、スパッタリング、共押出し、またはラミネート加工のような通常の方法によって行うことができる。これに限定されないが例として挙げるとすれば、ここでは例えばケイ素およびアルミニウムの酸化物もしくは窒化物、酸化インジウムスズ(ITO)、またはゾルゲルコーティングである。

これらのフィルム/複合フィルム、特にポリマーフィルムは、酸素および水蒸気に対する浸透バリアを有することが特に好ましく、その際この浸透バリアは、包装分野に対する要求を上回る(WVTR<10−1g/(m2d);OTR<10−1cm3/(m2d bar))。

さらにフィルム/複合フィルムは、好ましい形態では透明に形成することができ、したがってこのような接着用品の構成全体も透明に形成される。またここでは、「透明性」とは、光の可視領域での平均透過率が少なくとも75%、好ましくは90%より高いことを意味する。

両面で(自己)接着性の接着テープの場合、上側および下側の層として、同じもしくは異なる種類および/または同じもしくは異なる層厚の本発明による接着剤を使用することができる。その際、支持体の片面または両面を、従来技術に対応して前処理することができ、これにより例えば接着剤の定着性が改善される。片面または両面に例えばバリア層として機能し得る機能層を備えることもできる。これらの感圧接着剤層を、任意選択で剥離紙または剥離フィルムで覆うことができる。その代わりに一方の接着剤層だけを、両面で剥離性のライナーで覆うこともできる。

一変形形態では、両面で(自己)接着性の接着テープにおいて、本発明による接着剤と、任意のさらなる接着剤、例えばカバー土台に特に良好に付着するかまたは特に優れた再配置性を示す接着剤とが規定されている。

接着剤および場合によってはそれを用いて形成された接着テープは、この接着剤または接着テープが電子的装置のカプセル化すべき領域の上および/または周囲に適用されることにより、浸透物に対する電子的装置のカプセル化にさらにとりわけ適している。

さらに本発明思想に含まれるのは、特に、浸透物に対する電子的装置のカプセル化に適しており、かつ少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物ならびに少なくとも1種の粘着樹脂を含む接着剤であって、接着剤がこの混合物を好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%(それぞれ感圧接着剤の組成全体に対し)含んでいる接着剤である。

好ましい一実施形態によれば、この含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比も5:95〜55:45の間、好ましくは15:75〜50:50の間、特に好ましくは25:75〜40:60の間である。

この接着剤に関しても、第1の接着剤に関して言及したような、ただし第1の接着剤とは違い少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物中に少なくとも1種の粘着樹脂が必ず含まれているような、すべての実施形態が有利と見なされる。

ここでは、前述の感圧接着剤によって完全に取り囲むことだけをカプセル化と呼ぶのではなく、(光)電子的装置のカプセル化すべき領域上での感圧接着剤の部分的な適用、例えば電子構造物の片面を覆うこと、または縁取ることも既にカプセル化と言う。

原理的には、接着テープを用いて2種類のカプセル化を実施することができる。接着テープを予め型抜きし、カプセル化すべき領域の周囲だけに貼り付けるか、または接着テープをカプセル化すべき領域の面全体に接着する。第2の変形形態の利点は、より簡単な取扱いおよびしばしばより良好な保護である。

これに関し、非晶質の物質では軟化温度はガラス転移温度に相当し、(半)結晶性の物質では軟化温度は溶融温度に相当する。

感圧接着剤の製造および処理は、溶液、分散液、および融体の状態で行うことができる。好ましくは溶液または融体の状態で製造および処理が行われる。特に好ましいのは溶液状態の接着剤を製造することである。その際、感圧接着剤の成分は、適切な溶剤、例えばブタノン中に溶解されており、一般的に知られている方法により支持体上に施される。融体状態で処理する場合、これはノズルまたはカレンダ機を用いた塗布方法であり得る。溶液状態での方法に関しては、いくつかの方法だけを挙げるとすれば、ドクターブレード、ナイフ、ローラ、またはノズルによるコーティングが知られている。

溶剤なしのプロセスでは、コーティング温度によりコーティング結果に影響を及ぼすことができる。透明な接着層を得るためのプロセスパラメータは当業者に公知である。溶剤コーティングプロセスでは、溶剤または溶剤混合物の選択によりコーティング結果に影響を及ぼすことができる。これに関しても、適切な溶剤の選択は当業者に公知である。100℃未満で沸騰する溶剤と、100℃超で沸騰する溶剤との組合せが非常によく適している。

溶剤または融体の状態でのコーティングが有利である。これに関しては、既に上で詳述したように、本発明による調合物が大きな利点を提供する。

つまり、他の感圧接着剤と比較した本発明の利点は、様々な土台への優れた界面付着性を同時に伴う、水蒸気およびとりわけ酸素に対する非常に優れたバリア特性と、良好な凝集特性と、液体接着材料に比べて非常に高い柔軟性と、(光)電子的装置内での、およびカプセル化の際の/カプセル化における簡単な適用とからの組合せである。さらに特定の実施形態では高透明性の接着剤もあり、この接着剤は、入射光または出射光の減少を非常に少なく保つので、特に(光)電子的装置内での用途に使用することができる。

平面的なバリア材料(例えばガラス、特に薄いガラス、金属酸化物をコーティングしたフィルム、金属フィルム、多層の土台材料)で、(光)電子構成物の少なくとも一部をラミネート加工することによるカプセル化は、非常に優れたバリア作用を伴いつつ、簡単なロール・ツー・ロール・プロセスにおいて可能である。構成物全体の柔軟性は、感圧接着剤の柔軟性のほかに、(光)電子構成物もしくは平面的なバリア材料の幾何形状および厚さのようなさらなる要因に左右される。それでも感圧接着剤の高い柔軟性は、非常に薄く、曲げやすく、かつ柔軟な(光)電子構成物の実現を可能にする。

(光)電子構成物のカプセル化に特に有利なのは、感圧接着剤の適用の前、最中、または後で(光)電子構成物が加熱される場合である。これにより感圧接着剤は、なおより表面を流れやすくなり、したがって(光)電子的装置と感圧接着剤との間の界面での浸透をさらに低減させることができる。その際の温度は、表面流動を相応に促進するためには、好ましくは30℃超、さらに好ましくは50℃超であることが望ましい。ただし、(光)電子的装置を損傷させないよう、高すぎる温度を選択しないことが望ましい。温度はできるだけ100℃未満にするべきである。最適な温度範囲は50℃〜70℃の間の温度であることが分かった。それに加えてまたはその代わりに、感圧接着剤が適用の前、最中、または後で加熱される場合も有利である。

まとめると、本発明による接着剤は、(光)電子的装置のカプセル化に用いられる接着剤に課されるすべての要件を満たしている。すなわち、 ・水蒸気および酸素の低い体積浸透性、これは、WVTRの値(Mocon)が60g/m2d未満で、OTRの値(Mocon)が2500cm3/m2・d・bar未満であることから明らかである。 ・水蒸気および酸素の低い界面浸透性、これは、WVTRの値(Ca試験)が10g/m2d未満であることから明らかであり、目標土台上への接着剤の優れた表面流動をもたらす。 ・任意選択であるが好ましくは、透過率が好ましくは90%超の高い透明性 ・任意選択であるが好ましくは、5.0%未満、好ましくは2.5%未満のヘイズ ・例えばロール・ツー・ロール・プロセスにおける秀でたラミネート挙動、これは、ガラス上での未架橋の系の接着力が1.5N/cm超、好ましくは2.5N/cm超、およびガラス上での架橋された系の動的せん断強度が10N/cm2超、好ましくは20N/cm2超であることから明らかである。 ・(光)電子的用途、および特に例えば太陽電池のような用途に特に有利であるような非常に高いUV耐性および耐候性

以下に、本発明のさらなる詳細、目的、特徴、および利点を、好ましい例示的実施形態を示す複数の図に基づきさらに詳しく説明する。

第1の(光)電子的装置の概略図である。

第2の(光)電子的装置の概略図である。

第3の(光)電子的装置の概略図である。

カルシウム試験を示す図である。

図1は、(光)電子的装置1の第1の形態を示している。この装置1は土台2を有しており、この土台上に電子構造物3が配置されている。この土台2自体が浸透物に対するバリアとして形成されており、したがって電子構造物3のカプセルの一部を構成している。電子構造物3の上方には、しかもここでは電子構造物から空間的に間隔をあけて、バリアとして形成されたさらなるカバー4が配置されている。

電子構造物3を側面の側でもカプセル化すると同時にカバー4を電子的装置1のその他の部分と結合させるために、感圧接着剤5が、電子構造物3の横で周囲を取り囲むように、土台2上に配置されている。他の実施形態では、カプセル化は、そのままの感圧接着剤5によってではなく、少なくとも1種の本発明による感圧接着剤を含む接着テープ5によって行われる。感圧接着剤5はカバー4を土台2と結合させる。これに加え感圧接着剤5は、相応に厚い形態により電子構造物3からカバー4を離隔することを可能にする。

感圧接着剤5は、上で一般的な形で述べられ、かつ以下に例示的実施形態においてさらに詳しく説明するような、本発明による感圧接着剤をベースとする感圧接着剤である。感圧接着剤5は、ここでは土台2をカバー4と結合させる機能を担うだけでなく、加えて浸透物に対するバリア層も提供しており、こうして電子構造物2を、水蒸気および酸素のような浸透物に対して側面からもカプセル化している。

加えてここでは、感圧接着剤5が両面接着テープから成るダイカットの形において提供されている。このようなダイカットは特に簡単な適用を可能にする。

図2は、(光)電子的装置1の代替策としての形態を示している。ここでもまた、土台2上に配置されており、かつ土台2によって下からカプセル化されている電子構造物3が示されている。この場合は電子構造物の上および側面で、感圧接着剤5が面全体に配置されている。したがって、電子構造物3は、上から完全に、感圧接着剤5によってカプセル化される。その後、感圧接着剤5上にカバー4が施される。このカバー4は、前述の形態とは異なり、既に感圧接着剤によりバリアが提供されているので、必ずしも高いバリア要求を満たす必要はない。カバー4は、例えば単に機械的な保護機能を果たすだけでよく、ただしこのカバーをさらに浸透バリアとして設けてもよい。

図3は、(光)電子的装置1のさらなる代替策としての形態を示している。これまでの形態とは異なり、この場合は2つの感圧接着剤5a、5bが設けられており、これらの感圧接着剤は、ここでは同一に形成されている。第1の感圧接着剤5aは、土台2上で面全体に配置されている。感圧接着剤5a上に電子構造物3が配置され、この電子構造物は感圧接着剤5aによって固定される。それから、感圧接着剤5aおよび電子構造物3から成るこの複合体は、さらなる感圧接着剤5bにより面全体を覆われ、したがって電子構造物3は感圧接着剤5a、5bによりすべての面においてカプセル化される。その後、ここでもまた感圧接着剤5b上にカバー4が設けられる。

したがってこの形態では、土台2もカバー4も、必ずしもバリア特性を有する必要はない。しかしそれでもなお、電子構造物3への浸透物の浸透をさらに制限するためには、バリア特性を付与することができる。

特に図2、図3に関し、これが概略図であることを指摘しておく。これらの図からは、特に、感圧接着剤5がここでは、また好ましくは、それぞれ均質な層厚で塗布されていることが明白ではない。つまり電子構造物への移行部では、図でそう見えるような鋭いエッジが形成されるのではなく、移行部は境界がはっきりせず、そしてむしろ、気体で満たされたまたは満たされていない小さな領域が残り得る。しかしながら場合によっては、特に真空下または昇圧下で適用が実施される場合は、下地に適合させることもできる。さらに、感圧接着剤は局所的に異なる強さで圧迫されるため、流動プロセスによってエッジ構造部での高さの差をある程度ならすことができる。図示した寸法も原寸に比例しているわけではなく、むしろわかりやすい表現だけを目的としたものである。特に電子構造物自体は一般的に比較的平べったく形成されている(しばしば1μm厚未満)。

図示したすべての例示的実施形態では、感圧接着剤5の適用が感圧接着テープの形で行われている。これは原則的には、支持体を備えた両面感圧接着テープ、または転写式接着テープであり得る。ここでは転写式接着テープとしての形態が選択されている。

転写式接着テープとしての、または平面的な形成物上にコーティングされて存在する感圧接着剤の厚さは、好ましくは約1μm〜約150μmの間、さらに好ましくは約5μm〜約75μmの間、および特に好ましくは約12μm〜50μmの間である。50μm〜150μmの間の大きな層厚は、土台への付着性の改善および/または(光)電子構成物内での緩衝作用を達成すべき場合に用いられる。ただしこの場合は浸透断面積の増大という欠点がある。1μm〜12μmの間の小さな層厚は、浸透断面積、したがって横からの浸透、および(光)電子構成物の全体厚を減少させる。ただしこれは、土台への付着性を低下させる。厚さの特に好ましい範囲内では、接着剤の薄い厚さと、その結果としての、横からの浸透を減少させる小さな浸透断面積と、十分に付着する結合を生み出すための十分に厚い接着剤膜との間での優れた妥協が見られる。最適な厚さは、(光)電子構成物、最終用途、感圧接着剤の実施形態の種類、および場合によっては平面的な土台に応じて決まる。

両面接着テープに関し、(複数の)バリア接着剤に対しても、個々の(複数の)感圧接着剤層の厚さが好ましくは約1μm〜約150μmの間、さらに好ましくは約5μm〜約75μmの間、特に好ましくは約12μm〜50μmの間であることが適用される。両面接着テープにおいて、一方の本発明によるバリア接着剤と共にさらなるバリア接着剤が使用される場合、さらなるバリア接着剤の厚さが150μm超である場合も有利であり得る。

以下に、いくつかの例により本発明をさらに詳しく説明するが、それにより本発明を制限する意図はない。

試験法 接着力 スチール上での接着力は、ISO29862(方法3)に倣い23℃および相対湿度50%で、剥ぎ取り速度300mm/minおよび剥ぎ取り度180°で決定した。補強フィルムとして、Coveme社(イタリア)から入手可能であるような厚さ50μmのエッチングされたPETフィルムを使用した。これに関し測定用細長片の貼付はプレスロール機を用いて23℃の温度で行った。接着テープは適用後すぐに剥ぎ取った。

せん断接着破壊温度(SAFT) SAFTの決定は以下のように実施した。すなわち、規定の被接着下地として研磨したスチール面を用いた。試験すべき貼付可能な平面要素を幅10mmおよび長さ約5cmに裁断し、その直後に2kgのスチールローラを用いて10m/minの送りで、それぞれ選択された10×13mmの面積の被接着下地に3回押しつけた。その後すぐ、このようにして貼り付けた平面要素に180°の角度で0.5Nの負荷をかけ、9℃/minの昇温速度を実施した。その際、試料の滑り距離が1mmに達したときの温度を測定した。測定値(単位は℃)は、2回の個別の測定からの平均値として示されている。

酸素(OTR)および水蒸気(WVTR)に関する浸透性 酸素(OTR)および水蒸気(WVTR)に関する浸透性の決定は、DIN53380の第3部またはASTM F−1249に基づいて行われる。このために感圧接着剤を50μmの層厚で、透過性の膜の上に置く。酸素透過性は23℃および相対湿度50%で、測定機Mocon OX−Tran2/21を用いて測定する。水蒸気透過性は37.5℃および相対湿度90%で決定する。

透過性 接着剤の透過性は、ASTM D1003−11(手順A(ヘイズメータByk Hazeguard Dual)、標準光源D65)に倣って決定した。界面反射損失の補整は行わない。

ヘイズ測定 ヘイズ値は、透過される光のうち、光を通された試料により前方へ大きな角度で散乱される割合を表す。つまりヘイズ値は、クリアな見通しを妨害する表面または構造物内での材料欠陥を定量化する。

ヘイズ値の測定方法は、規格ASTM D1003に記載されている。この規格は、4回の透過測定の測定を必要とする。それぞれの透過測定に対して光透過度を算出する。4つの透過度を、パーセントのヘイズ値へと計算処理する。ヘイズ値は、Byk−Gardner GmbHのHazeguard Dualによって測定する。

浸透性 酸素(OTR)および水蒸気(WVTR)に関する浸透性の決定は、DIN53380の第3部またはASTM F−1249に基づいて行った。このために熱溶融型接着剤を支持材料なしで50μmの層厚で測定した。酸素透過性は23℃および相対湿度50%で測定した。水蒸気透過性は37.5℃および相対湿度90%で決定した。

耐用期間試験 電子構成物の耐用期間を決定するための尺度としてカルシウム試験を採用した。カルシウム試験を図4に示している。これについては真空中で、20×20mm2の大きさの薄いカルシウム層23をガラスプレート21上に堆積させ、その後、窒素雰囲気下で貯蔵する。カルシウム層23の厚さは約100nmである。カルシウム層23をカプセル化するために、試験すべき接着剤22および支持体材料としての薄いガラス板24(35μm、Schott社)を備えた接着テープ(26×26mm2)を使用する。薄いガラス板は安定化のため、光学的に高透明性のアクリレート感圧接着剤の50μm厚の転写式接着テープ25により、100μm厚のPETフィルム26でラミネートしていた。接着剤22がすべての側ではみ出した3mmの縁(A−A)を設けてカルシウム面23を覆うように、接着剤22をガラスプレート21上に適用する。非透過性のガラス支持体24により、感圧接着剤を通る浸透だけが確定される。この試験は、例えばA. G. Erlatら、「47th Annual Technical Conference Proceedings−Society of Vacuum Coaters」、2004、654〜659頁(非特許文献3)、およびM. E. Grossら「46thAnnual Technical Conference Proceedings−Society of Vacuum Coaters」、2003、89〜92頁(非特許文献4)に記載されているような、カルシウムと水蒸気および酸素との反応に基づいている。この場合、水酸化カルシウムおよび酸化カルシウムへの変化によって増大するカルシウム層の光透過性が監視される。この変化は、上述の試験構成の場合は縁から起こり、したがってカルシウム面の可視面積が減少していく。カルシウム面の面積が半減するまでの時間を耐用期間と言う。測定条件として、60℃および相対湿度90%が選択される。サンプルは、感圧接着剤を50μmの層厚で面全体に気泡なく貼り付けられた。測定値(単位はh)は、3回の個別の測定からの平均値として示した。

耐候性および黄色値測定 耐候性に関する尺度として、スペクトルおよび照射強度が太陽光に似ているキセノンアークランプによる短期暴露を採用する。追加的に水の周期的な噴霧を実施する。実施は、ISO4892−2(方法A、サイクルNo.2)に基づいて行い、総試験期間は1000時間である。このために感圧接着剤を、2枚のETFEフィルム(Nowoflon ET、50μm)の間に貼り付ける。参照試料として、このフィルムを感圧接着剤なしでも上述の条件下で貯蔵する。

100時間後、500時間後、および1000時間後のそれぞれで試料を黄色値b*の測定によって評価する(DIN EN ISO11664)。この試験は、1000時間の暴露後にΔb*<1.0の場合に合格と見なされる。既により早くこの閾値に達する場合は、経過した時間数が結果として提示される。サンプルは、白い基準下地(b*<2.0)に対して測定される。評価の際にはETFEフィルムの黄色値も考慮される。示された黄色値から、基準下地およびフィルム黄変を差し引く。

MMAPおよびDACP MMAPは、変更を加えたASTM C611方法を使用して決定される混合メチルシクロヘキサンアニリン曇り点である。標準的な試験方法で使用されるヘプタンの代わりにメチルシクロヘキサンを用いる。この方法は、樹脂/アニリン/メチルシクロヘキサンを1/2/1(5g/10ml/5ml)の比で使用し、加熱されて透明なこの3種の成分の混合物を、ちょうど完全に曇るまで冷却することによって曇り点を決定する。

DACPはジアセトン曇り点であり、樹脂5g、キシレン5g、およびジアセトンアルコール5gの加熱した溶液を、溶液が曇る時点まで冷却することによって決定する。

別の記載がない限り、以下の例における量の提示はすべて、組成全体に対する重量%または重量部である。

すべての原料を、室温でブタノン中に固形分40%で溶解した。ドクターブレード法により、調合物を溶液状態で、シリコーン被覆されたPETライナー上にコーティングし、120℃で10分間架橋および乾燥させた。接着剤塗布量は50g/m2であった。シリコーン被覆された、ただしより容易に剥離するPETライナーのさらなる層でサンプルを覆った。

接着力を測定するため、接着膜をスチール下地に貼り付けた。

原料 熱可塑性のフッ素エラストマー Dai−El G7400BP、Daikin Industries Ltd.社 − フッ素含有率:66% 液状のフッ素エラストマー Dai−El G−101、Daikin Industries Ltd.社 − フッ素含有率:66% 熱可塑性のフッ素エラストマー Viton A−100、DuPont社 − フッ素含有率:66% Foral85、Eastman社 − 水素化されたロジンエステル − 環球式軟化点85℃ − MMAP7℃ − DACP<−60℃ 酸化マグネシウム、Sigma−Aldrichから購入(599649) − <50nm 粒子サイズ(BET) DBU、Sigma Aldrichから購入(139009) − 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン Epikure925、Momentive Specialty Chemicals社 − トリエチレンテトラアミン ヘキサメチレンジアミン、Sigma−Aldrichから購入(422002) − 1,6−ヘキサンジアミン

例1 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 95重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 5重量%

例2 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 80重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 20重量%

例3 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 60重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 40重量%

例4 熱可塑性のフッ素エラストマー Viton A−100 60重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 40重量%

例5 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 50重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 40重量% Foral85、水素化されたロジンエステル 10重量%

例6 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 60重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 37.9重量% DBU 0.1重量% Epikure925 1.0重量% MgO(ナノパウダー、50nm) 1.0重量%

例7 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 60重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 37.9重量% DBU 0.1重量% ヘキサメチレンジアミン 1.0重量% MgO(ナノパウダー、50nm) 1.0重量%

例8 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 50重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 37.5重量% Foral85、水素化されたロジンエステル 10重量% DBU 0.1重量% Epikure925 1.0重量% MgO(ナノパウダー、50nm) 1.0重量%

例9 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 40重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 60重量%

例10 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 20重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 80重量%

例11 熱可塑性のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G7400 36重量% 液状のフッ素エラストマー Daikin Dai−El G−101 54重量% Foral85、水素化されたロジンエステル 10重量%

比較例V1 SIS Vector4113、Dexco社 45重量% 水素化された炭化水素樹脂 Escorez5600、Exxon社 45重量% ホワイトオイル Ondina G17、Shell社 10重量%

つまり本接着剤は、有機電子構成物のカプセル化に秀でた適正を示している。

例1〜例8では、せん断強度の上昇(SAFT試験の結果を参照)を認識することができる。したがってこれらの接着剤は、特に、高い長期的耐性が必要とされる場合の、影響を受けやすい電子的装置のカプセル化にもとりわけ適している。高いせん断強度は、例えば85℃および相対湿度85%の高い温度および湿度で貯蔵する場合に、電子構成物においてまたは耐用期間試験で、気泡形成を生じさせないために有利である。

本発明によれば例9〜例11も適しており、詳しくは特に、水蒸気または酸素に対して比較的影響を受けにくい例えば無機の薄層太陽電池または色素太陽電池のような太陽電池のために適している。

例6〜例8は架橋されており、これはせん断強度ならびに水蒸気および特に酸素に対するバリア作用を有意に上昇させ、これにより例6〜例8は、高い長期的耐性を有する非常に影響を受けやすい(光)電子構成物のために特に適している。

例5、例8、および例11から、粘着樹脂の添加がWVTRおよびOTRの値を上昇させ、つまりバリア特性をさらに改善させると推論することができる。 本願は特許請求の範囲に記載の発明に係るものであるが、本願の開示は以下も包含する: 1. 少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物を少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも90重量%(それぞれ感圧接着剤の組成全体に対し)含む、特に浸透物に対する電子的装置のカプセル化のための、感圧接着剤であって、含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が5:95〜55:45の間、好ましくは15:75〜50:50の間、特に好ましくは25:75〜40:60の間である感圧接着剤。 2. 含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が15:75〜50:50の間、好ましくは30:70〜50:50の間であることを特徴とする上記1に記載の感圧接着剤。 3. 1種または複数の含フッ素熱可塑性エラストマーが、 フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンまたはフッ化ビニリデン/クロロトリフルオロエチレン/テトラフルオロエチレンから成るターポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンもしくはクロロトリフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーまたはポリフッ化ビニリデンで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、 テトラフルオロエチレン/プロピレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/エチレンから成るコポリマーで構成された少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー、および/あるいは テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成る非晶質でゴム状のコポリマーで構成された少なくとも1つの軟質セグメントと、テトラフルオロエチレン/ペルフルオロアルキルビニルエーテルから成るコポリマーで構成されており、ペルフルオロアルキルビニルエーテルの含有率が軟質セグメントの場合より低い少なくとも1つの硬質セグメントとを有する含フッ素エラストマー から成る群から、単独でまたは任意に組み合わせて選択されることを特徴とする上記1または2に記載の感圧接着剤。 4. 熱可塑性含フッ素エラストマーが含フッ素液状エラストマーと適合していることを特徴とする上記1〜3のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 5. 熱可塑性エラストマーの軟質セグメントのモノマー組成または含フッ素コポリマーもしくはターポリマーのモノマー組成が、液状エラストマーのモノマー組成に倣って選択されることを特徴とする上記1〜4のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 6. 感圧接着剤が、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、およびテトラフルオロエチレンから成る含フッ素液状エラストマーと、液状エラストマーと同じターポリマーから成る軟質セグメントを含む含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せ、または テトラフルオロエチレン/プロピレンコポリマーもしくはテトラフルオロエチレン/ペルフルオロプロピルビニルエーテルコポリマーである含フッ素液状エラストマーと、液状エラストマーと同じコポリマーから成る軟質セグメントを有する含フッ素熱可塑性エラストマーとの組合せを含むことを特徴とする上記1〜5のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 7. 含フッ素液状エラストマーとして、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンを基礎とするエラストマー、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンを基礎とするエラストマー、テトラフルオロエチレン/プロピレンを基礎とするエラストマー、ヘキサフルオロプロピレン/エチレンを基礎とするエラストマー、フルオロシリコーンエラストマー、および/またはフッ素置換されたホスファゼンエラストマーが使用されることを特徴とする上記1〜6のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 8. 液状エラストマーの数平均分子量Mzが500〜20,000、好ましくは500〜10,000であることを特徴とする上記1〜7のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 9. 感圧接着剤が、好ましくはアミンによる架橋を介し、またはビスフェノール(例えばビスフェノールAF)による架橋を介し、または過酸化物による架橋を介して架橋されていることを特徴とする上記1〜8のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 10. 感圧接着剤が、1種または複数の添加剤、好ましくは、可塑剤、一次酸化防止剤、二次酸化防止剤、プロセス安定化剤、光保護剤、加工助剤、末端ブロック強化樹脂、ポリマー、特にエラストマー性質のポリマーから成る群から選択された1種または複数の添加剤を含むことを特徴とする上記1〜9のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 11. 感圧接着剤が、1種または複数の充填剤、好ましくは、ナノスケールの充填剤、透明な充填剤、ならびに/またはゲッターおよび/もしくはスカベンジャー充填剤を含むことを特徴とする上記1〜10のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 12. 感圧接着剤が、スペクトルの可視光(約400nm〜800nmの波長領域)内で透明であることを特徴とする上記1〜11のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 13. 感圧接着剤のヘイズが、5.0%未満、好ましくは2.5%未満を示すことを特徴とする上記1〜12のいずれか一つに記載の感圧接着剤。 14. 少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物ならびに少なくとも1種の粘着樹脂を含む、特に浸透物に対する電子的装置のカプセル化のための、接着剤であって、接着剤が混合物を好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%(それぞれ接着剤の組成全体に対し)含んでいる接着剤。 15. 含フッ素液状エラストマーと含フッ素熱可塑性エラストマーの質量比が5:95〜55:45の間、好ましくは15:75〜50:50の間、特に好ましくは25:75〜40:60の間であることを特徴とする上記14に記載の接着剤。 16. 接着剤が、30℃超のDACP値および50℃超のMMAP値、好ましくは37℃超のDACP値および60℃超のMMAP値を有する少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする上記14または15に記載の接着剤。 17. 接着剤が、20℃未満のDACP値および0℃未満のMMAP値、好ましくは10℃未満のDACP値および−20℃未満のMMAP値を有する少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする上記14〜16のいずれか一つに記載の接着剤。 18. 浸透物に対する(光)電子的装置のカプセル化のための、感圧接着剤または感圧接着剤を用いて形成された片面もしくは両面で接着性の接着テープの使用であって、感圧接着剤が少なくとも1種の含フッ素熱可塑性エラストマーおよび少なくとも1種の含フッ素液状エラストマーから成る混合物を含んでおり、感圧接着剤が混合物を好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%(それぞれ感圧接着剤の組成全体に対し)含んでいる使用。 19. 感圧接着剤が、上記1〜13のいずれか一つに記載の感圧接着剤であることを特徴とする上記18に記載の使用。 20. 感圧接着剤および/または電子的装置のカプセル化すべき領域が、感圧接着剤の適用の前、最中、および/または後に加熱されることを特徴とする上記18または19に記載の使用。 21. 感圧接着剤が、電子的装置への適用後に、部分的または最終的に架橋されることを特徴とする上記18〜20のいずれか一つに記載の使用。 22. 電子構造物、特に有機電子構造物と、感圧接着剤とを備えており、 電子構造物が少なくとも部分的には感圧接着剤によりカプセル化されている電子的装置において、 感圧接着剤が上記1〜21のいずれか一つに基づいて形成されていることを特徴とする電子的装置。

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