接着剤組成物又はアンダーフィル組成物

申请号 JP2014520032 申请日 2013-06-05 公开(公告)号 JP6226141B2 公开(公告)日 2017-11-08
申请人 日産化学工業株式会社; 发明人 大橋 拓矢; 榎本 智之;
摘要
权利要求

末端を除く繰り返し単位が下記式(1)で表される少なくとも一種の構造単位のみからなる重合体及び有機溶剤を含む接着剤組成物。 {式中、R1及びR2はそれぞれ独立に原子又はメチル基を表し、Xはスルホニル基又は下記式(2): (式中、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、該メチル基は水素原子の少なくとも1つがハロゲン原子で置換されていてもよく、mは0又は1を表す。)で表される二価の有機基を表し、Yは下記式(3−a)、式(3−b)、式(3−c) 又は式(4): (式中、R6はメチル基、ビニル基、アリル基又はフェニル基を表す。) で表される二価の有機基を表す。}前記式(2)で表される二価の有機基は下記式(2−a)又は式(2−b): で表される請求項1に記載の接着剤組成物。前記重合体の重量平均分子量は1,000乃至100,000である請求項1又は請求項2に記載の接着剤組成物。前記重合体は前記式(1)で表される構造単位を二種有する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の接着剤組成物。さらに無機フィラーを含む請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の接着剤組成物。末端を除く繰り返し単位が下記式(1)で表される少なくとも一種の構造単位のみからなる重合体及び有機溶剤を含むアンダーフィル組成物。 {式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、Xはスルホニル基又は下記式(2): (式中、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、該メチル基は水素原子の少なくとも1つがハロゲン原子で置換されていてもよく、mは0又は1を表す。)で表される二価の有機基を表し、Yは下記式(3−a)、式(3−b)、式(3−c)又は式(4): (式中、R6はメチル基、ビニル基、アリル基又はフェニル基を表す。) で表される二価の有機基を表す。}前記式(2)で表される二価の有機基は下記式(2−a)又は式(2−b): で表される請求項6に記載のアンダーフィル組成物。前記重合体の重量平均分子量は1,000乃至100,000である請求項6又は請求項7に記載のアンダーフィル組成物。前記重合体は前記式(1)で表される構造単位を二種有する請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載のアンダーフィル組成物。さらに無機フィラーを含む請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載のアンダーフィル組成物。

说明书全文

本発明は接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に関するものである。さらに詳しくは、LED、CMOSイメージセンサなどの光学デバイス、ICチップなどに代表される半導体デバイスを製造する工程において、被積層物間を接着する接着剤組成物、又はフリップチップボンディングに用いられるアンダーフィル組成物に関する。

近年、携帯電話機、ICカードなどの電子機器の高機能化及び小型化に伴い、半導体デバイスの高集積化が求められている。その手法として、半導体素子そのものの微細化、半導体素子間を縦方向に積み上げるスタック構造が検討されている。スタック構造の作製においては、半導体素子間の接合に接着剤が使用される。しかし、公知の接着剤として知られているアクリル樹脂、エポキシ樹脂及びシリコーン樹脂は耐熱性が250℃程度しかなく、メタルバンプの電極接合、イオン拡散工程など、250℃以上もの高温が求められるような工程では使用できないという問題がある。

スタック構造の作製において、基板上にICチップを実装する方法として、フリップチップボンディングが知られている。これは、ICチップにバンプ(突起状端子)を複数設け、当該バンプと基板の電極端子とを電気的に接続させる方法である。そして、その基板とICチップとの隙間を埋め、湿気及び外部応からICチップを保護するために、アンダーフィル剤が使用される。アンダーフィル剤としては、エポキシ樹脂を含む組成物が採用されており(例えば、特許文献1及び特許文献2)、従来は基板とICチップとのバンプ接続後にアンダーフィル剤を注入し(後入れ型アンダーフィル)、熱硬化させる方法が主に用いられていた。しかし、バンプの小型化、狭ピッチ化及びICチップの大型化が進むと、アンダーフィル剤の後入れは困難となる。そのため、ウェハーをダイシングする前に、バンプ付きウェハー上にアンダーフィル剤を予め形成し、その後ダイシングしたICチップをフリップチップボンディングさせる先入れ型アンダーフィルが今後主流になると考えられる。

ところで、ベンゾオキサジン環を有する化合物を含む熱硬化性の樹脂組成物が知られており(例えば、特許文献3)、また、ベンゾオキサジン樹脂が耐熱性を有することも知られている。しかし、特許文献3に記載の封止用樹脂組成物に含まれるジヒドロベンゾオキサジン環含有化合物はモノマーであるため、熱硬化時の低分子成分の昇華によるボイドの発生、及びボイドの発生に起因する信頼性の低下などが懸念される。

特許第4887850号公報

特許第4931079号公報

特許第4570419号公報

本発明は、熱硬化に250℃以上の温度を必要とせず、熱硬化時にボイドが発生しない、接着剤組成物又はアンダーフィル組成物を提供することを目的とする。

本発明は、末端を除く繰り返し単位が下記式(1)で表される少なくとも一種の構造単位のみからなる重合体及び有機溶剤を含む接着剤組成物又はアンダーフィル組成物である。

{式中、R1及びR2はそれぞれ独立に原子又はメチル基を表し、Xはスルホニル基又は下記式(2):

(式中、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表し、該メチル基は水素原子の少なくとも1つがハロゲン原子で置換されていてもよく、mは0又は1を表す。) で表される二価の有機基を表し、Yは下記式(3)又は式(4):

(式中、Zは単結合、メチレン基、スルホニル基、−O−基又はmが0を表す前記式(2)で表される二価の有機基を表し、R5は水素原子、メチル基、エチル基又はメトキシ基を表し、R6はメチル基、ビニル基、アリル基又はフェニル基を表し、nは0又は1を表す。) で表される二価の有機基を表す。} 上記ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子が挙げられる。

前記式(2)で表される二価の有機基は、例えば下記式(2−a)又は式(2−b):

で表される。

前記式(3)で表される二価の有機基は、例えば下記式(3−a)、式(3−b)又は式(3−c):

で表される。

前記重合体の重量平均分子量は、例えば1,000乃至100,000、又は2,000乃至10,000である。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。

前記重合体は、前記式(1)で表される構造単位を一種のみ有する場合に限らず、当該構造単位を例えば二種有することができる。

本発明の組成物は200℃以下という比較的低温で硬化させることができる。また、本発明の組成物から形成された膜は、ボイドが発生することなく良好な接着性を具備し、接着後に剥離が生じにくく、さらに耐熱性に優れると共に、低リーク電流を示す。したがって、本発明の組成物は接着剤又はアンダーフィル剤として有用である。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物は、末端を除く繰り返し単位が下記式(1)で表される少なくとも一種の構造単位のみからなる重合体が有機溶剤に溶解し、溶液粘度が0.001乃至5,000Pa・sの粘度を示す範囲でスピンコート性を示す塗布液である。 上記有機溶剤としては、半導体デバイス製造工程で使用できる溶剤であれば特に限定はないが、例えば、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソアミルケトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール又はジプロピレングリコールモノアセテート、並びにこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル、モノフェニルエーテル等の多価アルコール類及びその誘導体;ジオキサン等の環式エーテル類;及び乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。 本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物から上記有機溶剤を除いた成分を固形分とすると、該固形分の割合は、例えば1質量%乃至70質量%である。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に含まれる重合体は、例えば、ビスフェノール化合物、ジアミン化合物、及びアルデヒド化合物を溶媒に溶解させた溶液を、加熱しながら所定の時間反応させることによって得られる。 ビスフェノール化合物としては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン〔ビスフェノールS〕、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン〔ビスフェノールAF〕、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン〔ビスフェノールF〕、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン〔ビスフェノールE〕、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン〔ビスフェノールM〕、1,4−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン〔ビスフェノールP〕、及び2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンを挙げることができる。 ジアミン化合物としては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルメタン、o−ジアニシジン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、3,3’−スルホニルジアニリン、4,4’−スルホニルジアニリン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−1,3,5−トリアジンを挙げることができる。 アルデヒド化合物としては、例えば、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒドを挙げることができる。 溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、ジクロロメタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドンを挙げることができる。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物は、必要に応じて無機フィラー、シランカップリング剤、界面活性剤、レオロジー調整剤、架橋剤などの添加剤をさらに含有していてもよい。

上記無機フィラーとしては、例えば、粒子径が700nm以下のシリカ、窒化アルミ、窒化ボロン、ジルコニア、アルミナなどのゾルが挙げられる。

上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン及び3−アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。

上記レオロジー調整剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、ジノニルマレート等のマレイン酸誘導体、メチルオレート、ブチルオレート、テトラヒドロフルフリルオレート等のオレイン酸誘導体、及びノルマルブチルステアレート、グリセリルステアレート等のステアリン酸誘導体を挙げることができる。

上記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ(登録商標)EF301、同EF303、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック(登録商標)F171、同F173、同R30、同R30N(DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード(登録商標)AG710、サーフロン(登録商標)S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、及びオルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、二種以上の組合せで添加することもできる。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物は必ずしも上記架橋剤を必要としないが、もし使用するなら、上記架橋剤としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、ブトキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基等のアルコキシメチル基又はヒドロキシメチル基で置換された窒素原子を有する含窒素化合物が挙げられる。さらに、エポキシ基含有化合物、エポキシ基含有ポリマー、アリル基含有化合物、アリル基含有ポリマー、イソシアネート基含有化合物又はイソシアネート基含有ポリマーを架橋剤として用いることができる。

上記含窒素化合物としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−4,5−ジヒドロキシ−2−イミダゾリノン、1,3−ビス(メトキシメチル)−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリノン等の含窒素化合物が挙げられる。 上記架橋剤としては、また、日本サイテックインダストリーズ(株)製メトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:CYMEL(登録商標)300、同301、同303、同350)、ブトキシメチルタイプメラミン化合物(商品名:マイコート(登録商標)506、同508)、グリコールウリル化合物(商品名:CYMEL(登録商標)1170、POWDERLINK(登録商標)1174)、メチル化尿素樹脂(商品名:UFR65)、ブチル化尿素樹脂(商品名:UFR300、U−VAN10S60、U−VAN10R、U−VAN11HV)、DIC(株)製尿素/ホルムアルデヒド系樹脂(高縮合型、商品名:ベッカミン(登録商標)J−300S、同P−955、同N)の市販されている化合物を挙げることができる。

エポキシ基を含有する架橋剤としては、少なくとも1個、例えば、1個乃至6個、又は2個乃至4個のエポキシ環を有する化合物を使用することができる。当該化合物としては、例えば、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2−エポキシ−4−(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6−ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3−トリス[p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノール−S−ジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテルレゾルシノールジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノール−A−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、トリス−(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジグリセロールポリジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−ターシャリーブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3’,4’−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4—エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン、ε−カプロラクトン変性3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−(2−メチルオキシラニル)−1−メチルシクロヘキサン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2—オキシラニル)シクロヘキサン付加物、エポキシ化ポリブタジエン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、ポリグリシジルメタクリレート、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のエポキシ化物、及び多核フェノールグリシジルエーテル誘導樹脂を挙げることができる。

上記架橋剤は、一種の化合物のみを使用することができ、また、二種以上の化合物を組み合わせて用いることもできる。本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に含まれる重合体に対して、1質量%乃至50質量%、又は8質量%乃至40質量%、又は15質量%乃至30質量%の架橋剤を使用することができる。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物は、上記架橋剤と共に架橋触媒を含むことができる。架橋触媒を使用することにより、上記架橋剤の反応が促進される。 架橋触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、サリチル酸、カンファースルホン酸、5−スルホサリチル酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸及び1−ナフタレンスルホン酸を挙げることができる。上記架橋触媒は、一種のみを使用することができ、また、二種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に含まれる重合体に対して0.01質量%乃至10質量%、又は0.05質量%乃至8質量%、又は0.1質量%乃至5質量%、又は0.3質量%乃至3質量%、又は0.5質量%乃至1質量%の架橋触媒を使用することができる。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物には、本発明における本質的な特性を損なわない範囲で、さらに、混和性のある添加剤、例えば接着剤の性能を改良するための付加的樹脂、粘着付与剤、可塑剤、接着助剤、安定剤、着色剤、消泡材などの慣用されている添加剤を添加することができる。

接着剤の性能を改良するための付加的樹脂(ポリマー)としては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、アクリルポリマー、メタクリルポリマー、ポリビニルエーテル、フェノールノボラック、ナフトールノボラック、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート等の付加重合ポリマー又は縮重合ポリマーを使用することができ、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、トリアジン環、キノリン環、キノキサリン環等の芳香環を有するポリマーが好ましく使用される。トリアジン環を有するポリマーとして、例えば下記式(5)で表される構造単位を有するポリエステルが挙げられる。

(式中、Qは二価の有機基を表す。)

上記のような付加的樹脂(ポリマー)としては、例えば、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルアクリレート、ナフチルアクリレート、アントリルメタクリレート、アントリルメチルメタクリレート、スチレン、ヒドロキシスチレン、ベンジルビニルエーテル、N−フェニルマレイミド等の付加重合性モノマーをその構造単位として含む付加重合ポリマー、及びフェノールノボラック、ナフトールノボラック等の縮重合ポリマーが挙げられる。また、付加的樹脂(ポリマー)としては芳香環を有さないポリマーを使用することができる。そのようなポリマーとしては、例えば、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルエーテル、アルキルビニルエーテル、アクリロニトリル、マレイミド、N−アルキルマレイミド、マレイン酸無水物等の芳香環を有さない付加重合性モノマーのみをその構造単位として含む付加重合ポリマーが挙げられる。付加的樹脂(ポリマー)として付加重合ポリマーが使用される場合、そのポリマーは単独重合体でもよく共重合体であってもよい。

本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に使用される付加的樹脂(ポリマー)の分子量としては、重量平均分子量として、例えば、1,000乃至1,000,000、又は3,000乃至300,000、又は5,000乃至200,000、又は10,000乃至100,000である。本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に付加的樹脂(ポリマー)が含まれる場合、その含有量としては、固形分中で例えば40質量%以下、又は20質量%以下、又は1乃至19質量%である。

上記粘着付与剤は、弾性率、粘性及び表面状態の制御のために添加される。かかる粘着付与剤の種類は、粘性を考慮して定めることが好ましいが、例えば、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族・芳香族共重合系石油樹脂、脂環族系水添石油樹脂、アルキルフェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水素化テルペン樹脂、ロジン系樹脂、水添ロジン系樹脂、不均化ロジン系樹脂、二量化ロジン系樹脂、エステル化ロジン系樹脂等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。この粘着付与剤は、本発明の接着剤組成物又はアンダーフィル組成物に含まれる重合体に対して、例えば100質量%以下、又は50質量%以下の割合で含有することができる。

以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。

以下に記載する合成例で得られた重合体のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析は、下記の装置を用い、測定条件は下記のとおりである。 装置:一体型高速GPCシステム HLC−8220GPC 東ソー(株)製 カラム:KF−G,KF804L カラム温度:40℃ 溶媒:テトラヒドロフラン(THF) 流量:1.0mL/分 標準試料:ポリスチレン ディテクター:RI

<合成例1> 4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン(東京化成工業(株)製)11.20g、ビスフェノールA(東京化成工業(株)製)12.56g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)5.29g及びトリエチルアミン1.11gをN−メチル−2−ピロリドン70.37gに溶解させた後、窒素置換し90℃で20時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液を水:メタノール=1:9(体積比)の混合液に滴下し、再沈殿させた。その後、ブフナーロートで吸引ろ過し、水:メタノール=1:9(体積比)の混合液にて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2,500であった。なお、得られた重合体は、下記式(6)で表される構造単位を有すると考えられる。

<合成例2> 4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン(東京化成工業(株)製)9.17g、ビスフェノールM(三井化学ファイン(株)製)15.59g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)4.32g及びトリエチルアミン0.91gをN−メチル−2−ピロリドン69.98gに溶解させた後、窒素置換し90℃で20時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液を水:メタノール=1:9(体積比)の混合液に滴下し、再沈殿させた。滴下後、ブフナーロートで吸引ろ過し、水:メタノール=1:9(体積比)の混合液にて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は4,500であった。なお、得られた重合体は、下記式(7)で表される構造単位を有すると考えられる。

<合成例3> o−ジアニシジン(東京化成工業(株)製)8.79g、ビスフェノールA(東京化成工業(株)製)9.13g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)4.32g及びトリエチルアミン0.81gをN−メチル−2−ピロリドン69.18gに溶解させた後、窒素置換し90℃で20時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液を水:メタノール=1:9(体積比)の混合液に滴下し、再沈殿させた。滴下後、ブフナーロートで吸引ろ過し、水:メタノール=1:9(体積比)の混合液にて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2,500であった。なお、得られた重合体は、下記式(8)で表される構造単位を有すると考えられる。

<合成例4> 4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン(東京化成工業(株)製)14.12g、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(東京化成工業(株)製)6.66g、ビスフェノールA(東京化成工業(株)製)1.98g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)2.91g及びトリエチルアミン1.05gをN−メチル−2−ピロリドン74.26gに溶解させた後、窒素置換し90℃で20時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液を水:メタノール=1:9(体積比)の混合液に滴下し、再沈殿させた。滴下後、ブフナーロートで吸引ろ過し、水:メタノール=1:9(体積比)の混合液にて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は2,600であった。なお、得られた重合体は、下記式(9)で表される2種の構造単位を有すると考えられる。

<比較合成例1> 攪拌装置、還流器、温度計及び滴下槽を備えたフラスコに、4,4’−ジクロロジフェニル−スルホン(東京化成工業(株)製)15.00g、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(東京化成工業(株)製)12.56g、炭酸カリウム8.37g及びN−メチル−2−ピロリドン82.61gを入れ、その後フラスコ内を窒素置換した後、160℃まで加熱し20時間反応させた。得られた反応物を室温まで冷却させた後、ろ過してろ液を回収し、N−メチル−2−ピロリドンと2mol/L塩酸の体積比が90:10の混合液30mLと混合させた。その混合物をメタノールに投入し再沈精製を行った。その後、メタノールと水にて洗浄し、85℃で1日真空乾燥させ、比較例3で用いる下記式(10)で表される構造単位を有する芳香族ポリエーテルを得た。得られた芳香族ポリエーテルのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量で16,700であった。

<比較合成例2> α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン(東京化成工業(株)製)10.39g、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(東京化成工業(株)製)8.62g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)2.66g及びトリエチルアミン0.61gをクロロホルム51.99gに溶解させた後、窒素置換しリフラックス条件下で20時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液をエタノールに滴下し、再沈殿させた。その後、ブフナーロートで吸引ろ過し、エタノールにて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は10,000であった。なお、得られた重合体は、下記式(11)で表される構造単位を有すると考えられる。

<比較合成例3> 4,4’−ジアミノジフェニルメタン(東京化成工業(株)製)6.54g、ビスフェノールA(東京化成工業(株)製)9.70g、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業(株)製)1.01g、パラホルムアルデヒド(東京化成工業(株)製)4.18g及びトリエチルアミン0.67gをクロロホルム51.56gに溶解させた後、窒素置換しリフラックス条件下で12時間反応させポリマーを含む溶液を得た。その後、得られた溶液をメタノールに滴下し、再沈殿させた。その後、ブフナーロートで吸引ろ過し、メタノールにて2回洗浄し、得られた粉体を減圧乾燥機で12時間乾燥させ重合体を得た。得られた重合体のGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量は117,000であった。なお、得られた重合体は、下記式(12)で表される2種の構造単位を有すると考えられる。

<実施例1> 上記合成例1で得た重合体5gをシクロへキサノン7.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として40質量%含有する組成物を調製した。

<実施例2> 上記合成例2で得た重合体5gをシクロへキサノン7.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として40質量%含有する組成物を調製した。

<実施例3> 上記合成例3で得た重合体5gをシクロへキサノン7.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として40質量%含有する組成物を調製した。

<実施例4> 上記合成例4で得た重合体5gをシクロへキサノン7.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として40質量%含有する組成物を調製した。

<比較例1> ポリイミド前駆体である、ポリ(ピロメリット酸二無水物−co−4,4’−オキシジアニリン)アミック酸溶液(Pyre−ML RC−5019 16質量%N−メチル−2−ピロリドン溶液、シグマアルドリッチジャパン(株)製)10gに、N−メチル−2−ピロリドン10gを加え、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、組成物を調製した。

<比較例2> アクリル樹脂であるポリメタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製)を準備した。そのポリメタクリル酸メチルをシクロヘキサノン中に溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として20質量%含有する組成物を調製した。

<比較例3> 上記比較合成例1で得られた芳香族ポリエーテルをN−メチル−2−ピロリドン中に溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として10質量%含有する組成物を調製した。

<比較例4> 上記比較合成例2で得た重合体3.5gをシクロへキサノン6.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として35質量%含有する組成物を調製した。

<比較例5> 上記比較合成例3で得た重合体3.5gをシクロへキサノン6.5gに溶解させ、その後、孔径1.0μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、固形分として35質量%含有する組成物を調製した。

〔溶解性〕 実施例1、2、3、及び4にて使用した重合体(合成例1、2、3及び4で得た重合体)、比較例1、2及び3にて使用した高分子化合物、並びに比較例4及び5にて使用した重合体(比較合成例2及び3で得た重合体)それぞれをシクロヘキサノン中に溶解させた。上記重合体又は高分子化合物がシクロヘキサノンに35質量%以上溶解する場合を○、35質量%未満溶解する場合を×と評価した。その結果を下記表1に示す。

〔溶剤への溶出試験〕 実施例1、2、3及び4で調製した組成物並びに比較例1、2及び3で調製した組成物を、シリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において200℃で5分間ベークを行い、膜厚1μmの硬化膜を形成した。この膜をN−メチル−2−ピロリドンに、23℃にて2分間浸漬した。膜厚の変化が5%未満の場合を○、5%以上の場合を×と評価した。その結果を下記表1に示す。評価が○の場合、その組成物は低温(200℃)での硬化性を有することを示唆している。

〔接着性〕 実施例1、2、3及び4で調製した組成物並びに比較例1、2、3、4及び5で調製した組成物を1000rpm、30秒間の塗布条件で4インチのシリコンウェハー上にスピン塗布し、100℃及び150℃でそれぞれ2分間ずつのベークを行って、膜を形成した。その後、貼り合せ装置(アユミ工業(株)製、VJ−300)を使用して、真空度10Pa以下、温度100℃(実施例1)又は160℃(実施例2、3及び4並びに比較例1、2、3、4及び5)、印加荷重800kgの条件下で、そのシリコンウェハー上に形成した膜を4インチガラスウェハーと接着させた。ボイドなく良好に接着できた場合を○、ボイドが存在し接着不良が見られた場合を×と評価した。その結果を下記表1に示す。

〔接着後耐熱性〕 上記接着性の評価で良好に接着できたサンプルについて、200℃で5分間の加熱後、250℃のホットプレートに載せ、剥離発生の有無を確認した。前記ホットプレートにそのサンプルを載せてから1時間以上経過しても剥離が発生しない場合を○、1時間未満にて剥離が発生する場合を×と評価した。その結果を下記表1に示す。

〔膜の耐熱性〕 実施例1、2、3及び4で調製した組成物並びに比較例1、2及び3で調製した組成物を、シリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において200℃で5分間ベークを行い、膜厚1μmの硬化膜を形成した。そのシリコンウェハーから形成した膜を削り回収し、回収物についてTG−DTA(ブルカー・エイエックスエス(株)製、TG/DTA2010SR)にて10℃/分で昇温し、回収物の質量変化を測定した。耐熱性を、5質量%の質量減少を生ずる温度から評価した。その温度が350℃以上であれば○、350℃未満であれば×と評価した。その結果を下記表1に示す。

〔リーク電流〕 実施例1、2及び3で調製した組成物並びに比較例1及び2で調製した組成物を、シリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において200℃で5分間ベークを行い、膜厚500nmの硬化膜を形成した。作製したサンプルはCvmap 92B(Four Dimensions社製)にて1MV/cmの電界を印加し、そのときのリーク電流値を測定した。電流密度が1×10-9A/cm2未満を○、1×10-9A/cm2以上を×と評価した。その結果を下記表1に示す。

表1に示す接着性及び接着後耐熱性の評価結果から、実施例1、2、3及び4で調製した組成物から形成された膜は、比較例1、2、3、4及び5で調製した組成物よりも良好な接着性を有することがわかった。さらに、表1に示す溶剤溶出、膜耐熱性及びリーク電流の評価結果から、実施例1、2、3及び4で調製した組成物はアンダーフィル剤として使用可能なことが示された。

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