粘度、良好な機械的特性、及び付着性を有する充填ポリマー系組成物

申请号 JP2017562671 申请日 2016-06-20 公开(公告)号 JP2018518570A 公开(公告)日 2018-07-12
申请人 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー; 发明人 コリン・リピシャン; カイル・アンダーソン;
摘要 本発明は、A)無 水 物官能化エチレン系ポリマー、及び任意選択的にエチレン系ポリマーを含む、第1のポリマー組成物と、B)充填剤と、を含み、無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.855g/cc〜0.900g/ccの 密度 、及び177℃で1000〜50,000cPの溶融 粘度 を有する、組成物を提供する。 【選択図】なし
权利要求

A)無物官能化エチレン系ポリマー、及び任意選択的にエチレン系ポリマーを含む、第1のポリマー組成物と、 B)充填剤と、を含み、 前記無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.855g/cc〜0.900g/ccの密度、及び177℃で1000〜50,000cPの溶融粘度を有する、組成物。前記組成物は、前記組成物の重量に基づいて、1.0重量%〜75.0重量%の前記無水物官能化エチレン系ポリマーを含む、請求項1に記載の組成物。前記第1のポリマー組成物と前記充填剤との重量比は、1/1〜1/5である、請求項1または2のいずれか一項に記載の組成物。前記第1の組成物は、前記エチレン系ポリマーを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。前記エチレン系ポリマーは、0.855〜0.890g/ccの密度を有する、請求項4に記載の組成物。前記エチレン系ポリマーと前記無水物官能化エチレン系ポリマーとの重量比は、1/1〜6/1である、請求項4〜5のいずれか一項に記載の組成物。「前記無水物官能化エチレン系ポリマーの前記密度」と「前記エチレン系ポリマーの前記密度」との比は、0.7〜1.3である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の組成物。前記組成物は、前記組成物の重量に基づいて、70重量%以上の構成成分Aと構成成分Bとの合計重量を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。前記組成物は、1,000〜5,000Pa・sの粘度(0.1ラド/秒及び100℃でV0.1)を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物から形成される少なくとも1つの構成成分を含む、物品。

说明书全文

関連出願の参照 本出願は、2015年6月24日に出願され、参照により本明細書に組み込まれる、米国仮特許出願第62/184,087号の利益を主張するものである。

高充填ポリマー系組成物の流動特性、機械的特性、及び付着特性のバランスを最適化する必要性が存在する。典型的には、高流動性のエチレン系ポリマーは、機械的特性を向上させるため、ならびに耐摩耗性及び耐引掻性を高めるために、タルク、CaCO3、または石炭フライアッシュ等の充填剤で高充填することができる。しかしながら、そのような高い充填剤負荷量は、典型的には、最終組成物の粘度を増加させ、したがって流動特性を低減する。油等の可塑剤の添加は、組成物の粘度を低減し、流れ特性を向上させることができるが、そのような添加は、典型的には、機械的特性の不良及び付着特性の不良を引き起こす。

充填ポリマー組成物及び他の組成物は、以下の参考文献に開示されている:米国特許公開第2009/0202847号、米国特許第7,550,528号、米国特許第7,335,696号(米国特許第7,781,510号も参照のこと)、米国特許公開第2010/0160497号、日本国特許第09286878A号(要約書)、米国特許第3,963,850号、日本国特許第5078589A号(要約書)、日本国特許第09286878A号(要約書)、米国特許第3,963,850A号、日本国特許第5078589A号(要約書)、国際特許公開第WO2015/013472号、国際特許公開第WO98/38245号、国際特許公開第WO2004/035680号、国際特許出願第PCT/CN14/084914号(2014年8月21日出願)、国際特許出願第PCT/CN14/072208号(2014年12月23日出願)、米国特許出願第14/408,152号(2013年3月14日出願)。

しかしながら、前述のように、高充填ポリマー系組成物の流動特性、機械的特性、及び付着特性の最適なバランスを有する新しい充填エチレン系ポリマー組成物の必要性が、特に、そのような組成物が塗料または他の塗膜の基材として使用される場合に、存在する。この必要性は、以下の発明によって満たされた。

本発明は、 A)無物官能化エチレン系ポリマー、及び任意選択的にエチレン系ポリマーを含む、第1のポリマー組成物と、 B)充填剤と、を含み、 無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.855g/cc〜0.900g/ccの密度、及び177℃で1000〜50,000cPの溶融粘度を有する、組成物を提供する。

本明細書に記載される本発明の組成物は、良好な高い流れ特性を有する高充填組成物を使用して達成され得る改善された機械的特性を提供することが発見された。無水物官能化エチレン系ポリマー及び大量の充填剤を含有するそのような組成物は、機械的特性と流動特性との改善されたバランスを有することが明らかになった。また、驚くべきことに、本発明の組成物は、塗料に対する改善された付着性を示し、そのような組成物を塗装物品及び印刷物品の基材として適切なものにすることが分かった。

前述のように、本発明は、 A)無水物官能化エチレン系ポリマー、及び任意選択的にエチレン系ポリマーを含む、第1のポリマー組成物と、 B)充填剤と、を含み、 無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.855g/cc〜0.900g/ccの密度、及び177℃で1000〜50,000cPの溶融粘度を有する、組成物を提供する。

本発明の組成物は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

無水物官能化エチレン系ポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

充填剤は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、1.0重量%以上、または1.2重量%以上、または1.4重量%以上、または1.6重量%以上、または1.8重量%以上の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、2.0重量%以上、または2.2重量%以上、または2.4重量%以上、または2.6重量%以上、または2.8重量%以上の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、75.0重量%以下、または70.0重量%以下、または65.0重量%以下、または60.0重量%以下の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、50.0重量%以下、または45.0重量%以下、または40.0重量%以下の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、≧1.0重量%、または≧1.5重量%、または≧2.0重量%、または≧3.0重量%の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、≦75重量%、または≦60重量%、または≦50重量%、または≦40重量%の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、1.0重量%〜75.0重量%、または1.5重量%〜70.0重量%、または2.0重量%〜65.0重量%の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、1.0重量%〜50.0重量%、または1.5重量%〜40.0重量%、または2.0重量%〜30.0重量%の無水物官能化エチレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、該官能化ポリマーの重量に基づいて、0.5重量%〜3.0重量%、または0.5〜2.5重量%、または0.5〜2.0重量%の無水物を含む。

一実施形態において、第1のポリマー組成物と充填剤との重量比は、1.0/1.0〜1.0/5.0、または0.5/1.0〜1.0/5.0、または0.6/1.0〜1.0/5.0である。

一実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸官能化エチレン系ポリマー、またさらには無水マレイン酸グラフトエチレン系ポリマーである。

一実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水マレイン酸グラフトエチレン/α−オレフィンインターポリマーである。好ましいα−オレフィンは、限定されないが、C3−C20α−オレフィン、及び好ましくはC3−C10α−オレフィンを含む。より好ましいα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、及び1−オクテンを含み、またより好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンを含む。

一実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水マレイン酸官能化エチレン/α−オレフィンコポリマー、またさらには無水マレイン酸グラフトエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、限定されないが、C3−C20α−オレフィン、及び好ましくはC3−C10α−オレフィンを含む。より好ましいα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、及び1−オクテンを含み、またより好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンを含む。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、粘着付与剤、またさらには2.0〜25.0重量%、または5.0〜20.0重量%、または10.0〜16.0重量%の粘着付与剤をさらに含む。

一実施形態において、組成物は、粘着付与剤を含み、粘着付与剤と充填剤との重量比は、0.2:1〜1:1、または0.28:1〜0.7:1、または0.2:1〜0.35:1である。

粘着付与剤は、典型的には、配合物の粘り気(粘性)を高めるために付着性配合物または他の配合物中に使用される化合物である。一実施形態において、例示的な粘着付与剤として、ロジン及びそれらの誘導体;テルペン及び変性テルペン;脂肪族、脂環式及び芳香族樹脂(例えば、C5脂肪族樹脂、C9芳香族樹脂、及びC5/C9脂肪族/芳香族樹脂);水素添加炭化水素樹脂;水素添加炭化水素樹脂の混合物;ならびにテルペン−フェノール樹脂が挙げられる。一実施形態において、粘着付与剤は、水素添加炭化水素樹脂及び水素添加炭化水素樹脂の混合物から選択される。

一実施形態において、第1の組成物は、エチレン系ポリマーを含む。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。

一実施形態において、エチレン系ポリマーは、0.855〜0.890g/cc、または0.885〜0.885g/cc、または0.860〜0.880g/cc(1cc=1cm3)の密度を有する。

一実施形態において、エチレン系ポリマーと無水物官能化エチレン系ポリマーとの重量比は、1/1〜6/1、または1/1〜5/1である。

一実施形態において、「無水物官能化エチレン系ポリマーの密度」と「エチレン系ポリマーの密度」との比は、0.7〜1.3、または0.8〜1.2、さらには0.9〜1.1である。

一実施形態において、「無水物官能化エチレン系ポリマーの177℃での溶融粘度」と「エチレン系ポリマーの177℃での溶融粘度」との比は、1.0〜2.0、さらには1.2〜1.8、さらには1.5〜1.7である。

一実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。

一実施形態において、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーは、0.855〜0.890g/cc、または0.855〜0.885g/cc、または0.860〜0.885g/cc、または0.860〜0.880g/ccの密度を有する。

一実施形態において、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーは、1.5〜5.0、または1.5〜4.0、または1.5〜3.0、または1.5〜2.5の分子量分布(MWD)を有する。

一実施形態において、第1の組成物は、該組成物の重量に基づいて、10〜80重量パーセント、または14〜70重量パーセント、または20〜65重量パーセントの量で存在する。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、70重量%以上、または72重量%以上、または75重量%以上、または80重量%以上、または85重量%以上の構成成分Aと構成成分Bとの合計重量を含む。

一実施形態において、組成物は、1,000〜10,000Pa・s、または1,000〜8,000Pa・s、または1,000〜6,000Pa・sの粘度(0.1ラド/秒及び100℃でV0.1)を有する。

一実施形態において、組成物は、1,000〜5,000Pa・s、または1,000〜4,000Pa・s、または1,000〜3,000Pa・sの粘度(0.1ラド/秒及び100℃でV0.1)を有する。

一実施形態において、組成物は、5.5〜10.5、または6.0〜10.0、または6.5〜9.5のレオロジー比(100℃でV0.1/V100)を有する。

一実施形態において、組成物は、0.10〜0.18、または0.11〜0.18、または0.12〜0.18の損失正接(DMS、23℃)を有する。

一実施形態において、組成物は、20〜80、または30〜75、または40〜70のショアA硬度を有する。

一実施形態において、組成物は、30℃〜70℃、または40℃〜70℃、または50℃〜70℃、または52℃〜68℃の溶融温度Tmを有する。

一実施形態において、組成物は、25℃〜55℃、または30℃〜52℃、または35℃〜50℃の溶融温度Tcを有する。

一実施形態において、組成物は、≧90psi、または≧100psi、または≧110psi、または≧120psi、または≧130psi、または≧140psi、または≧150psi、または≧200psi、または≧250psi、または≧300psi、または≧350psiの10%弾性率を有する。さらなる実施形態において、組成物は、≦1000psi、または≦950psi、または≦900psi、または≦800psi、または≦750psi、または≦700psiの10%弾性率を有する。

一実施形態において、組成物は、90〜800psi、または100〜750psi、または110〜700psiの10%弾性率を有する。

一実施形態において、組成物は、30〜200lbf/in、または40〜180lbf/in、または50〜150lbf/inの引裂強度を有する。

一実施形態において、第1の組成物と粘着付与剤との重量比は、1:1〜6:1、または2:1〜6:1、または3:1〜5.5:1、または4:1〜5.25:1、または4.5:1〜5.25:1である。

一実施形態において、組成物は以下を含む:a)2.0〜90.0重量%、または2.0〜70.0重量%、または2.0〜50.0重量%、または2.0〜40.0重量%の無水物官能化エチレン系ポリマー、b)0〜90.0重量%、または5.0〜80.0重量%、または10.0〜75.0重量%、または20〜70.0重量%のエチレン系ポリマー、c)25.0〜80.0重量%、または30.0〜75.0重量%、または40.0〜70.0重量%、または50.0〜70.0重量%の充填剤(例えば、タルク、石炭フライアッシュ、CaCO3)、及びd)0〜15重量%、または2.0〜25.0重量%、または5.0〜20.0重量%、または10.0〜16.0重量%の粘着付与剤(例えば、炭化水素粘着付与剤)。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、1000ppm未満、さらには500ppm未満のアクリル酸アルキルコポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、アクリル酸アルキルコポリマーを含まない。

一実施形態において、組成物は、該組成物の重量に基づいて、1000ppm未満、さらには500ppm未満のプロピレン系ポリマーを含む。

一実施形態において、組成物は、プロピレン系ポリマーを含まない。

一実施形態において、充填剤は、以下から選択される:タルク、炭酸カルシウム、カーボンブラック、石炭フライアッシュ、ガラスファイバー、ポリマー繊維(ナイロン、レーヨン、綿、ポリエステル、及びポリアラミドを含む)、金属繊維、金属フレーク、もしくは金属粒子、粘土、雲母、シリカ、アルミナ、アルミノシリケートもしくはアルミノホスフェート、カーボンウィスカー、炭素繊維、珪灰石、黒鉛、ゼオライト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸(例えば、二酸化チタン)、またはこれらの組み合わせ。

一実施形態において、充填剤は、以下から選択される:タルク、炭酸カルシウム、石炭フライアッシュ、またはこれらの組み合わせ。

一実施形態において、組成物は、≧15.0重量%、または≧20.0重量%、または≧25.0重量%、または≧30.0重量%、または≧35.0重量%、または≧40.0重量%、または≧45.0重量%、または≧50.0重量%の充填剤(例えば、タルク、石炭フライアッシュ、CaCO3)を含む。さらなる実施形態において、組成物は、≦85.0重量%、または≦80.0重量%、または≦75.0重量%、または≦70.0重量%、または≦65.0重量%の充填剤(例えば、タルク、石炭フライアッシュ、CaCO3)を含む。

本発明の組成物は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

本発明はまた、本明細書に記載されるいずれか1つ以上の実施形態の本発明の組成物から形成される少なくとも1つの構成成分を含む物品も提供する。さらなる実施形態において、該物品はさらに基材も含む。

本発明の物品は、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

さらなる実施形態−無水物エチレン系ポリマー及びエチレン系ポリマー 一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.857g/cc以上、さらには0.860g/cc以上、またさらには0.865g/cc以上の密度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。

好ましいα−オレフィンは、限定されないが、C3−C20α−オレフィン、及び好ましくはC3−C10α−オレフィンを含む。より好ましいα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、及び1−オクテンを含み、またより好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンを含む。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.892g/cc以下、さらには0.890g/cc以下、またさらには0.885g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、0.857g/cc〜0.892g/cc、さらには0.860g/cc〜0.890g/cc、またさらには0.865g/cc〜0.885g/ccの密度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、該ポリマーの重量に基づいて、0.5〜3.0重量パーセント、さらには0.5〜2.5重量パーセント、さらには0.5〜2.0重量パーセントの無水物官能基を含む。さらなる実施形態、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、40,000cP以下、さらには30,000cP以下、さらには20,000cP以下、またさらには15,000cP以下の溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、2,000cP以上、さらには3,000cP以上、さらには4,000cP以上、またさらには5,000cP以上の溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、2,000cP〜50,000cP、さらには3,000cP〜40,000cP、さらには4,000cP〜30,000cP、またさらには350°F(177℃)で5,000cP〜20,000cPの溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、5.0以下、さらには4.0以下、さらには3.0以下の分子量分布(Mw/Mn)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、1.5以上、さらには2.0以上、またさらには2.5以上の分子量分布(Mw/Mn)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、50,000g/モル以下、さらには40,000g/モル以下、さらには30,000g/モル以下の重量平均分子量(Mw)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、3000g/モル以上、さらには5000g/モル以上、さらには10000g/モル以上、さらには15000g/モル以上の重量平均分子量(Mw)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、300g/10分以上、さらには400g/10分以上、またさらには500g/10分以上のメルトインデックス(I2)、または算出メルトインデックス(I2)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、1500g/10分以下、さらには1200g/10分以下、またさらには1000g/10分以下のメルトインデックス(I2)、または算出メルトインデックス(I2)を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、DSCによって決定される40パーセント以下、さらには35パーセント以下、さらには30パーセント以下、さらには25パーセント以下、またさらには20パーセント以下のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aの無水物官能化エチレン系ポリマーは、DSCによって決定される2パーセント以上、さらには5パーセント以上、またさらには10パーセント以上のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態において、無水物官能化エチレン系ポリマーは、無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらには無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーである。いくつかの好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

適切な官能化コポリマーは、MAHグラフトコポリマー(例えば、The Dow Chemical Companyから入手可能なAFFINITY GA 1000R Polyolefin Plastomer)を含む。

無水物官能化エチレン系ポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

構成成分Aの無水物官能化エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

構成成分Aの無水物官能化エチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

一実施形態において、構成成分A)は、エチレン系ポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーを含む。

好ましいα−オレフィンは、限定されないが、C3−C20α−オレフィン、及び好ましくはC3−C10α−オレフィンを含む。より好ましいα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、及び1−オクテンを含み、またより好ましくは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、及び1−オクテンを含む。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、40,000cP以下、さらには30,000cP以下、さらには20,000cP以下、またさらには10,000cP以下の溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、2,000cP以上、さらには3,000cP以上、さらには4,000cP以上、またさらには5,000cP以上の溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、350°F(177℃)で、2,000cP〜40,000cP、さらには3,000cP〜30,000cP、さらには4,000cP〜20,000cP、またさらには350°F(177℃)で5,000cP〜10,000cPの溶融粘度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、3.5以下、さらには3.0以下、さらには2.5以下、またさらには2.3以下の分子量分布(Mw/Mn)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、1.1以上、さらには1.3以上、さらには1.5以上、またさらには1.7以上の分子量分布(Mw/Mn)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはコポリマーは、50,000g/モル以下、さらには40,000g/モル以下、さらには30,000g/モル以下の重量平均分子量分布(Mw)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、5000g/モル以上、さらには10000g/モル以上、さらには12000g/モル以上、さらには15000g/モル以上の重量平均分子量(Mw)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、200g/10分以上、さらには500g/10分以上、またさらには800g/10分以上のメルトインデックス(I2もしくはMI)、または算出メルトインデックス(I2もしくはMI)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、2000g/10分以下、さらには1500g/10分以下、またさらには1200g/10分以下のメルトインデックス(I2もしくはMI)、または算出メルトインデックス(I2もしくはMI)を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、DSCによって決定される50パーセント以下、さらには40パーセント以下、またさらには30パーセント以下、さらには20パーセント以下のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、DSCによって決定される2パーセント以上、さらには5パーセント以上、またさらには10パーセント以上のパーセント結晶化度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、0.855g/cc以上、さらには0.860g/cc以上、さらには0.865g/cc以上の密度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、0.900g/cc以下、さらには0.895g/cc以下、さらには0.890g/cc以下、またさらには0.885g/cc以下の密度を有する。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマーは、0.855g/cm3〜0.900g/cm3、さらには0.860g/cm3〜0.895g/cm3、またさらには0.865g/cm3〜0.890g/cm3の密度を有する。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。さらなる実施形態において、エチレン系ポリマーは、エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分岐した線状インターポリマー、またさらにはコポリマー、または均一に分岐した実質的に線状のインターポリマー、またさらにはコポリマーである。好ましいα−オレフィンは、前述の通りである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分岐した線状インターポリマー、またさらにはコポリマーである。

一実施形態において、構成成分Aのエチレン系ポリマー、またさらにはエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一に分岐した実質的に線状のインターポリマー、またさらにはコポリマーである。

エチレン/α−オレフィンコポリマーのいくつかの例として、The Dow Chemical Companyから入手可能なAFFINITY GA Polyolefin Plastomer、及びClariantから入手可能なLICOCENE Performance Polymerが挙げられる。本発明に適した他のエチレン/α−オレフィンインターポリマーの他の例として、各々が参照により本明細書に完全に組み込まれる米国特許第6,335,410号、同第6,054,544号、及び同第6,723,810号に記載される超低分子量エチレンポリマーが挙げられる。

構成成分Aのエチレン系ポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

構成成分Aのエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

構成成分Aのエチレン/α−オレフィンコポリマーは、本明細書に記載される2つ以上の実施形態の組み合わせを含んでもよい。

添加剤及び用途 本発明の組成物は、1つ以上の添加剤を含んでもよい。典型的には、本発明に使用されるポリマーは、1つ以上の安定剤、例えば、酸化防止剤、例えば、現在BASFから供給されているIRGANOX 1010、IRGANOX 1076、及びIRGAFOS 168等で処理される。ポリマーは、典型的には、押出しまたは他の溶融プロセスの前に1つ以上の安定剤で処理される。他のポリマー添加剤として、限定されないが、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料及び染料、核形成剤、充填剤、スリップ剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、滑剤、安定剤、煙抑制剤、粘度制御剤、ワックス、及びブロッキング防止剤が挙げられる。本発明の組成物はまた、1つ以上の熱可塑性ポリマーを含有してもよい。

本発明の組成物は、標準的な溶融ブレンド手順によって調製され得る。具体的には、無水マレイン酸グラフトポリマーまたはブレンド、粘着付与剤(複数化)、及び他の構成成分が、均質な混合が達成されるまで溶融ブレンドされてもよい。付着性の構成成分を分解することなく均質なブレンドを生成する任意の混合方法、例えば、撹拌棒を装備した容器、及び任意選択的な加熱機構等が満足の行く方法である。粘着性物質は、ペレット、ピロー、チクレット、ドラグ等の形態、または任意の他の所望の構成で提供され得る。

本発明の組成物は、様々な用途にも使用され得る。本発明は、本発明の組成物から形成される少なくとも1つの構成成分を含む物品を提供する。物品は、限定されないが、塗装された基材、包装、自動車部品、グラフィックアート、不織布、テープ、ホットメルト接着剤、塗膜、インク、パーソナルケア製品及び化粧品、封止剤、着色剤及び添加剤濃縮物、カーペット構成要素、及び家具を含む。

定義 反対の記載がない限り、全ての試験方法は、本開示の出願日の時点で最新のものである。

用語「組成物」は、本明細書で使用される場合、組成物を含む材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物及び分解生成物を含む。

用語「ポリマー」は、本明細書で使用される場合、同じ種類であるか異なる種類であるかにかかわらず、モノマーを重合することによって調製される高分子化合物を指す。したがって、ポリマーという一般名称は、ホモポリマーという用語(微量の不純物がポリマー構造内に組み込まれ得るという理解の下に、1種類のモノマーのみから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び本明細書で後に定義されるインターポリマーという用語を包含する。微量の不純物、例えば、触媒残渣が、ポリマー内及び/または中に組み込まれてもよい。

用語「インターポリマー」は、本明細書で使用される場合、少なくとも2つの異なる種類のモノマーの重合によって調製されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーという一般名称は、コポリマー(2つの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを指すために用いられる)、及び2つより多くの異なる種類のモノマーから調製されるポリマーを含む。

用語「オレフィン系ポリマー」は、本明細書で使用される場合、(ポリマーの重量に基づいて)過半量のオレフィンポリマー、例えば、エチレンまたはプロピレンを重合形態で含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。

用語「エチレン系ポリマー」は、本明細書で使用される場合、(ポリマーの重量に基づいて)過半量のエチレンモノマーを重合形態で含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。

用語「エチレン/α−オレフィンインターポリマー」は、本明細書で使用される場合、(インターポリマーの重量に基づいて)過半量のエチレンモノマー、及び少なくとも1つのα−オレフィンを重合形態で含むインターポリマーを指す。

用語「エチレン/α−オレフィンコポリマー」は、本明細書で使用される場合、(コポリマーの重量に基づいて)過半量のエチレンモノマー、及びα−オレフィンを、2つのみのモノマー種として重合形態で含むコポリマーを指す。

用語「プロピレン系ポリマー」は、本明細書で使用される場合、(ポリマーの重量に基づいて)過半量のプロピレンモノマーを重合形態で含み、任意選択的に1つ以上のコモノマーを含み得るポリマーを指す。

用語「無水物官能化エチレン系ポリマー」は、本明細書で使用される場合、結合した無水物基(例えば、結合したMAH(結合した無水マレイン酸)、またさらにはグラフトMAH(グラフト無水マレイン酸))を含むエチレン系ポリマーを指す。結合した無水物の一部は酸基に加水分解し得ることを理解されたい。

用語「完全に水素化された」は、本明細書で使用される場合、90%を超える水素化レベルを指す。用語「部分的に水素化された」は、本明細書で使用される場合、50%〜90%の水素化レベルを指す。用語「非水素化」は、本明細書で使用される場合、50%未満の水素化レベルを指す。水素化レベルは、例えば、プロトン(1H)NMRによって、当業者が決定することができる。

用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」、及びそれらの派生語は、それらが具体的に開示されるか否かにかかわらず、いかなる追加の構成成分、ステップ、または手順の存在も排除することを意図しない。あらゆる疑義を回避するために、用語「含む(comprising)」の使用によって特許請求される全ての組成物は、反対の記載がない限り、高分子であろうとなかろうと、あらゆる追加の添加物、アジュバント、または化合物を含み得る。対照的に、用語「〜から本質的になる」は、実施可能性に不可欠でないものを除いて、あらゆる他の構成成分、ステップ、または手順を後続の説明の範囲から排除する。用語「〜からなる」は、具体的に描写または列挙されていないあらゆる構成成分、ステップ、または手順を排除する。

試験方法 溶融粘度 溶融粘度は、Brookfield Digital Viscometer(モデルDV−III、バージョン3)、及び使い捨てのアルミニウム試料チャンバを使用して、ASTM D 3236(350°F)に従って測定される。使用されるスピンドルは、一般的に、10〜100,000センチポアズの範囲の粘度を測定するのに適したSC−31ホットメルト用スピンドルである。試料(ポリマーまたは付着性組成物)をチャンバに注ぎ入れ、今度はチャンバをBrookfield Thermoselに挿入して所定の位置に固定する。試料チャンバは、スピンドルが挿入されて回転しているときにチャンバが向きを変えないことを確実にするために、その底にBrookfield Thermoselの底部に嵌合する切り欠き部を有する。溶融試料が試料チャンバの頂上部から約1インチ下になるまで、試料(約8〜10グラムの樹脂)を必要な温度まで加熱する。粘度計装置を低くし、スピンドルを試料チャンバ内に沈める。粘度計のブラケットがThermoselと並ぶまで低くし続ける。粘度計を作動させ、粘度計のrpm出に基づいて、総トルク容量の40〜60パーセントの範囲内のトルク測定値をもたらすせん断率で動作するように設定する。測定値を、約15分間毎分、または値が安定するまで測定し、その時点で最終的な測定値を記録する。

メルトインデックス エチレン系ポリマーのメルトインデックス(I2、またはMI)は、ASTM D−1238、190℃/2.16kgの条件に従って測定される。高いI2のポリマー(200g/モル以上のI2)の場合、メルトインデックスは、好ましくは、米国特許第6,335,410号、第6,054,544号、第6,723,810号に記載されるようにBrookfield粘度から算出される。I2(190℃/2.16kg)=3.6126[10(log(η)−6.6928)/−1.1363]−9.3185lであり、式中、η=350°F(177℃)での溶融粘度(cP)である。

ゲル浸透クロマトグラフィー エチレン系ポリマーの平均分子量及び分子量分布は、Polymer Laboratories社製モデルPL−210またはPolymer Laboratories社製モデルPL−220のいずれかからなるクロマトグラフィーシステムを用いて決定される。エチレン系ポリマーの場合、カラム及びカルーセル区画は140℃で操作される。カラムは、3つのPolymer Laboratories社製10ミクロンMixed−Bカラムである。溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼンである。試料は、「50ミリリットル」の溶媒中「0.1グラムのポリマー」の濃度で調製される。試料を調製するために使用される溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有する。試料は、160℃で2時間、軽く撹拌することによって調製される。注入量は、「100マイクロリットル」であり、流量は、1.0ミリリットル/分である。GPCカラムセットの較正は、Polymer Laboratories(UK)から購入した狭い分子量分布のポリスチレン標準を使用して行われる。ポリスチレン標準のピーク分子量は、以下の方程式を用いてポリエチレン分子量に変換され(Williams and Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載される通り)、 Mポリエチレン=A×(Mポリスチレン)B 式中、Mは分子量であり、Aは0.4315の値を有し、Bは1.0に等しい。

ポリエチレン等価分子量の算出は、VISCOTEK TriSECソフトウェア、バージョン3.0を使用して行われた。プロピレン系ポリマーの分子量は、ASTM D6474.9714−1に従ってMark−Houwink比を用いて決定することができ、ポリスチレンの場合、a=0.702及びlog K=−3.9であり、ポリプロピレンの場合、a=0.725及びlog K=−3.721である。プロピレン系ポリマー試料の場合、カラム及びカルーセル区画は160℃で操作される。

ポリマーの示差走査熱量測定(DSC) 示差走査熱量測定(DSC)を用いてエチレン(PE)系ポリマー試料及びプロピレン(PP)系ポリマー試料の結晶化度を測定する。約5〜8ミリグラムの試料を計量し、DSCパンに入れる。密閉雰囲気を確保するために蓋をパンの上に圧着する。試料パンをDSCセルに入れ、次いで、約10℃/分の速度で、PEの場合は180℃の温度まで加熱する(PPの場合は230℃)。試料をこの温度で3分間維持する。次いで、試料を10℃/の速度で、PEの場合は−60℃まで冷却し(PPの場合は−40℃)、その温度で等温的に3分間維持する。次に、試料を10℃/の速度で、完全に溶融するまで加熱する(第2の加熱)。第2の加熱曲線から決定された融解熱(Hf)を、PEの場合は292J/g(PPの場合は165J/g)の理論上の融解熱で除し、この量に100を乗じることによってパーセント結晶化度を算出する(例えば、PEの場合、結晶化%=(Hf/292J/g)×100であり、PPの場合、結晶化%=(Hf/165J/g)×100である)。

別途記載のない限り、各ポリマーの融点(複数化)(Tm)及びガラス転移温度(Tg)は、前述のように、DSCから得られた第2の熱曲線から決定される。結晶化温度(Tc)は、第1の冷却曲線から測定される。

密度 密度は、ASTM D−792に従って測定される。測定される密度は、「即時密度(quick density)」であり、その密度が成形の時間から1時間後に決定されることを意味する。試験試料は、ポリマーの融点よりも20℃高い温度及び10MPaの圧力で5分間圧縮成形される(成形された試料の寸法:50cm2×1〜2mm)。

フーリエ変換赤外分光(FTIR)分析−無水マレイン酸含有量 無水マレイン酸の濃度は、波数1791cm−1での無水マレイン酸のピーク高さと、ポリエチレンの場合は波数2019cm−1であるポリマー参照ピークとの比によって決定される。無水マレイン酸含有量は、この比に適切な較正定数を乗じることによって算出される。方程式1に示されるように、(ポリエチレンの参照ピークとともに)マレイン酸グラフトポリオレフィンに用いられる方程式は、以下の形態を有する。 MAH(重量%)=A*{[1791cm−1でのFTIRピーク面積]/[FTIRピーク面積2019cm−1]+B*[1712cm−1でのFTIRピーク面積]/[2019cm−1でのFTIR_ピーク面積]}(方程式1)

較正定数Aは、C13 NMR標準を使用して決定され得る。実際の較正定数は、計器及びポリマーに応じて若干異なり得る。第2の構成成分は、波数1712cm−1で、マレイン酸の存在を説明するものであるが、それは新しくグラフト化された材料にとってごく少量である。しかしながら、時間とともに、無水マレイン酸は、水分の存在下でマレイン酸に容易に変換される。表面積に応じて、周囲条件下で、ほんの数日で著しい加水分解が生じ得る。酸は、波数1712cm−1で明らかなピークを有する。方程式1の定数Bは、無水物と酸性基との間の減衰係数における差に対する補正である。

試料調製手順は、加熱したプレス機内で、150〜180℃で1時間、2つの保護フィルム間で、典型的には0.05〜0.15ミリメートルの厚さに加圧成形を行うことによって開始される。MYLAR及びTEFLON(登録商標)は、プラテンから試料を保護するのに適した保護フィルムである。アルミ箔は、決して使用してはならない(無水マレイン酸がアルミニウムと反応するため)。プラテンには、約5分間圧力下(〜10トン)に置かれるべきである。試料を室温まで冷却させ、適切な試料ホルダ内に入れ、次いでFTIR内で走査する。各試料走査前に、または必要に応じて、バックグラウンド走査を行うべきである。試験の精度は良好であり、固有可変性は±5%未満である。過度の加水分解を防止するために、試料は乾燥剤とともに保管されるべきである。生成物中の含水量は、0.1重量パーセントの高さまで測定された。しかしながら、無水物の酸への変換は、温度によって可逆的であるが、完全な変換には最大1週間を要する場合がある。転換は、150℃の真空オーブン内で行われるのが最良であり、良好な真空(ほぼ30インチHg)が必要である。真空が十分でない場合、試料は酸化する傾向があり、約1740cm−1の赤外ピークをもたらすが、それではグラフトレベルの値が低くなり過ぎる。無水マレイン酸及び酸は、それぞれ、約1791及び1712cm−1のピークによって表される。

動的機械的分光法(DMS−固体) 動的粘弾性測定(温度に対する損失弾性率及び貯蔵弾性率)は、TA instruments社製ARES上で測定される。圧縮成形プラークから切り出した厚さ約2mm、幅5mm、及び長さ約10mmの固体の棒に対するねじれにおける動的弾性率の測定を行った(実験の項を参照のこと)。データは、10ラド/秒の一定周期で、5℃/分の加熱/冷却速度で記録した。5℃/分で−50℃から190℃まで温度掃引を行った。報告される値は、23℃でのG’及び損失正接(G’’応答とG’応答の比)を含む。

動的機械的分光法(DMS−溶融物) 「25mm平行板」を装備したTA Instruments社製ARESを使用して、窒素パージ下で小振動せん断測定(溶融物DMS)を行った。試料負荷と試験開始との間の時間は、全ての試験で5分に設定した。実験は、100℃で、0.1〜100ラド/秒の周波数範囲にわたって行った。1〜3%の試料の応答に基づいてひずみ振幅を調整した。応力応答を振幅及び位相の観点から分析し、それから貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G”)、動的粘度η*、及び損失正接を算出した。動的機械的分光法のための試験片は、180℃及び押出し圧10MPaで5分間形成され、次いで、冷却プラテンの間で2分間急冷(15〜20℃)された「直径25mm×厚さ3.3mm」の圧縮成形円板であった。0.1ラド/秒での粘度値についてはV0.1の粘度が報告され、Pa−sの単位を用いて報告される。0.1ラド/秒及び100ラド/秒での粘度値の比であるレオロジー比(「RR」とも称されるV0.1/V100)が報告される。

機械的特性 平均引裂値を得るために、ASTM D624;Thermoplastic Type Cを使用して、5つの試料を用いて引裂強度(lbf/in)を決定した。ASTM D 624を使用して、引裂の形成(引裂開始)に対する抵抗、及び引裂の拡大(引裂伝播)に対する抵抗を測定することができる。2つのホルダ間に試料を保持し、前述の変形が起こるまで均一な牽引力を加える。次いで、加えた力を材料の厚さで除すことにより引裂抵抗を算出する。各試験試料は、圧縮成形プラークから切り出した(実験の項を参照のこと)。

引張応力−ひずみ特性 引張特性は、ASTM D−1708に記載される直径を有する、小さな「ドッグボーン」形の極小引張ダイを使用して打ち抜いた試験片を用いて測定した。打ち抜いた試験片は、圧縮成形プラークから切り出した(後述の実験の項を参照のこと)。INSTRU−METによって製造されたINSTRON社製モデル1122を使用して、室温で引張特性(引張強度及び伸び率)を測定した。「応力対ひずみ」の測定は、10%のひずみで測定される弾性率である10%弾性率(psi)、破壊時のひずみ(%)、及び破壊時の応力(psi)の値を提供する。5つの試験試料の平均が報告された。

ショアA硬度 後述の実験の項に記載されるように調製した圧縮成形プラークから試料試験片(3cm×3cm)を切り出した。ショアA硬度は、デュロメータスタンドモデル902を用いて、INSTRONによって製造されたショアAデュロメータモデル2000において、ASTM D2240に従って測定した。この方法は、初期の押し込み、または所定の時間後の押し込みのいずれか、またはその両方に基づく硬度の測定を可能にする。本明細書で使用される場合、押し込みは、既定時間である10秒で測定された。

実験 MAH−P:AFFINITY GA 1000R(MAH官能化エチレン/オクテンコポリマー、約1重量%MAH、溶融(Brookfield)粘度=177℃で13,000cP、及び0.878g/cc、MWD=2.1)。190℃で算出したI2*:660g/10分[メルトインデックスは、以下の方程式から算出され得る(米国特許第6,335,410号を参照のこと):I2(190℃/2.16kg)=3.6126[10(log(η)−6.6928)/−1.1363]−9.3185l、式中、η=350°F(177℃)での溶融粘度(cP)である]。

P:AFFINITY GA 1900(0.870g/cc、1000MI、エチレン/オクテンコポリマー、177℃で約8,200cPの溶融(Brookfield)粘度;MWD=2.7)。

充填剤−タルク、石炭フライアッシュ(CFA)、及びCaCO3 SU−125:SUKOREZ SU−125−炭化水素粘着付与剤 I 225:IRGANOX B225

試験1 本発明の組成物及び比較組成物は表1に列挙され、組成物の特性は、表2及び3に示される。

表1は、比較組成物及び本発明の組成物を示す。各組成物につき、150℃の温度で、Laboratory HAAKE混合器(45グラム、小型ボウル)内で窒素パージしながら構成成分を溶融混合した。次いで、さらなる試験のために各組成物を圧縮成形した。

圧縮成形 各組成物を150℃で圧縮成形した。圧力は、6分間3000lbに設定し、次いで、20〜25分間15トンに上昇させた。15℃/分の速度で30℃まで冷却する間、圧力を維持した。各組成物を「7インチ×7インチ×0.075インチ」のプラークに成形した。パンチプレスを使用して、微小引張試験片及びC型引裂試験片をプラークから切り出した。表2及び3は、組成物の機械的特性、ショアA特性、DSC特性、ならびにDMS固体状態及びDMS溶融状態の特性を要約したものである。

表1〜3に見られるように、AFFINITY GA 1900をAFFINITY GA 1000Rに置き換えることによって、組成物の物理的特性に著しい改善がもたらされる。同じ充填剤の種類及び充填剤負荷量の場合、本発明の組成物(実施例1〜9)は、以下の特性に改善を示したことが明らかになった:各々、それぞれの比較組成物(実施例A〜I)に対して、引裂強度(+≧10%)、10%弾性率(+≧10%)、破壊時の応力(+≧10%)。ショアA硬度も、本発明の組成物のために増加した。

本発明の組成物はまた、比較組成物の値0.19〜0.25と比較してより低い損失正接値0.13〜0.18によって示されるように、固相弾性(solid phase elasticity)の改善も示したことが明らかになった(DMS固体試験法)。また、本発明の組成物のより高い粘度(0.1ラド/秒、100℃でV0.1)によって示されるように、本発明の組成物が溶融相の相互作用を増加させたことも明らかになった(DMS溶融試験法)。さらに、それぞれの比較組成物と比較した場合、DMS(固体試験法)で本発明の組成物の23℃での損失正接が低下した。これらのレオロジー特性において観察された改善は、本発明の組成物の充填剤とMAH−Pとの間の相互作用及び適合性が増加したことを示唆している。また、DMS(溶融試験法)のV0.1/V100比も著しく低下したことから、本発明の組成物の粘度が高いせん断で減少することが示唆され、それは同様に、本発明の組成物が高いせん断速度で良好に流動するはずであることを示唆している。したがって、本発明の組成物は、高いせん断速度において、望ましい加工特性である、より高い溶融強度及び良好な流量という利点を有する。

付着性試験 下の表4に示すような各組成物を、前述のようにプラークに圧縮成形した。各プラークに「SEM SURECOAT」水性塗料を吹き付け塗装して、厚さ約1ミリの塗料層を有する塗装プラークを形成した。塗装面を試験前に24時間乾燥させた。塗料を塗布する前に他の表面改質または洗浄は行わなかった。

各塗装プラークを標準的なクロスカット付着性試験により分析した。クロスカット付着法は、基材に対する塗膜の付着強度を評価するための一般的な工業的方法である。クロスカット用スクライブを使用して表面の塗膜を通る平行線状の切り込みを入れる。碁盤目状のパターンを得るために、最初の切り込みに対して垂直に、同様の一連の線状切り込みを入れる。切り込みを入れた個々の正方形の合計数は100個である。切り込みを入れた面の表面積は約「1インチ×1インチ」であった。

切り込みを入れた面にテープ(Scotch Tape 3M 810)を貼り、適切な圧力を加えるためにテープで覆われた領域を指でこすり、表面に確実に密着させる(約50gの力)。塗装プラークを10〜30秒間放置し、次いで、テープの端を約135度の角度で滑らかに手で引っ張り、表面からテープを除去する。次いで、塗膜面を付着性について目視評価し(ASTM D3359)、数値スケールを用いてランク付けし、付着強度(または塗料と基材との付着性)の指標を提供する。

切り込みを入れた正方形の大半がテープとともに剥離した場合、付着性の不良が観察された。切り込みを入れた正方形が全く(または少ししか)テープとともに剥離しなかった場合、優れた付着性が観察された。付着性を0Bから5Bまでランク付けした。ゼロ(0B)が最低であり(切り込みを入れた正方形の面積の65%超が欠損(またはテープとともに剥離した))、5Bが最高であった(切り込みを入れた正方形の面積の0%が欠損(テープとともに剥離した))。その結果を表4に報告する。表4に見られるように、本発明の組成物は、概して比較組成物よりも良好な付着性を有する。充填剤及びMAH−Pを含有する本発明の実施例は、高い塗料付着性評価をもたらした。P及び充填剤のみを含有する実施例は、低い付着性評価を示した。本発明の組成物は、比較組成物と比較して十分に低い粘度及びより良好な機械的特性を有するため、この結果は有意である(上記表2及び3を参照のこと)。

5B:100%の面積が(塗料で)覆われている/付着性に問題なし、4B:>95%〜<100%の面積が覆われている。 3B:>85%〜95%の面積が覆われている、2B:>65%〜85%の面積が覆われている、1B:>35%〜65%の面積が覆われている。 0B:<35%の面積が覆われている(または塗装面の≧65%がテープとともに剥離した)。

試験2 本発明の組成物及び比較組成物は表5に列挙され、組成物の特性は表6に示される。各組成物につき、150℃の温度で、Laboratory HAAKE混合器(45グラム、小型ボウル)内で窒素パージしながら構成成分を溶融混合した。次いで、さらなる試験のために、前述のように組成物を圧縮成形した。

表5〜6に見られるように、AFFINITY GA 1900をAFFINITY GA 1000Rに置き換えることによって、組成物の物理的特性に著しい改善がもたらされた(本発明の実施例15と比較例Jを参照のこと)。組成物を、最大約71重量%の炭酸カルシウム及び15重量%の炭化水素粘着付与剤について試験した。本発明の組成物は、優れた機械的特性を示した:引裂強度+30%、10%弾性率+100%、破壊時の引張ひずみ+100%。また、機械的特性の改善に加えて、それぞれの比較組成物と比較した場合、本発明の組成物のショアAに増加が見られた。観察された特性における改善は、本発明の組成物の充填剤とMAH−Pとの間の相互作用及び適合性が増加したことを示唆している。

また、充填剤の量を5:1から1:5に(第1の組成物対充填剤の比、実施例10及び11を参照のこと)増加させることにより、本発明の組成物の機械的特性が劇的に向上したことも分かった。一定の第1の組成物(5:1の「P:MAH−P」比)の場合、充填剤負荷量を5:1(第1の組成物:充填剤)の比から1:5(第1の組成物:充填剤)の比に増加させることにより、引裂強度、及び引張係数、及び破壊時の応力が+100%を超えて増加したことが観察された。5:1の比の固定「P:MAH−P」比を含有する組成物の場合(実施例12〜14を参照のこと)、1:5の「第1の組成物:充填剤」比を有する組成物(実施例13)が、最も高い機械的特性をもたらしたことが明らかになった。

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