Expanded polystyrene particles and a method of manufacturing the same having a functional skin layer, as well as the functionality of polystyrene foam molded product and a method for manufacturing using the same

申请号 JP2006550918 申请日 2004-01-30 公开(公告)号 JP2007518861A 公开(公告)日 2007-07-12
申请人 ポルマ、カンパニー、リミテッドPolma Co., Ltd.; 发明人 パク、ボン‐クク;
摘要 発泡ポリスチレン粒子の表面に、酢酸ビニル系樹脂ベースの機能性スキン層が形成された、発泡ポリスチレン粒子、およびその製造方法、ならびにそれらの利用に関する。 本発明の発砲ポリスチレン粒子によれば、スキン層を構成する酢酸ビニル系樹脂による、軽量性、保温断熱性、寸法安定性、緩衝性、吸音性などの特性、および優れた低温融着性と気密性、防 水 性、耐久性が同時に得られるのみならず、所望により、酢酸ビニル樹脂に、難燃剤、撥水剤、抗菌剤、着色剤、香料などの様々な機能性添加剤を加えることにより、簡単に様々な機能性を発砲ポリスチレン粒子に与えることができる。
权利要求
  • 発泡性ポリスチレンビーズまたはペレットを加熱し発泡させて形成した発泡ポリスチレン粒子の表面に、酢酸ビニル系樹脂10〜99重量%及び機能性添加物0.1〜90重量%を含む機能性コーティング組成物をコーティングした機能性スキン層を有する、発泡ポリスチレン粒子。
  • 前記酢酸ビニル系樹脂が、酢酸ビニル単独重合体、もしくは、酢酸ビニルと、カプロン酸ビニルおよびステアリン酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル等のアクリル酸エステル類、マレイン酸ジブチル等のフマル酸のエステル類、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸等のカルボン酸、及びビニルアルコール、ブタジエン、カプロラクトンから選択される少なくとも1の以上のものとの共重合体、または、これらの混合物もしくはブレンドであり、重合度(PD)10〜100,000を有する、請求項1に記載の機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子。
  • 前記機能性スキン層の厚さが、粒子全体の直径の0.003〜10%に相当し、前記機能性スキン層の重量が1〜95重量%を構成する、請求項1に記載の機能性スキン層を有する発泡性ポリスチレン粒子。
  • 前記機能性添加物が、発泡剤、核剤、潤滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線安定剤、生物安定剤、充填剤、補強剤、可塑剤、着色剤、耐衝撃剤、難燃剤、帯電防止剤、架橋剤、蛍光増白剤、熱伝導性付与剤、電気伝導性付与剤、透過性調節剤、磁性付与剤、界面活性剤、安定剤、賦形剤、医薬剤、溶媒、硬化剤、吸湿剤、強化剤、香料、抗菌剤、およびそれらの混合物から選択されるものである、請求項1に記載の機能性スキン層を有する発泡性ポリスチレン粒子。
  • 請求項1〜4のいずれか一項に記載の機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を成形して得られた、機能性発泡ポリスチレン成形物。
  • 機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を製造する方法であって、
    発泡性ポリスチレンビーズまたはペレットを加熱し発泡させて発泡ポリスチレン粒子を得る工程と、
    酢酸ビニル系樹脂溶液に機能性添加物を混合または溶解して得られた機能性コーティング剤組成物を、前記発泡ポリスチレン粒子の表面に塗布する工程と、
    前記機能性コーティング剤組成物が表面に塗布された発泡ポリスチレン粒子に、離型剤を加え、機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を、個々の粒子に分離して乾燥する工程と、
    を含んでなる、方法。
  • 前記酢酸ビニル系樹脂溶液に用いられる溶媒が、水、もしくは、アルコール類、エステル類、ケトン類、カルボン酸類、芳香族類及びハロゲン化炭化水素類の中から選択される有機溶媒、またはこれらの混合物である、請求項6に記載の方法。
  • 前記酢酸ビニル系樹脂溶液が、酢酸ビニル系樹脂を3〜80重量%含有する、請求項6に記載の方法。
  • 前記離型剤が、分子構造中にヒドロキシル基(−OH)を2以上含む、水、エチレングリコール、およびグリセリン等の親水性物質、または、シリコーンオイルから選択したものであるか、またはそれらの混合物である、請求項6に方法。
  • 機能性発泡ポリスチレン成形物を製造する方法であって、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法により製造された機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を、蒸気成形金型に入れ、前記金型に高圧蒸気を加えて、機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子どうしを接着させた後、冷却する、ことを含んでなる、方法。
  • 说明书全文

    発明の分野

    本発明は、難燃、抗菌、着色などの各種の機能性を持つ発泡ポリスチレン成形物に関し、より詳しくは、(予備)発泡ポリスチレン粒子の表面を機能性コーティング剤組成物でコートして形成された機能性スキン層を有する(予備)発泡ポリスチレン粒子およびその製造方法、ならびに、当該機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を成形して得られる機能性発泡ポリスチレン成形物およびその製造方法に関する。

    発泡ポリスチレンは、スチレンモノマーを重合して製造したポリスチレン樹脂またはその共重合体樹脂にペンタン(C 12 )やブタン(C 10 )のような発泡剤を加えて製造した発泡性ポリスチレン樹脂を加熱・硬化させるとともに、気泡を発生させて発泡樹脂に作製したものであって、白くて軽くて、耐性、断熱性、吸音性、緩衝性に優れるので、包装材料、建材、浮子、ライフジャケット、飾り、絶縁材、食品容器や使い捨てなどの生活用品に至るまで、広く使われている。

    このような発泡ポリスチレン製品の成形工程をより詳述すると、直径0.2〜0.3mmの小ビーズや長さ約2.5mmのペレット状として供給される発泡剤を含有するポリスチレンまたはスチレン共重合体樹脂を発泡して発泡粒子(ビーズ)を作った後、この発泡粒子を熟成・乾燥し、熟成した発泡粒子を金型に入れ、高圧蒸気で加熱して所望の形態に成形する順に行われる。

    このように製造された発泡ポリスチレンは、全体積の98%が空気であり、樹脂は約2%のみを占めており、プラスチックの泡の中に空気を密閉させた独特の発泡体構造を有するので、優秀な緩衝性、断熱性、吸音性、軽量性などを示し、様々な活用性を持つようになる。

    しかしながら、このような発泡体構造のため、一部の化学薬品に対しては、ポリスチレン樹脂そのものが持っている耐薬品性よりもずっと敏感な特性を示すなど独特の性質を持つようになり、このような発泡体構造の特性は、発泡ポリスチレンに各種の機能性を付与するのに障害要因となっている。

    すなわち、発泡ポリスチレン製品に付加的な機能性を与えるために、機能性成分を加えるためには、これらの機能性成分の耐水性、耐熱性、及び発泡ポリスチレンの成形性、耐薬品性などに対して、総合的に工夫しなければならないという困難があった。 このため、現在まで、機能性発泡ポリスチレン成形物は、ポリスチレンの重合工程中、物理的・化学的な影響を及ぼさない範囲内で機能性成分の添加量と物質を選択しなければならないので、その選択は、極めて制限的なものとなっている。

    特に、発泡ポリスチレンは、溶融物の粘性が低く、比較的低い融点を持っており、火災事故の発生時、その形態が容易に崩れて溶融して可燃性の液状物質に転換されるため、先進国を中心に強化されている消防法などの規制に反する短所を持っており、建材としての様々な製品の展開を妨げている。

    このような問題点を解決するための難燃性または耐火性の発泡ポリスチレンを開発するための様々な努が行われている。 その一例として、米国特許第6,384,094号には、スチレンモノマーの懸濁液に1〜12重量%の発泡性グラファイトまたは発泡グラファイトを加えて製造される耐火性発泡ポリスチレンの製造技術と、その有用性が開示されている。

    しかしながら、前述した技術の場合、発泡性グラファイトは、約900℃の温度で発泡が始まるのに対し、ポリスチレンは、その耐熱性が非常に低いために、500℃以上の温度では3重量%以内の灰のみを残す。 高温に加熱されると、発泡性グラファイトが発泡して断熱作用を行うが、これを結合させる物質が存在しなくなり、容易に形態が崩れてしまうため、その結果、完璧な耐火機能の付与に至らないという問題点があった。

    また、韓国登録実用新案公報第323680号には、発泡ポリスチレンの表面にケイ酸ナトリウム水溶液をコートし、マイクロ波を照射して加熱融着させることにより製造される難燃発泡ポリスチレンパネルについての技術が記載されているが、この技術の場合、ケイ酸ナトリウムのコーティングの耐水性が弱いだけでなく、マイクロ波を照射するために別途の高価の装置を備えなければならないという問題点があった。

    米国特許第6,384,094号

    韓国登録実用新案公報第323680号

    本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、別途の高価な装置の設置を必要とせずに、既存の発泡ポリスチレンの成形装置をそのまま用いることができるとともに、難燃性または耐火性のみならず、抗菌、防水、芳香、着色などの様々な機能性を持つ製品への展開が可能な発泡ポリスチレンを提供することにある。

    上記目的を達成するため、本発明においては、発泡ポリスチレン粒子の表面に、機能性コーティング組成物をコーティングして、粒子に機能性スキン層を形成し、次いで成形するものである。 ここで使用される機能性コーティング組成物は、少なくとも1種の機能性添加剤と、発砲ポリスチレン粒子と親和性が大きくかつ、蒸気成形しやすい低温融着性を有する酢酸ビニル系樹脂とを含む。

    本発明の第1の態様においては、発泡性ポリスチレンビーズまたはペレットを加熱し発泡させて形成した発泡ポリスチレン粒子の表面に、酢酸ビニル系樹脂10〜99重量%及び機能性添加物0.1〜90重量%を含む機能性コーティング組成物をコーティングした機能性スキン層を有する、発泡ポリスチレン粒子が提供される。

    また、本発明の別の態様においては、機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を製造する方法であって、
    発泡性ポリスチレンビーズまたはペレットを加熱し発泡させて発泡ポリスチレン粒子を得る工程と、
    酢酸ビニル系樹脂溶液に機能性添加物を混合または溶解して得られた機能性コーティング剤組成物を、前記発泡ポリスチレン粒子の表面に塗布する工程と、
    前記機能性コーティング剤組成物が表面に塗布された発泡ポリスチレン粒子に、離型剤を加え、機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を、個々の粒子に分離して乾燥する工程と、
    を含んでなる、方法が提供される。

    また、本発明の他の態様においては、機能性発泡ポリスチレン成形物を製造する方法であって、上記の方法により製造された機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を、蒸気成形金型に入れ、前記金型に高圧蒸気を加えて、機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子どうしを接着させた後、冷却する、ことを含んでなる、方法が提供される。

    またさらに、本発明の他の態様においては、本発明による機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を成形して得られた、機能性発泡ポリスチレン成形物が提供される。

    本発明による機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子の構造を、以下、より詳述する。 機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子は、その直径が約1〜30mmであり、このうち、発泡ポリスチレン粒子の直径は、約0.999〜29.999mmであり、外部のスキン層の厚さが約1〜100μmであるスキン−コア構造からなる球状の粒子である。 重量を基準にみると、全重量の約5〜99重量%であるコアをなす発泡ポリスチレン粒子、1〜95重量%である機能性スキン層、および、5重量%以内のその他の残留物から構成される。

    前記発泡ポリスチレン粒子は、公知された通常の発泡ポリスチレン粒子であり、成分及び製造工程などは、前記従来の技術において説明した通りである。

    一方、前記機能性スキン層は、酢酸ビニル系樹脂溶液に各種の機能性添加物が混入された機能性コーティング剤組成物を塗布し、(個々の粒子に)分離し乾燥させることにより形成される。 前記酢酸ビニル系樹脂溶液は、酢酸ビニル系樹脂が3〜80重量%の濃度に溶解したものである。 前記酢酸ビニル系樹脂が、酢酸ビニル単独重合体、もしくは、酢酸ビニルと、カプロン酸ビニルおよびステアリン酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル等のアクリル酸エステル類、マレイン酸ジブチル等のフマル酸のエステル類、マレイン酸、アクリル酸、イタコン酸等のカルボン酸、及びビニルアルコール、ブタジエン、カプロラクトンから選択される少なくとも1の以上のものとの共重合体、または、これらの混合物もしくはブレンドである。 前記酢酸ビニル系樹脂の重合度(PD)は10〜100,000である。 酢酸ビニル系樹脂中の酢酸ビニル単量体の含有量は55%以上であることが好ましい。

    また、前記酢酸ビニル系樹脂溶液に用いられる溶媒としては、水、および、アルコール類、エステル類、ケトン類、カルボン酸類、芳香族類及びハロゲン化炭化水素類などの有機溶媒が挙げられる。 比較的揮発性が高く、人体有害性が低く、特に発泡されたポリスチレン粒子の表面を溶解または侵食させる作用が少ない溶媒を選択することが好ましい。 このような溶媒としては、アルコール類の溶媒が挙げられる。 樹脂成分の濃度は、発泡粒子の表面への付着性と処理時の作業性を考えて前記範囲内で選定する。

    また、前記機能性添加物は、酢酸ビニル系樹脂溶液に容易に溶解または分散し、発泡ポリスチレン粒子の表面を侵蝕または溶解しないものであれば、特に制限されずに加えてよく、様々な機能性を与えることが可能である。 このようなものとしては、発泡剤、核剤、潤滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線安定剤、生物安定剤、充填剤、補強剤、可塑剤、着色剤、耐衝撃剤、難燃剤、帯電防止剤、架橋剤、蛍光増白剤、熱伝導性付与剤、電気伝導性付与剤、透過性調節剤、磁性付与剤、界面活性剤、安定剤、賦形剤、医薬剤、溶媒、硬化剤、吸湿剤、強化剤、香料、抗菌剤などが挙げられる。 機能性添加物は、上記したもののいずれか一つを加えてもよく、また相溶性のある2種以上を混用してもよい。

    特に、三酸化アンチモン、リン酸化合物、ホウ素、ホウ酸、酸化アルミニウム等の難燃剤を添加する場合、発泡ポリスチレン粒子の表面をそれぞれ取り囲んだ一種の防火壁が形成されるので、スキン層からなる骨格が全体的な形状を維持させて、直接的に炎が触れない部分に延焼することが防止されるため、極めて效果的な難燃発泡ポリスチレン製品を得ることができる。

    このように機能性添加物が混入された酢酸ビニル系樹脂溶液は、発泡ポリスチレン粒子の表面に均一に塗布するが、この際、樹脂溶液の粘性が低い場合は、樹脂溶液を発泡ポリスチレン粒子の表面に噴射しながら粒子をよく撹拌する方法で塗布することが有用である。 もし、樹脂溶液の粘性が高い場合には、混合器を用いて、樹脂溶液に発泡ポリスチレン粒子を入れ撹拌して混合する方法によって樹脂溶液を粒子の表面に塗布することができる。

    このように発泡ポリスチレン粒子に機能性添加物が混入された酢酸ビニル系樹脂溶液を塗布すると、樹脂溶液の粘性のために、発泡ポリスチレン粒子どうしが凝集してしまうため、成型品を作るのに不向きである。 したがって、好ましくは、前記樹脂溶液を均一に塗布した後、粒子の分離と乾燥を経て、最終的に機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子を得るようにする。

    前記分離用の離型剤としては、酢酸ビニル系樹脂の製造に使用する溶媒とは異なる、液状物質または固体粉末を用いることができる。 固体粉末を使う場合、成形性を減少させ、乾燥工程中に粉塵が発生するという問題点がある。 液状物質の中でも、過度に親油性が高い場合は、ポリスチレンとの親和性が酢酸ビニル樹脂よりも高く、ポリスチレンと酢酸ビニル樹脂を分離させる問題点があるため、これらの種類を避けて選択する。 したがって、好ましくは、若干の親水性を持ちながら液状であって、酢酸ビニル樹脂の外部を均一に塗布することができ、酢酸ビニル樹脂製造用の溶媒が適切に除去されるまで存在して分離作用を行うことができるものを選択する。 これらのものとしては、分子構造中にヒドロキシル基(−OH)を2以上含む、水、エチレングリコール、およびグリセリン等の親水性物質、または、シリコーンオイルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 また、これらの離型剤は、いずれか一つを選んで用いてもよく、二つ以上の混合物を用いてもよい。 離型剤は、酢酸ビニル樹脂の含量の約1〜40重量%を用いるが、発泡ポリスチレン粒子の表面積、スキン層を形成する機能性コーティング剤組成物の組成などに応じて適正量を選定して用いる。

    離型剤を均一に付加した後、撹拌しながら乾燥させて発泡ポリスチレン粒子が個々の粒子に分離するようにする。 乾燥は100℃以下の温風を加えながら撹拌して行う。 また、100℃以下乾燥機に入れて撹拌しながら乾燥させるか、または減圧下で乾燥してもよい。 作業性を向上するためには、真空乾燥と加熱を組み合せることが好ましい。

    このようにして形成された機能性スキン層には、酢酸ビニル系樹脂が10〜99重量%を占め、機能性添加物が約0.1〜90重量%含まれる。 その他、溶媒や離型剤残留物などが20重量%以内の含量で存在するようになる。 機能性添加物の含量は、付与しようとする機能の種類に応じて大きく異なり、例えば難燃剤や補強剤、充填剤の場合、多量に含有されるのに対して、着色剤のようなものはさらに少量のみを加えても所望の效果が得られる。 普通、前記範囲以内であれば、酢酸ビニル樹脂がスキン層を形成可能なマトリックスとしての作用が可能である。

    以上、上述した機能性スキン層を有する発泡ポリスチレン粒子は、サイロに保管してから所望の形態の金型に入れ、高圧蒸気を加えて成形することにより、機能性発泡ポリスチレン成型品を製造する。 このような成形工程は、従来の発泡ポリスチレンの成形工程と同様に行われ得る。

    以下、機能性発泡ポリスチレン成形物を製造するいくつかの実施例を挙げて本発明について詳細に説明する。

    実施例1:難燃発泡ポリスチレン成形物の製造
    A. 難燃性酢酸ビニル樹脂溶液(A1)の製造
    重合度が500である酢酸ビニル樹脂450gを550gのメタノールに均一に溶解させ、酢酸ビニル樹脂溶液1kgを製造し、この樹脂溶液に平均粒度が7.5μmである水酸化アルミニウム粒子1kgを加えて均一に分散させ、難燃性添加剤が含有された酢酸ビニル樹脂のメタノール溶液(A1)2kgを得た。

    B. 発泡ポリスチレン粒子のコート
    容量200Lのリボンミキサーに平均80倍に発泡させて乾燥した発泡ポリスチレン粒子2kgを入れた後、50rpmの速度で撹拌しながら、前記A段階で製造された難燃性酢酸ビニル樹脂溶液(A1)2kgを加え、1分間リボンミキサーを稼動させ、前記樹脂溶液が発泡粒子に均一に塗布されるようにし、難燃性酢酸ビニル樹脂溶液がコートされた発泡ポリスチレン粒子4kgを得た。

    C. 乾燥及び離型処理と難燃性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子の製造
    前記リボンミキサーに温度60℃の温風を加えながら、約10秒間撹拌を持続した後、撹拌を継続しながらエチレングリコール50gを噴霧し、難燃性酢酸ビニル樹脂溶液にコートされた発泡ポリスチレン粒子が個々の粒子に互いに分離されるようにした。 次いで、3分間撹拌を継続しながら乾燥させて難燃性のスキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C1)を得た。

    D. 難燃発泡ポリスチレン成形物の製造
    前記C工程で得られた難燃性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C1)をEPS用の蒸気成形機に入れ、0.6kg/cm の蒸気圧力で50秒間加熱し、10秒間混練させた後、冷却して密度35kg/m の難燃発泡ポリスチレン成形物(D1)を製造した。

    E. スキン−コア形態の観察
    前記C段階で得た難燃性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C1)のスキン−コアの形態を観察するために、一つの粒子(C1)を選択して表面の一部を切り捨てた後、電子顕微鏡を用いて30倍の倍率で観察し、その結果を図1の写真に示した。 図1に示すように、本実施例で製造した発泡ポリスチレン粒子(C1)は、発泡体構造からなる球状の発泡ポリスチレン粒子が完全に難燃性スキン層によって被覆されていることが確認された。

    また、倍率をさらに高めて400倍の倍率でスキン層とコアの発泡ポリスチレンの境界部分を観察した結果を図2に示した。 図2に示すように、スキン層と内部の発泡ポリスチレンは完全に密着した構造を有している。

    F. 難燃性能テスト
    前記D段階で得た難燃発泡ポリスチレン成形物(D1)を横2cm、縦2cm、厚さ1cmの板状に切断し、難燃性試験のための試片(図3)として用いた。

    前記試片をブンゼンバーナーで形成された長さ4cmの花火に30秒間露出させて難燃性能を試み、その結果を図4及び図5に示した。

    図4乃至図5に示すように、本実施例で製造された難燃発泡ポリスチレン成形物(D1)は、表面に露出した一部の発泡ポリスチレン粒子のみが熱により崩壊されるだけであり、スキン層により熱と火炎が遮られ、骨格が維持されてその形態をそのまま維持していることが確認された。

    実施例2:抗菌発泡ポリスチレン成形物の製造
    A. 抗菌性酢酸ビニル樹脂溶液の製造
    重合度が500である酢酸ビニル樹脂450gを550gのメタノールに均一に溶解させ、酢酸ビニル樹脂溶液1kgを製造し、この樹脂溶液にエチルパラベン0.2kgを加え、1時間の間撹拌して完全に溶解させ、抗菌性添加剤が含有された酢酸ビニル樹脂のメタノール溶液(A2)1.2kgを得た。

    B. 発泡ポリスチレン粒子のコート
    難燃性酢酸ビニル樹脂溶液(A1)の代わりに、前記A段階で得た抗菌性酢酸ビニル樹脂溶液(A2)0.5kgを加えたことを除いては、実施例1のBにおけると同様にして、抗菌性酢酸ビニル樹脂溶液がコートされた発泡ポリスチレン粒子2.5kgを得た。

    C. 乾燥及び離型処理と抗菌性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子の製造
    実施例1におけると同様にして、乾燥及び離形処理を行い、抗菌性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C2)を得た。

    D. 抗菌発泡ポリスチレン成形物の製造
    前記C工程で得られた抗菌性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C2)をEPS用の蒸気成形機に入れ、0.6kg/cm の蒸気圧力で40秒間加熱し、10秒間混練させた後、冷却して密度15kg/m の抗菌発泡ポリスチレン成形物(D2)を製造した。

    E. 抗菌性能テスト
    前記D段階で得た抗菌発泡ポリスチレン成形物(D2)の一部を粉砕して0.4gを取った後、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が培養された試験菌液と共に、35℃の温度で1分当たり150回の振盪回数で24時間の間振盪培養後、菌数を測定し、細菌減少率(静菌率)を測定した。

    測定の結果、初期に1.3×10 細菌数/mLの細菌濃度を有した試験菌液の細菌濃度が、24時間後、10細菌数/mLに減少し、その結果を図6に示した。

    図6に示すように、本実施例で製造された抗菌性発泡ポリスチレン成形物(D2)は、振盪培養法を用いた抗菌力の試験の結果、99.9%の菌数を減少させていることが確認された。

    実施例3:審美性発泡ポリスチレン成形物の製造
    A. 着色酢酸ビニル樹脂溶液の製造
    重合度が500である酢酸ビニル樹脂25gを475gのメタノールに均一に溶解させ、酢酸ビニル樹脂溶液0.5kgを製造し、この樹脂溶液に黒色顔料10gを加え、1時間の間撹拌して完全に分散させ、黒色に着色した酢酸ビニル樹脂のメタノール溶液(A3)0.51kgを得た。

    B. 発泡ポリスチレン粒子のコート
    難燃性酢酸ビニル樹脂溶液(A1)の代わりに、前記A段階で得た着色酢酸ビニル樹脂溶液(A3)0.51kgを加えたことを除いては、実施例1のBにおけると同様にして、着色した酢酸ビニル樹脂溶液がコートされた発泡ポリスチレン粒子2.51kgを得た。

    C. 乾燥及び離型処理と着色スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子の製造
    エチレングリコールの代わりに、水250gを用いたことを除いては、実施例1におけると同様にして、乾燥及び離型処理を行い、黒色のスキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C3)を得た。

    D. 審美性発泡ポリスチレン成形物の製造
    前記C工程で得られた黒色のスキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C3)をEPS用の蒸気成形機に入れ、0.6kg/cm の蒸気圧力で40秒間加熱し、10秒間混練させた後、冷却して密度15kg/m の審美性発泡ポリスチレン成形物(D3)を製造した。

    E. 審美性発泡ポリスチレン成形物の断面形態の観察
    前記D段階で得た発泡ポリスチレン成形物(D3)は、表面が全体的に黒色に着色した成形物となる。 この発泡ポリスチレン成形物(D3)を表面から5cm厚さに切り、断面を顕微鏡で拡大して観察し、その結果を図7に示した。

    図7に示すように、本実施例で得た発泡ポリスチレン成形物(D3)の断面は、ハニカム状と類似した多少不規則な形状に配列された白色の発泡ポリスチレン粒子の間に着色したスキン層が、黒色線により濃く着色した形態に示されている。

    したがって、ブロック状に成形された成形物を所望の厚さに切断して商品化するブロックモールド製品の場合、発泡ポリスチレン粒子の大きさと色相、スキン層の色相などを変化させることにより、様々な着色效果を持つ審美性発泡ポリスチレンパネルの製造が可能なことが分かる。

    本発明によれば、コア層を形成する発泡ポリスチレン粒子により、軽量性、保温断熱性、寸法安定性、緩衝性、吸音性などの発泡ポリスチレン固有の様々な特性が発現されることとともに、スキン層を形成する、比較的低い軟化点を持つ酢酸ビニル系樹脂により、優れた低温融着性と気密性、防水性、耐久性が得られる。

    また、ポリスチレンと酢酸ビニル系樹脂との間の優れた接着性及び酢酸ビニル系樹脂の比較的低温での優れた接着性に起因した成形物の圧縮強さ、引張強さ及び曲げ強さなどの機械的物性が向上するのみならず、必要により、酢酸ビニル系樹脂に難燃剤、撥水剤、抗菌剤、着色剤、香料などの様々な機能性添加剤を加えることにより、簡単に様々な機能性を与えることが可能であるため、様々な機能性を持つ軽量性産業資材、特に建材としての幅広い応用が可能となる。

    実施例1から得られた難燃性スキン層を持つ発泡ポリスチレン粒子(C1)の表面の一部を切開した後、切開面を電子顕微鏡を用いて30倍に拡大撮影した写真である。

    図1の切開面のスキン−コア境界面を400倍に拡大して撮影した電子顕微鏡写真である。

    実施例1で製造した難燃性テスト用試片の元状態を示す写真である。

    図3の試片で難燃性テストを経た後の状態を示す正面及び側面写真である。

    図3の試片で難燃性テストを経た後の状態を示す正面及び側面写真である。

    実施例2で得られた抗菌性発泡ポリスチレン成形物を用いた抗菌性能テスト結果を示す写真である。

    実施例3で得られた審美性発泡ポリスチレン成形物の断面形態を示す拡大写真である。

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