Macromolecular compound with core-shell structure

申请号 JP2005088777 申请日 2005-03-25 公开(公告)号 JP2005272846A 公开(公告)日 2005-10-06
申请人 Hc Starck Gmbh; ハー ツェー シュタルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 KIRCHMEYER STEPHAN; PONOMARENKO SERGEI; MUZAFAROV AZIZ;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an organic compound processed from a common solvent and having good semiconductivity. SOLUTION: The macromolecular compound having core-shell structure is provided, wherein the core has a polymer base structure based on silicon and/or carbon and bonds to at least three, especially at least six external atoms through carbon-based bonding chains having linear carbon-based oligomer chain having continuous conjugated double bonds, each of the conjugated chain (L) is saturated, at the other end of the bonding chain, with another (especially aliphatic, araliphatic or oxyaliphatic) chain having no conjugated double bond. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • コア-シェル構造を有する高分子化合物であって、
    該コアは、ケイ素および/または炭素ベースの高分子ベース構造を有し、そして、連続的共役二重結合を有する直鎖状の炭素ベースのオリゴマー鎖を有する炭素ベースの結合鎖を介して、少なくとも3個、特に少なくとも6個の外部原子に結合し、
    該共役鎖(L)は、各々、該結合鎖とは反対側の末端にて、共役二重結合を有しない、さらなる(特に脂肪族の、芳香脂肪族のまたはオキシ脂肪族の)鎖によって飽和されている、
    化合物。
  • 一般式(Z):
    〔式中、
    Kは、n-官能性コアであり、
    Vは、結合鎖であり、
    Lは、直鎖状共役オリゴマー鎖であり、
    Rは、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキル基、モノ-またはポリ不飽和のC 〜C 20 -アルケニル基、C 〜C 20 -アルコキシ基、C 〜C 20 -アラルキル基またはC 〜C 20 -オリゴ-またはC 〜C 20 -ポリエーテル基を意味し、
    nは、3以上の整数を意味する〕
    で示されるコア-シェル構造を有することを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  • コアは、樹状構造を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
  • コアは、樹状構造のベースとして1,3,5-フェニレン単位を含有することを特徴とする、請求項3に記載の化合物。
  • コアは、高分岐構造を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
  • 高分岐構造は、高分岐ポリマーによって形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の化合物。
  • シェルは、直鎖状共役オリゴマー鎖として、任意に置換された2,5-チオフェン単位または任意に置換された1,4-フェニレン単位を有する鎖を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  • シェルは、直鎖状共役オリゴマー鎖として、非置換の2,5-チオフェン単位または2,5-(3,4-エチレンジオキシチオフェン)単位を有する鎖を含有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
  • 直鎖状共役オリゴマー鎖は、2〜7個のモノマー単位の鎖長を有する鎖であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
  • 直鎖状共役オリゴマー鎖は、各々、連結の末端位にて、同一または異なる、分岐状または非分岐状のアルキル-またはアルコキシ基によって飽和されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  • アルキル-またはアルコキシ基は、非分岐状のC 〜C 20 -アルキル-またはC 〜C 20 -アルコキシ基であることを特徴とする、請求項10に記載の化合物。
  • アルキル-またはアルコキシ基は、n-ヘキシル、n-デシルまたはn-ドデシル基であることを特徴とする、請求項10または11に記載の化合物。
  • 結合鎖Vは、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキレン鎖(好適にはエチレン-、n-ブチレン-、n-ヘキシレン-、n-オクチレンまたはn-ドデシレン鎖)、直鎖状または分岐状のポリオキシアルキレン鎖(好適にはOCH -、-OCH(CH )-、または-O-(CH ) -部分含有オリゴエーテル鎖)、直鎖状または分岐状のシロキサン鎖(好適にはジメチルシロキサン構造単位を有するもの)、および/または直鎖状または分岐状のカルボシラン鎖であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
  • 半導電性であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の化合物。
  • 少なくとも10 −4 cm /Vsの電荷担体の移動度を有することを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
  • オリゴマーまたはポリマーは、金属有機反応によって製造されることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の化合物の製造方法。
  • オリゴマーまたはポリマーは、熊田カップリングを使用して製造されることを特徴とする、請求項16に記載の化合物の製造方法。
  • オリゴマーまたはポリマーは、鈴木カップリングを使用して製造されることを特徴とする、請求項16に記載の化合物の製造方法。
  • 電子工学的構造要素における半導体としての、請求項1〜15のいずれかに記載の高分子化合物の使用。
  • 構造要素は、電界効果トランジスター、発光構造要素(特に有機発光ダイオード)、または光起電力電池、レーザーおよびセンサーであることを特徴とする、請求項19に記載の使用。
  • 化合物は、溶液の層の形態で構造要素に付与されることを特徴とする、請求項19または20に記載の使用。
  • 請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を半導体として含有する、電子工学的構造要素。
  • 说明书全文

    (関連特許出願の相互参照)
    本特許出願は、2004年3月25日に出願された独国特許出願第102004014621.7号の米国特許法第119条第(a)〜(d)項に基づく優先権を主張する。

    本発明は、コア-シェル構造を有する高分子化合物、それらの製造方法および電子工学的構造要素における半導体としてのそれらの使用に関する。

    分子電子工学の分野は、有機導電性および半導電性化合物の発見と共に過去15年間に渡って急速に発展してきた。 この期間に渡って、半導電性または電気光学的特性を有する非常に多くの化合物が発見されてきた。 一般に、分子電子工学は、従来のケイ素ベース半導体構築ブロックに取って替わることはないと理解されている。 その代わりに、分子電子工学的構造要素は、広い領域をコーティングする適合性、構造的柔軟性、低温および低コストでの加工性が要求される、新たな用途を切り開くと想定されている。 現在、半導電性有機化合物は、有機電界効果トランジスター(OFET)、有機発光ダイオード(OLED)、センサーおよび光起電要素のような用途に使用されている。 集積有機半導体スイッチへのOFETの単純な構造化および集積化によって、インテリジェントカード(スマートカード)または価格ラベルに関するコスト効率的な解決が可能になる。 これは、今までのところ、ケイ素構築ブロックの価格および非柔軟性の理由から、ケイ素技術を使用して実現することができなかった。 同様に、OFETは、大規模柔軟性マトリックスディスプレイにおけるスイッチ要素として使用されるであろう。 有機半導体、集積半導体スイッチおよびそれらの使用の概要は、例えば、Electronics 2002、第15巻、第38頁に与えられる。

    電界効果トランジスターは三電極要素であり、ここで二つの電極(いわゆる「ソース」および「ドレイン」)の間の導電性薄チャネルの導電率は、絶縁薄層によって導電性チャネルから分離した第三電極(いわゆる「ゲート」)によって制御される。 電界効果トランジスターの最も重要な特性は、電荷担体の移動度である。 これは、トランジスターのスイッチング速度およびスイッチオンした場合とスイッチオフした場合の電流比(「オン/オフ比」として既知)を決定する際に決め手となる。

    これまで二つの主要な化合物のクラスが有機電界効果トランジスターに使用されてきた。 全ての化合物は、長い共役単位を有し、そして、それらの分子量および構造に依存して共役ポリマーと共役オリゴマーにさらに分けられる。

    一般に、オリゴマーは、均一分子構造と10000ダルトン未満の分子量を有する。 ポリマーは、通常、分子量分布を有する均一の繰り返し単位の鎖からなる。 しかしながら、オリゴマーとポリマーの間には連続的な推移が存在する。

    オリゴマーとポリマーを区別する場合、これらの化合物の加工において根本的な違いが存在するとしばしばわれる。 オリゴマーは、しばしば蒸発可能であり、蒸着加工によって基材に付与される。 もはや蒸発可能ではなく、したがって異なる加工によって付与されなければならない化合物は、分子構造に関わらず、ポリマーとしてしばしば説明される。 ポリマーに関して、目的は、通常、液体媒体(例えば、有機溶媒)中に溶解でき、次いで、対応する付与加工によって付与され得る化合物を製造することにある。 非常に一般的な付与加工は、例えば、「スピンコーティング」である。 インクジェット加工による半導電性化合物の付与は、特に洗練された方法である。 この加工において、半導電性化合物の溶液は、非常に微細な滴の形態で基材に付与され、乾燥される。 この加工は、付与の間、構造化が行われるのを可能にする。 この半導電性化合物用の付与加工の説明は、例えば、Nature、第401巻、第685頁に与えられる。

    一般に、より大きなポテンシャルは、単純な手段による、低コストの有機集積半導体スイッチを得るための湿式化学加工に起因する。

    高品質な有機半導体回路の製造のための重要な必要条件は、極めて高純度の化合物である。 配列現象は、半導体において重要な役割を担う。 化合物の均一な配列および粒界のマーキングの阻害は、半導体特性に劇的な低下を導き、その結果、極めて高純度ではない化合物を使用して構築した有機半導体回路は、通常、使用できない。 残存する不純物は、例えば、半導電性化合物に電荷を注入(「ドーピング」)し、したがってオン/オフ比を低減し得るか、または、電荷トラップとして作用し、したがって急激に移動度を低減させ得る。 その上、不純物は、半導電性化合物と酸素の反応を開始させ得る。 酸化作用を有する不純物は、半導電性化合物を酸化し、したがって見込まれる貯蔵時間、加工時間および操作時間を低減し得る。

    通常要求される純度は、非常に高いので、通常、ポリマー化学の既知加工(例えば、洗浄、再沈澱および抽出)によって達成され得ない。

    一方、しばしば均一分子構造の揮発性化合物であるオリゴマーは、昇華またはクロマトグラフィーによって比較的単純に精製され得る。

    幾つかの重要な半導電性ポリマーの例を以下に記載する。 ポリフルオレンおよびフルオレンコポリマー、例えば、ポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-コ-ビチオフェン)(I):

    に関して、0.02cm /Vsまでの電荷移動度(以下、移動度とも略する)が達成され(Science、2000年、第290巻、第2123頁)、レジオレギュラーポリ(3-ヘキシルチオフェン-2,5-ジイル)(II)

    に関して、0.1cm /Vsまでの移動度さえ達成された(Science、1998年、第280巻、第1741頁)。 ほとんど全部の他の長鎖ポリマーと同様に、ポリフルオレン、ポリフルオレンコポリマーおよびポリ(3-ヘキシルチオフェン-2,5-ジイル)は、溶液からの付与後に良好なフィルムを形成するので、加工が容易である。 しかしながら、分子量分布を有する高分子量ポリマーのように、それらは真空昇華によって精製できず、そして、クロマトグラフィーによる精製が困難である。

    オリゴマー半導電性化合物の重要な代表例は、例えば、オリゴチオフェン、特に式(III)

    で示される末端アルキル置換基を有するもの、およびペンタセン(IV)

    である。
    例えば、α,α'-ジヘキシルクォーター-、-クインケ-および-セクシチオフェンについての典型的な移動度は、0.05〜0.1cm /Vsである。

    メソ相(特に液晶相)は、半導電性有機化合物において特定の役割を担うようである。 これまでのところ、当業者はこれを完全には理解していない。 例えば、最大移動度は、これまでのところα,α'-ジヘキシルクォーターチオフェンの結晶に関して報告されている(Chem. Mater.、1998年、第10巻、第457頁)。 この化合物は、80℃の温度にてエナンチオトロピック液晶相から結晶化する(Synth. Met.、1999年、第101巻、第544頁)。 特に高い移動度は、個々の結晶を使用することによって得られ得る。 例えば、1.1cm /Vsの移動度は、α,α'-セクシチオフェンの個々の結晶について開示されている(Science、2000年、第290巻、第963頁)。 オリゴマーが溶液から付与される場合、大抵、移動度における急降下が存在する。

    一般に、溶液からのオリゴマー化合物の加工の間の半導電特性における降下は、オリゴマー化合物の中程度の溶解性および低いフィルム形成傾向に起因する。 したがって、不均一性は、例えば、溶液からの乾燥の間の沈澱に起因する(Chem. Mater.、1998年、第10巻、第633頁)。

    したがって、半導電性ポリマーの良好な加工特性およびフィルム形成特性と、半導電性オリゴマーの特性を組み合わせる試みがなされてきた。 特許明細書US-A-6.025.462は、星状構造を有する導電性ポリマーを開示する。 このポリマーは、分岐状のコアと共役側鎖基のシェルからなる。 しかしながら、これらは幾つかの不利益を有する。 側鎖基が、横方向に非置換の共役構造から形成される場合、得られる化合物は不溶性であるか、または容易に溶解せず、加工され得ない。 共役単位が側鎖基で置換される場合、これは溶解性の改善を導くけれども、側鎖基の立体的要件は、内部の配向障害および形態学的欠陥をもたらす。 これは、これらの化合物の半導電特性を害する。

    公開明細書WO 02/26859 A1は、芳香族的共役鎖が結合した逆回転の共役ポリマーを開示する。 該ポリマーは、電子伝導を可能にするジアリールアミン側鎖基を有する。 しかしながら、これらの化合物は、ジアリールアミン側鎖基をベースすることから、半導体として不適当である。

    公開明細書EP-A 1 398 341は、溶液から加工され得る半導電性デンドリマーを開示する。

    しかしながら、加工性を有する既知オリゴマーの半導電特性と、既知ポリマーの良好なフィルム形成特性を組み合わせた、さらに改善された化合物が求められている。

    本発明の目的は、一般的な溶媒から加工され得、良好な半導電特性を有する、さらなる有機化合物を提供することにある。 このような有機半導電性化合物は、広い領域をコーティングするのに極めて適当であろう。

    化合物が均一な厚さおよび形態の高品質層を形成し、電子工学的用途に適当である場合、特に望ましいであろう。

    驚くことに、有機化合物が、多官能性単位から構成されたコア、および、各々連結の終点で柔軟性非共役鎖によって飽和されている、結合鎖と直鎖状共役オリゴマー鎖のシェルを含有するコア-シェル構造を有する場合、該有機化合物が所望の特性を有することが見出された。

    本発明は、コア-シェル構造を有する高分子化合物であって、
    該コア(K)は、ケイ素および/または炭素ベースの高分子ベース構造を有し、そして、連続的共役二重結合を有する直鎖状の炭素ベースのオリゴマー鎖(L)を有する炭素ベースの結合鎖(V)を介して、少なくとも3個、特に少なくとも6個の外部原子に結合し、
    該共役鎖(L)は、各々、該結合鎖(V)とは反対側の末端にて、共役二重結合を有しない、さらなる(特に脂肪族の、芳香脂肪族のまたはオキシ脂肪族の)鎖(R)によって飽和されている、
    化合物を提供する。

    本発明によれば、コア-シェル構造を有し、
    (i)ケイ素および炭素ならびにそれらの組合せからなる群から選ばれる原子を含んでなる高分子ベース構造を含んでなるコア;該コアは、各々の外部基に関して、少なくとも3個の外部基に結合している;
    (ii)炭素ベースの結合鎖;各々の結合鎖は該コアに結合し、また下記(iii)にも結合する、
    (iii)連続的共役二重結合を有する直鎖状の炭素ベースのオリゴマー鎖を含んでなる共役鎖(L)の第一末端;
    (iv)該共役鎖(L)の該第一末端の反対側にある該共役鎖(L)の末端に結合したさらなる鎖;該さらなる鎖は共役二重結合を含まない;および(v)該結合鎖(ii)、該共役鎖(iii)および該さらなる鎖(iv)を含んでなるシェル;
    を含んでなる高分子化合物が特に提供される。

    他に示さない限り、明細書および請求の範囲中に使用される全ての数値または表現(例えば、成分量、加工条件等を表すもの)は、全ての場合に用語「約」によって修飾されていると理解される。

    好適な実施態様において、有機高分子化合物は、オリゴマーまたはポリマーであり得る。 本発明において、オリゴマー化合物は、1000ダルトン未満の分子量を有する化合物および1000ダルトン以上の平均分子量を有するポリマー化合物を意味すると理解される。 平均分子量は、使用される測定方法に依存して数平均(Mn)または重量平均(Mw)であり得る。 ここでは、それは数平均(Mn)である。

    本発明において、該コア-シェル構造は、分子レベル上の構造、すなわち、それは分子の構造自体に関する。

    直鎖状共役オリゴマー鎖の連結の終点は、共役二重結合を有する直鎖状のオリゴマー鎖の終末単位における点を意味すると理解される。 これを介してさらなる別の連結は起こらない。 終末は、該コアから最も遠いことを意味すると理解される。 連続的共役二重結合を有する直鎖状のオリゴマー鎖を、以下、直鎖状共役オリゴマー鎖とも略する。

    該新規化合物は、好適には一般式(Z):

    〔式中、
    Kは、n-官能性コアであり、
    Vは、結合鎖であり、
    Lは、直鎖状共役オリゴマー鎖であり、
    Rは、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキル基、モノ-またはポリ不飽和のC 〜C 20 -アルケニル基、C 〜C 20 -アルコキシ基、C 〜C 20 -アラルキル基またはC 〜C 20 -オリゴ-またはC 〜C 20 -ポリエーテル基を意味し、
    nは、3以上の、好適には6以上の整数を意味する〕
    で示されるコア-シェル構造を有する。

    ここで、好適な新規化合物のシェルは、各々コアに連結するn-V-L-R構築ブロックから形成される。

    nが3または6である場合、例えば、これらは式(Z-3)または(Z-6)

    〔式中、K、V、LおよびRは上記と同義である〕
    で示される構造となる。

    これらの化合物は、コアが多官能性単位から組み立てられるように、すなわち、分岐状のコア、結合鎖、直鎖状共役オリゴマー鎖および非共役鎖が一緒に結合するように構築される。

    コアは、多官能性単位から組み立てられ、好適には樹状または高分岐構造を有する。

    高分岐構造およびそれらの製造は、当業者に自体既知である。 高分岐ポリマーまたはオリゴマーは、使用されるモノマーの構造によって予め定められる特定の構造を有する。 いわゆるABnモノマーは、モノマーとして、すなわち、二つの異なる官能性AおよびBを有するモノマーとして使用される。 これらのなかでも、一つの官能性(A)は、各分子中に一回だけ存在し、他の官能性(B)は、数回(n回)存在する。 二つの官能性AおよびBは、互いに反応して、例えば、重合して、化学結合を製造し得る。 モノマー構造の結果として、高分岐ポリマーとして既知の樹状構造を有する分岐状のポリマーが重合によって製造される。 高分岐ポリマーは、規則的な分岐点を有せず、環を有せず、ほとんど独占的に鎖末端にB官能性を有する。 高分岐ポリマー、それらの構造、分岐の問題およびそれらの命名法は、高分岐状のシリコーンベースのポリマーの例を使用して、LJ Mathias、TW CarothersによるAdv. Dendritic Macromol. (1995)、第2巻、第101〜121頁およびそれに引用された業績中に説明される。

    本発明における好適な高分岐構造は、高分岐ポリマーである。

    本発明によれば、樹状構造は、合成高分子構造である。 これは、いずれの場合にも2以上のモノマーと、各々の既に結合したモノマーとの連結によって段階的に組み立てられ、その結果、各段階と共に、モノマー末端基数が指数関数的に増加し、球状の樹状構造が最終的に形成される。 このように、三次元高分子構造は、分岐点を有し、規則的な様式で中心から周縁部に広がる基を伴って形成される。 このような構造は、通常、当業者に既知の加工によって積層的に組み立てられる。 層数は、通常、世代として既知である。 各層中の分岐数および末端基数は、世代の上昇に伴い増加する。 それらの規則的な構造の結果として、樹状構造は、特定の利点を提供し得る。 樹状構造、製造方法および命名法は、当業者に既知であり、例えば、GR NewkomeらによるDendrimers and Dendrons、Wiley-VCH、ワインハイム、2001年中に説明される。

    樹状または高分岐構造から組み立てられるコア(以下、樹状または高分岐状のコアとも記載する)に使用され得る構造は、例えば、米国特許US-A 6.025.462中に開示されたものである。 これらは、例えば、ポリフェニレン、ポリエーテルケトン、ポリエステル(例えば、米国特許US-A 5.183.862、US-A 5.225.522およびUS-A 5.270.402に開示されたものなど);アラミド(例えば、米国特許US-A 5.264.543に開示されたものなど);ポリアミド(例えば、米国特許US-A 5.346.984に開示されたものなど);ポリカルボシランまたはポリカルボシロキサン(例えば、米国特許US 6.384.172に開示されたものなど);またはポリアリーレン(例えば、米国特許US-A 5.070.183またはUS-A 5.145.930に開示されたものなど);のような高分岐構造、あるいは、例えば、ポリアリーレン、ポリアリーレンエーテルまたはポリアミドアミン(例えば、米国特許US-A 4.435.548およびUS-A 4.507.466に開示されたものなど);ならびにポリエチレンイミン(例えば、米国特許US-A 4.631.337に開示されたものなど);のような樹状構造である。

    しかしながら、他の構造単位も、樹状または高分岐状のコアの構築に使用され得る。 樹状または高分岐状のコアの役割は、主として一連の官能性を提供し、したがって、直鎖状共役オリゴマー鎖を有する結合鎖が結合してコア-シェル構造に組織化し得る、マトリックスを形成することである。 直鎖状共役オリゴマー鎖は、マトリックスへの結合によって予め配向されるので、その有効性を高める。

    樹状または高分岐状のコアは、一連の官能性(連結点という意味)を有する。 これは、結合鎖と直鎖状共役オリゴマー鎖を連結するのに適当である。 特に、樹状コアおよび高分岐構造から組み立てられたコアは、少なくとも3個、しかし好適には少なくとも6個の官能性を有する。

    樹状または高分岐状のコア中の好適な構造は、1,3,5-フェニレン単位(式Va)および式(Vb)〜(Ve)で示される単位である。 式(Va)〜(Ve)で示される同一または異なる幾つかの単位は互いに連結している。

    ここで、式(Vc)および(Vd)で示される単位において、a、b、cおよびdは、互いに独立して0、1、2または3を意味する。

    式(Va)〜(Ve)および以下で使用される他の式において、*で示される位置は、連結点を示す。 単位(Va)〜(Ve)は、これらを介して互いに連結するか、または結合鎖を介して直鎖状共役オリゴマー鎖(L)に連結する。

    以下は、式(Va)で示される単位から組み立てられた樹状コア(K)の例である:

    結合鎖(V)を介する直鎖状共役オリゴマー鎖(L)への連結は、*で示される位置で起こる。

    該新規化合物のシェルは、結合鎖、直鎖状共役オリゴマー鎖および非共役鎖から形成される。

    結合鎖(V)は、好適には高度に柔軟性であるものであり、すなわち、高い分子(内)移動度を有し、これによりコア(K)の周囲に部分L-Rの幾何学的組織をもたらす。 本発明において、柔軟性は、分子(内)移動度を有することを意味すると理解される。

    以下の構造的特徴を有する直鎖状または分岐状の鎖は、原理上、結合鎖として適当である:
    ・単結合によって炭素原子と結合した炭素原子・炭素と結合した素原子・単結合によって炭素と結合した酸素原子・単結合によって炭素と結合したケイ素原子、および/または・単結合によって酸素と結合したケイ素原子。
    これらは、好適には合計6〜60個の原子から組み立てられ、好適には非環構造を含有する。

    適当な結合鎖は、特に、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキレン鎖(例えば、エチレン-、n-ブチレン-、n-ヘキシレン-、n-オクチレンおよびn-ドデシレン鎖など)、直鎖状または分岐状のポリオキシアルキレン鎖(例えば、-OCH -、-OCH(CH )-、または-O-(CH ) -部分)、直鎖状または分岐状のシロキサン鎖(例えば、ジメチルシロキサン構造単位を有するもの)および/または直鎖状または分岐状のカルボシラン鎖〔すなわち、ケイ素-炭素単結合を含有する鎖、ここで該鎖中のケイ素および炭素原子は、交互に、統計的に、またはブロック状態(例えば、-SiR -CH -CH -CH -SiR -構造単位を有するものなど)で組織化され得る〕を含有するオリゴエーテル鎖である。

    原理上、全ての鎖は、それ自体電気的に導電性または半導電性のオリゴマーまたはポリマーを形成する構造を有する直鎖状共役オリゴマー鎖として適当である。 これらは、例えば、任意に置換された、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、ポリフェニレン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリイソナフテン、ポリフェニレンビニレン、ポリフルオレンであり、これらは、ホモポリマーまたは-オリゴマーとして、またはコポリマーまたは-オリゴマーとして使用され得る。 このような構造の例(好適には直鎖状共役オリゴマー鎖として使用される)は、2〜10個、特に好適には2〜7個の一般式(VI-a)〜(VI-e)で示される単位の鎖である。

    〔式中、
    、R およびR は、同一または異なり得、そして、水素、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキル-またはC 〜C 20 -アルコキシ基を意味し、好適には同一であり、好適には水素を意味する;
    は、同一または異なり得、そして、水素、直鎖状または分岐状のC 〜C 20 -アルキル基またはC 〜C 20 -アルコキシ基を意味し、好適には水素またはC 〜C 12 -アルキル基を意味する;および R は、水素またはメチル-またはエチル基、好適には水素を意味する。 〕

    式(VI-a)〜(VI-e)の*で示される位置は、連結点を示す。 これを介して単位(VI-a)〜(VI-e)は、一緒に連結して直鎖状共役オリゴマー鎖を形成するか、またはコア上の各々の鎖末端に連結するか、あるいは非共役鎖を有する。

    任意に置換された2,5-チオフェン(VI-a)または(VI-b)単位、あるいは任意に置換された1,4-フェニレン(VI-c)単位を有する直鎖状共役オリゴマー鎖が、特に好適には含有される。 先行する数字2,5-または1,4-は、これを介して連結が起こる、単位中の位置を示す。

    ここで、および以下で、「置換された」は、他に示さない場合には、アルキル基(特にC 〜C 20アルキル基)またはアルコキシ基(特にC 〜C 20アルコキシ基)での置換を意味する。

    非置換の2,5-チオフェン(VI-a)単位または2,5-(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(VI-b)単位を有する直鎖状共役オリゴマー鎖が最も好適である。

    一般式(Z)中、Lで示される直鎖状共役オリゴマー鎖は、各々、連結の終点にて、非共役鎖(R)によって飽和されている。 非共役鎖は、好適には高度に柔軟性であるもの、すなわち、高い分子(内)移動度を有し、これにより溶媒分子とよく相互作用し、したがって、溶解性の改善を生じさせるものである。 本発明における柔軟性は、分子(内)移動度を有することを意味すると理解される。 連結の終点にて直鎖状共役オリゴマー鎖を有する非共役鎖は、酸素によって割り込まれ、2〜20個の炭素原子を有し、好適には6〜20個の炭素原子を有する、任意に直鎖状または分岐状の、脂肪族、不飽和または芳香脂肪族の鎖である。 脂肪族およびオキシ脂肪族の基、すなわち、アルコキシ基または酸素によって割り込まれた直鎖状または分岐状の脂肪族の基(例えば、オリゴ-またはポリエーテル基)が好適である。 非分岐状のC 〜C 20 -アルキル-またはC 〜C 20 -アルコキシ基が特に好適である。 適当な鎖の例は、アルキル基(例えば、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシルおよびn-ドデシル基)ならびにアルコキシ基(例えば、n-ヘキシルオキシ、n-ヘプチルオキシ-、n-オクチルオキシ-、n-ノニルオキシ-、n-デシルオキシ-およびn-ドデシルオキシ基)である。

    一般式(VI-aR)および(VI-bR):

    〔式中、Rは、上記一般式(Z)に関して与えられた意義を有し、および pは、2〜10、好適には2〜7の整数である。 〕
    で示される構造要素は、直鎖状共役オリゴマー鎖の構造要素L-Rの例として与えられる。 これらは、各々、連結の終点にて、非共役鎖によって飽和されている。

    本発明の好適な実施態様は、結合鎖として、直鎖状、非分岐状のアルキレン基;直鎖状共役オリゴマー鎖として、2〜4個のチオフェン-または3,4-エチレンジオキシチオフェン単位を有する、非置換のオリゴチオフェン鎖およびオリゴ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)鎖;および柔軟性非共役鎖として、C 〜C 12 -アルキル基を、樹状コアシロキサン-および/またはカルボシラン単位中に含有する構造を有する化合物である。

    式(Z-4-a)および(Z-X-a)で示される以下の化合物は、これらの例として挙げられる:

    ここで、(Z-X-a)において、n、mおよびpは、同一または異なり得、互いに独立して、1〜100、好適には3〜20、特に好適には4〜12の整数を意味する。 本発明の化合物の好適な実施態様においては、少なくとも二つの変数n、mおよびpが同一であり、最も好適な実施態様においては、n、mおよびpが同一である。

    該新規化合物は、好適には導電性または半導電性である。 本発明は、特に好適にはそれらの半導電性である化合物を提供する。 少なくとも10 −4 cm /Vsの電荷担体の移動度を有するそれらの化合物が特に好適である。 電荷担体は、例えば、正孔電荷である。

    本発明の高分子化合物は、典型的には、一般的な溶媒(例えば、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランなど)中に容易に溶解するので、溶液からの加工に極めて適当である。 直鎖状共役オリゴマー鎖中に非置換のチオフェン-または3,4-エチレンジオキシチオフェン単位を有する、球状でさえある新規化合物が、立体的要求が厳しい側鎖によって妨げられた内部配向または形態を有せずに、非常に良好な溶解性を有することは特に驚くことである。 したがって、該新規化合物は、良好な半導電性および卓越したフィルム形成特性を有する。 したがって、それらは、広い領域のコーティングに高度に適している。 また、本発明の半導電性化合物は、卓越した熱安定性および良好なエージング挙動を有する。

    また、本発明の化合物は、欧州特許出願公開EP-A 1 398 341から既知の半導電性デンドリマーと比べて、例えば、シェル中のさらなる結合鎖から得られた高められた柔軟性が、本発明の化合物を含有する半導電性層中により高い配向を達成させ得るという利点を有する。 これは、最終生成物の特性に関する肯定的な効果を有し得る。

    原理上、異なる方法が、本発明の化合物の製造のために使用され得る。

    例えば、構造要素V-L-Rが、最初に製造され、次いでコア(K)に結合され得る。 しかしながら、完成した構造要素V-L-Rまたはこれの部分構造は、樹状コアの場合、例えば、最初にモノデンドロンと云われる構築ブロックに連結され得る。 次の工程で、これらのモノデンドロンの幾つかは、一緒に結合して最終構造を形成し得る。 モノデンドロンは、樹状構造の一部を含有する構築ブロックであり、一緒に結合して樹状構造を形成し得る。

    原理上、製造方法は、本発明の化合物の特性に重大な影響を有しない。 一連の変形は、記載した製造方法内で可能である。 したがって、例えば、個々の製造工程の順序を変化させること、例えば、最終製造工程として、非共役柔軟性鎖を直鎖状共役オリゴマー鎖に連結させること、ができる。

    製造される構造に依存して、例えば、非共役柔軟性鎖(R)は、構築ブロックの溶解性を高め、したがって本発明の化合物の製造を容易にすることから、早い段階で柔軟性鎖(R)を直鎖状共役オリゴマー鎖(L)に連結させることが有用であり得る。

    一連の化学反応が、多官能性単位から組み立てられるコアの構築、結合鎖(V)への連結、結合鎖(V)の直鎖状共役オリゴマー鎖(L)への連結、および非共役柔軟性鎖(R)のこれらへの連結に利用できる。 これらは原理上当業者に既知である。 化学反応として、金属有機反応が好適に行われる。 これらは、通常、高い選択性を伴い穏やかな反応条件下で進行し、この場合、高い反応収率が達成されるという利点を有する。

    個々の構造単位K、V、LおよびRが連結のために最初に形成され、次いで、これらは部分構造としてのみか、または互いに反応する出発化合物における官能化形態で存在するように本発明の化合物を製造することもできる。 したがって、例えば、直鎖状のオリゴマー鎖(L)が、最初に、連結のために任意に官能化された二つの鎖構築ブロックを一緒に結合させることによって形成され得る。 また、本発明の化合物の構築のためのこの手順に関して、金属有機反応は、好適な化学反応としても行われる。

    したがって、本発明は、本発明の化合物が金属有機反応によって製造されることを特徴とする、本発明の化合物の製造方法をさらに提供する。

    金属有機反応に関して、対応する官能性を、樹状または高分岐状のコア、結合鎖、直鎖状共役オリゴマー鎖および柔軟性非共役鎖に組み込み、次いで、これらを互いに連結することが任意に必要である。

    このような官能性は、例えば、アルケニル基、ハロゲン基(例えば、塩素、臭素およびヨウ素基、好適には臭素基)、スズ-有機基(例えば、トリメチル-またはトリエチルスズ基など)、ケイ素-有機基(例えば、トリメチルシラン-またはトリエチルシラン基など)またはホウ素-有機基((例えば、ホウ素酸)である。

    本発明の化合物の個々の成分をカップリングするための特に好適な金属有機反応は、熊田カップリング(ここで、二つの臭素基は、パラジウム触媒(例えば、1,1-ビス-(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)など)を使用してグリニャール化合物を通じてカップリングされる。)および鈴木カップリング(ここで、ホウ素含有基は、パラジウム触媒を使用して塩基的に臭素基とカップリングされる。)である。 両カップリング反応の方法は、当業者に既知である。 また、アルケニル基のヒドロシリル化は、本発明の化合物を製造するための個々の構築ブロックを連結するための好適な金属有機反応である。 また、ヒドロシリル化の方法は、当業者に既知である。

    本発明の加工の実施態様の例は、実施例に記載される。

    個々の製造工程間の中間段階の化合物および最終化合物は、好適には精製される。 これは、蒸留、昇華、再結晶、抽出、再沈澱、洗浄またはクロマトグラフィーの既知の方法によって行われ得る。 中間段階および最終化合物は、最高純度を生じさせることから、好適には蒸留、昇華およびクロマトグラフィーによって精製される。

    このことは、既知の半導電性ポリマーに対して、本発明の化合物が、単純な、一般的な精製方法によって高純度に製造され得、したがって、半導体テクノロジーにおける使用に適当であるという利点を提供する。

    本発明の化合物は、メソ相(中間相)、すなわち、固体と液体状態の間の物理相を形成し得る。 これらは、液晶相とも云われ、本発明の化合物の予めの配向を支持する。 本発明の化合物は、好適には50℃〜300℃、最も好適には80℃〜180℃の範囲に液晶相を形成する。

    本発明の化合物は、通常の溶媒、例えば、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、ジエチルエーテル、ジクロロメタンおよびテトラヒドロフラン中に、少なくとも0.1%、好適には少なくとも1%、特に好適には少なくとも5%溶解する。

    本発明の化合物は、蒸着した溶液から均一の厚さおよび形態の高品質層を形成するので、電子工学的用途に適当である。

    最後に、本発明は、電界効果トランジスター、発光構造要素(例えば、有機発光ダイオード)または光起電力電池、レーザーおよびセンサーのような電子工学的構造要素における半導体としての本発明の化合物の使用をさらに提供する。

    本発明の化合物は、これらの目的のために、好適には層の形態で使用される。

    半導体としての官能性を有効に確保するため、本発明の化合物は、十分な移動度、例えば、少なくとも10 −4 cm /Vsの移動度を有する。 電荷移動度は、例えば、M. PopeおよびCE SwenbergによるElectronic Processes in Organic Crystals and Polymers、第2版、第709〜713頁(Oxford University Press、New York Oxford、1999年)中に記載されるように決定され得る。

    本発明の化合物の使用のため、それらは適当な基材(例えば、電気的または電子工学的構造を備えた、ケイ素ウエハー、ポリマーフィルムまたは板ガラス)に付与される。 全ての付与方法が、原理上適用可能である。 本発明の化合物は、好適には液相から、すなわち、溶液状態で付与され、次いで溶媒が蒸発される。 溶液からの付与は、既知の方法(例えば、吹付け、浸漬、印刷および スピンコーティング)によって行われ得る。 スピンコーティングおよびインクジェットコーティングによる付与が特に好適である。

    本発明の化合物の層は、付与後、例えば、熱処理(例えば、液晶相を経験すること)によって、またはストラクチャリングのために(例えば、レーザアブレーションによって)、さらに修飾され得る。

    本発明は、本発明の化合物を半導体として含有する電子工学的構造要素をさらに提供する。

    5-(10-ウンデセニル)-2,2'-ビチオフェンを既知の方法(Synthesis、1993年、第1099頁、J. Mater. Chem. 2003年、第13巻、第197頁)により製造した。 カルボシランデンドリマーG5(A11)128(実施例2A参照)および高分岐状カルボシランポリマーSi-ハイパー-アリル(実施例2B参照)の製造は、Polym. Sci. Ser. A、1998年、第40巻、第763頁およびJ. Polym. Sci.、A部、2000年、第38巻、第741頁に記載されている。 全ての反応容器を、通常の保護ガス方法にしたがって、使用前に、徹底的に加熱し、窒素を過剰に注いだ。

    実施例1:V-L-R構造を有する化合物の製造実施例1A:4,4,5,5-テトラメチル-2-[5'-(10-ウンデセニル)-2,2'-ビチエン-5-イル]-1,3,2-ジオキサボロラン(Und-2T-Bor)の製造

    無水テトラヒドロフラン(100ml)を、乾燥し、窒素を満たした、機械式スターラーを備えたフラスコ(500ml)中、ドライアイス/アセトンで−75℃に冷却した。 次いで、2.5Mのブチルリチウムのヘキサン溶液(6.4ml)を滴下し、これを20分間攪拌した。 次いで、5-ウンデセニル-2,2-ビチオフェン(5.10g、16.0mmol)の無水テトラヒドロフラン(120ml)溶液を、1.5時間に渡って滴下し、これを30分間、−75℃にて攪拌した。 次いで、これを1時間に渡って0℃に加熱し、次いで、澄んだ黄色溶液を再度−75℃に冷却した。 次いで、イソプロポキシジオキサボロラン(3.91g)を、溶液の温度が−72℃を超えるまで上昇しないように数回に分けて添加し、これを全て添加した後、30分間、−72℃にて攪拌した。 攪拌を続け、冷却浴を除去し、反応混合物をゆっくりと温めた。 3時間後、反応混合物をジエチルエーテル(500ml)に添加し、次いで、氷冷水(200ml)と1N塩酸(16ml)の混合物に添加し、振盪し、相を分離した。 有機相を、水(200ml)で二回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去した。 青色固体(7.35g)を生成物として得た。

    1 H NMR (CDCl 3 , TMS/ppm): 1.22-1.45 (1.283にて最大値を有する重複ピーク, 14H), 1.345 (s, 12 H), 1.672 (m, J=7.5 Hz, M = 5, 2H), 2.037 (q, J=7.2 Hz, 2H), 2.781 (t, J=7.3 Hz, 2H), 4.928 (d, J=10.3 Hz, 1H), 4.991 (d, J=17.1 Hz, 1H), 5.811 (m, 1H), 6.676 (d, J=3.4 Hz, 1H), 7.037 (d, J=3.9 Hz, 1H), 7.152 (d, J=3.9 Hz, 1H), 7.496 (d, J=3.4 Hz, 1H).

    実施例1B:5-ヘキシル-5'''-ウンデカ-10-エン-1-イル-2,2':5',2'':5'',2'''-クォーターチオフェン(Und-4T-Hex)の製造

    2-ヘキシル-5-ブロモビチオフェン(4.61g)を、乾燥し、窒素を満たした、マグネチックスターラー、還流冷却器およびセプタム取入口を備えた三つ口フラスコ(250ml)からなる装置中に供給し、窒素で飽和させ、窒素下、テトラキス-(トリフェニルホスフィノ)-パラジウム(0.090g)を添加した。 窒素下の実施例1Aからの化合物(7.35g)のトルエン(120ml)溶液と窒素下の2M炭酸ナトリウム溶液(21ml)を、交互にセプタムを通して注入し、終夜還流した。 冷却後、反応混合物を、氷冷水(200ml)、1N塩酸(45ml)およびトルエン(300ml)に添加し、振盪し、水(200ml)で二回洗浄した。 形成された黄色堆積物を濾去し、トルエン(350ml)に溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除いた。 黄色固体(1.28g)を得た(Und-4T-Hex)

    有機液相を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、溶媒を除去し、残渣をn-ヘキサン(900ml)から再結晶化した。 茶色がかった黄色固体(5.8g)を得た(Und-4T-Hex) 。 トルエンからの再結晶を繰り返し、分析によれば(Und-4T-Hex)とトリフェニルホスフィンからなる黄色粉末(4.81g)を得た。 収率:1.28+4.81=6.09g(理論値の77%)

    MS (Und-4T-Hex)1:M/z = 566 (M +) + 微量の582および634.

    1 H NMR ((Und-4T-Hex) 1 , CDCl 3 , TMS/ppm): 0.896 (t, J=6.9, 3H), 1.23 - 1.44 (1.289にて最大値を有する重複ピーク, 18 h), 1.682 (m, J=7.3, M=5, 4H), 2.040 (q, J=7.0, 2H), 2.791 (t, J=7.6, 4H), 2.840 (q, J=7.2, 2H), 4.931 (d, J=9.8, 1H), 4.989 (d, J=17.1, 1H), 5.814 (m, 1H), 6.681 (d, J=3.9, 2H), 6.975 (d, J=3.4, 2H), 6.988 (d, J=3.9, 2H), 7.029 (d, J=3.9, 2H).

    実施例1C:1-[11-(5'''-ヘキシル-2,2':5',2'':5'',2'''-クォーターチエン-5-イル)ウンデシル]-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン(HSi-Und-4T-Hex)の製造

    実施例1Bからの化合物(1.25g;Und-4T-Hex)および無水トルエン(40ml)を、乾燥し、窒素を満たした、マグネチックスターラー、還流冷却器、窒素取入口および温度計を備えた三つ口フラスコ(250ml)中に供給し、該溶液を窒素で飽和させ、70℃に加熱した。 テトラメチルシロキサン(16ml;12.0g)と、3〜3.5%のPtを有するシクロメチルビニルシロキサン中の白金-シクロビニルメチルシロキサン錯体(10μl)(ABCR社、カールスルーエ)を該澄んだ溶液に添加し、21時間攪拌した。 溶媒を除去後、黄色固体(2.59g)を得た。 これを、50℃の熱トルエンに溶解して、シリカゲルでのクロマトグラフに掛けた。 黄色固体(1.365g;理論値の87%)を得た。

    FD MS: M/z = 700 (M +)にて主ピーク、少量のM/z = 566、および微量のM/z = 714,774および903.

    1 H NMR (CDCl 3 , TMS/ppm): 0.056 (s, 6H), 0.160 (d, J=2.5 Hz, 6H), 0.526 (t, J=7.6 Hz, 2H), 0.896 (t, J=6.85, 3H), 1.21 - 1.44 (1.268にて最大値を有する重複ピーク, 22 H), 1.681 (m, J=7.5, M=5, 4H), 2.789 (t, J=7.6 Hz, 4H), 4.676 (m, J=2.8 Hz, M=7, 1H), 6.680 (d, J=3.9, 2H), 6.974 (d, J=3.4, 2H), 6.987 (d, J=3.9, 2H), 7.028 (d, J=3.4, 2H).

    実施例2:K-(V-L-R) 構造を有する本発明の化合物の製造実施例2A:K-(V-L-R) 構造および樹状コアを有する本発明の化合物の製造

    実施例1Cからの化合物(702mg;HSi-Und-4T-Hex;1.0mmol)を、乾燥し、窒素を満たした、マグネチックスターラー、還流冷却器、窒素取入口および温度計を備えた三つ口フラスコ(100ml)中、窒素で飽和させ、G5(A11)128デンドリマーの溶液(1.3ml;82mg固体)を添加した。 溶媒を真空中除去し、フラスコを窒素で満たし、無水トルエン(17ml)を添加し、溶液を窒素で飽和させた。 混合物を60℃に加熱し、2〜2.4%のPtを有するキシレン中の白金-ジビニルテトラメチルシロキサン錯体(10μl;ABCR社、カールスルーエ)を該澄んだ溶液に添加し、溶液を80℃に20時間加熱した。 次いで、エタノール(70ml)を添加し、これを4時間還流し、形成された懸濁液を熱濾過し、濾過残渣を高真空中で乾燥した(625mg黄色固体、(Z-4-a) )。 溶媒を濾液から除去した(216mg残渣)。

    (Z-4-a) を80℃にてトルエン(15ml)中に溶解し、エタノール(70ml)を滴下した。 懸濁液を形成させ、濾過した。 濾過残渣を高真空中で乾燥し、溶媒を濾液から除去した。 この手順を二回繰り返した。 486mg(理論値の92%)の黄色固体(Z-4-a) を得た。

    実施例2B:K-(V-L-R) 構造および高分岐状コアを有する本発明の化合物の製造

    ここで、Mn=11800およびMw=28400、およびn、m、pは、1〜100の範囲を変動する。

    出発化合物(Si-ハイパー-All)の実験式は、通常、以下の式に対応する。

    実施例2Aに記載されるように、実施例1Cからの化合物(631mg;HSi-Und-4T-Hex;0.9mmol)、76mgの高分岐ポリマーSi-ハイパー-アリル(76mg、0.6mmolアリル基)および2〜2.4%のPtを有するキシレン中の白金-ジビニルテトラメチルシロキサン-錯体(10μl;ABCR社、カールスルーエ)を、無水トルエン(15ml)中で反応させ、単離した。 化合物(Z-X-a)の収率:465mg(理論値の94%)。

    本発明を上記で例示の目的をもって詳細に説明したが、このような詳説が単にその目的のためであって、本発明は、特許請求の範囲によって限定され得る場合を除いて、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、当業者によって変形がなされ得ると理解されるべきである。

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