Qualified sulfonamide polymer

申请号 JP2001587031 申请日 2001-05-23 公开(公告)号 JP2003534422A 公开(公告)日 2003-11-18
申请人 オズモニクス, インコーポレイテッド; クリストファー ジェイ. カース,; スティーブン ディー. クルーズ,; ジェシカ エイ. ペシュル,; レオナルド ティー. ホジンズ,; 发明人 クリストファー ジェイ. カース,; スティーブン ディー. クルーズ,; ジェシカ エイ. ペシュル,; レオナルド ティー. ホジンズ,;
摘要 The invention provides secondary sulfonamide polymers, wherein some, most, or all of the sulfonamido protons have been replaced with a substituent other than hydrogen. The invention also provides methods for preparing such polymers as well as devices (e.g. composite membranes) incorporating such membranes.
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 第二級スルホンアミドポリマーを調製するための方法であって、該方法は、対応する第一級スルホンアミドポリマーの1つ以上のスルホンアミドプロトンを、水素以外の置換基で置換する工程を包含し;但し、該第一級スルホンアミドポリマーは、35より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝ポリアリキルアミンまたは非分枝ポリアリキルアミンから誘導されてはいないし、誘導可能でもない、方法。 【請求項2】 前記1つ以上のスルホンアミドプロトンが、1つ以上のスルホンアミド窒素をアルキル化することによって置換されている、請求項1に記載の方法。 【請求項3】 前記1つ以上のスルホンアミドプロトンが、前記第一級スルホンアミドポリマーを適切な求電子試薬と接触させることによって置換されている、請求項1に記載の方法。 【請求項4】 前記1つ以上のスルホンアミド窒素が、前記第一級スルホンアミドポリマーを適切な塩基およびアルキル化剤と接触させることによってアルキル化されている、請求項2に記載の方法。 【請求項5】 前記1つ以上のスルホンアミド窒素が、酸性条件下でアルキル化されている、請求項2に記載の方法。 【請求項6】 前記1つ以上のプロトンが、前記第一級スルホンアミドポリマーをハイポハライトと接触させることによって置換されている、請求項1に記載の方法。 【請求項7】 前記ハイポハライトが次亜塩素酸ナトリウムである、請求項6に記載の方法。 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法によって調製された第二級スルホンアミドポリマーを含む、膜。 【請求項9】 前記第一級スルホンアミドポリマーが膜の一部である、請求項1に記載の方法。 【請求項10】 第二級スルホンアミドポリマーを含む膜であって、ここで、該第二級スルホンアミドポリマーの骨格は、35より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有するポリアルキルアミンセグメントを含まない、膜。 【請求項11】 複合膜である、請求項10に記載の膜。 【請求項12】 界面で調製される、請求項11に記載の膜。 【請求項13】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法によって調製される第二級スルホンアミドポリマーを含む製品であって、クロマトグラフィー媒質、診断媒質、医療用デバイス、電子部品、分離デバイス、電池電解質または繊維である、製品。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 (発明の優先権) 本出願は、2000年5月23日に出願された米国仮出願番号第60/206
    ,373号に対して優先権を主張する。 【0002】 (発明の背景) スルホンアミドポリマーは、種々の材料およびデバイスに組み込まれる。 スルホンアミドポリマーが使用のために提案されている主要な領域の1つは、分離の分野である。 例えば、スルホンアミドポリマーは、溶液成分の分離における使用のために提案されている半透膜を調製するために使用され得る。 このような膜は、他の基質を透過するが、特定の基質を保持し得るフィルター型である。 この膜を通過する供給流体の成分は、「透過液」を構成し、そしてこの膜を通過しない(すなわち、膜によって排斥されるか、または膜によって保持される)成分は、
    「保持液(retentate)」を構成する。 実施において、この透過液、保持液、または両方の流れは、所望の生成物を示し得、そして得られるように使用され得るか、またはさらなる処理に供され得る。 経済的に実行可能であるためには、この膜は、十分な流量(膜面積の単位あたりの透過流の速度)および分離(
    他の成分を透過する間に特定の成分を保持する膜の能)を提供しなければならない。 【0003】 典型的に、ポリスルホンアミド膜は、多数の第一級スルホンアミド基(−SO −NH−)を含むポリマー骨格を有するポリマー材料から作製される。 これらの化学構造に基づいて、ポリスルホンアミド膜は、濃縮塩基の存在下で安定であることが予測され得る。 しかし、高いpH(例えば、約10)への比較的短い曝露でさえ、ポリスルホンアミド膜が性能を損失する原因となり得ることがわかっている。 【0004】 第一級スルホンアミドポリマー(ポリマー−SO −NH−ポリマー)は、スルホンアミド窒素上に酸性プロトンを有する。 十分に塩基性の溶液に曝露される場合、このプロトンは、脱離され、そしてスルホンアミド基は、負に荷電される(以下のスキームに示されるように)。 【0005】 ポリマー−SO −NH−ポリマー+OH →ポリマー−SO −N −ポリマー (2) この脱プロトン化は、多くのポリマースルホンアミドを膨張する。 このような膨張は、しばしば機械的に弱く、そして非常に損傷しやすいポリマー(例えば、
    膜ポリマーまたはフィルム)を生じる。 【0006】 第二級スルホンアミドポリマー(ポリマー−SO −NR−ポリマー、ここでRはHではない)(これは例えば、活性化されたスルホニル化合物および第二級アミンの反応によって形成されている(例えば、R.C.EversおよびG.
    F. L. Ehlers、J. Polymer Science、1967、5、
    1797−1801を参照のこと))は、塩基によってスルホンアミド窒素で脱プロトン化され得ない。 結果として、このようなポリマーは、塩基に曝露された場合、膨張し得ない。 【0007】 この安定性は、第二級スルホンアミドポリマーを所望の材料(特に高いpHでの分離の実施に使用するため)にする。 残念なことに、分離の実施に利用可能な第二級スルホンアミドポリマーの数は、スルホンアミドポリマーを調製するために代表的に使用される条件下での多くの第二級アミンの比較的低い反応性によって厳格に制限される。 【0008】 目下、塩基安定性の欠損は、第一級スルホンアミドポリマーの使用を限定する。 さらに、第二級スルホンアミドポリマーの利用不可能性およびこのようなポリマーの調製において遭遇する困難性は、これらの使用を限定する。 従って、目下、有利な特性(例えば、改善された塩基安定性、改善された移動、改善された吸着、または改善された結合選択性)を有する第二級スルホンアミドポリマーマトリクスの必要性がある。 第二級スルホンアミドポリマーを調製するための改善された方法の必要もまたある。 【0009】 (発明の要旨) 第一級スルホンアミドポリマーは、スルホンアミドプロトンを非素置換基で置換することによって修飾され得ることが発見されている。 従って、本発明は、
    塩基安定なポリスルホンアミド材料(例えば、ポリスルホンアミド膜)、および修飾された構造のスルホンアミドマトリクスを提供するために使用され得る。 本発明はまた、第一級スルホンアミド材料を修飾するための方法を提供し、この方法は、1つ以上のスルホンアミドプロトンを非水素置換基で置換する工程を包含する。 【0010】 本発明は、一般的なクラスのポリマー材料、およびそれらを生成する方法を提供する。 これらの材料は、そのスルホンアミド窒素の反応を介する第一級スルホンアミドポリマーの修飾によって調製されたスルホンアミドマトリクスである。 【0011】 本発明の方法は、界面フィルムのマトリクスおよび第一級スルホンアミド結合を組み込む任意の他のマトリクスを修飾するために使用され得る。 【0012】 従って、本発明は、優れたROおよびNF性能ならびに塩基性条件に対してすばらしい安定性を示すスルホンアミド膜を提供する。 この膜は、以下のスキームに示されるように、反応性のスルホンアミドプロトンを除去すること、およびこのプロトンを不安定性の少ない(塩基安定な)種(R)で置換することによって調製される。 【0013】 ポリマー−SO −NH−ポリマー+R−Z→ポリマー−SO −NR−ポリマー (1) ここで、Rは置換基であり、そしてZは安定な脱離基である。 【0014】 本発明はまた、スルホンアミドポリマー複合膜を提供する。 ここで、このスルホンアミドポリマーは、少なくとも2つのスルホニル部分を有するスルホニル化合物残基、ならびに少なくとも2つのアミン部分ならびに少なくともいくつかのスルホニル部分およびアミン部分形態のスルホンアミド基を有するアミン化合物残基を含み、そしてここで、窒素アミド基は、非反応性基に変換されている。 【0015】 本発明はまた、スルホンアミドポリマー複合膜を提供する。 ここで、このスルホンアミドポリマーは、少なくとも2つのスルホニル部分を有するスルホニル化合物残基、ならびに少なくとも2つのアミン部分および少なくともいくつかのスルホニル部分およびアミン部分の形態のスルホンアミド基を有するアミン化合物残基を含み、そしてここで、少なくともいくつかのスルホンアミド窒素基は、第二級スルホンアミド基に変換されている。 【0016】 塩基安定性を促進する能力にもかかわらず、これらの修飾は、表面エネルギーおよび輸送特性についてのその影響力に起因して改善された特性(有利に通過抵抗および/または付着抵抗を変更し得る)を有する膜を提供し得る。 【0017】 (発明の詳細な説明) (定義) 用語「第一級スルホンアミドポリマー」は、ポリマー骨格に1つ以上のスルホンアミド基(−SO −NH−)を含む固相ポリマーマトリクスを意味する。 好ましくは、この第一級スルホンアミドポリマーは、35より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない)。 より好ましくは、この第一級スルホンアミドポリマーは、25より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない)。 より好ましくは、この第一級スルホンアミドポリマーは、10より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない)。 なおより好ましくは、この第一級スルホンアミドポリマーは、5より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない)。 なおより好ましくは、
    この第一級スルホンアミドポリマーは、3より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない);そしてなおより好ましくは、この第一級スルホンアミドポリマーは、2より多い反復モノマーアルキルアミン単位を有する分枝または非分枝ポリアルキルアミン(例えば、ポリエチレンイミン)からは誘導されない(あるいは誘導され得ない)。 【0018】 用語「第二級スルホンアミドポリマー」は、ポリマー骨格に1つ以上の第二級スルホンアミド基(−SO −NR−、ここでRは水素ではない)を含む固相ポリマーマトリクスを意味する。 【0019】 用語「マトリクス」は、ポリマー分子の規則的な、不規則的なおよび/またはランダムな配置を意味する。 この分子は、架橋されてもよいし、されなくてもよい。 SEM、X線またはFTNMRから得られるようなスケールで、この分子配置は、ネットワーク、メッシュ、アレイ、フレームワーク、足場(scaffo
    lding)3次元ネットまたは分子の3次元のもつれの配置のような3次元での物理的な配置を示し得る。 通常、このマトリクスは、非自己支持である。 このマトリクスは、ビーズまたはフィルムなどの形の物品を含み得る。 好ましくは、
    このマトリクスは、約5nm〜約600nm、そしてより好ましくは約5nm〜
    約400nmの平均厚みを有する薄いフィルムの形態である。 通常の実施において、このマトリクスは、大ざっぱに極端に薄いフィルムまたはシートとして構成される。 【0020】 本発明のポリマーは、コーティング剤として、そしてクロマトグラフィー媒質、診断媒質、医療用デバイス、電子部品(例えば、貯蔵媒質、フォトレジスト、
    絶縁体)、分離デバイス、膜、電池電解質、繊維などにおいて使用され得る。 【0021】 用語「膜」は、供給流体の成分を、この膜を通過する透過液およびこの膜によって排斥または保持される保持液へ分離するために使用され得る半透性物質を意味する。 【0022】 用語「複合膜」は、多孔性の支持体材料の少なくとも1つの側で層にされたかまたはコーティングされたマトリクスの複合材を意味する。 【0023】 用語「支持体物質」は、マトリクスが塗布され得る任意の基材を意味する。 この基材は、多孔性、または非多孔性であり得る。 含まれるものは、特に微細濾過種および限外濾過種、織物、濾過物質などの半透性膜である。 【0024】 用語「求電子試薬」は、当該分野で理解され、そして電子リッチな種から電子を受け、そして新しい共有結合を形成し得る原子または原子群を有する化合物を含む。 例えば、J. March、Advanced Organic Chem
    istry、第4版、1992、John Wiley and Sons、N
    ew Yorkを参照のこと。 【0025】 用語「アルキル化剤」は、当該分野で理解され、そして置換された炭素結合基または未置換の炭素結合基を別の化合物に付加し得る化合物を含む。 例えば、J
    . March、Advanced Organic Chemistry、第4
    版、1992、John Wiley and Sons、New Yorkを参照のこと。 【0026】 用語「A値」は、本発明の文脈において、膜の水透過性を示し、そして透過水の立方センチメートル割る膜面積の平方センチメートル掛ける大気中で測定された圧力での秒で示される。 1のA値は、本質的に10 −5 cm の透過物割る膜面積の1平方センチメートルの被乗数掛ける1気圧の正味の駆動圧力での性能での1秒である。 本発明の文脈において、本明細書中に与えられるA値は、以下の単位指定を有する:25℃で10 −5 cm /(cm .sec.atm.)または10 −5 cm/(sec.atm.)。 【0027】 A=透過容量/(膜面積*時間*正味の駆動圧力)。 【0028】 用語「正味の駆動圧力」は、平均膜貫通圧力−供給透過液浸透圧の差に等しい。 【0029】 用語「移動値」は、供給液中および濃縮液中の平均の溶質濃度で除算した透過液中の溶質濃度(パーセンテージとして表わされる)[すなわち、移動値=透過液/((供給液+濃縮液)/2)、パーセンテージとして表わされる]を意味する。 この濃縮液は、完全に膜を通りすぎるが膜を介してではなく流れる流体である。 用語「保持値」は、本発明の文脈において、100%−移動値を意味する。
    用語「通過」または「%Pass」は、移動値と等価である。 他で述べられない限り、保持値および移動値は、膜を横切る少なくとも2000のレイノルズ数で、2%未満の回収値で、221〜229psiの膜貫通圧力で、24〜26℃で、6.5〜7.5のpHでDI水中の特定された溶質の1800〜2200pp
    m溶液を通過することによって、および試験の最初の1時間と次の1時間との間で透過分析のために透過液サンプルを収集することによって達成される。 用語「
    回収値」は、本発明の文脈において、透過液流量 対 供給流量の比(パーセンテージとして表わされる)を意味する。 【0030】 用語「塩基不安定性」は、スルホンアミド窒素へ結合される置換基をいう場合、DI水中で1%水酸化ナトリウムからなる溶液に25℃で5分間曝露後に、置換基の10%未満が脱離されていることを意味する。 【0031】 本発明は、第二級スルホンアミドポリマーを調製するための代替の方法を提供する。 ここで、第一級スルホンアミドポリマーは、スルホンアミド窒素で修飾されて、第二級スルホンアミドポリマーを提供する。 【0032】 好ましい第一級スルホンアミドポリマーは、第一級アミン(例えば、キシレンジアミン、エチレンジアミン)および多官能性スルホニルハロゲン化物から調製される。 【0033】 求核性スルホンアミド窒素の修飾は、ほとんど任意の求電子試薬で実施され得る。 適切な例としては、例えば、エポキシ、硫酸、ジアゾ化合物、酸誘導体(無水物、酸塩化物を含む)、ハロカーボン、カルボカチオン、ハロアルカン、ハロゲン(NaOCl、Br )などのような基を有する化合物が挙げられる。 【0034】 例えば、本発明のスルホンアミドは、グリシドールの塩基性溶液を用いる第一級スルホンアミドポリマーの処理によって調製され得る。 理論によって束縛されることは所望されないが、この反応において、塩基(OH )は、始めにスルホンアミド窒素原子を脱プロトン化し、次いでスルホンアミド窒素がグリシドールのエポキシド環へ攻撃すると考えられる。 実施例2に示されるように、第一級スルホンアミドポリマーは、適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム)およびエポキシド(例えば、グリシドール)で処理されて、本発明の第二級スルホンアミドポリマーを提供し得る。 グリシドール修飾された膜はまた、対応する未修飾の膜よりも低い水接触を有することがわかった。 このことは、多くの用途において、潜在的に膜の付着を減少し得る。 【0035】 スルホンアミド窒素は、低いpHで生じるプロトン化で完全に塩基性である。
    従って、弱い求核性であるが、その反応性は、きわめて低いpH値(酸が反応物の求電子性または脱離基の能力を高めるために使用され得る)で維持され得る。
    この特性は、実施例3に利用されて、トリオキサンをホルムアルデヒド誘導カルボカチオンへ変換した。 この種は、スルホンアミド窒素孤立対と反応して、N−
    メトイル(methoyl)スルホンアミドを生成し得る。 従って、第一級スルホンアミドポリマーは、適切なアルデヒドまたはケトン、あるいはそれらの等価物(例えば、トリオキサン)を用いて酸性条件下でアルキル化されて、本発明の第二級スルホンアミドポリマーを提供し得る。 酸触媒付加はまた、グリシドールのようなエポキシドを用いると好結果であり得る。 このエポキシド酸素は、低いpHでプロトン化され、カルボカチオン形態を誘導する(S 1)か、またはスルホンアミドと直接反応する(S 2)かのいずれかの架橋酸素の脱離基の能力を増大し得る。 【0036】 ハイポハライト(hypohalite)(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)
    を用いたスルホンアミド膜の処理によって、膜が安定化し、そしてある場合には拒絶を改善することも見出された。 従って、本明細書に記載される第一級スルホンアミドポリマーの修飾(例えば、ハイポハライトでの処理)はまた、膜の他の特性(例えば、輸送特性)、およびpH安定性を改善し得る。 次亜塩素酸はスルホンアミド窒素に塩素を付加すると考えられる。 塩素付加は、一般的な高いpH
    安定性を促進すると思われないが、塩素処理されていないサンプルよりもわずかに安定であると期待される。 実施例10に例示されているように、第一級スルホンアミドポリマーを、適切なハイポハライト(例えば、次亜塩素酸ナトリウム)
    で処理して、本発明の第二級スルホンアミドポリマーを生成し得る。 【0037】 しかしある場合には、この第一級スルホンアミドポリマーにおける全てまたはほとんど(例えば、約80〜90%)の第一級スルホンアミド結合が、第二級スルホンアミド結合に変換され得る;本発明は、以下を含む:ポリマー(ここで第一級スルホンアミドポリマーにおける第一級スルホンアミド結合のいくらかのみ(例えば、約10%、25%、35%、または50%)が、第二級スルホンアミド結合に変換される);ならびにポリマー(ここで、第一級スルホンアミドポリマーにおける第一級スルホンアミド結合のさらに少ない割合(例えば、約0.0
    5%、0.5%、1%、または5%)が、第二級スルホンアミド結合に変換される)。 後者の場合、この変換は、このポリマーの表面上で選択的に生じ得る。 【0038】 所望の場合、制御された時間、反応物質(リアクタント)、および/または適用方法を用いて、修飾の位置を、ポリマーマトリックスの特定の領域に限定し得る。 例えば、多数の試薬は、内部の結合にアクセスできないので、それらを用いて、このマトリックスの表面で最初にスルホンアミド結合を修飾し得る。 これは、例えば、付加された官能基が、フィルムが溶液中の成分を吸着する傾向を最大化または最小化することを意味する。 【0039】 代表的に、本発明の第二級スルホンアミドポリマーは、対応する第一級スルホンアミドポリマーよりも塩基に対して有意に安定である。 例えば、本発明の好ましい第二級スルホンアミドポリマーは、対応する第一級スルホンアミドポリマーよりもpH13で2倍安定である。 本発明のより好ましい第二級スルホンアミドポリマーは、対応する第一級スルホンアミドポリマーよりもpH13で5倍安定である。 本発明のなおより好ましい第二級スルホンアミドポリマーは、対応する第一級スルホンアミドポリマーよりもpH13で10倍安定であり;そして本発明の最も好ましい第二級スルホンアミドポリマーは、対応する第一級スルホンアミドポリマーよりもpH13で25倍安定である。 膜として構成した場合、本発明の好ましいポリマーは、室温で10時間pH13の水溶液に曝露された後、フローの500%未満の増大を示す。 本発明のより好ましいポリマーは、フローにおいて100%未満の増大を示し、そして本発明のなおより好ましいポリマーは、フローにおいて50%未満の増大を示し、本発明のなおより好ましいポリマーは、フローにおいて25%未満の増大を示し、本発明の最も好ましいポリマーは、フローにおいて10%未満の増大を示す。 【0040】 pH安定性を変更することに加えて、本明細書において記載される修飾(例えば、アルキル化およびハロゲン化)は、スルホンアミド膜の物理化学的特性を変更し得る。 変更され得る物理化学的特性の例としては以下が挙げられる:電荷、
    架橋密度空隙率、表面エネルギー、および極性。 これらの変化は、膜を通る輸送、膜への溶質の吸着、またはキレート化による選択的結合に影響し得る。 従って、本発明の修飾されたポリマーは、単独で、またはpH安定性の改善と組み合わせてのいずれかで、以下:膜を通る輸送、膜への溶質の吸着、またはキレート化による選択的結合、の改善を実証し得る。 【0041】 高いpHでの膨張に対する抵抗の改善に加えて、修飾後には、所望のマトリックスが形成された後、広範な種々の官能基が付加されることが可能になり得る。
    結果として、このような官能基がマトリックス形成に対して有し得る有害な影響を回避しながら、以前に言及された特性が可能になる。 このような制御によって、拒絶の強化(溶解したイオンおよび/または溶解した有機化合物)、付着物の最小化、および現実化されるべき安定性の改善を有する膜が可能になる。 【0042】 (実施例) (実施例1:膜) 界面膜(interfacial membrane)を、以下の様式で調製した。 トリエチルアミンテトラアミン(技術等級60%、Aldrich Ch
    emical Company,Milwaukee Wisconsin,U
    SA,TETA 1.0重量%)およびジメチルアミノピリジン(0.1%)の水溶液を、水で湿したPES支持膜(Osmonics,Inc,Minnet
    onka,Minnesota:HW31)の表面上に注いだ。 この溶液を3秒間支持体と接触させたままにし、その後、過剰の液体を排出してエアーナイフで測定した。 次いで、Isopar G(登録商標)中に、1,3,6−塩化ナフタレントリスルホニル(0.16%)およびキシレン(10%)を含有する有機溶液を、測定した水溶液の上に注いだ。 この有機溶液および水溶液を、お互いに30秒間接触させたままにして、その後、過剰の有機溶液を排出した。 次いで、
    残りの有機溶液を周囲温度で45分間エバポレートさせた。 次いでこの膜をMg
    SO 供給に対して試験して性能を決定した。 周囲温度での1時間の水酸化ナトリウム溶液(5%含有DI水)への浸漬後、この膜を同じ供給溶液に対して再試験した。 【0043】 (実施例2:グリシドール修飾) グリシドールの溶液(5重量%含有DI水)(水酸化ナトリウムでpH12に調整)を調製した。 実施例1に記載のように膜を調製し、そしてメタノール、次いで2000ppm CaCl (水溶液)、そして最後にDI水で別々に洗浄した。 この膜をグリシドール修飾溶液中に周囲温度(21〜23℃)で3日間入れた。 得られた膜を上記のようにMgSO 供給溶液上にチャレンジした。 【0044】 以下の表は、修飾膜および非修飾膜の両方について、周囲温度で1時間、水酸化ナトリウム溶液(DI水中に5%)に対して曝露した後の膜性能結果を示す。 【0045】 【表1】

    (実施例3:膜の分析) 界面膜を、以下の様式で調製した。 トリス(2−アミノエチル)アミン(Al


    drich Chemical Company,Milwaukee Wis


    consin,USA,1.0重量%)およびジメチルアミノピリジン(0.1


    %)の水溶液を、水で湿したPES支持膜(Osmonics,Inc,Min


    netonka,Minnesota:HW31)の表面上に注いだ。 この溶液を15秒間支持体と接触させたままに保持し、その後、過剰の液体を排出してエアーナイフで測定した。 次いで、Isopar G(登録商標)中に、1,3,


    6−塩化ナフタレントリスルホニル(0.16%)およびモノグリム(mono


    glyme)(4.34%)を含有する有機溶液を、測定した水溶液の上に注いだ。 この有機溶液および水溶液を、お互いに60秒間接触させたまま保持して、


    その後、過剰の有機溶液を排出した。 次いで、残りの有機溶液を周囲温度で15


    分間エバポレートさせた。 【0046】 この膜を修飾するために、グリシドールの溶液(5重量%含有DI水)(水酸化ナトリウムでpH12に調整)を調製した。 実施例1に記載のように膜を調製し、そしてメタノールで洗浄した。 この膜をグリシドール修飾溶液中に周囲温度(21〜23℃)で3日間入れた。 【0047】 この膜の増大した塩基安定性を検討するため、表面化学上のpHの効果を接触角(contact angle)滴定を使用して決定した。 (Whitesi


    des,G. W. ら、Langmuir 1985,1,725)。 以下の一連の0.05M緩衝液を調製した。 次いで各溶液を試験溶液として用い、膜接触角を決定した。 各緩衝液で、少なくとも3つの角度を記録した。 【0048】 【表2】 (全ての試薬はAldrichから入手可能)(次に、HClまたはトリエチルアミンを加えて、溶液のpHを所望の値に低下または上昇させた。) 本実施例の非修飾膜は、9未満のpHを有する試験溶液について、43°±3


    °の平均接触角を有することが見出され;9より大きいpHを有する試験溶液については、平均接触角は34°±2°であることが見出された。 本実施例の修飾膜は、31°±3°の平均接触角を有し、これは試験溶液のpHと独立していた。 【0049】 (実施例4:膜) 以下の変更点以外は、実施例1に記載のように膜を調製した。 用いたアミン溶液は、エチレンジアミン(1重量%)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(


    0.1重量%)含有DI水であり、そして1分間おいた。 有機相は、1,3,6


    −塩化ナフタレントリスルホニル(0.16重量%)およびキシレン(10重量%)をIsopar G中に含有し、そして2分間反応させた。 有機溶媒を45


    分間以上エバポレートさせた。 次いでこの膜をMgSO

    供給に対して実行して性能を決定した。 周囲温度での1時間の水酸化ナトリウム溶液(DI水中に5%


    含有)への浸漬後、この膜を同じ供給溶液に対して再試験した。 【0050】 (実施例5:グリシドール修飾) グリシドールの溶液(5重量%含有DI水)(水酸化ナトリウムでpH12に調整)を調製した。 実施例4に記載のように膜を調製し、そしてメタノール、2


    000ppm CaCl

    (水溶液)、そしてDI水で別々に洗浄した。 この膜をグリシドール修飾溶液中に周囲温度(21〜23℃)で3日間入れた。 得られた膜を上記のようにMgSO

    供給溶液上にチャレンジした。 【0051】 以下の表は、周囲温度で1時間、水酸化ナトリウム溶液(DI水中に5%)に対して曝露した後の、実施例4および実施例5の膜についての膜性能結果を示す。 【0052】 【表3】 (実施例6:膜) 本質的に、以下の変更点以外は、実施例1に記載のように膜を調製した:用いたアミン溶液は、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン(または1,8−


    ジアミノ−3,6−ジオキサオクタンとも呼ばれる、2重量%)、ジメチルアミノピリジン(0.1重量%)含有DI水であり、これを1分間おいた。 有機相は、1,3,6−塩化ナフタレントリスルホニル(0.16重量%)およびキシレン(10重量%)をIsopar G中に含有し、そして2分間反応させた。 有機溶媒を1時間以上エバポレートさせた。 次いでこの膜をMgSO

    供給に対して試験して性能を決定した。 周囲温度での1時間の水酸化ナトリウム溶液(DI


    水中に5%含有)への浸漬後、この膜を同じ供給溶液に対して再試験した。 【0053】 (実施例7:グリシドール修飾) グリシドールの溶液(5重量%含有DI水)(水酸化ナトリウムでpH12に調整)を調製した。 実施例6に記載のように膜を調製し、そしてメタノール、2


    000ppm CaCl

    (水溶液)、そしてDI水で別々に洗浄した。 この膜をグリシドール修飾溶液中に周囲温度(21〜23℃)で3日間入れた。 得られた膜を上記のようにMgSO

    供給溶液上にチャレンジした。 【0054】 以下の表は、周囲温度で1時間、水酸化ナトリウム溶液(DI水中に5%)に対して曝露した後の、実施例6および実施例7の膜についての膜性能結果を示す。 【0055】 【表4】 (実施例8:膜) 界面膜を、以下の様式で調製した。 エチレンジアミン(1.0重量%)、トリエチルアンモニウムショウノウスルホナート(6.6%)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(0.1%)の水溶液を、ポリフルホン支持膜の表面に注いだ。 この溶液を30秒間支持体と接触させたままに保持し、その後、過剰の液体を排出してエアーナイフで測定した。 Isopar G中に、1,3,6−塩化ナフタレントリスルホニル(0.16%)およびモノグリム(4.5%)を含有する有機溶液を、測定した水溶液の上に注いだ。 この有機溶液および水溶液を、お互いに60秒間接触させたまま保持して、その後、過剰の有機溶液を排出した。


    得られた膜を5分間100℃で実験オーブンにいれた。 次いで、この膜をMgS


    供給に対して試験して性能を決定した。 周囲温度での1時間の水酸化ナトリウム溶液(DI水中に10%含有)への浸漬後、この膜を同じ供給溶液に対して再試験した。 【0056】 (実施例9:酸触媒修飾) トリオキサン(8.9%)、氷酢酸(48.2%)、ギ酸(22.5%)、およびスルホン酸(20.4%)を含む溶液を調製した。 実施例8の膜を3時間この溶液に浸漬し、次いで、取り出してRO水で徹底的にリンスした。 以下の表は、周囲温度で1時間、水酸化ナトリウム溶液(DI水中に10%)に対して曝露する前、および曝露した後の、実施例8および実施例9の膜についての膜性能結果を示す。 【0057】 【表5】 (実施例10:次亜塩素酸修飾) 実施例8の膜をMgSO

    含有DI水中の供給について試験した。 最初の性能の決定後、十分量の5.25%NaOClをこの供給溶液に添加して、周囲温度で50ppmに濃度を調節した。 この溶液に対する操作の30分後、性能を測定した。 【0058】 【表6】 全ての刊行物、特許、および特許書類は、参考として個々に援用されているかのように、本明細書において参考として援用されている。 本発明は、種々の特定のそして好ましい実施形態および技術を参照して記載されている。 しかし、多くのバリエーションおよび改変が、本発明の概念および範囲に収まったままでなされ得ることが理解されるべきである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (71)出願人 ペシュル, ジェシカ エイ. アメリカ合衆国 ミネソタ 55444, ブ ルックリン パーク, 89ティーエイチ アベニュー 1409 (71)出願人 ホジンズ, レオナルド ティー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07624, クロスター, ジェーン スト リート 19 (72)発明者 カース, クリストファー ジェイ. アメリカ合衆国 ミネソタ 55426, セ ント ルイス パーク, ミネトンカ ブ ールバード 8744 (72)発明者 クルーズ, スティーブン ディー. アメリカ合衆国 ミネソタ 55317, チ ャンハッセン, ストーン クリーク ド ライブ 8258 (72)発明者 ペシュル, ジェシカ エイ. アメリカ合衆国 ミネソタ 55444, ブ ルックリン パーク, 89ティーエイチ アベニュー 1409 (72)発明者 ホジンズ, レオナルド ティー. アメリカ合衆国 ニュージャージー 07624, クロスター, ジェーン スト リート 19 Fターム(参考) 4D006 GA03 GA06 MA06 MB20 MC54X NA41 NA50 NA54 PA01 PC01 PC38 PC41 4F071 AA61 AF09 AH12 AH15 AH19 BC01 4J030 BA09 BA45 BD00 BF19 BG23 BG32

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