首页 / 国际专利分类库 / 化学;冶金 / 有机高分子化合物;其制备或化学加工;以其为基料的组合物 / 用碳-碳不饱和键以外的反应得到的高分子化合物 / 在高分子主链中,由形成含硫的键合,有或没有氮,氧,或碳键合反应得到的高分子化合物 / 分岐アルキル鎖を有するDPPまたは(および)分岐アルキル鎖を有する縮合チオフェン、並びにそれらの半導体コポリマーの分子量を増加させるための設計戦略

分岐アルキル鎖を有するDPPまたは(および)分岐アルキル鎖を有する縮合チオフェン、並びにそれらの半導体コポリマーの分子量を増加させるための設計戦略

申请号 JP2017540154 申请日 2016-01-28 公开(公告)号 JP2018507289A 公开(公告)日 2018-03-15
申请人 コーニング インコーポレイテッド; 发明人 ハァ,ミンチエン; ニウ,ウェイジュン; マシューズ,ジェイムズ ロバート;
摘要 複素環縮合チオフェン系化合物を含む組成物、縮合チオフェン化合物に基づくポリマー、およびそのモノマーとポリマーの製造方法、並びに 薄膜 系デバイスと他のデバイスにおける使用がここに記載されている。
权利要求

式1’または2’: を有する化合物: 式中、nおよびmは1以上の整数であり; R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテルであり; a、b、c、およびdは、独立して、1以上の整数であり; eおよびfは、ゼロ以上の整数であり; XおよびYは、独立して、共有結合、アリール基、縮合アリール基、アルキンまたはアルケンであり; AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかである。mが1から1000である、請求項1記載の化合物。Xが、構造: の内の1つを有する、請求項1または2記載の化合物。XおよびYが、独立して、構造: の内の1つを有し、式中、gは、1から10の整数であり、R9およびR10は、独立して、素、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から100の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換アラルキルである、請求項1または2記載の化合物。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10の少なくとも1つが、独立して、2から100の炭素原子を有するアルキル基である、請求項4記載の化合物。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10の少なくとも1つが置換または非置換アルキルを含み、1つ以上の置換基が、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル部分、もしくはこれらの2つ以上の任意の組合せから選択される、請求項4記載の化合物。化合物を製造する方法において、 構造6’: の部分を含むジケトピロロピロール(DPP)系モノマーであって、式中、 R5、R6、R7、およびR8は、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテルであり; cおよびdは、独立して、1以上の整数であり; Xは、共有結合、アリール基、縮合アリール基、アルキンまたはアルケンであり; fはゼロ以上の整数であり; Zはハロゲンであり; AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかである、モノマーを提供する工程、 構造7’または8’: の部分を含む縮合チオフェンジスズまたはジボロン化合物であって、式中、 nは1以上の整数であり; R1、R2、R3、およびR4は、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテルであり; aおよびbは、独立して、1以上の整数であり; Yは、共有結合、アリール基、縮合アリール基、アルキンまたはアルケンであり; eはゼロ以上の整数であり; Wは、トリアルキルスズまたはボロン酸エステル基である、化合物を提供する工程、および 金属触媒の存在下でポリマーを形成する工程、 を有してなる方法。a、b、c、d、e、およびfは、独立して、1以上の整数であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、2から100の炭素原子を有するアルキル基である、請求項7記載の方法。Xが、共有結合、以下の構造: の1つを含むアリール基、アルキンまたはアルケンである、請求項7または8記載の方法。XおよびYが、独立して、共有結合、以下の構造: の1つを含むアリール基、アルキンまたはアルケンであり、式中、 gは1から10の整数であり、R9およびR10は、独立して、水素、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から100の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から100の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、もしくは置換または非置換アラルキルである、請求項7または8記載の方法。

说明书全文

関連出願の説明

本出願は、それらの全ての内容が依拠され、ここにその全てが引用される、2015年10月16日に出願された米国仮特許出願第62/242681号、2015年1月29日に出願された米国仮特許出願第62/109176、および2015年12月14日に出願された米国特許出願第14/968168号の米国法典第35編第120条の下での優先権の恩恵を主張するものである。

複素環式有機化合物を含む組成物がここに記載されている。より詳しくは、縮合チオフェン化合物、その製造方法、およびその使用がここに記載されている。

高度に共役された有機材料が、主にその興味深い電子特性と光電子工学特性のために、現在、大規模な研究活動の焦点となっている。それらの材料は、電界効果トランジスタ(FET)、薄膜トランジスタ(TFT)、有機発光ダイオード(OLED)、電気光学(EO)用途、導電材料として、二光子混合材料として、有機半導体として、および非線形光学(NLO)材料としてを含む多種多様な用途における使用のために研究されている。高度に共役された有機材料が、RFIDタグ、フラットパネルディスプレイにおけるエレクトロルミネセント装置、および光起電装置とセンサ装置などの装置に用途が見出されるであろう。

ペンタセン、ポリ(チオフェン)、ポリ(チオフェン−co−ビニレン)、ポリ(p−フェニレン−co−ビニレン)およびオリゴ(3−ヘキシルチオフェン)などの材料が、様々な電子用途および光電子工学用途における使用について徹底的に研究されてきた。特に、縮合チオフェン化合物に有益な特性があることが分かった。例えば、ビスジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]チオフェン(1,j=2)が、固体状態で効率的にπスタッキングすることが分かり、高い移動度(0.05cm2/V・sまで)を有し、高いオン/オフ比(108まで)を有する。オリゴ−またはポリ(チエノ[3,2−b]チオフェン)(2)およびオリゴ−またはポリ(ジチエノ[3,2−b:2’,−3’−d]チオフェン)(1)

などの縮合チオフェンのオリゴマーとポリマーも、電子装置および光電子工学装置における使用が提案されており、許容される導電特性および非線形光学特性を有することが示されてきた。

しかしながら、未置換の縮合チオフェン系材料は、低い溶解度、不十分な加工性および酸化に対する不安定な性質を欠点として持つ傾向にある。それゆえ、許容される溶解度、加工性および酸化安定性を有する縮合チオフェン系材料が依然として必要とされている。

縮合チオフェン化合物などの複素環式有機化合物を含むポリマー組成物、それらを製造する方法、およびその使用がここに記載されている。ここに記載された組成物および方法は、従来技術の組成物および方法を上回る数多くの利点を有する。例えば、ここに記載された置換縮合チオフェン組成物は、類似の未置換のチオフェン組成物よりも安定かつ加工可能に製造されることがある。ここに記載された縮合チオフェン部分を含むポリマーおよびオリゴマーは、従来のスピンコート操作を使用して加工可能であることがある。さらに、ここに記載された組成物は、β−H含有量が実質的になく、組成物の酸化安定性を著しく改善するように製造されることがある。

第1の態様は、式1’または2’:

の繰り返し単位を有するポリマーを含み、ここで、構造1’および2’において、nおよびmは、1以上の整数であることがあり;R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;a、b、c、およびdは、独立して、3以上の整数であることがあり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であることがあり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがある;ただし: i.R1またはR2の少なくとも一方;R3またはR4の一方;R5またはR6の一方;およびR7またはR8の一方が、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、またはシクロアルキルである; ii.R1、R2、R3、またはR4のいずれかが水素である場合、R5、R6、R7、またはR8のいずれも水素ではない; iii.R5、R6、R7、またはR8のいずれかが水素である場合、R1、R2、R3、またはR4のいずれも水素ではない; iv.eおよびfの両方が0ではあり得ない; v.eまたはfのいずれかが0である場合、cおよびdは、独立して、5以上の整数である; vi.前記ポリマーが分子量を有し、そのポリマーの分子量は10,000超である。

別の態様は、繰り返し単位:

を有するポリマーを含み、ここで、構造1B’および2B’において、mは1以上の整数であり;nは1以上の整数であり;R5、R6、R7、およびR8は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;cおよびdは、独立して、3以上の整数であり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがあり;各Q1およびQ2は、独立して、必要に応じて置換された直鎖(すなわち、非分岐)アルキル、必要に応じて置換された直鎖アルケニル、または必要に応じて置換された直鎖アルキニルであることがある;ただし: i.R5、R6、R7、およびR8の全てが、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、もしくはシクロアルキルである; ii.eおよびfが両方とも0ではあり得ない; iii.eまたはfのいずれかが0である場合、cおよびdは、独立して、5以上の整数である; vi.前記ポリマーが分子量を有し、そのポリマーの分子量は10,000超である。

別の態様は、繰り返し単位:

を有するポリマーを含み、ここで、構造1C’および2C’において、nおよびmは、1以上の整数であることがあり;R1、R2、R3、およびR4は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;a、b、c、およびdは、独立して、3以上の整数であることがあり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であることがあり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがあり;各Q3およびQ4は、独立して、必要に応じて置換された直鎖(すなわち、非分岐)アルキル、必要に応じて置換された直鎖アルケニル、または必要に応じて置換された直鎖アルキニルであることがある;ただし: i.R1、R2、R3、およびR4の全てが、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、もしくはシクロアルキルである; ii.eおよびfが両方とも0ではあり得ない; iii.前記ポリマーが分子量を有し、そのポリマーの分子量は10,000超である。

上述した態様の1つ以上のいくつかの実施の形態において、mは1から1000であるる。いくつかの実施の形態において、AおよびBはOである。いくつかの実施の形態において、fは1であり、eも1である。他の実施の形態において、fは1であり、eは0である。いくつかの実施の形態において、R1、R2、R3、およびR4、またはR5、R6、R7、およびR8のいずれかが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である。いくつかの実施の形態において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である。いくつかの実施の形態において、R1、R2、R3、R4、R5、およびR7の各々は、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R6およびR8の各々は水素である。他の実施の形態において、R5、R6、R7、R8、R1、およびR3の各々は、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R2およびR4の各々は水素である。

いくつかの実施の形態において、aおよびbは、3、4、5、または6と等しい整数である。いくつかの実施の形態において、a=bであり、式中、aおよびbは、3、4、または5と等しい整数である。いくつかの実施の形態において、cおよびdは、3、4、5、6、または7と等しい整数である。いくつかの実施の形態において、f=1およびe=0であり、c=dであり、式中、cおよびdは、5以上と等しい整数である。

本開示は、様々な実施の形態において、式3’または4’:

を有する化合物にも関し、ここで、R1、R2、R3、R4、a、b、Y、e、およびnは、1’および2’について先に定義されたとおりであり、各Wは、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル、もしくは置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基、もしくは鈴木またはスティルカップリングに有用な代わりの基であることがある。

本開示は、様々な実施の形態において、ここに記載されたポリマーの1つ以上を製造する方法にも関する。そのポリマーを製造する方法は、必要に応じて金属触媒の存在下で、構造6’または6C’の部分を有するジケトピロロピロール(DPP)系モノマーを縮合チオフェン化合物3’または4’と反応させることによって行われることがある:

ここで、6’および6C’において、Q3、Q4、X、f、c、d、A、B、R5、R6、R7、およびR8は、1’および2’および/または1C’および2C’について先に定義されたとおりであり、Zはハロゲンであることがある。

いくつかの実施の形態において、前記反応性の縮合チオフェン3’または4’は、ジスズまたはジボロン系反応性構造を有する。いくつかの実施の形態において、その縮合チオフェンジスズまたはジボロンは、構造7’または8’の部分を有することがある:

ここで、各R1、R2、R3、R4、a、b、Y、e、およびnは、1’および2’について先に定義されたとおりであり、W’は、置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基、もしくは鈴木またはスティルカップリングに有用な代わりの基であることがある。さらに他の実施の形態において、その縮合チオフェンジスズまたはジボロンは、構造7B’または8B’の部分を有することがある:

ここで、Q1およびQ2は、1B’および2B’について上述されたものである。

追加の特徴と利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者には容易に明白になるか、または記載された説明およびその特許請求の範囲、並びに添付図面に記載された実施の形態を実施することによって認識されるであろう。

先の一般的な説明および以下の詳細な説明は、単なる例示であり、本発明の性質と特徴を理解するための概要または骨子を提供することが意図されているのが理解されよう。

添付図面は、この説明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、様々な要素のサイズは、明確にするために歪曲されているかもしれない。図面は、1つ以上の実施の形態を図解し、説明と共に、実施の形態の原理および作動を説明する働きをする。

分岐アルキルを有する縮合チオフェンを形成するための反応スキーム

3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ジヘプタデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(ビス−ブロモチエニル−DC17DPP)(ジケトピロロピロール=「DPP」)を製造するための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4(FT4=4環縮合チオフェン)をビス−ブロモチエニル−DC17DPPにカップリングするための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4を3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ビス(2−オクチルドデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(ビス−ブロモチエニル−DC2BC8C10DPP)にカップリングするための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4を3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ジヘキサデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(ビス−ブロモチエニル−DC16DPP)にカップリングするための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4をビス−ブロモチエニル−DC16DPPにカップリングするための反応スキーム

モノマーの3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ビス(6−オクチルヘキサデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(ビス−ブロモチエニル−DC6BC8C10DPP)を形成するための反応スキーム

1つの実施の形態による、2,6−ビス−トリメチルスタンニル−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(ビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4)を形成するための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4をビス−ブロモチエニル−DC6BC8C10DPPにカップリングするための反応スキーム

モノマーの2,6−ビス(5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DSnTDC5BC8C10FT4)を形成するための反応スキーム

パラジウム触媒を用いたスティル・タイプのカップリングにより、ビス−スズ−置換FT4をビス−ブロモチエニル−DC6BC8C10DPPにカップリングするための反応スキーム

本発明の材料、物品、および/または方法を開示し、記載する前に、下記に記載する態様は、特定の化合物、合成方法、または使用に制限されず、もちろん、様々であってよいことを理解すべきである。ここに使用される用語法は、特定の態様を説明する目的のためだけであり、制限を意図するものではないことも理解すべきである。

本明細書および以下の特許請求の範囲において、以下の意味を有するように定義された数多くの用語が言及される。

本明細書の全体に亘り、文脈が他に要求しない限り、「含む(comprise)」という単語、または「含む(comprises)」や「含んでいる(comprising)」などの変形は、挙げられた整数または工程もしくは整数または工程の群の含有を意味するが、任意の他の整数または工程もしくは整数または工程の群の除外を意味するものではいことが理解されよう。

明細書および付随の特許請求の範囲に使用されているように、単数形は、文脈が明白にそうではないことを示していない限り、複数の対象を含むことに留意すべきである。それゆえ、例えば、「担体」への言及は、そのような担体2種類以上の混合物などを含む。

「随意的」または「必要に応じて」は、その後に記載された事象または状況が生じることがあるまたは生じ得ないことを意味し、その記載は、その事象または状況が生じた場合と、生じなかった場合を含むことを意味する。

範囲は、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値まで、としてここに表してよい。そのような範囲が表された場合、別の態様は、そのある特定の値から、および/またはその別の特定の値までを含む。同様に、「約」という先行詞の使用により、値が近似として表されている場合、その特定の値は別の態様を形成することが理解されるであろう。さらに、それらの範囲の各々の端点は、他の端点に関してと、他の端点に関係なくの両方で有意であることがさらに理解されよう。

ここに用いた「アルキル基」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、またはテトラデシルなどの1から40の炭素原子の(または命名法Cγ−Cζにより定義されるような炭素原子の数を有する、式中、γおよびζは、γ<ζである数値である)分岐または未分岐の飽和炭化水素基であることがある。このアルキル基は、置換されていても、未置換であってもよい。「未置換アルキル基」という用語は、炭素と水素のみからなるアルキル基としてここに定義される。「置換アルキル基」という用語は、1つ以上の水素原子が、以下に限られないが、アリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ基、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル基、アルコキシ基、チオール基、チオアルキル基、またはハロゲン化物、アシルハロゲン化物、アクリレート、またはビニルエーテルを含む基により置換されたアルキル基としてここに定義される。例えば、アルキル基は、このアルキル基の水素原子のいずれがヒドロキシル基により置換された、アルキルヒドロキシ基であってよい。

ここに定義された「アルキル基」という用語は、シクロアルキル基も含む。ここに用いた「シクロアルキル基」という用語は、少なくとも3つの炭素原子、いくつかの実施の形態において、3から20の炭素原子からなる非芳香族の炭素系環である。シクロアルキル基の例としては、以下に限られないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。シクロアルキル基という用語は、環の炭素原子の少なくとも1つが、以下に限られないが、窒素、酸素、硫黄、またはリンなどのヘテロ原子により置換されてもよいヘテロシクロアルキル基も含む。

ここに用いた「アリール基」という用語は、以下に限られないが、ベンゼン、ナフタレンなどを含む、任意の炭素系芳香族基、縮合炭素系芳香族基であることがある。「アリール基」という用語は、芳香族基の環内に含まれた少なくとも1つのヘテロ原子を有する少なくとも3つの炭素原子からなる芳香環を意味する、「ヘテロアリール基」も含む。ヘテロ原子の例としては、以下に限られないが、窒素、酸素、硫黄、およびリンが挙げられる。このアリール基は、置換されていても、未置換であってもよい。このアリール基は、以下に限られないが、アルキル、アルキニル、アルケニル、アリール、ハロゲン化物、ニトロ、アミノ、エステル、ケトン、アルデヒド、ヒドロキシ、カルボン酸、またはここに定義されたようなアルコキシを含む1つ以上の基により置換されていてもよい。いくつかの実施の形態において、「アリール基」という用語は、3から30の炭素原子を有する、置換または未置換のアリール環およびヘテロアリール環に制限されることがある。

ここに用いた「アラルキル」という用語は、アリール基に結合した、先に定義されたアルキル基を有するアリール基であることがある。アラルキル基の例が、ベンジル基であってよい。

「アルケニル基」という用語は、構造式が少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する2から40の炭素原子の分岐または未分岐の炭化水素基として定義される。

「アルキニル基」という用語は、構造式が少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する2から40の炭素原子の分岐または未分岐の炭化水素基として定義される。

「共役基」という用語は、その基の原子のp−軌道が電子の非局在化を通じて接続されており、その構造が、単結合と二重または三重結合を交互に含有するものと記載してよく、さらに孤立電子対、ラジカル、またはカルベニウムイオンをさらに含有してよい、直鎖、分岐鎖または環状基、またはそれらの組合せとして定義される。共役環状基は、芳香族基および非芳香族基の一方または両方を含んでよく、ジケトピロロピロールなどの多環式またはヘテロ環式基を含んでよい。理想的には、共役基は、それらが結合するチオフェン部分の間の共役を継続するような様式で結合している。いくつかの実施の形態において、「共役基」は、3から30の炭素原子を有する共役基に制限されることがある。

開示された方法および組成物のために使用してよく、それと組み合わせて使用してよく、その調製に使用してよい、またはその生成物である、化合物、組成物、および成分が開示されている。これらと他の材料がここに開示されており、これらの材料の組合せ、サブセット、相互作用、群などが開示されている場合、これらの化合物の様々な個々の組合せと集合の組合せおよび順列の各々の具体的な言及が明白に開示されていなくてもよく、各々は、具体的に考えられ、ここに記載されているであろうと理解すべきである。それゆえ、分子A、BおよびCの部類、並びに分子D、EおよびFの分類が開示され、組合せ分子A−Dの例が開示されている場合、各々が個別に列挙されていなくても、各々が個別と集合的に考えられるであろう。それゆえ、この例において、組合せA−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−EおよびC−Fの各々が、具体的に考えられ、A、BおよびC;D、EおよびF;および例示の組合せA−Dの開示から開示されていると考えるべきである。同様に、これらの任意のサブセットまたは組合せも、具体的に考えられ、開示されているであろう。それゆえ、例えば、A−E、B−FおよびC−Eの下位群が具体的に考えられ、A、BおよびC;D、EおよびF;および例示の組合せA−Dの開示から開示されていると考えるべきである。この概念は、以下に限られないが、開示された組成物を製造する方法および使用する方法の工程を含む、本開示の全ての態様に適用される。それゆえ、実施してよい様々な追加の工程がある場合、これらの追加の工程の各々は、開示された方法の任意の特定の実施の形態または実施の形態の組合せで実施されることがあり、そのような組合せの各々が、具体的に考えられ、開示されているであろうと考えるべきであると理解されよう。

ここに記載された縮合チオフェン部分は、その縮合チオフェン環系のβ位置で必要に応じて置換されたアルキル基により置換されている。ここに用いたように、縮合チオフェン環系のα位置は、縮合チオフェンの硫黄に直接隣接していることがある非縮合炭素中心であることがあるのに対し、β位置は、α位置により、縮合チオフェンの硫黄から隔てられることがある非縮合炭素中心であることがある。構造1’〜4’および7’〜8’において、α位置は、組成物の残りと接続されているものとして示されているのに対し、β位置は、アルキル鎖によりβ位置に結合したR1、R2、R3、R4により置換されている。

1つの態様は、式1’または2’:

の繰り返し単位を有するポリマーを含み、ここで、構造1’および2’において、nおよびmは、1以上の整数であることがあり;R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;a、b、c、およびdは、独立して、3以上の整数であることがあり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であることがあり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがある;ただし: i.R1またはR2の少なくとも一方;R3またはR4の一方;R5またはR6の一方;およびR7またはR8の一方が、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、またはシクロアルキルである; ii.R1、R2、R3、またはR4のいずれかが水素である場合、R5、R6、R7、またはR8のいずれも水素ではない; iii.R5、R6、R7、またはR8のいずれかが水素である場合、R1、R2、R3、またはR4のいずれも水素ではない; iv.eおよびfの両方が0ではあり得ない; v.eまたはfのいずれかが0である場合、cおよびdは、独立して、5以上の整数である; vi.前記ポリマーが分子量を有し、そのポリマーの分子量は10,000超である。

1つの態様において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の少なくとも1つは、置換または非置換のC4以上のアルキル基であることがある。例えば、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の少なくとも1つは、非置換のC4以上のアルキル基であってよい。この態様において、非置換のC4以上のアルキル基は、直鎖アルキル基(例えば、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルまたはヘキサデシル)、分岐アルキル基(例えば、sec−ブチル、neo−ペンチル、4−メチルペンチル)、または置換または非置換のC5以上のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)であってよい。1つの態様において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の少なくとも1つは置換C4以上のアルキルを含む。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の少なくとも1つは、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル部分もしくはこれらの2つ以上の任意の組合せにより置換されていてもよい。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の選択は、その縮合チオフェン部分を含有する組成物の最終用途に依存する。ここに記載された方法により、多種多様なR1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8置換基を有する縮合チオフェン部分の合成が可能である。その後の反応工程を乗り切るために、置換アルキル基のどのような官能性も保護してよい。

いくつかの実施の形態において、各R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、置換または非置換のC4以上のアルキルである。いくつかの実施の形態において、各R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、置換または非置換のC6以上のアルキルである。いくつかの実施の形態において、R1およびR3は水素であり、R4およびR2の各々は置換または非置換のC6以上のアルキルであり、各R5、R6、R7、およびR8は、独立して、置換または非置換のC8以上のアルキルである。いくつかの実施の形態において、R5およびR7は水素であり、R6およびR8の各々は置換または非置換のC6以上のアルキルであり、各R1、R2、R3、およびR4は、独立して、置換または非置換のC8以上のアルキルである。

いくつかの実施の形態において、nは1以上の整数である。いくつかの実施の形態において、nは1から4、または1から3の整数である。1つの態様において、mは、1から10,000、1から9,000、1から8,000、1から7,000、1から6,000、1から5,000、1から4,000、1から3,000、1から2,000、1から1,000、1から500、1から250、1から100、1から50、1から25、1から10、25から1000、25から500、25から250、50から1000、50から500、または50から250であることがある。いくつかの実施の形態において、AまたはBの少なくとも一方はOである。他の実施の形態において、AまたはBの少なくとも一方はSである。

いくつかの実施の形態において、a、b、c、およびdは、各々独立して、3以上の整数である。いくつかの実施の形態において、aおよびbの各々は3以上の整数であり、cおよびdは4以上の整数である。いくつかの実施の形態において、aおよびbの各々は4以上の整数であり、cおよびdは5以上の整数である。いくつかの実施の形態において、f=1およびe=0であり、cおよびdは5以上の整数である。いくつかの実施の形態において、aおよびbの各々は3から7の整数であり、cおよびdも3から7の整数である。

1つの態様において、各XおよびYは、個別に共役基である。いくつかの実施の形態において、その共役基は、置換または非置換アリール、ヘテロアリール、もしくは二重または三重結合である。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、個別に、置換または非置換アリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、個別に、置換または非置換ヘテロアリールである。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、個別に、置換または非置換チオフェンまたは縮合チオフェンである。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、個別に、非置換チオフェンである。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、個別に:

の内の1つであり、ここで、各R9およびR10は、独立して、水素、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から30の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換アラルキルである。1つの実施の形態において、R9およびR10の少なくとも一方は、独立して、2から30の炭素原子を有するアルキル基であることがある。1つの態様において、R9およびR10の少なくとも一方は、置換または非置換アルキルを含む。R9およびR10の少なくとも一方が置換アルキルを含む場合、1つ以上の置換基は、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル部分、もしくはこれらの2つ以上の任意の組合せから選択してよい。

1’および2’に記載された縮合チオフェン部分は、3を超えるいくつの縮合環を有してもよい。例えば、縮合チオフェン部分は、四環(2’、n=1);五環(1’、n=1);六環(2’、n=2);または七環(1’、n=2)であってよい。ここに記載された方法により、任意の所望の数の環を有する縮合チオフェン部分を構成することが可能になる。1つの態様において、1’および2’について、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、または15であってよい。

構造1’および2’に示されるような具体化された化合物の予期せぬ利点は、C4位以上に分岐点を有する少なくとも2つのアルキル鎖を持つ、ポリマー上の少なくとも4つの長いアルキル鎖の存在により、移動性および加工性可能性が改善されることである。1つの態様において、縮合チオフェン単位およびDPP単位の一方または両方が分岐アルキル鎖を含有し、その分岐点は、ポリマー主鎖から少なくとも4つの炭素分だけ離れている。そのような実施の形態において、あるポリマー繰り返し単位における多数の分岐側鎖により、そのポリマーの溶解度が著しく増し、溶解加工性およびπ−πスタッキングなどの他のデバイス特性を犠牲にせずに、そのポリマーを、分子量を増加させて合成することが可能になる。それに加え、1’および2’に示された具体化されたポリマーは、下記の構造(ここに引用する、2012年10月31日に出願された米国特許出願第13/665055号から)に示されるような現行の高性能ポリマーよりも、高い電界効果正孔移動度を有する:

以前の研究は、得られるポリマー特性を改善することを目的として、OTFTポリマーの溶解度を増加させるために行われてきた。しかしながら、分岐アルキル鎖がDPP上の窒素原子から2つの炭素しか離れていない、分岐DPP単位を含有するポリマーは、以前のポリマーよりも減少した分子量および移動度を示した。同様に、アルキル鎖を取り付けるためにチオフェン単位を修飾すると、先の高性能ポリマーの平面性が欠如したポリマー主鎖となった。これらの結果により、縮合チオフェンに基づく系について、ポリマー主鎖のπスタッキングまたはπ−共役を犠牲にせずに、分子量が増加した高溶解度ポリマーを提供する構造的解決策を見つけるという満たされていない要求があることが示された。

現行の高性能ポリマーを上回る、改善された移動度および加工性を達成するための最良の方法は、ポリマー中のFT4単位およびDPP単位両方の修飾によるものであり、その両方の基は2つの大きいアルキル鎖を含有し、C4位以上での分岐点に少なくとも2つのアルキル鎖を有することが予期せぬことに分かった。これらの実施の形態により、1つのポリマー繰り返し単位における少なくとも2つの分岐側鎖の利用可能性がもたらされる。大きい分岐アルキル鎖により、そのポリマーのスタッキングまたは構造的機構が阻害されるであろうと予測されるが、これらの潜在的な問題は観察されなかった。むしろ、具体化されたポリマーが優れた性質を与えると仮定される。何故ならば、1)全ての分岐アルキル鎖は、ポリマー主鎖から少なくとも4つの炭素原子だけ離れているので、ポリマー主鎖の元の平面性のねじれ(ポリマー主鎖のπスタッキングと干渉するであろう)を生じるそれからの立体効果はないかまたは非常に低く、2)1つのポリマー繰り返し単位における4つの大きい非極性分岐側鎖の存在により、これらのポリマーの溶解度が著しく増し、それゆえ、ポリマーの分子量を増加させることができ、これにより、現行の高性能ポリマーを上回って向上した移動度がもたらされるであろうからである。

ここに開示された特定のポリマーの増加した溶解度の利点の1つは、それらが最新式フロー反応器技術によって合成できることであり、その技術では、大抵、分子量分布が狭いより高分子量のポリマーを製造できる。その上、いくつかの非限定的実施の形態において、縮合チオフェン(FT4)は、10℃、5℃、0℃、−5℃、または−10℃ほど低い温度で液体形態にあるであろう。以前に製造されたポリマーは、概して、様々な溶媒中で限られた溶解度を有し、例えば、プリント電子機器を調製する場合、電子的性能に悪影響を及ぼさずに、加工することが難しいであろう。溶解度制限についてそれほど気にせずに、より大きい共役系を構成するために、分岐側鎖FT4を使用してよいので、具体化されたFT4モノマーは、これらの要件を満たすであろう。

1’および2’の特定の態様において、R1R2CH(CH2)a+1およびR3R4CH(CH2)b+1は同一のアルキル基であることがある、および/またはR5R6CH(CH2)c+1およびR7R8CH(CH2)d+1は同一のアルキル基であることがある。R1R2CH(CH2)a+1およびR3R4CH(CH2)b+1、および/またはR5R6CH(CH2)c+1およびR7R8CH(CH2)d+1が同一である場合、重合反応の位置選択性(すなわち、頭−尾対頭−頭カップリング)の問題がなくなるので、レジオレギュラー型ポリマーが容易に構成されるであろう。他の態様において、R1R2CH(CH2)a+1およびR3R4CH(CH2)b+1、および/またはR5R6CH(CH2)c+1およびR7R8CH(CH2)d+1が異なることがある。例えば、「R」基の内の一組(例えば、R1R2)はサイズが少なくとも4つの炭素であることがあり、「R」基の内の他の組(例えば、R3R4)は、サイズが4つ未満の炭素である(例えば、メチル基)。あるいは、別の態様において、R1〜R8の全ては、必要に応じて異なってもよいが、長さが少なくとも4つの炭素であることがある。

部分1’および2’について先に述べたように、XおよびYは、縮合チオフェン部分のα位置に結合することがある。いくつかの実施の形態において、各XおよびYは、独立して、構造:

並びにそのような構造の鏡像の内の1つを有してよい。例えば、

は、制限なく、以下の構造:

を含み得る。

1つの態様において、各XまたはYは、独立して、構造:

の内の1つであることがあり、ここで、g、R9およびR10は、上述のとおりである。

様々な非限定的実施の形態によれば、前記ポリマーは、式1’または2’のものから選択されることがあり、ここで、X=Y=置換または非置換チオフェン、e=f=1。例えば、そのポリマーは、下記の式1A’または2A’:

のものから選択されることがあり、ここで、a、b、c、d、n、m、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、A、およびBは、式1’および2’について先に定義されたとおりである。さらなる実施の形態によれば、A=B=O。またさらなる実施の形態において、R1=R3;R2=R4;R5=R7;およびR6=R8。さらに他の実施の形態において、R1=R3=R2=R4;R5=R7=R6=R8。先の1A’および2A’のいくつかの実施の形態において、チオフェン基は非置換である:

あるいは、他の非限定的実施の形態において、前記ポリマー化合物は、式1’または2’のものから選択されることがあり、ここで、X=置換または非置換チオフェン、f=1、および(Y)e=無効。例えば、そのポリマー化合物は、下記の式1AA’または2AA’:

から選択されることがあり、ここで、a、b、c、d、n、m、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、A、およびBは、式1’および2’について先に定義されたとおりである。さらなる実施の形態によれば、A=B=O。またさらなる実施の形態において、R1=R3;R2=R4;R5=R7;およびR6=R8。さらに他の実施の形態において、R1=R3=R2=R4;R5=R7=R6=R8。先の1A’および2A’のいくつかの実施の形態において、チオフェン基は非置換である:

特定の実施の形態において、式1’、2’、1A’、2A’、1AA’、2AA’において、a、b、c、またはdは、独立して、3以上の整数であることがある。例えば、いくつかの実施の形態において、a=b≧3、および/またはc=d≧5。いくつかの実施の形態において、a=b=3、およびc=d=3、4、5または6。追加の実施の形態によれば、XおよびYの少なくとも一方は、置換または非置換チオフェン基であることがある。

いくつかの実施の形態において、ここに開示された組成物は、式1B’、2B’、1C’、または2C:

を有する部分を少なくとも1つ含むことがあり、ここで、構造1B’、2B’、1C’、および2C’において、a、b、c、d、e、f、n、m、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、X、Y、A、およびBは、式1’および2’について先に定義されたとおりであり、各Q1、Q2、Q3、およびQ4は、独立して、必要に応じて置換された直鎖(すなわち、非分岐)アルキル、必要に応じて置換された直鎖アルケニル、または必要に応じて置換された直鎖アルキニルであることがある。

特定の実施の形態において、式1B’、2B’、1C’、または2C’において、a、b、c、またはdは、独立して、3、4、5、または6より大きい整数であることがある。追加の実施の形態によれば、XおよびYの少なくとも一方は、置換または非置換チオフェン基であることがある。さらなる実施の形態において、Q1、Q2、Q3、およびQ4は、独立して、置換または非置換直鎖アルキル基であることがある。

別の実施の形態において、化合物は、式7’または8’

を有することがある。

式7’および8’において、a、b、e、n、R1、R2、R3、R4、およびYは、式1’および2’について先に定義されたとおりであり、Wは、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル、もしくは置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基、もしくは鈴木またはスティルカップリングに有用な代わりの基であることがある。

特定の非限定的実施の形態によれば、式7’または8’において、Y=置換または非置換チオフェン、およびe=1。それに加え、aおよびbは、独立して、3より大きい整数であることがある。例えば、前記化合物は、下記の式7A’または8A’:

から選択されることがあり、a、b、e、n、R1、R2、R3、R4、R9、R10、W、およびYは、式7’および8’について先に定義されたとおりである。さらなる実施の形態によれば、R1=R3、およびR2=R4。さらなる実施の形態によれば、A=B=O。またさらなる実施の形態において、R1=R3;R2=R4;R5=R7;およびR6=R8。さらに他の実施の形態において、R1=R3=R2=R4;R5=R7=R6=R8。先の7A’および8A’のいくつかの実施の形態において、チオフェン基は非置換である:

ここに記載された化合物の例示の実施の形態が、表1に見られるであろう:

別の態様は、ここに記載された化合物、モノマー、およびポリマーを製造する方法を含む。縮合チオフェン系構造を製造する方法が、その全てがここに全体として含まれる、2012年10月31日に出願された米国特許出願第13/665055号;2010年10月15日に出願された米国特許出願第12/905667号;2010年9月29日に出願された米国特許出願第12/935426号;2010年8月6日に出願された米国特許出願第12/851998号;2012年2月15日に出願された米国特許出願第13/397021号;2012年10月25日に出願された米国特許出願第13/660529号;並びに米国特許第7705108号、同第7838623号、同第8389669号、同第7893191号、同第8349998号、同第7919634号、同第8278410号、および同第8217183号の各明細書に見つかるであろう。

1つの態様において、部分1’または2’を有する化合物は、6’を有する化合物を、7’または8’を有する化合物と反応させることによって生成されることがある。1つの実施の形態において、1’または2’などの化合物を製造する方法は、構造6’:

の部分を有するジケトピロロピロール(DPP)系モノマーを提供することによって、行われることがあり、ここで、A、B、c、d、X、f、R5、R6、R7、およびR8は、1’および2’について先に列挙されたとおりであり、Zは、例えば、Cl、Br、Iなどのハロゲンであることがある。7’または8’において、e=0、かつ6’において、f=1である実施の形態において、cおよびdは、各々独立して、5以上の整数である。

前記化合物を製造する方法は、構造7”または8”:

の部分を有する縮合チオフェンジスズまたはジボロン化合物を提供することによってさらに行われることがあり、ここで、a、b、e、n、R1、R2、R3、R4、およびYは、式1’および2’について先に定義されたとおりであり、W’は、「Alk」が必要に応じて置換されたアルキル基であるSn(Alk)3などのトリアルキルスズ、または各「Alk」が必要に応じて置換されたアルキル基であるAlk−B(OAlk)2などのボロン酸エステル基であることがある。各W’は、鈴木またはスティルカップリングに有用な、公知のまたは未知の代わりの基であってもよい。

部分1B’または2B’を有する化合物は、6’を有する化合物および7B’または8B’を有する化合物を反応させることよって、生成されることがある。1つの態様において、1B’または2B’などの化合物を製造する方法は、構造6’の部分を有するジケトピロロピロール(DPP)系モノマーおよび構造7B’または8B’:

の部分を有する縮合チオフェンジスズまたはジボロン化合物を提供することによって、行われることがあり、ここで、e、n、Y、Q1、およびQ2は、式1B’および2B’について先に定義されたとおりであり、W’は、「Alk」が必要に応じて置換されたアルキル基であるSn(Alk)3などのトリアルキルスズ、または各「Alk」が必要に応じて置換されたアルキル基であるAlk−B(OAlk)2などのボロン酸エステル基であることがある。各W’は、鈴木またはスティルカップリングに有用な、公知のまたは未知の代わりの基であってもよい。

さらなる態様において、部分1C’または2C’を有する化合物は、6C’を有する化合物および7’または8’を有する化合物を反応させることよって、生成されることがある。1つの態様において、1C’または2C’などの化合物を製造する方法は、下記の構造6C’の部分を有するジケトピロロピロール(DPP)系モノマーを提供し、このモノマーを先に定義されたとおりの7’または8’の化合物と反応させることよって行われることがあり、ここで、Z、X、f、A、およびBは、6’について定義されたとおりであり、Q3およびQ4は、1C’および2C’について定義されたとおりである。

前記方法はさらに、金属触媒に存在下でポリマーを形成することによって行われることがある。1つの態様において、その金属触媒反応は、スティル・タイプの反応または鈴木カップリング反応であることがある。

別の態様において、一連の合成工程により、部分1’または2’を含む化合物を生成してもよい。縮合チオフェンコアは、ここに記載されたように合成し、臭素化してもよい。次いで、ジブロモ−縮合チオフェンをブチルリチウムおよび塩化トリメチルスズと連続して反応させて、図1に示されるようなビス−スズ−置換縮合チオフェンを形成してもよい。ジピロロピロール部分の形成は、ここに全てを引用する、Tieke et al., Beilstein, J. ORG. CHEM. 830 (2010)に示された反応スキームにより行ってよく、例えば、化合物3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ジヘプタデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオンについて、図2に記載されているであろう。この縮合チオフェン部分およびジピロロピロール部分を、任意の標準的なカップリング反応によって、結合させて、1’または2’を形成してもよい。いくつかの態様において、縮合チオフェン部分およびジピロロピロール部分は、図3に示されたようなスティル・タイプのカップリング反応により結合されてもよい。図3の反応では、信頼性が良好であるので、パラジウム(II)触媒を使用するが、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)などのパラジウム(O=0)系触媒を使用しても差し支えない。同様の合成スキームを使用して、式1A’、1AA’、1B’、1BB’、1C’、2A’、2B’、または2C’の化合物を生成してもよい。

上述したオリゴ−およびポリ(チオフェン)の製造に使用した方法論と類似の方法論を使用して、縮合チオフェンおよび酸化縮合チオフェンオリゴマーおよびポリマーを調製することがある。例えば、鉄(III)化合物(例えば、FeCl3、Fe(acac)3)を使用して、α,α’−ジヒドロ縮合チオフェン部分を酸化的にオリゴマー化または重合することがあり、または有機マグネシウム媒介反応において、臭素化し、カップリングすることがある。ここに記載された縮合チオフェン部分および酸化された縮合チオフェン部分は、当業者に馴染みのあるカップリング反応を使用して、例えば、フェニレン、ビニレン、およびアセチレンコポリマーなどの他の共役ポリマーに含ませることがある。ここに記載された縮合チオフェン部分および酸化された縮合チオフェン部分は、従来技術で公知の技法を使用して、他の主鎖および側鎖のポリマーに含ませることがある。縮合チオフェン化合物は、オリゴマーまたはポリマーに含ませる前に、酸化させてもよいと考えられる。代わりに、縮合チオフェン化合物は、オリゴマーまたはポリマーに含ませ、その後、酸化を行ってもよい。

以下の実施例は、当業者に、ここに説明され、特許請求の範囲に記載された材料、物品、および方法をどのように作り出し、評価するかの完全な開示と説明を与えるように述べられたものであり、単なる例示であることが意図され、説明の範囲を制限することを意図していない。数(例えば、量、温度など)に関する精度を確実にするために努してきたが、ある程度の誤差および偏差を考慮すべきである。別記しない限り、部は質量部であり、温度は℃で表されているか、または周囲温度であり、圧力は大気圧かまたはその辺りである。反応条件、例えば、成分濃度、所望の溶媒、溶媒混合物、温度、圧力および記載されたプロセスから得られる生成物の純度および収率を最適にするために使用してよい他の反応範囲および条件、の変動および組合せが数多くある。そのようなプロセス条件を最適化するためには、妥当かつ日常的な実験しか必要ない。

OSCコポリマーのPTDC2BC8C10DPPTDC17FT4の合成:

図4に示されるように、磁気撹拌子を備えた35mLのマイクロ波反応槽に、2,6−ビス(トリメチルスタンニル)−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DSnDC17FT4)(101.9mg、0.100ミリモル)、3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ビス(2−オクチルドデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(ビス−ブロモチエニル−DC2BC8C10DPP)(105.5mg、0.100ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(1.8mg、0.002ミリモル)、およびo−トリルホスフィン(2.4mg、0.0079ミリモル)を加えた。この反応槽と蓋を窒素グローブボックスに入れ、ここで、トルエン(10mL)を加え、槽に蓋を固定した。次いで、この槽をグローブボックスから取り出し、反応を2時間に亘り160℃でマイクロ波にかけた。この混合物を50℃に冷却してからマイクロ波反応槽から取り出し、次いで、メタノールとアセチルアセトンの撹拌混合物(100mL+100mL)中に注ぎ入れた。塩化水素酸(1mL、35%水溶液)を加え、混合物を16時間に亘り撹拌した。混合物を濾過し、ポリマーを、ガラスフリットソックスレー円筒濾紙を備えたガラス管に入れた。そのポリマーを、24時間に亘りアセトン(250mL)で、次いで、24時間に亘りヘキサン(250mL)で、ソックスレー装置内で抽出した。次いで、ポリマーを、ソックスレー装置からクロロホルム(250mL)中に抽出した。このクロロホルム溶液を、高速で撹拌しながらメタノール(400mL)中に注ぎ入れ、その後、20分間に亘り穏やかに撹拌した。次いで、ポリマーを混合物から濾過し、真空下で乾燥させて、紫色の固体として、生成物のポリ[(3,7−ジヘプタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−2,6−ジイル)(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ビス(2−オクチルドデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン−5,5’−ジイル)](PTDC2BC8C10DPPTDC17FT4)(0.136g、86%)を得た。GPC(1,2,4−トリクロロベンゼン、200℃):Mn = 32,000; Mw = 55,600; PDI = 1.73。

新規のOSCコポリマーのPC12(o)TTDC16DPPTC12(o)TDC17FT4の合成:

図5に示されるように、磁気撹拌子を備えた35mLのマイクロ波反応槽に、2,6−ビス(4−ドデシル−5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−3,7−ジヘプタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DSnC12(o)TDC17FT4)(400mg、0.257ミリモル)、3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ジヘキサデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(DBrTDC16DPP)(223mg、0.257ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(4.7mg、0.0051ミリモル)、およびo−トリルホスフィン(6.3mg、0.021ミリモル)を加えた。この反応槽と蓋を窒素グローブボックスに入れ、ここで、トルエン(10mL)を加え、槽に蓋を固定した。次いで、この槽をグローブボックスから取り出し、反応を2時間に亘り160℃でマイクロ波にかけた。この混合物を50℃に冷却してからマイクロ波反応槽から取り出し、次いで、メタノールとアセチルアセトンの撹拌混合物(100mL+100mL)中に注ぎ入れた。塩化水素酸(1mL、35%水溶液)を加え、混合物を16時間に亘り撹拌した。混合物を濾過し、ポリマーを、ガラスフリットソックスレー円筒濾紙を備えたガラス管に入れた。そのポリマーを、24時間に亘りアセトン(250mL)で、ソックスレー装置内で抽出した。このポリマーは、ヘキサン抽出を行えないほど、ヘキサン中に可溶性であった。ポリマーをクロロホルム中に抽出し、このクロロホルム溶液を、高速で撹拌しながらメタノール(400mL)中に注ぎ入れ、その後、20分間に亘り穏やかに撹拌した。次いで、ポリマーを混合物から濾過し、真空下で乾燥させて、紫色の固体として、生成物のポリ[(2,6−ビス(4−ドデシルチオフェン−2−イル)−3,7−ジヘプタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−5,5’−ジイル)(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ジヘキサデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)ジオン−5,5’−ジイル)](PC12(o)TTDC16DPPTC12(o)TDC17FT4)(0.407g、80%)を得た。

新規のOSCコポリマーのPC12(i)TTDC16DPPTC12(i)TDC17FT4の合成:

図6に示されるように、磁気撹拌子を備えた35mLのマイクロ波反応槽に、2,6−ビス(3−ドデシル−5−トリメチルスタンニルチオフェン−2−イル)−3,7−ジヘプタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DSnC12(i)TDC17FT4)(1000mg、0.643ミリモル)、DBrTDC16DPP(655mg、0.643ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(11.9mg、0.013ミリモル)、およびo−トリルホスフィン(15.8mg、0.052ミリモル)を加えた。この反応槽と蓋を窒素グローブボックスに入れ、ここで、トルエン(20mL)を加え、槽に蓋を固定した。次いで、この槽をグローブボックスから取り出し、反応を2時間に亘り160℃でマイクロ波にかけた。この混合物を50℃に冷却してからマイクロ波反応槽から取り出し、次いで、メタノールとアセチルアセトンの撹拌混合物(100mL+100mL)中に注ぎ入れた。塩化水素酸(1mL、35%水溶液)を加え、混合物を16時間に亘り撹拌した。混合物を濾過し、ポリマーを、ガラスフリットソックスレー円筒濾紙を備えたガラス管に入れた。そのポリマーを、24時間に亘りアセトン(250mL)で、ソックスレー装置内で抽出した。このポリマーは、ヘキサン抽出を行えないほど、ヘキサン中に非常に可溶性であった。ポリマーをクロロホルム中に抽出し、このクロロホルム溶液を、高速で撹拌しながらメタノール(400mL)中に注ぎ入れ、その後、20分間に亘り穏やかに撹拌した。次いで、ポリマーを混合物から濾過し、真空下で乾燥させて、青色の固体として、生成物のポリ[(2,6−ビス(3−ドデシルチオフェン−2−イル)−3,7−ジヘプタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−5,5’−ジイル)(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ジヘキサデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)ジオン−5,5’−ジイル)](PTDC16DPPTC12(i)TDC17FT4)(0.879g、69%)を得た。

モノマーのDBrTDC6BC8C10DPPの合成:

(1)DC6BC8C10DPPの合成:図7に示されるように、三口丸底フラスコ内で、100mLの無水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中のDTDPP(2.50g、8.3ミリモル)および無水K2CO3(4.49g、32.5ミリモル)の溶液を、30分間に亘りN2雰囲気下で、激しく撹拌し、120℃に加熱した。次いで、6−オクチル−1−ヘキサデシルブロミド(8.69g、20.8ミリモル)を滴下した。この反応混合物を、24時間に亘り、さらに撹拌し、120℃(油浴温度)で加熱した。次いで、この反応溶液を冷まし、氷水中に注ぎ入れ、得られた懸濁液を1時間に亘り室温で撹拌した。クロロホルム(400mL)を使用して、この生成物を抽出した。次いで、200mLのヘキサンを使用して、水性残留物を抽出した。有機層を混ぜ合わせ、水で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。全ての溶媒を除去し、得られた暗赤色調の油性生成物をヘキサン中に再び溶かし、溶離液として1:1のヘキサン/塩化メチレンを使用して、短経路シリカクロマトグラフィーを行った。溶媒のヘキサン/塩化メチレンを除去して、暗赤色蝋状固体を生成し、それを、穏やかに加熱しながら、約80mLのアセトン中に溶かした。次いで、この溶液を冷却し、3時間に亘り−18℃に保持し、底部に、暗赤色の固体が形成された。溶媒のアセトンをデカンテーションにより除去し、残留した純粋な暗赤色調の固体生成物の3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ビス(6−オクチルヘキサデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン(DTDC6BC8C10DPP)を一晩、真空下で乾燥させた(6.18g、76%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3, ppm) δ= 8.94 (d, 2H), 7.66 (d, 2H), 7.28 (t, 2H), 4.07 (t, 4H), 1.76 (p, 4H), 1.49-1.21 (m, 78H), 0.88 (t,12H)。

(2)DBrTDC6BC8C10DPPの合成:

N2保護下にある250mLの三口丸底フラスコ内で、0℃の80mLのクロロホルム中のDTDC6BC8C10DPP(3.89g、4.0ミリモル)の撹拌溶液に、1.50gのNBS(8.4ミリモル)を一度で加えた。次いで、この反応混合物を室温までゆっくりと暖めて、一晩、室温で撹拌した。その反応混合物を水(100mL)中に注ぎ入れ、追加のクロロホルム(300mL)を使用して、所望の生成物を抽出した。このクロロホルム抽出物をブライン(2×100mL)で洗浄した。このクロロホルム溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。硫酸マグネシウムを除去するための濾過後、溶媒のクロロホルムを減圧下で除去して、暗赤色調の固体を得て、これを50℃にて真空下で乾燥させた。次いで、この固体をアセトン(200mL)から再結晶化させた。暗赤色調の固体生成物のDBrTDC6BC8C10DPP (3,6−ビス(5−ブロモチオフェン−2−イル)−2,5−ビス(6−オクチルヘキサデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン)を濾過により収集し、一晩、真空気で乾燥させた(4.21g、93%)。1H NMR (300 MHz, CDCl2CDCl2, ppm) δ= 8.55 (d, 2H), 7.20 (d, 2H), 3.88 (t, 4H), 1.67 (p, 4H), 1.38-1.07 (m, 78H), 0.80 (t, 6H)。

モノマーのビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4の合成: (1)DC5BC8C10FT4の合成:

図8に示されるように、凝縮器を備えた250mLのフラスコに、ジカルボン酸−DC5BC8C10FT4(6.89g、6.99ミリモル)、Cu2O(200mg、1.40ミリモル)、グリシン(157mg、2.10ミリモル)、および60mLのテトラエチレングリコールジメチルエーテルを加えた。窒素保護下において、この撹拌溶液を4時間に亘り250℃で加熱した。この高温の反応混合物を高温フリットに迅速に通して濾過して、酸化銅および他の固体残留物を除去した。250mLのメタノールの添加後、冷凍庫で濾液を冷却して、灰色の沈殿物を生成した。固体は室温で迅速に液体になるので、上清液体をデカンテーションにより除去した。この固体を60mLのヘキサン中に再び溶かし、2MのHCl(aq)水溶液(2×150mL)で洗浄し、次いで、水(2×190mL)で洗浄した。次いで、このヘキサン溶液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥させた。濾過後、溶媒のヘキサンを除去して、油性生成物を生成した。溶離液としてヘキサンを使用して、シリカカラムクロマトグラフィーを行った。減圧下で、溶媒のヘキサンを除去して、淡黄色調の油性生成物を生成し、これを一晩、真空下で乾燥させて、純粋な3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DC5BC8C10FT4)(5.55g、88%)を生成した。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2, ppm) δ= 7.03 (s, 2H), 2.79 (t, 4H), 1.79 (p, 4H), 1.49-1.16 (m, 74H), 0.98-0.82 (m,12H)。

(2)モノマーのDSnDC5BC8C10FT4の合成:

0℃での100mLの三口フラスコ内の25mLの無水THF中のDC5BC8C10FT4(1.02g、1.14ミリモル)の溶液に、注射器を使用して、n−BuLi(ヘキサン中2.0M)(1.99mL、3.98ミリモル)を滴下した。得られた溶液を数時間に亘り室温で撹拌した。次いで、Me3SnCl溶液(THF中1.0M)(4.55mL、4.55ミリモル)を滴下した。この反応溶液を一晩、撹拌した。氷水を加えることにより、この反応溶液を急冷した。減圧下でこの溶液中のTHFのほとんどを除去した後、150mLの水および40mLのヘキサンを加えた。激しく振盪した後、ヘキサン層を収集した。次いで、このヘキサン層を水で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。次いで、溶媒のヘキサンを除去して、淡黄色調の油性生成物を生成し、これを3時間に亘り真空下で乾燥させた。次いで、この油性生成物を高温のアセトン中に溶かし、冷凍庫内で−18℃に冷却し、次いで、アセトンをデカンテーションにより移した。得られた油性生成物の2,6−ビス−トリメチルスタンニル−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(ビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4)を一晩、真空下で乾燥させた(1.27g、約98%の純度における91%)。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2, ppm) δ= 2.75 (t, 4H), 1.71 (p, 4H), 1.49-1.12 (m, 74H), 0.94-0.78 (m,12H), 0.44 (s, 18H)。

設計したOSCコポリマーのPTDC6BC8C10DPPTDC5B8C10FT4の合成: 図9に示されるように、磁気撹拌子を備えた三口フラスコに、ビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4(710mg、0.74ミリモル)、ビス−ブロモチエニル−DC6BC8C10DPP(820mg、0.74ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(13.6mg、0.0148ミリモル)、およびo−トリルホスフィン(18.0mg、0.059ミリモル)を加えた。このフラスコを窒素グローブボックスに入れ、そこで、クロロベンゼン(10mL)を加え、そのフラスコにセプタムで蓋をした。次いで、フラスコをグローブボックスから取り出した。窒素保護下において、この反応溶液を2時間に亘り120℃で加熱した。次いで、この反応溶液を室温まで冷却し、次いで、メタノールとアセチルアセトンの撹拌混合物(100mL+20mL)中に注ぎ入れた。塩化水素酸(1mL、35%水溶液)を加え、混合物を16時間に亘り撹拌した。混合物を濾過し、ポリマーを、ソックスレーシンブルに入れた。そのポリマーを、24時間に亘りアセトン(250mL)で、ソックスレー装置内で抽出した。このポリマーは、ヘキサン抽出を行えないほど、ヘキサン中に非常に可溶性であった。ポリマーをクロロホルム中に抽出し、このクロロホルム溶液を、高速で撹拌しながらメタノール(400mL)中に注ぎ入れ、その後、20分間に亘り穏やかに撹拌した。次いで、ポリマーを混合物から濾過し、真空下で乾燥させて、青緑色の固体として生成物のポリ[(3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−2,6−ジイル)(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ビス(6−オクチルヘキサデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2h,5H)−ジオン−5,5’−ジイル)](PTDC6BC8C10DPPTDC5BC8C10FT4)(1.17g、85%)を得た。

モノマーのビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4の合成: (1)DBrDC5BC8C10FT4の合成:

図10に示された反応スキームを参照して、凝縮器を備え、0℃でアルミホイルにより保護された250mLのフラスコに、DC5BC8C10FT4(1.00g、1.11ミリモル)および50mLのCHCl3(無水)を加えた。窒素保護下において、このフラスコに20mLのDMF(無水)中のNBS(0.46g、2.56ミリモル)の溶液を滴下した。得られた溶液を0℃で撹拌し、一晩で室温に暖めた。その混合物をさらに2日間に亘り室温で撹拌した。アルミホイルを除去し、透明な溶液が形成されたことが明らかになった。フラスコに水を加え、続いて、HCl水溶液を加えることによって、この反応溶液を急冷し、続いて、300mLのヘキサンを加えた。激しく振盪した後、有機層を収集した。次いで、このように収集した有機部分を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を除去して、油性生成物を生成した。溶離液としてヘキサンを使用して、シリカカラムクロマトグラフィーを行った。減圧下において、溶媒のヘキサンを除去して、油性生成物を生成し、これを、一晩、真空下で乾燥させて、2,6−ジブロモ−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DBrDC5BC8C10FT4)(1.16g、98%)を生成した。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2, ppm) δ= 2.76 (t, 4H), 1.71 (p, 4H), 1.43-1.12 (m, 74H), 0.92-0.81 (m, 12H)。

(2)DTDC5BC8C10FT4の合成:

撹拌子を備えた35mLのマイクロ波反応試験管内のDBrDC5BC8C10FT4(1.00g、0.95ミリモル)に、0.813g(2.18ミリモル)の2−(トリブチルスタンニル)チオフェンおよび0.126g(0.109ミリモル)の(Pd(PPh3)4)を加えた。この試験管に窒素を数回、ポンプで充填した。次いで、密封した試験管を窒素グローブボックスに入れた。そのグローブボックス内で、10mLの無水トルエンを試験管に加えた。その試験管を再び密封し、グローブボックスから取り出し、マイクロ波反応槽内に入れた。その試験管を2時間の反応時間に亘り120℃に加熱した。次いで、得られた反応混合物を、溶離液としてヘキサンを使用して、シリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。減圧下において、溶媒のヘキサンを除去して、黄色っぽい固体を生成し、これをその後、20分間に亘り撹拌しながら70℃で30mLのエタノール中で加熱した。室温まで冷却した後、エタノールをデカンテーションにより除去して、黄色っぽい固体生成物を生成した。次いで、この生成物を酢酸エチル中に溶かし、室温に冷却し、さらに冷蔵庫内で4℃にさらに冷却した後に再結晶化させた。得られた淡黄色調の固体生成物を収集して、真空下で乾燥させて、2,6−ジチエニル−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DTDC5BC8C10FT4)(0.84g、収率83%)を生成した。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2, ppm) δ= 7.38 (dd, 2H), 7.22 (dd, 2H), 7.11 (dd, 2H), 2.93 (t, 4H), 1.76 (p, 4H), 1.52-1.00 (m, 74H), 0.93-0.76 (m, 12H)。

(3)ビス−トリメチルスタンニル−DC5BC8C10FT4の合成:

窒素保護下において−78℃で100mLの三口フラスコ内の22mLの無水THF中の2,6−ジチエニル−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(DTDC5BC8C10FT4)(0.94g、0.89ミリモル)の溶液に、注射器によってn−BuLi(ヘキサン中2.0M)(1.55mL、3.10ミリモル)を滴下した。得られた溶液を4時間に亘り−78℃で撹拌した。反応温度を−12℃まで暖め、次いで、Me3SnCl溶液(THF中1.0M)(3.54mL、3.54ミリモル)を滴下した。その反応溶液を室温まで温め、一晩、撹拌した。氷水を加えることによって、この反応溶液を急冷した。減圧下でTHFのほとんどを除去した後、150mLの水および40mLのヘキサンを加えた。激しく振盪した後、ヘキサン層を収集し、水で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。この油性生成物に、30mLのエタノールを加え、続いて、高温エタノール(71℃)で洗浄した。溶媒のエタノールを、まだ高温のうちに、デカンテーションにより移し、得られた油性生成物を真空下で乾燥させて、2,6−ビス−トリメチルスタンニル−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン(ビス−トリメチルスタンニル−DC5BD8C10FT4)(1.10g、収率89%)を生成した。1H NMR (300 MHz, CD2Cl2, ppm) δ= 2.97 (t, 4H), 1.81 (p, 4H), 1.58-1.03 (m, 74H), 0.97-0.82 (m, 12H), 0.45 (s, 18H)。

設計したOSCコポリマーのP2TDC6BC8C10DPP2TDC5BC8C10FT4の合成:

図11に示された反応スキームを参照して、100mLの三口フラスコに、DSnTDC5BC8C10FT4(900mg、0.65ミリモル、MW 1387.2)、DBrTDC6BC8C10DPP(734mg、0.65ミリモル、MW 1131.4)(図7に示された反応スキームにしたがって合成)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(11.9mg、0.013ミリモル)、およびo−トリルホスフィン(15.8mg、0.052ミリモル)を加えた。フラスコを窒素グローブボックスに入れ、そこで、クロロベンゼン(10mL)を加え、そのフラスコにセプタムで蓋をした。次いで、フラスコをグローブボックスから取り出した。窒素保護下において、この反応溶液を1時間に亘り油浴内において120℃で加熱した。次いで、この反応溶液を室温まで冷却し、メタノールとアセチルアセトンの撹拌混合物(200mL+200mL)中に注ぎ入れた。塩化水素酸(2mL、35%水溶液)を加え、混合物を16時間に亘り撹拌した。混合物を濾過し、ポリマーを、ソックスレーシンブルに入れた。そのポリマーを、24時間に亘りアセトン(250mL)で、ソックスレー装置内で抽出した。ポリマーをクロロホルム(250mL)中に抽出し、このクロロホルム溶液を、高速で撹拌しながらメタノール(400mL)中に注ぎ入れ、その後、20分間に亘り穏やかに撹拌した。次いで、ポリマーを混合物から濾過し、真空下で乾燥させて、生成物のポリ[(2,6−ビス(チオフェン−2−イル)−3,7−ビス(5−オクチルペンタデシル)チエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−5,5’−ジイル)アルト(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ビス(6−オクチルヘキサデシル)ピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)−ジオン−5,5’−ジイル)](P2TDC6BC8C10DPP2TDC5BC8C10FT4)(1.27g、収率96.9%)を得た。GPC(1,2,4−トリクロロベンゼン、200℃):Mn=20,700;Mw=98,400;PDI=4.75。このポリマーの分子量Mwは、ポリ[(3,7−ジペンタデシルチエノ[3,2−b]チエノ[2’,3’:4,5]チエノ[2,3−d]チオフェン−2,6−ジイル)(3,6−ビス(チオフェン−2−イル)−2,5−ジヘキサデシルピロロ[3,4−c]ピロール−1,4(2H,5H)ジオン−5,5’−ジイル)](PTDC16DPPTDC17FT4)(Mn=16,200;Mw=30,000;PDI=1.85)のものよりもずっと高い。その高い分子量にかかわらず、ここに開示されたポリマーは、例えば、キシレン、トルエン、テトラヒドロナフタレン、シクロオクタンなどの様々な容器溶媒中において、まだ高い溶解度を示すであろう。さらに、そのポリマーは、室温で、または比較的低い温度(例えば、約100℃以下)で、そのような溶媒中に溶けるであろう。

有機トランジスタ性能 窒素グローブボックス内で熱成長酸化物層基板を有する高濃度ドープシリコンウェハー上にP2TDC6BC8C10DPP2TDC5BC8C10FT4(本発明)またはPTDC16DPPTDC17FT4(比較)(p−キシレン中5mg/mL)を堆積させ、160℃でアニールすることによって、有機電界効果トランジスタ(OFET)を製造した。平均電荷担体移動度(μh)、平均電流オン/オフ比(Ion/Ioff)、および平均閾値電圧(Vth)を含む、これらの製造デバイスの様々なパラメータを測定した。これらの試験の結果が、下記の表Iに示されている。

表Iから認識できるように、ここに開示されたポリマーは、より高い電荷担体移動度を示すつつ、より高い電流オン/オフ比およびより低い閾値電圧も示し、概して、そのようなポリマーを含むトランジスタは、より高い伝導度を有し得ることを示す。さらに、そのような増加した担体移動度は、より高いアニール温度(しばしば必要であり、公知のOSCポリマーの担体移動度を改善するために以前に使用された)(例えば、190℃以上)と比べて、比較的より低い温度(例えば、160℃ほど低い)でアニーリングしながら、達成できる。

それに加え、ここに開示されたポリマーは、比較的高い分子量および/または分子体積(より長い側鎖のため)を有するであろうが、そのようなポリマーは、減少したπ−πスタッキング距離の予期せぬ利点をまだ示すであろう、例えば、これらのポリマーは、改善された充填能力を有するであろう。堆積された本発明の有機膜および比較の有機膜の薄層間隔および面内スタッキング距離が、下記の表IIに示されている。

表IIから認識できるように、ここに開示されたポリマーの全体の分子体積は、4つの分岐アルキル鎖の存在のためにより大きいが(より大きい薄層間隔でも分かるように)、これらの鎖における分岐は、ポリマー主鎖から十分に離れており(例えば、少なくとも3つの炭素だけ離れている)、よって、そのポリマーに対するこれらの鎖による立体効果はほとんどまたは全くない。2つの主要単位(FT4およびDPP)の間の余計なチオフェンにより与えられる立体効果の減少のために、そのポリマーは、改善された平面性および/または減少したねじりから恩恵を受けることがあり、よってそのポリマーは、より効率的にスタッキングすることができる(減少した面内スタッキング距離でも分かるように)。このように、ここに開示されたポリマーは、改善された溶解度の観点で分岐側鎖から恩恵を受けつつ、良好な充填能力も示すであろうし、これにより、より高い電荷担体移動度がもたらされ得る。

本発明の精神および範囲から逸脱せずに、この説明に様々な改変および変更が行えることが当業者に明白であろう。それゆえ、この説明は、ここに提供された実施の形態の改変および変更を、それらが付随の特許請求の範囲およびその同等物の範囲に含まれるという条件で、包含することが意図されている。

以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。

実施形態1 式1’または2’:

の繰り返し単位を有するポリマー: 式中、構造1’および2’において、mは1以上の整数であり;nは1以上の整数であり;R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;a、b、c、およびdは、独立して、3以上の整数であり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがある;ただし: i.R1またはR2の少なくとも一方;R3またはR4の一方;R5またはR6の一方;およびR7またはR8の一方が、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、またはシクロアルキルである; ii.R1、R2、R3、またはR4のいずれかが水素である場合、R5、R6、R7、またはR8のいずれも水素ではない; iii.R5、R6、R7、またはR8のいずれかが水素である場合、R1、R2、R3、またはR4のいずれも水素ではない; iv.eおよびfの両方が0ではあり得ない; v.eまたはfのいずれかが0である場合、cおよびdは各々、独立して、5以上の整数である; vi.前記ポリマーが分子量を有し、該ポリマーの分子量は10,000超である。

実施形態2 mが1から1000である、実施形態1に記載のポリマー。

実施形態3 AおよびBがOである、実施形態1または2に記載のポリマー。

実施形態4 AおよびBがSである、実施形態1または2に記載のポリマー。

実施形態5 aおよびbが3以上の整数であり、cおよびdが4以上の整数である、実施形態1から4いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態6 fが1以上の整数である、実施形態1から5いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態7 fが1であり、eが0である、実施形態6に記載のポリマー。

実施形態8 R1、R2、R3、およびR4、またはR5、R6、R7、およびR8のいずれかが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態1から7いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態9 R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態8に記載のポリマー。

実施形態10 R1、R2、R3、R4、R5、およびR7の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R6およびR8の各々が水素である、実施形態8に記載のポリマー。

実施形態11 aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6である、実施形態10に記載のポリマー。

実施形態12 R5、R6、R7、R8、R1、およびR3の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R2およびR4の各々が水素である、実施形態8に記載のポリマー。

実施形態13 cおよびdの各々が、個別に、3、4、5、6、または7である、実施形態12に記載のポリマー。

実施形態14 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つを有し、 式中、各R9およびR10が、独立して、水素、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から30の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換アラルキルである、実施形態1から13いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態15 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態14に記載のポリマー。

実施形態16 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態14に記載のポリマー。

実施形態17 XおよびYの少なくとも一方が、置換および非置換チオフェン基から選択される、実施形態16に記載のポリマー。

実施形態18 fが1であり、eが0であり、aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6であり、cおよびdの各々が、個別に、5、6、または7であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、Xが、構造:

の内の1つである、実施形態1から17いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態19 fが1であり、eが0であり、aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6であり、cおよびdの各々が、個別に、5、6、または7であり、R1、R2、R3、R4、R5、およびR7の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R6およびR8の各々が水素であり、Xが、構造:

の内の1つである、実施形態1から17いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態20 fが1であり、eが0であり、aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6であり、cおよびdの各々が、個別に、5、6、または7であり、R5、R6、R7、R8、R1、およびR3の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R2およびR4の各々が水素であり、Xが、構造:

の内の1つである、実施形態1から17いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態21 式1A’または2A’:

の化合物から選択され、 式中、aおよびbは、等しく、3以上の整数から選択され、cおよびdは、等しく、3以上の整数から選択され、nは1または2であり、A=B=Oである、実施形態1から20いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態22 a=b=c=d=3、4、5、または6であり、R1、R2、R3、R4、R5、およびR7の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R6およびR8の各々が水素である、実施形態21に記載のポリマー。

実施形態23 a=b=c=d=3、4、5、または6であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態21に記載のポリマー。

実施形態24 a=b=c=d=3、4、5、または6であり、R5、R6、R7、R8、R1、およびR3の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R2およびR4の各々が水素である、実施形態21に記載のポリマー。

実施形態25 式1AA’または2AA’:

の化合物から選択され、 式中、aおよびbは、等しく、3以上の整数から選択され、cおよびdは、等しく、5以上の整数から選択され、nは1または2であり、A=B=Oであり、R9=R10=Hである、実施形態1から20いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態26 aおよびbが3、4、5、または6であり、cおよびdが5、6、または7であり、R1、R2、R3、R4、R5、およびR7の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R6およびR8の各々が水素である、実施形態25に記載のポリマー。

実施形態27 aおよびbが3、4、5、または6であり、cおよびdが5、6、または7であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態25に記載のポリマー。

実施形態28 aおよびbが3、4、5、または6であり、cおよびdが5、6、または7であり、R5、R6、R7、R8、R1、およびR3の各々が、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、R2およびR4の各々が水素である、実施形態25に記載のポリマー。

実施形態29 繰り返し単位:

を有するポリマー: 式中、mは1以上の整数であり、前記ポリマーが分子量を有し、該ポリマーの分子量が10,000超である。

実施形態30 繰り返し単位:

を有するポリマー: 式中、mは1以上の整数であり、前記ポリマーが分子量を有し、該ポリマーの分子量が10,000超である。

実施形態31 繰り返し単位:

を有するポリマー: 式中、構造1B’および2B’において、mは1以上の整数であり;nは1以上の整数であり;R5、R6、R7、およびR8は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;cおよびdは、独立して、3以上の整数であり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがあり;各Q1およびQ2は、独立して、必要に応じて置換された直鎖(すなわち、非分岐)アルキル、必要に応じて置換された直鎖アルケニル、または必要に応じて置換された直鎖アルキニルであることがある;ただし: i.R5、R6、R7、およびR8の全てが、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、もしくはシクロアルキルである; ii.eおよびfが両方とも0ではあり得ない; iii.eまたはfのいずれかが0である場合、cおよびdは、独立して、5以上の整数である; vi.前記ポリマーが分子量を有し、該ポリマーの分子量は10,000超である。

実施形態32 mが1から1000である、実施形態31に記載のポリマー。

実施形態33 AおよびBがOである、実施形態31または32に記載のポリマー。

実施形態34 AおよびBがSである、実施形態31または32に記載のポリマー。

実施形態35 cおよびdが4以上の整数である、実施形態31から34いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態36 fが1以上の整数である、実施形態31から35いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態37 fが1であり、eが0である、実施形態36に記載のポリマー。

実施形態38 R5、R6、R7、およびR8の少なくとも1つが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態31から37いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態39 R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態38に記載のポリマー。

実施形態40 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つを有し、 式中、各R9およびR10が、独立して、水素、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から30の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換アラルキルである、実施形態31から39いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態41 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態40に記載のポリマー。

実施形態42 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態40に記載のポリマー。

実施形態43 XおよびYの少なくとも一方が、置換および非置換チオフェン基から選択される、実施形態42に記載のポリマー。

実施形態44 fが1であり、eが0であり、cおよびdの各々が、個別に、5、6、または7であり、R5、R6、R7、およびR8の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、Xが、構造:

の内の1つである、実施形態31から43いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態45 繰り返し単位:

を有するポリマー: 式中、構造1C’および2C’において、nおよびmは、1以上の整数であることがあり;R1、R2、R3、およびR4は、独立して、水素、置換または非置換のC4以上のアルキル、置換または非置換のC4以上のアルケニル、置換または非置換のC4以上のアルキニル、もしくはC5以上のシクロアルキルであることがあり;a、b、c、およびdは、独立して、3以上の整数であることがあり;eおよびfは、ゼロ以上の整数であることがあり;XおよびYは、独立して、共有結合、必要に応じて置換されたアリール基、必要に応じて置換されたヘテロアリール基、必要に応じて置換された縮合アリールまたは縮合ヘテロアリール基、アルキンまたはアルケンであり;AおよびBは、独立して、SまたはOのいずれかであることがあり;各Q3およびQ4は、独立して、必要に応じて置換された直鎖(すなわち、非分岐)アルキル、必要に応じて置換された直鎖アルケニル、または必要に応じて置換された直鎖アルキニルであることがある;ただし: i.R1、R2、R3、およびR4の全てが、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、もしくはシクロアルキルである; ii.eおよびfが両方とも0ではあり得ない; iii.前記ポリマーが分子量を有し、該ポリマーの分子量は10,000超である。

実施形態46 mが1から1000である、実施形態45に記載のポリマー。

実施形態47 AおよびBがOである、実施形態45または46に記載のポリマー。

実施形態48 AおよびBがSである、実施形態45または46に記載のポリマー。

実施形態49 fが1以上の整数である、実施形態45から48いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態50 fが1であり、eが0である、実施形態49に記載のポリマー。

実施形態51 R1、R2、R3、およびR4の少なくとも1つが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態45から50いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態52 R1、R2、R3、およびR4の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基である、実施形態51に記載のポリマー。

実施形態53 aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6である、実施形態52に記載のポリマー。

実施形態54 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つを有し、 式中、各R9およびR10が、独立して、水素、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルケニル、1から30の炭素原子を有する置換または非置換アルキニル、4から30の炭素原子を有する置換または非置換アリール、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換アラルキルである、実施形態45から53いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態55 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態54に記載のポリマー。

実施形態56 各XおよびYが、独立して、構造:

の内の1つである、実施形態54に記載のポリマー。

実施形態57 XおよびYの少なくとも一方が、置換および非置換チオフェン基から選択される、実施形態56に記載のポリマー。

実施形態58 fが1であり、eが0であり、aおよびbの各々が、個別に、3、4、5、または6であり、R1、R2、R3、およびR4の全てが、8から40の炭素原子を有する必要に応じて置換されたアルキル基であり、Xが、構造:

の内の1つである、実施形態45から57いずれか1つに記載のポリマー。

実施形態59 実施形態1から30いずれか1つに記載のポリマーを製造する方法において、化合物6’:

を化合物7’または8’:

と反応させる工程を有してなる方法: 式中、Zはハロゲンであり、Wは、独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換アルケニル、置換または非置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、アラルキル、アミノ、エステル、アルデヒド、ヒドロキシル、アルコキシ、チオール、チオアルキル、ハロゲン化物、ハロゲン化アシル、アクリレート、またはビニルエーテル、もしくは置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基であることがある。

実施形態60 Wが、置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基である、実施形態59に記載の方法。

実施形態61 実施形態31から44いずれか1つに記載のポリマーを製造する方法において、化合物6’:

を化合物7B’または8B’:

と反応させる工程を有してなる方法: 式中、Zはハロゲンであり、W’は、置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基であることがある。

実施形態62 実施形態45から58いずれか1つに記載のポリマーを製造する方法において、化合物6C’:

を化合物7’または8’:

と反応させる工程を有してなる方法: 式中、Zはハロゲンであり、W’は、置換または非置換トリアルキルスズ、またはボロン酸エステル基であることがある。

実施形態63 前記反応が触媒の存在下で行われる、実施形態59から62いずれか1つに記載の方法。

実施形態64 前記触媒が遷移金属を含む、実施形態63に記載の方法。

実施形態65 前記反応が、スティル・タイプの反応または鈴木カップリング反応により行われる、実施形態59から64いずれか1つに記載の方法。

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