高分子およびその製造方法、並びにそれを含む電解質膜

申请号 JP2017527564 申请日 2015-12-02 公开(公告)号 JP2018504466A 公开(公告)日 2018-02-15
申请人 エルジー・ケム・リミテッド; 发明人 チョイ、ヒュンサム; キム、ビュングク; オム、ヨウンシク; シン、チョン キュ; ソン、クン ウォン;
摘要 本出願は、高分子及びその製造方法、並びにそれを含む電解質膜に関する。
权利要求

下記化学式1で表されるブランチャーと、下記化学式Aで表される繰り返し単位と、を含む高分子。 [化学式1] 前記化学式1において、L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、直接結合、−SO2−、−CO−または−S−であり、 R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリール;およびアミン基のいずれかから選択される置換基であり、前記置換基は、ハロゲンで置換されていてもまたは置換されていなくてもよく、 m、n、p、q、rおよびsは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0〜4の整数であり、 tは、0〜3の整数であり、 前記m、n、p、q、r、sおよびtがそれぞれ2以上の整数である場合、複数のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、 [化学式A] 前記化学式Aにおいて、 vは、繰り返し単位の数を意味し、1〜1000の整数であり、 L11およびL12は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、−S−または−SO2−であり、 X1およびX2は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、下記化学式2〜4のうち何れか1つで表されるものであり、 [化学式2] [化学式3] [化学式4] 前記化学式2〜化学式4において、 L4は、直接結合、−CZ2Z3−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−SiZ2Z3−および置換もしくは非置換の2価のフルオレン基から選択される何れか1つであり、 Z2およびZ3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、アルキル基、トリフルオロメチル基(−CF3)およびフェニル基から選択される何れか1つであり、 S1〜S5は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;−SO3H;−SOO3−M+;−COOH;−COO−M+;−PO3H2;−PO3H−M+および−PO32−2M+から選択される何れか1つであって、前記Mは1族元素であり、 a〜eは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0以上4以下の整数であって、0≦d+e≦6であり、 fは、1以上5以下の整数である。前記R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;C1〜C10のアルキル基;および−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜5の整数である、請求項1に記載の高分子。前記m、nおよびpは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0または1である、請求項1に記載の高分子。前記q、r、sおよびtは0である、請求項1に記載の高分子。L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、−S−または−SO2−である、請求項1に記載の高分子。L1〜L3は−SO2−である、請求項1に記載の高分子。前記化学式1で表されるブランチャーの含量が、高分子の固形分に対して0.5〜50重量%である、請求項1に記載の高分子。前記高分子の重量平均分子量が5,000〜5,000,000である、請求項1に記載の高分子。請求項1から8の何れか一項に記載の高分子を含む電解質膜。厚さが5〜200μmである、請求項9に記載の電解質膜。請求項9に記載の電解質膜を含む電池。a)1,3,5−トリフェニルベンゼンとジハロゲン系フェニルを反応させることで、下記化学式1−Aで表されるブランチャーを製造するステップと、 b)前記ブランチャーと下記化学式2−A〜4−Aで表される単量体のうち少なくとも1つを重合することで、高分子を製造するステップと、を含む、高分子の製造方法。 [化学式1−A] 前記化学式1−Aにおいて、 A〜Cは、それぞれハロゲン基であり、 L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、直接結合、−SO2−、−CO−または−S−であり、 R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリール;およびアミン基のいずれかから選択される置換基であり、前記置換基は、ハロゲンで置換されていてもまたは置換されていなくてもよく、 m、n、p、q、rおよびsは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0〜4の整数であり、 tは、0〜3の整数であり、 前記m、n、p、q、r、sおよびtがそれぞれ2以上の整数である場合、複数のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、 [化学式2−A] [化学式3−A] [化学式4−A] 前記化学式2−A〜化学式4−Aにおいて、 D〜Iは、−SHであり、 L4は、直接結合、−CZ2Z3−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−SiZ2Z3−および置換もしくは非置換の2価のフルオレン基から選択される何れか1つであり、 Z2およびZ3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、アルキル基、トリフルオロメチル基(−CF3)およびフェニル基から選択される何れか1つであり、 S1〜S5は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;−SO3H;−SOO3−M+;−COOH;−COO−M+;−PO3H2;−PO3H−M+および‐PO32−2M+から選択される何れか1つであって、前記Mは1族元素であり、 a〜eは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0以上4以下の整数であって、0≦d+e≦6であり、 fは、1以上5以下の整数である。前記高分子は−S−連結基を含み、前記−S−連結基の少なくとも一部を−SO2−に酸化させるステップをさらに含む、請求項12に記載の高分子の製造方法。前記酸化は酸化溶液を用いて行う、請求項13に記載の高分子の製造方法。請求項12に記載の高分子の製造方法により高分子を製造するステップと、 前記製造された高分子を用いて膜を形成するステップと、を含む、電解質膜の製造方法。前記膜を形成するステップの前または後に、高分子中の−S−連結基の少なくとも一部を−SO2−に酸化させるステップを含む、請求項15に記載の電解質膜の製造方法。

说明书全文

本明細書は、2014年12月2日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2014−0170866号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。

本出願は、高分子およびその製造方法、並びにそれを含む電解質膜に関する。

近年、様々な技術分野で様々な素材の開発が多く行われている。また、様々な素材の開発に用いられる原料物質の開発もともに行われている。例えば、高分子素材の場合、公知の単量体を用いた重合方法、高分子中の単量体の組合せ、組成比または分布状態、高分子の立体構造、側鎖長や種類などを調節することで、所望の物性を有する高分子自体の開発が行われている。また、高分子の重合に用いられる新規な単量体およびブランチャーの開発もともに行われている。

韓国公開特許第10−2006−0067884号公報

本出願は、高分子およびその製造方法、並びにそれを含む電解質膜を提供する。

本出願の一実施態様は、下記化学式1で表されるブランチャーと、下記化学式Aで表される繰り返し単位と、を含む高分子を提供する。 [化学式1]

前記化学式1において、 L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、直接結合、−SO2−、−CO−または−S−であり、 R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリール;およびアミン基のいずれかから選択される置換基であり、前記置換基は、ハロゲンで置換されていてもまたは置換されていなくてもよく、 m、n、p、q、rおよびsは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0〜4の整数であり、 tは、0〜3の整数であり、 前記m、n、p、q、r、sおよびtがそれぞれ2以上の整数である場合、複数のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、 [化学式A]

前記化学式Aにおいて、 vは、繰り返し単位の数を意味し、1〜1000の整数であり、 L11およびL12は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、−S−または−SO2−であり、 X1およびX2は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、下記化学式2〜4のうち何れか1つで表されるものであり、 [化学式2]

[化学式3]

[化学式4]

前記化学式2〜化学式4において、 L4は、直接結合、−CZ2Z3−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−SiZ2Z3−および置換もしくは非置換の2価のフルオレン基から選択される何れか1つであり、 Z2およびZ3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、アルキル基、トリフルオロメチル基(−CF3)およびフェニル基から選択される何れか1つであり、 S1〜S5は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;−SO3H;−SOO3M+;−COOH;−COOM+;−PO3H2;−PO3HM+および−PO32−2M+から選択される何れか1つであって、前記Mは1族元素であり、 a〜eは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0以上4以下の整数であり、 fは、1以上5以下の整数である。

本出願の一実施態様は、前記高分子を含む電解質膜を提供する。

本出願の一実施態様は、前記電解質膜を含む電池を提供する。

本出願の一実施態様は、a)1,3,5−トリフェニルベンゼンとジハロゲン系フェニルを反応させることで、下記化学式1−Aで表されるブランチャーを製造するステップと、b)前記ブランチャーと下記化学式2−A〜4−Aで表される単量体のうち少なくとも1つを重合することで、高分子を製造するステップと、を含む高分子の製造方法を提供する。 [化学式1−A]

前記化学式1−Aにおいて、 A〜Cは、それぞれハロゲン基であり、 L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、直接結合、−SO2−、−CO−または−S−であり、 R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリール;およびアミン基のいずれかから選択される置換基であり、前記置換基は、ハロゲンで置換されていてもまたは置換されていなくてもよく、 m、n、p、q、rおよびsは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0〜4の整数であり、 tは、0〜3の整数であり、 前記m、n、p、q、r、sおよびtがそれぞれ2以上の整数である場合、複数のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、 [化学式2−A]

[化学式3−A]

[化学式4−A]

前記化学式2−A〜化学式4−Aにおいて、 D〜Iは、−SHであり、 L4は、直接結合、−CZ2Z3−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−SiZ2Z3−および置換もしくは非置換の2価のフルオレン基から選択される何れか1つであり、 Z2およびZ3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、アルキル基、トリフルオロメチル基(−CF3)およびフェニル基から選択される何れか1つであり、 S1〜S5は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;−SO3H;−SOO3M+;−COOH;−COOM+;−PO3H2;−PO3HM+および−PO32−2M+から選択される何れか1つであって、前記Mは1族元素であり、 a〜eは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0以上4以下の整数であって、0≦d+e≦6であり、 fは、1以上5以下の整数である。

本出願の一実施態様は、前記高分子の製造方法により高分子を製造するステップと、前記製造された高分子を用いて膜を形成するステップと、を含む電解質膜の製造方法を提供する。

本出願の一実施態様による高分子は新規なものであって、種々の素材またはその原料物質としての活用可能性が高い。

本出願の一実施態様による高分子は、多数の活性領域を有するブランチャーを含むことで、高い活性(highly active)を有するとともに、−S−または−SO2−連結基を有することで、物理的物性および耐薬品性に優れる効果がある。

本出願の一実施態様による高分子を含む電解質膜は、膜の機械的物性および化学的特性に優れるとともに、高湿条件下でも高いイオン伝導度を有する効果がある。

本出願の製造例3で製造された高分子電解質膜およびナフィオン膜の水素イオン伝導度を測定したグラフである。

本出願の製造例1で製造されたブランチャーの合成確認結果を示すマスデータ(Mass data)である。

以下、本明細書にてより詳細に説明する。

本出願の一実施態様は、前記化学式1で表されるブランチャーと、前記化学式Aで表される繰り返し単位と、を含む高分子を提供する。

本明細書において、前記ブランチャー(brancher)は、高分子中で鎖を連結または架橋する役割を担う。前記ブランチャーの構造や個数によって、高分子鎖に枝を形成したり、鎖が互いに架橋されて網状の構造を形成することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記ブランチャーは3価の有機基であって、3つの方向にそれぞれ追加のユニットと結合することで高分子鎖を伸長させることができる。

本出願の一実施態様による高分子は、コア構造自体で多数の活性領域を有するブランチャーを含むことで、高い活性(highly active)を有するとともに、ブランチャーの連結基の種類によって、物理的物性および耐薬品性に優れる効果を奏することができる。

本出願の一実施態様によるブランチャーのリンカーであるL1〜L3としては、直接結合、−SO2−、−CO−または−S−が挙げられる。かかるリンカーを有することで、高分子の機械的物性および耐薬品性が向上することができる。例えば、リンカーが−O−である場合、下記のようなメカニズムにより酸基を有することとなり、これによって反応性が大きくなって耐薬品性が低下し得る。 [反応式1]

前記反応式1において、Rは、前記化学式1におけるR1〜R7の定義と同一であり、n、mおよびpは、前記化学式1における定義と同一である。

本明細書において、「

」は、隣接した置換基と結合し得る位置を示す。

本出願の一実施態様によれば、前記ブランチャーの末端のキャッピング基(capping group)は、ハロゲン基、−OHおよび−SHなどであってもよい。前記キャッピング基は、

に連結される置換基を意味することができる。

本出願の一実施態様によれば、高分子を形成するブランチャーおよびユニットが2つ以上結合する場合、それぞれ硫黄(−S−)またはスルホニル(−SO2−)の連結基を有することができる。例えば、前記硫黄連結基は、縮合重合により化合物が抜け出て鎖に残っている連結基である。例えば、ジハロゲン系単量体とジチオール系単量体が重合する時に、HFが抜け出て硫黄(−S−)のみが鎖に残っている場合であることができる。また、前記スルホニル(−SO2−)連結基は、例えば、前記硫黄(−S−)連結基が酸化された形態であることができる。前記硫黄(−S−)またはスルホニル(−SO2−)連結基は、従来の酸素(−O−)連結基に比べて分解されにくいため、化学的な安定性に優れる効果がある。

前記置換基の例示を以下で説明するが、これに限定されるものではない。

本明細書において、前記ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素が挙げられる。

本明細書において、前記アルキル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、特に限定されないが、炭素数が1〜60、具体的には1〜40、より具体的には1〜20であることが好ましい。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基およびヘプチル基などが挙げられるが、これらに限定されない。

本明細書において、前記アルケニル基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、特に限定されないが、炭素数が2〜60、具体的には2〜40、より具体的には2〜20であることが好ましい。

本明細書において、前記アルコキシ基は、直鎖もしくは分枝鎖であってもよく、特に限定されないが、炭素数が1〜60、具体的には1〜40、より具体的には1〜20であることが好ましい。

本明細書において、前記シクロアルキル基は、特に限定されないが、炭素数が3〜60、具体的には3〜40、より具体的には5〜20であることが好ましく、特にシクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。

本明細書において、前記ヘテロシクロアルキル基は、S、OおよびNのうち1つ以上を含み、特に限定されないが、炭素数が2〜60、具体的には2〜40、より具体的には3〜20であることが好ましい。

本明細書において、前記アミン基は、特に限定されないが、炭素数が1〜60、具体的には1〜40、より具体的には1〜20であることが好ましい。アミン基の具体例としては、メチルアミン基、ジメチルアミン基、エチルアミン基、ジエチルアミン基、フェニルアミン基、ナフチルアミン基、ビフェニルアミン基、アントラセニルアミン基、9−メチル−アントラセニルアミン基、ジフェニルアミン基、フェニルナフチルアミン基、ジトリルアミン基、フェニルトリルアミン基、トリフェニルアミン基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

本明細書において、前記アリール基は、単環式または多環式であってもよく、特に限定されないが、炭素数が6〜60、具体的には6〜40、より具体的には6〜20であることが好ましい。アリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、ペリレニル基、テトラセニル基、クリセニル基、フルオレニル基、アセナフタセニル基、トリフェニレン基、フルオランテン(fluoranthene)基などの多環式芳香族などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

本明細書において、前記ヘテロアリール基は、ヘテロ原子としてS、OおよびNのうち1つ以上を含み、特に限定されないが、炭素数が2〜60、具体的には2〜40、より具体的には3〜20であることが好ましい。ヘテロアリール基の具体例としては、ピリジル、ピロリル、ピリミジル、ピリダジニル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、フラザニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ジチアゾリル、テトラゾリル、ピラニル、チオピラニル、ジアジニル、オキサジニル、チアジニル、ジオキシニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、イソキナゾリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、イミダゾピリジニル、ジアザナフタレニル、トリアザインデン、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチオフェン基、ベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾフラニル基、カルバゾリル、ベンゾカルバゾリル、フェナジニルなどや、これらの縮合環が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

本明細書において「置換もしくは非置換」という用語は、重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリールからなる群から選択された1つ以上の置換基で置換されているかまたは置換されていないもの、または前記例示された置換基からなる群から選択された2つ以上が連結された構造の置換基で置換されているかまたは置換されていないものを意味する。上述のように、2つ以上の置換基が連結された構造を有する場合、前記2つ以上の置換基は同一でも異なっていてもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式Aにおいて前記L11およびL12は互いに同一である。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式Aにおいて前記L11およびL12は−S−である。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式Aにおいて前記L11およびL12は−SO2−である。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式Aにおいて前記L11およびL12のうち少なくとも1つは−SO2−である。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式Aにおいて、vが2以上の整数であり、複数のL11およびL12のうち少なくとも1つは−SO2−である。

高分子中で連結基L11およびL12のうち少なくとも1つが−SO2−を含む場合、L11およびL12が両方とも−S−または−O−のみを含む場合に比べて、分解されにくく、化学的安定性に優れる効果を奏することができる。さらに、高分子中で連結基L11およびL12が両方とも−SO2−である場合には、化学的安定性をさらに高めることができる。これにより、前記実施態様による高分子の分子量の変化が少ないため、前記高分子を含む電解質膜は耐久性に優れる効果を奏することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;C1〜C10のアルキル基;および−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜5の整数であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記m、nおよびpは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0または1であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記m、nおよびpは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0または1であってもよく、前記m、nおよびpがそれぞれ1である場合、ベンゼン環において末端の連結基(

)とオルト(ortho)、メタ(meta)、パラ(para)位置にR1〜R3がそれぞれ置換されていてもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記m、nおよびpがそれぞれ1である場合、ベンゼン環において末端の連結基(

)とオルト(ortho)位置にR1〜R3がそれぞれ置換されていてもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;C1〜C10のアルキル基;および−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜5の整数であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;ハロゲン基;C1〜C10のアルキル基;および−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜5の整数であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R3のうち少なくとも1つは、ハロゲン基;C1〜C10のアルキル基;および−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜5の整数であってもよい。ベンゼン環にブランチャーの末端基(leaving groupまたはcapping groupで示すことができる)を活性化(activation)できる置換基、特にフルオロアルキルを含む場合、反応性を高めて重合を有利にする効果を奏することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R3のうち少なくとも1つは、ハロゲンまたは−(CF2)uCF3から選択される何れか1つであり、前記uは0〜2の整数であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記R1〜R3は−(CF2)uCF3であり、前記uは0または1であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記q、r、sおよびtは0であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記R4〜R7は、水素であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、−S−または−SO2−であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記L1〜L3は、−SO2−であってもよい。

この場合、高分子がスルホン基を含有するブランチャーを含むことで、スルホン基の増加によって物性が低下することなく効果的に高分子の特性を示すことができる。ブランチャーのスルホン基が末端の脱離基(leaving group)を活性化する役割をすることで、ブランチャーの適用時に高分子量の素材合成が可能であるため、機械的物性を強化する役割を担うことができる。また、高分子にスルホン構造を含むことで、耐薬品性に優れる効果を奏することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記高分子は共重合体であり、前記共重合体は、交互共重合体(alternating copolymer)、ブロック共重合体(block copolymer)、ランダム共重合体(random copolymer)、グラフト共重合体(graft copolymer)などの構造を含んでいてもよい。例えば、本出願の一実施態様による高分子は、前記化学式Aの繰り返し単位以外の繰り返し単位をさらに含んで共重合された構造を有してもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式2〜4で表される繰り返し単位は、下記構造式から選択された何れか1つであってもよい。

ここで、QおよびQ´は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;−SO3H;−SOO3M+;−COOH;−COOM+;−PO3H2;−PO3HM+および−PO32−2M+から選択されてもよく、前記Mは、ナトリウム、カリウムまたはリチウムであってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式1で表されるブランチャーは、下記構造式から選択される何れか1つであってもよく、それぞれの重量平均分子量は下記のとおりである。

重量平均分子量(Mw):約50万

重量平均分子量(Mw):約20万

重量平均分子量(Mw):約70〜80万

上述のように、反応性の大きいブランチャーを用いるほど、分子量が大きく且つ機械的物性が強いフィルムを製作することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記化学式1で表されるブランチャーの含量は、高分子の固形分に対して0.5〜50重量%、具体的には1〜10重量%であってもよい。ブランチャーの含量が前記範囲内である場合、分子量を増加させ、高分子のネットワーク構造の形成により機械的物性を強化させることができる。

本出願の一実施態様によれば、前記高分子の重量平均分子量は5,000以上5,000,000以下、具体的には50,000以上1,000,000以下であってもよい。前記高分子の重量平均分子量が前記範囲内である場合、前記高分子を含む素材の機械的物性が低下することがなく、適切な高分子の溶解度を維持することができる。

また、本出願の一実施態様は、前記高分子を含む電解質膜を提供する。

本出願の一実施態様によれば、前記電解質膜の厚さは、5〜200μmであることが好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。前記範囲内である場合、電気的ショート(Electric Short)および電解質物質のクロスオーバー(Cross Over)を防止し、優れたカチオン伝導度を発現することができる。

また、本出願の一実施態様は、前記電解質膜を含む電池を提供する。

前記電池は、燃料電池またはレドックスフロー電池であってもよい。

また、本出願の一実施態様は、前記電解質膜を含む燃料電池を提供する。

燃料電池は、燃料の化学的エネルギーを直接電気的エネルギーに変換させるエネルギー変換装置である。すなわち、燃料電池は、燃料ガスと酸化剤を使用し、これらの酸化還元反応中に発生する電子を用いて電を生産する発電方式である。

燃料電池の膜電極接合体(MEA)は、水素と酸素の電気化学的反応が起こる部分であって、カソードとアノード、および電解質膜、すなわち、イオン伝導性電解質膜を含む。

本発明による電解質膜を燃料電池のイオン交換膜として用いる場合、上述の効果を奏することができる。また、本出願の一実施態様は、前記電解質膜を含むレドックスフロー電池を提供する。

レドックスフロー電池(酸化−還元フロー電池、Redox Flow Battery)は、電解液に含まれている活性物質が酸化・還元されて充電・放電されるシステムであって、活性物質の化学的エネルギーを直接電気エネルギーとして貯蔵させる電気化学的蓄電装置である。レドックスフロー電池は、酸化状態が異なる活性物質を含む電解液がイオン交換膜を挟んで接する時に電子を交換して充電および放電が起こる原理を利用する。一般に、レドックスフロー電池は、電解液が入っているタンクと、充電および放電が起こる電池セルと、電解液をタンクと電池セルとの間に循環させるための循環ポンプと、から構成されており、電池セルの単位セルは、電極と、電解質と、イオン交換膜と、を含む。

本出願による電解質膜をレドックスフロー電池のイオン交換膜として用いる場合、上述の効果を奏することができる。

また、本出願の一実施態様は、a)1,3,5−トリフェニルベンゼンとジハロゲン系フェニルを反応させることで、下記化学式1−Aで表されるブランチャーを製造するステップと、b)前記ブランチャーと下記化学式2‐A〜4‐Aで表される単量体のうち少なくとも1つを重合することで、高分子を製造するステップと、を含む高分子の製造方法を提供する。 [化学式1−A]

前記化学式1−Aにおいて、 A〜Cは、それぞれハロゲン基であり、 L1〜L3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、直接結合、−SO2−、−CO−、−O−または−S−であり、 R1〜R7は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;シアノ基;C1〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルケニル;C2〜C60の直鎖もしくは分枝鎖のアルキニル;C3〜C60の単環もしくは多環のシクロアルキル;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロシクロアルキル;C6〜C60の単環もしくは多環のアリール;C2〜C60の単環もしくは多環のヘテロアリール;およびアミン基のいずれかから選択される置換基であり、前記置換基は、ハロゲンで置換されていてもまたは置換されていなくてもよく、 m、n、p、q、rおよびsは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0〜4の整数であり、 tは、0〜3の整数であり、 前記m、n、p、q、r、sおよびtがそれぞれ2以上の整数である場合、複数のR1〜R7は互いに同一でも異なっていてもよく、 [化学式2−A]

[化学式3−A]

[化学式4−A]

前記化学式2−A〜化学式4−Aにおいて、 D〜Iは、−SHであり、 L4は、直接結合、−CZ2Z3−、−CO−、−O−、−S−、−SO2−、−SiZ2Z3−および置換もしくは非置換の2価のフルオレン基から選択される何れか1つであり、 Z2およびZ3は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、アルキル基、トリフルオロメチル基(‐CF3)およびフェニル基から選択される何れか1つであり、 S1〜S5は、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素;重水素;ハロゲン基;シアノ基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のアルキル基;置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキル基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のヘテロアリール基;−SO3H;−SOO3M+;−COOH;−COOM+;−PO3H2;−PO3HM+および−PO32−2M+から選択される何れか1つであって、前記Mは1族元素であり、 a〜eは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して0以上4以下の整数であって、0≦d+e≦6であり、 fは、1以上5以下の整数である。

前記化学式1−Aの定義は、A〜Cを除き、上述の化学式1における定義と同一であってもよい。

前記化学式2−A〜4−Aの定義は、D〜Iを除き、上述の化学式2〜4の定義と同一であってもよい。

本出願の一実施態様によれば、前記高分子の製造方法において、前記高分子が−S−連結基を含み、前記高分子中の−S−連結基の少なくとも一部を−SO2−に酸化させるステップをさらに含んでもよい。ここで、前記−S−連結基は、前記化学式2−A〜4−Aにおいて、D〜Iである−SH基のHが重合過程で抜け出て形成された−S−の連結基を意味する。すなわち、前記−S−連結基は、前記化学式2−A〜4−Aのうち何れか1つで表される単量体が、他の単量体またはブランチャーと縮合重合し、前記化学式2−A〜4−Aのうち何れか1つで表される単量体の末端基である−SH基が形成した高分子鎖の−S−連結基を意味することができる。

高分子中に連結基−SO2−を含む場合、−S−または−O−のみを含む場合に比べて分解されにくく、化学的安定性に優れる効果を奏することができ、さらに、高分子中の全ての連結基が−SO2−である場合には、化学的安定性をさらに高めることができる。また、これにより、分子量の変化が少ないため、前記高分子を含む電解質膜は耐久性に優れる効果を奏することができる。

本出願の一実施態様によれば、前記酸化は酸化溶液を用いて行うことができる。前記酸化溶液は、高分子骨格の連結基−S−を−SO2−に換えて化学的耐久性を強化させることができる。

本出願の一実施態様によれば、前記酸化溶液は酸(acid)および過酸化水素を含んでもよい。前記酸化溶液を用いる場合、酸化と同時に酸処里が行われるため、別の酸処里過程が不要であるという利点がある。

前記酸としては、酢酸、硫酸、ギ酸(formic acid)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

また、本出願の一実施態様は、前記高分子の製造方法により高分子を製造するステップと、前記製造された高分子を用いて膜を形成するステップと、を含む電解質膜の製造方法を提供する。

本出願の一実施態様によれば、前記膜を形成するステップの前または後に、高分子中の−S−連結基の少なくとも一部を−SO2−に酸化させるステップを含むことができる。

前記酸化は上述のとおりである。

以下では、実施例を挙げて本出願をより詳細に説明する。しかし、以下の実施例は本出願を例示するためのものにすぎず、これにより本出願の範囲が限定されるものではない。

〈製造例1〉ブランチャーの製造 1,3,5−トリフェニルベンゼン(1,3,5−triphenylbenzene)(1.5g、4.895mmol)と4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド(4−fluorobenzenesulfonyl chloride)(6.7g、34.428mmol)を25mlの三口丸底フラスコ(3−neck round bottom flask)に投入した後、窒素を流して(folowing)不活性(inert)条件とした。100℃に昇温後、ニトロベンゼン(nitrobenzene)を添加した。次いで、FeCl3をゆっくりと添加して3時間撹拌した。常温に冷やした後、メタノール/HCl(50ml/3ml)混合液に注いで沈殿物を水で洗浄し、乾燥することで、最終のブランチャー化合物を得た。

前記製造例1の反応式は、下記反応式2のとおりである。 [反応式2]

添付の図2に、前記ブランチャー化合物の合成確認結果を示した。

〈製造例2〉高分子の製造 ディーンスターク(dean−stark)装置およびコンデンサ付きの500mLの丸底フラスコに、4,4´−チオビスベンゼンチオール6.5595g(4,4´−Thiobisbenzenethiol、1eq、0.02620mol)、ジナトリウム2,2´−ジスルホネート−4,4´−ジフルオロジフェニルスルホン7.0000g(Disodium 2,2´−disulfonate−4,4´−Difluorodiphenyl sulfone、0.583eq、0.01523mol)、ジフルオロジフェニルスルホン2.6110g(4,4´−Difluorodiphenyl sulfone、0.392eq、0.01027mol)、および前記反応式1に記載のブランチャー0.4091g(0.02eq、0.5239mmol)を入れ、N−メチル−2−ピロリドン(N−Methyl−2−pyrrolidone、NMP)83mLおよびベンゼン41.5mLを用いて、窒素雰囲気で炭酸カリウム14.4817g(4eq、0.10479mol)を用いて反応を開始した。

次に、前記反応混合物を140℃の温度でオイルバス(oil bath)で4時間撹拌し、ベンゼンが逆流しながらディーンスターク装置の分子ふるい(molecular sieves)に吸着するようにして除去した後、反応温度を175℃に昇温させ、6時間縮重合反応させた。

前記反応終了後、前記反応物の温度を常温に降温させ、NMPを加えて希釈させた後、希釈された反応物を過量の蒸留水に注いで溶媒から共重合体を分離した後、濾過した。次いで、80℃の真空オーブンで一日以上乾燥することで、高分子を製造した。前記高分子の重量平均分子量は250,000であった。

前記製造例2の反応式は、下記反応式3のとおりである。 [反応式3]

〈製造例3〉高分子電解質膜の製造 前記実施例で製造した水素処理ブランチされたスルホン化高分子をNMPに溶解させた後、前記溶液をガラスフィルタ(pore size 3)で濾過することで、埃などを除去した。前記濾過液10%(w/V)に真空を加えると同時に、120℃に昇温させ、濾過液中のNMPを除去することで、約20%(w/V)の溶液を製造した。前記溶液をガラス基板に注ぎ、フィルムアプリケータ(film applicator)でガラス板上における共重合体溶液の厚さを調節した。その後、80℃の真空オーブンでガラス板上の共重合体溶液を12時間以上乾燥することで、厚さ50〜120μmの高分子電解質膜を製造した。

〈製造例4〉高分子電解質膜の酸化 前記製造された高分子電解質膜を、常温条件で酸化溶液(酢酸(200ml)、硫酸(5ml)および過酸化水素(5ml)の混合溶液)に一日間浸して、最終のポリ(スルホン)電解質膜を製造した。

前記製造例4の反応式は、下記反応式4のとおりである。 [反応式4]

〈実験例1〉電解質膜の特性評価 前記製造例4で製造した高分子電解質膜を用いて、IEC(ion exchange capacity)、70℃条件で相対湿度による水素イオン伝導度を測定し、測定したグラフを図1に示した。

図1に示されたように、本出願の一実施態様による高分子は、相対湿度の増加による水素伝導度の増加率が、ナフィオンに比べて高いことを確認することができる。特に、80%以上の高い相対湿度では、ナフィオンに比べて高い水素イオン伝導度を有することを確認することができる。

したがって、本出願の一実施態様による高分子は、それ自体が耐薬品性および高い機械的物性を有するだけでなく、前記高分子を含む電解質膜は、高いイオン伝導度を有し、電池の性能を向上させる効果を奏することができる。

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