Conjugated thiophenes having conductivity and Synthesis |
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申请号 | JP2006551692 | 申请日 | 2005-02-02 | 公开(公告)号 | JP2007520602A | 公开(公告)日 | 2007-07-26 |
申请人 | ヴァロリサシオン−ルシェルシュ・リミテッド・パートナーシップ; | 发明人 | ウィリアム・ジー・スキーン; | ||||
摘要 | 本発明は、芳香族チオフェン核を含む共役オリゴマー及び共役ポリマーに関する。 本共役材料は、アリールジアミンとアリールジアルデヒドの、又はアルデヒドとアミンの両方を含む二官能アリール残基の、簡単かつ効率的な縮合によって得られる。 室温からさまざまな溶媒中での還流 温度 までに及ぶ温度での相補的残基の縮合は、共役オリゴマー及び共役ポリマーをもたらし、これは次に 薄膜 にキャストすることができる。 オリゴマー化及びポリマー化は、共役した生成物に有利に平衡を移動させる原因となる生成副生 水 の除去によって、穏和な条件下で行われる。 得られる共役化合物は、ドーパントによって導電性にすることができ、選択したドーパントに応じてp型もしくはn型伝導体のいずれかの電気伝導性材料が得られる。 | ||||||
权利要求 | 下記式1: R 3は、H又はN(R 4 ) 2 (R 4は脂肪族C 1 〜C 4アルキル鎖である)であり; R 5はNH 2又は、 で表される共役チオフェン系オリゴアゾメチンの製造方法であって、 下記式2: で表されるチオフェンジアミンを、下記式3: で表される芳香族アルデヒドと反応させるステップを含む製造方法。 下記式4: R 6は、H又は脂肪族C 1 〜C 10アルキル鎖であり; R 7はNH 2又は、 で表される共役チオフェン系オリゴアゾメチンの製造方法であって、 下記式2: で表されるチオフェンジアミンを、下記式5: で表される芳香族アルデヒドと反応させるステップを含む製造方法。 下記式6: R 3は、H又はN(R 4 ) 2 (R 4は脂肪族C 1 〜C 4アルキル鎖である)であり; R 6はH又は脂肪族C 1 〜C 10アルキル鎖である。 ] で表される共役チオフェン系オリゴアゾメチンの製造方法であって、以下のステップ: (a)下記式2: で表されるチオフェンジアミンを、下記式3: で表される芳香族アルデヒドと反応させるステップと、 (b)ステップ(a)の生成物を下記式5: で表される芳香族アルデヒドと反応させるステップ、 を含む製造方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、チオフェン系オリゴ−及びポリアゾメチン類の合成のための新規な方法と、導電性材料及び電子デバイスを含めた様々な用途に用いるためのそれらの引き続いてのドーピングに関する。 さらに本発明は、本方法によって製造されたオリゴ−およびポリアゾメチン類を包含する。 〔本発明の背景〕 これらの工業に関連する材料の合成は、脱離反応からよりいっそう洗練されたカップリング法へと発展している。 これらのポリマーはその物理特性について魅力的ではあるが、達成された主要な合成法は単純なものではなく4−6 、Suzuki 7 、Wittig 8 、又はMitsunobu 9合成法、あるいは電解重合10を必要とする。 それらの方法は次に所望のポリマーを単離し、望ましくない金属副生成物を除去するための困難かつ退屈な精製を必要とする。 さらに、伝統的な合成方法は低〜中程度の収率しかもたらさない4,5 。 したがって、新規なオリゴ−及びポリアゾメチン類に対するニーズがある。 また、これらの新規なオリゴ−及びポリアゾメチン類を製造するための、より単純で、より効率的な合成方法に対するニーズもある。 本発明は、これら及び関連するニーズを満たすことを目的とする。 共役芳香族ポリアゾメチンは長年知られており、それらの特性及び製造方法は再検討されてきているが11 、本発明は、チオフェン単位を含有するポリアゾメチン類の最初の合成であると考えられる。 縮合法を含む本発明の合成法の利点は、過剰の試薬の影響を受けやすい反応の精製の容易さである。 さらに、本発明の合成法は、従来の結合法と異なり、無水溶媒の使用と厳密な無酸素反応環境とを必要としない。 この簡単なオリゴマー化の主要な推進力は、熱力学的に好ましい共役の形成であり、これが興味深い光物理学的特性及び電気伝導特性を示す新しい群の安定なチオフェン含有材料をもたらす。 本方法論はまた、選択的に制御された付加縮合を可能にし、これは対称共役化合物もしくは非対称共役化合物をもたらす。 さらに特に、本発明は共役芳香族オリゴ−及びポリアゾメチン類の合成に関連し、これらは本明細書に記載した方法を用いて、1種以上の芳香族ジアミンを1種以上の芳香族ジアルデヒドと溶液中または溶融状態で反応させることによって製造される。 これらの芳香族オリゴ−及びポリアゾメチン類のうち、1つは下記スキーム4に図示したポリアゾメチン10又は11を与えるチオフェン核(チオフェンコア)である。 本発明の1つの態様では、上記オリゴ−及びポリアゾメチン類は、一方又は両方のアリール成分がチオフェンである、ジアルデヒドと、等モル量のジアミンとの反応によるか、又は、ジアミンと、等モル量の1のジアルデヒドとの反応によって調製される。 スキーム4のYは、6員環ホモ芳香族環、1〜3の窒素原子を有する6員環ヘテロ芳香族環、硫黄、窒素、テルル、又はセレン原子を有する5員環ヘテロ芳香族環、であることができる。 R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、及びR 5は、脂肪族、芳香族、ヘテロ原子含有、親水性、又は疎水性であることができる。 これらの基は、C 1 〜C 12脂肪族基、脂肪族C 1 〜C 4脂肪族鎖、C 6 〜C 14芳香族システム、C 1 〜C 12脂肪族であるZを有するエステル基CO 2 Zであることができる。 1つの態様では、本発明は上記スキーム3の一般構造式8の共役導電性オリゴマー又はポリマーに関し、これは二官能モノマーの縮合によって得られ、このモノマーはアリールモノアミンであり且つモノアルデヒドでもあり(スキーム3中の構造7)、R 1及びR 2は脂肪族、芳香族、ヘテロ原子含有、親水性、又は疎水性であることができる。 別の態様では、本発明は、2より多いアルデヒド又はアミン残基を含む多官能アリール残基に関する。 R 3は、電子供与性基もしくは電子吸引性基、脂肪族C 1 〜C 12 、C 1 〜C 4鎖、C 6 〜C 14芳香族システム、脂肪族C 1 〜C 12であるZを有するエステル基CO 2 Z、又はシアノ、ニトロ、ジアルキルアミン、アルデヒド、エステル、ハロゲン、カルボン酸、アミン、カルボキシアルデヒド、を含み、R 3は同じでも異なってもよい。 さらに別の態様では、本発明は、これらに限定されないが例えばTHF、クロロホルム、ジクロロメタン、アルコール類、DMFなどの溶媒を用いた溶液のキャスティングによって様々な厚さの薄膜へとスピンコートすることができる材料に関する。 本共役物質は、ヨウ素などのp型ドーパントでドーピングすることによって導電性にすることができる。 本共役物質は、ナトリウムナフチリド、SbF 5 、AsF 5 、PF 5 、AgX、NO 2 X、及びNOXなどのn型ドーパントでドーピングすることによって導電性にすることができ、ここでXは非反応性の、非求核性ないし中程度の求核性のアニオンである。 得られるポリマーの分子量は、反応濃度を変えることによって調節できる。 〔発明の詳細な説明〕 対称な式5などの三量体(トリマー)(スキーム2;R 3AはR 3Bに等しい)へと導く選択的オリゴマー化は、約2化学量論量のアルデヒドを1化学量論量のジアミンとともに用いることにより、式2の化合物の合成について概説した方法に従って実施できる。 式3の非対称三量体アナログ(スキーム2;R 3AはR 3Bと等しくない)は、1化学量論量のジアミンに添加する1化学量論量のアルデヒドを用い、続いて二量体形成が完了したときにその反応混合物に添加する約1化学量論量のアルデヒドを加えることによって、式2の化合物の調製のために概説した反応条件によって得ることができる。 (ii)ポリアゾメチン合成の一般法 反応性モノマーとして、典型的には80〜100mgのジアミンモノマーを100ml丸底フラスコに入れ、次に約60〜75mlの重合溶媒に溶かし、次にそこへ正確な化学量論量のジアルデヒドモノマーを添加する。 適した重合溶媒は、無水エタノール、クロロホルム、メタノール、無水トルエン、DMSO(メチルスルホキシド)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、水であるが、さらにその他の溶媒も包含されうる。 試験したポリマーについては、DMSOが最も速い重合速度を示した。 いくつかのモノマーについては触媒は必要ではないが、一般には、反応の見かけの速度は、触媒の使用によって大きく加速される。 10%モルの典型的にはトリフルオロ酢酸もしくは酢酸(しかし、無機酸及びその他の有機酸も包含される)を添加することができる。 重合反応はまた、無溶媒でも進行する。 次に、反応混合物を50℃〜130℃で、約0.5〜16時間加熱する。 低沸点溶媒の場合は、減圧下で溶媒を除去し、次に真空下で乾燥させることによってポリマーを単離する。 揮発性の低い溶媒については、ポリマーは続いて単離せずに使用する。 水中での重合については、反応は典型的には穏和なアルカリ条件下、室温で行う。 ベンジルトリエチルアンモニウムクロライドなどの乳化触媒もまた、疎水性モノマー及び親水性モノマーが関わるイミン重合に用いることができる。 〔第I部:前駆体及びチオフェン化合物(実施例1〜21)〕 [実施例1:シアノ酢酸デシルエステルの合成] [実施例2:2,5−ジアミノ−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(1) 12〜14と同様に、硫黄(4.53g、0.141mol)とトリエチルアミン(7.09mL、0.0509mol)を、250mLの三ツ口フラスコ中、室温においてDMF(15mL)中で撹拌し、30分後に溶液が赤色に変化した。 DMF(5mL)中に希釈したエチルシアノアセテート(20.4mL、0.192mol)を次に30分間かけて滴下して加え、色が濃くなった。 この不透明溶液を環境条件下で3日間撹拌し、その後、溶媒を真空下にてポンプで吸い出し、茶色固体が残った。 この固体をシリカゲルカラム上にチャージし、最高で35%酢酸エチルまで濃度勾配をつけたヘキサンで溶出した。 この操作を2回目も繰り返して、2.15g(22%収率)の表題化合物を金色のフレーク状結晶として得た。 融点155〜158℃。 TEAの揮発性のため、少量を定期的に添加した。 分解及び副反応が問題となることを避けるために、加熱せずにDMFを除去しなければならないことを発見した。 硫黄は、その溶解性のために、精製時に除去することが困難だった。 粗生成物をイソプロパノールに溶かし、カラム上にチャージする前にろ過することが有利である。 [実施例3:3,4−ジアミノ−チオフェン−2,5−ジカルボン酸ジデシルエステル] 本化合物はきわめて容易に分解すると思われ、良好な1 H-NMR及びC 13 -NMRスペクトルを測定することを困難にした。 より良好なスペクトルはDMSO中で得られる可能性がある。 本化合物は冷蔵庫中に貯蔵しなければならない。 [実施例4:5−ジエチルアミノチオフェン−2−カルバルデヒド(carbaldehyde)の合成] [実施例5:5−ホルミル−2,2'−ビチオフェンの合成] 2 )による精製により、表題化合物を淡茶色粉末として得た(81%)。 [実施例6:2−アミノ−5−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(2)の合成] 表題化合物はまた、同量の試薬類を用い、エタノール中で4時間還流することによって定量的に得ることができる。 [実施例7〜10:以下の実施例では、R基を示したように修飾する] [実施例7:2−アミノ−5−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R=H)の合成] [実施例8:2−アミノ−5−[(5−ニトロ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R=NO 2 )の合成] [実施例9:2−アミノ−5−[(5−ジエチルアミノ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R=NEt 2 )の合成] [実施例10:2−アミノ−5−[([2,2']ビチオフェニル−5−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R=2−チオフェン)の合成] [実施例11〜13:以下の実施例においては、R基を示したように修飾する] [2−アミノチオフェン−3−カルボニトリル] 4で乾燥し、次に濃縮した。 得られた固体を酢酸エチルから再結晶して表題化合物を得、これは淡黄色固体だった(11g、89mmol、収率57%)。 [エチル2−アミノチオフェン−3−カルボキシレート] [実施例11:2−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3−カルボニトリル(R=H)の合成] [実施例12:2−[(5−ニトロ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3−カルボニトリル(R=NO 2 )の合成] [実施例13:2−[(5−ジエチルアミノ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3−カルボニトリル(R=NEt 2 )の合成] [実施例14:2,5−ビス−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(3)の合成] max (アセトニトリル) = 418 nm, ε(アセトニトリル)= 2.3 x 10 5 M -1 dm -1 , λ fl (アセトニトリル)= 564 nm。 表題化合物を製造するための代替の合成方法が可能である。 直接ワンポット法は以下を含む。 5−ジアミノ−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(100mg、0.4mmol)と2−チオフェンカルボキシアルデヒド(99.4mg、0.8mmol)を、25mlの一つ口フラスコ中、イソプロパノール(10ml)中で撹拌し、次に触媒量のトリフルオロ酢酸を添加した。 溶液は橙色に変化し、次に8時間の撹拌後、赤色に変化した。 次に真空中でほとんど乾燥するまで濃縮した。 粗生成物をシリカカラムにチャージし、ヘキサン/酢酸エチル(85/15)からヘキサン/酢酸エチル(75/25)までで溶出し、最適化されていないが65mg(40%)で赤色固体を得た。 融点128〜129℃。 [実施例15〜19:以下の実施例においては、R基を下記のように修飾する] [実施例15:ジエチル−2,5−ビス((5−ニトロチオフェン−2−イル)メチレン−アミノ)チオフェン−3,4−ジカルボキシレート(R 1 =R 2 =NO 2 )] [実施例16:ジエチル−2,5−ビス((5−(ジエチルアミノ)チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)チオフェン−3,4−ジカルボキシレート(R 1 =R 2 =NEt 2 )] [実施例17:2−[(5−ニトロ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−5−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R 1 =H;R 2 =NO 2 )] [実施例18:2−[(5−ジエチルアミノ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−5−[(5−ニトロ−チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(R 1 =NEt 2 ;R 2 =NO 2 )] [実施例19:ジエチル2,5−ビス((5−(チオフェン−2−イル)チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)チオフェン−3,4−ジカルボキシレート(R 1 =R 2 =2−チオフェン)] [第II部:チオフェン含有ポリマーの合成(実施例20〜21)] ポリマーの分子量は、溶出液としてDMFを用い、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって、ポリスチレン標準に対して決定した。 またはMALDI−TOFを、適切なマトリクスを用い、ポリマー固体サンプルで行った。 脱水反応に対する平均重合度(DP)は、測定したポリマー分子量をモノマー繰り返し単位の分子量で割ることにより計算することができる。 「DP」と「n」は以下の反応中で同義語であり、交換可能である。 計算例は以下のとおりである: [実施例20:チオフェンポリアゾメチン(4)の合成] n =87541g/mol。 λ max (DMSO)=497及び542nm。 元素分析、C 16 H 14 N 2 S 2 x 35.85 H 2 Oに対する計算値: C 37.85, H 8.67, N 10.50, S 5.79 分析値:C 34.94, H 8.67, N 10.89, S 4.66。 あるいは、2,5−チオフェンジカルボキシアルデヒド(4mg、0.029mmol)を25ml丸底フラスコに入れ、2,5−ジアミノ−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(7.9mg、0.029mmol)と5〜10mol%のトリフルオロ酢酸を添加した。 混合物を、続いて窒素雰囲気下で12時間、無水エタノールを用いて還流させ、溶媒除去によりポリマーを単離し、さらに精製することなく用いた。 得られた紫色ポリマーは、2、3例を挙げるとDMSO、DMF、及びNMRに可溶性である。 DP=74、M n =26686g/mol。 λ max (DMSO)=478nm。 あるいは、7mlの無水トルエン中に、アルゴン下で、2,5−ジアミノ−3,4−エチルエステルチオフェン(146g、0.56mmol)を添加し、次に1,4−ジアザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO;411mg、3.66mmol)を加え、さらに塩化チタン(IV)(100μl、0.91mmol)を添加した。 温度を上げ、10mlの無水トルエンに溶かしたチオフェン−2,5−ジカルバルデヒド(79g、0.56mmol)を添加した。 混合物をアルゴン下、24時間還流させた。 得られた赤ワイン色の混合物を室温に冷却し、沈殿物を真空ろ過によって単離した。 ポリマーは濃血赤色フレークとして単離され、アルコール溶媒、DMSO、DMFに容易に溶解し、クロロホルムにわずかに溶ける。 より反応性の低いモノマーについては、重合は以下のように行った。 典型的には、50mLフラスコ中で、150mgのジアミンモノマーを10mlの無水THFに溶かし、次に1,4−ジアザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO;411mg、3.66mmol)を窒素雰囲気下で添加した。 この溶液に1.5化学量論当量の塩化チタン(IV)(100ml、0.91mmol)を添加した。 1化学量論当量のモノマージアルデヒドの添加に続いて、次に反応混合物を24時間加熱還流した。 ポリマーが溶液から沈殿し、これをろ過により単離し、トルエンとクロロホルムで洗浄した。 [実施例21:ポリ(4,4'−ジイミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸チオフェン)(9)の合成] w =148094、PDI=2.3、DP=286。 1 S 0,0 − 0 S 0,0 (HOMO−LUMO)遷移は65kcal/mol(2.83eV)であると計算された。 スペクトルの赤色領域に現れる吸収から、化合物9について、51.3kcal/mol(2.23eV)のバンドギャップが計算できる。
[第III部:フルオレン含有化合物及び他のチオフェンオリゴマー(実施例22〜34)] HR−MS:m/z標的値385.08277、測定値385.08388、質量誤差(ppm)2.89。 C. V. −1.38、−0.77、−0.10、1.27V。 支持電解質として0.1M TBAPF 6中、脱気した無水アセトニトリル中、λ max =381nm。 λ em =318及び606nm。 E g =452nm、63.23Kcal/mol。 ΔE=298.8nm、95.65Kcal/mol。 [実施例23:((チオフェン−2−イル)メチレン)−9H−フルオレン−2−アミンの合成] 2 )と40%酢酸エチル/60%ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。 表題化合物が黄色生成物として得られた(45.4mg、0.165mmol、30%)。 融点:143℃。 C. V. −1.36、−0.96、−0.56、−0.02、0.62、1.39V。 支持電解質として0.1M TBAPF 6中、脱気した無水アセトニトリル中、λ max =352nm。 λ em =302nm。 E g =452nm、62.95Kcal/mol。 ΔE=300nm、95.26Kcal/mol。 [実施例24:(30E,31E)N2−((5−((25E)−((Z)−5−((チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)−3,4−ジメチルカルボキシレートチオフェン−2−イルイミノ)メチル)チオフェン−2−イル)メチレン)3,4−ジメチルカルボキシレート−N5−((チオフェン−2−イル)メチレン)チオフェン−2,5−ジアミンの合成] 2雰囲気下で、無水イソプロパノール中のジエチル2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート(247.8mg、0.96mmol)に添加し、さらに触媒量のTFAを添加した。 反応液を還流させることなく2日間ゆっくりと加熱した。 赤色粉末を、溶媒として1:1酢酸エチル/ヘキサンを使ったシリカ(SiO 2 )上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーを用いて精製した。 この反応は表題化合物を与えた(90mg、0.15mmol、30%)。 [実施例25:2,5−ビス−[(チオフェン−2−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−2,5−ジアミンの合成] 2下、触媒量のTFAとともに、無水イソプロパノール中のビス(ジエチル2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート)−チオフェン−2,5−ジアミン(16.3mg、0.027mmol)に添加した。 反応は2日間穏やかに加熱した。 活性化塩基性アルミナゲル(AlO 2 )とCH 2 Cl 2を用いて、生成物を精製した。 表題化合物を赤色粉末として得た(13mg、0.016mmol、60%)。 [実施例26:N2−((チオフェン−2−イル)メチレン)−9H−フルオレン−2,7−ジアミンの合成] 2雰囲気下、触媒量のTFAとともに、無水エタノール中の2,9−ジアミノフルオレン(50mg、0.26mmol)に添加した。 反応は12時間還流させた。 溶媒を留去し、さらなる精製は必要ではなかった。 表題化合物を黄色粉末として得た(73mg、0.25mmol、98%)。 [実施例27:ビス(((チオフェン−2−イル)メチレン)カルボキシアルデヒド)−9H−フルオレン−2,7−ジアミンの合成] 2雰囲気下で、触媒量のTFAとともに、2,5−チオフェンジカルボキシアルデヒド(142.8mg、1.02mmol)を添加した。 反応は、橙色沈殿物が形成されるまで12時間穏やかに加熱し、ろ過した(213mg、0.48mmol、95%)。 C. V. −1200、−1212、−969、763、1249V。 支持電解質として0.1M TBAPF 6中、脱気した無水アセトニトリル中。 λ max =424nm。 λ em =328及び622nm。 E g =569nm、50.23Kcal/mol。 ΔE=300nm、25.26Kcal/mol。 [実施例28:N−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−9H−フルオレン−2−アミンの合成] 2雰囲気下、触媒量のTFAとともに、無水イソプロパノール中のアミノフルオレン(93.3mg、0.51mmol)に添加した。 加熱は必要ではなかった。 反応は12時間行い、緑色沈殿物をろ過し、183.7mgの表題化合物を得た。 [実施例29:N2−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−9H−フルオレン−2,7−ジアミンの合成] 2雰囲気下、無水イソプロパノール中の2,7−ジアミノフルオレン(50mg、0.25mmol)に添加し、触媒量のTFAも添加した。 加熱は必要でなかった。 反応は12時間行い、緑色沈殿物をろ過し、94.9mgの表題化合物を得た。 [実施例30:N2−((9H−フルオレン−2−イル)メチレン)−N7−((9H−フルオレン−7−イル)メチレン)−9H−フルオレン−2,7−ジアミンの合成] 2雰囲気下、無水イソプロパノール中の2,7−ジアミノフルオレン(50mg、0.25mmol)に添加し、さらに触媒量のTFAを添加した。 加熱は必要でなかった。 反応は12時間行った。 表題化合物を、橙色沈殿物として得た(140mg)。 [実施例31:フルオレン及びチオフェンアゾメチンの交互オリゴマーの合成] 2雰囲気下、無水DMF中の2,9−ジアミノフルオレン(10mg、0.05mmol)に添加し、さらに触媒量のTFAを添加した。 最初の溶液(オリジナル溶液)を5倍及び20倍に希釈した。 反応は、窒素下で12時間、70℃に加熱した。 最終のオリジナル溶液は赤であり、5倍に希釈した溶液は橙色であり、20倍に希釈した溶液は黄色であり、それぞれ、λ max =319、323、及び335nmの吸収を示した。 上記反応はまた、アルコール溶媒、DMSO、DMACを用いて大気中で、あるいは還流温度でハロゲン化溶媒を用いて行うことができる。 本反応はまた、不活性雰囲気下で溶媒なしに、混合物を融点まで加熱することによって行うこともできる。 [実施例32:2−アミノ−5−[([2,2']ビチオフェニル−5−イルメチレン)−アミノ]−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステルの合成] [実施例33:ジエチル2−((5−(チオフェン−2−イル)チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)−5−((チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)チオフェン−3,4−ジカルボキシレートの合成] 別法として、2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート(100mg、3.8mmol)と2−チオフェンカルバルデヒド(36mg、3.2mmol)とを、触媒量のTFAとともにエタノール中で混合した。 12時間の還流後、フラッシュクロマトグラフィーによる精製の後に黄色粉末を単離した(75mg、2.2mol、69%)。 イソプロパノール中の5−(チオフェン−2−イル)チオフェン−2−カルバルデヒド(43mg、2.2mmol)を、触媒量のTFAとともに上記単離生成物に添加した。 フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO 2 )の後、赤色粉末(61mg、1.1mmol、52%)を単離した。 表題化合物の一段階合成は、2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート(15mg、0.5mmol)を2−チオフェンカルボキシアルデヒド(6.5mg、0.6mmol)と混合し、触媒量のTFA存在下、エタノール中で12時間還流させて達成できる。 溶媒の除去後、イソプロパノール中の5−(チオフェン−2−イル)チオフェン−2−カルバルデヒド(11.3mg、0.5mmol)を、触媒量のTFAに追加して添加し、溶液を12時間還流させた。 フラッシュクロマトグラフィー(SiO 2 )の後、表題化合物を赤色粉末として単離した(20.9mg、0.4mmol、63%)。 [実施例34:ジエチル2,5−ビス((5−(チオフェン−2−イル)チオフェン−2−イル)メチレンアミノ)チオフェン−3,4−ジカルボキシレート(5)の合成] [第IV部:ワンポット連結分子からの共役したチオフェン類] このワンポットアプローチは、新規なチオフェンジアミン(1)の形態の分子を、その相補的なアルデヒド類とともに一緒に結合させることを必要とする(スキーム5)。 この方法は、厳密な反応条件を全く必要としない。 むしろ逆に、従来法は7段階以上かかり、複雑な反応条件に苦労し、しかも非対称化合物の形成は容易にはできない。 本ワンポット法は、上記7段階法を用いて形成される生成物に類似した生成物の形成を可能にするばかりでなく、非対称化合物形成を可能にする。 非対称化合物は、形成される生成物のさまざまな特性を微調整することを可能にするので特に有用である。 このことは、従来法を用いては達成することが容易ではない電子工業ニーズに対して、これらの化合物の用途における多様な可能性を次々に許容しうる。 ジアミノチオフェン1は、改変したワンポットGewaldバッチ法によって大量に得られた17 。 相補的なモジュール(アルデヒドとジアミン)のカップリングは、通常の有機溶媒中で、無水溶媒、金属触媒、もしくはその他のデリケートな条件の必要なしに、スキーム6に図示した化合物をもたらす。 必要な反応手順は非常に緩やかであり、無酸素環境もしくは脱水試薬は必要としない。 また、反応手順は、室温もしくは穏やかな加熱を含めた広範囲な温度を用いて行うことができる。 反応の推進力は、熱力学的に安定な共役結合(アゾメチン)の生成である。 これはまた、生成物に有利に他の可逆反応の平衡を移動させる原因でもある。 実際に、形成されたアゾメチン結合は十分に強固であり、水及び酸の存在下での加熱によっても、明らかな分解は全く起こらない。 アゾメチン結合の安定性は、通常の還元剤18によっても還元されないことにより、さらに証明される。 モノ−(3)又はジ−付加体(4、5)のいずれかの選択的生成物形成は、アルデヒドの当量数もしくは溶媒の選択によって制御される。 化合物2のエステル基の不活性化がアミンの求核性を低下させるので、他の場合では平衡を生成物に移動させうる条件でさえモノ付加が優位であり、ダイマーへと導く。 対称なジイミンの形成は、2当量のアルデヒド1を用い、イソプロパノールを使用することによって、化合物2から直接に可能である。 あるいは、非対称化合物(4)もまた、化合物2と過剰量もしくは化学量論量のアルデヒド1とを用い、エタノール中で還流することによりワンポットで得ることができる。 化合物3が形成されたらイソプロパノールに代え、1当量の2−チオフェンカルボキシアルデヒドを添加して、さらに還流した後、生成物(4)が得られる。 オリゴマー化の程度は、目に見える色の変化の形成を通じて追跡可能である。 吸収極大の変化(Figure 1)は、アゾメチン結合による共役の形成の指標である。 可視領域に存在する色は、オリゴマー共役の安定化による励起電子π−π *準位の低下によって支配され、深色移動に関わる。 深色吸収移動についての、共役した骨格に沿った原子数の逆数に対して観測される直線的傾向は、アゾメチン結合の共役性をさらに裏付ける。 観測された傾向を外挿すると、チオフェン−ビスチオフェン繰り返し単位を含むDP=∞の交互ポリマーに対する可能な吸収極大となり、それは約550nm(Figure 1の挿入図)である。 吸収スペクトルは、チオフェン−アゾメチン類の励起状態と基底状態との間のエネルギー差に関連する情報をさらに提供する。 アゾメチン類に対してFigure 3で報告されるエネルギーギャップ(ΔE)は、その炭素類似体6及び7に対するものよりも低い。 これは、エネルギー準位が、ヘテロ共役結合と電子吸引性エステル基からの明らかな安定化を受けている結果である。 これらのチオフェンオリゴマー類のより低いバンドギャップと全体としての安定化レベルは、この容易な縮合方法が、従来法によって得られる炭素類似体に比べて容易な共役形成によって導電性材料を得るための好適な手段であることを示唆している。 このことは、Figure 4のサイクリックボルタンメトリーデータによってさらに裏付けられている。 化合物3の結晶構造(Figure 2)は、ヘテロ原子単位がそれら自身でアンチパラレル(anti-parallel)配置に配向している平面状立体配置を示している。 このことは、より高次のオリゴマーにとって望ましい直鎖状配置を確かなものにする。 結晶学的データはまた、アゾメチン結合距離がその炭素類似体19、20よりも短いことも示し、さらにこれらの容易に合成される材料に対して理想的な導電性挙動を付与することが期待される21 。 [第V部:チオフェン含有共役ポリマー類] [重合反応] a)ポリ−DATの合成 5mlの丸底フラスコ中で、チオフェン−2,5−ジカルバルデヒド(27.1mg、0.19mmol、1当量)と、2,5−ジアミノ−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(50mg、0.19mmol、1当量)を、イソプロパノール中に予め希釈したTFA2滴とともに混合した。 フラスコを105℃で16時間加熱した。 それにより、黒色粉末が得られた。 この粉末をDMFに溶かしたところ赤色溶液が得られた。 b)ポリ−DATの合成 チオフェン−2,5−ジカルバルデヒド(87.8mg、0.62mmol、1当量)と2,5−ジアミノ−チオフェン−3,4−ジカルボン酸ジエチルエステル(165.2mg、0.62mmol、1当量)の無水イソプロパノール(12.5ml)溶液を調製した。 溶解を促進させるために、この溶液に超音波を2〜3分間当てた。 イソプロパノール中に予め希釈したTFA2滴を前記溶液に添加した。 次に溶液を70℃で48時間加熱した。 赤色溶液が得られた。 ポリ−DAT合成のための代替反応条件を表1に列挙した。 反応の速度論はFigure 5及び6に示した。 Figure 5は、触媒量のTFAを用い、70℃で、ブタノール中におけるチオフェン−2,5−ジカルバルデヒド(5mg/ml)とジエチル2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート(5mg/ml)との重合に起因する吸収(色)増加を示す。 スペクトルは1時間間隔で記録した。 同様に、Figure 6は、触媒量のTFAを用い、90℃で、ブタノール中におけるチオフェン−2,5−ジカルバルデヒド(5mg/ml)とジエチル2,5−ジアミノチオフェン−3,4−ジカルボキシレート(5mg/ml)の重合に起因する吸収(色)増加を示す。 スペクトルは1時間間隔で記録した。 [自家重合(autopolymerisation)] 55mlのDMF中の1,4−ジチアン−2,5−ジオール(12.12g、78mmol、1当量)とマロノニトリル(10.52g、157mmol、2当量)の溶液に、DBU(10ml、78mmol、1当量)を0℃で滴下して添加した。 2〜3分後、溶液は茶色に変化した。 前記添加に続いて、溶液を室温で1時間撹拌し、さらに8時間、60℃に加熱した。 予め炎を当て、窒素下に置いた二つ口フラスコ中に、無水DMF(10ml)を入れ、0℃に冷却した。 POCl 3 (3ml、32mmol、4当量)を滴下して加えた。 20分後、2−アミノ−チオフェン−3−カルボニトリル(1.00g、8mmol、1当量)をすばやく滴下して加えた。 反応混合物を室温で30分間撹拌した。 (特性) 表2に示したように、別の反応剤と溶媒とは異なる生成物を与えた。 〔脱保護〕 〔重合〕 〔薄膜の製造〕 [ドーピング] [第VI部:可逆的重合/解重合可能な共役リビングポリマーの簡易室温合成(実施例35〜36を含む)] 反応性末端基のリビング性は、末端でブロックしている基を選択的に縮合することによって示されうる。 ポリアゾメチンの場合、モノアミン化合物が末端アルデヒドと縮合されうるか又はモノアルデヒドが末端アミンと縮合されうるかのいずれかが、アゾメチンキャッピング剤をもたらす(スキーム8)。 キャップされていない末端は、次に反応して、引き続く重合へと導く。 ジアミンもしくはジアルデヒドからなるポリマー「接着剤」を添加して、ポリマーを連結し、増加した分子量をもたらすことができる。 ポリアゾメチンのリビング性を、pHの変化によってさらに説明する。 高度に共役したポリアゾメチンは、pHが7未満の場合にそれらの構成モノマーへ解重合される。 pHを7より大きくすることにより、ポリアゾメチンへ戻る重合が促進される。 この解重合/重合サイクルはいつまでも続き、溶液中に残存するモノマーをもたらす。 [二相重合] 2 O中でのNMRによっても確認される。 反応条件は、7より大きなpHである必要がある。 7未満のpH値は重合を促進しない。 [水溶性共役チオフェン系ポリマーをもたらす二相重合] [機器]
[実施例35:ポリ(4,4'−ジイミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸チオフェン)(1)の合成] [実施例36:ポリ(4,4'−ジイミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸テレフタレート)(2)の合成] [結果] [水溶性共役ポリイミン1及び2の重合] ポリアゾメチン類の吸収スペクトルは、1について濃色移動を示し、モル吸収の低下に起因する475nmのピークの広がりを伴うと同時に、調和振動子は同じで残っていることを示している。 この挙動は、高度に共役した物質に典型的である。 共役ポリマーのサイクリックボルタンメトリー測定は、水中でのポリマーの還元電位及び可逆的レドックス特性を測定することが困難なため、DMF中で行った。 Figure 9に示したように、得られた結果は他のポリアゾメチン研究25と整合している。 ポリマー1及び2は、3つの明確な酸化電位を示す。 反対に、ポリアゾメチン類はわずかに2つの還元電位しか示さず、両方のポリマーが2つの可逆的プロセスと1つの非可逆的プロセスを行っていることを暗示している。 この2つの主要なプロセスはラジカルカチオンへと導く可逆的酸化還元であり、さらなる酸化によるカチオン形成がこれに続く。 研究したポリマーの不均質さにより、還元及び酸化ポテンシャルの開始は、ボルタモグラムから容易に決定することはできず、バンドギャップをこの方法によって正確に決定することはできない。 自己組織化アプローチの利点は、ポリマーが形成される比較的容易さである。 水が唯一の副生成物であり、それによりさらなる精製は全く必要ない。 二相法は、反応の正確な化学量論を確実なものにして、高分子量ポリマーへと導く。 それはまた、ポリマー沈殿時に好ましくないアルデヒド試薬が有機層中に残り、精製を簡単化する。 末端基は重合が完了した後でさえ活性のまま残る。 したがって、重合を異なるモノマーで再開し、共ブロック重合をもたらし、次々にさまざまなバンドギャップをもつ材料をうみだす。 本自己組織化法は、反応濃度を変化させることによって分子量を制御するために効果的に用いることができ、「リビング」タイプ特性をもつポリマーをうみだす。 これは、導電性物質の伝統的縮合26では不可能である。 共役ネットワークの形成は、シッフ塩基を酸触媒加水分解に対して抵抗性にし且つ可逆的還元/酸化27を可能にする熱力学的原動力である。 イミンの直線性及び平面性は、マクロサイクルの抑制を確かなものにし、したがって、エレクトロニクスへの応用のために必要とされる高分子量ポリマーを得ることができる28、29 。 以上のことは、導電性材料をもたらす共役ポリマーが、ほとんど乃至全く重合後の生成を必要としない簡単かつ効率的な縮合法によって容易に合成されうることを示している。 熱力学的に好ましい共役は、別の可逆性シッフ塩基の形成を推進し、興味深い光物理特性及び導電特性を示す新しい安定な材料へと導く。 この方法は、新しい導電性材料のための簡単な代替物へと導く有機可溶性モノマーを用いて容易に実施できる。 [スキーム10:ポリマーの可逆的性質を示す、pH制御を通じての共役ポリマーの水性重合] 二相重合は、水と混和性でない有機溶媒を用いて行われ、有機溶媒には、ハロゲン化有機溶媒、酢酸エチル、THF、DMSO、DMF、ジオキサン、アセトニトリル、アルカン類が含まれ、通常はジクロロメタンである。 疎水性化合物、通常はアルデヒド4〜6(スキーム10)を有機層中に溶かす。 スルホン酸類、通常は化合物1〜3(スキーム10)を、無機塩基、例えば、水酸化ナトリウム、ホスホン酸塩基、もしくは有機塩基を用いて、水に可溶化する。 重合は、室温において7より大きなpH値で起こる。 激しい撹拌と、相間移動触媒、典型的にはベンジルトリエチルアンモニウムクロライドもしくはその他の4級アンモニウム塩の添加とが、重合を引き起こす。 典型的な反応時間は、30分から24時間の範囲である。 ポリマーの分子量は、水相中のスルホン酸の濃度に比例し、200〜3000000の範囲におよぶ。 ジアミンと化合物6との付加から得られるポリマーは、黄色から橙色であるが、一方で化合物5は淡黄色ポリマーを与える。 この色の深色移動は重合度に比例し、したがって、ポリマー共役に比例する。 高い共役度は、アルデヒド4とジアミン1もしくは3とから得られ、濃赤色ポリマーを与え、このポリマーは最終的には溶液から沈殿し、DMF、DMAC、及びDMSO中では溶液である。 本共役ポリマーは、濃硫酸、塩化水素ガス、トリフルオロ酢酸、ヨウ素、AlCl 3 、FeCl 3 、GaCl 3などでドープでき、これは強い深色移動を起こし、青色をもたらす。 本共役ポリマーは、7より低いpHに調節することによって、それらのモノマー単位に逆に解重合することができ、これは色の消失を引き起こす。 このサンプルは次に、7より大きなpHに調節することによって、共役ポリマーへと再重合することができる。 解重合/再重合プロセスは、モノマーがそれらの静止した有機相/水相中へ分離するまで無制限に繰り返されうる。 4,4'−ジアミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸の重合のための二相条件を表4に示す。 ポリマーの分子量への重合濃度の影響をFigure 10に示す。 [リビング重合] [末端基キャッピング] [可逆重合] [第VII部:電気伝導度、ポリマードーピング、及び工業的応用(実施例37〜40) ペレットの調製後、真空下で25〜100℃、0.2mmHgで数時間、材料を完全に乾燥させることによって、信頼できる導電性データが得られた。 無水ペレットは通常取り出し、試験まで窒素下で貯蔵する。 [実施例38:p−型ドープしたペレットの調製 ヨウ素ドーピングは、ポリマーのペレットを含むチャンバーにヨウ素結晶を添加することによって行った。 次にこのチャンバーを排気し、即時のヨウ素の昇華を引き起こす。 ガス状ヨウ素をペレットと約1.5〜約17時間接触させたままにし、すぐにドープしたペレットを取り出して、試験するまで窒素下に貯蔵した。 [実施例39:n−ドープしたペレットの調製] [実施例40:用途] 以上の発光デバイスはそれぞれ以下を含めたフレキシブル及び/又は低電力消費型ディスプレイに用いることができる:マイクロディスプレイ、ラップトップコンピュータ、テレビ、コンピュータモニター、カーステレオ、携帯電話、店舗ディスプレイ、大型サインディスプレイ、電子新聞、アクティブマトリクス、光学デバイスなど。 発光する特性はまた、バイオセンサー及び検出器(ディテクター)を含めたセンサーに生かすことができる。 それらは無機系のディスプレイ材料及び液晶デバイスの代替として使用しうる。 加えて、上記共役材料は、燃料電池及びそれらのコンパートメントセパレーター、バッテリー収納デバイス、光電池、太陽電池などにおける用途を見出すことができる。 まとめると、本発明は、5つまでのチオフェン単位からなる、選択的様式での、共役したオリゴチオフェン類似体のための簡単なモジュール式経路の最初の例を提供する。 上記の連結された結合は、導電性材料に適しており、従来法と異なっていかなる厳密な反応条件も必要としない。 熱力学的に安定な共役は、別の可逆的なシッフ塩基の平衡を新しい安定な材料のほうへ平衡を移し、それらの炭素類似体に似た強い共有結合をもたらす。 非対称及び対称な共役モチーフを通じて、その他の特性のなかでもバンドギャップを調節することが、ワンポット合成において可能である。 本発明を具体的な態様及びそれらの例を用いて説明したが、本発明の範囲から離れることなく、この具体的な態様に変形が加えられうることは、当業者には明らかであることに注意すべきである。 [参考文献のリスト] aである。 |