Production method of polyalkylene by guanidine salt

申请号 JP2006523780 申请日 2004-08-16 公开(公告)号 JP2007502883A 公开(公告)日 2007-02-15
申请人 エスケー ケミカルズ カンパニー リミテッド; 发明人 ジンマン キム; ナムシク パク; キュンウ ヤン;
摘要 高 粘度 反応炉及び有毒性溶媒を必要しないで、多様なポリアルキレンバイグアニジン塩が得られるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を開示する。
前記製造方法は、溶媒の存在あるいは不在下で、アルキレンジアミン二塩酸塩及びジシアンアミド金属塩を重合する段階と、重合生成物に 水 及びアルカリ 金属化 合物またはアルカリ土類金属化合物を投入して前記重合生成物を中和する段階と、中和された重合生成物を定置することで相分離を誘導した後、水溶液層から中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層を分離する段階と、分離されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層に酸を添加する段階と、を含み、また、前記 ポリアルキレンバイグアニジン塩は、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩とを溶媒の存在下で重合する段階と、得られた重合生成物から溶媒及び副産物を除去する段階のより製造することができる。
权利要求
  • 溶媒の存在あるいは不在下で、アルキレンジアミン二塩酸塩及びジシアンアミド金属塩を重合する段階と、
    重合生成物に水及びアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を投入して前記重合生成物を中和する段階と、
    中和された重合生成物を定置することで相分離を誘導した後、水溶液層から中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層を分離する段階と、
    分離されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層に酸を添加する段階と、を含むことを特徴とする化学式1で表示されるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
    《化学式1》

    前記化学式1において、YはHCl、HBr、HI、硝酸、炭酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、ソルビン酸、フマル酸、マレイン酸及びエピクロロヒドリン酸からなる群から独立的に選択され、nは1以上の正数であり、Xは隣接する窒素原子の間に存在するC3−C17架橋原子団(bridging group)を示す。
  • 前記Xは、その間に異種元素を有するアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記アルキレンジアミン二塩酸塩は、ヘキサメチレンジアミン二酸塩酸、デカメチレンジアミン二塩酸塩、ビス−ω−アミノプロピルエーテル二塩酸塩、4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン二塩酸塩、1,4−ジ−(ω−アミノプロポキシ)ベンゼン二塩酸塩、N,N'−ジ−イソブチル−アミノヘキサメチレンジアミン二塩酸塩、トリメチレンジアミン二塩酸塩、ビス−(1−アミノ−3−プロピル)−エーテル二塩酸塩、1,3−ビス−メチルアミノネオペンタン二塩酸塩及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記ジシアンアミド金属塩の金属は、ナトリウム、亜鉛、カルシウム、銅及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記溶媒は、多価アルコールまたはその誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記溶媒は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,2−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、アルファメチルグルコシド、2−メチル−2,4−ペンタングリコール、メチルセルロース、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、ジブロモネオペンチルグリコール及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記溶媒の量は、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の総100重量部に対して1乃至200重量部であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記水の量は、前記ジシアンアミド金属塩の量に対してモル比で5乃至40倍であることを特徴とする請求項1にポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記酸量は、前記ジシアンアミド金属塩の量に対してモル比で0.2乃至2倍であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • 前記ポリアルキレンバイグアニジン塩は、残留溶媒の0乃至10重量%を含み、その重量平均分子量は、300乃至20,000であることを特徴とする請求項1に記載のポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
  • アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩とを溶媒の存在下で重合する段階と、
    得られた重合生成物から溶媒及び副産物を除去する段階と、を含むことを特徴とする下記化学式2で表示されるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法。
    《化学式2》

    前記化学式2において、X及びnは、前記化学式1で定義したとおりである。

  • 说明书全文

    本発明は、ポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法に関し、より詳しくは、高粘度反応炉及び有毒性溶媒を要しないで多様なポリアルキレンバイグアニジン塩を生産することができるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法に関する。

    1930年代初期以後、置換グアニジン(guanidine)及びグアニジン誘導体の抗菌能に関する研究が行われて来た。 グアニジン誘導体の抗菌及び抗真菌能力は、医学、農作物の貯蔵及び保存、産業用殺菌剤、プール用殺菌剤、食品工場用殺菌剤、抗菌纎維、抗菌生活用品、目薬用保存剤などの多様な分野において研究されて来た。 特に、優秀な抗菌能力を有したことで報告されたポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩に関する研究が活発に行われている。 例えば、アメリカ特許第3,468,898号公報、第4,022,834号公報、第4,567,174号公報及び第4,670,592号公報にはバイグアニジン塩の抗菌性能が開示されており、アメリカ特許第2,643,232号公報及び第3,428,576号公報にはポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造方法が開示されている。

    アメリカ特許第2,643,232号公報に開示された方法では、ビス−ジシアンジアミド(bis−dicyandiamide)とジアミン(diamine)またはジアミン塩(diamine salt)を重合することで、ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩を製造する。 しかし、この方法は、ビス−ジシアンジアミドを製造するための予備工程が要求される。 より詳細には、反応物の一つであるヘキサメチレンビスジシアンアミドは、ブタノール(butanol)溶媒の存在下でヘキサメチレンジアミン二塩酸塩(hexamethylenediamine dihydrochloride)とナトリウムジシアンアミド(sodium dicyanamide)を反応させることで製造し、予備工程の生成物は使用前に濾過しておく必要がある。 また、この方法の他 問題点はヘキサメチレンビスジシアンジアミドとヘキサメチレンジアミン二塩酸塩は常温で固体状態で存在し、反応効率を高めるためにはその化合物を粉砕する必要があるが、これは大量生産に不適切である。
    このような問題点を解決するために、アメリカ特許第3,428,576号公報では、反応物及び溶媒として塩酸(hydrochloric acid)溶液を使用するポリヘキサメチレンバイグアニジン塩の製造方法を開示している。 この方法では、ナトリウムジシアンアミドとヘキサメチレンジアミンが塩酸水溶液に反応する。 この反応は水を除去しながら進行する。 反応が終了された後、反応生成物をメタノール(methanol)に溶解し、沈澱によりNaCl副産物を除去する。 次に、反応生成物を加熱してメタノールを除去して最終製品であるポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を得る。 しかし、この方法は反応時間が長すぎて、反応炉を真空状態で維持しなければならない。 さらに、この方法では、反応の進行によって生成されたNaCl副産物が反応物の粘度を上昇させる。 これは反応混合物が一般的な反応炉で撹拌されることを妨害する。 したがって、この反応は高粘度反応炉のように特別にデザインされた反応炉内で実行する必要がある。 また、この反応はNaCl副産物を除去するために、メタノールのような有毒な溶媒とメタノールを除去するための追加加熱工程を必要とし、反応炉はメタノール除去効率を増加させるために反応炉を真空状態で維持しなければならない。 また、この方法はポリヘキサメチレンバイググアニジン塩酸塩だけが製造できるという欠点があった。

    本発明の目的は、重合物の粘度が過度に上昇することを防止することにより、高粘度反応炉を必要としないポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供することにある。

    本発明の他の目的は、有毒性溶媒を要しないで、最終製品であるポリアルキレンバイグアニジン塩を簡単な工程により得ることができるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供することにある。

    本発明のまた他の目的は、多様なポリアルキレンバイグアニジン塩を製造することができるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供することにある。

    本発明のまた他の目的は、反応物を製造するために別の予備工程を要しないで、良好な反応効率を有して均一な反応を実行するようにするポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供することにある。

    前記目的を達成するための本発明は、溶媒の存在あるいは不在下で、アルキレンジアミン二塩酸塩及びジシアンアミド金属塩を重合する段階と、重合生成物に水及びアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を投入して前記重合生成物を中和する段階と、中和された重合生成物を定置することで相分離を誘導した後、水溶液層から中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層を分離する段階と、分離されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層に酸を添加する段階と、を含む化学式1で表示されるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供する。

    《化学式1》

    前記化学式1において、YはHCl、HBr、HI、硝酸、炭酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、ソルビン酸、フマル酸、マレイン酸及びエピクロロヒドリン酸からなる群から独立的に選択され、nは1以上の正数であり、好ましくは、2乃至100であり、Xは隣接する窒素原子の間に存在するC3−C17架橋原子団(bridging group)を示す。

    また、本発明は、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩とを溶媒の存在下で重合する段階と、得られた重合生成物から溶媒及び副産物を除去する段階と、を含む下記化学式2で表示されるポリアルキレンバイグアニジン塩の製造方法を提供する。

    《化学式2》

    前記化学式2において、X及びnは、前記化学式1で定義したとおりである。

    本発明の完全な評価及びそれに付随する多くの利益が、以下の詳細な説明によって明らかになるであろう。

    本発明により製造されるポリアルキレンバイグアニジン塩は下記化学式1で表示できる。

    《化学式1》

    化学式1において、YはHCl、HBr、HI、硝酸、炭酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、ソルビン酸、フマル酸、マレイン酸及びエピクロロヒドリン酸からなる群から独立的に選択され、nは1以上の正数であり、好ましくは、2乃至100であり、Xは隣接する窒素原子の間に存在するC3−C17架橋原子団を示す。

    本発明によって前記化学式1のポリアルキレンバイグアニジン塩を製造するためには、反応物であるアルキレンジアミン二塩酸塩及びジシアンアミド金属塩[MN(CN) 、Mは金属]を順次にまたは同時に反応炉に投入して重合させる。 必要に応じて、重合中または重合前に前記反応炉に溶媒を投入することもできる。 アルキレンジアミン二塩酸塩の例は、ヘキサメチレンジアミン二酸塩酸、デカメチレンジアミン二塩酸塩、ビス−ω−アミノプロピルエーテル二塩酸塩、4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン二塩酸塩、1,4−ジ−(ω−アミノプロポキシ)ベンゼン二塩酸塩、N,N'−ジ−イソブチル−アミノヘキサメチレンジアミン二塩酸塩、トリメチレンジアミン二塩酸塩、ビス−(1−アミノ−3−プロピル)−エーテル二塩酸塩、1,3−ビス−メチルアミノネオペンタン二塩酸塩及びこれらの混合物がある。 好ましくは、アルキレンジアミン二酸塩酸は、ヘキサメチレンジアミン二酸塩酸である。 また、ジシアンアミド金属塩の金属は、ナトリウム、亜鉛、カルシウム、銅及びこれらの混合物を含む。 好ましくは、ジシアンアミド金属塩の金属は、ナトリウムである。 前記アルキレンジアミン二酸塩酸とジシアンアミド金属塩は必ず同一なモル比で使用しなくても良いし、反応物の量を広範囲な範囲で変更できる。 しかし、一つの反応物を過度に使用する場合、未反応物が過度に残留して反応効率が低下される恐れがある。

    前記溶媒を使用する場合、前記溶媒はアルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の重合反応において溶媒及び熱媒として作用する。 溶媒は固体状態のアルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の撹拌効率を増加させ、反応混合物の粘度が過度に上昇することを抑制する。 好ましい溶媒の例としては、150℃以上の沸点を有し、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の重合反応に直接参加しない多価アルコールまたはその誘導体のような有機溶媒がある。 溶媒の具体的な例には、エチレングリコール(EG:Ethylene glycol)、ジエチレングリコール(DEG:Diethylene glycol)、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(Mw=1,000以下)、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール(Mw=1,000以下)、2−メチル−1,2−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、アルファメチルグルコシド、2−メチル−2,4−ペンタングリコール、メチルセルロース(methylcellulose)、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビスフェノールA酸化プロピレン付加物、ジブロモネオペンチルグリコール及びこれらの混合物がある。 前記溶媒の好ましい量は、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の総100重量部に対して1乃至200重量部であり、より好ましくは、5乃至100重量部である。 前記溶媒の量がアルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩の総100重量部に対して1重量部未満であれば、反応混合物の粘度が充分に低下されないので、撹拌効率が低下されて均一な反応が行われない。 また、前記溶媒の量が200重量部を超過すれば、反応時間が長くなり、反応廃棄物及び製造原価が増加する。 前記溶媒は前記反応混合物の粘度を低下させるので高粘度反応炉だけではなく通常の反応炉でも本発明の方法を使用することができる。 本発明に適合な反応炉には、撹拌容器(Vessel)、ニーダー(kneader)、エクストルーダー(extruder)、混合器またはミル(mill)反応炉などがある。 より好ましくは、反応炉は撹拌容器を含む。 反応混合物及び溶媒を反応炉に投入する温度は特に制限しないが、反応物の取扱性、作業環境などを考慮する場合、常温が好ましい。 好ましい重合温度は100乃至200℃であり、好ましい反応時間は2乃至24時間である。 また、反応炉上部を通じて窒素パージング(purging)を実施して重合混合物内の水気を除去することが好ましい。 前記重合反応の温度または時間が前記言及された範囲未満であれば、重合反応が充分に進行されない。 反対に前記重合反応の温度または時間が前記言及された範囲を超過すれば、副反応が過度に発生して副産物の量を増加させる。 重合反応の進行に従って反応混合物の粘度が上昇し、反応混合物の状態は流動可能な粘性ポリマーからペースト形態の固体に変化する。 したがって、反応混合物の粘度変化から反応進行程度を判断することができる。

    重合反応を完了した後、重合生成物の中和及び副産物除去工程を実行する。 中和工程は、重合生成物に水を投入して重合生成物を撹拌して重合反応物を溶解させて、以後に重合生成物に水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムなどのようなアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を投入して撹拌することにより実行される。 水の量は重合反応に使用されたジシアンアミド金属塩の量に対してモル比で約5乃至40倍、好ましくは、10乃至40倍、より好ましくは、15乃至30倍であり、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の量は、ジシアンアミド金属塩の量に対してモル比で約0.2乃至2倍、好ましくは、0.5乃至1.5倍である。 アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物は、単独あるいは水溶液状態で投入でき、20乃至80℃、好ましくは、30乃至60℃で30分乃至3時間、好ましくは、1時間乃至2時間撹拌できる。 前記水、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の量または撹拌時間が前記言及された範囲未満である場合には、中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層が充分に形成されないか、比重差による相分離が効率的に行われない。 反対に、前記アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物の量が前記言及された範囲を超過した場合には、過剰のアルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物が目的化合物内に存在して特別な利益もなく経済的に不利になる。 また、水の量または撹拌時間が前記言及された範囲を超過してもそれ以上の好ましい効果を得ることはできない。

    重合生成物を中和して撹拌を停止した後、中和された重合生成物は、常温で0.5時間以上、好ましくは、3時間以上定置して中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層と水溶液層への相分離を誘導する。 次に、溶媒と副産物、例えば、重合反応中に生成されたNaClのような金属塩が水溶液層に溶解される。 このような相分離は中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層と金属塩が溶解している水溶液層間の溶解度及び比重差により発生する。 ドレーン(drain)法のような方法により水溶液層から中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層を相分離することにより、溶媒及び金属塩が除去された純粋な中和されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層が得られる。 次に、各種ポリアルキレンバイグアニジン塩は、分離されたポリアルキレンバイグアニジン高分子層に水と各種酸を添加することにより得ることができる。 ポリアルキレンバイグアニジン塩を製造するための酸の例としてはHCl、HBr、HI、硝酸、炭酸、硫酸、リン酸、酢酸、安息香酸、デヒドロ酢酸、プロピオン酸、グルコン酸、ソルビン酸、フマル酸、マレイン酸、エピクロロヒドリン酸及びその混合物がある。 前記酸の量は,反応に使用されたジシアンアミド金属塩の量に対してモル比で約0.2乃至2倍、好ましくは、0.5乃至1.5倍である。 前記酸の量が0.2倍未満である場合には、最終製品の溶解度及び安定性が低下する。 前記酸の量が2倍を超過すれば、最終製品のpHが低くなって最終製品が経済的な観点及び商業的な用途面で好ましくない。

    本発明の方法により多様な塩形態に製造されたポリアルキレンバイグアニジン塩は、残留溶媒の0乃至10重量%、望ましくは、0.01乃至5重量%を含み、重量平均分子量は、300乃至20,000、好ましくは、500乃至10,000、より好ましくは、700乃至5,000である。

    下記化学式2で表示されるポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩は、アルキレンジアミン二塩酸塩とジシアンアミド金属塩とを溶媒の存在下で重合する段階と、得られた重合生成物から溶媒及び副産物を除去する段階により製造することができる。

    《化学式2》

    前記化学式2において、X及びnは、前記化学式1で定義したとおりである。

    前記重合工程の溶媒及び重合条件は、前記化学式1のポリアルキレンバイグアニジン塩の重合工程条件と同一に設定できる。 前記溶媒及び副産物を除去する工程は、水を重合生成物に投入して重合生成物を撹拌して反応物を溶解させた後、20乃至80℃で、好ましくは、常温で0.5時間以上、好ましくは、3時間以上定置することにより実行する。 水の量は、重合反応に使用されたジシアンアミド金属塩に対してモル比で約5乃至40倍、好ましくは、10乃至40倍、より好ましくは、15乃至30倍である。 前記水の量または前記定置時間が前記言及された範囲未満である場合には、ポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩が充分に溶解されないか、比重差による相分離が効率的に行われない。 前記水の量が前記範囲を超過する場合には、その工程は特別な利益もなく経済的に不利になる。 このような相分離は、ポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩層と、金属塩と溶媒が溶解されている水溶液層との間の溶解度及び比重差により実行される。 重合生成物に水を投入して重合生成物を撹拌して定置すると、ポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩層と水溶液層は相分離される。 この時、溶媒及び副産物、例えば、重合反応により生成されたNaClのような金属塩が水溶液層に溶解される。 ドレーン法のような方法により水溶液層からポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩層を分離することにより、純粋なポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩が得られる。 得られたポリアルキレンバイグアニジン塩酸塩は、残留溶媒の0乃至10重量%、より好ましくは、0.01乃至5重量%を含み、重量平均分子量は、300乃至20,000、好ましくは、500乃至10,000、より好ましくは、700乃至5,000である。

    以下、本発明をより理解するために好ましい実施例について詳しく説明する。 しかし、本発明は以下の実施例に限定されない。

    [実施例1] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    常温でヘキサメチレンジアミン二塩酸塩92.7g、ナトリウムジシアンアミド189.1g及びプロピレングリコール(PG)28.2gを常温で撹拌容器が具備された反応炉に投入して100rpmの比率で撹拌しながら150℃で6時間重合反応を実行した。 反応中、反応炉上部を通じて窒素パージングを実施した。 重合反応終了後、355gの水を重合生成物にゆっくり投入して重合生成物を1時間撹拌して生成物を全部溶解させた。 そして、水酸化ナトリウム50重量%水溶液80gを重合生成物に投入して中和のために重合生成物を45℃で1時間撹拌した。 撹拌を停止した後、重合生成物を常温で3時間定置させた。 次に、分離のために上部の中和された純粋ポリヘキサメチレンバイグアニジン高分子層から下部の水溶液層を流し出した。 中和された純粋ポリヘキサメチレンバイグアニジン高分子層に水751gを投入して高分子層を撹拌した後、塩酸36重量%水溶液50.6gを撹拌された高分子層に投入してポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を得た。

    [実施例2] ポリヘキサメチレンバイグアニジンリン酸塩の製造

    中和工程及び相分離工程後、塩酸水溶液の代わりにリン酸85重量%水溶液57.6gを投入したこと以外は、実施例1に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジンリン酸塩を得た。

    [実施例3] ポリヘキサメチレンバイグアニジングルコン酸塩の製造

    中和工程及び相分離工程後、塩酸水溶液の代わりにグルコン酸50重量%水溶液196.2gを投入したこと以外は、実施例1に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジングルコン酸塩を得た。

    [実施例4] ポリヘキサメチレンバイグアニジン酢酸塩の製造

    中和工程及び相分離工程後、塩酸水溶液の代わりに酢酸30.0gを投入したこと以外は、実施例1に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン酢酸塩を得た。

    [実施例5] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    プロピレングリコール溶媒を使わないで高粘度反応炉を使用したこと以外は、実施例1に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を得た。

    [実施例6] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    常温でヘキサメチレンジアミン二塩酸塩92.7g、ナトリウムジシアンアミド189.1g及び溶媒としてエチレングリコール(EG)14.1gを撹拌容器が具備された反応炉に投入して重合生成物を100rpmの比率で撹拌しながら150℃で6時間重合反応を実行した。 反応中に反応炉上部を通じて窒素パージングを実施した。 重合反応終了後、355gの水を重合生成物にゆっくり投入して1時間撹拌して生成物を完全に溶解させた。 撹拌停止後に重合生成物を常温で3時間定置させた。 次に、分離のために上部の水溶液層から下部のポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸層を流し出した。

    [実施例7] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてエチレングリコール(EG)21.1gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例8] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてエチレングリコール(EG)28.2gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例9] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてプロピレングリコール(PG)28.2gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例10] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてプロピレングリコール(PG)42.3gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例11] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてプロピレングリコール(PG)56.4gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例12] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてジエチレングリコール(DEG)28.2gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例13] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてジエチレングリコール(DEG)42.3gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [実施例14] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒としてジプロピレングリコール(DPG)28.2gを使用したこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    [比較例] ポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の製造

    溶媒を使わないこと以外は、実施例6に記述された方法と同一の方法によりポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩を製造した。

    前記実施例6乃至14及び比較例により製造されたポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩の分子量と多分散性指標(PDI:Polydispersity Index)を測定してその結果を下記の表1に示した。 分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC:Gel Permeation Chromatography)により測定した。 表1において、'撹拌比率'は重合反応中の一番低い撹拌比率(rpm)であり、'撹拌可能可否'は、撹拌比率が反応初期の100rpmの撹拌比率から10rpm未満に低下されるか否かによって決定された。

    表1に示したように、比較例の方法において、150℃で1.5時間重合した後に重合生成物の撹拌は不可能であった。 反対に、すべての実施例では撹拌が可能であり、すべての実施例により製造されたポリヘキサメチレンバイグアニジン塩酸塩は良好な分子量分布と多分散性を示した。

    前記のように本発明は重合生成物の粘度の過度の上昇を防ぎ、そして、そのため高粘度反応炉を必要とせず、従来の溶解工程の主な欠点を取り除いた。 更に、本発明は有害な有機溶媒を必要とせず、多種の目的の塩を得ることが可能である。

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