Resin for optical use

申请号 JP2004300681 申请日 2004-10-14 公开(公告)号 JP2006111730A 公开(公告)日 2006-04-27
申请人 Nitto Denko Corp; 日東電工株式会社; 发明人 UWADA KAZUTAKA; HOTTA YUJI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a resin for optical use of high storage stability.
SOLUTION: The resin for optical use comprises a phenolic compound and a polycarbodiimide of the general formula(1)( wherein, R is a diisocyanate residue; R
1 is a monoisocyanate residue; and n is an integer of 1-100 ), wherein the phenolic compound is such that a substituent is borne on at least one of the ortho positions of the phenolic hydroxy group thereof.
COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI
权利要求
  • フェノール系化合物および一般式(1):
    (式中、Rはジイソシアネート残基を、R はモノイソシアネート残基を表し、nは1〜100の整数である)
    で表されるポリカルボジイミドを含有し、該フェノール系化合物がフェノール性水酸基のオルト位のうち少なくとも一方に置換基を有することを特徴とする光学用途樹脂。
  • 置換基がアルキル基である請求項1記載の光学用途樹脂。
  • フェノール系化合物がポリカルボジイミド100重量部に対して0.01〜1重量部含有される、請求項1記載の光学用途樹脂。
  • フェノール系化合物が3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカンおよび/または2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールである、請求項1記載の光学用途樹脂。
  • ジイソシアネート残基が芳香族ジイソシアネート残基である請求項1〜4いずれか記載の光学用途樹脂。
  • モノイソシアネート残基が芳香族モノイソシアネート残基である請求項1〜4いずれか記載の光学用途樹脂。
  • 請求項1〜6いずれか記載の光学用途樹脂をシート状に成型してなる光学用途樹脂シート。
  • 請求項1〜6いずれか記載の光学用途樹脂または請求項7記載の光学用途樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置。
  • 说明书全文

    本発明は、光学分野において使用される光学用途樹脂に関する。

    発光素子の輝度を高く維持する目的で、ポリカルボジイミドを使用した光半導体封止樹脂が報告されている(例えば、特許文献1参照)。

    特開2004−238441号公報

    しかしながら、前記光学用途樹脂を調製する際に使用されるポリカルボジイミド溶液は保存安定性に劣り、工業用途上好ましくない。

    従って、本発明の目的は、保存安定性に優れる光学用途樹脂を提供することにある。

    すなわち、本発明は、
    〔1〕フェノール系化合物および一般式(1):

    (式中、Rはジイソシアネート残基を、R はモノイソシアネート残基を表し、nは1〜100の整数である)
    で表されるポリカルボジイミドを含有し、該フェノール系化合物がフェノール性酸基のオルト位のうち少なくとも一方に置換基を有することを特徴とする光学用途樹脂、
    〔2〕前記〔1〕記載の光学用途樹脂をシート状に成型してなる光学用途樹脂シート、ならびに〔3〕前記〔1〕記載の光学用途樹脂または前記〔3〕記載の光学用途樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置に関する。

    本発明により、保存安定性に優れる光学用途樹脂を提供するができる。

    本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のポリカルボジイミド溶液と特定のフェノール系化合物を混合することにより、従来の樹脂の調製時に問題となっていた保存安定性が改善されることを見出し本発明に至った。

    本発明の光学用途樹脂は、フェノール系化合物および前記一般式(1)で表されるポリカルボジイミドを含有し、該フェノール系化合物がフェノール性水酸基のオルト位のうち少なくとも一方に置換基を有することを一つの大きな特徴とする。

    本発明の光学用途樹脂に含有されるポリカルボジイミドは1種または2種以上のジイソシアネートを縮合反応させ、モノイソシアネートで末端封鎖することにより得られる。

    前記一般式(1)中、Rは、原料として用いられるジイソシアネートの残基を、R は、同様に原料として用いられるモノイソシアネートの残基を表す。 また、nは平均重合度を表し、1〜100の整数である。

    原料であるジイソシアネート及びモノイソシアネートは芳香族系又は脂肪族系のいずれであってもよく、それぞれ芳香族系又は脂肪族系のものを単独で若しくは両者を共に用いることができ、芳香族系のものが好適に使用される。 即ち、ジイソシアネート及びモノイソシアネートの少なくとも一方が芳香族系のものを含むか若しくは芳香族系であるか、又はいずれも芳香族系のものであるのが好ましい。 中でも、ジイソシアネートが脂肪族系及び芳香族系のものであり、かつモノイソシアネートが芳香族系のものであるのがより好ましく、ジイソシアネート及びモノイソシアネートのいずれもが芳香族系のものであるのが特に好ましい。

    本発明において用いられるジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、リジンジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,2−ビス[4−(4−イソシアネートフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−イソシアネートフェノキシ)フェニル]プロパン、m−フェニレンジイソシアナート、6−メトキシ−2,4−フェニレンジイソシアナート、5−ブロモ−2,4−トリレンジイソシアナート、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3'−ジフェニル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート、9,9−ビス(4−イソシアナトフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−イソシアナトフェニル)−3,6−ジブロモフルオレン、9,9'−ビス(3−メチル−4−イソシアナトフェニル)−3,6−ジブロモフルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−イソシアナトフェニル)フルオレン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート、4,4'−ジフェニルイソプロピリデンジイソシアナート、4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアナート、4,4'−ジフェニルスルフィドジイソシアナート、4,4'−ジフェニルスルホキシドジイソシアナート、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビフェニルジイソシアナート、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ビフェニルジイソシアナート、3,3'−ジブロモ−4,4'−ビフェニルジイソシアナート、ビス(4−(4−イソシアナトフェノキシ)フェニル)メタン、2,2−ビス(4−(4−イソシアナトフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス(4−(4−イソシアナトフェノキシ)フェニル)エーテル、ビス(4−(4−イソシアナトフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(4−イソシアナトフェノキシ)フェニル)スルホンなどが挙げられる。

    中でも、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートおよび9,9−ビス(4−イソシアナトフェニル)フルオレンからなる群より選ばれる少なくとも1種が好適に使用される。

    これらのジイソシアネートは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。

    本発明において用いられるモノイソシアネートとしては、例えば、フェニルイソシアネート、p−ニトロフェニルイソシアネート、p−及びm−トリルイソシアネート、p−ホルミルフェニルイソシアネート、p−イソプロピルフェニルイソシアネート、1−ナフチルイソシアネートなどが挙げられる。

    中でも、モノイソシアネート同士間での反応が生じず、かつ効率よくポリカルボジイミドの末端封鎖が進行するという観点から、1−ナフチルイソシアネートがより好適に使用される。

    これらのモノイソシアネートは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。

    末端封鎖に使用されるモノイソシアネートは、使用するジイソシアネート成分100モルに対して1〜10モルの範囲で用いるのが好ましい。 ジイソシアネート成分100モルに対してモノイソシアネート成分を1モル以上で用いると、得られるポリカルボジイミドの分子量が大きくなりすぎたりすることが少なく、また、架橋反応が生じにくいため、例えば、ポリカルボジイミド溶液の粘度の上昇ないし当該溶液の固化、当該溶液の保存安定性の低下が生じにくいので好ましい。 また、ジイソシアネート成分100モルに対してモノイソシアネート成分を10モル以下で用いると、ポリカルボジイミド溶液の粘度が適度であり、例えば、当該溶液の塗布乾燥によるフィルム成型において良好な成膜を行うことができるので好ましい。 モノイソシアネートをジイソシアネート成分に対し前記範囲で用いて末端封鎖したポリカルボジイミドの溶液は、特に保存安定性に優れる。

    本発明に用いられるポリカルボジイミドの製造は、所定の溶媒中、カルボジイミド化触媒の存在下、原料としてのジイソシアネートを縮合反応によりカルボジイミド化させ、モノイソシアネートにより末端封鎖することにより行う。

    ジイソシアネートの縮合反応の反応温度としては、通常、0〜150℃であり、好ましくは10〜120℃である。

    原料のジイソシアネートに脂肪族ジイソシアネートと芳香族ジイソシアネートとを併用する場合は低温で反応させるのが好ましい。 反応温度としては、0〜50℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。 反応温度がかかる範囲内であれば、脂肪族ジイソシアネートと芳香族ジイソシアネートとの縮合反応が充分に進行するので好ましい。

    脂肪族ジイソシアネートと芳香族ジイソシアネートとからなるポリカルボジイミドに対し、反応溶液中に過剰に存在する芳香族ジイソシアネートを、さらに反応させることを所望する場合、反応温度は40〜150℃が好ましく、50〜120℃がより好ましい。 反応温度がかかる範囲内であれば、任意の溶媒を用いて反応を円滑に進行させることができるので好ましい。

    反応溶液中のジイソシアネート濃度は5〜80重量%であるのが好適である。 ジイソシアネート濃度がかかる範囲内にあれば、カルボジイミド化が充分に進行し、また、反応の制御が容易であるので好ましい。

    モノイソシアネートによる末端封鎖は、ジイソシアネートのカルボジイミド化の初期、中期、末期又は全般にわたり、モノイソシアネートを反応溶液中に加えることにより行うことができる。

    カルボジイミド化触媒としては、公知のリン系触媒がいずれも好適に用いられる。 例えば、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシド、またはこれらの3−ホスホレン異性体などのホスホレンオキシドが挙げられる。

    ポリカルボジイミドの製造に用いられる溶媒(有機溶媒)としては、公知のものが使用される。 具体的には、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル系溶媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。 これらの溶媒は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。 また、これらの溶媒は、得られたポリカルボジイミドを溶解する場合にも用いられる。

    なお、反応の終点は、赤外分光分析(IR測定)によるカルボジイミド構造(N=C=N)由来の吸収(2135cm −1 )の観測及びイソシアネート構造(N−C−O)由来の吸収(2270cm −1 )の消失により確認することができる。

    カルボジイミド化反応の終了後、通常、ポリカルボジイミドは溶液として得られるが、さらにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサンなどの貧溶媒に得られた溶液を投入し、ポリカルボジイミドを沈澱として析出させ、未反応のモノマーや触媒を取り除いてもよい。

    また、一旦、沈澱として回収されたポリカルボジイミドの溶液を調製するには、当該沈澱を所定の操作により洗浄し、乾燥を行い、再度有機溶媒に溶解する。 このような操作を行うことにより、ポリカルボジイミド溶液の保存安定性をさらに向上させることができる。

    さらに、ポリカルボジイミド溶液中に副生成物が含まれる場合には、例えば、適当な吸着剤を用い、副生成物を吸着除去して、精製してもよい。 吸着剤としては、例えば、アルミナゲル、シリカゲル、活性炭、ゼオライト、活性酸化マグネシウム、活性ボーキサイト、フラースアース、活性白土、分子ふるいカーボンなどが挙げられ、それらの吸着剤は単独でまたは2種以上を併用することができる。

    以上より、本発明で用いられるポリカルボジイミドが得られる。

    本発明の光学用途樹脂に含有されるフェノール系化合物は、フェノール骨格を有し、かつフェノール性水酸基のオルト位のうち少なくとも一方に置換基を有する化合物である。 置換基としては、四級炭素でベンゼン環に結合するアルキル基が好ましく、例えば、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基などが挙げられる。

    フェノール系化合物の具体例としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、3,9−ビス〔2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2'−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、4,4'−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−4,6−ビス(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン、2,2'−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2'−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、ビス〔2−tert−ブチル−4−メチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2,2'−チオジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス〔2−{3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼンなどが挙げられる。 中でも、3,9−ビス〔2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカンまたは2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールが好ましい。 これらのフェノール系化合物は単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。

    本発明の光学用途樹脂において、フェノール系化合物の含有量は、ポリカルボジイミド溶液の保存安定性をさらに高める観点から、ポリカルボジイミド100重量部に対して0.01〜1重量部であることが好ましく、0.01〜0.5重量部であることがさらに好ましい。

    本発明の光学用途樹脂は、前記ポリカルボジイミド溶液と前記フェノール化合物を混合することにより調製することができる。

    本発明の光学用途樹脂は、例えば、シート状として用いることができ、従来必要とされた金型や大型装置が要らず、必要な量だけのシートを適宜使用できるので材料に無駄がなく、経済性にも非常に優れる。 従って、本発明はまた、光学用途樹脂シートを提供する。

    本発明の光学用途樹脂シートは、ポリカルボジイミド溶液とフェノール化合物を混合して得られた光学用途樹脂を公知の方法、例えば、キャスティング、スピンコート、ロールコーティングなどにより、適当な厚さに製膜して得ることができる。 製膜された膜(シート)は、通常、溶媒の除去に必要な温度で乾燥する。 即ち、硬化反応を進行させず、乾燥させるよう、好ましくは20〜350℃、より好ましくは50〜200℃に温度設定して乾燥する。 乾燥温度が20℃以上であれば、シート中の溶媒の残存がなく、シートの信頼性が高いので好ましい。 一方、乾燥温度が350℃以下であれば、シートの熱硬化を抑えて充分に乾燥させることができるので好ましい。 乾燥時間としては、好ましくは0.5〜10分間、より好ましくは0.5〜3分間である。 本発明の光学用途樹脂シートの厚さは、使用上の利便性を考慮すると、25〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。

    本発明はまた、前記光学用途樹脂または前記光学用途樹脂シートを用いて光半導体素子を封止して得られる光半導体装置を提供する。

    光半導体素子の封止は、本発明の光学用途樹脂または光学用途樹脂シートで光半導体素子を被覆すると共に該樹脂を硬化して行われる。

    本発明の前記光学用途樹脂または前記光学用途樹脂シートを用いて光半導体素子を封止して得られる光半導体装置としては、例えば、発光ダイオードなどが挙げられる。

    本発明の光半導体装置は、封止用の樹脂として本発明の光学用途樹脂または光学用途樹脂シートを用いる以外は、当該分野で公知の材料および方法を用いて製造される。

    次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は当該実施例のみに限定されるものではない。

    なお、以下において、合成反応は全て窒素気流下で行った。 IR測定は、FT/IR−230(日本電子社製)を用いて行った。

    製造例1 ポリカルボジイミド溶液Aの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを98.85g(395mmol)およびシクロヘキサノンを197.19g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを4.01g(23.7mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.38g(1.975mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の進行はIR測定により確認した。 具体的にはイソシアネートのN−C−O伸縮振動(2270cm −1 )の吸収の減少とカルボジイミドのN=C=N伸縮振動(2135cm −1 )の吸収の増加を観測した。 IR測定にて反応の終点を確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Aを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Aのnは116であった。

    製造例2 ポリカルボジイミド溶液Bの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを98.85g(395mmol)およびシクロヘキサノンを197.18g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを10.02g(59.25mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.38g(1.975mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の終点を製造例1と同様に確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Bを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Bのnは48であった。

    製造例3 ポリカルボジイミド溶液Cの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを68.32g(273mmol)、9,9−ビス(4−イソシアナトフェニル)フルオレンを36.44g(91mmol)およびシクロヘキサノンを191.38g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを3.69g(21.84mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.35g(1.82mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の終点を製造例1と同様に確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Cを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Cのnは59であった。

    製造例4 ポリカルボジイミド溶液Dの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコに4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを74.14g(296.25mmol)、9,9−ビス(4−イソシアナトフェニル)フルオレンを39.54g(98.75mmol)およびシクロヘキサノンを176.35g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを10.02g(59.25mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.38g(1.975mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の終点を製造例1と同様に確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Dを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Dのnは39であった。

    製造例5 ポリカルボジイミド溶液Eの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコにトリレンジイソシアネート(異性体混合物:三井武田ケミカル製T−80)を15.88g(91.2mmol)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを50.21g(200.46mmol)、ナフタレンジイソシアネートを34.5g(164.16mmol)、シクロヘキサノンを194.39g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを4.63g(27.36mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.44g(2.28mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の終点を製造例1と同様に確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Eを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Eのnは64であった。

    製造例6 ポリカルボジイミド溶液Fの調製 攪拌装置、滴下漏斗、還流冷却器、温度計を取り付けた500mLの四つ口フラスコにトリレンジイソシアネート(異性体混合物:三井武田ケミカル製T−80)を18.04g(103.6mmol)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートを57.04g(227.92mmol)、ナフタレンジイソシアネートを39.20g(186.48mmol)、シクロヘキサノンを172.31g入れ、混合した。 さらに、1−ナフチルイソシアネートを13.15g(77.7mmol)と3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−2−オキシドを0.50g(2.59mmol)添加し、攪拌しながら80℃に昇温し、2時間保持した。

    反応の終点を製造例1と同様に確認し、反応液を室温まで冷却することにより、ポリカルボジイミド溶液Fを得た。 なお、このポリカルボジイミド溶液Fのnは36であった。

    実施例1〜12 光学用途樹脂の調製 製造例1〜6で得られたポリカルボジイミド溶液A〜Fに、それぞれ、3,9−ビス[2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン(以下、フェノール系化合物Aという)または2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(以下、フェノール系化合物Bという)をポリカルボジイミド100重量部に対して0.5重量部となるように添加して混合した。 その後、ポリカルボジイミドが10重量%となるようにシクロヘキサノンで希釈して光学用途樹脂を調製した(表1)。

    比較例1〜6 光学用途樹脂の調製 製造例1〜6で得られたポリカルボジイミド溶液A〜Fをポリカルボジイミドが10重量%となるようにシクロヘキサノンで希釈して光学用途樹脂を調製した(表1)。

    試験例1 保存安定性試験 実施例1〜12および比較例1〜6で得られた光学用途樹脂を25℃で保存し、各樹脂の粘度変化をE型粘度計(VISCONIC ED型、東京計器社製)を使用して観察した。 その結果を表2に示す。

    表2の結果より、本発明の光学用途樹脂は、比較例の光学用途樹脂と比較し、粘度上昇が明らかに抑えられ、保存安定性に優れることがわかる。

    本発明によれば、従来のものに比べて、保存安定性に優れた光学用途樹脂が提供される。 従って、該樹脂は光半導体装置の製造効率の向上に大きく寄与し得る。

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