シアネート樹脂ブレンドおよび同樹脂ブレンドを含むレドーム

申请号 JP2016524173 申请日 2014-06-26 公开(公告)号 JP2016532354A 公开(公告)日 2016-10-13
申请人 サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション; サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション; 发明人 カプス・チェオン; マリー・ジェイ・デマーズ; アジャイ・パドワル;
摘要 ある特定の実施形態は、たとえば、シアネートモノマーおよびシアネートオリゴマーの混合物を含むシアネート樹脂ブレンドに関する。この樹脂ブレンドは、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移 温度 および1.5%未満の吸湿率を得るのに有効である。当該樹脂を用いるレドームもまた記載される。【選択図】図5
权利要求

互いに結合された複数の層を含むレドームであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーから調製された硬化樹脂ブレンドとを含む、レドーム。前記モノマーが式(I)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記モノマーが式(II)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(III)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IV)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(V)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VI)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VII)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記モノマーが式(VIII)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IX)の化合物である、請求項1に記載のレドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。)前記オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、請求項1〜10のいずれか一項に記載のレドーム。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基を含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項1に記載のレドーム。前記モノマーが約30〜70重量パーセントで存在する、請求項1に記載のレドーム。前記オリゴマーが約70〜30重量パーセントで存在する、請求項13に記載のレドーム。前記樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、請求項1に記載のレドーム。前記樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項15に記載のレドーム。前記基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のレドーム。重量による前記モノマーの有効量が、重量による前記オリゴマーの有効量を上回る、請求項1に記載のレドーム。0.004未満の誘電正接をさらに備える、請求項1に記載のレドーム。前記レドームの内面に配置された絶縁材料をさらに含む、請求項1に記載のレドーム。互いに結合された複数の層を備えるプリプレグであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンドとを含む、プリプレグ。前記モノマーが式(I)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(II)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(III)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IV)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(V)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VI)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VII)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記モノマーが式(VIII)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IX)の化合物である、請求項21に記載のプリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。)前記オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、請求項21〜30のいずれか一項に記載のプリプレグ。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基を含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項21に記載のプリプレグ。前記モノマーが約30〜70重量パーセントで存在する、請求項21に記載のプリプレグ。前記オリゴマーが約70〜30重量パーセントで存在する、請求項33に記載のプリプレグ。前記樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、請求項21に記載のプリプレグ。前記樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項35に記載のプリプレグ。前記基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、請求項21に記載のプリプレグ。重量による前記モノマーの有効量が、重量による前記オリゴマーの有効量を上回る、請求項21に記載のプリプレグ。0.004未満の誘電正接をさらに備える、請求項21に記載のプリプレグ。前記プリプレグの層の少なくとも1つに結合されたカバーをさらに含む、請求項21に記載のプリプレグ。2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートエステルモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンド。前記モノマーが式(I)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(II)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(III)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IV)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(V)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VI)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(VII)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記モノマーが式(VIII)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)前記モノマーが式(IX)の化合物である、請求項41に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。)2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量の少なくとも2つのシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンド。前記モノマーのうちの少なくとも1つが式(I)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(II)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(III)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(IV)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(V)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(VI)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(VII)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(VIII)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。)少なくとも1つのモノマーが式(IX)の化合物である、請求項51に記載の樹脂。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。)請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームと、 前記レドームによって覆われる電子機器と を備えるシステム。前記電子機器がアンテナを備える、請求項61に記載のシステム。前記レドームが航空機に設置されるように寸法調節され、配置される、請求項61に記載のシステム。前記レドームが船に設置されるように寸法調節され、配置される、請求項61に記載のシステム。前記レドームが船の胴体に設置されるように寸法調節され、配置され、前記レドームが船の運航中に水中に沈んでいる、請求項61に記載のシステム。前記電子機器がレーダシステムの一部である、請求項61に記載のシステム。前記電子機器がソナーシステムの一部である、請求項61に記載のシステム。前記電子機器が通信システムの一部である、請求項61に記載のシステム。前記通信システムが、Wi−Fiシステム、Bluetooth(登録商標)システム、無線システム、セルラ通信システムおよび衛星システムからなる群から選択される、請求項68に記載のシステム。送信機/受信機と、前記送信機/受信機を保護するように寸法調整され、配置される請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える衛星。自動車両であって、前記車両のバンパーに結合されるように構成された送信機/受信機を備え、前記結合された送信機/受信機を保護するように寸法調整され、配置される請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームをさらに備える車両。レーダシステムと、前記レーダシステムを覆い、保護するように構成された請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える航空機。前記レーダシステムが、航空機のノーズコーンまたは下面に位置する、請求項72に記載の航空機。レーダシステムと、前記レーダシステムを覆い、保護するように構成された請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える船。前記レーダシステムが、船の胴体の外面にあり、かつ船の運航時には水面下となる部分に配置される、請求項74に記載の船。ソナーシステムと、前記ソナーシステムを覆い、保護するように構成された請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える潜水艦。前記ソナーシステムが、潜水艦の胴体の外面に配置される、請求項76に記載の潜水艦。2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備えるレドームをもたらすために、 請求項41〜60のいずれか一項に記載の樹脂ブレンドを基材に配置すること、および 前記配置した樹脂を硬化することを含む、レドームを製造するための方法。前記配置した樹脂を重合することが、0.004未満の誘電正接を有するレドームももたらす、請求項78に記載の方法。前記樹脂の重合前または重合後に、少なくとも1つの添加剤を前記樹脂に添加することをさらに含む、請求項78に記載の方法。前記添加剤が、難燃剤、防煙剤または顔料である、請求項80に記載の方法。難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、請求項1〜20のいずれか一項に記載のレドーム。難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、請求項21〜40のいずれか一項に記載のプリプレグ。難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、請求項41〜60のいずれか一項に記載の樹脂。前記モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、請求項1に記載のレドーム。前記モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、請求項21に記載のプリプレグ。前記モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、請求項41または請求項51に記載の樹脂。前記オリゴマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマー単位を含む、請求項1に記載のレドームまたは請求項21に記載のプリプレグ。前記オリゴマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマー単位を含む、請求項41または請求項51に記載の樹脂。互いに結合された複数の層を含むレドームであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーから調製された硬化樹脂とを含む、レドーム。互いに結合された複数の層を備えるプリプレグであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーを含む樹脂とを含む、プリプレグ。2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートエステルモノマーを含む樹脂。前記樹脂に添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、請求項90に記載のレドームまたは請求項91に記載のプリプレグまたは請求項92に記載の樹脂。前記樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項90に記載のレドームまたは請求項91に記載のプリプレグまたは請求項92に記載の樹脂。前記基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、請求項90に記載のレドームまたは請求項91に記載のプリプレグ。

互いに結合された複数の層を含むレドームであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーから調製された硬化樹脂ブレンドとを含み、前記シアネートモノマーが式(I)〜(IX)の化合物である、レドーム。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、請求項1に記載のレドーム。前記樹脂に添加された少なくとも1つのフェノールまたは前記樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項1に記載のレドーム。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基、ジシクロペンタジエニルビスフェノールジシアネート、ジシクロペンタジエニルジシアネートを含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項1に記載のレドーム。互いに結合された複数の層を備えるプリプレグであって、前記複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンドとを含み、前記シアネートモノマーが式(I)〜(IX)の化合物である、プリプレグ。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。)前記オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、請求項5に記載のプリプレグ。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基を含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項5に記載のプリプレグ。樹脂に添加された少なくとも1つのフェノールまたは樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項5に記載のプリプレグ。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基、ジシクロペンタジエニルビスフェノールジシアネート、ジシクロペンタジエニルジシアネートを含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項5に記載のプリプレグ。2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量の1つまたは複数のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含み、前記シアネートモノマーが式(I)〜(IX)の化合物である、樹脂ブレンド。 (式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)前記樹脂に添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、請求項10に記載の樹脂ブレンド。前記樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、請求項10に記載の樹脂ブレンド。前記シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基、ジシクロペンタジエニルビスフェノールジシアネート、ジシクロペンタジエニルジシアネートを含み、前記シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、請求項10に記載の樹脂ブレンド。請求項1〜5のいずれか一項に記載のレドームと、 前記レドームによって覆われる電子機器と を備えるシステム。2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備えるレドームをもたらすために、請求項10〜13のいずれか一項に記載の樹脂ブレンドを基材に配置すること、および 前記配置した樹脂を硬化すること を含む、レドームを製造するための方法。

说明书全文

本出願は、樹脂ブレンドに関する。より詳細には、本明細書に記載されるある特定の実施形態は、たとえばレドームおよびレドームを含むシステムなどの多数の事例における使用に適したシアネート樹脂ブレンドに関する。

レドームは、アンテナを覆い、保護する構造体である。この構造体は、一般に耐候性であり、悪天候、人員による接触、風または温度などの外部要因による損傷から下にあるアンテナを保護するものである。

いくつかの態様において、互いに結合された複数の層を備えるレドームが提供される。いくつかの実施形態において、複数の層の少なくとも1つは、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーから調製された硬化樹脂ブレンドとを含む。ある特定の場合、レドームは、0.004未満の誘電正接をさらに備え得る。

いくつかの実施例において、当該レドームのモノマーは、式(I)〜(IV)の化合物のうちの1つまたは複数である。

(式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、式(I)のR3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)

他の実施形態において、当該モノマーは、式(V)〜(IX)を有する化合物のうちの1つまたは複数を含み得る。

(式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、式(VII)および(IX)のR3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。)他の場合、当該モノマーは、ジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択され得る。

ある特定の場合、当該オリゴマーは、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つもしくはそれ以上のモノマー単位または少なくとも1つのジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーを含むシアネートエステルオリゴマーである。いくつかの実施形態において、当該シアネートモノマーはビスフェノールジシアネート基を含み、当該シアネートエステルオリゴマーはジフェニルシアネート基を含む。他の実施形態において、当該モノマーは約30〜70重量パーセントで存在し、当該オリゴマーは約70〜30重量パーセントで存在する(この場合、2つの樹脂の重量パーセントを足すと100重量パーセントとなる)。いくつかの実施例において、当該樹脂ブレンドは、樹脂ブレンドに添加された、少なくとも1つのフェノールを含み得る。他の実施例では、当該樹脂ブレンドは、樹脂に添加された、少なくとも1つの金属触媒、たとえばアセチルアセトネート触媒を含み得る。

ある特定の構成において、レドームの基材は、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む。

いくつかの実施形態において、重量によるモノマーの有効量は、重量によるオリゴマーの有効量を上回る。いくつかの場合、当該レドームは、0.004未満の誘電正接をさらに備える。追加の事例において、当該レドームは、レドームの内面に配置された絶縁材料を含み得る。

本明細書に記載のレドーム、プリプレグおよび樹脂は、熱可塑性プラスチック(たとえば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリエーテル、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート)、エラストマー(たとえば、コポリブタジエンアクリロニトリル、ポリシロキサン)およびコアシェルゴム(CSR)などの1つまたは複数の強化剤を含み得る。

追加の態様において、互いに結合された複数の層を含むレドームは、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーから調製された硬化樹脂とを含む。

別の態様において、互いに結合された複数の層を備えるプリプレグは、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンドを含む。いくつかの実施形態において、当該プリプレグのモノマーは、本明細書に記載する式(I)〜(IX)のこれらのモノマーのいずれかを含み得る。いくつかの実施形態において、当該オリゴマーは、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つもしくはそれ以上のモノマー単位またはジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーを含むシアネートエステルオリゴマーである。いくつかの実施形態において、当該プリプレグはビスフェノールジシアネート基を含み、当該シアネートエステルオリゴマーはジフェニルシアネート基を含む。追加の実施例において、当該モノマーは約30〜70重量パーセントで存在し、当該オリゴマーは約70〜30重量パーセントで存在する(この場合、2つの樹脂の重量パーセントを足すと100重量パーセントとなる)。いくつかの実施例において、少なくとも1つのフェノールがプリプレグの樹脂ブレンドに添加される。他の実施例では、少なくとも1つの金属触媒、たとえばアセチルアセトネート触媒がプリプレグの樹脂ブレンドに添加される。

ある特定の構成において、プリプレグの基材は、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む。

いくつかの実施形態において、プリプレグ中の重量によるモノマーの有効量は、プリプレグ中の重量によるオリゴマーの有効量を上回る。他の実施形態において、当該プリプレグは、0.004未満の誘電正接をさらに備える。いくつかの場合、当該プリプレグは、プリプレグの層の少なくとも1つに結合されたカバーを含み得る。

いくつかの態様において、プリプレグは、互いに結合された複数の層を含み、複数の層のうちの少なくとも1つは、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーを含む樹脂とを含む。

別の態様において、2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートエステルモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンドが記載される。他の態様において、当該樹脂ブレンドは、2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量の少なくとも2つのシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含み得る。当該樹脂ブレンドのモノマーおよびオリゴマーは、本明細書に記載のこれらのモノマーのいずれかであり得、たとえば、当該モノマーは、式(I)〜(IX)の化合物またはジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーを含み得、当該オリゴマーは、2つまたはそれ以上のモノマー単位を含み得、当該モノマー単位のうちの少なくとも1つは式(I)〜(IX)のモノマーを含む。

追加の態様において、樹脂は、2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートエステルモノマーを含む。

いくつかの態様において、本明細書に記載のレドームおよび当該レドームによって覆われた電子機器を含むシステムが提供される。いくつかの場合、電子機器は、アンテナを備え、レーダシステムまたはソナーシステムの一部であるか、通信システムの一部である。他の場合、当該レドームは、航空機、船、船の胴体、たとえば船の運航中に水中に沈んでいる部分または船の運航中に水面より上にある部分に設置されるように寸法調節され、配置される。電子機器が通信システムの形態を取る場合、当該通信システムは、Wi−Fiシステム、Bluetooth(登録商標)システム、無線システム、セルラ通信システムおよび衛星システムからなる群から選択され得る。

他の態様において、送信機/受信機および本明細書に記載のレドーム備える衛星が開示される。追加の態様において、車両のバンパーに連結されるように構成された送信機/受信機を含み、本明細書に記載のレドームをさらに備える自動車両が提供される。いくつかの態様において、レーダシステムおよび本明細書に記載のレドームを備える航空機が提供される。いくつかの場合、当該レーダシステムは、航空機のノーズコーンまたは下面に配置される。他の態様において、レーダシステムおよび本明細書に記載のレドームを備える船が提供される。いくつかの場合、当該レーダシステムは、船の胴体の外面にあり、かつ船の運航時には水面下となる部分に配置される。他の場合、ソナーシステムおよび本明細書に記載のレドームを備える潜水艦が提供される。いくつかの実施形態において、当該ソナーシステムは、潜水艦の胴体の外面に配置される。

他の態様において、レドームを製造するための方法は、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備えるレドームをもたらすために、本明細書に記載の樹脂ブレンドを基材上に配置すること、および配置した樹脂を重合することを含む。いくつかの実施形態において、配置した樹脂を重合することが、0.004未満の誘電正接を有するレドームももたらす。いくつかの場合、重合工程は、第1の温度にて第1の期間で開環メタセシス重合により樹脂を重合させること、次いで第1の温度よりも高い第2の温度にて第2の期間で樹脂の重合を完了させることを含む。特定の実施例において、当該方法は、樹脂の重合前または重合後に、少なくとも1つの添加剤を樹脂に添加することを含み得る。他の実施例では、当該添加剤は、難燃剤、防煙剤または顔料である。

さらなる特長、態様、実施例および実施形態については、以下により詳細に記載する。

添付の図面に即して、ある特定の実施形態について説明する。

複数の層を備えるプリプレグの図である。

2つの層が異なる材料を含む、複数の層を備えるプリプレグの別の図である。

保護層またはカバーを備えるプリプレグの図である。

アンテナを備えるレドームの図である。

電子機器を覆うレドームの図である。

当業者であれば、本開示の利点を考慮して、使用者によりわかりやすい図面を提供するために、図中のある特定の寸法または特徴が従来とは異なる様式または比例していない様式で拡大、変形または図示されていることが認識されるであろう。前後上下に関する言及は、例示的な目的で記載するものであり、限定するものではない。

本明細書にて開示する技術について、よりわかりやすい説明を使用者に提供するために、単一および複数の用語を参照しながら、ある特定の実施形態について以下に説明する。これらの用語は、便宜上の目的にのみ用いるものであり、本明細書に記載する特定の実施形態中に存在する旨が別途記載されていない限り、ある特定の特徴を包含または排除するものとして、本明細書に記載の材料および構造を限定する意図はない。

ある特定の構成において、本明細書に記載のレドームは、通常、樹脂を含浸、添加または別の方法で基材中または基材上に存在させた基材を備える。当該基材は、所望の物理的特性を有する物品、たとえば、(1)10GHz(もしくは他の選択された周波数、たとえば、1MHz、10MHzなど)で2.7以下の誘電率(2013年付けASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)、および/または(3)ASTM D3418−03に従って測定した場合に、少なくとも150℃、より詳細には少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度の属性のうちの1つまたは複数を備え得るレドームとして当該物品を使用できるように、複数の個々の層または膜を互いに配置し、その層をいっしょに結合すること、および/またはその層を所望の形状に成形もしくは形成することにより、作製することができる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載のレドームは、0.004以下、より詳細には0.003、0.00275、0.0025以下、もしくはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)を備え得る。別段の指定がない限り、以下の説明および添付の特許請求の範囲における誘電率および誘電正接への言及は、上記のASTM 2520試験を用いて得られた値を指す。ASTM 2520の手順中にて、より具体的に記載されているが、耐電圧は、概して、空胴摂動法および方形導波管を用いて測定された。導波管のプレートの間に試料を置き、誘電特性を測定する。同様に、吸湿値または吸水値への言及は、ASTM D570−98を用いて得られた値を指す。ASTM D570−98の手順中にて、より具体的に記載されているが、吸湿量は、概して、円板状試料をオーブン中で所定の時間および温度で乾燥させ、次いでデシケータ中に置いて冷却することにより測定した。試料が冷却したら直ちに秤量する。次いで、特定の温度、たとえば23℃にて24時間または平衡まで、水中に材料を浸漬する。この試料を取り出し、綿ほこりの出ない布で軽くたたき、秤量して吸水量を求める。ガラス転移温度も同様に、たとえばASTM D3418−03などの適切なASTM試験に基づいて測定することができる。本明細書に記載の樹脂は、一般に、熱硬化性物質または熱硬化性樹脂とみなされるものであり、その硬化物品は、レドームが通常遭遇する環境条件に耐えられるものである。ただし、ある特定の場合には、1つまたは複数の熱可塑性プラスチック材料が当該物品のある特定の領域、層または部分に存在することもあり得る。

ある特定の実施形態において、レドームを製造するために本明細書にて使用される樹脂は、有効量のオリゴマーとともにブレンドされた有効量のモノマーを含み得る。たとえば、いくつかの実施形態において、当該樹脂は、多量のモノマーおよび少量のオリゴマーを含み得る。「多量」および「少量」という用語は、当該モノマーおよびオリゴマーの重量による量を指す。たとえば、モノマーおよびオリゴマーが存在する場合で、モノマーの重量パーセントがオリゴマーの重量パーセントを上回るとき、多量のモノマーが存在することになる。いくつかの場合、当該モノマーは、モノマーおよびオリゴマーの重量を基準にして、50重量パーセントを上回る量で存在し得る。下記の通り、有効量のモノマーおよびオリゴマーを用いてブレンドを調製することにより、所望の特性を達成することができ、レドームおよび他の類似用途での使用に適した樹脂がもたらされる。

ある特定の実施例において、本明細書に記載の樹脂ブレンドにて使用するためのモノマーは、それ自体または別のモノマーと重合される場合、所望の特性をもたらさない場合がある。たとえば、当該モノマーは、単独で、高誘電率または高吸水性を有する樹脂をもたらし得るが、オリゴマーと組み合わされ、その混合物が重合される場合、得られる樹脂には所望の特性がもたらされる。いくつかの場合、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、シアネートエステルであり得る。ある特定の実施形態において、当該モノマーは、式(I)の化合物を含み得る。

式中、R1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。R3およびR4は、水素、メチル、フェニル、トリフルオロメチル、エチル、ジクロロエチレン、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基からそれぞれ独立して選択される。いくつかの場合、R1およびR2の1つは、−CNであり、R1およびR2の他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基および1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基から選択され、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、メチル、フェニルまたはトリフルオロメチルである。いくつかの場合、R3およびR4のそれぞれは、水素であっても、メチルであっても、フェニルであってもよい。ある特定の実施形態において、当該モノマーは、式(II)の化合物を含み得る。

式中、R1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。いくつかの場合、式(II)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の場合、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(III)の化合物を含み得る。

式中、R1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。いくつかの場合、式(III)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の構成において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(IV)の化合物である。

式中、R1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(IV)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の構成において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(V)の化合物である。

式中、R1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(V)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の構成において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(VI)の化合物である。

式(VI)のR1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、式(VI)のR1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(VI)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の構成において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(VII)の化合物である。

式(VII)のR1、R2、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、式(VII)のR1、R2、R3およびR4の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(VII)のR1およびR2のそれぞれは、−CNであり、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの場合、R3およびR4は、それぞれ独立して、フェニルまたはイソプロピルである。他の実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(VIII)の化合物である。

式(VIII)のR1およびR2は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、式(VII)のR1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(VIII)のR1およびR2のそれぞれは、−CNである。他の実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドに使用されるモノマーは、式(IX)の化合物である。

式(IX)のR1、R2、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの実施形態において、式(IX)のR1、R2、R3およびR4の少なくとも1つは、−CNであり、他方の基は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。ある特定の場合、式(VII)のR1およびR2のそれぞれは、−CNであり、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。いくつかの場合、R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、メチル、エチル、プロピルまたはイソプロピルである。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドでの使用に好適な市販のモノマーには、AroCy B−10モノマービスフェノール−Aジシアネート、AroCy B−30プレポリマービスフェノール−Aジシアネート、AroCy B−40Sプレポリマービスフェノール−Aジシアネート、AroCy M−10モノマービスフェノールFジシアネート、AroCy M−20モノマービスフェノールFジシアネートおよびAroCy M−30ビスフェノールジシアネートプレポリマーを挙げることができ、この各々は、Huntsman(The Woodlands, TX)から市販されている。他の好適なモノマーは、たとえば、Cytec Industries(Woodland Park, NJ)およびSigma−Aldrich(St. Louis, MO)から市販されている。いくつかの実施形態において、本明細書にて提供される樹脂ブレンドは、式(I)〜(IX)のモノマーを含み、当該樹脂のモノマーの少なくとも1つは、シアナト基、たとえば、−CN、シアナトフェニル、ジフェニルシアネートまたは−CN基を有する他の好適な化合物を含む。他の場合、当該モノマーは、たとえば、ジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルなどのLonza(Switzerland)から市販されている1つまたは複数の材料であり得る。いくつかの実施形態において、当該モノマーは、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−エチレン−2−ノルボルネン、5−プロピル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−ペンタニル−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシル−2−ノルボルネン、5−セプチル(septyl)−2−ノルボルネン、5−オクチル−2−ノルボルネン、5−ノニル−2−ノルボルネン、5−デシル−2−ノルボルネン、5−エチレン−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−プロピル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ブチル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ペンタニル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−セプチル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−オクチル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ノニル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−デシル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−エチレン−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−プロピル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−ブチル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−ペンタニル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−ヘキシル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−セプチル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−オクチル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−ノニル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−デシル−5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボキシレートカルボン酸エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸フェニル、2−メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、3−フェニル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸ブチル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジメチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸シクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸アリル、酢酸5−ノルボルネン−2−イル、5−ノルボルネン−2−ニトリル、3−メチル−5−ノルボルネン−2−ニトリル、2,3−ジメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジニトリル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸アミド、N−メチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸アミド、N,N−ジエチル−5−ノルボルネン−2−カルボン酸アミド、N,N,N´,N´−テトラメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸ジアミド、5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ブロモ−2−ノルボルネン、5−フルオロ−2−ノルボルネン、5−メチル−5−クロロ−2−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸クロロエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジブロモプロピル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸ジクロロプロピル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸モノクロロフェニル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸モノブロモフェニル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリブロモフェニル、2,3−ジクロロ−5−ノルボルネン、2−ブロモ−5−ノルボルネン、2−ブロモメチル−5−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸トリブロモベンジル、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、2,3−ジメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、N−フェニル−2−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、2−トリクロロシリル−5−ノルボルネン、2−(ジメチルメトキシシリル)−5ノルボルネン、2−(ジメチルアセチルシリル)−5−ノルボルネンおよび2−トリメチルシリル−5−ノルボルネンのシアネートエステル誘導体であり得る。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載するある特定のモノマーは、重合させると、レドームにて使用するのに好適な樹脂をもたらし得る。たとえば、ある特定のシアナトまたはジシアナトモノマーをオリゴマーの不存在下で重合させると、好適な樹脂、たとえば、10GHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)、および/または(3)ASTM D3418−03に従って測定した場合に、少なくとも150℃、より詳細には少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度を有する樹脂をもたらすことができる。式(I)〜(IX)のモノマーのいずれかは、モノマーの不存在下で重合させることができ、式(I)〜(IX)の例示的なモノマーは、R1およびR2の1つまたは両方が−CNであるモノマーである。

ある特定の実施形態において、本明細書に記載のモノマーは、同じモノマーと組み合わせて、およびオリゴマーと組み合わせて、樹脂ブレンドを得てもよい。いくつかの実施例において、式(I)〜(IX)(または本明細書に記載される他のモノマー)の2つまたはそれ以上のモノマーのそれぞれをオリゴマーと組み合わせてよい。いくつかの場合、当該モノマーは、同じ一般式を有し得、たとえば、両方とも式(I)の化合物であり得るが、R1およびR2の少なくとも1つが異なる基であり、一方、他の実施例では、2つのモノマーが異なる式を有し得、たとえば、一方のモノマーが式(I)の化合物であり得、他方のモノマーが式(IX)の化合物であり得る。本開示の利益を考慮して、式(I)〜(IX)の2つの異なるモノマーを組み合わせることによって可能な多数の異なる組み合わせが当業者によって選択され得る。

ある特定の実施例において、本明細書に記載の樹脂ブレンドは、1つまたは複数のオリゴマーも含む。ある特定の場合、式(I)〜(IX)の1つのモノマー単位および式(I)〜(IX)の別のモノマー単位がオリゴマー中に存在する。所望により、当該モノマー単位は、本明細書に記載の他のモノマー単位のうちの1つであってよい。いくつかの場合、当該オリゴマーは、少なくとも1つの類似のモノマー単位を含み得、別の場合においては、当該オリゴマーは、すべて異なるモノマー単位を含み得る。いくつかの実施形態において、当該オリゴマーの少なくとも1つのモノマー単位は、−CN基を含む。ある特定の実施形態において、当該オリゴマーは、式(I)〜(IX)を有するモノマー単位から独立して選択される3つまたはそれ以上のモノマー単位を含む。たとえば、当該オリゴマーは、式(I)の3つのモノマー単位、式(II)の3つのモノマー単位、式(III)の3つのモノマー単位などを含み得る。いくつかの場合、3つのモノマー単位の2つは、同じであってもよいし、他の場合には、オリゴマーの3つのモノマー単位がすべて異なっていてもよい。2つおよび3つのモノマー単位のオリゴマーの特定の構成が本明細書に記載されるが、当業者であれば、本開示の利益を考慮して、4、5または6個のモノマー単位を含むオリゴマーも同様に用いることができることは、認識されるであろう。

いくつかの場合、また例示のみの目的で、当該オリゴマーは、式(X)に示すように、一般式(II)を有するモノマーを含み得る。

式中、nは、2、3、4、5もしくは6または6を上回る。いくつかの実施形態において、nは2または3である。式(II)のモノマーを例示のために示すが、式(I)〜(IX)を有する任意の1つまたは複数のモノマーがオリゴマー中に存在し得る。さらに、モノマー単位への正確な化学種結合は、当該樹脂ブレンド中に存在する特定の他の反応物質に依存する。

いくつかの実施例において、当該樹脂ブレンドは、2つまたはそれ以上の異なるオリゴマーを1つまたは複数のモノマーと組み合わせて含み得る。たとえば、2つの異なるオリゴマーを単一のモノマーと組み合わせて、触媒の存在下で重合させることができる。他の場合、単一のオリゴマーを2つの異なるモノマーと組み合わせて、触媒の存在下で重合させることができる。ある特定の実施例において、当該樹脂ブレンドは、最初に第1のオリゴマーおよび第1のモノマーを第1の期間合わせて重合させ、次いで、この混合物に第2の異なるモノマーを添加して第2の期間重合させることにより調製することができる。他の場合、当該樹脂ブレンドは、最初に第1のオリゴマー、第2のオリゴマー(第1のオリゴマーとは異なるもの)および第1のモノマーを第1の期間合わせて重合させ、次いで、この混合物に第2の異なるモノマーを添加して第2の期間重合させることにより調製することができる。追加の事例において、当該樹脂ブレンドは、最初に第1のオリゴマー、第1のモノマーおよび第2のモノマー(第1のモノマーとは異なるもの)を第1の期間合わせて重合させ、次いで、この混合物に第2の異なるオリゴマーを添加して第2の期間重合させることにより調製することができる。

ある特定の場合、本明細書に記載の樹脂ブレンドは、レドームおよび他の類似用途に使用するのに望ましい物理的特性を有する樹脂をもたらす、有効量のモノマーおよびオリゴマーのそれぞれを含み得る。たとえば、当該樹脂ブレンドは、(1)10GHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)、および/または(3)ASTM D3418−03に従って測定した場合に、少なくとも150℃、より詳細には少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度を備え得る。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドは、0.004以下、より詳細には0.003、0.00275、0.0025以下、もしくはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)を備え得る。本明細書に記載の樹脂ブレンドは、一般に、熱硬化性物質または熱硬化性樹脂とみなされるものであり、その硬化物品は、レドームが通常遭遇する環境条件に耐えられるものである。ただし、ある特定の場合には、1つまたは複数の熱可塑性プラスチック材料が当該物品のある特定の領域、層または部分に存在することもあり得る。いくつかの実施形態において、重量パーセントによるモノマーの有効量は、通常、重量パーセントによるオリゴマーの有効量を上回り得る。たとえば、モノマーは約50〜70重量パーセントで樹脂ブレンドに添加され、ブレンドの残部がオリゴマーを含むようにすることができ、たとえば、オリゴマーは約30〜50重量パーセントで存在し得る。他の場合、モノマーは約60〜90重量パーセントで存在し得、オリゴマーは約10〜40重量パーセントで存在し得る。複数の単一モノマーが存在するいくつかの実施形態において、モノマーの総重量パーセントは、オリゴマーの重量パーセントを超えるように選択することができる。たとえば、2つのモノマーの総重量パーセントは、50重量パーセントより大きくてよい。

ある特定の場合、好適なオリゴマーは、市販の材料、たとえば、Cytec Industries(Woodland Park, NJ)およびSigma−Aldrich(St. Louis, MO)から取得(または調製)することができる。いくつかの実施形態において、当該樹脂ブレンドは、たとえば、AroCy XU 378、XU 71787.02L、XU 7187.07LなどのAroCyシアネートエステルまたは他の類似のシアネートエステル材料のオリゴマーを含む。いくつかの場合、本明細書にて提供される樹脂ブレンドは、オリゴマーを含み、当該オリゴマーは、1、2または3つのシアナト基、たとえば、−CN、シアナトフェニル、ジフェニルシアネートまたは−CN基を有する他の好適な化合物を含む。

ある特定の実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドは、2つまたはそれ以上の異なる樹脂ブレンドを含み得る。たとえば、第1のモノマーおよび第1のオリゴマーを用いて第1の樹脂ブレンドを調製することができ、第2のモノマーおよび第2のオリゴマーを用いて第2の樹脂ブレンドを調製することができる。この異なる樹脂ブレンドを第1の期間重合させ、次いで、一緒にして重合または樹脂の硬化を完了させる。いくつかの場合、第1および第2の樹脂ブレンドを互いに合わせ、次いで、本明細書に記載されるように基材に配置することができる。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載の樹脂ブレンドは、他の材料と組み合わせて用いることができる。たとえば、本明細書に記載のシアネートエステルを用いて調製される樹脂中に、1つまたは複数の追加の材料が存在してよい。例示的な追加材料には、顔料、カーボンブラック、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ウレタン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、アクリル酸もしくはアクリル酸エステルもしくは他のビニルエステルモノマーとのこれらのコポリマー、フルオロプラスチック(たとえば、PTFE、FEP、TFA、ETFE、THVなど)およびフルオロエラストマーを含めたフルオロポリマー、他の高分子材料またはこれらのブレンドが挙げられるが、これらに限定されない。フルオロポリマーが存在する場合、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)およびフッ化ビニリデン(VF2)のモノマーを、ホモポリマーとして、またはTFE、HFP、PPVE、PMVEおよびエチレンもしくはプロピレンとのコポリマーとして、いずれかで使用することができる。さらに、フルオロポリマーは、ペルフルオロプロピルおよびペルフルオロメチルビニルエーテルを含めた、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)およびフルオロビニルエーテルのホモポリマーおよびコポリマーなどのペルフルオロポリマーを含み得る。

ある特定の実施形態において、上記の樹脂の1つまたは複数は、好適な基材とともに使用され、プリプレグまたは硬化物品をもたらし得る。当該樹脂、プリプレグおよび硬化物品の正確な特性は異なる場合があるが、いくつかの場合、当該プリプレグは、(1)10GHzMHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)0.003以下、より詳細には0.00275、0.0025以下、もしくはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)、ならびに(3)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)の物理的特性のうちの1つまたは複数を有し得る。他の実施形態において、当該硬化物品は、望ましくは、(1)10GHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)0.003以下、より詳細には0.00275、0.0025以下、もしくはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)、ならびに(3)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D3418−03に従って測定した場合)の物理的特性のうちの1つまたは複数を備える。

ある特定の実施形態において、図1を参照すると、2つの層110および120を備えるプリプレグ100が示されている。層110、120のそれぞれは、同一でもよいし、異なっていてもよい。いくつかの実施形態において、層110、120の少なくとも1つは、本明細書に記載の樹脂の1つまたは複数を含む。たとえば、層110、120の1つは、本明細書に記載される樹脂ブレンドをプレポリマーの形態で含み得る。所望により、触媒が当該樹脂ブレンドと組み合わされて存在してよい。層110、120は、たとえば、共通譲渡された米国特許第7,153,792号に記載されているような所望の方法で配向された糸または繊維をそれぞれ含み得る。当該特許の開示全体は、参照により本明細書に援用される。プリプレグを調製する際は、本明細書に記載される樹脂の構成要素を混合するか、または一緒にし、この混合物を層110、120のそれぞれに塗布、配置、含浸または他の方法で添加することができ、たとえば、層のそれぞれを当該樹脂ブレンドを含む溶液または混合物に浸漬することができる。次いで、この層に触媒を添加することができる。他の場合、樹脂を最初に形成し、次いで層に添加してもよい。たとえば、樹脂を最初に形成し、層のそれぞれを当該樹脂に浸漬させて各層に樹脂を添加してもよい。層110、120のそれぞれは、1つの層をもう一方の層の上に配置することにより結合させ、得られたプリプレグを硬化させて硬化物品を得ることができる。硬化工程の例を、以下でより詳細に説明する。硬化の前に、プリプレグ100を所望の形状および所望の寸法、たとえばアンテナまたは通信構造物を覆うのに有効なドーム形状になるように成形または形成することができる。例示的な成形方法および形成方法は、本明細書中以下に説明する。

いくつかの構成において、当該物品は、3つまたはそれ以上の層であって、それぞれの層が互いに重ね合わされ、当該物品が得られるように硬化された層を備え得る。図2を参照すると、3つの層210、220および230を備えるプリプレグ200が示されている。層220の組成は、層210および230の組成と異なる。たとえば、3つの層210、220および230の樹脂は、同一であり得るが、層220に存在する基材が異なり得る。他の場合、層210、220および230中の基材は、同一であり得るが、層220に存在する樹脂が異なり得る。さらなる構成では、層220の樹脂および基材は、層210および230の樹脂および基材と異なり得る。いくつかの場合、層210、220および230のそれぞれに存在する樹脂および基材は、同一であり得るが、存在する基材の厚さまたは樹脂の量は、層の1つで異なり得る。本開示の利益を考慮して、層の1つが物理的または化学的に異なる、3つまたはそれ以上の層を用いる他の構成が当業者によって選択され得る。

ある特定の場合、当該プリプレグは、プリプレグ上に配置された1つまたは複数の追加の層または材料を有し得る。たとえば、図3を参照すると、プリプレグ300は、第1の層310の表面上に配置された保護カバー330を備え得る。層310は、もう1つの層320に結合される。保護カバー330は、フィルム、コーティング、レイヤー、ラミネートまたはカバー330の下にある層を保護する役割を果たすことができる他の好適なカバーの形態を取ることができる。いくつかの実施形態において、当該カバーは、所望の波長が構造体を通過して、下にあるアンテナまたは電子機器に届くようにしつつ、ある特定の周波数以外の波長を遮るように設計され得る。たとえば、カバー330は、透過域内の周波数がプリプレグ300を透過できる透過域をもたらすように、ローパスフィルタ、ハイパスフィルタまたはその両方として構成することができる。単一のカバー330が示されているが、2つまたはそれ以上のカバー、層などが存在してもよい。さらに、所望により、カバーを層320の上に配置させ、カバーがプリプレグ300中の層の間に挟まれるようにしてよい。いくつかの場合、カバー330は、美観のために選択され得る。たとえば、カムフラージュまたは選択的着色を施すことができるが、これはいかなる保護上または機能上の特性も有するものではない。いくつかの実施形態において、カバー330は、プリプレグ中に存在するものとは異なる材料を含み得る。たとえば、当該カバーは、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)または繊維強化UHMWPEを含み得る。他の場合、カバー330は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)または繊維強化PEEKを含み得る。本開示の利益を考慮して、当該プリプレグの基材中に存在する材料とは異なる、別の好適なカバー材料が当業者によって選択され得る。

ある特定の実施形態において、多くの異なる基材を、本明細書に記載のプリプレグを調製するために使用することができる。いくつかの実施形態において、当該プリプレグまたは硬化物品中に基材が存在する場合、当該基材は、通常、電波またはマイクロ波(または別の所望の電磁波周波数)に対して透過性である。たとえば、当該基材は、この基材によって形成された構造体の内部にある送信機から送信された無線信号またはマイクロ波信号を通すことができる。さらに、当該基材は、この基材によって形成された構造体の内部にある受信機が、別の装置またはシステムの物体から反射されたもしくは送信機から送信された無線信号もしくはマイクロ波信号の受信を可能にするものである。当該硬化物品は、概して薄壁であるが、構造的に堅固であり、物品が遭遇する種々のに耐えられる。

ある特定の実施例において、本明細書に記載される物品の基材は、本明細書に記載の通りに調製される樹脂を含浸できる多孔性基材であり得る。当該基材は、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ポリマーであり得、またはこれらを含んでもよく、または他の形態を取ることもできる。いくつかの場合、当該基材は、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド(Dupontから入手可能なKEVLAR(登録商標)またはNOMEX(登録商標)など)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリベンゾオキサゾール(PBO)、ハロカーボンまたは他の好適な材料を含み得る。いくつかの場合、当該基材は、1つまたは複数のガラスの形態を含み得る。たとえば、基材は、E−ガラス(約1重量パーセント未満のアルカリ酸化物を含むアルミノホウケイ酸ガラス)、A−ガラス(実質的に酸化ホウ素を含まないアルカリ石灰ガラス)、E−CR−ガラス(1重量%未満のアルカリ酸化物を含むアルミノ石灰ケイ酸塩)、C−ガラス(酸化ホウ素の含有量が高いアルカリ石灰ガラス)、D−ガラス(誘電率の低いホウケイ酸ガラス)、L−ガラス(光学素子に一般に用いられる超低分散ガラス)、R−ガラス(MgOおよびCaOを実質的にほとんど含まないアルミノケイ酸ガラス)、S−ガラス(CaOを含まず、MgOの含有量が高いアルミノケイ酸ガラス)から製造され得る。

いくつかの場合、基材は、繊維を含まなくてもよいし、さらなる強度を得るために繊維強化してもよい。繊維が存在する場合、その繊維は、熱可塑性繊維、熱硬化性繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維または他の好適な種類の繊維であり得る。たとえば、E−ガラス繊維、A−ガラス繊維、E−CR−ガラス繊維、C−ガラス繊維、D−ガラス繊維、R−ガラス繊維およびS−ガラス繊維から選択される1つまたは複数のガラス繊維を基材に使用することができる。基材は、第1の材料(たとえば織布)および第2の異なる材料(たとえばガラス繊維)を所望により含み得る。この異なる材料は、複数層のプリプレグの個々の層として存在してもよいし、各範囲または各区画または同じ層に存在してもよい。いくつかの実施形態において、当該繊維は、本明細書に記載の樹脂、たとえば式(I)〜(III)の樹脂を基材に添加する前に、当該樹脂に直接添加してよい。他の場合、2つまたはそれ以上の異なる種類の繊維が当該基材または最終物品に存在する。

ある特定の実施形態において、本明細書に記載の基材および/または本明細書に記載の樹脂は、1つまたは複数の添加剤を含み得る。たとえば、当該基材は、水晶、石英、ガラス粒子、安定化剤、難燃剤(ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤など)、防煙剤、または当該基材を備える硬化物品に1つもしくは複数の所望の物理的特性を付与する他の材料を含み得る。ある特定の実施例において、1つまたは複数の金属触媒が当該樹脂に添加され得る。たとえば、金属触媒、たとえばクロムアセチルアセトナートなどの遷移金属触媒が当該樹脂に添加され得る。いくつかの場合、プリプレグが硬化して最終物品を形成する速度を上げる(または下げる)ために、1つまたは複数の硬化剤(hardener)または硬化剤(curing agent)が当該基材もしくは樹脂または両方に含まれ得る。プリプレグは、概して、硬化すると、柔軟性のない硬い物品を形成する。このような硬い構造体は、望ましくは、下にある電子機器を天候または不必要な物理的接触による損傷から保護するのに好適である。一方、他の場合において、当該硬化物品は、硬化後、少なくともある程度は可撓性であり得、または硬化後に可撓性である部分を含んでもよい。この可撓性物品は、所望の形状に少なくともある程度折り曲げることができ、適切な締結具、たとえばボルト、スクリュー、接着剤、リベットまたは他の好適な締結具を用いて、この所望の形状を保持し得る。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載の物品は、プリプレグ層に結合された1つまたは複数の追加の層を備え得る。たとえば、当該硬化物品の全体的な厚さを、重量をあまり大きくすることなく増やすために、本明細書に記載の樹脂を含むプリプレグ層の間に、多孔性、発泡体またはハニカム状の構造体が存在してよい。あるいは、当該物品の全体的な厚さを増やすために、内側表面上、たとえばアンテナまたは他の電子機器の近くの表面上に発泡体が存在してよい。このような発泡体または他の層が存在する場合、当該他の層に選択される材料は、望ましくは、最終物品の物理的特性を変えるものではなく、たとえば、当該最終物品は、(1)10GHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5もしくはさらに2.4以下の誘電率、(2)0.003以下、より詳細には0.00275、0.0025以下、もしくはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)、ならびに(3)1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下、もしくはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)の1つまたは複数を引き続き備える。

いくつかの実施例において、本明細書に記載のプリプレグは、多数の異なる好適な方法を用いて硬化され得る。たとえば、当該プリプレグを加熱して樹脂を重合し、プリプレグを硬化する。用いられる正確な硬化温度は、選択される具体的な樹脂ブレンドによるが、例示的な硬化温度には、80℃〜約100℃または約150℃〜約200℃が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、当該樹脂にて使用するために選択されるモノマーおよびオリゴマーは、2つまたはそれ以上の異なる温度工程で硬化される二重硬化性樹脂をもたらし得る。いかなる特定の科学的理論に束縛されるものではないが、二重硬化、たとえば2つの異なる温度での硬化により生じる重合生成物は、硬化期間の単一の温度での硬化により生じる生成物とは異なり得る。いくつかの場合、当該樹脂材料を触媒と合わせ、約70℃〜約110℃の温度にて第1の期間で第1の硬化を行うことができる。次いで、この樹脂を第2の期間でより高い温度、たとえば約150〜200℃にて第2の期間硬化することができる。所望により、第1および第2の硬化温度よりも高い第3の硬化温度を用いることもできる。重合が停止または終了すると、当該樹脂は、望ましくは、2.7未満の誘電率、0.003未満の誘電正接および1.5%未満の吸湿率をもたらす。いくつかの場合、第1の硬化温度中における重合度を制限するために、当該樹脂に速度を制限する化合物を含むのが望ましい場合がある。たとえば、重合が第1の硬化温度中に完了しないことを確実にするために、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンまたは他の好適な速度抑制剤を添加してよい。他の場合、二重硬化温度は、単一の硬化工程を用いて作製される同等の樹脂よりもガラス転移温度のより大きい樹脂(またはプリプレグまたは最終硬化物品)をもたらすように選択することができる。

ある特定の実施例において、本明細書に記載のプリプレグは、成形装置、真空バッグ装置などの好適な装置を用いて、または他の好適な方法および装置を用いて硬化することができる。所望により、酸素もしくは他のガスまたは不活性ガス(たとえば窒素)を排除した実質的に不活性な環境にて硬化を実施してもよいし、所望により硬化装置内に入れてもよい。いくつかの場合、硬化を、たとえばレドームなどの物品にて使用するのに望ましい形状にプリプレグを形成することと同時に行ってもよい。たとえば、当該プリプレグを用いてレドームを形成する場合、ドームまたは一部を切り取った球体を形成するために、このプリプレグを互いに結合可能な部分片に形成することができる。それぞれ個別の部分片は、所望の大きさおよび厚さに成形または形成し、次いで他の部分片に結合させ、レドーム構造体をもたらすことができる。図4を参照すると、システム400は、アンテナ404を保護するように構築され、かつ配置されたレドーム402を備える。アンテナ404は、電源およびコントローラまたはプロセッサなどの電子機器(図示せず)を含み得る支持構造体406上に取り付けられ、所望により、構造体406の下に位置するコントローラまたはプロセッサに電気的に結合され得る。システム400の使用において、アンテナ404は、支持構造体406上に同様に支持されるレドーム402によって覆われる。あるいは、アンテナ404は、建物上に設置すること、地上に置くこと、航空機、レクリエーション用車両、列車、バス、地下鉄、自動車両またはそれ自体が可動式であり得る他の装置に連結することができる。レドーム402は、アンテナ404によって送信および受信される信号に著しい障害をもたらすことなく、環境要素からアンテナ404を保護するために、本明細書に記載される樹脂のうちの1つまたは複数を用いて形成した好適な構造体を備える。たとえば、レドーム402は、10GHzで2.7以下の誘電率(ASTM 2520に従って測定した場合)、より詳細には2.6、2.5またはさらに2.4以下の誘電率を有する最終的なレドーム構造体をもたらすように、本明細書に記載される樹脂のうちの1つまたは複数を含む、1つまたは複数のプリプレグもしくは層を用いて作製することができる。いくつかの場合、レドーム402は、0.003以下、より詳細には0.00275、0.0025以下、またはさらに0.00225以下の誘電正接(ASTM 2520に従って測定した場合)を有し得る。さらなる構成において、レドーム402は、1.5%以下、より詳細には1.4%、1.3%、1.25%、1.1%、1%以下またはさらに0.75%以下の吸水率(ASTM D570−98に従って測定した場合)も有し得る。いくつかの実施形態において、レドーム402は、複数の層を互いに結合することにより作製され、複数の層の少なくとも1つは、本明細書に記載されるように基材および樹脂を含む。

ある特定の実施形態において、図4のレドーム402の下には皿の内部にアンテナが示されているが、当該アンテナは、より大きなシステムの一部であってもよいし、代わりに他の電子機器がレドームの下に存在してもよい。たとえば、アンテナ404は、高周波数レーダアンテナであり得る。他の場合、アンテナ404は、フェーズドアレイまたは皿(パラボラディッシュ、分割円筒型ディッシュなど)であり得、かつ回転式または非回転式であり得る。いくつかの場合、アンテナ404およびレドーム402は、多数の異なる種類のレーダシステム集合体の一部であり得る。たとえば、レドーム402は、気象レーダシステムおよび空港レーダシステムとともに使用することができる。ある特定の実施例において、システム400は、レーダアンテナを用いる代わりに、衛星通信アンテナであるもののような他のアンテナ404を含むことができる。他の場合、レドーム404は、セルラ通信システムの一部として使用して、下にあるアンテナを天候から保護することができる。いくつかの実施形態において、レドームは、たとえばWi−FiまたはBluetooth(登録商標)システム外の無線通信機器の一部であってよく、装置間の通信を提供することができる。たとえば、レドームおよびWi−Fi装置は、ユーザが携帯電話、ラップトップ、タブレットなどのモバイルデバイスを介して広帯域通信機器にアクセスできるようにする移動通信システムの一部であってよい。Wi−Fi装置/レドームシステムは、移動車両または固定構造体、たとえば電柱、建物の壁などに取り付けることができる。いくつかの実施形態において、通信システムは、レーダシステムとして機能するように構成された第1のシステムおよび無線アクセスを提供するように構成された第2のシステムを備え得る。たとえば、航空機または船の単一レドームは、航空機または船のユーザがモバイルデバイスおよびWi−Fiシステムを介して無線通信を行えるようにするためのレーダシステムおよびWi−Fiシステムを収容し得る。

いくつかの実施例において、レドームは、自動車両、トラック、バス、列車、地下鉄、飛行機、船、潜水艦などの車両上に存在してよい。たとえば、レドームは、車両の前または後ろのバンパー(またはその両方)に一体化され(または取り付けられ)、近接検出のために波長を送信および受信し得る、下にあるアンテナを保護することができる。他の場合、レドームは、車両からの通信を送信し、車両への通信を受信するように車両の一部であってよく、たとえば、セルラ通信網または船、飛行機および列車に設置されるものなどの無線通信システムの一部であってよい。当該レドームが、船、飛行機または列車の一部である場合、抵抗を大幅に増大させないように、空力的形状を取ることができる。当該レドームが水中用途、たとえば潜水艦でソナーシステムを保護するために提供される場合、または水中通信システムにて提供される場合、当該レドームは、下にある任意のアンテナまたは他の通信機器を保護するために、永久構造物に対して密閉され得、レドームとその構造物の間に流体密封が存在するようにする。通信機器が、たとえば海面下にある容器から水面へと展開される場合、当該レドームは、外部の浮袋または他の浮上装置を要することなく水面に浮上することができるように、浮揚性であり得る。本明細書に記載されるレドームの低吸湿性は、レドーム内部の電子機器への送信および当該電子機器からの送信にいかなる実質的な障害を伴わずに、海水中および他の湿潤環境中におけるレドームの使用を可能にするものである。

ある特定の実施形態において、本明細書に記載のレドームは、電子機器と一体化され、電子機器による信号の受信および/または送信を可能にするのと同時に、電子機器を保護するようにしてよい。たとえば、埋め込み型微小アンテナを有する一体化レドームを携帯電話が備えるようにしてよい。所望により、微小アンテナは、当該電話の信号受信性能全体を向上させるために、回転または移動するように構成することができる。携帯電話には、タッチスクリーンが電気または無線により連結され、ユーザによる電話機能へのアクセスを可能にすることができる。いくつかの実施形態において、当該レドームは、車両の構造要素、たとえばバンパー、非常灯、ノーズコーンまたは他の車両要素に一体化させ、レドームが当該車両の構造部の一般的形状を取るようにしてよい。

いくつかの実施形態において、本明細書に記載のレドームは、軍事作戦通信または非常作戦通信のために用いることができる。たとえば、軍関係者、警察車両、非常災害対策本部などが、お互いに通信するために、電波スキャンされる周波数を介した通常以外の専用無線帯域の使用を望む場合がある。従来のハンドヘルドスキャナは、約29MHz〜約1.3GHzの周波数をスキャンすることができる。これらの周波数は、30MHz〜約330MHzの周波数用の超短波(VHF)または約330MHz〜約2.9GHzの周波数用の極超短波(UHF)と一般に呼ばれる。本明細書に記載のレドームがVHFおよびUHFの帯域を使用できる場合、これらの周波数で送信される非常作戦通信は、ハンドヘルドスキャナを用いれば誰でも受信し、聞くことができる。一般による受信を回避するために、本明細書に記載のレドームを、Sバンド(2〜4GHz)、Cバンド(4〜8GHz)、Xバンド(8〜12GHz)、Kuバンド(12〜18GHz)、Kバンド(18〜26.5GHz)、Kaバンド(26.5〜40GHz)、Qバンド(30〜50GHz)、Uバンド(40〜60GHz)、Vバンド(50〜75GHz)、Eバンド(60〜90GHz)、Wバンド(75〜110GHz)、Fバンド(90〜140GHz)またはDバンド(110〜170GHz)にて信号を送信または受信するための送信機/受信機と組み合わせることができる。特に、KaバンドおよびQバンドなどの帯域は、衛星通信にて使用することができる。たとえば、衛星は、レドームおよびその下にある、20〜50GHz範囲の信号を送信/受信するように構成された送信機/受信機を含み得る。さらに、20〜50GHzの周波数は、目標物の近距離目標設定のための航空機のノーズコーンレーダシステム(またはノーズ以外に配置されるレーダシステム)に使用することができる。所望により、航空機上のレドームの形状をステルス様性能をもたらすように、たとえば、レドームには、レーダー波を直ちに反射し、敵側による航空機の検出を可能にするような形状をいかなる部分にも含まないように構築することができる。衛星は、通信衛星、たとえば静止軌道、楕円軌道もしくは他の軌道を有するもの、または他の種類の衛星または類似の装置、たとえば、気象衛星、軍事衛星、天文衛星、航法衛星、偵察衛星、地球観測衛星、宇宙ステーション上のものもしくは地球の軌道を周回する他の装置の形態を取ることができる。他の場合、本明細書に記載の樹脂および物品は、ソナーシステム、たとえば、海軍によって使用される、通常、100〜500Hzまたは1kHz〜10kHzの範囲の低周波数を検出するために設計されるソナーシステムを覆うために使用することができる。当該ソナーシステムは、たとえば海底に配置して、固定してもよいし、または船舶もしくは潜水艦などの船の一部であってもよい。

ある特定の実施例において、図5を参照すると、電子機器550を覆うレドーム510の側面図が示されている。レドーム510は、本明細書に記載される複数の層515を備える。当該レドームは、内側絶縁層520を備え得、所望により、電子機器550を各要素から絶縁し、または空調装置(図示せず)がレドーム510内の任意の電子機器に冷風を供給する場合、レドーム内部からの熱損失を防ぐ。レドーム510は、レドーム510を一体化して連結している部分の構造支持体要素525もまた含み得る。レドーム510の正確な厚みは、レドーム510の使用目的に応じて変化し得るが、いくつかの場合、その厚みは、約0.01インチ厚〜約0.5インチ厚、より好ましくは約0.01インチ〜約0.2インチ、たとえば約0.07インチ〜約0.15インチである。電子機器550は、本明細書に記載されるように多数の形態を取り得、アンテナまたは信号の送信および受信が可能な送信機/受信機を含み得る。いくつかの実施形態において、電子機器550は、レーダシステム、ソナーシステム、通信システム、たとえばWi−Fiシステム、Bluetooth(登録商標)システム、無線システム、セルラ通信システム、衛星システムまたは他の好適なシステムの一部であってよい、

いくつかの実施形態において、本明細書に記載のプリプレグおよび樹脂は、薄板レドームを構築するために使用することができる。正確な構成は変わり得るが、薄板レドームは、操作周波数における波長と比較して小さいものである。他の場合、当該レドームは、レドームが波長の約半分と同等の厚さを有する場合、半波長レドームとして構築することができる。本明細書に記載の材料およびプリプレグを用いて、4分の1波長レドームなどの他の変形形態も作製することができる。

1から95までの数を付番した以下の項は、本明細書に記載の種々の実施形態を定めるものである。

1.互いに結合された複数の層を含むレドームであって、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーから調製された硬化樹脂ブレンドとを含む、レドーム。

2.モノマーが式(I)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。

3.モノマーが式(II)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

4.モノマーが式(III)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

5.モノマーが式(IV)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

6.モノマーが式(V)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

7.モノマーが式(VI)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

8.モノマーが式(VII)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。

9.モノマーが式(VIII)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

10.モノマーが式(IX)の化合物である、項1に記載のレドーム。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。

11.オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、項1〜10のいずれか一項に記載のレドーム。

12.シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基を含み、シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、項1に記載のレドーム。

13.モノマーが約30〜70重量パーセントで存在する、項1に記載のレドーム。

14.オリゴマーが約70〜30重量パーセントで存在する、項13に記載のレドーム。

15.樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、項1に記載のレドーム。

16.樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、項15に記載のレドーム。

17.基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、項1に記載のレドーム。

18.重量によるモノマーの有効量が、重量によるオリゴマーの有効量を上回る、項1に記載のレドーム。

19.0.004未満の誘電正接をさらに備える、項1に記載のレドーム。

20.レドームの内面に配置された絶縁材料をさらに含む、項1に記載のレドーム。

21.互いに結合された複数の層を備えるプリプレグであって、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンドとを含む、プリプレグ。

22.モノマーが式(I)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

23.モノマーが式(II)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

24.モノマーが式(III)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

25.モノマーが式(IV)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

26.モノマーが式(V)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

27.モノマーが式(VI)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

28.モノマーが式(VII)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。

29.モノマーが式(VIII)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

30.モノマーが式(IX)の化合物である、項21に記載のプリプレグ。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。

31.オリゴマーが、式(I)〜(IX)を有する化合物からそれぞれ選択される2つまたはそれ以上のモノマー単位を含むシアネートエステルオリゴマーである、項21〜30のいずれか一項に記載のプリプレグ。

32.シアネートモノマーがビスフェノールジシアネート基を含み、シアネートエステルオリゴマーがジフェニルシアネート基を含む、項21に記載のプリプレグ。

33.モノマーが約30〜70重量パーセントで存在する、項21に記載のプリプレグ。

34.オリゴマーが約70〜30重量パーセントで存在する、項33に記載のプリプレグ。

35.樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、項21に記載のプリプレグ。

36.樹脂ブレンドに添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、項35に記載のプリプレグ。

37.基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、項21に記載のプリプレグ。

38.重量によるモノマーの有効量が、重量によるオリゴマーの有効量を上回る、項21に記載のプリプレグ。

39.0.004未満の誘電正接をさらに備える、項21に記載のプリプレグ。

40.プリプレグの層の少なくとも1つに結合されたカバーを含み得る、項21に記載のプリプレグ。

41.2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量のシアネートエステルモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンド。

42.モノマーが式(I)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

43.モノマーが式(II)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

44.モノマーが式(III)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

45.モノマーが式(IV)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

46.モノマーが式(V)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

47.モノマーが式(VI)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

48.モノマーが式(VII)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。

49.モノマーが式(VIII)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

50.モノマーが式(IX)の化合物である、項41に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。

51.2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、有効量の少なくとも2つのシアネートモノマーおよび有効量のシアネートエステルオリゴマーを含む樹脂ブレンド。

52.モノマーのうちの少なくとも1つが式(I)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

53.少なくとも1つのモノマーが式(II)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

54.少なくとも1つのモノマーが式(III)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

55.少なくとも1つのモノマーが式(IV)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

56.少なくとも1つのモノマーが式(V)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

57.少なくとも1つのモノマーが式(VI)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

58.少なくとも1つのモノマーが式(VII)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから独立して選択される。

59.少なくとも1つのモノマーが式(VIII)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択される。

60.少なくとも1つのモノマーが式(IX)の化合物である、項51に記載の樹脂。

式中、R1およびR2の少なくとも1つは、−CNであり、R1およびR2の他方は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルから選択され、R3およびR4は、水素、−CN、−COOH、1〜6個の炭素原子を含む炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むヒドロカルボニル基、1〜6個の炭素原子を含むハロ炭化水素基、1〜6個の炭素原子を含むハロヒドロカルボニル基およびフェニルからそれぞれ独立して選択される。

61.項1〜20のいずれか一項に記載のレドームと、 当該レドームによって覆われる電子機器と を備えるシステム。

62.電子機器がアンテナを備える、項61に記載のシステム。

63.レドームが航空機に設置されるように寸法調節され、配置される、項61に記載のシステム。

64.レドームが船に設置されるように寸法調節され、配置される、項61に記載のシステム。

65.レドームが船の胴体に設置されるように寸法調節され、配置され、前記レドームが船の運航中に水中に沈んでいる、項61に記載のシステム。

66.電子機器がレーダシステムの一部である、項61に記載のシステム。

67.電子機器がソナーシステムの一部である、項61に記載のシステム。

68.電子機器が通信システムの一部である、項61に記載のシステム。

69.通信システムが、Wi−Fiシステム、Bluetooth(登録商標)システム、無線システム、セルラ通信システムおよび衛星システムからなる群から選択される、項68に記載のシステム。

70.送信機/受信機と、当該送信機/受信機を保護するように寸法調整され、配置される項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える衛星。

71.自動車両であって、当該車両のバンパーに結合されるように構成された送信機/受信機を備え、結合された送信機/受信機を保護するように寸法調整され、配置される項1〜20のいずれか一項に記載のレドームをさらに備える車両。

72.レーダシステムと、当該レーダシステムを覆い、保護するように構成された項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える航空機。

73.レーダシステムが、航空機のノーズコーンまたは下面に位置する、項72に記載の航空機。

74.レーダシステムと、当該レーダシステムを覆い、保護するように構成された項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える船。

75.レーダシステムが、船の胴体の外面にあり、かつ船の運航時には水面下となる部分に配置される、項74に記載の船。

76.ソナーシステムと、当該ソナーシステムを覆い、保護するように構成された項1〜20のいずれか一項に記載のレドームとを備える潜水艦。

77.ソナーシステムが、潜水艦の胴体の外面に配置される、項76に記載の潜水艦。

78.2.7未満の誘電率、少なくとも150℃、特に少なくとも175℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備えるレドームをもたらすために、 項41〜60のいずれか一項に記載の樹脂ブレンドを基材に配置すること、および 当該配置した樹脂を硬化することを含む、レドームを製造するための方法。

79.配置した樹脂を重合することが、0.004未満の誘電正接を有するレドームももたらす、項78に記載の方法。

80.樹脂の重合前または重合後に、少なくとも1つの添加剤を樹脂に添加することをさらに含む、項78に記載の方法。

81.添加剤が、難燃剤、防煙剤または顔料である、項80に記載の方法。

82.難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、項1〜20のいずれか一項に記載のレドーム。

83.難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、項21〜40のいずれか一項に記載のプリプレグ。

84.難燃剤、充填剤および硬化剤のうち1つまたは複数をさらに含む、項41〜60のいずれか一項に記載の樹脂。

85.モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、項1に記載のレドーム。

86.モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、項21に記載のプリプレグ。

87.モノマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルである、項41または項51に記載の樹脂。

88.オリゴマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマー単位を含む、項1に記載のレドームまたは項21に記載のプリプレグ。

89.オリゴマーがジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマー単位を含む、項41または項51に記載の樹脂。

90.互いに結合された複数の層を含むレドームであって、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率をレドームにもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーから調製された硬化樹脂とを含む、レドーム。

91.互いに結合された複数の層を備えるプリプレグであって、複数の層のうちの少なくとも1つが、基材と、2.7未満の誘電率、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートモノマーを含む樹脂とを含む、プリプレグ。

92.2.7未満の誘電率、0.004未満の誘電正接、少なくとも150℃のガラス転移温度および1.5%未満の吸湿率を備える硬化樹脂をもたらす、式(I)〜(IX)のモノマーおよびジシクロペンタジエニルビスフェノールシアネートエステルモノマーから選択される有効量のシアネートエステルモノマーを含む樹脂。

93.樹脂に添加された少なくとも1つのフェノールをさらに含む、項90に記載のレドームまたは項91に記載のプリプレグまたは項92に記載の樹脂。

94.樹脂に添加された少なくとも1つの金属触媒をさらに含む、項90に記載のレドームまたは項91に記載のプリプレグまたは項92に記載の樹脂。

95.基材が、織布、不織布、セラミック、プラスチック、ガラス、ガラス繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルファイド、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、ダイヤモンド、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾールまたはハロカーボンのうちの1つまたは複数を含む、項90に記載のレドームまたは項91に記載のプリプレグ。

本明細書に記載する技術の新規の態様および特徴のいくつかを例示するために、ある特定の具体的な実施例を以下に記載した。

実施例にて使用される材料 使用したシアネートエステル材料は、HuntsmanおよびLonzaから市販されているものを入手した。2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(商品名:AroCy B 10、Huntsmanより)、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェニルシアネート(商品名:AroCy XU 366、Huntsmanより)、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェニルシアネートのオリゴマー(商品名:AroCy XU 378、Huntsmanより)、エチリデンビス−4,1−フェニレンジシアネート(商品名:AroCy L−10、Huntsmanより)、AroCy XU 371(商品名、Huntsmanより)、ポリフェノールシアネート(Primaset BA−3000;Primaset DT−4000;Primaset DT−7000の各商品名、Lonzaより)。ノニルフェノールおよびクロムアセチルアセトナートは、Sigma−Aldrichから購入した。noryl SA9000およびnoryl SA120などの熱可塑性材料はSabicから購入し、スリップ剤であるCrodamide ERなどの脂肪酸アミドはCrodamideから購入した。Quartz 4581ファイバーはJPSから購入した。

実施例1〜5 表1中の実施例1〜5は、AroCy XU−378(オリゴマー)およびAroCy B−10(モノマー)を使用して調製した種々の樹脂ブレンド配合物を示している。これらのブレンドを調製するために、AroCy XU−366およびAroCy B−10(総重量:50g)の混合物を4オンスガラスジャー内に置き、この混合物を100℃で30分間撹拌した。次に、ノニルフェノール(3.0g;6%)中に溶解させたクロムアセチルアセトナート(75mg;0.15%)溶液を混合物に加え、次いで、この混合物を同じ温度で3分間撹拌した。樹脂ブレンドを予熱した円板状金型(直径2.5インチ×厚さ1/8インチ)中に注ぎ入れ、次いで、真空下にて30分間100℃で脱気した真空オーブン内に置いた。その後、このブレンドを177℃で2時間硬化させ、続いて200℃で1時間後硬化させた。表1は、配合および各配合物について測定した物理的特性を示す。

吸湿率の百分率は、85℃/85%相対湿度にて12日後に測定した。

表1に示すように、樹脂ブレンド配合物(実施例2〜4)は、1MHzで2.7未満の誘電率を示した。特に、モノマーおよびオリゴマーがそれぞれ30〜70重量パーセントで存在する場合、好適な誘電率が得られた。実施例1は、オリゴマーのみを含み、モノマーを含まないため、好適なガラス転移温度、たとえば、150℃、特に少なくとも175℃を超えるTgをもたらさなかった。実施例5は、オリゴマーを含まず、単一モノマーであるシアネート化合物(2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン)を含むため、1MHzで2.7を超える誘電率となった。式1のオリゴマーおよび式5のモノマー化合物を重合させることでは、レドームでの使用に好適な特性をもたらす樹脂は得られなかった。これらの結果は、1MHZで2.7未満の誘電率をもたらすモノマーおよびオリゴマーの樹脂ブレンドと一致した。

ガラス転移温度Tgについても、すべての実施例で測定した。ブレンド配合物(実施例2〜4)は、閾値、たとえば摂氏約150度を上回るガラス転移温度をもたらした。

実施例6〜9 実施例6〜9は、AroCy XU−378(オリゴマー)およびAroCy XU−366(モノマー)を使用して調製した樹脂ブレンドを示している。実験手順は、実施例1〜5に関して記載したものと同じとした。表2は、配合および特性を示す。

表2に示すように、樹脂ブレンド配合物(実施例7および8)は、1MHzで2.7未満の誘電率をもたらした。ブレンドのうちの1つ(実施例7)の誘電正接を測定すると、許容範囲内、たとえば約0.004またはそれ未満であった。各ブレンドのガラス転移温度は、許容範囲内、たとえば摂氏約150〜240度または約150℃、特に少なくとも175℃の閾値範囲を上回るものであった。

ラミネート:実施例9の配合物を石英ファイバー(35重量パーセントの樹脂含有量であるJPS Quartz 4581)に塗布してプリプレグを得た。このプリプレグを用いて12層のラミネート(6インチ×6インチ)を作製し、177℃で2時間、200℃で1時間の硬化条件を用いて真空バッグ内で硬化させた。このラミネートの誘電率(10GHz)を測定すると2.417であり、誘電正接(10GHz)を測定すると0.0014であった。これは、2.7未満の誘電率および0.003未満の誘電正接を有する、製造されるラミネートと一致する。これらの結果は、所望の特性を有する樹脂をもたらす、2つのシアナト基を含むモノマーと一致する。

実施例10〜14 実施例10〜14は、AroCy XU−366(モノマー)およびAroCy B−10(モノマー)を使用して調製した。実験手順は、実施例1〜5に記載のものと同じとした。表3は、配合および特性を示す。

50%以下のAroCy B−10モノマーを使用する2つのモノマーブレンド配合物(実施例11および12)は、1MHzで2.7未満の誘電率をもたらした。実施例11および12のガラス転移温度は、許容範囲内、たとえば摂氏150〜240度であった。極小の実施例11の吸湿率も極小であった。単一モノマー(配合10および14)を用いて調製した樹脂は、レドームでの使用に好適な誘電正接、たとえば0.003未満の誘電正接をもたらさなかった。

実施例15〜19 実施例15〜19は、AroCy L−10(モノマー)およびAroCy B−10(モノマー)を使用して調製したポリマーを示す。実験手順は、実施例1〜5に記載のものと同じとした。表4は、配合および特性を示す。

ある特定のモノマーのブレンドを用いると、1MHzでの誘電率は、約2.7またはそれ以上である。これらの結果は、所望の物理的特性を有する樹脂をもたらさないある特定のモノマーブレンドと一致する。

実施例20〜22 実施例20〜22は、AroCy XU−366(モノマー)/XU−378(オリゴマー)/B−10(モノマー)の3つの構成成分を使用して調製したポリマーを示す。実験手順は、実施例1〜5に記載のものと同じとした。表5は、配合および特性を示す。

AroCy XU−366(4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェニルシアネート)モノマーを重量の大部分(40重量%)に含む、式20の誘電率は、他の2つの配合物よりも低かった。

実施例22〜25は、AroCy XU−366、ポリフェニレンオキシド(PPO)などの熱可塑性材料および他のいくつかの添加剤を用いて作製したポリマーを示す。プリプレグをquartz 4581ファイバーを用いて作製し、樹脂含有量を約40wt.%とした。ゼロ方向の12層ラミネート(6’’×6’’)をこのプリプレグを用いて積み重ね、177℃で2時間、続く後硬化を200℃で1時間という硬化条件を用いて真空バッグ内で硬化させた。曲げ特性は、ASTM D790を用いて測定した。表6は、配合および特性を示す。

本明細書および以下の特許請求の範囲に開示した実施例の要素に言及するとき、「a」、「an」、「the」および「前記(said)」という冠詞は、1つまたは複数の要素が存在するということを意味することが意図される。「備える」、「含む」および「有する」という用語は、非限定的であることが意図され、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味することが意図される。ある特定の態様、実施例および実施形態について上記で説明してきたが、当業者であれば、本開示の利益を考慮して、開示した例示的な態様、実施例および実施形態の追加、置換、修正および変更が可能であることが認識されるであろう。

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