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ポリヒドロキシアルカノエート樹脂発泡粒子、およびその成形体と該樹脂発泡粒子の製造方法

申请号 JP2007521191 申请日 2006-04-10 公开(公告)号 JPWO2006112287A1 公开(公告)日 2008-12-11
申请人 株式会社カネカ; 发明人 宮川 登志夫; 登志夫 宮川; 廣瀬 文信; 文信 廣瀬; 千田 健一; 健一 千田;
摘要 植物 由来の環境適合性に優れた生分解性の樹脂発泡粒子を金型に充填し、加熱成形してなる発泡粒子成形体において、成形後の後収縮が見られず、かつ、成形時の加工幅が広い事を特徴とした発泡粒子成形体を提供する。詳しくは、 微 生物 から生産される、一般式(1):[−O−CHR−CH2−CO−] (1)(式中、RはCnH2n+1で表されるアルキル基であり、nは1〜15の整数である。)で示される繰り返し単位を含む重合体ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)、およびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなるP3HA樹脂発泡粒子である。
权利要求
  • 微生物から生産される、一般式(1):
    [−O−CHR−CH 2 −CO−] (1)
    (式中、RはC n2n+1で表されるアルキル基であり、nは1〜15の整数である。)
    で示される繰り返し単位を含む重合体ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)、およびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなるポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)樹脂発泡粒子。
  • ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)が、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)である請求の範囲第1項記載のポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)樹脂発泡粒子。
  • ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)の共重合成分の組成中、3−ヒドロキシヘキサノエートが1〜20モル%である請求の範囲第2項記載のポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)樹脂発泡粒子。
  • 請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の樹脂発泡粒子を金型に充填し、加熱成形してなるポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)樹脂発泡粒子成形体。
  • ポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)およびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなる基材樹脂を分散剤とともに密閉容器内で水系分散媒に分散後、発泡剤を密閉容器内に導入し、該基材樹脂の軟化温度以上に加熱した後、密閉容器の一端を開放し、該基材樹脂と水系分散媒とを密閉容器の圧力よりも低圧の雰囲気下に放出して、該基材樹脂を発泡させることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載のポリ(3−ヒドロキシアルカノエート)樹脂発泡粒子の製造方法。
  • 说明书全文

    植物由来で、生分解性を有するポリヒドロキシアルカノエート樹脂発泡粒子、およびその成形体と該樹脂発泡粒子の製造方法に関する。

    昨今、廃棄プラスチックが引き起こす環境問題がクローズアップされるなかで、使用後生物の働きによってと二酸化炭素に分解される生分解性プラスチックが注目を集めている。

    従来から、生分解性の発泡粒子およびその成形体に関して種々検討されている。 たとえば、石油由来の原料から合成して得られた生分解性脂肪族ポリエステル樹脂を用いた発泡製品の発泡性を改良するため、有機過酸化物等を用いて架橋することにより得られる発泡粒子およびその成形体(たとえば、特開平10−324766号公報、特開2001−106821号公報および特開2004−10798号公報参照)や、ジイソシアネートを連結剤として用いて高分子量化させることで特定の溶融粘度を有することを特徴とする脂肪族ポリエステル発泡性粒子(たとえば、特開平6−248106号公報参照)、架橋剤としてポリイソシアネート、多価アルコール類、多価カルボン酸類等を用いた、ポリ乳酸発泡粒子およびその成形体(たとえば、国際公開第99/21915号パンフレット、特開2000−1695� ��6号公報、特開2000−17039号公報、特開2000−230029号公報、特開2001−98044号公報、特開2002−327037号公報、特開2003−253107号公報、特開2004−107430号公報、特開2004−107505号公報および特開2004−149649号公報参照)などがある。

    しかしながら、上記生分解性脂肪族ポリエステル樹脂は、いずれも石油由来の原料から合成して得られたものであり、耐加水分解性の点で劣るものである。 そのため、その発泡成形体においても、製造後の物性が分子量低下により、脆くなるといった問題がある。 さらに、一般的に嫌気性分解しないため、廃棄時の分解条件に制約がある。 このような問題を解決するために、前記特許文献においては、高分子量化あるいは架橋することによって結晶性を改善し、発泡体を得ようとしたものである。

    一方、微生物から生産されるポリヒドロキシアルカノエート(以下、P3HAとする)樹脂については、P3HA樹脂の発泡粒子およびその成形体について特開2000−319438号公報に開示されている。 特開2000−319438号公報によれば、P3HAの1種であるポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)(以下、PHBHとする)を使用し、耐圧容器内で水を分散媒とし、イソブタンを発泡剤として2つの融点を有する発泡粒子を得る方法が記載されている。

    しかしながら、実質的には、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)のみからなる発泡粒子についての検討がなされているだけである。

    そこで、本発明の課題は、植物由来の環境適合性に優れた生分解性の樹脂発泡粒子を金型に充填し、加熱成形してなる発泡粒子成形体において、成形後の後収縮が見られず、かつ、成形時の加工幅が広い発泡粒子成形体を提供することにある。

    一般に、P3HAのような結晶性の樹脂に対して、イソシアネート化合物等を使用して高分子量化や架橋等を行うと結晶化しにくくなる傾向があるとされている。 P3HAも結晶速度は遅いものの結晶性樹脂であることから、発泡性の改善に対して良好な結果を示すとは思われていなかった。 ところが、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、P3HAに対してイソシアネート化合物を混合して得られた樹脂組成物からなるP3HA樹脂発泡粒子を用いることで、成形後の後収縮が見られず、かつ、成形時の加工幅が広い成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

    すなわち、本発明の第一の態様は、微生物から生産される、一般式(1):
    [−O−CHR−CH 2 −CO−] (1)
    (式中、RはC n2n+1で表されるアルキル基であり、nは1〜15の整数である。)
    で示される繰り返し単位を含む重合体ポリP3HA、およびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなるP3HA樹脂発泡粒子に関する。

    好ましい実施態様としては、
    (1)P3HAが、PHBHである、
    (2)PHBHの共重合成分の組成中、ポリ(3−ヒドロキシヘキサノエート)が1〜20モル%である、
    前記P3HA樹脂発泡粒子である。

    本発明の第2の態様は、前記の樹脂発泡粒子を金型に充填し、加熱成形してなるP3HA樹脂発泡粒子成形体に関する。

    本発明の第3の態様は、P3HAおよびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなる基材樹脂を分散剤とともに密閉容器内で水系分散媒に分散後、発泡剤を密閉容器内に導入し、該基材樹脂の軟化温度以上に加熱した後、密閉容器の一端を開放し、該基材樹脂と水系分散媒とを密閉容器の圧よりも低圧の雰囲気下に放出して、該基材樹脂を発泡させることを特徴とする前記P3HA樹脂発泡粒子の製造方法に関する。

    以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。

    本発明のP3HA樹脂発泡粒子は、微生物から生産される一般式(1):
    [−O−CHR−CH 2 −CO−] (1)
    (式中、RはC n2n+1で表されるアルキル基であり、nは1〜15の整数である。)
    で示される繰り返し単位からなる重合体P3HA、およびイソシアネート化合物を含む樹脂組成物からなる。

    本発明のP3HAとは、一般式(1):

    [−O−CHR−CH 2 −CO−] (1)
    (式中、RはC n2n+1で表されるアルキル基であり、nは1〜15の整数である。)
    で示される繰り返し単位(3−ヒドロキシアルカノエート単位)を1種以上含む重合体である。

    本発明におけるP3HAとしては、3−ヒドロキシアルカノエートのホモポリマー、またはnが異なる2種以上の3−ヒドロキシアルカノエートの組み合わせからなる共重合体、つまりジ−コポリマー、トリ−コポリマー、テトラ−コポリマーなど、またはこれらの2種以上のブレンド物があげられる。 これらの中でも、n=1の3−ヒドロキシブチレート、n=2の3−ヒドロキシバリレート、n=3の3−ヒドロキシヘキサノエート、n=5の3−ヒドロキシオクタノエート、n=15の3−ヒドロキシオクタデカノエートのホモポリマー、およびこれら前記nが異なる3−ヒドロキシアルカノエート単位2種以上の組み合わせからなる共重合体、またはこれらのブレンド物が好ましく使用できる。 さらには、加熱加工時に使用できる温度領域が比較的広い点から、n=1の3−ヒドロキシブチレートとn=3の3−ヒドロキシヘキサノエートの共重合体であるPHBHがより好ましい。 PHBHの共重合成分の組成中、3−ヒドロキシヘキサノエートが1〜20モル%であることが好ましく、2〜18モル%であることがより好ましく、2〜15モル%であることさらに好ましい。 3−ヒドロキシヘキサノエートが当該範囲内にあると、高温で加熱加工する必要がないため、加熱加工時の熱分解による分子量低下を抑制できる傾向がある。

    本発明で用いるP3HAは、微生物から生産されたものを使用することができる。 たとえば、P3HAの1つであるPHBHは、微生物として、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32を用いて原料、培養条件を適宜調整してJ. Bacteriol. , 179, 4821(1997)記載の方法等で得ることが可能である。

    本発明で用いるイソシアネート化合物としては、特に限定はないが、反応性の点から、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するものであることが好ましく、1分子中にイソシアネート基を3個以上有するものであることがより好ましい。 種類としては芳香族、脂環族、脂肪族のイソシアネート等があげられる。 さらに具体的には、芳香族イソシアネートとして、トリレン、ジフェニルメタン、ナフチレン、トリジン、キシレン、トリフェニルメタンを骨格とするイソシアネート化合物、脂環族イソシアネートとして、イソホロン、水素化ジフェニルメタンを骨格とするイソシアネート化合物、脂肪族イソシアネートとして、ヘキサメチレン、リジンを骨格とするイソシアネート化合物等があげられる。 さらに、これらイソシアネート化合物を2種類以上組み合わせたものも使用できるが、汎用性、取扱い性、耐候性等からトリレン、ジフェニルメタンが好ましく、さらにジフェニルメタンのポリイソシアネートが好ましく使用される。

    イソシアネート化合物の使用量は、P3HA100重量部に対して、0.1重量部以上であることが好ましい。 上限値としては、特に限定されないが、20重量部以下であることが好ましい。 また、品質上、また実用上から、0.3〜15重量部であることがより好ましく、0.5〜5重量部であることが特に好ましい。 イソシアネート化合物が0.1重量部未満であると発泡時の発泡力に樹脂の膜強度が耐えられず、発泡セルが破泡し、良好な発泡体が得られにくくなる傾向がある。 20重量部を超えると未反応イソシアネート化合物が残ったり、架橋等の反応が進行しすぎて、かえって発泡性を落としてしまう傾向がある。

    本発明におけるP3HA樹脂組成物には、得られる発泡粒子の要求性能を阻害しない範囲において、各種添加剤を加えても良い。 ここで添加剤とは、たとえば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料などの着色剤、可塑剤、滑剤、結晶化核剤、無機充填剤等目的に応じて使用できるが、中でも生分解性を有する添加剤が好ましい。 添加剤としては、シリカ、タルク、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素等の無機化合物や、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸バリウム等の脂肪酸金属塩、流動パラフィン、オレフィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などがあげられるが、これらに限定された物ではない。 また、発泡粒子の気泡径を調節する必要がある場合は気泡調整剤を添加する。 気泡調整剤としては、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪藻土、クレイ、重曹、アルミナ、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、ベントナイト等の無機剤があげられ、その使用量は通常0.005〜2重量部であることが好ましい。

    本発明のP3HA樹脂発泡粒子の製造方法を以下に述べる。 本発明のP3HA樹脂発泡粒子は、まずP3HA樹脂とイソシアネート化合物とを押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどを用いて加熱溶融混錬して、基材樹脂である樹脂組成物を作製し、次いで円柱状、楕円柱状、球状、立方体状、直方体状などの本発明の発泡に利用しやすい粒子形状に成形することにより得られるP3HA樹脂粒子を使用できる。 粒子1個当たりの重量は0.1mg以上であることが好ましく、0.5mg以上がより好ましい。 また、上限値は特に限定されないが、10mg以下であることが好ましい。 0.1mg未満ではP3HA樹脂粒子自体の製造が困難な傾向がある。

    こうして得られたP3HA樹脂粒子を、好ましくは、分散剤とともに密閉容器内で水系分散媒に分散後、発泡剤を密閉容器内に導入し、該P3HA樹脂粒子の軟化温度以上に加熱した後、必要で有れば発泡させる温度付近で一定の時間保持した後、密閉容器の一端を解放し、該基材樹脂と水系分散媒とを密閉容器の圧力よりも低圧の雰囲気下に放出して、該基材樹脂を発泡させ、P3HA樹脂発泡粒子とする。

    前記分散剤としては、例えば、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、カオリン、塩基性炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、塩基性炭酸亜鉛等の無機物と、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、α−オレフィンスルホン酸ソーダ、ノルマルパラフィンスルフォン酸ソーダ等のアニオン界面活性剤を組み合わせて使用することが好ましい。 無機物の使用量は、P3HA樹脂100重量部に対して、0.1〜3.0重量部であることが好ましく、アニオン界面活性剤の使用量はP3HA樹脂100重量部に対して、0.001〜0.5重量部であること好ましく、0.001〜0.2重量部であることがより好ましい。

    水系分散媒としては経済性、取扱い性の点から通常は水が好ましいが、これに限られたものではない。 水系分散媒の使用量としては、P3HA樹脂100重量部に対して、100〜1000重量部であることが好ましい。

    発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等の炭素数3〜5の飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、およびメチルエチルエーテル等のエーテル、モノクロルメタン、ジクロロメタン、ジクロロジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素、二酸化炭素、窒素、空気などの無機ガス、水等があげられ、これらを単独または2種以上用いることができる。 環境適合性を考えるとハロゲン化炭化水素以外の発泡剤が好ましい。 発泡剤の添加量は目的の予備発泡粒子の発泡倍率、発泡剤の種類、ポリエステル系樹脂の種類、樹脂粒子と分散媒の比率、容器の空間容積、含浸または発泡温度などによって異なるが、P3HA樹脂粒子100重量部に対し、通常2〜10000重量部であることが好ましく、5〜5000重量部であることがより好ましく、10〜1000重量部であることがさらに好ましい。 発泡剤が2重量部未満であると充分な発泡倍率が得られない傾向があり、発泡剤が10000重量部をこえても、添加しただけの効果を得られるものでもなく、経済的に無駄となる傾向がある。

    また、P3HA樹脂粒子の発泡温度は、特に限定されないが、100〜150℃であることが好ましい。

    基材樹脂を加熱する温度は、該基材樹脂の軟化温度以上であればよく、特に限定されないが、通常100〜150℃であることが好ましい。

    また、基材樹脂と水系分散媒とを放出する低圧の雰囲気下は、密閉容器の圧力よりも低圧であれば特に限定されないが、大気圧下であることが好ましい。

    本発明のP3HA樹脂発泡粒子は、包装材料、食器材料、建築・土木・農業・園芸材料、自動車内装材、吸着・担体・濾過材等の用途にそのまま使用することも出来、必要で有れば加圧空気で加圧熟成し、樹脂発泡粒子に発泡能を付与し閉鎖しうるが密閉できない金型に充填し、次いで、金型内に水蒸気を導入することにより、加熱成形して、P3HA樹脂粒子の樹脂発泡成形体が製造される。

    以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 また、実施例において「部」は重量基準である。 本発明で使用した物質は以下の様に略した。

    PHBH:ポリ(3−ヒドロキシブチレート−コ−3−ヒドロキシヘキサノエート)
    HH率:PHBH中のヒドロキシヘキサノエートのモル分率(モル%)

    (成形体物性)
    <成形体の表面性>
    成形体表面を目視で観察し、下記基準によって評価した。
    ○:表面粒子間の凸凹が少なく、表面が平滑である△:表面粒子間の凸凹がやや多く、表面平滑性にやや欠ける×:表面粒子間の凸凹が多く、表面平滑性に欠ける

    <樹脂発泡成形体の発泡倍率測定法>
    23℃のエタノールが入ったメスシリンダーを用意し、該メスシリンダーに相対湿度50%、23℃、1atmの条件にて7日間放置した500個以上のPHBH樹脂発泡粒子B(発泡粒子群の重量W(g))および、適当な大きさに切り出したPHBH樹脂発泡成形体Cを金網などを使用して沈め、エタノール水位上昇分より読みとられる発泡粒子群および、成形体の容積V(cm 3 )としたときに、樹脂密度ρ(g/cm 3 )から次式で与えられる。
    発泡倍率=V/(W/ρ)

    <樹脂発泡成形体の独立気泡率測定法>
    マルチピクノメーター(ベックマン・ジャパン(株)社製)を用い、ASTM D−2856に準じて測定した。

    <熱変形率>
    各成形体サンプルを15cm×3cmに切り出し、60℃、相対湿度80%にて24時間処理し、処理前後の縦、横、厚みの測定値から体積変化率を算出した。

    (樹脂発泡粒子物性)
    <樹脂発泡粒子の融点測定法>
    示差走査熱量測定は、実施例にあるPHBH樹脂粒子約5mgを精秤し、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、SSC5200)にて10℃/分の昇温速度で0℃から200℃まで昇温を実施し、DSC曲線を得、吸熱曲線のピーク温度を融点Tmとした(複数有る場合は高温側の融解ピークをTm1、低温側の融解ピークをTm2とする)。

    <PHBH樹脂発泡粒子の生分解性>
    実施例のP3HA樹脂発泡粒子を、深さ10cmの土中に埋めて6ヶ月後、形状変化を観察し分解性を評価した。

    (成形加熱幅)
    ○:成形可能な水蒸気圧力範囲が、0.1MPa(ゲージ)以上△:成形可能な水蒸気圧力範囲が、0.01MPa(ゲージ)以上0.1MPa(ゲージ)未満×:成形可能な水蒸気圧力範囲が、0.01MPa(ゲージ)未満

    (実施例1)
    微生物として、Alcaligenes eutrophusにAeromonas caviae由来のPHA合成酵素遺伝子を導入したAlcaligenes eutrophus AC32(受託番号FERM BP−6038(平成8年8月12日に寄託された原寄託(FERM P−15786)より移管)(平成9年8月7日、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、あて名;日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6))を用いて原料、培養条件を適宜調整して生産されたPHBH(HH率12モル%)100重量部とポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMR−200(イソシアネート基2.7〜2.8当量/モル))2重量部とをハンドブレンドした後、ニーダー� �きφ35mm単軸押出成形機((株)笠松加工研究所製 ラボ万能押出機)でシリンダー温度145℃にて溶融混練し、押出機先端に取り付けられた3mmφの小孔ダイより押し出されたストランドを、ペレタイザーでカットして粒重量5mgのPHBH樹脂粒子Aを作製した。

    前記樹脂粒子A100重量部と分散剤として第3リン酸カルシウム1重量部を、4.5L耐圧容器に仕込んだ後、発泡剤としてイソブタン18重量部を添加、攪拌し、容器内温度が124℃となるまで昇温(発泡温度とする)後、容器内圧が2.5MPaの状態で1時間保持したのち、耐圧容器下部に設けた小孔ノズルを通して大気圧下に放出発泡し、発泡倍率が18倍、独立気泡率98%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(147℃(Tm1)、116℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。

    該PHBH樹脂発泡粒子Bを、300×400×30mmの金型に充填し、0.23〜0.35MPa(ゲージ)の水蒸気を金型に導入し、該PHBH樹脂発泡粒子B同士を加熱、融着させ、発泡倍率25倍、独立気泡率91%の表面平滑性良好なPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (実施例2)
    PHBH樹脂粒子AのPHBHを、HH率7モル%のPHBHを用い、かつ、発泡時の容器内温度を126℃で実施した以外は、実施例1と同様に行った。 結果、発泡倍率12倍、独立気泡率96%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(153℃(Tm1)、122℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.17〜0.30MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱、融着させ、発泡倍率15倍、独立気泡率91%の表面平滑性良好なPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (実施例3)
    発泡時の容器内温度を125℃で実施した以外は、実施例2と同様に行った。 結果、発泡倍率8倍、独立気泡率97%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(151℃(Tm1)、124℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.17〜0.30MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱、融着させ、発泡倍率10倍、独立気泡率93%の表面平滑性良好なPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (実施例4)
    発泡時の容器内温度を123℃で実施し、かつ、ポリイソシアネート化合物を1重量部用いた以外は、実施例2と同様に行った。 結果、発泡倍率10倍、独立気泡率92%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(149℃(Tm1)、121℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.17〜0.30MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱、融着させ、発泡倍率12倍、独立気泡率90%のPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (実施例5)
    発泡時の容器内温度を121℃で実施し、かつ、ポリイソシアネート化合物を1重量部用いた以外は、実施例1と同様に行った。 結果、発泡倍率15倍、独立気泡率91%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(144℃(Tm1)、114℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.23〜0.35MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱、融着させ、発泡倍率18倍、独立気泡率90%のPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (実施例6)
    発泡時の容器内温度を128℃で実施し、ポリイソシアネート化合物を4重量部用いた以外は、実施例1と同様に行った。 結果、発泡倍率20倍、独立気泡率98%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(154℃(Tm1)、121℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.23〜0.35MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱、融着させ、発泡倍率22倍、独立気泡率94%のPHBH樹脂発泡成形体Cを得た。 成形時の加熱幅は上記基準で評価したが、成形加熱幅は広く、良好な成形体を得た。 PHBH樹脂発泡成形体Cは作製後の収縮も無く、高温高湿下での熱変形もほとんど見られなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (比較例1)
    PHBH樹脂粒子Aにポリイソシアネート化合物を用いていない以外は、実施例1と同様に行った。 結果、発泡倍率13倍、独立気泡率53%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(145℃(Tm1)、113℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.02MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱したが、PHBH樹脂発泡粒子Bが大きく収縮し、良好なPHBH樹脂発泡成形体Cを得ることができなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (比較例2)
    PHBH樹脂粒子Aにポリイソシアネート化合物を用いていない以外は、実施例3と同様に行った。 結果、発泡倍率10倍、独立気泡率90%で、示差走査熱量測定法によるDSC曲線において2つの融点(149℃(Tm1)、123℃(Tm2))を示す結晶構造を有するPHBH樹脂発泡粒子Bを得た。 さらに、それを0.15MPa(ゲージ)の水蒸気を導入し加熱したが、成形体の収縮が大きく、良好なPHBH樹脂発泡成形体Cを得ることができなかった。 また、この樹脂の生分解性は良好であった。 結果を表1に示す。

    (比較例3)
    D体比率10%、数平均分子量10万、重量平均分子量21万、残留ラクチド0.2%のポリ乳酸を二軸押出機(東芝機械(株)製TEX35B、L/D=35)を用いて、ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、ミリオネートMR−200(イソシアネート基2.7〜2.8当量/モル))2重量部とともに溶融混練し、水中カッターを用いて約1mmφのビーズ状樹脂組成物を得た。 ビーズ状樹脂組成物を42℃の温水中で15時間熟成・二次架橋したのち、脱水、乾燥し、発泡性ガス含浸を行った。

    発泡性ガスの含浸は熟成ビーズを10L回転ドラム型密閉容器に4.3kg仕込み、メタノール215g、イソブタン1720gを添加して、85℃にて3時間含浸を行い、常温で通気風乾して樹脂粒子を得た。 得られた樹脂粒子を発泡スチロール用予備発泡機(ダイセン工業(株)製DYHL−300)にて予備発泡し、発泡スチロール用成形機(ダイセン工業(株)製VS−300L−MC)にて30cm角×3cmのボードに成形した。 結果、発泡倍率40倍、独気率98%の表面平滑性良好な成形体を得た。 また成形体の高温高湿下での熱変形測定では、測定前の体積よりも、40%膨張する結果であった。

    植物由来の環境適合性に優れた生分解性を有するP3HA樹脂を用いた発泡粒子成形体においても、成形後の後収縮が見られず、かつ、幅広い成形条件にて、表面性が良好な成形体が得られる。

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