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逆相懸濁重合および前駆体を用いた架橋ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法

申请号 JP2015512561 申请日 2013-03-12 公开(公告)号 JP5938521B2 公开(公告)日 2016-06-22
申请人 コリア アドバンスト インスティチュート オブ サイエンス アンド テクノロジー; 发明人 キム,サン ユル; オム,ヨン シク;
摘要
权利要求

a)多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体からポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階と、 b)逆相懸濁重合方法を用いて、前記ポリアミドアミン前駆体混合物を架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子に重合する段階とを含むハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記多官能性アミン単量体は、一つの単量体内のアミン基が少なくとも2つである請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記多官能性アクリルアミド単量体は、一つの単量体内のアクリル基が少なくとも2つである請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記多官能性アミン単量体は、一つの単量体内の一次アミン基が2つであるジアミンであり、多官能性アクリルアミド単量体は、一つの単量体内のアクリル基が2つである請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記多官能性アミン単量体及び前記多官能性アクリルアミド単量体からポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階は、アミン単量体及びアクリルアミド単量体間のマイケル付加反応(Michael addition)によって行われる請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階では、前記前駆体混合物の製造の際にいずれか一つの単量体を残りの単量体に対して徐々に投入することにより、反応初期に得られる前記ポリアミドアミン前駆体混合物の末端を、アミン基またはアクリル基のいずれか一つのみとする請求項5に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階では、を溶媒として用い、それぞれの単量体を選択するに際して、水に対する溶解度の差がある単量体を使用して、各単量体を一時に投入しても、水に対する溶解度の差により、水によく溶解しない単量体が、水溶液相の水によく溶解する単量体に徐々に投入されたのと同一の効果を出す請求項5に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記ポリアミドアミン前駆体混合物の製造に使用される温度を0℃〜50℃の範囲、単量体の濃度を20%〜80%に調節する請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子の架橋度を、更なる架橋剤を使用することなく、多官能性単量体のモル比を変化させることにより調節する請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記逆相懸濁重合は、安定剤と共にポリアミドアミン前駆体水溶液を、2倍〜20倍程度の体積を有する有機溶媒に分散させ、30℃〜80℃で行う請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記逆相懸濁重合に使用される有機溶媒は、炭素数5〜12の脂肪族炭化水素、炭素数5〜12の脂肪族環状炭化水素、および炭素数6〜12の芳香族炭化水素の中から選ばれるいずれか1種であり、前記安定剤は、スパン60、80を含む脂肪酸ソルビタンエステル化合物(sorbitan esters of fatty acids)、12−ブチノイルオキシ−9−オクタデセネート(12-butinoyloxy-9-octadecenate)、およびポリヒドロキシステアリン酸と4−ポリエチレンオキシドのブロック共重合体(poly(hydroxyl stearic acid)-co-poly(ethylene oxide)block copolymers)の中から選ばれるいずれか1種またはいずれか2種以上の混合物である請求項10に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。前記得られたハイパーブランチポリアミドアミン粒子の大きさが50μm〜500μmである請求項1〜11のいずれか1つに記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階を、多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体から水溶液相のマイケル付加反応によって行う請求項1に記載のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法。請求項1〜13のいずれかに記載の製造方法で得られたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を用いて、限外濾過工程を行うことなく重金属含有汚染水中の重金属を除去する方法。

说明书全文

本発明は、多官能性単量体から逆相懸濁重合によって得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法、およびこれにより製造されるハイパーブランチポリアミドアミン粒子に関する。 本発明で製造されるハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、遷移金属イオンの配位基として作用することが可能な多数のアミンとアミド基とを備えており、溶液中の遷移金属イオンと錯化合物を形成して金属イオンを効果的に除去することができる。

従来の技術として、汚染廃水から重金属イオンを除去するための様々な技術が知られている。一例として、ミセル増強限外濾過(micellar-enhanced ultrafiltration、MEUF)および重合体支持限外濾過(polymer supported ultrafiltration、PSUF)に関連する技術を適用して重金属を除去することができる。 最近、樹状高分子を用いて汚染廃水中の金属イオンを除去する技術が開発されたが、例えば、韓国公開特許第10−2007−0062972号(2007年6月18日)には、多量の汚染水中の汚染物質のうち少なくとも一部と結合するに十分な量の製剤に接触させて多量の汚染物質結合デンドリマーを生成させ、汚染水から汚染物質結合デンドリマーを濾過することにより、金属イオンが除去された多量の濾過水を生成する方法が開示されている。

前記樹状高分子は、連続的な分岐構造と多数の末端基とを備えた高分子であって、一般に、規則的によく配列された分岐構造のデンドリマーと、不規則的な分岐構造を有するハイパーブランチ高分子に分けられる。 前記デンドリマーは、完全に構造が制御された高分子であって、2種の反応基のうちいずれか1種が2つ以上である単量体の繰り返し反応によって3次元的に枝が伸びる形態のものであって、よく制御された大きさと模様を有しているが、多段階の反応を介して合成しなければならず、分離および精製過程が複雑である。

図1のa)はデンドリマー(dendrimer)を示す。デンドリマーは、分岐ごとに同一の単量体が繰り返されながら内部は相対的に空間が広いが、外側に伸びていくほど空間的に密集する特性を示し、このため、鎖が絡み合う線状高分子とは異なり、独立した分子として存在する可能性がある。 また、前記デンドリマーは、コア、分岐、表面という相異なる構造的位置に相異なる化学的性質を与えることができ、特に多数の官能基が存在する表面および分岐の化学的性質を選択することにより、特定の物質との相互作用を増大させるか或いは捕集することができる。

しかし、前記デンドリマーは、2種の反応基を繰り返し反応させなければならないので、一度に製造することができないため、多段階の合成工程を経るしかなく、製造コストが増大し、成長させることが可能な分子の大きさに制約があるという欠点がある。 これに対し、ハイパーブランチ高分子は、多官能性単量体であるAとBとの一次反応生成物であるABx(x≧2)の形態の単量体から一回の重合によって合成することができるため、相対的にデンドリマーに比べて合成が容易で量産が有利である。ところが、ABx単量体は、2種の反応性がある相異なる(AとB)官能基を含んでいるため、前記ABx(x≧2)形態の単量体を製造するために、多段階の合成経路を経なければならないという欠点がある。

図1のb)はハイパーブランチ高分子(hyperbranched polymer)を示す。ハイパーブランチ高分子は、デンドリマーと同様に多数の官能基を表面に備えるが、有機反応の繰り返しによって合成されるデンドリマーとは異なり、高分子重合反応によって合成されるため、大量の合成が可能であり、高い産業的応用可能性を有する。

これに反し、前記ハイパーブランチ高分子は、完全に制御されたデンドリマーに比べて多分散性が大きく、構造が一定ではないという欠点があるが、コアの反応性改質又は中間体の反応性改質、単量体の添加速度調節などの方法によって構造の制御が可能である。

前記ハイパーブランチ高分子の製造例として、最も一般的なAB2形態の単量体を挙げることができる。 前記AB2形態の単量体は、1つの官能基を有するA部分と、2つの官能基を有するB部分とを含む単量体であって、これを重合する場合に得られるハイパーブランチ高分子は、図2に示された構造を有することができる。 前記AB2形態の単量体から合成されるハイパーブランチ高分子は、未反応のB官能基の数によって樹状(dendritic)、線状(linear)および末端(terminal)の3つの形態の繰返し単位構造に分けられる。これを図2から考察することができる。

ところが、AB2単量体を用いたハイパーブランチ高分子は、単量体合成の困難性により量産が難しく、商業化された種類も多くない。最近、このような問題点を最小限に止めるための試みの一環として、1種の反応性基を多数備える多官能性化合物を混合して使用するハイパーブランチ高分子の合成方法が報告された。例えば、特定の多官能性単量体であるA2とBnとが反応してA’B’n-1になると、A’またはB’の反応性がAまたはBより著しく低下する化学構造を有する場合、反応初期にA’B’n-1形態の生成物が主に作られるため、これらを重合してハイパーブランチ高分子を製造することができる。

具体的には、2つの官能基を有するA2単量体と3つの官能基を有するB3単量体を用いてハイパーブランチ高分子を製造することができる。A2単量体とB3単量体とを重合することを意味するA2+B3の単量体の重合法は、AB2単量体の重合法と比較して、A2単量体とB3単量体とを、商業的に低廉かつ容易に入手することができ、単量体の選択の幅が広いため、様々な高分子構造を容易に合成することができる。 下記化学式1では、A2+B3単量体を用いたハイパーブランチ高分子の合成を示す。 [化学式1]

他の方法として、多官能性単量体であるAm(m≧2)またはBn(n≧3)単量体のいずれか一つを反応物に徐々に投入し、各単量体のモル比が大きく異なるように反応条件を設定することにより、生成される重合体の末端基がAまたはBのいずれか一つとなる状態で重合を行うと、ABx(x≧2)形態の単量体が重合されるのと同様の効果を得ることができる。 このような反応性基を多数備える多官能性化合物を混合して使用する合成方法は、使用可能な多官能性単量体を容易に得ることができるという利点があるが、一般に多官能性単量体を重合させるときに起こる架橋現象を完全に排除することができないため、カロザース(Carothers)方程式またはフローリー(Flory)方程式によって予測される臨界反応進行度(critical extent of reaction)に到達すると、架橋反応によって高分子ゲルが生成され、もはや溶媒に溶解させることができない。

一方、樹状高分子は、多くの分岐構造と末端基とを備えるため、このような特性を利用しようとする研究が多く行われてきている。 ポリアミドアミンデンドリマーは、多数のアミンとアミド機能性基とを備えるが、このような機能性基をリガンドとして用いると、水溶液中の重金属イオンを非常に効率よく除去することができる。

例えば、デンドリマーを用いて重金属イオンを除去することができるが、重金属を含む廃水とデンドリマーとを混合した後、前記デンドリマーおよび重金属イオンの配位されたデンドリマーは重合体支持限外濾過(polymer-supported ultrafiltration)を用いて水から分離することができ、分離された結合体は水のpHを低減することによりデンドリマーから重金属イオンを分解してそれぞれを回収することができる。 ところが、前記金属イオンの配位されたデンドリマーを水溶液から分離するために、メンブランを用いる限外濾過(ultrafiltration)分離過程を経なければならないという欠点があって、その改善された方法が求められている。

本発明の目的は、別途の限外濾過工程を必要とせず、水溶液中の重金属イオンの除去に効果的に用いられる、数十ミクロン〜数百ミクロンサイズのヒドロゲル粒子形態の架橋されたハイパーブランチポリミドアミン高分子粒子、およびその製造方法を提供することにある。 また、本発明の他の目的は、上記ハイパーブランチポリアミドアミン高分子粒子を用いて、メンブランを使用する限外濾過分離工程を採用することなく、単純濾過工程によって水溶液中の重金属イオンを効率よく除去することが可能な方法を提供することにある。 但し、本発明の解決しようとする課題は、前述した課題に限定されるのではなく、本発明の思想および領域から外れない範囲内で様々に拡張できる。

上記目的を達成するために、本発明は、a)多官能性アミン単量体と多官能性アクリルアミド単量体とからポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階と、b)逆相懸濁重合方法を用いて前記ポリアミドアミン前駆体混合物を、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子に重合する段階とを含んでなる、ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法を提供する。 例示的な実施例によれば、前記多官能性アミン単量体は一つの単量体内のアミン基が少なくとも2つであってもよく、前記多官能性アクリルアミド単量体は一つの単量体内のアクリル基が少なくとも2つであってもよい。

例示的な実施例によれば、前記多官能性アミン単量体は一つの単量体内のアミン基が2つであるアミンであり、多官能性アクリルアミド単量体は一つの単量体内のアクリル基が2つである。 例示的な実施例によれば、前記多官能性アミン単量体と多官能性アクリルアミド単量体とからポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階は、アミン単量体及びアクリルアミド単量体間のマイケル付加反応(Michael addition)によって行うことができる。

例示的な実施例によれば、前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階では、前記前駆体の製造段階の反応初期に、一方の単量体を他方の単量体に対して徐々に投入することにより、反応初期に得られる前記ポリアミドアミン前駆体の末端はアミン基またはアクリル基のいずれか一つのみからなる。 例示的な実施例によれば、前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階では、水を溶媒として反応させ、それぞれの単量体を選択するに際して、水に対する溶解度の差がある単量体を使用することにより、各単量体を一時に投入しても、水に対する溶解度の差により、水によく溶解する単量体を含む水溶液相に、水によく溶解しない単量体が徐々に投入されたような効果を出す。

例示的な実施例によれば、前記ポリアミドアミン前駆体混合物の製造に使用される温度は0℃〜50℃の範囲であり、単量体の濃度は20%〜80%に調節される。 例示的な実施例によれば、前記架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子の架橋度は、更なる架橋剤を使用することなく、多官能性単量体のモル比を変化させて調節することができる。 例示的な実施例によれば、前記逆相懸濁重合は、ポリアミドアミン前駆体水溶液を、2倍〜20倍程度の体積を有する有機溶媒に分散させ、30℃〜80℃で行うことができる。

例示的な実施例によれば、前記逆相懸濁重合に使用される溶媒は、炭素数5〜12の脂肪族炭化水素、炭素数5〜12の脂肪族環状炭化水素および炭素数6〜12の芳香族炭化水素から選ばれるいずれか1種である。前記安定剤は、スパン60、80などの脂肪酸ソルビタンエステル化合物(sorbitan esters of fatty acids)、12−ブチノイルオキシ−9−オクタデセネート(12-butinoyloxy-9-octadecenate)、およびポリヒドロキシステアリン酸と4−ポリエチレンオキシドのブロック共重合体(poly(hydroxystearic acid)-co-poly(ethylene oxide)block copolymers)から選ばれるいずれか1種またはいずれか2種以上の混合物であってもよい。

また、本発明は、前記製造方法によって得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子を提供する。 例示的な実施例によれば、前記ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の大きさは50μm〜500μmである。

また、本発明は、前記製造されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を用いて、重金属の含まれた汚染水中の重金属を除去する方法を提供する。

通常のヒドロゲル(hydro gel)または超吸収性樹脂(super absorbent polymer、SAP)粒子は単量体と共に架橋剤(cross-linker agent)を用いて重合と同時に架橋(cross-linking)反応を誘導して製造するが、本発明を利用する場合、多官能性単量体を用いてポリアミドアミン前駆体混合物を製造した後、逆相懸濁重合法を用いてハイパーブランチ高分子を製造するため、別途の架橋剤および開始剤を添加しなくても、適切に架橋が行われたヒドロゲル形態のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造が可能である。 また、本発明で得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、限外濾過工程を必要とせず、単純濾過工程のみで、水溶液中の重金属イオンを非常に効率よく除去することができる。

従来の知られたデンドリマーとハイパーブランチ高分子との構造を示す概略図である。

AB

2単量体から生成されたハイパーブランチ高分子の一般な構造を示す図である。

本発明の

参考例1で示したハイパーブランチポリアミドアミンの合成を示す反応式である。

本発明の

参考例1で得た高分子の核磁気共鳴分光分析結果としてMBA(a)、ハイパーブランチポリアミドアミン(b)の陽子スペクトルである。

本発明の

参考例1で得た高分子の熱重量分析器の分析結果である。

本発明の

参考例1と実施例2とによって製造したハイパーブランチポリアミドアミン(a)、ハイパーブランチポリアミドアミン粒子(b)の赤外線分光器による分析結果である。

本発明の実施例2によって製造したハイパーブランチポリアミドアミン粒子の偏光顕微鏡写真である。

本発明の実施例2によって製造したハイパーブランチポリアミドアミン粒子の走査電子顕微鏡写真である。

本発明の実施例3によって製造した単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の偏光顕微鏡写真である。(a)1/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子、(b)1.5/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子、(c)2/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子。

本発明の実施例4によって製造した単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率を比較した写真である。

以下、添付図面を参照して、本発明の実施例に係るハイパーブランチポリアミドアミン粒子について詳細に説明する。本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができる。よって、特定の実施例を例示し、本文に詳細に説明しようとする。ところが、これは、本発明を特定の開示形態について限定するためのものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を含むものと理解されるべきである。添付図面において、構造物の寸法は本発明の明確性を期するために実際より拡大して示したものである。 本出願で使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために用いられたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を表さない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素又はそれらの組み合わせが存在することを示すものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素又はそれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。 他に定義がない限り、技術的用語や科学的な用語を含む、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に一般的に理解されるのと同一の意味を有する。一般に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上持つ意味と同じ意味を持つと解釈されるべきであり、本出願において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味には解釈されない。

本発明は、a)多官能性アミン単量体と多官能性アクリルアミド単量体とからポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階と、b)逆相懸濁重合方法を用いて前記ポリアミドアミン前駆体混合物を、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子に重合する段階とを含んでなる、ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造方法を提供する。

一実施例として、前記多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体は、アミンの窒素原子がアクリルアミドのアクリル基炭素と反応するマイケル付加反応によってポリアミドアミン前駆体混合物を製造することができる。また、前記マイケル付加反応は、後続段階である逆相懸濁重合方法においてもハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造するための架橋反応に使用される。

本発明におけるポリアミドアミド前駆体混合物は、前記多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体から架橋ハイパーブランチポリアミドアミン粒子を生成するための中間体に該当し、オリゴマー性単分子からなる混合物である。例えば、1つのアミン単量体と1つのアクリルアミド単量体とが反応して得られるオリゴマー、2つのアミン単量体と1つのアクリルアミド単量体とが反応して得られるオリゴマー、1つのアミン単量体と2つのアクリルアミド単量体とが反応して得られるオリゴマー、2つのアミン単量体と2つのアクリルアミド単量とが反応して得られるオリゴマー、3つのアミン単量体と2つのアクリルアミド単量体とが反応して得られるオリゴマー、2つのアミン単量体と3つのアクリルアミド単量体とが反応して得られるオリゴマーなどを含むことができる。 具体的なアミン化合物及びアクリルアミド化合物として、アキレンジアミン(A)及びビスアクリルアミド単量体(B)を使用した場合は、それぞれの単量体を用いてポリアミドアミン前駆体混合物を製造する場合に、A−B、A−B−A、B−A−B、A−B−A−B、B−A−B−A、A−B−A−B−A、B−A−B−A−B、…などの線状のオリゴマー化合物が得られる。前記ポリアミドアミン前駆体混合物はこれらの混合物を意味する。

また、前記アルキレンジアミンの場合、一つのアミン基は、前記アクリルアミドとのマイケル付加反応が2回行われるため、前記線状のオリゴマー化合物だけでなく、一つのアミン基に2つのアクリルアミド基が結合した分岐(branch)状のオリゴマー化合物も得ることができ、本発明におけるポリアミドアミン前駆体混合物はこれらも含むことができることを意味する。 具体的には、A(−B)−B、B−A−B(−B)、(B−)B−A−B(−B)、A(−B−A)−B、B−A−B(−B−A)などの分岐状のオリゴマー化合物が挙げられる。本発明におけるポリアミドアミン前駆体混合物はこれらを含むことを意味する。

本発明で使用される多官能性アミン単量体は、一つの単量体内のアミン基が少なくとも2つであってもよい。すなわち、アルキレン基の末端にアミン基が2つ以上であるジアミン、トリアミンまたはポリアミンであってもよく、アルキレン基の中間に水素原子の代わりにアミン基を含む或いはアルキレン基の中間に水素の代わりにアミン基を含むアルキル基が置換できる。 前記ジアミンの場合、一次ジアミン(primary diamine)は、一つのアミン基が2つのアクリルアミドとマイケル付加反応することが可能であるため、追加の架橋反応が可能である。

本発明で使用できる多官能性アミン単量体としては、例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、ジアミノシクロヘキサン、ペンタエチレンヘキサアミン、2−アミノエチルピペラジンなどが使用できるが、好ましくは、エチレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどが使用できる。

本発明で使用される多官能性アクリルアミド単量体は、一つの単量体内のアクリル基が少なくとも2つであってもよく、前記多官能性アクリルアミド単量体の好ましいアクリル基の個数は2〜3つであり、さらに好ましくは2つである。

本発明の例示的な実施例として、前記多官能性アミン単量体は、一つの単量体内の一次アミン基が2つであるジアミンであり、多官能性アクリルアミド単量体は、一つの単量体内のアクリル基が2つであってもよい。 前記多官能性アクリルアミド単量体としては、例えば、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド、エチニウムブロミド−N,N’−ビスアクリルアミドが使用できるが、好ましくはN,N’−メチレンビスアクリルアミドまたはN,N’−エチレンビスアクリルアミドである。

本発明で前記多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体からポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階は、アミン単量体及びアクリルアミド単量体間のマイケル付加反応によって行われる。 前記マイケル付加反応は、アクリル基などのカルボニル基のα位にビニル基を求核体が付加反応することにより、求核体とカルボニル基のβ位の炭素とが化学結合する反応を意味する。エチレンジアミンとアクリル酸誘導体との反応を例として挙げると、アミンの窒素が2つのビニル基と全て反応すると仮定する場合、下記化学式2で表される化合物が得られる。ここで、R3はアクリル酸誘導体がを有することが可能な官能基に該当する。 [化学式2]

本発明でポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階では、前記前駆体化合物の製造段階で、いずれか一つの単量体を残りの単量体に対して徐々に投入することにより、反応初期に生成される重合体の末端基が特定の単量体のうちいずれか一つのみからなる状態で重合され、ハイパーブランチポリアミドアミン高分子前駆体混合物を作ることができる。 前記アミン基及びアクリル基を有する単量体として、例えば、反応初期に得られるポリアミドアミン前駆体混合物の末端がアミン基またはアクリル基のいずれか一つのみからなってもよい。

一実施例として、アミン及びアクリル基を有する単量体とのマイケル付加反応において、前記アミンが溶解した溶媒に、アクリル基を有する単量体を徐々に滴下することにより、反応初期に得られる前記ポリアミドアミン前駆体混合物の末端をアミン基とし、或いは、これと反対に、前記アクリル基を有する単量体が溶解した溶媒にアミン単量体を徐々に滴下することにより、反応初期に得られる前記ポリアミドアミン前駆体混合物の末端をアクリル基とすることができる。 前記方法を用いてポリアミドアミン前駆体混合物を製造すると、追加の架橋反応を抑制することができ、オリゴマー状態のポリアミドアミン前駆体混合物を安定的に製造することができる。

また、本発明で前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階は、水溶液状態で反応させる場合、前記単量体間の水に対する溶解度の差がある単量体を選択することにより容易に行われる。すなわち、水に対する溶解度の差が大きい単量体をまず水に溶解して水溶液状態とし、以後、水によく溶解しない単量体を一時に投入しても、前記水によく溶解しない単量体は水に対する溶解度が低いため、結局は、水によく溶解しない単量体を、水によく溶解する単量体が溶解している水溶液に徐々に投入したような効果を出すことができるからである。

一実施例として、エチレンジアミンとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとのマイケル付加反応によって前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する場合を挙げると、前記エチレンジアミンは、水に非常によく溶解するB4単量体であって、水溶液によく溶解する状態で存在することができる。ところが、A2単量体であるN,N’−メチレンビスアクリルアミドの場合は、水によく溶解しないので、エチレンジアミン水溶液にN,N’−メチレンビスアクリルアミドを一時に投与しても、水に対する溶解度の差により前記N,N’−メチレンビスアクリルアミドがエチレンジアミンと全て一時に反応するのではなく、反応初期状態では水溶液相にエチレンジアミンが絶対的に多い数だけ存在することにより、ポリアミドアミン前駆体混合物の末端はアミン基を含むものが大部分となる。

以後継続的に反応が進むにつれて、メチレンビスアクリルアミドが徐々に溶解してマイケル付加重合反応が引き続き行われ、ハイパーブランチポリアミドアミン前駆体混合物が継続的に作られる。 本発明の一実施例として、前記ポリアミドアミン前駆体の製造に使用される温度は0℃〜50℃の温度範囲であり、単量体の濃度は20%〜80%に調節できる。

本発明で前記架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造において、架橋度は、更なる架橋剤を使用することなく、多官能性単量体のモル比を変化させて調節できる。 例示的に、A2単量体とB4単量体を使用する場合、1.0〜2.0モルのA2単量体を1モルのB4単量体と反応させ、逆相懸濁重合を行うと、適切に架橋が行われたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造することができる。

一実施例として、本発明では、N,N’−メチレンビスアクリルアミド[MBA]とエチレンジアミン[EDA]の比率を異ならせて、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造することができるが、前記MBAと前記EDAとのモル比をそれぞれ1/1、1.5/1、および2/1の比率とする場合、架橋度はN,N’−メチレンビスアクリルアミドの含量が増加するほど、増加すると予想することができる。 エチレンジアミンの場合、前記両末端のアミンは2つのアクリル基との反応が可能な化合物であるので、架橋の特性が一層増加することになる。

また、本発明によって製造されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、架橋程度に応じて、水による膨潤程度の異なるヒドロゲル特性を示すことができる。すなわち、架橋度が増加するにつれて、得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率は減少する。

本発明の第2段階である前記逆相懸濁重合は、安定剤と共にポリアミドアミン前駆体混合物の水溶液を、2倍〜20倍程度の体積を有する有機溶媒に分散させ、30℃〜80℃で行うことができる。 一実施例として、前記ポリアミドアミン前駆体混合物の水溶液を、水との相溶性がない溶媒、例えばトルエン、シクロヘキサンなどに適切な安定剤を用いて分散させると、逆相懸濁重合を行うことができ、重合反応が行われるにつれて架橋しながら、大きさが調節されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子が作られる。

前記逆相懸濁重合は、懸濁重合において水とオイルとの相を逆にして行われる重合方法である。一般な懸濁重合は、溶媒の代わりに、単量体との相溶性がない水を用いて重合する方法であって、単量体とこれに溶解する開始剤とを用いて、これらを水中に入れ、激しく撹拌させると、開始剤の溶け込んだ単量体が小さな油滴として分散し、その油滴中で重合が始まり、後で重合体の小粒子として水中に分散する。前記懸濁重合は、単量体粒子が水に分散した形態で重合が行われるため、重合熱が媒質(水)に伝達されて急激な温度上昇がなく、重合後、生成された高分子から水を容易に除去することができるという利点がある。 これに対し、前記逆相懸濁重合は、水に溶解している単量体などがオイルに分散した形態で重合が行われる方法であって、高吸収性高分子などの製造に利用できる。 例示的な実施例として、前記逆相懸濁重合に使用される溶媒は、炭素数5〜12のアルカン、炭素数5〜12のシクロアルカン、および炭素数6〜12の芳香族炭化水素の中から選ばれるいずれか1種であり、前記安定剤は、スパン60、80を含む脂肪酸ソルビタンエステル化合物(sorbitan esters of fatty acids)、12−ブチノイルオキシ−9−オクタデセネート(12-butinoyloxy-9-octadecenate)、およびポリヒドロキシステアリン酸と4−ポリエチレンオキシドのブロック共重合体(poly(hydroxystearic acid)-co-poly(ethylene oxide)block copolymers)の中から選ばれるいずれか1種またはいずれか2種以上の混合物とすることができる。

また、本発明は、多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体からポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階と、逆相懸濁重合方法を用いて、前記ポリアミドアミン前駆体混合物をハイパーブランチポリアミドアミン粒子に製造する段階とを含んで得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子を提供することができる。

また、本発明は、多官能性アミン単量体及び多官能性アクリルアミド単量体から水溶液相のマイケル付加反応によって得られるポリアミドアミン前駆体混合物を、逆相懸濁重合方法を用いて、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子に重合することにより得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子を提供することができる。 前記ハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、限外濾過工程を行うことなく、重金属の含まれた汚染水中の重金属を除去することができる。 前記得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子の大きさは20μm〜2000μmとすることができ、好ましくは50μm〜500μmの範囲である。

本発明によって得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、別途の限外濾過工程が不要であるため、重金属を含む汚染水溶液相に前記ハイパーブランチポリアミドアミン粒子を分散させ、重金属をハイパーブランチポリアミドアミン粒子内のアミン基またはアミド基に配位させた後、前記ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含まれた水溶液をフィルタリングすることにより、容易に水溶液中の重金属を除去することができる。 その後、重金属を含むハイパーブランチポリアミドアミン粒子からpH調節などによって重金属を除去することにより、前記ハイパーブランチポリアミドアミン粒子を再使用することができる。

本発明に係るハイパーブランチポリアミドアミンおよびハイパーブランチポリアミドアミン粒子を、下記参考例1、実施例2及び3によって製造した。 合成された高分子の分析は、核磁気共鳴分光器、赤外線分光器および熱重量分析器によって行った。具体的な分析装備の種類は次のとおりである。 核磁気共鳴分光分析器はFourier Transform AVANCE 400 spectrometerを使用し、熱重量分析器はTA2200 thermal analyzer systemを使用した。 赤外線分光器はBruker EQUINOX−55 spectrometerを使用した。また、製造されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子は偏光顕微鏡と走査電子顕微鏡で分析した。

参考例1は、本発明に係るハイパーブランチポリアミドアミンを製造する方法であって、逆相懸濁重合方法を使用せず、単にジアミンとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとの反応によってハイパーブランチポリアミドアミンを製造する方法に関するものである。 図3は、参考例1における化学反応式を示すもので、エチレンジアミンとN,N’−メチレンビスアクリルアミドとのマイケル付加重合反応によるハイパーブランチポリアミドアミンの合成を示している。 図3より、アミン基が2つのアクリル基と反応したものと、アミン基が一つのアクリル基と反応したものが混在していることが分かる。

実施例2は、本発明に係るハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造する方法に関するもので、前記ポリアミドアミン前駆体混合物を製造する段階と、逆相懸濁重合方法を用いて、前記ポリアミドアミン前駆体混合物を、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子に重合する段階とを含む、ハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造する方法に関するものである。 実施例3は、単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造する方法に関するもので、N,N’−メチレンビスアクリルアミド[MBA]及びエチレンジアミン[EDA]をそれぞれ1/1、1.5/1、および2/1のモル比で用いてハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造した。 実施例4は、単量体の比率を異ならせて得られる様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率を比較する実験に関するものである。 以下、各実施例に対する具体的な方法について詳細に説明する。

参考例1:ハイパーブランチポリアミドアミンの合成 50mLの一口丸底フラスコにエチレンジアミン0.4207g(7mmol)及び水10mLを入れ、常温で撹拌してよく混合した後、N,N’−メチレンビスアクリルアミド1.0793g(7mmol)を添加する。反応の進行に伴って、メチレンビスアクリルアミドは水にゆっくり溶解するが、反応物が均一な混合物となるまでよく撹拌してハイパーブランチポリアミドアミン前駆体混合物を製造する。反応フラスコを窒素で充填し、ゴム栓で封じた後、30℃で6時間さらに反応させてハイパーブランチポリアミドアミン高分子を得る。常温に冷却した後、重合混合物を冷アセトンに沈殿させる。沈殿物を濾過して得た固体を真空乾燥させることにより、所望のハイパーブランチポリアミドアミン1.33gを得る。

1H NMR(400MHz、DMSO、ppm):8.52、4.35、2.81〜2.48、2.19〜2.17、2.12、1.87〜1.76、0.97〜0.85 Td5(℃):229

図4は本発明の参考例1で得た高分子の核磁気共鳴分光分析結果としてMBA(a)、ハイパーブランチポリアミドアミン(b)の陽子スペクトルを比較して示している。図4の(b)より、マイケル付加反応によるメチレン基の水素ピークが重合反応によって生成されたことが分かる。 また、図5は参考例1で得た高分子の熱重量分析器の分析結果を示している。 一方、参考例1で得たハイパーブランチポリアミドアミン高分子は、適切な大きさに粒子化されず、微細粒子が生成されるので、重金属を除去するためには限外濾過を必要とする。

実施例2:架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造 10mLの一口丸底フラスコにエチレンジアミン0.4207g(7mmol)及び水3mLを入れ、常温で撹拌してよく混合した後、N,N’−メチレンビスアクリルアミド1.0793g(7mmol)を添加する。反応の進行に伴って、メチレンビスアクリルアミドは水にゆっくり溶解するが、反応物が均一な混合物となるまでよく撹拌し、ハイパーブランチポリアミドアミン前駆体混合物を製造する。このように製造された前駆体混合物水溶液を、逆相懸濁重合安定剤であるSpan60(モノステアリン酸ソルビタン、単量体の0.5重量%である0.0075g)およびトルエン20mLが入った50mLの三口丸底フラスコに投入し、撹拌して逆相懸濁重合反応を行う。反応混合物を55℃で8時間反応させ、常温に冷却した後、濾過する。得られた生成物をメタノールとアセトンとで交互に洗浄した後、真空乾燥し、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子1.40gを得る。

図6は本発明の参考例1と実施例2によって製造したハイパーブランチポリアミドアミン(a)及びハイパーブランチポリアミドアミン粒子(b)の赤外線分光器による分析結果である。図6を参照すると、ハイパーブランチポリアミドアミン粒子から2600〜3200cm-1でピークが見られるが、これはNHストレッチングに関するピークであり、1650cm-1近くのピークはCOストレッチングのピークである。また、1540cm-1近くのピークが見られるが、これはポリアミドアミンのアミドアミン(−CO−NH−)ストレッチングのピークであることを示す。 図7および図8は、それぞれ、本発明の実施例2によって製造したハイパーブランチポリアミドアミン粒子の偏光顕微鏡写真および走査電子顕微鏡写真である。 図7および図8に示すように、本発明のハイパーブランチポリアミドアミン粒子は、球状であり、50μm〜500μmの直径を有し、表面が非常に平滑であることが分かる。

実施例3:単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の製造 N,N’−メチレンビスアクリルアミド[MBA]及びエチレンジアミン[EDA]の比率を異ならせて、実施例2と同様の方法で、架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を製造した。MBA及びEDAのモル比はそれぞれ1/1、1.5/1および2/1[MBA/EDA]とした。

図9は本発明の実施例3によって製造した単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の偏光顕微鏡写真である。(a)1/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子、(b)1.5/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子、(c)2/1比率のハイパーブランチポリアミドアミン粒子を示す。 図9に示すように、単量体の比率が変わっても、得られるハイパーブランチポリアミドアミン粒子の大きさは前記比率と大きい関係がないことが分かる。

実施例4:単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率の比較評価 実施例3で製造した3つのハイパーブランチポリアミドアミン粒子を用いてそれぞれの含水率を比較した。3つの架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子をそれぞれガラス瓶に入れ、蒸留水を添加する。72時間が経過した後、水和された粒子をろ過して重量を測定する。さらに、水和した粒子を真空乾燥した後、その重量を測定して含水率を計算する。計算式は次のとおりである。 含水率(%)={[湿式粒子(g)−乾式粒子(g)]/乾式粒子(g)}×100(%)

計算式による1/1、1.5/1および2/1の単量体の比率の架橋ハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率は、それぞれ993重量%、179重量%および98重量%を示した。 図10は本発明の実施例4によって製造した単量体の比率による様々なハイパーブランチポリアミドアミン粒子の含水率を比較した写真である。 左の写真は水を含む前のハイパーブランチポリアミドアミン粒子の写真であり、右の写真は水を含むハイパーブランチポリアミドアミン粒子の写真である。右の写真から分かるように、N,N’−メチレンビスアクリルアミド[MBA]及びエチレンジアミン[EDA]の比率が1:1である場合が最も高い含水率を示す。

以上、本発明の内容の特定例を詳細に記述したが、このような具体的記述は好適な実施様態に過ぎず、本発明の範囲はこれらに制限されないことは、当業界における通常の知識を有する者にとっては明白であろう。

本発明は、マイケル付加重合(Michael addition polymerization)が可能なA2及びB4などの多官能性単量体を用いて、別途の架橋剤を添加することなく適切に架橋が行われたハイパーブランチポリアミドアミンヒドロゲル粒子に関するものである。本発明によって製造された数十〜数百ミクロンサイズの架橋されたハイパーブランチポリアミドアミン粒子を使用すると、単純濾過工程のみでも水溶液中の重金属イオンを非常に効率よく除去することができるため、水質浄化用材料として応用可能である。

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