粗い気泡のポリウレタンエラストマー

申请号 JP2010550210 申请日 2009-03-13 公开(公告)号 JP5649981B2 公开(公告)日 2015-01-07
申请人 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se; 发明人 モーマイァ,ニルス; フリッツ,ラルフ; ハービヒト,アニカ; テペ,ダーニエラ; プリソク,フランク; ハルムス,ミヒャエル; ブルフマン,ベルント; シェーンフェルダー,ダーニエル; フライダンク,ダーニエル; エムゲ,アンドレアス; アイゼンハルト,アンドレア;
摘要
权利要求
  • 70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有し、及びポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、水を含む発泡剤を使用して得られたものである連続気泡ポリウレタンフォームを製造するための方法であって、
    a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、a2)ポリエーテルオー ルとに基づく少なくとも1つの化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、
    b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する、分子量が450g/molを超える少なくとも1つの比較的高分子量の化合物、
    c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、
    d)鎖延長剤、
    e)触媒、ならびに、
    f)他の補助剤および/または添加物 が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される化合物a2 )および化合物b)が少なくとも1つのポリエーテルオールおよび少なくとも1つのポリエステルオールであり、かつ、ポリエーテルオールの含有量が、成分a2 )および成分b)の総重量に基づいて5重量%を超え、かつ、化合物a2 )および化合物b)の平均官能性が2.4未満で あることを特徴とする方法。
  • 使用される比較的高分子量の化合物b)がポリエステルオールだけを含む、請求項 に記載の方法。
  • 70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有し、及びポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、水を含む発泡剤を使用して得られたものである連続気泡ポリウレタンフォームを製造するための方法であって、
    a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールと、必要な場合には、a4)鎖延長剤とに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、
    b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する、分子量が450g/molを超える比較的高分子量の化合物、
    c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、
    d)鎖延長剤、
    e)触媒、ならびに、
    f)他の補助剤および/または添加物、
    が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールと、少なくとも4の官能性および5000g/mol〜30000g/molの分子量を有する高官能性ポリエーテルオールとを含む混合物であることを特徴とする方法。
  • 使用される高官能性ポリエーテルポリオールが、開始剤分子としての糖分子に基づくポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールである、請求項 に記載の方法。
  • 高官能性ポリエーテルオールの割合が、ポリオールa2)、ポリオールa3)およびポリオールb)の総重量に基づいて20重量%未満である、請求項 または に記載の方法。
  • 70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有し、及びポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、水を含む発泡剤を使用して得られたものである連続気泡ポリウレタンフォームを製造するための方法であって、
    a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールと、必要な場合には、a4)鎖延長剤とに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、
    b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する、分子量が450g/molを超える比較的高分子量の化合物、
    c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、
    d)鎖延長剤、
    e)触媒、ならびに、
    f)他の補助剤および/または添加物、
    が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールと、イソシアナートに対する少なくとも4の官能性および20000g/mol〜200000g/molの分子量を有するコポリマー(C)とを含む混合物であることを特徴とする方法。
  • 前記コポリマー(C)が、少なくとも1つのα,β−エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1つの不飽和ポリエーテルポリオールから形成される、請求項 に記載の方法。
  • 70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有し、及びポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、水を含む発泡剤を使用して得られたものである連続気泡ポリウレタンフォームを製造するための方法であって、
    a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールと、必要な場合には、a4)鎖延長剤とに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、
    b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する、分子量が450g/molを超える比較的高分子量の化合物、
    c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、
    d)鎖延長剤、
    e)触媒、ならびに、
    f)他の補助剤および/または添加物 を、混合して反応混合物を得、そして十分に反応させてポリウレタンフォームを得る工程を含み、及び 使用される比較的高分子量の化合物b)として、ポリエステルポリオールおよび超分岐ポリエステルを含む混合物が使用され、
    前記超分岐ポリエステルは、少なくとも1つのジカルボン酸またはその誘導体を、
    s1)少なくとも1つの少なくとも三価のアルコール(B 3 )、または、
    t1)少なくとも1つの二価アルコール(B 2 )、および、2個を超えるOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C x )(ただし、xは2を超える数である)(この場合、使用されるアルコールの混合物全体が2.1〜10の平均官能性を有する)
    と反応させることによって得ることができ、あるいは、
    2つを超える酸基を有する少なくとも1つのポリカルボン酸(D y )またはその誘導体(ただし、yは2を超える数である)を、
    s2)少なくとも1つの少なくとも二価のアルコール(B 2 )、または、
    t2)少なくとも1つの二価アルコール(B 2 )、および、2つを超えるOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C x )(ただし、xは2を超える数である)
    と反応させることによって得ることができ、
    ここで、
    u)s1)、t1)、s2)およびt2)に従って変換されるアルコールB 3 、アルコールB 2および/またはアルコールC xに基づいて50mol%までの、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖モノ官能性アルコールE 1もまた反応させることができ、かつ、
    v)必要な場合には、続いて、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸との反応が行われ、
    及び、下記の条件の1つまたは複数が満たされる:
    i)アルコールB 3またはアルコールB 2および/またはアルコールC xが、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドに基づく疎水性アルコキシラートであり、及び(B 2については)二官能性の開始剤分子、(B 3については)三官能性の開始剤分子または(C xについては)x官能性の開始剤分子であり、かつ、開始剤分子あたり、平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニットを有する;
    ii)アルコールB 3またはアルコールB 2および/またはアルコールC xが、少なくとも20mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオールを含む;
    iii)ジカルボン酸が、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸であり、あるいは、2つを超える酸基を有するカルボン酸D yが、少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸または脂環族ポリカルボン酸である;
    iv)s1)、t1)、s2)およびt2)に従って変換されるアルコールB 3 、アルコールB 2および/またはアルコールC xに基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールE 1もまた反応させられる;
    v)続いて、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸との反応が行われる、
    ことを特徴とする方法。
  • i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;および iii)後者が、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸と反応させられるか、あるいは、2つを超える酸基および少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸または脂環族ポリカルボン酸D と反応させられることを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • 前記反応が、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖脂肪族ジカルボン酸を用いて、または、少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸を用いて行われる、請求項 に記載の方法。
  • i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;および iv)a1)、a2)、b1)およびb2)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールもまた反応させられることを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;および v)その後、a1)およびb1)から形成される反応生成物、または、a2)およびb2)から形成される反応生成物が、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸Fと反応させられる、請求項 に記載の方法。
  • 70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有し、及びポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、水を含む発泡剤を使用して得られたものである連続気泡ポリウレタンフォームを製造するための方法であって、
    a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールと、必要な場合には、a4)鎖延長剤とに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、
    b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する、分子量が450g/molを超える比較的高分子量の化合物、
    c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、
    d)鎖延長剤、
    e)触媒、ならびに、
    f)他の補助剤および/または添加物 を、混合して反応混合物を得、そして十分に反応させてポリウレタンフォームを得る工程を含み、及び 使用される比較的高分子量の化合物b)として、ポリエステルポリオールおよび超分岐ポリカルボナートを含む混合物が使用され、
    前記超分岐ポリカルボナートは、少なくとも1つの炭酸エステル(A2)またはその誘導体を、
    l)少なくとも1つの少なくとも三価のアルコール(B 3 )、または、
    m)少なくとも1つの二価アルコール(B 2 )、および、2つを超えるOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C x )(ただし、xは2を超える)(この場合、使用されるアルコールの混合物全体が2.1〜10の平均官能性を有する)
    と反応させることによって得ることができ、
    ここで、
    n)l)およびm)に従って変換されるアルコールB 3 、アルコールB 2および/またはアルコールC xに基づいて50mol%までの、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖モノ官能性アルコールE 1もまた反応させることができ、かつ、
    o)必要な場合には、続いて、長鎖で、疎水性のOH反応性化合物F(例えば、少なくとも8個の炭素原子を有するモノカルボン酸またはモノイソシアナートなど)との反応が行われ、
    p)必要な場合には、続いて、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドとの反応が行われ、
    及び、下記の条件の1つまたは複数が満たされる:
    I)アルコールB 3またはアルコールB 2および/またはアルコールC xが、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドに基づく疎水性アルコキシラートであり、かつ、(B 2については)二官能性の開始剤分子、(B 3については)三官能性の開始剤分子または(C xについては)x官能性の開始剤分子であり、及び開始剤分子あたり、平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニットを有し;
    II)アルコールB 3またはアルコールB 2および/またはアルコールC xが、少なくとも20mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオールを含む;
    III)l)およびm)に従って変換されるアルコールB 3 、アルコールB 2および/またはアルコールC xに基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールE 1もまた反応させられる;
    IV)続いて、超分岐ポリカルボナートのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性OH反応性化合物Fとの反応が行われる;
    V)続いて、超分岐ポリカルボナートのOH基の1当量あたり1当量〜60当量のプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、または、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドとの反応が行われる、
    ことを特徴とする方法。
  • I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである、請求項 13に記載の方法。
  • I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;および III)g)およびh)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールE もまた反応させられる、請求項 13に記載の方法。
  • I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;および IV)その後、g)およびh)から形成される反応生成物が、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性OH反応性化合物F と反応させられる;請求項 13に記載の方法。
  • 使用されるポリイソシアナートAが、a1)MDIと、a2)ポリエステルオールとに基づく化合物である、請求項 13から 16のいずれかに記載の方法。
  • 使用されるポリイソシアナートAが、a1)MDIと、a2)ポリエーテルオールとに基づく化合物、および、a1)MDIと、a2)ポリエステルオールとに基づく化合物である、請求項 17に記載の方法。
  • a1)MDIと、a2)ポリエーテルオールとに基づく化合物、および、a1)MDIと、a3)ポリエステルオールとに基づく化合物の重量比が35:65〜70:30である、請求項 18に記載の方法。
  • 使用されるベースポリオールBが1つまたは複数のポリエステルオールだけを含む、請求項 13から 19のいずれかに記載の方法。
  • 使用されるベースポリオールBが、アジピン酸と、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオールおよびそれらの混合物から選択されるジオールと、必要な場合にはグリセロールおよび/またはトリメチロールプロパンとから得ることができるポリエステルオールであり、ただし、ジオールのモル量がトリオールのモル量を上回る、請求項 13から 20のいずれかに記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、ポリエステル構造およびポリエーテル構造を含み、かつ、70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発強度(rebound intensity)、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有する連続気泡ポリウレタンフォームに関する。 本発明はさらに、本発明の連続気泡ポリウレタンスポンジを製造するためのプロセス(方法)、および、パイプ洗浄用スポンジとしてのその使用に関する。

    本発明のさらなる実施形態を、特許請求の範囲、説明および実施例から推測することができる。 上記において具体的に述べられており、また、それでもなお下記において説明されることになる本発明の主題の特徴が、具体的に示される特定の組合せにおいてだけでなく、本発明の範囲から外れない他の組合せにおいてもまた使用可能であることが理解される。

    様々なポリウレタンに基づくフォームを洗浄目的のために使用することが知られており、例えば、国際公開WO2006058675または欧州特許EP903360に記載される。 そのような洗浄用スポンジの欠点の1つが、機械的特性が通常的に不良であることである。 例えば、300g/dm 未満の密度範囲における、ポリウレタンに基づく公知の洗浄用スポンジは、通常的に不十分な吸能、小さすぎる気泡サイズ、および、ほんの限られた機械的特性(例えば、低すぎる引裂抵抗および破断点伸び、または、低すぎる引裂伝播抵抗)を示す。 この理由のために、ゴムまたはラテックスに基づく洗浄用スポンジのみが、洗浄用スポンジの機械的特性に対する大きな要求をする厳しい用途(例えば、パイプ洗浄など)のために公知であるだけである。 しかしながら、これらは、高いレベルの技術的複雑さを用いてのみ製造可能であり、また、これらのフォームの引裂伝播特性は制限されている。

    国際公開第2006058675号

    欧州特許第903360号

    従って、これらの欠点を有しない、70g/L〜300g/Lの密度を有するスポンジを提供することが本発明の目的であった。

    本発明の目的が、70g/L〜300g/Lの密度、1個/cm〜20個/cmの気泡、30%を超える反発弾性、200%を超える破断点伸び、1.2N/mmを超える引裂伝播抵抗、および、200kPaを超える引張り強さを有する、連続気泡ポリウレタンフォームによって達成される。 特定の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームはポリエステル構造およびポリエーテル構造を含む。

    連続気泡ポリウレタンフォームは、50%を超える連続気泡を有する、DIN7726に一致するポリウレタンフォームを意味することが理解される。 連続気泡含有量は、DIN ISO4590の通りに測定される場合、好ましくは少なくとも70%であり、より好ましくは少なくとも85%であり、特に、少なくとも90%である。

    本発明の連続気泡ポリウレタンフォームは種々の方法によって製造することができる。 第1の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームが、a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールとに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物、c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、d)鎖延長剤、e)触媒、ならびに、f)他の補助剤および/または添加物が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される化合物a2)、化合物a3)および化合物b)が少なくとも1つのポリエーテルオールおよび少なくとも1つのポリエステルオールであり、かつ、ポリエーテルオールの含有量が、成分a2)、成分a3)および成分b)の総重量に基づいて5重量%を超え、かつ、化合物a2)、化合物a3)および化合物b)の平均官能性が2.4未満であるプロセス(方法)によって得られる。

    第2の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームが、a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールとに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物、c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、d)鎖延長剤、e)触媒、ならびに、f)他の補助剤および/または添加物が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールと、少なくとも4の官能性および5000g/mol〜30000g/molの分子量を有する高官能性ポリエーテルオールとを含む混合物であるプロセス(方法)によって得られる。

    第3の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームが、a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールとに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物、c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、d)鎖延長剤、e)触媒、ならびに、f)他の補助剤および/または添加物が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールと、イソシアナートに対する少なくとも4の官能性および20000g/mol〜200000g/molの分子量を有するコポリマー(C)とを含む混合物であるプロセス(方法)によって得られる。

    第4の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームが、a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールとに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物、c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、d)鎖延長剤、e)触媒、ならびに、f)他の補助剤および/または添加物が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールおよび疎水性の超分岐ポリエステルを含む混合物であるプロセス(方法)によって得られる。

    第5の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームが、a)イソシアナート基を有し、かつ、a1)MDIと、必要な場合には、a2)ポリエーテルオールおよび/またはa3)ポリエステルオールとに基づく化合物(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、a1)のMDIの総重量に基づいて30重量%未満である)、b)ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物、c)水を含む発泡剤、ならびに、必要な場合には、d)鎖延長剤、e)触媒、ならびに、f)他の補助剤および/または添加物が、反応混合物を与えるために混合され、その後、ポリウレタンフォームを与えるために十分に反応させられ、ただし、使用される比較的高分子量の化合物b)が、ポリエステルポリオールおよび疎水性の超分岐ポリカルボナートを含む混合物であるプロセス(方法)によって得られる。

    本発明のポリウレタンフォームを調製するために使用される、イソシアナート基を有する化合物は、a1)ジフェニルメタンジイソシアナート(これは以降、MDIとして示される)(ただし、2を超える官能性を有するMDIの含有量が、MDIの総重量に基づいて30重量%未満であり、好ましくは20重量%未満であり、特に、10重量%未満である)に基づく化合物を含む。 例には、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアナート、および、モノマー状のジフェニルメタンジイソシアナートと、ジフェニルメタンジイソシアナートの高次多環ホモログ(ポリマーMDI)との混合物がある。 4,4'−MDIを使用することが好ましい。 好ましく使用される4,4'−MDIは、0〜20重量%の2,4'−MDIと、少量の、すなわち、10重量%までのアロファナート修飾MDIまたはカルボジイミド修飾MDIまたはウレトンイミン(uretonimine)修飾MDIとを含むことがある。 少量のポリフェニレンポリメチレンポリイソシアナート(ポリマーMDI)を使用することもまた可能である。 MDIに加えて、必要な場合には、さらなるイソシアナート(例えば、トルエンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナートまたはヘキサメチレンジイソシアナートなど)が少量存在することもまた可能である。 好ましくは、MDIおよびその誘導体のほかは、さらなるイソシアナートが存在しない。

    イソシアナート基を有する化合物(a)は好ましくは、ポリイソシアナートプレポリマーの形態で使用される。 このようなポリイソシアナートプレポリマーは、上記で記載されるMDI(a−1)を、プレポリマーを与えるために、例えば、30℃〜100℃の温度で、好ましくは約80℃で、ポリエーテルオール(a2)および/またはポリエステルオール(a3)と反応させることによって得ることができる。 使用されるポリエーテルオール(a2)およびポリエステルオール(a3)は好ましくは、b)のもとで記載されるポリエーテルオールおよびポリエステルオールである。 ポリエーテルに基づくポリイソシアナートプレポリマー、および、ポリエステルに基づくポリイソシアナートプレポリマー、および、それらの混合物に加えて、ポリエーテルおよびポリエステルおよびそれらの混合物に基づくポリイソシアナートプレポリマーを前述のポリイソシアナートプレポリマーとともに使用することもまた可能である。 使用される、イソシアナート基を有する化合物a)は好ましくは、ポリエーテルに基づくポリイソシアナートプレポリマー、および、ポリエーテルに基づくポリイソシアナートプレポリマーと、ポリエステルに基づくポリイソシアナートプレポリマーとの混合物である。 これらのプレポリマーのNCO含有量が好ましくは6%〜30%の範囲であり、より好ましくは10%〜28%の範囲であり、特に、13%〜25%の範囲である。

    必要な場合には、慣例的な鎖延長剤(a4)が、イソシアナートプレポリマーの調製の過程において述べられるポリオールに加えられる。 そのような物質が本明細書中下記においてd)のもとで記載される。

    ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを含む、イソシアナートに対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物b)としては、450g/molを超える分子量と、イソシアナートに対して反応性である基とを有する化合物を使用することが可能である。 ポリエーテルオールおよび/またはポリエステルオールを使用することが好ましい。

    ポリエーテルオールが様々な公知のプロセス(方法)によって調製され、例えば、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属アルコキシドを触媒として用い、かつ、通常の場合には2個〜3個の反応性水素原子を結合した形態で含有する少なくとも1つの開始剤分子が加えられるアニオン重合によって、あるいは、2個〜4個の炭素原子をアルキレン基において有する1つまたは複数のアルキレンオキシドからの、ルイス酸(例えば、五塩化アンチモンまたはフッ化ホウ素エーテラートなど)を用いたカチオン重合によって調製される。 好適なアルキレンオキシドが、例えば、テトラヒドロフラン、1,3−プロピレンオキシド、1,2−または2,3−ブチレンオキシド、ならびに、好ましくは、エチレンオキシドおよび1,2−プロピレンオキシドである。 使用される触媒はまた、DMC触媒として公知の多金属シアン化物(multimetal cyanide)化合物であり得る。 アルキレンオキシドは、個別に、または、交互に連続して、または、混合物として使用することができる。 ポリエーテルポリオールは好ましくは、少なくとも75%のプロピレンオキシドを含有する。 ポリエーテルポリオールが、ポリイソシアナートプレポリマーを調製するために使用されるとき、プロピレンオキシドだけをアルキレンオキシドとして使用してポリエーテルポリオールを調製することが好ましい。

    有用な開始剤分子には、水、または、二価アルコールおよび三価アルコール(例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセロールまたはトリメチロールプロパンなど)が含まれる。

    ポリエーテルポリオール(好ましくは、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオール)は好ましくは、官能性が4未満であり、好ましくは1.7〜3であり、より好ましくは2〜2.7であり、かつ、分子量が450g/mol〜12000g/molであり、好ましくは500g/mol〜12000g/molであり、より好ましくは700g/mol〜8000g/molであり、特に、900g/mol〜3000g/molである。

    ポリエステルポリオールを、例えば、2個〜12個の炭素原子を有する有機ジカルボン酸、好ましくは、4個〜6個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸と、2個〜12個の炭素原子を有する多価アルコール(好ましくは、ジオール)、好ましくは、2個〜6個の炭素原子を有する多価アルコール(好ましくは、ジオール)とから調製することができる。 有用なジカルボン酸には、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸が含まれる。 ジカルボン酸は、個別に、または、相互の混合物で、そのどちらでも使用することができる。 フリーのジカルボン酸の代わりに、対応するジカルボン酸誘導体を使用することもまた可能であり、例えば、1個〜4個の炭素原子を有するアルコールのジカルボン酸エステル、または、ジカルボン酸無水物を使用することもまた可能である。 例えば、重量部で20〜35:35〜50:20〜32の比率でのコハク酸、グルタル酸およびアジピン酸のジカルボン酸混合物を使用することが好ましく、特に、アジピン酸を使用することが好ましい。 二価アルコールおよび多価アルコール(特に、ジオール)の例には、エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチルペンタン−1,5−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、グリセロールおよびトリメチロールプロパンがある。 エタンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールを使用することが好ましい。 ラクトン(例えば、ε−カプロラクトン)またはヒドロキシカルボン酸(例えば、ω−ヒドロキシカプロン酸)から形成されるポリエステルポリオールを使用することもまた可能である。 エタンジオール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオールおよび/または1,6−ヘキサンジオールを使用することが好ましい。

    ポリエステルポリオールを調製するために、有機のポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸誘導体、例えば、芳香族のポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸誘導体、好ましくは、脂肪族のポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸誘導体と、多価アルコールとを、好ましくは10未満であり、より好ましくは2未満である所望の酸価に至るまで、適切には不活性ガス(例えば、窒素、一酸化炭素、ヘリウム、アルゴン)の雰囲気において、特に、150℃〜250℃(好ましくは180℃〜220℃)の温度での溶融物において、必要な場合には減圧下で、触媒を用いることなく、または、好ましくは、エステル化触媒の存在下で重縮合することができる。 好ましい実施形態において、エステル化混合物が、80〜30(好ましくは40〜30)の酸価に至るまで上記の温度において標準圧のもとで重縮合され、標準圧力のもと、その後、500mbar未満の圧力(好ましくは、50mbar〜150mbarの圧力)のもとで重縮合される。 有用なエステル化触媒には、例えば、金属、金属酸化物または金属塩の形態での鉄触媒、カドミウム触媒、コバルト触媒、鉛触媒、亜鉛触媒、アンチモン触媒、マグネシウム触媒、チタン触媒およびスズ触媒が含まれる。 しかしながら、重縮合はまた、希釈剤および/または共留剤(例えば、縮合水の共沸蒸留除去のためのベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼン)の存在下での液相において行うことができる。 ポリエステルポリオールを調製するために、有機のポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸誘導体と、多価アルコールとが有利には1:1〜1.8のモル比で重縮合され、好ましくは1:1.05〜1.2のモル比で重縮合される。 必要な場合には、慣例的なモノ酸を鎖停止剤として縮合において加えることもまた可能である。 得られるポリエステルポリオールは好ましくは、官能性が1.8〜4であり、特に2〜3であり、かつ、分子量が480g/mol〜3000g/molであり、好ましくは1000g/mol〜3000g/molである。

    イソシアナートに対して反応性である少なくとも2個の水素原子を有する比較的高分子量の化合物b)として同様に好適なものがポリマー修飾ポリオールであり、好ましくは、ポリマー修飾されたポリエステルオールまたはポリエーテルオールであり、より好ましくは、グラフトポリエーテルオールまたはグラフトポリエステルオールであり、特に、グラフトポリエーテルオールである。 これらは、ポリマーポリオールとして公知のものであり、この場合、ポリマーポリオールは典型的には、好ましくは熱可塑性のポリマーの含有量が5重量%〜60重量%であり、好ましくは10重量%〜55重量%であり、より好ましくは30重量%〜55重量%であり、特に、40重量%〜50重量%である。 これらのポリマーポリエステルオールが、例えば、国際公開WO05/098763および欧州特許出願公開EP−A−250351に記載されており、典型的には、グラフト基部として役立つポリエステルオールにおける、好適なオレフィンモノマー(例えば、スチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリラート、(メタ)アクリル酸および/またはアクリルアミド)のフリーラジカル重合によって調製される。 側鎖が一般には、成長途中のポリマー鎖からポリエステルオールまたはポリエーテルオールへのフリーラジカルの移動の結果として生じる。 ポリマーポリオールは、グラフトコポリマーと同様に、主にオレフィンのホモポリマーを、変化を受けないポリエステルオールまたはポリエーテルオールに分散して含む。

    好ましい実施形態において、過剰に使用されるモノマーが、アクリロニトリル、スチレン、または、アクリロニトリルおよびスチレンであり、特に好ましくはスチレンである。 モノマーは必要な場合には、連続相としてのポリエステルオールまたはポリエーテルオールにおいて、さらなるモノマー、マクロマー(macromer)およびモデレーター(moderator)の存在下、フリーラジカル開始剤(通常、アゾ化合物または過酸化物化合物)を使用して重合される。 このプロセス(方法)が、例えば、ドイツ国特許第111394号、米国特許第3304273号、米国特許第3383351号、米国特許第3523093号、ドイツ国特許第1152536号およびドイツ国特許第1152537号に記載される。

    フリーラジカル重合時において、マクロマーもまた、コポリマー鎖に取り込まれる。 これにより、ポリエステルブロックまたはポリエーテルブロックと、ポリアクリロニトリル−スチレンブロックとを有するブロックコポリマーが形成され、このブロックコポリマーは連続相および分散相の界面において相メディエーター(mediator)として作用し、かつ、ポリマーポリエステルオール粒子の凝集を抑制する。 マクロマーの割合が典型的には、ポリマーポリオールを調製するために使用されるモノマーの総重量に基づいて1重量%〜20重量%である。

    ポリマーポリオールが比較的高分子量の化合物b)に存在するとき、ポリマーポリオールは好ましくは、さらなるポリオール(例えば、ポリエーテルオール、ポリエステルオール、または、ポリエーテルオールおよびポリエステルオールの混合物)と一緒に存在する。 ポリマーポリオールは、例えば、成分(b)の総重量に基づいて7重量%〜90重量%の量で、または、11重量%〜80重量%の量で存在することができる。 ポリマーポリオールはより好ましくは、ポリマーポリエステルオールまたはポリマーポリエーテルオールである。

    比較的高分子量の化合物b)はまた、ウレアおよびそのポリマー誘導体を分散された形態で含むことができる。

    化合物a2)、化合物a3)および化合物b)の平均官能性が2.4未満であり、好ましくは2.3未満であり、より好ましくは1.7〜2.2である。

    ポリウレタンフォームの製造においてさらに存在するものが、水を含む発泡剤(c)である。 加えて、水と同様に使用される発泡剤(c)は、一般に公知の化学的および/または物理的に活性な化合物である。 化学的発泡剤は、イソシアナートとの反応によってガス状生成物を形成する化合物(例えば、水またはギ酸)を意味することが理解される。 物理的発泡剤は、ポリウレタン調製の原料に溶解または乳化され、かつ、ポリウレタン形成条件下で蒸発する化合物を意味することが理解される。 これらには、例えば、炭化水素、ハロゲン化炭化水素および他の化合物(例えば、過フッ素化アルカン(例えば、ペルフルオロヘキサンなど)、ヒドロクロロフルオロカーボン、および、エーテル、エステル、ケトン、アセタール、ならびに、加熱したときに窒素を放出する無機化合物および有機化合物)、または、それらの混合物であり、例えば、4個〜8個の炭素原子を有する(シクロ)脂肪族炭化水素、または、ヒドロフルオロカーボン(例えば、Solvay Fluorides LLCから得られるSolkane(登録商標)365mfcなど)がある。 好ましい実施形態において、使用される発泡剤は、これらの発泡剤の少なくとも1つと、水とを含む混合物であり、特に、ただ1つの発泡剤としての水である。

    発泡剤は、本発明のポリウレタンフォームの密度が70g/dm 〜300g/dm であるような量で使用される。 水がただ1つの発泡剤として使用されるとき、水分含有量は、成分(b)〜成分(f)の総重量に基づいて、典型的には0.4重量%〜2重量%の範囲内であり、好ましくは0.6重量%〜1.8重量%の範囲内であり、より好ましくは0.8重量%〜1.5重量%の範囲内である。

    使用される鎖延長剤(d)は、好ましくは450g/mol未満の分子量、より好ましくは60g/mol〜400g/molの分子量を有する物質であり、ただし、鎖延長剤は、イソシアナートに対して反応性である2個の水素原子を有する。 これらは、個別に、または、好ましくは、混合物の形態で使用することができる。 分子量が400未満であるジオール、より好ましくは、分子量が60〜300であるジオール、特に、分子量が60〜150であるジオールを使用することが好ましい。 有用な例には、2個〜14個の炭素原子(好ましくは2個〜10個の炭素原子)を有する脂肪族ジオール、脂環族ジオールおよび/または芳香脂肪族(araliphatic)ジオールが含まれ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、1,10−デカンジオール、1,2−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,3−ジヒドロキシシクロヘキサン、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ならびに、好ましくは、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールおよびビス(2−ヒドロキシエチル)ヒドロキノン、また、エチレンオキシドおよび/または1,2−プロピレンオキシドと、開始剤分子としての上記ジオールとに基づく低分子量のヒドロキシル含有ポリアルキレンオキシドなどが含まれる。 使用される鎖延長剤(d)はより好ましくは、モノエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、または、それらの混合物である。

    必要な場合には、鎖延長剤に加えて、架橋剤を使用することもまた可能である。 このような架橋剤は、450g/mol未満の分子量と、イソシアナートに対して反応性である3個の水素原子とを有する物質であり、例えば、トリオール(例えば、1,2,4−トリヒドロキシシクロヘキサン、1,3,5−トリヒドロキシシクロヘキサン、グリセロールおよびトリメチロールプロパンなど)、あるいは、エチレンオキシドおよび/または1,2−プロピレンオキシドと、開始剤分子としての上記トリオールとに基づく低分子量のヒドロキシル含有ポリアルキレンオキシドである。 第2の実施形態〜第5の実施形態においては、架橋剤を使用しないことが好ましい。

    鎖延長剤(d)が用いられるとき、鎖延長剤(d)は、成分(b)〜成分(f)の重量に基づいて、適切には1重量%〜60重量%の量で使用され、好ましくは1.5重量%〜50重量%の量で使用され、特に、2重量%〜40重量%の量で使用される。

    ポリウレタンフォームを製造するために使用される触媒(e)は好ましくは、ヒドロキシル基を、成分(b)、成分(c)、および、適するならば、成分(d)において含む化合物と、イソシアナート基を有する化合物(a)との反応を著しく促進させる化合物である。 例には、アミジン(例えば、2,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジンなど)、第三級アミン(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−シクロヘキシルモルホリン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルジアミノエチルエーテルなど)、ウレア、ビス(ジメチルアミノプロピル)ウレア、ジメチルピペラジン、1,2−ジメチルイミダゾール、1−アザビシクロ[3.3.0]オクタン、および、好ましくは、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ならびに、アルカノールアミン化合物(例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミンおよびジメチルエタノールアミンなど)が含まれる。 同様に有用なものが、有機金属化合物、好ましくは、有機スズ化合物、例えば、有機カルボン酸のスズ(II)塩(例えば、酢酸スズ(II)、オクタン酸スズ(II)、エチルヘキサン酸スズ(II)およびラウリン酸スズ(II))、および、有機カルボン酸のジアルキルスズ(IV)塩(例えば、ジブチルスズジアセタート、ジブチルスズジラウラート、ジブチルスズマレアートおよびジオクチルスズジアセタート)など、ならびに、同様に、カルボン酸ビスマス、例えば、ネオデカン酸ビスマス(III)、2−エチルヘキサン酸ビスマスおよびオクタン酸ビスマスなど、または、それらの混合物である。 有機金属化合物は、単独で、または、好ましくは、強塩基性アミンとの組合せで使用することができる。 成分(b)がエステルであるならば、アミン触媒だけを使用することが好ましい。

    成分(b)の重量に基づいて0.001重量%〜5重量%(特に、0.05重量%〜2重量%)の触媒または触媒組合せを使用することが好ましい。

    適するならば、補助剤および/または添加物(f)もまた、ポリウレタンフォームを製造するための反応混合物に加えることができる。 例には、界面活性剤、気泡安定剤、気泡調節剤、さらなる離型剤、フィラー、色素、顔料、加水分解安定剤、臭気吸収剤、ならびに、殺真菌剤および/または静菌剤が含まれる。

    有用な界面活性剤とは、例えば、出発物質の均質化を促進させるために役立ち、かつ、同様にまた、気泡構造を調節するために好適であり得る化合物である。 例には、乳化剤、例えば、ひまし油スルファートまたは脂肪酸のナトリウム塩、および、アミンとの脂肪酸の塩(例えば、ジエチルアミンのオレイン酸塩、ジエタノールアミンのステアリン酸塩、ジエタノールアミンのリシノール酸塩)、スルホン酸の塩(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸またはジナフチルメタンジスルホン酸のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩)、ならびに、リシノール酸など;気泡安定剤、例えば、シロキサン−オキシアルキレンコポリマーおよび他の有機ポリシロキサン、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化脂肪アルコール、流動パラフィン、ひまし油エステルまたはリシノール酸エステル、ロート油およびピーナッツ油など、ならびに、気泡調節剤、例えば、パラフィン、脂肪アルコールおよびジメチルポリシロキサンなどが含まれる。 乳化効果または気泡構造を改善するために、および/あるいは、フォームを安定化するために、ポリオキシアルキレン基およびフルオロアルカン基を側鎖基として有するオリゴマー状アクリラートもまた好適である。 界面活性剤は典型的には、100重量部の成分(b)に基づいて0.01重量部〜5重量部の量で使用される。

    好適なさらなる離型剤の例には、脂肪酸エステルと、ポリイソシアナートとの反応生成物、アミノ基を含むポリシロキサンと、脂肪酸との塩、少なくとも8個の炭素原子を有する飽和または不飽和の(シクロ)脂肪族カルボン酸と、第三級アミンとの塩、また、特に、内部離型剤(例えば、モンタン酸と、少なくとも10個の炭素原子を有する少なくとも1つの脂肪族カルボン酸との混合物を、例えば、欧州特許EP153639に開示されるように、60g/mol〜400g/molの分子量を有する少なくとも二官能性のアルカノールアミン、ポリオールおよび/またはポリアミンによりエステル化またはアミド化することによって調製される、カルボン酸エステルおよび/またはカルボキサミドなど)、有機アミンの混合物、ステアリン酸および有機モノカルボン酸および/または有機ジカルボン酸またはそれらの無水物の金属塩(例えば、ドイツ国特許出願公開DE−A−3607447に開示されるような金属塩)、あるいは、イミノ化合物、カルボン酸の金属塩および必要な場合にはカルボン酸の混合物(例えば、米国特許第4764537号に開示されるような混合物)が含まれる。 本発明の反応混合物は好ましくは、何らかのさらなる離型剤を含まない。

    フィラー(特に、強化用フィラー)は、それ自体が公知の慣例的な有機フィラーおよび無機フィラー、強化剤、充填剤、被覆材などを意味することを理解しなければならない。 具体的な例には、無機フィラーが含まれ、例えば、火山岩、ケイ酸塩鉱物(例えば、層状ケイ酸塩、例えば、アンチゴライト、ベントナイト、蛇紋石、ホルンブレンド、閃石、クリソタイルおよびタルクなど)、金属酸化物(例えば、カオリン、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化鉄など)、金属塩(例えば、チョークおよび重晶石など)、および、無機顔料(例えば、硫化カドミウム、硫化亜鉛およびガラスなど)が含まれる。 カオリン(チャイナクレー)、ケイ酸アルミニウム、ならびに、硫酸バリウムおよびケイ酸アルミニウムの共沈物、ならびに、天然および合成の繊維状鉱物(例えば、珪灰石など)、種々の長さの金属繊維および特にガラス繊維を使用することが好ましく、この場合、これらは分粒されていることがある。 有用な有機フィラーの例には、カーボンブラック、メラミン、ロジン、シクロペンタジエニル樹脂およびグラフトポリマー、ならびに、同様にまた、セルロース繊維、芳香族ジカルボン酸エステルおよび/または脂肪族ジカルボン酸エステルに基づくポリアミド繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリウレタン繊維およびポリエステル繊維、ならびに、格別ではあるが、炭素繊維が含まれる。

    無機フィラーおよび有機フィラーは個別に使用することができ、または、混合物として使用することができ、有利には、成分(a)〜成分(c)の重量に基づいて0.5重量%〜50重量%の量で、好ましくは1重量%〜40重量%の量で反応混合物に加えられる。

    同時に、ある種の条件が本発明によるプロセス(方法)の特定の実施形態のために観測されることが本発明には不可欠である。

    本発明によるプロセス(方法)の第1の実施形態において、本発明の連続気泡ポリウレタンフォームの製造では、少なくとも1つのポリエーテルオールおよび少なくとも1つのポリエステルオールが、成分a2)、成分a3)および成分b)において使用されなければならない。 この場合におけるポリエーテルオール含有量は、それぞれの場合において、成分a2)、成分a3)および成分b)の総重量に基づいて5重量%を超え、好ましくは10重量%超〜95重量%未満であり、より好ましくは12重量%超〜70重量%未満であり、特に、15重量%超〜50重量%未満である。

    使用される、イソシアナート基を有する化合物は好ましくは、ポリエーテルオールに基づくポリイソシアナートプレポリマーである。 使用される、イソシアナート基を有する化合物はより好ましくは、ポリエーテルオールに基づくポリイソシアナートプレポリマーと、ポリエステルオールに基づくポリイソシアナートプレポリマーとの混合物である。 ポリエーテルオールに基づくポリイソシアナートプレポリマーと、ポリエステルオールに基づくポリイソシアナートプレポリマーとの重量比が、より好ましくは35:65〜70:30であり、特に、40:60〜60:40である。 この場合、イソシアナート基に対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物(b)としては、ポリエステルオールまたはポリマーポリエステルオールをもっぱら使用することが好ましく、ポリエステルオールだけを使用することが特に好ましい。 代替において、イソシアナート基に対して反応性である基を有する比較的高分子量の化合物(b)としては、使用されるポリイソシアナートプレポリマーが、ポリエステルに基づくポリイソシアナートプレポリマーであるときには、ポリエーテルオールだけを使用することもまた可能である。

    本発明によるプロセス(方法)の第2の実施形態において、成分a2)および成分b)は、ポリエステルオールと、少なくとも4の官能性および5000g/mol〜30000g/molの分子量を有する高官能性ポリエーテルオールとの混合物を含む。 高官能性ポリエーテルオールは好ましくは、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールである。 高官能性ポリエーテルオールの割合が、ポリオールa2)、ポリオールa3)およびポリオールb)の総重量に基づいて、好ましくは20重量%未満であり、より好ましくは15重量%〜0.5重量%であり、特に、10重量%〜1重量%である。 成分b)は好ましくは、高官能性ポリエーテルオールを含む。

    本発明の第3の実施形態において、使用される比較的高分子量の化合物b)は、ポリエステルオールと、イソシアナートに対する少なくとも4の官能性および20000g/mol〜200000g/molの分子量を有するコポリマー(C)との混合物である。 コポリマー(C)は好ましくは、少なくとも1つのα,β−エチレン性不飽和モノマーおよび少なくとも1つの不飽和ポリエーテルポリオールから形成される。 これらのコポリマーは80℃において液体である。

    好ましい実施形態において、そのような少なくとも1つのα,β−エチレン性不飽和モノマーは下記の一般式(I)に対応する:

    式中、
    は、C 〜C 30 −アルキル、C 〜C 30 −アルケニル、C 〜C 30 −アルキニル、C 〜C 30 −ヘテロアルキル、置換または非置換のC 〜C 30 −アリール、置換または非置換のC 〜C 30 −ヘテロアリール、あるいは、−(C=O)−O−R または−(C=O)−NH−R から選択される官能基(ただし、R およびR は、H、C 〜C 30 −アルキル、C 〜C 30 −アルケニル、C 〜C 30 −アルキニル、C 〜C 30 −ヘテロアルキル、置換または非置換のC 〜C 30 −アリール、および、置換または非置換のC 〜C 30 −ヘテロアリールから選択される)であり、かつ、
    は、H、C 〜C 30 −アルキル、C 〜C 30 −アルケニル、C 〜C 30 −アルキニル、C 〜C 30 −ヘテロアルキル、置換または非置換のC 〜C 30 −アリール、あるいは、置換または非置換のC 〜C 30 −ヘテロアリールである。

    好ましくは、一般式(I)において、
    は、置換または非置換のC 〜C 30 −アリール(例えば、ベンジルまたはナフチル)、置換または非置換のC 〜C 30 −ヘテロアリール、あるいは、−(C=O)−O−R および−(C=O)−NH−R から選択される官能基(ただし、R およびR は、C 〜C 30 −アルキル、特に、C 12 〜C 30 −アルキル、または、C 〜C 30 −アルケニル、特に、C 12 〜C 30 −アルケニルである)であり、かつ、
    は、H、C 〜C 12 −アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル)である。

    ヘテロ原子は、例えば、N、O、P、Sから選択される。

    非常に特に好ましい実施形態において、α,β−エチレン性不飽和モノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、アクリラート、飽和脂肪酸(例えば、ラウリン酸C 1123 COOH、トリデカン酸C 1225 COOH、ミリスチン酸C 1327 COOH、ペンタデカン酸C 1429 COOH、パルミチン酸C 1531 COOH、マルガリン酸C 1633 COOH、ステアリン酸C 1735 COOH、ノナデカン酸C 1837 COOH、アラキン酸C 1939 COOH、ベヘン酸C 2143 COOH、リグノセリン酸C 2347 COOH、セロチン酸C 2551 COOH、メリシン酸C 2959 COOH、ツベルクロステアリン酸i−C 1837 COOH)または不飽和脂肪酸(例えば、パルミトレイン酸C 1529 COOH、オレイン酸C 1733 COOH)、エルカ酸C 2141 COOH、リノール酸C 1731 COOH、リノレン酸C 1729 COOH、エレオステアリン酸C 1729 COOH、アラキドン酸C 1931 COOH、イワシ酸C 2133 COOH、ドコサヘキサエン酸C 2131 COOH)のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルあるいはアクリルアミドまたはメタクリルアミド、および、それらの混合物からなる群から選択される。

    好ましい実施形態において、コポリマー(C)に存在する不飽和ポリエーテルポリオールは、少なくとも1つの多価アルコール(例えば、糖、例えば、加水分解デンプン、グルコースシロップ、ソルビトール、スクロース、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、トリペンタエリトリトール、グリセロール、トリメチロールプロパンなど)、多官能性アミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,3−ブチレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,2−、1,4−、1,5−および1,6−ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、2,3−トリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ビシナルトリレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、2,4'−ジアミノジフェニルメタンおよび2,2'−ジアミノジフェニルメタンなど)、アルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)、アンモニア、アセトンまたはホルムアルデヒドと、フェノールとの縮合物、または、ヒドロキシ官能性モノマーから形成されるポリマー(例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシメチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルのポリマー、または、これらのモノマーのコポリマーなど)に由来する多官能性アルコールとの縮合物、少なくとも1つのアルキレンオキシド(例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはペンチレンオキシド)、および、少なくとも1つの不飽和モノマー(例えば、少なくとも1つのイソシアナート基によって置換されるスチレンまたはα−メチルスチレン(特に、メタ−イソプロペニルベンジルイソシアナート)、例えば、アクリル酸、アクリロイルクロリド、メタクリル酸、メタクリロイルクロリド、フマル酸、無水マレイン酸、ビニル性不飽和エポキシド(例えば、アクリロイルグルシジルエーテル、メタクリロイルグリシジルエーテル))の不飽和な重付加生成物である。

    非常に特に好ましいコポリマー(C)が、例えば、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、1:1:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、1:2:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、2:2:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、4:4:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、4:4:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、4:4:1)で、比較的低い分子量を有するコポリマー、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、8:1)、アクリル酸ブチルと、スチレンと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、8:8:1)で、比較的低い分子量を有するコポリマー、スチレンと、アクリル酸ステアリルと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、1:1:1)、アクリル酸ステアリルと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、1:1:1)、アクリル酸ブチルと、アクリル酸ステアリルと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー(質量比、1:1:1)、アクリル酸ステアリルと、アクリル酸ヒドロキシエチルと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、アクリル酸ステアリルと、アクリル酸ヒドロキシプロピルと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、アクリル酸ステアリルと、スチレンと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、アクリル酸ステアリルと、アクリロニトリルと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )およびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )と、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )およびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )と、スチレンと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )およびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )と、アクリロニトリルと、アクリル酸ヒドロキシエチル、ジイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )およびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )と、メタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマー、脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )およびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和脂肪アルコール(C 12 〜C 30 )と、スチレンと、メタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートおよびポリエーテルポリオールから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマーである。

    特に好ましいものが、スチレンと、アクリル酸ステアリルと、ソルビトール、プロピレンオキシド、エチレンオキシドおよびメタ−イソプロペニルベンジルイソシアナートから形成される不飽和ポリエーテルポリオールとのコポリマーである。 好ましい不飽和ポリエーテルオールは官能性が2〜8であり、かつ、分子量Mwが2000g/mol〜50000g/molである。

    本発明に従ってコポリマー(C)として好適なこれらのポリマーは好ましくは、分子量が10000g/mol〜1000000g/molの範囲にあり、より好ましくは20000g/mol〜200000g/molの範囲にあり、特に、30000g/mol〜80000g/molの範囲にある。 分子量は典型的には、GPCによって決定される;使用される標準物がポリスチレンである。

    両親媒性分子の割合が、化合物a2)、化合物a3)および化合物b)の総重量に基づいて、好ましくは0.1重量%〜20重量%であり、より好ましくは0.2重量%〜10重量%であり、特に、0.5重量%〜5重量%である。

    第4の実施形態において、使用される比較的高分子量の化合物b)は、ポリエステルポリオールと、疎水性の超分岐ポリエステルとの混合物である。 本発明の超分岐ポリエステルは、少なくとも1つのジカルボン酸(A )またはその誘導体を、
    s1)少なくとも1つの少なくとも三価のアルコール(B )、または、
    t1)少なくとも1つの二価アルコール(B )、および、3つ以上(2つを超える)のOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C )(ただし、xは3以上(2を超える)である)(この場合、使用されるアルコールの混合物全体が2.1〜10の平均官能性を有する)
    と反応させることによって得ることができ、あるいは、3つ以上(2つを超える)の酸基を有する少なくとも1つのポリカルボン酸(D )またはその誘導体(ただし、yは3以上(2を超える)である)を、
    s2)少なくとも1つの少なくとも二価のアルコール(B )、または、
    t2)少なくとも1つの二価アルコール(B )、および、3つ以上(2つを超える)のOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C )(ただし、xは3以上(2を超える)である)
    と反応させることによって得ることができ、
    この場合、
    u)s1)、s2)、t1)およびt2)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて50mol%まで(好ましくは40mol%まで、より好ましくは30mol%まで、特に好ましくは20mol%まで)の、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖モノ官能性アルコールE もまた反応させることができ、かつ、
    v)必要な場合には、続いて、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸との反応が行われ、
    ただし、下記の条件の1つまたは複数が満たされる:
    i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドに基づき、かつ、開始剤分子あたり、すなわち、(B については)二官能性の開始剤分子、(B については)三官能性の開始剤分子または(C については)x官能性の開始剤分子あたり平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;
    ii)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、少なくとも20mol%(好ましくは少なくとも30mol%、より好ましくは少なくとも40mol%、最も好ましくは少なくとも50mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオールを含む;
    iii)ジカルボン酸が、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸であり、あるいは、3つ以上(2つを超える)の酸基を有するカルボン酸D が、少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸または脂環族ポリカルボン酸である;
    iv)s1)、s2)、t1)およびt2)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールもまた反応させられる;
    v)続いて、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは10mol%〜80mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸との反応が行われる。

    本発明の目的のために、「超分岐(した)」は、分岐度(DB)が10%〜100%(好ましくは10%〜99.9%、より好ましくは20%〜99%、特に、20%〜95%)であることを意味する。 この用語はまた、100%の分岐度を有するデンドリマーを含む。 「分岐度」の定義については、H. Frey他、Acta Polym、1997、48、30を参照のこと。

    型のポリエステルは、分子Aが官能基funkt1)を有し、分子Bが官能基funkt2)を有し、これらが互いに縮合反応することができる、分子Aおよび分子Bの縮合物である。 この場合の分子Aの官能性はxに等しく、この場合の分子Bの官能性はyに等しい。 例として、分子Aとしてのアジピン酸(funkt1=COOH、x=2)と、分子Bとしてのグリセロール(funkt2=OH、x=3)とから形成されるポリエステルを挙げることができる。

    当然のことではあるが、使用されるユニットAおよびユニットBはまた、同じ官能基を有し、かつ、同じ官能性および/または異なる官能性を有する異なる分子Aの混合物、同じ官能基を有し、かつ、同じ官能性および/または異なる官能性を有する異なる分子Bの混合物を含むことが可能である。 その場合、そのような混合物の官能性xおよび官能性yは、平均化することによって得られる。

    反応混合物における反応性基の比率は一般には、OH基対カルボキシル基またはこれらの誘導体の得られるモル比が5:1〜1:5(好ましくは4:1〜1:4、より好ましくは3:1〜1:3、より好ましくは2.5:1〜1:2.5、最も好ましくは2:1〜1:2)であるような様式で選択される。

    別の特に好ましい実施形態において、反応混合物内で、2つの成分のうちの一方、すなわち、超分岐ポリマーを合成するために使用されるカルボン酸成分、または、アルコール成分がモル過剰で使用される。 結果が、特に好ましい、主としてCOOH末端を有する超分岐ポリエステル、または、主としてOH末端を有する超分岐ポリエステルの形成である。 OH基に対してのCOOH基の好都合なモル過剰比率、または、COOH基に対してのOH基の過剰は1.1:1〜3:1であり、好ましくは1.3:1〜2.8:1であり、好ましくは1.5:1〜2.6:1であり、より好ましくは1.7:1〜2.4:1であり、非常に好ましくは1.8:1〜2.2:1であり、特に好ましくは1.9:1〜2.1:1であることが見出されている。

    適するならば、操作が、溶媒の存在下において、また、必要な場合には、無機触媒、有機金属触媒または低分子量の有機触媒の存在下、あるいは、酵素の存在下において行われる。 最も安価な製造方法(従って、これが好ましい)が、正味(bulk)の状態で反応する方法、すなわち、溶媒を用いない方法である。 使用される触媒が、エステル化反応のための、当業者に公知の通常の触媒であり、例えば、国際公開WO2008/071622に例として記載される触媒である。

    本発明の目的のために、超分岐ポリエステルは分子的および構造的な不均一性を有する。 超分岐ポリエステルは、分子的な不均一性を有することにおいてデンドリマーとは異なり、従って、製造するためにあまり費用がかからない。

    8個以上の炭素原子を有する好適な疎水性長鎖ジカルボン酸の例が、スベリン酸(オクタン二酸)、アゼライン酸、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸およびテトラデカン二酸である。 長鎖ジカルボン酸には、特に、長鎖のアルキル置換基またはアルケニル置換基を有するものが含まれ、一例が、C8〜C24−アルケニル基(好ましくはC12〜C18−アルケニル基)を有するアルケニルコハク酸である。

    長鎖ジカルボン酸には、特に、炭素−炭素二重結合への疎水性基の付加によって疎水化されるα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体が含まれる。 この場合に使用されるα,β−不飽和カルボン酸およびその誘導体は好ましくは、マレイン酸、無水マレイン酸およびフマル酸を含み、より好ましくは無水マレイン酸を含む。 疎水化は、ポリエステルを与えるためのアルコールとの反応の後で行うことができ、または、好ましくは、ポリエステルを与えるためのアルコールとの反応の前に行うことができる。 使用される疎水化剤は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む疎水性化合物、例えば、線状オレフィンまたは分岐オレフィン、線状ポリイソブチレンまたは分岐ポリイソブチレン、ポリブタジエン、あるいは、平均して8個〜160個の炭素原子を有するポリイソプレンであり得る。

    長鎖ジカルボン酸にはまた、不飽和脂肪酸およびその誘導体、ならびに、同様にまた、二量体化された脂肪酸(例えば、オレフィン性ユニットにより二量体化されるオレイン酸)が含まれる。

    好適な脂環族ジカルボン酸の例が、cis−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸およびtrans−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、cis−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸およびtrans−シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、ならびに、cis−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸およびtrans−シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸であり、この場合、上記ジカルボン酸は置換を有することができる。

    好適な芳香族ジカルボン酸の例が、フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル酸である。

    上記代表例の2つ以上からなるいずれかの混合物を使用することもまた可能である。

    これらのジカルボン酸は、そのままで、または、それらの誘導体の形態で、そのどちらでも使用することができる。

    誘導体は好ましくは、
    ・モノマー形態、または、代わりに、ポリマー形態での関連した無水物、
    ・モノアルキルエステルまたはジアルキルエステル(好ましくは、モノメチルエステルもしくはジメチルエステル、または、対応するモノエチルエステルもしくはジエチルエステル、あるいは、代わりに、高級アルコール(例えば、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール)に由来するモノアルキルエステルまたはジアルキルエステル)、および、同様にまた・モノビニルエステルおよびジビニルエステル、および、同様にまた・混合エステル(好ましくは、メチルエチルエステル)
    を意味することが理解される。

    ジカルボン酸と、その1つまたは複数の誘導体との混合物を使用することもまた可能である。 1つまたは複数のジカルボン酸の複数の異なる誘導体からなる混合物を使用することが同等に可能である。

    反応させることができるトリカルボン酸またはポリカルボン酸(D )の例が、アコニット酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸(ピロメリト酸)、ならびに、同様にまた、メリト酸および低分子量のポリアクリル酸である。

    トリカルボン酸またはポリカルボン酸(D )は、そのままで、または、代わりに、誘導体の形態で、そのどちらでも使用することができる。

    トリカルボン酸またはポリカルボン酸と、その1つまたは複数の誘導体との混合物(例えば、ピロメリト酸およびピロメリト酸二無水物の混合物)を使用することもまた可能である。 1つまたは複数のトリカルボン酸またはポリカルボン酸の複数の異なる誘導体からなる混合物(例えば、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸およびピロメリト酸二無水物の混合物)を使用することが同等に可能である。

    トリカルボン酸またはポリカルボン酸は、そのままで、または、代わりに、誘導体の形態で、そのどちらでも本発明の反応において使用することができる。

    トリカルボン酸またはポリカルボン酸と、その1つまたは複数の誘導体との混合物を使用することもまた可能である。 超分岐ポリエステルを得るために、1つまたは複数のトリカルボン酸またはポリカルボン酸の複数の異なる誘導体からなる混合物を使用することが本発明の目的のために同等に可能である。

    使用されるジオール(B )の例が、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ブタン−2,3−ジオール、ペンタン−1,2−ジオール、ペンタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ペンタン−2,3−ジオール、ペンタン−2,4−ジオール、ヘキサン−1,2−ジオール、ヘキサン−1,3−ジオール、ヘキサン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,5−ジオール、ヘプタン−1,2−ジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、1,2−シクロペンタンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,1−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、(2)−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ピナコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールHO(CH CH O) −HまたはポリプロピレングリコールHO(CH[CH ]CH O) −H(式中、nは整数であり、かつ、n≧4である)、ポリエチレンポリプロピレングリコール(ただし、エチレンオキシドユニットの配列またはプロピレンオキシドユニットの配列はブロック型またはランダム型であり得る)、ポリテトラメチレングリコール(好ましくは、分子量が5000g/molまでのもの)、ポリ−1,3−プロパンジオール(好ましくは、5000g/molまでの分子量を有するもの)、ポリカプロラクトン、あるいは、上記化合物の2つ以上の代表例からなる混合物である。 上記ジオールにおけるヒドロキシ基の1つ、または、代わりに、上記ジオールにおけるヒドロキシル基の両方がSH基によって置換され得る。 使用が好ましいジオールが、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、および、同様にまた、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールHO(CH CH O) −HまたはポリプロピレングリコールHO(CH[CH ]CH O) −H(式中、nは整数であり、かつ、n≧4である)、ポリエチレンポリプロピレングリコール(ただし、エチレンオキシドユニットの配列およびプロピレンオキシドユニットの配列はブロック型またはランダム型であり得る)、あるいは、ポリテトラメチレングリコール(好ましくは、分子量が5000g/molまでのもの)である。

    二価アルコールB は、必要な場合にはまた、さらなる官能性(例えば、カルボニル機能、カルボキシル機能、アルコキシカルボニル機能またはスルホニル機能)を含むことができ、例が、ジメチロールプロピオン酸またはジメチロール酪酸、および、同様にまた、それらのC 〜C −アルキルエステル、グリセロールモノステアラートまたはグリセロールモノオレアートである。

    少なくとも8個の炭素原子を有する好適な長鎖ジオールB の例が、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、および、同様にまた、トリオールのモノ脂肪酸エステル(特に、グリセロールのモノ脂肪酸エステル、例えば、グリセロールモノステアラート、グリセロールモノオレアートおよびグリセロールモノパルミタート)である。

    少なくとも三官能性のアルコール(B およびC )は、グリセロール、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、トリス(ヒドロキシメチル)アミン、トリス(ヒドロキシエチル)アミン、トリス(ヒドロキシプロピル)アミン、ペンタエリトリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、および、グリセロールの高次縮合生成物、ジ(トリメチロールプロパン)、ジ(ペンタエリトリトール)、トリスヒドロキシメチルイソシアヌラート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート(THEIC)、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌラート、イノシトール類、糖(例えば、グルコース、フルクトースまたはスクロース)、糖アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール、トレイトール、エリトリトール、アドニトール(リビトール)、アラビトール(リキシトール)、キシリトール、ズルシトール(ガラクチトール)、マルチトール、イソマルト(isomalt)、ならびに、三官能性またはより高次官能性のアルコールと、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドとに基づく三官能性またはより高次官能性のポリエーテルオールを含む。

    特に好ましいものが、この場合、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ビス(トリメチルロールプロパン)、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリトリトール、ジ(ペンタエリトリトール)、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌラート、および、同様にまた、プロピレンオキシドに基づくこれらのポリエーテルオールである。

    そのような少なくとも三官能性のアルコール(B )は、必要な場合にはまた、さらなる官能性(例えば、カルボニル機能、カルボキシル機能、アルコキシカルボニル機能またはスルホニル機能)を含むことができ、例が、没食子酸およびその誘導体である。

    好適な疎水性長鎖脂肪族モノカルボン酸Fの例が、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸および脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、リノール酸およびリノレン酸など)である。

    本発明の1つの実施形態i)において、アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC は、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、開始剤分子あたり平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニット(好ましくは、開始剤分子あたり最大でも50個のオキシアルキレンユニット)を有する疎水性アルコキシラートである。 好ましいアルコールB およびアルコールB および/またはアルコールC が、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトールまたはスクロースのプロポキシラートで、OH基あたり平均して1個〜30個のオキシプロピレンユニットを有するものであり、特に、OH基あたり平均して1個〜20個のオキシプロピレンユニットを有するものである。

    本発明の別の実施形態ii)において、アルコールB およびアルコールB および/またはアルコールC は、少なくとも20mol%(好ましくは、少なくとも30mol%、特に、40mol%、非常に特に少なくとも50mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール(好ましくは、少なくとも10個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール、より好ましくは、少なくとも12個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール)を含む。 少なくとも8個の炭素原子を有する特に好ましいジオールまたはポリオールが、オクタンジオールの異性体、ノナンジオールの異性体、デカンジオールの異性体、ドデカンジオールの異性体、テトラデカンジオールの異性体、ヘキサデカンジオールの異性体、オクタデカンジオールの異性体、ジメチロールシクロヘキサンの異性体、および、ジメチロールベンゼンの異性体である。

    本発明の別の実施形態iii)において、ジカルボン酸は、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸または芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸である。 脂肪族の長鎖ジカルボン酸を反応させることが好ましい。 これらは好ましくは、少なくとも10個の炭素原子を有し、特に、少なくとも12個の炭素原子を有する。 そのようなジカルボン酸は一般には、最大でも100個の炭素原子を有し、好ましくは最大でも50個の炭素原子を有する。 これらと一緒に、比較的短鎖のジカルボン酸を、ジカルボン酸の総量に基づいて90mol%までの量で、好ましくは70mol%までの量で、より好ましくは50mol%までの量で使用することもまた可能である。

    好ましい長鎖脂肪族ジカルボン酸が、スベリン酸(オクタン二酸)、アゼライン酸、セバシン酸(デカン二酸)、ドデカン二酸およびテトラデカン二酸;アルケニルコハク酸、特に、C8〜C24−アルケニル基を有するアルケニルコハク酸、好ましくは、C12〜C18−アルケニル基を有するアルケニルコハク酸、特に好ましくは、C16〜C18−アルケニル基を有するアルケニルコハク酸、ただし、偶数個の炭素原子のアルケニル基が奇数個の炭素原子のアルケニル基よりも一層さらに好ましい;平均して8個〜160個の炭素原子を有する線状または分岐のポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレンの、α,β−不飽和カルボン酸(特に、マレイン酸またはフマル酸)への付加物;脂肪酸または脂肪酸の誘導体、および、二量体化された脂肪酸である。

    3つ以上(2つを超える)の酸基を有する好ましいポリカルボン酸D が、疎水性長鎖ポリカルボン酸、ならびに、同様にまた、環式ポリカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸である。 特に好ましいものが、アコニット酸、ならびに、同様にまた、シクロヘキサントリカルボン酸の異性体、ベンゼントリカルボン酸の異性体、および、少なくとも3個の酸基、最大でも10個の酸基を有するオリゴマー状ポリアクリル酸である。

    本発明の別の実施形態iv)において、反応は、s1)、s2)、t1)およびt2)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも少なくとも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子(好ましくは、少なくとも10個の炭素原子)を有する長鎖モノアルコールを含む。 好ましい長鎖モノアルコールが、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、C16アルコールおよびC18アルコールである。

    本発明の別の実施形態v)において、成分s1)および成分t1)から得られる反応生成物、または、成分s2)および成分t2)から得られる反応生成物は、その後、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは20mol%〜100mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子(好ましくは少なくとも10個の炭素原子、特に、少なくとも12個の炭素原子)を有する長鎖疎水性モノカルボン酸と反応させられる。 好ましい長鎖モノカルボン酸が、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸および脂肪酸(例えば、ステアリン酸およびオレイン酸など)である。

    特に好ましい疎水性超分岐ポリエステルが下記のときに得られる:
    i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ iii)後者が、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸(特に、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖脂肪族ジカルボン酸)と反応させられるか、あるいは、3つ以上(2つを超える)の酸基および少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸または脂環族ポリカルボン酸D と反応させられるとき、
    あるいは、
    i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ iii)後者が、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または脂環族ジカルボン酸(特に、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖脂肪族ジカルボン酸)と反応させられるか、あるいは、3つ以上(2つを超える)の酸基および少なくとも9個の炭素原子を有する疎水性長鎖脂肪族ポリカルボン酸、芳香族ポリカルボン酸または脂環族ポリカルボン酸D と反応させられ、
    ただし、超分岐ポリエステルを合成するための反応混合物における2つの成分の一方、すなわち、カルボン酸成分またはアルコール成分がモル過剰で使用され、OH基に対するCOOH基のモル過剰比率、または、COOH基に対するOH基の過剰が1.1:1〜3:1であり、好ましくは1.3:1〜2.8:1であり、好ましくは1.5:1〜2.6:1であり、より好ましくは1.7:1〜2.4:1であり、非常に好ましくは1.8:1〜2.2:1であり、特に好ましくは1.9:1〜2.1:1であり、特に、カルボン酸成分がモル過剰で使用され、OH基に対するCOOH基のモル過剰比率が1.1:1〜3:1であり、好ましくは1.3:1〜2.8:1であり、好ましくは1.5:1〜2.6:1であり、より好ましくは1.7:1〜2.4:1であり、非常に好ましくは1.8:1〜2.2:1であり、特に好ましくは1.9:1〜2.1:1であるとき、
    あるいは、
    i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ iv)s1)、s2)、t1)およびt2)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールもまた反応させられるとき、
    あるいは、
    i)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ v)その後、成分s1)および成分t1)から形成される反応生成物、または、成分s2)および成分t2)から形成される反応生成物が、超分岐ポリエステルのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは20mol%〜100mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性モノカルボン酸と反応させられるとき。

    本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリエステルは一般には、GPCによって測定され、ポリメチルメタクリラート(PMMA)標準物により校正されるとき、数平均分子量M が800g/mol〜15000g/molであり、好ましくは1000g/mol〜12000g/molであり、特に、1500g/mol〜10000g/molである。

    一般に、本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリエステルは、DIN53240に従って、OH価が0mgKOH/gポリエステル〜500mgKOH/gポリエステルであり、好ましくは0mgKOH/gポリエステル〜400mgKOH/gポリエステルであり、特に、0mgKOH/gポリエステル〜300mgKOH/gポリエステルである。

    一般に、本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリエステルは、DIN53240(パート2)に従った酸価が0mgKOH/g〜300mgKOH/gであり、好ましくは0mgKOH/g〜200mgKOH/gであり、好ましくは1mgKOH/g〜150mgKOH/gであり、より好ましくは1mgKOH/g〜125mgKOH/gであり、好ましくは5mgKOH/g〜125mgKOH/gであり、特に、10mgKOH/g〜125mgKOH/gである。

    加えて、本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリエステルは一般には、(DSCを用いてASTM法D3418−03に従って測定される)ガラス転移温度が−60℃〜100℃であり、好ましくは−40℃〜80℃である。

    疎水性超分岐ポリエステルの調製が、溶媒を用いることなく、または、溶媒の存在下において好ましく行われる。 好適な例が炭化水素であり、例えば、パラフィンまたは芳香族などである。 特に好適なパラフィンがn−ヘプタンおよびシクロヘキサンである。 特に好適な芳香族が、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、異性体混合物としてのキシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、オルト−ジクロロベンゼンおよびメタ−ジクロロベンゼンである。 酸性触媒の非存在下におけるさらなる非常に特に好適な溶媒が、エーテル(例えば、ジオキサンまたはテトラヒドロフラン)およびケトン(例えば、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン)である。

    加えられる溶媒量は、処理が完全に溶媒の非存在下で行われる場合を除き、本発明によれば、使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量に基づいて少なくとも0.1重量%であり、好ましくは少なくとも1重量%であり、より好ましくは少なくとも10重量%である。 使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量に基づいて、過剰の溶媒(例えば、1.01倍過剰〜10倍過剰)を使用することもまた可能である。 使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量の100倍を超える溶媒量は好都合ではない。 これは、反応速度が反応物の著しく低下した濃度では著しく低下し、このことは無駄に長い反応時間をもたらすからである。

    本発明のプロセス(方法)を行うために、処理を、反応の開始時に加えられる添加物としての脱水(water−withdrawing)剤の存在下で行うことが可能である。 好適な例が、モレキュラーシーブ(特に、4Åのモレキュラーシーブ)、MgSO およびNa SO である。 さらなる脱水剤を反応の期間中に加えること、または、脱水剤を新しい脱水剤と取り換えることもまた可能である。

    反応の期間中に形成される水またはアルコールを留去すること、および、例えば、水分離器を使用することもまた可能である。

    本発明のプロセス(方法)は酸性触媒の非存在下で行うことができる。 処理を、酸性無機触媒、有機金属触媒または有機触媒、あるいは、複数の酸性無機触媒、有機金属触媒または有機触媒の混合物の存在下で行うことが好ましい。

    本発明の目的のためには、酸性無機触媒の例には、硫酸、リン酸、ホスホン酸、次亜リン酸、硫酸アルミニウム水和物、ミョウバン、酸性シリカゲル(pH=6、特に、pH=5)および酸性アルミナが含まれる。 さらなる使用可能な酸性無機触媒の例が、一般式Al(OR) のアルミニウム化合物および一般式Ti(OR) のチタナートである(ただし、これらの式において、R基はそれぞれが同じまたは異なってもよく、かつ、それぞれが独立して、 から選択される)。

    Al(OR) およびTi(OR) におけるR基は好ましくは、それぞれが同じであり、イソプロピルおよび2−エチルヘキシルから選択される。

    好ましい酸性有機金属触媒が、例えば、ジアルキルスズオキシドR SnO(式中、Rは上記で定義される通りである)から選択される。 酸性有機金属触媒の特に好ましい代表例が、ジ−n−ブチルスズオキシド(これはオキソ−スズ(oxo−tin)の形態で市販されている)またはジ−n−ブチルスズジラウラートである。

    好ましい酸性有機触媒が、例えば、ホスファート基、スルホ基、スルファート基またはホスホ基を有する酸性有機化合物である。 特に好ましいものが、スルホン酸(例えば、パラ−トルエンスルホン酸)である。 酸性イオン交換樹脂を酸性有機触媒として使用することもまた可能である(例えば、約2mol%のジビルベンゼンにより架橋されているスルホ含有ポリスチレン樹脂)。

    上記触媒の2つ以上の組合せを使用することもまた可能である。 固定化された形態での離散分子の形態で存在するそのような有機触媒または有機金属触媒または代わりに無機触媒を使用することもまた可能である。

    無機触媒、有機金属触媒または有機触媒の使用が所望されるならば、本発明によれば、0.1重量%〜10重量%(好ましくは0.2重量%〜2重量%)の触媒が使用される。

    超分岐ポリエステルを調製するためのプロセス(方法又は工程)は、不活性ガス雰囲気下において、すなわち、例えば、二酸化炭素、窒素または希ガス(その中では特にアルゴンが挙げられるにちがいない)のもとで行われる。

    超分岐ポリエステルを調製するためのプロセス(方法又は工程)は60℃〜200℃の温度で行われる。 処理を130℃〜180℃の温度で行うことが好ましく、特に、処理を150℃以下の温度で行うことが好ましい。 特に好ましくは、最高温度が145℃までであり、最も好ましくは135℃までである。

    処理を、著しく減圧された圧力のもとで、例えば、10mbar〜500mbarにおいて行うことが可能である。 超分岐ポリエステルを調製するためのプロセスはまた、500mbarを超える圧力において行うことができる。 簡便性の理由から、大気圧における反応が好ましい;しかしながら、わずかに加圧された圧力において行うこともまた可能である(例えば、1200mbarまでの圧力で)。 処理を、著しく加圧された圧力のもとで、例えば、10barまでの圧力において行うこともまた可能である。 大気圧における反応が好ましい。

    本発明によるプロセスの反応時間は典型的には10分〜24時間であり、好ましくは30分〜18時間であり、より好ましくは1時間〜16時間であり、特に好ましくは4時間〜12時間である。

    超分岐ポリエステルを調製するための反応が終了すると、超分岐ポリエステルは、例えば、ろ過して触媒を除き、濃縮することによって容易に単離することができ、この場合、濃縮が典型的には減圧下で行われる。 良好な好適性を有するさらなる後処理方法が、超分岐ポリエステルが溶解しない水または別の溶媒を加えた後での沈殿化、ならびに、その後の洗浄および乾燥である。

    超分岐ポリエステルが、溶媒を加えることなく、かつ、ほんの少量の触媒の添加により調製されているならば、反応生成物は、反応終了後は既に、単離された超分岐ポリエステルの形態であり、一般には、何らかのさらなる精製工程を用いることなく使用することができる。

    加えて、超分岐ポリエステルは、ドイツ国特許出願公開DE−A−10163163に従って酵素または酵素の分解生成物の存在下で調製することができる。

    疎水性超分岐ポリエステルは一般には、比較的高分子量の化合物b)および疎水性超分岐ポリエステルの総和に基づいて0.2重量%〜40重量%の量で、好ましくは1重量%〜30重量%の量で、より好ましくは3重量%〜20重量%の量で使用される。 一般に、3重量%もの少ない量の疎水性超分岐ポリエステルが、所望される連続気泡含有量および粗い気泡を生じさせるために十分であり、従って、ポリウレタンフォームの非常に良好な引裂伝播抵抗をもたらす。

    第5の実施形態において、使用される比較的高分子量の化合物b)は、ポリエステルポリオールと、疎水性の超分岐ポリカルボナートとの混合物である。 本発明の超分岐ポリカルボナートは、少なくとも1つの炭酸エステル(A )またはその誘導体を、
    l)少なくとも1つの少なくとも三価のアルコール(B )、または、
    m)少なくとも1つの二価アルコール(B )、および、3つ以上(2つを超える)のOH基を有する少なくとも1つのx価アルコール(C )(ただし、xは3以上(2を超える)である)(この場合、使用されるアルコールの混合物全体が2.1〜10の平均官能性を有する)
    と反応させることによって得ることができ、
    この場合、
    n)a)およびb)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて50mol%まで(好ましくは40mol%まで、より好ましくは30mol%まで、特に好ましくは20mol%まで)の、少なくとも8個の炭素原子を有する疎水性長鎖モノ官能性アルコールE もまた反応させることができ、かつ、
    o)必要な場合には、続いて、長鎖で、疎水性のOH反応性化合物F(例えば、少なくとも8個の炭素原子を有するモノカルボン酸またはモノイソシアナートなど)との反応が行われ、
    p)必要な場合には、続いて、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドとの反応が行われ、
    ただし、下記の条件の1つまたは複数が満たされる:
    I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドに基づき、かつ、開始剤分子あたり、すなわち、(B については)二官能性の開始剤分子、(B については)三官能性の開始剤分子または(C については)x官能性の開始剤分子あたり平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートである;
    II)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、少なくとも20mol%(好ましくは少なくとも30mol%、より好ましくは少なくとも40mol%、最も好ましくは少なくとも50mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオールを含む;
    III)l)およびm)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールもまた反応させられる;
    IV)続いて、超分岐ポリカルボナートのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは10mol%〜80mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性OH反応性化合物Fとの反応が行われる;
    V)続いて、超分岐ポリカルボナートのOH基の1当量あたり1当量〜60当量(好ましくは2当量〜50当量、より好ましくは3当量〜40当量、特に好ましくは3当量〜30当量)のプロピレンオキシド、ブチレンオキシド、または、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドとの反応が行われる。

    型のポリカルボナートは、分子Aが官能基funkt1)を有し、分子Bが官能基funkt2)を有し、これらが互いに縮合反応することができる、分子Aおよび分子Bの縮合物である。 この場合の分子Aの官能性はxに等しく、この場合の分子Bの官能性はyに等しい。 例として、分子Aとしてのジエチルカルボナート(funkt1=COOEt、x=2)と、分子Bとしてのプロポキシル化グリセロール(funkt2=OH、x=3)とから作製されるポリカルボナートを挙げることができる。 超分岐ポリカルボナートが国際公開WO2005/026234に例として記載される。

    当然のことではあるが、使用されるユニットAおよびユニットBはまた、同じ官能基を有し、かつ、同じ官能性および/または異なる官能性を有する異なる分子Aの混合物、同じ官能基を有し、かつ、同じ官能性および/または異なる官能性を有する異なる分子Bの混合物を含むことが可能である。 その場合、そのような混合物の官能性xおよび官能性yは、平均化することによって得られる。

    好適な超分岐ポリカルボナートは、例えば、
    1. )一般式R OC(=O)OR の少なくとも1つの有機カルボナートを、1つまたは複数の縮合生成物(K)を与えるためにアルコール(R OHまたはR OH)を除きながら、少なくとも3つのOH基を有する少なくとも1つの脂肪族アルコール(B またはC )と反応させること(この場合、R およびR はそれぞれが独立して、直鎖または分岐のアルキル基、アリールアルキル基、シクロアルキル基およびアリール基から選択されており、また、R およびR はまた、それらが結合する−OC(=O)O−基と一緒になって、環状カルボナートであってもよい)、
    2. )ホスゲン、ジホスゲンまたはトリホスゲンを、塩化水素を除きながら、縮合生成物Kを与えるために、1. )で述べられたアルコール(B またはC )と反応させること、および、同様にまた、
    3. )縮合生成物(K)を高官能性の超分岐カルボナートに分子間変換することによって調製することができ、
    ただし、反応混合物におけるカルボナートに対するOH基の比率が、縮合生成物(K)が、平均して1個のカルボナート基および2個以上のOH基、または、平均して1個のOH基および2個以上のカルボナート基のどちらかを有するような様式で選択される。

    基およびR 基は同じであり得るか、または、異なり得る。 1つの具体的な実施形態において、R およびR は同じである。 R およびR は好ましくは、最初に定義されるように、C 〜C 20 −アルキル、C 〜C −シクロアルキル、C 〜C 10 −アリール、および、C 〜C 10 −アリール−C 〜C 20 −アルキルから選択される。 R およびR はまた、一緒になってC 〜C −アルキレンが可能である。 R およびR はより好ましくは、国際公開WO2005/026234に記載されるように、直鎖および分岐のC 〜C −アルキルから選択される。

    例として、ジアルキルカルボナートまたはジアリールカルボナートは、脂肪族アルコール、芳香脂肪族アルコールまたは芳香族アルコール(好ましくはモノアルコール)をホスゲンと反応させることによって調製することができる。 ジアルキルカルボナートまたはジアリールカルボナートはまた、貴金属、酸素またはNO の存在下でのCOによるアルコールまたはフェノールの酸化的カルボニル化によって調製することができる。 ジアリールカルボナートまたはジアルキルカルボナートの調製がまた、「Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry」(第6版、2000、電子配信、Verlag Wiley−VCH)に記載される。

    好適なカルボナートの例には、脂肪族カルボナートまたは芳香族カルボナートが含まれ、例えば、エチレンカルボナート、プロピレン1,2−カルボナートまたはプロピレン1,3−カルボナート、ジフェニルカルボナート、ジトリルカルボナート、ジキシリルカルボナート、ジナフチルカルボナート、エチルフェニルカルボナート、ジベンジルカルボナート、ジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ジブチルカルボナート、ジイソブチルカルボナート、ジペンチルカルボナート、ジヘキシルカルボナート、ジシクロヘキシルカルボナート、ジヘプチルカルボナート、ジオクチルカルボナート、ジデシルカルボナート、あるいは、ジドデシルカルボナートなどが含まれる。

    脂肪族カルボナートを使用することが好ましく、特に、基が1個〜5個の炭素原子を含む脂肪族カルボナート(例えば、ジメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ジブチルカルボナートまたはジイソブチルカルボナート)を使用することが好ましい。

    有機カルボナートは、少なくとも3つのOH基を有する少なくとも1つの脂肪族アルコール(B またはC )と反応させられるか、または、これらのアルコールの2つ以上からなる混合物と反応させられる。

    少なくとも三官能性のアルコール(B およびC )の定義は既に第4の実施形態のところで示されており、それらは、上記で定義されたように使用することができる。

    前記多官能性アルコールはまた、一緒に使用されるアルコールのすべての平均OH官能性が2よりも大きいならば、二官能性アルコール(B )との混合物で使用することができる。 定義が、二官能性アルコール(B )については既に同様に示されており、これらは、上記で定義されたように使用することができる。

    超分岐ポリカルボナートを1. )でのように与えるための、カルボナートと、アルコールまたはアルコール混合物との反応が、カルボナート分子からのモノ官能性のアルコールまたはフェノールを除きながら行われる。

    超分岐ポリカルボナートを2. )でのように与えるための、ホスゲンまたはホスゲン誘導体と、アルコールまたはアルコール混合物との反応が、塩化水素を除きながら行われる。

    形成される超分岐ポリカルボナートは、ヒドロキシル基および/またはカルボナート基による停止を反応後には有しており、すなわち、さらなる修飾を受けない。

    超分岐ポリカルボナートは、ポリマー骨格を形成するカルボナート基だけでなく、少なくとも4個(好ましくは少なくとも8個)の末端官能基またはペンダント状官能基をもまた有する生成物を意味することが理解される。 これらの官能基はカルボナート基および/またはOH基である。 原理的には、末端官能基またはペンダント状官能基の数に対する上限の制約は何らなく、しかし、非常に多数の官能基を有する生成物は、所望されない性質(例えば、大きい粘度または不良な溶解性)を有する可能性がある。 本発明の高官能性ポリカルボナートは通常、500以下の末端官能基またはペンダント状官能基を有し、好ましくは200以下の末端官能基またはペンダント状官能基を有し、特に、100以下の末端官能基またはペンダント状官能基を有する。

    超分岐ポリカルボナートの調製においては、OH基を含む化合物の、カルボナートに対する比率を、最も単純な得られる縮合生成物(これは以降、縮合生成物(K)と呼ばれる)が、平均して1個のカルボナート基および2個以上のOH基、または、平均して1個のOH基および2個以上のカルボナート基のどちらかを含むような様式で調節することが必要である。 カルボナート(A)およびジアルコールまたはポリアルコール(B)から構成される縮合生成物(K)の最も単純な構造はXY 配置またはYX 配置を生じさせる(この場合、Xはカルボナート基であり、Yはヒドロキシル基であり、nは一般には1〜6であり、好ましくは1〜4であり、より好ましくは1〜3である)。 ただ1つの生じた基である反応性基が、以降、「中心(focal)基」として示される。

    例えば、カルボナートおよび二価アルコールからの最も単純な縮合生成物(K)の調製における反応比が1:1であるとき、平均的な結果が、下記の一般式1によって例示されるXY型の分子である。

    反応比が1:1である、カルボナートおよび三価アルコールからの縮合生成物(K)の調製では、平均的な結果が、下記の一般式2によって例示されるXY 型の分子である。 この場合の中心基はカルボナート基である。

    同様に反応比が1:1である、カルボナートおよび四価アルコールからの縮合生成物(K)の調製では、平均的な結果が、下記の一般式3によって例示されるXY 型の分子である。 この場合の中心基はカルボナート基である。

    式1〜式3において、Rは、R およびR について最初に定義される通りであり、R は多価の脂肪族基である。

    縮合生成物(K)はまた、例えば、カルボナートおよび三価アルコールから調製することができ、これは、モル反応比が2:1である下記の一般式4によって例示される。 この場合、平均的な結果がX Y型の分子であり、この場合の中心基はOH基である。 式4において、RおよびR はそれぞれが、式1〜式3において定義される通りである。

    二官能性の化合物がさらに成分に加えられるとき、例えば、ジカルボナートまたはジオールがさらに成分に加えられるとき、これにより、例えば、下記の一般式5において例示されるように、鎖の延長がもたらされる。 平均的な結果が、再度ではあるが、XY 型の分子であり、中心基はカルボナート基である。

    式5において、R は二価の有機基(好ましくは、二価の脂肪族基)であり、RおよびR は上記で定義される通りである。

    例として式1〜式5において記載される単純な縮合生成物(K)は優先的に分子間で反応して、高官能性の重縮合生成物(これは以降、重縮合生成物(P)として示される)を形成する。 縮合生成物(K)を与え、また、重縮合生成物(P)を与えるための反応は通常、正味または溶液の状態で、0℃〜250℃の温度で、好ましくは60℃〜160℃の温度で行われる。 特定の反応物に対して不活性であるすべての溶媒を使用することが一般に可能である。 有機溶媒、例えば、デカン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドまたはソルベントナフサを使用することが好ましい。

    加えられる溶媒量は、処理が完全に溶媒の非存在下で行われる場合を除き、本発明によれば、使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量に基づいて少なくとも0.1重量%であり、好ましくは少なくとも1重量%であり、より好ましくは少なくとも10重量%である。 使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量に基づいて、過剰の溶媒(例えば、1.01倍過剰〜10倍過剰)を使用することもまた可能である。 使用されており、また、変換されることになる出発物質の質量の100倍を超える溶媒量は好都合ではない。 これは、反応速度が反応物の著しく低下した濃度では著しく低下し、このことは無駄に長い反応時間をもたらすからである。

    好ましい実施形態において、縮合反応が正味の状態で行われる。 反応を促進させるために、反応において放出されるフェノールまたはモノ官能性アルコールROHを、適するならば、減圧下において、反応平衡物からの蒸留によって除くことができる。

    蒸留による除去が意図されるならば、140℃未満の沸点を反応において有するアルコールROHを放出するそのようなカルボナートを使用することが望ましい。

    反応を促進させるために、触媒または触媒混合物を加えることもまた可能である。 好適な触媒が、エステル化反応またはエステル交換反応を触媒する化合物であり、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の炭酸水素塩(好ましくは、ナトリウム、カリウムまたはセシウムの水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩)、第三級アミン、グアニジン系化合物、アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機スズ化合物、有機亜鉛化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物または有機ビスマス化合物、あるいは、代わりに、例えば、ドイツ国特許DE10138216またはドイツ国特許DE10147712に記載されるように、二重金属シアニド(DMC)触媒として公知のものである。

    水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、イミダゾール系化合物(例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾールまたは1,2−ジメチルイミダゾールなど)、チタンテトラブトキシド、チタンテトライソプロポキシド、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジラウラート、二オクタン酸スズ、ジルコニウムアセチルアセトナート、または、それらの混合物を使用することが好ましい。

    触媒は一般には、使用されるアルコール混合物またはアルコールの量に基づいて50ppm(重量比)〜10000ppm(重量比)の量で加えられ、好ましくは100ppm(重量比)〜5000ppm(重量比)の量で加えられる。

    加えて、分子間の重縮合反応を、好適な触媒の添加によって、または、代わりに、好適な温度の選択によって制御することもまた可能である。 ポリマー(P)の平均分子量を、出発成分の組成によって、また、滞留時間によって調節することもまた可能である。

    高い温度で調製される縮合生成物(K)および重縮合生成物(P)は典型的には、長期間にわたって室温で安定である。

    縮合生成物(K)の性質のために、縮合反応により、分岐を有するが、架橋を全く有しない種々の構造を有する重縮合生成物(P)を生じさせることが可能である。 そのうえ、理想的な場合には、重縮合生成物(P)は、中心基としての1個のカルボナート基と、3個以上のOH基とを有するか、または、代わりに、中心基としての1個のOH基と、3個以上のカルボナート基とを有するかのどちらかである。 反応性基の数は、使用される縮合生成物(K)の性質および重縮合の程度に依存する。

    例えば、一般式2の縮合生成物(K)は、下記の一般式6および一般式7において表される2つの異なる重縮合生成物(P)を与えるために、3分子間の縮合によって反応することができる:

    式6および式7において、RおよびR はそれぞれが、上記で定義される通りである。

    処理を、著しく減圧された圧力において、例えば、10mbar〜500mbarにおいて行うこともまた可能である。 超分岐ポリカルボナートを調製するためのプロセスはまた、500mbarを超える圧力において行うことができる。 簡便性の理由から、大気圧における反応が好ましい;反応はまた、例えば、1200mbarまでのわずかに加圧された圧力において行うことができる。 処理を、著しく加圧された圧力のもとで、例えば、10barまでの圧力において行うこともまた可能である。 大気圧における反応が好ましい。

    本発明によるプロセスにおける反応時間は典型的には10分〜24時間であり、好ましくは30分〜18時間であり、より好ましくは1時間〜16時間であり、特に好ましくは4時間〜12時間である。

    分子間の重縮合反応を停止させるために、様々な選択肢がある。 例えば、温度を、反応が停止し、かつ、生成物(K)または重縮合生成物(P)が貯蔵安定である範囲に下げることができる。

    別の実施形態において、所望される重縮合度を有する重縮合生成物(P)が縮合生成物(K)の分子間反応の結果として存在するとすぐに、(P)の中心基に対して反応性である基を有する生成物を、反応を停止させるために生成物(P)に加えることができる。 例えば、カルボナート基が中心基として存在する場合には、モノアミン、ジアミンまたはポリアミンを加えることができる。 ヒドロキシル基が中心基として存在する場合には、例えば、モノイソシアナート、ジイソシアナートまたはポリイソシアナート、エポキシ基を含む化合物、あるいは、OH基と反応する酸誘導体を生成物(P)に加えることができる。

    超分岐ポリカルボナートは通常、回分式、半連続式または連続式で操作されるリアクターまたはリアクターカスケードにおいて、0.1mbar〜20barの圧力範囲で、好ましくは1mbar〜5barの圧力範囲で調製される。

    反応条件の上記調節によって、また、適するならば、好適な溶媒の選択によって、生成物は、その調製後、さらに精製することなく、さらに処理することができる。

    さらなる好ましい実施形態において、ポリカルボナートは、反応の結果として既に存在する官能基に加えて、他の官能基を受け入れることができる。 官能基化を分子量増大中に行うことができ、または、代わりに、続いて、すなわち、実際の重縮合が完了した後で行うことができる。

    その後の官能基化は、得られた高官能性の超分岐ポリカルボナートを、ポリカルボナートのOH基および/またはカルボナート基と反応し得る好適な官能基化剤と反応させることによって得ることができる。

    ヒドロキシル基を含む高官能性の超分岐ポリカルボナートは、例えば、酸基またはイソシアナート基を含む分子Fの付加によって修飾することができる。 例えば、ポリカルボナートは、モノカルボン酸またはモノイソシアナートとの反応によって疎水性修飾することができる。

    好適な疎水性長鎖脂肪族カルボン酸が、例えば、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸および脂肪酸(例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、リノール酸およびリノレン酸など)である。

    そのうえ、ヒドロキシル基を含む高官能性のポリカルボナートはまた、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドとの反応によって疎水性の超分岐ポリカルボナートポリエーテルポリオールに変換することができる。

    超分岐ポリカルボナートを調製するための本プロセスの大きな利点が、その経済的実行可能性にある。 縮合生成物(K)または重縮合生成物(K)を与えるための反応、および、他の官能基または要素を有するポリカルボナートを与えるための(K)または(P)の反応はともに、1つの反応装置において行うことができ、このことは技術的および経済的に好都合である。

    本発明の目的のために、超分岐ポリカルボナートは分子的および構造的な不均一性を有する。 超分岐ポリカルボナートは、分子的な不均一性を有することにおいてデンドリマーとは異なり、従って、製造するためにあまり費用がかからない。

    本発明の1つの実施形態I)において、アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC は、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、開始剤分子あたり平均して少なくとも1個のオキシアルキレンユニット、最大でも100個のオキシアルキレンユニット(好ましくは、開始剤分子あたり最大でも50個のオキシアルキレンユニット)を有する疎水性アルコキシラートである。 好ましいアルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、モノエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ソルビトールまたはスクロースのプロポキシラートであり、この場合、これらは、平均してOH基あたり1個〜30個のオキシプロピレンユニットを有し、特に、平均してOH基あたり1個〜20個のオキシプロピレンユニットを有する。

    本発明の別の実施形態II)において、アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC は、少なくとも20mol%(好ましくは少なくとも30mol%、特に、40mol%、非常に特に、少なくとも50mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール(好ましくは、少なくとも10個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール、より好ましくは、少なくとも12個の炭素原子を有する長鎖ジオールまたは長鎖ポリオール)を含む。 少なくとも8個の炭素原子を有する特に好ましいジオールまたはポリオールが、オクタンジオールの異性体、ノナンジオールの異性体、デカンジオールの異性体、ドデカンジオールの異性体、テトラデカンジオールの異性体、ヘキサデカンジオールの異性体、オクタデカンジオールの異性体、ジメチロールシクロヘキサンの異性体、および、ジメチロールベンゼンの異性体である。

    本発明の別の実施形態III)において、反応は、a)およびb)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコール(好ましくは、少なくとも10個の炭素原子を有する長鎖モノアルコール)E を含む。 好ましい長鎖モノアルコールが、オクタノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、C16アルコールおよびC18アルコールである。

    本発明の別の実施形態IV)において、成分a)および成分b)から得られる反応生成物は、その後、超分岐ポリカルボナートのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは20mol%〜100mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子(好ましくは、少なくとも10個の炭素原子、特に、少なくとも12個の炭素原子)有する長鎖疎水性OH反応性化合物F(例えば、モノカルボン酸またはモノイソシアナートなど)と反応させられる。 好ましい長鎖モノカルボン酸Fが、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸および脂肪酸(例えば、ステアリン酸およびオレイン酸など)である。 好ましい長鎖モノイソシアナートFが、オクタンイソシアナート、デカンイソシアナート、ドデカンイソシアナート、テトラデカンイソシアナート、および、脂肪酸のモノイソシアナート(例えば、ステアリルイソシアナートおよびオレイルイソシアナートなど)である。

    特に好ましい疎水性超分岐ポリカルボナートが下記のときに得られる:
    I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであるとき、
    あるいは I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ、
    超分岐ポリカルボナートを合成するための反応混合物における2つの成分の1つ、すなわち、炭酸エステル成分またはアルコール成分がモル過剰で使用され、OH基に対する(CO)OR基のモル比、または、(CO)OR基に対するOH基の過剰が1.1:1〜3:1であり、好ましくは1.3:1〜2.8:1であり、好ましくは1.5:1〜2.6:1であり、より好ましくは1.7:1〜2.4:1であり、非常に好ましくは1.8:1〜2.2:1であり、特に好ましくは1.9:1〜2.1:1であるとき、
    あるいは、
    I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ III)a)およびb)に従って変換されるアルコールB 、アルコールB および/またはアルコールC に基づいて少なくとも10mol%、最大でも90mol%(好ましくは最大でも70mol%、より好ましくは最大でも50mol%、特に好ましくは最大でも30mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖モノアルコールE もまた反応させられるとき、
    あるいは、
    I)アルコールB またはアルコールB および/またはアルコールC が、プロピレンオキシドまたはブチレンオキシドに基づき、かつ、OH基あたり平均して1個〜15個のオキシアルキレンユニットを有する疎水性アルコキシラートであり、かつ IV)その後、a)およびb)から形成される反応生成物が、超分岐ポリカルボナートのOH基の平均数に基づいて10mol%〜100mol%(好ましくは20mol%〜80mol%、より好ましくは20mol%〜80mol%、特に好ましくは20mol%〜60mol%)の、少なくとも8個の炭素原子を有する長鎖疎水性OH反応性化合物F (例えば、モノカルボン酸またはモノイソシアナート)と反応させられるとき。

    本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリカルボナートは一般には、GPCによって測定され、ポリメチルメタクリラート(PMMA)標準物により校正されるとき、数平均分子量M が800g/mol〜40000g/molであり、好ましくは1000g/mol〜30000g/molであり、特に、1500g/mol〜20000g/molである。

    GPCによって測定され、ポリメチルメタクリラート(PMMA)標準物により校正される場合、特に好都合な重量平均分子量M が2000g/mol〜50000g/molであり、好ましくは3000g/mol〜40000g/molであり、特に好ましくは4000g/mol〜35000g/molであることが見出されており、5000g/mol〜30000g/molが特に好ましい。

    一般に、本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリカルボナートは、DIN53240に従ったOH価が0mgKOH/gポリカルボナート〜600mgKOH/gポリカルボナートであり、好ましくは0mgKOH/g〜500mgKOH/gであり、特に、0mgKOH/g〜400mgKOH/gである。

    加えて、本発明に従って使用される疎水性超分岐ポリカルボナートは一般には、(DSCを用いてASTM法D3418−03によって測定される)ガラス転移温度が−80℃〜100℃であり、好ましくは−60℃〜80℃である。

    超分岐ポリカルボナートを調製するための反応が終了すると、超分岐ポリカルボナートは、例えば、ろ過して触媒を除き、濃縮することによって容易に単離することができ、この場合、濃縮が典型的には減圧下で行われる。 良好な好適性を有するさらなる後処理方法が、超分岐ポリカルボナートが溶解しない水または別の溶媒を加えた後での沈殿化、ならびに、その後の洗浄および乾燥である。

    超分岐ポリカルボナートが、溶媒を加えることなく、かつ、ほんの少量の触媒の添加により調製されているならば、反応生成物は、反応終了後は既に、単離された超分岐ポリカルボナートの形態であり、一般には、何らかのさらなる精製工程を用いることなく使用することができる。

    疎水性超分岐ポリカルボナートは一般には、比較的高分子量の化合物b)および疎水性超分岐ポリカルボナートの総和に基づいて0.2重量%〜40重量%の量で、好ましくは1重量%〜30重量%の量で、より好ましくは3重量%〜20重量%の量で使用される。 一般に、3重量%もの少ない量の疎水性超分岐ポリカルボナートが、所望される連続気泡含有量および粗い気泡を生じさせるために十分であり、従って、ポリウレタンフォームの非常に良好な引裂伝播抵抗をもたらす。

    第1の実施形態〜第5の実施形態における成分(a)〜成分(f)は、成分(b)、成分(c)および成分(d)の反応性水素原子の総和に対するポリイソシアナート(a)のNCO基の当量比率が1:0.7〜1:1.25(好ましくは1:0.85〜1:1.15)であるような量で、本発明のポリウレタンフォームを製造するために互いに混合される。

    本発明のポリウレタンフォームは好ましくは、低圧技術または高圧技術を使用して、ワンショット方法によって製造される。 この場合の反応混合物は、適するならば、温度管理のもと、開放鋳型または密閉鋳型に装入することができる。 鋳型は通常、金属(例えば、アルミニウムまたはスチール)から、あるいは、板紙または木材から構成される。 これらの手順が、例として、PiechotaおよびRohrによって、「Integralschaumstoff」[一体型フォーム](Carl−Hanser−Verlag、Munich、Vienna、1975)に、また、「Kunststoffhandbuch」、Band 7、Polyurethane[プラスチックハンドブック、第7巻、ポリウレタン](第3版、1993、第7章)に記載される。 本発明のポリウレタンフォームはより好ましくは、制約を受けない発泡によって得られる。

    ポリウレタンの一体型フォームを製造するために、出発成分(a)〜出発成分(f)が、好ましくは15℃〜90℃の温度で、より好ましくは25℃〜55℃の温度で混合され、反応混合物が、必要な場合には高圧下で密閉鋳型に導入される。 混合を撹拌機または攪拌機スクリューによって機械的に行うことができ、あるいは、向流射出プロセスにおいて高圧下で行うことができる。 鋳型の温度が適切には20℃〜160℃であり、好ましくは30℃〜120℃であり、より好ましくは30℃〜60℃である。 本発明の関連では、成分(a)〜成分(g)の混合物は、反応転換率がイソシアナート基に基づいて90%未満である場合、反応混合物として示される。

    鋳型に導入される反応混合物の量は、得られるフォーム成形物が70g/dm 〜300g/dm の密度(好ましくは80g/dm 〜300g/dm の密度、より好ましくは90g/dm 〜300g/dm の密度、特に、100g/dm 〜250g/dm の密度)を有するような様式で判断される。

    本発明のポリウレタンフォームは1cmあたり1個〜20個の気泡(好ましくは1個〜10個)を有しており、好ましくは、洗浄用スポンジとして使用される。 本発明のフォームは、様々な優れた機械的特性(例えば、破断点引張りひずみ、引裂伝播抵抗、破断点伸びおよび反発弾性など)を示す。 十分な反発性能が、特に、ポリウレタン材料が、パイプまたは他の中空体を洗浄するための洗浄用スポンジとして使用されることになるときには要求される。 同時に、反発性能は、フォームが、どんなときでも、すなわち、洗浄用スポンジが移動時に変形を受けるときでさえ、パイプの断面を完全に満たすように大きくなければならない。 DIN53573に従った反発弾性が好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、特に、40%以上である。 本発明のポリウレタンフォームは、密度が125g/Lであるならば、好ましくは、24時間の貯蔵の後で、DIN EN ISO1798に従った引張り強さが200kPaを超え、より好ましくは300kPaを超え、特に、400kPaを超え、かつ、DIN EN ISO1798に従った破断点伸びが200%を超え、より好ましくは300%を超え、かつ、ISO34−1に従った引裂伝播抵抗が1.2N/mmを超え、より好ましくは1.8N/mmを超え、特に、2.5N/mmを超え、かつ、DIN EN ISO3386に従った、40%圧縮についての圧縮強度が40%未満であり、より好ましくは30%未満である。

    これらの卓越した特性のために、本発明のポリウレタンフォームはまた、例えば、コンクリートポンプ、分配システム、搾乳システムおよび発電所において、パイプ洗浄用スポンジとして使用可能である。 加えて、本発明のポリウレタンフォームは、例えば、水族館、液体ストアのための廃水清浄用エレメント、すなわち、フィルターとして、または、液体を塗布するためのローラー(例えば、塗料ローラー)として、または、水処理における藻類のための担体材料として使用することができる。 本発明のポリウレタンフォームがまた、外側のスキン層を含むとき、本発明のポリウレタンフォームは、例えば、大きい弾性および良好な機械的特性が要求されるところであればどこでも使用可能であり、例えば、特にスポーツホールにおけるゲームズボール(games ball)として、または、靴底として、または、自動車のハンドルとして、または、例えば、重量運搬台車、車いすおよび子供用玩具(例えば、おもちゃの車)のための車輪として、または、コンバインのためのリッジドラム(ridge drum)として使用可能である。

    本発明が実施例によって本明細書中下記において例示される:
    出発物質 ポリオール1:56のOH価を有する、アジピン酸、モノエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールに基づくポリエステルポリオール ポリオール2:35のOH価および主に第一級OH基を有するグリセロール出発ポリエーテルポリオール ポリオール3:18のOH価および主に第一級OH基を有する、ソルビトール、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドに基づくポリエーテルオール ポリオール4:ポリオール2に分散される、不飽和ポリエーテルオール、アクリル酸ステアリルおよびスチレンのコポリマー ポリオール5:超分岐ポリエステル ポリオール6:超分岐ポリカルボナート 鎖延長剤1:モノエチレングリコール 鎖延長剤2:1,4−ブタンジオール 触媒1:トリエチレンジアミン 禁止剤:ジグリコールビス(クロロホルマート)
    気泡安定剤:DC193(登録商標)(Dow Corningから得られる)、シリコーン系 発泡剤:水 イソシアナート1:プレポリマー(61重量部の4,4'−ジイソシアナートジフェニルメタン(純MDI)、2重量部のウレトンイミン修飾された純MDI、33重量部の線状のプロピレングリコール出発ポリオキシプロピレンエーテルオール(OHZ、55mgKOH/mg)、4重量部のトリプロピレングリコール)
    イソシアナート2:プレポリマー(50重量部の4,4'−ジイソシアナートジフェニルメタン(純MDI)、4重量部のウレトンイミン修飾された純MDI、29重量部のポリエステルポリオール(これは、アジピン酸、モノエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールに基づくものであり、56のOH価を有する)、10重量部のポリエステルポリオール(これは、アジピン酸、モノエチレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリメチロールプロパンに基づくものであり、60のOH価を有する)、および、7重量部の環状エステル)

    ポリオール4が下記のようにして得られる:
    ポリオール3がイソプロペニルベンジルイソシアナートにより官能化される。 185.6gの反応生成物、61.9gのアクリル酸ステアリル、123.8gのスチレン、3.7gのドデカンチオール、191.3g、371.3gのポリオール2および3.7gのアゾイソブチロニトリルを、水冷却、撹拌装置および温度センサーを備える三口フラスコにおいて混合する。 反応混合物を、撹拌しながら60℃に加熱し、24時間撹拌する。 残存モノマーを、撹拌しながら、減圧下において135℃で留去する。

    ポリオール5が下記のようにして得られる:
    1740g(5.00mol、M=348g/mol)のオクタデセニルコハク酸無水物(Trigonから得られるPentasize8a)、590.7g(1.37mol、M=430g/mol)のポリエーテルオール(これは、5個のプロピレンオキシドユニットによりランダムグラフト化されるトリメチロールプロパンに基づく)、および、0.2gのジブチルスズジラウラートを、撹拌装置、内部温度計、および、真空接続を有する下降凝縮器を備える4lのガラス製フラスコに計り取り、撹拌しながら、185℃に徐々に加熱した。 この途中で、10mbarの真空を徐々に加えた。 混合物が、生じたガス気泡の結果として少し泡立った。 反応混合物を185℃で20時間撹拌し、その途中で、反応において形成された水を留去した。 酸価における低下を、約108mgKOH/gの値が達成されるまで定期的に調べた。 その後、生成物を冷却し、分析した。
    分析:
    分析価:108mgKOH/g
    GPC:Mn=930、Mw=6100(溶離液:THF、校正:PMMA)

    ポリオール6が下記のようにして得られた:
    撹拌装置、内部温度計および還流冷却器を備える2lのフラスコにおいて、ジエチルカルボナート(144g、1.22mol)を、およそ140℃で窒素を穏やかに吹き込みながら標準圧力においてジブチルスズ(IV)ジラウラート(1.0g)の存在下、15のプロピレンオキシドユニットによるトリメチロールプロパンのプロポキシル化によって事前に得られたトリオール(1149g、1.11mol)と反応させた。 反応の途中で、エタノールが反応混合物における縮合副生成物として絶え間なく生じ、その結果、反応混合物の沸点が12時間以内におよそ120℃にまで低下した。 続いて、還流冷却器を、ランダム充填の20cmのカラム、下降凝縮器および受器からなる蒸留装置に取り換え、反応において形成されるエタノールを連続して留去した。 合計で約85gのエタノールが除去されると(これは、エタノールに基づいておよそ76%の全体的な転換に対応する)、反応混合物にガス導入チューブを配置し、反応混合物を、100℃でおよそ1時間、窒素によりストリッピング処理した。 これにより、エタノールまたは低分子量成分のさらなる残留物が除去された。 続いて、生成物を冷却し、分析した。

    OH価が、85mgKOH/gであると求められた;分子量が、M =4200g/mol、M =14500g/molであると、GPC(溶離液=ジメチルアセトアミド(DMAC)、校正=PMMA)によって決定された。

    ポリオール5およびポリオール6が下記のように分析された:
    調製されたポリオール5およびポリオール6を、検出器として屈折計を有するゲル浸透クロマトグラフィーによって分析した。 使用された移動相がテトラヒドロフラン(THF)またはジメチルアセトアミド(DMAc)であった;分子量を決定するために使用された標準物がポリメチルメタクリラート(PMMA)であった。 OH価がDIN53240(パート2)に従って求められた。

    使用されるポリオール成分Aは、87.45重量部のポリオール1、10.5重量部の鎖延長剤1、0.7重量部の触媒、0.15重量部の気泡安定剤および1.2重量部の発泡剤からなる。

    使用されるポリオール成分Bは、90.2重量部のポリオール1、7.3重量部の鎖延長剤1、0.7重量部の触媒、0.2重量部の禁止剤、0.2重量部の気泡安定剤および1.4重量部の発泡剤からなる。

    使用されるポリオール成分Cは、85.7重量部のポリオール1、4.5重量部のポリオール3、4.4重量部の鎖延長剤1、3重量部の鎖延長剤2、0.7重量部の触媒、0.2重量部の禁止剤、0.1重量部の気泡安定剤および1.4重量部の発泡剤からなる。

    使用されるポリオール成分Dは、82重量部のポリオール1、8重量部のポリオール4、7.4重量部の鎖延長剤1、0.7重量部の触媒、0.2重量部の禁止剤、0.3重量部の気泡安定剤および1.4重量部の発泡剤からなる。

    使用されるポリオール成分Eは、83.2重量部のポリオール1、7重量部のポリオール5、7.3重量部の鎖延長剤1、0.7重量部の触媒、0.2重量部の禁止剤、0.2重量部の気泡安定剤および1.4重量部の発泡剤からなる。

    使用されるポリオール成分Fは、85.8重量部のポリオール1、4.5重量部のポリオール6、4.4重量部の鎖延長剤1、3重量部の鎖延長剤2、0.7重量部の触媒、0.1重量部の禁止剤、0.1重量部の気泡安定剤および1.4重量部の発泡剤からなる。

    試験:
    反応混合物1(RM1):
    100重量部のポリオール成分A(45℃)および67重量部のイソシアナート1(40℃)および67重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物を板紙の鋳型(140×150×150mm)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。 イソシアナート1、イソシアナート2およびポリオール1におけるポリエーテルおよびポリエステルの総重量に基づくポリエーテル含有量が、およそ15.8重量%である。

    反応混合物2(RM2):
    100重量部のポリオール成分A(45℃)および71.5重量部のイソシアナート1(40℃)および58.5重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物を板紙の鋳型(140×150×150mm)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。 イソシアナート1、イソシアナート2およびポリオール1におけるポリエーテルおよびポリエステルの総重量に基づくポリエーテル含有量が、およそ17.1重量%である。

    反応混合物3(RM3):
    100重量部のポリオール成分C(45℃)および115重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物をプラスチック製バケツ(5l)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。 イソシアナート2およびポリオール1におけるポリエーテルおよびポリエステルの総重量に基づくポリエーテル含有量が、およそ3.1重量%である。

    反応混合物4(RM4):
    100重量部のポリオール成分D(45℃)および117重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物をプラスチック製バケツ(5l)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。

    反応混合物5(RM5):
    100重量部のポリオール成分E(45℃)および128重量部のイソシアナート2(40℃)を、低圧キャスターを用いて互いに混合し、この混合物をプラスチック製バケツ(5l)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。

    反応混合物6(圧縮される)(RM6):
    100重量部のポリオール成分E(45℃)および128重量部のイソシアナート2(40℃)を、低圧キャスターを用いて互いに混合し、この混合物を35℃の温度でアルミニウムの鋳型(200×200×10mm)に導入し、鋳型を閉じ、このように製造されるポリウレタン一体型フォームを4分後に鋳型から出した。

    反応混合物7(RM7):
    100重量部のポリオール成分F(45℃)および117重量部のイソシアナート2(40℃)を、低圧キャスターを用いて互いに混合し、この混合物をプラスチック製バケツ(5l)に導入して、このようにして製造される連続気泡の粗い気泡のフォームを得た。

    反応混合物8(比較例)(RM8):
    100重量部のポリオール成分A(45℃)および14重量部のイソシアナート1(40℃)および126重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物を板紙の鋳型(140×150×150mm)に導入した。 得られるフォームは著しく収縮し、その結果、それに対する機械的試験ができなかった。 イソシアナート1、イソシアナート2およびポリオール1におけるポリエーテルおよびポリエステルの総重量に基づくポリエーテル含有量が、およそ3.0重量%であった。

    反応混合物9(比較例)(RM9):
    100重量部のポリオール成分B(45℃)および121重量部のイソシアナート2(40℃)を互いに混合し、この混合物をプラスチック製バケツ(5l)に導入した。 イソシアナート1、イソシアナート2およびポリオール1におけるポリエーテルおよびポリエステルの総重量に基づくポリエーテル含有量が、およそ0重量%であった。

    製造されたサンプルの機械的特性を、24時間の貯蔵の後、DIN EN ISO1798、同3386、同53573およびISO34−1に従って求めた。 サンプルの機械的特性が表1に示される。 吸水度を社内方法により求めた;これは、空気を水面下でフォームから強制的に除くことを伴った。 フォームが水により完全に飽和すると、百分率での重量増大を求めた。

    この表において、RGは密度(g/l)を意味し、SHは40%圧縮での圧縮強度(kPa)を意味し、ZFは引張り強さ(kPa)を意味し、BDは破断時伸び(%)を意味し、WFは引裂伝播抵抗(N/mm)を意味し、REは反発弾性(%)を意味し、WAは吸水度(%)を意味し、DRは、RM6については室温で72時間後の圧縮永久ひずみ(%)、RM7については50℃で6時間後の圧縮永久ひずみ(%)、また、両方の場合において50%圧縮を意味し、ZSは気泡構造を意味する。

    表1は、本発明の反応混合物(RM1〜RM7)から製造される試験試料が、連続する粗い気泡構造に加えて、機械的特性、特に、パイプ洗浄用スポンジとして使用されるための必要な引裂伝播抵抗を有し、かつ、現在使用されているラテックスフォームの値を超えることを示す。 ラテックスフォームの引裂伝播抵抗および引張り強さが、170g/Lの密度の場合にはそれぞれ、ほんの1.6N/mmおよび236kPaにすぎない。 洗浄用スポンジとして使用される公知の軟質ポリウレタンフォームの引裂伝播特性は1N/mm未満であり、従って、それらはパイプ洗浄用スポンジとしての適用のために使用することができない。 同時に、反応混合物6(RM6)の試験試料は、製造が密閉鋳型における圧縮を伴ったので、中程度に粗い気泡構造を示す。

    反応混合物8および反応混合物9から得られるフォームの機械的特性は、フォームの試験試料が著しく収縮し、従って、実行可能な測定が不可能であるので求めることができない。

    2%未満の体積収縮のみを示す圧縮されたサンプル(RM6)についてのデータは、例えば、肘掛けまたは手押し車のタイヤを製造するための機械的値を達成することがこの材料に関して可能であることを例示する。

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