Polyaddition products having uretdione groups

申请号 JP2004518679 申请日 2003-07-03 公开(公告)号 JP4533745B2 公开(公告)日 2010-09-01
申请人 バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフトBayer MaterialScience AG; 发明人 ハンス−ウルリッヒ・マイヤー−ヴェストヒュース; ハンス−ヨーゼフ・ラース; ペーター・トメツェク; ミヒャエル・グラール; ラインハルト・ハルパープ;
摘要
权利要求
  • 第2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネートから形成されており、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に10%以下のモル割合のイソシアヌレート構造を有するウレトジオンポリイソシアネートと、イソシアネートに対して反応性である化合物とを反応させることにより得ることができる、ウレトジオン基を有する重付加化合物。
  • A)第2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネートより形成されており、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に10%以下のモル割合のイソシアヌレート構造を有するウレトジオンポリイソシアネート と、
    C)分子量範囲62〜2,000のポリオール、および任意に D)さらなるイソシアネート反応性の単官能性化合物を、成分C)およびD)の総量を基準に40質量%までの量で、
    1.8:1〜0.6:1のイソシアネート基対イソシアネート反応性基の当量比を維持しながら反応させる、請求項1に記載の重付加化合物の製造方法。
  • ポリウレタン樹脂の製造における出発成分としての、請求項1に記載の重付加化合物の使用。
  • 成形品および造形品の製造における出発成分としての、請求項1に記載の重付加化合物の使用。
  • 塗料物質および塗膜の製造における出発成分としての、請求項1に記載の重付加化合物の使用。
  • 請求項1に記載の重付加化合物とイソシアネート反応性基を有する化合物とを反応させることにより得ることができるポリウレタン樹脂。
  • 請求項1に記載の重付加化合物を含む粉体塗料配合物。
  • 基材の塗装方法であって、基材を、まず請求項7に記載の粉体塗料配合物で塗装し、次いで熱処理および/または作用光での処理に付し、その過程中に密着塗膜が、粉体塗料配合物から基材上に形成することを特徴とする方法。
  • 说明书全文

    本発明は、ウレトジオン基を有する新規の重付加化合物、その製造方法、およびポリウレタン樹脂の製造における出発成分として、特に熱架橋性の粉体塗料物質のための架橋剤としてのその使用に関する。

    天候安定性の高いポリウレタン(PU)粉体塗料物質のためのブロック化剤を含まない架橋剤として、近年、ウレトジオン基を有する重付加化合物の使用が増している。 これらの化合物中で用いられる架橋原理は、ウレトジオン構造が遊離イソシアネート基に戻る熱開裂およびその後のそれとヒドロキシ官能性結合剤との反応である。

    現在、市販されているウレトジオン粉体塗料架橋剤は、例外なく、線状ダイマー、即ち1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート;IPDI)のイソシアネート基無含有ダイマーをベースとする。 ブロックトPU粉体塗料架橋剤での経験は、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンをベースとする生成物が、対応するIPDI架橋剤と比べて有利な性質を持つこと、例えばより大きな反応性を持ち、より高弾性の塗膜につながることを示すが(例えば欧州特許出願公開第0 517 028号)、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンのウレトジオン粉体塗料架橋剤は、これまで知られていない。 一連の刊行物、例えば欧州特許出願公開第0 639 598号、欧州特許出願公開第0 669 354号、欧州特許出願公開第0 720 994号、欧州特許出願公開第0 818 482号、欧州特許出願公開第0 818 483号、欧州特許出願公開第0 818 484号、独国特許出願公開第197 28 855号、国際公開第99/11690号、欧州特許出願公開第1 024 158号、欧州特許出願公開第1 063 251号または欧州特許出願公開第1 083 209号は、ウレトジオン架橋剤を製造するために適当なジイソシアネートの長いリスト中に、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンをついでに可能な出発ジイソシアネートとして含むが、これらの開示中に、対応する生成物の具体的記述は無い。 この理由は、該技術の二量化触媒の準では、これまで4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンから、ウレトジオン粉体塗料架橋剤のための出発化合物として要求されるような少なくとも実質的にイソシアヌレート基を有しないウレトジオンポリイソシアネートを製造することは不可能であったことである。

    少なくとも1つの第1級結合のイソシアネート基を有する脂肪族および/または脂環式ジイソシアネート、例えば1,6-ジイソシアナトヘキサン(HDI)または1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート;IPDI)の線状触媒二量化のための様々な方法が存在する(例えば欧州特許出願公開第0 045 995号、欧州特許出願公開第0 317 744号、欧州特許出願公開第0 735 027号および欧州特許出願公開第0 896 973号)。

    欧州特許出願公開第0 517 028号

    欧州特許出願公開第0 639 598号

    欧州特許出願公開第0 669 354号

    欧州特許出願公開第0 720 994号

    欧州特許出願公開第0 818 482号

    欧州特許出願公開第0 818 483号

    欧州特許出願公開第0 818 484号

    独国特許出願公開第197 28 855号

    国際公開第99/11690号

    欧州特許出願公開第1 024 158号

    欧州特許出願公開第1 063 251号

    欧州特許出願公開第1 083 209号

    欧州特許出願公開第0 045 995号

    欧州特許出願公開第0 317 744号

    欧州特許出願公開第0 735 027号

    欧州特許出願公開第0 896 973号

    これに対し、イソシアヌレート基を含まず、 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有する脂肪族および/または脂環式ジイソシアネート、例えば4,4'-ジイソシアナトシクロヘキシルメタンから誘導されるウレトジオンポリイソシアネートの開示は、現在まで無い。 そのようなジイソシアネートに関して通例の二量化触媒の活性は無いか、またはあるとしても非常に低く、それらが使用される場合に非常に高濃度でさえ、対応するダイマーを、あるとしてもほとんどないくらい小さい収率でしか製造することができない。

    本発明のウレトジオン基を有する重付加物の製造は、好ましくはイソシアヌレート基を有しない実質的に線状のウレトジオンポリイソシアネートを製造することができる、 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネートを二量化するための高反応性および選択性触媒を見出したことにより、初めて可能になった。

    2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有する脂肪族および/または脂環式ジイソシアネートからのウレトジオンポリイソシアネートの製造を、以下に記載する。 それは、アニオンで1,2,3-および/または1,2,4-トリアゾレート構造を有する特別な塩様のオリゴマー化触媒の存在下における触媒二量化により生ずる。

    本発明は、 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネートから形成されており、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に10%以下のモル割合のイソシアヌレート構造を有するウレトジオンポリイソシアネートと、イソシアネートに対して反応性である化合物とを反応させることにより得ることができる、ウレトジオン基を有する重付加化合物を提供する。

    本発明は、これらの重付加化合物の製造方法も提供し、その中で A) 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネートより形成されており、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に10%以下のモル割合のイソシアヌレート構造を有するウレトジオンポリイソシアネートを、適切な場合に B)さらなるジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートを、成分A)およびB)の総量を基準に70質量%までの量で一緒に使用して、
    C)分子量範囲62〜2,000のポリオール、および任意に D)さらなるイソシアネート反応性の単官能性化合物を、成分C)およびD)の総量を基準に40質量%までの量で、
    1.8:1〜0.6:1のイソシアネート基対イソシアネート反応性基の当量比を維持しながら反応させる。

    最後に本発明は、ポリウレタン樹脂の製造における出発成分として、特に粉体塗装技術の方法に従いあらゆる耐熱性基材を塗装するための熱架橋性二成分ポリウレタン粉体塗料物質における架橋剤成分としての、これらウレトジオン基を有する重付加化合物の使用も規定する。

    本発明の方法のための出発化合物A)は、 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有する単純ジイソシアネートのイソシアネート基のいくらかを触媒二量化し、好ましくはその後に過剰の未反応ジイソシアネートを例えば薄膜蒸留により除去することによって得ることができるようなウレトジオンポリイソシアネートである。 出発化合物A)を製造するために適当なものは、 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有する脂肪族および/または脂環式ジイソシアネートであり、これらを、あらゆる所望の方法、例えばホスゲン化、またはホスゲンフリー経路、例えばウレタン開裂により製造することができる。 脂肪族または脂環式の呼称は、単に、イソシアネート基を持つ炭素原子の性質を指す。 言い換えれば、さらに芳香族構造も該分子中に存在し得る。 適当な出発ジイソシアネートの例は、1,3-および/または1,4-ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4-ジイソシアナト-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,3-ジイソシアナト-2-メチルシクロヘキサン、1,3-ジイソシアナト-4-メチルシクロヘキサン、1,8-ジイソシアナト-p-メンタン、4,4'-ジイソシアナト-1,1'-ビ(シクロヘキシル)、4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチル-1,1'-ビ(シクロヘキシル)、4,4'-ジイソシアナト-2,2',5,5'-テトラメチル-1,1'-ビ(シクロヘキシル)、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジイソシアナト-3,3',5,5'-テトラメチルジシクロヘキシルメタン、1,3-ジイソシアナトアダマンタン、1,3-ジメチル-5,7-ジイソシアナトアダマンタン、1,3-および1,4-ビス(1-イソシアナト-1-メチルエチル)ベンゼン(TMXDI)またはビス(4-(1-イソシアナト-1-メチルエチル)フェニル)カーボネートおよびまたそのようなジイソシアネートの混合物である。 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有する同様に適当なさらなるジイソシアネートは、例えば Justus Liebigs Annalen der Chemie 第562巻,(1949年)p. 75-136 でさらに見出すことができる。

    出発化合物A)を製造するために好ましいジイソシアネートは、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン、1,3-および1,4-ジイソシアナトシクロヘキサンおよび/またはTMXDIである。 特に好ましいジイソシアネートは、4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンである。

    出発化合物A)は、前記ジイソシアネートから、例えばアニオンで1,2,3-および/または1,2,4-トリアゾレート構造を有する特別な塩様オリゴマー化触媒の存在下における触媒二量化により製造される。
    このように、 2級および/または第3級イソシアネート基のみを有する脂肪族および/または脂環式イソシアネートの二量化により、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に10%以下のモル割合のイソシアヌレート構造を有するウレトジオン基含有化合物を得ることができる。

    該方法に用いられるオリゴマー化触媒は、アニオンで1,2,3-および/または1,2,4-トリアゾレート構造を有するあらゆる塩様化合物である。 これらは、一般式(I)および/または(II):

    〔式中、


    1 、R

    2 、R

    3およびR

    4は、同じまたは異なる基であり、それぞれ水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素の群からのハロゲン原子、またはニトロ基、飽和若しくは不飽和の脂肪族若しくは脂環式基、または任意に置換されている芳香族若しくは芳香脂肪族基であり、これらは、20個までの炭素原子および任意に酸素、硫黄および窒素の群からの3個までのヘテロ原子を有することができ、任意にハロゲン原子またはニトロ基により置換されていてもよく、


    ここで、R

    3およびR

    4は、式(II)中において、1,2,3-トリアゾレート五員環の炭素原子と共に、3〜6個の炭素原子を有する縮合環も形成することができる。 〕


    で示されるトリアゾレート構造をアニオンで有する化合物である。

    好ましいオリゴマー化触媒は、式中、
    1およびR 2が、同じまたは異なる基であり、それぞれ水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素の群からのハロゲン原子、またはニトロ基、飽和の脂肪族若しくは脂環式基、または任意に置換されている芳香族若しくは芳香脂肪族基であり、これらは、12個までの炭素原子および任意に酸素、硫黄および窒素の群からの3個までのヘテロ原子を有することができ、任意にハロゲン原子またはニトロ基により置換されていてもよい、
    一般式(I)で示されるトリアゾレート構造をアニオンで有するものである。

    同様に好ましいオリゴマー化触媒は、式中、
    3およびR 4が、同じまたは異なる基であり、それぞれ水素原子、フッ素、塩素若しくは臭素の群からのハロゲン原子、またはニトロ基、飽和若しくは不飽和の脂肪族若しくは脂環式基、または任意に置換されている芳香族若しくは芳香脂肪族基であり、これらは、12個までの炭素原子および任意に酸素、硫黄および窒素の群からの3個までのヘテロ原子を有することができ、任意にハロゲン原子またはニトロ基により置換されていてもよく、1,2,3-トリアゾレート五員環の炭素原子と共に、3〜6個の炭素原子を有する縮合環も形成することができる、
    一般式(II)で示されるトリアゾレート構造をアニオンで有するものである。
    該方法のために特に好ましいオリゴマー化触媒は、1,2,4-トリアゾール、1,2,3-トリアゾールおよび/または1,2,3-ベンゾトリアゾールの塩である。

    触媒活性のトリアゾレートアニオンの対イオンとして、本発明に従い使用される触媒は、あらゆる所望のカチオンを含有し得る。 ここで例として、アルカリ金属カチオン、例えばLi + 、Na +およびK + 、アルカリ土類金属カチオン、例えばMg 2+およびCa 2+ 、並びに一般式(III):

    〔式中、


    Eは、窒素またはリンであり、


    5 、R

    6 、R

    7およびR

    8は、同じまたは異なる基であり、それぞれ水素原子、飽和若しくは不飽和の脂肪族若しくは脂環式基、または任意に置換されている芳香族若しくは芳香脂肪族基であり、これらは、24個までの炭素原子および任意に酸素、硫黄および窒素の群からの3個までのヘテロ原子を有することができ、任意にハロゲン原子またはヒドロキシル基により置換されていてもよく、その中で R

    8はまた、式(IV):


    (式中、


    Xは、12個までの炭素原子を有する二価の任意に置換されている、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族基であり、


    5 、R

    6 、R

    7およびEは、上で定義したものと同じである。 )


    で示される基であり得る。 〕


    で示されるアンモニウムまたはホスホニウムカチオンを挙げることができる。

    好ましいカチオンは、アルカリ金属イオン、または式中、
    Eが、窒素またはリンであり、
    5 、R 6 、R 7およびR 8が、同じまたは異なる基であり、それぞれ18個までの炭素原子を有する飽和の脂肪族若しくは脂環式基、または任意に置換されている芳香族若しくは芳香脂肪族基である、
    一般式(III)で示される一価のアンモニウム若しくはホスホニウムカチオンである。

    該方法でオリゴマー化触媒として使用される塩様化合物は、いくつかの場合で、例えばそれらのナトリウム塩の形態で市販されており、その他、通例の実験室的方法により容易に得ることができる。
    該方法においてこれらの触媒は、用いられるイソシアネートの量を基準に、一般に0.01〜3質量%、好ましくは0.1〜2質量%の量で用いられる。 それらを、バルクで反応混合物に添加することができる。 しかしながら任意に触媒を、適当な有機溶媒中の溶液でも使用することができる。 触媒溶液の希釈度は、この場合、非常に広い範囲で自由に選ぶことができる。 触媒活性溶液は、0.01質量%またはそれ以上の濃度を有するものである。

    適当な触媒溶媒の例は、イソシアネート基に対して不活性である溶媒、例えばヘキサン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチル若しくはモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルおよびブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、1-メトキシプロプ-2-イルアセテート、3-メトキシ-n-ブチルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ラクトン、例えばβ-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトンおよびε-メチルカプロラクトン、しかしまたN-メチルピロリドンおよびN-メチルカプロラクタム、1,2-プロピレンカーボネート、塩化メチレン、ジメチルスルホキシド、トリエチルホスフェートのような溶媒、またはそのような溶媒のあらゆる混合物である。

    もし触媒溶媒が本発明の方法で用いられる場合、それらは、好ましくはイソシアネート反応性基を持ち、反応生成物に組み込まれるものである。 そのような溶媒の例は、一価または多価の単純アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、n-ヘキサノール、2-エチル-1-ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、異性体のブタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール若しくはグリセロール、エーテルアルコール、例えば1-メトキシ-2-プロパノール、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、若しくは他の液状高分子量ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、混合ポリエチレン/ポリプロピレングリコール、およびまたそれらのモノアルキルエーテル、エステルアルコール、例えばエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノラウレート、グリセリルモノアセテートおよびジアセテート、グリセリルモノブチラート若しくは2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチラート、不飽和アルコール、例えばアリルアルコール、1,1-ジメチルアリルアルコール若しくはオレイルアルコール、芳香脂肪族アルコール、例えばベンジルアルコール、N-モノ置換アミド、例えばN-メチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、シアノアセトアミド若しくは2-ピロリジノン、またはそのような溶媒のあらゆる混合物である。

    所望により、特にジイソシアネートを反応させる場合、本発明の方法におけるオリゴマー化反応は、所望の転化率で、例えば出発混合物中に当初存在したイソシアネート基の10〜60%が反応したときに、適当な触媒毒により停止させられる。 そのような触媒毒の例は、無機酸、例えば塩酸、亜リン酸またはリン酸、酸塩化物、例えば塩化アセチル、塩化ベンゾイルまたはイソフタロイルジクロリド、スルホン酸およびスルホン酸エステル、例えばメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パーフルオロブタンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、メチル-p-トルエンスルホネートおよびエチル-p-トルエンスルホネート、モノアルキルおよびジアルキルホスフェート、例えばモノトリデシルホスフェート、ジブチルホスフェートおよびジオクチルホスフェート、しかしまたシリル化酸、例えばトリメチルシリルメタンスルホネート、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、トリス(トリメチルシリル)ホスフェートおよびジエチルトリメチルシリルホスフェートである。

    反応を停止させるために必要とされる触媒毒の量は、使用触媒のモル量により左右される。 一般的に言えば、開始に使用されるオリゴマー化触媒を基準に、等モル量の停止剤が用いられる。 しかしながら反応中に起こり得る触媒損失を考慮して、当初に用いられた触媒のモル量を基準に、ただ20〜80モル%の触媒毒を使用して反応を停止させることが充分である場合がある。
    前記触媒毒を、バルクまたは適当な有機溶媒中の溶液のいずれかで使用することができる。 適当な溶媒は、例えば可能な触媒溶媒として既に上で記載した溶媒、またはその混合物である。 希釈度は、非常に広い範囲で自由に選ぶことができる。 例えば適当な溶媒は、10質量%またはそれ以上の濃度を有するものである。

    言及した有機溶媒に加えて、 2級および/または第3級イソシアネート基のみを有する前記の出発イソシアネートはまた、本発明の方法における触媒毒のための溶媒として、但しそれらがイソシアネート基に対して充分に不活性であり、そうして貯蔵安定な溶液を製造することができることを条件として、機能し得る。

    該方法において所望により、ポリウレタン化学において安定剤として通例の添加剤を使用することもできる。 そのような添加剤は、例えばフェノール系酸化防止剤、例えば2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリ-t-ブチルフェノールおよび3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、またはアルキルおよび/またはアリール基による三置換ホスフィット安定剤、例えばトリフェニルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、ジフェニルイソオクチルホスフィット、ジフェニルイソデシルホスフィット、ジイソデシルフェニルホスフィット、ジイソオクチルオクチルフェニルホスフィット、フェニルネオペンチルグリコールホスフィット、2,4,6-トリ-t-ブチルフェニル-2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオールホスフィット、トリイソデシルホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリス(トリデシル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィットおよびテトラフェニルジプロピレングリコールジホスフィット、あるいはそのような添加剤のあらゆる混合物である。

    もしこれらの添加剤を使用する場合、それらは、用いられる出発イソシアネートの量を基準に5質量%まで、好ましくは3質量%までの量で反応混合物に添加される。
    出発化合物A)を製造する方法の1つの特定の実施態様において、室温で液状である明記した種類の添加剤、好ましくは言及した液状ホスフィット安定剤が、用いられる触媒および/または触媒毒のための溶媒として機能する。

    使用し得るあらゆる触媒溶媒および/または停止剤溶媒は別にして、出発化合物A)の製造方法は、好ましくはバルクで行われる。 しかしながらそれを、所望によりイソシアネート基に対して不活性であるさらなる量の溶媒の存在下でも行うこともできる。 適当な例は、可能な触媒溶媒として既に上で記載した非反応性溶媒、またはこれら溶媒のあらゆる所望混合物を含み、これらを、任意に、出発イソシアネートおよび添加溶媒の総量を基準に80質量%までの量で使用することができる。

    該方法を行うために、 2級および/または第3級イソシアネート基のみを有する記述した出発化合物は、任意に不活性ガス、例えば窒素下で、任意に適当な溶媒および任意に明記した種類の安定剤の存在下において、0〜100℃、好ましくは20〜60℃の温度で容器に装填される。 次いでオリゴマー化触媒または前記種類のオリゴマー化触媒の溶液が、上で示された量で添加され、反応温度が、適切な場合に、適当な処置(加熱または冷却)により20〜100℃、好ましくは25〜80℃の温度に調節される。 触媒を、全反応時間にわたって、1つまたはそれ以上に分けて、または他に例えば適当な供給ポンプを使用して連続に添加することができる。 反応を、任意に目標のオリゴマー化度で、例えば10〜60%、好ましくは10〜40%のオリゴマー化度に達した際に、例示した種類の触媒毒を添加し、任意にその後に反応混合物を、例えば80℃を越える温度で簡単に加熱することにより終了させることができる。 ここで「オリゴマー化度」により、本発明の反応中に(特に二量化により、さらに三量化で、およびそのうえ記載した触媒溶媒、例えばアルコール性の触媒溶媒が使用される場合、例えばウレタン化を含むイソシアネート基との反応により)消費される出発混合物中に当初存在したイソシアネート基(100%に対応)の割合(%)が意味される。 記述したオリゴマー化度は、一般に30分〜8時間、好ましくは1〜6時間の反応時間後に達せられる。

    その後に反応混合物から、好ましくは0.001〜20mbar、より好ましくは0.01〜5mbarの圧で、できる限り穏やかな条件下、例えば120〜220℃、好ましくは140〜190℃の温度での薄膜蒸留により、揮発成分(過剰のモノマー出発イソシアネート並びにあらゆる使用した非反応性溶媒および安定剤)が除かれる。
    本発明の方法の別の実施態様において、記述した揮発性成分は、イソシアネート基に対して不活性である適当な溶媒、例えば脂肪族または脂環式炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタンまたはシクロヘキサンでの抽出によりオリゴマー化生成物から分離される。

    未反応モノマー出発イソシアネートに加えて、使用したあらゆる溶媒および安定剤を含有する、およびまた触媒毒の不存在下において活性触媒を含有し得る、得られた留出物を、さらなるオリゴマー化のために容易に使用することができる。
    出発化合物A)の製造方法で、所望により部分触媒重合、および触媒毒の添加による目標オリゴマー化度での反応停止後に、過剰の未反応出発ジイソシアネートの除去を省略することができる。 この場合に得られる該方法の生成物は、ウレトジオン基をモノマー出発イソシアネートの70質量%までで有する化合物の淡色溶液である。

    出発化合物A)を製造するこの方法により、簡単な手段で非常に低い触媒濃度を使用して、かつ非常に短い反応時間で第2級および/または第3級イソシアネート基を二量化することが、初めて可能になる。
    この方法により、 2級および/または第3級イソシアネート基のみを有するジイソシアネート、あるいはモノマー出発ジイソシアネート中の該ポリイソシアネートの溶液から得ることができるウレトジオンポリイソシアネートは、ウレトジオン粉体塗料架橋剤を製造するために有用な出発物質A)を構成する。 さらにそれらは、重付加法によるポリウレタンポリマーの製造のため、好ましくは一成分または二成分ポリウレタン塗料物質の製造のために適している。 これに関してそれらを、一成分焼付ラッカーのための架橋剤成分として、それらがポリウレタン化学から自体既知のブロック化剤でブロックされた形態で使用することもできる。 適当なブロック化剤の例は、ポリウレタン化学からイソシアネート基のためのブロック化剤として知られている以下の化合物:オキシム、例えばアセトンオキシム、ブタノンオキシムおよびシクロヘキサノンオキシム、ラクタム、例えばε-カプロラクタム、C-H酸性化合物、例えばジエチルマロネートおよびアセトアセテート、N-複素環類、例えば1,2,4-トリアゾール、ジメチル-1,2,4-トリアゾール、3,5-ジメチルピラゾールおよびイミダゾール、並びにこれらブロック化剤のあらゆる混合物である。

    選択した出発ジイソシアネートの性質および選択したオリゴマー化度に応じて、このようにして得ることができる出発化合物A)は、11.2〜25.4質量%、好ましくは12.8〜23.9質量%、より好ましくは13.5〜16.0質量%のイソシアネート基含有量を有し、5質量%未満、好ましくは2質量%未満、より好ましくは1質量%未満のモノマージイソシアネートを含有する。 出発化合物A)中のイソシアヌレート構造のモル割合は、ウレトジオン基およびイソシアヌレート基の合計を基準に、10%以下、好ましくは8%以下、非常に好ましくは5%以下である。

    本発明の方法において重付加化合物を製造するために、所望によりさらなるジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートB)を、そのうえ使用することができる。 例えば脂肪族、脂環式、芳香脂肪族および/または芳香族結合のイソシアネート基を有するあらゆる所望のモノマージイソシアネート、特に分子量範囲140〜400のもの、例えば1,4-ジイソシアナトブタン、1,6-ジイソシアナトヘキサン(HDI)、1,5-ジイソシアナト-2,2-ジメチルペンタン、2,2,4-および/または2,4,4-トリメチル-1,6-ジイソシアナトヘキサン、1,10-ジイソシアナトデカン、IPDI、1-イソシアナト-1-メチル-4(3)-イソシアナトメチルシクロヘキサン、1,3-および1,4-フェニレンジイソシアネート、2,4-および2,6-トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4'-および/または4,4'-ジイソシアネート、ナフチレン-1,5-ジイソシアネート、出発化合物A)の製造に関して上記した 2級および/または第3級結合のイソシアネート基のみを有するジイソシアネート、またはそのようなジイソシアネートのあらゆる所望混合物、およびまたこれらモノマージイソシアネートの変性により製造され、ウレトジオン、イソシアヌレート、ウレタン、アロファネート、ビウレットおよび/またはイミノオキサジアジンジオン構造を有する、例えば独国特許出願公開第1 670 666号、独国特許出願公開第3 700 209号および独国特許出願公開第3 900 053号または欧州特許出願公開第0 336 205号および欧州特許出願公開第0 339 396号に例として記載されているようなポリイソシアネートがある。

    これらのジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートB)は、あるとしたら、成分A)およびB)の総量を基準に70質量%まで、好ましくは50質量%までの量で使用される。 そのうえ本発明の方法において任意に使用し得るような好ましい出発成分B)は、脂肪族および/または脂環式結合のイソシアネート基を有するジイソシアネートおよびポリイソシアネートである。 特に好ましいことは、モノマーHDI、IPDIおよび/または4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、あるいはHDIおよび/またはIPDIから形成され、ウレトジオンおよび/またはイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネートの使用である。

    本発明の方法のための出発化合物C)は、少なくとも2.0の(平均)OH官能価を有する分子量範囲62〜2,000のポリオール、またはそのようなポリオールの混合物である。
    適当なポリオールC)の例は、分子量範囲62〜400の多価アルコール、例えば1,2-エタンジオール、1,2-および1,3-プロパンジオール、異性体のブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオールおよびオクタンジオール、1,2-および1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノールまたは4,4'-(1-メチルエチリデン)-ビスシクロヘキサノール、1,2,3-プロパントリオール、1,1,1-トリメチロールエタン、1,2,6-ヘキサントリオール、1,1,1-トリメチロールプロパン、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパンジオールまたは1,3,5-トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、しかしまたエステルアルコールまたはエーテルアルコール、例えばネオペンチルグリコールグリコールヒドロキシピバレート、ジエチレングリコールまたはジプロピレングリコールである。

    適当な出発化合物C)はまた、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネートまたはポリエーテル種の通常のポリヒドロキシル化合物である。
    ポリオール成分C)として適当なポリエステルポリオールは、例えば、通常の方法で多価アルコール、例えば分子量範囲62〜400の上で言及したものと、不足量の多塩基カルボン酸、対応するカルボン酸無水物、対応する低級アルコールのポリカルボン酸エステルまたはラクトンとを反応させることにより製造することができるような、200〜2,000、好ましくは250〜1,500の数平均分子量を有し、1〜21質量%、好ましくは2〜18質量%のヒドロキシル含有量を有するものである。

    ポリエステルポリオールを製造するための使用される酸または酸誘導体は、本質的に脂肪族、脂環式および/または芳香族であり得、適切な場合に例えばハロゲン原子により置換されていてもよく、および/または不飽和でもよい。 適当な酸の例は、分子量範囲118〜300の多塩基カルボン酸またはその誘導体であり、その例は、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、トリメリト酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ダイマーおよびトリマー脂肪酸、ジメチルテレフタレート並びにビスグリコールテレフタレートである。
    ポリエステルポリオールを製造するために、これら例示の出発化合物のあらゆる所望混合物を使用することもできる。

    ポリオール成分C)として好ましく使用されるポリエステルポリオールの1種は、通常の方法で、出発分子として、例えば上で例示したようなラクトンおよび単純多価アルコールから開環により製造することができるものである。 これらポリエステルポリオールを製造するために適当なラクトンは、例えばβ-プロピオラクトン、γ-ブチロラクトン、α-およびβ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、3,5,5-および3,3,5-トリメチルカプロラクトンまたはそのようなラクトンのあらゆる所望混合物である。

    ポリオールC)として適当なポリカーボネート種のポリヒドロキシル化合物は、特に、例えば、二価アルコール、例えば分子量範囲62〜400の多価アルコールの列挙で上で例示したものと、ジアルキル若しくはジアリールカーボネート、例えばジメチル若しくはジフェニルカーボネート、またはホスゲンとを反応させることにより製造することができるような自体既知のポリカーボネートジオールである。

    ポリオールC)として適当なポリエステルカーボネート種のポリヒドロキシル化合物は、特に、例えば独国特許出願公開第1 770 245号の教示に従い、二価アルコールと、上で例示した種類のラクトン、特にε-カプロラクトンとを反応させ、次いで生ずるポリエステルジオールとジフェニルカーボネートとを反応させることにより得ることができるような、エステル基およびカーボネート基を有する通常のジオールである。

    ポリオールC)として適当なポリエーテルポリオールは、特に、通常の方法で適当な出発分子をアルコキシル化することにより得ることができるような200〜2,000、好ましくは250〜1,500の数平均分子量を有し、1.7〜25質量%、好ましくは2.2〜20質量%のヒドロキシル含有量を有するものである。 これらのポリエーテルポリオールを製造するために、出発分子として、分子量範囲62〜400の上記のもののようなあらゆる所望の多価アルコールを使用することができる。 アルコキシル化反応のために適当なアルキレンオキシドは、特にエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドであり、これらを、アルコキシル化反応のために任意の順序で、そうでなければ混合物で使用することができる。

    さらなる適当なポリエーテルポリオールは、例えば Angew. Chem. 72, 927(1960年)に従いテトラヒドロフランの重合により得ることができるような通常のポリオキシテトラメチレングリコールを含む。
    同様に出発化合物C)として適当なものは、通常の方法で、例えば独国特許出願公開第1 768 313号に記載の方法または欧州特許出願公開第0 720 994号第4頁第33行〜58行に記載の他の方法に従い、ダイマー脂肪酸および/またはそのエステルを水素化することにより製造することができるようなダイマージオールである。

    本発明の方法のために好ましい出発化合物C)は、分子量範囲62〜400の前記の単純多価アルコール、記述したポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオール、およびまたこれらポリオール成分のあらゆる所望混合物である。
    しかしながら特に好ましくは、分子量範囲62〜300の、単純多価アルコールの列挙中で上で述べたジオール、分子量範囲134〜1,200のポリエステルジオール若しくはポリカーボネートジオール、またはそれらの混合物が使用される。
    本発明の方法のために特に好ましい出発化合物C)は、前記ポリエステルジオールと、使用されるポリオールC)の総量を基準に80質量%まで、好ましくは60質量%までの分子量範囲62〜300の単純ジオールとの混合物である。

    本発明の方法において、所望によりさらなるイソシアネート反応性の単官能性化合物D)をさらに使用することもできる。 特に脂肪族または脂環式モノアミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、異性体のブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミンおよびオクチルアミン、n-ドデシルアミン、n-テトラデシルアミン、n-ヘキサデシルアミン、n-オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、異性体のメチルシクロヘキシルアミンおよびまたアミノメチルシクロヘキサン、第2級モノアミン、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ビス(2-エチルヘキシル)アミン、N-メチル-およびN-エチルシクロヘキシルアミンおよびまたジシクロヘキシルアミン、またはモノアルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、異性体のペンタノール、ヘキサノール、オクタノールおよびノナノール、n-デカノール、n-ドデカノール、n-テトラデカノール、n-ヘキサデカノール、n-オクタデカノール、シクロヘキサノール、異性体のメチルシクロヘキサノールおよびまたヒドロキシメチルシクロヘキサンがある。

    これらの単官能性化合物D)は、用いるとすれば、イソシアネート反応性出発化合物C)およびD)の総量を基準に40質量%、好ましくは25質量%までの量で用いられる。
    本発明の方法のために好ましい出発化合物D)は、言及した種類の単純な脂肪族または脂環式モノアルコールである。

    本発明の方法を実施するために、ウレトジオンポリイソシアネートA)が、適切な場合にさらなるジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートB)と一緒に使用されて、ポリオールC)、および適切な場合にさらなるイソシアネート反応性の単官能性化合物D)と、バッチまたは連続操作で、例えば特別な装置、例えば強力混練装置またはスタティックミキサー内で、1.8:1〜0.6:1、好ましくは1.6:1〜0.8:1のイソシアネート基対イソシアネート反応性基の記述した当量比で、40〜200℃、より好ましくは60〜180℃の反応温度で、好ましくは理論の計算NCO含有量に達するまで反応させられる。

    反応は、好ましくは溶融での無溶媒で行われるが、当然、イソシアネート基に対して不活性である適当な溶媒中でも行うことができる。 このあまり好ましくない手順のための適当な溶媒は、例えば通常のペイント溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチル若しくはモノエチルエーテルアセテート、1-メトキシプロプ-2-イルアセテート、アセトン、2-ブタノン、4-メチル-2-ペンタノン、シクロヘキサノン、トルエン若しくはそれらの混合物、しかしまたプロピレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルおよびブチルエーテルアセテート、N-メチルピロリドンおよびN-メチルカプロラクタムのような溶媒、またはそのような溶媒の混合物である。
    これらの適切な場合にそのうえ使用される溶媒は、反応が行われた後に適当な方法により、例えば沈殿および単純な吸引濾過、噴霧乾燥または脱揮発成分スクリュー内での溶融押出により、本発明の方法の生成物から分離されなければならない。

    ウレタン化反応を促進するために、本発明の方法においてポリウレタン化学から知られている通例の触媒を使用することができ、その例は、第3級アミン、例えばトリエチルアミン、ピリジン、メチルピリジン、ベンジルジメチルアミン、N,N-エンドエチレンピペラジン、N-メチルピペリジン、ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N-ジメチルアミノシクロヘキサン、N,N'-ジメチルピペラジン、または金属塩、例えば塩化鉄(III)、塩化亜鉛、オクタン酸亜鉛、亜鉛2-エチルカプロエート、亜鉛アセチルアセトネート、オクタン酸スズ(II)、スズ(II)エチルカプロエート、パルミチン酸スズ(II)、ジブチルスズ(IV)ジラウレートおよびモリブデングリコラートである。
    これらの触媒は、適切な場合に、使用される出発化合物の総量を基準に0.001〜2.0質量%、好ましくは0.01〜0.2質量%の量で用いられる。

    その実施様式にかかわらず本発明の方法は、イソシアネート基対イソシアネート反応性基の選択当量比に応じて、ウレトジオン基を有し、0〜6.0質量%、好ましくは0〜5.0質量%、より好ましくは0〜4.0質量%の遊離イソシアネート基含有量(NCO、分子量=42として計算)、3〜25質量%、好ましくは5〜17質量%、より好ましくは6〜17質量%のウレトジオン基含有量(C 222 、分子量=84として計算)、および1.0質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.3質量%未満のモノマージイソシアネート含有量を有し、40℃未満で固形であり、125℃より上で液状であり、特に示差熱分析(DTA)に従い測定され、40〜110℃の温度範囲内、より好ましくは50〜100℃の温度範囲内にある融点または融解範囲を有する重付加化合物を製造する。

    本発明の重付加化合物は、ポリウレタン樹脂をイソシアネート重付加法により製造するために有用な出発物質を構成する。 それらは、特にブロック化剤を含まない熱硬化性PU粉体塗料物質における架橋剤成分としての使用を提供する。 この有用性においてそれらは、IPDIをベースとする類似成分の市販ウレトジオン粉体塗料架橋剤と比べて、向上した反応性のために注目に値し、向上した耐薬品性および機械的抵抗性、特により高い弾性を有する塗膜を製造する。

    本発明の重付加化合物のために適当な反応相手は、原則として、粉体塗装技術から知られているあらゆる結合剤であり、これは、イソシアネート反応性基、例えばヒドロキシル、カルボキシル、アミノ、チオール、ウレタンまたは尿素基を有し、任意にラジカル付加重合により架橋することができる不飽和基をさらに有し得る。 この場合、粉体塗料物質は、熱処理に加えて、化学線への暴露により架橋される。 このようにして得られるポリマーは、例えば、より高い架橋密度の結果としてより大きな硬度および耐熱変形性を特色とする。 しかしながら好ましくは、40℃未満で固形であり、130℃より上で液状であるヒドロキシル官能性の粉体塗料結合剤が用いられる。 示差熱分析(DTA)により測定されるようなこれらのヒドロキシ官能性樹脂の軟化温度は、好ましくは30〜120℃の温度範囲内、より好ましくは35〜110℃の温度範囲内にある。

    それらのヒドロキシル価は、一般に20〜200の間、好ましくは30〜130の間であり、それらの数平均分子量(官能価およびヒドロキシル含有量から計算可能)は、一般に400〜10,000の間、好ましくは1,000〜5,000の間である。
    この種の粉体塗料結合剤は、例えば、先行技術の前記刊行物、例えば欧州特許出願公開第0 45 998号または欧州特許出願公開第0 254 152号に記載されているようなヒドロキシル含有ポリエステル、ポリアクリレートまたはポリウレタン、しかしまたそのような樹脂のあらゆる所望混合物である。

    即用粉体塗料物質を製造するために本発明の重付加化合物は、適当なヒドロキシ官能性粉体塗料結合剤と、適切な場合にさらなる助剤および添加剤、例えば触媒、顔料、フィラー、均展剤と混合され、例えば押出機または混練機内で各成分の融解範囲よりも上で、
    例えば70〜130℃、好ましくは70〜110℃で一体化されて、均一物質を形成する。
    これに関して本発明の重付加化合物およびヒドロキシ官能性結合剤を、各ヒドロキシル基に対して、0.6〜2.0個、好ましくは0.6〜1.4個、より好ましくは0.8〜1.2個のイソシアネート基があるような割合で用いることができる。 本発明の重付加化合物に関するイソシアネート基の用語は、遊離イソシアネート基およびウレトジオン基としてダイマー形態で存在するイソシアネート基の合計であることを意味する。

    適切な場合に硬化を促進するために使用することができる触媒は、本発明の方法に関して反応を促進するために既に記載したようなポリウレタン化学から知られている通例の化合物、またはアミジン、例えば1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン(DBN)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)および1,2-ジメチルテトラヒドロピリミジンであり、これらは、欧州特許出願公開第0 803 524号の教示に従い、ウレトジオン粉体塗料架橋剤の焼付温度を低下させるために特に適当な触媒であることが分かっている。 これらの触媒を、適切な場合に、有機結合剤、即ちヒドロキシ官能性粉体塗料結合剤と組み合わせた本発明の重付加化合物の総量(但し任意に使用されるさらなる助剤および添加剤を除く)を基準に0.01〜5.0質量%、好ましくは0.05〜2.0質量%の量で添加することができる。

    IR分光調査が示すように、本発明の重付加化合物中に存在し得るあらゆる遊離イソシアネート基は、粉体塗料製造の条件下で実質的に完全な反応を経る。 溶融物が冷却された後に生ずるイソシアネート基無含有固体は、その後に粉砕され、ふるい分けにより、所望の粒度を超える、例えば0.1mmを超える粒子画分を除かれる。

    こうして製造される、直ぐに吹付けできる粉体塗料物質を、目標基材に、通例の粉体適用法、例えば静電粉体吹付けまたは流動層焼結により適用することができる。 本発明に従い、あらゆる所望の耐熱性基材、例えば金属、木材またはガラスから製造されるものを塗装することができる。
    塗膜は、110〜220℃、好ましくは130〜200℃の温度で、例えば約10〜30分間加熱することにより硬化される。 これは、良好な耐溶剤性および耐薬品性を有し、優れた均展性および非常に高い光沢により区別される硬質および弾性塗膜を与える。

    実施例 以下の本文において、光沢の数値を除く全ての割合(%)は質量による。 記述したウレトジオン基含有量を、熱滴定(1,2-ジクロロベンゼン中における過剰のジ-n-ブチルアミンとの30分の還流煮沸、次いで塩酸での逆滴定)により測定した。

    出発化合物A)の製造のための実施例 触媒の製造 触媒1:ナトリウム-1,2,4-トリアゾレート 機械的撹拌機、内部温度計および還流凝縮器を備えた三つ口フラスコ撹拌装置に、乾燥窒素下で乾燥メタノール200mlおよびナトリウムメトキシドの30%濃度のメタノール溶液45ml(ナトリウムメトキシド0.25molに相当)を装填した。 それに1,2,4-トリアゾール17.4g(0.25mol)を、室温で分けて添加した。 1,2,4-トリアゾールの添加終了後に、反応混合物を還流温度で4時間撹拌した。 その後に溶媒を減圧下で留去し、残った油状残留物を、室温で塩化メチレン200mlと混合した。 混合物を室温で15分間撹拌し、析出固形生成物を濾過した。 これは、ナトリウム-1,2,4-トリアゾレート22.5g(収率:理論の98%)を無色粉末の形態で与えた。 生成物は、その1 H-NMRスペクトルによれば純粋であり、使用した1,2,4-トリアゾールは無かった。

    触媒2:ナトリウム-1,2,3-トリアゾレート 1,2,3-トリアゾール17.4g(0.25mol)を、当量のメタノール200ml中ナトリウムメトキシドのメタノール溶液と、触媒1のために記載した方法により反応させた。 反応混合物を上記のように処理し、ナトリウム-1,2,3-トリアゾレート22.4g(収率:理論の98%)を実質的に無色の粉末形態で与えた。 生成物は、その1 H-NMRスペクトルによれば純粋であり、使用した出発物質は無かった。

    触媒3:ナトリウムベンゾトリアゾレート ベンゾトリアゾール29.8g(0.25mol)を、当量のメタノール200ml中ナトリウムメトキシドのメタノール溶液と、触媒1のために記載した方法により反応させた。 反応混合物を上記のように処理し、ナトリウムベンゾトリアゾレート34.2g(収率:理論の97%)を実質的に無色の粉末形態で与えた。 生成物は、その1 H-NMRスペクトルによれば純粋であり、使用した出発物質は無かった。

    触媒4:テトラブチルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート 機械的撹拌機、内部温度計および還流凝縮器を備えた三つ口フラスコ撹拌装置に、室温で乾燥窒素下において、ナトリウムメトキシドの30%濃度のメタノール溶液18.0g(ナトリウムメトキシド0.1molに相当)を装填した。 20分にわたって、メタノール20ml中1,2,4-トリアゾール6.9g(0.1mol)の溶液を滴下して加え、その後に反応混合物を1時間撹拌し、次いで20分にわたってイソプロパノール中塩化テトラブチルホスホニウムの71.4質量%濃度の溶液(Cyphos(商標) 443P、Cytec Industries、ノイス)41.3g(0.1mol)を添加した。 ホスホニウム塩の添加開始に続いて直ぐに、塩化ナトリウムの析出が始まった。 反応混合物を室温でさらに1時間撹拌し、濾過し、最後に濾液を、浴温40℃および圧力約1mbarにおけるロータリーエバポレーターで体積約50mlに濃縮した。 残留物を再び濾過し、メタノール/イソプロパノール混合物中、透明でほとんど無色のテトラブチルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート溶液42.5gを与えた。 フェノールフタレインに対して0.1NのHClを用いる酸滴定による活性触媒含有量は、73.0質量%であった。 メタノール対イソプロパノールの比は、ガスクロマトグラフィー(GC)により25.4:74.6%(面積%)と測定された。

    触媒5:メチルトリオクチルアンモニウム-1,2,4-トリアゾレート 触媒4のために記載した方法を使用して、メタノール20gの溶液中の1,2,4-トリアゾール6.9g(0.1mol)を、まずナトリウムメトキシドの30%濃度のメタノール溶液18.0g(0.1mol)と、次いでメタノール中塩化メチルトリオクチルアンモニウム(Aliquat(商標) 336、Cognis Deutschland GmbH & Co. KG、デュッセルドルフ)の50%濃度の溶液80.6g(塩化メチルトリオクチルアンモニウム0.1molに相当)と反応させた。 濾過、ロータリーエバポレーターによる溶媒除去、およびさらなる濾過は、透明な淡黄色液体としてメチルトリオクチルアンモニウム-1,2,4-トリアゾレート40.3gを与えた。 0.1NのHClを用いる酸滴定による活性触媒含有量は、92.3質量%であった。

    触媒6:トリヘキシルテトラデシルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート 機械的撹拌機、内部温度計および還流凝縮器を備えた三つ口フラスコ撹拌装置に、室温で乾燥窒素下において、ナトリウムメトキシドの30%濃度のメタノール溶液180.0g(ナトリウムメトキシド1.0molに相当)を装填した。 45分にわたって、メタノール200ml中1,2,4-トリアゾール69g(1.0mol)の溶液を滴下して加え、その後に反応混合物を12時間撹拌した。 次いで1時間にわたってメタノール60g中塩化トリヘキシルテトラデシルホスホニウム(Cyphos(商標) 3653P、Cytec Industries、ノイス)518g(1.0mol)の溶液を、滴下して加えた。 ホスホニウム塩の添加開始に続いて直ぐに、塩化ナトリウムの析出が始まった。 反応混合物を一晩撹拌し、析出した塩化ナトリウムを濾過し、その後に溶媒を、産業的に通例の薄膜蒸発機において、温度50℃および圧力約0.3mbarで留去した。 残留物を再び濾過し、透明でほとんど無色の液体として、粘度570mPas(23℃)および屈折率n D 20 1.4821を有するトリヘキシルテトラデシルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート510g(収率:理論の92.6%)を与えた。 残留メタノール含有量は0.1質量%であった。

    ウレトジオンポリイソシアネート(出発物質A)の製造 実施例1
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、30℃で乾燥窒素下において撹拌しながら、ジメチルスルホキシド(DMSO)25ml中ナトリウム-1,2,4-トリアゾレート(触媒1)2g(0.022mol)の溶液と混合し、その結果、反応混合物の温度は、放出された反応熱により39℃に上昇した。 60分の反応時間後に(その間に発熱は元の状態に静まる)、反応混合物のNCO含有量は26.3質量%に低下した。 これはオリゴマー化度15.6%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.6g(0.022mol)を添加することにより失活させた。 この失活において生じた濁りを濾過により除去し、無色透明の反応混合物から、揮発成分(過剰のジイソシアネートおよび触媒溶媒)を温度155℃および圧力0.2mbarで除いた。 これは、14.1質量%の遊離NCO基含有量、0.4質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、200,000mPas(23℃)を超える粘度(DIN 53 018 による)、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した12の色数(APHA)を有する無色ウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によるウレトジオン構造対イソシアヌレート構造のモル比は98.4:1.6であった。

    実施例2
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、30℃で乾燥窒素下において撹拌しながら、ジメチルスルホキシド(DMSO)25ml中ナトリウム-1,2,3-トリアゾレート(触媒2)2g(0.022mol)の溶液と混合し、その結果、反応混合物の温度は、放出された反応熱により39℃に上昇した。 60分の反応時間後に(その間に発熱は元の状態に静まる)、反応混合物のNCO含有量は26.7質量%に低下した。 これはオリゴマー化度14.3%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.6g(0.022mol)を添加することにより失活させ、反応混合物を実施例1に記載したように処理した。 これは、14.1質量%の遊離NCO基含有量、0.5質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した14の色数(APHA)を有する高粘度の無色ウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によるウレトジオン構造対イソシアヌレート構造のモル比は99.1:0.9であった。

    実施例3
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、30℃で乾燥窒素下において撹拌しながら、ジメチルスルホキシド(DMSO)40ml中ナトリウムベンゾトリアゾレート(触媒3)3.0g(0.021mol)の溶液と混合し、その結果、反応混合物の温度は、放出された反応熱により37℃に上昇した。 60分の反応時間後に(その間に発熱は元の状態に静まる)、反応混合物のNCO含有量は26.5質量%に低下した。 これはオリゴマー化度13.6%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.4g(0.021mol)を添加することにより失活させ、反応混合物を実施例1に記載したように処理した。 これは、14.0質量%の遊離NCO基含有量、0.5質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した21の色数(APHA)を有する高粘度の無色ウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によるウレトジオン構造対イソシアヌレート構造のモル比は96.4:3.6であった。

    実施例4
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、30℃で乾燥窒素下において撹拌しながら、触媒4(メタノール/イソプロパノール中のテトラブチルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート)2.3g(5.1mmol)の溶液と混合し、その結果、反応混合物の温度は、放出された反応熱により42℃に上昇した。 発熱が静まった後にバッチを、40分後にさらに触媒溶液2.3g(5.1mmol)で再触媒した。 合計1時間25分の反応時間後に、反応混合物のNCO含有量は26.5質量%に低下した。 これはオリゴマー化度13.6%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート2.15g(10.2mmol)を添加することにより失活させ、反応混合物から、実施例1に記載したように薄膜蒸留により過剰のジイソシアネートを除いた。 これは、14.2質量%の遊離NCO基含有量、0.4質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した17の色数(APHA)を有する高粘度の淡黄色ウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によるウレトジオン構造対イソシアヌレート構造のモル比は97.4:2.8であった。

    実施例5
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、減圧(2mbar)下で1時間脱気し、次いで乾燥窒素でガスシールし、30℃に温めた。 撹拌しながら触媒5(メチルトリオクチルアンモニウム-1,2,4-トリアゾレート)8g(0.02mol)を添加した。 反応混合物は、放出された反応熱により43℃に温まった。 70分の反応時間後に(その間に発熱は元の状態に静まる)、反応混合物のNCO含有量は26.6質量%に低下した。 これはオリゴマー化度16.2%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.2g(0.2mol)を添加することにより失活させ、生じた無色透明の混合物から、実施例1に記載したように薄膜蒸留により過剰のジイソシアネートを除いた。 これは、14.0質量%の遊離NCO基含有量、0.3質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、および10質量%濃度の塩化メチレン溶液で測定した10の色数(APHA)を有する高粘度で実質的に無色のウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によるウレトジオン構造対イソシアヌレート構造のモル比は99.3:0.7であった。

    実施例6
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンからのウレトジオンポリイソシアネート(A1)
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、減圧(2mbar)下で1時間脱気し、次いで乾燥窒素でガスシールし、30℃に温めた。 その後に撹拌しながら触媒6(トリヘキシルテトラデシルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート)12g(0.022mol)を、3時間の反応時間にわたって、実験室用注入ポンプ(KDS 100、KD Scientific、ボストン)を使用して連続に添加した。 引き続きの30分の撹拌時間後に、反応混合物のNCO含有量は26.2質量%であった。 これはオリゴマー化度17.1%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.2g(0.022mol)を添加することにより失活させ、生じた無色透明の混合物から、実施例1に記載したように薄膜蒸留により過剰のジイソシアネートを除いた。 これは、14.2質量%の遊離NCO基含有量、0.5質量%のモノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン含有量、および10質量%濃度の塩化メチレン溶液で測定した11の色数(APHA)を有する高粘度で実質的に無色のウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 生成物は、 13 C-NMR分光法によれば、もっぱらウレトジオン基を有した。 イソシアヌレート構造は検出できなかった。 熱滴定により測定したウレトジオン基含有量は17.8%であった。

    比較例1(欧州特許出願公開第0 317 744号に従う)
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、室温で乾燥窒素下において撹拌しながら、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)触媒20g(2質量%)と混合した。 5日後に実質的に無色の反応混合物は、未変化のNCO含有量31.4質量%を有した。 そのうえIRスペクトルにおいて、ウレトジオン基は検出されなかった。

    比較例2(欧州特許出願公開第0 317 744号に従う)
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000gを、比較例1に記載したようにDMAP20g(2質量%)と混合し、次いで50℃で5日間加熱した。 淡黄色の反応混合物は、未変化のNCO含有量31.4質量%を有した。 IRスペクトルにおいて、ウレトジオン基は検出されなかった。

    比較例3(欧州特許出願公開第0 317 744号に従う)
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、室温で乾燥窒素下において撹拌しながら、4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)触媒100g(10質量%)と混合した。 5日後にIRスペクトルは、1760cm -1で非常に弱い特徴的なバンドを示し、これは、少量のウレトジオン基が存在するしるしと解釈することができる。 淡黄色反応混合物のNCO含有量は、29.0質量%から28.6質量%に低下した。 これは、オリゴマー化度1.4%に相当する。

    比較例4(欧州特許出願公開第0 45 995号に従う)
    4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン1,000g(3.82mol)を、室温で乾燥窒素下において撹拌しながら、ヘキサメチルホスホルアミド50g(5質量%)と混合した。 5日後に実質的に無色の反応混合物は、未変化のNCO含有量31.3質量%を有した。 IRスペクトルにおいて、ウレトジオン基は検出されなかった。

    比較例は、イソシアネートの高選択性二量化のために文献から知られている触媒が、本発明の方法の触媒とは対照的に高濃度でさえ、第2級イソシアネート基に対して活性を有さないか、またはウレトジオンポリイソシアネートの工業的製造のために全く不充分な極端に低い活性しか有さないことを示す。

    実施例7
    4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタンからのウレトジオンポリイソシアネート(A2)
    4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン1,000g(3.45mol)を、真空(2mbar)で1時間脱気し、次いで乾燥窒素でガスシールし、30℃に温めた。 その後に上記のトリヘキシルテトラデシルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート二量化触媒(触媒6)10g(0.018mol)を、3時間の反応時間にわたって、実験室用注入ポンプ(KDS 100、KD Scientific、ボストン)により撹拌しながら連続に添加した。 引き続きの30分の撹拌期間後に、反応混合物のNCO含有量は25.1%であった。 これはオリゴマー化度13.4%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート4.2g(0.022mol)を添加することにより失活させ、生じた無色透明の混合物から、薄膜蒸発機により温度155℃および圧力0.2mbarで過剰のジイソシアネートを除いた。 これは、13.3%の遊離NCO基含有量、0.6%のモノマー4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン含有量、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した29の色数(APHA)を有する高粘度で実質的に無色のウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によれば、生成物はもっぱらウレトジオン基を有した。 イソシアヌレート構造は検出できなかった。 熱滴定により測定したウレトジオン基含有量は15.9%であった。

    実施例8
    TMXDI 500g(2.05mol)を、真空(2mbar)で1時間脱気し、次いで乾燥窒素でガスシールし、30℃に温めた。 その後に触媒6(トリヘキシルテトラデシルホスホニウム-1,2,4-トリアゾレート)5g(0.009mol)を、3時間の反応時間にわたって、実験室用注入ポンプ(KDS 100、KD Scientific、ボストン)により撹拌しながら連続に添加した。 引き続きの30分の撹拌期間後に、反応混合物のNCO含有量は31.4%であった。 これはオリゴマー化度7.7%に相当する。 次いで触媒を、ジブチルホスフェート1.9g(0.009mol)を添加することにより失活させ、生じた無色透明の混合物から、実施例1に記載したように薄膜蒸留により過剰のジイソシアネートを除いた。 これは、15.6質量%の遊離NCO基含有量、0.5質量%のモノマーTMXDI含有量、および塩化メチレン中10質量%濃度の溶液で測定した43の色数(APHA)を有する高粘度で淡色のウレトジオンポリイソシアネートを与えた。 13 C-NMR分光法によれば、生成物はもっぱらウレトジオン基を有した。 イソシアヌレート構造は検出できなかった。 熱滴定により測定したウレトジオン基含有量は18.7%であった

    出発化合物C)の製造 実施例9
    エステル基含有ジオールC1)
    1,4-ブタンジオール901gおよびε-カプロラクトン1,712gを、室温で乾燥窒素下において混合し、オクタン酸スズ(II)0.3gを添加し、次いで混合物を160℃で5時間加熱した。 室温に冷却することで、以下の特性を有する無色の液状生成物が得られた:
    η(23℃):180mPas
    OH価:416mg KOH/g
    遊離ε-カプロラクトン:0.1%
    数平均分子量(OH価から計算):269

    実施例10
    エステル基含有ジオールC2)
    1,3-プロパンジオール761gおよびε-カプロラクトン1,712gを、室温で乾燥窒素下において混合し、オクタン酸スズ(II)0.3gを添加し、次いで混合物を160℃で5時間加熱した。 室温に冷却することで、以下の特性を有する無色の液状生成物が得られた:
    η(23℃):190mPas
    OH価:449mg KOH/g
    遊離ε-カプロラクトン:0.3%
    数平均分子量(OH価から計算):249

    実施例11
    エステル基含有トリオールC3)
    1,1,1-トリメチロールプロパン(TMP)1,341gおよびε-カプロラクトン1,712gを、室温で乾燥窒素下において混合し、オクタン酸スズ(II)0.3gを添加し、次いで混合物を160℃で5時間加熱した。 室温に冷却することで、以下の特性を有する無色の液状生成物が得られた:
    η(23℃):2,400mPas
    OH価:546mg KOH/g
    遊離ε-カプロラクトン:0.2%
    数平均分子量(OH価から計算):308

    粉体塗料および塗膜の製造 実施例12(本発明)
    実施例6からのウレトジオンポリイソシアネートA1)360.0g(1.22当量)を、乾燥窒素下で容器に装填し、触媒としてのジブチルスズ(IV)ジラウレート(DBTL)0.26gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 その後に10分にわたって、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)131.3g(0.98当量)、1,4-ブタンジオール5.5g(0.12当量)および2-エチル-1-ヘキサノール15.9g(0.12当量)の混合物を添加し、温度は放出された反応熱により125℃に上昇した。 引き続きの5分の撹拌期間後に、反応混合物のNCO含有量は0.9%の数値に低下した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明のウレトジオン基を有する重付加化合物を、無色の固形樹脂の形態で得た。 生成物は、以下の特性を有した:
    NCO含有量:0.9%
    ウレトジオン基含有量(計算):12.5%
    モノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン:0.31%
    融点:95〜100℃

    実施例13(本発明)
    実施例6からのウレトジオンポリイソシアネートA1)360.0g(1.22当量)を、乾燥窒素下で容器に装填し、触媒としてのDBTL 0.25gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 その後に10分にわたって、実施例10からのエステル基含有ジオールC2)122.0g(0.98当量)および1,4-ブタンジオール5.5g(0.12当量)の混合物を添加し、反応混合物を、125℃の最大反応温度で、約15分後にそのNCO含有量が1.2%の数値に低下するまで撹拌した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明の重付加化合物を、以下の特性を有する淡黄色の固形樹脂として得た:
    NCO含有量(測定/計算):1.2/1.0%
    ウレトジオン基含有量(計算):13.1%
    全NCO含有量(計算):14.1%
    NCO官能価:2.0
    モノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン:0.26%
    融点:95〜110℃

    実施例14(本発明)
    実施例7からのウレトジオンポリイソシアネートA2)350.0g(1.11当量)を、乾燥窒素下で容器に装填し、触媒としてのDBTL 0.25gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 その後に10分にわたって、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)119.7g(0.89当量)、1,2-エタンジオール3.4g(0.11当量)および2-エチル-1-ヘキサノール14.3g(0.11当量)の混合物を添加し、温度は放出された反応熱により118℃に上昇した。 引き続きの10分の撹拌期間後に、反応混合物のNCO含有量は0.8%の数値に低下した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明のウレトジオン基を有する重付加化合物を、無色の固形樹脂の形態で得た。 生成物は、以下の特性を有した:
    NCO含有量:0.8%
    ウレトジオン基含有量(計算):11.4%
    モノマー4,4'-ジイソシアナト-3,3'-ジメチルジシクロヘキシルメタン:0.42%
    融点:95〜100℃

    実施例15(本発明)
    実施例6からのウレトジオン基含有ポリイソシアネートA1)300.0g(1.01当量)を、50℃でHDI 50.0g(0.60当量)と乾燥窒素下で混合し、次いで触媒としてのDBTL 0.5gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 15.3%のウレトジオン基含有量を有するこの混合物に、20分にわたって、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)64.6g(0.48当量)、1,4-ブタンジオール36.0g(0.80当量)および2-エチル-1-ヘキサノール41.6g(0.32当量)の混合物を添加し、反応混合物を、122℃の最大反応温度で、約15分後にそのNCO含有量が0.7%の数値に低下するまで撹拌した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明の重付加化合物を、以下の特性を有する淡黄色の固形樹脂として得た:
    NCO含有量:0.7%
    ウレトジオン基含有量(計算):10.8%
    モノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン:0.27%
    モノマーHDI:0.09%
    融解範囲:93〜101℃

    実施例16(本発明)
    実施例6からのウレトジオン基含有ポリイソシアネートA1)300g(1.01当量)を、50℃で欧州特許出願公開第0 330 966号の実施例7と同様に製造され21.8%の遊離イソシアネート基含有量、0.1%のモノマーHDI含有量および3.5の平均NCO官能価を有するHDIベースのイソシアヌレートポリイソシアネート30g(0.16当量)と乾燥窒素下で混合し、次いで触媒としてのDBTL 0.5gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 16.2%のウレトジオン基含有量および2.12の平均NCO官能価を有するこの混合物に、20分にわたって、実施例11からのエステル基含有トリオールC3)24g(0.23当量)、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)47g(0.35当量)および1,4-ブタンジオール16g(0.35当量)の混合物を添加し、反応混合物を、122℃の最大反応温度で、約15分後にそのNCO含有量が2.8%の数値に低下するまで撹拌した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明の重付加化合物を、以下の特性を有する淡黄色の固形樹脂として得た:
    NCO含有量(測定/計算):2.8/2.4%
    ウレトジオン基含有量(計算):12.8%
    全NCO含有量(計算):15.2%
    NCO官能価:5.1
    モノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン:0.33%
    モノマーHDI:<0.03%
    融解範囲:98〜107℃

    実施例17(本発明)
    実施例6からのウレトジオンポリイソシアネートA1)340.0g(1.15当量)を、乾燥窒素下で容器に装填し、触媒としてのDBTL 0.25gを添加し、混合物を80℃に加熱した。 次いで一度に、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)185.6g(1.38当量)を添加し、反応混合物を、130℃の最大反応温度で約5分後に全てのイソシアネート基が反応するまで撹拌した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明の重付加化合物を、以下の特性を有する淡黄色の固形樹脂として得た:
    NCO含有量:0%
    ウレトジオン基含有量(計算):11.5%
    モノマー4,4'-ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン:0.23%
    融点:103〜115℃

    実施例18(比較、欧州特許出願公開第0 639 598号と類似)
    ウレトジオン基を有し、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)をベースとし、16.7%の遊離イソシアネート基含有量および20.9%のウレトジオン基含有量(熱滴定により測定)を有するポリイソシアネート350.0g(1.39当量)を、乾燥窒素下でDBTL触媒0.5gと混合し、80℃に加熱した。 その後に20分にわたって、実施例9からのエステル基含有ジオールC1)149.3g(1.11当量)、1,4-ブタンジオール6.3g(0.14当量)および2-エチル-1-ヘキサノール18.2 (0.14当量)の混合物を添加し、反応混合物を、最大110℃の反応温度で、約20分後にそのNCO含有量が0.7%の数値に低下するまで撹拌した。 溶融物を、冷却するために金属板上に注ぎ、本発明の重付加化合物を、以下の特性を有する淡黄色の固形樹脂として得た:
    NCO含有量:0.7%
    ウレトジオン基含有量(計算):14.0%
    モノマーIPDI:0.17%
    融解範囲:94〜98℃

    実施例19(使用;本発明[a]および比較[b])
    [a] 30のOH価を有する市販のヒドロキシル含有ポリエステル(Rucote(商標) 182、Bayer AG)26.5質量部、および45のOH価を有する市販のヒドロキシル含有ポリエステル(Rucote(商標) 194、Bayer AG)24.6質量部を、本発明の実施例1からの重付加化合物11.4質量部と徹底的に混合し、これは全NCO対OHの当量比1:1に相当し、その後に市販の均展剤(Resiflow(商標) PV 88、Worlee-Chemie GmbH、ハンブルク)1.5質量部、パルミチン酸スズ(II)触媒0.5質量部、ベンゾイン0.5質量部および白色顔料(Kronos 2160、Kronos Titan GmbH、レーフエルクーゼン)35.0質量部、並びに該混合物を、PLK 46 タイプの Buss cokneader を使用して100〜120℃のバレル温度による100rpmでスクリュー部分中で均一化した。 冷却後に、固化溶融物を粉砕し、90μmのスクリーンを有する分級機(ACM 2、Hosokawa Milkropul)によりふるい分けした。

    [b] 比較のために粉体塗料物質を、同様に27.0質量部の Rucote(商標) 182 および25.2質量部の Rucote(商標) 194 から、比較例18に従い得られた重付加化合物10.3質量部、市販の均展剤(Resiflow(商標) PV 88、Worlee Chemie GmbH、ハンブルク)1.5質量部、パルミチン酸スズ(II)触媒0.5質量部、ベンゾイン0.5質量部および白色顔料(Kronos 2160、Kronos Titan GmbH、レーフエルクーゼン)35.0質量部で製造した。 全NCO対OHの当量比は、また1:1であった。

    このようにして得られた2つの粉体塗料物質を、ESB カップタイプガンを70KVの高圧で使用して脱脂スチール板に吹付け、各場合に160℃、170℃および180℃の温度で15分間硬化させ、滑らかに平坦化した白色塗膜を形成した。 約60μmの膜厚で以下の塗膜特性を求めた:

    比較は、本発明の粉体塗料物質により、低い焼付温度でさえ充分に架橋した塗膜が得られ、この膜は、知られている従来技術の重付加化合物を使用して製造した塗膜よりも高い弾性により区別されることが示される。

    実施例20〜23(使用、本発明)
    実施例18に記載の方法に従い、白着色の粉体塗料物質を、実施例19に記載のOH価30のヒドロキシル含有ポリエステル(Rucote(商標) 182、Bayer AG、レーフエルクーゼン)、並びに本発明の重付加化合物13、14、15および16から出発して製造した。 準備のできた配合粉体塗料を、それぞれ ESB カップタイプガンを70KVの高圧で使用して脱脂スチール板に吹付け、170℃で15分間硬化させた。 以下の表は、粉体塗料物質の組成(質量部)、およびまたそれらから得られた塗膜の技術的塗膜データを示す(各場合約60μmの膜厚)。


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