スルホン化フッ素化、非フッ素化、又は部分フッ素化ウレタン

申请号 JP2017516724 申请日 2015-09-24 公开(公告)号 JP2017532412A 公开(公告)日 2017-11-02
申请人 ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー; ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー; 发明人 クリストファー スウォーレン ジョン; クリストファー スウォーレン ジョン; オロンデ ブラウン ジェラルド; オロンデ ブラウン ジェラルド; ハイジンスカヤ タチアナ; ハイジンスカヤ タチアナ;
摘要 本発明は、(i)(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つの化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;又はフッ素化アルコールと、置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、を反応させる工程と、(式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり、m+nは、0よりも大きく、各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組混合物である);(ii)工程(i)の反応生成物を、 硫酸 水 素塩源と反応させる工程と、によって調製される化合物に関する。
权利要求

試薬の反応生成物を含む化合物であり、前記試薬は、 (a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と、 (b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって、 前記環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖(reduced sugar)、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と、 (c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、 (d)硫酸素塩源と、を含む、化合物。前記イソシアネート反応性化合物(b)が、式(IIa)、(IIb)、又は(IIc)から選択される、請求項1に記載の化合物: (式中、各Rは、独立して、−H;−R1;−C(O)R1; −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 rは、1〜3であり、 aは、0又は1であり、 pは、独立して、0〜2であり、 ただし、rが3の場合、aは0であり、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、 若しくはこれらの混合物であり、 ただし、式(IIa)が選択される場合には、少なくとも1つのRは−Hであり、少なくとも1つのRは、−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各R4は、独立して、−H、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2; 若しくは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 ただし、式(IIb)が選択される場合には、少なくとも1つのR又はR4は−Hであり;少なくとも1つのR又はR4は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ; −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2; 若しくは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各R19は、−H、−C(O)R1、又は−CH2C[CH2OR]3であり、 ただし、式(IIc)が選択される場合には、少なくとも1つのR19又はRは−Hであり;少なくとも1つのR19又はRは、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1である)。前記イソシアネート反応性化合物(b)が、式(I)を有するフッ素化アルコールである、請求項1に記載の化合物: Rf−A−OH (I) (式中、Rfは、CH2、CH2CH2、SO2N、CFH、S、又はOにより任意選択的に中断されていてもよいC1〜C20フルオロアルキル基であり、 Aは、直接結合又はC1〜C6アルキレン基である)。前記イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)が、ヒドロキシアルキルビニル化合物、アリル若しくはメタアリルポリエーテルアルコール、アミノアルキルビニル化合物、アクリル若しくはメタクリルアルキルアルコール、アクリル若しくはメタクリルポリエーテルアルコール、又はアクリル若しくはメタクリルアミンから選択される、請求項1に記載の化合物。前記硫酸水素塩源(d)が、メタ重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、又はSO2と塩基との混合物である、請求項1に記載の化合物。前記ジイソシアネート又は前記ポリイソシアネートが、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、及び(IIIe)から選択される、請求項1に記載の化合物。前記試薬が、水、式(IVa)の有機化合物、 R5−D (IVa)、若しくは 式(IVb)の有機化合物、 R3−(OCH2CH(OR3)CH2)z−OR3 (IVb)、 又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加のイソシアネート反応性化合物(e)を更に含み、 式中、 R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含む−C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖C1〜C30ポリエーテル、ポリエステルポリマー骨格を有するヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖ポリエステル、ヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖オルガノシロキサン、アミン官能性直鎖若しくは分岐鎖オルガノシロキサン、チオール官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、アミン官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、 から選択され、 Dは、−N(R12)H、−OH、−COOH、−SH、−O−(CH2CH2O)s(CH(CH3CH2O)t−H、又は(C(O)−O−(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)tHから選択され、 R3は、独立して、−H;−R18;又は−C(O)R18から選択され、ただし、少なくとも1つのR3は−Hであり、 R12は、−H又は一価C1〜C6アルキル基であり、 R7、R8、及びR9は、それぞれ独立して、−H、−C1〜C6アルキル、又はこれらの組み合わせであり、 R10は、1〜20個の炭素を有する二価アルキル基であり、 R18は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 zは、1〜15であり、 Yは、Clであり、 sは、0〜50の整数であり、 tは、0〜50の整数であり、 s+tは、0よりも大きい、請求項1に記載の化合物。前記イソシアネート反応性化合物(b)が、式(IIa)が式(IIa’)となるように選択される、請求項2に記載の化合物: (式中、Rは、独立して、−H;−R1;又は−C(O)R1に更に限定される)。前記イソシアネート反応性化合物(b)が、式(IIa)が式(IIa’)となるように選択される、請求項2に記載の化合物: (式中、Rは、独立して、−H; −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1である)。化合物の調製方法であって、 (i)(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、を反応させる工程であって、 前記環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、若しくはこれらの混合物である、工程と、 (ii)前記工程(i)の反応生成物を、ラジカル開始剤の存在下で(d)硫酸水素塩源と反応させる工程と、を含む、方法。前記イソシアネート反応性化合物(b)が、式(IIa)、(IIb)、又は(IIc)から選択される、請求項10に記載の方法: (式中、各Rは、独立して、−H;−R1;−C(O)R1; −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 rは、1〜3であり、 aは、0又は1であり、 pは、独立して、0〜2であり、 ただし、rが3の場合、aは0であり、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、 若しくはこれらの混合物であり、 ただし、式(IIa)が選択される場合には、少なくとも1つのRは−Hであり、少なくとも1つのRは、−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各R4は、独立して、−H、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2; 若しくは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 ただし、式(IIb)が選択される場合には、少なくとも1つのR又はR4は−Hであり;少なくとも1つのR又はR4は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2; 若しくは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、 各R19は、−H、−C(O)R1、又は−CH2C[CH2OR]3であり、 ただし、式(IIc)が選択される場合には、少なくとも1つのR19又はRは−Hであり;少なくとも1つのR19又はRは、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は −(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1である)。前記硫酸水素塩源が、メタ重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、又はSO2と塩基との混合物である、請求項10に記載の方法。請求項1に記載の化合物を含む、水性組成物。水性媒体の表面張を低下させる方法であって、前記方法は、前記水性媒体と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、前記試薬は、 (a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と、 (b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって、 前記環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と、 (c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、 (d)硫酸水素塩源と、を含む、方法。繊維性基材に表面効果を与える方法であって、前記方法は、繊維性基材と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、前記試薬は、 (a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と、 (b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって、 前記環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、 各nは、独立して、0〜20であり、 各mは、独立して、0〜20であり、 m+nは、0よりも大きく、 各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、 各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と、 (c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、 (d)硫酸水素塩源と、を含む、方法。請求項15に記載の方法によって処理されている繊維性基材。

说明书全文

本発明は、硫酸素塩源とフッ素化、非フッ素化、又は部分フッ素化ウレタン化合物との反応生成物を含むスルホン化ウレタン組成物に関する。

各種組成物が、撥水性又は汚れ除去性を布地基材に提供するための処理剤として有用であることが知られている。多くのこのような処理剤は、フッ素化ポリマー及びコポリマー、又は非フッ素化ポリマー及びコポリマーである。非フッ素化合物は、主に、ポリアクリレート系又はウレタン系コポリマーである。

フッ素化及び非フッ素化界面活性剤は、表面張を低下させかつ/又は清浄性を提供するための建築用塗料などの水性系への添加剤として有用であることが知られている。

フッ素化コポリマーは、水及び油に対する良好な忌避性を提供する。非フッ素化撥水剤を生成する様々な試みがなされてきた。非フッ素化コポリマーは、撥水性及び任意選択的に汚れ除去性を布地に提供することが知られているが、フッ素化相当物よりも効果が弱い。

McBrideは、米国特許第5,117,041号の中で、エチレンテレフタレート繊維及び布地のための汚れ放出剤を形成するのに有用な、スルホン化されアリル基で末端封鎖されたプロピレンテレフタレートポリエステルオリゴマーを開示している。

米国特許第5,117,041号

改善された汚れ除去特性又は界面活性剤特性を有する化合物に対するニーズが、繊維市場及び塗料市場において存在する。本発明はこれらのニーズを満たす。

本発明は、試薬の反応生成物を含む化合物に関し、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの混合物である、イソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

別の実施形態では、本発明は(i)(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、を反応させる工程であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、工程と;工程(i)の反応生成物を、ラジカル開始剤の存在下で(d)硫酸水素塩源と反応させる工程と、を含む、化合物の調製方法に関する。

第3の実施形態では、本発明は、水性媒体の表面張力を低下させる方法に関し、該方法は、水性媒体と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

本発明はまた、繊維性基材に表面効果を与える方法に関し、該方法は、繊維性基と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

本明細書で、全ての商標は大文字で指定されている。

本発明は、試薬の反応生成物を含む化合物に関し、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

フッ素化アルコールを使用して、最終製品の汚れ除去特性を改善することができる。任意の好適なフッ素化アルコールを使用することができる。一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、式(I)を有するフッ素化アルコールである。 Rf−A−OH (I) (式中、Rfは、CH2、CH2CH2、SO2N、CFH、S、又はOにより任意選択的に中断されていてもよいC1〜C20ペルフルオロアルキル基であり;Aは、直接結合又はC1〜C6アルキレン基である。)Rf及びAは、直鎖又は分枝鎖であり得る。一態様において、フッ素化アルコールはテロマー系アルコールであり、その場合、Rfは直鎖ペルフルオロアルキル基であり、AはCH2CH2である。一態様において、Rfは、C2〜C6直鎖又は分枝鎖ペルフルオロアルキル基である。フッ素化アルコールの具体例としては、RfOH、RfCH2CH2OH、RfSO2NHCH2CH2OH、RfCH2CH2SCH2CH2OH、RfCH2CH2CF2CF2CH2CH2OH、RfCH2CH2(CF2CF2CH2CH2)2OH、RfCH2CF2CH2CH2OH、RfCH2CF2CH2CF2CH2CH2OH、RfOCF2CF2CH2CH2OH、RfCH2OCH2CH2OH、RfCHFCH2CH2OH、RfCH2O(CH2)6OH、(CF3)2CFCH2CH2OH、(CF3)2CFCH2CH2CH2OH、RfCH2CH2SO2NHCH2CH2OH、RfCH2CH2SO2N(CH3)CH2CH2OH、RfCH2CH2SO2N(CH2CH3)CH2CH2OH、R−(CF(CF3)CF2O)yCH2OH、CF2=CFOCF2CF(CF3)OCF2CF2CH2OH、又はRfCH2OC2F4CH2OCH2CH2OHが挙げられるが、これらに限定されない。

別の実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールである。置換糖アルコールとイソシアネート成分との反応により、置換糖アルコールの残基及びイソシアネートの残基を有するウレタン結合が生じる。用語「環式又は非環式糖アルコールの残基」は、本明細書において、1つ以上のH原子がヒドロキシル基(−OH)から除去されたときの環式又は非環式糖アルコールの分子構造と定義される。ウレタン官能基は、ジイソシアネート又はポリイソシアネートと、少なくとも1つの−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CHO)mC(O)R1;又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールと、を反応させることを含む、任意の好適な方法によって形成することができる。用語「イソシアネート、ジイソシアネート、又はポリイソシアネートの残基」は、本明細書において、全てのイソシアネート基(NCO)が除去されている、イソシアネート、ジイソシアネート、又はポリイソシアネートの分子構造と定義される。

環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、少なくとも1つの−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1;又はこれらの混合物で置換されている。そのような置換は、モノマー、及びポリマー分子に疎水特性を与える。一実施形態では、環式又は非環式糖アルコールは、少なくとも2つの−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1;又はこれらの混合物で置換されており、別の実施形態では、少なくとも3つの−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1;又はこれらの混合物で置換されている。置換糖アルコールは、(b’)少なくとも1つの糖アルコールと、(b”)少なくとも1つの脂肪酸又はアルコキシル化脂肪酸と、を反応させることによって形成され得る。この工程は、任意の好適なエステル化プロセスによって実行されることができる。例えば、米国特許第4,297,290号は、アルカリ系触媒の存在下で無水ソルビトールを脂肪酸と反応させる、ソルビタンエステルの合成について記載している。そのような糖アルコール(b’)の例としては、テトロース、ペントース、ヘキソース、及びヘプトースから誘導される化合物のようなアルドース及びケトースが挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、グルコース、グリセルアルデヒド、エリトロース、アラビノース、リボース、アラビノース、アロース、アルトロース、マンノース、キシロース、リキソース、グロース、ガラクトース(glactose)、タロース、フラクトース、リブロース、マンノヘプツロース、セドヘプツロース(sedohelptuloses)、トレオース、エリトリトール、トレイトール、グルコピラノース、マンノピラノース、タロピラノース、アロピラノース、アルトピラノース、イドピラノース、グロピラノース、グルシトール、マンニトール、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、ボレミトール、グルコン酸、グリセリン酸、キシロン酸、ガラクタル酸、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸ラクトン、グリセリン酸ラクトン、キシロン酸ラクトン、グルコサミン、ガラクトサミン、又はこれらの混合物が挙げられる。

本発明に用いられる環式又は非環式糖アルコールは、脂肪酸とのエステル化などの任意の好適な方法によって少なくとも1つの−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1で置換されて、ヒドロキシ官能性置換糖アルコールを形成する。一実施形態では、環式又は非環式糖アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも−59℃の融点を有する。別の実施形態では、環式又は非環式糖アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも0℃の融点を有し、第3の実施形態では、環式又は非環式糖アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも40℃の融点を有する。好適な脂肪酸(b”)としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミステリン酸(mysteric acid)、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、パルミトオレイン酸、リノール酸(lineolic acid)、オレイン酸、エルカ酸、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、R1は、7〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R1は、9〜29個の炭素の有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R1は、11〜21個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である。一実施形態では、R2は、8〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R2は、10〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R2は、12〜22個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である。

一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、式(IIa)、(IIb)、又は(IIc)から選択される。

式中、各Rは、独立して、−H;−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり;各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;rは、1〜3であり;aは、0又は1であり;pは、独立して、0〜2であり;ただし、rが3の場合、aは0であり;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり、各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物であり、ただし、式(IIa)が選択される場合には、少なくとも1つのRは−Hであり、少なくとも1つのRは、−R1;−C(O)R1;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり;各R4は、独立して、−H、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;あるいは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり;ただし、式(IIb)が選択される場合には、少なくとも1つのR又はR4は−Hであり;少なくとも1つのR又はR4は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;あるいは−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり;各R19は、−H、−C(O)R1、又は−CH2C[CH2OR]3であり、ただし、式(IIc)が選択される場合には、少なくとも1つのR19又はRは−Hであり;少なくとも1つのR19又はRは、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1である。式(IIa)、(IIb)、又は(IIc)において、−(CH2CH2O)−は、オキシエチレン基(EO)を表し、−(CH(CH3)CH2O)−は、オキシプロピレン基(PO)を表す。これら化合物は、EO基のみ、PO基のみ、又はこれらの混合物を含有し得る。これら化合物は、例えば、PEG−PPG−PEG(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)と表記されるトリブロックコポリマーとしても存在し得る。

イソシアネート反応性化合物(b)が式(IIa)のものである場合、1,4−ソルビタンエステル、2,5−ソルビタンエステル、及び3,6−ソルビタンエステルなどの任意の好適な置換還元糖アルコールを使用することができる。一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、式(IIa)が式(IIa’)となるように選択される。

一実施形態では、少なくとも1つのRはHであり、少なくとも1つのRは、−C(O)R1又はR1である。式(IIa’)の残基を形成するために使用される化合物(少なくとも1つのRを−Hとして有し、少なくとも1つのRは、−C(O)R1から選択される)は、アルキルソルビタンとして一般的に知られている。これらソルビタンは、−C(O)R1で一置換、二置換、又は三置換することができる。SPAN等の市販のソルビタンは、各RがHである(非置換)ソルビタンから、各Rが−C(O)R1(式中、R1は、5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基である)である(完全に置換されている)ソルビタンに及ぶ様々なソルビタンの混合物、並びにこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。また、市販のソルビタンは、ソルビトール、イソソルビド、又は他の中間体若しくは副生成物の量を含んでもよい。

一実施形態では、少なくとも1つのRは、−C(O)R1であり、R1は、5〜29個の炭素を有する直鎖若又は分岐鎖アルキル基である。別の実施形態では、R1は、7〜21個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、第3の実施形態では、R1は、11〜21個の炭素の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である。これらの残基を形成するために使用される好ましい化合物としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミステリン酸(mysteric acid)、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、及びこれらの混合物から誘導される、一置換、二置換、及び三置換ソルビタンが挙げられる。特に好ましい化合物としては、一置換、二置換、及び三置換ソルビタンステアレート又はソルビタンベヘニンが挙げられる。

任意選択的に、R1は、少なくとも1つの不飽和結合を含む、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である。式(IIa’)の残基を形成するために使用される化合物の例(式中、少なくとも1つのRは−C(O)R1選択され、R1は少なくとも1つの不飽和結合を含有する)としては、ソルビタントリオレアート(即ち、式中、R1は−C7H14CH=CHC8H17である)が挙げられるが、これに限定されない。他の例としては、パルミトレイン酸、リノール酸(lineolic acid)、アラキドン酸、及びエルカ酸から誘導される、一置換、二置換、及び三置換ソルビタンが挙げられるが、これらに限定されない。

一実施形態では、式(IIa’)が用いられ、その場合、Rは、独立して、−H;−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1に更に限定される。この実施形態では、少なくとも1つのRは、独立して−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1である。一態様において、R2はHであり、mは正の整数であり、置換体は疎水性である。式(IIa’)の化合物(式中、少なくとも1つのRは、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、式中、各mは、独立して、0〜20であり、各nは、独立して、0〜20であり、n+mは、0よりも大きい)は、ポリソルベートとして知られており、商標名TWEENとして市販されている。これらポリソルベートは、アルキル基R1又はR2で、一置換、二置換、又は三置換することができる。市販のポリソルベートは、各R2がHである(非置換)ポリソルベートから、各R1が5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である(完全に置換されている)ポリソルベートに及ぶ様々なポリソルベートの混合物、並びにこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。式(IIa’)で表される化合物の例としては、ポリソルベートトリステアレート及びポリソルベートモノステアレート等のポリソルベートが挙げられる。式(IIa’)で表される化合物(式中、m+nは、0よりも大きく、R1は、少なくとも1つの不飽和結合を含む)の例としては、ポリソルベートトリオレエート(式中、R1は、C7H14CH=CHC8H17である)が挙げられるが、これに限定されず、ポリソルベート80という名称で市販されている。試薬は、R、R1、及びR2が様々な値を有する化合物の混合物を含んでもよく、また、R1が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、R1が完全に飽和している化合物との混合物を含んでもよい。

一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、(IIb)から選択される。式(IIb)の化合物は、アルキルシトレートとして知られている。これらのシトレートは、アルキル基を有する一置換化合物、二置換化合物、又は三置換化合物として存在し得る。市販のシトレートは、R及び各R4が−Hであるシトレートから、各R4が任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるシトレートに及ぶ様々なシトレート及びクエン酸の混合物、並びにこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。R1、R2、及びR4が様々な値を有するシトレートの混合物を使用してもよく、また、R1が少なくとも1つの不飽和結合を有する化合物と、R1が完全に飽和している化合物との混合物を含んでもよい。アルキルシトレートはまた、市販されており、式中、m+nは、0より大きく、R4は、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2;又は−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1であり、R及び各R2がHであるものから、各R1及び/又はR2が任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるものまでの、各種置換物中に存在する。式(IIb)で表される化合物の例としては、トリアルキルシトレートが挙げられるが、これらに限定されない。

一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(b)は、式(IIc)から選択される。式(IIc)の化合物は、ペンタエリスリトールエステルとして知られている。これらのペンタエリスリオールエステルは、アルキル基を有する一置換体、二置換体、又は三置換体として存在し得る。式(IIc)で表される好ましい化合物は、ジペンタエリスリオールエステル(式中、R19は、−CH2C[CH2OR]3である)である。市販のペンタエリスリオールエステルは、R19及び各Rが−Hであるペンタエリスリオールエステルから、各Rが−C(O)R1であり、R1が、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるペンタエリスリオールエステルに及ぶ様々なペンタエリスリオールエステルの混合物、並びにこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。また、ペンタエリスリオールエステルは、Rの鎖長が異なる混合物を有する化合物、又はR1が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、R1が完全に飽和した化合物との、混合物を含有してもよい。

式(IIa)、(IIb)、及び(IIC)の化合物は、全て生物系由来であり得る。用語「生物系由来」とは、材料の少なくとも10%を、植物、他の草木、及び獣脂等の非原油源から作製できることを意味する。一実施形態では、置換糖アルコールは、約10%〜100%生物系由来である。一実施形態では、置換糖アルコールは、約35%〜100%生物系由来である。別の実施形態では、置換糖アルコールは、約50%〜100%生物系由来である。一実施形態では、置換糖アルコールは、約75%〜100%生物系由来である。一実施形態では、置換糖アルコールは、100%生物系由来である。置換糖アルコール化合物の平均OH値は、0超〜約230の範囲であり得る。一実施形態では、平均OH値は約10〜約175であり、別の実施形態では、平均OH値は約25〜約140である。

主に2つ以上のイソシアネート基を有する任意のジイソシアネート又はポリイソシアネートは、本発明で使用するのに適している。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートホモポリマーが、本明細書で使用するのに好適であり、これは市販されている。少量のジイソシアネートが、複数のイソシアネート基を有する生成物中に残存し得ることが認識されている。その一例は、残存する少量のヘキサメチレンジイソシアネートを含有するビウレットである。

更にポリイソシアネート反応物質として使用するのに好適なのは、炭化水素ジイソシアネート由来のイソシアヌレート三量体ある(式中、Qは、イソシアヌレート基を有する三価の直鎖アルキレンである)。好ましいのは、DESMODUR N−100(Bayer Corporation(Pittsburgh,PA)から入手可能なヘキサメチレンジイソシアネート系化合物)である。本発明の目的のために有用な他のトリイソシアネートは、3モルのトルエンジイソシアネートを反応させることによって得られるものである(式中、Qは、環化イソシアネート基を有する三価の多芳香環構造である)。メタン−トリス−(フェニルイソシアネート)と同様に、トルエンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体及び3−イソシアナトメチル−3,4,4−トリメチルシクロヘキシルイソシアネートのイソシアヌレート三量体は、本発明の目的に有用なトリイソシアネートの他の例である。また、ジイソシアネート等のポリイソシアネートの前駆体も、本発明においてポリイソシアネートのための基材として使用するのに好適である。また、Bayer Corporation(Pittsburgh,PA)製のDESMODUR N−3300、DESMODUR N−3600、DESMODUR Z−4470、DESMODUR H、DESMODUR N3790、及びDESMODUR XP 2410、並びにビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンも、本発明において好適である。

好ましいポリイソシアネート反応物質は、ビウレット構造を含有する脂肪族及び芳香族ポリイソシアネート、又はポリジメチルシロキサン含有イソシアネートである。また、このようなポリイソシアネートは、脂肪族置換基及び芳香族置換基の両方を含有することができる。

本明細書で全ての本発明の実施形態に関して、(ポリ)イソシアネート反応物質として好ましいのは、例えば、Bayer Corporation(Pittsburgh,PA)からDESMODUR N−100、DESMODUR N−75、及びDESMODUR N−3200として市販のヘキサメチレンジイソシアネートホモポリマー、例えば、DESMODUR I(Bayer Corporation)として入手可能な3−イソシアナトメチル−3,4,4−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、例えば、DESMODUR W(Bayer Corporation)として入手可能なビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル(isocyanatocylohexyl))メタン、及び式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)、及び(IIIe)のジイソシアネート三量体である。

ジイソシアネート三量体(IIIa−d)は、例えばDESMODUR Z4470、DESMODUR IL、DESMODUR N−3300、及びDESMODUR XP2410として、それぞれBayer Corporationから入手可能である。

好適なイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)としては、OH、アミン、SH、又はCOOHなどのイソシアネート反応性官能基を含有するエチレン性不飽和基を有する任意の化合物が挙げられる。一実施形態では、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)は、ヒドロキシアルキルビニル化合物、アリル若しくはメタアリルポリエーテルアルコール、アミノアルキルビニル化合物、アクリル若しくはメタクリルアルキルアルコール、アクリル若しくはメタクリルポリエーテルアルコール、又はアクリル若しくはメタクリルアミンから選択される。具体例としては、ポリ(エチレングリコール)アリルエーテル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びエトキシ化(メタ)アクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。

好適な硫酸水素塩源(d)としては、エチレン性不飽和基と反応して−SO3塩を与えることができる化合物が挙げられる。一実施形態では、硫酸水素塩源(d)は、メタ重亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、又はSO2と塩基との混合物である。好適なカチオンとしては、ナトリウム及びカリウムが挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、メタ重亜硫酸ナトリウム(solium metabisulfate)又はメタ重亜硫酸カリウム(potassium metabisulfat)が挙げられるが、これらに限定されない。

一実施形態では、ウレタン化合物を形成するために使用される試薬は、水、式(IVa)の有機化合物、 R5−D (IVa)、又は 式(IVb)の有機化合物、 R3−(OCH2CH(OR3)CH2)z−OR3 (IVb)、 あるいはこれらの組み合わせから選択される、少なくとも1つの追加のイソシアネート反応性化合物(e)を更に含み、式中、R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖C1〜C30ポリエーテル、ポリエステルポリマー骨格を有するヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖ポリエステル、ヒドロキシ官能性直鎖若しくは分岐鎖オルガノシロキサン、アミン官能性直鎖若しくは分岐鎖オルガノシロキサン、チオール官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、アミン官能性C1〜C30直鎖若しくは分岐鎖アルキル、

から選択され; Dは、−N(R12)H、−OH、−COOH、−SH、−O−(CH2CH2O)s(CH(CH3CH2O)t−H、又は(C(O)−O−(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)tHから選択され;R3は、独立して、−H;−R18;又は−C(O)R18から選択され、ただし、なくとも1つのR3は−Hであり;R12は、−H又は一価C1〜C6アルキル基であり;R7、R8、及びR9は、それぞれ独立して、−H、−C1〜C6アルキル、又はこれらの組み合わせであり;R10は、1〜20個の炭素を有する二価アルキル基であり;R18は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;zは、1〜15であり;Yは、−Clであり;sは、0〜50の整数であり;tは、0〜50の整数であり;s+tは、0よりも大きい。用語「分岐」とは、本明細書で使用するとき、官能性鎖が、例えば、四級置換炭素として任意の点で分岐することができ、かつ任意の数の分岐置換を含有することができることを意味する。

好ましくは、最終化合物は、0%〜約1%の反応性イソシアネート基を含有する。一実施形態では、疎水性化合物の分子量は、少なくとも10,000g/molである。一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(1又は複数)(b)は、化合物を形成するために用いられる総イソシアネート反応性試薬の15〜70mol%を構成し、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)は、総イソシアネート反応性試薬の10〜70mol%を構成し、追加のイソシアネート反応性化合物(e)は、総イソシアネート反応性試薬の0〜70mol%を構成する。一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(1又は複数)(b)は、化合物を形成するために用いられる総イソシアネート反応性試薬の30〜60mol%を構成し、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)は、総イソシアネート反応性試薬の25〜50mol%を構成し、追加のイソシアネート反応性化合物(e)は、総イソシアネート反応性試薬の10〜50mol%を構成する。一実施形態では、イソシアネート反応性化合物(1又は複数)(b)は、化合物を形成するために用いられる総イソシアネート反応性試薬の30〜50mol%を構成し、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)は、総イソシアネート反応性試薬の25〜45mol%を構成し、追加のイソシアネート反応性化合物(e)は、総イソシアネート反応性試薬の25〜45mol%を構成する。好ましくは、化合物(b)のモル量の合計は、化合物(e)のモル量の合計よりも多い。

一実施形態では、化合物内に尿素結合を形成するために水が使用される。更なる実施形態では、Dが、−(CH2CH2O)s(CH(CH3CH2O)t−H、又は(C(O)−O−(CH2CH2O)s(CH(CH3)CH2O)tHである式(IVa)の化合物が存在する。この実施形態では、−(CH2CH2O)−は、オキシエチレン基(EO)を表し、−(CH(CH3)CH2O)−は、オキシプロピレン基(PO)を表す。これらポリエーテルは、EO基のみ、PO基のみ、又はこれらの混合物を含有し得る。これらポリエーテルは、PEG−PPG−PEG(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)と表記されるトリブロックコポリマーとしても存在し得る。好ましくは、ポリエーテルは、市販のメトキシポリエチレングリコール(MPEG)又はその混合物である。等重量のオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を含有し(Union Carbide Corp.50−HB Series UCON Fluids and Lubricants)、かつ約1000超の平均分子量を有するブトキシポリオキシアルキレンも市販されており、本発明の組成物の調製に好適である。一態様において、式(IVa)のヒドロキシル末端ポリエーテルは、約200以上の平均分子量を有する。別の態様では、平均分子量は350〜2000である。

別の実施形態では、イソシアネート反応性基Dが、−OH、−C(O)OH、−SH、又は−NH(R12)であり;R5が、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキル、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖C1〜C30ポリエーテル、ポリエステルポリマー骨格を有するヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖ポリエステル、ヒドロキシ又はアミン官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサン、チオール官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキル、アミン官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルから選択される、式(IVa)の有機化合物が用いられる。

Dが−OHである場合、式(IVa)の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:プロパノール、ブタノール、又はステアリルアルコールを含む脂肪族アルコール等のアルキルアルコール(R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含む−C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、又はヘキサンジオール等のアルキルジオール又はポリオール(R5は、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリ(テトラヒドロフラン)、又はPEG、PPG、若しくはTHF単位の混合物を有するグリコールエーテル等のアルキレングリコールエーテル(R5は、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖ポリエーテルである);ポリエステルポリオール(R5は、ポリエステルポリマー骨格を有するヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖ポリエステルである);シリコーンプレポリマーポリオール(R5は、ヒドロキシ官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサンである);N,N−ジメチルアミノエタノール(R5は、アミン官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);塩化コリン又はベタインHCl(R5は、Y-(R7)(R8)(R9)N+R10−である);ブタノンオキシム(R5は、(R7)(R8)C=N−である)。ポリエーテルポリオールは、EO基のみ、PO基のみ、THF基のみ、又はこれらの混合物を含有し得る。また、これらポリエーテルは、PEG−PPG−PEG(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)と表記されるもの等のブロックコポリマーとしても存在し得る。一態様において、ポリエーテルグリコールは、約200以上の平均分子量を有する。別の態様では、平均分子量は350〜2000である。

D及びAが−COOHである場合(D is A is-COOH)、式(IVa)の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミステリン酸(mysteric acid)、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、パルミトレイン酸、リノール酸(lincolic acid)、アラキドン酸、オレイン酸、又はエルカ酸等の脂肪酸(R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含むC1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);ヒドロキシカプリル酸、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシラウリン酸、ヒドロキシミステリン酸(mysteric acid)、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシアラキジン酸、ヒドロキシベヘン酸、ヒドロキシリグノセリン酸、ヒドロキシパルミトレイン酸、ヒドロキシリノール酸(lineolic acid)、ヒドロキシアラキドン酸、ヒドロキシオレイン酸、又はヒドロキシエルカ酸等のヒドロキシ含有酸(R5は、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);及びメルカプトプロピオン酸等のメルカプトアルカン酸(R5は、チオール官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)。

D及びA−SHである場合(D is A is-SH)、式(IVa)の具体例としては、ラウリルメルカプタン又はドデシルメルカプタン等のアルキルチオール(R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含む−C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである)が挙げられるが、これらに限定されない。Dが−N(R12)−C(O)−NH−である又はAがNH(R12)である場合、式(IVa)の具体例としては以下が挙げられるが、これらに限定されない:ジイソプロピルアミン、プロピルアミン、ヘキシルアミン(hexylmine)、ラウリルアミン等のアルキルアミン(R5は、任意選択的に少なくとも1つの不飽和基を含む−C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);エタノールアミン又はプロパノールアミン等のアルカノールアミン(R5は、ヒドロキシ官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);シリコーンプレポリマーポリアミン(R5は、アミン官能性直鎖又は分岐鎖オルガノシロキサンである);アルキルジアミン(R5は、アミン官能性C1〜C30直鎖又は分岐鎖アルキルである);及び2−アミノエタンスルホン酸等のアミノアルカンスルホン酸(R5は、HO−S(O)2R10−である)。

更なる実施形態では、式(IVb)の化合物が使用される。これら化合物は、一般に、ポリグリセロールと称される。R3が、独立して、−H;−R18;−C(O)R18であり、ただし、少なくとも1つのR3は−Hであり;R18は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基である、これらポリグリセロールが存在し得る。具体例としては、トリグリセロールモノステアレート、トリグリセロールジステアレート、ヘキサグリセロールモノステアレート、ヘキサグリセロールジステアレート、デカグリセリルモノ(カプリレート(carpylate)/カプレート)、デカグリセリルジ(カプリレート/カプレート)、デカグリセロール、ポリグリセロール−3、及びC18ジグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。

一実施形態では、式(IVa)、(IVb)、及び(IVc)から選択される複数の化合物が使用される。これらの組成物は、本明細書に記載される本発明の化合物に加えて、市販のソルビタン、ポリソルベート、アルキルシトレート、又はペンタエリスリオールから存在する追加の化合物を含んでもよい。これらの化合物は、完全に非置換のものから完全に置換されたものまでの各種置換糖アルコール、及びその中間の各種置換体の混合物として存在することができ、任意選択的に、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基は、少なくとも1つの不飽和結合を含む。

化合物は、好ましくは、水性組成物の一部であるが、有機溶媒類から選択される溶媒を更に含んでもよい。水性組成物は、水溶液、水性エマルション、又は水性分散液の形態であってよい。

一実施形態では、本発明は、(i)(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と、を反応させる工程であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;式中、各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、あるいはこれらの混合物である、工程と;工程(i)の反応生成物を、ラジカル開始剤の存在下で(d)硫酸水素塩源と反応させる工程と、を含む、化合物の調製方法に関する。

工程(i)の反応生成物は、一工程で製造することができ、化合物(b)の混合物から調製される化合物又は化合物(e)の混合物から調製される化合物を含む。一実施形態では、1つを超える化合物(b)又は(e)が存在する場合、結果として合成が複雑になり得る。OHの数が多い置換糖アルコールを使用する場合、又は式(IVa)又は(IVb)で表される多官能化合物を用いる場合、逐次添加が特に有用である。この場合、イソシアネート反応性化合物(b)のモル濃度は、化合物(c)及び(e)と反応する未反応のイソシアネート基が残るようなものである。

この反応は、典型的には、反応槽に、ジイソシアネート及び/又はポリイソシアネート、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物(b)、イソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物(c)、及び任意追加的に追加のイソシアネート反応性化合物(e)を投入することによって行われる。試薬添加の順序は重要ではないが、水を使用する場合には、イソシアネート並びに化合物(b)及び(c)の後に水を添加すべきである。

投入された反応物質の具体的な重量は、その当量及び反応槽の作業容量に基づき、置換糖アルコールが第1の工程で消費されるように調整される。イソシアネート反応性基を含まない好適な無水有機溶媒が、典型的には、溶媒として使用される。利便性及び入手可能性から、ケトンが好ましい溶媒であり、メチルイソブチルケトン(MIBK)が、特に好ましい。投入した材料を撹拌し、温度を約40℃〜70℃に調整する。典型的には、次に、有機溶媒中の塩化鉄(III)等の触媒を、典型的には、組成物の乾燥重量を基準として、約0.01〜約1.0重量%の量で添加し、温度を約80℃〜100℃に昇温する。また、炭酸ナトリウム等の共触媒を使用してもよい。水を添加する場合、100%未満のイソシアネート基が反応するように、初期反応を実施する。数時間維持した後の第2の工程において、追加の溶媒、水、及び任意追加的に第2の化合物を添加する。一実施形態では、更に数時間又は全てのイソシアネートが反応するまで、この混合物を反応させる。次に追加の水を、所望の場合には、界面活性剤と共に、ウレタン化合物添加し、十分に混合されるまで攪拌する。均質化又は音波処理工程の後、減圧下で蒸発させることによって有機溶媒を除去することができる。

スルホン化工程は米国特許第5,117,041号のプロセスに従ってもよい。例えば、硫酸水素塩源をフリーラジカル開始剤及び水性媒体の存在下で官能性ウレタンポリマーと接触させ、硫酸水素塩源をゆっくりと徐々に加えて、スルフィン酸塩含有スルホン化生成物を得ることができる。次に、スルフィン酸塩含有物を酸化させて、スルホン化ウレタンポリマーを得る。

また、上記手順のいずれか又はその全てに対する多くの変更を使用して、反応条件を最適化させ、最大収率、生産性又は生成物の質を得ることができることは、当業者にとって明らかであろう。

別の実施形態では、本発明は、水性媒体の表面張力を低下させる方法に関し、該方法は、水性媒体と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの混合物である;少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

水性媒体は、水、水性撥水処理コーティング、水性床仕上げ剤、又は水性塗料などであるがこれらに限定されない任意の好適な媒体であってよい。一実施形態では、本発明は、本発明の化合物を水性コーティングベースと接触させることによって調製されたコーティング組成物に関する。一実施形態では、コーティングは、室内用塗料、屋外用塗料、ステイン、又はクリアコーティングの形態の、アクリルポリマー、エポキシポリマー、ビニルポリマー、及びポリウレタンポリマーからなる群から選択されるコーティングベースを含む。このような塗料は、様々な大手ブランド名で市場から容易に入手できる。そのようなコーティングは、無着色であってもよく、又は、限定するものではないが、二酸化チタンなどの化合物で着色されていてもよい。

別の実施形態では、コーティングは、床用ワックス、床仕上げ剤、又は床磨き剤である。床用ワックス、床磨き剤、又は床仕上げ剤は、一般に、水ベース又は溶媒ベースのポリマーエマルションである。市販の床仕上げ剤組成物は、典型的には、1つ以上の有機溶媒、可塑剤、コーティング助剤、消泡剤、界面活性剤、ポリマーエマルション、金属錯化剤、及びワックスを含む、水性エマルションベースのポリマー組成物である。通常、ポリマーの粒度範囲及び固形分を調整して、製品粘度、皮膜硬度、及び耐劣化性を調整する。極性基を含有するポリマーは、溶解度を高める働きをし、また、高光沢及び反射像の明瞭さなどの良好な光学的特性を付与する湿潤剤又はレベリング剤の役割を果たし得る。床仕上げ剤に使用するのに好ましいポリマーとしては、アクリルポリマー、環状エーテルから誘導されるポリマー、及びビニル置換芳香族化合物から誘導されるポリマーが挙げられる。ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、及びポリシロキサンもまた床仕上げ剤に使用される。床仕上げ剤に使用されるワックス又はワックスの混合物としては、植物、動物、合成、及び/又は鉱物起源のワックスが挙げられる。代表的なワックスとしては、例えば、カルナバ、カンデリラ、ラノリン、ステアリン、蜜蝋、酸化ポリエチレンワックス、ポリエチレンエマルション、ポリプロピレン、エチレンとアクリルエステルのコポリマー、硬化ヤシ油又は大豆油、及び、パラフィン又はセレシンなどのミネラルワックスが挙げられる。

別の実施形態では、本発明は、繊維性基材に表面効果を与える方法に関し、該方法は、繊維性基と、試薬の反応生成物を含む化合物とを接触させる工程を含み、該試薬は、(a)ジイソシアネート、ポリイソシアネート、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つのイソシアネート基含有化合物と;(b)フッ素化アルコール;少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコール;及びフッ素化アルコールと、少なくとも1つの−R1、−C(O)R1、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mR2、−(CH2CH2O)n(CH(CH3)CH2O)mC(O)R1、又はこれらの混合物で置換されている環式又は非環式糖アルコールとの混合物、からなる群から選択される少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物であって;環式又は非環式糖アルコールは、糖類、還元された糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され;各nは、独立して、0〜20であり;各mは、独立して、0〜20であり;m+nは、0よりも大きく;各R1は、独立して、任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む5〜29個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基であり;各R2は、独立して、−H、又は任意選択的に少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖若しくは分岐鎖アルキル基、又はこれらの混合物である、少なくとも1つのイソシアネート反応性化合物と;(c)少なくとも1つのイソシアネート反応性エチレン性不飽和化合物と;(d)硫酸水素塩源と、を含む。

上記のような本発明の組成物を、任意の好適な方法によって繊維性基材と接触させる。このような方法としては、吸尽、発泡体、フレックスニップ、ニップ、パッド、キスロール、ベック、かせ、ウインス、液噴射、オーバーフローフラッド、ロール、はけ塗り、ローラー、スプレー、ディッピング、浸漬などによる塗布が挙げられるが、これらに限定されない。また、組成物を、ベック染色工程、連続染色工程又は糸条への塗布(thread-line application)を使用して接触させる。

本発明の組成物は、そのように、又は他の任意の布地仕上げ剤若しくは表面処理剤と組み合わせて、基材に塗布される。このような任意の付加成分としては、付加的な表面効果を得るための処理剤若しくは仕上げ剤、又はこのような剤若しくは仕上げ剤と共に一般に使用される添加剤が挙げられる。このような付加成分は、アイロンがけ不要、アイロンがけ容易性、収縮制御、しわ防止性、パーマネントプレス、湿気制御、柔軟性、強度、スリップ防止、静電防止剤、伝線防止、毛玉防止、汚れ除去性、防汚性、汚れ除去、撥水性、臭気抑制、抗菌性、日焼け防止、洗濯可能性、及び類似した効果などの表面効果を提供する、化合物又は組成物を含む。そのような成分は、フッ素化されていても、又はフッ素化されていなくてもよい。1種又は2種以上のこのような処理剤又は仕上げ剤が、本発明の組成物の前に、後に、あるいは本発明の組成物と同時に、基材に塗布される。例えば、繊維性基材に関して、合成織物又は綿織物が処理される場合、デラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E. I. du Pont de Nemours and Company)から入手可能な、アルカノール(ALKANOL)6112などの、湿潤剤の使用が望ましい場合がある。綿繊維又は綿混紡繊維が処理される場合、サウスカロライナ州チェスターのオムノバ・ソリューションズ(Omnova Solutions)から入手可能なパーマフレッシュ(PERMAFRESH)EFCなどの、しわ防止樹脂を使用することができる。

また、このような処理剤又は仕上げ剤と共に一般に使用されるその他の添加剤が、任意選択的に存在し、このような添加剤としては、界面活性剤、pH調整剤、架橋剤、湿潤剤、ろう増量剤、及び当業者に既知のその他の添加剤などがある。好適な界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、N−酸化物及び両性の界面活性剤が挙げられる。このような添加剤の例としては、加工助剤、発泡剤、潤滑剤、汚れ防止剤などが挙げられる。組成物は、製造施設、小売業者の所在地で、又は設置及び使用に先立って、又は消費者の所在地で適用される。

任意選択的に、ブロックイソシアネートを本発明の組成物と共に添加して、更に耐久性を高める(即ち、混合組成物として)。本発明で使用する好適なブロックイソシアネートの一例は、ユタ州ソルトレークシティーのハンツマン社(Huntsman Corp)から入手可能なフォボル(PHOBOL)XANである。他の市販のブロックイソシアネートも、本明細書で使用するのに好適である。ブロックイソシアネートを添加する望ましさは、コポリマーの具体的な用途に依存する。本明細書で想定される適用の大部分については、鎖又は結合と基材との間に十分な架橋を得るために存在する必要がない。ブレンドイソシアネートとして添加する場合、最大約20重量%の量を添加する。

所与の基材のための最適な処理は、(1)本発明の化合物又は組成物の特性、(2)基材表面の特性、(3)表面に塗布される本発明の化合物又は組成物の量、(4)表面上に塗布される本発明の化合物又は組成物の塗布方法、及び多くのその他の要因に依存する。幾つかの本発明の化合物又は組成物は、多くの異なる基材上でよく機能し、撥水性がある。本発明の化合物から調製した分散体は、一般に、吹付け塗り、ディッピング、パディング、又はその他の周知の方法によって繊維性基材に塗布される。例えばスクイズロールによって過剰な液体を除去した後、処理済み繊維性基材を乾燥させ、次に、少なくとも30秒間、典型的には、約60秒〜約240秒、例えば、約100℃〜約190℃に、加熱することによって硬化させた。このような硬化は、撥油性、撥水性、及び防汚性、並びに撥性の耐久性を高める。これら硬化条件が一般的であるが、一部の市販の装置は、その特有の設計特徴のため、この範囲外で作動してもよい。

別の実施形態では、本発明は、上記に開示された化合物が表面に塗布されている繊維性基材に関する。繊維性基材としては、繊維、糸、布地、混紡布、繊維材料、不織布、紙、皮革、及びカーペットが挙げられる。これらは、綿、セルロース、ウール、シルク、レーヨン、ナイロン、アラミド、アセテート、アクリル、黄麻、サイザル麻、海草、コイア、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル、ポリプロピレン、ポリアラミド、又はこれらの混紡物を含む、天然繊維又は合成繊維から作製される。「混紡布地」とは、2種類以上の繊維で作られた布地を意味する。典型的には、これらの混紡物は、少なくとも1種の天然繊維と少なくとも1種の合成繊維との組み合わせであるが、また、2種又は3種以上の天然繊維と2種又は3種以上の合成繊維との混紡物を含むことができる。不織布基材としては、例えば、デラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E. I. du Pont de Nemours and Company)から入手可能な、ソンタラ(SONTARA)などのスパンレース不織布、及びスパンボンド−メルトブロー−スパンボンド不織布が挙げられる。本発明の処理済み基材は、優れた撥水性、及び任意選択的に、汚れ除去性を有する。

本発明の化合物は、基材及を処理するための優れた汚れ除去性、及び市販のフッ素化処理剤に匹敵する組成物を提供するのに有用である。

試験方法及び材料 全ての溶媒及び試薬は、特に指示がない限り、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から購入し、供給された状態のまま使用した。MPEG 750及びMPEG 350は、それぞれ、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル750及びポリ(エチレングリコール)メチルエーテル350として定義され、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から市販されている。Tergitol(登録商標)TMN−10及びTWEEN 85は、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から市販されている。

ソルビタントリステアレートは、Croda(East Yorkshire,England)又はDuPont Nutrition & Health(Copenhagen,Denmark)から市販されている。ソルビタンエステル−ラウリン酸、ペンタエリスリトールトリステアレート、及びソルビタントリベヘニンは、DuPont Nutrition & Health(Copenhagen,Denmark)から入手可能である。ソルビタントリオレアートは、Croda(East Yorkshire,England)から入手した。

DESMODUR N−100及DESMODUR N3300は、Bayer Corporation(Pittsburgh,PA)から入手した。

ペンタエリトリトールステアレート Citrate G−66は、Lubrizol(Wickliffe,Ohio)から市販されている。

BLEMMER PKA 5004、5005、及び5013は、NOF Corporation(Tokyo、Japan)から市販されているポリエチレングリコールアリルエーテルである。

6,2−アルコールは、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクタノールであり、DuPont Chemicals and Fluoroproducts(Wilmington,DE)から入手可能である。

以下の試験方法及び材料を、本明細書の実施例で使用した。

試験方法1−撥水性 処理済み基材の撥水性を、デュポン(DuPont)実験室用方法に従って、テフロングローバル仕様及び品質管理試験情報パケット(Teflon Global Specifications and Quality Control Tests information packet)に概説されるように測定した。試験は、水性液体による濡れに対する、処理済み基材の耐性を測定する。様々な表面張力の水・アルコール混合物の滴を布地の上に置き、表面の濡れの広がりを目視で測定する。本試験は、水性汚れ防止性の目安を提供する。撥水性評価が高いほど耐性は良好であり、仕上げられた基材は、水系物質によって着色される。標準試験液の組成物を次表1に示す。試験液の境界線上の合格については、表1の数値から2分の1を引くことによって、0.5刻みの評価を決定する。

試験方法2−撥油性 処理済み布地試料を、次の通り行われるAATCC標準試験方法No.118の修正によって撥油性について試験した。ポリマーの水性分散液で処理した布地試料を、試験に先立って、23℃+65%相対湿度で最低15時間コンディショニングした。次に、表2で下に特定される一連の有機液体を、布地試料に滴下塗布した。最も小さい番号の試験液(撥性評価番号1)から始めて、1滴(直径約5mm又は体積0.05mL)を、少なくとも5mm離れた3つの場所のそれぞれの上に置いた。液滴を30秒間観察した。この期間の終わりに、3滴のうち2滴が滴の周りにウィッキングなしで依然として球形形状である場合、次に最も上位の番号が付けられた液体の3滴を隣接部分に置き、同様に30秒間観察した。試験液のうちの1つが、3滴のうち2滴が球状ないしは半球状のままであることができなくなるまで、又は湿潤若しくはウィッキングが起こるまで、この手順を続けた。

布地の撥油性評価は、3つの液滴のうち2つが球状ないしは半球状のままであり、30秒間ウィッキングが起こらなかった、試験液の最も大きい番号であった。試験液の境界線上の合格については、表2の数値から2分の1を引くことによって、0.5刻みの評価を決定した。評価が高いほど、撥性が優れていることを示す。撥油性試験液の組成を表2に示す。

試験方法3−スプレー試験 処理済み基材の動的撥水性を、繊維化学染色協会(American Association of Textile Chemists and Colorists)(AATCC)TM−22に従って測定した。試料を、公開基準を参照して目視で採点し、100の評価は、水の浸透又は表面付着がないことを示す。90の評価はわずかにランダムな付着又は濡れがあるが浸透はないことを示し、値が低くなるにつれて、濡れ及び浸透が次第に増大することを示す。試験方法2の動的撥水性試験は、要件の厳しい現実的な撥水性の試験である。

試験方法4−汚れ除去性 本試験は、家庭での洗濯中に、油っぽい汚れを除去する布地の能力を測定する。

処理済み布地を平面上に置く。点眼器を使用して、マゾーラ(MAZOLA)コーン油5滴又は鉱油(0.2mL)を、布地上に置き、油1滴を形成した。重り(2.27kg、5lb)を、1枚のグラシン紙と共に油滴の上に置き、油滴を分離する。重りを所定位置に60秒間置いた。60秒後、重りとグラシン紙を除去した。次に、全自動洗濯機の「高」を使用して、12分間、AATCC 1993年標準的基準洗剤WOB12(AATCC 1993 Standard Reference Detergent WOB12)又は粒状洗剤(100g)で、布地試料を洗浄した。次に、布地を「高」で45〜50分、乾燥させた。次に、布地について、残留物汚れを1〜5で評価し、1は、最も多い残留物汚れの残留であり、5は、汚れの残留が可視でない。以下の実施例では、コーン油の汚れ除去性評価は「コーン油」という用語で表わされ、鉱油の汚れ除去性評価は「鉱油」という用語で表わされる。

試験法5−布地の処理 この試験で処理した布地は、SDL Atlas Textile Testing Solutions(Rock Hill,South Carolina 29732)から入手可能な100重量%のカーキ色の綿ツイル、及びL.Michael OY(Finland)から入手可能な100重量%の赤色ポリエステル布地であった。従来のパッド浴(浸漬)プロセスを使用して、布地を種々のエマルションポリマーの水性分散液で処理した。調製されたポリマーエマルションの濃縮分散液を、10重量%のポリマー固形分まで脱イオン水で希釈した。

本発明の化合物及び組成物の例は、種々のイソシアネート及びイソシアネート反応性化合物、又はこれらの混合物から製造することができる。本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。

ウレタン1(U1)の調製 500mLの乾燥した4つ首丸底フラスコに、熱電対、機械的攪拌器、窒素入口、冷却器、及び気体出口を設置した。このフラスコに、DESMODUR N3300(12.0g)、MIBK(87.4g)、及びFeCl3溶液(MIBK中0.5重量%、0.5g)を投入した。反応混合物を60℃に加熱した。BLEMMER PKA 5004(23.32g)及びNa2CO3(0.55g)をフラスコに加え、95℃に昇温し、この混合物を1時間攪拌した。1時間後にソルビタントリステアレート(22.95g)を加え、反応物を95℃で一晩攪拌した。試験した反応物が活性イソシアネートに関して陰性の場合、温かいDI水(235.2g)及びジアセチン(14.7g)をプラスチック容器に混入し、フラスコに加えた。この混合物を75℃で30秒間攪拌した。MIBKを蒸留によって除去し、生成物をミルクフィルタで濾過した。

ウレタン2(U2)の調製 DESMODUR N3300(19.89g)、MIBK(246.3g)、及びFeCl3溶液(MIBK中0.5重量%、0.83g)、BLEMMER PKA 5013(106.3g)、Na2CO3(0.91g)、ソルビタントリステアレート(38.04g)、及び温かいDI水(660g)を使用して、ウレタン1の調製手順を繰り返した。

ウレタン3(U3)の調製 500mLの乾燥した4つ首丸底フラスコに、熱電対、機械的攪拌器、窒素入口、冷却器、及び気体出口を設置した。このフラスコに、DESMODUR N100(17.47g)、MIBK(10.8g)、及びFeCl3溶液(MIBK中0.5重量%、0.49g)を投入した。BLEMMER PKA 5004(10.8g)及びMPEG 750(10.8g)をフラスコに加えた。次いで、95℃に昇温し、1時間撹拌した1時間後、パーフルオロヘキシルエチル(perfluorthexylethyl)アルコール(14.0g)を加えた。反応物を4時間攪拌し、水(4.0g)及びMIBK(13.4)を加えた。反応物を95℃で攪拌した。試験した反応物が活性イソシアネートに関して陰性の場合、温かいDI水(212.5g)をフラスコに加え、この混合物を75℃で30分間攪拌した。MIBKを蒸留によって除去し、生成物をミルクフィルタで濾過した。

ウレタン4〜23(U4〜U23)の調製 乾燥した30mLのバイアル瓶に、DESMODUR N3300(1.5g)、MIBK(全成分添加後の40重量%溶液)、FeCl3触媒液(MIBK中0.5重量%、0.06〜0.10g)、及びNa2CO3(68mg)を投入した。窒素ラインを接続し、混合物を60℃に加熱した。表3に従ってMPEG(750又は350)及びBlemmer PKA(5004、5005、又は5013)を加えた。温度を95℃に昇温し、1時間撹拌した。表3に従ってフッ素化アルコール及び/又は置換糖アルコールを加え、反応物を一晩攪拌した。試験した反応物が活性イソシアネートに関して陰性の場合、熱いDI水をバイアル瓶に加えた。混合物を丸底フラスコに移し、追加の熱いDI水と混合して、固形分10〜20%のウレタンポリマーを生成物として得た。MIBKを回転蒸発によって除去した。

比較例A 未処理の布地試料を上記試験方法に従って試験した。綿及びポリエステル布地は共に、水滴評価が0、油滴評価が0、及び噴霧評価が0であった。

(実施例1〜23) ポリウレタン溶液(U1〜U23)のpHを硫酸で2.00〜3.25に調整し、ラバーセプタム(rubber septum)を使用してガラス容器に計り入れた。固体のメタ重亜硫酸ナトリウム(総量の20%、0.40モル当量のPKAモノマー)を加え、この混合物を均質になるまで室温で攪拌した。硫酸鉄(II)五水和物を加えた(0.001モル当量のPKAモノマー)。12.5重量%の過酸化ナトリウム水溶液を加えた(0.041モル当量のPKAモノマー)。この混合物を、大気圧下、室温で1時間撹拌した。残りのメタ重亜硫酸ナトリウム(総量の80%、1.60モル当量のPKAモノマー)を加えた。追加の過硫酸ナトリウム触媒溶液を加えた(0.041モル当量のPKAモノマー)。この混合物を室温で1時間攪拌し、過硫酸ナトリウム溶液の第3の部分を加えた(0.041モル当量のPKAモノマー)。この混合物を更に1時間攪拌し、水酸化ナトリウム溶液でpHを4.0〜5.5に調整した。30%過酸化水素溶液(0.6モル当量のPKAモノマー)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。過酸化物試験が陰性応答を示す場合には、pHを約5.0に調整した。各溶液を10.0%固形物に希釈して布地に塗布し、上記試験方法に従って試験した。

QQ群二维码
意见反馈