焦点拡張光学系及びEDoF撮像システム

专利类型 发明申请 法律事件
专利有效性 公开 当前状态
申请号 PCT/JP2012/056366 申请日 2012-03-13
公开(公告)号 WO2012132870A1 公开(公告)日 2012-10-04
申请人 富士フイルム株式会社; 岸根 慶延; 申请人类型 其他
发明人 岸根 慶延; 第一发明人 岸根 慶延
权利人 富士フイルム株式会社,岸根 慶延 权利人类型 其他
当前权利人 富士フイルム株式会社,岸根 慶延 当前权利人类型 其他
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址:〒1068620 東京都港区西麻布2丁目26番30号 Tokyo JP 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 G02B13/00 所有IPC国际分类 G02B13/00G02B13/18G03B7/04
专利引用数量 8 专利被引用数量 0
专利权利要求数量 0 专利文献类型 A1
专利代理机构 小林 和憲 专利代理人
摘要  被写界深度が損なわれずに、近景画像に写し出される文字等のソフトウェアによる認識率が向上する。 焦点拡張光学系(11)は、被写体(14)からの光を撮 像素 子に結像させる光学レンズ(11)と、この光学レンズ(11)による結像 位置 を、光軸(L0)からの距離に応じて変化させるように波面を調節し、焦点範囲を拡張する焦点拡張素子とを有する。さらに、撮像素子(12)のナイキスト周 波数 の1/2の空間周波数におけるMTFを第1MTFと、1/4の空間周波数におけるMTFを第2MTFとするときに、第2MTFが第1MTFに対して3倍以下の値であるという条件を満たす。
权利要求
  • 被写体からの光を撮像素子に結像させる少なくとも1個の光学レンズと、
    前記光学レンズによる結像位置を、光軸からの距離に応じて変化させるように波面を調節し、焦点範囲を拡張させる焦点拡張素子とを備え、
    前記撮像素子のナイキスト周波数の1/2の空間周波数におけるMTFを第1MTFと、1/4の空間周波数におけるMTFを第2MTFとするときに、前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下の値であるという条件を満たすこと、
    を特徴とする焦点拡張光学系。
  • 透過波面ψをツェルニケ多項式Zj(n,m)及び係数Kjを用いてψ=ΣKj・Zjで表し、デフォーカスを示す第4項Z (n=2,m=0)の係数K とするときに、前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下である前記係数K の範囲が0を含み、0.6以上の大きさであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下である前記係数K の範囲が0を含み、0.9以上の大きさであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下である前記係数K の範囲が0を含み、負側の範囲の大きさが0.3以上の大きさであることを特徴とする請求この範囲第2項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下である前記係数K の範囲が0を含み、負側の範囲の大きさが0.6以上の大きさであることを特徴とする請求の範囲第2項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記第2MTFが、0.4以上であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記第2MTFが、0.5以上であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の焦点拡張光学系。
  • 前記光学レンズ及び前記焦点拡張素子は光軸方向に動かないように固定されていることを特徴とする請求の範囲第1項記載の焦点拡張光学系。
  • 被写体の像を撮像する撮像素子と、
    被写体からの光を前記撮像素子に結像させる少なくとも1個の光学レンズと、前記光学レンズによる結像位置を、光軸からの距離に応じて変化させるように波面を調節し、焦点範囲を拡張させる焦点拡張素子とを有する焦点拡張光学系とを備え、
    前記撮像素子のナイキスト周波数の1/2の空間周波数におけるMTFを第1MTFと、1/4の空間周波数におけるMTFを第2MTFとするときに、前記第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下の値であるという条件を満たすこと、
    を特徴とするEDoF撮像システム。
  • 前記撮像素子が出力するデータに復元処理を施すことにより、被写界深度が拡張された画像を生成する画像処理部を備えることを特徴とする請求の範囲第9項記載のEDoF撮像システム。
  • 说明书全文

    焦点拡張光学系及びEDoF撮像システム

    本発明は、光学レンズの焦点深度を拡張する光学系(以下、焦点拡張光学系という)と、この焦点拡張光学系を通して撮像した画像に復元処理(デコンボリューション処理)を施して鮮鋭化するEDoF撮像システムに関する。

    携帯電話機やPDA、小型ノート型パソコン等には、デジタルカメラが標準的に搭載されるようになってきている。 従来、こうした携帯電話機等に搭載されるデジタルカメラは、小型かつ安価に製造するために、例えば固定焦点光学レンズを用いることが一般的であり、高画質の撮影画像は求められていなかった。 しかし、近年では、こうした簡易なデジタルカメラにも撮影画像の画質向上が求められるようになっている。

    また、携帯電話機等に搭載されるデジタルカメラは、数m先の人物や風景の撮影等、数m先の被写体の撮像から、文字や二次元コード等の読み取りのために数十cm先の像の撮像にも用いられる。 広範囲な被写体距離での撮影を行うためには撮影距離に応じてピント合わせをすることが必要であるが、携帯電話等に搭載されるデジタルカメラでは、小型かつ安価であることが必須であるため、ピント調節機構を設けることは難しい。

    こうしたことから、近年では、コスト等の面から携帯電話機等の装置では、数十cm程度のマクロ撮影域からほぼ無限遠までの撮像距離範囲をピント合わせなしでカバーできるデジタルカメラとしてEDoF(Extended Depth of Field)撮像システムが用いられるようになってきている(特許文献1~3)。 EDoF撮像システムは、位相板等によって光軸からの距離(入射高)に応じて焦点距離が異なる焦点拡張光学系を用いて撮像し、得られたピンぼけ画像を復元処理によって鮮鋭化し、被写界深度が広い光学レンズで撮像したと同等な画像を得る撮像システムである。

    特開2010-213274号公報

    特開2007-206738号公報

    特開2006-094471号公報

    EDoF撮像システムによって、近景として撮像される文字や二次元コード等を被写体とする場合には、単に人の目で見て文字等として認識可能であれば良いだけでなく、OCR(Optical Character Recognition)アプリケーションやデコードアプリケーション等のソフトウェアによって撮像した画像から文字等を正しく認識できる画像を取得することが求められる。 人による認識と、OCR等によるソフトウェアによる文字等の認識は異なり、人の目で見て文字等と認識できる画像であっても、ソフトウェアでは正確に認識できない場合もある。

    しかし、従来のEDoF撮像システムでは、被写界深度が拡張されているため、近景を撮像した画像(以下、近景画像という)に写し出された文字等を人が認識することはできる。 しかしながら、従来のEDoF撮像システムでは、OCR等のソフトウェアによって文字等を正確に認識可能な画像が得られ難いという問題がある。

    近景画像に写し出された文字等を、OCR等のソフトウェアによって正確に認識するには、コントラストや解像度等のいわゆる画質を向上させれば良い。 しかし、EDoF撮像システムにおいては、画質と被写界深度がトレード・オフの関係にある。 したがって、ソフトウェアによる文字認識率を向上させようとすると被写界深度を狭くせざるを得ず、逆に被写界深度を拡張するというEDoF撮像システムとしての本来の機能を損なってしまうという問題がある。

    本発明は、被写界深度を損なわず、近景画像からOCR等による文字等の認識率を向上させた焦点拡張光学系及びEDoF撮像システムを提供することを目的とする。

    本発明の焦点拡張光学系は、被写体からの光を撮像素子に結像させる光学レンズと、この光学レンズによる結像位置を、光軸からの距離に応じて変化させるように波面を調節し、焦点範囲を拡張させる焦点拡張素子とを備えている。 さらに、撮像素子のナイキスト周波数の1/2の空間周波数におけるMTFを第1MTFと、1/4の空間周波数におけるMTFを第2MTFとするときに、第2MTFが第1MTFに対して3倍以下の値であるという条件を満たす。

    透過波面ψをツェルニケ多項式Zj(n,m)及び係数Kjを用いてψ=ΣKj・Zjで表し、デフォーカスを示す第4項Z (n=2,m=0)の係数K とするときに、第2MTFが第1MTFに対して3倍以下である係数K の範囲が0を含み、0.6以上の大きさであることが好ましい。

    第2MTFが第1MTFに対して3倍以下である係数K の範囲が0を含み、0.9以上の大きさであることが好ましい。

    第2MTFが第1MTFに対して3倍以下である係数K の範囲が0を含み、負側の範囲の大きさが0.3以上の大きさであることが好ましい。

    第2MTFが第1MTFに対して3倍以下である係数K の範囲が0を含み、負側の範囲の大きさが0.6以上の大きさであることが好ましい。

    第2MTFが、0.4以上であることが好ましい。

    第2MTFが、0.5以上であることが好ましい。

    光学レンズ及び前記焦点拡張素子は光軸方向に動かないように固定されていることが好ましい。

    本発明のEDoF撮像システムは、被写体の像を撮像する撮像素子と、焦点拡張光学系とを備えている。 焦点拡張光学系は、被写体からの光を撮像素子に結像させる光学レンズと、この光学レンズによる結像位置を、光軸からの距離に応じて変化させるように波面を調節し、光学レンズの焦点範囲を拡張する焦点拡張素子とを有する。 さらに、撮像素子のナイキスト周波数の1/2の空間周波数におけるMTFを第1MTFと、1/4の空間周波数におけるMTFを第2MTFとするときに、第2MTFが前記第1MTFに対して3倍以下の値であるという条件を満たす。

    撮像素子が出するデータに復元処理を施すことにより、被写界深度が拡張された画像を生成する画像処理部を備えることが好ましい。

    本発明によれば、被写界深度を損なわず、近景画像に写し出された文字等のソフトウェアによる認識率を向上させることができる。

    EDoF撮像システムの構成を示すブロック図である。

    焦点拡張光学系の構成を示す説明図である。

    被写体の任意の点の像を表すRAWデータを模式的に示す図である。

    RAWデータにおける点像の画素値の分布を模式的に表すグラフである。

    RAWデータの周波数MTFを模式的に表すグラフである。

    復元処理後の点像の画像データを模式的に示す図である。

    復元処理後における点像の画素値の分布を模式的に表すグラフである。

    復元処理後の周波数MTFを模式的に表すグラフである。

    通常光学レンズと焦点拡張光学系のデフォーカスMTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#1,#2の周波数MTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#1を用いて得られる画像である。

    焦点拡張光学系#2を用いて得られる画像である。

    焦点拡張光学系#3の周波数MTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#3で撮影したチャート画像を模式的に示す図である。

    焦点拡張光学系#3で撮影した画像の波形を示すグラフである。

    焦点拡張光学系#4の周波数MTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#4で撮影したチャート画像を模式的に示す図である。

    焦点拡張光学系#4で撮影した画像の波形を示すグラフである。

    焦点拡張光学系#5の周波数MTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#5で撮影したチャート画像を模式的に示す図である。

    焦点拡張光学系#5で撮影した画像の波形を示すグラフである。

    通常光学レンズのデフォーカスMTFを示すグラフである。

    通常光学レンズのデフォーカス範囲を示すグラフである。

    焦点拡張光学系#6のデフォーカスMTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#6のデフォーカス範囲を示すグラフである。

    焦点拡張光学系#7のデフォーカスMTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#7のデフォーカス範囲を示すグラフである。

    焦点拡張光学系#8のデフォーカスMTFを示すグラフである。

    焦点拡張光学系#8のデフォーカス範囲を示すグラフである。

    通常光学レンズ画像の例である。

    焦点拡張光学系#6で得られる画像の例である。

    焦点拡張光学系#7で得られる画像の例である。

    焦点拡張光学系#8で得られる画像の例である。

    図1に示すように、EDoF撮像システム10は、焦点拡張光学系11,撮像素子12,画像処理部13を備える。 EDoF撮像システム10は、風景や人物等、数m先の~無限遠の遠景の撮像と、文字や2次元コード等、数十cm程度の距離で撮像する近景の撮像の主として2種類の用途で使用される。

    焦点拡張光学系11は、被写体14から入射する光を撮像素子12に結像させるためのものであり、後述するように複数の光学レンズと、光学レンズの焦点を拡張させるための焦点拡張素子を含む。 例えば、焦点拡張光学系11は、光軸を含む中心近傍の光束を手前側(被写体14側)に収束させ、外側を通る光束を奥側(撮像素子12側)に収束させる。 これにより、焦点拡張光学系11は、入射高に応じて焦点が変化する。

    焦点拡張光学系11の光学的性能は、具体的なEDoF撮像ステム10で用いられる性能に設計されるが、この実施形態では、Fナンバー(Fn)が2.29の固定焦点光学レンズが用いられている。 また、光学レンズの解像力δは、Fナンバー(Fn)に反比例し、参照波長をλ(nm)とすれば、δ=1/Fn/λである。 したがって、参照波長λ=546nmとすれば、焦点拡張光学系11の解像力δは約800本/mmである。 これは、後述する撮像素子12のサンプリング周波数fsとほぼ等しく、ナイキスト周波数Nyの2倍程度である。

    また、後述するように、焦点拡張光学系11は、ナイキスト周波数Nyの1/4の低周波数におけるMTF値が、ナイキスト周波数Nyの1/2の高周波数におけるMTF値の3倍以下になるように形成されている。 さらに、焦点拡張光学系11は、デフォーカスMTFにおいて、ナイキスト周波数Nyの1/4の低周波数におけるMTF値が、ナイキスト周波数Nyの1/2の高周波数におけるMTF値の3倍以下となる範囲が、球面光学レンズのよりも大きく、1.5倍以上になるように形成されている。

    撮像素子12は、焦点拡張光学系11によって結像された被写体14の像を画素毎に光電変換することにより撮像し、得られたRAWデータを画像処理部13に出力する。 撮像素子12は、焦点拡張光学系11の焦点範囲内に複数の画素が配列された撮像面が位置するように配置される。

    なお、撮像素子12としては、具体的なEDoF撮像システム10で求められる性能ものが用いられるが、以下では、画素ピッチpが1.25μmである。 すなわち、撮像素子12のサンプリング周波数fsは、fs=1/p=800本/mmであるとする。 したがって、ナイキスト周波数Nyは、400本/mmである。

    画像処理部13は、DSPやDIP等からなり、撮像素子12が出力するRAWデータに、各種画像処理を施して、全体が鮮明な画像15に変換する。 具体的には、画像処理部13は、RAWデータに対して、復元処理、ノイズリダクション処理、混色補正処理、シェーディング補正処理、ホワイトバランス調整処理、同時化処理、カラーマトリックス補正処理、YC変換処理、γ補正処理、エッジ強調処理をこの順で施して、所定フォーマット(例えばjpeg)の画像15を生成する。

    図2に示すように、焦点拡張光学系11は、例えば複数の光学レンズ11a,11bと、焦点拡張素子16を備える。 光学レンズ11aは、被写体14の点14aから球面波として出射される光を平面波に整え、焦点拡張素子16に入射させる。 光学レンズ11bは、焦点拡張素子16から入射する光を収束させる。 焦点拡張素子16は、光学レンズ11aから入射する平面波を光軸L0を含む中心部分を通る光束(以下、内光束という)L1と、内光束L1の周囲を通る光束(以下、外光束という)L2とで、光学レンズ11bによって収束されるまでの距離が異なるように波面を調節する。 具体的には、焦点拡張光学系11は、入射高が小さい内光束L1を短距離の焦点F1に、入射高が大きい外光束L2を遠距離の焦点F2に収束させる。 したがって、焦点拡張光学系11は、焦点が一点から、短距離焦点F1から遠距離焦点F2の間の焦点範囲Eに拡大されている。 前述のように、撮像素子12は、焦点範囲E内の所定位置に配置されるので、撮像素子12が出力するRAWデータは、焦点F1に収束する像や焦点F2に収束する像、あるいはこれらの間に収束する像がボケた状態で畳み込まれたデータとなる。 以下では、無限遠の遠景がベストピントとなるように、撮像素子12は焦点F2に配置されているとする。

    図3Aに示すように、撮像素子12から出力されるRAWデータ21においては、被写体14のある点14aの像は、撮像素子12の配置に応じてボケた像となる。 このため、例えば、図3Bに示すように、点14aの像は、画素値として、RAWデータ21のラインA-B方向にブロードに分布する。 このため、図3Cに示すように、RAWデータ21のままでは、空間周波数Fqに対するMTF(以下、周波数MTFという)が、空間周波数Fqの増大とともに急峻に減少し、解像度は低い。

    しかし、画像処理部13によって復元処理(いわゆるデコンボリューション処理)を施すことにより、図3Dに示す復元処理後の画像データ22のように、点14aはボケのない点像となる。 すなわち、復元処理ではブロードであった画素値の分布(図3B)から、図3Eに示すような急峻なピークを持つように鮮鋭化される。 これにより、図3Fに示すように、周波数MTFは、通常の固定焦点光学レンズで撮像した場合と同程度に回復し、所定の解像度を得る。 また、復元処理は、ここで例示した点14aの像と同様に、RAWデータ21に畳み込まれている焦点F1や焦点F2(あるいはその間)に結像される像を、その焦点位置に応じて各々に鮮鋭化するので、固定焦点光学レンズで撮影した画像よりも、被写界深度が深化された画像15が得られる。

    焦点拡張光学系11と同様に携帯電話機等に用いられる一般的な固定焦点光学レンズ(以下、通常光学レンズという)と、焦点拡張光学系11とを、デフォーカスに対するMTFの変化(以下、デフォーカスMTFという)について比較すると、図4に示すように、通常光学レンズは、ベストピント位置(デフォーカス=0.0mmの位置)では、焦点拡張光学系11よりもMTF値が大きいものの、フォーカス位置がシフトすると、焦点拡張光学系11よりも急峻にMTFが減少する。 これはベストピント位置からわずかにズレた被写体でも像のボケが大きいことを示す。 また、撮像素子12を焦点範囲Eのうち、焦点F2に置く場合、ベストピント位置のMTFは、例えば無限遠等、遠景を撮像した場合の解像度を表し、-0.3~-0.5mm程度、デフォーカスさせた位置は近景を撮像した場合の解像度を表す。 このため、通常光学レンズは、遠景である風景や人物を高解像度に撮像することができるが、近景を撮像した場合には解像度は低く、例えば紙面やモニタの文字等を撮像した場合、人の目でも文字等を読み取ることは難しい。

    一方、焦点拡張光学系11の場合、遠景のMTFと近景のMTFはトレード・オフの関係にあるため、ベストピント位置のMTFが通常光学レンズよりも小さくなる。 しかし、焦点拡張光学系11はベストピント位置からずれてもMTFの減少は緩やかであり、復元処理によって像を鮮鋭化できる程度に、一定以上のMTF値が得られるようになっている。 このため、焦点拡張光学系11で撮像したRAWデータは、復元処理を施し、画像15とすることによって、近景画像に写し出された文字等を、少なくとも人の目で読み取ることができる。

    また、通常光学レンズのデフォーカスMTFは、ベストピント位置に対してデフォーカスの方向(正負)によらず、ベストピント位置に対して対称な曲線形状である。 一方、焦点拡張光学系11は、近景のMTFを向上させるために、フォーカス位置を負方向にシフトさせた場合に所定以上の解像度が得られるようになっているため、焦点拡張光学系11のデフォーカスMTFは、ベストピント位置に対して非対称な曲線形状となる。

    上述のように、人の目で文字等を読み取ることができる近景画像を得る焦点拡張光学系は、様々な特性に作製し得るが、人の目で文字等を認識できるだけでは、OCR等のソフトウェアによって文字等を正しく認識できるとは限らない。 これは、人の目とソフトウェアによる文字等の認識の仕方の相違によるものである。

    人の目による場合、ある程度の解像度があればコントラストが高いほうが文字等が読みやすい。 一方、OCR等のソフトウェアによる場合、像のコントラストよりも像の波形が重要である。 例えば、文字等の像の波形が矩形波に近いほど正しく認識できる率が高いが、コントラストが高く、人の目で見て読みやすい文字等でも、像の波形が三波に近いほど正しく認識できる率は低くなる傾向にある。 前述のように、解像度(MTF)を上げれば、ソフトウェアによる文字等の認識率を向上させることができるが、焦点拡張光学系の場合、遠景画像の画質も一定以上に保たなければならず、遠景画像用であるベストピント位置における周波数MTFと、近景画像用である負にデフォーカスした位置での周波数MTFとはトレード・オフの関係にあるため、近景画像から文字等をソフトウェアで正確に認識するために、負側にデフォーカスした位置での周波数MTFを向上させると、遠景画像での周波数MTFが犠牲となる。

    こうしたことから、EDoF撮像システム10を構成する焦点拡張光学系11は、少なくともベストピント位置において、ナイキスト周波数Nyの1/4の低周波数(以下、1/4Nyという)における周波数MTFの値が、ナイキスト周波数Nyの1/2の高周波数(以下、1/2Nyという)における周波数MTFの値の3倍以下となるように、1/4Nyにおける周波数MTFと1/2Nyにおける周波数MTFの比率が定められている。 これにより、EDoF撮像システム10では、遠景画像及び近景画像の画質を損なわずに、人の目で見ても近景画像から文字等を認識しやすく、かつ、OCR等によるソフトウェアによっても近景画像から正確に文字等を認識できるようになる。

    以下、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyの周波数MTFの比率を調節することによる作用を説明する。 なお、焦点拡張光学系11の解像力δは撮像素子12のサンプリング周波数fsとほぼ等しいので(約800本/mm)、EDoF撮像システム10の解像度は、サンプリング周波数は撮像素子12のサンプリング周波数fs(800本/mm)によるものとする。 このため、EDoF撮像システム10では、1/2Nyが400本/mmであり、1/4Nyは200本/mmである。 また、近景画像に写し出される文字等の幅(文字の線幅)は、撮影距離等の条件によって異なるものであるが、以下、簡単のため文字等の幅は2~3画素程度であり、文字等は1/2Ny程度の高周波数の像であるとする。

    図5に示すように、一例として、ベストピント位置(デフォーカス0.0mm)において2種類の焦点拡張光学系を比較する。 焦点拡張光学系#1は、1/2Nyにおける周波数MTFが0.1、1/4Nyにおける周波数MTFが0.2である。 したがって、焦点拡張光学系#1は、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比が1:2であり、1/4Nyにおける周波数MTFが1/2Nyにおける周波数MTFの3倍以下という焦点拡張光学系11に課される条件を満たす。

    焦点拡張光学系#2は、焦点拡張光学系#1と同様に1/2Nyにおける周波数MTFが0.1であるが、1/4Nyにおける周波数MTFが0.5であり、焦点拡張光学系#1よりも大きい。 焦点拡張光学系#2は、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比が1:5であり、1/4Nyにおける周波数MTFが1/2Nyにおける周波数MTFの3倍以下という焦点拡張光学系11に課されるの条件を満たさない。

    上述の焦点拡張光学系#1,#2によって、一定の撮影条件のもと、「film」の文字を撮像した場合に得られる画像を図6Aと図6Bに示す。 図6A、図6Bはいずれもシミュレーションによって得られた画像である。

    図6Aに示す焦点拡張光学系#1によって得られる画像31と、図6Bに示す焦点拡張光学系#2によって得られる画像32を比較すると、いずれも人の目によって「film」の文字を十分に認識することができる。 但し、焦点拡張光学系#1による画像31は、焦点拡張光学系#2による画像32に比べてコントラストが低いため、両者を比較すると、焦点拡張光学系#2による画像32の方がより「film」の文字を認識しやすい。

    しかし、OCRソフトウェアで「film」の文字を認識しようとすると、図6Aの焦点拡張光学系#1による画像31は、正しく「film」の文字を認識することができるが、図6Bの焦点拡張光学系#2による画像32からは正しく「film」の文字を認識することができない。 これは、焦点拡張光学系#1による画像31はコントラストが低いものの、文字部分の濃度分布の波形が矩形波に近く、焦点拡張光学系#2による画像32はコントラストが高いが、文字部分の濃度分布の波形が三角波に近いためである。

    撮像した像の波形は、1/2Nyにおける周波数MTFと、1/4Nyにおける周波数MTFの比率を調節することによって変更することができる。

    例えば、図7Aに示すように、1/2Nyにおける周波数MTFが0.2、1/4Nyにおける周波数MTFが0.4の焦点拡張光学系#3の場合、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比は1:2である。 この焦点拡張光学系#3によって、1/2Ny程度の高周波チャートを撮像すると、図7Bに示すようにコントラストが高く、かつ、図7Cに示すように像の波形がほぼ完全な矩形波のチャート画像41を得ることができる。

    一方、図8Aに示すように、1/2Nyにおける周波数MTFが0.1、1/4Nyにおける周波数MTFが0.4の焦点拡張光学系#4の場合、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比は1:4である。 焦点拡張光学系#4は、焦点拡張光学系#3と比較すれば、1/2Nyにおける周波数MTFが半減し、1/4Nyにおける周波数MTFが変わらない焦点拡張光学系である。 この焦点拡張光学系#4によって、1/2Ny程度の高周波チャートを撮像すると、図8Bに示すように、コントラストは焦点拡張光学系#3によるものとほぼ同じだが、図8Cに示すように、像の波形は三角波に近づいたチャート画像42が得られる。

    さらに、図9Aに示すように、1/2Nyにおける周波数MTFが0.1、1/4Nyにおける周波数MTFが0.2の焦点拡張光学系#5の場合、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比は1:2である。 焦点拡張光学系#5は、図7Aの焦点拡張光学系#3と比較すれば、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比は同じであるが、1/2Nyにおける周波数MTFも1/4Nyにおける周波数MTFも半減した焦点拡張光学系である。 また、焦点拡張光学系#5は、図8Aの焦点拡張光学系#4と比較すると、1/2Nyにおける周波数MTFは等しく、1/4Nyにおける周波数MTFが半減した焦点拡張光学系であり、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比も異なる。

    この焦点拡張光学系#5によって、1/2Ny程度の高周波チャートを撮像すると、図9Bに示すように、コントラストは焦点拡張光学系#3,#4のいずれよりも低いが、図9Cに示すように、像の波形が矩形波に近いチャート画像43が得られる。

    図7A,図8A,図9Aの焦点拡張光学系#3~#5を比較すれば分かるように、1/2Nyにおける周波数MTFに対する1/4Nyにおける周波数MTFの比が小さい方が、同じ高周波のチャートを撮像しても像の波形が矩形波に近づくことが分かる。

    このため、1/2Nyと1/4Nyにおける周波数MTFの比を変えながら、上述と同様のチャート画像をシミュレーションによって作成し、得られたチャート画像の像の波形と、三角波及び矩形波との相関をとった。 すると、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比(1/2Nyにおける周波数MTF:1/4Nyにおける周波数MTF)が1:3よりも大きい場合、すなわち、1/4Nyにおける周波数MTFが1/2Nyにおける周波数MTFの3倍よりも大きい場合には、チャート画像の波形は矩形波よりも三角波との相関が高かった。 一方、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比が1:3以下の場合、すなわち、1/4Nyにおける周波数MTFが1/2Nyにおける周波数MTFの3倍以下の場合には、チャート画像の波形は三角波よりも矩形波との相関が高かった。 こうしたことから、EDoF撮像システム10に搭載される焦点拡張光学系11は、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比が1:3以下という条件をみたすように形成されている。

    なお、ベストピント位置(デフォーカス±0.0mm)における、1/2Ny及び1/4Nyの周波数MTFと像の波形の関係を説明したが、EDoF撮像システム10は、ベストピント位置以外でボケた状態で撮像された像を画像処理によって復元することにより被写界深度を深化させる撮像システムである。 このため、焦点拡張光学系11は、少なくともベストピント位置において上述の条件を満たす必要があるが、ベストピント位置近傍の極狭いにおいてだけ上述の条件を満たしていても、OCR等のソフトウェアで文字等の認識率が高い近景画像が得られ易いとは言えない。

    したがって、デフォーカスに対してある程度の範囲で上述の条件をみたすことが好ましい。 こうしたことから、焦点拡張光学系11は、デフォーカスMTFにおいて、ベストピント位置を含み、1/2Nyにおける周波数MTFと1/4Nyにおける周波数MTFの比が1:3以下となる、ツェルニケ多項式第4項Z の係数K (後述)範囲が、0.6(通常光学レンズと同じ)以上であることが好ましく、0.75(通常光学レンズの1.25倍)以上であることがより好ましく、0.9(通常光学レンズの1.5倍)以上であることが特に好ましい。

    以下、係数K に対するデフォーカスMTFと、1/2Nyと1/4NyにおけるMTFの比が3以下となる範囲について説明する。 なお、ツェルニケ多項式Zは、光軸からの距離ρ(ρ<1)と所定方向(例えばS方向)からの角度θ、整数m,n,sを用いて、下記数1で表され、焦点拡張光学系11の波面ψは、係数Kjを用いて、ψ=ΣKj・Zjで表すことができる。 第4項Z (n=2,m=0)は波面のデフォーカスを表す項であり、その係数K は、デフォーカスの大きさを表す。 また、係数K とデフォーカス量Δは、下記数2の関係にある。 Dは口径(mm)、fは焦点距離(mm)、波長λ(nm)である。







    図10に示すように、通常光学レンズの係数K に対するデフォーカスMTFは、ベストピント位置(K =0.0)に対して対称な曲線形状であり、ベストピント位置における、1/2Nyの高周波像のMTFは0.69、1/4Nyの低周波像のMTFは0.85である。 したがって、通常光学レンズの場合、ベストピント位置では、1/2Nyの高周波像のMTFに対する1/4Nyの低周波像のMTFの比は約1.23である。

    1/2Nyの高周波像デフォーカスMTFに対する1/4Nyの低周波像デフォーカスMTFの比が3以下となり、かつ、ベストピント位置(K =0.0)を含む係数K の範囲が、文字等をソフトウェアによって正確に認識可能なままデフォーカス可能な範囲である。 このため、以下、この範囲をデフォーカス範囲という。

    図11に示すように、通常光学レンズの場合、デフォーカス範囲d(N)は、-0.30≦K ≦+0.30であり、その幅W(N)は0.6である。 また、デフォーカス範囲d(N)の、ベストピント位置(K =0.0)から負側の範囲の大きさは0.3である。

    EDoF撮像システム10は、上述の通常光学レンズよりも被写界深度を拡張することを目的とした撮像システムであるため、焦点拡張光学系11は少なくとも通常光学レンズ以上の大きさのデフォーカス範囲を有することが好ましい。 特に、撮像素子12をベストピント位置に配置し、近景画像を負側のデフォーカスMTFの値に頼って復元する場合には、ベストピント位置から負側のデフォーカス範囲の大きさが、通常光学レンズよりも大きいことが望まれる。

    すなわち、焦点拡張光学系11は、デフォーカス範囲が0.6以上であることが好ましく、デフォーカス範囲の負側の範囲が0.3以上の大きさを有することが好ましい。

    こうした要件を満たす焦点拡張光学系の例を、3例、焦点拡張光学系#6~#8として、以下に示す。

    図12に示すように、焦点拡張光学系#6は、ベストピント位置において、1/2Nyの高周波像のMTFが0.43、1/4Nyの低周波像のMTFは0.68である。 したがって、焦点拡張光学系#6の場合、ベストピント位置では、1/2Nyの高周波像のMTFに対する1/4Nyの低周波像のMTFの比は約1.58である。

    図13に示すように、焦点拡張光学系#6のデフォーカス範囲d(#6)は、-0.90≦K ≦+0.20であり、その幅W(#6)は1.1である。 したがって、幅W(#6)は、通常光学レンズの場合の幅W(N)よりも大きい。 また、デフォーカス範囲d(#6)の負側の範囲の大きさは0.90であり、これも通常光学レンズの場合よりも大きい。

    図14に示すように、焦点拡張光学系#7は、ベストピント位置において、1/2Nyの高周波像のMTFが0.29、1/4Nyの低周波像のMTFは0.49である。 したがって、焦点拡張光学系#7の場合、ベストピント位置では、1/2Nyの高周波像のMTFに対する1/4Nyの低周波像のMTFの比は約1.69である。

    図15に示すように、焦点拡張光学系#7のデフォーカス範囲d(#7)は、-0.90≦K ≦+0.20であり、その幅W(#7)は1.1である。 したがって、幅W(#7)は、通常光学レンズの場合の幅W(N)よりも大きい。 また、デフォーカス範囲d(#7)の負側の範囲の大きさは0.90であり、これも通常光学レンズの場合よりも大きい。

    図16に示すように、焦点拡張光学系#8は、ベストピント位置において、1/2Nyの高周波像のMTFが0.23、1/4Nyの低周波像のMTFは0.35である。 したがって、焦点拡張光学系#8の場合、ベストピント位置では、1/2Nyの高周波像のMTFに対する1/4Nyの低周波像のMTFの比は約1.52である。

    図17に示すように、焦点拡張光学系#8のデフォーカス範囲d(#8)は、-0.75≦K ≦+0.30であり、その幅W #7は1.05である。 したがって、幅W(#8)は、通常光学レンズの場合の幅W(N)よりも大きい。 また、デフォーカス範囲d(#8)の負側の範囲の大きさは0.75であり、これも通常光学レンズの場合よりも大きい。

    なお、デフォーカス範囲の負側の範囲の大きさは、通常光学レンズと等しい0.3以上であれば良く、通常光学レンズに対して2倍の0.6以上であれば好ましく、焦点拡張光学系#6,#7のように0.9以上であればより好ましい。

    なお、図18Aは、図10及び図11で示した通常光学レンズによって得られる近景画像である。 また図18B,図18C,図18Dは、それぞれ、図12~図17で示した焦点拡張光学系#6~#8によって得られる近景画像である。 図10~図17のグラフと、図18の各画像を比較すれば分かるように、1/4NyにおけるMTFが低下するほど、「film」の文字のコントラストは下がるが、これらの近景画像は、1/2NyにおけるMTFに対する1/4NyにおけるMTFが3倍以下という条件を満たしている範囲内で得られる画像であるため、いずれもソフトウェアによって正確に「film」の文字を認識可能である。 しかし、人の目とソフトウェアによって認識可能であるだけで、図18Dに示す焦点拡張光学系#8で得られる画像のように、明らかに色づきが見られ、不自然な画像となってしまうことは好ましくない。

    こうした色づきは、1/4NyにおけるMTF等の低下によって光学レンズフレア等の影響が増大することによるものである。 この色づきは、近景画像だけでなく、遠景画像にも同様にあらわれる。 したがって、焦点拡張光学系11は、1/2Nyと1/4NyのMTFの比やデフォーカス範囲が上述の条件を満たしつつ、さらに、少なくともベストピント位置における1/4NyのMTFがある程度の大きさとなっていることが好ましい。

    具体的には、少なくともベストピント位置における1/4NyのMTFが、0.4以上であることが好ましく0.5以上であることがより好ましい。 少なくともベストピント位置における1/4NyのMTFが0.4以上であるとする条件は、概ね図18B及び図18Cを許容し、図18Dを除外する条件である。

    なお、上述の実施形態では、画像処理部13で復元処理を施すことにより、被写界深度が拡張された画像15を得る構成である。 ところで、焦点拡張光学系11のMTF性能によっては、焦点拡張光学系11だけで被写界深度が拡張することができる。 こうした場合には、必ずしも復元処理を施す必要はない。 また、焦点拡張光学系11のMTF性能によっては、復元処理を行わず、代わりにエッジ強調処理やコントラスト強調処理を施すことによって、簡易的に被写界深度を深化した条件で撮影された画像を得ることもできる。 これらの場合には、復元処理を行わない分、高速に得られるので、動画を撮像する場合に有効である。 もちろん、復元処理機能を有するEDoF撮像システム10においても、動画撮像時には復元処理を行わないようにしても良い。

    なお、撮像素子12は、CCD型撮像素子でも、CMOS型撮像素子でも良い。 また、その他の構造の撮像素子であっても良い。

    なお、上述の実施形態では、焦点拡張光学系11が光軸を含む中心近傍の光束を手前(被写体14)側に収束させ、外側を通る光束を奥(撮像素子12)側に収束させているが、光軸を含む中心近傍の光束を奥(撮像素子12)側に、外側を通る光束を手前(被写体14)側に収束させるようにしても良い。

    なお、焦点拡張光学系11に2個の光学レンズ11a,11bを備えているが、焦点拡張素子16以外の光学レンズは1枚でも良く、3枚以上でも良い。 また、光学レンズ11a,11bの面形状は任意であり、球面を含んでいても良いが、焦点拡張光学系11には少なくとも1枚の非球面が含まれる。 また、焦点拡張素子16は複数枚の光学レンズから構成しても良い。

    また、焦点拡張光学系11は、光学レンズ11a,11bと焦点拡張素子16の実質的に3個の光学レンズからなる例を説明したが、さらに、実質的にパワーを有さない光学レンズ、絞りやカバーガラス等の光学レンズ以外の光学要素、光学レンズフランジ、光学レンズバレル、手ブレ補正機構等の機構部分、等を含んでも良い。

    10 EDoF撮像システム 11 焦点拡張光学系 12 撮像素子 13 画像処理部 14 被写体 15,31,32 画像 11a,11b 光学レンズ 16 焦点拡張素子 21 RAWデータ 22 画像データ 41,42,43 チャート画像

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