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Clothing with shoulder straps and breast cup equipped with it

申请号 JP2000326926 申请日 2000-10-26 公开(公告)号 JP3520040B2 公开(公告)日 2004-04-19
申请人 株式会社ワコール; 发明人 宣政 村上; 恵美 西村;
摘要
权利要求
  • (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 長手方向に伸縮性を有する衣料用の肩紐において、前記肩紐は、その長手方向に複数個の穴を有しており、前記各穴は、各穴の長手方向中心線の位置が、肩紐の長手方向中心線より、片側に偏在している肩紐。 【請求項2】 各穴全体が、肩紐の長手方向中心線より、片側に偏在している請求項1に記載の肩紐。 【請求項3】 長手方向に存在する複数個の各穴間の間隔が、1〜4cmである請求項1〜2のいずれかに記載の肩紐。 【請求項4】 穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく1mm以上である請求項1〜3のいずれかに記載の肩紐。 【請求項5】 穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく2mm以上である請求項1〜3のいずれかに記載の肩紐。 【請求項6】 穴の長さが、2〜20mmである請求項1〜4のいずれかに記載の肩紐。 【請求項7】 肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなり、前記緊締力が比較的弱い方の領域が、穴の長手方向中心線の位置が偏在している側である請求項1〜6のいずれかに記載の肩紐。 【請求項8】 肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1〜5である請求項7に記載の肩紐。 【請求項9】 肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1.5〜2.
    5である請求項7に記載の肩紐。 【請求項10】 肩紐の幅が、10〜30mmである請求項1〜9のいずれかに記載の肩紐。 【請求項11】 肩紐の幅が、13〜16mmである請求項1〜9のいずれかに記載の肩紐。 【請求項12】 緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:
    後者=1:1より大きく5以下の範囲である請求項7〜
    9のいずれかに記載の肩紐。 【請求項13】 緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:
    後者=1:2.5〜3.5の範囲である請求項7〜9のいずれかに記載の肩紐。 【請求項14】 緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力が200mN〜600mNであり、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が500mN〜1000mNである請求項7〜13のいずれかに記載の肩紐。 【請求項15】 緊締力が比較的弱い素材生地と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の差異が、用いられる弾性糸の太さは変えずに、弾性糸の使用密度の差によって素材生地の緊締力の差異を発現させ、緊締力が比較的弱い素材生地に比べて緊締力が比較的強い素材生地の弾性糸の使用密度を大きくしてなる請求項7〜14のいずれかに記載の肩紐。 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であり、肩紐の穴が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように肩紐が取り付けられている乳房カップを有する女性用衣料。 【請求項17】 肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、ブラジャー、ボディスーツ、水着、レオタード、ブラスリップ、ブラキャミソールから選ばれた女性用衣料である請求項16に記載の乳房カップを有する女性用衣料。 【請求項18】 肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、Dカップ以上の大きなサイズの乳房カップを有する女性用衣料である請求項16又は17のいずれかに記載の乳房カップを有する女性用衣料。 【請求項19】 肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、マタニティ用ブラジャーである請求項16
    に記載の乳房カップを有する女性用衣料。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、衣料用の肩紐、特に乳房カップを有する女性用衣料に好適な衣料用の肩紐、ならびにかかる肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、乳房カップを有する女性用衣料、具体的には、例えばブラジヤー(ロングブラジャーも含む)、ボディスーツ、着、レオタード、ブラスリップ、ブラキャミソールなどの乳房カップを有するファンデーション類や水着などの衣料は、着用者の乳房に当てがわれ、所定の位置に形良く乳房が納まるように乳房を保持したり、その形を整える機能などを付与した乳房カップを有しており、これらの乳房カップを有する衣料は、女性用の被服として広く普及している。 通常、これらの乳房カップを有する衣料は、乳房カップ部の上側と衣料本体の後部の上側の部分との間を連結する左右一対の肩紐を備えたものが一般的であり、これらの肩紐は乳房カップを保持し、衣料のずり下がりなどを防止したり、衣料を所定位置に保持するためなどに用いられている。 【0003】一般に、これらの肩紐は、少なくとも長手方向に伸縮性を有するテープ状の扁平な編物ないし織物が用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これらの肩紐は、乳房を保持したり、衣料がずり下がらないように衣料を保持しているため、比較的細幅の肩紐にそれらの重がかかり、肩こりが生じることがあると言う問題がある。 特に、妊産婦やサイズがDカップ以上の大きな乳房を有する女性にとっては、乳房が大きく、重くなるため、肩こりが生じやすいと言う問題がある。 そこで、肩に掛かる力を面状に分散させて、細い部分に力が集中しないように、肩紐を広幅にすることが考えられる。 【0005】本発明者らは通常より広幅(例えば幅約1
    7mm)の肩紐を取りつけたブラジャーで、着用テストを試みたが、肩こりの緩和に関し多少の改善効果は認められるものの、肩紐を広幅にしても、それほど肩こりの防止には有効ではないことが判明した。 【0006】これらの原因を追求するために、何人かの女性や女性ダミーの肩の部分にその着圧を測定する圧力センサー(株式会社エイエムアイ テクノ製 接触圧測定器[エアパック式])を取り付けて幅方向の圧力部分布を調査したところ、例え肩紐の幅が広幅であっても、
    通常の肩の傾斜(首から肩先にかけて、若干下がり傾斜)を有する場合には、肩紐の幅のうち首に近い方側に圧力が集中し、一方、いわゆる「いかり肩」と称される肩の傾斜(肩の張っている体型)を有する体型の場合には、肩紐の幅のうち首から遠い方側に圧力が集中し、従って、圧力が幅方向にあまり分散されずに、いずれか一方の側に圧力が集中し、結局、細い肩紐を用いているような状態になっていることを解明した。 【0007】本発明は、従来の衣料用肩紐のこれらの問題点を解決し、特に広幅にしなくても、通常の幅のものから広幅のものまで、肩紐にかかる力の幅方向の分布の差異をより少なくし、肩こりの原因を軽減し、より肩こりが生じにくい衣料用の肩紐ならびにかかる肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解決するために、下記のような衣料用の肩紐ならびにかかる肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料を提供する。 【0009】(1)長手方向に伸縮性を有する衣料用の肩紐において、前記肩紐は、その長手方向に複数個の穴を有しており、前記各穴は、各穴の長手方向中心線の位置が、肩紐の長手方向中心線より、片側に偏在している肩紐。 【0010】(2)前記(1)項に記載の本発明の肩紐においては、各穴全体が、肩紐の長手方向中心線より、
    片側に偏在していることが好ましい。 【0011】(3)前記(1)〜(2)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、長手方向に存在する複数個の各穴間の間隔が、1〜4cmであることが好ましい。 【0012】(4)前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく1mm以上であることが好ましい。 【0013】(5)前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく2mm以上であることが好ましい。 【0014】(6)前記(1)〜(4)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、穴の長さが、2〜20
    mmであることが好ましい。 【0015】(7)前記(1)〜(6)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなり、前記緊締力が比較的弱い方の領域が、穴の長手方向中心線の位置が偏在している側であることが好ましい。 【0016】(8)前記(7)項に記載の本発明の肩紐においては、肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1〜5であることが好ましい。 【0017】(9)前記(7)項に記載の本発明の肩紐においては、肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1.5〜2.5
    であることが好ましい。 【0018】(10)前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、肩紐の幅が、10〜
    30mmであることが好ましい。 【0019】(11)前記(1)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、肩紐の幅が、13〜
    16mmであることが好ましい。 【0020】(12)前記(7)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:後者=1:1より大きく5以下の範囲であることが好ましい。 【0021】(13)前記(7)〜(9)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:後者=1:2.5〜3.5の範囲であることが好ましい。 【0022】(14)前記(7)〜(13)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力が200mN〜600mNであり、
    緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が500mN〜1
    000mNであることが好ましい。 【0023】(15)前記(7)〜(14)項のいずれかに記載の本発明の肩紐においては、緊締力が比較的弱い素材生地と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の差異が、用いられる弾性糸の太さは変えずに、弾性糸の使用密度の差によって素材生地の緊締力の差異を発現させ、緊締力が比較的弱い素材生地に比べて緊締力が比較的強い素材生地の弾性糸の使用密度を大きくして緊締力の差異を発現させていることが好ましい。 【0024】(16)本発明の女性用衣料は、前記(1)〜(15)項のいずれかに記載の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であり、肩紐の穴が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように肩紐が取り付けられている乳房カップを有する女性用衣料である。 【0025】(17)前記(16)項に記載の本発明の女性用衣料においては、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、ブラジャー、ボディスーツ、水着、
    レオタード、ブラスリップ、ブラキャミソールから選ばれた女性用衣料であることが好ましい。 【0026】(18)前記(16)〜(17)項のいずれかに記載の本発明の女性用衣料においては、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、Dカップ以上の大きなサイズの乳房カップを有する女性用衣料であることが好ましい。 【0027】(19)前記(16)項に記載の本発明の女性用衣料においては、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、マタニティ用ブラジャーであることが好ましい。 【0028】 【発明の実施の形態】以下、本発明の理解を容易にするために少数の代表的な衣料用の肩紐ならびに本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料について図面を引用して説明するが、本発明はこれらの図示された形態にのみ限定されるものではない。 【0029】一般に肩紐は、少なくともその長手方向に伸縮性を有するものが用いられており、本発明において用いられる肩紐の素材生地は、従来より用いられている少なくともその長手方向に伸縮性を有する各種素材生地のものを用いることができる。 特に限定するものではないが、通常、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、綿などの非弾性繊維糸とポリウレタン繊維などの弾性繊維糸とからなる編物や織物が用いられる。 特に限定するものではないが、本発明ではラッセル編みが、肩紐としての強度を保持させ、しかも、穴の形成が容易にできる点からも好ましい素材生地である。 【0030】図1に本発明の肩紐の一実施形態の部分平面図を示した。 【0031】図1において、1が本発明の衣料用肩紐であり、長手方向に伸縮性を有している。 この肩紐は、その長手方向に複数個の穴2、2、2……を有している。
    各穴の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側(この図の場合には長手方向中心線5より左側)に偏在している。 図1に示した実施形態においては、各穴の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側(この図の場合には長手方向中心線5より左側)に偏在していると同時に、穴全体が、肩紐の長手方向中心線5より、左側に偏在している。 【0032】この図1のように穴全体が、肩紐の長手方向中心線5より片側に偏在する、すなわち穴の外周が肩紐の長手方向中心線5より左側か右側のいずれか一方の側に収まるようになっている好ましい実施形態例であるが、本発明においては、図2に示した本発明の肩紐の別の一実施形態の部分平面図のように、各穴の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側(この図の場合には長手方向中心線5より左側)に偏在していればよく、穴2の外周が肩紐の長手方向中心線5
    より左側に完全に収まるようになっていなくてもよい。
    つまり、図2の例のように、穴2の外周の一部が、肩紐の長手方向中心線5を反対側に一部超えてしまうような態様でも、穴2の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側に偏在していればよい。 しかし、より好ましくは、例えば図1に示したように、各穴全体が、肩紐の長手方向中心線5より、片側の領域内に入ってしまうような態様がより好ましい。 【0033】図1や図2に示したような本発明の肩紐は、素材生地自体は肩紐の長手方向に伸縮性を有するが、穴2が設けられている側の肩紐の長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められることになる。 このような肩紐を衣料に取りつける場合には、通常、肩紐の穴2が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、
    すなわち、長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられて使用されることにより、意外にも、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差が小さくなり、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生の緩和に有効に作用するのである。 【0034】なお、図面を引用してで説明したので、理解は容易と思われるが、「穴の長手方向中心線」とは、
    穴の幅の中央を肩紐長手方向に通る線を意味する。 そして、もし穴の幅(肩紐長手方向に対して直方向の穴の径)の方が穴の肩紐長手方向の径よりも大きい、横長の穴であったとしても、「穴の長手方向中心線」とは、上記の定義の通りであり、何ら変るものではなく、穴の幅の中央を肩紐長手方向に通る線を意味する。 また、「肩紐の長手方向中心線」とは、図1の符号5で示されている1点鎖線からも明らかなように、肩紐の幅aの中央A
    を肩紐の長手方向に通っている線を意味する。 【0035】ちなみに、本発明において、肩紐に設けられた穴の幅や長手方向の穴の長さを数値で言及する場合には、上下非対称な形の穴とか、及び/又は、左右非対称な形の穴とかの如く、特別、非対称で異型でない限りは、穴の長手方向中心線3のの中央を肩紐の幅方向に通っている線の長さをその穴の幅と言い、穴の幅の中央を肩紐の長手方向に通っている線の長さをその穴の長さと称している。 ちなみに図1や図2のような穴の場合に、
    穴の幅とは、4で示される矢印のついた直線の長さと言うことになり、穴の長さとは、3で示される矢印のついた直線の長さと言うことになる。 【0036】次に図3と図4に、肩紐に開けられた穴2
    の図1や図2に示した穴とは異なる態様の穴2の平面形状の一態様を示した。 【0037】図3に示した穴2が、左右非対称な形の穴の一例であり、図4に示した穴2が、上下非対称な形の穴の一例である。 【0038】例えば図3に示したように穴2が、左右非対称な形の穴の場合の、穴の幅とは穴の上側の縁6から1mmおきの間隔p(=1mm)で肩紐の幅方向の穴の横幅a、b、c、d、e、f、gを測定し、その平均値(この例では[a+b+c+d+e+f+g]/7)をもって穴の幅とする。 この穴の例では、穴の長さは矢印Aで表される。 なお、図3中、符号7は、穴の下側の縁を表している。 また、矢印Aの方向が肩紐の長手方向である。 【0039】また、例えば図4に示したように穴2が、
    上下非対称な形の穴の場合の、穴の長さとは穴の左側の縁8から1mmおきの間隔q(=1mm)で肩紐の長手方向の穴の縦長さA、B、C、D、Eを測定し、その平均値(この例では[A+B+C+D+E]/5)をもって穴の長さとする。 この穴の例では、穴の幅は矢aで表される。 なお、図4中、符号9は、穴の右側の縁を表している。 また、この穴の例では、穴の左側の縁8、9に沿った方向が肩紐の長手方向である。 【0040】以上、種々説明した事項は、他の実施の形態においても同様の趣旨で当てはめられる。 【0041】しかして、本発明の肩紐においては、長手方向に存在する複数個の各穴間の間隔(図1や図2の符号10、すなわち穴間の間隔とは、肩紐の長手方向基準で、穴の先端同士の間隔を意味する。)が、1〜4cm
    であることが好ましく、あまりに各穴間の間隔10が狭すぎると、肩紐としての実用上の強度の確保ができにくくなったり、穴の存在する側の緊締力が弱くなりすぎて、この部分が存在する意味が薄れる傾向になる。 あまりに各穴間の間隔10が広すぎると、穴をあけて穴の存在する側の肩紐の緊締力を低下させる機能が不十分となる傾向になる。 【0042】そして、特に限定するものではないが、穴の幅は、肩紐の幅の1/3より小さく1mm以上であることが好ましく、より好ましくは肩紐の幅の1/3より小さく2mm以上である。 あまりにも穴の幅が大きすぎると、肩紐の強度が低下する傾向になるとともに、着用した際に、肩紐の幅方向の圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になる。 また、あまりにも穴の幅が小さすぎると、穴をあけて穴の存在する側の肩紐の緊締力を低下させる機能が不十分となる傾向になり、その結果、着用した際に、肩紐の幅方向の圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になる。 【0043】また、特に限定するものではないが、穴の長さは、2〜20mmであることが好ましい。 余りに穴の長さが短すぎる場合には、穴をあけて穴の存在する側の肩紐の緊締力を低下させる機能が不十分となる傾向になり、その結果、着用した際に、肩紐の幅方向の圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になる。 余りに穴の長さが長すぎる場合には、肩紐の強度が低下する傾向になるとともに、着用した際に、肩紐の幅方向の圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になる。 【0044】穴の形も、本発明の目的が達成される限り任意であり、三角形、正方形、長方形、5角形以上の多角形、円形、楕円形、半円形、半楕円形(楕円を略半分にカットしたような形)、凸レンズ断面形、三日月形、
    菱形、星形、花形、ハートマーク形、多角形の少なくとも1辺が曲線状(円弧も含む)になった形、各種動物の足跡形、不定形アメーバー状の形など特に限定されない。 【0045】本発明の肩紐の幅としては、用いる衣料の種類や、着用者の乳房の大きさなどによって異なるので、一概に規定するものではないが、10〜30mmの範囲が好ましく、特に13〜16mm程度の幅のものが好ましい。 あまりに肩紐の幅が小さすぎると、肩に掛かる圧力をその幅方向に分散させて面状に肩にかける機能が低下する傾向になり、肩こり防止機能が十分発揮しにくくなる傾向になる。 また、余りに肩紐の幅が広すぎても、肩に掛かる圧力をその幅方向に分散させる機能が低下する傾向になる。 尚、肩紐がストレートな帯状ではなく、肩紐の長手方向で幅が太くなったり細くなったり変化する場合とか、縁が凹凸のある形状模様付のような肩紐の場合とか、肩紐の幅がその長手方向で変化している場合の肩紐の幅は、肩紐の長さ方向に1cmづつの間隔をおいてそれぞれの位置でその幅を測定し、その平均値を幅とする。 【0046】以上説明した長手方向に存在する複数個の各穴間の間隔、穴の幅、穴の長さ、肩紐の幅など、種々説明した事項は、他の実施の形態においても同様の趣旨で当てはめられる。 【0047】以上のようにして得られた肩紐は、通常、
    肩紐の穴2が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられて使用されることにより、着用状態での肩紐の幅方向の圧力分布差が、穴が設けられていない従来の肩紐に比べて小さくなると共に、若干、着用状態での肩紐の幅方向の首側の方の肩に掛かる力が小さく、
    外側の方の肩に掛かる力が若干大きくなることにより、
    外側のパワーが若干強く保たれるので、肩紐が肩からずり落ちることを防止する機能も併せて発揮される。 【0048】次に、図5に本発明の肩紐の更に別の実施形態の部分平面図を示した。 この態様の肩紐は、肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなり、前記緊締力が比較的弱い方の領域が、穴の長手方向中心線の位置が偏在している側となっている肩紐の一実施形態例である。 【0049】図5に示した肩紐1は、既に図1などを引用して説明した肩紐と同様に、肩紐1の長手方向に伸縮性を有している。 この肩紐は、その長手方向に複数個の穴2、2、2……を有している。 各穴の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側(この図の場合には長手方向中心線5より左側)に偏在している。 図5に示した実施形態においては、図1の肩紐と同様に、各穴の長手方向中心線3の位置が、肩紐の長手方向中心線5より、片側(この図の場合には長手方向中心線5より左側)に偏在していると同時に、穴全体が、肩紐の長手方向中心線5より、左側に偏在している。 そして、この肩紐が図1に示した肩紐と異なる点は、肩紐の穴2、2、2……の長手方向中心線3の位置が肩紐1の長手方向中心線5より偏在している側(長手方向片側)
    の領域20が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域21が緊締力が比較的強い素材生地からなっている点である。 22は前記緊締力が比較的弱い素材生地からなっている領域20と、緊締力が比較的強い素材生地からなっている領域21の境界である。 【0050】このように、穴が設けられている側の領域を他の領域に比べて緊締力が比較的弱い素材生地で構成すること、他方側の領域を緊締力が比較的強い素材生地で構成することにより、このような肩紐を衣料に取りつける場合に、通常、肩紐の穴2が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられて使用されることにより、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより一層小さくすることができ、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生の緩和により一層有効な肩紐を提供できる。 【0051】上述したような態様の肩紐において、肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の幅W
    aと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の幅Wbの比は、Wa:Wb=1:1〜5であることが好ましく、より好ましくは、Wa:Wb=1:1.5〜2.
    5である。 尚、図5に示した実施例では、Wa:Wb=
    1:2とした。 緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の幅Waが緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の幅Wbに比べて余りに小さすぎると、比較的弱い素材生地からなる領域20を設けた意義、すなわち、肩紐の着用時の肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生を緩和する機能が十分発揮されず、低下する傾向になる。 【0052】緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の幅Waが緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の幅Wbに比べて余りに大きすぎると、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能が低下する傾向になる。 【0053】また、かかる幅方向に緊締力差を有する肩紐においては、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:後者=1:1より大きく5以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは前者:後者=1:2.5〜3.5の範囲である。 緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が比較的緊締力の弱い素材生地の緊締力に比べて余りに大きすぎると、本発明の肩紐を取りつけた衣料を着用した際の、肩紐幅方向における圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になり、緊締力が比較的強い素材生地の方に掛かる着圧が増加してしまう傾向になる。 【0054】具体的な緊締力の数値としては、用いる衣料の種類や、肩紐の太さ、着用者の乳房の大きさ、緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の幅Wbの比など、種々の要因により変るので、一概に規定しがたいが、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力が200m
    N〜600mNであり、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が500mN〜1000mNの範囲が好ましい。
    もちろん、上記範囲においては、比較的弱い素材生地の緊締<比較的強い素材生地の緊締力である。 【0055】緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力が余りに小さすぎても余りに大きすぎても、この部分が存在する意味が薄れる傾向になり、本発明の肩紐を取りつけた衣料を着用した際の、肩紐幅方向における圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になる。 一方、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が余りに小さすぎると、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、
    衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能が低下する傾向になり、また、肩紐が肩からずれて外れてしまう傾向が出やすくなり、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が余りに大きすぎると、緊締力が比較的強い素材生地の方に掛かる着圧が増加して肩こり防止機能が低下する傾向になる。 【0056】そして、このように、肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなる緊締力に強弱の差を付与する方法としては、特に限定するものではないが、(1)用いられる弾性糸の太さは変えずに、
    弾性糸の使用密度の差によって素材生地の緊締力の差異を発現させ、緊締力が比較的弱い素材生地に比べて緊締力が比較的強い素材生地の弾性糸の使用密度を大きくする方法と(2)用いられる弾性糸の使用本数密度は変えずに用いる弾性糸の太さを変え、緊締力が比較的弱い素材生地に使用されている弾性糸に比べて緊締力が比較的強い素材生地に使用される弾性糸の太さを大きくする方法、(3)用いる弾性糸の使用本数密度と、用いる弾性糸の太さの両者を変えてなる緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域と緊締力が比較的強い素材生地からなる領域を形成する方法、(4)緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域と緊締力が比較的強い素材生地からなる領域を編み組織ないし織組織を変えることによって形成する方法などが一般的であり、本発明の肩紐にはいずれの方法を採用してもよいが、肩紐を平面に平置きしたときに、本来まっすぐな帯状に形成されるはずの肩紐がカーブしてしまうことをできるだけ少なくし、比較的まっすぐな帯状の肩紐が得られやすいという点で、(1)の方法が特に好ましい。 特に限定するものではないが、緊締力が比較的弱い素材生地(a)と緊締力が比較的強い素材生地(b)の部分は、(a)と(b)を別個にそれぞれテープ状に形成して、それらを長手方向の縁で相互に並列につなぎ合わせるわけではなく、通常、緊締力の強弱を上述した様な手法で付与しながら(a)と(b)
    の部分が1本のテープ状物として一体となって同時に編成ないし織成された素材生地で構成される。 【0057】尚、緊締力を測定するには、次の引張り試験を行って測定する。 【0058】素材経方向(ウェール方向)が試験片の長さ方向になるように幅1.0cm×長さ16.0cmの試験片を作成し、その長さ方向を上下方向に向けてその両端をクリップでつかむ。 上部つかみ長さを2.5c
    m、下部つかみ長さを3.5cmとし、従ってつかみ間隔は10.0cmとして万能型引張試験機(株式会社東洋ボールドウィン製UTM−4−100[U−55
    5])に取り付け、30±2cm/分の速度で試験片を伸度80%まで伸ばす。 この際、伸度30%時点で試験片に掛かっている応力を記録しこれを伸長力(単位m
    N)とし、次に伸度80%まで伸ばした試験片に掛かる応力を取り去ると、試験片が元の長さに戻ろうとして収縮するが、伸度30%まで回復した時の試験片に掛かる応力を緊締力(単位mN)とする。 これらの値は、上記引張試験機により自動的に記録される様に設定しておく。 尚、伸長力、緊締力とも、これらのデータは試験片2つの平均値を求めてそれぞれ伸長力、緊締力とした。 【0059】ここで、伸度(%)とは、伸ばした状態で伸び方向の生地の長さをd、伸ばす前の試料の元の長さ(すなわちつかみ間隔)をeとすると、下記式で表される。 【0060】 【数1】伸度(%)=[(d−e)/e]×100 もし、所定の長さの試験片が採取できない場合には、それより短い試料でもやむを得ない。 また、所定の幅(1.0cm)の試験片が採取できない場合には、それより幅が狭い試料でもやむを得ないが、その場合には、
    伸長する前の試験片の幅をw(単位cm)とした場合に、幅が1.0cmより短いので、前記引張試験機で得られた伸長力、緊締力の値を1.0/W倍したものが伸長力、緊締力と言うことになる。 【0061】尚、試験片が所定の大きさより小さいものしか採取できない場合には、採取できる範囲でできるだけ大きなものを採取するのが好ましい。 【0062】次に、図6に本発明の肩紐の更に別の実施形態の部分平面図を示した。 この態様の肩紐は、肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなり、前記緊締力が比較的弱い方の領域が、穴の長手方向中心線の位置が偏在している側となっている肩紐の一実施形態例である。 すなわち図5に示した態様とほぼ同様の態様であるが、穴の形や、肩紐長手方向の両側の縁のラインが若干曲線模様状のラインとなっていて、美観を向上させた態様の一実施形態である。 【0063】図6に示した肩紐1は、肩紐1の長手方向に伸縮性を有している。 この肩紐は、その長手方向に複数個の穴2、2、2……を有している。 穴の形状は左右非対称であり図3で説明したような形状の穴である。 各穴は図5で説明したと同様に穴全体が、肩紐の長手方向中心線5より、左側に偏在している。 そして、この肩紐は、肩紐の穴2、2、2……の存在している側(長手方向片側)の領域20が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域21が緊締力が比較的強い素材生地からなっている。 22は前記緊締力が比較的弱い素材生地からなっている領域20と緊締力が比較的強い素材生地からなっている領域21との境界であり、領域20の幅は、肩紐の幅の1/2より若干短く設計されている。
    特に限定するものではないが、この実施例においては、
    肩紐がストレートな帯状ではなく、肩紐長手方向の両側の縁25と26のラインが曲線模様状のラインとなっているので、肩紐の長手方向で幅が太くなったり細くなったり変化する場合とか、縁が凹凸のある形状模様付のような肩紐の場合の幅は、前述したように肩紐の長さ方向に1cmづつの間隔をおいてそれぞれの位置でその幅を測定し、その平均値を幅とするが、この肩紐の上述のような測定による幅は特に限定するものではないが、17
    mmとした。 同様の方法で測定した肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の幅Wa(8mm)と緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の幅Wb
    (9mm)の比は、Wa:Wb=約1:1.1であった。 【0064】緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域20の生地の長手方向の緊締力は343mNであり、緊締力が比較的強い素材生地からなる領域21の生地の長手方向の緊締力は833mNであった。 なお、この肩紐は、ナイロン繊維71重量%、ポリウレタン繊維29重量%からなり、前記緊締力が比較的弱い素材生地ならびに緊締力が比較的強い素材生地はともに、ナイロンマルチフィラメント糸は、78dtexのウーリーナイロン糸、110dtexのウーリーナイロン糸、115dt
    exのナイロン糸、110dtexのウーリーナイロン2本の撚糸、と弾性糸として940dtexのポリウレタン繊維糸に155dtexのウーリーナイロン糸をカバリングしたカバリング糸からなるラッセル編みであり、緊締力が比較的弱い素材生地部分に用いられている前記弾性糸は、幅Wa(8mm)中に7本挿入されており、緊締力が比較的強い素材生地部分に用いられている前記弾性糸は、幅Wb(9mm)中に21本挿入されている態様とした。 【0065】また、穴2の幅は、図3を用いて説明した様な方法で測定した結果約2.9mmであり、穴2の長さは6mm、各穴間の間隔10が、3.7cmであった。 【0066】この肩紐と、比較の肩紐として、上記の肩紐と同じ大きさ、形状で、同じ原料糸を用い、穴2が開いておらず、肩紐全体が前記の緊締力が比較的強い素材生地からなり、それと同様のラッセル編みとした従来から用いられている肩紐とを、後述する図7で示すような3/4カップタイプの大きさD75カップ(JIS規定のブラジャーのサイズで、75がアンダーバストサイズ、Dがカップボリューム)を有するブラジャーに取り付けほぼ平均的な通常の肩形状(いかり肩でない形状、
    すなわち首から肩先にかけて、若干下がり傾斜の肩形状)を有し、乳房の大きさがD75カップに相当する女性用ダミーと、ほぼ同様のサイズの体型を有する女性3
    人に着用させ、肩の部分に圧力センサー(株式会社エイエムアイ テクノ製 接触圧測定器[エアパック式])
    を取り付けて幅方向の圧力分布を測定した。 また、乳房の大きさがD75カップに相当するいかり肩の女性3人にも同じブラジャーを着用させ同様に肩紐に掛かる幅方向の圧力部分布を測定した。 その結果を表1に示した。
    表1中の女性による測定値はいずれも3人の平均値で示した。 【0067】上記圧力センサーによる着圧の測定は、幅2mm、長さ28mmの感圧端子(エアパック)を肩紐の裏側で、着用時に肩の頂点にくる箇所に、肩紐幅方向の内側(着用者の首に近い方の側)と外側(着用者の首の位置から遠い方の側)にそれぞれ感圧端子の長手方向が肩紐の長手方向に沿うように取り付けて測定した。 【0068】 【表1】

    【0069】表1の衣服圧のデータからも明らかなように、通常の肩形状(いかり肩でない形状)の場合、ダミーに着用させた場合も、女性が着用した場合も、従来の肩紐では、幅方向の内側にかかる着圧が強く、外側にかかる着圧がかなり大きくなっている。 本発明の肩紐を用いた場合には、肩紐幅方向の内側よりも外側の着圧が若干大きくなっているが、その差が小さくなっている。 すなわち、通常の肩形状の場合、肩紐の幅方向全体に着圧がかかり、従ってより広い面で肩にフィットしていることが認められる。 また、若干外側(すなわち肩が下がる方の側)の着圧が大きくなっていることから、肩紐がずれ落ちにくくなる効果も備えていることがわかる。 【0070】また、いかり肩の場合には、従来の肩紐では、内側よりも外側の着圧が大きくなり、しかもその差がかなり大きくなっている。 肩形状の相違により内側よりも外側の着圧が大きくなるものと推定される。 本発明の肩紐を用いた場合には、肩紐幅方向の外側よりも内側の着圧が若干大きくなっているが、その差が小さくなっている。 すなわち、いかり肩形状の場合も、肩紐の幅方向全体に着圧がかかり、従ってより広い面で肩にフィットしていることが認められる。 【0071】以上から、通常の肩形状を有する人でも、


    いかり肩形状の人でも、本発明の肩紐を用いると、従来の通常の肩紐を用いた場合に比べて、幅方向での肩に掛かる圧力の差が小さくなり、従って、いずれか一方の側に強く圧力が掛かることが緩和され、着圧が幅方向に比較的均等に分散されやすくなり、肩こり防止に有効であることが理解される。 【0072】次に、前述したような本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料の実施形態について図面を引用しながら説明するが、本発明の衣料はこの実施の形態例として示された衣料のみに限定されるものではない。 【0073】図7は本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるブラジャーの一例を示す斜視図である。 【0074】図7において、1が肩紐、2が肩紐の長手方向中心線(図示せず)より、前中心側ならびに後中心側に偏在している穴、30が乳房カップ、31が土台布、32がバック布である。 肩紐1としては、この実施の形態例では図5や図6で説明した肩紐を用いた。 肩紐1の前側の端はブラジャーの乳房カップ30の上脇側に取り付けられ、肩紐1の後側の端はブラジャーのバック布32の先端部より少し内側の上辺に取り付けられている。 【0075】このブラジャーは、肩紐1の穴2が設けられている側の領域が他の領域に比べて緊締力の比較的弱い素材生地で構成され、他方側の領域が緊締力の比較的強い素材生地で構成されており、且つ、肩紐1の穴2が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、肩紐1の長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられており、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより一層小さくすることができ、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生がより緩和されたブラジャーが提供される。 【0076】次に、図8と図9を引用して、本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるマタニティー用ブラジャーについて説明する。 【0077】図8は本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるマタニティー用ブラジャーの一例を示す前側から見た部分斜視図、図9は図8のマタニティー用ブラジャーの一部の、裏側から見た部分背面図である。 【0078】図8、図9において、1が肩紐、2が肩紐の長手方向中心線(図示せず)より、前中心側ならびに後中心側に偏在している穴、30が乳房カップ、31が土台布(この場合には表側からは見えない。裏側にのみ表れている。)、33が非伸縮性のレースからなる土台布31の表側をカバーしている装飾と土台布の補強を兼ねた土台部表レース布、32がバック布、34がバックの係止部のフック・アンド・アイとも呼ばれる鈎ホックの後環部(アイ)、35が後環部(アイ)34に引っかけて止めるための鈎ホックの爪部(フック)であり、出産前後の女性は、乳房が徐々に膨らんでボリュームが大きくなってくるので、ボリュームの変化に対応できるように、通常のブラジャーよりも後環(アイ)の数を多くして、34a、34b、34c、34dの如く4段にして、胸周りサイズの調整がより多段階にできるようにしている。 そのほか、乳房カップ30の裏側には、弾性糸を含有せず比較的伸びの少ないダブルラッセル編地からなる裏当布36が設けられており、裏当布36は、A−


    B−C−D−Eの縁はブラジャー本体に縫合されているが、上辺側の縁であるA−F−Eのラインはブラジャー本体に縫合されていないフリーの縁となっており、肩紐1は、表側では乳房カップのJ−Kラインで乳房カップ30に縫着されるとともに、肩紐1は更に下に延長されて伸びており、この肩紐1の下方向への延長部分は、裏当布36と乳房カップ30の間に挿入され、E−F−G


    −D−Eの肩紐1に沿ったラインで裏当布36にのみ縫合されている。 【0079】マタニティ用ブラジャーは、この様に肩紐1を延長させて、延長部を裏当布36に直接縫着しており、このことにより、裏当布36を肩紐1で直接引き上げるので、ボリュームが大きく、重くなった乳房を、しっかりと持ち上げることができるような構造になっている。 但し、上記図示した態様はマタニティ用ブラジャーの一例であって、この構造のもののみに限定されるものではない。 【0080】このマタニティ用ブラジャーにおいては、


    肩紐1として、図5や図6で説明した肩紐を用いた。 肩紐1の一端は上述した通りの態様でブラジャー裏当布3


    6に取り付けられ、肩紐1の後側の端はブラジャーのバック布32の先端部より少し内側の上辺に取り付けられている。 【0081】このマタニティ用ブラジャーは、肩紐1の穴2が設けられている側の領域が他の領域に比べて緊締力の比較的弱い素材生地で構成され、他方側の領域が緊締力の比較的強い素材生地で構成されており、且つ、肩紐1の穴2が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、肩紐1の長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられており、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより一層小さくすることができ、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生がより緩和されたマタニティ用ブラジャーが提供される。 かかる肩紐を有するマタニティ用ブラジャーは、乳房が膨らんでボリュームが大きくなっている出産前後の女性が着用する衣料であり、乳房の重みが肩紐に掛かり、肩こりが生じやすい衣料であるが、


    本発明のマタニティ用ブラジャーは、肩こりの発生を効果的に緩和でき、妊産婦の苦痛を和らげるのに極めて有効である。 【0082】次に、図10に本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるボディスーツの一例を示す斜視図を示した。 【0083】図10において、1が肩紐、2が肩紐の長手方向中心線(図示せず)より、前中心側ならびに後中心側に偏在している穴、40が乳房カップ、41が胴部、42がクロッチ部である。 肩紐1としては、この実施の形態例では図5や図6で説明した肩紐を用いた。 肩紐1の前側の端はボディスーツの乳房カップ40の上脇側に取り付けられ、肩紐1の後側の端はボディスーツの胴部41の後側の上辺に取り付けられている。 【0084】このボディスーツは、肩紐1の穴2が設けられている側の領域が他の領域に比べて緊締力の比較的弱い素材生地で構成され、他方側の領域が緊締力の比較的強い素材生地で構成されており、且つ、肩紐1の穴2


    が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、肩紐1の長手方向の緊締力(伸縮パワー)が弱められている側が着用者の首側にくるように肩紐が取り付けられており、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより一層小さくすることができ、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生がより緩和されたボディスーツが提供される。 【0085】以上、本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料として、ブラジャーとボディスーツの実施の形態例を挙げて説明したが、本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料としては、例えばロングブラジャー、水着、レオタード、ブラスリップ、


    ブラキャミソールなどの乳房カップを有するファンデーション類や水着などの衣料にも有効に適用できる。 また、上記、実施の形態例では用いた肩紐として、図5、


    図6に示した肩紐について言及したが、図1や図2などの本発明の肩紐などや、その他本発明の肩紐であればいずれも適用できる。 【0086】 【発明の効果】(1)本発明の衣料用の肩紐は、長手方向に伸縮性を有し、長手方向に複数個の穴を有しており、前記各穴は、各穴の長手方向中心線の位置が、肩紐の長手方向中心線より、片側に偏在しているので、肩紐の穴が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように、すなわち、肩紐の穴が偏在する側が着用者の首側にくるように衣料に取り付けられて使用されることにより、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差が小さくなり、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供できる。 【0087】(2)また、本発明の衣料用肩紐において、各穴全体が、肩紐の長手方向中心線より、片側に偏在している本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより小さくしやすく、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されやすくなり、肩こりの発生の緩和に、より有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0088】(3)また、本発明の衣料用肩紐において、長手方向に存在する複数個の各穴間の間隔が、1〜


    4cmである本発明の好ましい態様とすることにより、


    肩紐の実用上の強度を保持し、且つ、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0089】(4)また、本発明の衣料用肩紐において、穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく1mm以上である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐の実用上の強度を保持し、且つ、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0090】(5)また、本発明の衣料用肩紐において、穴の幅が、肩紐の幅の1/3より小さく2mm以上である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐の実用上の強度を保持し、且つ、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に、より有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0091】(6)また、本発明の衣料用肩紐において、穴の長さが、2〜20mmである本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐の実用上の強度を保持し、


    且つ、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供できる。 【0092】(7)また、本発明の衣料用肩紐において、肩紐の長手方向片側の領域が緊締力が比較的弱い素材生地からなり、他方側の領域が緊締力が比較的強い素材生地からなり、前記緊締力が比較的弱い方の領域が、


    穴の長手方向中心線の位置が偏在している側である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を更に一層小さくすることができ、肩紐幅方向に掛かる力の分布が更に均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生の緩和に更に一層有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0093】(8)また、本発明の衣料用肩紐において、肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1〜5である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能を低下させることなく、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を更に小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布が更に均等化されることにより、肩こりの発生の更なる緩和に有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0094】(9)また、本発明の衣料用肩紐において、肩紐の緊締力が比較的弱い素材生地からなる領域の幅Waと緊締力が比較的強い素材生地からなる領域の幅Wbの比が、Wa:Wb=1:1.5〜2.5である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能を十分発揮できるとともに、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差を更に一段と小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布が更により均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に、更に一段と有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0095】(10)また、本発明の衣料用肩紐において、肩紐の幅が、10〜30mmである本発明の好ましい態様とすることにより、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供でき好ましい。 すなわち、あまりに肩紐の幅が小さすぎると、肩に掛かる圧力をその幅方向に分散させて面状に肩にかける機能が低下する傾向になり、肩こり防止機能が十分発揮しにくくなる傾向になる。 また、


    余りに肩紐の幅が広すぎても、肩に掛かる圧力をその幅方向に分散させる機能が低下する傾向になる。 上記の範囲で規定した肩紐の幅は、この様な問題がなく、本発明の機能を効率よく発揮でき好ましい。 【0096】(11)また、本発明の衣料用肩紐において、肩紐の幅が、13〜16mmである本発明の好ましい態様とすることにより、あまりに狭幅ないしあまりに広幅であることによる着用時の違和感が少なく、しかもかかる幅の肩紐とすることにより、本発明の機能を非常に効率よく発揮でき、肩こりの発生の緩和に有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0097】(12)また、本発明の衣料用肩紐において、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:後者=1:1


    より大きく5以下の範囲である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能を十分発揮できるとともに、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に、より有効な肩紐を提供できる。 すなわち、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が比較的緊締力の弱い素材生地の緊締力に比べて余りに大きすぎると、本発明の肩紐を取りつけた衣料を着用した際の、肩紐幅方向における圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になり、緊締力が比較的強い素材生地の方に掛かる着圧が増加してしまう傾向になる。 上記の緊締力比の範囲においては、上記のような問題をほとんど懸念することなく、肩こりの発生の緩和に、より有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0098】(13)また、本発明の衣料用肩紐において、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の比が、前者:後者=1:


    2.5〜3.5の範囲である本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能を十分発揮できるとともに、


    肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより更に小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布が更により均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に、一段と有効な肩紐を提供できる。 すなわち、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が比較的緊締力の弱い素材生地の緊締力に比べて余りに大きすぎると、本発明の肩紐を取りつけた衣料を着用した際の、肩紐幅方向における圧力分布の偏りを少なくする機能が低下する傾向になり、緊締力が比較的強い素材生地の方に掛かる着圧が増加してしまう傾向になるが、上記の緊締力比の範囲においては、上記のような問題を全く懸念することなく、肩こりの発生の緩和に、より一段と有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0099】(14)また、本発明の衣料用肩紐において、緊締力が比較的弱い素材生地の緊締力が200mN


    〜600mNであり、緊締力が比較的強い素材生地の緊締力が500mN〜1000mNである本発明の好ましい態様とすることにより、本発明の肩紐を具備した衣料の着用時、肩紐が形から外れやすくなることがなく、肩紐としての衣料本体のずり下がりなどを防止し、衣料本体を所定の位置に保って、着崩れなどを防止する肩紐本来の機能を十分発揮できるとともに、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差をより更に小さくでき、肩紐幅方向に掛かる力の分布が更により均等化されることにより、肩こりの発生の緩和に、一段と有効な肩紐を提供でき好ましい。 【0100】(15)また、本発明の衣料用肩紐において、緊締力が比較的弱い素材生地と緊締力が比較的強い素材生地の緊締力の差異が、用いられる弾性糸の太さは変えずに、弾性糸の使用密度の差によって素材生地の緊締力の差異を発現させ、緊締力が比較的弱い素材生地に比べて緊締力が比較的強い素材生地の弾性糸の使用密度を大きくしてなる本発明の好ましい態様とすることにより、肩紐を平面に平置きしたときに、本来まっすぐな帯状に形成されるはずの肩紐がカーブしてしまうことをできるだけ少なくし、比較的まっすぐな帯状の肩紐が得られやすく、好ましい。 【0101】(16)また、本発明の乳房カップを有する女性用衣料は、前記本発明の肩紐を具備しており、肩紐の穴が偏在する側が、当該衣料の前及び後中心側になるように肩紐が取り付けられていることにより、肩紐の幅方向に掛かる力の分布の差が小さくなり、肩紐幅方向に掛かる力の分布がより均等化されることにより、一方の側のみに特に強い力が集中して掛かってしまうことがなくなるので、肩紐の幅を有効に面として活用でき、肩こりの発生の緩和に有効な乳房カップを有する女性用衣料を提供できる。 【0102】(17)また、本発明の乳房カップを有する女性用衣料において、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、ブラジャー、ボディスーツ、水着、


    レオタード、ブラスリップ、ブラキャミソールから選ばれた女性用衣料である本発明の好ましい態様とすることにより、これらの衣料は、肩紐が着用者の肩に直接接するタイプの衣料であり、従って肩こりが生じやすい衣料であるが、これらの衣料を着用しても、肩こりの発生の緩和を効果的に発揮でき好ましい。 【0103】(18)また、本発明の乳房カップを有する女性用衣料において、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、Dカップ以上の大きなサイズの乳房カップを有する女性用衣料である本発明の好ましい態様とすることにより、これらの衣料は、乳房が比較的大きい女性が着用する衣料であり、乳房の重みが肩紐に掛かり、肩こりが生じやすい衣料であるが、これらの衣料を着用しても、肩こりの発生の緩和を効果的に発揮でき好ましい。 【0104】(19)また、本発明の乳房カップを有する女性用衣料において、肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料が、マタニティ用ブラジャーである本発明の好ましい態様とすることにより、これらの衣料は、


    乳房が膨らんでボリュームが大きくなっている出産前後の女性が着用する衣料であり、乳房の重みが肩紐に掛かり、肩こりが生じやすい衣料であるが、本発明のマタニティ用ブラジャーは、肩こりの発生を効果的に緩和でき、妊産婦の苦痛を和らげるのに極めて有効であり好ましい。

    【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の肩紐の一実施形態の部分平面図。 【図2】本発明の肩紐の別の一実施形態の部分平面図。 【図3】本発明の肩紐に開けられた穴の一態様の平面形状を示す図。 【図4】本発明の肩紐に開けられた穴の更に別の一態様の平面形状を示す図。 【図5】本発明の肩紐の更に別の実施形態の部分平面図。 【図6】本発明の肩紐の更に別の実施形態の部分平面図。 【図7】本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるブラジャーの一例を示す斜視図。 【図8】本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるマタニティー用ブラジャーの一例を示す前側から見た部分斜視図。 【図9】図8のマタニティー用ブラジャーの一部の、裏側から見た部分背面図。 【図10】本発明の肩紐を具備した乳房カップを有する女性用衣料であるボディスーツの一例を示す斜視図。 【符号の説明】 1 肩紐2 穴3 穴の長手方向中心線4 穴の長手方向中心線3のの中央を肩紐の幅方向に通っている線5 肩紐の長手方向中心線6 穴の上側の縁7 穴の下側の縁8 穴の左側の縁9 穴の右側の縁10 各穴2間の間隔20 緊締力が比較的弱い素材生地からなっている領域21 緊締力が比較的強い素材生地からなっている領域22 領域20と領域21の境界25 肩紐長手方向の縁26 肩紐長手方向の縁30 乳房カップ31 土台布32 バック布33 土台部表レース布34 鈎ホックの後環部(アイ) 35 鈎ホックの爪部(フック) 36 裏当布40 乳房カップ41 胴部42 クロッチ部

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−209202(JP,A) 特開2000−170006(JP,A) 実開 昭51−153128(JP,U) 実開 昭63−177921(JP,U) 実開 昭53−141131(JP,U) 実開 平7−21722(JP,U) 実開 昭55−153932(JP,U) 実公11302(大正14年)(JP,Y1 T) (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) A41B 9/16 A41C 3/12 A41F 15/02

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