专利汇可以提供Method for quantitatively determining endocrine disruptor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for quantitatively determining a useful endocrine disruptor.
SOLUTION: The method for quantitatively determining the endocrine disruptor comprises the steps of: measuring an absorption spectrum of an ultraviolet wavelength region of a solution in which the endocrine disruptor such as a bisphenol, nonylphenol, tetramethylbutylphenol or a bis2-ethylhexane phthalate is dissolved in a mixed solvent of an organic solvent and a water, forming a working curve based on its maximum absorption intensity, measuring a concentration of the endocrine disruptor by using the curve, and quantitatively determining the endocrine disruptor.
COPYRIGHT: (C)2004,JPO,下面是Method for quantitatively determining endocrine disruptor专利的具体信息内容。
【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内分泌攪乱物質の定量方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、日常生活の場での悪臭を吸着・消臭して、快適で健康的な生活環境を維持しようとする動きが活発化し、有害物質を吸着するための素材として種々の吸着素材が製造され、利用されている。 【0003】悪臭成分としては、例えば、メチルメルカプタン、硫化水素若しくは硫化メチル等の硫黄化合物、
アンモニア、メチルアミン、エチルアミン若しくはインドール等の窒素化合物、プロピオン酸、酪酸若しくは酢酸等の脂肪酸、ホルムアルデヒド、又はアセトアルデヒド等がある。 有害物質には特有の臭い成分を含むものが多く、「悪臭防止法」では、生活環境を損なうおそれのある22種類の物質を特定悪臭物質として指定し、規制の対象としている。 大気環境を劣悪化する汚染源には、その他に、浮遊粉塵、イオウ酸化物、一酸化炭素、窒素酸化物、アルデヒド等の自動車の排気ガスがあり、これらについても、規制の対象とされている。 このような有害物質を吸着・分解するための各種素材が提案されている。 【0004】有害ガス吸着用の素材として、例えば、特開平7-241462号公報には、有害ガスのうち、特に酸性ガスを除去するためポリアリルアミンを添着した繊維状活性炭からなる吸着素材が開示され、特開平9-24239号公報には、自動車用排気ガスによる大気汚染を浄化するために、無害性のタングステン酸ソーダやモリブデン酸塩を水や有機溶媒液に溶解し、これに尿素アルデヒドを添加し、水で洗浄することにより大気中の排気ガスからNo
x、Soxを除去する方法が開示され、特開平9-239223号公報には、アンモニア、硫酸Sox、酸化窒素Nox、塩化水素などの有害ガスを吸着・除去するのに繊維状活性炭フェルトを用いる方法が開示され、特開平10-5545号公報には、空気中の低濃度の有害ガスをフッ素樹脂繊維で除去する方法が開示され、また、特開平11-319441号公報には、熱可塑性合成繊維からなるシート基材にリン酸カルシウム系化合物を固着したもので人体に有害なガスや、
悪臭ガスを吸着するための材料の製造方法が開示されている。 これらの従来技術における有害ガスの吸着素材は、有機高分子又は無機素材を原材料とし、所定の化学反応を施した後、所定の形状に成形することによって得られている。 【0005】また、上記悪臭成分以外に、環境汚染物質として近年問題になっている内分泌攪乱物質(いわゆる環境ホルモンのこと)等のように、人体に有害な生物学的作用を及ぼす化合物、例えば、プラスチックの可塑剤として用いられるビスフェノールAやpn-ノニルフェノールや、フタル酸ビス2-エチルヘキシルがプラスチック容器から流出することに起因する健康上の問題が指摘されている。 従来から、これらの内分泌攪乱物質についても、地球環境から無くそうという種々の試みが行われている。 このような内分泌攪乱物質の存在を確認するために、マススペクトル分析を標準的な手法として用いて、
その定量を行っているのが現状である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】悪臭ガスや内分泌攪乱物質等の有害物質を従来技術に従って吸着除去するためには、複雑な化学反応操作を行って先ず吸着素材を製造する必要があるので、有害物質を吸着除去するための実用化には、経済的、効率的な点からみて、技術的に改善の余地が多いという問題がある。 例えば、悪臭ガスを吸着するための上記公報記載の技術によれば、ポリアリルアミン、繊維状活性炭フェルト、リン酸カルシウムで固着した熱可塑性合成繊維のような吸着素材を用い、これを特定の形状に成型しなければならず、また、製造コストもかかるという問題がある。 そのため、簡便な方法で、ガス状及び液体状の悪臭物質や内分泌攪乱物質を吸着除去できる吸着素材を経済的、効率的に製造でき、この吸着素材を用いて有害物質を吸着除去する技術の開発が強く望まれていた。 さらにまた、環境保全や環境浄化の立場からも、例えば、ビスフェノールAやpn-ノニルフェノールを地球環境から無くし、又は回収するための技術の開発も強く望まれていた。 【0007】しかし、上記したように、所期の目的を達成し得るような吸着素材であって、悪臭ガスや環境ホルモン等の有害物質を、効率的かつ経済的に吸着できる吸着素材はいままでに知られていなかった。 すなわち、有害物質を吸着するための吸着素材として、従来から種々の素材が製造され用いられているが、経済的かつ効率的な視点に立脚した素材の開発は極めて遅れており、繁雑な調製作業と熟練とが必要であり、いまだ満足すべきものは開発されていないのが現状である。 上記のような問題があるため、収率、効率、経済面で優れ、かつ取り扱いが容易な調製作業により、簡単に調製でき、かつ、吸着効率に優れた吸着素材を提供するための技術開発が強く望まれていた。 【0008】また、同一の素材で有害ガス及び環境ホルモン等の有害物質を効率よく吸着し、又は一旦吸着した有害物質を必要に応じて脱着することが可能な素材の出現が強く望まれていた。 さらにまた、内分泌攪乱物質を定量するために用いられている標準的手法であるマススペクトル分析では、複雑な化学操作が必要とされる。 すなわち、こうした従来の分析には、被測定試料を前処理したり、後処理したりという熟練を要する複雑な分析操作が必要であり、分析に慣れない未熟練者が内分泌攪乱物質を定量することは非常に困難であるという問題がある。 従って、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、有用な内分泌攪乱物質の定量方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、簡易な方法で上記有害物質を吸着除去するための吸着素材を製造すると共に、内分泌攪乱物質を定量するための従来のマススペクトル分析方法を改善しようとの考えから、大気汚染とつながりのあるガス状態のホルムアルデヒド、イソ吉草酸、メチルメルカプタン、アンモニア、及び硫化水素等の低分子悪臭物質、並びに内分泌攪乱物質(フェノール性内分泌攪乱物質として、ビスフェノールAのようなビスフェノール、pn-ノニルフェノールのようなノニルフェノール、又はテトラメチルブチルフェノール、
あるいはまたフタル酸ビス2-エチルヘキサン等)のように人体に有害な生物的作用を及ぼす有害物質を効率的に吸着する吸着素材、これらの吸着された有害物質を脱着する方法、また、内分泌攪乱物質を簡便に定量する方法について鋭意開発を行ってきた。 その結果、特定の吸着素材を用いることで、悪臭ガス又は内分泌攪乱物質等の有害物質を効率的に吸着できること、また、内分泌攪乱物質を定量できることを見出し、本発明を完成させるに至った。 【0010】本発明による内分泌攪乱物質の定量方法は、ビスフェノールAのようなビスフェノール、pn-ノニルフェノールのようなノニルフェノール、テトラメチルブチルフェノール、又はフタル酸ビス2-エチルヘキサンのいずれかである内分泌攪乱物質を有機溶媒/水系の混合溶媒に溶解し、この溶液について紫外波長領域における吸光スペクトルを測定し、その最大吸収強度に基づいて検量線を作成し、この検量線を用いて周囲環境中に存在する該内分泌攪乱物質の濃度を定量することからなる。 この有機溶媒は、エタノール、メタノール、アセトン、DMF、及びDMSOから選れたものであることが好ましい。 上記内分泌攪乱物質の定量は、少量にして十分量の有機溶媒に内分泌攪乱物質を完全に溶解した後、貧溶媒である水を加えた溶液の吸光スペクトルを測定し、定量することにより行われることが好ましい。 上記有機溶媒と混合する水の量を、内分泌攪乱物質が有機溶媒中で沈殿を起こさない量とすることが好ましい。 【0011】 【発明の実施の形態】有害物質の吸着素材としては、例えば、有機高分子として、カイコ由来の絹蛋白質繊維、
動物蛋白質の羊毛繊維(すなわち、羊毛ケラチンからなる繊維状物質を意味し、以下、羊毛ケラチン繊維ともいう。)、木綿、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維、ポリアミドやポリエステル等のような有機合成繊維であれば利用できる。 また、これら有機高分子に対して、特定のモノマーを用いてグラフト共重合したり(以下、「グラフト加工(処理)」とも称す)、又は共有結合せしめたり(以下、「化学加工(処理)」とも称す)
することによって、有害物質の吸着性を増強できる。 【0012】カイコ由来の絹蛋白質としては、家蚕由来のものも野蚕由来のものも使用でき、例えば、家蚕由来の絹繊維(家蚕生糸(繭糸))、又はその近縁種のクワコ由来の絹繊維、野蚕由来の天蚕、柞蚕、ひま蚕、エリ蚕、ムガ蚕等の絹繊維(野蚕生糸)、また、生糸を精練して得られる絹フィブロイン繊維を使用できる。 家蚕幼虫や野蚕幼虫が成熟し、吐糸したものが繭糸からなる繭であり、この繭を切り開き手で展開すると層状に剥がれる。 これを繭層という。 繭層を構成する繭糸表面は、にかわ質のセリシンで覆われており、この繭層から連続的に取り出したものが繭糸であり、複数の繭糸を繰糸工程で繰糸したものが生糸である。 また、絹フィブロイン繊維を得るには、絹セリシンを精練処理により除去すればよい。 家蚕繭糸の場合、例えば炭酸ナトリウム等のアルカリ溶液で煮沸処理すると絹セリシンは除去され、野蚕繭糸の場合、例えばメタケイ酸ナトリウム及び炭酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸のような混合溶液で加熱処理すると絹セリシンは除去され、絹フィブロイン繊維となる。 【0013】また、紙を梳く要領で細く切った絹フィブロイン繊維をランダム状に集合体化させた不織布や、縦糸、横糸で織った絹布や、絹編布や、この絹フィブロイン繊維の繊維集合体や、絹フィブロイン繊維にその他の合成繊維を複合化したものも使用できる。 絹フィブロイン繊維と合成繊維とは、繊維状で物理的に容易に混ぜ合わせることができる。 例えば、2種類の繊維を何本か引き揃えた物を素材にして機織して布にしてもよいし、2
種類の繊維を用いて不織布を製造してもよい。 あるいはまた、絹フィブロイン繊維だけを短く切断しておき、又は絹フィブロイン繊維とその他の合成繊維とを乾燥状態で機械的に短く切断しておき、これを水溶液に分散させたものを、楮繊維から紙を梳く要領で梳くことにより、
1種類、又は2種類の繊維集合体を形成することができ、これらも使用できる。 【0014】さらに、家蚕の類縁種であるクワコの繭層や、絹セリシンだけからなる繭糸を吐糸するセリシン蚕(形質名、裸蛹b;遺伝子記号 Nds)の繭層も使用できる。 絹フィブロイン粉末は、例えば、次ぎのようにして調製できる。 まず、家蚕繭糸を0.5%(重量(w)/体積(v)
%)炭酸ナトリウム水溶液で精練し、絹フィブロイン繊維を調整する。 2.5gの家蚕絹フィブロイン繊維を55℃の
8.5M臭化リチウム水溶液20mL中で完全に溶解させた後、
この水溶液をセルロース製透析膜に入れて、5℃で5日間蒸留水で置換して、不純物を除去し、純粋な絹フィブロイン水溶液を調製する。 このようにして調製された絹フィブロイン水溶液に蒸留水を加え、絶乾濃度が4%となるように絹フィブロイン水溶液の原液を調製し、この絹フィブロイン水溶液原液に水を加えて2%の絹フィブロイン水溶液とする。 絹フィブロイン水溶液を一旦−30℃で凍結させた後、減圧下で凍結乾燥することで微粉末状の絹フィブロインを製造する。 【0015】絹セリシン粉末は、例えば、家蚕繭糸を0.
5(重量(w)/体積(v))%炭酸ナトリウム水溶液で精練し、繭層糸から取り出されるセリシン水溶液を凍結乾燥することで製造できる。 その他の蛋白質繊維として、羊毛ケラチン等の繊維状又は粉末状の天然有機高分子も使用できる。 また、羊毛繊維を構成する羊毛ケラチンをカルボキシメチル化して調製したカルボキシメチルケラチンも天然有機高分子と同様に用いることもできる。 羊毛ケラチン繊維(すなわち、羊毛繊維)は、例えば、次のようにして調製できる。 メリノ種羊毛(64'S)に含まれる色素、脂肪分を、ベンゼン−エタノール50/50/容積
%の混合溶液を用いて、ソックスレー抽出器で2.5時間処理することにより取り除き、吸着用の羊毛ケラチン繊維を調製する。 【0016】羊毛ケラチン粉末は、例えば、次のようにして調製できる。 三つ口フラスコの一つの口に三方コックを介して乾燥窒素ボンベからのゴム管を接続し、別の口に反応系のpH調節のためpH電極を常時挿入し、もう一方の口を必要な薬剤投入用として利用する。 繊維長が約
1cmとなるように細断した8.18gの羊毛繊維を三つ口フラスコに投入し、これに450mLの8M尿素水溶液を加える。
窒素ガスをパージさせ、アスピレーターで15分間三つ口フラスコ内を45mmHg程度に減圧させ、次いで急激に大気圧に戻す操作を3〜4回繰り返す。 このようにすると、三つ口フラスコ内のケラチン繊維間に含まれる空気が完全に除去でき、尿素水溶液とケラチン分子との反応が効率的となる。 窒素置換が完了した後、三つ口フラスコ内に還元剤として4.8mLのメルカプトエタノールを加えて、8
M尿素水溶液中で2〜3時間放置する。 さらに、約100mLの
5N KOH溶液を微量ずつ加えて、三つ口フラスコの混合溶液のpHを10.5に調節し、室温で3時間かけて羊毛繊維が完全に溶解するのを待つ。 繊維状の羊毛繊維を溶解したものが羊毛ケラチン水溶液である。 セルロース製透析膜を用いて、ケラチン水溶液を純水で2日間透析する。 送風乾燥させながら、又は純水を加えることにより、濃度の異なる3種類のケラチン水溶液を調製する。 このようにして調製した異なる濃度(0.07%, 0.1%, 0.7%)のケラチン水溶液を凍結乾燥して羊毛ケラチン粉末を調製する。 【0017】セルロース系素材として、木綿等の天然セルロース系繊維、又はアセテートやレイヨン等の半セルロース繊維を使用することもできる。 合成有機高分子としては、ナイロンのようなポリアミド系の有機高分子、
又はテトロンのようなポリエステル系の有機高分子を使用できる。 上記で用いられる蛋白質、セルロース系、アミド系有機高分子材料の形状は、特に制限されるわけではなく、例えば、繊維状、織物、編物、不織布、繊維複合体、又は粉末等であってもよい。 グラフト加工又は化学加工等の改質加工は、以下説明するような従来公知の方法で行うことができる。 【0018】使用可能なグラフト加工用モノマーとしては、前記したように、アクリ酸エステル又はメタアクリル酸エステル化合物がある。 例えば、メタクリル酸ベンジル(BzMA)、スチレン(St)、メタクリル酸2-ヒドロキシルエチル(HEMA)、メタクリルアミド(MAA)、アクリル酸4
-ヒドロキシブチル(4HBA)、メタクリル酸4-ヒドロキシブチル(4HBMA)、アクリル酸メチル(Methyl A)、アクリル酸エチル(Ethyl A)、又はメタクリル酸メチル(MMA)等がある。 【0019】有害物質の吸着素材(以下、代表として、
天然蛋白質について説明する)へのグラフト加工は、通常、次のようにして行われる。 グラフト加工用モノマーを界面活性剤により分散させて得た水分散液(グラフト系)中に、天然蛋白質を入れ、所望により重合開始剤を添加してグラフト重合を行わせる。 重合開始剤としては、蛋白質にグラフト反応の拠点となるラジカルを発生するラジカル触媒であれば、任意のものを適宜用いることができるが、繊維特性を低下させないようにするためには過硫酸アンモニウムが好ましい。 蛋白質に導入できるモノマーの量、すなわちグラフト加工率は、グラフト用モノマーの使用量、処理温度、処理時間、処理される蛋白質の種類等に応じて、適宜変更させることができる。 【0020】さらに具体的には、このグラフト加工は、
次のようにして行うことができる。 所定量の上記グラフト加工用モノマー、グラフト重合開始剤(例えば、過硫酸ナトリウム2.5owf%)、蟻酸(例えば、85%蟻酸2mL/
L)を含み、さらにモノマー重量に対して所定量(例えば、12wt%)の乳化剤を加えて混合溶液を得、その溶液中に蛋白質繊維を浸漬し(例えば、浴比1:20)、グラフト加工処理する。 恒温装置又はオーバーマイヤー型染色試験器(密閉型)等を用い、グラフト加工用溶液を、例えば、常温から80℃まで20分間で昇温した後、40分間、
同温度を保持して反応を進める。 反応終了後、水洗し、
さらに、ハイドロサルファイトナトリウム水溶液(1g/L)
にノイゲン(1mL/L)を添加した混合溶液中で、70℃、20
分間還元洗浄を行う。 水洗後、風乾し、次いで、標準状態(20℃、65%RH)で調湿させてグラフト加工された繊維試料を作製する。 このようにしてグラフト加工された繊維試料について、20℃、65%RHの標準状態で試料湿度が平衡状態に達した際の試料重量、及び105℃、2時間の乾燥で減量した重量差から吸湿率を求める。 【0021】上記化学加工とは、有機溶媒中に化学修飾用の試薬を溶解し、この中に蛋白質素材を入れて一定の温度で所定時間処理することにより、化学修飾用試薬と素材の化学反応性に富む部分とを化学反応させて、両者を共有結合で結びつけることを意味する。 化学加工用モノマーとして最も優れているのはエポキシ化合物である。 例えば、デナコールEx-313及びEx-314(ナガセ化成工業株式会社製、商品名)があり、これらは共に、主要な成分がグリセロールポリグリシジルエーテルである。
その他に、主要な成分がエチレングリコールジグリシジルエーテルであるデナコール Ex-810(ナガセ化成工業株式会社製、商品名)、また主要な成分がソルビトールポリグリシジルエーテルであるデナコール Ex-611, 61
2, 614, 622, 651, 651A(ナガセ化成工業株式会社製、
商品名)等がある。 【0022】この化学加工において、一般には、DMSO、
DMF等の有機溶媒に上記モノマーを溶かし、この有機溶媒中で蛋白質素材を処理することにより、該モノマーが蛋白質素材と化学結合する。 すなわち、蛋白質素材を構成するアミノ酸配列のうち化学反応性に富む塩基性アミノ酸が該モノマーと反応し、共有結合により結合する。
所定濃度の化学加工用モノマーをDMFに溶かし、これに蛋白質素材を入れたものを、逆流冷却器付きナス型フラスコに入れ、ウォーターバスを用いて、例えば75〜80℃
で時間を変えて反応させることにより、蛋白質素材への化学修飾加工を行う。 反応終了後は、素材を取り出し、
DMF等で洗浄し、続いて熱アセトン(例えば、55℃)で洗浄することにより未反応モノマーを除去する。 最後に水で洗浄し、乾燥後重量を測定する。 【0023】グラフト加工及び化学加工に適用できる素材として、上記したような、家蚕絹糸、柞蚕絹糸等の野蚕絹糸、羊毛ケラチン等の動物蛋白質繊維、木綿、麻等の天然セルロース繊維、6−ナイロン繊維、6,6−ナイロン繊維等のポリアミド繊維等を挙げることができる。 これら素材の形態は、特に制限されず、綿、糸、織物、編物、不織布等の布帛、又はこれらの糸、布帛等からなる繊維製品のいずれであってもよい。 【0024】上記において処理対象とするガス状の有害物質としては、生活環境を損なう恐れのある物質のうち、例えば、吸着実験の対象となり易い、ホルムアルデヒド、イソ吉草酸、メチルメルカプタン、トリメチルアミン、アンモニア、酸化窒素、硫化水素、アセトアルデヒド等を挙げることができる。 これらのうち、ホルムアルデヒドは私たちの身近な有害物質であり、健康の面から規制の対象になっている。 ホルムアルデヒドは、アルコールを酸化させて得られる刺激臭が強く、揮発性の高い気体で、消毒剤や防腐剤に用いられ、また、フェノール系樹脂や尿素系樹脂の合成用原料でもある。 アンモニアは、強い刺激臭をもち、水に良く溶ける(容積比で10
00倍程度溶解する)。 【0025】本発明により定量しうる内分泌攪乱物質としては、例えば、環境汚染物質として危険視されているビスフェノールA、ノニルフェノール、フェノールエステル、若しくはテトラメチルブチルフェノールなどのフェノール系化合物、又はフタル酸ビス2−エチルヘキサン等の化合物を挙げることができる。 これらの内分泌攪乱物質はいずれも水不溶性のものである。 このため、内分泌攪乱物質を有機高分子に吸着させる場合には、有機高分子中への内分泌攪乱物質の浸透性をよくするためエタノール等のアルコールに必要最大限の水を加えるとよい。 必要最大量とは、内分泌攪乱物質がアルコール中で沈殿を起こさない範囲の最大量の水を意味する。 アルコール濃度は、内分泌攪乱物質の種類により異なり、エタノールの場合、ビスフェノールAでは10v/v%程度、pn-
ノニルフェノールでは40v/v%程度が最適であり、p-1-1-
3-3-テトラメチルブチルフェノールでは30v/v%程度、フタル酸ビス2−エチルヘキサンでは100v/v%程度が最適である。 【0026】上記吸着素材に一旦吸着させた有害物質を脱着するには、有害物質を吸着させる際に用いた有機溶媒に有害物質が吸着した吸着素材を浸漬するだけでよい。 すなわち、一定時間浸漬して有害物質を吸着せしめた素材を該溶媒から取り出し、十分に水洗し、素材表面に付着している有害物質を除去した後、室温で軽く乾燥した素材を脱着用の試料として用いる。 次いで、有害物質の標準溶液を調製する際に用いた有機溶媒(エタノール、メタノール、アセトン、DMF、DMSO等の溶媒、特にエタノールやメタノールが好ましい)中に、上記脱着用の試料を浸漬し、一定時間静置する。 このような簡単な方法により、素材内部に入り込んでいた有害物質は徐々に脱着する。 有害物質の溶解度によっても異なるが、浸漬時間は、通常、数分〜数百分、好ましくは1時〜2時間に設定すれば十分である。 溶出用有機溶媒への素材の浸漬時間が長い程、有機溶媒の温度が高い程、又は有機溶媒と素材との接触状態がよい程、脱着できる有害物質量は増加する。 脱着量を求めるには、脱着用の試料を入れた有機溶媒の上澄を紫外線吸収分析して有害物質の量を定量すればよい。 例えば、ビスフェノールAを羊毛繊維に吸着させ、その後、脱着させる場合、溶出用の浸漬時間が3時間で脱着率は40%程度である。 【0027】脱着用の有機溶媒と素材との比、すなわち浴比が大きい程脱着率は向上する。 また、用いる容器の形状(底面積が狭いとか、広いとか)によっても異なるが、十分に底面積が広い容器であれば、高い脱着率を得るためには、浴比は5〜100でよく、10〜70が特に好ましい。 脱着の場合も、吸着の場合と同様に、有機溶媒は水を全く含まなくてもよいが、適当量の水が含まれていれば好ましい。 有害物質脱着用の溶媒と水分の割合は有害物質の種類によっても異なるが、ビスフェノールAならば、水にエタノール、メタノールが3〜10%含まれていると好都合であり、pn-ノニルフェノールならば、水にエタノール、メタノールが20-40%含まれていると好都合である。 脱着用の有機溶媒に含まれる水量がこの数値範囲の上限を超えると、有害物質の吸着された素材から溶出する有害物質の量が減少し、吸着素材から脱着する有害物質量が低下するので好ましくない。 また、水量がこの数値範囲の下限より低いと、水による膨潤力が低下し、
有害物質の溶出量が低下するので好ましくない。 【0028】また、内分泌攪乱物質を定量するに当たって、特に紫外線吸光分析法で定量するためには、まず、
内分泌攪乱物質を溶解する有機溶媒を探す必要がある。
そのような有機溶媒として、例えば、エタノール、メタノール、アセトン、DMF、DMSO等の有機溶媒がある。 実際には、少量にして十分量の100%の有機溶媒に内分泌攪乱物質を完全に溶解した後、貧溶媒であるが、吸着体に内分泌攪乱物質をよく浸透させる拡散作用をもつ水を加えた系で定量を行うことが好ましい。 このように有機溶媒/水系を用いる際に、有機溶媒に添加する水量は、内分泌攪乱物質が沈殿を起こさない限界付近までの量とする。 【0029】紫外線吸光分析における測定波数は190〜3
00nmである。 内分泌攪乱物質の最大吸収波長を求め、物質濃度と吸光度とをプロットし検量線を作成しておくと、吸光度の測定により内分泌攪乱物質の濃度が求められる。 本発明によれば、内分泌攪乱物質は紫外線吸光度法によって簡便な方法で求めることができる。 一般的な内分泌攪乱物質はメタノール、エタノール等のアルコール系有機溶媒には良く溶解する。 有機溶媒として最も一般的なものはエタノールであるので、以下エタノールを例にとり内分泌攪乱物質の定量方法を説明する。 【0030】まず、一定量の内分泌攪乱物質を含むエタノール−水系の混合水溶液を調製する(以下、内分泌攪乱物質の標準水溶液と呼ぶ)。 次いで、溶解した内分泌攪乱物質について紫外線領域で分光分析する。 標準水溶液の紫外線吸光度測定を210-240nmの範囲で行う。 現れるピークの最大吸収波数と吸光度を調べる。 この際の最大吸光度の値は、溶解条件から求められる内分泌攪乱物質の濃度に対応することになる。 次に、この標準水溶液に一定量の水を順次加えることで次々に標準水溶液を希釈し、この希釈液について、その吸光度測定を行う。 希釈変化にともなう濃度と吸光度との関係をプロットし、
この関係が原点を通ることを確認する。 こうして得られる直線が内分泌攪乱物質の検量線となり、この検量線を用いることで、内分泌攪乱物質を定量することができ、
又は標準水溶液に有機高分子からなる吸着体を一定時間浸漬したのちの標準溶液の濃度変化を調べることで、吸着素材に吸着した内分泌攪乱物質量を測定することができる。 【0031】 【実施例】以下、実施例、参考例及び製造例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。 なお、初めに、有害ガスの吸着性、
使用する内分泌攪乱物質(環境ホルモン)、試験方法等について説明する。 <ガス吸着性>20L容量のテドラパック(Du Pont社製のフッ素系樹脂の袋)に所定濃度の被検有害ガスを入れた。 そのテドラパックから、600mL
の被検有害ガスを取り出し、容積が5Lの別のテドラパックに入れ、初期被検有害ガス濃度を検知管で測定した。
次に、この容器に各種吸着用試料を入れ、室温で3時間放置した後、テドラパック中の残留有害ガスを検知管で測定した。 ガス吸着性を次式によって算出する。 なお、
試料重量は1g、測定回数は2回とし、ガス吸着性の値は2回の平均値として算出した。 被検有害ガスのガス吸着性の算出方法は次式のとおりである。 【0032】 吸着率(%)={(A − B)/A} × 100 (式1) 式1中、A及びBは、それぞれ、吸着試験前のガス濃度及び吸着試験後のガス濃度であり、いずれもppm単位で表示したものである。 <実施例で用いた環境ホルモン> (1) pn-ノニルフェノール標準品(pn-Nonylphenol Standard, 和光純薬工業株式会社製) (2)フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)標準品(Bis(2-ethylhexyl)Phthalate Standard, 和光純薬工業株式会社製) (3) ビスフェノールA (2,2-Bis(4-hydroxyphenyl)-propane, 和光純薬工業株式会社製) (4) p-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール(p-(1,1,3,3-Tetramethylbutyl)-phenol, 和光純薬工業株式会社製) 【0033】<分光分析法によるビスフェノールA の定量>ビスフェノールAの紫外線吸光度を次のようにして測定した。 溶解条件から試算した濃度既知のビスフェノールAのメタノール/水の混合溶液を用い、最大吸収波長225nmにおける吸光度を、島津製作所製自記分光光度計(UV-3100S)を用いて測定した。 測定条件は次の通りであった。 scale 1.0 nm/div, speed slow, slit 2.0 nm, 210-240
nm, absorbance 0.0〜0.7. <GC/MS、MSによるビスフェノールAの分析>ビスフェノールAをエチル誘導体化法により定量した。 ビスフェノールAの水溶液を固相カートリッジに通水捕集後、酢酸メチルで溶出し、濃縮し、ヘキサンに転溶し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、乾固した。 次いで、KOHの存在下、ジエチル硫酸でエチル化を行い、内標準含有のヘキサン溶液で抽出し、脱水後GC/MS-SIMで定量した。 【0034】本法では、極性の大きなフェノール類を物理化学的に安定で、極性の小さいフェネトール体に誘導化した後、ケン化処理を行った。 GC/MS測定条件は下記のとおりであった。 ・カラム:溶融シリカキャピラリーカラム(25m×0.32mm
ID, dr=0.52μm) ・液相:5%フェニルメチルシリコン・カラム温度:60℃(1分); 15℃/分; 280℃(5分) ・注入口温度:250℃ ・注入法:スプリットレス法(1.5分後パージ)、1μL
注入・キャリアガス:He カラムヘッド圧 7.5psi ・インレット温度:250℃ 【0035】MSの測定条件は下記のとおりである。 ・イオン化法:EI ・イオン化電圧:70eV ・イオン源温度:250℃ ・イオン化電流:300μA ・検出モード:SIM 【0036】<脱着率の測定> 吸着試験:100ppmのビスフェノールAを溶解した10%エタノール(浴比1:10)水溶液(以降、単に標準水溶液と略記することもある)を用い、紫外線吸収スペクトル分析法にしたがって吸光度を測定した。 ビスフェノールAに基づくピークが現れる吸収波数(228nm)における吸光度(Abs 0)を求めたところ、Abs 0 = 0.46であった。 グラフト加工又は化学加工した羊毛ケラチン繊維(以下、
単に、羊毛繊維とも称す。 )試料0.203gを標準水溶液に浸漬し、2日間静置して、ビスフェノールAを試料に吸着させた。 試料への吸着量は、標準水溶液中のビスフェノールAの減少量と符合することになる。 静置2日後の上澄の紫外線吸収スペクトルを測定し、228nmにおける吸光度(Abs 1)を求めたところ、Abs 1 = 0.24であった。 【0037】脱着試験:上記のようにして一旦ビスフェノールAを吸着せしめた、0.203gのグラフト加工又は化学加工羊毛繊維試料を浸漬用の標準水溶液から取り出し、10分間流水で洗浄して試料表面に付着しているビスフェノールAを除去し、さらに蒸留水で洗浄した後、室温で風乾させた。 これをビスフェノールAの吸着羊毛繊維と略記する。 吸着羊毛繊維からビスフェノールAを脱着させるため、この吸着羊毛繊維を上記標準水溶液に一定時間浸漬した。 脱着量は、次のようにして求めた。 吸着羊毛繊維0.203gを10mLの標準水溶液に5分間軽く浸漬し、静置した。 浸漬5分後、上澄の紫外線吸収スペクトルを測定し、228nmにおける吸光度(Abs 2)を求めたところ、Abs 2 = 0.95であった。 【0038】上記吸着試験においては、上記ビスフェノールA溶液を同一濃度のエタノール溶液で11倍に希釈したので、羊毛繊維に吸着したビスフェノールA 量は、(A
bs 0− Abs 1) × 11 = 2.42であった。 また、脱着試験での浴比は、10/0.203 = 49.3であった。 100/49.3 = 2.
03であるため、脱着用に用いたビスフェノールAの水溶液濃度は標準水溶液に比べて2.03倍濃度が濃いことになる。 検量線から物質濃度を試算するには、同一濃度における吸光度で比較する必要がある。 Abs 2は0.95であるため、Abst 2 / 2.03 = 0.468となる。 任意の静置時間
(t分)の吸光度をAbs tとすると、脱着率は、(Abs t /
2.03) / 2.42と表示できる。 【0039】製造例1:絹不織布の調製家蚕繭層をナイフで1/3に切断した。 この切断した家蚕繭層50gを、バッチ式煮繭機(千葉産商製)を用いて、
0.2%の炭酸ナトリウム水溶液で繭層を40分間煮沸した。
このときのpHは10〜11であった。 その後、得られた絹繊維を1.4%の水酸化ナトリウム水溶液中に室温〜40℃で1
夜〜1日間浸漬し、膨潤処理した。 浸漬処理中、膨潤した繭層をよく攪拌して、綿状に解すとともに、糸に処理ムラが生じないようにした。 薬剤を水で洗い落とした後、NaOH処理した試料を紙を漉く要領で抄紙した。 すなわち、1.4%のNaOH水溶液で浸漬処理して得られた絹フィブロイン繊維をビーターにより叩解した。 切断叩解した絹(繊維長6mmカット)35gに水25リットルを加えて分散液を調製した。 これをナイヤガラ・ビーター試験機(東洋精機(株)製、TAPPIスタンダードB型)と家庭用ミキサーとを用いて紙漉用の均質な繊維分散原液とし、次いで、標準角形シートマシン(東洋精機(株)製、網は10
0メッシュ)を用いて秤量50-100g/m 2の絹フィブロイン繊維の不織布を製造し、以下の参考例1で用いた。 【0040】参考例1:絹不織布への有害ガスの吸着製造例1で得られた絹不織布に対する各種有害ガスの吸着率を上記方法に従って求めた。 測定用試料の重量は1g
であった。 得られた結果を表1に示す。 (表1)
L)、40% (owf)のグラフト用モノマーを含む系に、モノマー重量に対して12%の乳化剤を加えて調製した混合溶液中に羊毛繊維を浸漬した(浴比1:20)。 オーバーマイヤー型染色試験器(密閉型)を用い、常温から80℃まで
20分間で昇温した後、40分間、同温度を保持して反応を進めた。 反応終了後、水洗し、さらにハイドロサルファイトナトリウム水溶液(1g/L)にノイゲン(1mL/L)を添加した混合溶液中で、70℃、20分間還元洗浄を行った。 水洗い後、風乾してから標準状態(20℃、65%RH)で調湿させて、グラフト加工した羊毛繊維素材を作製した。 20
℃、65%RHの標準状態で素材湿度が平衡状態に達した際の試料重量、及び105℃、2時間の乾燥で減量した重量差からグラフト加工羊毛繊維の加工率を求めた。 【0042】製造例3:絹フィブロイン粉末の調製絹フィブロイン粉末を次の方法で調製した。 2.5gの家蚕絹糸(家蚕絹フィブロイン繊維)を55℃の8.5M臭化リチウム水溶液20mL中で完全に溶解させた後、この水溶液をセルロース製透析膜に入れて、5℃で5日間蒸留水で置換して、不純物を除去し、純粋な絹フィブロイン水溶液を調製した。 かくして調製された絹フィブロイン水溶液に蒸留水を加え、絶乾濃度が4%となるように絹フィブロイン水溶液の原液を調製した。 この絹フィブロイン水溶液原液に水を加えて2%の絹フィブロイン水溶液を調製し、
この絹フィブロイン水溶液を−30℃で凍結させた後、減圧下で凍結乾燥することにより絹フィブロイン粉末を調製した。 【0043】製造例4:絹セリシン粉末の調製家蚕繭を、0.5(重量/体積)(w/v)%炭酸ナトリウム水溶液を用いて、常法に従って精練した。 精練による得られた絹セリシン水溶液を凍結乾燥して絹フィブロイン粉末を調製した。 【0044】製造例5:羊毛ケラチン粉末の調製メリノ種羊毛(64'S)に含まれる色素、脂肪分を、ベンゼン−エタノール50/50/容積%の混合溶媒を用い、ソックスレー抽出器で2.5時間処理して除去し、これを原料として、ケラチン粉末を以下のようにして調製した。 三つ口フラスコの一つの口には三方コックを介して乾燥窒素ボンベからのゴム管を接続し、別の口に反応系のpH調節のためpH電極を常時挿入し、また、もう一つの口を必要な薬剤投入用として利用した。 まず、繊維長が約1cm
となるように細断した8.18gの羊毛繊維を三つ口フラスコ内に投入し、これに450mLの8M尿素溶液を加えた。 窒素ガスをパージさせ、アスピレーターで15分間三つ口フラスコ内を45mmHg程度に減圧させ、次いで急激に大気圧に戻す操作を3〜4回繰り返した。 このようにすると、三つ口フラスコ内のケラチン繊維間に含まれる空気が完全に除去でき、尿素水溶液とケラチン分子との反応が効率的となる。 【0045】窒素置換が完了した後、三つ口フラスコ内に還元剤として4.8mLのメルカプトエタノールを加えて、8M尿素水溶液中に2〜3時間放置した。 その後、約10
0mLの5N KOH溶液を微量ずつ加えて三つ口フラスコ内の混合溶液のpHを10.5に調節した。 室温で3時間かけて羊毛繊維が完全に溶解するのを待った。 繊維状の羊毛繊維が溶解したものがケラチン水溶液である。 セルロース製透析膜を用いてケラチン水溶液を純水で2日間透析した。 送風乾燥させながら、又は純水を加えることにより、濃度の異なる3種類のケラチ水溶液を調製した。 このようにして調製した異なる濃度(0.07%, 0.1%, 0.7
%)のケラチン水溶液を常法に従って凍結乾燥することにより羊毛ケラチン粉末を調製した。 【0046】製造例6:金属を含有する羊毛繊維の製造メタクリル酸メチルの銀(Ag)塩又は銅(Cu)塩(Ag-MMA, C
u-MMA )を用い羊毛繊維をグラフト加工した。 すなわち、羊毛繊維へのグラフト加工は、2.5% (owf)の過硫酸ナトリウム、85%蟻酸(2mL/L)、及び40% (owf)のAg-MMA
又はCu-MMAを含み、さらにモノマー重量に対して12%の乳化剤を加えて調製した混合溶液中に羊毛繊維を浸漬し(浴比1:20)、加熱処理することにより行った。 常温から80℃まで20分間で昇温した後、40分間、同温度を保持して反応を進めた。 反応終了後、水洗いし、ノイゲン(1
mL/L)を添加した混合溶液中で、70℃、20分間還元洗浄を行った。 水洗いし、風乾した後、標準状態(20℃、65%
RH)で調湿させて金属含有加工羊毛繊維を作製した。 【0047】参考例2:各種蛋白質素材への有害ガスの吸着<ガス吸着性>の項に記載した方法で、上記製造例1〜
6で得られた下記試料(A〜G)に対して各種有害ガスを吸着させ、その吸着率(%)を求めた。 得られた結果を表2
に示す。 (表2) 【0048】表2中、A: グラフト加工羊毛繊維(0.87
g)、B: 羊毛ケラチン粉末(0.25g)、C:絹フィブロイン粉末(0.30g)、D: セリシン粉末(1g)、E: Agグラフト羊毛繊維(0.26g)、F: Cuグラフト羊毛繊維(0.44g)、G: 絹フィブロイン繊維不織布(0.8g)であり、試料A〜Gにおける
( )内は有害ガス吸着測定に使用した試料重量である。
表2から明らかなように、羊毛繊維及びセリシン粉末へのホルムアルデヒドの吸着率は100%であった。 絹フィブロイン繊維不織布への硫化水素の吸着は零であったが、
メタクリル酸メチルの銀塩又は銅塩を用いるグラフト加工により銀又は銅の導入された羊毛繊維の場合には、硫化水素が効率的に吸着するという格別の効果が得られている。 【0049】実施例1:ビスフェノールAの定量(紫外線吸光度法) 紫外領域における分光分析によりビスフェノールAを次のようにして定量した。 100mLのエタノールに0.1gのビスフェノールAを溶解した後、水を加えて全量を1000 mL
にした。 このようにして濃度既知のビスフェノールAを調製した。 ビスフェノールAのアルコール水溶液の濃度は計算によれば66.7ppm、ガスマススペクトル測定によれば71ppmであった。 このビスフェノールの標準水溶液を紫外線吸光度測定したところ、225nmに単一の吸着ピークがあらわれ、その吸光度は0.55であった。 ビスフェノールAの標準水溶液(原液)に一定量の水を加えて次々に希釈し、それぞれの紫外線吸光度を測定したところ、横軸に濃度、縦軸に吸光度の値をプロットすると直線となること、かつ、この直線の外挿値は原点を通ることが明らかとなった。 そのため、このようにして得られたビスフェノールA濃度を示す検量線を濃度検定のために利用できるといえるので、ビスフェノールAの定量が可能である。 【0050】上記原液に適宜の量の水を加え、希釈倍率の異なるビスフェノールAの水溶液を得、この水溶液を石英製セルに入れ、近紫外領域における分光分析を行って、検量線を作成した。 ビスフェノールA原液濃度は上記の調製条件から66.7ppmと計算で求められる。 MSにより分析したビスフェノールは70ppmであり計算値と一致しており、近紫外領域の分光分析により精度よくビスフェノールが定量できることが明らかである。 【0051】参考例3:内分泌攪乱物質吸着用のエタノール最適濃度実施例1と同様の方法で、各種内分泌攪乱物質の一定量をエタノールに溶解し、吸着用標準溶液を調製する際の最適条件を検討した。 その結果、pn-ノニルフェノールをエタノール水溶液に溶解する最適濃度は40%であった。 ビスフェノールAでは10v/v%エタノール水溶液、p-
1, 1, 3, 3-テトラメチルブチルフェノールでは30v/v%
エタノール水溶液、フタル酸ビス2−エチルヘキサンでは100v/v%エタノール水溶液が最適であった。 【0052】参考例4:ビスフェノールAの吸着(紫外線吸光度法とガスクロマトグラフィーによる吸着率の精度比較) 野蚕絹糸(生糸)のエリサン絹糸、サクサン絹糸及びアナフェサン絹糸、家蚕絹糸(生糸)、並びに上記製造例1に従って得られた絹不織布へのビスフェノールAの吸着試験を行った。 0.1gのビスフェノールAをエタノールと水とが10%:90%からなる混合溶媒1500mLに溶解して、
ビスフェノールAの原液を調製した。 ビスフェノールAの最大吸収波長225mmにおける紫外線吸光度を、ビスフェノールA原液、これを7倍、8倍、及び11倍に希釈したものにつき測定し、検量線を作成した。 【0053】上記5種類の絹糸集合体2gをビスフェノールA原液200mLに浸漬し、25℃で4日間静置した。 放置4
日目に、ビスフェノールA水溶液の上清を採取し、紫外線吸光度測定用の石英セルに入れ、紫外線吸光度測定を行った。 ビスフェノールAの吸着率として、ビスフェノールAの溶液濃度66.7g×10
-6 g/mLに対しての吸着率を%
で表示し、5種類の絹糸へのビスフェノールA吸着量と吸着率を算出した結果を表3に示す。 但し、吸着率は、次式により求めた。 吸着率(%) = (A - B) / A × 100 上式中Aは225nmにおけるビフェノールAの吸光度、Bは同波数における被検試料の吸光度を意味する。 また、ガスクロマトグラフィーに基づく吸着率を表3に併せて示す。 【0054】(表3) 【0055】表3の結果から、ビスフェノールAは絹蛋白質繊維に効率的に吸着すること、最も高い吸着率を示したのはエリサン絹糸であることが確かめられた。 野蚕絹糸の場合で35%程度のビスフェノールA吸着率が、家蚕絹糸の場合で44%程度のビスフェノールA吸着率が認められた。 セリシンを除去した絹不織布への吸着率は9%程度と最低であった。 【0056】参考例5:ビスフェノール吸着(ガスマススペクトルによる検証) ビスフェノールAを精度よく定量する標準分析法としてガスマススペクトル法がある。 本発明で用いるビスフェノールAの標準水溶液をガスマススペクトル法で測定したところ、71ppmであった。 標準水溶液のビスフェノールA濃度は溶解条件を基にして計算すると66.7ppmであり、ガスマススペクトル法の測定値と一致しており、本発明の定量方法(吸光度法)も、ガスマススペクトル法の測定値も同様に精度の高い値であることが確認できた。 そこで、ガスマススペクトル法を用いて参考例4を繰り返した。 70ppmのビスフェノールAのエタノール/水の混合水溶液に下記の各種絹蛋白質繊維を浸漬し、25℃
で4日間静置した。 浸漬前後におけるビスフェノールA混合水溶液をガスマススペクトル法で測定し、ビスフェノールAの濃度変化から各種繊維へのビスフェノールAの吸着率(%)を求めた。 得られた結果を表4に示す。 【0057】(表4) 【0058】表3及び4中、エリサン絹糸とは、野蚕の幼虫であるエリサン幼虫が吐糸して作成した繭糸繊維を精練してセリシンを除去したものを意味し、生糸、フィブロイン繊維とは、家蚕幼虫由来のものであって、繭糸構成の繊維を繰糸したものが生糸(セリシン付き)であり、これをアルカリ水溶液で煮沸処理してセリシンを除去したものが生糸本体の絹フィブロイン繊維としてのフィブロイン繊維である。 表4から明らかなように、本発明の分光分析法(吸光度法)により、簡便に環境ホルモンが定量でき、さらにその結果、各種素材への吸着率が評価できることが分かる。 【0059】参考例6:ビスフェノールAの吸着(紫外線吸光度法) 参考例4と同様の方法で下記の試料へのビスフェノール
Aの吸着試験を行った。 まず、0.2gのビスフェノールAをエタノールと水とが10%:90%とからなる混合溶媒1000mL
に溶解してビスフェノールの原液を調製した。 次いで、
各試料をビスフェノールA原液に浸漬し、25℃の室温で4
日間静置した。 放置4日目に、ビスフェノールA水溶液の上清を採取し、これを紫外線吸光度測定用の石英セルに入れ、紫外線吸光度測定を行った。 浴比は1:100とした。 得られた結果を表5に示す。 用いた試料は、羊毛繊維、BzMAグラフト加工された羊毛繊維、HEMAグラフト加工された羊毛繊維、Stグラフト加工された羊毛繊維、MA
Aグラフト加工された羊毛繊維、絹フィブロイン多孔質体、クワコ絹糸(繭層)、家蚕毛羽(繭毛羽)、セリシン蚕絹層(蚕繭層)である。 【0060】(表5) 【0061】表5中、BzMA, St, HEMA, MAA羊毛繊維は、上記したように、BzMA, St, HEMA,MAAで、それぞれグラフト加工された羊毛繊維を意味し、絹フィブロイン多孔質体とは、絹フィブロイン繊維を8.5M臭化リチウム水溶液中に溶解したのち、セルロース製透析膜に入れて純水で置換し、送風乾燥法で水分を蒸発させ、得られる
3%の絹フィブロイン水溶液をポリエチレン膜上に広げ、
凍結乾燥することにより得られるスポンジ状の多孔質体を意味する。 また、クワコ繭層とは、家蚕の近縁種のクワコ幼虫がつくる繭を層状に剥離したものを意味し、繭毛羽とは、家蚕幼虫が作る繭の外層の毛羽状繊維を意味し、セリシン蚕繭層とは、セリシンが通常の20%以上多く含む繭糸を意味する。 【0062】表5の結果から、ビスフェノールAは羊毛繊維に効率よく吸着することがわかる。 家蚕絹糸への吸着は参考例4によれば43%程度であったが、羊毛繊維の場合は73%程度と高い。 また、BzMA, HEMA, MAAでグラフト加工することにより羊毛繊維へのビスフェノールAの吸着能力は増強したことが分かる。 絹フィブロイン多孔質体へのビスフェノールAの吸着量も対照区の家蚕絹糸に比べて著しく増加した。 吸着体1gあたりのビスフェノールAの吸着量が最も優れたものはBzMAでグラフト加工された羊毛繊維であり、約17.4mgであった。 ただし、吸着率は、ビスフェノールAの溶液濃度(195.3 ×10
-6 ) g/
mLを用いて評価したものである。 表3と表5とを比較すると、絹不織布の吸着量は0.4×10
-6 g/g吸着体であり、
羊毛繊維の吸着量は142.8×10
-4 g/g吸着体であることから、羊毛繊維へのビスフェノールAの吸着量は家蚕絹フィブロイン繊維への吸着量に比べて35,000倍であった。 【0063】参考例7:pn-ノニルフェノールの吸着実験(紫外線吸光度測定法) 絹蛋白質への内分泌攪乱物質、pn-ノニルフェノールの吸着試験を次のようにして行った。 pn-ノニルフェノールは水溶性でないため、次のように溶媒を工夫して水溶液を調製した。 0.05gのpn-ノニルフェノールを200mLのエタノールに完全に溶解させた後、蒸留水を静かに加えながら全量を500mLにした。 このようにして調製した濃度100ppmのpn-ノニルフェノール水溶液の原液に各試料を浸漬し、原液を時々静かに攪拌しながら室温(25℃)で
4日間静置した。 静置後4日目の上清を参考例4と同様に紫外線吸光分析を行い、各試料への吸着率を求めた。
すなわち、pn-ノニルフェノールの紫外線吸光度を島津製作所製自記分光光度計(UV- 3100S)で測定したところ、UV曲線には主要なピークが222.5nmに、副次的な肩状ピークが278nmに現れた。 最大吸収波長222.5nmにおける吸光度は、0.5100であった。 278nmにおける吸光度は
0.108であった。 pn-ノニルフェノール標準水溶液に各種絹蛋白質を浸漬し、浸漬前と浸漬後の濃度変化から吸着率を求めた。 得られたpn-ノニルフェノールの吸着率を表6に示す。 なお、吸着率は、参考例4と同様の方法で求めた。 【0064】(表6) 【0065】参考例8:各種繊維へのpn-ノニルフェノールの吸着(最大吸収波長278nm) 参考例7と同様にして各種繊維試料へのpn-ノニルフェノールの吸着率を求めた。 ただし、pn-ノニルフェノールの原液濃度は100ppmとし、pn-ノニルフェノールの最大吸収波長は278nmとした。 得られた結果を表7に示す。 【0066】(表7) 表7から明らかなように、pn-ノニルフェノールはナイロンのような合成高分子のポリアミド繊維にも、またアセテートのようなセルロース系の半合成繊維にも効率的に吸着した。 【0067】参考例9:環境ホルモンの脱着エポキシ化合物(Ex-313, Ex-314)により化学加工した羊毛繊維、及びグラフトモノマー(4HBA, Methyl A)でグラフト加工した羊毛繊維を用いてビスフェノールAの脱着試験を行った。 エポキシ化合物(Ex-313, Ex-314)又はアクリル酸エステル(4HBA, Methyl A)で加工した羊毛繊維
(加工率20.5%)0.203gを濃度100ppmのビスフェノールA水溶液(標準液と呼ぶ)に2日間浸漬した。 浸漬2日目に上澄を採取し、紫外線吸光度を測定した。 ビスフェノール
Aにより現れる最大吸収波数の228nmにおける吸光度を求めたところ、0.24であった。 なお、標準液の吸光度は、
0.46であった。 次に、加工羊毛繊維をビスフェノールA
の標準液から取り出し、充分に水洗いをしてから室温(2
2℃)で乾燥した。 この乾燥した加工試料を10mLの10%エタノール水溶液に5分間軽く浸漬し静置した。 浸漬5分後、上澄の紫外線吸収スペクトルを測定した。 228nmにおける吸光度は0.95であった。 一旦試料に吸着したビスフェノールAがどの程度、脱離するかを調べるため、試料を10%エタノール水溶液中に浸漬し、溶出してくるビスフェノールAの脱着量から脱着率を求め、その結果を表8に示す。 【0068】(表8)加工羊毛繊維からのビスフェノールAの脱着率(%) 表8の結果から明らかなように、グラフト加工又は化学加工した羊毛繊維に一旦吸着したビスフェノールAは、
再度の浸漬により10%エタノール水溶液中に溶出してくる。 これは、ビスフェノールAの脱着の可能性を示す。 【0069】上記脱着試験の結果から、4HBA、Methyl A
でグラフト加工した羊毛繊維からのビスフェノールA脱着率は7-8%程度であり、吸着したビスフェノールAは加工羊毛内に保持されたまま脱着し難い。 これに反して、
EX 314で化学加工した羊毛繊維からの脱着率は3時間で3
7%以上に達し、EX313で化学加工した羊毛繊維からの脱着率は30分で45%以上にも達している。 これらのデータから、短時間の浸漬でビスフェノールAを多量に脱着するためには、羊毛繊維をエポキシ化合物で加工することが有効であることが分かる。 【0070】参考例10 66.7ppmのビスフェノールAを含む10%エタノール水溶液に化学加工又はグラフト加工した羊毛繊維を浸漬し、2
日後に、加工羊毛繊維がどの程度ビスフェノールAを吸着したかを上澄の紫外線吸光度を測定することにより検討した。 得られた結果を表9に示す。 【0071】(表9) 表9から明らかなように、エポキシ化合物、BzMA, HEM
A, MAA, St, 4HBA, Methyl A, Ethyl Aにより、10%前後以上の加工率を有するように化学加工され又はグラフト加工された羊毛繊維は、優れたビスフェノールA吸着性を示す。 【0072】 【発明の効果】上記有害物質吸着素材によれば、ホルマリン、アンモニア等のガス状物質、又はビスフェノール
A、pn-ノニルフェノール、テトラメチルブチルフェノール、フタル酸ビス2−エチルヘキサン等の内分泌攪乱物質のような有害物質を効率よく吸着することができる。 また、有害物質を吸着する天然蛋白質は、絹フィブロイン、絹セリシン、動物ケラチン等の広範な動物性タンパク質からなり、化学反応性に富むアミノ酸を含むため、この化学的に活性な反応拠点に化学加工又はグラフト加工を施すことにより有害物質の吸着性能及び脱着性能を向上させることができる。 上記吸着素材は、ガス状の有害物質を効率的、経済的に吸着する素材であるため、半導体製造工場のクリーンルーム内を循環する循環ガスや、クリーンルーム内に導入するフレッシュエアー中に微量に含まれるアンモニア、酸化硫黄Sox、酸化窒素Nox、塩化水素などの有害ガスを除去するのに有用である。 【0073】上記吸着素材は、天然高分子繊維であるため、該繊維の優れた加工性を利用して、不織布、織物、
編物、紙、又は基材への植毛など様々な形態に加工できるので、脱臭・消臭が求められる様々な用途分野に広く用いられ得る。 例えば、排水処理フィルター等の水浄化エレメントや、エアコンディショナー用フィルター、空気清浄機用フィルター、クリーンルーム用エアーフィルター、除湿機用フィルター、及び業務用ガス処理フィルター等の空調機器用エレメントの他、下着及び靴下等の衣料品全般、並びに布団、枕、シーツ、毛布、及びクッション等の寝装寝具、並びにカーテン、カーペット、マット、壁紙、ぬいぐるみ、造花、及び造木等のインテリア用品、並びにマスク、失禁ショーツ、及び濡れティッシュ等の衛生材料、並びに車のシート、及び内装等の車内用品、並びにトイレカバー、トイレマット、及びペット用トイレ等のトイレ用品、並びに冷蔵庫、及びごみ箱の内張り等の台所用品、並びに靴の中敷き、スリッパ、
手袋、タオル、雑巾、ゴム手袋の内張り、長靴の内張り、貼付材、生ゴミ処理装置等で有効に用いることができる。 【0074】上記吸着素材は、グラフトモノマーが素材内でグラフト重合しており、また、エポキシ化合物で化学修飾加工したものであるため、悪臭物質や内分泌攪乱物質などの有害物質を吸着する能力が低下しないという耐久性に優れたアルデヒド吸着能力を有し、さらに、上記のアルデヒド吸着能力を有する消臭繊維を簡単に繊維の種類形態を問わず製造することが可能である。
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