首页 / 专利库 / 水处理 / 淡水 / 電解カートリッジ、システム、その使用方法

電解カートリッジ、システム、その使用方法

阅读:90发布:2020-05-08

专利汇可以提供電解カートリッジ、システム、その使用方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且,下面是電解カートリッジ、システム、その使用方法专利的具体信息内容。

およびアルカリ塩のイオンの塩水溶液を電気分解して酸性電解水およびアルカリ電解水を生成する為の電気分解システム(110)であって、 陽イオンおよび陰イオンを含む塩水溶液を含め、塩水槽(112)を画成する内部チャンバを備える深皿と、 前記深皿の前記内部チャンバに配列され前記塩水槽(112)に沈められた第1電解カートリッジ(14)であって、 前記第1電解カートリッジ(14)は第1電極(16)および陰イオン選択膜(18)を備え、前記第1電極(16)は電気供給部に接続され、前記電気供給部は前記第1電極(16)を正に帯電させ、前記陰イオン選択膜(18)は、前記第1電極(16)の少なくとも一部分に隣接した第1隙間(100)を画成するように前記第1電極(16)の側面に配置され、前記塩水溶液からの陰イオンが前記陰イオン選択膜(18)を通り抜けて前記第1隙間(100)に入り、前記第1隙間(100)は、前記第1隙間(100)の入口(26)で淡水供給部と連通し、酸性電解水を出す為の配管に接続された前記第1隙間(100)の出口と連通し、 前記第1隙間(100)は、前記塩水溶液の陰イオンだけが前記陰イオン選択膜(18)を通り抜けて前記第1隙間(100)に入るように前記塩水槽(112)から密封される、前記第1電解カートリッジと、 前記深皿の前記内部チャンバに配列され前記塩水槽(112)に沈められた第2電解カートリッジ(14)であって、 前記第2電解カートリッジ(14)は、前記第1電解カートリッジ(14)の一面に配列され、第2電極(16)および陽イオン選択膜(18)を備え、前記第2電極(16)は電気供給部に接続され、前記電気供給部は前記第2電極(16)を負に帯電させ、前記陽イオン選択膜(18)は、前記第2電極(16)の少なくとも一部分に隣接した第2隙間(100)を画成するように前記第2電極(16)の側面に配置され、前記塩水溶液からの陽イオンが前記陽イオン選択膜(18)を通り抜けて前記第2隙間(100)に入り、前記第2隙間(100)は、前記第2隙間(100)の入口(26)で淡水供給部と連通し、アルカリ電解水を出す為の配管に接続された前記第2隙間(100)の出口と連通し、前記第2隙間(100)は、前記塩水溶液の陽イオンだけが前記陽イオン選択膜(18)を通り抜けて前記第2隙間(100)に入るように前記塩水槽(112)から密封される、前記第2電解カートリッジ(14)と、 前記第1隙間(100)の反対側の側面で前記陰イオン選択膜(18)を覆う第1浸透性インサート(19)であって、前記第1浸透性インサート(19)を通って前記陰イオン選択膜(18)まで塩水溶液(112)の通過を許容する連続気泡型発泡ポリマーで構成される、前記第1浸透性インサート(19)と、 前記陰イオン選択膜(18)に面する前記側面の反対側の側面で前記第1浸透性インサート(19)に配置された第1結合プレート(38)であって、前記第1結合プレート(38)は、前記入口(26)から前記第1隙間(100)までの淡水の案内中、前記浸透性インサート(19)および第1陰イオン選択膜(18)を支持する間、前記第1結合プレート(38)および第1浸透性インサート(19)を通る前記陰イオン選択膜(18)までの前記塩水溶液(112)の通過を許容する開口で形成される、前記第1結合プレート(38)と、 前記第2隙間(100)の反対側の側面で前記陽イオン選択膜(18)を覆う第2浸透性インサート(19)であって、前記第2浸透性インサート(19)を通って前記陽イオン選択膜(18)まで塩水溶液(112)の通過を許容する連続気泡型発泡ポリマーで構成される、前記第2浸透性インサート(19)と、 前記陽イオン選択膜(18)に面する前記側面の反対側の側面で前記第2浸透性インサート(19)に配置された第2結合プレート(38)であって、前記第2結合プレート(38)は、前記入口(26)から前記第1隙間(100)までの淡水の案内中、前記第2浸透性インサート(19)および陽イオン選択膜(18)を支持する間、前記第2結合プレート(38)および第2浸透性インサート(19)を通る前記陽イオン選択膜(18)までの前記塩水溶液(112)の通過を許容する開口で形成される、前記第2結合プレート(38)と、 を備える、電気分解システム。各電解カートリッジは、前記電極(16)および前記陰イオン選択膜または陽イオン選択膜(18)の各々の間に配置されるガスケット(17)を備える、請求項1に記載の電気分解システム。各ガスケット(17)は、弾性材で構成され、任意でシリコーンである、請求項2に記載の電気分解システム。各ガスケット(17)は、接着材で少なくとも部分的に被覆された側面を備え、任意で、 (i)表面を湿った物品に接着できる接着材、または、 (ii)アクリル系接着材、 である、請求項2に記載の電気分解システム。前記連続気泡型発泡ポリマーは、ポリウレタンを含む、請求項1に記載の電気分解システム。前記連続気泡型発泡ポリマーは、塩水に起因する劣化から前記連続気泡型発泡ポリマーを保護する為に被覆物質で被覆され、前記被覆物質は、ポリ塩化ビニル(PVC)、後塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)、ポリビニルジエンフルオライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチルメチルアクリレートコポリマー(EMA)、それらの組合せを含む、請求項5に記載の電気分解システム。各電極(16)は、タンタルの酸化物とルテニウムの酸化物とイリジウムの酸化物を含む物質で被覆されたチタンから構成される、請求項1に記載の電気分解システム。前記第1隙間および第2隙間の各々は、淡水を少なくとも2psiの圧で少なくとも10分間、漏らすことなく含めることができる、請求項1に記載の電気分解システム。前記第1側面の反対側にある前記第1電解カートリッジの第2側面に隣接して配列された第3電解カートリッジ(14)を含み、前記第3電解カートリッジ(14)は、第3電極(16)、第3透過性インサート(19)、第3結合プレート(38)を備え、前記第3電極(16)は電気供給部に接続され、前記電気供給部は、前記第3電極(16)を負に帯電させ、前記第3電解カートリッジ(14)は、第2陽イオン選択膜(18)を更に備え、前記第2陽イオン選択膜(18)は、前記第3電極(16)の少なくとも一部分に隣接した第3隙間(100)を画成するように前記第3電極(16)に関して支持され、前記第3隙間は、前記塩水溶液の陽イオンだけが前記第2陽イオン選択膜(18)を通り抜けるように前記塩水溶液(112)から密封され、 前記第3隙間(100)は、前記第3隙間(100)の入口(26)で淡水供給部と連通し、アルカリ電解水を出す為の配管に接続された前記第3隙間の出口(28)と連通し、 前記第3透過性インサート(19)は、連続気泡型発泡ポリマーで作成された第2陽イオン選択膜(18)を被覆し、前記連続気泡型発泡ポリマーは、前記第2透過性インサート(19)を通って前記陽イオン選択膜(18)への前記塩水溶液(112)の通過を許容し、前記第3結合プレート(38)は、前記第2陽イオン選択膜(18)の反対側の側面上の前記第3透過性インサート(19)に配置され、前記第3結合プレート(38)は、前記第3隙間(100)の前記入口(26)から前記第3隙間(100)までの淡水の案内中、前記第3透過性インサート(19)及び第2陽イオン選択膜(18)を支持する間、前記第2陽イオン選択膜(18)へと前記第3結合プレート(38)及び第3透過性インサート(19)を通って塩水溶液(112)の通過を許容する開口で形成される、請求項1に記載の電気分解システム。請求項9に記載の前記電気分解システムによって、陽イオンおよび陰イオンを含む塩水溶液から酸性電解水およびアルカリ電解水を生成する方法であって、 前記第1電極、第2電極、第3電極が帯電されている間、前記第1隙間、第2隙間、第3隙間を通して淡水を流し、それぞれの各隙間から流れる第1生成物、第2生成物、第3生成物を生み出すステップと、 少なくとも前記第1電極および第2電極が帯電されている間、前記第1隙間を通る前記第3生成物の少なくとも一部分を流し、前記第1生成物のpHを調整するステップと、 を含む方法。

说明书全文

関連出願の相互参照

[0001]

この特許出願は、2015年2月4日に出願され、参考の為に本願に組み込まれる米国仮特許出願第62/111,980号の利益を主張する。

発明の背景

[0002]アルカリ塩を含む電解を電気分解し、酸性電解水およびアルカリ電解水を生成するシステムが知られている。通常、約2.0〜約3.5のpHを有する酸性電解水は、一般的に消毒剤を含むが、この消毒剤は、医療、農業、食品加工産業、他の施設環境(institutional environments)を含む、様々な消毒用途に、ますます使用される。アルカリまたは塩基電解水も同様に、消毒と洗浄効果を有し、油や油しみの洗浄に有用である。塩化ナトリウムが、水に溶けるアルカリ塩として普通に使用されるのは、環境に親しみやすく、強であり、コストが安い酸および塩基を生成するからである。

[0003]一定の商業的に利用可能な水の電気分解システムは、当該システムと共に利用されるイオン選択膜の皺を導く「乾式」で組み立てられる。皺が付いた膜は、存在すると、酸性電解水およびアルカリ電解水の電解生成において、電気抵抗を高める。当該システムの為の生成出力を維持するため、作業者は、高い電気抵抗で一定の電流を維持する為に電圧を高めなければならない。

[0004]商業的に利用可能な水の電気分解システムを使用する他の懸念事項は、酸性電解水のpH(通常、約2〜約3.5のpH)から生じる。典型的なpH範囲の酸性電解水は、酸性電解水における消毒剤濃度を制限する傾向がある。最初は相当に「硬い」(例えば、相当に高濃度の可溶性カルシウムおよび/またはマグネシウムを含んだ)軟化された水が供給される商業的に利用可能な水の電気分解システムは、当該システムに緩衝水供給(a buffered water supply)を提供する傾向にあり、緩衝水供給は、ときどき、最適濃度の消毒剤を有する酸性電解水を生成する為に都合の良いpHを提供する。しかしながら、この利益は、水が最初に相当に軟らかい場合、一般的には達成されない。

[0005]使用者は、当該システムに入力される最小量のエネルギ(すなわち、直流電流電圧)を要する酸性水溶液およびアルカリ水溶液を生成するシステムを有することを望むであろう。エネルギ入力を低下させるため、当該システムは、電気抵抗を最小限に抑えることを試み、同時に、所望の量または濃度の酸性水溶液および/またはアルカリ水溶液を生成するのに十分な電流を維持しなければならない。

発明の目的および概要

[0006]電解カートリッジが提供される。電解カートリッジは、電極を備え、この電極は、電気供給部と接続可能である。イオン選択膜は、電極の少なくとも一部分に隣接した隙間を画成するように電極の一面に配置される。浸透性インサートは、その隙間の反対側の側面で、選択膜を覆う。結合プレートは、選択膜に面する側面の反対側の側面で、浸透性インサートに配置されている。隙間は、隙間の入口で淡水供給部と連通し、隙間の出口と連通する。隙間は、イオンを含む塩水溶液に電解カートリッジが沈められるときに塩水溶液のイオンが隙間に入る経路だけがイオン選択膜を通り抜けるように、密封される。

[0007]酸性電解水およびアルカリ電解水を生成する為の、水およびアルカリ塩のイオンの塩水溶液を電気分解する為の電気分解システムが提供される。このシステムは、塩水溶液を含める為の内部チャンバを備える深皿を備え、内部チャンバは、陽イオンおよび陰イオンを含み、塩水槽を画成する。第1電解カートリッジは、深皿の内部チャンバに配列され、第1電解カートリッジは、塩水槽に沈められる。第1電解カートリッジは、第1電極を備え、第1電極は、第1電極を正に帯電させる電気供給部に接続される。陰イオン選択膜は、第1電極の少なくとも一部分に隣接した第1隙間を画成し、塩水溶液からの陰イオンが陰イオン選択膜を通って第1隙間に入るように、第1電極の側面に配置される。浸透性インサートは、第1隙間の反対側の側面で陰イオン選択膜を覆う。結合プレートは、陰イオン選択膜に面する側面の反対側の側面で浸透性インサートに配置される。第1隙間は、第1隙間の入口で淡水供給部と連通しており、第1隙間の出口と連通している。第1隙間は、塩水溶液の陰イオンが第1隙間に入る経路だけが陰イオン選択膜を通り抜けるように、塩水槽から密封される。第2電解カートリッジは、深皿の内部チャンバに配列され、第2電解カートリッジは、塩水槽に沈められる。第2電解カートリッジは、第2電極を備え、この第2電極は、第2電極を負に帯電させる電気供給部に接続される。陽イオン選択膜は、第2電極の少なくとも一部分に隣接した第2隙間を画成し、塩水溶液からの陽イオンが陽イオン選択膜を通り抜けて第2隙間に入るように、第2電極の側面に配置される。浸透性インサートは、第2隙間の反対側の側面で陽イオン選択膜を覆う。結合プレートは、陽イオン選択膜に面する側面の反対側の側面で、浸透性インサートに配置される。第2隙間は、淡水供給部と第2隙間の入口で連通し、第2隙間の出口と連通する。第2隙間は、塩水溶液の陽イオンが第2隙間に入る経路だけが陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水槽から密封される。

[0008]陽イオンおよび陰イオンを含む塩水溶液から酸性電解水およびアルカリ電解水を生成する方法が提供される。この方法は、第1電解カートリッジ、第2電解カートリッジ、カソードカートリッジを塩水溶液に沈めるステップを含む。第1電解カートリッジは、第1電極を備え、この第1電極は、第1電極を正に帯電させる電気供給部に接続される。第1電解カートリッジは、さらに陰イオン選択膜を備え、陰イオン選択膜は、第1電極の少なくとも一部分に隣接した第1隙間を画成するように第1電極に関して支持される。第1隙間は、塩水溶液の陰イオンが第1隙間に入る経路だけが陰イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封される。第2電解カートリッジは、第2電極を備え、この第2電極は、第2電極を負に帯電させるように電気供給部に接続される。第2電解カートリッジは、さらに陽イオン選択膜を備え、この陽イオン選択膜は、第2電極の少なくとも一部分に隣接した第2隙間を画成するように第2電極に関して支持される。第2隙間は、塩水溶液の陽イオンが第2隙間に入る経路だけが陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封される。カソードカートリッジは、同様に電解カートリッジであるが、第3電極を備え、この第3電極は、第3電極を負に帯電させる電気供給部に接続される。カソードカートリッジは、さらに陽イオン選択膜を備え、この陽イオン選択膜は、第3電極の少なくとも一部分に隣接した第3隙間を画成するように第3電極に関して支持される。第3隙間は、塩水溶液の陽イオンが第3隙間に入る経路だけが陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封される。淡水は、第1電極、第2電極、第3電極が帯電される間、第1隙間、第2隙間、第3隙間を通り抜けて流されるので、それぞれの各隙間から流れる第1生成物、第2生成物、第3生成物を生み出す。第3生成物の少なくとも一部分は、少なくとも第1電極、第2電極が帯電される間、第1隙間を通り抜けて流されるので、第1生成物のpHを調整する。

[0009]また更なる方法が提供される。この方法は、塩水溶液に沈められて負に帯電した電極を有する電解カートリッジを経て、アルカリ性水溶液を生成するステップを含む。電極が負に帯電された電解カートリッジによって生成されたアルカリ性水溶液の少なくとも一部分は、塩水溶液に沈められて正に帯電した電極を有する電解カートリッジに送られる。約4から約6のpHを有する次亜塩素酸水溶液は、塩水に沈められて正に帯電した電極を有する電解カートリッジを経て生成される。

[0010]

図1は、本発明に従う例示的電解システムの概略図である。

図2は、本発明に従う電解カートリッジの分解図である。

図2aは、発明に従う組立て済みの電解カートリッジの正面図である。

図2bは、図2aの組立て済みの電解カートリッジの横断面図である。

図2cは、図2a、図2bの組立て済みの電解カートリッジの横断面図の詳細図である。

図3は、本発明に従う電解カートリッジの分解図である。

図4は、本発明に従う例示的な電気分解システムの概略図である。

図5は、本発明に従う電解システムのより具体的な実施形態の概略図である。

図6は、図5の電気分解システムの一連の電解カートリッジの分解図である。

図7は、代替の電気分解システムの一連の電解カートリッジの他の分解図である。

図8は、ナットおよびボルトを使用して組み立てられた図6の一連の電解カートリッジの分解図である。

好ましい実施形態の詳細な説明

[0021]一般的な発明概念を含む実施形態は、様々な形態をとることができ、図面に示され、様々な例示的かつ好ましい実施形態が以下に説明されるが、本願開示内容は例示にすぎず、特定実施形態に限定されるものではないことが理解されよう。

[0022]電解カートリッジが提供される。電解カートリッジは、電気供給部に接続可能な電極を備える。イオン選択膜は、電極の少なくとも一部分に隣接した隙間を画成するように電極の側面に配置される。浸透性インサートは、その隙間の反対側の側面でイオン選択膜を覆う。結合プレートは、イオン選択膜に面する側面の反対側の側面で浸透性インサートに配置される。隙間は、隙間の入口で淡水供給部と連通し、隙間の出口と連通する。イオンを含む塩水溶液に電解カートリッジが沈められるときに塩水溶液のイオンが隙間に入る経路だけがイオン選択膜を通り抜けるように、隙間が密封される。

[0023]酸性電解水およびアルカリ電解水を生成するように、水およびアルカリ塩のイオンの塩水溶液を電気分解する為の電解システムが提供される。このシステムは、陽イオンおよび陰イオンを含み、塩水溶液を含める為の内部チャンバを備える深皿を備え、塩水槽を画成する。第1電解カートリッジは、深皿の内部チャンバに配列され、第1電解カートリッジは、塩水槽に沈められる。第1電解カートリッジは、第1電極を備え、第1電極は、第1電極を正に帯電させる電気供給部に接続される。陰イオン選択膜は、第1電極の少なくとも一部分に隣接した第1隙間を画成するように第1電極の側面に配置され、塩水溶液からの陰イオンが陰イオン選択膜を通り抜けて隙間に入ることができる。浸透性インサートは、第1隙間の反対側の側面で陰イオン選択膜を覆う。結合プレートは、陰イオン選択膜に面する側面の反対側の側面で浸透性インサートに配置される。第1隙間は、淡水供給部と第1隙間の入口で連通し、第1隙間の出口と連通する。塩水溶液の陰イオンが第1隙間に入る経路だけが陰イオン選択膜を通り抜けるように、第1隙間が塩水槽から密封される。第2電解カートリッジは、深皿の内部チャンバ内に配列され、塩水槽に沈められる。第2電解カートリッジは、第2電極を備え、この第2電極は、第2電極を負に帯電させる電気供給部に接続される。陽イオン選択膜は、第2電極の少なくとも一部分に隣接した第2隙間を画成するように第2電極の側面に配置され、塩水容器からの陽イオンは、陽イオン選択膜を通り抜けて第2隙間に入る。浸透性インサートは、第2隙間の反対側の側面で陽イオン選択膜を覆う。結合プレートは、陽イオン選択膜に面する側面の反対側の側面で、浸透性インサートに配置される。第2隙間は、淡水供給部と第2隙間の入口で連通し、第2隙間の出口と連通する。第2隙間は、塩水溶液の陽イオンが第2隙間に入る経路だけが陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水槽から密封される。

[0024]図面の図1を参照すると、本発明の教示に従うように構成された電気分解システム110の例示的実施形態が示されている。例示的電気分解システム110は、酸性電解水および/またはアルカリ(すなわち、塩基性)電解水を生成する為に、水およびアルカリ塩の溶液を電気分解するように動作可能である。酸性電解水(すなわち、酸性消毒剤)およびアルカリ電解水(すなわち、塩基性クリーナ)の両方は、有利な消毒および洗浄特性を有し、これらを、医療、農業、食品加工、施設を含む様々な用途に使用可能にする。一実施形態によると、水および塩の溶液は、水および塩化ナトリウムを含む塩水溶液または塩類溶液である。処理条件によるが、水および塩化ナトリウムを含む塩水溶液の電電解は、各々が化学水溶液である、次亜塩素酸水溶液(たとえば、酸性消毒剤)および水酸化ナトリウム水溶液(たとえば、塩基性クリーナ)を生成する。図1は、塩水槽112の壁を通り抜けてカートリッジ14の前後に流れる流体と、塩水槽112の外側から流れる流体とを示すように描かれているが、そのような流体は、一般的に、柔軟な導管(たとえば、ホース)を通り抜けて流れるものであり、これらのホースは、必要であれば、塩水槽112の上端開口を経て出入りすることに留意されたい。

[0025]本発明の態様によると、電気分解システム110は、塩水槽112を組み込み、そこで、正に帯電した電極16を有する少なくとも一つの電解カートリッジ14および負に帯電した電極14を有する少なくとも一つの電解カートリッジ14が塩水に沈められ、カートリッジ14の実質的に全ての側面が塩水にさらされる。本願で使用されるように、電気分解装置(electrolytic cell)は、一対の電解カートリッジ14から成り、一方の電解カートリッジ14は、電極16が正に帯電され、他方の電解カートリッジ14は、電極16が負に帯電されている。電解カートリッジ14が沈められる開放型塩水槽112を使用すると、じゃまな中間チャンバが不要になるため、もっと自由に流体を当該システムに流すことができる。また、流体の流れを案内する複雑なガイドも不要になるため、当該設計を単純化し、効率を高めることができる。膜18を各電極16の両側に配列することによって、各電極16の両面からイオンをカートリッジ14に引き入れることができる。

[0026]電解カートリッジ14は、淡水入口26(すなわち、隙間の入口)を有し、これが、膜18および電極16の間のカートリッジ14の隙間100(例えば、図2)へと案内する淡水の供給部に接続されている。カートリッジ14において、淡水は、カートリッジ14の隙間100(例えば、図2)に引き入れられたイオンと結びつき、(電極16が正に帯電されたカートリッジ14内で)酸性水溶液を形成し、あるいは、(電極16が負に帯電されたカートリッジ14内で)アルカリ水溶液を形成する。各カートリッジ14は、出口28を有し、出口28は、それぞれの化学水溶液(酸性水溶液またはアルカリ水溶液)が出口カートリッジ14に接続することを許容する配管に接続される。システムを通り抜ける化学水溶液、淡水、塩水の流れは、当業者に知られているように、制御可能である。

[0027]以下、図面の図2を参照すると、本発明の教示に従って構成された電解カートリッジ14の分解図の例示的実施形態が示されている。図2の電解カートリッジ14は、ハウジング40によって支持された電極16を備える。一定の実施形態において、ハウジング40は、ポリマー材料で構成され、重合材料は、塩水に長時間(例えば、少なくとも1000時間)実質的に劣化させることなく、沈めたままにする為に適している。好ましい実施形態において、ハウジング40は、利用されるときには、結合プレート38および/または開口部の無い壁81(例えば、図3))および/またはナット202およびボルト204(例えば、図8)と同一材料で形成される。好ましい実施形態において、ハウジング40は、脂肪族ポリアミド(例えば、ナイロン)で構成される。

[0028]図2は、「両面」カートリッジ、すなわち、電極16の二つの主面の各々に膜が配置されたカートリッジを例示する。本願で説明されるように、代替カートリッジ、たとえば、図3のカートリッジ14aは、沈められるとき、一組のガスケット17、膜18,浸透性インサート19,結合プレート38の配置をとり、塩水から電極16の片面を密封するように構成されてもよい。図3の代替実施形態が、更に本願に説明されている。図2の実施形態は、電極16を有するカートリッジ14を示し、電極16は、均一な電解強度を与えるのに役立つ中実ハニカム状構成を有する。電極16は、たとえば、中実プレートまたは窪みが付けられた構成を有してもよく、または、本願で説明された電解反応を実施するのに必要な電流を与えるように構成されてもよい。注目すべきことは、用語「浸透性」が、インサート19を説明する為に使用され、浸透性インサート19が塩水に対して浸透性、すなわち、塩水の通過を許容することである。浸透性インサート19を説明する為に使用される用語「浸透性」は、浸透性19が膜材で構成されることを意味することを意図するものではない。浸透性インサート19の、様々な実施形態が、本願で更に説明されている。

[0029]電極16は、一般的に、金属であることが一般的な導電性物質から構成される。一定の実施形態において、正電極、すなわち、正に帯電される電極16は、酸性水溶液と適合する物質(たとえば、酸性電解水)から構成される。好ましい実施形態において、正電極は、混合された金属酸化物コーティング(たとえば、一定の金属の酸化物のコーティング)で被覆されたチタンから構成される。一定の実施形態において、混合された金属酸化物コーティングは、タンタル、ルテニウム、イリジウムの酸化物を備える。

[0030]カソード、すなわち、負に帯電された一定の実施形態において、電極16は、アルカリ水溶液と適合する伝導物質から構成される。好ましい実施形態において、カソードは、チタンまたはその合金で構成される。

[0031]各カートリッジ14は、ハウジング40を含み、ハウジング40は、電極16,ガスケット17,膜18,浸透性インサート19,結合プレート38が取り付けられる構造体を提供する。膜18をカートリッジ14に対して密封することを容易にするため、ハウジング40は、全体的にウィンドウ状構成を有し、膜18および電極16が、たとえばガスケット17を経て接続されるとき、隙間100が、電極16に接触し、電極16に隣接するように(例えば、電極16および膜18の間に)ハウジング40が構成される。図2a−図2cは、隙間100が電極16,ガスケット17,膜18,浸透性インサート19によって囲まれる、組み立てられたカートリッジ14の横断面図を示す。図2a−図2cに例示された実施形態に対し、2対の浸透性インサート19(全部で4つの浸透性インサート19)が示されている。図2−図3で例示されるように、カートリッジ14,14aは、隙間100を通る水の流れを許容し、その中にイオンが引かれて、例えば、アルカリ水溶液(例えば、アルカリ電解水)または酸性水溶液(例えば、酸性電解水)を生成することができる。

[0032]注目すべきことは、図2cの横断面図において、隙間100が3つの異なったセクションで示されているが、図2cの実施形態の3つの異なった隙間100は、電極16に隣接した実際に一つの連続した隙間である。中央の隙間100は、ハニカム状構造の電極16の間の隙間を表し、図2cには一部分の電極16だけが示されている。電極16が中実の場合、中央の隙間100は電極の一部であり、側面に位置する隙間100は、電極16に隣接した隙間を表す。

[0033]用語「水溶液」と化学水溶液は本願で、本願に開示されたカートリッジ、セル、システムまたは方法によって生成される水(例えば、酸性電解水、アルカリ電解水)またはそのようになる水(例えば、淡水、隙間100に入る中間物質、隙間100に含められる中間物質、隙間100を離れる中間物質)を含む液体を説明する為に使用される。塩水は、用語の一般的意味で水溶液であるが、この出願において参照されるように、塩水は、「水溶液」または「化学水溶液」ではない。

[0034]カートリッジ14は、塩水に沈められるとき、電極16に関連付けられた電荷によって、塩水からカートリッジ14の隙間100にイオンが引き入れられる。膜18は、本願で説明されるように、イオンの一定の化学種に対し、選択的に浸透性がある。隙間100は、電極16の表面、すなわち、膜18および電極16の間に配置された電極16の表面に接触するように、電極16に隣接して配置される。隙間100は、塩水に沈められるとき、隙間100へのイオンの流路だけが膜18を経て、したがって、一定の化学種のイオン(すなわち、正に帯電されたイオンまたは負に帯電されたイオン)だけが特定カートリッジ14の為の隙間100に移るように、密封される。

[0035]図に例示されるように、ハウジング40は、ハウジング40および電極16の間の接触地点、同様に、ハウジング40およびそれぞれの膜18の間の接触地点を制限するように設計されるので、例えば、膜18および電極16の間の領域で、あるいは、カートリッジ14aのために、膜18および開口が無い壁81(図3)の間の領域で、電極16に隣接した隙間100を画成する。有利なことに、膜18の方に(を通り抜けて)引き寄せられるイオンは、隙間100に、更に、電極16の表面まで、膜18の外側の各コンポーネントを通じて又は周りを容易に移動するように、ハウジング40、浸透性インサート19、結合プレート38によって大規模に妨げられないので、それぞれの化学水溶液を形成する為に到達する。本願で説明されるように、膜18は、動作中、電極16と接触しない。

[0036]電解カートリッジ14、14aの重要な特徴は、密封される隙間100に関連する。図2に示されるように、電極16およびハウジング40の両側に配置されるのは、一対のガスケット17,それに続く一対の膜18,それに続く一対の結合プレート38である。ガスケット17は、電極16および膜18の間を密封するので、隙間100を画成する。ガスケット17は、隙間100を横切って、平坦かつ円滑に膜18を密封することに役立つように利用される。分かったことは、組立中、動作中の膜18の皺は、カートリッジ14の効率に影響を与えることである。ガスケット17は、「湿式」組立であっても、隙間100を密封することによってカートリッジ14の組立に役立つ。「湿式」組立とは、組立前に、膜が水に濡らされることを意味する。膜が濡れると、「乾式」サイズより大きな最終的サイズまで膜を膨張させる。「乾式」組立は、いったん沈められると、膜の膨張を生じさせ、これが、波形の膜表面を生じさせるので、本願で説明された化学水溶液の生成を非効率にする。完全膨張した膜を使用してカートリッジを組み立てることにより、組立前に完全膨張していない膜と比べて、効率を高めることができる。

[0037]一定の実施形態において、ガスケット17は、組立前、約0.8mmから約1.2mmの厚さを有する。動作中、ハウジング40、ガスケット17,膜18は、幾つかの要因に依存するが、電極16から膜18までの距離が、約0.1mmから約0.6mmを有するように隙間100を与える。一般的に、正に帯電した電極を有するカートリッジは、電極16から膜18までの距離が約0.1mmから約0.3mmを有し、負に帯電した電極を有するカートリッジは、電極16から膜18までの距離が約0.3mmから約0.6mmを有する。好ましい実施形態において、電極16から膜18までの距離は、各カートリッジ14に対し、独立して調整可能である。

[0038]一定の実施形態において、ガスケット17は、塩水に適合する弾性材、酸性水溶液、アルカリ水溶液を備え、これらから本質的に成り、あるいは、これらから成る。適した弾性材の例示的実施形態は、イソプレン(例えば、天然ゴム)、イソブチレンイソプレンコポリマー(例えば、ブチルゴム)、エチレンプロピレンジエンモノマー(Mクラス)ゴム(EPDM)、フッ素エラストマ、シリコーンを含むが、これらに限定されるものではなく、選択される限り、エラストマは、塩水溶液に沈められるときには、実質的な劣化を有することなく、それと接触する特定のイオン化学種に耐える。好ましい実施形態において、エラストマは、シリコーンである。

[0039]一定の好ましい実施形態において、ガスケット17は、接着材で少なくとも一部が被覆された側面を備え、これが、一定の実施形態において、湿った物品に表面を接着可能にする。利用されるとき、一般的に、接着材は隙間100を密封する機能を持たないが、カートリッジ14の湿式組立に役立つ。接着材は、濡らされた膜がガスケットを接着することを許容する。接着材は、互いに湿った物品の接着性を許容するので、ガスケットおよび膜の実質的なズレを有することなく、カートリッジ14の締め付けを容易にする。湿った物品に表面を接着できる接着材の実施例は、アクリル系接着材、ポリウレタン系接着材を含むが、これらに限定されるものではない。一定の好ましい実施形態において、接着材は、アクリル系接着材である。

[0040]負に帯電した電極16を有するカートリッジ14は、正イオン交換膜18、すなわち、陽イオン選択膜が装着されている。一定の実施形態において、陽イオン選択膜は、アルカリイオンを通過させることを許容する。好ましい実施形態において、陽イオン選択膜(または、複数の陽イオン選択膜)は、ナトリウムイオンを通過させることを許容する。好ましい実施形態において、陽イオン選択膜(または、複数の陽イオン選択膜)は、スルホン化テトラフルオロエチレン系フルオロポリマーコポリマーで構成される。陽イオン選択膜は、例えば、E.I.デュポン・デ・ヌムール・アンド・カンパニー(デラウェア州ウィルミントン)から得ることができる。

[0041]正に帯電した電極16を有するカートリッジ14は、負イオン交換膜18,すなわち、陰イオン選択膜が装着されている。一定の実施形態において、陰イオン選択膜は、とりわけ、ハライドイオンの通過を許容する。好ましい実施形態において、陰イオン選択膜は、とりわけ、塩素イオンおよび/または塩素酸イオンの通過を許容する。好ましい実施形態において、イオン選択膜は、スルホン化テトラフルオロエチレンコーティングを有するポリテトラフルオロエチレン布から成る。陰イオン選択膜は、例えば、メンブレンズインターナショナル、リングウッド、ニュージャージ州から得ることができる。好ましい実施形態において、膜18は、硬質かつ多孔性の構造を有する。

[0042]電解カートリッジ14,14aの他の重要な特徴は、膜18に移動する電流および塩水の能力に関する。図2に示されるように、一対の膜18を越えて、電極16から外に続くのは、一対の浸透性インサート19である。浸透性インサート19の組込みは、浸透性インサート19が無い状態より、膜18の外の表面が塩水にさらされることをより許容することに役立つ。

[0043]浸透性インサート19のサイズおよび/または品質は、カートリッジ毎に異なってもよい。好ましい実施形態において、電極16が正に帯電されるカートリッジ14は、とりわけ、膜18および結合プレート38の間に配置される浸透性インサート19を更に備え、浸透性インサート19は、カートリッジ14を形成するコンポーネントの締め付けの前に、ほぼ2.5インチ×5.5インチ×1/16インチ(すなわち、ほぼ63.5mm×ほぼ139.7mm×ほぼ1.6mm)の寸法を有する。

[0044]電解カートリッジの一定の実施形態において、浸透性インサートを通る、それぞれの膜の表面までの塩水の経路を許容する材料で浸透性インサート19は構成される。一定の実施形態において、浸透性インサートは、連続気泡型発泡ポリマーで構成される。連続気泡型発泡ポリマーを形成する為に重合され、利用可能な例示的モノマーは、イソシアネート、エチレン、プロピレン、スチレン、エポキサイド(たとえば、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン等)、これらの組合せ(例えば、コポリマー、ターポリマー、ポリマーブレンド等)を含むが、これらに限定されるものではない。好ましい実施形態において、連続気泡型発泡ポリマーは、ポリウレタンを含む。用語「ポリマー」は、本願において、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、少なくとも3つの反復ユニットを含む任意の分子の組合せ又は任意の一つを指す為に使用される。選択されるモノマーに拘わらず、連続気泡型発泡ポリマーは、それ自体を塩水が膜表面まで通過することを許容しなければならない。

[0045]一定の実施形態において、連続気泡型発泡ポリマーは、コーティング物質で被覆される。コーティング物質は、たとえば、当業者に知られたようなコーティング物質の液体形態に連続気泡型発泡ポリマーを浸漬させることによって付けられてもよい。浸透性インサートの一定の実施形態は、被覆されていない連続気泡型発泡ポリマーで構成されてもよいが、一定の他の実施形態は、コーティング物質を含む。コーティング物質は、必要に応じて付けることができ、塩水に起因する劣化から連続気泡型発泡ポリマーを保護する。理想的には、コーティング物質は、利用されるとき、槽から塩水を膜までの移送を促進するが、同時に、塩水のイオン特性に起因する劣化から連続気泡型発泡ポリマーを保護する。例示的コーティング物質は、ポリ塩化ビニル(PVC)、後塩素化ポリ塩化ビニル(CPVC)、ポリビニルジエンフルオライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチルメチルアクリレートコポリマー(EMA)、それらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。好ましい実施形態において、コーティング物質は、ポリ塩化ビニルである。

[0046]結合プレート38は、図2に示されるように、浸透性インサート19(複数の浸透性インサートが利用される場合には外側の浸透性インサート)の各々の外部表面に配置される。この実施形態において、カートリッジ14は互いに直列に組み立てられる(例えば、図4−図8を参照)。結合プレート38は、隣接したカートリッジの膜および浸透性インサート19の間に開放隙間を画成するように、窓枠のような構成に、それぞれの膜18の周囲に延びる脚部と、脚部の2つの間に延びる交差部材とを与えることができる。膜18は、隙間100が空のとき、膜18が電極16と本質的に触れるように、各ハウジング40に取り付けられるべきである。膜18は、動作のとき、本願で説明された距離の範囲内の距離に分離すべきである。

[0047]図3を参照すると、カートリッジの代替実施形態が、カートリッジ14aとして示されている。カートリッジ14aは、図2におけるように、電極およびハウジングを備えるが、開口が無い壁81は、図2の結合プレート、浸透性インサート、膜、ガスケットの代わりに、電極16およびハウジング40の一面に配置されている。文脈で特に明記されない限り、用語「カートリッジ」および「電解カートリッジ」は、本願では総称的に使用されている。

[0048]カートリッジ14の隙間100を通り抜ける水溶液の流れを容易にするため、各カートリッジ14は、淡水分配チャネル62を含む(図6,図7を参照)。淡水分配チャネル62は、一連の経路を経て電極16に隣接した隙間100と連通し、一連の経路は、分配チャネルからハウジング40を通って延び、電極16に隣接して配置された隙間100と連通する。同様の経路は、ハウジング40の反対側の端部に設けることができ、適した化学水溶液が、ハウジング40の反対側の縁部を通って延びる化学収集チャンバ64(図6および図7を参照)に移ることを許容する。理想的には、カートリッジ14は、淡水分配チャネル62をカートリッジ14の下縁部に有するように配列され、淡水(または、一定の実施形態、例えば、図4,図5の実施形態に対してはアルカリ水溶液)の上方、および化学収集チャンバ64の外の流れを容易にする。

[0049]負に帯電した電極16を有する少なくともカートリッジ14の為の淡水分配チャネル62は、淡水入口50(例えば、図2)と連通する。同様に、各カートリッジ14の為の化学収集チャネル64は、例えば、図2にも示されるように、出口52と連通する。各カートリッジ14は、その独自の淡水分配チャネル62および化学収集チャンバ64を有するので、各カートリッジは、自給自足と考えることができ、それは、塩水槽に沈められること、適切に装填されること、一つ又は複数の淡水源および化学的出口に接続されること、少なくとも2つのカートリッジが存在する限り、カートリッジのうちの一方は、電極が正に帯電され、他方は、電極が負に帯電されることを単に必要とする。しかしながら、それぞれの、複数のカートリッジは、特定システムに含まれてもよく、各々の同数が存在しなくてもよい。本願で説明されるように、好ましい実施形態は、正に帯電した電極を有するカートリッジより、負に帯電した電極を有する多数のカートリッジを含む。更なる好ましい実施形態において、正に帯電した電極16を有するカートリッジ14の淡水分配チャネル62は、アルカリ水溶液を隙間100に分配し、反応させ、約4〜約6のpHを有する酸性水溶液を形成させる。

[0050]図は、導入される淡水およびカートリッジ14の反対側の端部で引きあげられる化学水溶液を示す実施形態の例示を与えるが、カートリッジは、水が導入され、化学水溶液がカートリッジの同一端部から引きあげられるように構成可能である。

[0051]図の実施形態は、矩形構成を有するカートリッジを示し、対応した電極、ハウジング、ガスケット、膜、浸透性インサート、結合プレートも、同様に矩形構成を有するが、当業者は、他の構成も使用可能であることを認識するであろう。好ましい実施形態によると、電極および膜の組合せは、ほぼ20mmの厚さが可能であり、膜は、ほぼ0.46mmの厚さが可能であり、膜を横切る圧力差80psiに耐えることができる。所定カートリッジの電極および膜の間、隣接したカートリッジの電極および膜の間の正確な距離は、流体中の抵抗損失からのエネルギ損失を減らすように、ハウジング、浸透性インサート、結合プレート、それらの間のスペーサ(例えば、図6−図8のスペーサ82)の寸法決めを通じて最適化することが可能である。

[0052]本願の実施例に呈された実験結果は、一つ又は複数の浸透性インサート19を利用するカートリッジ14が、浸透性インサートを含まないカートリッジと比べて、生産効率を改善することを示す。特に、本願で説明されるように浸透性インサートを利用するカートリッジの為の酸性電解水およびアルカリ電解水の生産率は、同一生産率を達成するのに必要とする電力は著しく小さいが、浸透性インサートを利用しないカートリッジの生産率に等しい率が維持可能である。たとえば、本発明のカートリッジ14を利用するシステムは、3分の1の電極(すなわち、DC電力、ワット)で供給されるとき、酸性電解水の生産率において、2倍の増加を示しているので、以前の技術を越える、ほぼ600%の改善を達成する。本願の実施例で提供された結果は、驚くべきことであり、予想外である。

[0053]当業者が理解するように、特に、酸性電解水、例えば、次亜塩素酸水溶液の生成に関連する、隙間100の塩の量を最小に抑えることにより、結果として生じる酸性消毒剤生成物(例えば、酸性電解水)の貯蔵寿命を延ばし、腐食による機械装置の損傷を減らす。

[0054]

[0055]図面の図4を参照すると、本発明の教示に従って構成された電気分解システム110の例示的実施形態が示されている。例示された電気分解システム110は、酸性電解水および/またはアルカリ(すなわち、塩基性)電解水を生成する為に、水およびアルカリ塩の溶液を電気分解するように動作可能である。酸性電解水(すなわち、酸性消毒剤)およびアルカリ電解水(すなわち、塩基性洗浄剤)の両方は、有益な殺菌および洗浄特性を有し、これらが、医療、農業、食品加工および施設を含む様々な用途に使用可能にする。一つの実施形態によると、水および塩の溶液は、水および塩化ナトリウムを含む塩類または塩水溶液である。処理条件に依存するが、水および塩化ナトリウムを含む塩水溶液の電解は、次亜塩素酸水溶液(例えば、酸性消毒剤)および水酸化ナトリウム水溶液(たとえば、塩基性クリーナ)を生成する。留意すべき点は、図4および図5は、深皿30/塩水槽112の壁および外側を通してカートリッジ14に流れる流体および深皿30/塩水槽112の壁および外側を通してカートリッジ14から流れる流体を示すが、そのような流体は、一般的には、柔軟な導管(例えば、ホース)を通って流れ、これらのホースは、必要に応じて、深皿30/塩水槽112の上端開口を経て、出入りするように配列される点である。一定の実施形態において、第2カートリッジ14に対するカートリッジ14の生成物をリサイクルさせる配管(例えば、リサイクル配管150)は、深皿30の内部に完全に含められ、塩水溶液112の内部に完全に沈めることができる。

[0056]本発明の態様によると、電気分解システム110は、塩水槽112を組み込み、この中に、電極16が正に帯電される電解カートリッジ14のうち少なくとも一つと、電極16が負に帯電される電解カートリッジ14のうち少なくとも一つが、カートリッジ14の実質的に全ての側面が塩水にさらされて沈められる。本願で使用されるように、電気分解装置は、一対の電解カートリッジ14から成り、一方の電解カートリッジ14は、正に帯電される電極16を有し、他方の電解カートリッジ16は、負に帯電される電極16を有する。電解カートリッジ14が沈められる開放型塩水槽112を使用することによって、邪魔な中間チャンバが不要になるので、流体を当該システムを通して、もっと自由に流すことが許容される。また、流体の流れを案内する為の複雑なガイドが不要になるので、設計を単純化し、効率を高める。図4の概略的図面において、塩水槽112は、3つのカートリッジ14を含み、一つのカートリッジ14は正に帯電される電極16を組み込み,2つのカートリッジ14は、負に帯電される電極16を組み込む。カートリッジ14は、槽112内の塩水を電気分解するように構成され、そのため、正に帯電されたイオンおよび負に帯電されたイオンで、それぞれのカートリッジ14に引き入れる。図4の実施形態において、イオン透過膜18は、各カートリッジ14の電極16の両側に設けられる。各電極16の両側に膜18を配列することによって、各電極16の両面からカートリッジ14にイオンが引き入れられる。

[0057]図4のシステムにおいて、塩水供給配管22を経て槽112に接続されるオプションの塩水供給部20が設けられる。オプションの塩水リサイクル配管24も同様に設けられ、これが、消費された塩水を槽112の外に引き、それを塩水供給部20に戻す。この配列の結果として、塩水は槽112を通り、電解カートリッジ14を囲み、電解カートリッジ14を過ぎて循環される。塩水は、技術的に知られた方法を経て槽112に供給されてもよい。塩水は電解カートリッジ14を通過するので、負に帯電したイオンが、正に帯電した電極16を備えたカートリッジ14に引き入れられ、正に帯電したイオンが、負に帯電した電極16を備えたカートリッジ14に引き入れられ、電解反応を受ける。

[0058]電解カートリッジ14の各々は、淡水入口26(すなわち、隙間の入口)を有し、これが、淡水の供給部に接続され、淡水は、膜18および電極16の間のカートリッジ14内の隙間100へと案内される。カートリッジ14において、淡水は、カートリッジ14の隙間100に引き入れられたイオンと結びつき、(正に帯電した電極16を備えたカートリッジ14内で)酸性水溶液または(負に帯電した電極16を備えたカートリッジ内で)アルカリ水溶液のいずれかを形成する。各カートリッジ14は出口28を有し、出口28は、それぞれの化学水溶液(酸性水溶液またはアルカリ水溶液)がカートリッジ14を出ることを許容する配管に接続されている。このシステムを通る塩水、淡水、化学水溶液の流れは、当業者に知られるように制御可能である。

[0059]図4に示されたように、システム110の重要な特徴は、正に帯電された電極16を有する電解カートリッジの入口にカソードカートリッジの生成物を送る能力である。図4において、カソードカートリッジ14cの出口は、カソードカートリッジ14cによって生成された生成物を、正に帯電した電極16を有するカートリッジ14の入口に供給するように構成されている。そのような生成物を、正に帯電した電極16を有するカートリッジ14に供給する能力は、システム110に供給される淡水の塩分濃度に拘わらず、あるいは、出力部がシステム110に供給可能な軟水装置に供給される淡水の硬度に拘わらず、正に帯電した電極16を有するカートリッジ14の生成物のpH制御を許容する。

[0060]このシステムを所望の生産率の酸性水溶液および/またはアルカリ水溶液に容易に縮小することを可能にするため、電解カートリッジ14は、モジュール式設計(たとえば、各カートリッジは、複数のカートリッジ14が互いに取り付けられるように構成可能)を有することができる。これは、追加のカートリッジおよび/またはセルを加えたり引いたりすることによって、所望の生産率までシステムを縮小することを許容する。そのようなモジュール式カートリッジ14を含むシステムの例示的実施形態が、図1および図4−図8に示されている。例えば、図5−図8の図形は、全部で5つの電解カートリッジ14(3つの負に帯電した電解カートリッジと2つの正に帯電した電解カートリッジ)を含む。

[0061]図5を参照すると、カートリッジ14は、塩水槽(例えば、図4の塩水槽112)を画成する深皿30に受容される。図5の実施形態は、5つのカートリッジを例示するが、それ以上またはそれ以下のカートリッジを設けることも理解されよう。たとえば、2:1の酸性水溶液とアルカリ水溶液生産率または2:1の塩基と酸性の生産率のいずれかを有する、たった3つのカートリッジ(例えば、図4)を備えたシステムを設けることも可能である。図5の実施形態において、このシステムは、とりわけ、正に帯電した電極を有するカートリッジの量より1つ多い、負に帯電した電極を有する一定量のカートリッジを備える。図5の実施形態において、このシステムは、電極が負に帯電したカートリッジ(例えば、カソードカートリッジ14c)の一つの出口が、電極が正に帯電した電極を有するカートリッジ14の少なくとも一つの淡水分配チャネル62(例えば、図6,図7)および淡水入口50(例えば、図2)と連通するように、構成され配列される。もっと更なる好ましい実施形態において、図5に例示されるように、淡水は、正に帯電した電極を有するカートリッジ14の隙間100に供給されず、代わりに、負に帯電した電極を有する少なくとも一つのカソードカートリッジ14cの生成物が、正に帯電した電極を有するカートリッジの、淡水入口50および淡水分配チャネル62、それによって隙間100を、例えばリサイクル配管150を経て満たす。通常、隣接したカートリッジ14は、一つの正に帯電した電極16および一つの負に帯電した電極16を有し、動作中、正に帯電したイオンは、一つのカートリッジ14の膜18を通って、負に帯電した電極16の方に流れ、負に帯電したイオンは、隣接したカートリッジ14の膜18を通って、正に帯電した電極16の方に流れる。図5の実施形態において、カートリッジは、それぞれに塩水槽に沈められる。

[0062]図5を続けて参照すると、入る淡水が矢印53によって示されている。負に帯電した電極を有する、各々の別個の電解カートリッジ14の隙間100に淡水が案内され、そこで、淡水は、膜18を通って引かれた、正に帯電したイオンと結びつき、アルカリ水溶液を形成する。図5の実施形態において、出る酸性水溶液は、矢印56で参照され、出るアルカリ水溶液は、矢印54で参照さられ、リサイクルされるアルカリ水溶液は、矢印150で参照されている。この場合、各化学水溶液は、それぞれのカートリッジ14の底部から上に流れ、カートリッジ14の上端で出る。カートリッジ14の隙間100を通り抜ける水溶液の流れは、図5において、矢印53で示された水の流れ、矢印54、150で示されたアルカリ水溶液の流れ、矢印56で示された酸性水溶液の流れと共に、矢印で図形的に示されている。図5において、中央のカートリッジ14cは、本願で説明されるように「カソードカートリッジ」であるが、その出口は、正に帯電された電極を有するカートリッジ14の各々と連通している。一定の実施形態において、図5の中央カートリッジに供給される直流電気は、調整可能な電気供給部を経て供給される。

[0063]図面の図6および図7を参照すると、一連のカートリッジ14の構成を示す一対の拡大図が提供されている。この場合、各カートリッジ14は、電極16を含み、電極16は、正か負のいずれかに帯電される。図2に示されるように、各電極16は、取り付けられた導線を有し、これが、適した電気供給部に接続可能である。図6に戻ると、電極16の一定の実施形態は、本願で検討されているように平坦かつ中実構成を有するが、電極の一定の実施形態は、複数の開口を特徴とするハニカム状構造を利用し、電極16の一定の他の実施形態は、非平坦(例えば、窪みが付けられた)構成を利用する。そのような構成の利点は、それらが、電極16に隣接した、すなわち隙間100内で電極16に接触した淡水の流れに乱流を導入できることである。理論に縛られることは望まないが、乱流はシステムの効率を高めると思われる。さらに、正に帯電した電極16を有するカートリッジ14と負に帯電した電極16を有するカートリッジ14を通る水の高い流量および/または流速は、酸性消毒剤を生み出す化学反応における制御の改善を容易にすると思われる。

[0064]図7は、各々が唯一の膜18を有する2つの最外カートリッジ14を有し、開口の無い壁81が各カートリッジ14の他面に設けられて一連のカートリッジの縁を画成する代替実施形態を例示する。膜18を支持するだけでなく、隣接するカートリッジ14の間に十分な隙間を確保するために、浸透性インサート19および結合プレート38を各膜18の外面に設けることができる(例えば、図2を参照)。結合プレート38は、一連の2つ以上のカートリッジを生み出すために、各カートリッジ14が、すぐに隣接した同様に構成されたカートリッジ14と共に配列されることを可能にする。結合プレート38は複数の大きな開口と共に窓状構成を有し、これらの開口を通って、塩水が浸透性インサート19および膜18にアクセスすることができる。これらの実施形態において、スペーサ82は、一連の結合プレート38ごとの外面に配列され、隣接したカートリッジ14の間に隙間を生み出すように隣接したカートリッジ14の結合プレート38の外面に係合し、それによって、塩水がカートリッジ14間の隙間を占有することを許容する。

[0065]所望のpHを含む膜の間のカートリッジ14内の、適した化学水溶液の形成を正確に制御するため、膜18および電極16の間の隙間を通り抜ける水の流れは、適した制御システムで調節可能であり、一定の実施形態では、負に帯電した電極を有するカートリッジによって生成されるアルカリ水溶液を、正に帯電した電極を有するカートリッジの隙間100へとリサイクルすることを含む。例えば、電気分解システムは、塩化ナトリウムおよび水の塩水溶液を電気分解するように構成されている場合、制御システムは、水の流れ及び電流を調節するように使用可能であり、所望の生産率および所望のpHで、酸性水溶液およびアルカリ水溶液の形成を制御する。同一または異なる制御システムが(動作中に槽内の塩水供給の補充を提供することを含む)槽内に塩水を供給する為に使用可能である。制御システムは、水および塩水用ポンプ、バルブ、適した電子制御装置を含み得る。

[0066]好ましい実施形態において、電気分解システム110は、2つの電解カートリッジおよび3つの電解カートリッジを交互配列(すなわち、負−正−負−正−負に配列)で備え、2つの電解カートリッジは、正に帯電した電極を有し、3つの電解カートリッジは、負に帯電した電極を有する。この好ましい実施形態において、中央のカートリッジは、本願で説明されたようなカソードカートリッジである。カソードカートリッジは、約11.5〜約12.5のpHでアルカリ水溶液を生成する動作が可能であり、その出口は、正に帯電した電極を有するカートリッジの各々の淡水入口および淡水分配チャネルの各々と連通する。

[0067]図8を参照すると、好ましい実施形態において、カートリッジ14または一連のカートリッジは、ネジ型式締結具、例えば、ナット202およびボルト204を用いて組み立てられる。一定の実施形態において、ナット202およびボルト204は、約0.3N*m〜約0.5N*m(すなわち、約3lb*inch〜約4lb*inch)のトルクに締め付けられる。

[0068]酸性電解水およびアルカリ電解水を、陽イオンおよび陰イオンを含む塩水溶液から生成する方法が提供される。この方法は、第1電解カートリッジ、第2電解カートリッジ、カソードカートリッジを塩水溶液に沈めるステップを含む。第1電解カートリッジは、第1電極を正に帯電する電気供給部に接続された第1電極を備える。第1電解カートリッジは、陰イオン選択膜を更に備え、この陰イオン選択膜は、第1電極の少なくとも一部分に隣接した第1隙間を画成するように第1電極に関して支持されている。第1隙間は、塩水溶液の陰イオンが第1隙間に入る経路だけ陰イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封されている。第2電解カートリッジは、第2電極を備え、第2電極は、第2電極を負に帯電させる電気供給部に接続されている。第2電解カートリッジは、陽イオン選択膜を更に備え、この陽イオン選択膜は、第2電極の少なくとも一部分に隣接した第2隙間を画成するように第2電極に関して支持されている。第2隙間は、塩水溶液の陽イオンが第2隙間に入る経路だけ陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封されている。カソードカートリッジは、同様に電解カートリッジであるが、第3電極を備え、この第3電極は、第3電極を負に帯電させる電気供給部に接続されている。カソードカートリッジは、陽イオン選択膜を更に備え、この陽イオン選択膜は、第3電極の少なくとも一部分に隣接した第3隙間を画成するように第3電極に関して支持されている。第3隙間は、塩水溶液の陽イオンが第3隙間に入る経路だけ陽イオン選択膜を通り抜けるように、塩水溶液から密封されている。第1電極、第2電極、第3電極が充電されている間、淡水は、第1隙間、第2隙間、第3隙間を通り抜けて流れるので、それぞれの各隙間から流れる第1生成物、第2生成物、第3生成物を生み出す。第3生成物の少なくとも一部分は、第1隙間を通り抜けて流れるが、少なくとも第1電極および第2電極は充電されるので、第1生成物のpHを調整する。

[0069]また更なる方法が提供される。この方法は、塩水溶液に沈められ、負に帯電した電極を有する電解カートリッジを経てアルカリ水溶液を生成するステップを含む。負に帯電した電極を有する電解カートリッジによって生成されたアルカリ水溶液の少なくとも一部分は、塩水溶液に沈められ、正に帯電した電極を有する電解カートリッジに送られる。約4〜約6のpHを有する次亜塩素酸水溶液は、塩水溶液に沈められ、正に帯電した電極を有する電解カートリッジを経て生成される。

[0070]一定の実施形態において、本発明の方法は、本願で開示された一つ又は複数のカートリッジまたはシステムを利用するステップを含む。たとえば、一定の実施形態において、この方法は、とりわけ、カートリッジ毎の単一イオン選択膜(陽イオン、陰イオン、両方ではない)、カートリッジ毎の複数のイオン選択膜(陽イオン、陰イオン、両方ではない)、またはこれらの組合せを使用するカートリッジの利用を含む。

[0071]一定の実施形態において、第3生成物(すなわち、アルカリ水溶液)の少なくとも一部分が第1隙間100(すなわち、カートリッジ14の正に帯電した電極16に隣接した隙間100)の各々を通り抜けて流されるので、第1生成物(すなわち、酸性水溶液)の各々のpHを調整する。一定の実施形態において、第3生成物は、約11.5〜約12.5のpHを有し、ここで、好ましい実施形態において、水酸化アルカリは、水酸化ナトリウムである。

[0072]一定の実施形態において、この方法は、複数の第1電解カートリッジを塩水溶液に沈めること、複数の第2電解カートリッジを塩水溶液に沈めること、あるいは、複数の第1および第2電解カートリッジを塩水溶液に沈めることを含む。

[0073]一定の実施形態において、塩水溶液は、水およびアルカリハロゲン塩を含む。好ましい実施形態において、塩水溶液は、水および塩化ナトリウムを含む。好ましい実施形態において、塩水溶液は、塩化ナトリウムで飽和状態(すなわち、室温における水の重量によって、ほぼ26%の塩化ナトリウム)にされる。

[0074]一定の実施形態において、第2生成物および第3生成物は、アルカリ電解水であり、これらは、一定の好ましい実施形態において、水酸化ナトリウム水溶液である。一定の実施形態において、第1生成物は、酸性電解水であり、これは、一定の好ましい実施形態において、次亜塩素酸水溶液である。一定の好ましい実施形態において、酸性電解水(例えば、次亜塩素酸水溶液)は、約4〜約6のpHを有する。第1生成物が次亜塩素酸水溶液である一定の実施形態において、次亜塩素酸水溶液は、重量割合で約100ppm〜約300ppmの次亜塩素酸濃度を有する。

[0075]一定の実施形態において、第1隙間および第2隙間は、第2隙間(すなわち、カートリッジ14の負に帯電した電極16に隣接した隙間100)と第2隙間(すなわち、カートリッジ14の正に帯電した電極16に隣接した隙間100)の容量比が約2:1から約10:1になるように配列される。

[0076]一定の実施形態において、第1生成物は、約100ppm〜約300ppmの酸性濃度を有する酸性電解水であり、DC電力lの1ワット当たり約10mL/分/W〜約40mL/分の割合で生成される。

[0077]4つのカートリッジシステムの「旧システム」構造と、図5に例示され、本発明の好ましい実施形態を構成する5つのカートリッジシステムの本発明のカートリッジ(「新システム」)とを利用して、実験が実施された。各システムは、水および塩化ナトリウムを含む飽和塩水槽を利用し、実験は室温で行われた。

[0078]旧システムは、4つのカートリッジを備え、これらは、ガスケットを持たない「乾式」で組み立てられ、本願で説明されたような浸透性インサートを含まなかった。旧システムのカートリッジは、交互の電極電荷を有するように配列され、開放側面プレートを含んでいた(すなわち、端部カートリッジの外側面の各々に交差部材を持たなかった)。20粒硬度を有する水が軟水装置に投入され、軟水装置の出力部は、各カートリッジの電極に隣接した隙間に投入された。軟化された水は、ほぼ1.5L/分の全体速度で、正に帯電した電極を有するカートリッジに投入され、ほぼ0.9L/分の全体速度で、負に帯電した電極を有するカートリッジに投入された。ほぼ2.3のpH及びほぼ85ppmの次亜塩素酸濃度を有する酸性電解水は、当該システムを通り抜けて流れる7.5アンペアの電流を用いて、所定の流量で正に帯電した電極を有するカートリッジによって生成された。7.5アンペアの電流に達成するため、26.5ボルトの直流電流(すなわち、199ワットのDC電力)が電極に供給された。

[0079]対照的に、新システムは、本願で説明されたように「湿式」で組み立てられ、シリコーンガスケット、浸透性インサート、結合プレートを含む5つのカートリッジを包含した。新システムのカートリッジは、交互の電極電化を有するように配列され、中央のカートリッジは、負に帯電した電極を有していた。中央のカートリッジの生成物は、正に帯電した電極を有する隣接したカートリッジ(例えば、図5に例示された構成)に、全ての入ってくる液体を供給した。

[0080]新システムは、20粒硬度および5粒硬度の各々が軟水装置に投入された水を使用して試験されたが、その後、その水は、負に帯電した電極を有するカートリッジの電極に隣接した隙間に投入された。軟化された水は、ほぼ0.9L/分の総流量で、負に帯電した電極を有する2つの外部カートリッジに投入され、ほぼ1.5L/分の流量で、中央カートリッジに投入され、この出力部は、正に帯電した電極を有する2つのカートリッジに送られた。20粒硬度実験の為に、ほぼ6.5のpH、ほぼ145ppmの次亜塩素酸濃度を有する酸性電解水が、当該システムを通り抜けて流れる7.5アンペアの電流を用いて、所定の流量で正に帯電した電極を有するカートリッジによって生成された。7.5アンペアの電流を達成するため、わずか11ボルトの直流電流(すなわち、66ワットのDC電力)が電極に供給された。5粒硬度実験の為に、ほぼ5のpH、ほぼ135ppmの次亜塩素酸濃度を有する酸性電解水が、当該システムを通り抜けて流れる7.5アンペアの電流を用いて、所定の流量で正に帯電した電極を有するカートリッジによって生成された。7.5アンペアの電流を達成するため、再び、わずか11ボルトの直流電流(すなわち、66ワットのDC電力)が電極に供給された。新システムにとって、同一流量(すなわち、高い生産率)で高濃度の酸性電解水を発生させる為には所定の低電力が必要であるが、本発明のカートリッジ、システム、方法は、本願で提供された実施例によって例示されたように、旧式カートリッジ、システム、方法を越える実質的な(例えば、ほぼ600%)改良を提供する。注目すべきことは、最初は相当に硬いが軟水装置によって後に軟化された水が、カートリッジ(すなわち、カートリッジの電極に隣接した隙間の中)に対し、好ましい水源を提供し、水源に最初に存在する硬度の量に拘わらず、実質的な改良が達成されたことである。

[0081]本願で列挙された、公報、特許出願、特許を含む全ての参考文献は、各文献が、参考の為に組み込まれるように個別かつ特別に表示され、本願に全体として記載されているかのように同程度に、参考の為に組み込まれる。

[0082]本発明を説明する文脈における、「その」「あの」という用語、同様の指示対象は、本願で特に明示されない限り、または、明確に状況に矛盾しない限り、単数、複数の両方を含むように解釈される。用語「備える」、「有する」、「含む」、「含める」という用語は、別段の記載がない限り、制限のない用語(すなわち、「含むが、これに限定されない」を意味する)として解釈される。本願における数値範囲の列挙は、本願で別段の表示が無い限り、単に、その範囲に入る各々の数値に個別に参照する短縮形の方法として機能させることを意図するにすぎず、各々の別個の数値は、本願で別個に記載されたかのように本願明細書に組み込まれる。本願で説明される全ての方法は、本願で別段の表示が無い限り、あるいは、文脈によって明らかに矛盾しない限り、任意の適した順番で実施できる。本願で提供される任意かつ全ての実施例、例示言語(たとえば、「のような」)の使用は、本発明を十分に明らかにすることを単に意図するものであり、別段、請求項で規定されない限り、本発明の範囲の制限を主張するものではない。明細書内の言語は、本発明の実務にとって重要なものとして非請求要素を表示するものとして解釈されるものではない。

[0083]本発明を実行する本発明者に知られた最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が本願に説明されている。これらの好ましい実施形態の変形例は、前述した説明を読む際に当業者にとって明らかになる。本発明者らは、そのような変形例を適切なものとして当業者が使用することを予期し、本発明者らは、本発明が、本願で具体的に説明されたものとは別の方法で行われることを意図する。したがって、本発明は、適用法によって許容されたように、添付された請求項に記載された主題の変形例および均等物の全てを含む。さらに、全ての可能な変形例における上記要素の任意の組合せは、別段、本願で別段の表示が無い限り、あるいは、文脈によって明らかに矛盾しない限り、本発明によって包含される。

高效检索全球专利

专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

申请试用

分析报告

专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

申请试用

QQ群二维码
意见反馈