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Storage of biological multi-component substance, applicable syringe device, and manufacture thereof

阅读:795发布:2021-06-18

专利汇可以提供Storage of biological multi-component substance, applicable syringe device, and manufacture thereof专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To provide sterile processes in manufacturing, charging, and packaging by providing a protective means to prevent mutual contamination between adjacent syringe bodies by shielding one from the other on a coupling part at an end part facing a conical part of each syringe body in a syringe member.
CONSTITUTION: A syringe device suitable for storage of biological multi- component substance such as tissue binding agent mainly comprising protein of a man or an animal comprises a cylinder member 14 in which two cylinder bodies 2, 3 in which piston rods 22, 23 integrally coupled with each other by a grip 24 at an outer end are integrally connected to each other at coupling parts 10, 11. In each coupling part 10, 11, a recessed part 16, 17 is provided fro receiving a protective means to prevent mutual contamination between adjacent syringe bodies by shielding one from the other syringe body in charging the syringe body 2, 3. The cylinder member 14 is formed to have a strip shape member at least partly comprising X-ray absorbing material.
COPYRIGHT: (C)1995,JPO,下面是Storage of biological multi-component substance, applicable syringe device, and manufacture thereof专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ヒト又は動物蛋白質を基礎とした組織接着剤等の生物学的多成分物質の貯蔵及び適用シリンジ装置であって、複数のシリンジ体を結合部を介して互いに平行状に結合され、該各シリンジ体にそれぞれ上記生物学的多成分物質の各成分を充填して該各シリンジ体の一端の円錐部を閉鎖するとともに該各シリンジ体の他端部をピストンプラグを介して閉鎖して形成されるシリンジ具と、上記ピストンプラグと組み合わされるピストンロッド及び共通グリップ素子により形成された操作部材と、上記各シリンジ体の円錐部に取り付けられる計量分配部材とにより構成される、貯蔵及び適用シリンジ装置において、 上記生物学的多成分物質の成分が充填された各シリンジ体(2、3)をそれぞれ個別のピストンプラグ(28、
    29)により閉鎖するとともに結合部分(10、11;
    32;37、38)を介してこれらシリンジ体を互いに一体的に連結したシリンジ部材(14)を形成し、 上記シリンジ部材(14)の各シリンジ体(2、3)の円錐部(4、5)と対向する端部における上記結合部(10、11;32;37、38)に、各シリンジ体(2、3)の充填時に他方のシリンジ体から遮蔽して隣接するシリンジ体間での相互汚染を防止する保護手段(41、42)を受け入れ可能とした凹部(16、1
    7)を設け、 上記ピストンロッド(22、23;22´、23´)に一体的にグリップ素子(24)を結合し、これにより上記シリンジ部材(14)と分離したピストンプラグを含むピストンロッド部材(21)を形成したことを特徴とする、生物学的多成分物質の貯蔵及び適用シリンジ装置。
  • 【請求項2】 シリンジ部材(14)が少なくともその一部分にX線吸収材料から成るストリップ状部材を含む、第1項記載の装置。
  • 【請求項3】 ピストンロッド部材(21)が少なくともその一部分にX線吸収材料から成るストリップ状部材を含む、第1項又は第2項記載の装置。
  • 【請求項4】 計量分配部材が少なくともその一部分にX線吸収材料から成るストリップ状部材を含む、第1項〜第3項のいずれかに記載の装置。
  • 【請求項5】 ピストンプラグ(28、29)がピストンロッド部材(21)を介してシリンジ体(2、3)内で円錐部(4、5)に向かう方向にのみ移動可能とした、第1項〜第4項のいずれかに記載の装置。
  • 【請求項6】 ピストンプラグ(28、29)がシリコン材料を用いて形成された、第1項〜第5項のいずれかに記載の装置。
  • 【請求項7】 生物学的多成分物質の各成分をそれぞれ個別に充填する複数のシリンジ体を結合部を介して結合するように合成樹脂材料により一体的に形成した、生物学的多成分物質の貯蔵及び適用シリンジ具において、 上記シリンジ部材(14)の各シリンジ体(2、3)の円錐部(4、5)と対向する端部における上記結合部(10、11;32;37、38)に、各シリンジ体(2、3)の充填時に他方のシリンジ体から遮蔽して隣接するシリンジ体間での相互汚染を防止する保護手段(41、42)を受け入れ可能とした凹部(16、1
    7)を設けたことを特徴とする、生物学的多成分物質貯蔵及び適用シリンジ具。
  • 【請求項8】 結合部が各シリンジ体(2、3)間にその長手方向に沿って延びる2つの平行な平板状結合ウェブ(10、11;37、38)により形成され、これら結合ウェブを介して各シリンジ体(2、3)を一体的に結合した、第7項記載のシリンジ具。
  • 【請求項9】 結合ウェブ(10、11)がそれぞれシリンジ体(2、3)と外接して結合された、第8項記載のシリンジ具。
  • 【請求項10】 シリンジ部材(14)が平坦な平板状に形成され、該シリンジ部材の厚み寸法がシリンジ体(2、3)の厚み又は外形寸法に相当する大きさとした、第7項〜第9項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項11】 各シリンジ体(2、3)が異なった断面積を有するとともに互いに等長ストロークを有するものとされ、該シリンジ体(2、3)のうちいずれか1つのシリンジ体の断面(40)が長円形とされ、平板状シリンジ部材(14)の厚み方向を横切る寸法が他のシリンジ体(3)の断面積の寸法と異なっている、第9項又は第10項に記載のシリンジ具。
  • 【請求項12】 結合ウェブ(32;37、38)がシリンジ体(2、3)の長手軸を含む中心平面(33)に沿って延びる平板状体とされ、該結合ウェブを介して各シリンジ体の中心部が連結された、第7項記載のシリンジ具。
  • 【請求項13】 結合素子(10、11;32;37、
    38)がシリンジ部材(14)の一端部から少なくとも2mm、好ましくは5mm〜15mm、特に好ましくは約10mmの間隔をあけて終端し、該端部に受け入れ凹部(16、17)を形成した、第7項〜第12項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項14】 各シリンジ体(2、3)の後端部に、
    それらシリンジ体から横方向に突出するように、フィンガーグリップを直接形成した、第7項〜第13項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項15】 シリンジ部材(14)がポリプロピレンにより一体的に形成された射出成形品である、第7項〜第14項のいずれかに記載の装置。
  • 【請求項16】 結合部(10、11)に少なくとも1
    つの銘刻領域(18、19;37、38)を形成した、
    第7項〜第15項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項17】 シリンジ部材(14)が少なくともその一部分にX線吸収材料から成るストリップ状部材を含む、第7項〜第16項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項18】 分離したピストンプラグ(28、2
    9;28´、29´)を充填されたシリンジ体内に挿入して該シリンジ体を閉鎖した、第7項〜第17項のいずれかに記載のシリンジ具。
  • 【請求項19】 ピストンプラグ(28、29;28
    ´、29´)がシリンジ体(2、3)内で円錐部(4、
    5)に向かう方向にのみ移動可能とした、第18項記載のシリンジ具。
  • 【請求項20】 ピストンプラグ(28、29)がシリコン材料を用いて形成された、第18項又は第19項記載のシリンジ具。
  • 【請求項21】 ピストン部材により閉鎖された複数のシリンジ体を平行状に相互に連結して形成された、複数の生物学的多成分物質の貯蔵及び適用に使用されるシリンジ具の操作部材であって、上記各シリンジ体のピストン部材と組み合わされたピストンロッドと共通グリップ素子とにより形成される操作部材において、 上記グリップ素子(24)をピストンロッド(22、2
    3;22´、23´)に一体的に結合して一体成形型ピストンロッド部材(21)を形成したことを特徴とする、操作部材。
  • 【請求項22】 グリップ素子(24)と結合する強化ウェブ(25)をピストンロッド(22、23;22
    ´、23´)間にわたって延びるよう形成して該ピストンロッドを強固に連結した、第21項記載の操作部材。
  • 【請求項23】 ピストンロッド部材(21)が一体的に形成された射出成形品である、第21項又は第22項記載の操作部材。
  • 【請求項24】 ピストンロッド部材(21)がアクロニトリル−ブタジェン−スチレンコポリマー(ABS樹脂)により形成された、第21項〜第23項のいずれかに記載の操作部材。
  • 【請求項25】請求項第18項〜第20項のいずれかに記載に充填無菌シリンジ具を製造するにあたり、 無菌シリンジ部材の各シリンジ体を一体的に無菌状に形成し又はその形成後に滅菌し、充填ステーションにおいて上記各無菌シリンジ部材の他端部を閉鎖するとともにこれら無菌シリンジ部材の一端部から各シリンジ体間の凹部に他方のシリンジ体を遮蔽するために保護手段を挿入した後各シリンジ体に自動的に無菌状態で生物学的多成分物質の各成分を充填し、その後各シリンジ体を無菌ピストンプラグにより閉鎖することを特徴とする、充填無菌シリンジ具の製造方法。
  • 【請求項26】 シリンジ具が生物学的多成分物質の各成分で充填されるとともにピストンプラグにより閉鎖されたとき即座に無菌状に包装する、第25項記載の方法。
  • 【請求項27】 各シリンジ部材における対応するシリンジ体を一列状に並べ、該各シリンジ部材の受け入れ凹部に共通に保護手段を導入する一方、上記一列状に並べられたシリンジ体に同時に無菌状に充填する、第25項又は第26項記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は生物学的多成分物質、特に、ヒト又は動物蛋白質を基礎とした組織接着剤等の貯蔵及び適用に使用されるシリンジ装置及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ヒト又は動物組織又は器官部を縫目無しに接合するとか又は縫合するとか、傷部を閉塞するとか、止血等のための生物学的多成分物質の貯蔵及び適用シリンジ装置であって、複数のシリンジ体を結合部を介して互いに平行状に結合され、該各シリンジ体にそれぞれ上記生物学的多成分物質の各成分を充填して該各シリンジ体の一端の円錐部を閉鎖するとともに該各シリンジ体の他端部をピストン部材を介して閉鎖して形成されるシリンジ具と、上記ピストン部材と組み合わされるピストンロッド及び共通グリップ素子により形成される操作部材と、上記各シリンジ体の円錐部に取り付けられる計量分配部材とにより構成されるシリンジ装置及びその製造方法に関するものである。

    【0002】この発明は、更に、生物学的多成分物質の貯蔵及び適用に使用されるシリンジ具であって、上記生物学的多成分物質の各成分をそれぞれ個別に充填する複数のシリンジ体を結合部を介して結合した、合成樹脂材料により一体的に形成したシリンジ具に関する。

    【0003】更に、この発明は、生物学的多成分物質の貯蔵及び適用に使用され、平行状に相互連結されるとともにそれぞれピストン部材を介して閉鎖される、複数のシリンジ体により形成されたシリンジ具を備えたシリンジ装置に適用されるシリンジ操作部材であって、上記各シリンジ体のピストン部材と組み合わされるピストンロッドと共通グリップ部材とにより形成されるシリンジ操作部材に関する。

    【0004】更にまた、本発明は充填無菌シリンジ具の製造方法に関するものである。

    【0005】

    【技術背景】ヨーロッパ特許出願EP−A−37393
    号及びその対応米国特許第4359049号、EP−A
    −156098号及びその対応米国特許第463105
    5号、EP−A−210160号及びその対応米国特許第4735616号により知られているように、上述した形式のシリンジ装置は、一般に、シリンジ具、全シリンジ体のピストン操作部材、及び計量分配部材、例えば、スプレーカテーテル又は混合カニューレが取り付けられるスプレーヘッド又は結合ヘッドにより構成される。 これらと同様の適用シリンジ装置が米国特許出願第116315号及び仏国特許出願第FR−A−2661
    097号に開示されている。 該装置は、特に、血液凝固促進酵素と合体させられたときその場で硬化する、各成分としてXIII因子及びフイブリノゲン含有溶液(組織接着剤)とトロンビン含有溶液とを使用する組織接着剤を適用するのに使用される。 使用にあたり、各成分は適用しようとする部位、例えば処置又は保護しようとする傷部に、シリンジ具のシリンジ体に接続された計量分配部材、例えば、シリンジ体の円錐部に取り付けられた、混合カニューレを備えた結合ヘッド又はスプレーヘッドを介して塗布される。

    【0006】上記公知の装置において、シリンジ体を結合するために、シリンジ体を受け入れるための適当な溝部又はスリーブを備えたトラフ又はスリーブ型保持手段が設けられ、更に該保持手段に横方向に相反するように延びるフィンガーグリップが設けられている。 これらシリンジ体は上記保持手段に挿入され、そこでは例えば弾性材で製作された突起が該シリンジ体をスナップイン方式で固く保持するようになっている。 これらシリンジ体のピストン部材を操作するため、更に、該ピストン部材に固定されたピストンロッドが共通グリップ素子を介して連結されるとともにこのシリンジ装置を操作するにあたりピストンロッドの案内動作を安定化及び改善するため、上記共通グリップ素子にガイドロッドを取り付けることが提案されている;そのようなガイドロッドは上記保持手段内に設けられたガイド穴を貫通して延びるものである。

    【0007】上記提案のように設計することにより、従前の米国特許第3223083号とか米国特許第211
    2160号とかに開示されるものと比べ、各シリンジ体は上記保持手段にスナップイン止めされる一方、各ピストンロッドはピストン部材と連携して操作するように相互結合されるとともに更には移動の際ガイドロッドを介して案内されて全シリンジ体のピストンの均一な操作が確実に行われるようにしたから、組み立ての簡略化及び操作の安全性を幾らか改善することが出来る。 これと比べて、米国特許第2112160号の装置によれば、長手方向に互いに直接接触させられている各シリンジ体は固定部材及びワイヤーループ及びゴムバンドを介して複雑な方式で結合されている。 米国特許第3223083
    号によれば、各シリンジ体は一点に閉じ込めるようにしたクランプ部材を介して互いに結合され、そこでは各シリンジ体の位置が相対的に安定していないようである。
    更に、操作者は2つのピストンロッドを同時に出来るだけ均等に押し込む必要があり、これには熟練を要する。

    【0008】上記問題形式のシリンジ装置、例えば、ヨーロッパ特許出願EP−A−37393号又はEP−A
    −156098号に開示のシリンジ装置においては、保持手段への各シリンジ体の装着作業及び共通グリップ素子を介して各ピストンロッドの結合作業を自動的に行うことが出来ず、手動的にしか行うことが出来ず、したがって、無菌操作が不可能でありかつ余分な無菌化処理が必要であり、適用液の無菌充填作業に多大な経費を必要とするという欠点がある。

    【0009】そこで、シリンジ装置の構成部分、特に、
    シリンジ具を、全ての組み立て、充填及び包装工程から使用時までにいたり、簡単に無菌又は感染防止処理できるようにすることが望まれる。 そのような無菌又は感染防止式組み立て、充填及び包装は、特に、好ましい適用装置、すなわち、組織接着剤の適用シリンジ装置の各構成部分に対して非常に重要である。

    【0010】更に、上記従来形式のシリンジ装置においては、シリンジ具用のシリンジ体、ピストンロッド及び操作部材を備えたピストン部材の他に、幾つかの個別の構成部材、即ち、一方の保持手段及び他方のガイドロッドを備えた共通グリップ素子を製造する必要があり、これら構成部分はその後に対応する素子と手作業で接続しなければならない。

    【0011】一方、既に、米国特許第3828980号及び米国特許第4040420号において二重シリンジ装置が提案されている。 該二重シリンジ装置は、上述したシリンジ装置に比べて組み立て及び操作を簡単なものとするため、各シリンジ体を互いに直接一体的に形成したものとされる。 しかしながら、この形式のシリンジ装置においては、適用する以前には互いに接触させてはならない異種の液成分を各シリンジシリンダーに充填するにあたり、これらシリンジシリンダーは互いに近接しているため、該充填作業は相互汚染することなく実施するのは非常に困難であるという欠点があった。

    【0012】米国特許第3552394号により、もう1つの異なった形式の分離した2つの注射針を備えた二重シリンジ装置が知られている。 このシリンジ装置においては、2つのシリンジ体が連結部を介して連結され、
    該連結部がシリンジ室を穿った一体成形シリンジ装置の厚み方向に段階状に形成されている。 2つの注射針を互いに近づけて配置することにより、該二重注射針を挿入する際、患者には単一の刺通痛感のみが感じられるように、患者の痛感を低減することが要望される。 また、この従来形式の二重シリンジ装置においては、とりわけ、
    2つのシリンジ型アンプルにそれぞれ異種の液成分を充填する作業が非常に厄介であるという欠点があった。

    【0013】

    【本発明の解決しようとする課題】したがって、本発明は、前述した形式のシリンジ装置における種々の欠点及び問題点を解消して、シリンジ具に関する全ての製造、
    充填及び包装工程時に無菌処理が保証されるとともに該シリンジ装置のその他の構成部分に対するその後の無菌処理が簡単化され、特殊な構成部材の追加を必要としない構造が簡単であり、また、全てのシリンジ体のピストン操作が簡単でありかつその安全性が保証された、シリンジ装置、シリンジ具及び操作部材を提供することを目的とするものである。 更に、製造及び充填操作時に安価な方法でシリンジ具の無菌性を保護する、シリンジ装置の製造方法を提供することにある。

    【0014】

    【課題解決手段の構成及び作用効果】本発明に係る前述した形式のシリンジ装置は、生物学的多成分物質の成分が充填された各シリンジ体をそれぞれ個別のピストンプラグにより閉鎖するとともに結合部を介して該シリンジ体を互いに一体的に連結されたシリンジ部材を形成し、
    上記シリンジ部材の各シリンジ体の円錐部と対向する端部における上記結合部に、上記各シリンジ体の充填時に他方のシリンジ体から遮蔽して隣接するシリンジ体間での相互汚染を防止する保護手段を受け入れ可能とした凹部を設け、上記ピストンロッドに一体的にグリップ素子を結合し、これにより上記シリンジ部材と分離したピストンプラグを含むピストンロッド部材を形成したことを特徴とするものである。

    【0015】同様に、本発明に係る前述した形式のシリンジ具は、シリンジ部材の各シリンジ体の円錐部と対向する端部における上記結合部に、上記各シリンジ体の充填時に他方のシリンジ体から遮蔽して隣接するシリンジ体間での相互汚染を防止する保護手段を受け入れ可能とした凹部を設けたことを特徴とするものである。

    【0016】更に、本発明に係る前述した形式のシリンジ具に適用できる操作部材は、グリップ素子をピストンロッドに一体的に結合して一体成形型ピストンロッド部材としたことを特徴とする。

    【0017】最後に、本発明の製造方法は、無菌シリンジ部材の各シリンジ体を一体的に無菌状に形成し又はその形成後に滅菌し、充填ステーションにおいて上記各無菌シリンジ部材の他端部を閉鎖するとともにこれら無菌シリンジ部材の一端部から各シリンジ体間の凹部に他方のシリンジ体を遮蔽するために保護手段を挿入した後各シリンジ体に自動的に無菌状態で生物学的多成分物質の各成分を充填し、その後各シリンジ体を無菌ピストンプラグにより閉鎖することを特徴とするものである。

    【0018】上述した手段により、前述した本発明の種々の目的を有利な方法で達成することができる。 このようなシリンジ装置は小型の安定したシリンジ部材を同様の小型な安定したピストンロッド部材と組み合わせることにより形成される。 これら両部材は、この種のシリンジ装置に要求される無菌性及び“離型自在性”に関して原始的に関連する問題点を生じることなく、完全に自動的に一体成形品として製造することができる。 ピストンロッド部材に関しては、計量分配部材と同様にして何ら問題もなく、既に包装された状態でその後の滅菌処理が可能であり、即ち、無菌領域においてピストンロッド部材を製造する又はピストンロッド部材をシリンジ部材内に挿入する必要もない。 又、このピストンロッド部材は計量分配部材、例えば、各成分を個別に輸送する分離チャンネル及び所望により混合カニューレを含む結合部材等と一緒に共通の包装材で包装するとともにその後の滅菌処理に付するようにしてもよい。

    【0019】上記シリンジ部材は、好ましくは射出成形法により、該シリンジ部材を包装するか又は包装しないかに拘わらず、各シリンジ体を自動的に充填するために個別に分離するとともにピストンプラグにより該シリンジ体を閉鎖しかつ何ら手作業を要することなく無菌状に包装することができるという利点がある。 これは、原理的に、適用しようとする物質として使用される物質、即ち、蛋白質溶液等に有利なものである。 本発明のシリンジ具は空状態又は既に充填された状態とされ、あらゆる段階においても無菌とされる。

    【0020】シリンジ体を自動充填するにあたり、各成分又は反応溶液の相互汚染を防止するために、例えば、
    カバーアングルの形態をした保護手段が設けられ、該カバーアングル保護手段はシリンジ体間の受け入れ凹部に突入するように配置され、これにより、現在充填中のシリンジ体からその他のシリンジ体を分離しかつ遮断する。 原理的に、各シリンジ体間の凹部にそれぞれ保護シート又はそれと同類のものを挿入し、該各保護手段の側部のシリンジ体に同時的に充填するようにし、これら保護手段により相互汚染を有効に防止するようにしてもよい。 このようにして、充填時、シリンジ体間の凹部に挿入するようにした保護手段により、簡単な小型一体化構造のシリンジ部材を保証しながら無菌自動充填を可能にする。

    【0021】好ましくは、シリンジ部材、ピストンロッド部材および/または計量分配部材の一部分にX線吸収材料により形成されたストリップ状素子を挿入し、例えば、インサート成形してもよい。 このようにして、次段の工程においてX線機器により検出が可能である。

    【0022】さらに、たとえシリンジ体内でピストンロッド部財を介して円錐部に向かう方向にのみピストンプラグが移動可能とされる場合であっても、使用時、術者が誤ってピストンプラグを引き出すのを防止するために安全上の理由から有利である。 これは、例えば、シリンジ体内にピストンプラグの座部を、例えば、ピストンプラグの後方開口にピストンロッドをスナップイン方式でより強固に摩擦係合させることによって達成できる。

    【0023】しかしながら、ピストンプラグの後方部にピストンロッドを単に押し当てるようにし、ここでシリンジ体内でピストンロッドに、例えば、突出翼を設けることにより使用時シリンジ部材からピストンロッドが脱落するのを防止することができる。 この分離型ピストンプラグはシリコン材料により形成することができ、このようにすれば長期間、例えば、2年間に亙る所定の摺動性および所要の清潔さ(この場合、潤滑材は使用すべきでない。)の保持に有利である。

    【0024】好ましい実施例において、ピストンプラグは中実のボール形態のものが使用される。 そのようなピストンプラグはシールリップを有し、該ピストンプラグの円錐部に向かって前進することを容易化する。 さらに、この実施例における利点は、上記ピストンプラグは格別にピストンプラグの配向を考慮しなくてよいからシリンジ体に充填した後、簡単な方法で挿入することができることにある。

    【0025】適当な凹部を備えたピストンロッドを使用すれば、ピストンロッドを押圧することにより円錐部に向かう方向にのみ緊密性を保持しながらこれらボール状ピストンプラグを簡単に移動させることができる。 この場合、円錐部は、シリンジ体をすっかり空にするためにそれに対応する凹型に形成される。

    【0026】この場合、米国特許第5147323号によりアンプル装置が公知であることに注意しなければならない。 このアンプル装置は箱形容器内の一側部に数個のアンプルが配置され、これらアンプルは簡単なピストンプラグにより後方部が閉鎖されている;上記容器を閉鎖すると共にピストンロッドを導入するための開口を有するスライドカバーの位置に関しピストンプラグはひとつのアンプル内で前方に押し出し可能とされ、これによりニードルを介して分配すべきインシュリンの投与が行われる。 この公知のアンプル部材は、全体的に複雑かつ高価なものであり、組織接着剤の適用には不適当である。

    【0027】捩りまたは破断に対抗するシリンジ部材の強度を高めるためには、結合素子としてシリンジ体間に伸びる少なくとも2つの平行板状結合ウエブにより該シリンジ体を一体的に結合するようにすれば非常に有利であることがわかった。 この場合、各結合ウエブがシリンジ体と外接するように結合するとさらに有利である。 一般に、シリンジ部材は手動操作を容易とするためにシリンジ体の厚みまたは外形に対応する厚みを有する平坦な平板状とされるのが好ましい。 そのようなシリンジ部材は高破壊耐を呈することに加えて、そのような平坦な小型板状シリンジ部材はあらゆる手動操作型のものに適する。 さらに、結合ウエブはシリンジ体の壁圧に匹敵する厚みをもって製造することができ、このようにすれば成形等により製作する際、冷却時においても何ら困難な問題を生ずることなく製造することができる。

    【0028】EP−A−210160および対応する米国特許第4735616号により同等のピストンストローク長において異なった断面積を有するシリンジ体を用いたものが知られており、これにより組織接着剤の適用時混合比1:1から外れてタンパク質溶液とトロンビー溶液との混合比を容易に変えられるようになっている。
    この公知の装置によれば、適当な寸法の円筒形シリンジ体は適当な寸法の保持手段の溝部にスナップイン取り付けされる。 この発明の最後の実施例によれば、シリンジ装置全体が平板状形態とされるにもかかわらず、混合または溶解比を簡単に変化させることができる。 したがって、この発明の好ましい実施例においては、各シリンジ体が異なった断面積を有するとともに一定のストローク長を有する場合、これらシリンジ体のうちの少なくとも1つの断面形状は長円形とされ、該平板状シリンジ部材の厚み方向を横断する寸法がその他のシリンジ体の断面の寸法と異なったものとされる。

    【0029】一方、上記結合素子として、結合ウェブが各シリンジ体の長手軸によって特定される中心面に沿って延びかつ各シリンジ体の中心部を結合するものとすれば、特に、形態上、製造の容易化を図ることができる。

    【0030】相互汚染を有効に防止する一方、受け入れ凹部の深さを大きくすることにより結合ウェブによる各シリンジ体の結合力に影響を与えないようにするために、現物のシリンジ寸法に見合わせてシリンジ部材の一端部から少なくとも2mm、好ましくは、5mm〜15
    mm、特に好ましくは、約10mmの間隔をもって受け入れ凹部を開口するように形成すると有利であることが証明された。

    【0031】上述したように、従来形式のシリンジ装置はトラフ型保持手段にフインガーグリップを設けたものであり、該フインガーグリップはシリンジ体に対し該保持手段の両側部から横方向に相反するように突出している。 この発明において、シリンジ具に上記フインガーグリップを設けてもよいことは勿論のことであり、この場合、各シリンジ体の後端部の両側に直接簡単なフインガーグリップが形成される。 特に、シリンジ部材が好ましい平坦な平板状形態とされる場合、フインガーグリップは当該部材のシリンジ具の厚み寸法内の大きさのものとするためにシリンジ体の外径に匹敵する幅寸法を有するものとされる。

    【0032】上記シリンジ体及び結合ウェブは、例えば超音波溶接等により強固に一体的に結合するようにしてもよい。 一方、上記シリンジ装置は、その製造容易化及び均一小型化に関して、ポリプロピレンによる一体射出成形品とすることが好ましい。 上記シリンジ部材の製造において、ポリプロピレンは、いわゆる“離型”性能に関して、物質材料から各シリンジ体内の収容物質中に移染する、可塑剤等の成分を含まないため、特に適している。

    【0033】また、結合素子に少なくとも1つの銘刻領域を含むようにすると有利である。 そのような銘刻領域に、シリンジ体を充填する以前又は以後に、例えば、シリンジ体の内容とかその適用形式等をとかを銘記するようにする。 これに関して、上記銘刻領域に直接上記事項を銘記するか又は該事項を銘記したラベルとかそれと同類のものを貼着するようにしてもよい。 また、シリンジ具の成形時に型押しにより銘刻するようにしてもよく、
    そのような浮彫型構造体とすることにより結合ウェブの強度を強化することができる。 更にまた、結合ウェブに、該ウェブとは無関係に強化リブとかそれと同類のものを成形するようにしてもよい。

    【0034】更に、本発明の操作手段に、ピストンロッド間をわたって延びるようにグリップ素子を結合する強化ウェブを設け、これによりピストンロッド間を強固に結合してピストンロッド部材を更に強化するとともにピストンロッド間の結合力を強化することができる。

    【0035】また、上記ピストンロッド部材は射出成形による一体成型品とすることが好ましい。

    【0036】上記操作部材又はピストンロッド部材は、
    シリンジ体に充填しかつ該シリンジ体に、特に、使用直前にピストンプラグを挿入して閉鎖した後の時点においてシリンジ具に挿入されるようにし、これによりピストンロッド部材が各シリンジ体内に含まれる物質と直接接触しないようにされる。 したがって、ピストンロッド部材用の材料の選定が重要ではなく、該材料は所要の製造簡易性及びピストンロッド部材に要求される高い強度に基づいて選択されなければならない。 この場合、上記ピストンロッド部材は、特に、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレンコポリマー(ABS樹脂)により製作すると有利であることが分かっている。

    【0037】上記充填シリンジ具を無菌性を維持して製造するには、シリンジ体に上記物質成分を充填するとともにピストンプラグにより閉鎖する時に即座に無菌状に包装するようにすれば、特に有利である。 更には、一列に並べられた複数のシリンジ部材における対応するシリンジ体に、これらシリンジ部材の凹部に共通保護手段を挿入しながら無菌状態で同時充填するようにすれば、有益なものとすることができる。

    【0038】以下に、本発明を、これらに限定するものではないが、幾つかの好ましい実施例を示す添付図面とともに詳細に説明する。

    【0039】

    【実施例】図1は、ヒト又は動物蛋白質を基礎とした組織接着剤の貯蔵及び適用に使用するようにしたシリンジ装置における一部分のシリンジ具に概括的に数字符号1
    を付してその構成を示す。 このシリンジ具1は2つのシリンジ体2及び3を有し、その一方のシリンジ体にトロンイビン含有溶液が、他方のシリンジ体にXIII因子及びフイブリノゲン含有溶液が収容される。 図2及び図3から明らかなように、これらシリンジ体2及び3は、それぞれ代表的な実施例に示されるように断面形状が円形とされ、前方端部に公知の円錐部4及び5を有するとともに後方端部に、図1には示されないが、図10(A)、
    (B)及び図11に示されるように、使用時まで公知の閉鎖キャップ45を取り付けて閉鎖される。 使用時、公知のように、円錐部4及び5に、シリンジ装置における他の部材としての計量分配部材、例えば、図16に示されるような混合カニューレを含むアタッチメントヘッド又は集合ヘッドとか、カニューレ又はスプレイヘッドを含む結合部材等が取り付けられる。

    【0040】更に、図1及び図2に、円錐部4及び5に設けられた穴6及び7を示す。

    【0041】上記シリンジ体2及び3の後方端部に、直接、フインガーグリップ8及び9が一体的に形成され、
    これらフインガーグリップ8及び9はシリンジ体2及び3の両側部から相反するように横方向に突出するように形成されている。

    【0042】上記シリンジ体2及び3は、図2及び図3
    に示すように、分解不可能とした堅固な小型かつ平板状部材に前結合ウェブ10及び後結合ウェブ11を介して連結されている。 これら結合ウェブ10及び11は円筒状シリンジ体の外周面と接する状態で結合されるとともに該シリンジ体のほぼ全長にわたって延び、それぞれ面取り部12及び13が形成された前方端部(円錐部端部)及び後方端部から間隔をおいた位置が終端とされる。 このようにして、シリンジ部材14の前方端部及び後方端部に、それぞれ、両シリンジ体2及び3への機械的充填時、例えば図9、図10(A)及び(B)を参照して後述するような、アングルカバープレート等の保護手段を挿入可能に、凹部16及び17が形成される。

    【0043】上記結合ウェブ10及び11はシリンジ体2及び3に一体的に形成され、特に、元来、一体成形用材料として好ましいポリプロピレンを用いて射出成形により形成される。

    【0044】図1に、破線によって概略的に示すように、結合ウェブ10及び11に1つ又は複数の銘刻領域18及び19を設け、これら銘刻領域に直接刻銘するか又は印刷ラベル又はそれと同類のものを貼付するようにする。 好ましくは、前方結合ウェブ10の全外面部(前面部)及び後方結合ウェブ11の全外面部(後面部)が銘刻領域として使用可能とされる。

    【0045】シリンジ具1と協働するように連結されたアクチュエータ部材20は2つのピストンロッド22、
    23を含むセパレート一体成形型ピストンロッド部材を構成し、これらピストンロッド22、23の後方端部、
    即ち図1における上端部に、共通グリップ素子24を介して一体的に連結され、該共通グリップ素子24の下部側に一体的に共通成形された強化ウェブ25が結合され、該強化ウェブ25も又上記ピストンロッド22、2
    3と接続されている。 グリップ素子24に窪み部26が設けられ、該窪み部26に対し当該シリンジ具1を操作する際に親指が掛けられる。 ピストンロッド22、23
    は、例えば、図4から明らかなように、断面形状が円筒形とされ、中実又は中空状としてもよい。

    【0046】上記構成のシリンジ具1を使用するにあたり、アクチュエータ部材20のピストンロッド22、2
    3の両前方端部がそれぞれピストンプラグ素子28、2
    9と噛み合わされ、これらピストンプラグ素子28、2
    9は、図9〜図12を参照しながら詳細に後述するように、充填後、シリンジ体2、3内に挿入されたものである。

    【0047】上記シリンジ具1の他に、ピストンロッド部材21は、充填されたシリンジ具1内にピストンプラグ28、29が配置されていない形式のシリンジ装置におけるもう1つの部品とされ、例えば、ABS樹脂を用いて射出成形品として製造することが好ましい。

    【0048】ピストンプラグ28、29は、例えば、図7を参照して詳細に後述するように、ピストンロッド2
    2、23の前方端部とスナップ−イン又はキャッチ方式で結合されるか、又は、図13〜図15を参照して詳細に後述されるように、使用時、ピストンロッド22、2
    3と当たるようにした中実体として製作することが好ましい。

    【0049】図5〜図8に示される実施例は、概略、図1〜図4に示す実施例と対応しており、この第2実施例についての下記の説明は上記2つの実施例における相異した構成部分に限定されない。 なお、図5〜図8において、図1〜図4に示す実施例の構成部分に対応する部分に対して同一の数字符号が使用さている。

    【0050】図5〜図8に示す実施例において、ピストンロッド部材21に、断面形状が星形とされるピストンロッド22′、23′が設けられ、これにより該ピストンロッド全体の材料の厚みを均等にして射出成形時における均等な冷却作用及び材料硬化作用を確実なものとされる。 それとは別に、図5〜図8に示されるピストンロッド部材21は図1〜図4に示される実施例に対応するものであり、グリップ素子24がピストンロッド22
    ´、23´と一体的に形成されるとともに強化ウェブ2
    5が設けられている。 ピストンロッド部材21におけるその他の構成部分に関しては、前述の説明が参照される。

    【0051】図7から明らかなように、ピストンプラグ、例えば28はアンダーカット穴30を有するようにし、該アンダーカット穴30はピストンロッド、例えば22´の前端部に設けた差し込みヘッド31と協働し、
    該差し込みヘッド31と組み合わされた際乳嘴突起状に拡張され、ピストンロッド22、23又は22´、23
    ´がそれぞれピストンプラグ28及び29に押し込まれたとき該差し込みヘッド31は上記穴30にスナップイン取り付けされるようになっている。

    【0052】図1〜図4に示されるシリンジ部材と違って、図5及び図6に示されるシリンジ部材14には単一の中央結合ウェブ32が設けられ、該中央結合ウェブ3
    2は、概略、シリンジ体2、3の長手軸を含むとともに図6に一点鎖線で示される中心面を貫通して延びている。 それに加えて又はそれに代えて、図1〜図4に示される実施例における結合ウェブ10、11と同様に、図6に破線で示される用に、シリンジ体2、3に外接して結合する結合ウェブ110、111を設けるようにしてもよい。

    【0053】又、図5に示されるシリンジ部材14においては、シリンジ部材14の前方端部(円錐部側)及び後方端部から少なくとも2mm、好ましくは約5mm〜
    15mm、特に好ましくは約10mmの間隔をあけて中央結合ウェブ32の終端が位置するように設けられ、このようにしてシリンジ体2、3への充填時に該両シリンジ体間に保護手段を導入するための受け入れ凹部16、
    17が形成される。

    【0054】又、上記シリンジ体2、3間の結合ウェブ32に、図5において破線35、36で示すように、種々の銘刻領域、例えば、上銘刻領域37、下銘刻領域3
    8及び両領域37、38間に自由領域39を設けるようにしてもよい。

    【0055】適用しようとする反応液の溶液濃度を予め定められた所要濃度のものとするため、該溶液の混合比が1:1から外れる場合、これを達成するには、図1〜
    図4に示すように、本発明のシリンジ装置1は平坦な平板状形態とされ、その装置の一定の横寸法が該装置全幅寸法を超えた所望の大きさとされ、例えば、一方のシリンジ体2の断面形状が、図3に一点鎖線40で示すように、円形から外れた長円形又楕円形とされる。 この場合、図3に図示されるように、シリンジ体3を大きな幅寸法とする代わりに比較的小さな幅寸法を有する、即ち、図示しないが、該シリンジ体3の断面の楕円形の長軸が当該シリンジ部材14の厚み方向に延びるものとされる。

    【0056】図9並びに図10(A)及び(B)に、シリンジ部材14が充填ステーションにおいて無菌状態下でシリンジ体2、3間の相互汚染を防止して行われる充填機構の概略が示される。 詳しくは、図9の平面図において、2つの領域にそれぞれ4つのシリンジ部材14が並べて配置され、最初、図9の左側部及び図10(A)
    に示されるように、4つのシリンジ部材14における各シリンジ体3の受け入れ凹部16にU字形保護手段、例えば、U字形保護板41を取り付けた状態で各シリンジ体2に充填液の第1成分の充填が行われる。 次いで、図9の右側部及び図10(B)に示されるように、上記の既に充填された4つのシリンジ部材14における各シリンジ体2の受け入れ凹部17にアングル保護手段42を取り付けるとともに他方の各シリンジ体3の受け入れ凹部16から上記保護手段41を取り外してそれらシリンジ体3に充填液の第2成分の充填が行われる。 図10
    (A)及び(B)に、シリンジ体2、3に各成分を充填するためのノズル43、44が示される。

    【0057】シリンジ装置1への充填及びその後の充填されたシリンジ装置1の貯蔵に便利なものとするために、各シリンジ装置1の円錐部4、5が、例えば、図1
    0(A)及び(B)並びに図11に示されるような閉鎖キャップ45を用いて閉鎖され、これら図面に該閉鎖キャップ45の断面図が示される。

    【0058】図9において、シリンジ部材14の搬送方向が矢印46をもって示される。 第1グループのシリンジ部材14の各シリンジ体3を保護カバー41を介して被覆しながらこれらシリンジ部材14のシリンジ体2の充填を行うと同時に、第2グループのシリンジ部材14
    の各シリンジ体2を保護カバー42を介して被覆しながらこれらシリンジ部材14の各シリンジ体3の充填を行って能率良く充填が行われる;このため、充填ステーションには、公知のチェーンコンベア又はそれと同類の搬送手段が設置される。 該搬送手段は、図9には図示しないが、各グループの4つのシリンジ部材14に応じた間隔をもって断続的に走行させられ、相互汚染を防止して2つの液成分の充填が連続的に実行される。 保護手段4
    1、42は、原則的には、充填ステーションに据え付けられるが、それぞれの充填操作時直前に充填ステーションへ垂直状に移送又はピボット運動させるようにしてもよい。

    【0059】図11に、既に充填されたシリンジ部材1
    4に自動的にピストンプラグ28、29を挿入して無菌状態にシールする機構が示される。 ピストンプラグ2
    8、29は公知の駆動プランジャー機構を介して上部からシール本体部2、3に挿入される。

    【0060】上述したようにして充填されかつ閉鎖されたシリンジ部材14は充填及び閉鎖機構部を備えた工程ラインに中途妨害されることもなく無菌状に包装されて搬出される。

    【0061】図12は、図11に示されるようにして充填されかつ閉鎖されたシリンジ部材14の平面図を示す。 この図12から明らかなように、図1〜図4に示される実施例に実質的に対応するシリンジ部材14のシリンジ体2、3間に、結合ウェブ10、11を介して十字壁部47を一体的に形成することにより、このシリンジ部材14を補強して強化することができる。

    【0062】図13及び図14に示される、ピストンロッド部材のもう1つの実施例から明らかなように、ピストンロッド部材21´は、図15に示すように中実体を形成するピストンプラグ28´、29´と協働するようにされる。

    【0063】詳しくは、図1〜図3に示されるものと同様、ピストンプラグ部材21´は、例えば、数ミリメートルの厚みを有する円柱状ピストンロッド22、23により構成され、それらピストンロッド22、23の上端部が共通グリップ素子24´を介して一体的に結合されている。

    【0064】図13及び図14に示されるピストンロッド部材21´は、図7及び図8に示されるピストンロッド部材と比べて、ピストンロッド22、23の前端面が単なる平面とされ、図15に示されるピストンプラグ2
    8´、29´と結合するために、ラッチ結合手段又はそれと同類のものを有しない点が相異する。 それに代えて、図13〜図15に示される実施例においては、使用時、図13〜図15に示されるピストンプラグ部材21
    ´をシリンジ部材14の後端部に導入する一方、図15
    に示されるピストンプラグ28´、29´により閉鎖された充填シリンジ具1に押し込むと、ピストンプラグ2
    2、23が単にピストンプラグ28´、29´の後端面部と接触する。 このようにして、ピストンプラグ28
    ´、29´が前進方向、即ち、図1に示す円錐部4、5
    に向かう方向にのみ移動してシリンジ部材14から生物学的多成分物質の各成分を押し出し、しかしながらこの場合、ピストンロッド部材21´が引き戻されると、ピストンロッド22、23がピストンプラグ28´、29
    ´から離間することとり、これらピストンプラグ28
    ´、29´は戻されない。 このようにして、最も簡単な方法で、シリンジ装置1の使用時、ピストンプラグ28
    ´、29´が無意識に引っ込められ、これにより既に所望部位に適用された組織接着剤が当該シリンジ装置1内に吸い戻されて種々の障害の発生を防止することができる。

    【0065】基本的に、上記の作用効果は図7及び図8
    に示されるものによっても達成することができる。 即ち、図7及び図8に示されるラッチイン又はスナップイン結合部30、31において、ラッチヘッド31が穴3
    0に締まり止めされるよりもより強力にピストンプラグ28、29がシリンジ体2、3に摩擦固定されるように、締まり嵌め具合が調節される。 このようにして、ピストンロッド部材21を引き戻した際、ラッチヘッド3
    1がピストンプラグ28、29から離脱するようにされ、したがって同様に、ピストンプラグ28、29が引き戻されるのを防止するとともに該ピストンプラグ2
    8、29は単に前進運動のみを行うように制限される。

    【0066】図13〜図15に示される形態のものにおいて、ピストンロッド部材21´を挿入した際、ピストンプラグ28´、29´に何らかの力が加わってこれらピストンプラグ28´、29´を円錐部4、5に向かって不要に移動しないようにされ、その時点では該円錐部4、5が依然閉鎖キャップ45により閉鎖されたままでシリンジ体2、3内の圧力が上昇するようになっており、この形態は、図7及び図8に示されるものよりもより好ましいものである。 したがって、閉鎖キャップ45
    が取り外されると成分物質が円錐部に現出し、勿論、これは好ましいことではなく、ピストンプラグを前以て引っ込めることによってのみ防止される。

    【0067】一方、シリンジ体内に既に挿入されたピストンプラグにピストンロッドを結合するにあたり圧力上昇を伴わないようなねじ結合は、この操作手段20においてはピストンロッド部材が一体成形型のものであるから実施不可能である。 図13及び図14に示されるように、ピストンロッド22、23が例えば約0.5mmの遊隙をもって移動可能に設計された、ピストンロッド部材21´を備えたシリンジ部材14から不用意にピストンロッド部材21´が脱落するのを防止するために、図13及び図14に数字符号48を付して示されるように、ピストンロッド22、23の前端部に翼又はこれと同類のものが一体的に形成される。 ピストンロッド部材21´がシリンジ部材14に挿入されて該ピストンロッド部材21´がシリンジ部材14内に保持される場合、
    これら翼48はピストンロッド部材21´をシリンジ体2、3内に僅かに締まり嵌め又は摩擦係合させるように作用する。

    【0068】特殊な潤滑剤を必要とすることなく、例えば1〜2年間の長い貯蔵期間が経過した場合であっても、適当な摺動性を保証するために、ピストンプラグ2
    8´、29´はシリコンゴム材料により製作することが好ましい。 更には、たとえ、シリンジ部材が一般に凍結乾燥に付される組織接着剤で充填される場合であっても、シリコンゴム材料は摺動性に影響をうけることがないから、このようなシリコン材料は有利なものである。

    【0069】本発明を完成するために、図16は、本発明の一実施例のシリンジ装置における上記シリンジ部材14及びピストンロッド部材21´、22´の他の第3
    の構成部分である計量分配部材50を示す。 計量分配部材50はシリンジ部材14のシリンジ体2、3の円錐部4、5にプラグイン取り付けされる(図16には計量分配部材のみが示される)。 この計量分配部材50は公知の方法で製作され、先端部にスリップイン取り付けされる混合カニューレ52を有するとともにシリンジ体2、
    3にそれぞれ収容された生物学的多成分物質の各成分を個別に輸送する分離輸送チャンネル又は穴53、54を有する。 そのような混合カニューレを含む計量分配部材は公知であり、例えば、次のようなヨーロッパ特許出願EP−A−37393、EP−A−156098、EP
    −A−210160等がある;EP−A−37393号に計量分配部材としての計量分配ヘッドが開示され、E
    P−A−156098号に閉鎖カテーテルにより構成したスリップオン計量分配部材が開示される。

    【0070】実用上、上記計量分配部材50はピストンロッド部材21、21´と一緒に共通に包装するようにしてもよく、また、該計量分配部材50と、ピストンプラグ28、29及び28´、29´を介して充填されかつ閉鎖されたシリンジ部材14とは別々に包装して販売するようにしてもよい。 一方、上述したシリンジ装置を構成する3つの構成部材、即ち、ピストンプラグにより閉鎖された充填シリンジ部材、ピストンロッド部材及び計量分配部材をそれぞれ個別に無菌状に包装するようにしてもよいことは勿論のことである。

    【0071】以上の本発明の説明は特に好ましい実施例についてなされたものであるが、この発明の範囲内で種々に変形することができることは勿論のことである。 例えば、シリンジ具は一平面内に平行に並べて配置した3
    つのシリンジ体を用いてこれらシリンジ体を上述した結合ウェブを介して固定して構成するようにしてもよい。
    更には、上述した結合ウェブ10、11はピストンロッド部材21の強化リブを有するように成形したものであってもよい。

    【0072】また、シリンジ体2、3の充填操作にあたり、逆U字形保護手段41、42に代えて簡単な平面状垂直シートを用い、該垂直シートをそれぞれ各ノズル4
    3、44の高さ位置まで延びるように配置するとともに該垂直シートの下端部をシリンジ部材14の各受け入れ凹部16(図1及び図5参照)内に突入するようにして充填液の各成分による相互汚染を防止するようにしてもよい。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明の代表的な一実施例のシリンジ装置であって、このシリンジ装置に挿入されたピストンロッド部材により組織接着剤を適用するようにしたシリンジ装置の外観図である。

    【図2】 図1のシリンジ装置におけるピストンロッド部材を取り外した状態でのII−II線に沿って見た平面図である。

    【図3】 図1のシリンジ装置における底部を矢印III
    方向に見た平面図である。

    【図4】 図1のシリンジ装置におけるピストンロッド部材を矢印IV方向から見た平面図である。

    【図5】 本発明の他の実施例であって、ピストンロッド部材が挿入されたシリンジ装置の外観図である。

    【図6】 図5のシリンジ装置におけるピストンロッド部材を取り外した状態でのIV−IV線に沿って見た平面図である。

    【図7】 図5のシリンジ装置に適用できるピストンロッド部材の平面図であって、半断面が示されるピストンプラグをスナップオン取り付けされるピストンロッドの先端部と、他方のピストンロッドの先端部にピストンプラグをスナップオン取り付けされた、ピストンロッド部材の平面図である。

    【図8】 図7のピストンロッド部材の頂部平面図である。

    【図9】 本発明のシリンジ装置の各シリンジ体に充填液の各成分を保護手段を介して相互汚染を防止して行われる自動充填操作説明図である。

    【図10】 (A)及び(B)はそれぞれ図9のA−A
    線及びB−B線に沿って見た側面図である。

    【図11】 本発明のシリンジ具をピストン部材により閉鎖する操作の説明である。

    【図12】 閉鎖されたシリンジ具の平面図である。

    【図13】 本発明のシリンジ装置に適用できるピストンロッド部材の好ましい一実施例の平面図である。

    【図14】 図13のピストンロッド部材の底部平面図である。

    【図15】 図13及び図14のピストンロッド部材に適用できるピストンプラグの外観図である。

    【図16】 本発明のシリンジ装置に適用できる計量分配部材の一例であって、該シリンジ装置のシリンジ体の円錐部にプラグオン取り付けされる、スリップオン式混合カニューレを含む計量分配部材の断面図である。

    【符号の説明】

    1 シリンジ装置におけるシリンジ具部分 2 シリンジ体 3 シリンジ体 4 円錐部 5 円錐部 6 穴 7 穴 8 フインガー翼 9 フインガー翼 10、110 結合ウェブ 11、111 結合ウェブ 14 シリンジ部材 16 受け入れ凹部 17 凹部 18 銘刻領域 19 銘刻領域 20 操作部材 21、21´ ピストンロッド部材 22、22´ ピストンロッド 23、23´ ピストンロッド 24 共通グリップ部材 28 ピストンプラグ 29 ピストンプラグ 41 保護手段 42 保護手段 43 液充填用ノズル 44 液充填用ノズル 45 閉鎖部材 48 乳嘴状突起 50 計量分配部材 51 集合ヘッド 52 スリップオン式カニューレ

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マンフレート・グランサー オーストリア、アー−1220ヴィーン、ブソ ンガッセ8番 (72)発明者 ゲオルク・ハビソン オーストリア、アー−1040ヴィーン、タウ プシュトゥンメンガッセ15番 (72)発明者 エディト・ハンタク オーストリア、アー−2111ゼーバルン44番 (72)発明者 フランツ・モーザー オーストリア、アー−2232ドイチュ・ヴァ ーグラム、レオポルト・クンシャク−シュ トラーセ842番 (72)発明者 ペーター・プファフェンビヒラー オーストリア、アー−7141ポーダースドル フ、ユーバーラント4番

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