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Sheet-like hemostatic material excellent in hemostatic effect

阅读:241发布:2024-02-24

专利汇可以提供Sheet-like hemostatic material excellent in hemostatic effect专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a sheet-like hemostatic material excellent in carrying characteristics of fibrinogen and thrombin.SOLUTION: The sheet-like hemostatic material includes a sheet in which fibrinogen is fixed to a fiber-molded body and a sheet in which thrombin is fixed to a fiber-molded body. The fiber-molded body is made of biodegradable polymer fibers having an average fiber diameter of 0.1-10 μm, and has no through-holes of ≥0.01 mmor has smoothness on the fiber surface of ≤1.07.,下面是Sheet-like hemostatic material excellent in hemostatic effect专利的具体信息内容。

  • 繊維成形体(A)にフィブリノゲンが固定化されたシートと、繊維成形体(B)にトロンビンが固定化されたシートから構成されるシート状止血材であって、繊維成形体(A)および繊維成形体(B)はいずれも平均繊維径0.1〜10μmの生分解性ポリマー繊維からなり、かつ0.01mm 以上の貫通孔を有さない特性と、繊維表面の平滑度が1.07以下である特性のうち、少なくともいずれか一つの特性をさらに有する、ことを特徴とするシート状止血材。
  • フィブリノゲンが固定化されたシートおよびトロンビンが固定化されたシートの厚みがいずれも50〜300μmである請求項1に記載のシート状止血材。
  • 生分解性ポリマーがポリ乳酸および/または乳酸の共重合体である、請求項1または2に記載のシート状止血材。
  • 繊維成形体(A)および繊維成形体(B)が、生分解性ポリマーに対して0.1から10重量%のリン脂質を含有する、請求項1から3のいずれかに記載のシート状止血材。
  • リン脂質がホスファチジルコリンおよび/またはホスファチジルエタノールアミンである請求項4に記載のシート状止血材。
  • リン脂質がジラウロイルホスファチジルコリンである請求項4に記載のシート状止血材。
  • リン脂質がジオレオイルホスファチジルエタノールアミンである請求項4に記載のシート状止血材。
  • 繊維成形体(A)および繊維成形体(B)がいずれもエレクトロスピニング法にて製造されたものである請求項1から7のいずれかに記載のシート状止血材。
  • フィブリノゲンが固定化されたシートとトロンビンが固定化されたシートからなる二層構造からなる請求項1から8のいずれかに記載のシート状止血材。
  • 说明书全文

    本発明は、フィブリノゲンが固定化された繊維成形体と、トロンビンが固定化された繊維成形体とからなるシート状止血材に関する。

    フィブリノゲンは、止血に関与する血液凝固因子のひとつであり、健康人の血漿100mL中に200mgから400mg含まれている。 フィブリノゲン製剤(フィブリン糊)とは、このフィブリノゲンをヒト血漿中から分離精製して製造される血液製剤の一種(血漿分画製剤)である。 医療現場において、止血および組織閉鎖などの組織接着は重要な処置の一つであり、フィブリノゲン製剤は、広く外科手術の領域で使用されている。 フィブリノゲン製剤の作用機序は、まず血管が損傷を受けると凝固系の活性化が生じ、最終的に活性化されたトロンビンが可溶性フィブリノゲンを不溶性のフィブリンに変換する。 このフィブリンは接着を有しており、止血や組織接着に有効に働く。
    フィブリノゲン製剤は主に2液混合型の液状型製剤(特許文献1)とコラーゲンなどの支持体にフィブリノゲンとトロンビンを固定化したシート型製剤(特許文献2)が存在する。 しかしながら、液状型製剤は凍結乾燥されたフィブリノゲンとトロンビンをそれぞれ使用時に溶解して用いる必要があること、さらには完全に溶解させるのに時間がかかり、緊急時に使用できないなどの問題点を有している。

    一方、シート状のフィブリン糊(製品名:タココンブ(登録商標)/CSLベーリング社)は、支持体であるコラーゲンは厚みがあり、また乾燥状態で臓器閉鎖部位に適用するには支持体自身が硬く、柔軟性を欠くため、閉鎖すべき創傷部位での密着性が低く、効果的な閉鎖は困難である。 また、本シート製剤は、支持体が馬コラーゲンであり、ヒト以外の動物成分が使用されているため、適用対象がヒトである場合、異種タンパクに対する抗体の出現やプリオン病等の人畜共通感染症の危険性が存在するため理想的なものとは言い難い。
    また、タココンブの場合、同一シート内にフィブリノゲンとトロンビンが共存されており、使用直前に溶液に浸すと同時にフィブリノゲンとトロンビンが溶解して反応が開始するが、その反応はシート内部で起こる。 そのため、たとえフィブリンが溶出したとしても組織接着部位へ十分浸透する前に凝固反応が進み、組織表面のみの接着となるため、十分な組織接着効果を示さない。

    したがって、これらの現行製剤により、全ての組織接着、止血が可能となるものではなく、現行製剤では要求される接着力、閉鎖力を示さない場合がある。 そのため、医療現場ではより簡易的に使用でき、更に強力な接着力をもった組織接着剤が求められている。
    このような問題点を解決するために、生体吸収性材料からなるシート状フィブリン糊接着剤の検討がなされている(特許文献3)。 しかしながら、フィブリノゲン固定化シートに非イオン性界面活性剤が必要であること、また、凍結乾燥後のシートは担持させたフィブリノゲンがシートから剥がれ落ちてしまうという問題点を抱えている。

    特開平9−2971号公報

    特表2004−521115号公報

    特開2010−69031号公報

    本発明が解決しようとする課題は、フィブリノゲンおよびトロンビンの担持性に優れ、したがって止血性に優れたシート状止血材を提供することである。

    発明者らは、フィブリノゲンおよびトロンビンの担持性に優れた繊維成形体について鋭意研究した結果、0.01mm 以上の貫通孔を有さない繊維成形体であるか、繊維表面の平滑度が1.07以下である繊維成形体であれば、フィブリノゲンおよびトロンビンの支持体として優れていることを見出し、本発明に到達した。

    すなわち、本発明は繊維成形体(A)にフィブリノゲンが固定化されたシートと、繊維成形体(B)にトロンビンが固定化されたシートから構成されるシート状止血材であって、
    繊維成形体(A)および繊維成形体(B)はいずれも平均繊維径0.1〜10μmの生分解性ポリマー繊維からなり、かつ、
    0.01mm 以上の貫通孔を有さない特性と、繊維表面の平滑度が1.07以下である特性のうち、少なくともいずれか一つの特性をさらに有する、
    ことを特徴とするシート状止血材である。

    本発明のシート状止血材は、フィブリノゲンおよびトロンビンの担持性に優れ、止血性に優れる。

    実施例1で製造したフィブリノゲン固定化シートのSEM像である。

    実施例2で製造したフィブリノゲン固定化シートのSEM像である。

    実施例3で製造したフィブリノゲン固定化シートのSEM像である。

    比較例1で製造したフィブリノゲン固定化シートのSEM像である。

    本発明は繊維成形体(A)にフィブリノゲンが固定化されたシートと、繊維成形体(B)にトロンビンが固定化されたシートから構成されるシート状止血材である。
    本発明で用いられるフィブリノゲンやトロンビンは、動物から調製したものでも、遺伝子組換え技術により製造したものでもよい。 動物由来であればヒト由来が好ましい。 また、アミノ酸配列を改変した蛋白質も使用できる。
    なお、シート状止血材はフィブリノゲンおよびトロンビンを含有するため、保存中に一部でフィブリンを生じることがあるが、こうしたフィブリンを含むものも本発明の範囲である。

    本発明でいう「固定化」とは、フィブリノゲンやトロンビンが繊維成形体の表面だけでなく、繊維成形体の内部にも存在している状態とすることをいうが、フィブリノゲンやトロンビンを繊維の内部にまで存在させることは要しない。
    本発明のシート状止血材において、フィブリノゲンやトロンビンを固定化する方法は問わないが、例えばフィブリノゲン等の溶液に予め成形された繊維成形体を浸漬した後、凍結乾燥することにより作製できる。 また、フィブリノゲン等をエタノールなどに分散させた溶液をスプレーなどで繊維成形体に噴霧して固定化してもよい。

    フィブリノゲン固定化シート作製時に、フィブリノゲン等に加えて、薬学的に許容しうる添加剤を添加してもよい。 そのような添加剤の例として、例えば血液凝固第XIII因子(ヒト血液由来または遺伝子組換え技術により得られるものが好ましい)、アルブミン、イソロイシン、グリシン、アルギニン、グルタミン酸、界面活性剤、塩化ナトリウム、糖アルコール(グリセロール、マンニトール等)、およびクエン酸ナトリウムなどがある。 これらの添加剤の一つ以上を適宜組み合わせてフィブリノゲン成分の溶解性や、フィブリノゲン固定化シートの柔軟性を向上させることが可能となる。
    本発明のシート状止血材において、繊維成形体(A)および繊維成形体(B)はいずれも生分解性ポリマーからなる。

    本発明で用いられる生分解性ポリマーとしては、具体的にはポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、乳酸−グリコール酸共重合体や乳酸−カプロラクトン共重合体の如き乳酸の共重合体、ポリグリセロールセバシン酸、ポリヒドロキシアルカン酸、ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエステルが挙げられる。 さらに好ましくは、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸−グリコール酸共重合体などの脂肪族ポリエステルであり、最も好ましいのはポリ乳酸、乳酸−グリコール酸共重合体である。
    このとき、乳酸の共重合体は、伸縮性を付与するモノマー成分が少ないほうが好ましい。 ここで伸縮性を付与するモノマー成分としては、カプロラクトンモノマーや、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリアルキレンカーボネートジオール、ポリエチレングリコールユニットなどの軟質成分が例示できる。 これらの軟質成分はポリマー重量比で20%未満であることが好ましい。 これよりも軟質成分が多いと自己支持性を失いやすく、柔らかすぎて取り扱いにくい繊維成形体になる。

    生分解性ポリマーとしてポリ乳酸、乳酸の共重合体を用いる場合、モノマーにはL−乳酸およびD−乳酸があるが、特に制限はない。 また、ポリ乳酸の光学純度や分子量、L体とD体の組成比、配列には特に制限はないが、好ましくはL体の多いポリ乳酸である。 ポリL乳酸とポリD乳酸のステレオコンプレックスを用いてもよい。
    また、生分解性ポリマーの重量平均分子量としては、1×10 〜5×10 であり、好ましくは1×10 〜1×10 、より好ましくは5×10 〜5×10 である。 また、生分解性ポリマーの末端構造やポリマーを重合する触媒は任意に選択できる。

    本発明で用いる繊維成形体においては、その目的を損なわない範囲で、他のポリマーや他の化合物を併用してもよい。 例えば、ポリマー共重合、ポリマーブレンド、化合物混合である。
    本発明で用いる生分解性ポリマーは高純度であることが好ましく、とりわけ生分解性ポリマー中に含まれる添加剤や可塑剤、残存触媒、残存モノマー、成型加工や後加工に用いた残留溶媒などの残留物は少ないほうが好ましい。 特に医療に用いる場合は、安全性の基準値未満に抑える必要がある。

    本発明における繊維成形体の繊維径は0.1〜10μmである。 ここで平均繊維径が0.1μmよりも小さい、または10μmよりも大きいと、所望のフィブリノゲンおよびトロンビンの担持性が得られない。 好ましい平均繊維径は1.0〜8.0μmであり、さらに好ましくは2.0〜7.0μmである。 なお、繊維径とは繊維断面の直径をいう。 繊維断面の形状は円形に限らず、楕円形や異形になることもありうる。 この場合の繊維径は、該楕円形の長軸方向の長さと短軸方向の長さの平均値とする。 また、繊維断面が円形でも楕円形でもないときには円または楕円に近似して繊維径を算出する。

    本発明で用いられる繊維成形体は長繊維よりなる。 長繊維とは、紡糸から繊維成形体への加工にいたるプロセスの中で、繊維を切断する工程を加えずに形成される繊維成形体をいい、エレクトロスピニング法、スパンボンド法、メルトブロー法などで形成することができる。 これらのうち、エレクトロスピニング法(静電紡糸法、エレクトロスプレー法)が好ましく用いられる。 エレクトロスピニング法は、ポリマーを溶媒に溶解させた溶液に高電圧を印加することで、電極上に繊維成形体を得る方法である。 工程としては、ポリマーを溶媒に溶解させて溶液を製造する工程と、該溶液に高電圧を印加する工程と、該溶液を噴出させる工程と、噴出させた溶液から溶媒を蒸発させて繊維成形体を形成させる工程と、任意に実施しうる工程として形成された繊維成形体の電荷を消失させる工程と、電荷消失によって繊維成形体を累積させる工程を含む。

    本発明のシート状止血材において、繊維成形体(A)は、0.01mm 以上の貫通孔を有さないという特性と、繊維表面の平滑度が1.07以下であるという特性のうち、いずれか一つまたは両方の特性をさらに有する。 また、繊維成形体(B)も、0.01mm 以上の貫通孔を有さないという特性と、繊維表面の平滑度が1.07以下であるという特性のうち、いずれか一つまたは両方の特性をさらに有する。 ここで、繊維成形体(A)のもつ上記特性と、繊維成形体(B)のもつ上記特性とは、同一であっても異なっていてもよい。

    従来、生体吸収性繊維として使用されているウェブ、ニット、およびメッシュ等は、単繊維を束ねたサブミリオーダーの繊維束が網目構造における網を形成し、サブミリオーダーの貫通孔が存在し、そのような貫通孔を消失することは困難であった。 となると、フィブリノゲンまたはトロンビンを複合させる際、網部と貫通孔部とで疎と密な構造を取らざるをえない。 よって、止血効果に不均一性が生じることは容易に想像できる。 さらには、貫通孔を有するため突き刺しのような刺激に対して非常に弱いという欠点を有していた。
    すなわち、0.01mm 以上の貫通孔を有する場合、凍結乾燥後のフィブリノゲンまたはトロンビンの保持性が低下することがある。 また、0.01mm 以上の貫通孔を有する場合、フィブリノゲンまたはトロンビンは容易にシートから脱落するため、シート内で担持量に斑が生じ、止血効果にばらつきが生じることがある。

    一方、繊維表面の平滑度が1.07以下であるとは、繊維表面を電子走査線顕微鏡などで観察した際に、表面に凹凸などが見られないものをいう。 例えば国際公開WO2006/022430号には、繊維表面が凹凸の繊維成形体が示されているが、このような凹凸を一定限度しかもたない繊維をいう。 具体的には、繊維の表面形態が、原子間力顕微鏡AFMを用いて、AFM観察視野範囲1×1μm における表面積率により評価したものが1.07以下である繊維をいう。 好ましくはこの値が1.05以下であり、より好ましくは1.03以下である。 かかる繊維成形体はフィブリン糊との親和性に優れる。

    本発明のシート状止血材は、フィブリノゲンが固定化されたシートと、トロンビンが固定化されたシートから構成される。 好ましくはこれらの二層構造であるが、フィブリノゲンが固定化されたシートおよびトロンビンが固定化されたシートは、それぞれ二層以上あってもよく、また各シートを積層する順序も問わない。 さらに、使用時にそれぞれのシートを重ねて使用するようになっているシート状止血材キットであってもよい。
    また、本発明のシート状止血材において、繊維成形体(A)および繊維成形体(B)の厚みは50μmから300μmが好ましい。 50μmよりも薄いと必要量のフィブリノゲンおよびトロンビンが担持できず好ましくない。 300μmよりも厚いと必要となるフィブリノゲンおよびトロンビンの量が過剰量必要となり好ましくない。

    本発明で用いる繊維成形体は、リン脂質を生分解性ポリマーに対して0.1〜10重量%含有することが好ましい。 リン脂質の含有量が0.1重量%より少ないと、フィブリノゲンまたはトロンビン溶液との親和性に効果を示し難く、10重量%よりも多いと、繊維成形体自体の耐久性が低下し易くなるため好ましくない。 好ましい含有量は0.2〜5重量%であり、さらに好ましくは0.3〜3重量%である。
    本発明で用いるリン脂質は、動物組織から抽出したものでも人工的に合成したものでもよい。 かかるリン脂質としては、例えばホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールなどが挙げられる。 これらは1種類を選択してもよいし、2種類以上の混合物を用いてもよい。 好ましくはホスファチジルコリンまたはホスファチジルエタノールアミンであり、さらに好ましくはジラウロイルホスファチジルコリンまたはジオレオイルホスファチジルエタノールアミンである。

    以下、実施例により本発明の実施の形態を説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。

    1. 平均繊維径:
    得られた繊維成形体の表面を走査型電子顕微鏡(キーエンス株式会社:商品名「VE8800」)により、倍率2000倍で撮影して得た写真から無作為に20箇所を選んで繊維の径を測定し、すべての繊維径の平均値を求めて平均繊維径とした。 n=20である。
    2. 平均厚:
    精度デジタル測長機(株式会社ミツトヨ:商品名「ライトマチックVL−50」)を用いて測長力0.01Nによりn=10にて繊維成形体の膜厚を測定し、平均値を算出した。 なお、本測定においては測定機器が使用可能な最小の測定力で測定を行った。
    3. 貫通孔の有無および平均表面開孔面積 得られた繊維成形体の表面を走査型電子顕微鏡(キーエンス株式会社:商品名「VE8800」)で撮影して得た写真から、貫通孔の有無を確認した。
    4. 繊維表面の平滑度:
    AFMとして、デジタルインスツルメント社製Nano Scope IIIaを使用した。 カンチレバーはAC−240TS(シリコン製:ばね定数2N/m)を使用した。 観察に際して分解能低下を防ぐため、カンチレバーは探針の汚染、磨耗がない新品を使用した。 また、探針−試料表面間に働く力は必要最小限の力に設定し、走査中の試料の破損、探針の磨耗を防いだ。 観察は、探針が繊維中心部にコンタクトするようにし、探針走査方向が繊維軸と一致するように観察視野1×1μm で行った。 走査速度は0.7Hzとした。 分解能は256×256pixels以上とした。 繊維は曲率をもっているため、AFM観察後、装置に付属している傾き補正ソフト等を用いて繊維が有する曲率、マクロな形態上のうねりをキャンセルした。 傾き補正は、探針が完全に繊維中心部にコンタクトし、走査方向と繊維軸方向が一致した場合は二次傾き補正を行ったが、そうでない場合は三次傾き補正処理、フラット処理を行った。 傾き補正後、装置付属の表面粗さ解析を行い、表面積率を算出した。 表面積率とは、観察面が理想的にフラットであると仮定したときの面積S0に対する実際の表面積Sの比率Sratioであり、Sratio=S/S0で表される。 評価はランダムに行った観察視野20点の平均値をもって行った。
    5. フィブリノゲン保持量(重量変化確認)
    1×1cm に切り出したシートの重量(A)を測定し、シートの両端をピンセットで挟み、10回折りまげを実施した後、再度シートの重量(B)を測定する。
    重量変化(%)=B/A×100

    実施例1
    0.4%のジラウロイルホスファチジルコリンを含有したポリ乳酸(重量平均分子量26万2千、Purac社製)11重量部をジクロロメタン溶液90重量部で溶解し、均一な溶液を調製した。 エレクトロスピニング法により紡糸を行い、シート状の繊維成形体を得た。 噴出ノズルの内径は0.8mm、電圧は8kV、噴出ノズルから平板までの距離は25cmであった。 上記平板は、紡糸時は陰極として用いた。 得られた繊維成形体に、70℃10分間熱処理を実施した。 得られた繊維成形体の平均繊維径は4.1μm、厚さは79μmであった。 0.01mm 以上の貫通孔は観察されなかった。 繊維表面の平滑度は、1.004であった。
    市販の生体組織接着剤である「ボルヒール」(登録商標、一般財団法人化学及血清療法研究所製、以下同じ)のキットに含まれるフィブリノゲン溶液1.25mLを、上記で作製した繊維成形体(5×5cm )上に染み込ませた。 フィブリノゲン溶液は、容易にシート内に染み込んだ。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをフィブリノゲン固定化シートとした。 フィブリノゲンは、シート内部全面に均一に担持されていた。 そのSEM像を図1に示す。 シートの両端をピンセットで挟み、10回折りまげを実施し、重量変化を確認した。 本シートを取り扱っても担持したフィブリノゲンが崩壊することはなく、重量変化はなかった(100%保持)。
    次に、ボルヒールのキットに含まれるトロンビンを付属の溶解液により溶解し、1875単位/mLのトロンビン溶液を調製した。 このトロンビン溶液33.75μLを、上記で作製した繊維成形体(2×2.5cm )上に均一にしみ込ませた。 トロンビン溶液は、容易にシート内に染み込んだ。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをトロンビン固定化シートとした。 トロンビンは、シート内部全面に均一に担持されていた。

    実施例2
    0.7%のジラウロイルホスファチジルコリンを含有したポリ乳酸(重量平均分子量26万2千、Purac社製)11重量部をジクロロメタン溶液90重量部で溶解し、均一な溶液を調製した。 エレクトロスピニング法により紡糸を行い、シート状の繊維成形体を得た。 噴出ノズルの内径は0.8mm、電圧は8kV、噴出ノズルから平板までの距離は25cmであった。 上記平板は、紡糸時は陰極として用いた。 得られた繊維成形体に、70℃10分間熱処理を実施した。 得られた繊維成形体の平均繊維径は3.8μm、厚さは85μmであった。 0.01mm 以上の貫通孔は観察されなかった。 繊維表面の平滑度は、1.006であった。
    ボルヒールのキットに含まれるフィブリノゲン溶液1.25mLを、上記で作製した繊維成形体(5×5cm )上に染み込ませた。 フィブリノゲン溶液は、容易にシート内に染み込んだ。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをフィブリノゲン固定化シートとした。 フィブリノゲンは、シート内部全面に均一に担持されていた。 そのSEM像を図2に示す。 シートの両端をピンセットで挟み、10回折りまげを実施し、重量変化を確認した。 本シートを取り扱っても担持したフィブリノゲンが崩壊することはなく、重量変化はなかった(100%保持)。
    次に、ボルヒールのキットに含まれるトロンビンを付属の溶解液により溶解し、1875単位/mLのトロンビン溶液を調製した。 このトロンビン溶液33.75mLを、上記で作製した繊維成形体(2×2.5cm )上に均一にしみ込ませた。 トロンビン溶液は、容易にシート内に染み込んだ。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをトロンビン固定化シートとした。 トロンビンは、シート内部全面に均一に担持されていた。

    実施例3
    ポリ乳酸(重量平均分子量26万2千、Purac社製)11重量部をジクロロメタン溶液90重量部で溶解し、均一な溶液を調製した。 エレクトロスピニング法により紡糸を行い、シート状の繊維成形体を得た。 噴出ノズルの内径は0.8mm、電圧は8kV、噴出ノズルから平板までの距離は25cmであった。 上記平板は、紡糸時は陰極として用いた。 得られた繊維成形体に、70℃10分間熱処理を実施した。 得られた繊維成形体の平均繊維径は3.6μm、厚さは81μmであった。 0.01mm 以上の貫通孔は観察されなかった。 繊維表面の平滑度は、1.005であった。
    ボルヒールのキットに含まれるフィブリノゲン溶液1.25mLを、上記で作製した繊維成形体(5×10cm )上に染み込ませた。 フィブリノゲン溶液はシートへ染み込みにくかった。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをフィブリノゲン固定化シートとした。 フィブリノゲンは、シート内部全面に均一に担持されていた。 そのSEM像を図3に示す。 シートの両端をピンセットで挟み、10回折りまげを実施し、重量変化を確認した。 本シートを取り扱っても担持したフィブリノゲンが崩壊することはなく、重量変化はなかった(100%保持)。
    次に、ボルヒールのキットに含まれるトロンビンを付属の溶解液により溶解し、1875単位/mLのトロンビン溶液を調製した。 このトロンビン溶液33.75μLを、上記で作製した繊維成形体(5×10cm )上に均一にしみ込ませた。 トロンビン溶液はシートへ染み込みにくかった。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをトロンビン固定化シートとした。 トロンビンは、シート内部全面に均一に担持されていた。

    比較例1
    繊維成形体として、ポリグリコール酸系不織布であるネオベール(登録商標、グンゼ株式会社製、平均繊維径20μm、厚さ150μm)を用いた以外は、実施例1と同様に、フィブリノゲン固定化シートおよびトロンビン固定化シートを作製した。 SEM観察により0.01mm 以上の貫通孔が観察された。 繊維表面の平滑度は、1.069であった。
    上で調製したフィブリノゲン溶液はシートへ染み込みにくかった。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをフィブリノゲン固定化シートとした。 シートの両端をピンセットで挟み、10回折りまげを実施し、重量変化を確認した。 フィブリノゲンは、シート内部全面に均一に担持されておらず、シートはピンセットで取り扱うと、担持されていたフィブリノゲンが剥落した(重量変化89%)。 SEM像を図4に示す。
    同様に、上で調製したトロンビン溶液もシートへの染み込みが悪かった。 この検体を凍結後、24時間凍結乾燥させたものをトロンビン固定化シートとした。 トロンビンは、シート内部全面に均一に担持されていた。

    本発明のシート状止血材は高い止血効果を有しており、外科手術や外傷の止血材として使用できるので、例えば医療品製造業で利用される。

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