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Culture of pasteurella penetrans

阅读:691发布:2021-03-08

专利汇可以提供Culture of pasteurella penetrans专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To culture a large amount of the subject microorganism as a natural enemy microorganism capable of biologically controlling plant-parasitics harmful to agricultural crops by enzymatically treating Pasteurella penetrans, subsequently infecting a plant-parastic nematode therewith and culturing it. CONSTITUTION:For example, spores of Pasteurella penetrans are treated with protease or a microorganism secreting a protease like that by Pasteurella penetrans and subsequently heat-treated at 60-80 deg.C for 1-60min to deactivate excessive protease, etc. Nematode is aseptically cultured by using hair roots and the cultured nematode and Pasteurella penetrans are suspended in a solution such as water or a liquid medium. The suspension is shaken at 10-50 deg.C for 1min to 1 day so as to adhere the microorganism to the prophase nematode under aseptic culture to, propagate Pasteurella penetrans.,下面是Culture of pasteurella penetrans专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 パスツリア・ペネトランス( Paste
    uria penetrans )を培養する過程において、酵素処理を行なったパスツリア・ペネトランスを植物寄生線虫に対して感染させることを特徴とするパスツリア・ペネトランスの培養方法。
  • 【請求項2】 植物寄生線虫が、毛状根で無菌的に培養されたものであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 パスツリア・ペネトランスに感染された植物寄生線虫を、毛状根で無菌的に培養する請求項1または2に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、農作物に多大な害を及ぼす植物寄生線虫を生物的に防除するために、天敵微生物であるパスツリア・ペネトランス( Pasteuri
    penetrans )を大量に培養する方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】線虫は動物分類上、線虫動物門に位置づけされ、種類数50万以上と推定される膨大な動物群であり、植物寄生性線虫の記載種はその内3000程度である。

    【0003】植物寄生性線虫(以下単に線虫と呼ぶ場合もある)とは、高等植物に栄養を依存する線虫類を指し、人間生活にとって重要な農作物に寄生し、その寄生範囲は極めて広く高等植物のほとんど全てにわたるため、世界中で農業上重大な被害を与えている。

    【0004】特に問題となる線虫としては、シストセンチュウ類( Heterodera属、 Globoder
    属)、ネコブセンチュウ類( Meloidogyne
    属)、ネグサレセンチュウ類( Pratylenchu
    属)などが挙げられる。 これらの線虫は環境耐性・薬剤耐性が強く、様々な防除法が研究されてきているが、
    決定的な防除法は見つかっていない。

    【0005】また、最近では薬剤中心の防除対策に反省や規制の気運が高まりつつあり、すでにいくつかの薬剤はそのために姿を消している。 こうした背景の中で、線虫の天敵を利用した“生物的防除法”に熱い期待が寄せられつつある。 線虫の天敵には数多くの物が知られているが、いずれも線虫に対する栄養依存性が低く、非選択的で、特異性・病原性に欠けており、実用化には至っていない。

    【0006】その中でパスツリア・ペネトランス( Pa
    steuria penetrans 、古くはBaci
    llus penetransと呼んだ)は、有害線虫に対する極めて高い特異性と病原性及び、環境耐性・薬剤耐性から、現在最も注目されている微生物資材である。

    【0007】パスツリア・ペネトランスの胞子が土壌中で植物寄生線虫の幼虫に着生し、この羅病線虫が侵入した寄主植物の根内で発育を開始する頃、着生した胞子は発芽管を出して線虫体内に侵入し、葉状体を形成する。
    葉状体は線虫体内成分を栄養として二分裂法を繰り返しながら増殖し、線虫が成虫になる約一ケ月後には、線虫内部はちょうど一世代を終え胞子形成を完了して無数に増えた内生胞子が充満し、これが線虫の体表を破って受動的に土壌中に流れだし、次の感染源になる。 このとき線虫は発育途中で死亡し、次世代の産卵・増殖はできない。 圃場試験でもネコブセンチュウ、シストセンチュウに対して高い防除効果を示している。 このようにパスツリア・ペネトランスは線虫の増殖を阻害し、農薬を使わなくとも農作物を線虫から保護する等、好ましい影響を与えることが現在までに多数報告されている。 そこで工業的にパスツリア・ペネトランスを生産し畑に撒くことができれば、農薬使用量の軽減、農産物の品質の向上が期待できる。

    【0008】しかしながら、実用化に当たり、線虫もパスツリア・ペネトランスもそれぞれ植物、線虫がいなければ増殖しない絶対寄生生物で純粋培養できない(Ma
    nkau,R. (1975) Bacillus pen
    etrans n. comb. causing a v
    irulent diseaseof plantpa
    rasitic nematodes. J. Inver
    t. Pathol. 26:333−339)ことから、
    効率良く大量に生産する技術の開発が大変困難となっている。

    【0009】現在までに提案された方法には大きく分けて次の2つの方法がある。 1つはパスツリア・ペネトランスに感染している羅病線虫の着生した植物根の乾燥粉末を接種源とする方法(Stirling,G.R.a
    nd Wachtel,M. F. (1980). Mas
    s production of Bacillusp
    enetrans for the biologic
    al control of root−knot n
    ematodes. Nematologica 26:
    308−312)である。 2つめは、無菌的な容器内で培養された植物にパスツリア・ペネトランスに感染した線虫を寄生させる方法で、この場合は充分な栄養分を与えることができるので、通常の植物体の他に生育の良い根の器官培養物(特開昭62−19028号公報)または毛状根(特許第1440413号)等の組織培養物を寄生相手とすることができる。 実際、近年アグロバクテリウム・リソジェネスを用いて作出されたトマトの毛状根を利用してジャワネコブセンチュウに特異的なパスツリア・ペネトランスを培養しようという試みがなされている(Verde,S.and Jaffee,B.
    A. (1988). Reproduction of
    Pasteuria penetrans in a t
    issue−culture system cont
    aining Meloidogyne javani
    ca and Agrobacterium rhiz
    ogenes transformed roots.
    78(10):1284−1286)

    【0010】毛状根とは、毛根病菌アグロバクテリウム・リゾジェネス( Agrobacterium rhi
    zogenes )を植物の茎、葉、根等に接種すると感染部位から発生する根で、アグロバクテリウム・リゾジェネス中に存在する巨大プラスミド(Riプラスミド)
    の遺伝子の一部が植物の遺伝子に組み込まれることにより発生する。 毛状根は通常の根に比べて生育が非常に速く、通常の根の器官培養で必要な植物ホルモンを使用しなくても良い生育が得られるので、コストを低減することができる。 毛状根の大量培養については液体培地を入れたエアリフトタイプ等の発酵槽で行なうことが公知となっている。

    【0011】

    【発明が解決しようとする課題】しかし上記2つの方法にはそれぞれ問題点があり、1つめの方法に関しては、
    以下の通りである。

    【0012】(a) 他の土壌病原菌や他種の線虫が畑に混入する恐れがある。 (b) 土壌中では生物相が刻々と変化しているので、
    目的とする線虫が駆逐され、パスツリア・ペネトランスが増えない恐れがある。 (c) 大量の根と土とを必要とするために、施用する場合に多大な労を要する。

    【0013】(d) 自然環境下では糸状菌などの他の天敵が増え、一定した出芽性細菌の収量が得られるとは限らない。 (e) 共生植物の生育が遅い。

    【0014】(f) たとえ、礫耕法、砂耕法、ミスト法、耕法等、土を使わずにクリーンな状態でパスツリア・ペネトランスを増殖する場合でも、病原菌の発生を阻止する有益菌がいないため、線虫により導入される病原菌が異常発生し、植物が育たなくなり、パスツリア・
    ペネトランスも増殖できなくなる可能性が高い。

    【0015】2つめの方法に関しては、以下の問題がある。 (g) 工業的に大量にパスツリア・ペネトランスを生産する際には、まず人為的に線虫の体表にパスツリア・
    ペネトランスの胞子を着生させる工程が必要不可欠となる。 従来は、液体中で線虫とパスツリア・ペネトランスを振とう処理したり、あらかじめパスツリア・ペネトランスを乾燥処理、熱処理、超音波処理により着生率を高めようとする試みがなされているが、これらの処理には手間とコストが掛かり、工業的大量増殖には不向きである。

    【0016】(h) 振とう処理ではパスツリア・ペネトランスあるいは線虫に由来する雑菌が処理中に増殖し、宿主となる毛状根や植物の生育を阻害する可能性が高い。 (i) 無菌条件を維持するためにコストがかかる。 また、コストを低減させる可能性が高く、大量培養も可能な毛状根を用いる方法も、工業的に有利な大量培養におけるパスツリア・ペネトランスの線虫への感染方法や、
    毛状根への接種の方法や、線虫とパスツリア・ペネトランスを寄生状態で培養する方法が満だ開発されていない。

    【0017】

    【課題を解決するための手段】本発明は、無菌的あるいは非無菌的に培養した植物寄生線虫の体表にパスツリア・ペネトランスを感染させる際に、パスツリア・ペネトランスを酵素処理することにより、線虫にパスツリア・
    ペネトランスを感染させる際の上記の問題点を解決できるとの知見に基ずいてなされたものである。

    【0018】すなわち、本発明のパスツリア・ペネトランスの培養方法は、パスツリア・ペネトランス( Pas
    teuria penetrans )を培養する過程において、酵素処理を行なったパスツリア・ペネトランスを植物寄生線虫に対して感染させることを特徴とする。

    【0019】さらに、パスツリア・ペネトランスの感染前および/または感染後の線虫を毛状根で無菌状態で培養することにより、パスツリア・ペネトランスを大量増殖する際の上記問題点を解決できる。

    【0020】

    【発明の実施態様】

    (1) パスツリア・ペネトランスについて 現在、パスツリア・ペネトランスらハ寄生性の差異に基づくbio−typeの存在が認められているが、分類の研究が進まず、全て一つの種としてまとめられている。 しかし、今後の研究の進展によっては、いくつかの種に分けられる可能性は高い。 そこで、本発明において好適に用いられるパスツリア・ペネトランスとしては、
    ネコブセンチュウに特異的なタイプ、シストセンチュウに特異的なタイプ、ネクサレセンチュウに特異的なタイプを挙げることができる。

    【0021】(2) 植物寄生線虫について 本発明において用いられる線虫としては、 Meloid
    ogyne属、 Heterodera属、 Globod
    era属、 Aphelenchoides属、 Prat
    ylenchus属、 Ditylenchus属、 Te
    ssellus属、 Helicotylenchus
    属、 Scutellonema属、 Hirschman
    niella属、 Tylenchulus属、 Para
    tylenchus属、 Criconemella属、
    Hemicriconemoides属、 Longid
    orus属、 Xiphinema属、 Paratric
    hodorus属などが挙げられる。 特に好ましい線虫としては、 Meloidogyne incognit
    haplaarenariaHete
    rodera trifoliiglycine
    Globodera hypolisiなどが挙げられる。

    【0022】(3) 線虫とパスツリア・ペネトランスの分離 本発明で用いる接種源としてのパスツリア・ペネトランスとしては、体内でパスツリア・ペネトランスが多量に増殖している線虫(以下、単に羅病線虫と呼ぶ)の着生した植物根より摘出した羅病線虫そのものまたは/および羅病線虫より得られるパスツリア・ペネトランス、あるいは羅病線虫の着生した植物根の乾燥粉末、あるいは無菌状態で羅病線虫が着生した毛状根、あるいは毛状根から摘出した無菌状態の羅病線虫または/およびパスツリア・ペネトランス、などさまざまな状態のものを利用することが可能である。

    【0023】ただし、パスツリア・ペネトランスをタンク培養下の毛状根で無菌的に増殖する場合、あらかじめ接種源のパスツリア・ペネトランスを無菌状態にしておくことが必要であるので、無菌状態で増殖したパスツリア・ペネトランスを用いるのが好ましい。 しかし、非無菌状態のパスツリア・ペネトランスを使った場合でも、
    線虫に感染後、あるいは感染前にパスツリア・ペネトランスの表面殺菌処理を行なうことにより、タンク培養が可能となる。

    【0024】また、礫耕法、ミスト法、水耕法等、土を使わずに非無菌的にパスツリア・ペネトランスを増殖する場合、病原菌の異常発生を阻止する有益菌、拮抗菌がいないので、タンクの場合と同じく無菌状態のパスツリア・ペネトランスを用いることが望ましい。 しかし、無菌で無くとも雑菌が少ない状態であれば、問題は無い。

    【0025】本発明で用いる線虫としては、土或いは圃場の植物から分離したものを用いても良いが、タンクでパスツリア・ペネトランスを増殖する場合、大量に無菌状態の線虫を用意する為には、あらかじめ毛状根或いはカルスで無菌的に大量培養しておくことが望ましい。 土或いは圃場から分離した場合、十分な滅菌操作が必要となる。 なぜなら、1頭でも雑菌が付着した線虫がいると、タンク内で雑菌が増殖する恐れがあるためである。
    さらに、滅菌条件が強すぎると、線虫は生存できないので、注意しなければならない。

    【0026】また、礫耕法、ミスト法、砂耕法、水耕法等、土を使わずに非無菌的にパスツリア・ペネトランスを増殖する場合でも、病原菌の異常発生を阻止する有益菌、拮抗菌がいないので、タンクの場合と同じく無菌状態の線虫を毛状根或いはカルスで大量増殖しておくことが望ましい。

    【0027】パスツリア・ペネトランスを増殖させる為の植物寄生性線虫は上記の方法で得た2期幼虫が通常用いられるが、他の物質との混合物の状態や、根または毛状根に寄生している幼虫または卵をそのまま分離せずに用いることも可能である。 ただし卵を用いる場合は、パスツリア・ペネトランスは主に2期幼虫に感染するので、あらかじめ孵化させておくことが望ましい。

    【0028】(4) パスツリア・ペネトランスの酵素処理 パスツリア・ペネトランスの酵素処理は、酵素あるいは酵素を分泌する微生物などを用いて表面処理することにより実施でき、従来の超音波処理、乾燥処理、振とう処理等と組み合わせて用いることも可能である。 この酵素処理は、例えば以下の方法によって行なうことができ、
    この詳細は次項「(5)線虫にパスツリア・ペネトランスを着生させる方法」で説明する。

    【0029】(a) 線虫への着生処理に先立って、酵素、酵素分泌微生物、その培養液などと、パスツリア・
    ペネトランスとを接触させる。 (b)パスツリア・ペネトランスの線虫への着生処理時に、これら両者の懸濁物中に酵素等を共存せしめる。

    【0030】特に好ましい酵素としては、プロテアーゼを挙げることができる。 プロテアーゼは、蛋白分解酵素あるいは蛋白質分解酵素とも言われ、ペプチド結合の加水分解を触媒する酵素の総称である。 プロテアーゼは動物、植物、微生物界に広く分布し、細胞内にも細胞外にも存在する。 本発明では酵素の由来は問わないので、微生物起源の酵素、動物の臓器或いは培養物より得られる酵素及び植物或いは植物培養物より得られる酵素を用いることが可能である。 例えばエンドペプチターゼの中では、セリンプロテアーゼとして例えば、Bacillu
    s subutilisの生産するズブチリシンや、A
    spergillus oryzaeのアスペルギロペプチターゼB,C、Soranguimのα−リティクプロテアーゼ、Streptomyces grise
    usのプロテアーゼ(プロナーゼ)、トリプシン、キモトリプシンなど、チオールプロテアーゼとして、パパイン、ブロメライン、カテプシンBなど、カルボキシルプロテアーゼとして、ペプシン、キモシン、カテプシンD
    など、メタルプロテアーゼとしては、サーモリシンなどが例示される。 エキソペプチダーゼの中では例えばアミノペプチダーゼ、ジペプチジルペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、ペプチジルジペプチダーゼ、ジペプチダーゼなどが例示される。 これらの酵素は精製されたものを用いても良いが、微生物の生産する酵素の場合、微生物の培養液或いは微生物そのものを用いることも可能である。

    【0031】(5) 線虫にパスツリア・ペネトランスを着生させる方法 線虫にパスツリア・ペネトランス胞子を着生させる方法としては、(a)水、液体培地等の溶液中に線虫とパスツリア・ペネトランスを懸濁する、(b)パスツリア・
    ペネトランスを固体培地、ケイソウ土等の粉体、粒状体、セルロース等の繊維質に分散させておき、その中に線虫を含む物質を懸濁する、等の方法を用いることができる。 その際に、(イ)植物根或いは毛状根と線虫に害のない濃度のプロテアーゼおよび/または(ロ)パスツリア・ペネトランス培養用の培地では自立増殖できず、
    植物或いは毛状根と線虫に無害なプロテアーゼ様物質を分泌する微生物を含有せしめることにより、パスツリア・ペネトランス胞子が効率的に線虫体表に着生し、パスツリア・ペネトランスの収率に良い結果を与える。

    【0032】あるいは、あらかじめパスツリア・ペネトランス胞子をプロテアーゼ或いはパスツリア・ペネトランス様物質を分泌する微生物で処理した後、線虫と懸濁しても良い。 その際の処理条件は10℃〜50℃で、1
    分〜1日が好ましい。 10℃以下ではプロテアーゼ様活性が低く、50℃以上では失活の恐れがあるためである。 パスツリア・ペネトランス胞子を上記処理後、60
    ℃〜80℃で1分〜60分処理することにより、余分なプロテアーゼ或いは微生物を失活させ、パスツリア・ペネトランス胞子だけを生存させることも可能である。 パスツリア・ペネトランス胞子は極めて熱に強いので60
    ℃〜80℃では影響が無い。

    【0033】線虫体表にパスツリア・ペネトランス胞子を十分に着生させる為に、懸濁に要する時間は、線虫とパスツリア・ペネトランス胞子の量によって変化するが、おおむね1時間〜2日程度である。 短すぎるとパスツリア・ペネトランスの胞子が線虫の体表に十分着生しないし、長すぎると多くのパスツリア・ペネトランス胞子が体表に着生し、線虫が死亡してしまう恐れがあるためである。 溶液中で懸濁する際には、振とうすることにより、胞子が線虫の体表に着生する確率が高まり、胞子の着生率が増加する。

    【0034】(6) 毛状根について 本発明に用いる毛状根を作らせるために利用できるアグロバクテリウム・リゾジェネスとしては、以下のものが例示される。 アグロバクテリウム・リゾジェネス ATCC* No. 25818 アグロバクテリウム・リゾジェネス ATCC* No. 15834 アグロバクテリウム・リゾジェネス ATCC* No. 43057 アグロバクテリウム・リゾジェネス NCPPB** No. 8196 アグロバクテリウム・リゾジェネス NIAES*** No. 1724

    【0035】菌寄託機関名 *)ATCC:American Type Cult
    ure Collection, U. S. A. **)NCPPB:National Collect
    ion of Plant Pathogenic B
    acteria, U. K. ***)NIAES:農林水産省 農業環境技術研究所

    【0036】また、大腸菌などの他の菌にRiプラスミドまたはその一部を遺伝子導入した菌も使用できる。 植物をアグロバクテリウム・リゾジェネスで処理すると、
    リゾジェネス菌中のRiプラスミドの一部(T−DN
    A)が植物細胞の核DNAの中に導入(形質転換)される。

    【0037】植物の茎、根、葉等にRiプラスミドT−
    DNAを導入し形質転換させた毛状根を得る方法としては、例えば、次の方法が挙げられる。

    【0038】1. 植物個体への直接接種法 2. 葉片を用いたリーフディスク法 (R.B.Horsch et.al.,SCIENC
    227 , 1229(1985))

    【0039】3. 植物体のプロトプラストを利用した共存培養法 (Z.M.Wel et.al.,Plant Cel
    l Rep. , 5:93−96(1986))

    【0040】4. 植物体のプロトプラストとアグロバクテリウム・リゾジェネスのスフェロプラスト法 (R.Hain et.al.,Plant Cell
    Rep. , ,60(1984))

    【0041】5. アグロバクテリウム・リゾジェネスのRiプラスミドまたはその一部のT−DNAを、マイクロインジェクション等の方法で、直接細胞内に注入する方法 Riプラスミドを上記1〜4の方法で導入した場合は、
    その後アグロバクテリウム・リゾジェネスの除菌処理が必要で、その方法としては下記のものがある。

    【0042】1) 高温処理(40℃) 2) 抗生物質処理 3) 毛状根先端部の早いサイクルでの植え継ぎ

    【0043】本発明で用いられる毛状根としては、ナス科、ウリ科、マメ科等、線虫の好適宿種となるものなら、いずれも可能である。 特に好ましいものとしては、
    キュウリ、マクワウリ、スイカ、トマト、ナス、タバコ、ピーマン、ダイズ、クローバー、アズキなどが挙げられる。

    【0044】(7) 毛状根の培養について 以上の方法により得られた毛状根の培養に際しては、例えば、従来から植物の組織培養に用いられている培地、
    つまり、無機成分および炭素源を必須成分とし、これに植物ホルモン類、ビタミン類およびアミノ酸類から選ばれる少なくとも1種以上の成分を添加し必要に応じてその他の成分も添加されている培地を用いることができる。

    【0045】上記培地中の無機成分としては、窒素、亜鉛、鉄、銅、モリブデン、ホウ素、リン、コバルト、カリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、マンガン、塩素、ナトリウム、ヨウ素等があり、具体的には、
    硝酸アンモニウム、リン酸2水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸カリウム、硫酸亜鉛、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、エチレンジアミン4酢酸鉄、硫酸銅、モリブデン酸、モリブデン酸ナトリウム、ホウ酸、リン酸、リン酸1ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸2ナトリウム、リン酸3ナトリウム、塩化コバルト、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸マンガン、ヨウ化カリウム等が例示される。

    【0046】また炭素源には、ショ糖および他の炭水化物、その誘導体、脂肪酸等の有機酸、エタノール等の1
    級アルコール等が例示される。

    【0047】植物ホルモン類には、インドール酢酸(I
    AA)、ナフタレン酢酸(NAA)、p−クロロフェノキシイソ酪酸、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(2,
    4−D)等のオーキシン類、カイネチン、ベンジルアデニン、ゼアチン、ジヒドロゼアチン等のサイトカイニン類が例示される。

    【0048】ビタミン類には、ビオチン、チアミン(ビタミンB 1 )、ピリドキシン(ビタミンB 6 )、パントテン酸、アスコルビン酸(ビタミンC)、イノシトール、
    ニコチン酸等が例示される。

    【0049】アミノ酸類には、グリシン、アラニン、グルタミン、システイン等が例示される。 この他に、ビタミン、ホルモン等が含まれると言われている天然物、例えばココナッツミルク、酵母エキス等も用いることができる。

    【0050】毛状根の培養には上記成分を含有する種々の培地を用いることができ、培地中の成分の濃度は広い範囲で変えることができる。 通常は、無機成分を約0.
    1μM〜約100mM程度、炭素源を約1g/l〜12
    0g/l程度、さらに植物ホルモン類を約0.01μM
    〜約10μM程度、ビタミン類およびアミノ酸類を、それぞれ約0.1mg/l〜約100mg/l程度とすることができる。

    【0051】毛状根の培養において、光は必ずしも必要ではなく、かえって暗所での培養が生育には望ましく、
    培養温度は約10℃〜約35℃、特に特23℃〜約28
    ℃で好適である。 つまり、約10℃未満では毛状根の増殖速度が小さく、約35℃を超えても同様に毛状根の増殖速度が小さくなるからである。

    【0052】液体培地中の毛状根の初期植え付け量は、
    広い範囲で変えることできる。 通常は液体培地50ml
    に対して、毛状根を約10mg〜約1g(新鮮重量)程度植え付けすることが望ましい。

    【0053】(8) タンクについて 本発明では種々の培養装置(タンク)を用いることができる。 微生物培養用、動植物細胞培養用の培養槽(ファーメンター)には様々なタイプがあり、特に培養物への酸素供給の方法、培地(栄養物)との接触方法、培地成分制御の方法を改良した多くの培養槽が開発されている。 毛状根は微生物に比べて非常に大きいという形態上の特徴があるので、高速で回転する撹拌翼を備えた培養装置等の物理的衝撃の大きなものは用いることができないが、適当な培地と酸素が供給され培養物への物理的衝撃が大きくない装置であれば、非常に良い生育を得ることができる。 ただし、パスツリア・ペネトランスが着生した線虫、あるいは線虫のみの接種以降の段階では、液体中で線虫が根内に侵入、増殖し難いため、一貫して一つの装置で培養を行なう場合はこのことを考慮しながら装置を決めなければならない。

    【0054】(9) パスツリア・ペネトランスの培養方法について パスツリア・ペネトランスと線虫を使ってパスツリア・
    ペネトランスを大量に培養する方法としては以下の方法を用いることが望ましい。 (培養方法1)パスツリア・ペネトランスが感染した状態の線虫をタンク培養下で得られた毛状根に寄生させ、
    共存培養する方法。

    【0055】(培養方法2)無菌状態において、タング培養下で大量に増殖した線虫にパスツリア・ペネトランスを感染させることにより、大量に得られた羅病線虫を、タンク培養下で得られた毛状根、あるいは土中の植物根、あるいは礫耕法・ミスト法・砂耕法・水耕法等で栽培中の植物根に寄生させ、共存培養する方法。

    【0056】これらの方法を用いることにより、初めてタンク内で工業的にパスツリア・ペネトランスを大量増殖することが可能となる。 また、非無菌環境下においても、病原菌の大量発生をおこすこと無く、パスツリア・
    ペネトランスの大量増殖が可能となる。

    【0057】すなわち、本発明では、パスツリア・ペネトランスを大量増殖する過程において、パスツリア・ペネトランスに感染状態にある線虫および/またはパスツリア・ペネトランスに感染させるまえの段階の線虫を、
    タンク内で培養している毛状根で増殖させる段階を過程内に組み込むことが望ましい。

    【0058】(10) 線虫の接種法 培養方法1の場合、タンク培養下で得られた毛状根と、
    パスツリア・ペネトランスが感染した線虫(羅病線虫)
    をタンク内で共生させるため、羅病線虫の接種を行なう。 接種する羅病線虫あるいは非羅病線虫は、上記の方法で得た溶液または他の物質との混合物の状態や、根または毛状根と共生しているものをそのまま分離せずに接種源として用いることも可能である。 あるいは、線虫とパスツリア・ペネトランスをそれぞれ別々にタンクに加え、タンク内で線虫の体表に着生させ、毛状根に寄生させることも可能である。

    【0059】本発明では、毛状根への羅病線虫の接種には、以下の方法を用いることができる。 羅病線虫接種源を水、緩衝液等の液体、またはケイソウ土等の粉体、粒状体、セルロース等の繊維質に懸濁し、タンク内に注入する方法;空気等の気体に分散し注入する、すなわち気体と一緒に吹き込む方法等である。

    【0060】また、毛状根に羅病線虫を付着させ、根への侵入を容易にさせめために以下のような方法も用いることができる。 この方法は、ある条件に変化させるとゲル化する等、毛状根に付着しやすい形態になる液体に羅病線虫を懸濁して、毛状根に与えた後、条件を変化させる方法である。

    【0061】例えば、アルギン酸ナトリウムを含む溶液に羅病線虫を懸濁し、懸濁液を毛状根に与えた後、これをゲル化する目的で塩化カルシウム等の水溶性カルシウム水溶液を与える。 このようにすれば羅病線虫はゲルにより毛状根に付着する。 また、同様に二価の金属イオン等によってゲル化するゲランガム水溶液(通常粉末で販売されているので水に懸濁した後加熱して水溶液を得る)に羅病線虫を懸濁し、毛状根に散布した後、イオン水溶液を与えてもよい。 これら以外にもカラギーナン、
    寒天、キトサン等の天然高分子物質や、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の合成高分子物質も使用できる。

    【0062】培養方法2の場合、まず第一に、タンク培養下で得られた毛状根と、線虫をタンク内で共生させるため、線虫の接種を行なう。 これは上に述べた培養方法1での羅病線虫の毛状根への接種の場合と同一である。
    第二に、得られた羅病線虫を、タンク培養下で得られた毛状根、あるいは土中の植物根、あるいは養液栽培中の植物根、あるいは礫耕で栽培中の植物根と共生させるため羅病線虫の接種を行なう。 タンク培養下で得られた毛状根を用いる場合は培養方法1と全く同一の方法を用いるが、植物体に接種する場合、羅病線虫接種源を水、養液等の液体、またはケイソウ土等の粉体、粒状体、セルロース等の繊維質に懸濁し、根のまわりに散布する方法が可能である。

    【0063】(11) 線虫およびパスツリア・ペネトランスの培養条件 無菌状態のタンク内で、培養方法1のような羅病線虫の培養、あるいは培養方法2のようなパスツリア・ペネトランス感染前の線虫の培養に用いられるタンク培養装置には以下のものが考えられる。 ここで注意しなければならないことは、前述の通り液体中では線虫が根内に侵入、増殖し難く、気相および線虫の侵入の為の足場となる固体相を必要とすることである。 したがって、羅病線虫あるいは線虫を接種した後、1日〜3日間は新たな液体は入れない方が好ましい。

    【0064】第1の例は、液体培地の水位をコントロールしながら培養する装置である。 すなわち、常に毛状根が培地中に入ったままにならないように培地の水位を低くできる装置である。 この場合、装置の高さを低くし、
    底面積を広くする。 ただし装置を何段階か重ねるか、装置内を水平に仕切ることによって培養槽を複数持つ装置とすることが可能である。 水位の調節は、適宜予備タンクやパイプを設置することによって行なう。

    【0065】第2の例は、毛状根を支持する支持体を用いた装置である。 第1の装置とは逆に、毛状根の方を液体中から引き上げておくものである。 網等の毛状根を支持できてかつ液体を通す支持体を用いて、毛状根を液体中から引き上げて気相に接触させる。 支持体は上下運動または水面に垂直方向に回転運動させるようにしてもよい。 上述の培地の水位をコントロールすることも可能な装置を用いてもよい。

    【0066】第3の例は、多孔性構造を有し内部に気相、液相を保持できるパーライト、セルロース等の繊維質等の物質を充填した装置である。 これらの物質は、その中で増殖させる毛状根に、気相と液相(液体培地)を供給することができる。

    【0067】第4の例は、液体培地を水滴または霧状にして与える装置であり、毛状根が液体中に無くても栄養を得ることができる。 必要に応じて、ノズル等を設置することができる。 上述のそれぞれの方法と組み合わせることもできる。 その他の気相を導入することを実現している培養装置を、用いることができる。

    【0068】毛状根と羅病線虫あるいは線虫の培養は、
    前述の毛状根の培養に用いた培地、培養温度その他をそのまま、または改変して用いることができる。 培地のp
    Hに関しては、毛状根および羅病線虫およびパスツリア・ペネトランス培養では4〜8の弱酸性から中性付近が好ましい。 培地に関しては、例えば、従来から植物の組織培養に用いられている培地から窒素を除いたもの、つまり、窒素以外の無機成分および炭素源を必須成分とし、これに窒素として配合する総窒素の中に占めるアンモニア態窒素の割合が0.08以下のもとで、アンモニア態窒素量を1mM以下配合し、これにアミノ酸類から選ばれる少なくとも1種類以上の成分を添加し必要に応じてその他の成分も添加されている培地を用いることが好ましい。

    【0069】アンモニア態窒素およびアンモニア態窒素以外の窒素源としては、植物器管培養或いは植物組織培養で通常用いられるものが利用できる。 例えば、硝酸アンモニウム、リン酸2水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸カルシウム、硝酸カリウムなどが挙げられる。

    【0070】本発明のパスツリア・ペネトランスを培養する方法において、培養温度は約10℃〜約35℃、特に約20℃〜約30℃が好適である。 約10℃未満では毛状根および線虫の増殖速度が小さく、約35℃を超えても同様に毛状根および線虫の増殖速度が小さくなるからである。

    【0071】培養方法2において羅病線虫接種以降の段階において用いられる寄主植物栽培方法には、通常の養液栽培、あるは礫耕での栽培、あるいは通常の土中での栽培などいかなる方法も可能である。 ここで注意しなければならないことは、前述の通り液体中で線虫が根内に侵入、増殖し難く、気相に線虫の侵入の為の足場となる固体相を必要とすることで、この点を考慮に入れなければならない。 したがって、羅病線虫を接種する際はできる限り液体を除き、接種後、1〜3日間は新たな液体は入れない方が好ましい。

    【0072】

    【発明の効果】本発明によれば、パスツリア・ペネトランスを植物寄生性線虫に極めて高頻度に感染せしめ、効率的に培養することができるので、本発明の方法は工業的なパスツリア・ペネトランスの増殖方法として極めて好適である。

    【0073】

    【実施例】

    実施例1 パスツリア・ペネトランスとサツマイモネコブセンチュウを含むポットで栽培したトマト(ルツガー)の根を水洗した後、実体顕微鏡下でパスツリア・ペネトランスに感染した雌成虫を採取した。 0.5%メルチオレート、
    0.5%硫酸ストレプトマイシンで表面殺菌し、滅菌水中で2回洗浄した後、水中で雌成虫の体を破壊させることにより、約2×10 6個のパスツリア・ペネトランスの懸濁液を得ることができた。 懸濁液を滅菌済みの容器に分注し、プロテアーゼとしてアクチナーゼ(科研製薬(株)製)を最終濃度0.1%となるように加え、25
    ℃で1時間インキュベートした後、70℃で20分間インキュベートし、酵素を失活させた。

    【0074】比較例としては、あらかじめアクチナーゼを70℃で20分間処理し、失活させたものを同様にして懸濁液中に加えた他は実施例と同一条件とした。 次に、マクワウリ毛状根で培養したサツマイモネコブセンチュウの卵約5000個を摘出した後、水中で27℃で2日インキュベートし、約2000頭の幼虫を得た。 得られた線虫をパスツリア・ペネトランスの懸濁液中に加え、25℃で12時間振とう処理した。 線虫はその後熱殺し、プレパラートを作製した。 顕微鏡で観察しながらパスツリア・ペネトランスに感染している線虫の割合を“感染率”とし、1頭の線虫に感染しているパスツリア・ペネトランスの数を“付着数/1頭”として結果を表1に示した。

    【0075】

    【表1】

    【0076】実施例2 (実験例1)マクワウリ(サカタのタネ)の種子を次亜塩素酸ナトリウム溶液の殺菌剤で滅菌したのち、ショ糖を3%含有するWoody Plant Medium
    (WPM−3と略す)の固型培地上に播種し、発芽した無菌植物の茎、葉部等にRiプラスミドを保持するアグロバクテリウム・リゾジェネス(NIAES No.1
    724)菌を接種した。

    【0077】5週間後に接種部位から発生した毛状根を切り取り、クラホラン0.5g/リットルを含むWPM
    −3の固型培地上に移植し、2週間で同じ組成の新しい培地に移植した。 3回この操作を繰り返して、除菌された毛状根を得た。

    【0078】2リットルのエアリフト型植物培養装置(柴田ハリオ硝子(株)製)のタンクにWPM−3の液体培地1リットル(毛状根培養用)を入れた。 またペリスター・ポンプ、ガラス管およびシリコン管で培養中に培地水位を任意に変えられるように装置を組み立て、別に改変Gamborg's B−5培地(毛状根と羅病線虫とパスツリア・ペネトランスの培養用;改変B−5
    と略す)を入れたガラスびんを設置した。 すなわち、ガラスびんに新鮮な改変B−5(塩濃度半分に、ショ糖濃度を1.5%に、アンモニア態窒素を硝酸態窒素に置き換え、pHを6に)の液体培地を3リットル入れ、タンク測部にガラス管およびシリコン管でつなぎ、途中にペリスター・ポンプを設置して液体培地をどちらの方向にも移動させられるようにした。 なお、タンク底部の開口部には、毛状根が管に侵入しないようにガラスフィルターを設けた。 装置は120℃で60分間滅菌した。

    【0079】マクワウリの毛状根を上記培地に約1g
    (新鮮重量)植え付け、25℃で20日間暗黒下に培養した。 毛状根培養後、毛状根培養用のWPM−3液体培地はタンク外に捨てた。 ペリスター・ポンプを作動させて改変B−5培地をガラスびんからタンクに導入し、毛状根およびタンク内を洗浄して、この培地を捨てた。 この操作を3回繰り返した後、改変B−5培地をタンク内に300ml導入した。

    【0080】改変B−5培地中のマクワウリ毛状根で培養したサツマイモネコブセンチュウの卵約5000個を無菌的に摘出した後、滅菌水中で27℃で2日インキュベートし、約2000頭の幼虫を得た。

    【0081】実施例1と同様にして得られたパスツリア・ペネトランス胞子を2×10 4個含む改変B−5の液体培地に、プロテアーゼとしてアクチナーゼE(科研製薬(株)製)を最終濃度が0.1%となるように無菌的に加え、25℃で1時間インキュベートした。 その後、
    70℃で20分インキュベートし、酵素を失活させた。

    【0082】上記のようにして得られたパスツリア・ペネトランス胞子を含む溶液中に、サツマイモネコブセンチュウ約2000頭加え、25℃で12時間振とう培養した。 パスツリア・ペネトランスが線虫の体表に着生したことを一部サンプリングして確認した後、改変B−5
    培地に懸濁したままの状態で、毛状根に散布した。

    【0083】5日毎に培地を交換しながら5週間培養した後、タンク内部の毛状根を取り出し、新鮮重量を調べた。 生産されたパスツリア・ペネトランスの胞子数は毛状根全体をホモジェナイズした後、250メッシュのふるいで植物組織の残渣を取り除き、10mlの水に分散させ、そのうちの0.01mlをhemacytome
    terで計測した。

    【0084】(実験例2)実験例2として次の実験を行なった。 パスツリア・ペネトランスを3×10 5個含む植物根の乾燥粉末1gを50mlの緩衝液に懸濁し、プロテアーゼとしてアクチナーゼE(科研製薬(株)製)
    を最終濃度が0.1%になるように加え、25℃で1時間インキュベートした。 その後、サツマイモネコブセンチュウ1万頭加えて25時間インキュベート後、ベルマン法により線虫を分離し、パスツリア・ペネトランスが線虫の体表に付着したことを一部サンプリンして確認した。 実施例1の方法で線虫およびパスツリア・ペネトランスの表面殺菌をした。 その他の条件は実施例2と同様に行なった。

    【0085】(実験例3)実験域3として次の実験を行なった。 実験例1の方法で得られたパスツリア・ペネトランスに感染されたサツマイモネコブセンチュウを温室内で通常の砂耕法で栽培しているトマトに接種し、2ケ月後に根を引き抜き実験例1と同様の方法で、パスツリア・ペネトランスの胞子数を計測した。

    【0086】(比較例)比較例として次の実験を行なった。 実験例1で用いた2リットルタンクを2リットルのプランターとし、そこにサツマイモネコブセンチュウに汚染された土壌と、パスツリア・ペネトランスを2×1
    6個含む植物の乾燥根を加え、トマト苗を定植した。
    2ケ月後に根を引き抜き実験例1と同様の方法でパスツリア・ペネトランスの胞子数を計測した。 実験例と比較例における根の新鮮重量、胞子数、感染率(パスツリア・ペネトランス感染雌成虫を数え、最初に接種した線虫に対する割合)を表2に示す。

    【0087】

    【表2】

    【0088】また、重量測定、感染率調査を行なわずに、実施例の方法により6ケ月間培養を続けたところ、圃場や植木鉢等を用いる従来の方法に比べて非常に多くのパスツリア・ペネトランス胞子の生産が認められた。

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