专利汇可以提供Solid polymer fuel cell generator专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a solid polymer fuel cell generator which can remove ionic impurities effectively in the vapor of a reforming gas supplied to a fuel electrode.
SOLUTION: This solid polymer fuel cell power generator comprises a fuel cell body 50 in which a fuel electrode 52 and an air electrode 53 are arranged interposing an electrolyte membrane 51, a reformer 80 that produces a reformed gas containing hydrogen and water vapor, a reformed gas supply means for supplying the reformed gas to the fuel electrode 52 side, and a reaction air supplying means for supplying reaction air to the air electrode 53 side, and a vapor exchanger 10 which has a fuel side gas chamber 12, an air side gas chamber 13, and an ion exchange membrane 11 arranged between these is provided.
COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI,下面是Solid polymer fuel cell generator专利的具体信息内容。
本発明は、電解質として高分子膜を用いる固体高分子電解質型の燃料電池を用いた発電装置に関する。
燃料電池は、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置であり、高いエネルギー効率が実現可能である。 なかでも、固体高分子電解質型燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)は、電解質に高分子膜を用いる燃料電池であり、出力密度が高く、電池寿命が長い等の特徴を有している。
PEFCは、固体高分子電解質膜(以下、電解質膜ともいう)を挟んで一対の電極を配置し、一方の電極(アノード側)に水素を含有する燃料ガスを供給するとともに他方の電極(カソード側)に酸素を含有する酸化ガスを供給し、両極間で起きる電気化学反応を利用して起電力を得る。 以下の(1)式はアノード側の反応、(2)式はカソード側の反応を表し、燃料電池全体では(3)式に表す反応が進行する。
H 2 →2H + +2e − ………(1)
1/2O 2 +2H + +2e − →H 2 O ………(2)
H 2 +1/2O 2 →H 2 O ………(3)
図5には、この固体高分子電解質型燃料電池を用いた、従来の燃料電池発電装置の一例が示されている。 燃料電池本体50は、電解質膜51と、その両側に配置される燃料極52(アノード電極)と空気極53(カソード電極)とから構成されている。
供給する酸化ガスとしては空気を用い、空気ブロア60によって空気極53に供給される。 なお、電解質膜51は、水分を含んだ湿潤状態においてイオン伝導性が高くなる特徴があるため、一般的に、反応ガスを加湿して電池に供給することで高い電池特性が得られる。 このため、空気ブロア60と空気極53との間には水蒸気交換器70が設けられており、これによって反応空気を加湿できるようになっている。
なお、この水蒸気交換器70は水蒸気交換膜71を介して2室に分かれており、空気ブロア60からの空気は、水蒸気交換器70の燃料側ガス室72で加湿されて、燃料電池本体50の空気極53側に供給された後、再度、水蒸気交換器70の循環側ガス室73に入り、水蒸気が、循環側ガス室73から水蒸気交換膜71を介して燃料側ガス室72へ移行することにより、水蒸気の交換が行われる。
一方、燃料ガスとしては、天然ガス等の炭化水素系の原燃料を用い、この原燃料を改質器80で水蒸気改質して、水素を含む改質ガスが生成される。 以下の(4)式は、改質器80における、原燃料がメタンである場合の改質反応である。
CH4 + H2O → CO + 3H2 +206.14 KJ/mol ………(4)
改質器80を出た改質ガスは、改質ガス中の一酸化炭素を低減するために一酸化炭素変成器81に供給され、以下の(5)式の反応によって一酸化炭素は1%以下に低減される。
CO + H2O → CO2 + H2 -41.17 KJ/mol ………(5)
一方、PEFCにおいては、その動作温度が60〜80℃と低いために、改質ガス中に一酸化炭素が存在すると、これが触媒毒となって性能が劣化する。 このため、一酸化炭素をさらに低減するために改質ガスは一酸化炭素除去器82に供給され、以下の(6)式の反応によって一酸化炭素を10ppm以下に低減させた後、燃料極52に供給される。
CO + 1/2 O2 → CO2 -257.2 KJ/mol ………(6)
ここで、上記の改質器80、一酸化炭素変成器81、一酸化炭素除去器82により生成した改質ガスには水蒸気が含まれている。 この水分は、上記の(4)、(5)式で未反応の水、(6)式の一酸化炭素の選択酸化反応で導入した酸素が改質ガス中の水素と反応して生成した水に由来するものである。 そして、改質ガスは、この水蒸気を含んだ状態のまま燃料極52に供給されることが一般的である。
ところが、この改質ガス中の水蒸気にはイオン性不純物が含まれている。 ここでいうイオン性不純物とは、Fe、Na、K、Mg、Ca、Ni、Cu、Zn、Al、Cr、Ti、Mn、Pt、Ruなどの金属が陽イオン化したものや、アンモニウムイオン(NH 4 + )などの陽イオン、F −イオン、酢酸イオン、蟻酸イオン、Cl −イオン、NO 2 −イオン、Br −イオン、NO 3 −イオン、SO 4 2−イオン、PO 4 3−イオンなどの陰イオンが挙げられる。
これらのイオン性不純物の生成源は,燃料ガス(メタンガス)中の不純物、改質反応に用いる改質触媒から生じる不純物、改質反応等に用いられる改質水中の不純物、改質器などの反応容器に使用されている材料から発生する不純物などであると考えられる。
これらの不純物を含む水蒸気が燃料電池に供給されると、電池特性を低下させる可能性がある。 特に、電解質膜として陽イオン交換膜を使用した場合は、混入した陽イオンが電解質膜のイオン交換基にイオン交換されて電解質膜に吸着してイオン導電性が低下してしまう。 また、Cl −イオンは、電池反応で生じる中間性生物のラジカル化を促進する可能性があり、やはり電解質膜の分解を促進して電池の寿命を低下させる。
一方、従来より、改質ガスを燃料電池に供給する前段において、改質ガス中の水蒸気を分離することが提案されている。 例えば、以下の特許文献1には、改質ガス中の水蒸気を圧力スイング吸着装置(PSA)などの水蒸気分離器によって分離することが開示されている。
また、特許文献2には、燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給を受けて直流電力を発生する燃料電池セルを含んで構成される燃料電池であって、前記燃料ガスの供給経路中に設けられ前記燃料ガスを改質する燃料改質器を、前記燃料電池セルより下方に設置することによって、水蒸気によるガス供給経路の閉塞を回避することが開示されている。
しかし、上記の従来技術における水蒸気対策は、水蒸気による反応ガス供給経路の閉塞や、水蒸気による水素濃度の低下を防止するためのものであり、水蒸気中の除去によるイオン性不純物の除去については検討されていない。 このため、上記の水蒸気分離器や燃料改質器をそのまま用いても、水蒸気中のイオン性不純物は効果的に除去することができない。
また、特開2003−168466号公報の水蒸気分離器においては、分離された水蒸気をそのまま改質器へ導入するので、改質ガス中のイオン性不純物をさらに増加させることになる。 すなわち、改質ガス中の水蒸気に含まれるイオン性不純物が運転と共に増加し、除去されずに残った水蒸気と共に再度燃料電池に供給されることとなり、これによって電池特性を低下させてしまうという問題があった。
本発明は、以上の問題点を鑑みてなされたもので、改質ガスの水蒸気中のイオン性不純物を効果的に除去することができる、固体高分子型燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の固体高分子型燃料電池発電装置は、固体高分子電解質膜を挟んで、水素を含むガスが供給される燃料極と、反応空気が供給される空気極とが配置された燃料電池本体と、炭化水素系化合物を含む原料ガスを水蒸気改質して、水素及び水蒸気を含む改質ガスを生成する改質器と、この改質ガスを前記燃料極側に供給する改質ガス供給手段と、前記反応空気を前記空気極側に供給する反応空気供給手段とを備えた固体高分子型燃料電池発電装置において、
前記改質ガスが通過する燃料側ガス室と、前記反応空気が通過する空気側ガス室と、それらの間に配置されたイオン交換膜とを有し、前記燃料側ガス室中の前記改質ガスに含まれる水蒸気が、前記イオン交換膜を透過して前記空気側ガス室へ移動するように構成された水蒸気交換器が設けられていること特徴とする。
本発明の固体高分子型燃料電池発電装置によれば、水蒸気交換器において、改質ガスに含まれた水蒸気は、燃料側ガス室からイオン交換膜を介して透過して空気側ガス室に移動する。 これにより、水蒸気がイオン交換膜を透過する際、イオン性不純物はイオン交換膜でイオン交換されて吸着される。 したがって、燃料側ガス室の通過後の改質ガスに混入するイオン性不純物の量を大幅に低減できる。 また、イオン性不純物はイオン交換膜で吸着されるので、空気側ガス室の反応空気中へのイオン性不純物の混入も防止できる。
また、イオン性不純物の除去は水蒸気交換器によって行うので、同時に反応空気の加湿も行うことができる。 したがって、別途空気極側への加湿を行うための加湿器や水蒸気交換器は不要であり、装置構成を複雑にすることがなく、イオン性不純物の除去と反応空気の加湿を同時に行なうことができる。
本発明においては、前記イオン交換膜が、プロトン化されたイオン交換基を有する陽イオン交換膜及び/又は水酸化されたイオン交換基を有する陰イオン交換膜であることが好ましい。 これによれば、改質ガスの水蒸気に含まれるイオン性不純物を除去を効率よく行うことができる。 また、これらのイオン交換膜は化学的に安定であるので長期間の使用が可能である。
また、本発明においては、前記イオン交換膜の少なくとも片側に、水素燃焼触媒を含む触媒層が配置されていることが好ましい。 これによれば、イオン交換膜を水蒸気が透過する際、水素ガスが水蒸気に同伴してイオン交換膜を透過した場合においても、透過した水素を空気側ガス室の水素燃焼触媒において燃焼させることができる。 したがって、反応空気に混入した水素が空気極に混入することを防ぐことができる。
また、水蒸気交換器に導入されるガスの状態によっては、反応空気がイオン交換膜を透過して燃料側ガス室に到達することも起こり得るが、この際にも、透過した空気が燃料側ガス室の水素燃焼触媒において燃焼反応により消費されることにより、燃料ガスに混入した空気が燃料極に混入することを防ぐことができる。
更に、本発明においては、前記水蒸気交換器により水蒸気交換された後の、前記改質ガス及び/又は前記反応空気を加湿する加湿手段を更に備えることが好ましい。 これによれば、水蒸気交換された後の、改質ガス及び/又は空気を、加湿器により再度加湿して燃料電池に供給することによって、電解質膜のイオン伝導性を高くすることができるので、より高い電池特性が得られる。
本発明によれば、改質ガスと反応空気との間で水蒸気交換するための水蒸気交換器を設けることで、改質ガスの水蒸気中に含まれるイオン性不純物を効果的に除去することができる。 したがって、固体高分子電解質膜の劣化による燃料電池の寿命の低下を防止することができ、長時間の安定した運転が可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。 図1〜3には、本発明の固体高分子電解質型燃料電池の一実施形態が示されている。 なお、以下の実施形態の説明においては、上記の図5と実質的に同一部分には同符合を付して、その説明を省略することにする。
図1は本発明の固体高分子型燃料電池発電装置の概略構成図であり、図2は図1における水蒸気交換器の断面図であり、図3は水蒸気交換器の他の実施形態を示す断面図である。
図1に示すように、この固体高分子型燃料電池発電装置は、燃料電池本体50と、水素を含む改質ガスを生成するための改質器80と、反応空気を供給するための空気ブロア60と、改質ガスと反応空気との間で水蒸気交換するための水蒸気交換器10とで主に構成されている。
燃料電池本体50は、電解質膜51を挟んで、水素を含むガスが供給される燃料極52と、反応空気が供給される空気極53とが配置されている。 燃料電池本体50としては、固体高分子電解質型燃料電池であれば特に限定されず、従来公知の燃料電池が使用できる。
改質器80、一酸化炭素変成器81、一酸化炭素除去器82は、上記のように、炭化水素系化合物を含む原料ガスから、水素及び水蒸気を主とする改質ガスを取り出すために設けられており従来公知の装置が使用できる。 なお、本発明においては、電解質膜51への触媒毒となり得る一酸化炭素濃度を充分に低下させるため、一酸化炭素変成器81、一酸化炭素除去器82を使用することが好ましい。 なお、反応空気を供給する空気ブロア60は公知のものが使用でき特に限定されない。
そして、本発明においては、上記の改質ガスと反応空気との間で水蒸気交換するための水蒸気交換器10が設けられている点が特徴となっている。
図1に示すように、水蒸気交換器10は、改質ガスが通過する燃料側ガス室12と、反応空気が通過する空気側ガス室13と、それらの間に配置されたイオン交換膜11とを有し、燃料側ガス室12中の改質ガスに含まれる水蒸気が、イオン交換膜11を透過して空気側ガス室13へ移動するように構成されている。
図2を併せて参照すると、この水蒸気交換器10は、イオン交換膜11を挟んで一対の基材14が配置されている。 更に、基材14の両面は、一対のセパレータ17で挟持されるように構成されており、セパレータ17の外周部がシール部15によって密閉されている。
セパレータ17のイオン交換膜11側の面には、溝状のガス流路が形成されており、このガス流路が燃料側ガス室12、空気側ガス室13を構成している。 セパレータ17としては、例えばカーボン、SUS材などが使用できる。 また、基材14としては、カーボンペーパー等が使用でき、シール部15としてはフッ素ゴム等が使用できる。
イオン交換膜11としては、炭化水素系イオン交換膜やフッ素系イオン交換膜が好ましく用いられる。 炭化水素系陰イオン交換膜としては、例えばNEOSEPTA-AMX(商品名:トクヤマ社製)が使用でき、フッ素系陽イオン交換膜としては、例えばナフィオンN-117(商品名:デュポン社製)が使用できるが、これらに限定されるものではない。 これらの陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とは、それらを単独で用いてもよく、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを重ねて複合膜として用いてもよい。
陽イオン交換膜を用いる場合、イオン交換基の対イオンがプロトン化されたプロトン型を用いると好適である。 例えば、上記のナフィオンN-117の場合,イオン交換基であるスルホン基(-SO 3 -)にプロトンが結合して-SO 3 Hのプロトン型となる。 プロトン型の陽イオン交換膜を用いると、陽イオン性の不純物(M1 + )はイオン交換基とイオン交換が起こり-SO 3 Mとなり、H +が乖離する. この反応により陽イオン性不純物はイオン交換膜に吸着されて不純物が除去できる。
一方、陰イオン交換膜を用いる場合,イオン交換基の対イオンが水酸イオン(OH − )である水酸基型を用いると好適である. 例えば,イオン交換基がメチルアミン(-N(CH 3 ) 3 + )の場合,水酸イオンでイオン交換されると(-N(CH 3 ) 3 OH)となる。 水酸イオンでイオン交換された陰イオン交換膜を用いると、陰イオン性の不純物(M2 − )はイオン交換基とイオン交換が起こり(-N(CH 3 ) 3 M2)となり、OH −が乖離する。 この反応により、陰イオン性不純物はイオン交換膜に吸着されて不純物が除去できる。
なお、本発明に用いる水蒸気交換器としては、図3に示すような構成を用いるとより好ましい。 この水蒸気交換器10'は、イオン交換膜11とその両側に配置される基材14との間に、水素燃焼触媒を含む触媒層16が設けられている点が上記の水蒸気交換器10と異なっている。 触媒層16としては、樹脂等に水素燃焼触媒が分散されたもの等が例示でき、水素燃焼触媒としては、白金、パラジウムなどが挙げられる。 また、この触媒層16は、イオン交換膜11の片面にのみ設けられていてもよく、両面に設けられていてもよい。
この水蒸気交換器10'によれば、イオン交換膜を水蒸気が透過する際、水素ガスが水蒸気に同伴してイオン交換膜を透過した場合においても、透過した水素を空気側ガス室の水素燃焼触媒において燃焼させることができる。 したがって、反応空気に混入した水素が燃料電池の空気極に混入することを防ぐことができる。
また、水蒸気交換器に導入されるガスの状態によっては、反応空気がイオン交換膜を透過して燃料側ガス室に到達することも起こり得るが、この際にも、透過した空気が燃料側ガス室の水素燃焼触媒において燃焼反応により消費されることにより、燃料ガスに混入した空気が燃料電池の燃料極に混入することを防ぐことができる。
次に、この固体高分子型燃料電池発電装置の作用について説明する。
メタン等の炭化水素系化合物を含む原料ガスは、改質器80にて水蒸気改質され、水素及び水蒸気を含む改質ガスを生成する。 また、燃料電池本体50において触媒毒となるCOは、一酸化炭素変成器81、一酸化炭素除去器82によって10ppm以下まで除去され、水蒸気交換器10の燃料側ガス室12に導入される。
一方、反応空気は空気ブロワ60から供給され、乾燥状態で水蒸気交換器10の空気側ガス室13に導入される。
このとき、水蒸気交換器10内において、改質ガスに含まれる水蒸気は、イオン交換膜11を透過して空気側ガス室の空気に移動する。 このとき、水蒸気の移動が生じるのは、燃料側ガス室12と空気側ガス室13との間に水蒸気の濃度勾配が生じるためである。
これにより、水蒸気がイオン交換膜11を透過する際、イオン性不純物はイオン交換膜11でイオン交換されて吸着される。 したがって、燃料側ガス室12の通過後の改質ガスに混入するイオン性不純物の量を大幅に低減できる。 また、イオン性不純物はイオン交換膜11で吸着されるので、空気側ガス室13側の反応空気中へのイオン性不純物が混入することもない。
改質ガスに含まれるイオン性不純物の量は、不純物イオンの種類によって異なるが、例えば、鉄イオンの場合には、数100ppmオーダーで電池特性に悪影響を与える。 鉄イオンは電池の電解質膜51に吸着され、電解反応などで生成した過酸化物からOHラジカルを生成する反応を促進させる。 このOHラジカルは電解質膜51を分解するため、電解質膜51に孔が開いて電極間のクロスリークが発生し、電池特性を低下させる。 このため、本発明においては、水蒸気交換器10後の鉄イオン濃度が10ppm以下となるように水蒸気交換を行うことが好ましい。
また、例えば、ナトリウムイオンの場合には、電解質膜51に吸着して膜のプロトン伝導性を低下させ、電池特性を低下させる。 このナトリウムイオンは電池に数%含まれると電池特性に悪影響を与えるので、水蒸気交換器10後のナトリウムイオン濃度が10ppm以下となるように水蒸気交換を行うことが好ましい。
なお、水蒸気交換量は、イオン交換膜の膜厚、イオン交換膜のイオン交換容量、ガスの接触面積等によって異なり適宜設定可能であるが、本発明の水蒸気交換器によれば、10〜80%の水蒸気交換が可能であるので、改質ガス中のイオン性不純物の量も、水蒸気交換量に応じて10〜80%低減することができる。
以上のように、水蒸気交換器10により除湿された改質ガスは,燃料電池の燃料極52へ供給され、水蒸気交換器10によって加湿された空気は、燃料電池の空気極53へ供給され、燃料電池本体50によって発電が行われる。 そして、この固体高分子型燃料電池発電装置においては、イオン性不純物が除去されているために電池特性の経時劣化を長期間に渡り防止でき、電池寿命を延ばすことができる。
図4には、本発明の固体高分子型燃料電池発電装置の他の実施形態の概略構成図が示されている。
この実施形態においては、水蒸気交換器10の後に、改質ガス及び反応空気を加湿するための加湿器20、30がそれぞれ設けられている点が上記の実施形態と異なっている。
改質ガス側に設けられた加湿器20は、水蒸気交換膜71を介して2室に分かれており、改質ガスは燃料側ガス室23で加湿されて、燃料電池本体50の燃料極52側に供給された後、再度、加湿器20の循環側ガス室22に入る。 これによって、水蒸気が、循環側ガス室22から水蒸気交換膜21を介して燃料側ガス室22へ移行することにより、水蒸気の交換が行われる。 なお、反応空気側の加湿器30も上記と同様の構成であり、水蒸気が、循環側ガス室30から水蒸気交換膜31を介して燃料側ガス室32へ移行することにより、水蒸気の交換が行われる。
加湿器20、30の具体的な構成としては、例えば上記の図2の構成のものを用いることができる。 また、水蒸気交換膜31としては、例えばナフィオンN−117(商品名、デュポン社製)等が使用できる。
この実施形態によれば、水蒸気交換された後の改質ガス及び/又は空気を、加湿器20、30により再度加湿して燃料電池に供給することによって、電解質膜51のイオン伝導性を高くすることができるので、より高い電池特性を得ることができる。
なお、加湿器20、30は上記の構造限定されるものではなく、例えばガスの循環を行わないタイプの加湿器を用いてもよい。 また、燃料電池冷却水などの液体水を用いて加湿することも可能である. なお、加湿器20、30は図4に示すように両方設けてもよく、いずれか一方のみ設けてもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
図1に示すような構成の固体高分子型燃料電池発電装置を用い、水蒸気交換器に改質ガスを導入して水蒸気交換器前後の、改質ガス及び空気の組成を測定した。 なお、水蒸気交換器は図2に示す構成のものを用い、イオン交換膜としては接触面積100cm 2であるナフィオンN−117(商品名、デュポン社製)を用い、基材としてはカーボンペーパー(商品名:TGP−H−60、東レ社製)を用いた。 また、ガス流量としては、改質ガス3L/min、空気12L/minの条件で行った。 その結果をまとめて表1に示す。
水蒸気交換器に導入前の改質ガスは、露点60℃の水蒸気成分を含み、鉄イオンが50ppmが含まれていたが、水蒸気交換器導入後の露点は30℃に減少し、鉄イオン濃度が1/5に低減されていることがわかる。 なお、水蒸気交換器の前後で水素濃度には変化が認められなかった。
一方、反応空気は、水蒸気交換器に導入前は露点5℃であったが、水蒸気交換器導入後の露点は30℃に上昇した。 なお、鉄イオン濃度は水蒸気交換器の前後で0ppmと変化ない。 以上より、改質ガスに含まれていた鉄イオンは水蒸気交換器によって吸着除去されることがわかる。
実施例2
実施例1の固体高分子型燃料電池発電装置を用い、電池性能の経時変化を測定した。 なお、比較例として、図5に示す従来の構成の固体高分子型燃料電池発電装置を用い、同様の条件で電池性能の経時変化を測定した。 その結果をまとめて図6に示す。
なお、燃料電池本体としては、固体高分子電解質膜としてナフィオンN−117(商品名、デュポン社製)を用い、その両側に触媒層(カソード側:白金担持カーボン触媒、アノード側:白金−ルテニウム合金担持カーボン触媒)を配置した。 なお、触媒層中には触媒を有効利用するための固体高分子電解質樹脂を混合した。 各触媒層の外側にはカーボンペーパーからなるガス拡散層(商品名:TGP−H−60、東レ社製)を配置し、これらを接合してMEAとした。 そして、このMEAを一対のセパレータ(ガス不透過性のカーボン板からなり、ガス流路が加工されている平板)で挟み込んで電池セルを構成した。
図1に示すように、比較例では、改質ガス中のイオン性不純物が除去できないため、イオン性不純物が電池に吸着、蓄積し、運転20000時間で電池特性が急激に低下して発電不能となった。 一方、実施例2においては、運転40000時間を超えても電池特性の低下は認められなかった。
本発明は、電解質として高分子膜を用いる固体高分子電解質型の燃料電池発電装置として好適に利用できる。
10 水蒸気交換器11 イオン交換膜12 燃料側ガス室13 空気側ガス室14 基材15 シール部16 触媒層17 セパレータ20、30 加湿器21、31 水蒸気交換膜22、32 循環側ガス室23、33 燃料側ガス室50 燃料電池本体51 電解質膜52 燃料極53 空気極60 空気ブロア80 改質器81 一酸化炭素変成器82 一酸化炭素除去器
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