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The piezoelectric actuator and a method of manufacturing the same

阅读:1发布:2021-10-01

专利汇可以提供The piezoelectric actuator and a method of manufacturing the same专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a piezo-actuator of high precision capable of suppressing the generation of chips even at the time of being bonded to a substrate and a manufacturing method of the same. SOLUTION: The piezo-actuator in which two-layered piezoelectric bodies 2, 3 of square flat shapes, an internal electrode 4 and a surface electrode 5 are laminated, and the internal electrode 4 and the surface electrode 5 are disposed on both faces of the piezoelectric bodies 2, for the corner K on the surface H side, a cross-section is a curved surface of a substantially arc, and the ratio (R/T) of the radius of curvature R of the arc and the thickness T of the piezo-actuator is as follows: (R/T)=0.3 to 1.0 when T 100 μm. COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI,下面是The piezoelectric actuator and a method of manufacturing the same专利的具体信息内容。

  • 圧電体層と、この圧電体層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面 が円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.6
  • 複数の圧電体層と複数の電極とが積層され、前記圧電体層のうちの少なくとも1層の両面に前記電極が配置された圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面 が円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.6
  • 前記主面側の周縁部は断面 が円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりである請求項1または2記載の圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.6
  • 圧電体層と、この圧電体層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面が斜線状の斜面であり、前記断面において、前記斜線を斜辺とし、一辺が前記主面に平行で、残りの一辺が前記主面に垂直な直角三角形を想定し、前記一辺の長さをta、前記残りの一辺の長さをtbとするとき、ta、tbと圧電アクチュエータの厚みTとの比が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(ta/T)=0.3〜1.0、(tb/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(ta/T)=0.1〜1.0、(tb/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(ta/T)=0.05〜0.67、(tb/T)=0.05〜0.6
  • 前記一対の電極の一方が、前記圧電体層の主面に複数配列されている請求項1〜4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  • 角部が曲面である前記主面または角部が斜面である前記主面に、接着層を介して基板が接合されている請求項1〜5のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  • 圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを作製する成形工程と、
    このグリーンシートの両方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、
    この被覆体を打ち抜き型を用いて 、少なくとも一方の主面側の角部が断面円弧状の曲面になるように所定の形状に打ち抜いて成形体を作製する打抜工程と、
    この成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程と、
    この焼結体の両面に一対の電極を形成する電極形成工程とを備えたことを特徴とする 請求項1に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、
    少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、
    電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、
    この積層体の両方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、
    この被覆体を打ち抜き型を用いて 、少なくとも一方の主面側の角部が断面円弧状の曲面になるように所定の形状に打ち抜いて成形体を作製する打抜工程と、
    この成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする 請求項2に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 前記打ち抜き型は、前記被覆体と接触する周縁部が断 面円弧状の曲面である請求項7または8に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、
    少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、
    電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、
    この積層体の一方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、
    この被覆体を所定の形状に成形して成形体を作製する成形工程と、
    この成形体における前記保護フィルムで被覆されていない方の主面側の角部を面取りする面取工程と、
    面取りされた前記成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする 請求項4に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、
    少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、
    電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、
    この積層体の一方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、
    この被覆体を所定の形状に成形して成形体を作製する成形工程と、
    この成形体における前記保護フィルムで被覆されていない方の主面側の周縁部を面取りする面取工程と、
    面取りされた前記成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする 請求項10に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 前記保護フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンサルファイドから選ばれる少なくとも1種である請求項7〜11のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 前記成形体の平面形状 が四角形である請求項7〜12のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 前記焼成工程よりも後の工程として、角部が曲面または斜面に加工された方の主面に、接着層を介して基板を接合する接合工程を備えた請求項7〜13のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、電子工業用途で好適に用いられるセラミックス基板、微細な変位を発生させることにより各種デバイスの位置決めや加圧などに用いられ、特にインクジェット記録ヘッドに利用される圧電アクチュエータおよびその製造方法に関する。

    近年、パーソナルコンピュータの普及やマルチメディアの発達に伴って情報を記録媒体に出する記録装置としてインクジェット方式のプリンタの利用が急速に拡大している。 このプリンタのインクジェット記録ヘッドには、圧電アクチュエータが広く利用されている。 この圧電アクチュエータを用いた圧電方式のインクジェット記録ヘッドは、ヘッドの小型薄型化が容易で、しかも高精度の印字が可能になるという点で優れている。

    この圧電方式のインクジェット記録ヘッドは、複数のプレートを積層し、内部に圧力室、該圧力室に連通するノズル、及び圧力室にインクを供給するためのインク流路が設けられているキャビティユニットに、圧電アクチュエータが接合されており、この圧電アクチュエータの変形によって圧力室のインクを加圧し、その圧力を利用して、ノズルからインク滴を噴出させることができる。

    このような圧電アクチュエータは、通常、平面形状が長方形などの多形である。 このような形状に加工する際には、一般に、圧電性セラミックスの粉末を主成分とする複数のグリーンシートと内部電極層とを積層して積層体を作製し、この積層体を回転式や押切り式等のカッターで切断して所望の形状を得ている(例えば、特許文献1参照)。

    しかしながら、特許文献1に記載の切断方法では、積層体をカッターで切断するため、圧電アクチュエータの角部および周縁部は、その断面が略直角となり、極端な場合には切断時に変形して鋭角になる。 そのため、焼成時に角部や周縁部が焼成用セッターの表面に引っかかり、収縮バラツキを発生させ、角部が異常な収縮挙動を呈するために変形が生じたり寸法精度が低下するという問題があった。 特に、角部が焼成用セッターの表面に引っかかりやすい傾向にある。

    また、圧電アクチュエータを印刷ヘッド用キャビティユニットなどの基板に接合する場合に、断面が略直角の角部や周縁部が基板表面と接触して基板の一部を削り取り、これが削り屑となってキャビティユニットの圧力室、ノズル、流路などに入り込み、インクの流れを妨害して安定した印刷が困難になるという問題があった。

    特開2003−338426号公報

    本発明の課題は、寸法精度が高く、基板への接合時にも削り屑の発生を抑制できる圧電アクチュエータおよびその製造方法を提供することである。

    上記課題を解決するための本発明の圧電アクチュエータおよびその製造方法は以下の構成からなる。
    (1)圧電体層と、この圧電体層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面が略円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.67
    T>100μmの時(R/T)=0.02〜0.33

    (2)複数の圧電体層と複数の電極とが積層され、前記圧電体層のうちの少なくとも1層の両面に前記電極が配置された圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面が略円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.67
    T>100μmの時(R/T)=0.02〜0.33

    (3) 前記主面側の周縁部は断面が略円弧状の曲面であり、前記円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)が以下のとおりである前記(1)または(2)記載の圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.67
    T>100μmの時(R/T)=0.02〜0.33

    (4)圧電体層と、この圧電体層の両面に配置された一対の電極とを備えた圧電アクチュエータであって、少なくとも一方の主面側の角部は断面が斜線状の斜面であり、前記断面において、前記斜線を斜辺とし、一辺が前記主面に平行で、残りの一辺が前記主面に垂直な直角三角形を想定し、前記一辺の長さをta、前記残りの一辺の長さをtbとするとき、ta、tbと圧電アクチュエータの厚みTとの比が以下のとおりであることを特徴とする圧電アクチュエータ。
    T<10μmの時(ta/T)=0.3〜1.0、(tb/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(ta/T)=0.1〜1.0、(tb/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(ta/T)=0.05〜0.67、(tb/T)=0.05〜0.67
    T>100μmの時(ta/T)=0.02〜0.33、(tb/T)=0.02〜0.33
    (5)前記圧電体層の平面形状が略四角形である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
    (6)角部が曲面である前記主面または角部が斜面である前記主面に、接着層を介して基板が接合されている前記(1)〜(5)のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。

    (7)圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを作製する成形工程と、このグリーンシートの両方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、この被覆体を打ち抜き型を用いて所定の形状に打ち抜いて成形体を作製する打抜工程と、この成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程と、この焼結体の両面に一対の電極を形成する電極形成工程とを備えたことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
    (8)圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、この積層体の両方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、この被覆体を打ち抜き型を用いて所定の形状に打ち抜いて成形体を作製する打抜工程と、この成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
    (9)前記打ち抜き型は、前記被覆体と接触する周縁部が断面略円弧状の曲面である前記(7)または(8)に記載の圧電アクチュエータの製造方法。

    (10)圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、この積層体の一方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、この被覆体を所定の形状に成形して成形体を作製する成形工程と、この成形体における前記保護フィルムで被覆されていない方の主面側の角部を面取りする面取工程と、面取りされた前記成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。

    (11)圧電性セラミックス粉末を主成分とするグリーンシートを複数作製する成形工程と、少なくとも一部のグリーンシートの一方の主面に電極を形成する電極形成工程と、電極が形成されたグリーンシートを含む複数の前記グリーンシートを積層して積層体を作製する積層工程と、この積層体の一方の主面を保護フィルムで被覆して被覆体を作製する被覆工程と、この被覆体を所定の形状に成形して成形体を作製する成形工程と、この成形体における前記保護フィルムで被覆されていない方の主面側の周縁部を面取りする面取工程と、面取りされた前記成形体から保護フィルムを除去し、焼成して焼結体を作製する焼成工程とを備えたことを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。

    (12)前記保護フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルイミドおよびポリフェニレンサルファイドから選ばれる少なくとも1種である前記(7)〜(11)のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
    (13)前記成形体の平面形状が略四角形である前記(7)〜(12)のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。
    (14)前記焼成工程よりも後の工程として、角部が曲面または斜面に加工された方の主面に、接着層を介して基板を接合する接合工程を備えた前記(7)〜(13)のいずれかに記載の圧電アクチュエータの製造方法。

    本発明の圧電アクチュエータは、少なくとも一方の主面側の角部が上記した条件を満足する曲面であるので、焼成時に角部が焼成用セッターの表面に引っ掛かることがなく、収縮バラツキが生じるのを抑制することができる。 これにより、寸法精度の高い圧電アクチュエータを得ることができる。 また、圧電アクチュエータをインクジェットプリンター用の印刷ヘッドに用いる場合であっても、角部がキャビティユニットの基板表面の一部を削り取って削り屑が発生するのを防止することができる。 これにより、インクの流れを妨害することなく、長期にわたり安定した印刷が可能になる。 また、本発明の圧電アクチュエータでは、角部に加えて周縁部も上記のような曲面とするのが好ましい。 また、本発明の圧電アクチュエータは、角部および周縁部が曲面ではなく、上記した条件を満足する斜面であっても同様の効果を得ることができる。

    また、本発明の圧電アクチュエータの製造方法では、グリーンシートまたはグリーンシートと電極とからなる積層体の両方の主面を保護フィルムで被覆した被覆体を作製し、この被覆体を打ち抜き型により所定の形状の成形体に打ち抜いている。 すなわち、打ち抜きの際には、焼成前の成形体の角部および周縁部に打ち抜き型の剪断力が加わるために、角部および周縁部における保護フィルムが剪断力の方向に塑性変形するので、成形体の角部および周縁部が略円弧状の断面を有する曲面に加工される。 これにより、角部および周縁部が略円弧状の断面を有する曲面である圧電アクチュエータを得ることができる。 また、本発明の圧電アクチュエータの製造方法では、打ち抜き型を用いて角部や周縁部を曲面に加工するのではなく、上記したように成形体の角部や周縁部を例えば曲面状または斜面状に面取りしてもよい。

    <第1の実施形態>
    以下、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータおよびその製造方法について図面を参照して詳細に説明する。 図1(a)は、本実施形態の圧電アクチュエータ1を示す平面図であり、図1(b)はそのX−X線断面図である。 このX−X線は、圧電アクチュエータ1の表面における対角線である。 図1(a),(b)に示すように、圧電アクチュエータ1は、平面形状が略四角形の2層の圧電セラミック層(圧電体層)2,3と内部電極4および表面電極5とが積層され、圧電セラミック層2の両面に内部電極4と表面電極5が配置されている。 この圧電アクチュエータ1は、表面電極5と内部電極4との間に電圧を印加することによって、表面電極5直下の圧電セラミック層2に圧電振動を発生させることができる。

    図2は、圧電アクチュエータ1の角部K付近を拡大した断面図であり、図3は、圧電アクチュエータ1の角部付近を表面H側から見た拡大斜視図である。 図1〜図3に示すように、この圧電アクチュエータ1では、一方の表面H側の4個の角部Kは、断面が略円弧状の曲面である。 この円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)は以下のとおりである。
    T<10μm、好ましくは5μm≦T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.67
    T>100μm、好ましくは300μm≧T>100μmの時(R/T)=0.02〜0.33

    これにより、焼成時の収縮に際し、圧電アクチュエータ1の角部が焼成用セッター表面に引っかかるのを抑制し、収縮バラツキが改善される。 その結果、圧電アクチュエータの反りやうねりが低減し、平面方向の寸法精度の向上につながる。 また、角部が上記のような曲面であることにより、欠けやチッピングの発生も抑制できる。 一方、各厚みTにおけるR/Tが上記した所定の範囲外となるような場合には、上記効果が小さくなるおそれがある。 すなわち、各厚みTにおけるR/Tが上記範囲より小さいと、収縮バラツキの改善は見られず、上記範囲より大きいと、外周部のうねりが大きくなる。

    前記曲率半径Rは1〜50μm、好ましくは5〜40μm程度であるのがよく、この範囲内で各厚みTにおけるR/Tが上記した所定の範囲内となるように構成するのが好ましい。

    図4は、第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータの変形例を示す拡大斜視図である。 図4に示すように、圧電アクチュエータ1'では、表面H側の角部Kだけでなく、角部Kを含む周縁部S全体が、断面略円弧状の曲面に加工されていてもよい。 この円弧の曲率半径Rと圧電アクチュエータの厚みTとの比(R/T)は、角部Kの場合と同様に以下のとおりであるのが好ましい。
    T<10μm、好ましくは5μm≦T<10μmの時(R/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(R/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(R/T)=0.05〜0.67
    T>100μm、好ましくは300μm≧T>100μmの時(R/T)=0.02〜0.33

    圧電セラミック層2としては、例えばPb、ZrおよびTiを含むチタン酸ジルコン酸鉛化合物[PbZrTiO 3系化合物(PZT系)]、チタン酸鉛化合物、チタン酸バリウム化合物などのペロブスカイト型化合物の圧電性セラミックス原料が好適に用いられる。 これらのうち、大きな変位を得られるという点で、PZT系を用いるのが好ましい。 また、圧電セラミック層3には、圧電セラミック層2と同一材料を使用するのがよい。 圧電セラミック層2は厚み方向に互いに相対する方向に分極されている。

    内部電極4は、Ag、Cu、Pd、Pt、Rh、Au、Niの単独もしくは2種以上の組み合わせからなる導体、好ましくはAgを含む導体、より好ましくはAg−Pd系合金によって形成されるのがよい。 Ag−Pd系合金は、好ましくはAgを80質量%以上、より好ましくは90〜95質量%含有するのがよい。 また、内部電極4には、共材として圧電セラミック層2と略同一組成の材料を添加するのがより好ましい。

    表面電極5としては、Ag、Cu、Pd、Pt、Rh、Au系材料、Niの単独もしくは2種以上の組み合わせからなる導体などが使用され、薄層化しても高い導電性が得られるという点でAu系材料によって形成されるのがよい。

    次に、圧電アクチュエータの製造方法について説明する。 図5(a)〜(h)は、本発明の一実施形態にかかる圧電アクチュエータの製造方法を示す工程図である。
    まず、チタン酸ジルコン酸鉛化合物、チタン酸鉛化合物、チタン酸バリウム化合物などの圧電性セラミックス粉末を準備する。 ついで、この圧電性セラミックス粉末と有機バインダ成分を混合し、テープ成形用スラリーを作製する。 このスラリーを用いて、ロールコーター法、スリットコーター法、ドクターブレード法等の一般的なテープ成形法によりグリーンシート6を複数作製する[図5(a):成形工程]。

    圧電性セラミックス原料粉末の平均粒径は1μm以下であるのが好ましく、特に0.7μm以下、更には0.5μm以下であるのがより好ましい。 平均粒径が1μmを超えると、グリーンシートの厚みバラツキ比率(一般にC値:標準偏差を平均値で除した値)が大きくなり、特性上悪影響を及ぼすおそれがある。 また、鉛を含む圧電セラミックス等の場合には、焼結時の活性度が下がり、焼結温度を上げなければならなくなる。 その結果、鉛の蒸発が起こり、組成のバラツキが大きくなる。 逆に、平均粒径を1μm以下とすることで、これらの問題は抑制される。

    次に、成形工程で得られたグリーンシート6のうち、一部のグリーンシート6の一方の主面に、上記導体を含有した導電ペーストをスクリーン印刷や蒸着などによって印刷して内部電極4を形成する[図5(b):電極形成工程]。 ついで、得られた複数のグリーンシート6(電極有り、電極無し)を所望の構成で積層し、密着させて積層体を得る[図5(c):積層工程]。 複数のグリーンシートを密着させる手法としては、接着成分の含まれた密着液を使用する方法、加熱によりグリーンシート中の有機バインダ成分に接着性を持たせて密着する方法、加圧力だけで密着させる方法等を例示できる。

    次に、上記で得られた積層体を製品形状に個別に分断する。 この手法として、パンチ8とダイス9とからなる打ち抜き金型を用いた打抜き方式を採用する。 打抜きを行なう際には、積層体の両方の主面を保護フィルム7で被覆する。 これにより、打抜きの際に保護フィルム自体が塑性変形をし、その変形によって成形体の角部および周縁部に曲面をつけることができる[図5(d):被覆工程および打抜工程]。

    角部および周縁部の曲面の曲率半径Rを変化させるには、打抜き型のパンチ8とダイス9のクリアランスを変化させる。 クリアランスが小さいと、曲率半径Rは小さくなり、反対にクリアランスが大きいと曲率半径Rは大きくなる。 クリアランスの好ましい範囲は、5〜100μmである。 この範囲外では、うねりなどが発生し、適切に打抜きが行えないおそれがある。

    積層体を保護フィルム7で被覆する方法としては、一般的なフィルムラミネート法を用いればよい。 積層体表面に保護フィルムが既に配置されているような場合(グリーンシートを作製する際に保護フィルムを使用し、積層工程においてフィルム付で積層が行なわれる場合など)は、被覆工程を省略することができる。

    保護フィルム7としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)およびポリフェニレンサルファイド(PPS)から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。 これらの材質を用いることで、打抜き時に成形体の角部および周縁部に曲面を付け易くなる。 保護フィルム7の厚みは、10〜100μm程度であるのがよい。

    打抜工程で得られた成形体[図5(e) ]は、両方の主面の保護フィルム7を剥離した後[図5(f) ]、所望により脱脂処理により成形体中の有機成分の除去を行った後、大気中若しくは酸素雰囲気中において焼成して焼結体を作製する(脱脂/焼成工程)。 有機成分を除去する方法としては、除去したい有機成分の熱分解挙動に合った温度パターンにて加熱処理を行う方法等が採用される。 また、鉛を含むセラミックスを焼成する場合は、溶解性ガスである酸素の濃度を高くする(80%以上)ことで酸素分圧が上がり鉛の分解、ガス化が抑制されると同時に、空隙内圧が低くなることから空隙が収縮しボイド化が抑制される。

    最後に、焼結体の一方の主面に上記導体を含有した導電ペーストをスクリーン印刷や蒸着などによって印刷し、600〜800℃程度で焼成することにより表面電極5を形成する[図5(g) ]。 これにより、図1に示す圧電アクチュエータ1を得ることができる。

    また、圧電アクチュエータ1をインクジェット印刷ヘッドなどに適用する場合には、図5(h)に示すように、角部および周縁部が曲面に加工された側の表面に、接着層を介して基板11を接合する(接合工程)。 基板11は、インク吐出口12を有するインク流路13および各インク流路13を仕切る隔壁14を備えている。 表面電極5はインク流路13と対向するように配設されている。 このように角部および周縁部が曲面に加工された側の表面に基板11を接合することで、接合時の衝撃などの外的負荷による応力集中が緩和され、欠けやチッピングの発生を抑制でき、削り屑の発生低減につながる。

    なお、第1の実施形態の圧電アクチュエータにおいて角部や周縁部を曲面に加工するには、上記した方法の他、角部や周縁部を例えばカッターで切削するなどして曲面状に面取りしてもよい。

    <第2の実施形態>
    図6(a)は、本発明の第2の実施形態にかかる圧電アクチュエータを示す底面図であり、図6(b)は、そのY−Y線断面図である。 図6(a),(b)に示すように、圧電アクチュエータ21は、平面形状が略四角形の2層の圧電セラミック層(圧電体層)2,3と内部電極3および表面電極5とが積層され、圧電セラミック層2の両面に内部電極3と表面電極5が配置されている。

    図7は、圧電アクチュエータ21の角部付近を拡大した断面図である。 図6,7に示すように、この圧電アクチュエータ21では、一方の表面H側の4個の角部K'は、断面が斜線状の斜面に面取り、いわゆるC面取り加工されている。 この断面において、斜線Lを斜辺とし、一辺Aが表面Hに平行で、残りの一辺Bが表面Hに垂直な直角三角形を想定し、一辺Aの長さをta、残りの一辺Bの長さをtbとしたとき、ta、tbと圧電アクチュエータの厚みTとの比が以下のとおりである。
    T<10μm、好ましくは5μm≦T<10μmの時(ta/T)=0.3〜1.0、(tb/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(ta/T)=0.1〜1.0、(tb/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(ta/T)=0.05〜0.67、(tb/T)=0.05〜0.67
    T>100μm、好ましくは300μm≧T>100μmの時(ta/T)=0.02〜0.33、(tb/T)=0.02〜0.33

    これにより、焼成時の収縮に際し、圧電アクチュエータ21の角部が焼成用セッター表面に引っかかるのを抑制し、収縮バラツキが改善される。 その結果、圧電アクチュエータの反りやうねりが低減し、平面方向の寸法精度の向上につながる。 これに対し、各厚みTにおける(ta/T)および(tb/T)が上記範囲より小さいと、収縮バラツキの改善は見られず、上記範囲より大きいと、外周部のうねりが大きくなる。

    上記角部K'のC面取りは、ta、tbと厚みTとの比が上記した所定の範囲内となるように行えばよく、C面取りの際に形成される斜線Lと、辺Aおよび辺Bとがなす角度は特に限定されるものではない。 具体的には、例えばC面寸法(taおよびtbの寸法)が等しくなる、すなわち斜線Lと、辺Aおよび辺Bとがなす角度が45度となるようにC面取りを行ってもよいし、異なる角度にC面取りしてもよい。

    また、C面寸法(taおよびtbの寸法)は1〜50μm、好ましくは1〜40μm程度であるのがよく、この範囲内で各厚みTにおける(ta/T)および(tb/T)が上記した所定の範囲内となるように構成するのが好ましい。

    上記のような第2の実施形態の圧電アクチュエータ21の製造方法としては、複数のグリーンシートと電極との積層体を打ち抜き型やカッターで所望の形状に成形し積層した後、表面H側の角部K'に、例えば平面状のやすり面などを押し当てて角部K'を面取りし、焼成すればよい。 また、カッターで角部K'を面取りすることもできる。

    図8は、第2の実施形態にかかる圧電アクチュエータの変形例を示す底面図であり、図9は、そのZ−Z線における拡大断面図である。 図8,9に示すように、この圧電アクチュエータ21'では、表面H側の角部K'だけでなく、周縁部S'全体が斜面状に面取り加工されていてもよい。 このような圧電アクチュエータ21'における面取り加工は、例えば以下のようにして行うことができる。 まず、表面H側の周縁部S'に、例えば平面状のやすり面などを押し当てて周縁部S'を面取りする。 ついで、表面H側の角部K'に、平面状のやすり面などを押し当てて角部K'を面取りする。 また、カッターで角部K'や周縁部S'を面取りすることもできる。 この面取り加工後に焼成する。

    この圧電アクチュエータ21'では、周縁部S'における断面においても、上記角部K'の場合と同様に、ta、tbと圧電アクチュエータの厚みTとの比が以下のとおりであるのが好ましい。
    T<10μm、好ましくは5μm≦T<10μmの時(ta/T)=0.3〜1.0、(tb/T)=0.3〜1.0
    10μm≦T≦50μmの時(ta/T)=0.1〜1.0、(tb/T)=0.1〜1.0
    50μm<T≦100μmの時(ta/T)=0.05〜0.67、(tb/T)=0.05〜0.67
    T>100μm、好ましくは300μm≧T>100μmの時(ta/T)=0.02〜0.33、(tb/T)=0.02〜0.33

    以上、本発明の実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態のみに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。 例えば、上記実施形態では、内部電極を1層設けた場合について説明したが、2層以上であってもよい。 また、圧電セラミック層の主面に複数の表面電極を配列した形態であってもよい。

    また、圧電セラミック層の平面形状は、通常、長方形、正方形、台形、平行四辺形、菱形などの四角形である場合が多いが、三角形、五角形、六角形、八角形、十角形、十二角形などの多角形であってもよい。

    なお、上記実施形態では、角部における前記比(R/T)、(ta/T)、(tb/T)を、圧電アクチュエータの表面における対角線を通る断面で切り取った断面図に基づいて評価したが、例えば、圧電アクチュエータの表面に略垂直でかつ角部を略二等分する断面で切り取った断面図に基づいて前記比を評価することもできる。

    以下、実施例および比較例を挙げて本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

    まず、圧電セラミックス原料粉体として粒径(D50:粉体の平均粒径)が0.5μmのチタン酸ジルコン酸鉛粉体を準備し、これにアクリル溶液を混合してスラリーを作製した。 このスラリーを用いてロールコーター法にて厚み30μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、厚みが40μmになるようにグリーンシートを成形した。

    ついで、成形工程で得られたグリーンシートに、AgとPdの比率(Ag:Pd)が70:30のAg−Pd電極ペーストを用いて、グリーンシート上に厚み5μmの内部電極を印刷法にて形成した。

    次に、内部電極を形成していないグリーンシートを上層に、内部電極を形成したグリーンシートを下層にそれぞれPETフィルムが積層面外を向くように合わせ、10MPaの圧力、70℃の温度で加圧密着を行い積層体を得た。

    その後、パンチとダイスのクリアランスが10μmの打抜き型を用いて、積層体を製品形状に打抜いた。 打抜かれた製品の両面のPETフィルムを剥離した後に、パンチ面が上を向くように焼成セッターに積載した。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    得られた圧電アクチュエータの角部および周縁部を断面方向に走査型電子顕微鏡(SEM)でそれぞれ観察したところ、一方の主面の角部および周縁部に円弧状の断面を有する曲面が形成されていた。 この曲面の曲率半径とアクチュエータ全体厚みを測定したところ、曲率半径Rは15μm、全体厚みTは60μmであった(R/T=0.25)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.2%であった。

    更に、作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み10μmのPETフィルム上に、厚みが5μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み3μmの内部電極を形成した。 次に、実施例1と同様の手法で加圧密着を行い、その後、パンチとダイスのクリアランスが5μmの打抜き型を用いて、製品形状に打抜いた。 打抜かれた製品の両面のPETフィルムを剥離した後に、パンチ面が上を向くように焼成セッターに積載した。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、曲率半径Rは9μm、全体厚みTは9μmであった(R/T=1.0)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.3%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み30μmのPETフィルム上に、厚みが20μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み5μmの内部電極を形成した。 次に、実施例1と同様の手法で加圧密着を行い、その後、パンチとダイスのクリアランスが10μmの打抜き型を用いて、製品形状に打抜いた。 打抜かれた製品の両面のPETフィルムを剥離した後に、パンチ面が上を向くように焼成セッターに積載した。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、曲率半径Rは20μm、全体厚みTは32μmであった(R/T=0.625)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.2%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み30μmのPETフィルム上に、厚みが75μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み5μmの内部電極を形成した。 次に、実施例1と同様の手法で加圧密着を行い、その後、パンチとダイスのクリアランスが10μmの打抜き型を用いて、製品形状に打抜いた。 打抜かれた製品の両面のPETフィルムを剥離した後に、パンチ面が上を向くように焼成セッターに積載した。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、曲率半径Rは30μm、全体厚みTは110μmであった(R/T=0.273)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.15%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1同様の手法にて積層体を得た。 その後、カッターによる押し切り加工(ギロチンカット)にて、PETフィルムごと積層体を製品形状にカットした。 積層体両面のPETフィルムを剥離した後、焼成セッター積載面に該当する積層体面の外周縁部(角部および周縁部)を、カッターにて、断面が斜線状の斜面となるように面取り(C面取り)を行なった。 この時のカッターの切り込み量は20μmであった。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    得られた圧電アクチュエータの角部および周縁部を断面方向に走査型電子顕微鏡(SEM)でそれぞれ観察したところ、一方の主面の外周縁部は斜線状の斜面(C面形状)の断面を有していた。 このC面寸法(taおよびtbの寸法)とアクチュエータ全体厚みを測定したところ、C面寸法は15μm、全体厚みTは60μmであった(ta/T=0.25、tb/T=0.25)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.15%であった。

    更に、作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み10μmのPETフィルム上に、厚みが5μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み3μmの内部電極を形成、加圧密着を行い、積層体を得た。 その後、実施例5と同様の手法で、積層体の外周縁部のC面取りを行なった。 この時のカッターの切り込み量は5μmであった。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、C面寸法は4μm、全体厚みTは9μmであった(ta/T=0.55、tb/T=0.55)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.2%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み30μmのPETフィルム上に、厚みが20μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み5μmの内部電極を形成し、加圧密着を行い、積層体を得た。 その後、実施例5と同様の手法で、積層体の外周縁部のC面取りを行なった。 この時のカッターの切り込み量は25μmであった。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、C面寸法は20μm、全体厚みTは32μmであった(ta/T=0.625、tb/T=0.625)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.2%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    実施例1と同様の手法で、厚み30μmのPETフィルム上に、厚みが75μmになるようにグリーンシートを成形し、その上に厚み5μmの内部電極を形成し、加圧密着を行い、積層体を得た。 その後、実施例5と同様の手法で、積層体の外周縁部のC面取りを行なった。 この時のカッターの切り込み量は32μmであった。

    最後に、得られた積層成形体を大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、さらに、一方の主面に表面電極を形成して圧電アクチュエータを得た。

    実施例1と同様の手法で測定したところ、C面寸法は30μm、全体厚みTは110μmであった(ta/T=0.273、tb/T=0.273)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.12%であった。

    作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てた。 その後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なったところ、安定したインク吐出特性が得られ、特に異常は見られなかった。

    [比較例1]
    実施例1と同様の手法にて積層体を得た。 その後、鋭利なカッターにより製品形状に分断を行ない、製品の両面のPETフィルムを剥離し、焼成セッターに積載し、大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、圧電アクチュエータを得た。

    得られた圧電アクチュエータの角部および周縁部を断面方向に走査型電子顕微鏡(SEM)でそれぞれ観察したところ、ほぼ直角形状であった。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.5%であった。

    作製されたアクチュエータを流路部材と当接するように接合し、インクジェットプリンター用のヘッドを組み立てた後、ヘッド中にインク充填を行い、インクの吐出評価を行なった。 その結果、初期は特に異常は見られなかったが、連続吐出を行なっていくと、1点ノズル詰まりによる、吐出異常が発生した。

    [比較例2]
    実施例1と同様の手法にて積層体を得た。 その後、パンチとダイスのクリアランスが200μmの打抜き型を用いて、製品形状に打抜いた。 打抜かれた製品の両面のPETフィルムを剥離した後に、パンチ面が上を向くように焼成セッターに積載し、大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、圧電アクチュエータを得た。

    得られた圧電アクチュエータの角部および周縁部を断面方向に走査型電子顕微鏡(SEM)でそれぞれ観察したところ、周縁部には大きくうねりが発生しており、断面曲面の曲率半径Rは60μm、アクチュエータ全体厚みTは60μmであった(R/T=1.0)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.9%であった。
    作製されたアクチュエータを流路部材と当接しようと試みたが周縁部のうねりの為、接合不可能であった。

    [比較例3]
    実施例1と同様の手法にて積層体を得た。 その後、カッターによる押し切り加工(ギロチンカット)にて、PETフィルムごと積層体を製品形状にカットした。 積層体両面のPETフィルムを剥離した後に、焼成セッター積載面に該当する積層体面の外周縁部をカッターにてC面取りを行なった。 この時のカッターの切り込み量は70μmであった。 大気中450℃、5時間の脱脂処理を行った後、温度1000℃、酸素濃度90%の雰囲気において2時間の焼成を行い、圧電アクチュエータを得た。

    得られた圧電アクチュエータの角部および周縁部を断面方向に走査型電子顕微鏡(SEM)でそれぞれ観察したところ、周縁部には大きくうねりが発生しており、一方の主面の外周縁部はC面形状の断面を有していた。 このC面寸法とアクチュエータ全体厚みを測定したところ、C面寸法は60μm、全体厚みTは60μmであった(ta/T=1.0、tb/T=1.0)。 また、焼成前の外辺寸法と焼成後の外辺寸法から焼成収縮率バラツキの評価を行ったところ、標準偏差で0.5%であった。

    更に、作製された圧電アクチュエータの角部および周縁部が曲面である主面側が流路部材(基板)と当接するように接合し、インクジェットプリンター用の印刷ヘッドを組み立てようと試みたが周縁部のうねりの為、接合不可能であった。

    (a)は本発明の第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータを示す平面図であり、(b)はそのX−X線断面図である。

    第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータの角部付近を拡大した断面図である。

    第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータの角部付近を表面H側から見た拡大斜視図である。

    第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータの変形例を示す拡大斜視図である。

    (a)〜(h)は、第1の実施形態にかかる圧電アクチュエータの製造方法を示す工程図である。

    (a)は、本発明の第2の実施形態にかかる圧電アクチュエータを示す底面図であり、(b)はそのY−Y線断面図である。

    第2の実施形態にかかる圧電アクチュエータの角部付近を拡大した断面図である。

    第2の実施形態にかかる圧電アクチュエータの変形例を示す底面図である。

    図8のZ−Z線断面の拡大断面図である。

    符号の説明

    1,21 圧電アクチュエータ 2,3 圧電セラミック層(圧電体層)
    4 内部電極 5 表面電極

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